1 00:00:21,033 --> 00:00:27,801 答えのない日々に 溜息漏らす度 2 00:00:27,968 --> 00:00:34,968 本当の僕はもう見えなくなっちゃった 3 00:00:35,601 --> 00:00:42,400 耳を澄ましても 聞こえない君の声 4 00:00:42,601 --> 00:00:49,300 追いかけて今日も歩き続ける 5 00:00:49,367 --> 00:00:56,934 伝えられずにいた想いは時を経て 蛹になって 6 00:00:57,033 --> 00:01:04,901 羽広げやがて飛び立つ 7 00:01:05,000 --> 00:01:12,067 忘れない 大切な ひとつ ひとつ 8 00:01:12,200 --> 00:01:19,734 届くかな この想い どうか いつか 9 00:01:20,300 --> 00:01:25,934 ちっぽけなこの僕にできること 10 00:01:26,000 --> 00:01:34,868 少しずつでも伝えてみたいんだ 11 00:01:43,501 --> 00:01:44,033 へい! 12 00:01:47,701 --> 00:01:48,234 ん… 13 00:01:48,567 --> 00:01:49,734 やったあ〜 14 00:01:50,033 --> 00:01:50,567 ん? 15 00:01:53,734 --> 00:01:54,567 ああ〜! 16 00:01:54,667 --> 00:01:55,200 ンゲエ 17 00:01:56,801 --> 00:01:57,400 ええっへへ 18 00:01:57,467 --> 00:01:58,567 まてえ〜! 19 00:01:58,667 --> 00:02:01,968 へっへー 追いつけるもんなら 追いついてみなー 20 00:02:02,067 --> 00:02:03,501 んー ふんっ 21 00:02:04,501 --> 00:02:06,868 へーっへへ… いたっ いやー… 22 00:02:06,934 --> 00:02:09,400 おい! 大丈夫か!? あ… 23 00:02:09,467 --> 00:02:10,801 んふっ ん… 24 00:02:10,901 --> 00:02:13,334 ううこいつ 調子のりやがって〜!! 25 00:02:13,400 --> 00:02:15,701 -うおっほほ〜ん -覚えてろよ〜! 26 00:02:15,767 --> 00:02:20,667 んー んー んー うわっ んー… 27 00:02:22,133 --> 00:02:24,834 母様 僕は強くなりました 28 00:02:25,434 --> 00:02:27,167 もう一人でも大丈夫です 29 00:02:27,634 --> 00:02:30,634 今ならきっと 夏目の力になれるよ 30 00:02:33,300 --> 00:02:34,200 夏目… 31 00:02:40,200 --> 00:02:42,901 え 俺と滋さんで旅行ですか… 32 00:02:43,067 --> 00:02:47,534 ああ 雁羽温泉の窯元の安井さん 覚えてるだろ? 33 00:02:48,367 --> 00:02:50,968 貴志にこの茶碗を取りに行ってもらった 34 00:02:51,300 --> 00:02:53,834 ああはい 夏合宿に行った近くの… 35 00:02:54,634 --> 00:02:58,167 実はあれから安井さんと ちょくちょくやり取りしててね 36 00:02:58,901 --> 00:03:02,868 ちょうど 陶芸の体験教室を 開くというので誘われたんだ 37 00:03:03,534 --> 00:03:04,367 塔子さんは? 38 00:03:04,434 --> 00:03:08,067 ああその日はお友達と買い物に行く 約束しちゃってて 39 00:03:08,234 --> 00:03:10,434 遠慮しないで 2人で行ってきて 40 00:03:10,534 --> 00:03:14,467 陶芸教室といっても 知り合いと 近所の子供達を集めてやる 41 00:03:14,634 --> 00:03:16,701 和気藹々としたものだそうだ 42 00:03:17,267 --> 00:03:18,234 ああ… 43 00:03:18,667 --> 00:03:20,634 都合が悪ければ断るが 44 00:03:20,834 --> 00:03:21,634 あ… いえ 45 00:03:21,934 --> 00:03:24,033 友達と約束でもあるの? 46 00:03:24,234 --> 00:03:25,934 いえ 行きたいです 47 00:03:26,501 --> 00:03:27,901 じゃ 一緒に行こう 48 00:03:28,267 --> 00:03:28,901 はい 49 00:03:30,968 --> 00:03:33,734 うおおおお! 50 00:03:34,334 --> 00:03:36,100 ううう… 51 00:03:36,400 --> 00:03:40,534 ううう… はああ… 52 00:03:42,634 --> 00:03:43,234 ん… 53 00:03:43,300 --> 00:03:44,901 はっ… 54 00:03:44,968 --> 00:03:46,133 はっ 先生! 55 00:03:46,200 --> 00:03:48,267 フーーン 56 00:03:48,334 --> 00:03:48,868 あっ… 57 00:03:48,934 --> 00:03:51,934 フーン… どした? 58 00:03:52,167 --> 00:03:55,200 いや… 今先生 唸ってなかったか? 59 00:03:55,334 --> 00:03:57,334 寝ぼけたのか夏目 60 00:03:57,400 --> 00:03:58,968 ん… あっ 61 00:04:01,934 --> 00:04:02,701 のわっ! 62 00:04:02,767 --> 00:04:03,868 まだ痛むのか 63 00:04:03,934 --> 00:04:07,968 フン! こんなものは舐めておけば すぐに治るわ! ガッガッ… 64 00:04:08,067 --> 00:04:12,868 温泉に行く間は 中級たちに先生のこと 頼んで行こうと思ってたんだけど… 65 00:04:12,934 --> 00:04:13,734 んっ何!? 66 00:04:14,033 --> 00:04:15,868 温泉だと! 夏目! 67 00:04:15,934 --> 00:04:19,133 私に内緒で温泉と! うわっ がっ… 68 00:04:19,200 --> 00:04:21,567 ほら まだ動かない方がいいだろ? 69 00:04:21,634 --> 00:04:22,267 がっ… 70 00:04:22,701 --> 00:04:23,501 ん? 71 00:04:24,300 --> 00:04:27,167 雁羽の湯は妖の傷には効かぬぞ 72 00:04:27,267 --> 00:04:29,567 ヒノエ 余計な事を! 73 00:04:29,734 --> 00:04:32,300 怪我をしたと言うので 見に来てやったのに 74 00:04:32,400 --> 00:04:33,701 ご挨拶だね 75 00:04:33,767 --> 00:04:34,868 のわああ! 76 00:04:35,067 --> 00:04:39,667 どれどれ? ふむ… まじないの矢を受けたのかい 77 00:04:39,968 --> 00:04:41,667 これは長引くね 78 00:04:41,868 --> 00:04:42,868 そうなのか? 79 00:04:43,167 --> 00:04:44,767 先生はすぐ治るって 80 00:04:44,834 --> 00:04:46,601 それもウソではないさ 81 00:04:47,267 --> 00:04:49,767 私達の時間ではほんの一瞬だ 82 00:04:49,834 --> 00:04:50,567 あっ 83 00:04:51,167 --> 00:04:54,067 そうは言っても 斑ほどの妖となると 84 00:04:54,133 --> 00:04:56,734 妖力を取り戻すのはそれなりにな 85 00:04:57,334 --> 00:05:00,501 これは結構な血が流れたようだからね 86 00:05:00,567 --> 00:05:03,133 じゃあやっぱり 旅行なんて無理か… 87 00:05:04,767 --> 00:05:06,534 俺も滋さんに謝ってこっちに… 88 00:05:06,601 --> 00:05:08,133 行ってくればいいさ 89 00:05:08,734 --> 00:05:09,267 えっ? 90 00:05:09,868 --> 00:05:14,067 あの辺りに朧草(おぼろそう)という草が 生えていると聞いた事がある 91 00:05:14,300 --> 00:05:15,367 おぼろそう? 92 00:05:15,501 --> 00:05:18,801 普通の人間には見えない あやかしの薬草で 93 00:05:18,868 --> 00:05:22,501 樹齢何十年も経た古木に 寄生して生えるという 94 00:05:22,968 --> 00:05:26,133 すり潰して塗れば 妖怪のキズに効くのさ… 95 00:05:26,467 --> 00:05:30,868 まあそんなものは必要ないが 温泉には連れて行け夏目〜 96 00:05:30,934 --> 00:05:32,968 わかった… わかったよ 97 00:05:34,267 --> 00:05:37,100 正直に言うと 行きたいんだ旅行 98 00:05:37,234 --> 00:05:38,033 フン! 99 00:05:38,133 --> 00:05:39,133 ふっ… 100 00:05:40,601 --> 00:05:41,200 ん? 101 00:05:41,734 --> 00:05:44,467 斑様 お見舞いに参りましたぞ 102 00:05:44,567 --> 00:05:46,200 お見舞いお見舞い 103 00:05:46,300 --> 00:05:50,734 白豚猫がケガをしたというので 見物に来たのであります 104 00:05:50,801 --> 00:05:53,868 これはこれはヒノエ殿 ささ 一杯どうぞ 105 00:05:53,934 --> 00:05:55,234 いいねえ〜 106 00:05:55,334 --> 00:05:56,434 はいどんちゃんどんちゃん… 107 00:05:56,501 --> 00:05:58,100 こら! こんな夜中に! 108 00:05:58,267 --> 00:06:01,200 なあお前たち 騒ぎすぎだあ〜! い… いてえ… 109 00:06:01,267 --> 00:06:04,601 これは こっちに置いていく方が キズに悪いな… 110 00:06:07,133 --> 00:06:08,701 ふわ… あー 111 00:06:09,133 --> 00:06:10,934 眠そうだな 貴志 112 00:06:11,200 --> 00:06:14,968 ええ 夕べ荷物をまとめていてちょっと… 113 00:06:15,200 --> 00:06:16,334 コーヒーでも飲むか? 114 00:06:16,467 --> 00:06:17,634 あ… はい 115 00:06:17,701 --> 00:06:19,968 んー ん… 116 00:06:20,501 --> 00:06:21,367 いただきます 117 00:06:23,067 --> 00:06:25,534 途中の駅で 美味しい駅弁があるんだ 118 00:06:26,167 --> 00:06:27,367 お昼はそれにしよう 119 00:06:27,567 --> 00:06:28,234 はい 120 00:06:29,334 --> 00:06:32,868 父親との旅行っていうのは こういう感じなんだろうか… 121 00:06:33,934 --> 00:06:36,300 ちょっと照れくさいけど… 心地いい… 122 00:06:39,601 --> 00:06:42,200 でもいざ こんな風に面と向かうと 123 00:06:42,434 --> 00:06:44,200 何を話していいか分からない… 124 00:06:45,701 --> 00:06:48,400 若い人は 陶芸なんか興味ないだろ? 125 00:06:48,801 --> 00:06:51,567 おじさんの趣味に付き合わせているようで 悪いな 126 00:06:51,667 --> 00:06:55,667 そんなことないです 去年貰ってきた茶碗 俺好きです 127 00:06:55,734 --> 00:06:59,334 フッ 昔から 焼き物の感触が好きでね 128 00:06:59,834 --> 00:07:04,701 一見冷たいのに どこか温かみがある 土の手触りっていうのかな 129 00:07:04,801 --> 00:07:05,601 わかります 130 00:07:06,267 --> 00:07:09,234 それで 前から自分でも焼いてみたいと 思ってたんだ 131 00:07:09,300 --> 00:07:13,300 滋さんと こういう会話をするのは新鮮だ 132 00:07:24,934 --> 00:07:25,567 んっ 133 00:07:27,300 --> 00:07:27,801 ん? 134 00:07:34,801 --> 00:07:37,934 これ… 人間がウデに巻いているものだ 135 00:07:43,567 --> 00:07:44,200 あっ 136 00:07:47,434 --> 00:07:48,567 ハッハッ… 137 00:07:54,734 --> 00:07:58,968 ハッハッハッハッハッ… 138 00:08:01,167 --> 00:08:02,501 見えた! 139 00:08:02,667 --> 00:08:05,033 -お前はよくこの辺りにきて -ん? 140 00:08:05,234 --> 00:08:08,334 人の乗物が来るのを眺めているねえ 141 00:08:08,734 --> 00:08:10,033 あなたは誰? 142 00:08:10,200 --> 00:08:14,067 わしはホレ お前が今立っているこの岩だよ 143 00:08:14,200 --> 00:08:14,701 えっ!? 144 00:08:15,300 --> 00:08:18,467 まあ 岩の化身と言ったところだな 145 00:08:18,968 --> 00:08:21,701 昔は塞神(さえがみ)と呼ばれておった 146 00:08:22,067 --> 00:08:23,200 塞神? 147 00:08:23,400 --> 00:08:25,434 塞神様は神様なの? 148 00:08:25,734 --> 00:08:28,701 人間が勝手に崇めていただけだ 149 00:08:29,000 --> 00:08:32,067 お前はしょっちゅう列車が着くのを 見に来ているが 150 00:08:32,133 --> 00:08:34,100 そんなに面白いのかい 151 00:08:34,501 --> 00:08:38,200 ううん 僕 夏目が 来るかもしれないと思うと 152 00:08:38,367 --> 00:08:40,133 どうしても見に来てしまうんだ 153 00:08:40,834 --> 00:08:43,033 夏目がいないとがっかりするけど… 154 00:08:43,667 --> 00:08:45,434 でもやっぱり来てしまうの 155 00:08:45,934 --> 00:08:46,968 夏目… 156 00:08:47,200 --> 00:08:49,267 それはお前の友達なのかい? 157 00:08:49,467 --> 00:08:52,868 友達…? うん! 夏目は友達だよ! 158 00:08:53,434 --> 00:08:57,133 ん〜? お前が持っているのは時計だな 159 00:08:57,400 --> 00:08:58,367 時計? 160 00:08:58,601 --> 00:09:01,767 人間が作った 時を刻む道具だよ 161 00:09:01,968 --> 00:09:02,601 ふーん 162 00:09:03,100 --> 00:09:05,501 わあ さっきまで止まっていたのに! 163 00:09:05,667 --> 00:09:09,701 そんなのを付けて お前は人間になるつもりなのかい? 164 00:09:09,834 --> 00:09:10,968 人間に? 165 00:09:11,434 --> 00:09:15,567 ううん! 僕は母様のような 立派な狐になるんだよ 166 00:09:15,801 --> 00:09:19,067 ならば それはお前には必要ないものだ 167 00:09:19,200 --> 00:09:22,133 それは人の時間を刻む道具だから 168 00:09:22,334 --> 00:09:23,501 人の時間? 169 00:09:25,133 --> 00:09:25,767 あっ 170 00:09:30,434 --> 00:09:31,634 夏目だ… 171 00:09:32,200 --> 00:09:33,734 夏目が来た!! 172 00:09:33,801 --> 00:09:34,767 ハッハッ… 173 00:09:35,467 --> 00:09:36,767 ああお待ち… 174 00:09:37,968 --> 00:09:41,100 ハッハッ… 夏目がまた会いに来てくれたんだ! 175 00:09:41,234 --> 00:09:44,901 僕はもう前のような弱虫じゃ なくなったよ夏目! 176 00:09:46,234 --> 00:09:48,734 ああ 気持ちいい風だ 177 00:09:49,067 --> 00:09:49,634 ええ… 178 00:09:50,300 --> 00:09:51,100 行こうか 179 00:09:53,367 --> 00:09:57,133 一年ぶりか… あいつは元気かな… 180 00:09:59,868 --> 00:10:01,033 夏目… 181 00:10:01,534 --> 00:10:02,033 あっ 182 00:10:02,968 --> 00:10:04,133 あの人は… 183 00:10:07,634 --> 00:10:10,200 夏目が一緒に暮らしている人間だ… 184 00:10:13,667 --> 00:10:15,667 やあ藤原さん ようこそ 185 00:10:15,868 --> 00:10:17,033 お世話になります 186 00:10:17,501 --> 00:10:18,934 貴志君 だったね 187 00:10:19,567 --> 00:10:22,200 去年 揃いの茶碗を受け取りに来てくれた 188 00:10:22,300 --> 00:10:24,100 はい お久しぶりです 189 00:10:24,501 --> 00:10:27,167 さあどうぞ 工房を案内しますよ 190 00:10:29,701 --> 00:10:32,400 ん… 夏目 気付いて… 191 00:10:34,601 --> 00:10:35,534 なんだこれは? 192 00:10:35,601 --> 00:10:36,300 うわあ! 193 00:10:36,400 --> 00:10:38,968 こいつ人間のものなんか持っとるぞ〜 194 00:10:39,100 --> 00:10:40,934 ケモノが人間気取りか 195 00:10:41,033 --> 00:10:44,367 ちゃんと化けることも出来ないくせに 生意気な! 196 00:10:44,601 --> 00:10:45,601 返せー! 197 00:10:45,667 --> 00:10:46,734 あーひゃ 198 00:10:46,901 --> 00:10:48,067 ほいパス 199 00:10:48,133 --> 00:10:49,300 返せったら! 200 00:10:49,367 --> 00:10:50,734 ホイ相棒 201 00:10:50,801 --> 00:10:53,901 はーはー 今日はこの前みたいには いかないぞ〜! 202 00:10:54,000 --> 00:10:57,734 ああ… むう〜〜 返せええ〜! 203 00:10:57,901 --> 00:10:59,067 -ええい! -うわああ! 204 00:10:59,133 --> 00:11:00,501 うわあああ! 205 00:11:00,601 --> 00:11:03,000 悪かった 悪かった返してやるよ〜 206 00:11:03,067 --> 00:11:06,901 -まったく ケモノはこれだからも〜 -ハアッハアッハアッ… あ… 207 00:11:07,734 --> 00:11:09,033 なかなか立派な窯ですね 208 00:11:09,200 --> 00:11:10,167 ああっ! 209 00:11:14,367 --> 00:11:18,200 あそこは 母様が絶対近付くなって 言っていた場所だ… 210 00:11:18,367 --> 00:11:22,033 明日陶芸教室で作る作品も ここで焼きます 211 00:11:22,801 --> 00:11:25,701 明後日には焼き上がって お持ち帰りになれます 212 00:11:25,868 --> 00:11:27,434 それは楽しみだ 213 00:11:27,934 --> 00:11:29,234 今日はお疲れでしょう 214 00:11:29,667 --> 00:11:32,767 裏に温泉がありますから ゆっくりしていってください 215 00:11:33,501 --> 00:11:34,701 ありがとうございます 216 00:11:34,834 --> 00:11:38,534 むー これじゃあ夏目に近づけないよ〜 217 00:11:47,501 --> 00:11:48,000 へっ 218 00:11:50,267 --> 00:11:50,901 んー 219 00:11:51,701 --> 00:11:52,400 へっ 220 00:11:55,968 --> 00:11:56,667 ん? 221 00:11:57,968 --> 00:11:58,634 おっ 222 00:12:04,901 --> 00:12:07,267 ありがとう 代わるよ 223 00:12:07,367 --> 00:12:08,000 えっ? 224 00:12:08,667 --> 00:12:09,267 さあ… 225 00:12:11,868 --> 00:12:13,400 大きくなったな… 226 00:12:13,467 --> 00:12:14,000 え? 227 00:12:15,067 --> 00:12:16,367 うちに来た頃より 228 00:12:16,467 --> 00:12:20,901 はっ… みんなには相変わらず ヒョロヒョロだってからかわれます 229 00:12:20,968 --> 00:12:23,501 フフッ たくましくなったよ 230 00:12:24,133 --> 00:12:26,033 一緒に過ごしているとわかる 231 00:12:26,200 --> 00:12:26,901 フッ… 232 00:12:28,033 --> 00:12:32,234 あ〜ふ〜 いい湯だ〜 233 00:12:39,367 --> 00:12:43,167 夏目は あんな恐ろしいところに 何をしに来たんだろう… 234 00:12:44,167 --> 00:12:46,767 僕に会いに来てくれたんじゃ ないのかな…? 235 00:12:57,100 --> 00:12:59,834 う… う〜〜 236 00:13:01,534 --> 00:13:02,200 あっ!? 237 00:13:02,901 --> 00:13:03,968 止まってる!? 238 00:13:05,133 --> 00:13:05,868 ん… 239 00:13:07,601 --> 00:13:12,300 そっか… こいつは僕が 動いてる間だけ生きているんだ… 240 00:13:15,100 --> 00:13:18,133 土には空気が入らないように 注意してください 241 00:13:19,033 --> 00:13:19,634 ん… 242 00:13:33,334 --> 00:13:34,501 あっ 夏目! 243 00:13:34,567 --> 00:13:36,234 ヒョロ兄ちゃん持ち上げて 244 00:13:37,067 --> 00:13:38,534 こっちもこっちも 245 00:13:38,868 --> 00:13:41,234 -うわああ! ハッハハ! -う… うわっ 246 00:13:41,300 --> 00:13:43,133 うわあ アハハハ… 247 00:13:43,200 --> 00:13:45,267 ヒョロ兄ちゃん軟弱〜! 248 00:13:45,334 --> 00:13:47,133 アッハハハ… 249 00:13:47,200 --> 00:13:49,834 僕はもう 大きくならないのかな… 250 00:13:49,901 --> 00:13:50,634 ハハハ… 251 00:13:50,701 --> 00:13:52,467 さあ 素焼きを始めるよ 252 00:13:52,868 --> 00:13:55,334 貴志君も 窯入れ手伝ってくれるかい 253 00:13:55,400 --> 00:13:56,033 はいっ! 254 00:13:58,167 --> 00:13:59,634 ハッハッハ… 255 00:14:03,133 --> 00:14:04,667 -ケモノの子よ -はっ 256 00:14:05,234 --> 00:14:07,567 もう人の子とは会ってはいけない 257 00:14:07,634 --> 00:14:09,167 え!? どうして!? 258 00:14:09,300 --> 00:14:13,767 それはね 会えばどちらかが 悲しい思いをするからさ 259 00:14:14,601 --> 00:14:15,267 ん… 260 00:14:15,567 --> 00:14:16,434 いいかい? 261 00:14:16,834 --> 00:14:20,801 この世にあるものはみな そのものの時を生きているんだ 262 00:14:21,067 --> 00:14:23,300 それは決して同じではない… 263 00:14:23,968 --> 00:14:27,367 人には人の 妖には妖の 264 00:14:27,601 --> 00:14:30,434 ケモノにはケモノの時間があるのだ… 265 00:14:31,167 --> 00:14:33,234 ん… よく分かんないよ 266 00:14:33,868 --> 00:14:37,701 夏目の時間とお前の時間は 違うということだ 267 00:14:38,167 --> 00:14:38,868 え!? 268 00:14:40,100 --> 00:14:42,734 お前は急がねばならないよ? 269 00:14:42,868 --> 00:14:45,133 これから相手を見つけて子をなし 270 00:14:45,234 --> 00:14:47,868 お前の母のように賢い教えを 271 00:14:48,033 --> 00:14:50,701 子供に伝えていかなければならない 272 00:14:50,767 --> 00:14:54,234 それがケモノの時間に 生きるということだ… 273 00:14:54,801 --> 00:14:57,200 同じ様に夏目には夏目が 274 00:14:57,267 --> 00:14:59,467 生きねばならん時間がある… 275 00:14:59,701 --> 00:15:03,868 そしてそれは お前の時間とは 全く違うのだよ… 276 00:15:04,534 --> 00:15:07,634 塞神様にも塞神様の時間があるの? 277 00:15:07,968 --> 00:15:10,834 私は石の時間を生きてきた 278 00:15:11,701 --> 00:15:15,801 人や妖が生まれる ず〜っとず〜っと前からここに… 279 00:15:16,200 --> 00:15:20,434 そしてこれからも 突然時間が終わるその時まで 280 00:15:20,567 --> 00:15:22,367 ここに座ってね 281 00:15:22,634 --> 00:15:23,868 ずっとここに? 282 00:15:24,367 --> 00:15:28,534 この場所を離れるとき 私は消えてしまうだろう 283 00:15:29,000 --> 00:15:31,767 私はそのような者なのだ… 284 00:15:32,501 --> 00:15:34,467 ずっと一人で寂しくないの? 285 00:15:34,868 --> 00:15:38,834 私の時間の中では そう長いことでもないさ 286 00:15:38,901 --> 00:15:40,901 短くもないがね… 287 00:15:42,634 --> 00:15:43,267 ん… 288 00:15:45,200 --> 00:15:48,067 こうやって土の時間を 閉じ込めてやるんです 289 00:15:48,601 --> 00:15:51,801 すると土は その形のまま固まってくれる 290 00:15:52,000 --> 00:15:52,968 へ〜 291 00:15:53,067 --> 00:15:56,767 それじゃあ 焼き上がって 絵付けをするまで 休憩にしましょう 292 00:15:57,767 --> 00:15:58,968 貴志どうする? 293 00:15:59,767 --> 00:16:03,434 私は安井さんの作品を 見せてもらう約束をしてるんだが… 294 00:16:04,300 --> 00:16:05,968 あ… 俺ちょっと… 295 00:16:06,300 --> 00:16:09,234 せっかく来たので その辺を歩いてみようかと… 296 00:16:09,300 --> 00:16:10,000 うん 297 00:16:12,133 --> 00:16:15,501 簡単に会えると思っていたが… 甘かったか… 298 00:16:16,267 --> 00:16:18,400 あいつにもあいつの都合があるんだろう 299 00:16:19,834 --> 00:16:20,601 ヒイ! 300 00:16:20,667 --> 00:16:22,334 なっ! あっ! 301 00:16:22,767 --> 00:16:24,133 お前たちは確か… 302 00:16:24,267 --> 00:16:26,434 これはこれは夏目の旦那 303 00:16:26,501 --> 00:16:28,434 お久しぶりでございますなあ 304 00:16:28,834 --> 00:16:33,000 ああそうだ お前たち 子狐がどうしてるか知ってるかい? 305 00:16:33,067 --> 00:16:36,701 ああ あいつですか〜 あいつはいけませんや旦那 306 00:16:36,934 --> 00:16:39,667 すっかり不良になっちまいやがって 307 00:16:39,734 --> 00:16:40,567 不良に? 308 00:16:40,667 --> 00:16:44,200 ええ 我々もほとほと 手を焼いているんです 309 00:16:44,400 --> 00:16:46,434 見てくださいこのキズ! 310 00:16:46,501 --> 00:16:47,100 ん… 311 00:16:47,534 --> 00:16:50,300 お前たち またいじめてたんじゃないだろうな 312 00:16:50,367 --> 00:16:52,667 ドキッ! 滅相もない! 313 00:16:52,734 --> 00:16:53,734 そうか… 314 00:16:54,834 --> 00:16:56,300 もう一つ聞きたいんだが… 315 00:16:59,100 --> 00:17:01,968 母様… 僕には分かりません 316 00:17:02,267 --> 00:17:04,868 僕はずっと夏目といたいだけなのに… 317 00:17:04,968 --> 00:17:05,834 うわっ! 318 00:17:05,934 --> 00:17:06,601 うわっ! 319 00:17:06,968 --> 00:17:08,033 ううう! 320 00:17:08,100 --> 00:17:10,067 うん まあそう構えるな 321 00:17:10,133 --> 00:17:13,167 夏目の旦那が来てるのに 何もするもんか〜 322 00:17:13,234 --> 00:17:13,834 ん? 323 00:17:14,334 --> 00:17:15,534 夏目に会ったの? 324 00:17:15,634 --> 00:17:17,501 お前に会いたがってたぞ 325 00:17:17,667 --> 00:17:18,834 本当〜! 326 00:17:19,701 --> 00:17:20,734 夏目… 327 00:17:21,133 --> 00:17:24,334 ああ でも夏目の旦那も 忙しそうだったからなあ 328 00:17:24,400 --> 00:17:24,968 え? 329 00:17:25,067 --> 00:17:28,534 なんでもこっちには薬草を 探しに来たんだとか… 330 00:17:28,801 --> 00:17:29,701 薬草? 331 00:17:29,801 --> 00:17:33,968 ああ 朧草と言って この辺りの古木に 生えてるそうだ 332 00:17:34,801 --> 00:17:35,968 おぼろそう… 333 00:17:39,634 --> 00:17:40,434 ふう… 334 00:17:41,200 --> 00:17:42,067 貴志! 335 00:17:42,167 --> 00:17:42,734 おっ 336 00:17:43,167 --> 00:17:44,701 絵付けを始めるぞ〜 337 00:17:44,801 --> 00:17:46,167 あ はーい 338 00:17:50,834 --> 00:17:51,434 うん 339 00:17:55,300 --> 00:17:55,968 ん? 340 00:17:59,200 --> 00:18:00,934 ん〜〜? 341 00:18:02,100 --> 00:18:06,334 でも 僕が夏目のために 何かしてあげられるとしたら… 342 00:18:08,734 --> 00:18:09,267 フッ 343 00:18:22,968 --> 00:18:23,801 ん… 344 00:18:25,634 --> 00:18:26,667 フッ 345 00:18:26,868 --> 00:18:30,067 これから 12時間焼き続けて完成です 346 00:18:30,467 --> 00:18:32,334 今日はお疲れ様でした! 347 00:18:32,434 --> 00:18:34,467 わあ〜い 348 00:18:34,534 --> 00:18:35,901 ん? あっ! 349 00:18:36,701 --> 00:18:37,467 どうした? 350 00:18:37,767 --> 00:18:39,434 すみません ちょっと! 351 00:18:40,367 --> 00:18:43,634 ん… ダメじゃないか先生 寝てなきゃ 352 00:18:43,701 --> 00:18:45,567 これは嵐になるぞ 353 00:18:45,667 --> 00:18:46,300 え!? 354 00:18:46,434 --> 00:18:49,667 いや 別に放っておいてもいいんだがな 355 00:18:56,701 --> 00:18:59,133 ヘッ… ヘッ… 356 00:18:59,934 --> 00:19:00,434 あ… 357 00:19:05,968 --> 00:19:06,968 あれだ! 358 00:19:11,200 --> 00:19:11,734 うわっ! 359 00:19:14,467 --> 00:19:15,400 ん… フッ 360 00:19:16,267 --> 00:19:19,000 ヘッ… フンッ… うわあ! 361 00:19:21,267 --> 00:19:23,334 ううっ… 夏目に! 362 00:19:24,300 --> 00:19:26,267 夏目にあれをあげるんだ! 363 00:19:26,400 --> 00:19:28,300 フッ… フッ… 364 00:19:29,000 --> 00:19:30,834 フー フー 365 00:19:31,133 --> 00:19:32,367 もう少しだ 366 00:19:34,267 --> 00:19:34,767 あっ! 367 00:19:41,534 --> 00:19:42,634 うわあ! 368 00:19:49,434 --> 00:19:51,133 フフフ… 369 00:19:57,567 --> 00:19:59,667 ん… ん… 370 00:20:00,501 --> 00:20:03,167 ん… ふう… 371 00:20:03,234 --> 00:20:03,968 おい! 372 00:20:04,033 --> 00:20:04,567 はっ 373 00:20:09,801 --> 00:20:10,868 夏目… 374 00:20:12,334 --> 00:20:15,868 夏目! 夏目夏目〜! 375 00:20:16,033 --> 00:20:19,601 うええ〜ん ええ〜ん 376 00:20:19,667 --> 00:20:20,267 ん? 377 00:20:20,334 --> 00:20:21,767 うーん… 378 00:20:21,834 --> 00:20:22,567 お前… 379 00:20:22,634 --> 00:20:23,234 え〜ん… 380 00:20:23,434 --> 00:20:26,434 これを探してくれたんだね… ありがとう… 381 00:20:26,968 --> 00:20:30,734 夏目… あのね 塞神様が助けてくれたの… 382 00:20:30,868 --> 00:20:31,367 ホラ! 383 00:20:31,434 --> 00:20:32,033 ん… 384 00:20:33,801 --> 00:20:37,968 この場所を離れるとき… 私は消えてしまうだろう… 385 00:20:38,367 --> 00:20:41,133 私はそのような者なのだ… 386 00:20:42,100 --> 00:20:44,634 塞神様は 夏目ともう会うなって 387 00:20:44,701 --> 00:20:45,367 え!? 388 00:20:45,801 --> 00:20:48,434 どちらかが悲しい思いをするからって 389 00:20:48,834 --> 00:20:49,601 あっ 390 00:20:50,267 --> 00:20:52,534 でも でも違うんだ夏目! 391 00:20:52,901 --> 00:20:55,434 あの時 時計は壊れちゃったけど… 392 00:20:56,334 --> 00:20:58,968 でも 確かに動いてたんだよ夏目! 393 00:20:59,234 --> 00:21:01,501 そのことを僕は覚えてて… 394 00:21:01,901 --> 00:21:04,634 塞神様と会ったことも話したことも 395 00:21:04,767 --> 00:21:06,434 助けてもらったことも… 396 00:21:06,801 --> 00:21:09,467 だから 僕と夏目もきっと 397 00:21:09,934 --> 00:21:13,501 きっと… うわああ〜〜 398 00:21:13,567 --> 00:21:16,434 うっ うわああん! うわああん! 399 00:21:16,501 --> 00:21:19,234 夢中で話す子狐の話を 400 00:21:19,801 --> 00:21:21,501 全部はわからなかったけど… 401 00:21:22,400 --> 00:21:26,300 塞神という妖が言った言葉の意味は 俺にも分かった… 402 00:21:26,367 --> 00:21:27,901 本当に無事でよかった 403 00:21:28,300 --> 00:21:32,367 人と妖 違う時間を生きる者たちを 404 00:21:33,234 --> 00:21:34,434 その妖は… 405 00:21:35,400 --> 00:21:37,701 誰よりも長く見てきたのかもしれない 406 00:21:50,701 --> 00:21:51,400 フッ 407 00:21:54,434 --> 00:21:55,000 おっ 408 00:21:58,267 --> 00:22:02,467 夏目〜! さよなら〜! 409 00:22:09,534 --> 00:22:10,400 にょふっ! 410 00:22:11,133 --> 00:22:13,968 おお ニャンゴローのマーク入りか 411 00:22:14,367 --> 00:22:14,968 はい… 412 00:22:15,601 --> 00:22:17,501 うん いい器だ 413 00:22:18,501 --> 00:22:20,434 良かったな ニャンゴロ! 414 00:22:20,534 --> 00:22:21,100 フンッ! 415 00:22:21,300 --> 00:22:24,734 ほんの一瞬すれ違う 出会いと別れ 416 00:22:25,734 --> 00:22:29,767 それでも俺は その全てを 大切に思っていきたい… 417 00:22:29,834 --> 00:22:30,467 ん… 418 00:22:30,901 --> 00:22:31,634 ああっ! 419 00:22:36,601 --> 00:22:47,334 失くした温もりをひとつひとつ並べて 420 00:22:48,634 --> 00:23:00,834 色とりどりの君の欠片は 笑った顔を描いた 421 00:23:03,234 --> 00:23:08,634 思い出のつくりかたも 422 00:23:09,334 --> 00:23:14,734 まるで上手くならないままに 423 00:23:16,901 --> 00:23:30,534 足早に過ぎる時の流れに ただ身をまかせて 424 00:23:30,701 --> 00:23:33,767 どこへ行けばいい 425 00:23:33,868 --> 00:23:37,267 この闇の先でまた 426 00:23:37,467 --> 00:23:43,334 何度さよなら言えばいい 427 00:23:43,501 --> 00:23:57,667 深い心の奥で光った遥かな君の欠片 428 00:24:06,067 --> 00:24:07,801 また妖怪に関わってしまった 429 00:24:07,901 --> 00:24:10,367 文化祭は絶対バニー喫茶だよな! 430 00:24:10,434 --> 00:24:11,801 バニーは無理だろ… 431 00:24:11,901 --> 00:24:12,934 どうした? 夏目 432 00:24:13,167 --> 00:24:15,100 祭りは楽しんだ者勝ちだぞ! 433 00:24:15,200 --> 00:24:17,367 ああ 俺も楽しみだよ すごく 434 00:24:17,467 --> 00:24:20,367 ニャンコ喫茶でプリチーな私を愛でろ!