1 00:00:02,002 --> 00:00:09,309 (秒針の音) 2 00:00:11,345 --> 00:00:16,683 《あのときの両親は 俺を心配していたのだろうか? 3 00:00:16,683 --> 00:00:21,688 彼らは死ぬ間際 俺のことを どう思っていたのだろうか? 4 00:00:21,688 --> 00:00:24,024 真実は わからない。 5 00:00:24,024 --> 00:00:29,029 そして 俺は葬式にも出ず 両親の骨も拾わず➡ 6 00:00:29,029 --> 00:00:32,032 何をしていたのだろうか。 7 00:00:32,032 --> 00:00:34,034 あのときの俺は➡ 8 00:00:34,034 --> 00:00:37,371 悲しいと思うほど 両親を愛してなかった。 9 00:00:37,371 --> 00:00:42,376 でも せめて 葬式ぐらいは 出ておけばよかったんじゃないか。 10 00:00:42,376 --> 00:00:46,680 死に顔ぐらい 見ておけば よかったんじゃないか?》 11 00:00:56,056 --> 00:00:58,058 (ルーデウス)かばうんなら➡ 12 00:00:58,058 --> 00:01:00,994 俺みたいな まがい物じゃなくて➡ 13 00:01:00,994 --> 00:01:03,664 ノルンとアイシャだろう。 14 00:01:03,664 --> 00:01:07,668 ゼニスにリーリャも いるじゃないか。 15 00:01:07,668 --> 00:01:11,672 4人も置き去りにして どうすんだよ。 16 00:01:11,672 --> 00:01:15,676 お前の一番大切な相手じゃないか。 17 00:01:15,676 --> 00:01:19,680 《これから先 どうすればいいんだ? 18 00:01:19,680 --> 00:01:23,350 教えてくれよ パウロ》 19 00:01:23,350 --> 00:01:28,021 ⦅パウロ:お前は 本当に頼りになる息子だ⦆ 20 00:01:28,021 --> 00:01:31,692 《俺は 自分が パウロの子どもじゃないと➡ 21 00:01:31,692 --> 00:01:33,694 思っていたのに➡ 22 00:01:33,694 --> 00:01:37,097 パウロは 俺の父親だったんだ》 23 00:01:56,049 --> 00:01:58,051 (ノック) 24 00:02:02,322 --> 00:02:05,325 (ロキシー)ルディ いいですか? 25 00:02:07,661 --> 00:02:09,997 師匠…。 26 00:02:09,997 --> 00:02:14,334 気分転換に 私と出かけませんか? えっ? 27 00:02:14,334 --> 00:02:16,670 ほら この町は まだまだ➡ 28 00:02:16,670 --> 00:02:18,672 おもしろそうなものが ありますし➡ 29 00:02:18,672 --> 00:02:23,010 先日のように また一緒に見て回りませんか? 30 00:02:23,010 --> 00:02:26,680 いえ… そんな気分では…。 31 00:02:26,680 --> 00:02:30,350 そ… そうですか。 32 00:02:30,350 --> 00:02:32,352 すいません。 33 00:02:46,033 --> 00:02:48,035 失礼します。 34 00:02:53,707 --> 00:02:57,711 パウロさんとゼニスさんのことは 残念でした。 35 00:02:57,711 --> 00:03:00,981 私も ブエナ村で一緒に 暮らしていたときのことは➡ 36 00:03:00,981 --> 00:03:03,316 よく覚えています。 37 00:03:03,316 --> 00:03:08,622 私にとって 一番幸せな 時期だったかもしれません。 38 00:03:11,992 --> 00:03:13,994 冒険者をしていると➡ 39 00:03:13,994 --> 00:03:17,664 身近な人が死ぬことは 珍しいことではありません。 40 00:03:17,664 --> 00:03:19,666 つらさは わかります。 41 00:03:19,666 --> 00:03:23,003 私も経験がありますので。 42 00:03:23,003 --> 00:03:26,006 ウソつかないでくださいよ。 43 00:03:26,006 --> 00:03:30,677 師匠は 父さんも母さんも 元気じゃないですか。 44 00:03:30,677 --> 00:03:33,346 そう… ですね。 45 00:03:33,346 --> 00:03:36,016 最後に会ったのは 数年前ですが➡ 46 00:03:36,016 --> 00:03:38,685 どちらも元気…。 じゃあ わかんないですよ! 47 00:03:38,685 --> 00:03:43,023 軽々しく 「わかる」なんて言うなよ! 48 00:03:43,023 --> 00:03:45,025 気付いたんだ…。 49 00:03:45,025 --> 00:03:50,030 やり直した気になって うまくやれている気になって。 50 00:03:50,030 --> 00:03:55,035 でも 大切な部分からは 目を背けていたことに…。 51 00:03:55,035 --> 00:03:58,038 家族との確執から目を背けて➡ 52 00:03:58,038 --> 00:04:02,042 また取り返しのつかない失敗を 繰り返して…。 53 00:04:06,980 --> 00:04:09,316 変われたと思っていた。 54 00:04:09,316 --> 00:04:13,620 でも 結局 何も変わっていなかったんだ。 55 00:04:15,655 --> 00:04:19,659 ブエナ村での生活は ホントに幸せでした。 56 00:04:19,659 --> 00:04:22,662 ルディは とても 才能にあふれていましたし➡ 57 00:04:22,662 --> 00:04:27,667 パウロさんも ゼニスさんも 温かく接してくれました。 58 00:04:27,667 --> 00:04:30,670 あなたたちが 私に家族の温かみを➡ 59 00:04:30,670 --> 00:04:32,672 教えてくれたんです。 60 00:04:34,674 --> 00:04:39,679 私にとって パウロさんたちは 第二の家族です。 61 00:04:46,686 --> 00:04:53,393 だから あなたと悲しみを 分かち合いたいんです。 ルディ。 62 00:04:58,031 --> 00:05:01,301 私は 小さくて 至らない師匠ですが➡ 63 00:05:01,301 --> 00:05:04,971 ルディよりも長く生きている分だけ 頑丈です。 64 00:05:04,971 --> 00:05:07,641 もたれてくださっても かまいません。 65 00:05:07,641 --> 00:05:12,646 つらいことでも 2人で分ければ きっと薄くなります。 66 00:05:14,981 --> 00:05:17,584 ルディ。 あっ…。 67 00:05:30,664 --> 00:05:34,334 大丈夫。 68 00:05:34,334 --> 00:05:38,638 今は… 私に任せてください。 69 00:05:54,020 --> 00:06:01,027 (鳥のさえずり) 70 00:06:11,638 --> 00:06:14,307 ハァ…。 71 00:06:14,307 --> 00:06:16,610 んっ。 72 00:06:21,982 --> 00:06:25,986 おはようございます ルディ。 73 00:06:25,986 --> 00:06:29,322 おはようございます。 74 00:06:29,322 --> 00:06:35,328 その… 少しは気が晴れましたか? 75 00:06:35,328 --> 00:06:37,330 はい。 76 00:06:45,338 --> 00:06:50,010 師匠。 一つ 変なことを 聞いてもいいですか? 77 00:06:50,010 --> 00:06:52,012 はい。 78 00:06:52,012 --> 00:06:55,315 僕は これから どうすればいいでしょうか? 79 00:06:57,684 --> 00:07:02,956 今 目の前にいる家族を 大事にするしかないでしょう。 80 00:07:02,956 --> 00:07:07,294 パウロさんだって ルディには それを望んでいるはずです。 81 00:07:07,294 --> 00:07:12,966 前を向いてください。 みんな 待っていますから。 82 00:07:12,966 --> 00:07:14,968 はい。 83 00:07:17,971 --> 00:07:22,976 師匠 ありがとうございました。 84 00:07:22,976 --> 00:07:24,978 はい。 85 00:07:36,990 --> 00:07:39,659 (エリナリーゼ)ロキシー あなた…。 86 00:07:39,659 --> 00:07:42,996 ルディ。 申し訳ありませんが➡ 87 00:07:42,996 --> 00:07:45,999 私は エリナリーゼさんと話があるので➡ 88 00:07:45,999 --> 00:07:49,002 リーリャさんの所には 1人で行ってください。 89 00:07:49,002 --> 00:07:51,004 わかりました。 90 00:08:10,290 --> 00:08:14,294 リーリャさん。 (リーリャ)なんでしょうか ルーデウス様。 91 00:08:14,294 --> 00:08:18,298 すみません 母さんの世話を 押し付けてしまって。 92 00:08:18,298 --> 00:08:21,301 いいえ。 これが私の仕事です。 93 00:08:23,303 --> 00:08:25,972 母さんの様子は どうですか? 94 00:08:25,972 --> 00:08:30,310 (リーリャ)記憶はないようですが 不思議と体のほうは健康です。 95 00:08:30,310 --> 00:08:32,645 変な後遺症もありません。 96 00:08:32,645 --> 00:08:35,648 そうですか。 97 00:08:35,648 --> 00:08:39,319 《ということは 記憶を失っているだけで➡ 98 00:08:39,319 --> 00:08:42,322 精神が完全に 死んだわけではないのか》 99 00:08:42,322 --> 00:08:44,324 シェラさんの見立てでは➡ 100 00:08:44,324 --> 00:08:46,993 魔力結晶に 閉じ込められたことによる➡ 101 00:08:46,993 --> 00:08:49,295 魔力的な弊害だろうと。 102 00:08:51,331 --> 00:08:54,667 (ルーデウス)治るんでしょうか? 103 00:08:54,667 --> 00:09:00,073 エリナリーゼ様の話によると 無理とのことです。 104 00:09:03,276 --> 00:09:06,946 私は 奥様には よくしていただきました。 105 00:09:06,946 --> 00:09:12,285 旦那様が お亡くなりになった以上 私が奥様の面倒を見ます。 106 00:09:12,285 --> 00:09:15,622 俺も できることはするつもりです。 107 00:09:15,622 --> 00:09:18,291 必要ありません。 えっ? 108 00:09:18,291 --> 00:09:22,629 ルーデウス様。 差し出がましいとは思いますが➡ 109 00:09:22,629 --> 00:09:25,298 少しだけ失礼な物言いを 許していただいても➡ 110 00:09:25,298 --> 00:09:28,001 よろしいでしょうか。 はい。 111 00:09:29,969 --> 00:09:32,972 あなたは 自分のやるべきことをなさい。 112 00:09:32,972 --> 00:09:35,975 やるべきこと… ですか? 113 00:09:35,975 --> 00:09:38,311 旦那様も そうおっしゃるでしょう。 114 00:09:38,311 --> 00:09:42,315 奥様のお世話は 私が すべきことです。 115 00:09:42,315 --> 00:09:45,318 そのために 私は今 ここにいます。 116 00:09:50,990 --> 00:09:55,995 帰りましょう。 家族の所へ。 117 00:09:55,995 --> 00:10:58,324 ♬~ 118 00:11:10,670 --> 00:11:13,339 あの… 師匠。 119 00:11:13,339 --> 00:11:17,343 どうしました? ルディ。 120 00:11:17,343 --> 00:11:21,347 《はっきり言う。 俺は ロキシーが大好きだ。 121 00:11:21,347 --> 00:11:24,684 シルフィとは 多少ベクトルの違う好きだが➡ 122 00:11:24,684 --> 00:11:27,353 どっちがと聞かれても 答えられない。 123 00:11:27,353 --> 00:11:29,355 だから揺れている。 124 00:11:29,355 --> 00:11:33,359 シルフィが好きで ロキシーも好きな この状況に。 125 00:11:33,359 --> 00:11:38,031 だが 俺は シルフィに操を立てると誓った。 126 00:11:38,031 --> 00:11:40,366 それを裏切るわけにはいかない》 127 00:11:40,366 --> 00:11:45,371 あのですね 実は俺 もう結婚していて➡ 128 00:11:45,371 --> 00:11:48,374 もうすぐ 子どもも生まれるんです。 129 00:11:48,374 --> 00:11:52,378 だから あまり 恋人みたいな感じは その…。 130 00:11:52,378 --> 00:11:55,048 申し訳ないんですけど…。 131 00:11:55,048 --> 00:11:57,050 知っています。 132 00:11:57,050 --> 00:12:00,653 パウロさんが亡くなって みんなで ルディを心配しているとき➡ 133 00:12:00,653 --> 00:12:03,656 エリナリーゼさんから聞きましたから。 134 00:12:03,656 --> 00:12:06,993 じゃあ なぜ…。 135 00:12:06,993 --> 00:12:09,996 ルディが気に病むことはありません。 136 00:12:09,996 --> 00:12:13,100 私は ルディが弱っているところに つけ込んだだけです。 137 00:12:13,100 --> 00:12:16,669 私が やったことなのです。 138 00:12:16,669 --> 00:12:19,005 本来なら 私みたいなのを➡ 139 00:12:19,005 --> 00:12:21,674 相手にしてくれないのは わかっています。 140 00:12:21,674 --> 00:12:24,344 そんなことは…。 141 00:12:24,344 --> 00:12:26,346 安心してください。 142 00:12:26,346 --> 00:12:31,017 私がルディの左手となるのは この旅の間だけです。 143 00:12:31,017 --> 00:12:33,019 ルディは あちらに戻ったら➡ 144 00:12:33,019 --> 00:12:36,689 奥さんを 大事にしてあげてください。 145 00:12:36,689 --> 00:12:41,027 せめて 何か 恩返しをさせてくれませんか? 146 00:12:41,027 --> 00:12:43,363 恩返し… ですか? 147 00:12:43,363 --> 00:12:47,700 はい。 俺にできることなら なんでもします。 148 00:12:47,700 --> 00:12:51,037 えっと じゃあ その…。 149 00:12:51,037 --> 00:12:53,706 言い訳を聞いてもらっても いいですか? 150 00:12:53,706 --> 00:12:56,042 言い訳ですか? 151 00:12:56,042 --> 00:13:00,046 聞くだけでいいですから。 はい わかりました。 152 00:13:01,981 --> 00:13:05,318 (ロキシー) 私 一目ぼれだったんですよ。 153 00:13:05,318 --> 00:13:08,321 誰にですか? 154 00:13:08,321 --> 00:13:10,323 ルディにです。 155 00:13:10,323 --> 00:13:12,992 迷宮で 助けてもらったときにですよ。 156 00:13:12,992 --> 00:13:16,663 俺に? あの場面では 私でなくても➡ 157 00:13:16,663 --> 00:13:18,665 ドキッとしてしまいますよ。 158 00:13:18,665 --> 00:13:21,668 私の理想そのものでした。 159 00:13:21,668 --> 00:13:26,673 迷宮を探索しているときも ルディの顔ばっかり見ていました。 160 00:13:26,673 --> 00:13:29,342 目をそらされてましたけど。 161 00:13:29,342 --> 00:13:33,346 それは… だって 恥ずかしいじゃないですか。 162 00:13:33,346 --> 00:13:36,349 ダメだとは思っていたんです。 163 00:13:36,349 --> 00:13:38,685 エリナリーゼさんや ギースさんも➡ 164 00:13:38,685 --> 00:13:42,355 ルディなら自力で立ち直るって 言ってました。 165 00:13:42,355 --> 00:13:47,060 けど ブエナ村で暮らしていたころを 思い出して…。 166 00:13:51,030 --> 00:13:54,367 いや もちろん ルディには 愛する人がいるって➡ 167 00:13:54,367 --> 00:13:57,370 聞きましたし きっと ルディが落ち込んでも➡ 168 00:13:57,370 --> 00:14:00,306 その人が 立ち直らせてくれるんでしょう。 169 00:14:00,306 --> 00:14:02,308 でも…。 170 00:14:02,308 --> 00:14:05,311 その人は今 ここに いないじゃないですか。 171 00:14:05,311 --> 00:14:10,650 なら 誰かが助けてあげないとって そう思うじゃないですか。 172 00:14:10,650 --> 00:14:15,655 でも エリナリーゼさんも ギースさんも 放っておくつもりで。 173 00:14:15,655 --> 00:14:17,657 リーリャさんは ゼニスさんに付きっきりで➡ 174 00:14:17,657 --> 00:14:19,659 手が離せなくて…。 175 00:14:19,659 --> 00:14:24,330 じゃあ 私がするしかって 思うじゃないですか。 176 00:14:24,330 --> 00:14:27,667 だって しかたないじゃないですか。 177 00:14:27,667 --> 00:14:30,069 好きなんですもん。 178 00:14:34,340 --> 00:14:38,344 ひどいですよ。 あんまりですよ。 179 00:14:38,344 --> 00:14:41,347 あの… 師匠…。 180 00:14:43,349 --> 00:14:45,351 なんですか? 181 00:14:45,351 --> 00:14:49,689 せめて この旅の間だけでも…。 182 00:14:49,689 --> 00:14:54,360 《それで どうするんだ? なんの解決にもなっていない。 183 00:14:54,360 --> 00:14:57,363 俺のためにも ロキシーのためにも》 184 00:15:02,301 --> 00:15:05,304 えっ? 185 00:15:05,304 --> 00:15:07,974 やめてください そういうのは。 186 00:15:07,974 --> 00:15:10,576 何もする必要はありません。 187 00:15:12,645 --> 00:15:15,047 わかりました。 188 00:15:31,330 --> 00:15:35,034 もう目隠しを取っても 大丈夫ですよ。 189 00:15:37,003 --> 00:15:39,338 ルディ ここは? 190 00:15:39,338 --> 00:15:42,008 シャリーアの近くにある森です。 191 00:15:42,008 --> 00:15:46,012 (タルハンド)信じられん。 本当に北方大地まで来たのか? 192 00:15:46,012 --> 00:15:48,347 (ギース)道理で 先輩がラパンに来るのが➡ 193 00:15:48,347 --> 00:15:50,349 早かったわけだ。 194 00:15:50,349 --> 00:15:53,352 くれぐれも 他言無用で お願いしますね。 195 00:15:53,352 --> 00:15:56,355 (ギース)あいよ。 では 俺とエリナリーゼさんで➡ 196 00:15:56,355 --> 00:15:58,357 先導します。 197 00:16:11,971 --> 00:16:14,640 (エリナリーゼ)ルーデウス。 はい。 198 00:16:14,640 --> 00:16:18,978 あなた ミリス教徒では ありませんでしたわよね? 199 00:16:18,978 --> 00:16:20,980 違います。 200 00:16:20,980 --> 00:16:23,983 シルフィも ミリス教徒ではありませんわね? 201 00:16:23,983 --> 00:16:26,652 ええ そのはずです。 202 00:16:26,652 --> 00:16:31,991 わたくしのクリフは 敬けんなミリス教徒ですわ。 203 00:16:31,991 --> 00:16:34,994 知ってます? ミリス教徒というのは➡ 204 00:16:34,994 --> 00:16:39,332 妻を1人しか めとってはいけない という決まりがあるんですのよ。 205 00:16:39,332 --> 00:16:42,335 その妻を生涯かけて 愛しなさいという➡ 206 00:16:42,335 --> 00:16:44,670 少々 堅苦しいけれど➡ 207 00:16:44,670 --> 00:16:50,009 実際に愛される側に回ってみると 心地よい教えですわね。 208 00:16:50,009 --> 00:16:52,678 けれど ルーデウス。 209 00:16:52,678 --> 00:16:57,016 わたくしは別に 複数の相手を 同時に愛することが➡ 210 00:16:57,016 --> 00:16:59,018 悪いとは思いませんのよ。 211 00:17:01,287 --> 00:17:06,626 エリナリーゼさん さっきから 何が言いたいんですか? 212 00:17:06,626 --> 00:17:11,631 ルーデウス… ロキシーをめとりなさいな。 213 00:17:11,631 --> 00:17:14,300 本気で言ってるんですか? 214 00:17:14,300 --> 00:17:17,303 ええ わたくしが言いますわ。 215 00:17:17,303 --> 00:17:20,640 わたくしでないと言えませんもの。 216 00:17:20,640 --> 00:17:24,977 正直 今のロキシーは 見ていられませんわ。 217 00:17:24,977 --> 00:17:28,314 あの子 本当は あなたに甘えたいのに➡ 218 00:17:28,314 --> 00:17:30,650 身を引くつもりですのよ。 219 00:17:30,650 --> 00:17:35,321 自分の会うタイミングが 悪かったというだけで。 220 00:17:35,321 --> 00:17:38,324 わたくし 控えめでもいいから➡ 221 00:17:38,324 --> 00:17:41,327 ロキシーには 幸せになってほしいんですの。 222 00:17:41,327 --> 00:17:43,663 いや 俺は シルフィ…。 223 00:17:43,663 --> 00:17:46,332 ロキシーのことは どうしたいんですの? 224 00:17:46,332 --> 00:17:49,001 幸せになってほしいですよ。 225 00:17:49,001 --> 00:17:54,006 できることなら 俺が ロキシーもシルフィも幸せにしたい。 226 00:17:54,006 --> 00:17:56,008 でも…。 227 00:17:56,008 --> 00:17:58,010 《虫のいい話だ。 228 00:17:58,010 --> 00:18:01,614 シルフィと結婚して 子どもまで作って➡ 229 00:18:01,614 --> 00:18:04,951 それでいて 別の女も欲しいなんて。 230 00:18:04,951 --> 00:18:08,621 俺は 今まで さんざん パウロをクズだと言ってきておいて➡ 231 00:18:08,621 --> 00:18:12,291 あいつと同じようなことを したいと考えている》 232 00:18:12,291 --> 00:18:16,295 思い出してごらんなさい。 パウロがリーリャをめとったあと➡ 233 00:18:16,295 --> 00:18:19,298 ゼニスは不幸になりましたか? 234 00:18:19,298 --> 00:18:37,984 ♬~ 235 00:18:37,984 --> 00:18:41,320 最初 母さんは 泣いていましたけどね。 236 00:18:41,320 --> 00:18:44,657 それくらいは しかたありませんわ。 237 00:18:44,657 --> 00:18:46,659 あなたなら できますわ。 238 00:18:46,659 --> 00:18:50,329 シルフィとロキシーを 同じぐらい愛することが。 239 00:18:50,329 --> 00:18:52,331 パウロの息子ですもの。 240 00:18:52,331 --> 00:18:56,002 それぐらいの かい性が あるはずですわよ。 241 00:18:56,002 --> 00:18:59,939 《2人が好きだという気持ちに 偽りはない。 242 00:18:59,939 --> 00:19:05,611 だが 旅先で こんなことになって シルフィに幻滅されるだろう。 243 00:19:05,611 --> 00:19:09,615 ロキシーだって 自分だけを 愛してほしいかもしれない。 244 00:19:09,615 --> 00:19:14,620 2人に見放されて また1人になるかもしれない。 245 00:19:14,620 --> 00:19:19,325 それでも俺は 2人を幸せにしたい》 246 00:19:21,293 --> 00:19:24,296 でも 俺が そうしたいからといって➡ 247 00:19:24,296 --> 00:19:27,633 師匠とシルフィが イエスと言ってくれるかどうかは➡ 248 00:19:27,633 --> 00:19:29,635 また別の話でしょう。 249 00:19:29,635 --> 00:19:32,638 じゃあ 今 ロキシーに 聞いちゃいなさいな。 250 00:19:32,638 --> 00:19:34,640 えっ。 251 00:19:52,324 --> 00:19:55,661 話というのは なんでしょうか? 252 00:19:55,661 --> 00:20:02,001 えっと 師匠に お話ししたいことがありまして。 253 00:20:02,001 --> 00:20:04,003 はい。 254 00:20:06,005 --> 00:20:10,009 師匠の教えに 何度も助けられました。 255 00:20:10,009 --> 00:20:14,346 俺は 師匠がいたから ここまで生きてこられました。 256 00:20:14,346 --> 00:20:17,349 それで… その…。 257 00:20:17,349 --> 00:20:22,354 えっとですね 俺には もう 妻がいます。 258 00:20:22,354 --> 00:20:26,025 シルフィエット・グレイラットという 名前なのですが…。 259 00:20:26,025 --> 00:20:28,694 はい お聞きしました。 260 00:20:28,694 --> 00:20:31,697 《何が言いたいんだ 俺は》 261 00:20:31,697 --> 00:20:34,366 あっ… その…。 262 00:20:34,366 --> 00:20:39,371 妻は もともとは名字がなくて ただのシルフィエットだったんです。 263 00:20:39,371 --> 00:20:42,374 はい そう聞いています。 264 00:20:42,374 --> 00:20:45,077 《そういうことじゃないだろう》 265 00:20:50,049 --> 00:20:52,051 《もういい。 266 00:20:52,051 --> 00:20:54,720 あとになって ああしておけば と言うぐらいなら➡ 267 00:20:54,720 --> 00:20:56,722 俺は クズでいい》 268 00:20:56,722 --> 00:20:59,992 師匠も ロキシー・グレイラットに➡ 269 00:20:59,992 --> 00:21:02,328 名前を変えるつもりは ありませんか? 270 00:21:02,328 --> 00:21:05,664 んっ? 271 00:21:05,664 --> 00:21:07,666 愛しています。 272 00:21:20,346 --> 00:21:24,683 そう言ってくださるのは とてもありがたいです。 273 00:21:24,683 --> 00:21:28,687 でも 奥さんの了承は 取らなくてもいいんですか? 274 00:21:28,687 --> 00:21:32,691 取らなきゃいけないです。 では…。 275 00:21:35,694 --> 00:21:40,099 では そのあとで もう一度 聞かせてください。 276 00:21:51,043 --> 00:21:54,046 は… はい! 277 00:21:54,046 --> 00:22:08,327 ♬~ 278 00:22:08,327 --> 00:22:11,030 なんだ 同じじゃん。