1 00:00:02,102 --> 00:00:06,773 <薬売り:憎しと思うこと 悔しと思うこと。 2 00:00:06,773 --> 00:00:09,443 決して許せぬと思うこと。 3 00:00:09,443 --> 00:00:12,946 それは何だと己が己に問えば➡ 4 00:00:12,946 --> 00:00:17,417 それは 底なしの海に 身を投げるも同じ。 5 00:00:17,417 --> 00:00:20,287 果てなしの海に船出するも同じ。 6 00:00:20,287 --> 00:00:25,959 決して見てはならぬ。 決して考えてはならぬ。 7 00:00:25,959 --> 00:00:29,329 くらき海 おのがうちに ありながら➡ 8 00:00:29,329 --> 00:00:32,199 決してのぞいてはならぬ場所> 9 00:02:08,462 --> 00:02:19,473 (読経) 10 00:02:19,473 --> 00:02:24,945 (菖源)源慧様 この中に 50年前に妹様が入られ➡ 11 00:02:24,945 --> 00:02:29,116 今まで この海を 漂っていたと申されるのですか。 12 00:02:29,116 --> 00:02:34,121 (幻殃斉)やはりな。 龍の三角は この虚ろ舟の怨念が生み出した➡ 13 00:02:34,121 --> 00:02:36,623 モノノ怪であったか。 14 00:02:39,292 --> 00:02:43,964 《加世:でも それはモノノ怪の 真ではないということ?》 15 00:02:43,964 --> 00:02:46,967 (幻殃斉)ならば この 虚ろ舟を開いて➡ 16 00:02:46,967 --> 00:02:49,603 しかばねを丁重に弔うことで➡ 17 00:02:49,603 --> 00:02:52,773 我らの船は 陸へ帰ることが できようぞ。 18 00:02:52,773 --> 00:02:55,275 (多門)こ これを開けるですと!? 19 00:02:55,275 --> 00:02:57,944 そんな恐ろしいこと とてもできません! 20 00:02:57,944 --> 00:03:00,313 (加世)だって 50年もずっと➡ 21 00:03:00,313 --> 00:03:02,949 この中に 閉じ込められていたんでしょ? 22 00:03:02,949 --> 00:03:05,952 出たいよね きっと…。 23 00:03:05,952 --> 00:03:08,955 (菖源)私は怖い 怖いです! 24 00:03:08,955 --> 00:03:12,125 人がこんな中で 何日も 生きられるはずがない。 25 00:03:12,125 --> 00:03:15,562 死んでから50年も 海に漂っていたら➡ 26 00:03:15,562 --> 00:03:18,265 しかばねとて 朽ち果てているはずです。 27 00:03:18,265 --> 00:03:24,271 ならばこそ そのふびんな源慧殿の 妹君の魂を救ってやるのだ。 28 00:03:24,271 --> 00:03:27,708 それこそ 坊主の役目であろう。 29 00:03:27,708 --> 00:03:33,113 (多門) やはり開けねばなりませぬか。 30 00:03:33,113 --> 00:03:36,283 開けて… いいんですよね。 31 00:03:36,283 --> 00:03:38,285 (薬売り)この海をずっと漂い➡ 32 00:03:38,285 --> 00:03:41,455 朽ちて モノノ怪となりたくないのなら。 33 00:03:41,455 --> 00:03:45,792 進んで モノノ怪になりたい人なんか いないでしょう。 34 00:03:45,792 --> 00:03:50,130 それに 薬売りさんは モノノ怪になってしまった人を➡ 35 00:03:50,130 --> 00:03:53,967 成仏させるために この海に 来たんじゃないんですか? 36 00:03:53,967 --> 00:04:00,073 (読経) 37 00:04:00,073 --> 00:04:06,279 では ゆくぞ! せ~の。 38 00:04:06,279 --> 00:04:09,783 (多門) これは相当 手ごわいですな! 39 00:04:09,783 --> 00:04:12,953 薬売りさん 見てないで 手伝ってよ! 40 00:04:12,953 --> 00:04:17,224 (幻殃斉)よし もう1回。 (3人)せ~の! 41 00:04:20,861 --> 00:04:23,130 そうか…。 42 00:04:23,130 --> 00:04:25,966 せ~の! あっ! では…。 43 00:04:25,966 --> 00:04:29,436 (加世)みんな逃げて~! うわぁ~! 44 00:04:31,805 --> 00:04:35,976 (加世)もう~ いっつも いきなりなんだから! 45 00:04:39,946 --> 00:04:43,784 (読経) 46 00:04:43,784 --> 00:04:52,292 ♬~ 47 00:04:52,292 --> 00:04:54,261 開くぞ! 48 00:05:14,614 --> 00:05:19,786 (源慧)私とお庸は この海の近くにある➡ 49 00:05:19,786 --> 00:05:24,758 小さな島で生まれた。 50 00:05:24,758 --> 00:05:29,729 父母は 早くに海で亡くなった。 51 00:05:29,729 --> 00:05:34,434 お庸とは 5つ違いで 他に同じ年頃の子どもも➡ 52 00:05:34,434 --> 00:05:36,937 いなかったため 私とお庸は➡ 53 00:05:36,937 --> 00:05:42,576 いつも一緒に過ごした。 本当に仲がよかった。 54 00:05:42,576 --> 00:05:46,947 いや むしろ よすぎたのかもしれない。 55 00:05:46,947 --> 00:05:53,053 私は 15の年に 仏門へ 入ることになった。 56 00:05:53,053 --> 00:05:56,623 それは 島の決めたことで➡ 57 00:05:56,623 --> 00:06:03,196 私も そしてお庸も それに 反対することなどできなかった。 58 00:06:07,334 --> 00:06:11,271 ⦅お庸:兄様…⦆ 59 00:06:11,271 --> 00:06:13,807 (源慧)お庸…。 妹様は…。 60 00:06:13,807 --> 00:06:15,842 影も形も…。 (源慧)お庸…。 61 00:06:15,842 --> 00:06:18,345 むくろすらない。 (源慧)お庸! 62 00:06:18,345 --> 00:06:21,948 ああ…。 63 00:06:21,948 --> 00:06:26,620 (源慧)そのときから 私の名は 源慧となった。 64 00:06:26,620 --> 00:06:32,092 島から離れ 厳しい修行に 精進する日々が続いた。 65 00:06:32,092 --> 00:06:37,264 その厳しさに耐えられず 脱落していく者たちが多いなか➡ 66 00:06:37,264 --> 00:06:40,433 私は じっと耐えた。 67 00:06:40,433 --> 00:06:44,437 お庸のことを忘れようと 思っていたのかもしれない。 68 00:06:44,437 --> 00:06:48,408 しかし お庸は 私のことを 忘れたときなど➡ 69 00:06:48,408 --> 00:06:51,244 一日とて なかったという。 70 00:06:51,244 --> 00:06:56,783 私が立派な僧侶になることを 祈り続けていたのだった。 71 00:06:56,783 --> 00:07:00,186 そうしているであろうことは 私には十分に➡ 72 00:07:00,186 --> 00:07:03,923 わかっていたのだ。 兄と妹➡ 73 00:07:03,923 --> 00:07:08,762 決して 結ばれることのない えにし。 74 00:07:08,762 --> 00:07:11,932 お庸は 確かに この中に…。 75 00:07:11,932 --> 00:07:18,104 妹君がモノノ怪なのでは… ないようだ。 76 00:07:18,104 --> 00:07:24,477 では モノノ怪の真は いったいどこにあると? ん? 77 00:07:24,477 --> 00:07:28,748 (幻殃斉) またモノノ怪との距離を測るのか。 78 00:07:28,748 --> 00:07:31,751 今度は測るだけでなく…。 79 00:07:31,751 --> 00:07:34,921 あっ! (読経) 80 00:07:34,921 --> 00:07:38,425 手繰り寄せてみようかと…。 81 00:07:38,425 --> 00:07:41,928 モノノ怪の真を。 82 00:07:41,928 --> 00:07:50,103 話していただけますか 50年前の この虚ろ舟と➡ 83 00:07:50,103 --> 00:07:59,612 妹君にまつわることごとを。 天秤で真を… 明らかに。 84 00:08:07,754 --> 00:08:12,726 仏の道 人の道に背いて➡ 85 00:08:12,726 --> 00:08:17,797 お庸と一緒になることを 幾度 夢に見たことか。 86 00:08:17,797 --> 00:08:22,469 それでも私は 修行に耐えることを 選んだ。 87 00:08:22,469 --> 00:08:28,808 それから? それは 徳を積むためであったか。 88 00:08:28,808 --> 00:08:33,980 煩悩を断ち切ろうという 強固な 意志のなせるがためであったか。 89 00:08:33,980 --> 00:08:38,351 そうだったのではないのですか? 90 00:08:38,351 --> 00:08:44,124 怖かったのだよ。 私は 恐ろしかった。 91 00:08:44,124 --> 00:08:48,294 結ばれぬまでも お庸のそばにいたい。 92 00:08:48,294 --> 00:08:54,801 それが私の本心 しかし…。 93 00:08:54,801 --> 00:08:59,239 (源慧)お庸とて女。 誰かと いずれは結ばれる。 94 00:08:59,239 --> 00:09:01,808 結ばれねばならぬ。 95 00:09:01,808 --> 00:09:05,145 それを知りたくなかった。 96 00:09:05,145 --> 00:09:08,548 それを知ったときの 私の心が とてつもなく➡ 97 00:09:08,548 --> 00:09:16,122 恐ろしいものになることを 私は畏怖していたのだよ。 98 00:09:16,122 --> 00:09:22,195 源慧様が そんな… そんな心をお持ちであったとは。 99 00:09:22,195 --> 00:09:24,431 持っていたのではない。 100 00:09:24,431 --> 00:09:30,470 ずっと その心は 私の中に 居座り続けているのだ 菖源。 101 00:09:30,470 --> 00:09:36,476 私のような師匠を持って すまないな。 102 00:09:36,476 --> 00:09:43,183 でも どうして お庸さんは 虚ろ舟なんかに。 103 00:09:49,055 --> 00:09:53,526 そう それは…。 104 00:09:56,096 --> 00:09:59,566 私が修行を始めてから➡ 105 00:09:59,566 --> 00:10:02,602 5年が過ぎた頃のこと。 106 00:10:02,602 --> 00:10:09,275 龍の三角と呼ばれる海は アヤカシが出る前でも➡ 107 00:10:09,275 --> 00:10:15,748 頻繁に荒れて 多くの船が沈んでいた。 108 00:10:15,748 --> 00:10:23,456 特に その年の夏は 島の船の 半分までもが沈んでしまった。 109 00:10:23,456 --> 00:10:27,093 島からの文で そのことを知った私は➡ 110 00:10:27,093 --> 00:10:30,763 それを己のさだめと結びつけた。 111 00:10:30,763 --> 00:10:35,268 文には 決して柱となって 海を鎮めてほしいとは➡ 112 00:10:35,268 --> 00:10:38,071 書いていなかったが…。 113 00:10:38,071 --> 00:10:43,510 それを望む心は ありありと読み取れた。 114 00:10:43,510 --> 00:10:48,581 このまま生涯を 得体の知れぬ 己の心におびえ➡ 115 00:10:48,581 --> 00:10:51,951 逃げ続けるよりは 柱となろう。 116 00:10:51,951 --> 00:10:54,420 それを島の者たちが望むなら➡ 117 00:10:54,420 --> 00:10:58,258 そして そのほうが 楽になるのであれば➡ 118 00:10:58,258 --> 00:11:01,928 島の者たちは 私の決意を聞き➡ 119 00:11:01,928 --> 00:11:05,431 総出で 虚ろ舟を 仕立てることになった。 120 00:11:05,431 --> 00:11:07,800 (加世)虚ろ舟…。 (幻殃斉)そこで 虚ろ舟が➡ 121 00:11:07,800 --> 00:11:10,069 出てくるわけか…。 122 00:11:10,069 --> 00:11:13,573 しかしならば 本来は 源慧殿が入るべきところの➡ 123 00:11:13,573 --> 00:11:18,678 虚ろ舟。 いかなる次第で お庸さんが入ることに…。 124 00:11:27,220 --> 00:11:32,926 (源慧)島の者たちは それは見事な 舟を作り上げた。 125 00:11:32,926 --> 00:11:37,430 それが この虚ろ舟…。 126 00:11:37,430 --> 00:11:42,602 出来たばかりのときは それは美しい仕立てであった。 127 00:11:42,602 --> 00:11:48,975 船出を控えた夜明けに 私は お庸と再会した。 128 00:11:48,975 --> 00:11:53,413 お庸は 16の 美しい娘になっていた。 129 00:11:53,413 --> 00:11:56,416 会わねばよかったのかもしれない。 130 00:11:56,416 --> 00:12:00,386 いや どちらにしても 私は 虚ろ舟に乗ることは➡ 131 00:12:00,386 --> 00:12:08,094 できなかったであろう。 私は怖くなったのだ。 132 00:12:08,094 --> 00:12:12,098 内側からは出られない 虚ろ舟に乗って➡ 133 00:12:12,098 --> 00:12:17,737 仏になることなど 私には とてもできないんだと➡ 134 00:12:17,737 --> 00:12:21,574 わかったのだ。 135 00:12:21,574 --> 00:12:26,646 そんな私の意気地のなさを 情けなさを…。 136 00:12:26,646 --> 00:12:29,082 お庸は 優しさだと言った。 137 00:12:29,082 --> 00:12:33,086 この私に そんな言葉が ふさわしくないということは➡ 138 00:12:33,086 --> 00:12:36,856 誰より 私が知っていたのに。 139 00:12:39,892 --> 00:12:43,429 しかし もう船出の時は近い。 140 00:12:43,429 --> 00:12:46,399 島の者たちは 私が柱となることを➡ 141 00:12:46,399 --> 00:12:51,404 求めているのだ。 すると お庸は言った。 142 00:12:51,404 --> 00:12:57,744 「兄様の代わりに このお庸が 虚ろ舟に乗ります」と…。 143 00:12:57,744 --> 00:13:00,246 え~っ!? もちろん私は➡ 144 00:13:00,246 --> 00:13:03,249 そんなことは させられないと言った。 145 00:13:03,249 --> 00:13:06,919 しばしの間 押し問答が続いたあと➡ 146 00:13:06,919 --> 00:13:10,590 お庸は言ったのだ。 147 00:13:10,590 --> 00:13:13,960 ⦅お庸:兄様とは 決して結ばれぬ仲。 148 00:13:13,960 --> 00:13:17,230 ならば 他の誰とも結ばれぬうちに➡ 149 00:13:17,230 --> 00:13:20,066 私は 御仏のもとへ参ります。 150 00:13:20,066 --> 00:13:23,403 兄様が功徳を積んでおられる間➡ 151 00:13:23,403 --> 00:13:28,775 私はずっと 兄様の夢ばかりを 見ていました。 152 00:13:28,775 --> 00:13:32,078 そのつらい日々から 逃れられるのならば➡ 153 00:13:32,078 --> 00:13:36,449 喜んで虚ろ舟で参ります⦆ そんな~。 154 00:13:36,449 --> 00:13:39,252 (源慧)なんということであろう。 155 00:13:39,252 --> 00:13:44,757 お庸は ずっと私と同じことを 思っていたのだ。 156 00:13:44,757 --> 00:13:49,729 添い遂げられぬのなら 2人一緒に虚ろ舟に➡ 157 00:13:49,729 --> 00:13:52,398 入ればよかったのだ。 158 00:13:52,398 --> 00:13:56,069 それすらも 私には恐ろしかった。 159 00:13:56,069 --> 00:14:01,607 私には その場から 逃げ出すことしかできなかった。 160 00:14:01,607 --> 00:14:06,512 すぐに 私も自害しよう 来世で再び会おうと➡ 161 00:14:06,512 --> 00:14:10,583 心の中で お庸に言い続けた。 162 00:14:10,583 --> 00:14:14,921 しかし 死ぬ勇気すら 私にはなかった。 163 00:14:14,921 --> 00:14:18,391 縁もゆかりもない 富士の山へ入り➡ 164 00:14:18,391 --> 00:14:22,895 修行の日々を送った。 165 00:14:22,895 --> 00:14:28,634 私の修行の激しさを 人々は敬ったが➡ 166 00:14:28,634 --> 00:14:36,576 50年の間 私は お庸の鎮魂を 唱え続けてきたのだ。 167 00:14:36,576 --> 00:14:41,414 (幻殃斉)そうして お庸さんが 虚ろ舟に…。 168 00:14:41,414 --> 00:14:45,284 そして 50年もの間 海を漂い続け➡ 169 00:14:45,284 --> 00:14:50,890 モノノ怪になったと…。 お庸さんがかわいそうよ! 170 00:14:50,890 --> 00:14:54,727 違う。 えっ 違うって 何が? 171 00:14:54,727 --> 00:14:58,431 この海に渦巻くモノノ怪…。 172 00:14:58,431 --> 00:15:04,103 それは お庸さんの怨念ではない。 173 00:15:04,103 --> 00:15:10,977 それは 真では… ない。 174 00:15:10,977 --> 00:15:18,117 そういえば 源慧殿 その手で隠されているもの…。 175 00:15:18,117 --> 00:15:20,186 どうされた? 176 00:15:24,924 --> 00:15:27,460 ずっと見ていたのだな。 177 00:15:27,460 --> 00:15:30,463 (菖源)何を今さら! お庸さんを恐れ➡ 178 00:15:30,463 --> 00:15:36,135 己の心を恐れ 恐れは恐れを呼び いつしか人が➡ 179 00:15:36,135 --> 00:15:40,106 得心できぬほどの 強大な影となって➡ 180 00:15:40,106 --> 00:15:46,245 あなたと身を分かち 海をさまよっていた。 181 00:15:46,245 --> 00:15:49,649 真は…。 182 00:15:49,649 --> 00:15:51,918 あなただ! 183 00:15:51,918 --> 00:15:54,620 (源慧)そ そうだったのか。 184 00:15:54,620 --> 00:16:00,760 私はそれを 50年もの間 恐れ続けていたというのか! 185 00:16:00,760 --> 00:16:04,931 では お庸は… お庸はどこへ~! 186 00:16:04,931 --> 00:16:08,434 モノノ怪になることなどなく 柱となって➡ 187 00:16:08,434 --> 00:16:10,970 この海と一つになった。 188 00:16:10,970 --> 00:16:16,609 あの海坊主は 心の奥底にある 別のものを覆い隠すがための➡ 189 00:16:16,609 --> 00:16:19,912 あなたの…。 190 00:16:23,783 --> 00:16:26,953 分… 身。 191 00:16:29,422 --> 00:16:33,593 源慧殿に問う。 モノノ怪を斬るということは➡ 192 00:16:33,593 --> 00:16:35,928 源慧殿の心を斬ること。 193 00:16:35,928 --> 00:16:38,598 二つに分かたれた心を一つとし➡ 194 00:16:38,598 --> 00:16:41,267 あなたが 最初から なかったものとしたかった➡ 195 00:16:41,267 --> 00:16:43,436 あなたの本心を➡ 196 00:16:43,436 --> 00:16:46,405 心へ戻すこととなる。 197 00:16:46,405 --> 00:16:49,208 それでもよいかと問う! 198 00:16:53,079 --> 00:16:57,483 ⦅兄様 私…。 《源慧:出世してぇんだよ。 199 00:16:57,483 --> 00:17:01,587 坊主になったのも 出世していい生活して➡ 200 00:17:01,587 --> 00:17:03,923 死ぬためなんかじゃねえ。 201 00:17:03,923 --> 00:17:08,594 助かった! コイツは バカじゃねえのか!》 202 00:17:08,594 --> 00:17:11,597 (お庸)一つだけ お願いが。 《源慧:なんだ 金か。 203 00:17:11,597 --> 00:17:14,600 ねえぞ そんなもん。》 お庸はずっと 兄様のこと➡ 204 00:17:14,600 --> 00:17:17,670 お慕い申し上げておりました。 205 00:17:20,573 --> 00:17:22,642 えっ…。 206 00:17:22,642 --> 00:17:25,244 (お庸) 兄様とは 決して結ばれぬ仲。 207 00:17:25,244 --> 00:17:28,748 ならば 他の誰とも結ばれぬうちに➡ 208 00:17:28,748 --> 00:17:33,452 私は 御仏のもとへ参ります。 209 00:17:33,452 --> 00:17:41,294 ああ 何か不思議と とても生きた心地がします⦆ 210 00:17:41,294 --> 00:17:47,199 ♬~ 211 00:17:47,199 --> 00:17:52,271 (源慧)私は 妹に教えられたのだ。 212 00:17:52,271 --> 00:17:58,878 正直 私は お庸のことが 好きかどうかもわからなかった。 213 00:17:58,878 --> 00:18:01,914 こんな くだらない人間の 私にも➡ 214 00:18:01,914 --> 00:18:04,917 ただ一つ わかったことは…。 215 00:18:08,588 --> 00:18:11,857 愛される喜び。 216 00:18:15,561 --> 00:18:20,132 ずいぶん時間が かかってしまったな…。 217 00:18:20,132 --> 00:18:28,240 ♬~ 218 00:18:28,240 --> 00:18:35,081 お願いいたす。 斬ってくだされ。 219 00:18:35,081 --> 00:18:40,453 承知。 解き放つ! 220 00:18:40,453 --> 00:18:44,090 (退魔の剣)解き放つ! 221 00:18:44,090 --> 00:18:50,563 ♬~ 222 00:18:50,563 --> 00:18:55,768 んっ うぉ~! 223 00:18:55,768 --> 00:19:02,241 ♬~ 224 00:19:02,241 --> 00:19:07,847 うんっ! うぉ~! 225 00:19:07,847 --> 00:19:42,748 ♬~ 226 00:19:53,559 --> 00:19:58,230 源慧様…。 大丈夫ですよ 息もありますし。 227 00:19:58,230 --> 00:20:02,902 (加世)ホントは きれいな顔 してたんだ…。 228 00:20:02,902 --> 00:20:07,606 なんか 少し笑ってるみたい。 229 00:20:07,606 --> 00:20:15,581 ♬~ 230 00:20:15,581 --> 00:20:19,418 (お庸)兄様…。 231 00:20:19,418 --> 00:20:26,892 ♬~ 232 00:20:26,892 --> 00:20:30,096 お庸? 233 00:21:58,250 --> 00:22:01,921 (兵衛)今まで ありがとう。 234 00:22:01,921 --> 00:22:10,229 ♬~ 235 00:22:10,229 --> 00:22:12,231 痛っ! 236 00:22:12,231 --> 00:22:20,906 目が! ハァ ハァ ハァ…。 237 00:22:20,906 --> 00:22:25,911 フ フフフ… ハハハ…。 238 00:22:25,911 --> 00:22:29,582 フフフ…。 239 00:22:29,582 --> 00:22:34,053 絶対… 忘れないよ。