1 00:00:05,510 --> 00:00:09,010 《久しぶりに目覚めた 相棒のことが気がかりで➡ 2 00:00:09,010 --> 00:00:12,350 あまり眠れなかった。 俺の脳内は➡ 3 00:00:12,350 --> 00:00:15,020 すでに フィッツ先輩のことで いっぱいだったが➡ 4 00:00:15,020 --> 00:00:18,190 相棒は知らん顔だ。 5 00:00:18,190 --> 00:00:23,390 しかし これ どうやって 治療に入ればいいんだろうか》 6 00:00:28,360 --> 00:00:31,370 (ルーデウス)おはようございます ルーク先輩。 7 00:00:31,370 --> 00:00:34,370 珍しいですね こんな時間に。 8 00:00:34,370 --> 00:00:37,210 (ルーク)フィッツのことで話がある。 9 00:00:37,210 --> 00:00:39,540 僕は何も知りません。 10 00:00:39,540 --> 00:00:42,880 ほう 何を知らない? 11 00:00:42,880 --> 00:00:46,080 《探りを入れているのかね》 12 00:00:49,720 --> 00:00:52,050 改めて言っておきますが➡ 13 00:00:52,050 --> 00:00:57,560 ルーク先輩 僕は あなた方と 敵対するつもりはありません。 14 00:00:57,560 --> 00:01:03,500 フィッツ先輩の正体も知らない。 僕は何も知らないのです。 15 00:01:03,500 --> 00:01:08,000 知らないふりをしてくれると? なぜ? 16 00:01:08,000 --> 00:01:12,340 僕は ボレアスとも ノトスとも 縁は切れていますし➡ 17 00:01:12,340 --> 00:01:16,350 何より あなた方と 敵対するのが怖いので。 18 00:01:16,350 --> 00:01:19,550 では… そういうことで。 19 00:01:22,850 --> 00:01:25,690 はぁ…。 20 00:01:25,690 --> 00:01:30,190 《フィッツ先輩の邪魔に ならないようにと決めたけど➡ 21 00:01:30,190 --> 00:01:33,900 やはり少し… つらい》 22 00:03:07,500 --> 00:03:09,800 (フィッツ)あの…。 23 00:03:12,340 --> 00:03:16,510 (フィッツ)それで 話とは なんでしょうか? 24 00:03:16,510 --> 00:03:19,510 (アリエル)先日 買い物に出ているときに➡ 25 00:03:19,510 --> 00:03:21,510 ルーデウスが来ました。 26 00:03:21,510 --> 00:03:25,820 フィッツの行動を怪しんでいました。 うぅ…。 27 00:03:28,520 --> 00:03:32,020 フィッツが図書館で ルーデウスに押し倒され➡ 28 00:03:32,020 --> 00:03:36,360 自分は男だと大声で宣言した という うわさも➡ 29 00:03:36,360 --> 00:03:39,530 耳に入ってきました。 30 00:03:39,530 --> 00:03:46,370 さすがに確信したでしょうね。 体まで触られたのなら。 31 00:03:46,370 --> 00:03:49,040 でも ルーデウスは フィッツの秘密を➡ 32 00:03:49,040 --> 00:03:51,480 けんでんするつもりは ないようですね。 33 00:03:51,480 --> 00:03:55,810 きっと あなたに対して義理を 通そうとしているのでしょう。 34 00:03:55,810 --> 00:03:59,820 なかなか いい心構えです。 35 00:03:59,820 --> 00:04:04,990 それで? あなたはどうするのですか? 36 00:04:04,990 --> 00:04:07,830 ルーデウスを 配下にする件については➡ 37 00:04:07,830 --> 00:04:10,500 ゆっくりでもいいと思っています。 38 00:04:10,500 --> 00:04:15,000 ですが 半年もの間 なんら進展がないとなると➡ 39 00:04:15,000 --> 00:04:18,670 私としても ひと言ぐらいは 言いたくなりますよ。 40 00:04:18,670 --> 00:04:21,170 うぅ…。 41 00:04:21,170 --> 00:04:24,180 私も いいかげん あなたがウジウジと➡ 42 00:04:24,180 --> 00:04:27,680 悩んでいるところを見るのは 飽きてきました。 43 00:04:27,680 --> 00:04:30,850 ですから そろそろ勇気を出して➡ 44 00:04:30,850 --> 00:04:35,150 彼に正体を 明かしたらどうですか? シルフィ。 45 00:04:37,360 --> 00:04:39,560 僕は…。 46 00:04:43,700 --> 00:04:48,200 あなた 何かしたいことが あるのではないですか? 47 00:04:51,370 --> 00:04:55,470 私は あなたに 何度も助けられました。 48 00:04:55,470 --> 00:04:58,480 初めて会ったときから 今までずっと。 49 00:04:58,480 --> 00:05:02,820 それは 友達だから 助けようって思っただけだよ。 50 00:05:02,820 --> 00:05:08,650 あなたのことですから 私に遠慮をしているのでしょう? 51 00:05:08,650 --> 00:05:13,990 でも あなたは私の配下ではなく 友人なのですから➡ 52 00:05:13,990 --> 00:05:17,500 したいことができたのなら 私のもとから離れ➡ 53 00:05:17,500 --> 00:05:20,330 そちらを優先なさい。 54 00:05:20,330 --> 00:05:23,840 でも… それは裏切りだよ。 55 00:05:25,840 --> 00:05:32,540 勇気を出して言ってごらんなさい。 今 あなたは何をしたいのか。 56 00:05:34,680 --> 00:05:36,880 僕は…。 57 00:05:38,850 --> 00:05:41,850 僕は…。 58 00:05:48,190 --> 00:05:52,800 ルディと添い遂げたい。 59 00:05:52,800 --> 00:05:54,800 よく言えました。 60 00:05:56,800 --> 00:06:01,640 でも もしルディが僕のことを 思い出してくれなかったら➡ 61 00:06:01,640 --> 00:06:04,810 きっと立ち直れないと思う。 62 00:06:04,810 --> 00:06:08,110 それは今から考えましょう。 63 00:06:12,480 --> 00:06:14,820 (アリエル)やはり 正面から➡ 64 00:06:14,820 --> 00:06:18,160 「ブエナ村で一緒に育った シルフィエットです」と言うのが➡ 65 00:06:18,160 --> 00:06:20,160 いいのではないでしょうか。 66 00:06:20,160 --> 00:06:23,660 無理ですね。 思い出せないのですから➡ 67 00:06:23,660 --> 00:06:26,830 完全に忘れているでしょう。 68 00:06:26,830 --> 00:06:28,830 う~ん…。 69 00:06:28,830 --> 00:06:31,500 何か彼との思い出は ありませんか? 70 00:06:31,500 --> 00:06:33,510 思い出…。 71 00:06:33,510 --> 00:06:37,680 えっと 前にいじめられてた って話はしたよね。 72 00:06:37,680 --> 00:06:41,350 ええ 髪の色で いじめられていたと聞きました。 73 00:06:41,350 --> 00:06:45,180 そのときに助けてもらったのが ルディとの出会いで➡ 74 00:06:45,180 --> 00:06:48,590 僕にとっては一番の思い出だよ。 75 00:06:51,960 --> 00:06:56,800 他に何か思い出はないのか? えっと…。 76 00:06:56,800 --> 00:06:59,630 あっ もう一つあるよ。 77 00:06:59,630 --> 00:07:04,140 最初 ルディは僕のことを 男の子だと思ってたんだけど➡ 78 00:07:04,140 --> 00:07:07,640 魔術の練習をしてたら 雨が降ってきてね。 79 00:07:07,640 --> 00:07:10,640 ルディのおうちで お風呂に入ることになって➡ 80 00:07:10,640 --> 00:07:15,480 そのとき その… 無理やり脱がそうとして。 81 00:07:15,480 --> 00:07:19,650 そっ その… パンツを引きずり下ろされて。 82 00:07:19,650 --> 00:07:23,320 そっ それで その…。 83 00:07:23,320 --> 00:07:27,330 (アリエル)それは… すてきな話ですね。 84 00:07:27,330 --> 00:07:29,500 エヘヘ…。 85 00:07:29,500 --> 00:07:31,500 わかりました。 86 00:07:33,600 --> 00:07:37,300 これから作戦を話します。 87 00:07:40,170 --> 00:07:44,180 その前に 改めて 一つ確認しておきます。 88 00:07:44,180 --> 00:07:46,180 はっ はい。 89 00:07:46,180 --> 00:07:49,680 シルフィ 先日は 添い遂げると言いましたが➡ 90 00:07:49,680 --> 00:07:53,620 ルーデウスと 具体的にどうなりたいのですか? 91 00:07:53,620 --> 00:07:56,820 ルディと具体的に…。 92 00:08:02,630 --> 00:08:05,130 (フィッツ)ベッドは一緒で…。 93 00:08:05,130 --> 00:08:07,800 ルディは たまに下品になるから➡ 94 00:08:07,800 --> 00:08:12,300 「子どもの数は何人がいい?」 なんて聞いてくるかもしれない。 95 00:08:12,300 --> 00:08:15,640 そしたら 僕も下品になって 「ルディったら➡ 96 00:08:15,640 --> 00:08:19,650 僕に何人 生ませたいの?」 なんて聞き返して➡ 97 00:08:19,650 --> 00:08:23,650 ルディは クスリと笑って 「たくさんかな」なんて言って➡ 98 00:08:23,650 --> 00:08:25,980 僕の衣服を脱がせて…。 99 00:08:25,980 --> 00:08:28,650 そしたら 僕もクスッて笑って➡ 100 00:08:28,650 --> 00:08:33,830 「じゃあ たくさんしてね」 な~んて言っちゃって! 101 00:08:33,830 --> 00:08:35,990 コホン…。 はっ! 102 00:08:35,990 --> 00:08:40,330 シルフィ この作戦は あなたの努力しだいです。 103 00:08:40,330 --> 00:08:42,330 はっ はい! 104 00:08:42,330 --> 00:08:44,840 ヘタレた失敗は許しません。 105 00:08:44,840 --> 00:08:47,340 もし 土壇場で勇気がなくて➡ 106 00:08:47,340 --> 00:08:51,940 言えなかった なんてことになったら➡ 107 00:08:51,940 --> 00:08:54,610 アスラ王国第二王女の名において➡ 108 00:08:54,610 --> 00:09:00,290 以後 ルーデウス・グレイラットとの 一切の接触を禁止します。 109 00:09:00,290 --> 00:09:03,290 本気でいきなさい。 110 00:09:05,460 --> 00:09:07,460 は… はい! 111 00:09:07,460 --> 00:09:10,260 よろしい。 では…。 112 00:09:12,300 --> 00:09:15,000 作戦内容を話します。 113 00:09:35,650 --> 00:09:40,830 ルーデウスくん。 あっ フィッツ先輩。 どうしました? 114 00:09:40,830 --> 00:09:44,000 えっと う~ん…。 115 00:09:44,000 --> 00:09:47,500 ここじゃちょっと… 場所を変えよう。 116 00:09:47,500 --> 00:09:49,500 わかりました。 117 00:09:49,500 --> 00:09:52,500 では ザノバ 話を進めておいてください。 118 00:09:52,500 --> 00:09:57,010 (ザノバ)はっ 後の細かい部分は 余にお任せを。 119 00:09:59,010 --> 00:10:03,680 で なんですか? えっと 実はね➡ 120 00:10:03,680 --> 00:10:05,680 折り入って頼みがあるんだ。 121 00:10:05,680 --> 00:10:07,690 わかりました。 122 00:10:07,690 --> 00:10:10,020 赤竜に乗ったつもりで 任せてください。 123 00:10:10,020 --> 00:10:13,360 ちょっと待ってよ。 まだ内容を言ってないよ。 124 00:10:13,360 --> 00:10:15,530 フィッツ先輩の頼みなら➡ 125 00:10:15,530 --> 00:10:18,330 空飛ぶ城だって 落としてみせますよ。 126 00:10:20,370 --> 00:10:24,540 実はね アリエル様 この間 知り合いの貴族に➡ 127 00:10:24,540 --> 00:10:29,210 雇っている用心棒のことで 自慢されて悔しかったんだって。 128 00:10:29,210 --> 00:10:31,210 ほう それで? 129 00:10:31,210 --> 00:10:35,550 相手の貴族が うちの用心棒は4人パーティーで➡ 130 00:10:35,550 --> 00:10:39,050 雹の森の奥まで行って そこにしか生えてない花を➡ 131 00:10:39,050 --> 00:10:41,390 とってきたって言ったんだけど…。 132 00:10:41,390 --> 00:10:45,060 雹の森の奥地に 生える花というと➡ 133 00:10:45,060 --> 00:10:48,390 冬の間にしか咲かない フリーズフリンジドですね。 134 00:10:48,390 --> 00:10:53,500 えっと それでね アリエル様も 引っ込みがつかなくなって➡ 135 00:10:53,500 --> 00:10:57,000 フィッツなら もっと少ない人数で とってこれるって➡ 136 00:10:57,000 --> 00:10:59,000 言っちゃったんだ。 137 00:10:59,000 --> 00:11:02,170 なるほど そういうことですか。 138 00:11:02,170 --> 00:11:06,010 知り合いの冒険者に言って 格安で譲ってもらいましょう。 139 00:11:06,010 --> 00:11:09,510 ちょっ… ルーデウスくん それはよくないよ! 140 00:11:09,510 --> 00:11:12,520 僕の力を見せなきゃいけない 場面なんだよ? 141 00:11:12,520 --> 00:11:15,020 力といっても いろいろあるでしょう。 142 00:11:15,020 --> 00:11:17,520 人と人とのつながりも力です。 143 00:11:17,520 --> 00:11:22,360 それじゃダメだよ。 バレたらアリエル様が恥をかいちゃうし。 144 00:11:22,360 --> 00:11:24,360 そうですか…。 145 00:11:24,360 --> 00:11:26,870 では ステップトリーダーの面々を集めて…。 146 00:11:26,870 --> 00:11:30,540 いやいやいや ルーデウスくん! 安心してください。 147 00:11:30,540 --> 00:11:34,710 そいつらは偶然にも僕らと 同時期に森に入るだけです。 148 00:11:34,710 --> 00:11:37,540 そっ そんな人たちいなくても➡ 149 00:11:37,540 --> 00:11:40,380 僕とルーデウスくんがいれば 余裕でしょ? 150 00:11:40,380 --> 00:11:45,550 わかりました その依頼 謹んで受けさせていただきます。 151 00:11:45,550 --> 00:11:48,720 あ… ありがとう ルーデウスくん。 152 00:11:48,720 --> 00:11:52,420 一人で森に入るのは 不安だったんだ。 153 00:11:56,160 --> 00:12:00,000 (フィッツ)ごめんね 用意を全部 任せちゃったみたいで。 154 00:12:00,000 --> 00:12:05,100 いえいえ 護衛の依頼と考えれば 当然のことでしょう。 155 00:12:14,350 --> 00:12:17,180 えっと 依頼料とか➡ 156 00:12:17,180 --> 00:12:19,850 そういうの 払ったほうがいいのかな? 157 00:12:19,850 --> 00:12:23,520 まさか! これは僕が 善意でやっていることですので➡ 158 00:12:23,520 --> 00:12:25,520 気にしないでください。 159 00:12:25,520 --> 00:12:28,190 別に 僕だって ルーデウスくんに➡ 160 00:12:28,190 --> 00:12:31,360 依頼料を払うことぐらい できるんだからね。 161 00:12:31,360 --> 00:12:33,870 フッ… 僕は高いですよ。 162 00:12:33,870 --> 00:12:39,670 た… 高いって そりゃあそうかもしれないけど…。 163 00:12:41,710 --> 00:12:44,540 《ルディを お金で買う…》 164 00:12:44,540 --> 00:12:47,710 わっ…。 んっ? 165 00:12:47,710 --> 00:12:52,420 あっ! と… とにかく先を急ごう! 166 00:12:59,320 --> 00:13:02,160 花は崖に咲いています。 167 00:13:02,160 --> 00:13:06,000 そこまで雪をとかしながら 直線で移動しますので➡ 168 00:13:06,000 --> 00:13:09,500 周囲を警戒しつつ ついてきてください。 169 00:13:20,850 --> 00:13:24,180 その杖 この間 持たせてもらったけど➡ 170 00:13:24,180 --> 00:13:27,190 すごいよね。 全部オーダーメイドで➡ 171 00:13:27,190 --> 00:13:29,690 色付きの魔石まで ついてるなんて➡ 172 00:13:29,690 --> 00:13:32,360 王宮でしか見たことないよ。 173 00:13:32,360 --> 00:13:34,360 10歳の誕生日に➡ 174 00:13:34,360 --> 00:13:37,860 家庭教師をしていたお嬢様が 贈ってくれたんですよ。 175 00:13:37,860 --> 00:13:41,530 その杖 ちょっと 持ってみてもいいかな? 176 00:13:41,530 --> 00:13:44,700 僕 初心者用の杖しか 持ってないから➡ 177 00:13:44,700 --> 00:13:47,370 そういうのに憧れてたんだ。 178 00:13:47,370 --> 00:13:50,180 どうぞ 握ってみてください。 179 00:13:54,650 --> 00:13:57,150 どうですか? 太さのほうは。 180 00:13:57,150 --> 00:14:01,850 太いね… 両手で持つことを 想定してたのかな。 181 00:14:04,160 --> 00:14:08,160 僕が成長したあとのことを 想定していたのでしょう。 182 00:14:08,160 --> 00:14:10,160 ふ~ん…。 183 00:14:10,160 --> 00:14:13,670 《よし とりあえず作戦続行だ。 184 00:14:13,670 --> 00:14:16,070 次は… と》 185 00:14:22,340 --> 00:14:24,680 赤の塔。 186 00:14:24,680 --> 00:14:27,080 《大丈夫かな…》 187 00:14:34,020 --> 00:14:37,020 《よし うまくいってる》 188 00:14:37,020 --> 00:14:43,030 んっ… 雨雲か。 フィッツ先輩 雨が降りそうです。 189 00:14:43,030 --> 00:14:45,200 そうだね この先に…。 190 00:14:45,200 --> 00:14:47,870 いえ すぐに散らしますので。 191 00:14:47,870 --> 00:14:50,700 《ヤバい! 192 00:14:50,700 --> 00:14:52,800 ルディに教わったように。 193 00:14:52,800 --> 00:14:57,110 水分を雲に。 それを冷やして落とす!》 194 00:15:01,150 --> 00:15:03,550 うん? 195 00:15:05,980 --> 00:15:08,820 ハァ ハァ…。 申し訳ありません フィッツ先輩。 196 00:15:08,820 --> 00:15:11,320 今日は ちょっと調子が悪いようです。 197 00:15:11,320 --> 00:15:13,330 い… いいんだよ。 198 00:15:13,330 --> 00:15:17,330 僕が杖を返してなかったせいだね たぶん…。 199 00:15:17,330 --> 00:15:21,330 《ルディに本気を出させないために 杖を借りたけど➡ 200 00:15:21,330 --> 00:15:24,670 逆に僕の役に立ってよかった》 201 00:15:24,670 --> 00:15:28,010 まぁ 降ってきたものは しょうがありません。 202 00:15:28,010 --> 00:15:31,180 たしか この先に 洞窟があったはずです。 203 00:15:31,180 --> 00:15:33,510 そこで雨宿りしましょう。 204 00:15:33,510 --> 00:15:35,810 そっ そうだね。 205 00:15:45,360 --> 00:15:47,560 あそこですね。 206 00:16:07,810 --> 00:16:11,980 《俺を雇ったフィッツ先輩の様子は おかしかった。 207 00:16:11,980 --> 00:16:14,990 異変もあった。 雨が降るにしても➡ 208 00:16:14,990 --> 00:16:17,990 雲の動きが速すぎた気がする。 209 00:16:17,990 --> 00:16:21,490 誰かが 魔術を使っていた可能性がある。 210 00:16:21,490 --> 00:16:26,160 フィッツ先輩は これに気付いているのだろうか。 211 00:16:26,160 --> 00:16:31,000 顔には緊張がうかがえる… となれば気付いているな。 212 00:16:31,000 --> 00:16:34,810 これぐらいの妨害は 想定内ということだろうか》 213 00:16:40,510 --> 00:16:44,020 《さて ひとまず これでオーケーだな。 214 00:16:44,020 --> 00:16:46,020 パンツは どうしようか。 215 00:16:46,020 --> 00:16:50,120 さすがにフィッツ先輩の前で 脱ぎ去るわけにもいくまいが》 216 00:16:58,800 --> 00:17:01,500 乾かした…。 217 00:17:09,810 --> 00:17:13,650 フィッツ先輩。 なっ… 何かな。 218 00:17:13,650 --> 00:17:16,480 昔 知り合いの少女から➡ 219 00:17:16,480 --> 00:17:19,320 エルフは別の種族に 肌を見られることを➡ 220 00:17:19,320 --> 00:17:22,990 禁忌とするという話を 聞き及んでいます。 221 00:17:22,990 --> 00:17:24,990 えっ? 222 00:17:24,990 --> 00:17:27,330 僕は後ろを向いて 目をつむりますので➡ 223 00:17:27,330 --> 00:17:31,630 その間に魔術を使って 服を乾かしてください。 224 00:17:49,350 --> 00:17:51,350 フィッツ先輩!? 225 00:17:54,950 --> 00:17:57,290 せめて着替えてください。 226 00:17:57,290 --> 00:18:00,120 なんでしたら 個室でも作りましょうか? 227 00:18:00,120 --> 00:18:03,460 あっ いや 俺が… 俺が洞窟から出ていく。 228 00:18:03,460 --> 00:18:06,130 そうしましょう それがいい。 229 00:18:06,130 --> 00:18:08,130 待ってよ。 230 00:18:15,970 --> 00:18:19,280 風邪 ひきますよ…。 231 00:18:21,480 --> 00:18:25,320 うん… そうだね。 232 00:18:25,320 --> 00:18:29,990 服 脱がないと危ないですよ。 233 00:18:29,990 --> 00:18:34,830 体温が下がると 人は死ぬんですから…。 234 00:18:34,830 --> 00:18:40,130 うん 死んじゃうね このままだと…。 235 00:18:42,330 --> 00:18:45,500 自分じゃ脱げないんだ。 236 00:18:45,500 --> 00:18:48,510 脱がせてよ。 237 00:18:58,780 --> 00:19:03,990 自分で脱げないんなら 僕が脱がせるしかありませんね。 238 00:19:09,460 --> 00:19:12,130 じ… 実はですね➡ 239 00:19:12,130 --> 00:19:16,970 僕は フィッツ先輩が女だと 知ってるんですよ。 240 00:19:16,970 --> 00:19:21,470 うん。 でも 脱がせてくれないと➡ 241 00:19:21,470 --> 00:19:24,580 僕 死んじゃうかもしれないね。 242 00:19:45,000 --> 00:19:47,500 《この赤く染まる耳➡ 243 00:19:47,500 --> 00:19:50,500 どこかで見たことは なかったか…》 244 00:19:55,840 --> 00:19:59,180 《昔 こんなことがあった。 245 00:19:59,180 --> 00:20:04,180 5歳か 6歳のころだったか… 確かにあった》 246 00:20:28,710 --> 00:20:32,410 まだ 一つ残ってるよ。 247 00:20:49,060 --> 00:20:52,500 あの… フィッツ先輩。 248 00:20:52,500 --> 00:20:56,330 何? ルディ。 249 00:20:56,330 --> 00:21:01,170 もしかして フィッツ先輩の本名は➡ 250 00:21:01,170 --> 00:21:04,680 シルフィエットというのでは ないでしょうか。 251 00:21:04,680 --> 00:21:07,010 うん…。 252 00:21:07,010 --> 00:21:14,850 (泣き声) 253 00:21:14,850 --> 00:21:18,520 そう 僕はシルフィエット…。 254 00:21:18,520 --> 00:21:22,860 ブエナ村のシルフィエットです。 255 00:21:22,860 --> 00:21:25,860 やっと 言えた…。 256 00:21:25,860 --> 00:21:27,870 (泣き声) 257 00:21:27,870 --> 00:21:34,040 《あのときと似ていた。 彼女は相変わらず泣き虫だ》 258 00:21:34,040 --> 00:21:38,710 僕 ずっと ずっと待ってたんだよ。 259 00:21:38,710 --> 00:21:45,420 ブエナ村で ずっと頑張ってたんだよ。 うん うん。 260 00:21:50,220 --> 00:21:54,660 昔から… 昔からずっと➡ 261 00:21:54,660 --> 00:21:57,660 ルディが好きでした。 262 00:21:57,660 --> 00:22:02,170 今は もっと好きです。 もう離れないでください。 263 00:22:02,170 --> 00:22:05,570 ずっと一緒にいたいです。