1 00:00:13,517 --> 00:00:18,188 ~ 2 00:00:18,188 --> 00:00:20,857 クリストファー:私と 婚約してほしいんだ 3 00:00:20,857 --> 00:00:23,860 《エリアーナ:私は見せかけ…。 4 00:00:23,860 --> 00:00:26,060 名ばかりの婚約者》 5 00:00:29,032 --> 00:00:31,832 《もう 私の居場所は…》 6 00:00:34,204 --> 00:00:37,040 《エリアーナ:これで 王宮書庫室への出入りも終わり。 7 00:00:37,040 --> 00:00:40,043 残念だけど…》 8 00:00:40,043 --> 00:00:43,714 私はあなたの 自由の時間を守ってみせよう。 9 00:00:43,714 --> 00:00:45,716 必ず。 10 00:00:45,716 --> 00:00:49,052 うん 宝石のほうが 見劣りするかもね。 11 00:00:49,052 --> 00:00:52,055 君が喜ぶかと思って 12 00:00:52,055 --> 00:00:54,055 ふっ…。 13 00:00:56,059 --> 00:00:58,562 《せめて その時を待つのではなく 14 00:00:58,562 --> 00:01:01,231 自分の耳で聞きたい…! 15 00:01:01,231 --> 00:01:05,402 たとえ婚約は 解消されるのであっても…。 16 00:01:05,402 --> 00:01:07,404 殿下は 17 00:01:07,404 --> 00:01:11,408 心ない仕打ちを する方ではないですもの…》 18 00:01:11,408 --> 00:01:14,011 えっ エリアーナ嬢? 19 00:01:14,011 --> 00:01:16,513 今日は 登城しない日だったのでは? 20 00:01:16,513 --> 00:01:19,349 殿下に お取次ぎ願えますか? 21 00:01:19,349 --> 00:01:21,351 しょ 少々お待ちを…。 22 00:01:21,351 --> 00:01:23,353 (2人)あっ! (ドアの開く音) 23 00:01:23,353 --> 00:01:25,355 (グレン)騒がしいぞ 何かあった…。 24 00:01:25,355 --> 00:01:27,524 えっ…。 グレン様。 25 00:01:27,524 --> 00:01:29,860 殿下は おいでに…。 (アイリーン)うっふふ! 26 00:01:29,860 --> 00:01:32,195 あっ…。 (アイリーン)クリストファー殿下が 27 00:01:32,195 --> 00:01:35,032 そんなに細工物に ご興味がおありだなんて 28 00:01:35,032 --> 00:01:37,034 知りませんでしたわ。 29 00:01:37,034 --> 00:01:40,037 あなたの話が上手だからかな。 30 00:01:40,037 --> 00:01:42,873 アイリーン嬢。 31 00:01:42,873 --> 00:01:45,709 あなたに 細工物の贈り物をしても 32 00:01:45,709 --> 00:01:48,545 きっと 見劣りしてしまうんだろうね。 33 00:01:48,545 --> 00:01:50,547 あっ…! 34 00:01:50,547 --> 00:01:52,549 《私ったら…。 35 00:01:52,549 --> 00:01:55,719 何を勘違いしていたのかしら…。 36 00:01:55,719 --> 00:01:59,556 殿下から私への贈り物は…。 37 00:01:59,556 --> 00:02:02,225 特別なものでも なんでも…》 38 00:02:02,225 --> 00:02:04,895 あっ はっ…! 39 00:02:04,895 --> 00:02:06,897 エリィ!? 40 00:02:06,897 --> 00:02:11,234 殿下 無断の入室をお許しください。 41 00:02:11,234 --> 00:02:13,670 いや 構わないが…。 42 00:02:13,670 --> 00:02:16,840 君は今日 伯母上の見舞いのはずじゃ…。 43 00:02:16,840 --> 00:02:19,343 あっ…。 (アレクセイ)はぁ…。 44 00:02:19,343 --> 00:02:22,179 殿下 その言い方じゃ…。 45 00:02:22,179 --> 00:02:25,682 叔母の病状まで お心配りいただき 46 00:02:25,682 --> 00:02:27,851 ありがとうございます。 47 00:02:27,851 --> 00:02:30,187 本日 小用がございまして 48 00:02:30,187 --> 00:02:34,024 ご歓談中のところを 失礼させていただきました。 49 00:02:34,024 --> 00:02:36,526 しょ 小用とは? 50 00:02:36,526 --> 00:02:40,530 先日 殿下より いただいたこの本ですが 51 00:02:40,530 --> 00:02:42,532 お返しいたします。 52 00:02:42,532 --> 00:02:44,534 えっ…。 53 00:02:44,534 --> 00:02:46,870 もう いりません。 54 00:02:46,870 --> 00:02:48,870 あっ…。 55 00:02:50,874 --> 00:02:52,874 では 失礼いたします。 56 00:03:00,217 --> 00:03:02,552 《今になって気づくなんて…。 57 00:03:02,552 --> 00:03:04,652 私は…》 58 00:03:06,890 --> 00:03:10,190 《クリストファー殿下が 好き…》 59 00:03:12,496 --> 00:03:14,998 《でも 殿下はもう 60 00:03:14,998 --> 00:03:17,598 愛する人を見つけてしまった》 61 00:03:19,836 --> 00:03:22,506 《どんなに たくさんの本を読んでも。 62 00:03:22,506 --> 00:03:26,676 どんなに 知識を学んでも。 63 00:03:26,676 --> 00:03:28,876 なんの役にも立たない…》 64 00:03:30,847 --> 00:03:32,849 《悟ったふりをして 65 00:03:32,849 --> 00:03:35,349 理解のある 小利口な顔をして…》 66 00:03:37,354 --> 00:03:40,690 《本当は 自分の心さえ わかっていなかった。 67 00:03:40,690 --> 00:03:43,026 愚かな。 68 00:03:43,026 --> 00:03:45,695 頭でっかちな 69 00:03:45,695 --> 00:03:48,895 虫かぶり姫…》 70 00:05:32,168 --> 00:05:34,504 (アルフレッド)テオドール様から 書状が? 71 00:05:34,504 --> 00:05:38,008 はい 辞書を お借りしたままだったので 72 00:05:38,008 --> 00:05:40,010 返却に行って参ります。 73 00:05:40,010 --> 00:05:42,679 (アニー)では 王宮へ行かれるのですか? 74 00:05:42,679 --> 00:05:45,849 ええ 4日も経っているし…。 75 00:05:45,849 --> 00:05:47,851 (ベルンシュタイン侯爵)エリィ 大丈夫かい? 76 00:05:47,851 --> 00:05:50,687 (アルフレッド)返却なら 僕が代わりに行くよ? 77 00:05:50,687 --> 00:05:53,023 ありがとうございます。 78 00:05:53,023 --> 00:05:56,192 でも やはり自分で参ります。 79 00:05:56,192 --> 00:06:00,864 ちゃんと気持ちの ケジメをつけてきます。 80 00:06:00,864 --> 00:06:02,866 (鳥の鳴き声) 81 00:06:02,866 --> 00:06:05,535 (職員1)殿下が? ありえないだろ。 82 00:06:05,535 --> 00:06:10,040 カスール伯爵家に 殿下の使いが行ったって話だぜ。 83 00:06:10,040 --> 00:06:12,309 アイリーン嬢の本家筋だろ。 84 00:06:12,309 --> 00:06:15,478 じゃあ 本気でベルンシュタインの妖精姫から 85 00:06:15,478 --> 00:06:17,480 アイリーン嬢に乗り換えるのか? 86 00:06:17,480 --> 00:06:21,318 《妖精姫?》 (職員2)俺 殿下とアイリーン嬢が 87 00:06:21,318 --> 00:06:23,618 逢引きしてるところ 見ちゃったんだよね。 88 00:06:27,324 --> 00:06:29,993 (アレクセイ)物証は押さえましたか? あっ! 89 00:06:29,993 --> 00:06:33,163 倉庫は第三警備隊が 包囲していたのですが…。 90 00:06:33,163 --> 00:06:35,498 未明に川船が何艘か 91 00:06:35,498 --> 00:06:37,998 ウルタール方面に向かったと報告が。 92 00:06:40,170 --> 00:06:43,006 王都警備隊は 間抜け揃いですか? 93 00:06:43,006 --> 00:06:45,508 ネヴィル河川の倉庫を見張らせて 94 00:06:45,508 --> 00:06:47,844 船を警戒していなかったと? 95 00:06:47,844 --> 00:06:51,014 いっ いえ すでにグレン隊長の指示で 96 00:06:51,014 --> 00:06:54,517 河口付近に先回りして 兵を配置済みです。 97 00:06:54,517 --> 00:06:57,354 脳筋も 三日不眠不休にすると 98 00:06:57,354 --> 00:07:00,023 ない知恵が回るようですね。 99 00:07:00,023 --> 00:07:02,192 《いつにも増して… 100 00:07:02,192 --> 00:07:04,361 見つからないうちに…》 101 00:07:04,361 --> 00:07:06,363 (アレクセイ)おや? ふっ! 102 00:07:06,363 --> 00:07:08,531 エリアーナ嬢では ありませんか。 103 00:07:08,531 --> 00:07:12,636 ごっ ごきげんよう アレクセイ様。 104 00:07:12,636 --> 00:07:14,638 (アレクセイ)お暇そうで 何よりです。 105 00:07:14,638 --> 00:07:17,807 書庫室へ行かれるなら ついでにこれを。 106 00:07:17,807 --> 00:07:20,143 お願いしますね。 107 00:07:20,143 --> 00:07:22,145 はい…。 108 00:07:22,145 --> 00:07:25,148 (アレクセイ)途中 宮内室へこの書類を渡し 109 00:07:25,148 --> 00:07:28,652 人事録一覧を 再提出するように お伝えいただけますか? 110 00:07:28,652 --> 00:07:30,654 それと…。 111 00:07:30,654 --> 00:07:34,324 「ふざけた考案は 薪の足しにもならない」とも。 112 00:07:34,324 --> 00:07:36,624 はっ はい…。 113 00:07:40,664 --> 00:07:43,667 《辞書を 返却するだけの予定が…。 114 00:07:43,667 --> 00:07:47,337 いえ これは通常運転かしら?》 115 00:07:47,337 --> 00:07:49,337 (アイリーン)キャア~! あっ! 116 00:07:51,841 --> 00:07:54,177 あっ アイリーン様!? 117 00:07:54,177 --> 00:07:57,013 あっ! (アラン)アイリーン! 118 00:07:57,013 --> 00:07:59,849 (アラン)アイリーン しっかりして! 119 00:07:59,849 --> 00:08:02,352 なんで こんなことに…。 120 00:08:02,352 --> 00:08:04,521 なんの騒ぎだ? 121 00:08:04,521 --> 00:08:07,190 誰か階段から 落ちたみたいですわ。 122 00:08:07,190 --> 00:08:09,859 大丈夫なのか? 早く医者を…。 123 00:08:09,859 --> 00:08:11,795 んっ…。 124 00:08:11,795 --> 00:08:15,632 あぁ アイリーン 大丈夫かい? 125 00:08:15,632 --> 00:08:18,635 いったい何が…。 あっ…! 126 00:08:18,635 --> 00:08:21,137 えっ エリアーナ様がっ。 127 00:08:21,137 --> 00:08:23,306 エリアーナ様が 私を…! 128 00:08:23,306 --> 00:08:26,006 (一同)えっ…! 《えっ…》 129 00:08:28,978 --> 00:08:30,980 なんの騒ぎか。 130 00:08:30,980 --> 00:08:34,150 あっ…。 あっ…! 131 00:08:34,150 --> 00:08:37,320 クリス様…! 132 00:08:37,320 --> 00:08:41,324 アイリーン 怪我をしたの 大丈夫かい? 133 00:08:41,324 --> 00:08:43,326 あ…。 134 00:08:43,326 --> 00:08:45,995 何があったのか 教えてくれるかな? 135 00:08:45,995 --> 00:08:49,999 わっ 私 殿下とのことは誤解です…。 136 00:08:49,999 --> 00:08:54,003 ただ そう エリアーナ様に申し上げました。 137 00:08:54,003 --> 00:08:57,173 でも… エリアーナ様は 138 00:08:57,173 --> 00:09:00,009 私が すべて悪いのだと…。 139 00:09:00,009 --> 00:09:02,178 かっ…。 140 00:09:02,178 --> 00:09:05,348 階段から 私を突き落とされて…! 141 00:09:05,348 --> 00:09:07,350 そんな…。 142 00:09:07,350 --> 00:09:10,687 エリアーナは ほかにも何か君に? 143 00:09:10,687 --> 00:09:12,622 はっ はい…。 144 00:09:12,622 --> 00:09:16,960 クリス様 私… ずっと言えなくて…。 145 00:09:16,960 --> 00:09:19,129 もう心配はいらない。 146 00:09:19,129 --> 00:09:22,632 すべての罪を 明らかにするために 147 00:09:22,632 --> 00:09:26,970 君の口から 証言してくれるかい? 148 00:09:26,970 --> 00:09:28,972 おぉ? 149 00:09:28,972 --> 00:09:33,476 実は 後宮に行儀見習いに 上がってからというもの 150 00:09:33,476 --> 00:09:36,646 何度も 嫌がらせを受けておりました。 151 00:09:36,646 --> 00:09:39,149 下級貴族と罵られて 152 00:09:39,149 --> 00:09:42,986 下女のように扱われ 食事を抜かれたり…。 153 00:09:42,986 --> 00:09:46,489 果ては 馬小屋に 寝床を移されて…。 154 00:09:46,489 --> 00:09:48,491 それが すべて 155 00:09:48,491 --> 00:09:50,827 後宮の将来のあるじである 156 00:09:50,827 --> 00:09:52,996 エリアーナ様の 指図だったのです! 157 00:09:52,996 --> 00:09:54,998 えっ? 158 00:09:54,998 --> 00:09:58,334 (アイリーン)グレン様やアレクセイ様と お近づきになってからは 159 00:09:58,334 --> 00:10:00,336 さらに ヒドくなって。 160 00:10:00,336 --> 00:10:02,505 庭園のバラが欲しいと言われ 161 00:10:02,505 --> 00:10:04,507 採りに行きましたら 162 00:10:04,507 --> 00:10:06,843 放水で水浸しに…。 163 00:10:06,843 --> 00:10:09,846 その姿を笑われ…。 164 00:10:09,846 --> 00:10:11,848 《頼んでいませんし 165 00:10:11,848 --> 00:10:13,850 笑ってもいませんが…》 166 00:10:13,850 --> 00:10:16,019 (アイリーン)頼まれて行った 書庫室では 167 00:10:16,019 --> 00:10:18,188 はしごに細工がされていて 168 00:10:18,188 --> 00:10:20,857 危うく 転げ落ちるところでした。 169 00:10:20,857 --> 00:10:25,195 《私も気づきましたが 細工されていたのですね…》 170 00:10:25,195 --> 00:10:29,032 先日は エリアーナ様から頂いたお菓子に 171 00:10:29,032 --> 00:10:31,367 むっ… 虫が…! 172 00:10:31,367 --> 00:10:33,870 (ざわめき) 173 00:10:33,870 --> 00:10:36,206 《知りませんでした。 174 00:10:36,206 --> 00:10:38,374 「虫かぶり姫」の私は 175 00:10:38,374 --> 00:10:41,878 随分と行動的だったようです…》 176 00:10:41,878 --> 00:10:44,881 大変だったね アイリーン。 177 00:10:44,881 --> 00:10:48,384 それで思い余って エリアーナに直談判を? 178 00:10:48,384 --> 00:10:50,386 はい…。 179 00:10:50,386 --> 00:10:53,389 でっ でも突き落とすなんて…。 180 00:10:53,389 --> 00:10:55,725 たしかに エリィが 181 00:10:55,725 --> 00:10:58,228 君を突き落としたんだね? 182 00:10:58,228 --> 00:11:00,928 はい 間違いありません! 183 00:11:02,899 --> 00:11:06,402 あっ…! あの状態で突き落としたの? 184 00:11:06,402 --> 00:11:08,404 いや できないだろ。 185 00:11:08,404 --> 00:11:10,404 軽業師でもあるまいに…。 186 00:11:12,508 --> 00:11:15,508 あっ くっ クリス様…。 187 00:11:21,017 --> 00:11:23,686 うぅ…。 188 00:11:23,686 --> 00:11:25,688 あぁ…。 189 00:11:25,688 --> 00:11:28,858 はぁ… まったく。 190 00:11:28,858 --> 00:11:32,362 アレクのヤツ 加減しろと いつもあれほど…。 191 00:11:32,362 --> 00:11:34,364 あぁ…。 192 00:11:34,364 --> 00:11:36,532 (アイリーン)クリス様! あっ! 193 00:11:36,532 --> 00:11:40,536 信じてください 本当にエリアーナ様が 私を…。 194 00:11:40,536 --> 00:11:43,373 突き落としたというのだな? 195 00:11:43,373 --> 00:11:45,375 はっ はい! 196 00:11:45,375 --> 00:11:49,379 どうか公明正大なご判断を 殿下! 197 00:11:49,379 --> 00:11:54,050 ではまず 実際に その現場を目撃した者はいるか? 198 00:11:54,050 --> 00:11:56,719 それは こちらのアランが…。 199 00:11:56,719 --> 00:12:00,056 はい アイリーン・パルカス嬢が 200 00:12:00,056 --> 00:12:03,393 階段から転がり落ちるところを 目撃しました。 201 00:12:03,393 --> 00:12:05,895 エリアーナに突き落とされた 202 00:12:05,895 --> 00:12:07,897 という事実は? 203 00:12:07,897 --> 00:12:12,168 まぁ 誰が見ても不可能ですね。 あっ!? 204 00:12:12,168 --> 00:12:14,671 僕でも 楽器を演奏しながら 205 00:12:14,671 --> 00:12:18,174 人を突き落とす曲芸は 持ち合わせていませんしね。 206 00:12:18,174 --> 00:12:20,343 アラン あなた…! 207 00:12:20,343 --> 00:12:25,014 それに 宮廷楽師の耳から 付け加えさせてもらうなら…。 208 00:12:25,014 --> 00:12:28,017 アイリーン嬢の 悲鳴が上がったあとに 209 00:12:28,017 --> 00:12:30,853 階段を転がり落ちる音がした。 210 00:12:30,853 --> 00:12:32,855 んっ…。 211 00:12:32,855 --> 00:12:35,024 まるで あらかじめ襲われるのが 212 00:12:35,024 --> 00:12:37,694 わかっていたみたいにね。 213 00:12:37,694 --> 00:12:39,696 あなた いったい何を…! 214 00:12:39,696 --> 00:12:43,199 (アラン)最後は かなりお粗末だったね アイリーン。 215 00:12:43,199 --> 00:12:47,537 君は うまく立ち回った つもりかもしれないけど 216 00:12:47,537 --> 00:12:51,207 すべて 殿下の手のひらの上だったよ。 217 00:12:51,207 --> 00:12:54,544 特に今日 決定打を狙ったのは 218 00:12:54,544 --> 00:12:57,547 親子共々 破滅への行進曲だったね。 219 00:12:57,547 --> 00:12:59,549 あっ…! 220 00:12:59,549 --> 00:13:02,552 お父様…! 221 00:13:02,552 --> 00:13:05,722 《あの方は…?》 222 00:13:05,722 --> 00:13:08,122 フッ…。 あ…。 223 00:13:11,060 --> 00:13:13,660 では 本番といこうか。 224 00:13:17,500 --> 00:13:21,337 アイリーン・パルカス 並びに父 パルカス子爵。 225 00:13:21,337 --> 00:13:25,675 エリアーナ・ベルンシュタイン侯爵令嬢への 傷害及び 226 00:13:25,675 --> 00:13:28,344 暗殺未遂容疑で逮捕する! 227 00:13:28,344 --> 00:13:30,346 えっ!? 衛兵! 228 00:13:30,346 --> 00:13:32,515 《傷害 暗殺…!?》 229 00:13:32,515 --> 00:13:34,517 (アイリーン)いや 待って! 230 00:13:34,517 --> 00:13:36,519 くっ…。 231 00:13:36,519 --> 00:13:39,022 殿下 何かの間違いです! 232 00:13:39,022 --> 00:13:42,191 私こそが 被害者です! 233 00:13:42,191 --> 00:13:45,028 私と一緒に おられた殿下こそが 234 00:13:45,028 --> 00:13:47,030 本来のあなた様です! 235 00:13:47,030 --> 00:13:51,367 お願いです 元の聡明な殿下に 戻られてください! 236 00:13:51,367 --> 00:13:53,369 あ…。 237 00:13:53,369 --> 00:13:56,873 本来なら 不敬罪に値する言葉だが…。 238 00:13:56,873 --> 00:13:59,042 誤解を与えているのなら 239 00:13:59,042 --> 00:14:02,045 それを正すのも 私の役目だろう。 240 00:14:02,045 --> 00:14:04,047 アイリーン嬢。 241 00:14:04,047 --> 00:14:08,217 あなたの言い分に 公明正大に説明させてもらおう。 242 00:14:08,217 --> 00:14:11,387 あっ! まずは後宮の件 243 00:14:11,387 --> 00:14:15,825 今現在 エリアーナに 後宮における権限はない。 244 00:14:15,825 --> 00:14:17,994 取り仕切っているのは 245 00:14:17,994 --> 00:14:20,997 現王妃である 私の母上だ。 246 00:14:20,997 --> 00:14:23,833 もし君の申し立てが 事実ならば 247 00:14:23,833 --> 00:14:25,835 王太子の名において 248 00:14:25,835 --> 00:14:29,005 私から母上に責任を追求しよう。 249 00:14:29,005 --> 00:14:33,176 ただし それが虚偽の言葉であった場合 250 00:14:33,176 --> 00:14:35,511 王族に対する 不敬罪 251 00:14:35,511 --> 00:14:39,015 及び 権威を傷つけた 反逆罪となりえることを 252 00:14:39,015 --> 00:14:42,185 ふまえるように。 あ… あっ…。 253 00:14:42,185 --> 00:14:44,520 その上で 今一度尋ねる。 254 00:14:44,520 --> 00:14:46,522 アイリーン嬢。 255 00:14:46,522 --> 00:14:49,692 君が後宮で 嫌がらせを受けたというのは 256 00:14:49,692 --> 00:14:51,694 事実か? 257 00:14:51,694 --> 00:14:54,864 そっ それは… あっ! 258 00:14:54,864 --> 00:14:57,033 もっ 目撃者が! 259 00:14:57,033 --> 00:14:59,035 うん ごめんね。 260 00:14:59,035 --> 00:15:02,205 君が自作自演した 被害のすべてなら 261 00:15:02,205 --> 00:15:04,373 立証できる。 えっ…! 262 00:15:04,373 --> 00:15:07,376 裏切ったのね…! ん~と…。 263 00:15:07,376 --> 00:15:09,545 誤解のないように言っておくね。 264 00:15:09,545 --> 00:15:13,983 僕はこういう時のための 殿下の隠し駒なんだ。 265 00:15:13,983 --> 00:15:17,153 エリアーナ様に 危害を加える者がいないか 266 00:15:17,153 --> 00:15:19,553 見張るためのね。 え…? 267 00:15:21,491 --> 00:15:23,826 そっ そんな…。 268 00:15:23,826 --> 00:15:26,829 アイリーン嬢 先の発言は。 269 00:15:26,829 --> 00:15:29,832 (アイリーン)殿下 私の誤解だったようです! 270 00:15:29,832 --> 00:15:32,335 でも 信じてくださいませ! 271 00:15:32,335 --> 00:15:36,506 私は エリアーナ様の暗殺など 企んだことはございません! 272 00:15:36,506 --> 00:15:39,509 君は自身で発言したね。 273 00:15:39,509 --> 00:15:41,844 書庫室のはしごの細工。 274 00:15:41,844 --> 00:15:45,348 差し入れの異物混入。 275 00:15:45,348 --> 00:15:48,017 バラ園の放水。 (パルカス子爵)んっ…! 276 00:15:48,017 --> 00:15:50,019 んっ? 先日 277 00:15:50,019 --> 00:15:52,355 バラ園での放水騒ぎの際 278 00:15:52,355 --> 00:15:54,524 身元不明の侵入者が 279 00:15:54,524 --> 00:15:57,193 王宮内に入り込む 不祥事があった。 280 00:15:57,193 --> 00:16:00,863 幸い グレンら近衛によって 取り押さえられたが…。 281 00:16:00,863 --> 00:16:03,533 あっ…! この件に関して 282 00:16:03,533 --> 00:16:07,203 何か承知だろうか? パルカス子爵。 283 00:16:07,203 --> 00:16:09,872 (パスカス子爵)わっ 私は何も…。 284 00:16:09,872 --> 00:16:12,308 侵入者の目的は 285 00:16:12,308 --> 00:16:14,644 エリアーナの暗殺だった。 286 00:16:14,644 --> 00:16:16,812 はしごへの細工 287 00:16:16,812 --> 00:16:18,981 茶葉への毒物混入…。 288 00:16:18,981 --> 00:16:21,484 いずれも エリアーナを狙ったものであり 289 00:16:21,484 --> 00:16:25,488 アイリーン嬢が 出入りした 直後のできごとであると 290 00:16:25,488 --> 00:16:28,491 管理責任者である テオドール叔父上から 291 00:16:28,491 --> 00:16:31,494 報告が上がっている。 あっ…! 292 00:16:31,494 --> 00:16:35,331 テオドール:しばらくはここへ 来るのを遠慮してくれないか? 293 00:16:35,331 --> 00:16:37,667 エリアーナ嬢! 294 00:16:37,667 --> 00:16:40,169 《それで あの時…。 295 00:16:40,169 --> 00:16:42,171 皆様は 296 00:16:42,171 --> 00:16:46,342 私を守って…》 297 00:16:46,342 --> 00:16:48,344 言いがかりですわ! 298 00:16:48,344 --> 00:16:51,514 すべて 誰かが仕組んだこと…。 299 00:16:51,514 --> 00:16:54,016 そもそも 虫かぶりが 300 00:16:54,016 --> 00:16:56,852 分不相応な地位に 居座り続けることが 301 00:16:56,852 --> 00:16:59,021 おかしなことでは ありませんか! 302 00:16:59,021 --> 00:17:02,858 本当にその方が 王妃に ふさわしいと思われますか!? 303 00:17:02,858 --> 00:17:06,195 あ…。 クリス様は 虫かぶり姫に 304 00:17:06,195 --> 00:17:09,031 ダマされているのですわ! 305 00:17:09,031 --> 00:17:12,134 なるほど…。 306 00:17:12,134 --> 00:17:16,305 あなたの動機と父親のそれが 異なるものであることは 307 00:17:16,305 --> 00:17:18,307 わかった。 んっ? 308 00:17:18,307 --> 00:17:21,143 私が自ら 309 00:17:21,143 --> 00:17:24,814 我が婚約者殿の功績と 評価をあげることほど 310 00:17:24,814 --> 00:17:26,983 口はばったいものはない…。 311 00:17:26,983 --> 00:17:30,820 発言を許す 承知の者は答えよ! 312 00:17:30,820 --> 00:17:33,489 (ざわめき) 313 00:17:33,489 --> 00:17:35,491 でっ 殿下…。 314 00:17:35,491 --> 00:17:39,328 アイリーン様の発言が すべて誤りというわけでは…。 315 00:17:39,328 --> 00:17:41,497 (文官)あの…。 あっ。 316 00:17:41,497 --> 00:17:46,002 4年前の ワイマール地方の 領主の汚職の発覚は 317 00:17:46,002 --> 00:17:48,671 エリアーナ嬢が見抜かれたからです。 318 00:17:48,671 --> 00:17:50,673 おかげで現在は 319 00:17:50,673 --> 00:17:54,844 ワイマール漁港から運ばれる海産物で 市場がにぎわっています。 320 00:17:54,844 --> 00:17:59,015 あの その魚介類を使った 料理本は画期的で 321 00:17:59,015 --> 00:18:02,351 我々 料理人も 勉強させられております。 322 00:18:02,351 --> 00:18:05,855 そういえば ワイマールの主婦の日常の本は 323 00:18:05,855 --> 00:18:07,857 大流行しましたわね。 324 00:18:07,857 --> 00:18:11,460 エリアーナ嬢の取り寄せた 「東方見聞書」から 325 00:18:11,460 --> 00:18:15,464 新種の薬草と効能が 発見されましたな。 326 00:18:15,464 --> 00:18:19,468 昨年 マルドゥラ国の 大寒波被害を予言し 327 00:18:19,468 --> 00:18:23,806 備蓄を進言されたのは エリアーナ嬢と聞き及んでおります。 328 00:18:23,806 --> 00:18:27,643 おかげで マルドゥラに食料援助をして 恩義を売れたと…。 329 00:18:27,643 --> 00:18:32,315 スイラン織りを よみがえらせて 流行にしたのは エリアーナ様ですわ。 330 00:18:32,315 --> 00:18:34,317 おぉ…。 331 00:18:34,317 --> 00:18:37,486 あっ…。 332 00:18:37,486 --> 00:18:40,990 我が 婚約者殿の功績と影響力は 333 00:18:40,990 --> 00:18:43,993 皆も十分 理解してくれているようだ。 334 00:18:43,993 --> 00:18:45,995 殿下…。 335 00:18:45,995 --> 00:18:48,164 フッ…。 336 00:18:48,164 --> 00:18:50,666 《なぜでしょう。 337 00:18:50,666 --> 00:18:54,003 まるで 「もう逃がさない」と 338 00:18:54,003 --> 00:18:56,003 言われているような…》 339 00:18:58,007 --> 00:19:02,178 (グレン)殿下! カスール伯爵をお連れしました。 340 00:19:02,178 --> 00:19:04,513 (足音) 341 00:19:04,513 --> 00:19:06,513 これを。 342 00:19:10,186 --> 00:19:13,289 一か月前 カスール伯爵から 343 00:19:13,289 --> 00:19:16,625 ツェルガが発見されたと 王家へ献上があった。 344 00:19:16,625 --> 00:19:21,297 鑑定士も本物だと 鑑定したものだったが…。 345 00:19:21,297 --> 00:19:24,967 まがい物ではないでしょうか? 346 00:19:24,967 --> 00:19:26,969 あっ…! 347 00:19:26,969 --> 00:19:29,305 改めて 鑑定した結果 348 00:19:29,305 --> 00:19:32,308 にせ物だと判明した。 (どよめき) 349 00:19:32,308 --> 00:19:34,810 このことを きっかけに調べていくと 350 00:19:34,810 --> 00:19:37,480 最近 王都内で 美術品などの 351 00:19:37,480 --> 00:19:39,982 がん作騒ぎが頻発している。 352 00:19:39,982 --> 00:19:43,152 黒幕は なかなか尻尾を出さない…。 353 00:19:43,152 --> 00:19:46,489 だが 泳がせていた鑑定士が 354 00:19:46,489 --> 00:19:48,824 不審死をとげた直後から 355 00:19:48,824 --> 00:19:51,994 エリアーナの身辺が 不穏になってきた。 356 00:19:51,994 --> 00:19:56,499 ツェルガのにせ物によって カスール伯爵を おとしめるつもりが 357 00:19:56,499 --> 00:19:58,501 エリアーナに見破られ 358 00:19:58,501 --> 00:20:01,003 その逆恨みか。 359 00:20:01,003 --> 00:20:03,672 それとも 彼女を排除することで 360 00:20:03,672 --> 00:20:07,343 己の娘を 後釜に据えようとしたか…。 361 00:20:07,343 --> 00:20:09,345 どちらかな? 362 00:20:09,345 --> 00:20:11,347 パルカス子爵。 363 00:20:11,347 --> 00:20:14,016 ひっ… わっ 私は何も…! 364 00:20:14,016 --> 00:20:16,352 なんの証拠があって…! 365 00:20:16,352 --> 00:20:19,688 ネヴィル河川の パルカス子爵が所有する 366 00:20:19,688 --> 00:20:21,690 材木資材の中から 367 00:20:21,690 --> 00:20:25,027 がん作が発見された。 なっ…! 368 00:20:25,027 --> 00:20:27,696 証拠は すべて押さえた。 369 00:20:27,696 --> 00:20:29,698 申し開きはあるか? 370 00:20:29,698 --> 00:20:32,098 あっ あぁ…。 371 00:20:36,372 --> 00:20:39,041 さて カスール伯爵。 372 00:20:39,041 --> 00:20:41,544 この度の がん作騒動…。 373 00:20:41,544 --> 00:20:44,046 そなたも 被害者の一人ではあるが 374 00:20:44,046 --> 00:20:47,716 本家としての 責は重いと言わざるを得ない。 375 00:20:47,716 --> 00:20:51,720 (カスール)はっ 責任の重大さを 痛感しております。 376 00:20:51,720 --> 00:20:53,722 がん作を見抜き 377 00:20:53,722 --> 00:20:56,725 家への不名誉を 未然に防いでいただいた 378 00:20:56,725 --> 00:20:59,228 ベルンシュタイン侯爵令嬢に 379 00:20:59,228 --> 00:21:02,731 心より御礼申し上げます。 380 00:21:02,731 --> 00:21:05,401 せん越ながら 我がカスール家 381 00:21:05,401 --> 00:21:07,736 エリアーナ・ベルンシュタイン嬢の 382 00:21:07,736 --> 00:21:11,407 妃殿下への 後押しをさせていただきます! 383 00:21:11,407 --> 00:21:13,676 えっ? 落ちた。 384 00:21:13,676 --> 00:21:17,346 えっ? エリィを認めなかった貴族。 385 00:21:17,346 --> 00:21:19,515 最後の一人…。 386 00:21:19,515 --> 00:21:23,352 あぁ…。 感謝する カスール伯爵。 387 00:21:23,352 --> 00:21:26,355 貴殿の申し出 ありがたく受けよう! 388 00:21:26,355 --> 00:21:28,858 妃殿下とは? 389 00:21:28,858 --> 00:21:31,861 私は 見せかけの…。 390 00:21:31,861 --> 00:21:36,031 このような場で公にするのは 自重すべきとは思うが…。 391 00:21:36,031 --> 00:21:38,033 先ほど 392 00:21:38,033 --> 00:21:41,537 皆のエリアーナへの忌憚のない評価を 聞かせてもらった。 393 00:21:41,537 --> 00:21:43,873 ゆえに問おう! 394 00:21:43,873 --> 00:21:46,876 エリアーナ・ベルンシュタイン嬢が 395 00:21:46,876 --> 00:21:50,379 我が妃として立つことに 否やのある者は 396 00:21:50,379 --> 00:21:52,381 今 この場で名乗り出よ! 397 00:21:52,381 --> 00:21:54,550 あぁ…。 398 00:21:54,550 --> 00:22:00,556 (拍手) 399 00:22:00,556 --> 00:22:03,559 (歓声) 400 00:22:03,559 --> 00:22:05,895 《そんな…。 401 00:22:05,895 --> 00:22:09,899 私は 名ばかりの 婚約者だったはずでは?》 402 00:22:09,899 --> 00:22:13,502 ヒッ…。 はぁ…! 403 00:22:13,502 --> 00:22:15,504 舞台から降りても 404 00:22:15,504 --> 00:22:17,673 君を離す気はないけどね。 405 00:22:17,673 --> 00:22:19,675 エリィ…。 406 00:22:19,675 --> 00:22:22,845 あの日からずっと…。 407 00:22:22,845 --> 00:22:25,848 この時を 待ち望んでいた…。 408 00:22:25,848 --> 00:22:30,848 (拍手)