1 00:00:01,502 --> 00:00:05,631 (カイト)1 2 3 4 5 6…。 2 00:00:06,173 --> 00:00:08,342 全学院の学生証だ。 3 00:00:08,342 --> 00:00:10,344 (コレット)うわ~ すごいです。 4 00:00:10,344 --> 00:00:14,181 (クーファ)全部に入学なんて… 何も言われなかったの? 5 00:00:14,181 --> 00:00:17,184 (アレル) 特に何も。 どうやら 学院間で 6 00:00:17,184 --> 00:00:20,563 生徒の情報を 共有していないようだな。 7 00:00:20,563 --> 00:00:25,735 学生証も 案内も もらえたし 何も問題はないはずだ。 8 00:00:28,070 --> 00:00:30,740 いや あるな。 どうしました? 9 00:00:30,740 --> 00:00:32,742 講義が ほぼ かぶってる。 10 00:00:32,742 --> 00:00:37,079 も~う! だから 6つ同時は 無理だって言ったんです! 11 00:00:37,079 --> 00:00:40,082 だが 出席点は 2割しかない。 12 00:00:40,082 --> 00:00:44,378 大半は 試験の成績が 重要視されるようだ。 13 00:00:44,378 --> 00:00:47,381 試験が高得点なら大丈夫そうだな。 14 00:00:47,381 --> 00:00:50,384 (コレット)でも 授業を受けずに 試験を受けるだなんて 15 00:00:50,384 --> 00:00:52,386 むちゃですよ。 なぜだ? 16 00:00:52,386 --> 00:00:56,390 最新の情報は 教科書には載っていませんので。 17 00:00:56,390 --> 00:00:58,392 知識を学ぶためには 18 00:00:58,392 --> 00:01:02,396 授業中に 先生の説明を 書き留める必要があります。 19 00:01:02,396 --> 00:01:05,232 なるほど。 ならば…。 20 00:01:05,232 --> 00:01:07,777 ノートを見せてくれないか? 21 00:01:07,777 --> 00:01:11,405 協力します。 しかたないわね。 22 00:01:11,405 --> 00:01:13,407 私でよければ手伝います。 23 00:01:13,407 --> 00:01:16,952 ありがとう。 これで 3つは問題解決だな。 24 00:01:16,952 --> 00:01:19,955 他の学院は どうするんですか? 25 00:01:19,955 --> 00:01:23,626 黒の学院については問題ない。 どうして? 26 00:01:23,626 --> 00:01:27,797 ((カリキュラム 真っ白だぞ。 (ラタリア)大丈夫 大丈夫! 27 00:01:27,797 --> 00:01:31,425 黒の学院は授業がないのよ!)) 28 00:01:31,425 --> 00:01:34,428 どうやら 授業が すべて自習らしい。 29 00:01:34,428 --> 00:01:36,806 むちゃくちゃな学院ですね。 30 00:01:36,806 --> 00:01:39,809 となると 残るは黄と白か…。 31 00:01:39,809 --> 00:01:41,811 ひとまずは この2つに気を付ければ 32 00:01:41,811 --> 00:01:44,271 大丈夫そうだな。 ですね! 33 00:01:44,271 --> 00:01:48,818 でも 最初の授業は 一緒に赤の学院で受けましょう! 34 00:01:48,818 --> 00:01:53,447 ねえ コレット 2つなら大丈夫って 1つでも大変よね? 35 00:01:53,447 --> 00:01:58,452 アハハハハ… アレルさんと話してると 感覚が狂いますね。 36 00:01:58,452 --> 00:02:02,832 よ~し じゃあ みんな 初授業に向かうぞ! 37 00:02:02,832 --> 00:02:04,834 (クーファ/コレット)お~! 38 00:03:41,931 --> 00:03:44,767 (話し声) 39 00:03:44,767 --> 00:03:49,271 お~! 師匠 どこに座ります? 後ろのほう。 40 00:03:49,271 --> 00:03:51,273 (ロイス)あっ… お前は! 41 00:03:53,275 --> 00:03:55,402 おい! 僕を無視するんじゃない! 42 00:03:55,402 --> 00:03:58,405 あっ 試験のときの負け犬じゃねえか。 43 00:03:58,405 --> 00:04:01,408 僕は 君に負けた覚えはないんだが! 44 00:04:01,408 --> 00:04:03,786 あれは何かの間違いだ。 45 00:04:03,786 --> 00:04:06,956 魔導師である この僕が 魔術師に劣るなんて。 46 00:04:06,956 --> 00:04:09,959 俺は魔術師ではない。 あっ…。 47 00:04:09,959 --> 00:04:13,963 やはりか。 いや おかしいとは思っていたんだ。 48 00:04:13,963 --> 00:04:16,966 いくら新入生とはいえ その年だから 49 00:04:16,966 --> 00:04:20,803 魔導師でも おかしくはない。 魔導師でもないぞ。 50 00:04:20,803 --> 00:04:25,140 なっ! まさか 最上級職の魔導王か? 51 00:04:25,140 --> 00:04:28,811 (アレル)いや 魔導王でもない。 はぁ? (扉の開く音) 52 00:04:28,811 --> 00:04:32,815 (バッカス)さあ 皆の者 席に着け! 授業を始めるぞ! 53 00:04:32,815 --> 00:04:35,818 あっ… 先生 質問です! 54 00:04:35,818 --> 00:04:39,989 え~っと 君は…。 ロイスです。 55 00:04:39,989 --> 00:04:44,618 僕の他に 試験で イラプションを使った 彼の本当の職業は なんですか? 56 00:04:44,618 --> 00:04:48,622 君と… もう1人は アレルだな。 57 00:04:48,622 --> 00:04:52,167 職業は無職のようだ。 うん。 58 00:04:52,167 --> 00:04:55,170 へっ? 無職だと? 59 00:04:55,170 --> 00:05:00,009 そんな ばかな…。 そのうち 慣れるぞ。 60 00:05:00,009 --> 00:05:02,177 疑問は解消したか? 61 00:05:02,177 --> 00:05:06,015 それでは 授業を始めるぞ。 さあ 教科書を開いて。 62 00:05:11,478 --> 00:05:14,648 んっ… 魔法文字 多すぎ。 63 00:05:14,648 --> 00:05:18,193 文字だけで難しいのに 単語や術式まで…。 64 00:05:18,193 --> 00:05:23,365 《魔法文字か。 基本中の基本から 始まるとは意外だ。 65 00:05:23,365 --> 00:05:25,492 祝福で 魔術師になった者は 66 00:05:25,492 --> 00:05:29,496 最初から魔法文字が 頭の中に入っているはず。 67 00:05:29,496 --> 00:05:33,500 それなのに わざわざ 一から文字の勉強をするとは…》 68 00:05:33,500 --> 00:05:38,380 君たちの中には 魔法文字や文法を 覚えていない者も多いだろう。 69 00:05:38,380 --> 00:05:40,883 文字を知らなくても 魔法が使えるのは 70 00:05:40,883 --> 00:05:42,885 スキルのおかげだ。 71 00:05:42,885 --> 00:05:45,888 しかし 術式を理解することで 72 00:05:45,888 --> 00:05:48,891 より楽に 魔法を 使うことができるようになる。 73 00:05:48,891 --> 00:05:52,686 発動の際に 最適なスキルは何か 判別できるし 74 00:05:52,686 --> 00:05:55,397 魔力を効率よく放出できる。 75 00:05:55,397 --> 00:05:59,902 つまり 体の負担を 少なくできるんだ。 なるほど。 76 00:05:59,902 --> 00:06:03,530 それと これは かなり高度だが 術式を組み替えて 77 00:06:03,530 --> 00:06:07,409 基本のスキル以上の効果を 発動させることもできる。 78 00:06:07,409 --> 00:06:11,538 んっ… 組み替えって 確か 師匠がやっていたやつ。 79 00:06:11,538 --> 00:06:14,083 高度なことだったんだな。 80 00:06:14,083 --> 00:06:18,253 父さんは パズル感覚で 毎日 術式 作ってたぞ。 81 00:06:21,548 --> 00:06:24,551 一とおり 授業を受けてみたが 82 00:06:24,551 --> 00:06:27,262 どの学院も目新しさはなかったな。 83 00:06:27,262 --> 00:06:31,266 だが 緑の学院は なかなか おもしろい。 84 00:06:31,266 --> 00:06:34,436 特に この飛行魔法の実技授業。 85 00:06:34,436 --> 00:06:38,440 これは初めてだからな。 えっ? 初めてなんですか? 86 00:06:38,440 --> 00:06:41,568 上級職の魔法を使えるのに 意外です。 87 00:06:41,568 --> 00:06:43,570 少し 事情があってな…。 88 00:06:43,779 --> 00:06:46,782 ((父さん 今度は これをやってみたい。 89 00:06:46,782 --> 00:06:49,451 (レオン)父さん 高い所は 本当に だめなんだ! 90 00:06:49,451 --> 00:06:53,455 だから 飛行の術式に関しては 家では禁止!)) 91 00:06:53,455 --> 00:06:57,626 さあ 皆さん もっと広がって。 92 00:06:57,626 --> 00:07:00,462 これから 飛行魔法を練習しましょう。 93 00:07:00,462 --> 00:07:06,635 まずは 上昇気流に乗る自分を イメージしてください。 94 00:07:06,635 --> 00:07:11,098 手を広げて 鳥の気分に なってみるのもいいですね。 95 00:07:11,098 --> 00:07:14,476 この方法 スキルを前提としたものだが…。 96 00:07:14,476 --> 00:07:19,648 俺は イメージしても 頭に 術式は 出てこない。 どうしたものか。 97 00:07:19,648 --> 00:07:22,651 (コレット)うわ~! すっ… すごいです! んっ? 98 00:07:22,651 --> 00:07:26,113 本当に飛べて…。 アハハハ! 99 00:07:26,113 --> 00:07:29,491 あっ…。 100 00:07:29,491 --> 00:07:34,496 ひゃっ! あっ! 痛たたた…。 101 00:07:34,496 --> 00:07:37,833 派手な こけ方。 うっ! 痛そう。 102 00:07:37,833 --> 00:07:40,669 んっ…。 103 00:07:40,669 --> 00:07:44,006 へっちゃらです! もう 失敗なんて怖くありません! 104 00:07:44,006 --> 00:07:47,009 フン…。 《始めて すぐに浮いていたし 105 00:07:47,009 --> 00:07:50,512 練習すれば 上達しそうだ。 106 00:07:50,512 --> 00:07:53,015 俺も早く練習しないと。 107 00:07:53,015 --> 00:07:58,520 上昇気流のイメージなら トルネードの術式を足元に…。 108 00:07:58,520 --> 00:08:01,690 こうか? むっ?》 109 00:08:01,690 --> 00:08:06,528 あっ… ハッ! アレルさん!? 110 00:08:11,158 --> 00:08:15,537 (生徒たち)うわっ! 痛た… 失敗だな。 ゲホゲホゲホッ! 111 00:08:15,537 --> 00:08:18,332 アレルさん 大丈夫ですか? 112 00:08:18,332 --> 00:08:22,169 ありがとう。 んっ…。 113 00:08:22,169 --> 00:08:25,547 (スカイク)クフフ! お前たち 下手すぎるだろ。 114 00:08:25,547 --> 00:08:28,050 見てな これが手本だ。 115 00:08:31,345 --> 00:08:34,723 うわ~ すごいです! アハハ! 116 00:08:38,560 --> 00:08:42,189 魔術師になってから 飛行魔法ばかり特訓したんだ。 117 00:08:42,189 --> 00:08:44,358 レースだって負けねえぜ! 118 00:08:44,358 --> 00:08:48,070 レース? 飛行魔法を使った競技です。 119 00:08:48,070 --> 00:08:53,575 空を飛んで 特定のコースを回って ゴールまでの速さを競うんですよ。 120 00:08:53,575 --> 00:08:58,580 へぇ~ おもしろそうだな。 よし 俺も レースに参加しよう。 121 00:08:58,580 --> 00:09:02,209 お前 話 聞いていたのか? 飛行レースだぞ? 122 00:09:02,209 --> 00:09:05,087 飛べなきゃ 参加したって無意味だぜ? 123 00:09:05,087 --> 00:09:07,923 練習すれば 飛べるようになるだろう。 124 00:09:07,923 --> 00:09:12,386 フッ… 先生! 次のレースは いつですか? 125 00:09:12,386 --> 00:09:14,930 2か月後ですね。 126 00:09:14,930 --> 00:09:18,225 いいか? 浮くまでは 誰でも すぐできるんだよ。 127 00:09:18,225 --> 00:09:21,770 けど 飛ぶとなると 半年はかかるんだぜ。 128 00:09:21,770 --> 00:09:26,233 次のレースは諦めて 1年後を目指せよ! 129 00:09:26,233 --> 00:09:29,945 なるほど。 あの風と似た術式を組んで 130 00:09:29,945 --> 00:09:32,239 更に あれを アレンジして…。 131 00:09:32,239 --> 00:09:35,242 レース参加 来年にしますか? 132 00:09:35,242 --> 00:09:38,245 (アレル)いや 2か月もあるなら大丈夫だろう。 133 00:09:38,245 --> 00:09:40,414 あっ… フフッ! 134 00:09:40,414 --> 00:09:42,416 そう言うと思ってました。 135 00:09:50,799 --> 00:09:55,429 夕飯 食べて あとは もう寝るだけ… のはずなのに 136 00:09:55,429 --> 00:09:58,140 なんで また 校舎に来てるんだ? 137 00:09:58,140 --> 00:10:01,143 ごめんなさい。 忘れ物をしちゃって…。 138 00:10:01,143 --> 00:10:03,979 まあ 暗いと迷子になりやすいしな。 139 00:10:03,979 --> 00:10:07,649 って… それなら 2人で十分だよな? 140 00:10:07,649 --> 00:10:11,445 カイト君も連れていこうと クーファちゃんが…。 141 00:10:11,445 --> 00:10:14,823 念のためよ。 ほら 例のうわさがあるし 142 00:10:14,823 --> 00:10:17,451 大人数のほうがいいかと思って。 143 00:10:17,451 --> 00:10:19,995 うわさ? なんだ? それ。 144 00:10:19,995 --> 00:10:23,165 やだ! カイト もしかして 知らないの? 145 00:10:23,165 --> 00:10:26,668 最近 ほぼ毎日 校舎に出るらしいの。 んっ…。 146 00:10:26,668 --> 00:10:31,298 えっ!? でっ… 出るって何が? そりゃあ もちろん…。 147 00:10:31,298 --> 00:10:35,302 うわ~! 聞かない! 知らなかったことにする! 148 00:10:35,302 --> 00:10:39,473 ハッ! へぇ~ ゴーストが怖いんだ~。 149 00:10:39,473 --> 00:10:43,477 そういえば カイトって 昔 1人で トイレにすら行けなかったっけ。 150 00:10:43,477 --> 00:10:47,189 そっ… そんな昔の話を 持ち出すんじゃねえよ! 151 00:10:47,189 --> 00:10:49,191 そういう クーファこそ さっきから 152 00:10:49,191 --> 00:10:51,860 コレットの後ろに 隠れてばっかりじゃないか! 153 00:10:51,860 --> 00:10:55,489 あっ… あれは コレットの後ろを守っていただけよ! 154 00:10:55,489 --> 00:10:58,492 わわっ… 2人とも けんかしないでください! 155 00:10:58,492 --> 00:11:01,870 大きな声を出すと 気付かれてしまうかもしれません。 156 00:11:01,870 --> 00:11:08,043 (カイト/クーファ) あっ… でっ… 出た~! 157 00:11:08,043 --> 00:11:11,046 でっ… 出た~! 158 00:11:11,046 --> 00:11:13,048 えっ? あっ…。 159 00:11:15,217 --> 00:11:17,719 キャー! うっ…。 160 00:11:17,719 --> 00:11:19,721 うぅ~。 コレット? 161 00:11:19,721 --> 00:11:24,518 おい お前 コレットを離せ! 離さないと燃やすぞ! 162 00:11:24,518 --> 00:11:26,520 ふっ… ふぁいあ…。 163 00:11:26,520 --> 00:11:29,898 うぅ… あっ…。 2人とも静かにしろ。 164 00:11:29,898 --> 00:11:32,901 んっ? んっ? その声 まさか…。 165 00:11:32,901 --> 00:11:37,364 師匠!? なんで ここにいるんだ? 166 00:11:37,364 --> 00:11:39,366 それは こっちのせりふよ! フゥー。 167 00:11:39,366 --> 00:11:41,368 そうです。 アレルさんこそ 168 00:11:41,368 --> 00:11:44,246 こんな時間に 何されてたんですか? 169 00:11:44,246 --> 00:11:48,250 んっ? えっ! それは 飛行魔法? 170 00:11:48,250 --> 00:11:50,919 レースに参加すると決めた日から 171 00:11:50,919 --> 00:11:54,756 この辺りで 毎晩 訓練している。 はぁ…。 172 00:11:54,756 --> 00:11:58,260 なるほど。 うわさの正体は あなただったのね。 173 00:11:58,260 --> 00:12:02,264 毎晩なんて… 体を壊してしまいますよ? 174 00:12:02,264 --> 00:12:06,101 酷使した分 しっかり 睡眠は取っているから平気だ。 175 00:12:06,101 --> 00:12:09,563 今も寝ていたし。 (クーファ/カイト/コレット)はい? 176 00:12:09,563 --> 00:12:14,943 んっ… つまり 今 飛行魔法を 発動しながら寝ていたのですか? 177 00:12:14,943 --> 00:12:17,571 ああ。 寝ている間に何もできないのは 178 00:12:17,571 --> 00:12:22,409 もったいないからな。 睡眠中でも 訓練できるように鍛えたんだ。 179 00:12:22,409 --> 00:12:25,787 疲れを取りつつ 魔力の強化を行う。 180 00:12:25,787 --> 00:12:27,789 まさに 一石二鳥だろう? 181 00:12:27,789 --> 00:12:31,126 それ 絶対に休息になってないわよ? 182 00:12:31,126 --> 00:12:33,962 お勧めだぞ? 無理! 183 00:12:33,962 --> 00:12:37,966 ハァ… ゴーストより 奇妙なもの見た気がするわ。 184 00:12:37,966 --> 00:12:40,969 俺 学院に入りさえすれば 185 00:12:40,969 --> 00:12:44,306 強くなれると思ってたけど 間違ってた。 186 00:12:44,306 --> 00:12:46,975 師匠! 187 00:12:46,975 --> 00:12:49,811 師匠のレベルに到達するのは 無理だけど 188 00:12:49,811 --> 00:12:52,439 俺 自主練 始めてみようと思います。 189 00:12:52,439 --> 00:12:56,443 せめて 自分の得意な魔法くらいは 極めてみせます! 190 00:12:56,443 --> 00:12:59,154 まずは ゴーストを恐れずに魔法を使え。 191 00:12:59,154 --> 00:13:01,156 こっ… 怖がってなんかないですよ! 192 00:13:01,156 --> 00:13:05,160 まさか あんな過酷な訓練を 毎日のようにやっていたなんて。 193 00:13:05,160 --> 00:13:08,455 実は 相当な努力で得た 技術なんですね。 194 00:13:08,455 --> 00:13:12,626 カイトのまねじゃないけど 私も 訓練 頑張るわ。 195 00:13:12,626 --> 00:13:15,837 私も 今以上に励みます。 196 00:13:15,837 --> 00:13:18,340 おやすみなさ~い! 197 00:13:18,340 --> 00:13:22,636 師匠 また あした! またな。 198 00:13:22,636 --> 00:13:26,640 さて 完全に目がさえてしまったな。 199 00:13:26,640 --> 00:13:28,642 何をしようか…。 200 00:13:32,479 --> 00:13:35,649 (アレル)ラタリア。 んっ? (扉の開く音) 201 00:13:35,649 --> 00:13:40,654 あら アレルじゃない! 私に会いに来てくれたの? 202 00:13:40,654 --> 00:13:44,491 いや 図書館に入る許可を もらいに来ただけだ。 203 00:13:44,491 --> 00:13:47,035 な~んだ。 204 00:13:47,035 --> 00:13:49,496 それで 今日は どんな本を探しに? 205 00:13:49,496 --> 00:13:53,208 特にない。 実家の本棚になかった本を 206 00:13:53,208 --> 00:13:56,044 片っ端から 順に読んでいってるところだ。 207 00:13:56,044 --> 00:13:59,214 ここの本は 珍しい情報が手に入るし 208 00:13:59,214 --> 00:14:01,675 何より 気分転換に ちょうどいい。 209 00:14:01,675 --> 00:14:06,054 黒魔法の本は見るだけで 体調 悪くなる子もいるのに…。 210 00:14:06,054 --> 00:14:09,057 あなた ここで働かない? (アレル)遠慮しておく。 211 00:14:17,899 --> 00:14:21,903 ちょっといいだろうか? んっ? どうした? アレル。 212 00:14:21,903 --> 00:14:27,409 その術式の3行目 間違っているぞ。 何? 213 00:14:27,409 --> 00:14:30,537 本当だ。 書き直そう。 214 00:14:30,537 --> 00:14:33,540 師匠 よく気付きましたね。 215 00:14:33,540 --> 00:14:36,710 俺は 自動で 術式が頭に浮かばないからな。 216 00:14:36,710 --> 00:14:41,715 暗記をするしかないんだ。 あんなに長い術式を暗記? 217 00:14:41,715 --> 00:14:45,719 さすがに 長い術式は 省略して覚えているけどな。 218 00:14:45,719 --> 00:14:49,097 数多く覚えるために。 へぇ~。 219 00:14:49,097 --> 00:14:53,935 今 黒板に書かれている術式も 3割ほど削って覚えている。 220 00:14:53,935 --> 00:14:56,438 (バッカス)ほう… それは興味深いな。 221 00:14:56,438 --> 00:14:59,941 その術式 黒板に書いてくれないか? 222 00:14:59,941 --> 00:15:02,944 あっ…。 (ざわめき) 223 00:15:02,944 --> 00:15:06,281 この式だと…。 224 00:15:06,281 --> 00:15:10,285 こんな感じだな。 こんなに短くできるのか!? 225 00:15:12,412 --> 00:15:17,459 ふむ なるほど。 確かに 原理的には不可能ではないな。 226 00:15:17,459 --> 00:15:20,253 だが 安全策が全くない。 227 00:15:20,253 --> 00:15:23,465 これでは 失敗したときに 爆発の危険がある。 228 00:15:23,465 --> 00:15:26,635 ああ… さっぱり わからない話 してる! 229 00:15:26,635 --> 00:15:28,970 加護があるから必要ない。 230 00:15:28,970 --> 00:15:33,266 相当 痛いぞ? 死ななければ問題はない。 231 00:15:33,266 --> 00:15:37,812 師匠! 痛いのは嫌です! そのうち慣れる。 232 00:15:37,812 --> 00:15:43,818 う~ん… どうやら 術式を 完全に理解できているようだな。 233 00:15:43,818 --> 00:15:48,281 アレル セカンドグレードに上がる進級試験を 受けてみないか? 234 00:15:48,281 --> 00:15:50,659 進級試験? 235 00:15:50,659 --> 00:15:56,289 待ってください! その試験 この僕にも受けさせてください! 236 00:15:58,291 --> 00:16:03,004 では これより アレル および ロイスの 進級試験を始める。 237 00:16:03,004 --> 00:16:05,006 なんだ? これは。 238 00:16:05,006 --> 00:16:08,009 突き当たりに 鉄格子があるみたいだけど…。 239 00:16:08,009 --> 00:16:12,514 (バッカス)格子の裏には 試験用の魔物が用意されている。 240 00:16:12,514 --> 00:16:16,685 挑戦者が レーンに下りたところで おりを開放する。 241 00:16:16,685 --> 00:16:20,689 魔物の接近を許さず 魔法で倒せば合格だ。 242 00:16:20,689 --> 00:16:22,691 明快だろう? 243 00:16:22,691 --> 00:16:25,026 んっ…。 確かに わかりやすいな。 244 00:16:25,026 --> 00:16:29,030 近づけば 魔物の攻撃を受けるから 気を付けるように。 245 00:16:29,030 --> 00:16:33,034 さて どちらから挑戦する? どちらでも。 246 00:16:33,034 --> 00:16:35,328 ぼっ… 僕から行こう。 247 00:16:39,040 --> 00:16:41,876 準備は いいか? はい! 248 00:16:41,876 --> 00:16:43,878 (バッカス)では 開門! 249 00:16:46,047 --> 00:16:49,050 これは…。 (うなり声) 250 00:16:49,050 --> 00:16:51,553 (ロイス)ミノタウロス!? (うなり声) 251 00:16:51,553 --> 00:16:55,557 (うなり声) 252 00:16:55,557 --> 00:16:59,561 ブモー! んっ…。 253 00:16:59,561 --> 00:17:02,897 速い! イラプション! 254 00:17:02,897 --> 00:17:06,067 ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッブモッ! 255 00:17:06,067 --> 00:17:11,072 はっ… 外した! おっ 入学試験のときより高火力だ。 256 00:17:11,072 --> 00:17:15,577 術式をいじったのか。 うむ。 授業の成果が出ているようだな。 257 00:17:15,577 --> 00:17:21,082 当たれ! イラプション! 当たれよ! ブモッブモッ ブモッブモッ! 258 00:17:21,082 --> 00:17:25,211 しかし イラプションは 位置座標を定めて放つ技。 259 00:17:25,211 --> 00:17:27,589 動いている的には不向きだ。 260 00:17:27,589 --> 00:17:30,383 その上 迫り来る魔物のプレッシャー。 イラプション! イラプション! イラプション! 261 00:17:30,383 --> 00:17:32,385 ますます 当たらない。 262 00:17:32,385 --> 00:17:35,930 ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッブモッ。 ひっ…。 263 00:17:35,930 --> 00:17:39,934 ブモー! 264 00:17:39,934 --> 00:17:43,396 んっ! うっ… あっ… ハァ…。 265 00:17:43,396 --> 00:17:45,774 あっ… あれ? 消えた? 266 00:17:45,774 --> 00:17:50,236 フッハッハッ! ここは学校だ。 安全対策ぐらいしてある。 267 00:17:50,236 --> 00:17:53,615 毎年 生徒をビビらせて楽しんでるな。 268 00:17:56,242 --> 00:17:59,412 ぜっ… 全然 当たらなかった。 269 00:17:59,412 --> 00:18:02,791 (バッカス)結果は 言わなくても わかるな? 270 00:18:02,791 --> 00:18:08,421 本来なら 2年後に行う挑戦だ。 ここまでできれば 十分だろう。 271 00:18:08,421 --> 00:18:11,132 うっ…。 逆に言えば 272 00:18:11,132 --> 00:18:15,804 2年後は 皆 ミノタウロスを倒すレベルに なっているということだ。 273 00:18:15,804 --> 00:18:20,642 では 今の僕は 2年後の あいつら以下ということか? 274 00:18:20,642 --> 00:18:24,270 うっ… くっ…。 《先生なら 僕のレベルも わかっていたはず。 275 00:18:24,270 --> 00:18:28,274 なのに なぜ 進級試験を 受けさせてくれたんだ? 276 00:18:28,274 --> 00:18:34,447 まさか 僕に 今の自分のレベルを 認識させようと?》 277 00:18:34,447 --> 00:18:40,453 んっ… 先生 僕は まだまだ弱い 魔導師だと 認識できました。 278 00:18:40,453 --> 00:18:43,998 この程度で慢心せず 向上に努めます。 279 00:18:43,998 --> 00:18:46,292 うん 期待している。 280 00:18:46,292 --> 00:18:50,839 次は アレル。 隣のレーンで準備だ。 わかった。 281 00:18:55,677 --> 00:18:59,180 やることは一緒だ。 こちらにも 先ほどと同種の魔物を 282 00:18:59,180 --> 00:19:01,182 準備してある。 わかった。 283 00:19:01,182 --> 00:19:03,184 (バッカス)開門! 284 00:19:03,184 --> 00:19:07,480 ブオー! 285 00:19:07,480 --> 00:19:11,317 んっ? 本当に同じ種か? さっきのやつより 286 00:19:11,317 --> 00:19:13,862 ずいぶんと大きいし 黒いようだが…。 287 00:19:13,862 --> 00:19:18,199 あれ? あのたてがみは…。 バッカス先生! 288 00:19:18,199 --> 00:19:21,327 申し訳ありません! 試験用のミノタウロスに 289 00:19:21,327 --> 00:19:25,206 誤って 上位種が 交ざってしまい…。 何!? 290 00:19:25,206 --> 00:19:27,208 ブモッブモッブモッ! 291 00:19:32,881 --> 00:19:36,217 炎のやりを2本? すごい! 292 00:19:36,217 --> 00:19:39,220 イラプションより威力は弱いが 当てやすい。 293 00:19:39,220 --> 00:19:41,222 足に当たれば止められる。 294 00:19:41,222 --> 00:19:43,224 ファイアランス! 295 00:19:43,224 --> 00:19:45,727 フッフッ… ブモッ! そんな! 296 00:19:45,727 --> 00:19:49,230 なるほど。 さすがは 上位種といったところか…。 297 00:19:49,230 --> 00:19:51,232 これは やっかいだな。 298 00:19:51,232 --> 00:19:54,527 生徒を攻撃できないよう トラップを仕掛けてあるが 299 00:19:54,527 --> 00:19:57,071 下手したら突破するかもしれない。 300 00:19:57,071 --> 00:20:00,366 アレル! 足止めするから レーンから上がれ! 301 00:20:00,366 --> 00:20:03,369 いや 大丈夫だ。 あれなら倒せる。 302 00:20:03,369 --> 00:20:07,540 しかし 正面からの魔法攻撃は よけられてしまうぞ! 303 00:20:07,540 --> 00:20:11,377 問題ない。 304 00:20:11,377 --> 00:20:15,548 ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッ ブモッブモッ! 305 00:20:15,548 --> 00:20:17,550 ブモー! 306 00:20:17,550 --> 00:20:20,386 ミノタウロスの進行 止まりました。 307 00:20:20,386 --> 00:20:22,931 偶然… のわけはない。 308 00:20:22,931 --> 00:20:25,391 これは追尾効果か? 309 00:20:25,391 --> 00:20:28,937 ああ。 背後から関節を狙うようにした。 310 00:20:28,937 --> 00:20:31,397 とどめだ。 イラプション! 311 00:20:31,397 --> 00:20:37,278 ブモー! 312 00:20:37,278 --> 00:20:39,280 あっ…。 上位種のミノタウロスは 313 00:20:39,280 --> 00:20:43,284 生徒の中でも 成績優秀者しか挑めない魔物だ。 314 00:20:43,284 --> 00:20:48,289 それを的確に倒す 強さと技術を持っているとは…。 315 00:20:48,289 --> 00:20:51,793 彼の魔法は 無職では ありえない。 316 00:20:51,793 --> 00:20:55,964 何かが原因で 正しい鑑定が できていないのだろう。 317 00:20:55,964 --> 00:21:00,134 本来は 魔導師。 いや その上の可能性も…。 318 00:21:00,134 --> 00:21:02,136 結果は どうだ? 先生。 319 00:21:02,136 --> 00:21:05,598 言うまでもない。 進級試験 合格だ。 320 00:21:05,598 --> 00:21:09,978 あしたから セカンドグレードの授業に出たまえ。 フッ。 321 00:21:09,978 --> 00:21:12,981 フッフッフッ! どうだ? すごいだろ! 322 00:21:12,981 --> 00:21:15,608 なんで カイトが自慢気なのよ? 323 00:21:15,608 --> 00:21:17,819 師匠の功績を弟子が喜んで 324 00:21:17,819 --> 00:21:21,155 何が悪い! 弟子じゃないのだが。 325 00:21:21,155 --> 00:21:23,157 んっ…。 326 00:21:23,157 --> 00:21:26,452 進級できたのに浮かない顔ですね。 327 00:21:26,452 --> 00:21:29,330 今回の進級試験は特例らしい。 328 00:21:29,330 --> 00:21:34,460 そうですね。 通常は 年に1度 学年末に受けられるものです。 329 00:21:34,460 --> 00:21:40,174 「例外として 教員の推薦があれば できる」。 今回は これね。 330 00:21:40,174 --> 00:21:43,469 赤の学院では 向こうから提案してくれたが 331 00:21:43,469 --> 00:21:47,473 他の学院で 同じ展開を 期待するのは難しいな。 332 00:21:47,473 --> 00:21:52,020 まさか 青の学院の進級試験も 受けるつもり? 333 00:21:52,020 --> 00:21:56,482 いや 青だけでなく 全部の学院で受けるつもりだ。 334 00:21:56,482 --> 00:22:00,028 なっ! さすが師匠! 頑張ってください! 335 00:22:00,028 --> 00:22:03,364 もう… 常識 外れたことばかりね。 336 00:22:03,364 --> 00:22:06,868 これからは あなたが普通のことをしたら 337 00:22:06,868 --> 00:22:09,495 逆に驚くようにしようかしら。