1 00:00:16,884 --> 00:00:20,721 (鳥の鳴き声) 2 00:00:20,721 --> 00:00:22,723 (ナナホシ)コホッ…。 3 00:00:25,225 --> 00:00:28,228 (ルーデウス)それにしても すごい場所だな。 4 00:00:28,228 --> 00:00:31,398 (アリエル)戦争中 人族が魔族侵攻の際に➨ 5 00:00:31,398 --> 00:00:34,568 立てこもって 抵抗した場所だそうです。 6 00:00:34,568 --> 00:00:36,570 最後には力及ばず➨ 7 00:00:36,570 --> 00:00:40,073 攻め落とされてしまったとか。 (ルーデウス)へぇ…。 8 00:00:40,073 --> 00:00:45,078 《前世の男:甲龍王ペルギウス。 彼はラプラス戦役の英雄だ。 9 00:00:45,078 --> 00:00:50,751 12体の使い魔を操り いにしえの空中城塞を復活させ➨ 10 00:00:50,751 --> 00:00:53,754 仲間と共にラプラスを封印した。 11 00:00:53,754 --> 00:00:59,259 その後 彼の功績をたたえて 甲龍歴が使われるようになった》 12 00:00:59,259 --> 00:01:02,429 (アリエル)ナナホシ様 同行を 許してくださったことに➨ 13 00:01:02,429 --> 00:01:06,433 感謝します。 シルフィには世話になってるから。 14 00:01:10,437 --> 00:01:12,439 着いたわ。 15 00:01:15,542 --> 00:01:17,711 (ルーデウス)ここでどうするんだ? 16 00:01:17,711 --> 00:01:19,713 呼ぶわ。 17 00:01:21,882 --> 00:01:23,984 (息を吹きかける音) 18 00:01:26,053 --> 00:01:28,722 (クリフ)音が鳴ってないぞ? 19 00:01:28,722 --> 00:01:31,024 来たわね。 んっ? 20 00:01:35,395 --> 00:01:38,198 (アルマンフィ)光輝のアルマンフィ 参上。 21 00:01:40,734 --> 00:01:42,736 《コイツは…。 22 00:01:42,736 --> 00:01:47,574 ペルギウスの名前を聞いたとき もしやと思ったが…》 23 00:01:47,574 --> 00:01:52,746 人数は問題ないでしょう? それは構わぬ。 だが…。 24 00:01:52,746 --> 00:01:55,082 魔族はダメだ。 (ロキシー)えっ。 25 00:01:55,082 --> 00:01:58,418 どうにかならないの? 26 00:01:58,418 --> 00:02:02,923 ペルギウス様は寛大なお方ではあるが 魔族はお嫌いだ。 27 00:02:02,923 --> 00:02:06,760 大丈夫です。 こういったことには 慣れていますから。 28 00:02:06,760 --> 00:02:08,929 お土産 もらってくるから…。 29 00:02:08,929 --> 00:02:11,431 帰ってきたときに ギュッとしてくれれば➨ 30 00:02:11,431 --> 00:02:13,433 それでいいです。 31 00:02:16,203 --> 00:02:18,205 なんですか? これ。 32 00:02:18,205 --> 00:02:23,877 持っているだけでいい。 では待たれよ。 しばし。 33 00:02:23,877 --> 00:02:27,214 なんか ドキドキしますね。 (シルフィエット)そうですね。 34 00:02:27,214 --> 00:02:29,416 んっ? あっ! 35 00:02:35,222 --> 00:02:37,424 あっ! あっ…。 36 00:02:39,393 --> 00:02:41,395 あれ? 37 00:02:43,397 --> 00:02:46,199 うっ… あっ! あっ? 38 00:02:48,235 --> 00:02:50,237 あっ…。 39 00:02:52,239 --> 00:02:54,241 あっ! 40 00:02:56,243 --> 00:02:59,746 《これがペルギウスの転移魔術か》 41 00:02:59,746 --> 00:03:01,948 おい 見てみろ! 42 00:03:04,918 --> 00:03:08,021 (ザノバ)ほぉ~! 43 00:03:15,362 --> 00:03:18,198 (シルヴァリル)我らが 空中城塞からの風景は➨ 44 00:03:18,198 --> 00:03:21,034 お気に召して いただけたでしょうか。 45 00:03:21,034 --> 00:03:27,708 わたくしは ペルギウス様の第一の僕 空虚のシルヴァリルと申します。 46 00:03:27,708 --> 00:03:31,878 本日は皆様を 空中城塞ケイオスブレイカーへと➨ 47 00:03:31,878 --> 00:03:34,181 ご案内させていただきます。 48 00:03:44,391 --> 00:03:46,393 (ナナホシ)久しぶりね シルヴァリルさん。 49 00:03:46,393 --> 00:03:48,728 はい ナナホシ様もお元気…。 50 00:03:48,728 --> 00:03:51,531 コホッ コホッ…。 ではないようですね。 51 00:03:57,070 --> 00:03:59,072 (ザノバ)おぉ~っ! 52 00:04:08,081 --> 00:04:10,083 おや? 53 00:04:10,083 --> 00:04:13,086 どうかしましたか? いいえ。 54 00:04:13,086 --> 00:04:15,522 さしたる問題ではありません。 55 00:04:15,522 --> 00:04:19,025 ですが 一つだけ質問をしても よろしいですか? 56 00:04:19,025 --> 00:04:21,027 なんでしょうか。 57 00:04:21,027 --> 00:04:25,232 ヒトガミという名前に 聞き覚えがありますか? 58 00:04:30,203 --> 00:04:32,205 いえ ありません。 59 00:04:32,205 --> 00:04:35,876 では その名前を聞いて 怒りや殺意が➨ 60 00:04:35,876 --> 00:04:37,878 湧き出してきたりはしますか? 61 00:04:37,878 --> 00:04:40,714 (シルフィエット)しません。 (ルーデウス)俺も同じです。 62 00:04:40,714 --> 00:04:45,218 でしたら わたくしから 申すべきことはございません。 63 00:05:14,247 --> 00:05:17,517 (シルヴァリル)準備は よろしいでしょうか。 64 00:05:17,517 --> 00:05:20,187 ペルギウス様は寛大なお方ですが➨ 65 00:05:20,187 --> 00:05:24,191 くれぐれも 粗相のないようにお願いします。 66 00:05:24,191 --> 00:05:28,528 (扉の開く音) 67 00:05:28,528 --> 00:05:36,536 (足音) 68 00:05:42,876 --> 00:05:45,378 あっ! ハッ…。 69 00:05:51,384 --> 00:05:56,056 (ペルギウス)我が甲龍王 ペルギウス・ドーラである。 70 00:05:56,056 --> 00:05:59,226 お久しぶりです ペルギウス様。 71 00:05:59,226 --> 00:06:01,228 ナナホシか。 72 00:06:01,228 --> 00:06:03,230 戻ってきたということは➨ 73 00:06:03,230 --> 00:06:07,567 異世界からの召喚について 何かがつかめたということだな? 74 00:06:07,567 --> 00:06:12,072 はい。 ペルギウス様の望む成果が あるかはわかりませんが。 75 00:06:12,072 --> 00:06:18,178 成果など… 知識の探求こそが 我ら龍族の宿命だ。 76 00:06:18,178 --> 00:06:21,848 約束どおり この世界の召喚魔術について➨ 77 00:06:21,848 --> 00:06:23,850 教えていただければと思います。 78 00:06:23,850 --> 00:06:25,852 よかろう。 79 00:06:25,852 --> 00:06:29,356 ところで ずいぶんと大所帯で 来たようだな。 80 00:06:29,356 --> 00:06:33,193 はい。 彼らは私の研究を 手伝ってくれました。 81 00:06:33,193 --> 00:06:37,030 その報酬として ペルギウス様に謁見したいと。 82 00:06:37,030 --> 00:06:39,032 ほう。 83 00:06:39,032 --> 00:06:41,701 お初にお目にかかります。 84 00:06:41,701 --> 00:06:46,873 わたくしは アスラ王国第二王女 アリエル・アネモイ・アスラと申します。 85 00:06:46,873 --> 00:06:49,876 お会いできたことを 光栄に思います。 86 00:06:49,876 --> 00:06:52,712 アリエル・アネモイ・アスラか。 87 00:06:52,712 --> 00:06:54,881 以後 お見知りおきを。 88 00:06:54,881 --> 00:06:56,883 ここに来たのは➨ 89 00:06:56,883 --> 00:06:59,719 あわよくば我が力を 借りようとしてか? 90 00:06:59,719 --> 00:07:05,225 いえ。 ただ 世界に名だたる英雄に 一目お会いできればと。 91 00:07:05,225 --> 00:07:09,229 魂胆が透けて見えるぞ アリエル・アネモイ・アスラ。 92 00:07:12,399 --> 00:07:16,836 だが貴様は ここに来た。 それもまた運命。 93 00:07:16,836 --> 00:07:19,673 我が城への滞在を許す。 94 00:07:19,673 --> 00:07:23,009 ご… ご配慮 感謝いたします。 95 00:07:23,009 --> 00:07:27,180 さて お前は。 お初にお目にかかります。 96 00:07:27,180 --> 00:07:29,683 ルーデウス・グレイラットと申します。 97 00:07:29,683 --> 00:07:31,851 ルーデウス・グレイラット。 98 00:07:31,851 --> 00:07:36,189 貴様を転移させるのには 少々 骨が折れたぞ。 99 00:07:36,189 --> 00:07:39,192 もし貴様が本気で抵抗したなら➨ 100 00:07:39,192 --> 00:07:42,028 転移させることが できなかったろう。 101 00:07:42,028 --> 00:07:45,532 それは お手数をかけました。 102 00:07:45,532 --> 00:07:50,203 よい。 だが貴様の魔力は ラプラスを彷彿とさせる。 103 00:07:50,203 --> 00:07:52,372 その むしずの走る魔力を➨ 104 00:07:52,372 --> 00:07:55,875 この城内で使おうとは 考えぬことだ。 105 00:07:55,875 --> 00:07:57,877 あっ…! 106 00:08:00,880 --> 00:08:03,049 もちろん です。 107 00:08:03,049 --> 00:08:05,218 逆らうようなまねはしません。 108 00:08:05,218 --> 00:08:09,889 (ナナホシ)ペルギウス様 コイツは私の研究に 多大な貢献をしてくれました。 109 00:08:09,889 --> 00:08:12,559 もう少し優しくしてやって くださいませんか? 110 00:08:12,559 --> 00:08:16,329 ふむ。 ならば優しくしてやろう。 111 00:08:16,329 --> 00:08:20,667 ナナホシの協力者よ 貴様が望むものはなんだ? 112 00:08:20,667 --> 00:08:24,003 金か? それとも力か? 113 00:08:24,003 --> 00:08:27,407 では 一つ尋ねたいのですが。 114 00:08:29,509 --> 00:08:32,512 (ペルギウス)なるほど 母の病気か。 115 00:08:32,512 --> 00:08:34,514 古き迷宮には➨ 116 00:08:34,514 --> 00:08:39,185 人を捕らえ己が心臓として 機能させるものもあると聞く。 117 00:08:39,185 --> 00:08:42,355 心臓となった者は 魔力によって変容し➨ 118 00:08:42,355 --> 00:08:45,024 例外なく記憶を失い➨ 119 00:08:45,024 --> 00:08:49,362 そして その身に 神秘の力を持つとな。 120 00:08:49,362 --> 00:08:52,866 神秘の力? 呪い子 あるいは➨ 121 00:08:52,866 --> 00:08:56,035 神子と呼ばれている者の 持つ力だ。 122 00:08:56,035 --> 00:08:58,371 詳しいことは我も知らぬ。 123 00:08:58,371 --> 00:09:03,043 だが かつて似たような運命を たどった女なら知っている。 124 00:09:03,043 --> 00:09:05,545 えっ! 125 00:09:05,545 --> 00:09:08,381 エリナリーゼ・ドラゴンロード。 126 00:09:08,381 --> 00:09:11,384 あっ! 貴様はたしか200年ほど前に➨ 127 00:09:11,384 --> 00:09:15,989 わが友の手によって バウの迷宮より 救い出されたはずだ。 128 00:09:15,989 --> 00:09:18,491 (エリナリーゼ)そうですわね。 あっ! 129 00:09:18,491 --> 00:09:20,660 なぜ話してやらぬ。 130 00:09:20,660 --> 00:09:24,664 共にここにいる以上 貴様らは知り合いなのだろう? 131 00:09:24,664 --> 00:09:26,666 それは…。 132 00:09:26,666 --> 00:09:30,170 んっ! あっ…。 (手を握る音) 133 00:09:30,170 --> 00:09:33,006 あっ…。 134 00:09:33,006 --> 00:09:36,509 フッ… ごめんなさい ルーデウス。 135 00:09:36,509 --> 00:09:38,845 言っておくべきだと 思っていましたけれど➨ 136 00:09:38,845 --> 00:09:40,847 ためらってしまって…。 137 00:09:40,847 --> 00:09:44,017 詳しい話は あとで聞かせてください。 138 00:09:44,017 --> 00:09:46,019 んっ…。 139 00:09:46,019 --> 00:09:48,855 フン… 他の者はよいか? 140 00:09:48,855 --> 00:09:51,691 では 余もお聞きしてよいかな? 141 00:09:51,691 --> 00:09:54,527 貴様は? 申し遅れました。 142 00:09:54,527 --> 00:09:59,199 シーローン王国第三王子 ザノバ・シーローンと申します。 143 00:09:59,199 --> 00:10:02,535 貴様も王権争いの 後ろ盾を望むのか? 144 00:10:02,535 --> 00:10:05,371 いいえ そんなものは どうでもよろしい。 145 00:10:05,371 --> 00:10:08,208 この紋章。 城の外にあった門や➨ 146 00:10:08,208 --> 00:10:10,877 そちらの壁にあるものに 酷似しておりますが➨ 147 00:10:10,877 --> 00:10:12,879 ご存じありませんか? 148 00:10:12,879 --> 00:10:16,549 知っている。 狂龍王カオスのものだ。 149 00:10:16,549 --> 00:10:20,386 おおっ! そっ そのカオス様は 今いずこに? 150 00:10:20,386 --> 00:10:22,388 死んだ。 151 00:10:22,388 --> 00:10:24,390 (落ちる音) 152 00:10:24,390 --> 00:10:27,393 さ… さようでございますか。 153 00:10:27,393 --> 00:10:29,395 数十年前だ。 154 00:10:29,395 --> 00:10:31,898 後継者がいるかどうかはわからぬ。 155 00:10:31,898 --> 00:10:35,401 時に貴様 それをどこで見つけた? 156 00:10:35,401 --> 00:10:38,404 これは魔法都市シャリーアの廃屋にて➨ 157 00:10:38,404 --> 00:10:41,574 自動で動く人形のそばで 見つけました。 158 00:10:41,574 --> 00:10:44,911 なるほど。 自動で動く人形か。 159 00:10:44,911 --> 00:10:47,580 それは 素晴らしいものであったか? 160 00:10:47,580 --> 00:10:49,582 それはもちろん! 161 00:10:49,582 --> 00:10:52,252 細部に刻まれた技術は ほれぼれするほどで➨ 162 00:10:52,252 --> 00:10:54,921 かのお方が どれほど 人形を愛していたのかが➨ 163 00:10:54,921 --> 00:10:57,423 伝わってくるほどでございます! 164 00:10:57,423 --> 00:11:02,428 フフッ 貴様は 芸術をわかる者のようだな。 165 00:11:02,428 --> 00:11:07,433 よかろう。 この城の宝物殿にも カオスの作品は いくつかある。 166 00:11:07,433 --> 00:11:09,435 あとで見せてやろう。 167 00:11:09,435 --> 00:11:12,939 おおっ! ありがたき幸せ! 168 00:11:12,939 --> 00:11:16,042 ボク… 私からも 一ついいでしょうか。 169 00:11:16,042 --> 00:11:18,044 貴様は? 170 00:11:18,044 --> 00:11:21,548 アスラ王国第二王女 アリエル様の護衛にして➨ 171 00:11:21,548 --> 00:11:23,716 ルーデウス・グレイラットの妻。 172 00:11:23,716 --> 00:11:26,386 シルフィエット・グレイラットと申します。 173 00:11:26,386 --> 00:11:29,556 フン… 夫婦そろってか…。 174 00:11:29,556 --> 00:11:32,058 質問の前に一つ答えよ。 175 00:11:32,058 --> 00:11:34,727 貴様ら 息子はいるのか? 176 00:11:34,727 --> 00:11:37,730 えっ? いえ 娘だけですけど…。 177 00:11:37,730 --> 00:11:42,902 もし息子が生まれることがあれば 我がもとに連れてくるがよい。 178 00:11:42,902 --> 00:11:46,573 名を授けてやろう。 はい…。 179 00:11:46,573 --> 00:11:48,908 して 質問はなんだ? 180 00:11:48,908 --> 00:11:52,078 転移事件について お聞きしたいのですけれど➨ 181 00:11:52,078 --> 00:11:54,080 あれは結局のところ➨ 182 00:11:54,080 --> 00:11:56,416 誰が引き起こしたもの だったのでしょうか? 183 00:11:56,416 --> 00:11:59,419 判明しておらぬ。 当初はラプラスか➨ 184 00:11:59,419 --> 00:12:02,589 それに連なる者の 仕業かと思ったが…。 185 00:12:02,589 --> 00:12:06,593 ナナホシを召喚することは この我でも不可能だ。 186 00:12:06,593 --> 00:12:09,429 となれば この世界にて可能な者は➨ 187 00:12:09,429 --> 00:12:13,099 誰一人としておらぬ。 つまり? 188 00:12:13,099 --> 00:12:15,702 あれは人為的なものではない。 189 00:12:15,702 --> 00:12:18,204 偶然起きたものだ。 190 00:12:18,204 --> 00:12:22,542 そう ですか…。 ありがとうございます。 191 00:12:22,542 --> 00:12:25,878 他にはいるか? 192 00:12:25,878 --> 00:12:31,884 では 我が自慢の空中城塞を ゆるりと楽しむがいい。 193 00:12:31,884 --> 00:12:34,387 (ルーデウス)どうぞ。 194 00:12:34,387 --> 00:12:36,889 ありがとうございますわ。 いえ。 195 00:12:39,559 --> 00:12:43,396 200年ほど前 迷宮から救出されたわたくしは➨ 196 00:12:43,396 --> 00:12:46,733 記憶も感情も失っていましたわ。 197 00:12:46,733 --> 00:12:51,237 わたくしが預けられたのは あるエルフの集落で➨ 198 00:12:51,237 --> 00:12:55,908 身内でもないわたくしを 優しく受け入れてくれたんですの。 199 00:12:55,908 --> 00:12:59,245 そのおかげかは どうかは わからないけれど➨ 200 00:12:59,245 --> 00:13:05,251 数年後には わたくしの感情が戻り 集落の男性と結ばれましたの。 201 00:13:05,251 --> 00:13:11,424 記憶が戻ることはなかったけれど それでも幸せでしたわ。 202 00:13:11,424 --> 00:13:13,593 そのころからですわ。 203 00:13:13,593 --> 00:13:16,029 わたくしの呪いが表面化して➨ 204 00:13:16,029 --> 00:13:19,866 毎晩のように 相手を求めるようになったのは…。 205 00:13:19,866 --> 00:13:22,201 しかも わたくしの体は➨ 206 00:13:22,201 --> 00:13:27,040 月に1度 小さな魔力結晶を 産み落とすようになりましたの。 207 00:13:27,040 --> 00:13:29,375 最初は気味が悪かったけれど➨ 208 00:13:29,375 --> 00:13:33,379 これが家計の足しになったのも 事実ですわね。 209 00:13:33,379 --> 00:13:35,381 けれど ある日➨ 210 00:13:35,381 --> 00:13:39,385 魔力結晶を売りに出ていた夫は 盗賊に襲われ➨ 211 00:13:39,385 --> 00:13:42,221 命を落としてしまいましたわ…。 212 00:13:42,221 --> 00:13:45,558 わたくしは 夫との思い出を胸に➨ 213 00:13:45,558 --> 00:13:48,728 一人で生きようと 心に決めましたわ。 214 00:13:48,728 --> 00:13:52,065 ただ 呪いが それを許さなかった…。 215 00:13:52,065 --> 00:13:54,400 わたくしは衝動を抑えきれず➨ 216 00:13:54,400 --> 00:13:58,237 集落の男たちを 次々と襲いましたわ。 217 00:13:58,237 --> 00:14:01,407 そうやって 暴走を続けたわたくしは➨ 218 00:14:01,407 --> 00:14:04,410 集落を追放されたんですの。 219 00:14:04,410 --> 00:14:07,580 それからも いろいろなことがあったけれど➨ 220 00:14:07,580 --> 00:14:12,585 今はこうして冒険者をやっている というわけですわね。 221 00:14:12,585 --> 00:14:16,189 と… わたくしの人生は そんな感じですわ。 222 00:14:16,189 --> 00:14:18,191 あっ…。 223 00:14:18,191 --> 00:14:20,193 それからは 呪いとうまく付き合って➨ 224 00:14:20,193 --> 00:14:23,196 殿方との出会いを 楽しんでいましたわ。 225 00:14:23,196 --> 00:14:26,365 もちろん 今はクリフ一筋でしてよ? 226 00:14:26,365 --> 00:14:28,367 フッ…。 227 00:14:28,367 --> 00:14:31,037 記憶は戻らなかったんですよね? 228 00:14:31,037 --> 00:14:33,372 ええ 今もって。 229 00:14:33,372 --> 00:14:37,877 でも ゼニスの様子は わたくしとは 大きく違っていますわ。 230 00:14:37,877 --> 00:14:40,713 たぶん 別の呪いに かかっていますわね。 231 00:14:40,713 --> 00:14:44,884 わかるんですか? なんとなく としか…。 232 00:14:44,884 --> 00:14:47,720 とにかく 油断は禁物ですわよ。 233 00:14:47,720 --> 00:14:51,224 結局 今は 様子見ということですね。 234 00:14:51,224 --> 00:14:54,727 ごめんなさい。 伝えるのが遅れてしまいました。 235 00:14:54,727 --> 00:14:59,065 いえ 言いにくいことを 話させてしまって申し訳ないです。 236 00:14:59,065 --> 00:15:03,069 《俺だって 過去を言いたくない という気持ちはよくわかる。 237 00:15:03,069 --> 00:15:06,973 だから 彼女のことを 責めるのは無しだ》 238 00:15:13,246 --> 00:15:15,681 (シルヴァリル)おそろいですね。 239 00:15:15,681 --> 00:15:19,352 では 授業を 始めさせていただきます。 240 00:15:19,352 --> 00:15:22,188 《ゼニスについては 進展はなかったが➨ 241 00:15:22,188 --> 00:15:25,525 別のところで思わぬ収穫もあった。 242 00:15:25,525 --> 00:15:27,527 ナナホシが気を利かせて➨ 243 00:15:27,527 --> 00:15:31,531 俺たちも召喚魔術の授業に 参加させてくれたのだ。 244 00:15:31,531 --> 00:15:34,200 まだ基礎の部分しか 教わっていないが➨ 245 00:15:34,200 --> 00:15:36,502 これからが楽しみだな》 246 00:15:40,039 --> 00:15:42,542 そろそろ休憩としましょうか。 247 00:15:42,542 --> 00:15:45,378 皆様 食べたいものは ございますか? 248 00:15:45,378 --> 00:15:48,047 コホッ… 何でもいいわ。 249 00:15:48,047 --> 00:15:50,550 ミリスの料理なんかも 出してくれるのか? 250 00:15:50,550 --> 00:15:55,388 はい。 材料がなくとも アルマンフィが手に入れてきますので。 251 00:15:55,388 --> 00:15:59,225 《そんな光速のパシリみたいなこと させていいのだろうか…》 コホッ…。 252 00:15:59,225 --> 00:16:01,227 コホッ コホッ。 《いや➨ 253 00:16:01,227 --> 00:16:03,529 これはチャンスかもしれない》 254 00:16:06,232 --> 00:16:08,234 (ルーデウスたち)おぉ~っ! 255 00:16:08,234 --> 00:16:10,403 このようなもので よろしいのですか? 256 00:16:10,403 --> 00:16:12,405 ええ ばっちりです! 257 00:16:12,405 --> 00:16:15,675 やっぱり たまには こういうのも食べたいよな。 258 00:16:15,675 --> 00:16:19,178 まぁ そうね…。 フッ。 259 00:16:19,178 --> 00:16:23,015 では 手を合わせてください。 260 00:16:23,015 --> 00:16:26,419 いただきます。 いただきます。 261 00:16:28,521 --> 00:16:31,858 《この世界に しょうゆがあればと 探してもらったが➨ 262 00:16:31,858 --> 00:16:34,193 さすがに見つからなかった。 263 00:16:34,193 --> 00:16:38,030 だが その代わりに ビヘイリル王国にあるという➨ 264 00:16:38,030 --> 00:16:40,700 豆の発酵食品を持ってきてくれた。 265 00:16:40,700 --> 00:16:45,204 そこから作ってもらったのは なんちゃって和風定食だが…》 266 00:16:47,206 --> 00:16:50,510 このお味噌汁 だしも取ってないじゃないの…。 267 00:16:52,712 --> 00:16:54,914 あっ…! 268 00:16:57,717 --> 00:17:00,386 《実際 おいしくはなかった。 269 00:17:00,386 --> 00:17:05,558 記憶の中にある日本食は もっと繊細なものだったはずだ。 270 00:17:05,558 --> 00:17:09,562 けれど 俺たちの手は止まらなかった》 271 00:17:13,232 --> 00:17:16,502 ごちそうさま でした。 272 00:17:16,502 --> 00:17:18,504 フッ…。 273 00:17:22,675 --> 00:17:25,678 《それにしても広いな この城は。 274 00:17:25,678 --> 00:17:29,348 これほどの巨大建築物が 空中に浮かんでいることに➨ 275 00:17:29,348 --> 00:17:32,351 改めて驚くばかりだ》 んっ! 276 00:17:34,353 --> 00:17:37,356 ふぅむ。 (ルーデウス)探検ですか? 277 00:17:37,356 --> 00:17:39,525 (2人)んっ? ルーデウスか。 278 00:17:39,525 --> 00:17:41,861 ちょっとこの先が気になってな。 279 00:17:41,861 --> 00:17:45,865 へぇ おもしろそうですね。 俺もお供しますよ。 280 00:17:45,865 --> 00:17:47,867 それは頼もしいが➨ 281 00:17:47,867 --> 00:17:50,202 勝手に入っていいものかと 思ってな。 282 00:17:50,202 --> 00:17:52,872 それは どうなんでしょうね。 283 00:17:52,872 --> 00:17:54,874 問題ないわよ。 (3人)んっ! 284 00:17:54,874 --> 00:17:57,543 入ったことあるんですか? ええ。 285 00:17:57,543 --> 00:18:00,046 ほとんどの部屋は 鍵がかかっているけど➨ 286 00:18:00,046 --> 00:18:03,049 一つ おもしろいものがあるわ。 287 00:18:06,385 --> 00:18:09,055 (ルーデウス)おもしろいものって これか…? 288 00:18:09,055 --> 00:18:11,557 (ナナホシ)違うわ この先よ。 289 00:18:11,557 --> 00:18:13,559 (扉の開く音) 290 00:18:13,559 --> 00:18:15,494 おお! 年がいもないことですが➨ 291 00:18:15,494 --> 00:18:18,998 ワクワクしてきましたぞ! 僕もだ! 《俺もさ!》 292 00:18:18,998 --> 00:18:21,500 男子って こういうの好きよね。 293 00:18:21,500 --> 00:18:24,403 (扉の開く音) 294 00:18:30,343 --> 00:18:33,679 ほぉ~! おぉ… これは➨ 295 00:18:33,679 --> 00:18:36,682 素晴らしい! (ルーデウス)壁画か。 296 00:18:36,682 --> 00:18:38,851 かなり古いものだな。 297 00:18:38,851 --> 00:18:43,856 なんかこの物語 どっかで 見たことある気がするな。 298 00:18:43,856 --> 00:18:48,527 (クリフ)僕もだ。 でも なんだったか。 (ザノバ)ふ~む。 299 00:18:48,527 --> 00:18:51,864 (ペルギウス)何をしている。 あっ! 300 00:18:51,864 --> 00:18:54,700 これはペルギウス様。 301 00:18:54,700 --> 00:18:57,036 よい 立て。 302 00:18:57,036 --> 00:19:00,039 さすがはペルギウス様の空中城塞。 303 00:19:00,039 --> 00:19:03,542 このような場所ですら 心躍るものがあるとは。 304 00:19:03,542 --> 00:19:05,544 しかし 勝手に入ってしまい➨ 305 00:19:05,544 --> 00:19:08,214 とんだ無礼を 働いてしまったようですな。 306 00:19:08,214 --> 00:19:10,383 構わぬ。 307 00:19:10,383 --> 00:19:14,987 この壁画に関しては 我が趣味で用意したものではない。 308 00:19:14,987 --> 00:19:17,156 (ザノバ)と おっしゃいますと? 309 00:19:17,156 --> 00:19:19,992 (ペルギウス)空中城塞を 手に入れたとき➨ 310 00:19:19,992 --> 00:19:23,329 内部には ほとんど 何も残っていなかった。 311 00:19:23,329 --> 00:19:28,834 だが この壁画だけは今と同じ ほぼ完全な姿で残っていた。 312 00:19:28,834 --> 00:19:33,672 他の何が ちりあくたになろうとも これだけはな。 313 00:19:33,672 --> 00:19:36,676 我はそこに先人の思いを見た。 314 00:19:36,676 --> 00:19:41,514 この出来事だけは 後世に伝えんとする とな。 315 00:19:41,514 --> 00:19:44,016 深いロマンを感じますな。 316 00:19:44,016 --> 00:19:49,021 我も そう思いたいところだが この壁画は好かん。 317 00:19:49,021 --> 00:19:51,857 どうにも息苦しさと やるせなさ➨ 318 00:19:51,857 --> 00:19:54,694 そして胸くそ悪さを感じてしまう。 319 00:19:54,694 --> 00:19:59,031 であれば このような場所に 長居すべきではありますまい。 320 00:19:59,031 --> 00:20:01,033 フン。 321 00:20:01,033 --> 00:20:05,237 アルマンフィ コヤツらを案内してやれ。 はっ。 322 00:20:16,048 --> 00:20:18,551 どうだった? アリエル様のほうは。 323 00:20:18,551 --> 00:20:21,554 う~ん ちょっと難しそうだね。 324 00:20:21,554 --> 00:20:23,556 お近づきになるために➨ 325 00:20:23,556 --> 00:20:26,559 貴族の位とか 領土をあげるって話をしても➨ 326 00:20:26,559 --> 00:20:29,061 「そんなものはいらん」って。 327 00:20:29,061 --> 00:20:31,897 英雄様だし そういうので釣るのは➨ 328 00:20:31,897 --> 00:20:34,900 逆効果じゃないか? そうみたいだね。 329 00:20:34,900 --> 00:20:37,069 ルディだったらどうする? 330 00:20:37,069 --> 00:20:39,738 まずは仲よくなる かな? 331 00:20:39,738 --> 00:20:42,908 趣味の話とか 武勇伝とか聞いてさ。 332 00:20:42,908 --> 00:20:46,912 ほら 知り合いのお願いだったら なんとかしてあげたくなるだろ? 333 00:20:46,912 --> 00:20:49,915 言われてみると そうかも。 334 00:20:49,915 --> 00:20:53,419 ありがと。 アリエル様に伝えてみるよ。 335 00:20:53,419 --> 00:20:57,256 ルディのほうはどうだった? まぁ ぼちぼちかな。 336 00:20:57,256 --> 00:21:00,259 ナナホシたちと一緒に 召喚魔術を習って…。 337 00:21:00,259 --> 00:21:02,261 そうそう 昼食に➨ 338 00:21:02,261 --> 00:21:04,764 ナナホシの故郷のごはんを 再現してもらったんだ。 339 00:21:04,764 --> 00:21:07,600 それが全然おいしくなくて…。 ルディって➨ 340 00:21:07,600 --> 00:21:11,103 ナナホシと ずいぶん仲いいよね。 えっ。 341 00:21:11,103 --> 00:21:13,105 えっ!? いやいや➨ 342 00:21:13,105 --> 00:21:15,541 アイツにそういう感情は まったくないですから! 343 00:21:15,541 --> 00:21:17,877 信じてください! 344 00:21:17,877 --> 00:21:20,045 フフッ。 ごめん ごめん。 345 00:21:20,045 --> 00:21:22,047 ちょっと いじわる したくなっただけ。 346 00:21:22,047 --> 00:21:24,049 な… なんだ…。 347 00:21:24,049 --> 00:21:26,886 《シルフィに対してナナホシの話題は 気をつけよう》 348 00:21:26,886 --> 00:21:29,722 んっ? (ノック) 349 00:21:29,722 --> 00:21:32,224 は~い。 あっ! 350 00:21:32,224 --> 00:21:35,060 ナナホシ! ゴホッ ゴホッ…。 351 00:21:35,060 --> 00:21:38,731 ごめんなさい お取り込み中だったかしら…。 352 00:21:38,731 --> 00:21:40,733 それはいいんだけど…。 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 353 00:21:40,733 --> 00:21:42,735 おい 大丈夫かよ。 354 00:21:42,735 --> 00:21:46,238 解毒をかけてもらおうと思って。 ボクがかけるよ。 355 00:21:46,238 --> 00:21:49,575 ありがとう。 でも 治りが悪いなら…。 ゴホッ…。 356 00:21:49,575 --> 00:21:52,244 クリフに上級をかけて もらったほうがいいかも。 ゴホッ…。 357 00:21:52,244 --> 00:21:54,413 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 358 00:21:54,413 --> 00:21:56,749 あれ なんかおかしいな? ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 359 00:21:56,749 --> 00:21:58,918 魔力が なんか…。 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 360 00:21:58,918 --> 00:22:01,420 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 んっ…。 361 00:22:01,420 --> 00:22:05,090 (せき込み) 362 00:22:05,090 --> 00:22:07,259 ナナホシ!? (せき込み) 363 00:22:07,259 --> 00:22:09,261 お… おい…。 (せき込み) 364 00:22:09,261 --> 00:22:12,064 うっ…! グハッ! 365 00:22:15,367 --> 00:22:17,369 えっ…? 366 00:22:17,369 --> 00:22:19,371 ちが ボクじゃ…。 367 00:22:19,371 --> 00:22:22,708 ご ごめ…。 368 00:22:22,708 --> 00:22:24,877 ナナホシ! おい! 369 00:22:24,877 --> 00:22:26,879 ナナホシ!