1 00:00:33,734 --> 00:00:37,571 (鳥の鳴き声) 2 00:00:37,571 --> 00:00:39,573 (ナナホシ)コホッ…。 3 00:00:42,075 --> 00:00:45,078 (ルーデウス)それにしても すごい場所だな。 4 00:00:45,078 --> 00:00:48,248 (アリエル)戦争中 人族が魔族侵攻の際に➡ 5 00:00:48,248 --> 00:00:51,418 立てこもって 抵抗した場所だそうです。 6 00:00:51,418 --> 00:00:53,420 最後には力及ばず➡ 7 00:00:53,420 --> 00:00:56,924 攻め落とされてしまったとか。 (ルーデウス)へぇ…。 8 00:00:56,924 --> 00:01:01,929 《前世の男:甲龍王ペルギウス。 彼はラプラス戦役の英雄だ。 9 00:01:01,929 --> 00:01:07,601 12体の使い魔を操り いにしえの空中城塞を復活させ➡ 10 00:01:07,601 --> 00:01:10,604 仲間と共にラプラスを封印した。 11 00:01:10,604 --> 00:01:16,109 その後 彼の功績をたたえて 甲龍歴が使われるようになった》 12 00:01:16,109 --> 00:01:19,279 (アリエル)ナナホシ様 同行を 許してくださったことに➡ 13 00:01:19,279 --> 00:01:23,283 感謝します。 シルフィには世話になってるから。 14 00:01:27,287 --> 00:01:29,289 着いたわ。 15 00:01:32,392 --> 00:01:34,561 (ルーデウス)ここでどうするんだ? 16 00:01:34,561 --> 00:01:36,563 呼ぶわ。 17 00:01:38,732 --> 00:01:40,834 (息を吹きかける音) 18 00:01:42,903 --> 00:01:45,572 (クリフ)音が鳴ってないぞ? 19 00:01:45,572 --> 00:01:47,874 来たわね。 んっ? 20 00:01:52,245 --> 00:01:55,048 (アルマンフィ)光輝のアルマンフィ 参上。 21 00:01:57,584 --> 00:01:59,586 《コイツは…。 22 00:01:59,586 --> 00:02:04,424 ペルギウスの名前を聞いたとき もしやと思ったが…》 23 00:02:04,424 --> 00:02:09,596 人数は問題ないでしょう? それは構わぬ。 だが…。 24 00:02:09,596 --> 00:02:11,932 魔族はダメだ。 (ロキシー)えっ。 25 00:02:11,932 --> 00:02:15,268 どうにかならないの? 26 00:02:15,268 --> 00:02:19,773 ペルギウス様は寛大なお方ではあるが 魔族はお嫌いだ。 27 00:02:19,773 --> 00:02:23,610 大丈夫です。 こういったことには 慣れていますから。 28 00:02:23,610 --> 00:02:25,779 お土産 もらってくるから…。 29 00:02:25,779 --> 00:02:28,281 帰ってきたときに ギュッとしてくれれば➡ 30 00:02:28,281 --> 00:02:30,283 それでいいです。 31 00:02:33,053 --> 00:02:35,055 なんですか? これ。 32 00:02:35,055 --> 00:02:40,727 持っているだけでいい。 では待たれよ。 しばし。 33 00:02:40,727 --> 00:02:44,064 なんか ドキドキしますね。 (シルフィエット)そうですね。 34 00:02:44,064 --> 00:02:46,266 んっ? あっ! 35 00:02:52,072 --> 00:02:54,274 あっ! あっ…。 36 00:02:56,243 --> 00:02:58,245 あれ? 37 00:03:00,247 --> 00:03:03,050 うっ… あっ! あっ? 38 00:03:05,085 --> 00:03:07,087 あっ…。 39 00:03:09,089 --> 00:03:11,091 あっ! 40 00:03:13,093 --> 00:03:16,596 《これがペルギウスの転移魔術か》 41 00:03:16,596 --> 00:03:18,799 おい 見てみろ! 42 00:03:21,768 --> 00:03:24,871 (ザノバ)ほぉ~! 43 00:03:32,212 --> 00:03:35,048 (シルヴァリル)我らが 空中城塞からの風景は➡ 44 00:03:35,048 --> 00:03:37,884 お気に召して いただけたでしょうか。 45 00:03:37,884 --> 00:03:44,558 わたくしは ペルギウス様の第一の僕 空虚のシルヴァリルと申します。 46 00:03:44,558 --> 00:03:48,728 本日は皆様を 空中城塞ケイオスブレイカーへと➡ 47 00:03:48,728 --> 00:03:51,031 ご案内させていただきます。 48 00:04:01,241 --> 00:04:03,243 (ナナホシ)久しぶりね シルヴァリルさん。 49 00:04:03,243 --> 00:04:05,579 はい ナナホシ様もお元気…。 50 00:04:05,579 --> 00:04:08,381 コホッ コホッ…。 ではないようですね。 51 00:04:13,920 --> 00:04:15,922 (ザノバ)おぉ~っ! 52 00:04:24,931 --> 00:04:26,933 おや? 53 00:04:26,933 --> 00:04:29,936 どうかしましたか? いいえ。 54 00:04:29,936 --> 00:04:32,372 さしたる問題ではありません。 55 00:04:32,372 --> 00:04:35,876 ですが 一つだけ質問をしても よろしいですか? 56 00:04:35,876 --> 00:04:37,878 なんでしょうか。 57 00:04:37,878 --> 00:04:42,082 ヒトガミという名前に 聞き覚えがありますか? 58 00:04:47,053 --> 00:04:49,055 いえ ありません。 59 00:04:49,055 --> 00:04:52,726 では その名前を聞いて 怒りや殺意が➡ 60 00:04:52,726 --> 00:04:54,728 湧き出してきたりはしますか? 61 00:04:54,728 --> 00:04:57,564 (シルフィエット)しません。 (ルーデウス)俺も同じです。 62 00:04:57,564 --> 00:05:02,068 でしたら わたくしから 申すべきことはございません。 63 00:05:31,097 --> 00:05:34,367 (シルヴァリル)準備は よろしいでしょうか。 64 00:05:34,367 --> 00:05:37,037 ペルギウス様は寛大なお方ですが➡ 65 00:05:37,037 --> 00:05:41,041 くれぐれも 粗相のないようにお願いします。 66 00:05:41,041 --> 00:05:45,378 (扉の開く音) 67 00:05:45,378 --> 00:05:53,386 (足音) 68 00:05:59,726 --> 00:06:02,229 あっ! ハッ…。 69 00:06:08,235 --> 00:06:12,906 (ペルギウス)我が甲龍王 ペルギウス・ドーラである。 70 00:06:12,906 --> 00:06:16,076 お久しぶりです ペルギウス様。 71 00:06:16,076 --> 00:06:18,078 ナナホシか。 72 00:06:18,078 --> 00:06:20,080 戻ってきたということは➡ 73 00:06:20,080 --> 00:06:24,417 異世界からの召喚について 何かがつかめたということだな? 74 00:06:24,417 --> 00:06:28,922 はい。 ペルギウス様の望む成果が あるかはわかりませんが。 75 00:06:28,922 --> 00:06:35,028 成果など… 知識の探求こそが 我ら龍族の宿命だ。 76 00:06:35,028 --> 00:06:38,698 約束どおり この世界の召喚魔術について➡ 77 00:06:38,698 --> 00:06:40,700 教えていただければと思います。 78 00:06:40,700 --> 00:06:42,702 よかろう。 79 00:06:42,702 --> 00:06:46,206 ところで ずいぶんと大所帯で 来たようだな。 80 00:06:46,206 --> 00:06:50,043 はい。 彼らは私の研究を 手伝ってくれました。 81 00:06:50,043 --> 00:06:53,880 その報酬として ペルギウス様に謁見したいと。 82 00:06:53,880 --> 00:06:55,882 ほう。 83 00:06:55,882 --> 00:06:58,551 お初にお目にかかります。 84 00:06:58,551 --> 00:07:03,723 わたくしは アスラ王国第二王女 アリエル・アネモイ・アスラと申します。 85 00:07:03,723 --> 00:07:06,726 お会いできたことを 光栄に思います。 86 00:07:06,726 --> 00:07:09,562 アリエル・アネモイ・アスラか。 87 00:07:09,562 --> 00:07:11,731 以後 お見知りおきを。 88 00:07:11,731 --> 00:07:13,733 ここに来たのは➡ 89 00:07:13,733 --> 00:07:16,569 あわよくば我が力を 借りようとしてか? 90 00:07:16,569 --> 00:07:22,075 いえ。 ただ 世界に名だたる英雄に 一目お会いできればと。 91 00:07:22,075 --> 00:07:26,079 魂胆が透けて見えるぞ アリエル・アネモイ・アスラ。 92 00:07:29,249 --> 00:07:33,687 だが貴様は ここに来た。 それもまた運命。 93 00:07:33,687 --> 00:07:36,523 我が城への滞在を許す。 94 00:07:36,523 --> 00:07:39,859 ご… ご配慮 感謝いたします。 95 00:07:39,859 --> 00:07:44,030 さて お前は。 お初にお目にかかります。 96 00:07:44,030 --> 00:07:46,533 ルーデウス・グレイラットと申します。 97 00:07:46,533 --> 00:07:48,702 ルーデウス・グレイラット。 98 00:07:48,702 --> 00:07:53,039 貴様を転移させるのには 少々 骨が折れたぞ。 99 00:07:53,039 --> 00:07:56,042 もし貴様が本気で抵抗したなら➡ 100 00:07:56,042 --> 00:07:58,878 転移させることが できなかったろう。 101 00:07:58,878 --> 00:08:02,382 それは お手数をかけました。 102 00:08:02,382 --> 00:08:07,053 よい。 だが貴様の魔力は ラプラスを彷彿とさせる。 103 00:08:07,053 --> 00:08:09,222 その むしずの走る魔力を➡ 104 00:08:09,222 --> 00:08:12,726 この城内で使おうとは 考えぬことだ。 105 00:08:12,726 --> 00:08:14,728 あっ…! 106 00:08:17,731 --> 00:08:19,899 もちろん です。 107 00:08:19,899 --> 00:08:22,068 逆らうようなまねはしません。 108 00:08:22,068 --> 00:08:26,740 (ナナホシ)ペルギウス様 コイツは私の研究に 多大な貢献をしてくれました。 109 00:08:26,740 --> 00:08:29,409 もう少し優しくしてやって くださいませんか? 110 00:08:29,409 --> 00:08:33,179 ふむ。 ならば優しくしてやろう。 111 00:08:33,179 --> 00:08:37,517 ナナホシの協力者よ 貴様が望むものはなんだ? 112 00:08:37,517 --> 00:08:40,854 金か? それとも力か? 113 00:08:40,854 --> 00:08:44,257 では 一つ尋ねたいのですが。 114 00:08:46,359 --> 00:08:49,362 (ペルギウス)なるほど 母の病気か。 115 00:08:49,362 --> 00:08:51,364 古き迷宮には➡ 116 00:08:51,364 --> 00:08:56,035 人を捕らえ己が心臓として 機能させるものもあると聞く。 117 00:08:56,035 --> 00:08:59,205 心臓となった者は 魔力によって変容し➡ 118 00:08:59,205 --> 00:09:01,875 例外なく記憶を失い➡ 119 00:09:01,875 --> 00:09:06,212 そして その身に 神秘の力を持つとな。 120 00:09:06,212 --> 00:09:09,716 神秘の力? 呪い子 あるいは➡ 121 00:09:09,716 --> 00:09:12,886 神子と呼ばれている者の 持つ力だ。 122 00:09:12,886 --> 00:09:15,221 詳しいことは我も知らぬ。 123 00:09:15,221 --> 00:09:19,893 だが かつて似たような運命を たどった女なら知っている。 124 00:09:19,893 --> 00:09:22,395 えっ! 125 00:09:22,395 --> 00:09:25,231 エリナリーゼ・ドラゴンロード。 126 00:09:25,231 --> 00:09:28,234 あっ! 貴様はたしか200年ほど前に➡ 127 00:09:28,234 --> 00:09:32,839 わが友の手によって バウの迷宮より 救い出されたはずだ。 128 00:09:32,839 --> 00:09:35,341 (エリナリーゼ)そうですわね。 あっ! 129 00:09:35,341 --> 00:09:37,510 なぜ話してやらぬ。 130 00:09:37,510 --> 00:09:41,514 共にここにいる以上 貴様らは知り合いなのだろう? 131 00:09:41,514 --> 00:09:43,516 それは…。 132 00:09:43,516 --> 00:09:47,020 んっ! あっ…。 (手を握る音) 133 00:09:47,020 --> 00:09:49,856 あっ…。 134 00:09:49,856 --> 00:09:53,359 フッ… ごめんなさい ルーデウス。 135 00:09:53,359 --> 00:09:55,695 言っておくべきだと 思っていましたけれど➡ 136 00:09:55,695 --> 00:09:57,697 ためらってしまって…。 137 00:09:57,697 --> 00:10:00,867 詳しい話は あとで聞かせてください。 138 00:10:00,867 --> 00:10:02,869 んっ…。 139 00:10:02,869 --> 00:10:05,705 フン… 他の者はよいか? 140 00:10:05,705 --> 00:10:08,541 では 余もお聞きしてよいかな? 141 00:10:08,541 --> 00:10:11,377 貴様は? 申し遅れました。 142 00:10:11,377 --> 00:10:16,049 シーローン王国第三王子 ザノバ・シーローンと申します。 143 00:10:16,049 --> 00:10:19,385 貴様も王権争いの 後ろ盾を望むのか? 144 00:10:19,385 --> 00:10:22,222 いいえ そんなものは どうでもよろしい。 145 00:10:22,222 --> 00:10:25,058 この紋章。 城の外にあった門や➡ 146 00:10:25,058 --> 00:10:27,727 そちらの壁にあるものに 酷似しておりますが➡ 147 00:10:27,727 --> 00:10:29,729 ご存じありませんか? 148 00:10:29,729 --> 00:10:33,399 知っている。 狂龍王カオスのものだ。 149 00:10:33,399 --> 00:10:37,237 おおっ! そっ そのカオス様は 今いずこに? 150 00:10:37,237 --> 00:10:39,239 死んだ。 151 00:10:39,239 --> 00:10:41,241 (落ちる音) 152 00:10:41,241 --> 00:10:44,244 さ… さようでございますか。 153 00:10:44,244 --> 00:10:46,246 数十年前だ。 154 00:10:46,246 --> 00:10:48,748 後継者がいるかどうかはわからぬ。 155 00:10:48,748 --> 00:10:52,252 時に貴様 それをどこで見つけた? 156 00:10:52,252 --> 00:10:55,255 これは魔法都市シャリーアの廃屋にて➡ 157 00:10:55,255 --> 00:10:58,424 自動で動く人形のそばで 見つけました。 158 00:10:58,424 --> 00:11:01,761 なるほど。 自動で動く人形か。 159 00:11:01,761 --> 00:11:04,430 それは 素晴らしいものであったか? 160 00:11:04,430 --> 00:11:06,432 それはもちろん! 161 00:11:06,432 --> 00:11:09,102 細部に刻まれた技術は ほれぼれするほどで➡ 162 00:11:09,102 --> 00:11:11,771 かのお方が どれほど 人形を愛していたのかが➡ 163 00:11:11,771 --> 00:11:14,274 伝わってくるほどでございます! 164 00:11:14,274 --> 00:11:19,279 フフッ 貴様は 芸術をわかる者のようだな。 165 00:11:19,279 --> 00:11:24,284 よかろう。 この城の宝物殿にも カオスの作品は いくつかある。 166 00:11:24,284 --> 00:11:26,286 あとで見せてやろう。 167 00:11:26,286 --> 00:11:29,789 おおっ! ありがたき幸せ! 168 00:11:29,789 --> 00:11:32,892 ボク… 私からも 一ついいでしょうか。 169 00:11:32,892 --> 00:11:34,894 貴様は? 170 00:11:34,894 --> 00:11:38,398 アスラ王国第二王女 アリエル様の護衛にして➡ 171 00:11:38,398 --> 00:11:40,567 ルーデウス・グレイラットの妻。 172 00:11:40,567 --> 00:11:43,236 シルフィエット・グレイラットと申します。 173 00:11:43,236 --> 00:11:46,406 フン… 夫婦そろってか…。 174 00:11:46,406 --> 00:11:48,908 質問の前に一つ答えよ。 175 00:11:48,908 --> 00:11:51,578 貴様ら 息子はいるのか? 176 00:11:51,578 --> 00:11:54,581 えっ? いえ 娘だけですけど…。 177 00:11:54,581 --> 00:11:59,752 もし息子が生まれることがあれば 我がもとに連れてくるがよい。 178 00:11:59,752 --> 00:12:03,423 名を授けてやろう。 はい…。 179 00:12:03,423 --> 00:12:05,758 して 質問はなんだ? 180 00:12:05,758 --> 00:12:08,928 転移事件について お聞きしたいのですけれど➡ 181 00:12:08,928 --> 00:12:10,930 あれは結局のところ➡ 182 00:12:10,930 --> 00:12:13,266 誰が引き起こしたもの だったのでしょうか? 183 00:12:13,266 --> 00:12:16,269 判明しておらぬ。 当初はラプラスか➡ 184 00:12:16,269 --> 00:12:19,439 それに連なる者の 仕業かと思ったが…。 185 00:12:19,439 --> 00:12:23,443 ナナホシを召喚することは この我でも不可能だ。 186 00:12:23,443 --> 00:12:26,279 となれば この世界にて可能な者は➡ 187 00:12:26,279 --> 00:12:29,949 誰一人としておらぬ。 つまり? 188 00:12:29,949 --> 00:12:32,552 あれは人為的なものではない。 189 00:12:32,552 --> 00:12:35,054 偶然起きたものだ。 190 00:12:35,054 --> 00:12:39,392 そう ですか…。 ありがとうございます。 191 00:12:39,392 --> 00:12:42,729 他にはいるか? 192 00:12:42,729 --> 00:12:48,735 では 我が自慢の空中城塞を ゆるりと楽しむがいい。 193 00:12:48,735 --> 00:12:51,237 (ルーデウス)どうぞ。 194 00:12:51,237 --> 00:12:53,740 ありがとうございますわ。 いえ。 195 00:12:56,409 --> 00:13:00,246 200年ほど前 迷宮から救出されたわたくしは➡ 196 00:13:00,246 --> 00:13:03,583 記憶も感情も失っていましたわ。 197 00:13:03,583 --> 00:13:08,087 わたくしが預けられたのは あるエルフの集落で➡ 198 00:13:08,087 --> 00:13:12,759 身内でもないわたくしを 優しく受け入れてくれたんですの。 199 00:13:12,759 --> 00:13:16,095 そのおかげかは どうかは わからないけれど➡ 200 00:13:16,095 --> 00:13:22,101 数年後には わたくしの感情が戻り 集落の男性と結ばれましたの。 201 00:13:22,101 --> 00:13:28,274 記憶が戻ることはなかったけれど それでも幸せでしたわ。 202 00:13:28,274 --> 00:13:30,443 そのころからですわ。 203 00:13:30,443 --> 00:13:32,879 わたくしの呪いが表面化して➡ 204 00:13:32,879 --> 00:13:36,716 毎晩のように 相手を求めるようになったのは…。 205 00:13:36,716 --> 00:13:39,052 しかも わたくしの体は➡ 206 00:13:39,052 --> 00:13:43,890 月に1度 小さな魔力結晶を 産み落とすようになりましたの。 207 00:13:43,890 --> 00:13:46,225 最初は気味が悪かったけれど➡ 208 00:13:46,225 --> 00:13:50,229 これが家計の足しになったのも 事実ですわね。 209 00:13:50,229 --> 00:13:52,231 けれど ある日➡ 210 00:13:52,231 --> 00:13:56,235 魔力結晶を売りに出ていた夫は 盗賊に襲われ➡ 211 00:13:56,235 --> 00:13:59,072 命を落としてしまいましたわ…。 212 00:13:59,072 --> 00:14:02,408 わたくしは 夫との思い出を胸に➡ 213 00:14:02,408 --> 00:14:05,578 一人で生きようと 心に決めましたわ。 214 00:14:05,578 --> 00:14:08,915 ただ 呪いが それを許さなかった…。 215 00:14:08,915 --> 00:14:11,250 わたくしは衝動を抑えきれず➡ 216 00:14:11,250 --> 00:14:15,088 集落の男たちを 次々と襲いましたわ。 217 00:14:15,088 --> 00:14:18,257 そうやって 暴走を続けたわたくしは➡ 218 00:14:18,257 --> 00:14:21,260 集落を追放されたんですの。 219 00:14:21,260 --> 00:14:24,430 それからも いろいろなことがあったけれど➡ 220 00:14:24,430 --> 00:14:29,435 今はこうして冒険者をやっている というわけですわね。 221 00:14:29,435 --> 00:14:33,039 と… わたくしの人生は そんな感じですわ。 222 00:14:33,039 --> 00:14:35,041 あっ…。 223 00:14:35,041 --> 00:14:37,043 それからは 呪いとうまく付き合って➡ 224 00:14:37,043 --> 00:14:40,046 殿方との出会いを 楽しんでいましたわ。 225 00:14:40,046 --> 00:14:43,216 もちろん 今はクリフ一筋でしてよ? 226 00:14:43,216 --> 00:14:45,218 フッ…。 227 00:14:45,218 --> 00:14:47,887 記憶は戻らなかったんですよね? 228 00:14:47,887 --> 00:14:50,223 ええ 今もって。 229 00:14:50,223 --> 00:14:54,727 でも ゼニスの様子は わたくしとは 大きく違っていますわ。 230 00:14:54,727 --> 00:14:57,563 たぶん 別の呪いに かかっていますわね。 231 00:14:57,563 --> 00:15:01,734 わかるんですか? なんとなく としか…。 232 00:15:01,734 --> 00:15:04,570 とにかく 油断は禁物ですわよ。 233 00:15:04,570 --> 00:15:08,074 結局 今は 様子見ということですね。 234 00:15:08,074 --> 00:15:11,577 ごめんなさい。 伝えるのが遅れてしまいました。 235 00:15:11,577 --> 00:15:15,915 いえ 言いにくいことを 話させてしまって申し訳ないです。 236 00:15:15,915 --> 00:15:19,919 《俺だって 過去を言いたくない という気持ちはよくわかる。 237 00:15:19,919 --> 00:15:23,823 だから 彼女のことを 責めるのは無しだ》 238 00:15:30,096 --> 00:15:32,532 (シルヴァリル)おそろいですね。 239 00:15:32,532 --> 00:15:36,202 では 授業を 始めさせていただきます。 240 00:15:36,202 --> 00:15:39,038 《ゼニスについては 進展はなかったが➡ 241 00:15:39,038 --> 00:15:42,375 別のところで思わぬ収穫もあった。 242 00:15:42,375 --> 00:15:44,377 ナナホシが気を利かせて➡ 243 00:15:44,377 --> 00:15:48,381 俺たちも召喚魔術の授業に 参加させてくれたのだ。 244 00:15:48,381 --> 00:15:51,050 まだ基礎の部分しか 教わっていないが➡ 245 00:15:51,050 --> 00:15:53,352 これからが楽しみだな》 246 00:15:56,889 --> 00:15:59,392 そろそろ休憩としましょうか。 247 00:15:59,392 --> 00:16:02,228 皆様 食べたいものは ございますか? 248 00:16:02,228 --> 00:16:04,897 コホッ… 何でもいいわ。 249 00:16:04,897 --> 00:16:07,400 ミリスの料理なんかも 出してくれるのか? 250 00:16:07,400 --> 00:16:12,238 はい。 材料がなくとも アルマンフィが手に入れてきますので。 251 00:16:12,238 --> 00:16:16,075 《そんな光速のパシリみたいなこと させていいのだろうか…》 コホッ…。 252 00:16:16,075 --> 00:16:18,077 コホッ コホッ。 《いや➡ 253 00:16:18,077 --> 00:16:20,379 これはチャンスかもしれない》 254 00:16:23,082 --> 00:16:25,084 (ルーデウスたち)おぉ~っ! 255 00:16:25,084 --> 00:16:27,253 このようなもので よろしいのですか? 256 00:16:27,253 --> 00:16:29,255 ええ ばっちりです! 257 00:16:29,255 --> 00:16:32,525 やっぱり たまには こういうのも食べたいよな。 258 00:16:32,525 --> 00:16:36,028 まぁ そうね…。 フッ。 259 00:16:36,028 --> 00:16:39,866 では 手を合わせてください。 260 00:16:39,866 --> 00:16:43,269 いただきます。 いただきます。 261 00:16:45,371 --> 00:16:48,708 《この世界に しょうゆがあればと 探してもらったが➡ 262 00:16:48,708 --> 00:16:51,043 さすがに見つからなかった。 263 00:16:51,043 --> 00:16:54,881 だが その代わりに ビヘイリル王国にあるという➡ 264 00:16:54,881 --> 00:16:57,550 豆の発酵食品を持ってきてくれた。 265 00:16:57,550 --> 00:17:02,054 そこから作ってもらったのは なんちゃって和風定食だが…》 266 00:17:04,056 --> 00:17:07,360 このお味噌汁 だしも取ってないじゃないの…。 267 00:17:09,562 --> 00:17:11,764 あっ…! 268 00:17:14,567 --> 00:17:17,236 《実際 おいしくはなかった。 269 00:17:17,236 --> 00:17:22,408 記憶の中にある日本食は もっと繊細なものだったはずだ。 270 00:17:22,408 --> 00:17:26,412 けれど 俺たちの手は止まらなかった》 271 00:17:30,082 --> 00:17:33,352 ごちそうさま でした。 272 00:17:33,352 --> 00:17:35,354 フッ…。 273 00:17:39,525 --> 00:17:42,528 《それにしても広いな この城は。 274 00:17:42,528 --> 00:17:46,198 これほどの巨大建築物が 空中に浮かんでいることに➡ 275 00:17:46,198 --> 00:17:49,201 改めて驚くばかりだ》 んっ! 276 00:17:51,203 --> 00:17:54,206 ふぅむ。 (ルーデウス)探検ですか? 277 00:17:54,206 --> 00:17:56,375 (2人)んっ? ルーデウスか。 278 00:17:56,375 --> 00:17:58,711 ちょっとこの先が気になってな。 279 00:17:58,711 --> 00:18:02,715 へぇ おもしろそうですね。 俺もお供しますよ。 280 00:18:02,715 --> 00:18:04,717 それは頼もしいが➡ 281 00:18:04,717 --> 00:18:07,053 勝手に入っていいものかと 思ってな。 282 00:18:07,053 --> 00:18:09,722 それは どうなんでしょうね。 283 00:18:09,722 --> 00:18:11,724 問題ないわよ。 (3人)んっ! 284 00:18:11,724 --> 00:18:14,393 入ったことあるんですか? ええ。 285 00:18:14,393 --> 00:18:16,896 ほとんどの部屋は 鍵がかかっているけど➡ 286 00:18:16,896 --> 00:18:19,899 一つ おもしろいものがあるわ。 287 00:18:23,235 --> 00:18:25,905 (ルーデウス)おもしろいものって これか…? 288 00:18:25,905 --> 00:18:28,407 (ナナホシ)違うわ この先よ。 289 00:18:28,407 --> 00:18:30,409 (扉の開く音) 290 00:18:30,409 --> 00:18:32,345 おお! 年がいもないことですが➡ 291 00:18:32,345 --> 00:18:35,848 ワクワクしてきましたぞ! 僕もだ! 《俺もさ!》 292 00:18:35,848 --> 00:18:38,351 男子って こういうの好きよね。 293 00:18:38,351 --> 00:18:41,253 (扉の開く音) 294 00:18:47,193 --> 00:18:50,529 ほぉ~! おぉ… これは➡ 295 00:18:50,529 --> 00:18:53,532 素晴らしい! (ルーデウス)壁画か。 296 00:18:53,532 --> 00:18:55,701 かなり古いものだな。 297 00:18:55,701 --> 00:19:00,706 なんかこの物語 どっかで 見たことある気がするな。 298 00:19:00,706 --> 00:19:05,378 (クリフ)僕もだ。 でも なんだったか。 (ザノバ)ふ~む。 299 00:19:05,378 --> 00:19:08,714 (ペルギウス)何をしている。 あっ! 300 00:19:08,714 --> 00:19:11,550 これはペルギウス様。 301 00:19:11,550 --> 00:19:13,886 よい 立て。 302 00:19:13,886 --> 00:19:16,889 さすがはペルギウス様の空中城塞。 303 00:19:16,889 --> 00:19:20,393 このような場所ですら 心躍るものがあるとは。 304 00:19:20,393 --> 00:19:22,395 しかし 勝手に入ってしまい➡ 305 00:19:22,395 --> 00:19:25,064 とんだ無礼を 働いてしまったようですな。 306 00:19:25,064 --> 00:19:27,233 構わぬ。 307 00:19:27,233 --> 00:19:31,837 この壁画に関しては 我が趣味で用意したものではない。 308 00:19:31,837 --> 00:19:34,006 (ザノバ)と おっしゃいますと? 309 00:19:34,006 --> 00:19:36,842 (ペルギウス)空中城塞を 手に入れたとき➡ 310 00:19:36,842 --> 00:19:40,179 内部には ほとんど 何も残っていなかった。 311 00:19:40,179 --> 00:19:45,685 だが この壁画だけは今と同じ ほぼ完全な姿で残っていた。 312 00:19:45,685 --> 00:19:50,523 他の何が ちりあくたになろうとも これだけはな。 313 00:19:50,523 --> 00:19:53,526 我はそこに先人の思いを見た。 314 00:19:53,526 --> 00:19:58,364 この出来事だけは 後世に伝えんとする とな。 315 00:19:58,364 --> 00:20:00,866 深いロマンを感じますな。 316 00:20:00,866 --> 00:20:05,871 我も そう思いたいところだが この壁画は好かん。 317 00:20:05,871 --> 00:20:08,707 どうにも息苦しさと やるせなさ➡ 318 00:20:08,707 --> 00:20:11,544 そして胸くそ悪さを感じてしまう。 319 00:20:11,544 --> 00:20:15,881 であれば このような場所に 長居すべきではありますまい。 320 00:20:15,881 --> 00:20:17,883 フン。 321 00:20:17,883 --> 00:20:22,088 アルマンフィ コヤツらを案内してやれ。 はっ。 322 00:20:32,898 --> 00:20:35,401 どうだった? アリエル様のほうは。 323 00:20:35,401 --> 00:20:38,404 う~ん ちょっと難しそうだね。 324 00:20:38,404 --> 00:20:40,406 お近づきになるために➡ 325 00:20:40,406 --> 00:20:43,409 貴族の位とか 領土をあげるって話をしても➡ 326 00:20:43,409 --> 00:20:45,911 「そんなものはいらん」って。 327 00:20:45,911 --> 00:20:48,747 英雄様だし そういうので釣るのは➡ 328 00:20:48,747 --> 00:20:51,751 逆効果じゃないか? そうみたいだね。 329 00:20:51,751 --> 00:20:53,919 ルディだったらどうする? 330 00:20:53,919 --> 00:20:56,589 まずは仲よくなる かな? 331 00:20:56,589 --> 00:20:59,758 趣味の話とか 武勇伝とか聞いてさ。 332 00:20:59,758 --> 00:21:03,763 ほら 知り合いのお願いだったら なんとかしてあげたくなるだろ? 333 00:21:03,763 --> 00:21:06,765 言われてみると そうかも。 334 00:21:06,765 --> 00:21:10,269 ありがと。 アリエル様に伝えてみるよ。 335 00:21:10,269 --> 00:21:14,106 ルディのほうはどうだった? まぁ ぼちぼちかな。 336 00:21:14,106 --> 00:21:17,109 ナナホシたちと一緒に 召喚魔術を習って…。 337 00:21:17,109 --> 00:21:19,111 そうそう 昼食に➡ 338 00:21:19,111 --> 00:21:21,614 ナナホシの故郷のごはんを 再現してもらったんだ。 339 00:21:21,614 --> 00:21:24,450 それが全然おいしくなくて…。 ルディって➡ 340 00:21:24,450 --> 00:21:27,953 ナナホシと ずいぶん仲いいよね。 えっ。 341 00:21:27,953 --> 00:21:29,955 えっ!? いやいや➡ 342 00:21:29,955 --> 00:21:32,391 アイツにそういう感情は まったくないですから! 343 00:21:32,391 --> 00:21:34,727 信じてください! 344 00:21:34,727 --> 00:21:36,896 フフッ。 ごめん ごめん。 345 00:21:36,896 --> 00:21:38,898 ちょっと いじわる したくなっただけ。 346 00:21:38,898 --> 00:21:40,900 な… なんだ…。 347 00:21:40,900 --> 00:21:43,736 《シルフィに対してナナホシの話題は 気をつけよう》 348 00:21:43,736 --> 00:21:46,572 んっ? (ノック) 349 00:21:46,572 --> 00:21:49,074 は~い。 あっ! 350 00:21:49,074 --> 00:21:51,911 ナナホシ! ゴホッ ゴホッ…。 351 00:21:51,911 --> 00:21:55,581 ごめんなさい お取り込み中だったかしら…。 352 00:21:55,581 --> 00:21:57,583 それはいいんだけど…。 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 353 00:21:57,583 --> 00:21:59,585 おい 大丈夫かよ。 354 00:21:59,585 --> 00:22:03,088 解毒をかけてもらおうと思って。 ボクがかけるよ。 355 00:22:03,088 --> 00:22:06,425 ありがとう。 でも 治りが悪いなら…。 ゴホッ…。 356 00:22:06,425 --> 00:22:09,094 クリフに上級をかけて もらったほうがいいかも。 ゴホッ…。 357 00:22:09,094 --> 00:22:11,263 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 358 00:22:11,263 --> 00:22:13,599 あれ なんかおかしいな? ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 359 00:22:13,599 --> 00:22:15,768 魔力が なんか…。 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 360 00:22:15,768 --> 00:22:18,270 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 んっ…。 361 00:22:18,270 --> 00:22:21,941 (せき込み) 362 00:22:21,941 --> 00:22:24,109 ナナホシ!? (せき込み) 363 00:22:24,109 --> 00:22:26,111 お… おい…。 (せき込み) 364 00:22:26,111 --> 00:22:28,914 うっ…! グハッ! 365 00:22:32,218 --> 00:22:34,220 えっ…? 366 00:22:34,220 --> 00:22:36,222 ちが ボクじゃ…。 367 00:22:36,222 --> 00:22:39,558 ご ごめ…。 368 00:22:39,558 --> 00:22:41,727 ナナホシ! おい! 369 00:22:41,727 --> 00:22:43,729 ナナホシ!