1 00:00:00,750 --> 00:00:05,750 ♪~ 2 00:01:34,130 --> 00:01:37,520 ~♪ 3 00:01:37,520 --> 00:01:40,140 (ナレーション) およそ遠しとされしもの ~♪ 4 00:01:41,020 --> 00:01:46,860 下等で奇怪 見慣れた動植物とは まるで違うとおぼしきモノたち 5 00:01:47,530 --> 00:01:52,360 それら異形の一群を ヒトは古くから畏(おそ)れを含み― 6 00:01:53,030 --> 00:01:57,290 いつしか総じて “蟲(むし)”と呼んだ… 7 00:02:03,500 --> 00:02:06,000 (蔵の扉を開ける音) 8 00:02:23,810 --> 00:02:26,570 (引き戸を開ける音) 9 00:02:27,980 --> 00:02:29,690 (引き戸を閉める音) 10 00:02:29,820 --> 00:02:32,070 (ビキ)おはよう スイ 11 00:02:32,990 --> 00:02:36,120 (スイ)おはよう… ビキ… 12 00:02:46,460 --> 00:02:50,460 (ビキ) 今日は どう? 目はまだ痛む? 13 00:02:51,130 --> 00:02:54,010 (スイ)ねぇ ビキ (ビキ)ん? 14 00:02:54,380 --> 00:02:56,680 (スイ)ビキには教えてあげるね 15 00:02:57,640 --> 00:03:02,230 あたし知ってるの この病気の原因 16 00:03:04,390 --> 00:03:08,610 蟲がいるのよ… 棲(す)んでるの 17 00:03:08,730 --> 00:03:11,940 ずっと あたしの目の中に 18 00:03:15,950 --> 00:03:20,120 (ビキ)スイは本家の末娘で 半年ほど前― 19 00:03:20,240 --> 00:03:23,910 光が当たると 目が痛むという病を患った 20 00:03:28,590 --> 00:03:32,460 それは どこの眼医(がんい)にも 原因の分からぬ奇病で― 21 00:03:33,380 --> 00:03:35,630 治療法も見つからないうちに― 22 00:03:35,760 --> 00:03:39,140 わずかな光も ひどく痛がるようになっていった 23 00:03:43,310 --> 00:03:47,730 そのため より光を遮る 丈夫な蔵のある僕の家に― 24 00:03:47,850 --> 00:03:49,940 1人 預けられたのだ 25 00:03:51,150 --> 00:03:54,860 それは スイのためだったのかも しれないけど― 26 00:03:54,990 --> 00:03:59,320 僕には スイがここに 捨てられていったように見えた 27 00:04:13,880 --> 00:04:18,470 まぶたの裏にね もう1つ まぶたがあるの 28 00:04:18,890 --> 00:04:19,720 え… 29 00:04:23,100 --> 00:04:27,480 (スイ)そこは 絶対に外の光が 届かない所で― 30 00:04:27,600 --> 00:04:29,810 蟲は そこにいるのよ 31 00:04:29,940 --> 00:04:31,820 (ビキ)2つ目のまぶた? 32 00:04:31,940 --> 00:04:33,320 (スイ)そうよ 33 00:04:34,110 --> 00:04:38,160 ビキは閉じ方知らないの? じゃあ 教えたげる 34 00:04:38,280 --> 00:04:40,740 目を閉じて (ビキ)うん 35 00:04:42,240 --> 00:04:44,330 (スイ)何か見える? 36 00:04:44,450 --> 00:04:48,000 ううん 何も… あ でも― 37 00:04:51,710 --> 00:04:55,880 何かチカチカしたものが 目の中 動いてる 38 00:04:57,670 --> 00:05:01,390 (スイ)でしょ? 一度まぶたを閉じても― 39 00:05:01,510 --> 00:05:06,640 目はまだ そのまぶたを見ていて 本当には閉じていないの 40 00:05:08,600 --> 00:05:13,070 だから 本当の真っ暗闇が欲しい時― 41 00:05:13,480 --> 00:05:18,070 そのチカチカを見ている目玉を もう一度閉じるの 42 00:05:20,070 --> 00:05:26,080 そうしたら 上の方から 本当の闇が下りてくる… 43 00:05:39,880 --> 00:05:42,430 ん… できないよ 44 00:05:42,550 --> 00:05:45,350 そう? ビキって不器用ね 45 00:05:47,810 --> 00:05:50,190 (ビキ)アハハ… ハ… 46 00:05:53,270 --> 00:05:55,520 (スイ)ん… フフ… 47 00:05:57,400 --> 00:05:58,530 (2人の笑い声) 48 00:05:58,530 --> 00:06:02,110 (ビキ) 僕たちは深い闇の中で遊ぶ (2人の笑い声) 49 00:06:02,110 --> 00:06:03,240 (2人の笑い声) 50 00:06:04,990 --> 00:06:09,290 蔵の中へ入ってすぐは 本当に何も見えないけど― 51 00:06:09,410 --> 00:06:14,790 しばらくすると 闇の向こうから 物たちがおのずと輪郭を現してくる 52 00:06:14,920 --> 00:06:20,260 (まりのはねる音) 53 00:06:21,630 --> 00:06:23,760 (ビキ)どうして見えるんだろ 54 00:06:23,890 --> 00:06:25,970 真っ暗なはずなのに 55 00:06:26,350 --> 00:06:29,930 (スイ)地面の下に 光の河が流れてるからよ 56 00:06:30,600 --> 00:06:31,430 え? 57 00:06:32,770 --> 00:06:35,810 2つ目のまぶたを 閉じると見えるよ 58 00:06:35,940 --> 00:06:39,320 ずーっと本当の闇を見ているとね 59 00:06:41,320 --> 00:06:45,160 遠くの方から 光の粒が見えてきて― 60 00:06:45,620 --> 00:06:48,290 それが どんどん洪水になるの 61 00:06:50,330 --> 00:06:54,670 その光は よく見ると 全部小さな蟲でね― 62 00:06:55,290 --> 00:06:59,670 でも もっと近くで見ようとして 近づくと… 63 00:07:02,130 --> 00:07:03,430 (ギンコ)ダメだ 64 00:07:10,140 --> 00:07:13,190 それ以上 その河には近づくな 65 00:07:14,690 --> 00:07:17,360 会ったことない知らない人よ 66 00:07:17,860 --> 00:07:22,820 片目の男の人が いつも 河の向こう岸にいて そう言うの 67 00:07:23,990 --> 00:07:28,450 だから いつも少し遠くで眺めているの 68 00:07:29,280 --> 00:07:30,700 (ビキ)僕は― 69 00:07:32,950 --> 00:07:34,540 時々ふと不安になる 70 00:07:36,000 --> 00:07:37,000 んっ 71 00:07:39,040 --> 00:07:40,050 はあ… 72 00:07:45,130 --> 00:07:50,970 (蔵の扉を閉める音) 73 00:07:53,520 --> 00:07:58,520 (ビキ)ふさがれた目で スイが 見ているものたちは 一体― 74 00:08:02,780 --> 00:08:05,490 一体 なんなのだろう… 75 00:08:09,280 --> 00:08:13,040 (ビキの母)ビキ! あんた いつも蔵の中に長くいすぎだよ 76 00:08:13,910 --> 00:08:17,120 ちゃんと取り替えた眼帯は 焼いて捨てたよ 77 00:08:17,250 --> 00:08:20,090 手も食器も消毒したし… 78 00:08:21,340 --> 00:08:22,340 え… 79 00:08:25,050 --> 00:08:29,640 それでも… 伝染しない保証なんてないんだよ 80 00:08:31,140 --> 00:08:32,720 (ビキ)本家の人たちも― 81 00:08:32,850 --> 00:08:36,140 それが怖くて スイを見放したんでしょ 82 00:08:36,560 --> 00:08:38,140 だから僕らは… 83 00:08:39,100 --> 00:08:42,150 分かってる それはそうよ 84 00:08:43,400 --> 00:08:46,360 あの子はいい子だよ… とても 85 00:08:46,780 --> 00:08:49,320 母さんは こらえなきゃいけないね 86 00:08:54,870 --> 00:08:59,080 あの子が心の中まで 光を失ってしまわないように― 87 00:08:59,790 --> 00:09:01,960 ついててあげるんだよ 88 00:09:04,550 --> 00:09:06,420 でも頼むから― 89 00:09:07,760 --> 00:09:10,890 お前まで あの病になってしまわないで… 90 00:09:15,180 --> 00:09:16,560 ほんと? 91 00:09:18,390 --> 00:09:19,850 ここへ― 92 00:09:22,360 --> 00:09:24,070 来てくれるの? 93 00:10:00,480 --> 00:10:02,560 (奇妙な音) 94 00:10:02,650 --> 00:10:03,900 (ビキ)ぐっ! 95 00:10:04,480 --> 00:10:05,320 フッ 96 00:10:16,200 --> 00:10:17,790 なんだ 今の… 97 00:10:20,000 --> 00:10:21,370 まさか… 98 00:10:24,500 --> 00:10:25,500 違うよ 99 00:10:27,750 --> 00:10:31,050 違うよ 母さん… 100 00:10:56,160 --> 00:10:57,580 (ビキの母)ビキー? 101 00:10:58,450 --> 00:11:00,790 まだ寝てるのー? ハッ… 102 00:11:03,460 --> 00:11:04,790 ビキ! 103 00:11:07,540 --> 00:11:11,920 (蔵の扉を開ける音) 104 00:11:13,090 --> 00:11:15,090 (引き戸を開ける音) 105 00:11:15,970 --> 00:11:17,220 ビキ? 106 00:11:20,970 --> 00:11:22,230 ビキ? 107 00:11:22,850 --> 00:11:23,810 (食器を置く音) 108 00:11:26,020 --> 00:11:27,520 どうしたの? 109 00:11:28,770 --> 00:11:30,150 (ビキの母)ビキは― 110 00:11:32,110 --> 00:11:34,490 もう 来させないわ 111 00:11:36,200 --> 00:11:39,700 あなたの病気 あの子に伝染したの 112 00:11:47,170 --> 00:11:51,170 あなたが… 悪いんじゃないわ 113 00:11:52,550 --> 00:11:55,880 他人に情けなんか かけたのが悪かったのよ 114 00:12:12,150 --> 00:12:13,570 (ビキの母)は… 115 00:12:15,110 --> 00:12:17,360 誰!? 雨戸を開けたらビキが! 116 00:12:18,950 --> 00:12:20,370 (ギンコ)大丈夫ですよ 117 00:12:21,240 --> 00:12:22,910 (ビキの母)はー… 118 00:12:23,040 --> 00:12:25,540 (ギンコ) こちらは この道の専門ですから 119 00:12:27,830 --> 00:12:30,790 治療薬と鎮痛剤を与えておきました 120 00:12:31,340 --> 00:12:34,880 闇に閉じ込めておくと 病気は悪化する一方ですよ 121 00:12:35,720 --> 00:12:37,760 あなたは… 何者なんです 122 00:12:38,180 --> 00:12:40,800 あー これは失敬 123 00:12:42,430 --> 00:12:44,810 蟲師(むしし)のギンコと申します 124 00:12:44,930 --> 00:12:48,310 蔵の娘のことを 風のうわさに聞きましてね 125 00:12:51,770 --> 00:12:53,780 あれは眼医ではなく― 126 00:12:53,900 --> 00:12:57,150 われわれ蟲師に回してもらわねば 治りませんよ 127 00:12:58,450 --> 00:13:01,780 ビキは… この子は治るんですか 128 00:13:01,910 --> 00:13:05,910 (ギンコ)ああ そっちの蟲はまだ ふ化直後みたいです 129 00:13:06,580 --> 00:13:09,830 薬による治療だけで おそらく効くでしょう 130 00:13:18,840 --> 00:13:20,260 (スイ)ビキ… 131 00:13:23,050 --> 00:13:24,260 ビキ… 132 00:13:27,600 --> 00:13:29,020 ビキ… 133 00:13:33,980 --> 00:13:35,610 ごめんね… 134 00:13:37,240 --> 00:13:38,860 ごめんね… 135 00:13:39,860 --> 00:13:41,610 ごめんね 136 00:13:41,700 --> 00:13:43,070 (ビキ)スイ! 137 00:13:43,320 --> 00:13:48,620 あ… ハァ… ハァ… ハァ… 138 00:13:49,250 --> 00:13:50,250 う… 139 00:13:51,080 --> 00:13:52,960 (ギンコ)目が覚めたか? (ビキ)え… 140 00:13:55,920 --> 00:13:57,460 目は まだ痛むか? 141 00:13:58,510 --> 00:14:00,220 (ビキ)う… ううん 142 00:14:01,470 --> 00:14:03,430 ようし 効いたな 143 00:14:05,180 --> 00:14:09,520 スイの病気の原因は “マナコノヤミムシ”という蟲でな 144 00:14:09,850 --> 00:14:11,600 闇を通して繁殖する 145 00:14:14,810 --> 00:14:18,070 お前はスイと 闇を共有しすぎたんだな 146 00:14:19,030 --> 00:14:21,030 スイを知ってるの? 147 00:14:22,950 --> 00:14:24,200 (ビキ)片目… 148 00:14:25,160 --> 00:14:29,700 2つ目のまぶたを閉じるたび あの子が対岸にいた 149 00:14:30,410 --> 00:14:31,790 (ビキ)あれ? 150 00:14:31,920 --> 00:14:33,120 (ギンコ)あの光の河は― 151 00:14:33,250 --> 00:14:36,090 地上の光とは 異質なもので できている 152 00:14:36,210 --> 00:14:39,510 あまり近くで見すぎると 目に毒だ 153 00:14:40,550 --> 00:14:42,130 (ビキ)左目がある 154 00:14:42,260 --> 00:14:46,260 スイの言ってた片目の人とは 違うのかな 155 00:14:48,520 --> 00:14:51,560 日が落ちたらスイの治療を始める 156 00:14:53,480 --> 00:14:56,650 うん… 分かった 157 00:15:00,990 --> 00:15:05,530 (蔵の扉を開ける音) 158 00:15:06,450 --> 00:15:09,040 (引き戸を開ける音) 159 00:15:16,130 --> 00:15:17,130 (ギンコ)んっ! 160 00:15:19,300 --> 00:15:20,510 スイ… 161 00:15:22,260 --> 00:15:26,800 お前… あれほど あの河には入るなと言ったのに 162 00:15:30,100 --> 00:15:32,060 (蔵の扉が開く音) 163 00:15:32,180 --> 00:15:33,060 (ビキ)んっ 164 00:15:40,690 --> 00:15:41,990 スイ… 165 00:15:58,290 --> 00:16:00,500 スイの目玉は もう死んでる 166 00:16:01,000 --> 00:16:02,050 (ビキ)え… 167 00:16:02,170 --> 00:16:04,220 だが なんとかはしてみる 168 00:16:05,470 --> 00:16:08,550 2つ目のまぶたは 長い時間 閉じすぎると― 169 00:16:08,680 --> 00:16:10,600 闇に目玉が喰(く)われるんだよ 170 00:16:13,430 --> 00:16:17,770 じゃあ いいか スイ 月の光で蟲をおびき出す 171 00:16:19,310 --> 00:16:23,940 2つ目のまぶたを閉じたまま 目をゆっくりと開くんだ 172 00:16:45,920 --> 00:16:47,760 出てこい 蟲ども 173 00:16:48,380 --> 00:16:49,760 光だぞ… 174 00:17:12,030 --> 00:17:13,450 蟲!? 175 00:17:25,300 --> 00:17:26,510 (ギンコ)いた! 176 00:17:27,920 --> 00:17:30,300 (ギンコ) スイ いいぞ 目を閉じろ! 177 00:17:48,740 --> 00:17:53,700 (蟲の鳴き声) 178 00:17:57,330 --> 00:17:58,410 (ギンコ)これでいい… 179 00:17:58,830 --> 00:17:59,460 (ビキ) あ あ… あ… う… 180 00:17:59,460 --> 00:18:02,830 さて あとはスイの目玉だが (ビキ) あ あ… あ… う… 181 00:18:02,830 --> 00:18:03,380 (ビキ) あ あ… あ… う… 182 00:18:03,500 --> 00:18:08,420 (ビキ)む 蟲だ… ほんとに目の中に む 蟲が… 183 00:18:10,430 --> 00:18:12,680 (ギンコ) やはりもう使い物にならんな 184 00:18:13,090 --> 00:18:15,310 うまくいくか 分からんが… 185 00:18:17,680 --> 00:18:18,680 ええっ!? 186 00:18:22,650 --> 00:18:24,110 (ギンコ)これをスイにやる 187 00:18:25,440 --> 00:18:27,940 君 さっきから驚きすぎ 188 00:18:29,530 --> 00:18:31,990 まぁ そう焦るな 義眼だよ 189 00:18:33,070 --> 00:18:35,410 これはさっきの液状の“蟲”だ 190 00:18:35,950 --> 00:18:37,990 これを吹き込めば ただのガラス玉も― 191 00:18:38,450 --> 00:18:41,000 眼球として生命を持つはずだ 192 00:18:47,920 --> 00:18:50,670 あの 聞いていい? 193 00:18:51,090 --> 00:18:54,720 あなたたちが見ていた 光の河の正体って― 194 00:18:55,390 --> 00:18:57,430 一体 何? 195 00:18:57,930 --> 00:19:00,770 (女性の声) 2つ目のまぶたを閉じてごらん 196 00:19:02,890 --> 00:19:06,060 お前は 忘れてしまったのか? 197 00:19:07,190 --> 00:19:10,530 (女性の声) すると闇への通路が開く 198 00:19:12,740 --> 00:19:16,570 (ギンコ)お前も昔は “あんな”だったじゃないか 199 00:19:26,670 --> 00:19:29,460 (ナレーション) 人間は光を手に入れたころから― 200 00:19:29,590 --> 00:19:33,630 2つ目のまぶたの閉じ方を 忘れたのだという 201 00:19:35,930 --> 00:19:40,520 が それは生きるものとしては よかったのかもしれない 202 00:19:42,060 --> 00:19:46,270 かつて人間は“そのもの”を 見すぎたばかりに― 203 00:19:46,400 --> 00:19:49,940 目玉を失う者も多かったというから 204 00:19:56,360 --> 00:19:58,910 2つ目のまぶた 205 00:19:59,030 --> 00:20:03,040 本当の闇 異質な光 206 00:20:12,630 --> 00:20:16,340 われわれの足の下を泳ぐ 無数の生命― 207 00:20:16,470 --> 00:20:19,100 “そのもの”の群れのこと 208 00:20:23,520 --> 00:20:26,310 (ビキ)ボンッて周りが 明るくなったと思ったら― 209 00:20:26,440 --> 00:20:29,150 そのあと一瞬 真っ暗闇がきて― 210 00:20:29,270 --> 00:20:32,820 足の下が抜けて ずうっと下の方に― 211 00:20:32,940 --> 00:20:36,780 光の河が流れてるのが… 見えたんだ 212 00:20:39,370 --> 00:20:40,580 あの蟲師さんが― 213 00:20:40,700 --> 00:20:44,080 スイに目玉を入れたあとの ちょっとの間だけど 214 00:20:45,910 --> 00:20:50,420 すごくきれいで 体が引き込まれるみたいで…― 215 00:20:51,210 --> 00:20:52,420 ずっと見てたくなった 216 00:20:57,340 --> 00:20:58,630 (ふすまを開ける音) 217 00:20:58,760 --> 00:21:00,220 (スイ)できたよー 218 00:21:04,640 --> 00:21:06,270 (ビキ)スイは蔵を出た 219 00:21:07,230 --> 00:21:10,980 木々や 花や 光をたくさん見る 220 00:21:12,150 --> 00:21:13,320 もう― 221 00:21:13,820 --> 00:21:18,950 暗闇の中で あの不思議な光に 魅せられることもないだろう 222 00:21:24,040 --> 00:21:29,580 あの人もスイと同じようにして 本物の片目を失(な)くしたんだろうか 223 00:21:32,670 --> 00:21:38,670 ♪~ 224 00:23:27,030 --> 00:23:33,040 ~♪