1 00:00:03,000 --> 00:00:10,300 (秒針の音) 2 00:00:12,340 --> 00:00:17,680 《あのときの両親は 俺を心配していたのだろうか? 3 00:00:17,680 --> 00:00:22,680 彼らは死ぬ間際 俺のことを どう思っていたのだろうか? 4 00:00:22,680 --> 00:00:25,020 真実は わからない。 5 00:00:25,020 --> 00:00:30,020 そして 俺は葬式にも出ず 両親の骨も拾わず➡ 6 00:00:30,020 --> 00:00:33,030 何をしていたのだろうか。 7 00:00:33,030 --> 00:00:35,030 あのときの俺は➡ 8 00:00:35,030 --> 00:00:38,370 悲しいと思うほど 両親を愛してなかった。 9 00:00:38,370 --> 00:00:43,370 でも せめて 葬式ぐらいは 出ておけばよかったんじゃないか。 10 00:00:43,370 --> 00:00:47,680 死に顔ぐらい 見ておけば よかったんじゃないか?》 11 00:00:57,050 --> 00:00:59,050 (ルーデウス)かばうんなら➡ 12 00:00:59,050 --> 00:01:01,990 俺みたいな まがい物じゃなくて➡ 13 00:01:01,990 --> 00:01:04,660 ノルンとアイシャだろう。 14 00:01:04,660 --> 00:01:08,660 ゼニスにリーリャも いるじゃないか。 15 00:01:08,660 --> 00:01:12,670 4人も置き去りにして どうすんだよ。 16 00:01:12,670 --> 00:01:16,670 お前の一番大切な相手じゃないか。 17 00:01:16,670 --> 00:01:20,680 《これから先 どうすればいいんだ? 18 00:01:20,680 --> 00:01:24,350 教えてくれよ パウロ》 19 00:01:24,350 --> 00:01:29,020 ⦅パウロ:お前は 本当に頼りになる息子だ⦆ 20 00:01:29,020 --> 00:01:32,690 《俺は 自分が パウロの子どもじゃないと➡ 21 00:01:32,690 --> 00:01:34,690 思っていたのに➡ 22 00:01:34,690 --> 00:01:38,090 パウロは 俺の父親だったんだ》 23 00:01:47,340 --> 00:01:49,340 (ノック) 24 00:01:53,610 --> 00:01:56,610 (ロキシー)ルディ いいですか? 25 00:01:58,950 --> 00:02:01,280 師匠…。 26 00:02:01,280 --> 00:02:05,620 気分転換に 私と出かけませんか? えっ? 27 00:02:05,620 --> 00:02:07,960 ほら この町は まだまだ➡ 28 00:02:07,960 --> 00:02:09,960 おもしろそうなものが ありますし➡ 29 00:02:09,960 --> 00:02:14,300 先日のように また一緒に見て回りませんか? 30 00:02:14,300 --> 00:02:17,970 いえ… そんな気分では…。 31 00:02:17,970 --> 00:02:21,640 そ… そうですか。 32 00:02:21,640 --> 00:02:23,640 すいません。 33 00:02:37,320 --> 00:02:39,320 失礼します。 34 00:02:44,990 --> 00:02:49,000 パウロさんとゼニスさんのことは 残念でした。 35 00:02:49,000 --> 00:02:52,270 私も ブエナ村で一緒に 暮らしていたときのことは➡ 36 00:02:52,270 --> 00:02:54,600 よく覚えています。 37 00:02:54,600 --> 00:02:59,910 私にとって 一番幸せな 時期だったかもしれません。 38 00:03:03,280 --> 00:03:05,280 冒険者をしていると➡ 39 00:03:05,280 --> 00:03:08,950 身近な人が死ぬことは 珍しいことではありません。 40 00:03:08,950 --> 00:03:10,950 つらさは わかります。 41 00:03:10,950 --> 00:03:14,290 私も経験がありますので。 42 00:03:14,290 --> 00:03:17,290 ウソつかないでくださいよ。 43 00:03:17,290 --> 00:03:21,960 師匠は 父さんも母さんも 元気じゃないですか。 44 00:03:21,960 --> 00:03:24,630 そう… ですね。 45 00:03:24,630 --> 00:03:27,300 最後に会ったのは 数年前ですが➡ 46 00:03:27,300 --> 00:03:29,970 どちらも元気…。 じゃあ わかんないですよ! 47 00:03:29,970 --> 00:03:34,310 軽々しく 「わかる」なんて言うなよ! 48 00:03:34,310 --> 00:03:36,310 気付いたんだ…。 49 00:03:36,310 --> 00:03:41,320 やり直した気になって うまくやれている気になって。 50 00:03:41,320 --> 00:03:46,320 でも 大切な部分からは 目を背けていたことに…。 51 00:03:46,320 --> 00:03:49,320 家族との確執から目を背けて➡ 52 00:03:49,320 --> 00:03:53,330 また取り返しのつかない失敗を 繰り返して…。 53 00:03:58,270 --> 00:04:00,600 変われたと思っていた。 54 00:04:00,600 --> 00:04:04,910 でも 結局 何も変わっていなかったんだ。 55 00:04:06,940 --> 00:04:10,950 ブエナ村での生活は ホントに幸せでした。 56 00:04:10,950 --> 00:04:13,950 ルディは とても 才能にあふれていましたし➡ 57 00:04:13,950 --> 00:04:18,950 パウロさんも ゼニスさんも 温かく接してくれました。 58 00:04:18,950 --> 00:04:21,960 あなたたちが 私に家族の温かみを➡ 59 00:04:21,960 --> 00:04:23,960 教えてくれたんです。 60 00:04:25,960 --> 00:04:30,970 私にとって パウロさんたちは 第二の家族です。 61 00:04:37,970 --> 00:04:44,680 だから あなたと悲しみを 分かち合いたいんです。 ルディ。 62 00:04:49,320 --> 00:04:52,590 私は 小さくて 至らない師匠ですが➡ 63 00:04:52,590 --> 00:04:56,260 ルディよりも長く生きている分だけ 頑丈です。 64 00:04:56,260 --> 00:04:58,930 もたれてくださっても かまいません。 65 00:04:58,930 --> 00:05:03,930 つらいことでも 2人で分ければ きっと薄くなります。 66 00:05:06,270 --> 00:05:08,870 ルディ。 あっ…。 67 00:05:21,950 --> 00:05:25,620 大丈夫。 68 00:05:25,620 --> 00:05:29,920 今は… 私に任せてください。 69 00:05:45,310 --> 00:05:52,310 (鳥のさえずり) 70 00:06:02,920 --> 00:06:05,590 ハァ…。 71 00:06:05,590 --> 00:06:07,900 んっ。 72 00:06:13,270 --> 00:06:17,270 おはようございます ルディ。 73 00:06:17,270 --> 00:06:20,610 おはようございます。 74 00:06:20,610 --> 00:06:26,610 その… 少しは気が晴れましたか? 75 00:06:26,610 --> 00:06:28,620 はい。 76 00:06:36,620 --> 00:06:41,300 師匠。 一つ 変なことを 聞いてもいいですか? 77 00:06:41,300 --> 00:06:43,300 はい。 78 00:06:43,300 --> 00:06:46,600 僕は これから どうすればいいでしょうか? 79 00:06:48,970 --> 00:06:54,240 今 目の前にいる家族を 大事にするしかないでしょう。 80 00:06:54,240 --> 00:06:58,580 パウロさんだって ルディには それを望んでいるはずです。 81 00:06:58,580 --> 00:07:04,250 前を向いてください。 みんな 待っていますから。 82 00:07:04,250 --> 00:07:06,250 はい。 83 00:07:09,260 --> 00:07:14,260 師匠 ありがとうございました。 84 00:07:14,260 --> 00:07:16,260 はい。 85 00:07:28,280 --> 00:07:30,950 (エリナリーゼ)ロキシー あなた…。 86 00:07:30,950 --> 00:07:34,280 ルディ。 申し訳ありませんが➡ 87 00:07:34,280 --> 00:07:37,290 私は エリナリーゼさんと話があるので➡ 88 00:07:37,290 --> 00:07:40,290 リーリャさんの所には 1人で行ってください。 89 00:07:40,290 --> 00:07:42,290 わかりました。 90 00:08:01,580 --> 00:08:05,580 リーリャさん。 (リーリャ)なんでしょうか ルーデウス様。 91 00:08:05,580 --> 00:08:09,580 すみません 母さんの世話を 押し付けてしまって。 92 00:08:09,580 --> 00:08:12,590 いいえ。 これが私の仕事です。 93 00:08:14,590 --> 00:08:17,260 母さんの様子は どうですか? 94 00:08:17,260 --> 00:08:21,600 (リーリャ)記憶はないようですが 不思議と体のほうは健康です。 95 00:08:21,600 --> 00:08:23,930 変な後遺症もありません。 96 00:08:23,930 --> 00:08:26,930 そうですか。 97 00:08:26,930 --> 00:08:30,610 《ということは 記憶を失っているだけで➡ 98 00:08:30,610 --> 00:08:33,610 精神が完全に 死んだわけではないのか》 99 00:08:33,610 --> 00:08:35,610 シェラさんの見立てでは➡ 100 00:08:35,610 --> 00:08:38,280 魔力結晶に 閉じ込められたことによる➡ 101 00:08:38,280 --> 00:08:40,580 魔力的な弊害だろうと。 102 00:08:42,620 --> 00:08:45,950 (ルーデウス)治るんでしょうか? 103 00:08:45,950 --> 00:08:51,360 エリナリーゼ様の話によると 無理とのことです。 104 00:08:54,560 --> 00:08:58,230 私は 奥様には よくしていただきました。 105 00:08:58,230 --> 00:09:03,570 旦那様が お亡くなりになった以上 私が奥様の面倒を見ます。 106 00:09:03,570 --> 00:09:06,910 俺も できることはするつもりです。 107 00:09:06,910 --> 00:09:09,580 必要ありません。 えっ? 108 00:09:09,580 --> 00:09:13,920 ルーデウス様。 差し出がましいとは思いますが➡ 109 00:09:13,920 --> 00:09:16,580 少しだけ失礼な物言いを 許していただいても➡ 110 00:09:16,580 --> 00:09:19,290 よろしいでしょうか。 はい。 111 00:09:21,260 --> 00:09:24,260 あなたは 自分のやるべきことをなさい。 112 00:09:24,260 --> 00:09:27,260 やるべきこと… ですか? 113 00:09:27,260 --> 00:09:29,600 旦那様も そうおっしゃるでしょう。 114 00:09:29,600 --> 00:09:33,600 奥様のお世話は 私が すべきことです。 115 00:09:33,600 --> 00:09:36,600 そのために 私は今 ここにいます。 116 00:09:42,280 --> 00:09:47,280 帰りましょう。 家族の所へ。 117 00:09:47,280 --> 00:10:49,610 ♬~ 118 00:11:01,960 --> 00:11:04,630 あの… 師匠。 119 00:11:04,630 --> 00:11:08,630 どうしました? ルディ。 120 00:11:08,630 --> 00:11:12,630 《はっきり言う。 俺は ロキシーが大好きだ。 121 00:11:12,630 --> 00:11:15,970 シルフィとは 多少ベクトルの違う好きだが➡ 122 00:11:15,970 --> 00:11:18,640 どっちがと聞かれても 答えられない。 123 00:11:18,640 --> 00:11:20,640 だから揺れている。 124 00:11:20,640 --> 00:11:24,650 シルフィが好きで ロキシーも好きな この状況に。 125 00:11:24,650 --> 00:11:29,320 だが 俺は シルフィに操を立てると誓った。 126 00:11:29,320 --> 00:11:31,650 それを裏切るわけにはいかない》 127 00:11:31,650 --> 00:11:36,660 あのですね 実は俺 もう結婚していて➡ 128 00:11:36,660 --> 00:11:39,660 もうすぐ 子どもも生まれるんです。 129 00:11:39,660 --> 00:11:43,660 だから あまり 恋人みたいな感じは その…。 130 00:11:43,660 --> 00:11:46,330 申し訳ないんですけど…。 131 00:11:46,330 --> 00:11:48,340 知っています。 132 00:11:48,340 --> 00:11:51,940 パウロさんが亡くなって みんなで ルディを心配しているとき➡ 133 00:11:51,940 --> 00:11:54,940 エリナリーゼさんから聞きましたから。 134 00:11:54,940 --> 00:11:58,280 じゃあ なぜ…。 135 00:11:58,280 --> 00:12:01,280 ルディが気に病むことはありません。 136 00:12:01,280 --> 00:12:04,390 私は ルディが弱っているところに つけ込んだだけです。 137 00:12:04,390 --> 00:12:07,960 私が やったことなのです。 138 00:12:07,960 --> 00:12:10,290 本来なら 私みたいなのを➡ 139 00:12:10,290 --> 00:12:12,960 相手にしてくれないのは わかっています。 140 00:12:12,960 --> 00:12:15,630 そんなことは…。 141 00:12:15,630 --> 00:12:17,630 安心してください。 142 00:12:17,630 --> 00:12:22,300 私がルディの左手となるのは この旅の間だけです。 143 00:12:22,300 --> 00:12:24,310 ルディは あちらに戻ったら➡ 144 00:12:24,310 --> 00:12:27,980 奥さんを 大事にしてあげてください。 145 00:12:27,980 --> 00:12:32,310 せめて 何か 恩返しをさせてくれませんか? 146 00:12:32,310 --> 00:12:34,650 恩返し… ですか? 147 00:12:34,650 --> 00:12:38,990 はい。 俺にできることなら なんでもします。 148 00:12:38,990 --> 00:12:42,320 えっと じゃあ その…。 149 00:12:42,320 --> 00:12:44,990 言い訳を聞いてもらっても いいですか? 150 00:12:44,990 --> 00:12:47,330 言い訳ですか? 151 00:12:47,330 --> 00:12:51,330 聞くだけでいいですから。 はい わかりました。 152 00:12:53,270 --> 00:12:56,600 (ロキシー) 私 一目ぼれだったんですよ。 153 00:12:56,600 --> 00:12:59,610 誰にですか? 154 00:12:59,610 --> 00:13:01,610 ルディにです。 155 00:13:01,610 --> 00:13:04,280 迷宮で 助けてもらったときにですよ。 156 00:13:04,280 --> 00:13:07,950 俺に? あの場面では 私でなくても➡ 157 00:13:07,950 --> 00:13:09,950 ドキッとしてしまいますよ。 158 00:13:09,950 --> 00:13:12,950 私の理想そのものでした。 159 00:13:12,950 --> 00:13:17,960 迷宮を探索しているときも ルディの顔ばっかり見ていました。 160 00:13:17,960 --> 00:13:20,630 目をそらされてましたけど。 161 00:13:20,630 --> 00:13:24,630 それは… だって 恥ずかしいじゃないですか。 162 00:13:24,630 --> 00:13:27,640 ダメだとは思っていたんです。 163 00:13:27,640 --> 00:13:29,970 エリナリーゼさんや ギースさんも➡ 164 00:13:29,970 --> 00:13:33,640 ルディなら自力で立ち直るって 言ってました。 165 00:13:33,640 --> 00:13:38,350 けど ブエナ村で暮らしていたころを 思い出して…。 166 00:13:42,320 --> 00:13:45,650 いや もちろん ルディには 愛する人がいるって➡ 167 00:13:45,650 --> 00:13:48,660 聞きましたし きっと ルディが落ち込んでも➡ 168 00:13:48,660 --> 00:13:51,590 その人が 立ち直らせてくれるんでしょう。 169 00:13:51,590 --> 00:13:53,590 でも…。 170 00:13:53,590 --> 00:13:56,600 その人は今 ここに いないじゃないですか。 171 00:13:56,600 --> 00:14:01,940 なら 誰かが助けてあげないとって そう思うじゃないですか。 172 00:14:01,940 --> 00:14:06,940 でも エリナリーゼさんも ギースさんも 放っておくつもりで。 173 00:14:06,940 --> 00:14:08,940 リーリャさんは ゼニスさんに付きっきりで➡ 174 00:14:08,940 --> 00:14:10,950 手が離せなくて…。 175 00:14:10,950 --> 00:14:15,620 じゃあ 私がするしかって 思うじゃないですか。 176 00:14:15,620 --> 00:14:18,950 だって しかたないじゃないですか。 177 00:14:18,950 --> 00:14:21,360 好きなんですもん。 178 00:14:25,630 --> 00:14:29,630 ひどいですよ。 あんまりですよ。 179 00:14:29,630 --> 00:14:32,630 あの… 師匠…。 180 00:14:34,640 --> 00:14:36,640 なんですか? 181 00:14:36,640 --> 00:14:40,980 せめて この旅の間だけでも…。 182 00:14:40,980 --> 00:14:45,650 《それで どうするんだ? なんの解決にもなっていない。 183 00:14:45,650 --> 00:14:48,650 俺のためにも ロキシーのためにも》 184 00:14:53,590 --> 00:14:56,590 えっ? 185 00:14:56,590 --> 00:14:59,260 やめてください そういうのは。 186 00:14:59,260 --> 00:15:01,860 何もする必要はありません。 187 00:15:03,930 --> 00:15:06,330 わかりました。 188 00:15:22,620 --> 00:15:26,320 もう目隠しを取っても 大丈夫ですよ。 189 00:15:28,290 --> 00:15:30,620 ルディ ここは? 190 00:15:30,620 --> 00:15:33,290 シャリーアの近くにある森です。 191 00:15:33,290 --> 00:15:37,300 (タルハンド)信じられん。 本当に北方大地まで来たのか? 192 00:15:37,300 --> 00:15:39,630 (ギース)道理で 先輩がラパンに来るのが➡ 193 00:15:39,630 --> 00:15:41,640 早かったわけだ。 194 00:15:41,640 --> 00:15:44,640 くれぐれも 他言無用で お願いしますね。 195 00:15:44,640 --> 00:15:47,640 (ギース)あいよ。 では 俺とエリナリーゼさんで➡ 196 00:15:47,640 --> 00:15:49,640 先導します。 197 00:16:03,260 --> 00:16:05,930 (エリナリーゼ)ルーデウス。 はい。 198 00:16:05,930 --> 00:16:10,260 あなた ミリス教徒では ありませんでしたわよね? 199 00:16:10,260 --> 00:16:12,270 違います。 200 00:16:12,270 --> 00:16:15,270 シルフィも ミリス教徒ではありませんわね? 201 00:16:15,270 --> 00:16:17,940 ええ そのはずです。 202 00:16:17,940 --> 00:16:23,280 わたくしのクリフは 敬けんなミリス教徒ですわ。 203 00:16:23,280 --> 00:16:26,280 知ってます? ミリス教徒というのは➡ 204 00:16:26,280 --> 00:16:30,620 妻を1人しか めとってはいけない という決まりがあるんですのよ。 205 00:16:30,620 --> 00:16:33,620 その妻を生涯かけて 愛しなさいという➡ 206 00:16:33,620 --> 00:16:35,960 少々 堅苦しいけれど➡ 207 00:16:35,960 --> 00:16:41,300 実際に愛される側に回ってみると 心地よい教えですわね。 208 00:16:41,300 --> 00:16:43,960 けれど ルーデウス。 209 00:16:43,960 --> 00:16:48,300 わたくしは別に 複数の相手を 同時に愛することが➡ 210 00:16:48,300 --> 00:16:50,300 悪いとは思いませんのよ。 211 00:16:52,570 --> 00:16:57,910 エリナリーゼさん さっきから 何が言いたいんですか? 212 00:16:57,910 --> 00:17:02,920 ルーデウス… ロキシーをめとりなさいな。 213 00:17:02,920 --> 00:17:05,590 本気で言ってるんですか? 214 00:17:05,590 --> 00:17:08,590 ええ わたくしが言いますわ。 215 00:17:08,590 --> 00:17:11,930 わたくしでないと言えませんもの。 216 00:17:11,930 --> 00:17:16,260 正直 今のロキシーは 見ていられませんわ。 217 00:17:16,260 --> 00:17:19,600 あの子 本当は あなたに甘えたいのに➡ 218 00:17:19,600 --> 00:17:21,940 身を引くつもりですのよ。 219 00:17:21,940 --> 00:17:26,610 自分の会うタイミングが 悪かったというだけで。 220 00:17:26,610 --> 00:17:29,610 わたくし 控えめでもいいから➡ 221 00:17:29,610 --> 00:17:32,610 ロキシーには 幸せになってほしいんですの。 222 00:17:32,610 --> 00:17:34,950 いや 俺は シルフィ…。 223 00:17:34,950 --> 00:17:37,620 ロキシーのことは どうしたいんですの? 224 00:17:37,620 --> 00:17:40,290 幸せになってほしいですよ。 225 00:17:40,290 --> 00:17:45,290 できることなら 俺が ロキシーもシルフィも幸せにしたい。 226 00:17:45,290 --> 00:17:47,290 でも…。 227 00:17:47,290 --> 00:17:49,300 《虫のいい話だ。 228 00:17:49,300 --> 00:17:52,900 シルフィと結婚して 子どもまで作って➡ 229 00:17:52,900 --> 00:17:56,240 それでいて 別の女も欲しいなんて。 230 00:17:56,240 --> 00:17:59,910 俺は 今まで さんざん パウロをクズだと言ってきておいて➡ 231 00:17:59,910 --> 00:18:03,580 あいつと同じようなことを したいと考えている》 232 00:18:03,580 --> 00:18:07,580 思い出してごらんなさい。 パウロがリーリャをめとったあと➡ 233 00:18:07,580 --> 00:18:10,580 ゼニスは不幸になりましたか? 234 00:18:10,580 --> 00:18:29,270 ♬~ 235 00:18:29,270 --> 00:18:32,610 最初 母さんは 泣いていましたけどね。 236 00:18:32,610 --> 00:18:35,940 それくらいは しかたありませんわ。 237 00:18:35,940 --> 00:18:37,950 あなたなら できますわ。 238 00:18:37,950 --> 00:18:41,620 シルフィとロキシーを 同じぐらい愛することが。 239 00:18:41,620 --> 00:18:43,620 パウロの息子ですもの。 240 00:18:43,620 --> 00:18:47,290 それぐらいの かい性が あるはずですわよ。 241 00:18:47,290 --> 00:18:51,230 《2人が好きだという気持ちに 偽りはない。 242 00:18:51,230 --> 00:18:56,900 だが 旅先で こんなことになって シルフィに幻滅されるだろう。 243 00:18:56,900 --> 00:19:00,900 ロキシーだって 自分だけを 愛してほしいかもしれない。 244 00:19:00,900 --> 00:19:05,910 2人に見放されて また1人になるかもしれない。 245 00:19:05,910 --> 00:19:10,610 それでも俺は 2人を幸せにしたい》 246 00:19:12,580 --> 00:19:15,580 でも 俺が そうしたいからといって➡ 247 00:19:15,580 --> 00:19:18,920 師匠とシルフィが イエスと言ってくれるかどうかは➡ 248 00:19:18,920 --> 00:19:20,920 また別の話でしょう。 249 00:19:20,920 --> 00:19:23,920 じゃあ 今 ロキシーに 聞いちゃいなさいな。 250 00:19:23,920 --> 00:19:25,930 えっ。 251 00:19:43,610 --> 00:19:46,950 話というのは なんでしょうか? 252 00:19:46,950 --> 00:19:53,290 えっと 師匠に お話ししたいことがありまして。 253 00:19:53,290 --> 00:19:55,290 はい。 254 00:19:57,290 --> 00:20:01,300 師匠の教えに 何度も助けられました。 255 00:20:01,300 --> 00:20:05,630 俺は 師匠がいたから ここまで生きてこられました。 256 00:20:05,630 --> 00:20:08,640 それで… その…。 257 00:20:08,640 --> 00:20:13,640 えっとですね 俺には もう 妻がいます。 258 00:20:13,640 --> 00:20:17,310 シルフィエット・グレイラットという 名前なのですが…。 259 00:20:17,310 --> 00:20:19,980 はい お聞きしました。 260 00:20:19,980 --> 00:20:22,980 《何が言いたいんだ 俺は》 261 00:20:22,980 --> 00:20:25,650 あっ… その…。 262 00:20:25,650 --> 00:20:30,660 妻は もともとは名字がなくて ただのシルフィエットだったんです。 263 00:20:30,660 --> 00:20:33,660 はい そう聞いています。 264 00:20:33,660 --> 00:20:36,360 《そういうことじゃないだろう》 265 00:20:41,340 --> 00:20:43,340 《もういい。 266 00:20:43,340 --> 00:20:46,010 あとになって ああしておけば と言うぐらいなら➡ 267 00:20:46,010 --> 00:20:48,010 俺は クズでいい》 268 00:20:48,010 --> 00:20:51,280 師匠も ロキシー・グレイラットに➡ 269 00:20:51,280 --> 00:20:53,610 名前を変えるつもりは ありませんか? 270 00:20:53,610 --> 00:20:56,950 んっ? 271 00:20:56,950 --> 00:20:58,950 愛しています。 272 00:21:11,630 --> 00:21:15,970 そう言ってくださるのは とてもありがたいです。 273 00:21:15,970 --> 00:21:19,970 でも 奥さんの了承は 取らなくてもいいんですか? 274 00:21:19,970 --> 00:21:23,980 取らなきゃいけないです。 では…。 275 00:21:26,980 --> 00:21:31,390 では そのあとで もう一度 聞かせてください。 276 00:21:42,330 --> 00:21:45,330 は… はい! 277 00:21:45,330 --> 00:21:59,610 ♬~ 278 00:21:59,610 --> 00:22:02,320 なんだ 同じじゃん。