1 00:00:41,008 --> 00:00:44,511 《久しぶりに目覚めた 相棒のことが気がかりで➡ 2 00:00:44,511 --> 00:00:47,848 あまり眠れなかった。 俺の脳内は➡ 3 00:00:47,848 --> 00:00:50,517 すでに フィッツ先輩のことで いっぱいだったが➡ 4 00:00:50,517 --> 00:00:53,687 相棒は知らん顔だ。 5 00:00:53,687 --> 00:00:58,892 しかし これ どうやって 治療に入ればいいんだろうか》 6 00:01:03,864 --> 00:01:06,867 (ルーデウス)おはようございます ルーク先輩。 7 00:01:06,867 --> 00:01:09,870 珍しいですね こんな時間に。 8 00:01:09,870 --> 00:01:12,706 (ルーク)フィッツのことで話がある。 9 00:01:12,706 --> 00:01:15,042 僕は何も知りません。 10 00:01:15,042 --> 00:01:18,378 ほう 何を知らない? 11 00:01:18,378 --> 00:01:21,582 《探りを入れているのかね》 12 00:01:25,218 --> 00:01:27,554 改めて言っておきますが➡ 13 00:01:27,554 --> 00:01:33,060 ルーク先輩 僕は あなた方と 敵対するつもりはありません。 14 00:01:33,060 --> 00:01:38,999 フィッツ先輩の正体も知らない。 僕は何も知らないのです。 15 00:01:38,999 --> 00:01:43,503 知らないふりをしてくれると? なぜ? 16 00:01:43,503 --> 00:01:47,841 僕は ボレアスとも ノトスとも 縁は切れていますし➡ 17 00:01:47,841 --> 00:01:51,845 何より あなた方と 敵対するのが怖いので。 18 00:01:51,845 --> 00:01:55,048 では… そういうことで。 19 00:01:58,352 --> 00:02:01,188 はぁ…。 20 00:02:01,188 --> 00:02:05,692 《フィッツ先輩の邪魔に ならないようにと決めたけど➡ 21 00:02:05,692 --> 00:02:09,396 やはり少し… つらい》 22 00:03:52,999 --> 00:03:55,302 (フィッツ)あの…。 23 00:03:57,838 --> 00:04:02,008 (フィッツ)それで 話とは なんでしょうか? 24 00:04:02,008 --> 00:04:05,011 (アリエル)先日 買い物に出ているときに➡ 25 00:04:05,011 --> 00:04:07,013 ルーデウスが来ました。 26 00:04:07,013 --> 00:04:11,318 フィッツの行動を怪しんでいました。 うぅ…。 27 00:04:14,020 --> 00:04:17,524 フィッツが図書館で ルーデウスに押し倒され➡ 28 00:04:17,524 --> 00:04:21,862 自分は男だと大声で宣言した という うわさも➡ 29 00:04:21,862 --> 00:04:25,031 耳に入ってきました。 30 00:04:25,031 --> 00:04:31,872 さすがに確信したでしょうね。 体まで触られたのなら。 31 00:04:31,872 --> 00:04:34,541 でも ルーデウスは フィッツの秘密を➡ 32 00:04:34,541 --> 00:04:36,977 けんでんするつもりは ないようですね。 33 00:04:36,977 --> 00:04:41,314 きっと あなたに対して義理を 通そうとしているのでしょう。 34 00:04:41,314 --> 00:04:45,318 なかなか いい心構えです。 35 00:04:45,318 --> 00:04:50,490 それで? あなたはどうするのですか? 36 00:04:50,490 --> 00:04:53,326 ルーデウスを 配下にする件については➡ 37 00:04:53,326 --> 00:04:55,996 ゆっくりでもいいと思っています。 38 00:04:55,996 --> 00:05:00,500 ですが 半年もの間 なんら進展がないとなると➡ 39 00:05:00,500 --> 00:05:04,171 私としても ひと言ぐらいは 言いたくなりますよ。 40 00:05:04,171 --> 00:05:06,673 うぅ…。 41 00:05:06,673 --> 00:05:09,676 私も いいかげん あなたがウジウジと➡ 42 00:05:09,676 --> 00:05:13,180 悩んでいるところを見るのは 飽きてきました。 43 00:05:13,180 --> 00:05:16,349 ですから そろそろ勇気を出して➡ 44 00:05:16,349 --> 00:05:20,654 彼に正体を 明かしたらどうですか? シルフィ。 45 00:05:22,856 --> 00:05:25,058 僕は…。 46 00:05:29,196 --> 00:05:33,700 あなた 何かしたいことが あるのではないですか? 47 00:05:36,870 --> 00:05:40,974 私は あなたに 何度も助けられました。 48 00:05:40,974 --> 00:05:43,977 初めて会ったときから 今までずっと。 49 00:05:43,977 --> 00:05:48,315 それは 友達だから 助けようって思っただけだよ。 50 00:05:48,315 --> 00:05:54,154 あなたのことですから 私に遠慮をしているのでしょう? 51 00:05:54,154 --> 00:05:59,492 でも あなたは私の配下ではなく 友人なのですから➡ 52 00:05:59,492 --> 00:06:02,996 したいことができたのなら 私のもとから離れ➡ 53 00:06:02,996 --> 00:06:05,832 そちらを優先なさい。 54 00:06:05,832 --> 00:06:09,336 でも… それは裏切りだよ。 55 00:06:11,338 --> 00:06:18,044 勇気を出して言ってごらんなさい。 今 あなたは何をしたいのか。 56 00:06:20,180 --> 00:06:22,382 僕は…。 57 00:06:24,351 --> 00:06:27,354 僕は…。 58 00:06:33,693 --> 00:06:38,298 ルディと添い遂げたい。 59 00:06:38,298 --> 00:06:40,300 よく言えました。 60 00:06:42,302 --> 00:06:47,140 でも もしルディが僕のことを 思い出してくれなかったら➡ 61 00:06:47,140 --> 00:06:50,310 きっと立ち直れないと思う。 62 00:06:50,310 --> 00:06:53,613 それは今から考えましょう。 63 00:06:57,984 --> 00:07:00,320 (アリエル)やはり 正面から➡ 64 00:07:00,320 --> 00:07:03,657 「ブエナ村で一緒に育った シルフィエットです」と言うのが➡ 65 00:07:03,657 --> 00:07:05,659 いいのではないでしょうか。 66 00:07:05,659 --> 00:07:09,162 無理ですね。 思い出せないのですから➡ 67 00:07:09,162 --> 00:07:12,332 完全に忘れているでしょう。 68 00:07:12,332 --> 00:07:14,334 う~ん…。 69 00:07:14,334 --> 00:07:17,003 何か彼との思い出は ありませんか? 70 00:07:17,003 --> 00:07:19,005 思い出…。 71 00:07:19,005 --> 00:07:23,176 えっと 前にいじめられてた って話はしたよね。 72 00:07:23,176 --> 00:07:26,846 ええ 髪の色で いじめられていたと聞きました。 73 00:07:26,846 --> 00:07:30,684 そのときに助けてもらったのが ルディとの出会いで➡ 74 00:07:30,684 --> 00:07:34,087 僕にとっては一番の思い出だよ。 75 00:07:37,457 --> 00:07:42,295 他に何か思い出はないのか? えっと…。 76 00:07:42,295 --> 00:07:45,131 あっ もう一つあるよ。 77 00:07:45,131 --> 00:07:49,636 最初 ルディは僕のことを 男の子だと思ってたんだけど➡ 78 00:07:49,636 --> 00:07:53,139 魔術の練習をしてたら 雨が降ってきてね。 79 00:07:53,139 --> 00:07:56,142 ルディのおうちで お風呂に入ることになって➡ 80 00:07:56,142 --> 00:08:00,981 そのとき その… 無理やり脱がそうとして。 81 00:08:00,981 --> 00:08:05,151 そっ その… パンツを引きずり下ろされて。 82 00:08:05,151 --> 00:08:08,822 そっ それで その…。 83 00:08:08,822 --> 00:08:12,826 (アリエル)それは… すてきな話ですね。 84 00:08:12,826 --> 00:08:14,995 エヘヘ…。 85 00:08:14,995 --> 00:08:16,997 わかりました。 86 00:08:19,100 --> 00:08:22,802 これから作戦を話します。 87 00:08:25,672 --> 00:08:29,676 その前に 改めて 一つ確認しておきます。 88 00:08:29,676 --> 00:08:31,678 はっ はい。 89 00:08:31,678 --> 00:08:35,181 シルフィ 先日は 添い遂げると言いましたが➡ 90 00:08:35,181 --> 00:08:39,119 ルーデウスと 具体的にどうなりたいのですか? 91 00:08:39,119 --> 00:08:42,322 ルディと具体的に…。 92 00:08:48,128 --> 00:08:50,630 (フィッツ)ベッドは一緒で…。 93 00:08:50,630 --> 00:08:53,299 ルディは たまに下品になるから➡ 94 00:08:53,299 --> 00:08:57,804 「子どもの数は何人がいい?」 なんて聞いてくるかもしれない。 95 00:08:57,804 --> 00:09:01,141 そしたら 僕も下品になって 「ルディったら➡ 96 00:09:01,141 --> 00:09:05,145 僕に何人 生ませたいの?」 なんて聞き返して➡ 97 00:09:05,145 --> 00:09:09,149 ルディは クスリと笑って 「たくさんかな」なんて言って➡ 98 00:09:09,149 --> 00:09:11,484 僕の衣服を脱がせて…。 99 00:09:11,484 --> 00:09:14,154 そしたら 僕もクスッて笑って➡ 100 00:09:14,154 --> 00:09:19,325 「じゃあ たくさんしてね」 な~んて言っちゃって! 101 00:09:19,325 --> 00:09:21,494 コホン…。 はっ! 102 00:09:21,494 --> 00:09:25,832 シルフィ この作戦は あなたの努力しだいです。 103 00:09:25,832 --> 00:09:27,834 はっ はい! 104 00:09:27,834 --> 00:09:30,336 ヘタレた失敗は許しません。 105 00:09:30,336 --> 00:09:32,839 もし 土壇場で勇気がなくて➡ 106 00:09:32,839 --> 00:09:37,444 言えなかった なんてことになったら➡ 107 00:09:37,444 --> 00:09:40,113 アスラ王国第二王女の名において➡ 108 00:09:40,113 --> 00:09:45,785 以後 ルーデウス・グレイラットとの 一切の接触を禁止します。 109 00:09:45,785 --> 00:09:48,788 本気でいきなさい。 110 00:09:50,957 --> 00:09:52,959 は… はい! 111 00:09:52,959 --> 00:09:55,762 よろしい。 では…。 112 00:09:57,797 --> 00:10:00,500 作戦内容を話します。 113 00:10:21,154 --> 00:10:26,326 ルーデウスくん。 あっ フィッツ先輩。 どうしました? 114 00:10:26,326 --> 00:10:29,496 えっと う~ん…。 115 00:10:29,496 --> 00:10:32,999 ここじゃちょっと… 場所を変えよう。 116 00:10:32,999 --> 00:10:35,001 わかりました。 117 00:10:35,001 --> 00:10:38,004 では ザノバ 話を進めておいてください。 118 00:10:38,004 --> 00:10:42,509 (ザノバ)はっ 後の細かい部分は 余にお任せを。 119 00:10:44,511 --> 00:10:49,182 で なんですか? えっと 実はね➡ 120 00:10:49,182 --> 00:10:51,184 折り入って頼みがあるんだ。 121 00:10:51,184 --> 00:10:53,186 わかりました。 122 00:10:53,186 --> 00:10:55,522 赤竜に乗ったつもりで 任せてください。 123 00:10:55,522 --> 00:10:58,858 ちょっと待ってよ。 まだ内容を言ってないよ。 124 00:10:58,858 --> 00:11:01,027 フィッツ先輩の頼みなら➡ 125 00:11:01,027 --> 00:11:03,830 空飛ぶ城だって 落としてみせますよ。 126 00:11:05,865 --> 00:11:10,036 実はね アリエル様 この間 知り合いの貴族に➡ 127 00:11:10,036 --> 00:11:14,707 雇っている用心棒のことで 自慢されて悔しかったんだって。 128 00:11:14,707 --> 00:11:16,709 ほう それで? 129 00:11:16,709 --> 00:11:21,047 相手の貴族が うちの用心棒は4人パーティーで➡ 130 00:11:21,047 --> 00:11:24,551 雹の森の奥まで行って そこにしか生えてない花を➡ 131 00:11:24,551 --> 00:11:26,886 とってきたって言ったんだけど…。 132 00:11:26,886 --> 00:11:30,557 雹の森の奥地に 生える花というと➡ 133 00:11:30,557 --> 00:11:33,893 冬の間にしか咲かない フリーズフリンジドですね。 134 00:11:33,893 --> 00:11:38,998 えっと それでね アリエル様も 引っ込みがつかなくなって➡ 135 00:11:38,998 --> 00:11:42,502 フィッツなら もっと少ない人数で とってこれるって➡ 136 00:11:42,502 --> 00:11:44,504 言っちゃったんだ。 137 00:11:44,504 --> 00:11:47,674 なるほど そういうことですか。 138 00:11:47,674 --> 00:11:51,511 知り合いの冒険者に言って 格安で譲ってもらいましょう。 139 00:11:51,511 --> 00:11:55,014 ちょっ… ルーデウスくん それはよくないよ! 140 00:11:55,014 --> 00:11:58,017 僕の力を見せなきゃいけない 場面なんだよ? 141 00:11:58,017 --> 00:12:00,520 力といっても いろいろあるでしょう。 142 00:12:00,520 --> 00:12:03,022 人と人とのつながりも力です。 143 00:12:03,022 --> 00:12:07,860 それじゃダメだよ。 バレたらアリエル様が恥をかいちゃうし。 144 00:12:07,860 --> 00:12:09,862 そうですか…。 145 00:12:09,862 --> 00:12:12,365 では ステップトリーダーの面々を集めて…。 146 00:12:12,365 --> 00:12:16,035 いやいやいや ルーデウスくん! 安心してください。 147 00:12:16,035 --> 00:12:20,206 そいつらは偶然にも僕らと 同時期に森に入るだけです。 148 00:12:20,206 --> 00:12:23,042 そっ そんな人たちいなくても➡ 149 00:12:23,042 --> 00:12:25,878 僕とルーデウスくんがいれば 余裕でしょ? 150 00:12:25,878 --> 00:12:31,050 わかりました その依頼 謹んで受けさせていただきます。 151 00:12:31,050 --> 00:12:34,220 あ… ありがとう ルーデウスくん。 152 00:12:34,220 --> 00:12:37,924 一人で森に入るのは 不安だったんだ。 153 00:12:41,661 --> 00:12:45,498 (フィッツ)ごめんね 用意を全部 任せちゃったみたいで。 154 00:12:45,498 --> 00:12:50,603 いえいえ 護衛の依頼と考えれば 当然のことでしょう。 155 00:12:59,846 --> 00:13:02,682 えっと 依頼料とか➡ 156 00:13:02,682 --> 00:13:05,351 そういうの 払ったほうがいいのかな? 157 00:13:05,351 --> 00:13:09,022 まさか! これは僕が 善意でやっていることですので➡ 158 00:13:09,022 --> 00:13:11,024 気にしないでください。 159 00:13:11,024 --> 00:13:13,693 別に 僕だって ルーデウスくんに➡ 160 00:13:13,693 --> 00:13:16,863 依頼料を払うことぐらい できるんだからね。 161 00:13:16,863 --> 00:13:19,365 フッ… 僕は高いですよ。 162 00:13:19,365 --> 00:13:25,171 た… 高いって そりゃあそうかもしれないけど…。 163 00:13:27,206 --> 00:13:30,043 《ルディを お金で買う…》 164 00:13:30,043 --> 00:13:33,212 わっ…。 んっ? 165 00:13:33,212 --> 00:13:37,917 あっ! と… とにかく先を急ごう! 166 00:13:44,824 --> 00:13:47,660 花は崖に咲いています。 167 00:13:47,660 --> 00:13:51,497 そこまで雪をとかしながら 直線で移動しますので➡ 168 00:13:51,497 --> 00:13:55,001 周囲を警戒しつつ ついてきてください。 169 00:14:06,346 --> 00:14:09,682 その杖 この間 持たせてもらったけど➡ 170 00:14:09,682 --> 00:14:12,685 すごいよね。 全部オーダーメイドで➡ 171 00:14:12,685 --> 00:14:15,188 色付きの魔石まで ついてるなんて➡ 172 00:14:15,188 --> 00:14:17,857 王宮でしか見たことないよ。 173 00:14:17,857 --> 00:14:19,859 10歳の誕生日に➡ 174 00:14:19,859 --> 00:14:23,362 家庭教師をしていたお嬢様が 贈ってくれたんですよ。 175 00:14:23,362 --> 00:14:27,033 その杖 ちょっと 持ってみてもいいかな? 176 00:14:27,033 --> 00:14:30,203 僕 初心者用の杖しか 持ってないから➡ 177 00:14:30,203 --> 00:14:32,872 そういうのに憧れてたんだ。 178 00:14:32,872 --> 00:14:35,675 どうぞ 握ってみてください。 179 00:14:40,146 --> 00:14:42,648 どうですか? 太さのほうは。 180 00:14:42,648 --> 00:14:47,353 太いね… 両手で持つことを 想定してたのかな。 181 00:14:49,655 --> 00:14:53,659 僕が成長したあとのことを 想定していたのでしょう。 182 00:14:53,659 --> 00:14:55,661 ふ~ん…。 183 00:14:55,661 --> 00:14:59,165 《よし とりあえず作戦続行だ。 184 00:14:59,165 --> 00:15:01,567 次は… と》 185 00:15:07,840 --> 00:15:10,176 赤の塔。 186 00:15:10,176 --> 00:15:12,578 《大丈夫かな…》 187 00:15:19,519 --> 00:15:22,522 《よし うまくいってる》 188 00:15:22,522 --> 00:15:28,528 んっ… 雨雲か。 フィッツ先輩 雨が降りそうです。 189 00:15:28,528 --> 00:15:30,696 そうだね この先に…。 190 00:15:30,696 --> 00:15:33,366 いえ すぐに散らしますので。 191 00:15:33,366 --> 00:15:36,202 《ヤバい! 192 00:15:36,202 --> 00:15:38,304 ルディに教わったように。 193 00:15:38,304 --> 00:15:42,608 水分を雲に。 それを冷やして落とす!》 194 00:15:46,646 --> 00:15:49,048 うん? 195 00:15:51,484 --> 00:15:54,320 ハァ ハァ…。 申し訳ありません フィッツ先輩。 196 00:15:54,320 --> 00:15:56,823 今日は ちょっと調子が悪いようです。 197 00:15:56,823 --> 00:15:58,825 い… いいんだよ。 198 00:15:58,825 --> 00:16:02,829 僕が杖を返してなかったせいだね たぶん…。 199 00:16:02,829 --> 00:16:06,833 《ルディに本気を出させないために 杖を借りたけど➡ 200 00:16:06,833 --> 00:16:10,169 逆に僕の役に立ってよかった》 201 00:16:10,169 --> 00:16:13,506 まぁ 降ってきたものは しょうがありません。 202 00:16:13,506 --> 00:16:16,676 たしか この先に 洞窟があったはずです。 203 00:16:16,676 --> 00:16:19,011 そこで雨宿りしましょう。 204 00:16:19,011 --> 00:16:21,314 そっ そうだね。 205 00:16:30,857 --> 00:16:33,059 あそこですね。 206 00:16:53,312 --> 00:16:57,483 《俺を雇ったフィッツ先輩の様子は おかしかった。 207 00:16:57,483 --> 00:17:00,486 異変もあった。 雨が降るにしても➡ 208 00:17:00,486 --> 00:17:03,489 雲の動きが速すぎた気がする。 209 00:17:03,489 --> 00:17:06,993 誰かが 魔術を使っていた可能性がある。 210 00:17:06,993 --> 00:17:11,664 フィッツ先輩は これに気付いているのだろうか。 211 00:17:11,664 --> 00:17:16,502 顔には緊張がうかがえる… となれば気付いているな。 212 00:17:16,502 --> 00:17:20,306 これぐらいの妨害は 想定内ということだろうか》 213 00:17:26,012 --> 00:17:29,515 《さて ひとまず これでオーケーだな。 214 00:17:29,515 --> 00:17:31,517 パンツは どうしようか。 215 00:17:31,517 --> 00:17:35,621 さすがにフィッツ先輩の前で 脱ぎ去るわけにもいくまいが》 216 00:17:44,297 --> 00:17:46,999 乾かした…。 217 00:17:55,308 --> 00:17:59,145 フィッツ先輩。 なっ… 何かな。 218 00:17:59,145 --> 00:18:01,981 昔 知り合いの少女から➡ 219 00:18:01,981 --> 00:18:04,817 エルフは別の種族に 肌を見られることを➡ 220 00:18:04,817 --> 00:18:08,487 禁忌とするという話を 聞き及んでいます。 221 00:18:08,487 --> 00:18:10,489 えっ? 222 00:18:10,489 --> 00:18:12,825 僕は後ろを向いて 目をつむりますので➡ 223 00:18:12,825 --> 00:18:17,129 その間に魔術を使って 服を乾かしてください。 224 00:18:34,847 --> 00:18:36,849 フィッツ先輩!? 225 00:18:40,453 --> 00:18:42,788 せめて着替えてください。 226 00:18:42,788 --> 00:18:45,624 なんでしたら 個室でも作りましょうか? 227 00:18:45,624 --> 00:18:48,961 あっ いや 俺が… 俺が洞窟から出ていく。 228 00:18:48,961 --> 00:18:51,630 そうしましょう それがいい。 229 00:18:51,630 --> 00:18:53,632 待ってよ。 230 00:19:01,474 --> 00:19:04,777 風邪 ひきますよ…。 231 00:19:06,979 --> 00:19:10,816 うん… そうだね。 232 00:19:10,816 --> 00:19:15,488 服 脱がないと危ないですよ。 233 00:19:15,488 --> 00:19:20,326 体温が下がると 人は死ぬんですから…。 234 00:19:20,326 --> 00:19:25,631 うん 死んじゃうね このままだと…。 235 00:19:27,833 --> 00:19:31,003 自分じゃ脱げないんだ。 236 00:19:31,003 --> 00:19:34,006 脱がせてよ。 237 00:19:44,283 --> 00:19:49,488 自分で脱げないんなら 僕が脱がせるしかありませんね。 238 00:19:54,960 --> 00:19:57,630 じ… 実はですね➡ 239 00:19:57,630 --> 00:20:02,468 僕は フィッツ先輩が女だと 知ってるんですよ。 240 00:20:02,468 --> 00:20:06,972 うん。 でも 脱がせてくれないと➡ 241 00:20:06,972 --> 00:20:10,076 僕 死んじゃうかもしれないね。 242 00:20:30,496 --> 00:20:32,998 《この赤く染まる耳➡ 243 00:20:32,998 --> 00:20:36,001 どこかで見たことは なかったか…》 244 00:20:41,340 --> 00:20:44,677 《昔 こんなことがあった。 245 00:20:44,677 --> 00:20:49,682 5歳か 6歳のころだったか… 確かにあった》 246 00:21:14,206 --> 00:21:17,910 まだ 一つ残ってるよ。 247 00:21:34,560 --> 00:21:37,997 あの… フィッツ先輩。 248 00:21:37,997 --> 00:21:41,834 何? ルディ。 249 00:21:41,834 --> 00:21:46,672 もしかして フィッツ先輩の本名は➡ 250 00:21:46,672 --> 00:21:50,176 シルフィエットというのでは ないでしょうか。 251 00:21:50,176 --> 00:21:52,511 うん…。 252 00:21:52,511 --> 00:22:00,352 (泣き声) 253 00:22:00,352 --> 00:22:04,023 そう 僕はシルフィエット…。 254 00:22:04,023 --> 00:22:08,360 ブエナ村のシルフィエットです。 255 00:22:08,360 --> 00:22:11,363 やっと 言えた…。 256 00:22:11,363 --> 00:22:13,365 (泣き声) 257 00:22:13,365 --> 00:22:19,538 《あのときと似ていた。 彼女は相変わらず泣き虫だ》 258 00:22:19,538 --> 00:22:24,210 僕 ずっと ずっと待ってたんだよ。 259 00:22:24,210 --> 00:22:30,916 ブエナ村で ずっと頑張ってたんだよ。 うん うん。 260 00:22:35,721 --> 00:22:40,159 昔から… 昔からずっと➡ 261 00:22:40,159 --> 00:22:43,162 ルディが好きでした。 262 00:22:43,162 --> 00:22:47,666 今は もっと好きです。 もう離れないでください。 263 00:22:47,666 --> 00:22:51,070 ずっと一緒にいたいです。