1 00:00:02,002 --> 00:00:06,340 (カティ)よく眠れた? (ナナオ)うむ 快眠でござる。 2 00:00:06,340 --> 00:00:08,842 あっ 来たよ! 3 00:00:08,842 --> 00:00:11,678 (ミシェーラ)おはようございます オリバー ピート。 4 00:00:11,678 --> 00:00:14,181 昨夜は よく眠れまして? 5 00:00:16,350 --> 00:00:19,686 (ピート)まぁな。 (オリバー)ああ 幸いにも。 6 00:00:19,686 --> 00:00:24,024 (ガイ)わりい 遅くなった! いきなり寝坊するとこだったぜ。 7 00:00:24,024 --> 00:00:27,194 時だましが湧くなら 誰か教えといてくれよ。 8 00:00:27,194 --> 00:00:31,198 時だましか… こっちの部屋には 湧かなかったよ。 9 00:00:31,198 --> 00:00:33,533 ナナオは早起きしてたけど…。 10 00:00:33,533 --> 00:00:37,371 拙者 明け六ツには目が覚めるよう 体ができているのでござる。 11 00:00:37,371 --> 00:00:39,873 おっ ナナオ 今日は制服か。 12 00:00:39,873 --> 00:00:43,043 うむ 昨夜 寮の部屋に 届いてござった。 13 00:00:43,043 --> 00:00:46,713 これで拙者も 魔法使いに見えてござろうか! 14 00:00:46,713 --> 00:00:50,117 (カティ)見える 見える! (ガイ)いい感じじゃねえか! 15 00:00:52,886 --> 00:00:57,724 ところで オリバー。 お前のローブ 微妙にぬれてね? 16 00:00:57,724 --> 00:00:59,726 断じて気のせいだ。 17 00:00:59,726 --> 00:01:02,663 そんなことより 早く朝食を済ませよう。 18 00:01:02,663 --> 00:01:06,166 初日から授業がぎっしりだ。 のんびりしてられない! 19 00:01:06,166 --> 00:01:10,337 まぁ 落ち着けって。 頭をなでるな! 20 00:01:10,337 --> 00:01:13,173 はやる気持ちは 拙者にも わかり申す。 21 00:01:13,173 --> 00:01:17,077 魔法使いの授業… いったい どんなものでござろうか! 22 00:02:59,046 --> 00:03:02,149 (ガーランド)新入生の諸君 魔法剣の授業へようこそ。 23 00:03:02,149 --> 00:03:05,652 (ガーランド)では 早速 杖剣を… といきたいところだが⇒ 24 00:03:05,652 --> 00:03:09,990 まずは魔法剣の定義を おさらいしておこう。 25 00:03:09,990 --> 00:03:13,326 誰か言える者は? できます マスター・ガーランド! 26 00:03:13,326 --> 00:03:16,329 では 君に。 まず名前から頼むよ。 27 00:03:16,329 --> 00:03:18,999 はっ はい! ピート=レストンです。 28 00:03:18,999 --> 00:03:23,670 いきなり得点稼ぎかよ。 あの子 普通人枠なんだって。 29 00:03:23,670 --> 00:03:26,673 見るからに頭でっかちだもんな。 30 00:03:26,673 --> 00:03:29,676 (笑い声) 31 00:03:29,676 --> 00:03:35,015 魔法剣とは この杖剣を使って 行われる技術の総称です。 32 00:03:35,015 --> 00:03:37,017 魔法使いが 白杖に加えて⇒ 33 00:03:37,017 --> 00:03:40,854 杖剣を持ち始めたのは およそ400年前。 34 00:03:40,854 --> 00:03:43,690 高名な魔法使い ウィルフ=バダウェルが⇒ 35 00:03:43,690 --> 00:03:47,861 普通人との決闘で敗れたことに 端を発します。 36 00:03:47,861 --> 00:03:51,031 以降 魔法使いは 呪文詠唱が間に合わない⇒ 37 00:03:51,031 --> 00:03:54,201 至近距離からの攻撃に 対処するために⇒ 38 00:03:54,201 --> 00:03:56,870 杖剣を持つようになりました。 39 00:03:56,870 --> 00:04:00,307 剣の威力に加え 詠唱なしの魔法行使で⇒ 40 00:04:00,307 --> 00:04:05,645 目くらましやフェイントを行うことで さまざまな戦い方ができます。 41 00:04:05,645 --> 00:04:11,318 うん 一歩踏み込み 杖剣で 斬りつければ相手を殺せる距離。 42 00:04:11,318 --> 00:04:13,820 すなわち 一足一杖の間合い。 43 00:04:13,820 --> 00:04:18,325 この限られた世界で競われる 剣と魔法の術理⇒ 44 00:04:18,325 --> 00:04:20,327 それが魔法剣だ。 45 00:04:20,327 --> 00:04:22,329 授業初日に 景気づけとして⇒ 46 00:04:22,329 --> 00:04:25,332 経験者同士で 立ち合ってもらうことにしている。 47 00:04:25,332 --> 00:04:28,001 我こそはという者はいるか? 48 00:04:28,001 --> 00:04:31,004 えっ? ぜひにもやらせてほしいでござる。 49 00:04:31,004 --> 00:04:33,673 なっ…。 ナナオ!? 50 00:04:33,673 --> 00:04:36,843 君が うわさのミズ・ヒビヤか。 51 00:04:36,843 --> 00:04:41,181 そのやる気は非常に好ましいが 君は本当に魔法剣の…。 52 00:04:41,181 --> 00:04:45,352 (アンドリューズ)ガーランド先生 僕もぜひ。 リチャード=アンドリューズです。 53 00:04:45,352 --> 00:04:49,356 聞けば 彼女は剣一本で トロールをしとめたとか。 54 00:04:49,356 --> 00:04:53,193 ぜひ この機会に エイジアの剣技を 披露してほしいものです。 55 00:04:53,193 --> 00:04:55,195 フッ…。 56 00:04:55,195 --> 00:04:57,197 なんだか感じ悪い…。 57 00:04:57,197 --> 00:04:59,866 《ナナオより強いと 誇示するつもりか。 58 00:04:59,866 --> 00:05:02,302 相手が初心者なのに つけ込んで…》 59 00:05:02,302 --> 00:05:05,972 ふむ 双方納得のうえなら。 60 00:05:05,972 --> 00:05:09,976 オリバー=ホーンです。 ナナオとの立ち合いを希望します。 61 00:05:09,976 --> 00:05:11,978 (ざわめき) 62 00:05:11,978 --> 00:05:14,815 おい 君 控えたまえ。 僕が先に挙手を…。 63 00:05:14,815 --> 00:05:19,486 君こそ控えろ。 ナナオとは 一緒にトロールと戦った縁がある。 64 00:05:19,486 --> 00:05:21,655 くっ…。 《なるほど。 65 00:05:21,655 --> 00:05:26,326 彼は あのとき近くにいたのに 何もしなかった連中の一人か》 66 00:05:26,326 --> 00:05:30,330 君は あのとき戦ったことが よほど自慢のようだが⇒ 67 00:05:30,330 --> 00:05:34,668 ああいう状況なら 教師か上級生に 任せるのが妥当だよ。 68 00:05:34,668 --> 00:05:36,670 冷静な判断だ。 69 00:05:36,670 --> 00:05:39,339 目の前で学友が 踏み潰されそうなときにも⇒ 70 00:05:39,339 --> 00:05:42,175 君は そうするわけだな。 ぐっ… お前! 71 00:05:42,175 --> 00:05:48,014 あたくしが相手になりますわよ ミスター・アンドリューズ。 72 00:05:48,014 --> 00:05:50,016 ミズ・マクファーレン…。 73 00:05:50,016 --> 00:05:53,853 あたくしを打ち負かすほうが 手柄が大きくてよ。 74 00:05:53,853 --> 00:05:57,023 それとも 怖くていらっしゃるのかしら? 75 00:05:57,023 --> 00:05:59,025 そんなわけがあるか。 76 00:05:59,025 --> 00:06:02,295 (ミシェーラ)では 決まりですわね。 《よく知った間柄なのか。 77 00:06:02,295 --> 00:06:05,131 とにかく 助かったよ シェラ》 78 00:06:05,131 --> 00:06:08,802 では ひと組目が ミズ・ヒビヤと ミスター・ホーン。 79 00:06:08,802 --> 00:06:13,807 ふた組目がミスター・アンドリューズと ミズ・マクファーレンということでいいな。 80 00:06:13,807 --> 00:06:16,476 最初の2人 中央へ! 81 00:06:16,476 --> 00:06:18,778 一礼し 抜刀! 82 00:06:21,314 --> 00:06:24,818 セークールス。 83 00:06:24,818 --> 00:06:28,488 双方の杖剣に 不殺のまじないをかけた。 84 00:06:28,488 --> 00:06:31,491 これで けがをすることはない。 85 00:06:31,491 --> 00:06:33,827 お~ 本当でござる。 86 00:06:33,827 --> 00:06:38,164 原則として 生徒間の立ち合いは この状態でしか許されない。 87 00:06:38,164 --> 00:06:40,834 破ったら きっついペナルティーだ。 88 00:06:40,834 --> 00:06:44,504 時間は無制限。 頭や胸などへの致命打が⇒ 89 00:06:44,504 --> 00:06:47,340 どちらかに入ったら それで終了。 90 00:06:47,340 --> 00:06:49,676 では両者 構えて! 91 00:06:49,676 --> 00:06:54,180 オリバー いざ尋常に。 よろしく頼む。 92 00:06:54,180 --> 00:06:56,850 《オリバー:ナナオは 魔法に関しては素人だ。 93 00:06:56,850 --> 00:07:00,854 こっちも魔法は封印して 程よいところで切り上げよう》 94 00:07:02,789 --> 00:07:06,126 《いや… 違う》 始め! 95 00:07:06,126 --> 00:07:08,828 《手加減などできる 相手じゃない!》 96 00:07:10,797 --> 00:07:14,467 ぐっ…。 《受けが もたない! 97 00:07:14,467 --> 00:07:16,569 グレイブソイル!》 98 00:07:20,140 --> 00:07:22,309 《とった! 99 00:07:22,309 --> 00:07:25,645 何!?》 100 00:07:25,645 --> 00:07:29,549 はぁ~! 《受けるな 力を流せ》 101 00:07:34,154 --> 00:07:36,156 《ここだ!》 102 00:07:36,156 --> 00:07:56,843 ♪~ 103 00:07:56,843 --> 00:08:01,114 《冗談じゃない… これは殺してきた剣だ。 104 00:08:01,114 --> 00:08:05,785 それも おそらく10や20じゃない。 105 00:08:05,785 --> 00:08:08,788 いったい どれほどの血を浴びて…》 106 00:08:11,458 --> 00:08:13,760 ここに…。 107 00:08:17,464 --> 00:08:21,067 ここに… ござった。 108 00:08:28,975 --> 00:08:30,977 泣くな。 109 00:08:30,977 --> 00:08:33,480 《その涙を止めてやりたい。 110 00:08:33,480 --> 00:08:38,985 一切の手心なく 出し惜しみなく 今の俺のありったけで》 111 00:08:43,990 --> 00:08:45,992 かたじけない。 112 00:08:50,163 --> 00:08:55,502 《このまま 俺たちは どちらかが息絶えるまで…》 113 00:08:55,502 --> 00:08:59,005 そこまでだ! 双方 剣を引け! 114 00:08:59,005 --> 00:09:02,776 断じて言わなかったはずだ。 本気で斬り合えなどとは。 115 00:09:02,776 --> 00:09:04,778 無意識だろうが⇒ 116 00:09:04,778 --> 00:09:07,614 不殺のまじないまで 無効にするとは…。 117 00:09:07,614 --> 00:09:11,284 《俺は… 今 何をしようとしていた?》 118 00:09:11,284 --> 00:09:14,788 2人とも 剣を収めて休みなさい。 119 00:09:18,124 --> 00:09:22,962 ナナオの猛攻 あなたなら 何手目までしのげまして? 120 00:09:22,962 --> 00:09:25,965 ミスター・アンドリューズ。 121 00:09:25,965 --> 00:09:28,468 マスター・ガーランド。 んっ? 122 00:09:28,468 --> 00:09:31,137 これ以上の立ち合いは 蛇足でしょう。 123 00:09:31,137 --> 00:09:36,142 辞退してもよろしいでしょうか? 君たちがよいなら。 124 00:09:36,142 --> 00:09:38,545 異議はありません。 125 00:09:40,980 --> 00:09:43,283 (ガーランド)では 授業を進める。 126 00:09:49,322 --> 00:09:51,658 オリバー! 127 00:09:51,658 --> 00:09:54,994 先の一戦は 本当によい立ち合いにござった。 128 00:09:54,994 --> 00:09:57,330 拙者 あれほど充実した ひとときは⇒ 129 00:09:57,330 --> 00:10:00,633 他になかったと 断言して はばからぬ! 130 00:10:02,669 --> 00:10:07,507 ただ一つ 悔やまれるのが 途中で水をさされてしまったこと。 131 00:10:07,507 --> 00:10:10,343 拙者は今でも あの先が見たくてやまぬ。 132 00:10:10,343 --> 00:10:13,012 あの先が恋しくてやまぬ。 133 00:10:13,012 --> 00:10:15,348 貴殿もそうでござろう? 134 00:10:15,348 --> 00:10:18,351 だから 再び 拙者と仕合われよ オリバー。 135 00:10:18,351 --> 00:10:23,690 次こそは 心行くまで まじない抜きの真剣で…。 136 00:10:23,690 --> 00:10:26,192 断る! えっ…。 137 00:10:26,192 --> 00:10:30,697 君とは二度と戦わない。 なぜに… ござるか? 138 00:10:30,697 --> 00:10:34,701 なぜも何もない。 単に 真っ平ごめんというだけだ。 139 00:10:34,701 --> 00:10:40,406 君を斬って捨てるのも 君に斬られて終わるのも…。 140 00:10:44,377 --> 00:10:47,580 なぜにござるか…。 141 00:10:57,056 --> 00:11:00,994 いや~ 濃い… 予想以上に濃い。 142 00:11:00,994 --> 00:11:03,663 呪文学も なかなかに刺激的でしたわね。 143 00:11:03,663 --> 00:11:05,665 刺激的っつうか…。 144 00:11:05,665 --> 00:11:10,336 魔法剣の授業の次に いきなりあれだぜ? 145 00:11:10,336 --> 00:11:14,507 ((ギルクリスト:まったく 杖剣なんて 醜いものをぶら下げて。 146 00:11:14,507 --> 00:11:16,843 我ら魔法使いがとるべきは⇒ 147 00:11:16,843 --> 00:11:19,546 この白杖だけでしょうに。 148 00:11:21,848 --> 00:11:23,850 私の主張は ただ一つ。 149 00:11:23,850 --> 00:11:28,054 いやしくも魔法使いなら 魔法でなんとかしなさい)) 150 00:11:30,189 --> 00:11:34,360 すごい数の使い魔だったな…。 151 00:11:34,360 --> 00:11:39,866 驚かされてばっかりだぜ。 午後の授業も油断ならねえな。 152 00:11:39,866 --> 00:11:42,202 (カティ)次 魔法生物学だよね。 153 00:11:42,202 --> 00:11:45,538 私 ずっと楽しみにしてたんだ! 154 00:11:45,538 --> 00:11:48,541 (オールディス)動物が好きだの かわいいだの言ってるやつ⇒ 155 00:11:48,541 --> 00:11:53,146 この授業では そういう感情は ドブに捨てろ。 156 00:11:55,715 --> 00:11:59,218 ここでは資源としての魔法生物を 取り扱う。 157 00:11:59,218 --> 00:12:02,322 命をどう利用するか学ぶ授業だ。 158 00:12:02,322 --> 00:12:05,658 今日の課題は これだ。 159 00:12:05,658 --> 00:12:08,661 わぁ… かわいい! 160 00:12:08,661 --> 00:12:13,166 魔法蚕。 こいつらは うまく魔力を注いでやることで⇒ 161 00:12:13,166 --> 00:12:16,502 何度も繭を作る。 成虫にならないんですか? 162 00:12:16,502 --> 00:12:19,339 その前に繭を剥ぎ取りゃいい。 163 00:12:19,339 --> 00:12:23,509 ただし あくまで うまく魔力を注げばだ。 164 00:12:23,509 --> 00:12:26,512 もし 魔力をやりすぎると…。 165 00:12:29,349 --> 00:12:31,351 黒い繭? 166 00:12:31,351 --> 00:12:34,654 離れてろ。 すぐに出てくるぞ。 167 00:12:37,690 --> 00:12:42,028 (一同)うわっ! 凶暴な化け物になっちまうわけだ。 168 00:12:42,028 --> 00:12:45,198 フランマ。 169 00:12:45,198 --> 00:12:49,535 てなわけで お前らに やってもらうのは繭作りだ。 170 00:12:49,535 --> 00:12:53,373 ノルマは1人10匹。 5匹成功で及第点な。 171 00:12:53,373 --> 00:12:58,044 失敗したら自分でなんとかしろ。 他人は手ぇ貸すんじゃねえぞ。 172 00:12:58,044 --> 00:13:00,847 そんじゃ 始め。 173 00:13:03,483 --> 00:13:06,819 うわっ! いきなり黒く…。 バカ! 早く燃やせ! 174 00:13:06,819 --> 00:13:10,823 どれぐらい注げばいいの!? 黙って 集中できない! 175 00:13:13,159 --> 00:13:16,562 ずいぶんと 簡単な課題が出ましたわね。 176 00:13:20,667 --> 00:13:25,338 1匹失敗… フランマ。 177 00:13:25,338 --> 00:13:27,507 お前 そんなあっさり…。 178 00:13:27,507 --> 00:13:31,678 あら 5匹で及第点なのですから 上出来でしょう? 179 00:13:31,678 --> 00:13:34,180 オリバーも この課題は 大丈夫ですわね。 180 00:13:34,180 --> 00:13:37,183 カティやピートを 手伝ってあげるといいですわ。 181 00:13:37,183 --> 00:13:40,353 ナナオは あたくしが見ますから。 えっ…。 182 00:13:40,353 --> 00:13:46,025 わかりますわよ。 ナナオと何かあったのでしょう? 183 00:13:46,025 --> 00:13:49,195 ああ… 助かるよ。 184 00:13:49,195 --> 00:13:53,032 おっ おい 俺は? あなたは まず5匹失敗なさい。 185 00:13:53,032 --> 00:13:55,868 感触を覚えてからアドバイスしますわ。 186 00:13:55,868 --> 00:13:59,872 不器用を見抜かれてやがる…。 畜生! 187 00:13:59,872 --> 00:14:03,643 う~ん…。 188 00:14:03,643 --> 00:14:07,547 ふぅ… ギリギリ 5匹。 189 00:14:09,982 --> 00:14:12,485 うわっ… フランマ! 190 00:14:12,485 --> 00:14:15,154 クッソ… 4匹止まりかよ。 191 00:14:15,154 --> 00:14:20,660 ん~ まぁ 今年はマシなほうかね。 襲われてるやつもいねえし。 192 00:14:20,660 --> 00:14:24,163 んっ? ああ? お前 まだ5匹目か? 193 00:14:24,163 --> 00:14:28,167 ただ魔力注ぐだけだろうが。 わかってます。 194 00:14:28,167 --> 00:14:32,171 たかが蚕だぞ おい。 黙っててください! 195 00:14:41,681 --> 00:14:46,185 ナナオの分が終わりましたわ。 ほとんど失敗でしたけど。 196 00:14:46,185 --> 00:14:49,689 カティは? 9匹まではうまくいってるんだが。 197 00:14:49,689 --> 00:14:51,691 上出来じゃないですの。 198 00:14:51,691 --> 00:14:54,861 それなら あそこまで 慎重にならずとも…。 199 00:14:54,861 --> 00:14:58,364 彼女にとっては違うんだ。 えっ? 200 00:14:58,364 --> 00:15:01,300 (オリバー)課題は関係ない。 できうるかぎり⇒ 201 00:15:01,300 --> 00:15:06,305 目の前の命を助けたいんだよ。 カティは。 202 00:15:06,305 --> 00:15:10,009 大丈夫 助けられる…。 203 00:15:11,978 --> 00:15:15,648 あっ…。 204 00:15:15,648 --> 00:15:20,653 あっ! あっ あっ…。 失敗だ 早く燃やせ! カティ! 205 00:15:20,653 --> 00:15:23,990 まだ! 繭を剥がせば きっと…。 206 00:15:23,990 --> 00:15:25,992 あっ! 207 00:15:25,992 --> 00:15:29,328 んっ? 208 00:15:29,328 --> 00:15:35,501 あ~あ お前ら2人 手ぇ貸したから減点な。 209 00:15:35,501 --> 00:15:41,340 ごめんね 授業の途中なのに 付き添ってもらっちゃって…。 210 00:15:41,340 --> 00:15:45,344 いいんだ。 俺も あそこにはいたくなかった。 211 00:15:47,346 --> 00:15:50,683 私の実家には たくさんの動物がいたの。 212 00:15:50,683 --> 00:15:56,689 犬猫から魔法生物まで。 そして亜人種もいたわ。 213 00:15:56,689 --> 00:16:00,626 特に トロールのパトロとは仲よしだった。 214 00:16:00,626 --> 00:16:04,630 そうか。 そんな家で育ったから⇒ 215 00:16:04,630 --> 00:16:07,466 傷つけられる動物や 亜人種を見ると⇒ 216 00:16:07,466 --> 00:16:10,803 たまらなくなるの。 頭ではわかってる。 217 00:16:10,803 --> 00:16:15,141 社会の発展のためには そういうことも必要だって。 218 00:16:15,141 --> 00:16:18,978 でもね 人権を認められた存在以外は⇒ 219 00:16:18,978 --> 00:16:22,481 魔法使いにとって すべて資源でしかない…。 220 00:16:22,481 --> 00:16:25,985 その線引きに納得できないの。 221 00:16:25,985 --> 00:16:29,155 キンバリーの当たり前を 認めたくないの。 222 00:16:29,155 --> 00:16:31,324 君の生まれた家は⇒ 223 00:16:31,324 --> 00:16:34,327 天使の住みかみたいな 所だったんだろうな。 224 00:16:34,327 --> 00:16:38,497 えっ…。 でも 君は地上に降りてきた。 225 00:16:38,497 --> 00:16:41,167 この世界の残酷さに触れた。 226 00:16:41,167 --> 00:16:46,339 だから もう 天使のままではいられない。 227 00:16:46,339 --> 00:16:50,343 それでもなお 君が 優しくあろうとし続けるのなら⇒ 228 00:16:50,343 --> 00:16:55,514 俺は それを尊いと思う。 天使よりもずっと尊いと思う。 229 00:16:55,514 --> 00:16:59,519 あっ…。 つ… つまりだ カティ。 230 00:16:59,519 --> 00:17:03,289 君は まだ キンバリーの ほんの一部しか見ちゃいない。 231 00:17:03,289 --> 00:17:07,460 失望も決断も もう少しあとでいいはずだ。 232 00:17:07,460 --> 00:17:10,129 それに…。 233 00:17:10,129 --> 00:17:12,131 (ガイ/ピート)うわっ! いてて…。 234 00:17:12,131 --> 00:17:15,635 君は一人じゃない。 見てのとおりな。 235 00:17:17,637 --> 00:17:20,339 うん ありがとう。 236 00:17:26,145 --> 00:17:29,148 (テレサ)初日から ずいぶんと苦労されていますね。 237 00:17:29,148 --> 00:17:31,484 皮肉か? ミズ・カルステ。 238 00:17:31,484 --> 00:17:35,488 (テレサ)そんなつもりは… ですが ご友人は選ぶべきです。 239 00:17:35,488 --> 00:17:39,992 蚕一匹 処分できないような者が ここで生き残れるとは思いません。 240 00:17:39,992 --> 00:17:41,994 それは俺が決めることだ。 241 00:17:41,994 --> 00:17:44,664 (テレサ)失礼しました。 何か用か? 242 00:17:44,664 --> 00:17:49,335 (テレサ)はい これより私は グウィン様の工房へまいります。 243 00:17:49,335 --> 00:17:52,338 しばし 持ち場を離れますので お知りおきを。 244 00:17:52,338 --> 00:17:55,675 わかった。 従兄さんによろしく伝えてくれ。 245 00:17:55,675 --> 00:17:57,877 (テレサ)承知しました。 246 00:18:02,448 --> 00:18:05,618 あ~ おいしかった。 おなかいっぱい! 247 00:18:05,618 --> 00:18:11,123 お~ 完全復活だな。 うん 私は もう大丈夫。 248 00:18:11,123 --> 00:18:14,126 でも ナナオ なんだか元気ないよね。 249 00:18:14,126 --> 00:18:17,296 そのようなことは…。 ホームシックかな? 250 00:18:17,296 --> 00:18:21,801 つらいことあったら言ってね。 なんだって相談に乗るから! 251 00:18:21,801 --> 00:18:26,806 かたじけない。 あれ? あっ そうか。 252 00:18:26,806 --> 00:18:29,976 一度 教室に戻る。 んっ? どうした? 253 00:18:29,976 --> 00:18:33,312 本を忘れた。 たぶん呪文学の教室だ。 254 00:18:33,312 --> 00:18:35,514 今から行ってくる。 255 00:18:37,984 --> 00:18:39,986 んっ? うん? 256 00:18:39,986 --> 00:18:43,656 キンバリーで なくし物が簡単に 見つかると思わないほうがいい。 257 00:18:43,656 --> 00:18:46,158 俺たちも行く。 いたずら好きの妖精が⇒ 258 00:18:46,158 --> 00:18:49,996 持っていった可能性がありますわ。 あなた方は先にお部屋へ。 259 00:18:49,996 --> 00:18:53,499 (オリバー)さぁ 急ごう ピート。 (ピート)はっ? おい 引っ張るな! 260 00:18:53,499 --> 00:18:55,501 いいから いいから。 261 00:18:55,501 --> 00:19:00,272 妙に緊張感があったな…。 そういえば 聞いたことある。 262 00:19:00,272 --> 00:19:02,441 キンバリーは 校舎そのものが⇒ 263 00:19:02,441 --> 00:19:05,611 巨大な迷宮に 蓋をする形で立っていて⇒ 264 00:19:05,611 --> 00:19:11,117 夜になると 迷宮が校舎に 侵食してくるんだって。 265 00:19:11,117 --> 00:19:13,119 あった~! 266 00:19:13,119 --> 00:19:15,955 なんだよ すぐに見つかるじゃないか。 267 00:19:15,955 --> 00:19:18,791 わざと脅してるな お前ら。 268 00:19:18,791 --> 00:19:21,293 (オリバー)さぁ 遅くならないうちに 帰ろう。 269 00:19:21,293 --> 00:19:23,963 (ミシェーラ)ええ 夜の校舎に長居するのは⇒ 270 00:19:23,963 --> 00:19:26,132 あたくしたちには まだ早すぎます。 271 00:19:26,132 --> 00:19:29,802 (ピート)だから引っ張るなって…。 272 00:19:29,802 --> 00:19:33,806 あっ…。 えっ… 行き止まり? 273 00:19:37,810 --> 00:19:39,812 うっ… うわ~! 274 00:19:39,812 --> 00:19:41,814 (ミシェーラ)日没から まだ間もないのに⇒ 275 00:19:41,814 --> 00:19:43,983 これほどの侵食が!? (ピート)どうするんだ!? 276 00:19:43,983 --> 00:19:48,154 大丈夫だ。 キンバリーじゃ 新入生の遭難は珍しくない。 277 00:19:48,154 --> 00:19:51,490 教師や上級生が 校舎を見回っているはずだ。 278 00:19:51,490 --> 00:19:55,661 (オフィーリア)うれしいわ 頼りにしてくれて。 279 00:19:55,661 --> 00:19:58,064 待て ピート! えっ? 280 00:20:00,332 --> 00:20:05,504 迷子の子羊が 1頭 2頭 3頭…。 281 00:20:05,504 --> 00:20:10,009 愛らしいわね~。 食べちゃいたいくらい。 282 00:20:14,680 --> 00:20:18,517 こんばんは 先輩… で よろしいですか。 283 00:20:18,517 --> 00:20:23,355 (オフィーリア)ええ オフィーリア=サルヴァドーリ 4年生よ。 284 00:20:23,355 --> 00:20:25,357 《サルヴァドーリ!?》 285 00:20:25,357 --> 00:20:27,359 オフィ…。 ドロール。 286 00:20:27,359 --> 00:20:30,362 ぐあっ! お行儀の悪いこと…。 287 00:20:30,362 --> 00:20:33,365 気にしないでね ただのしつけよ。 288 00:20:33,365 --> 00:20:39,205 1年のオリバー=ホーンです。 サルヴァドーリ先輩 ご高名はかねがね。 289 00:20:39,205 --> 00:20:43,209 あら 私を知っているの? 論文を読みました。 290 00:20:43,209 --> 00:20:48,380 『クラーケンとスキュラの混血に生じる 形質的飛躍についての論考』。 291 00:20:48,380 --> 00:20:51,217 すばらしかったです。 292 00:20:51,217 --> 00:20:56,222 寒気を覚えるほどに。 そう よくわかっているのね。 293 00:20:56,222 --> 00:20:58,924 私の研究について。 294 00:21:02,495 --> 00:21:06,165 いけませんわ ピート。 んっ! うぅ…。 295 00:21:06,165 --> 00:21:12,004 (オフィーリア)へ~ あなたは 耐えられるのね 我慢強い子。 296 00:21:12,004 --> 00:21:15,841 そう怒らないでちょうだい。 体質なのよ。 297 00:21:15,841 --> 00:21:21,180 普通に息をしているだけでもね 私は これを振りまいてしまうの。 298 00:21:21,180 --> 00:21:25,017 さぁ もっと近くにお寄りなさい? 299 00:21:25,017 --> 00:21:27,019 (オリバー)お断りします。 300 00:21:27,019 --> 00:21:29,321 行くぞ。 301 00:21:32,358 --> 00:21:34,360 あらあら…。 302 00:21:36,362 --> 00:21:39,031 あっ! 303 00:21:39,031 --> 00:21:42,034 《このにおいは… 死臭!?》 304 00:21:42,034 --> 00:21:46,539 (リヴァーモア)そう慌てるな。 あれで寂しい女でな。 305 00:21:46,539 --> 00:21:49,875 もう少し構ってやってはどうだ。 306 00:21:49,875 --> 00:21:52,378 5年のサイラス=リヴァーモアだ。 307 00:21:52,378 --> 00:21:55,881 あいつが気に食わんなら 俺が面倒見るぞ。 308 00:21:55,881 --> 00:22:00,820 冷たい子ね… 話の途中で逃げるなんて。 309 00:22:00,820 --> 00:22:04,023 あなたたちにも しつけが必要かしら。