1 00:00:48,615 --> 00:00:50,617 (兵馬)ハァ ハァ…。 2 00:00:50,617 --> 00:00:55,122 (挂)この脆弱さ 生かす価値もない。 3 00:00:55,122 --> 00:00:57,124 くっ。 4 00:00:57,124 --> 00:00:59,793 まったくもって笑わせる。 5 00:00:59,793 --> 00:01:04,631 これでまぁよく 唐傘を殺すなどと言えたものだ。 6 00:01:04,631 --> 00:01:06,633 ハッ。 7 00:02:54,608 --> 00:02:56,777 (兵馬)唐傘を知っているのか? 8 00:02:56,777 --> 00:03:01,948 肉親の敵で 殺すべき相手だと うそぶいているとか。 9 00:03:01,948 --> 00:03:03,950 知っているのか? ヤツを。 10 00:03:03,950 --> 00:03:08,121 復讐のために 鍛錬を積んできたのだと。 11 00:03:08,121 --> 00:03:10,624 それが この程度なら→ 12 00:03:10,624 --> 00:03:14,628 案外 お前の恨みとやらは 浅いのだな。 13 00:03:18,632 --> 00:03:20,634 答えろ! 14 00:03:35,148 --> 00:03:37,150 ぐっ。 15 00:03:37,150 --> 00:03:39,653 うぅっ! 16 00:03:39,653 --> 00:03:43,156 (兵馬)がっ! (挂)もっとだ もっと! 17 00:03:43,156 --> 00:03:46,493 もっと来い! 18 00:03:46,493 --> 00:03:49,763 (薙)兵馬! 19 00:03:49,763 --> 00:03:52,265 (硯)ふっ! (薙)はっ! 20 00:03:55,602 --> 00:03:58,605 よく来た! 挂! 21 00:04:02,109 --> 00:04:06,446 ハハハハハハ! 楽しくなってきたぞ! 22 00:04:06,446 --> 00:04:08,782 次はお前か 薙! 23 00:04:08,782 --> 00:04:10,784 バカ言えよ。 24 00:04:10,784 --> 00:04:14,287 サシでやり合えるとは思ってねえ。 25 00:04:14,287 --> 00:04:17,624 だがな! ガキから話は聞いてんだよ! 26 00:04:17,624 --> 00:04:19,626 斎? 27 00:04:19,626 --> 00:04:23,296 (斎)す すみません 挂様。 28 00:04:23,296 --> 00:04:26,466 お時間です。 ま 待て…。 29 00:04:26,466 --> 00:04:29,136 お~! おぉ! 30 00:04:29,136 --> 00:04:31,805 隠れてろと言っただろう。 31 00:04:31,805 --> 00:04:35,509 お前は非力なのだから。 32 00:04:37,477 --> 00:04:40,480 ったく 人騒がせな兄ちゃんだぜ。 33 00:04:40,480 --> 00:04:44,484 薙 どういうことか説明しろ。 34 00:04:44,484 --> 00:04:48,688 いや まずは 下ろしてくれないか? 35 00:04:51,591 --> 00:04:54,261 あれはないですよ~。 マジで? 36 00:04:54,261 --> 00:04:57,931 百人一首好きのイケメン男子 どこかいないですかね~。 37 00:04:57,931 --> 00:05:00,267 (夏希)もういっそ 百人一首好きじゃなくても→ 38 00:05:00,267 --> 00:05:02,269 いいよ イケメンなら。 え~? 39 00:05:02,269 --> 00:05:04,271 (ぼたん)なに 盛り上がってるんです? 40 00:05:04,271 --> 00:05:07,274 見学者のイケメン確保計画だよ。 41 00:05:07,274 --> 00:05:09,776 あぁ そっすか。 42 00:05:09,776 --> 00:05:12,779 あれ!? ぼたん先輩が呆れてる! なんで? 43 00:05:12,779 --> 00:05:15,949 「今年こそ男子部員ゲット」が スローガンでしょうが! 44 00:05:15,949 --> 00:05:19,119 (恵)まぁまぁ 騒ぐな小娘ども。 45 00:05:19,119 --> 00:05:23,290 これが彼氏持ちの余裕ってやつよ。 (夏希たち)なっ!? 46 00:05:23,290 --> 00:05:26,126 やっぱり岐さんって 彼氏だったんですね! 47 00:05:26,126 --> 00:05:29,296 (ぼたん)はぁ!? 見下してんじゃないよ! 48 00:05:29,296 --> 00:05:34,201 あのさ 早く片づけてくんない? 49 00:05:36,136 --> 00:05:38,138 フゥ。 50 00:05:38,138 --> 00:05:42,242 恋人… 恋い慕う…。 51 00:05:44,978 --> 00:05:47,681 《誰かを好きになる…》 52 00:05:49,583 --> 00:05:53,687 みんな よくできるなぁ そんな怖いこと。 53 00:05:55,755 --> 00:05:58,258 あ 挨拶? 54 00:05:58,258 --> 00:06:01,928 やたらと お前のうわさを 耳にするものでな。 55 00:06:01,928 --> 00:06:04,764 許可をもらって見に来たのだ。 56 00:06:04,764 --> 00:06:07,934 だから いつも やりすぎなんだよ テメエは! 57 00:06:07,934 --> 00:06:09,936 余興だろう。 58 00:06:09,936 --> 00:06:14,774 それに お前たちのほうこそ 斎と遊んでたようじゃないか。 59 00:06:14,774 --> 00:06:18,778 遊びにすら ならなかったっつうの! 60 00:06:18,778 --> 00:06:20,947 普通に弱くて ビックリしたわ! 61 00:06:20,947 --> 00:06:24,117 (斎)だって挂様の邪魔するって 言うから→ 62 00:06:24,117 --> 00:06:27,120 頑張ろうと思って…。 ん~。 63 00:06:27,120 --> 00:06:29,623 (兵馬)ちょっと待て。 ん? 64 00:06:29,623 --> 00:06:32,459 では 唐傘のことはどうなんだ? 65 00:06:32,459 --> 00:06:37,797 先ほど お前が力ずくで 口を割らせようとした問いだな。 66 00:06:37,797 --> 00:06:39,966 結果 今のお前は→ 67 00:06:39,966 --> 00:06:43,637 答えるに値する強さを 備えていなかった。 68 00:06:43,637 --> 00:06:46,139 違うか? 69 00:06:46,139 --> 00:06:48,241 私の見立てだ。 70 00:06:48,241 --> 00:06:52,579 岐隼人 鼓吹にも 以前 会ったことはあるが→ 71 00:06:52,579 --> 00:06:58,084 唐傘に敗れた当時の2人より お前は 更に未熟。 72 00:06:58,084 --> 00:07:02,088 なにゆえ 自分の得物を使わん? 73 00:07:02,088 --> 00:07:07,093 2人の形見を使うのは 弔いの意思表示か? 74 00:07:07,093 --> 00:07:09,596 くだらんこだわりだ。 75 00:07:09,596 --> 00:07:14,601 ハッ! 結局 好き放題言ってる だけじゃねえのか? 挂よぉ。 76 00:07:14,601 --> 00:07:19,773 酷だと思うか? お前たちほどではないぞ 長月。 77 00:07:19,773 --> 00:07:22,776 チッ どういう意味だよ? 78 00:07:22,776 --> 00:07:27,113 長月ぼたんのそばに 岐兵馬を居座らせること→ 79 00:07:27,113 --> 00:07:31,284 それ自体が酷だと言っているのだ。 80 00:07:31,284 --> 00:07:35,188 (ぼたん) 打ち上げ どうしよっかな…。 81 00:07:39,125 --> 00:07:42,796 《兵馬さん… と 誰?》 82 00:07:42,796 --> 00:07:45,131 (挂)そばにいるかぎり→ 83 00:07:45,131 --> 00:07:48,401 小僧はあの娘を 守ろうとするだろう。 84 00:07:48,401 --> 00:07:51,237 己の職務としてな。 85 00:07:51,237 --> 00:07:55,075 だとすれば こんな皮肉なことはない。 86 00:07:55,075 --> 00:07:58,411 兄と姉の敵である唐傘…。 87 00:07:58,411 --> 00:08:02,082 ヤツが動き出す そもそもの原因を作ったのは→ 88 00:08:02,082 --> 00:08:04,918 長月ぼたんなのだからな。 89 00:08:04,918 --> 00:08:07,087 え? 90 00:08:07,087 --> 00:08:10,924 そして あの娘自身も→ 91 00:08:10,924 --> 00:08:14,928 自分を守ってくれる人間など 必要としていない。 92 00:08:14,928 --> 00:08:17,097 それを願えるほど→ 93 00:08:17,097 --> 00:08:21,601 長月ぼたんは 人を信じることが できないからだ。 94 00:08:21,601 --> 00:08:23,603 皮肉だろう? 95 00:08:23,603 --> 00:08:25,605 挂! 96 00:08:25,605 --> 00:08:27,607 うちのお嬢を→ 97 00:08:27,607 --> 00:08:31,778 それ以上 お前の臆測で 愚弄するってんならよ…。 98 00:08:31,778 --> 00:08:35,281 (薙たち)つぶすぞ。 99 00:08:35,281 --> 00:08:38,618 よい空気だな。 100 00:08:38,618 --> 00:08:40,787 ぐお~! 101 00:08:40,787 --> 00:08:43,790 (斎)お時間ですってば。 102 00:08:43,790 --> 00:08:47,394 それに さすがに 悪ふざけが過ぎます。 103 00:08:47,394 --> 00:08:50,397 挂様に代わり おわび申し上げます。 104 00:08:50,397 --> 00:08:53,233 ずいぶん満足されたようですし→ 105 00:08:53,233 --> 00:08:56,069 しばらくは こちらで 謹慎させますので→ 106 00:08:56,069 --> 00:08:58,238 お許しください。 待てよ! 107 00:08:58,238 --> 00:09:01,408 薙 ここは我慢しよう。 108 00:09:01,408 --> 00:09:04,411 ですが 挂様がおっしゃるように→ 109 00:09:04,411 --> 00:09:08,248 確かに あなた方には いびつなところがある。 110 00:09:08,248 --> 00:09:14,587 そして そこを狙う者が 現れないともかぎらない。 111 00:09:14,587 --> 00:09:17,090 ゆめ お忘れなきよう。 112 00:09:19,092 --> 00:09:22,095 (兵馬)すまない 薙 硯。 113 00:09:22,095 --> 00:09:26,599 今日から… 今から少し いとまをもらう。 114 00:09:26,599 --> 00:09:30,103 お前 挂のざれ言なんざ 気にする…。 115 00:09:30,103 --> 00:09:32,605 わかったよ。 おい。 116 00:09:32,605 --> 00:09:36,943 でも 無理はしないこと。 必ず戻ること。 117 00:09:36,943 --> 00:09:39,646 (兵馬)助かる。 118 00:09:43,116 --> 00:09:47,053 結局 挂の言葉は 引っかかったままだぜ? 119 00:09:47,053 --> 00:09:50,056 こと 兄と姉に関わる話だ。 120 00:09:50,056 --> 00:09:53,893 聞き流せっていうのは 無理だと思う。 121 00:09:53,893 --> 00:09:56,563 それに 挂の言ってたこと→ 122 00:09:56,563 --> 00:09:59,566 うわさで聞いたことがあるのも 事実だ。 123 00:09:59,566 --> 00:10:03,069 (薙)唐傘の一件が ぼたんに起因するってか? 124 00:10:03,069 --> 00:10:06,573 数ある臆測の一つっていう 程度じゃねえかよ。 125 00:10:06,573 --> 00:10:13,913 塞眼代行として働く僕らじゃ 真実なんて知る由もないけど。 126 00:10:13,913 --> 00:10:17,250 知らぬ存ぜぬは ウソになるから。 127 00:10:17,250 --> 00:10:21,654 彼とは なるだけ 向かい合わなきゃと思うんだよ。 128 00:10:23,590 --> 00:10:29,429 (鏡)今日で4日目か。 兵馬さん 今頃 どこにいるのかな。 129 00:10:29,429 --> 00:10:32,765 ん~。 130 00:10:32,765 --> 00:10:35,768 もう! 全部 挂のせいだ~! 131 00:10:35,768 --> 00:10:38,605 (結)かき回すのが好きなんですよ。 132 00:10:38,605 --> 00:10:41,107 嫌な趣味だなぁ。 133 00:10:41,107 --> 00:10:44,277 (結)兵馬は いずれ戻ると 言ってたらしいし→ 134 00:10:44,277 --> 00:10:46,779 心配する必要はないでしょう。 135 00:10:46,779 --> 00:10:50,116 それよりも 私が気になるのは→ 136 00:10:50,116 --> 00:10:53,953 最近のぼたんに 覇気がないことです。 137 00:10:53,953 --> 00:10:59,626 《あの時 兵馬さんは どんな顔をしてたんだろう》 138 00:10:59,626 --> 00:11:02,795 ((兵馬:俺は 拭い去ることができない)) 139 00:11:02,795 --> 00:11:09,502 《もし その原因が 私にあったとしたら 私は…》 140 00:11:14,974 --> 00:11:17,977 (椿)パパ 来ったよ~。 141 00:11:20,647 --> 00:11:24,150 《大樹:付喪神の魂である 異界のマレビトを→ 142 00:11:24,150 --> 00:11:27,820 その身に宿した人間…。 143 00:11:27,820 --> 00:11:30,490 長月ぼたん…》 (ノック) 144 00:11:30,490 --> 00:11:33,826 《お前は どんなバケモンに成長しよった?》 145 00:11:33,826 --> 00:11:37,497 は はじめまして! 長月ぼたんと申します! 146 00:11:37,497 --> 00:11:40,166 日頃 身内が お世話になっておりましゅ。 147 00:11:40,166 --> 00:11:44,170 ん? お おります。 148 00:11:44,170 --> 00:11:46,773 (大樹)あ うん。 149 00:11:46,773 --> 00:11:50,610 君に会うのは二度目やけどな。 え? 150 00:11:50,610 --> 00:11:53,947 (大樹)初めて会うたのは 小さい頃やった。 151 00:11:53,947 --> 00:11:57,116 覚えてないのも無理はないわな。 152 00:11:57,116 --> 00:11:59,786 (椿)さ どうぞ。 153 00:11:59,786 --> 00:12:02,956 (大樹)赴きの件は 椿から聞いとるよ。 154 00:12:02,956 --> 00:12:05,792 唐傘の件で→ 155 00:12:05,792 --> 00:12:09,629 自分が どう関わっておるか 知りたいと? 156 00:12:09,629 --> 00:12:11,631 はい。 157 00:12:14,968 --> 00:12:18,805 ありがとうございました。 急に来て その…。 158 00:12:18,805 --> 00:12:21,975 ええて。 急には ちょい困るけどね。 159 00:12:21,975 --> 00:12:27,814 にしても どっちかいうたら唐傘は 兵馬くんの問題やけど。 160 00:12:27,814 --> 00:12:29,983 なんで そんなに気になったん? 161 00:12:29,983 --> 00:12:33,152 あっ いや その…。 162 00:12:33,152 --> 00:12:35,488 ん~。 163 00:12:35,488 --> 00:12:40,660 ハッハッハッ! 何か嫌われることでも しちゃったかも みたいな? 164 00:12:40,660 --> 00:12:43,329 恋する乙女心 みたいなやつやったりしてな。 165 00:12:43,329 --> 00:12:45,665 ハハハハ…。 は~。 166 00:12:45,665 --> 00:12:49,269 椿よ 僕 これ失言やった? 167 00:12:49,269 --> 00:12:52,605 アハハハハッ! 図星突いちゃったかもね。 168 00:12:52,605 --> 00:12:55,775 いや いやいや! 違うんです! えっと…。 169 00:12:55,775 --> 00:13:01,948 挂さん? から話を聞いてから 兵馬さん どっか行っちゃって。 170 00:13:01,948 --> 00:13:06,786 私も立ち聞きしてたものだから さすがに気になって… みたいな。 171 00:13:06,786 --> 00:13:08,788 ん? ん? 172 00:13:08,788 --> 00:13:10,790 兵馬ちゃんが どこかへ? 173 00:13:10,790 --> 00:13:14,127 彼 うちで修行しとるよ? 174 00:13:14,127 --> 00:13:17,964 門守代表! 十器組手は終えたぞ! 次だ! 175 00:13:17,964 --> 00:13:19,966 って 兵馬さん!? 176 00:13:19,966 --> 00:13:22,635 ぼたん なぜここに? 177 00:13:22,635 --> 00:13:24,804 ま ええ機会や。 178 00:13:24,804 --> 00:13:28,808 うちに転がり込んできて もう3日やしな。 179 00:13:28,808 --> 00:13:30,810 ((門守代表! 180 00:13:30,810 --> 00:13:36,149 先ほど三大付喪神の挂と接触し 手合わせしたところ→ 181 00:13:36,149 --> 00:13:38,151 未熟と評された。 182 00:13:38,151 --> 00:13:43,489 よって この塞眼京都支部にて 修行させていただきたいのだが→ 183 00:13:43,489 --> 00:13:45,658 いかが!? ぐっ…)) 184 00:13:45,658 --> 00:13:49,762 兵馬くん 明日休みにして いったん帰りや。 185 00:13:49,762 --> 00:13:51,764 なっ 自分はまだ…。 186 00:13:51,764 --> 00:13:55,268 っていうか 今 君がクリアした十器組手は→ 187 00:13:55,268 --> 00:13:58,438 うちの最終訓練やねん! なんと!? 188 00:13:58,438 --> 00:14:00,773 もう 通いでええわ。 えっ。 189 00:14:00,773 --> 00:14:04,477 むしろ居座られると面倒くさい。 あ…。 190 00:14:07,113 --> 00:14:11,117 あ 兵馬さん マフラー忘れてたよ。 191 00:14:11,117 --> 00:14:13,119 かたじけない。 192 00:14:13,119 --> 00:14:15,288 (大樹)意外やな。 ん? 193 00:14:15,288 --> 00:14:18,291 お前 兵馬くん気に入ってたやろ。 194 00:14:18,291 --> 00:14:21,461 泊まり込みのほうが よかったんやないの? 195 00:14:21,461 --> 00:14:26,299 短期で会得して帰っちゃうより 長期で通いつめてくれたほうが→ 196 00:14:26,299 --> 00:14:28,301 いろいろチャンスあるじゃないの? 197 00:14:28,301 --> 00:14:32,138 泊まり込みのほうが 長月ぼたんが不在で→ 198 00:14:32,138 --> 00:14:35,475 アプローチしやすかったんちゃう? 199 00:14:35,475 --> 00:14:39,178 それはそうかも。 200 00:14:42,148 --> 00:14:44,984 (兵馬)なっ… あの場で話を聞いていたのか? 201 00:14:44,984 --> 00:14:46,919 (ぼたん)実はね。 202 00:14:46,919 --> 00:14:50,089 それで門守へ真偽を確かめに? 203 00:14:50,089 --> 00:14:52,258 豪快だな。 204 00:14:52,258 --> 00:14:57,764 いや だって兵馬さん 何も言わずに去っちゃったし。 205 00:14:57,764 --> 00:15:03,269 やっぱり そのことで 居づらくなったのかなって。 206 00:15:03,269 --> 00:15:06,773 心配くらいするよ。 207 00:15:06,773 --> 00:15:09,442 すまない。 208 00:15:09,442 --> 00:15:15,948 でも 兵馬さんにとってもさ 確かに 重要な話だったじゃない。 209 00:15:15,948 --> 00:15:17,950 (兵馬)ああ。 210 00:15:19,952 --> 00:15:23,623 正直 そのあたりは たわ言だと思っていた。 211 00:15:23,623 --> 00:15:27,126 へ? 唐傘が ぼたんに起因するなど→ 212 00:15:27,126 --> 00:15:30,129 そんな言葉に 誰が惑わされるものか。 213 00:15:30,129 --> 00:15:35,635 事実はひとつ。 自分が未熟だということ。 214 00:15:35,635 --> 00:15:37,970 ならば 鍛錬あるのみ。 215 00:15:37,970 --> 00:15:42,308 次こそ 唐傘の真実を 聞き出してみせる。 216 00:15:42,308 --> 00:15:46,312 すごいよ 兵馬さんは。 ん? 217 00:15:46,312 --> 00:15:50,082 一度 前を向けば 迷いなくその道をいく。 218 00:15:50,082 --> 00:15:52,084 え? いや…。 219 00:15:52,084 --> 00:15:56,422 (ぼたん)そういう自分を信じてる。 220 00:15:56,422 --> 00:15:59,258 ぼたん? 221 00:15:59,258 --> 00:16:04,096 挂って付喪神が言ってた事実は もう一つあるんだよね? 222 00:16:04,096 --> 00:16:08,701 私が 人を信じることができないって。 223 00:16:11,437 --> 00:16:13,940 (兵馬) 何があったか 聞いていいか? 224 00:16:16,108 --> 00:16:20,947 私ね 誘拐されたことがあってさ。 225 00:16:20,947 --> 00:16:25,284 七つの頃 私を引き取りたい っていう親戚が→ 226 00:16:25,284 --> 00:16:27,954 相次いで訪ねてきたんだ。 227 00:16:27,954 --> 00:16:31,791 ((ぼたん… 君が ぼたんだね?)) 228 00:16:31,791 --> 00:16:36,462 (ぼたん)一人は遠縁の男性で 優しい目をした人。 229 00:16:36,462 --> 00:16:41,467 もう一人は 父さんの妹で 不機嫌そうな顔をしてた。 230 00:16:41,467 --> 00:16:44,804 当時 私は 外に出られるようになって→ 231 00:16:44,804 --> 00:16:46,739 3年と少し。 232 00:16:46,739 --> 00:16:51,077 それでも マレビトを宿す 憑坐の私を狙う人間や→ 233 00:16:51,077 --> 00:16:54,080 外界の付喪神は 多く見ていたから→ 234 00:16:54,080 --> 00:16:58,417 私も うちの子たちも 警戒はしていた。 235 00:16:58,417 --> 00:17:01,254 けれど…。 236 00:17:01,254 --> 00:17:07,260 初めての肉親だったからかな。 私は甘えたくて→ 237 00:17:07,260 --> 00:17:10,596 その優しさを信じてしまった。 238 00:17:10,596 --> 00:17:15,768 私をさらったのはね 女の人のほう。 239 00:17:15,768 --> 00:17:18,437 その人が まさしく→ 240 00:17:18,437 --> 00:17:21,274 警戒すべき相手だった ということか。 241 00:17:21,274 --> 00:17:24,477 ううん 違うよ。 242 00:17:26,779 --> 00:17:33,686 彼女は… 皐月さんは 私を救おうとしたんだ。 243 00:17:38,291 --> 00:17:42,461 ((貴様! 抜け駆けする気か 皐月! 244 00:17:42,461 --> 00:17:47,767 返せ! ソイツは俺のものだ~! 245 00:17:50,403 --> 00:17:52,605 (皐月)ハァ…。 246 00:17:55,241 --> 00:18:00,246 ぼたんちゃん 怖い思いさせちゃってごめんね)) 247 00:18:00,246 --> 00:18:04,750 (ぼたん)皐月さんが 常に 神経を研ぎ澄ませていた相手…。 248 00:18:04,750 --> 00:18:08,754 警戒する相手は 男性のほうだった。 249 00:18:08,754 --> 00:18:12,425 ((ぼたんちゃん あなたは人間なの。 250 00:18:12,425 --> 00:18:15,761 人の… 兄さんの子なの。 251 00:18:15,761 --> 00:18:18,931 あの付喪神たちには悪いけど→ 252 00:18:18,931 --> 00:18:23,436 誰にも あなたを 利用させたりはしないわ。 253 00:18:23,436 --> 00:18:25,438 (車のドアが開く音) 254 00:18:27,440 --> 00:18:30,776 一緒に暮らすの。 255 00:18:30,776 --> 00:18:35,481 人間として幸せになるのよ。 ねぇ)) 256 00:18:45,124 --> 00:18:50,062 (ぼたん)あの子たちが 私の行方を捜している間→ 257 00:18:50,062 --> 00:18:54,667 私は皐月さんと 穏やかな時を過ごしていたの。 258 00:18:57,570 --> 00:19:01,407 生まれてすぐに 両親と引き離された私にとって→ 259 00:19:01,407 --> 00:19:06,212 皐月さんは 想像の中のお母さん そのものだった。 260 00:19:08,581 --> 00:19:11,083 あのまま一緒に暮らせれば→ 261 00:19:11,083 --> 00:19:14,587 本当の親子になれたかもしれない。 262 00:19:20,593 --> 00:19:25,197 でも そんな日々は 唐突に終わりを迎えた。 263 00:19:31,270 --> 00:19:33,272 (衝撃音) 264 00:19:37,943 --> 00:19:40,279 ((皐月:う う…。 265 00:19:40,279 --> 00:19:42,782 皐月さん。 266 00:19:42,782 --> 00:19:47,386 (皐月)ぼたん ちゃん…。 267 00:19:47,386 --> 00:19:49,555 安心してよ。 268 00:19:49,555 --> 00:19:54,560 ぼたんは俺が きちんと使ってあげるから。 269 00:19:54,560 --> 00:19:58,230 ぼたん ちゃん…。 270 00:19:58,230 --> 00:20:00,433 あぁ…)) 271 00:20:04,070 --> 00:20:08,407 (ぼたん)私には そこから先の記憶がない。 272 00:20:08,407 --> 00:20:12,111 目が覚めた時には すべてが終わっていた。 273 00:20:14,080 --> 00:20:20,920 それ以来 私は ずっと怖くてさ。 274 00:20:20,920 --> 00:20:23,756 慕った人に裏切られたり→ 275 00:20:23,756 --> 00:20:28,094 私を守るために命を落としたり。 276 00:20:28,094 --> 00:20:35,267 私は 人を信じてしまうのが どうしようもなく怖いんだよ。 277 00:20:35,267 --> 00:20:40,439 確かに 人にも付喪神にも臆せず 過ごせるようにはなれた。 278 00:20:40,439 --> 00:20:44,643 でも それが限界なんだ。 279 00:20:49,448 --> 00:20:52,451 (ぼたん)それ以上は ちょっと怖いよ。 280 00:20:52,451 --> 00:20:54,787 それ以上? 281 00:20:54,787 --> 00:20:57,456 (ぼたん)例えば 親友だとか。 282 00:20:57,456 --> 00:21:03,629 相手を信じて自分を託せるような そんな信頼関係。 283 00:21:03,629 --> 00:21:10,136 《ましてや 人を好きになるなんて 私には…》 284 00:21:10,136 --> 00:21:13,472 だからね 私からすると→ 285 00:21:13,472 --> 00:21:17,143 足踏みしてる時間も惜しんで→ 286 00:21:17,143 --> 00:21:21,313 前進してる兵馬さんは→ 287 00:21:21,313 --> 00:21:24,216 本当にすごいと思うんだよ。 288 00:21:26,652 --> 00:21:28,821 湿っぽくなっちゃったね。 289 00:21:28,821 --> 00:21:31,323 帰ろうか。 290 00:21:34,160 --> 00:21:40,166 ぼたん 自分なら問題ないんじゃないか? 291 00:21:40,166 --> 00:21:43,335 えっと 何が? 292 00:21:43,335 --> 00:21:48,107 いや だから 自分を 信じてみては? 293 00:21:48,107 --> 00:21:50,776 ん? いかが? 294 00:21:50,776 --> 00:21:53,612 あ… はい? 295 00:21:53,612 --> 00:21:58,617 つまりだな! そもそも自分は 悲願がある以上 死ねないし→ 296 00:21:58,617 --> 00:22:00,953 そのために 今も鍛えている! 297 00:22:00,953 --> 00:22:03,622 ご存じだろう? は はい。 298 00:22:03,622 --> 00:22:06,125 かつ! 自分が人をだましたり→ 299 00:22:06,125 --> 00:22:08,460 利用できる 器用な人間だと思うか? 300 00:22:08,460 --> 00:22:11,797 む むしろ不器用だと思います! 301 00:22:11,797 --> 00:22:14,133 えっ 不器用? 302 00:22:14,133 --> 00:22:16,802 まぁ なんだな。 303 00:22:16,802 --> 00:22:19,471 とりあえず 自分を信じてもらっても→ 304 00:22:19,471 --> 00:22:23,976 何の問題もないと思うんだが いかがか? 305 00:22:23,976 --> 00:22:27,146 あ いや ちょっと…。 306 00:22:27,146 --> 00:22:30,649 だって 私…。 307 00:22:30,649 --> 00:22:33,319 ぼたん。 誓うよ。 308 00:22:33,319 --> 00:22:38,324 自分は裏切らないし 死なない。 自分は…。 309 00:22:38,324 --> 00:22:42,995 俺は 君を守り通してみせる。 310 00:22:42,995 --> 00:22:44,997 あ…。 311 00:22:49,268 --> 00:22:51,437 (ぼたん)ま…。 ま? 312 00:22:51,437 --> 00:22:53,439 守るは どこからきたのさ!? 313 00:22:53,439 --> 00:22:55,608 いや 覚悟の表明として…。 314 00:22:55,608 --> 00:23:00,613 あと! 問題を 単純化しすぎだと思うんだけど! 315 00:23:00,613 --> 00:23:05,284 けど… だけど ホントに? 316 00:23:05,284 --> 00:23:08,621 本当に 信じていいの? 317 00:23:08,621 --> 00:23:11,624 ああ。 ど~んとこい! 318 00:23:15,628 --> 00:23:17,630 (兵馬)ん どうした? 319 00:23:17,630 --> 00:23:23,302 私 兵馬さんの しっかり笑った顔→ 320 00:23:23,302 --> 00:23:25,304 初めて見たかも。 321 00:23:25,304 --> 00:23:27,306 は? 322 00:23:27,306 --> 00:23:30,643 いやいや! 自分だって 笑うことくらいあるぞ! 323 00:23:30,643 --> 00:23:33,145 いやいやいや! 一度も見たことないし! 324 00:23:33,145 --> 00:23:36,649 結に至っては 「彼には表情筋が存在しない」→ 325 00:23:36,649 --> 00:23:38,984 とか言ってたよ!? 失礼な! 326 00:23:38,984 --> 00:23:43,489 フフッ。 笑うとなんか幼くなるね。 327 00:23:43,489 --> 00:23:46,158 知らぬ存ぜぬ! さらば! 328 00:23:46,158 --> 00:23:48,160 あっ…。 329 00:23:50,095 --> 00:23:52,097 《羽織:驚いた。 330 00:23:52,097 --> 00:23:54,934 あの子が昔話するなんて。 331 00:23:54,934 --> 00:23:57,603 もっと先になるかと 思っていたけど→ 332 00:23:57,603 --> 00:24:00,439 いい傾向ね》 333 00:24:00,439 --> 00:24:02,941 ちょっと 一緒に帰ろうよ。 334 00:24:02,941 --> 00:24:05,644 フン。 もう~。