1 00:00:33,706 --> 00:00:36,225 (長福丸)な… これは… 日の本の地図。 2 00:00:36,225 --> 00:00:39,194 だが いったい どうしたことだ…。 3 00:00:39,194 --> 00:00:41,794 (小鳥)それは 調査中です。 4 00:03:15,434 --> 00:03:20,039 (長福丸)はっ… ふっ…。 5 00:03:20,039 --> 00:03:22,591 うっ…。 6 00:03:22,591 --> 00:03:26,462 まったく なんと 登りづらい塀なのだ。 7 00:03:26,462 --> 00:03:29,231 つまり これは 俺に対しての 嫌がらせだな。 8 00:03:29,231 --> 00:03:32,918 それにしても この築地塀 造りがなってないぞ。 9 00:03:32,918 --> 00:03:34,903 そもそも 築地塀とは→ 10 00:03:34,903 --> 00:03:37,372 古くは御所 もしくは 有職の家柄のみに許された→ 11 00:03:37,372 --> 00:03:39,391 塀であって…。 12 00:03:39,391 --> 00:03:41,744 息がしづらい 服が重い! 13 00:03:41,744 --> 00:03:44,413 自由に動くことも かなわんではないか。 14 00:03:44,413 --> 00:03:47,800 やはり 俗世は 俺の敵のようだな。 15 00:03:47,800 --> 00:03:50,602 ちなみに 俗世とは 世の中という意味であって→ 16 00:03:50,602 --> 00:03:53,272 まぁ 俗と世間という 意味もあるが→ 17 00:03:53,272 --> 00:03:56,625 俺は そんな安っぽい使い方は したくないのであって…。 18 00:03:56,625 --> 00:04:00,763 だが まぁ 今は許してやろう。 俺には 大義があるがゆえ…。 19 00:04:00,763 --> 00:04:04,550 うん! (火鉢)だから→ 20 00:04:04,550 --> 00:04:08,587 あんたは 無涯さんのこと 何にも わかってないのよ! 21 00:04:08,587 --> 00:04:10,756 (仁兵衛)いえ しかし 火鉢殿…。 22 00:04:10,756 --> 00:04:12,741 (火鉢)月島 いい? 23 00:04:12,741 --> 00:04:16,545 無涯さんの一番の魅力は あの孤高の強さなの! 24 00:04:16,545 --> 00:04:19,098 ああ 無涯さん…。 25 00:04:19,098 --> 00:04:22,768 いいえ それは少し違います 火鉢殿。 26 00:04:22,768 --> 00:04:26,221 無涯殿の すばらしさは 孤高などではなく→ 27 00:04:26,221 --> 00:04:28,407 見る者の不安をかき消す…。 28 00:04:28,407 --> 00:04:30,609 イチャコラしおって 役人のくせに。 29 00:04:30,609 --> 00:04:32,961 ふん! まぁ いい。 30 00:04:32,961 --> 00:04:36,765 (長福丸)これなら 目的の 蟲文庫へ行くのは たやすいな。 31 00:04:36,765 --> 00:04:38,784 ふふふん 行くぞ。 32 00:04:38,784 --> 00:04:42,738 俺自らが 10年ぶりに こうして外へ出てやったのだ。 33 00:04:42,738 --> 00:04:45,774 やってみせる すべては 知識のために…。 34 00:04:45,774 --> 00:04:47,793 おっ! あっ あっ…。 35 00:04:47,793 --> 00:04:49,928 だ~か~ら→ 36 00:04:49,928 --> 00:04:52,648 違うって言ってんでしょうが!! 37 00:04:52,648 --> 00:04:54,948 ゲボラ! 38 00:04:57,603 --> 00:05:00,272 ねぇ ちょっと… そいつ 誰? 39 00:05:00,272 --> 00:05:03,158 えっ? おっ なんと! 40 00:05:03,158 --> 00:05:05,477 能面をつけているでは ないですか。 41 00:05:05,477 --> 00:05:08,777 (火鉢)そうじゃなくて 不法侵入者でしょうが! 42 00:05:15,737 --> 00:05:18,257 まったく 俗世は ひどい。 43 00:05:18,257 --> 00:05:21,426 人にケガをさせておいて そのうえ 不審者扱い。 44 00:05:21,426 --> 00:05:24,613 人心の荒廃も ついに ここまできたか。 45 00:05:24,613 --> 00:05:27,549 恥を知れ! ちなみに 人心の荒廃とは→ 46 00:05:27,549 --> 00:05:30,068 人心 すなわち 世間の人の考え方…。 47 00:05:30,068 --> 00:05:32,271 なに ぶつぶつ言ってんのよ 不審者。 48 00:05:32,271 --> 00:05:35,707 あの… なぜ この奉行所に 不法に侵入を? 49 00:05:35,707 --> 00:05:39,261 人に ものを尋ねるときは まず 名乗るべきだろう! 50 00:05:39,261 --> 00:05:41,263 おお これは失礼。 51 00:05:41,263 --> 00:05:46,068 自分は 月島仁兵衛と申します! 52 00:05:46,068 --> 00:05:48,387 俺は… 長福丸。 53 00:05:48,387 --> 00:05:53,759 で 長福丸君 キミは 何のために ここへ? 54 00:05:53,759 --> 00:05:56,261 蟲のすべてを知るためだ。 はぁ? 55 00:05:56,261 --> 00:05:58,931 おぉ~! 俺が その気になれば→ 56 00:05:58,931 --> 00:06:02,885 どのようなジャンルの書物も知識も 手に入れることができる。 57 00:06:02,885 --> 00:06:12,261 史書 伝承録 禅書 随筆 書簡集 紀行文 仏典 武道書 礼法書→ 58 00:06:12,261 --> 00:06:17,382 医書 和算 天文 本草 はては 蘭学にいたるまで→ 59 00:06:17,382 --> 00:06:20,602 ありとあらゆる すべてをな! 60 00:06:20,602 --> 00:06:23,055 お前たちが相手にしている 蟲についても→ 61 00:06:23,055 --> 00:06:27,409 さまざまな書物を読み漁ってきた。 くだらぬ町民の うわさ話や→ 62 00:06:27,409 --> 00:06:32,598 体験談を集めた娯楽本… 更に 町なかに出回ることのない→ 63 00:06:32,598 --> 00:06:35,717 秘密裏の報告書。 64 00:06:35,717 --> 00:06:40,155 どうだ 驚いたか! はい! すばらしい博学! 65 00:06:40,155 --> 00:06:43,091 おみそれしました! 何 こいつ オタク? 66 00:06:43,091 --> 00:06:47,562 よいか。 すべての物事は 知識で カタがつくようになっているのだ。 67 00:06:47,562 --> 00:06:53,252 だが… なぜ 百年前に 突如として 巨大蟲が現れたのか→ 68 00:06:53,252 --> 00:06:56,421 それは どのような書物にも 載ってはいなかった。 69 00:06:56,421 --> 00:07:01,860 俺は知りたい… 知らねばならぬ! 知識こそ 俺の大義。 70 00:07:01,860 --> 00:07:05,047 だから 俺は 敵だらけの俗世にやってきた。 71 00:07:05,047 --> 00:07:08,967 どのような邪魔立てがあろうとも この蟲奉行所の書物庫→ 72 00:07:08,967 --> 00:07:11,770 蟲文庫に行かねばならぬ! 73 00:07:11,770 --> 00:07:14,756 《なんという 熱い覚悟…》 74 00:07:14,756 --> 00:07:17,759 少しぐらい 見せてさしあげれば よいのでは? 75 00:07:17,759 --> 00:07:23,282 え~と 悪いけど ここは 一般人は 立ち入り禁止なんだよ ごめんね。 76 00:07:23,282 --> 00:07:26,885 え~っ なんでだよ! ひっでえ!! 調べさせてくれても→ 77 00:07:26,885 --> 00:07:30,272 よいではないか 小役人! はぁ? なんで? 78 00:07:30,272 --> 00:07:33,892 素性もわからない変人なんか ダメに決まってるでしょ! 79 00:07:33,892 --> 00:07:37,145 だいたい 人としゃべんのに 能面なんか つけてるのが→ 80 00:07:37,145 --> 00:07:40,445 気に入らないのよ!! 81 00:07:44,920 --> 00:07:49,107 顔… ひどいよ… 僕の顔 返してよ! 82 00:07:49,107 --> 00:07:51,259 《火鉢:めちゃめちゃ イケ顔じゃん》 83 00:07:51,259 --> 00:07:55,647 《あの顔 どこかで…》 84 00:07:55,647 --> 00:07:58,550 なんて失礼な女だ! 人の顔を奪うなんて!! 85 00:07:58,550 --> 00:08:01,103 俺に対する嫌がらせだな 絶対 そうだ! 86 00:08:01,103 --> 00:08:03,772 あ~ だから 小役人は!! (火鉢)うわっ 面つけたら→ 87 00:08:03,772 --> 00:08:07,776 また ウザくなった。 なんで 面なんか つけてんだか…。 88 00:08:07,776 --> 00:08:11,396 ふん! 人間は すぐ嘘をつく。 89 00:08:11,396 --> 00:08:14,933 誰も 俺のことなんか わかってないくせに…。 90 00:08:14,933 --> 00:08:18,053 (小鳥) そろそろ 会合の時間なんでね→ 91 00:08:18,053 --> 00:08:23,091 これで失礼するよ。 仁兵衛君 家まで送ってあげて。 92 00:08:23,091 --> 00:08:26,094 へっ おとがめなしで!? (小鳥)まぁ 未遂だし。 93 00:08:26,094 --> 00:08:30,232 では まいりましょう 長福丸殿。 いやだ! 94 00:08:30,232 --> 00:08:33,251 俺は 蟲文庫に行くんだ! どわっ!! 95 00:08:33,251 --> 00:08:36,738 (長福丸を殴る音) 96 00:08:36,738 --> 00:08:40,475 ほら 月島 さっさと 送り届けなさい。 97 00:08:40,475 --> 00:08:42,475 はいっ! 98 00:08:51,086 --> 00:08:55,686 長福丸殿 ところで お宅は どちらですか? 99 00:08:59,428 --> 00:09:02,064 あぁ… おぬし 知っておるか? 100 00:09:02,064 --> 00:09:05,584 町奉行所の与力 同心を 八丁堀と呼ぶことがあるがな→ 101 00:09:05,584 --> 00:09:08,937 あれは 八丁堀に 居住地があるからなのだ。 102 00:09:08,937 --> 00:09:12,791 ちなみに与力は 朝一番の女湯に入れるのだ。 103 00:09:12,791 --> 00:09:17,796 なんと なんと! 長福丸殿の 知識にかける情熱には→ 104 00:09:17,796 --> 00:09:20,096 本当に感動いたします! 105 00:09:28,807 --> 00:09:30,725 ふんっ! 106 00:09:30,725 --> 00:09:32,761 長福丸殿? 107 00:09:32,761 --> 00:09:36,665 おい 下ろせ…。 え? いや しかし…。 108 00:09:36,665 --> 00:09:38,583 いいから下ろせと 言ってるだろうが! 109 00:09:38,583 --> 00:09:42,070 あ… はい 直ちに。 110 00:09:42,070 --> 00:09:45,757 あのぉ…。 ふんっ! 111 00:09:45,757 --> 00:09:48,877 そのような目で 俺を欺こうとしてもムダだ。 112 00:09:48,877 --> 00:09:51,329 はぁ…。 おぬしだって→ 113 00:09:51,329 --> 00:09:54,129 心のなかでは 俺をバカにしているのだろう。 114 00:10:00,922 --> 00:10:03,758 もう よい! あとは1人で帰る。 115 00:10:03,758 --> 00:10:06,661 し しかし 自分は お送りするよう→ 116 00:10:06,661 --> 00:10:09,161 命じられている…。 そんなもの知るか! 117 00:10:11,450 --> 00:10:15,437 まったく 10年ぶりに 外に出たというのに→ 118 00:10:15,437 --> 00:10:17,739 結局 何も得られずとは…。 119 00:10:17,739 --> 00:10:20,125 (長福丸)やはり俗世は敵だらけ。 120 00:10:20,125 --> 00:10:23,395 二度と外など出てやるものか…。 121 00:10:23,395 --> 00:10:25,931 た 助けて くれ…。 122 00:10:25,931 --> 00:10:27,966 ん? 123 00:10:27,966 --> 00:10:30,066 助けて…。 124 00:10:41,480 --> 00:10:43,480 うぅ…。 125 00:10:46,735 --> 00:10:49,087 ふぅ いかんな。 126 00:10:49,087 --> 00:10:51,423 どうやら俺は 書物を読みふけりながら→ 127 00:10:51,423 --> 00:10:54,723 寝てしまったようだ。 夢だな これは…。 128 00:10:59,097 --> 00:11:04,102 ふふふ… 実物の蟲も さもあろうという リアルな夢だな。 129 00:11:04,102 --> 00:11:07,072 思えば おかしいことだらけであった。 130 00:11:07,072 --> 00:11:09,257 この俺が小娘に小突かれたり→ 131 00:11:09,257 --> 00:11:11,393 ちんちくりんの武士に 担がれたり→ 132 00:11:11,393 --> 00:11:15,430 おまけに このような蟲が現れたり…。 133 00:11:15,430 --> 00:11:18,633 ふふふ… まさに夢物語だな。 134 00:11:18,633 --> 00:11:20,733 待て! 135 00:11:24,105 --> 00:11:26,741 ご無事ですか? うぅ…。 136 00:11:26,741 --> 00:11:29,741 長福丸殿も大事はないですか? 137 00:11:38,420 --> 00:11:41,423 やぁ! 138 00:11:41,423 --> 00:11:43,441 はっ! 139 00:11:43,441 --> 00:11:46,061 や~っ! 140 00:11:46,061 --> 00:11:48,361 うお~っ! 141 00:11:52,234 --> 00:11:54,252 《こいつ… 速い!》 142 00:11:54,252 --> 00:11:57,038 ふっふふふ…。 143 00:11:57,038 --> 00:11:59,808 なるほど なるほど…。 144 00:11:59,808 --> 00:12:01,808 うお~っ! 145 00:12:04,396 --> 00:12:08,833 これは 先日 読んだ 蟲捕物の浮世草子 そっくりだ。 146 00:12:08,833 --> 00:12:12,304 ふふふ… 本当に よくできた夢だ。 147 00:12:12,304 --> 00:12:14,904 夢ならば さっさと 退治してしまえ! 148 00:12:20,295 --> 00:12:23,481 おおっ! 149 00:12:23,481 --> 00:12:25,481 うお~っ! 150 00:12:31,022 --> 00:12:33,322 はい! ふっ! 151 00:12:35,427 --> 00:12:39,097 そっ そんなバカな やはり 夢…。 152 00:12:39,097 --> 00:12:43,034 そっ そもそも こんな俺のために→ 153 00:12:43,034 --> 00:12:45,834 血を流す奴が 現実にいるはずがない。 154 00:12:55,764 --> 00:12:59,551 第一 夢物語以外で 人間が あんな化け物と→ 155 00:12:59,551 --> 00:13:02,570 渡り合えるものか。 156 00:13:02,570 --> 00:13:06,992 長福丸殿 申し訳ありませんが 1つ頼みがあります! 157 00:13:06,992 --> 00:13:12,714 長福丸殿の豊富な知識に 基づいて あの蟲の攻略法を→ 158 00:13:12,714 --> 00:13:15,133 ぜひ ご教示ください! 159 00:13:15,133 --> 00:13:18,269 はぁ? ちょ… ちょっと待て! なんで 俺が? 160 00:13:18,269 --> 00:13:22,557 情けない話ですが 長福丸殿の知識に頼るしか→ 161 00:13:22,557 --> 00:13:25,093 手だてがないのです! 162 00:13:25,093 --> 00:13:28,546 しかしだな… 自分は 昆虫のことは何でも→ 163 00:13:28,546 --> 00:13:31,599 知っているが 化け物のような 蟲のこととなると→ 164 00:13:31,599 --> 00:13:34,803 まだ それほど…。 大丈夫です! 165 00:13:34,803 --> 00:13:39,803 長福丸殿の知識にかける 情熱を信じていますから! 166 00:13:44,446 --> 00:13:47,048 うお~っ!! 167 00:13:47,048 --> 00:13:50,218 そんな… 信頼しきった目で俺を見るな。 168 00:13:50,218 --> 00:13:52,253 は~っ! 169 00:13:52,253 --> 00:13:55,373 俺は… 俺は違うんだ! 170 00:13:55,373 --> 00:13:58,593 そんな目で見られるほど たいした奴じゃない。 171 00:13:58,593 --> 00:14:00,595 ((長福丸様は ダメだな。 172 00:14:00,595 --> 00:14:02,881 ああ 殿と比べたら とても…。 173 00:14:02,881 --> 00:14:05,083 やはり 本命は次男の…。 174 00:14:05,083 --> 00:14:07,218 おい! 長福丸様だぞ! 175 00:14:07,218 --> 00:14:10,422 ああ さすが お世継ぎとして 頼もしいかぎりでございます!)) 176 00:14:10,422 --> 00:14:12,924 《みんな 嘘つき…。 177 00:14:12,924 --> 00:14:15,310 本当は 誰も 俺に 期待なんかしておらぬし→ 178 00:14:15,310 --> 00:14:17,429 尊敬もしておらぬ! 179 00:14:17,429 --> 00:14:21,066 敬っているのは 俺の身分だけのくせに!》 180 00:14:21,066 --> 00:14:24,586 (長福丸)そんなとき 俺は 書庫で 1冊の本に→ 181 00:14:24,586 --> 00:14:27,605 1つの文章に出会った。 182 00:14:27,605 --> 00:14:32,727 『徒然草』 第13段 「灯の下で 読書に没頭し→ 183 00:14:32,727 --> 00:14:36,264 本に出てくる人々を まるで友のように思う…。 184 00:14:36,264 --> 00:14:38,383 なによりの楽しみだ…」。 185 00:14:38,383 --> 00:14:42,220 この一説を目にしたとき 涙が溢れた。 186 00:14:42,220 --> 00:14:44,723 1人で生きてもいいんだよ。 187 00:14:44,723 --> 00:14:49,127 そう 書物に 優しく言われた気がした。 188 00:14:49,127 --> 00:14:52,414 そのときから 嘘をつかない書物の知識だけを→ 189 00:14:52,414 --> 00:14:56,818 唯一の友としていくことを決めた。 190 00:14:56,818 --> 00:15:00,321 そして 俺は 無常で嘘つきなこの世を→ 191 00:15:00,321 --> 00:15:02,321 まともに見ることをやめたのだ。 192 00:15:04,726 --> 00:15:08,430 うお~!! 193 00:15:08,430 --> 00:15:11,416 は~! 194 00:15:11,416 --> 00:15:13,401 ふっ…。 195 00:15:13,401 --> 00:15:15,437 心配ご無用! 196 00:15:15,437 --> 00:15:17,972 長福丸殿の ご教示をたまわるまで→ 197 00:15:17,972 --> 00:15:21,876 この月島仁兵衛 戦い抜いてみせます! 198 00:15:21,876 --> 00:15:26,080 《人との関わりを捨て こんな面をかぶった俺を→ 199 00:15:26,080 --> 00:15:28,080 お前は信じているのか…》 200 00:15:31,586 --> 00:15:35,723 (長福丸)はは… やはり これは夢である。 201 00:15:35,723 --> 00:15:38,660 ((長福丸殿の 知識にかける情熱には→ 202 00:15:38,660 --> 00:15:41,212 本当に感動いたします!)) 203 00:15:41,212 --> 00:15:46,067 夢だけに かすみがかかって まわりが何も見えん。 204 00:15:46,067 --> 00:15:49,904 だが それでもいい! 205 00:15:49,904 --> 00:15:54,008 夢でもいいから こいつに応えてやる。 206 00:15:54,008 --> 00:15:59,464 思考しろ! 分析しろ! 俺の知識を腐らせるな!! 207 00:15:59,464 --> 00:16:01,464 はっ! 208 00:16:08,756 --> 00:16:10,756 消えた! 209 00:16:13,428 --> 00:16:16,064 おっ あれだ! 210 00:16:16,064 --> 00:16:26,257 (蚊の飛び回る音) 211 00:16:26,257 --> 00:16:29,644 クソ… どこへ消えた。 212 00:16:29,644 --> 00:16:32,046 仁兵衛とやら。 213 00:16:32,046 --> 00:16:34,265 長福丸殿! 214 00:16:34,265 --> 00:16:38,136 俺の知識を頼るとは なかなか気に入ったぞ。 215 00:16:38,136 --> 00:16:40,054 この煙は? 216 00:16:40,054 --> 00:16:43,057 これは ヨモギやカヤをいぶした煙で→ 217 00:16:43,057 --> 00:16:45,710 ある虫を駆除するために 使うのだが→ 218 00:16:45,710 --> 00:16:50,932 巨大蟲相手でも 少しは動きを止められよう。 219 00:16:50,932 --> 00:16:57,889 (蚊の苦しむ鳴き声) 220 00:16:57,889 --> 00:17:01,492 もう こっちは 気持よく寝ようとしてたのに! 221 00:17:01,492 --> 00:17:04,792 (春菊)ったく 蟲の奴 睡眠不足の恨みだ! 222 00:17:12,420 --> 00:17:14,422 今だ 仁兵衛! 223 00:17:14,422 --> 00:17:17,959 はい! うわ~!! 224 00:17:17,959 --> 00:17:20,059 常住戦陣! 225 00:17:31,439 --> 00:17:34,926 (2人)イエ~イ。 226 00:17:34,926 --> 00:17:37,896 (天間)お? 227 00:17:37,896 --> 00:17:40,949 あっ。 228 00:17:40,949 --> 00:17:43,468 あぁ…。 229 00:17:43,468 --> 00:17:46,437 (長福丸)そのとき仁兵衛は こう言ったのだ。 230 00:17:46,437 --> 00:17:48,940 俺に知恵を貸してほしいとな。 231 00:17:48,940 --> 00:17:52,377 はい とても頼もしかったですよ 長福丸殿。 232 00:17:52,377 --> 00:17:55,763 フフ そうであろう そうであろう。 233 00:17:55,763 --> 00:17:59,133 いいぞ~ 日本一! 234 00:17:59,133 --> 00:18:01,252 (火鉢)10回目よ このくだり。 235 00:18:01,252 --> 00:18:03,254 フフン 見たか 小娘。 236 00:18:03,254 --> 00:18:06,257 俺の知識の偉大さを この役立たずが。 237 00:18:06,257 --> 00:18:09,444 なっ こいつ。 フン よし しかたない。 238 00:18:09,444 --> 00:18:11,896 知恵足らずのお前に 力を貸してやろう。 239 00:18:11,896 --> 00:18:13,932 はあ? 何言ってるの? 240 00:18:13,932 --> 00:18:16,250 (火鉢)だいたい誰の許可があって ここに…。 (春菊)カカ! 241 00:18:16,250 --> 00:18:18,903 いいじゃねえか。 242 00:18:18,903 --> 00:18:22,941 フフ 今日は なかなか満足であった。 243 00:18:22,941 --> 00:18:25,843 よし 明日もここに来てやるか。 244 00:18:25,843 --> 00:18:29,643 仁兵衛には もっといろいろ 俺の知識を伝えんとな。 245 00:18:35,586 --> 00:18:39,724 まったく 本当に 夢物語のようだな。 246 00:18:39,724 --> 00:18:43,261 この俺が他の誰かと→ 247 00:18:43,261 --> 00:18:46,097 こんな見知らぬ場所で→ 248 00:18:46,097 --> 00:18:48,933 このように騒ぎ倒すとは。 249 00:18:48,933 --> 00:18:53,755 夢ではなく リアルに。 250 00:18:53,755 --> 00:18:59,193 あぁ 仁兵衛… その なんだ…。 251 00:18:59,193 --> 00:19:01,293 感謝ぐらいはしてやるぞ。 252 00:19:04,599 --> 00:19:07,719 くだらん! せっかく 蟲奉行所にいるというのに→ 253 00:19:07,719 --> 00:19:10,254 俺はいったい 何をやっている。 254 00:19:10,254 --> 00:19:13,775 まさに千載一遇の チャンスだというのに。 255 00:19:13,775 --> 00:19:17,378 うん… あぁ!! 256 00:19:17,378 --> 00:19:20,848 (長福丸)蟲文庫が すぐそこではないか! 257 00:19:20,848 --> 00:19:23,348 (仁兵衛のくしゃみ) 258 00:19:30,441 --> 00:19:33,745 (長福丸)おぉ なんともすばらしい 知識の量だ。 259 00:19:33,745 --> 00:19:36,097 紅葉山文庫に勝るとも劣らん! 260 00:19:36,097 --> 00:19:39,767 ん? こ これは 蟲の生態に関する書物。 261 00:19:39,767 --> 00:19:46,324 ほう こっちは蟲を扱う 特殊器具についての文献だ。 262 00:19:46,324 --> 00:19:49,594 おぉ 蟲方の記録も。 263 00:19:49,594 --> 00:19:52,594 うわ! 264 00:19:54,732 --> 00:19:56,732 うん? 265 00:19:58,820 --> 00:20:00,820 これは…。 266 00:21:43,758 --> 00:21:46,944 お? 267 00:21:46,944 --> 00:21:49,547 フム。 268 00:21:49,547 --> 00:21:52,400 フッ 見知らぬ紋所だな。 269 00:21:52,400 --> 00:21:56,053 俺が知らない 紋所というだけで許せん。 270 00:21:56,053 --> 00:21:58,773 ん? ずいぶん 入念に縛ってあるな。 271 00:21:58,773 --> 00:22:02,777 めんどくさい奴め フンッ! 272 00:22:02,777 --> 00:22:07,098 なっ!? こっ これは… 日の本の地図。 273 00:22:07,098 --> 00:22:09,698 だが いったい どうしたことだ…。 274 00:22:15,439 --> 00:22:17,391 (小鳥)それは調査中です。 275 00:22:17,391 --> 00:22:20,111 徳川家重様。 276 00:22:20,111 --> 00:22:23,080 江戸城で あなた様を お見かけしたことを→ 277 00:22:23,080 --> 00:22:25,399 ようやく 思い出しました。 278 00:22:25,399 --> 00:22:28,386 おっ お前…。 279 00:22:28,386 --> 00:22:30,771 八代将軍 吉宗様がご長男→ 280 00:22:30,771 --> 00:22:33,758 次期将軍 徳川家重様。 281 00:22:33,758 --> 00:22:36,744 おい 与力 これは何だ!? 282 00:22:36,744 --> 00:22:40,044 家重様 私と取り引きしましょう。 283 00:22:47,088 --> 00:22:51,042 今宵 この場で見たものを 秘密にする代わりに→ 284 00:22:51,042 --> 00:22:54,428 私は あなたさまの素性を 決してもらしません。 285 00:22:54,428 --> 00:22:57,431 かっ 上方に放った お庭番が→ 286 00:22:57,431 --> 00:23:01,135 戻ってこないことと 関わることなのか? 287 00:23:01,135 --> 00:23:03,735 紀州より先に 何があるというのだ? 288 00:23:07,108 --> 00:23:09,093 お答えしかねます。 289 00:23:09,093 --> 00:23:13,764 市民は元より 幕府でも 限られた者しか知らない機密。 290 00:23:13,764 --> 00:23:17,401 たとえ 家重様といえど…→ 291 00:23:17,401 --> 00:23:20,137 二度と蟲奉行所には 立ち入らぬよう→ 292 00:23:20,137 --> 00:23:22,437 お願い申し上げます。 293 00:23:27,061 --> 00:23:30,131 今宵の秘密は守ろう。 294 00:23:30,131 --> 00:23:32,049 だが…。 295 00:23:32,049 --> 00:23:36,070 俺はこれから毎日 仁兵衛に会いに来る。 296 00:23:36,070 --> 00:23:38,756 それでよいな? 297 00:23:38,756 --> 00:23:42,393 約束を 守っていただけるのであれば。 298 00:23:42,393 --> 00:23:46,097 私ごときが 家重様に申し上げることは→ 299 00:23:46,097 --> 00:23:49,116 もう 何もございません。 300 00:23:49,116 --> 00:23:53,070 あっ うん! ははっ ははは…。 301 00:23:53,070 --> 00:23:57,158 《そっか 仁兵衛君 次期将軍様に→ 302 00:23:57,158 --> 00:23:59,410 気に入られちゃったんだね。 303 00:23:59,410 --> 00:24:02,813 不安材料は残るけど しかたないか…》 304 00:24:02,813 --> 00:24:06,767 まったく… ちょっと 蟲退治 手伝ったからって→ 305 00:24:06,767 --> 00:24:09,720 調子に乗って こんなところまで来るなんて→ 306 00:24:09,720 --> 00:24:12,807 この不審者がぁ~! ホゲラ~! 307 00:24:12,807 --> 00:24:15,807 あんにゃ…。 ブリャー! 308 00:24:18,796 --> 00:24:20,796 フンッ。 ガッ…。 309 00:24:24,068 --> 00:24:40,668 ♪♪~ 310 00:30:33,837 --> 00:30:36,837 <日本に来たYOUを ガチで大捜査> 311 00:30:44,882 --> 00:30:46,882 (スタッフ)ジャパニーズ?