1 00:00:01,376 --> 00:00:07,382 ♪〜 2 00:01:26,753 --> 00:01:30,423 〜♪ 3 00:01:48,233 --> 00:01:49,651 (柏手(かしわで)) 4 00:01:55,156 --> 00:02:00,370 (ユリコ)あ〜あ… また赤点 お母ちゃんに何て言い訳しよう… 5 00:02:01,287 --> 00:02:02,705 ウワッ… アアッ! 6 00:02:02,831 --> 00:02:06,000 (悲鳴) 7 00:02:06,417 --> 00:02:07,502 (クラクション) 8 00:02:07,669 --> 00:02:08,920 ハッ… 9 00:02:09,045 --> 00:02:11,422 (ブレーキ音) 10 00:02:16,219 --> 00:02:20,056 (順子)…たく 相変わらず ドジっ子なんだから ユリコは 11 00:02:20,181 --> 00:02:23,935 (みさ江)交通事故って聞いて びっくりして来てみたら なによ 12 00:02:24,060 --> 00:02:28,314 ちょっと捻挫(ねんざ)しただけじゃない 人騒がせね まったく 13 00:02:28,481 --> 00:02:30,150 ハハッ… 面目ない 14 00:02:30,316 --> 00:02:34,112 (順子)でもさ どうして 神社なんか お参りしてたの? 15 00:02:34,237 --> 00:02:35,864 (みさ江)知らないの? (順子)うん? 16 00:02:35,989 --> 00:02:38,575 この子 赤点 取る度に あそこに行くのよ 17 00:02:38,700 --> 00:02:40,702 (ユリコ)あっ 言わないでよ! 18 00:02:40,869 --> 00:02:43,121 (順子)へえ… 知らなかった 19 00:02:43,246 --> 00:02:45,957 中学のときから そうだったもんね 20 00:02:46,082 --> 00:02:48,084 (順子) なに? お祓(はら)い? フフッ… 21 00:02:48,710 --> 00:02:49,669 アハハッ… 22 00:02:49,794 --> 00:02:52,755 そう… あのときも そうだった 23 00:02:53,006 --> 00:02:57,010 そこで 私は 夏目(なつめ)君と会ったのだった 24 00:03:05,518 --> 00:03:08,354 (ユリコ) ヤッバイ… 何度 見ても笑える 25 00:03:08,813 --> 00:03:11,357 ついに赤点ゲットだぜよ… 26 00:03:14,611 --> 00:03:15,612 あっ… 27 00:03:25,747 --> 00:03:29,167 この子 確か転入生の… 28 00:03:29,292 --> 00:03:30,126 (夏目)ンッ… 29 00:03:30,293 --> 00:03:31,252 あっ… 30 00:03:31,419 --> 00:03:32,503 ハッ!? 31 00:03:32,670 --> 00:03:33,713 うん? 32 00:03:33,880 --> 00:03:35,340 (夏目)ウワーッ! (ユリコ)ワッ… 33 00:03:35,506 --> 00:03:36,841 (蹴る音) ウワッ! 34 00:03:38,468 --> 00:03:39,427 アア… 35 00:03:39,552 --> 00:03:41,304 な… なに? 36 00:03:41,888 --> 00:03:44,974 女の子の私を蹴飛ばしていった!? 37 00:03:50,230 --> 00:03:51,981 おはよう 38 00:03:53,233 --> 00:03:58,363 (母親)ねえ ユリコ 転入生の子 この近所なんだって? 39 00:03:58,488 --> 00:04:00,615 (ユリコ)ああ… うん 40 00:04:01,199 --> 00:04:04,035 (母親)どんな子だい? (ユリコ)えっ? 41 00:04:04,702 --> 00:04:08,248 (母親)どんな子なんだい? (ユリコ)あ〜… 42 00:04:09,332 --> 00:04:13,294 夏目貴志(たかし)です よろしくお願いします 43 00:04:13,419 --> 00:04:17,757 (ユリコ)ウワサによると 彼は親戚をたらい回しにされていて 44 00:04:18,216 --> 00:04:19,050 今回は— 45 00:04:19,175 --> 00:04:23,263 この町のボロアパートに住む夫婦が 預かることになったらしい 46 00:04:24,514 --> 00:04:28,768 クールで もの静かな人だと クラスの女の子が騒いでいた 47 00:04:29,060 --> 00:04:31,354 クールで もの静かよ 48 00:04:31,562 --> 00:04:32,563 どこがだ… 49 00:04:32,689 --> 00:04:38,403 ホント? ちょっと聞いたのよ 小さいころ 虚言癖があったとか… 50 00:04:38,528 --> 00:04:39,404 えっ? 51 00:04:39,946 --> 00:04:44,117 挙動不審で 周りの子にケガさせたって話よ 52 00:04:44,242 --> 00:04:45,159 (ユリコ)アア… 53 00:04:45,326 --> 00:04:46,035 ウワッ! 54 00:04:46,953 --> 00:04:49,706 あんまり その子に近づいちゃダメよ 55 00:04:52,083 --> 00:04:56,546 あんたに もしものことがあったら お母ちゃん 心臓止まっちゃう 56 00:04:57,839 --> 00:04:58,923 (ユリコ)うん 57 00:04:59,549 --> 00:05:03,886 (ユリコ)虚言癖? 確かに 挙動は不審だったけど… 58 00:05:04,012 --> 00:05:04,804 あっ… 59 00:05:09,600 --> 00:05:12,020 (ユリコ)夏目君 (夏目)うん? 60 00:05:12,645 --> 00:05:14,814 昨日は よくも やってくれたね 61 00:05:16,858 --> 00:05:18,484 (夏目)誰? (ユリコ)えっ… 62 00:05:20,445 --> 00:05:22,697 同じクラスの緒方(おがた)ユリコよ! 63 00:05:22,822 --> 00:05:26,367 昨日 神社で蹴飛ばした女の子の 顔を忘れたっていうの? 64 00:05:27,118 --> 00:05:28,536 神社? 65 00:05:29,495 --> 00:05:31,748 ああ… あれ 君か 66 00:05:31,873 --> 00:05:32,623 えっ? 67 00:05:33,666 --> 00:05:36,335 あのとき 怖い夢を見ていて— 68 00:05:36,586 --> 00:05:39,255 目を開けたら 怪物みたいなのが 目の前に… 69 00:05:39,380 --> 00:05:42,550 ちょっと! 私が怪物に見えたっての? 70 00:05:42,675 --> 00:05:46,387 ハハッ… そうなんだ 寝ぼけてて ごめん 71 00:05:47,055 --> 00:05:49,390 なに それ… あっ… 72 00:05:50,433 --> 00:05:53,227 フフッ… 悪かったよ ごめん 73 00:05:55,021 --> 00:05:56,022 ンッ… 74 00:05:56,939 --> 00:05:59,692 ねえ 髪 少し切ったら? 75 00:05:59,817 --> 00:06:03,738 えっ? ああ… そろそろ切ってみるよ 76 00:06:03,863 --> 00:06:07,450 えっ? まさか 自分で切るの? 77 00:06:08,159 --> 00:06:10,912 〝散髪代くれ 〞なんて 頼めるとでも… 78 00:06:11,079 --> 00:06:13,956 (ユリコ)えっ? (夏目)あっ… ごめん 79 00:06:17,627 --> 00:06:22,215 (ユリコ)言いかけた言葉は 多分 “頼めるとでも思ってるのか” 80 00:06:23,216 --> 00:06:26,844 私 無神経なこと言っただろうか… 81 00:06:31,349 --> 00:06:33,851 謝る機会は あるだろうか? 82 00:06:34,977 --> 00:06:38,731 いつ見ても1人で なんか 声かけづらい… 83 00:06:43,236 --> 00:06:43,986 あっ… 84 00:06:49,492 --> 00:06:52,703 (ユリコ)けれど 見ていて気づいたことがある 85 00:06:53,579 --> 00:06:55,873 確かに 夏目君は少し おかしい 86 00:06:57,250 --> 00:07:01,504 突然 走りだしたり 何もない所で転んだり… 87 00:07:01,671 --> 00:07:03,756 ンッ… 来るな! 消えろ! 88 00:07:04,298 --> 00:07:06,717 (ユリコ) まるで 何かを追い払うように… 89 00:07:06,884 --> 00:07:08,719 (夏目) 来るなって言ってるだろう! 90 00:07:09,637 --> 00:07:12,682 (夏目)目を開けたら 怪物みたいなのが 目の前に… 91 00:07:13,933 --> 00:07:15,852 (ユリコ) ひょっとしたら 夏目君は— 92 00:07:15,977 --> 00:07:18,646 私の後ろに 何かが見えていて— 93 00:07:18,980 --> 00:07:21,524 そいつから私のことを… 94 00:07:22,483 --> 00:07:26,779 ないないない! なに妄想じみたこと考えてんの 私 95 00:07:26,904 --> 00:07:31,284 (みさ江)あっ 雨降ってきたよ (順子)今日は体育館ね 96 00:07:31,576 --> 00:07:34,454 (みさ江) じゃ ユリコ うちら 部活だから 97 00:07:34,579 --> 00:07:38,332 (順子)また あした (ユリコ)あっ… うん また 98 00:07:40,585 --> 00:07:41,711 私… 99 00:07:42,712 --> 00:07:44,464 何やってんだろう? 100 00:07:50,970 --> 00:07:52,722 (傘の開く音) あっ… 101 00:07:55,850 --> 00:07:56,726 入る? 102 00:08:00,021 --> 00:08:02,315 (ユリコ)夏目君 (夏目)うん? 103 00:08:02,899 --> 00:08:04,859 この前は ごめん 104 00:08:06,986 --> 00:08:07,987 何が? 105 00:08:08,154 --> 00:08:09,280 あっ… 106 00:08:12,867 --> 00:08:15,286 (ユリコ)夏目君 (夏目)うん? 107 00:08:15,536 --> 00:08:17,163 夏目君って… 108 00:08:17,580 --> 00:08:19,999 “ひょっとして 何か見えるの?” 109 00:08:22,001 --> 00:08:26,672 それを言ったら 二度と 口を利いてくれなくなる予感がして 110 00:08:26,797 --> 00:08:28,674 言葉が出なかった 111 00:08:35,348 --> 00:08:38,476 (ドアの開閉音) (ユリコ)ただいま! 112 00:08:40,353 --> 00:08:43,397 ハァ〜ッ… いや いきなり雨降ってきてさ 113 00:08:43,523 --> 00:08:45,775 (母親)ちょっと ユリちゃん (ユリコ)えっ? 114 00:08:46,442 --> 00:08:49,445 今 あの子と傘に入ってなかった? 115 00:08:49,570 --> 00:08:50,321 ああ… 116 00:08:50,780 --> 00:08:52,073 ダメって言ったでしょう! 117 00:08:53,699 --> 00:08:56,077 お母ちゃん 心配なのよ 118 00:08:58,329 --> 00:09:00,164 ありがとう お母ちゃん 119 00:09:00,831 --> 00:09:01,999 でもね… 120 00:09:03,167 --> 00:09:04,585 (ユリコ)夏目君は— 121 00:09:04,710 --> 00:09:08,881 私の心ない言葉を流して 傘に入れてくれたんだよ 122 00:09:09,840 --> 00:09:11,676 優しい人でしょう? 123 00:09:14,428 --> 00:09:19,475 こうして ぎこちなくも 夏目君に 声をかけられるようになったころ 124 00:09:19,600 --> 00:09:21,018 事件が起こった 125 00:09:22,019 --> 00:09:24,564 (窓ガラスの割れる音) (女子生徒たちの悲鳴) 126 00:09:25,231 --> 00:09:27,066 (女子生徒)なになに? (女子生徒)どうしたの? 127 00:09:29,277 --> 00:09:31,028 (教師)どうした!? 大丈夫か? 128 00:09:32,154 --> 00:09:34,907 夏目 また お前か… 129 00:09:35,074 --> 00:09:36,158 あっ… 130 00:09:36,867 --> 00:09:39,412 (順子) 最近 よく窓が割られるけど 131 00:09:39,537 --> 00:09:42,748 いつも その近くに 夏目君がいるんだって 132 00:09:42,999 --> 00:09:44,500 そんな… 133 00:09:44,834 --> 00:09:49,005 (教師)これで何度目だ? なぜ こんなことをするんだ? 134 00:09:50,131 --> 00:09:52,008 (教師)ちょっと職員室に来い (夏目)アッ… 135 00:09:52,174 --> 00:09:54,260 (ユリコ)待ってください! (順子)ユリコ… 136 00:09:54,760 --> 00:09:59,432 だって 変じゃないですか ほら ガラスは内側に落ちてる 137 00:09:59,557 --> 00:10:01,225 割れ方も変 138 00:10:01,767 --> 00:10:04,562 ちゃんと調べて! 夏目君じゃない 139 00:10:04,687 --> 00:10:06,355 大体 夏目君が そんなことするわけ… 140 00:10:06,522 --> 00:10:07,732 (夏目)緒方 141 00:10:09,108 --> 00:10:11,027 いいんだ 緒方 142 00:10:12,403 --> 00:10:13,362 ありがとう 143 00:10:13,738 --> 00:10:15,489 アア… 144 00:10:16,407 --> 00:10:17,783 (ユリコ)ンンッ… 145 00:10:17,908 --> 00:10:21,037 (ユリコ)みんな ちゃんと見てよ 見えないの? 146 00:10:21,162 --> 00:10:23,873 夏目君をちゃんと見てよ 誰か… 147 00:10:23,998 --> 00:10:25,041 アア… 148 00:10:25,333 --> 00:10:26,834 (泣き声) 149 00:10:28,794 --> 00:10:30,004 ユリコ… 150 00:10:31,213 --> 00:10:34,759 (ユリコ)保護者が学校に呼ばれ 夏目君は— 151 00:10:34,884 --> 00:10:38,763 お酒のにおいのする女の人に 連れられて 帰っていった 152 00:10:41,265 --> 00:10:45,394 それから すぐに 夏目君の転校が決まった 153 00:10:45,978 --> 00:10:49,023 (ユリコ) やっぱり あのことが原因で? 154 00:10:49,273 --> 00:10:51,442 夏目君 悪くないのに… 155 00:10:52,360 --> 00:10:55,029 (夏目) 仕事が うまくいってないんだ 156 00:10:55,696 --> 00:10:59,033 俺みたいなのを 面倒みてる余裕はないんだよ 157 00:10:59,325 --> 00:11:02,244 次は きっと いい人たちだよ 158 00:11:03,412 --> 00:11:06,207 今までも いい人たちだったよ 159 00:11:06,749 --> 00:11:10,378 でも どこに行っても 嫌われてしまうんだ 160 00:11:11,212 --> 00:11:13,672 人にも あいつらにも 161 00:11:13,964 --> 00:11:15,049 えっ? 162 00:11:15,966 --> 00:11:20,471 (ユリコ) これが 私と夏目君の出会いと別れ 163 00:11:21,889 --> 00:11:25,726 (みさ江)そうそう ユリコ 夏目君って覚えてる? 164 00:11:25,851 --> 00:11:26,769 えっ? 165 00:11:26,936 --> 00:11:32,191 ほら 中学のとき 転校してきて ちょっとだけ同じ組にいた 166 00:11:32,316 --> 00:11:34,276 ああ… あの子ね 167 00:11:35,111 --> 00:11:36,904 夏目君が どうかしたの? 168 00:11:37,238 --> 00:11:40,574 最近 豊松(とよまつ)が夏目君を見たって 169 00:11:40,699 --> 00:11:44,495 豊松って 中央(ちゅうおう)高校に行ったガリ勉の? 170 00:11:44,620 --> 00:11:48,541 彼 サイクリング部に入って たくましくなってんのよ 171 00:11:48,666 --> 00:11:50,918 ウソ! 信じられない 172 00:11:51,544 --> 00:11:55,673 (みさ江)その部で この前の連休 ツーリングに行ったんだって 173 00:11:56,048 --> 00:11:57,466 そしたら 偶然… 174 00:11:57,591 --> 00:11:58,509 (豊松)ハァ〜ッ… 175 00:12:02,430 --> 00:12:04,014 話しかけなかったの? 176 00:12:04,473 --> 00:12:08,727 “だって 俺 あいつと 話したことないから”だって 177 00:12:08,853 --> 00:12:11,605 一応 ユリコには 報告しておこうと思って 178 00:12:11,730 --> 00:12:13,566 えっ? なんで? 179 00:12:13,691 --> 00:12:15,860 だって ユリコ 仲良かったじゃん 180 00:12:15,985 --> 00:12:17,319 好きだったんでしょう? 181 00:12:17,486 --> 00:12:20,239 えっ!? バカ そんなんじゃないよ 182 00:12:20,364 --> 00:12:23,451 (順子)またまた! (みさ江)白状しちゃえ! 183 00:12:23,617 --> 00:12:25,744 (ユリコ) ちょ… ホント マジ違うんだから! 184 00:12:25,870 --> 00:12:27,955 (順子・みさ江)またまたぁ! 185 00:12:32,585 --> 00:12:34,462 (ニャンコ先生)またまたぁ! 186 00:12:34,587 --> 00:12:37,965 また珍しいものを連れて帰ったな 187 00:12:38,090 --> 00:12:39,508 (夏目)先生 188 00:12:40,885 --> 00:12:44,680 (ニャンコ先生)帰る途中 自転車乗り集団がいただろう 189 00:12:44,805 --> 00:12:46,599 えっ? ああ… 190 00:12:46,724 --> 00:12:49,518 その中のひとりに くっついてたのが— 191 00:12:49,768 --> 00:12:53,439 すれ違うとき お前の背中に飛び移ったのを見たぞ 192 00:12:53,564 --> 00:12:55,357 そのとき教えてくれよ! 193 00:12:55,483 --> 00:12:58,944 私は だんごのことで 頭が いっぱいだったのだ 194 00:12:59,069 --> 00:13:02,031 こんな雑魚に いちいち かまっていられるか 195 00:13:02,156 --> 00:13:03,157 (夏目)…たく 196 00:13:03,282 --> 00:13:08,037 落ち着け 夏目 これはスネコといって特に害はない 197 00:13:08,454 --> 00:13:12,291 弱いので こうして 人に くっついて身を守るのだ 198 00:13:12,416 --> 00:13:15,836 ああ 俺は くっつき虫って呼んでた 199 00:13:15,961 --> 00:13:17,713 見たことがあったか 200 00:13:17,838 --> 00:13:20,424 まだ ここに来る前のことだ 201 00:13:21,258 --> 00:13:23,511 少しの間 住んでいた町で… 202 00:13:23,928 --> 00:13:27,515 多分 同じヤツだ ここに傷が残ってる 203 00:13:30,226 --> 00:13:34,104 (夏目)不意の来訪者は 少し苦い記憶を思い出させた 204 00:13:34,230 --> 00:13:37,358 夏目貴志です よろしくお願いします 205 00:13:39,485 --> 00:13:40,236 (女子生徒)趣味は? 206 00:13:40,361 --> 00:13:42,196 (男子生徒) 好きな女の子のタイプ 教えろよ 207 00:13:42,321 --> 00:13:44,198 (男子生徒) 部活 何するか決めたか? 208 00:13:44,323 --> 00:13:47,535 (女子生徒) そんな いっぺんに聞くから 夏目君が困ってるよ 209 00:13:47,660 --> 00:13:49,912 (女子生徒)いいじゃんねえ (夏目)あっ… 210 00:13:50,329 --> 00:13:53,374 (女子生徒)どうしたの? (夏目)いや… 何でもない 211 00:13:55,167 --> 00:13:56,126 あっ… 212 00:13:56,710 --> 00:13:58,045 ウワーッ! 213 00:13:58,212 --> 00:14:00,548 アッ… アアーッ! (女子生徒たちの悲鳴) 214 00:14:00,965 --> 00:14:02,716 (一同)アア… 215 00:14:05,219 --> 00:14:07,805 (夏目)ハァハァ ハァハァ… 216 00:14:07,972 --> 00:14:09,807 こいつ! 離れろ! 217 00:14:11,934 --> 00:14:13,060 ンッ! (スネコの鳴き声) 218 00:14:14,728 --> 00:14:15,896 ハッ… 219 00:14:20,192 --> 00:14:21,986 (夏目)そんなことがあって— 220 00:14:22,111 --> 00:14:25,364 最初は いろいろ 世話を焼こうとしてくれた連中も 221 00:14:25,489 --> 00:14:29,243 何日かすると 誰も話しかけてこなくなった 222 00:14:30,744 --> 00:14:33,664 そのころは そのほうが楽だった 223 00:14:34,248 --> 00:14:35,541 それよりも— 224 00:14:35,666 --> 00:14:39,211 あのとき 地面に たたきつけた 妖怪のことが気になっていた 225 00:14:39,753 --> 00:14:42,840 さすがに ケガでもしていたら寝覚めが悪い 226 00:14:43,257 --> 00:14:45,259 そう思って 見に行ったときのことだ 227 00:14:45,384 --> 00:14:46,594 あっ… 228 00:14:48,387 --> 00:14:51,140 なんだ まだ ここにいたのか 229 00:14:51,265 --> 00:14:52,725 心配して 損… 230 00:14:53,475 --> 00:14:55,519 (スネコの鳴き声) ハッ… 231 00:14:57,146 --> 00:14:58,272 アア… 232 00:14:59,356 --> 00:15:00,190 ウワッ… 233 00:15:00,441 --> 00:15:01,692 (鳴き声) 234 00:15:07,907 --> 00:15:09,783 (石の当たる音) (黒鎌の妖怪)うん? 235 00:15:09,950 --> 00:15:11,452 (夏目)ンッ! (黒鎌の妖怪)うん? 236 00:15:11,869 --> 00:15:13,495 お前か 人の子! 237 00:15:13,662 --> 00:15:15,748 生意気な… 食ってやる! 238 00:15:15,915 --> 00:15:16,749 アッ… 239 00:15:19,084 --> 00:15:21,295 ハァハァハァ… あっ… 240 00:15:21,795 --> 00:15:22,546 ウワッ… 241 00:15:23,380 --> 00:15:25,007 (斬りつける音) あっ… 242 00:15:27,426 --> 00:15:31,805 (黒鎌の妖怪)フン… 人間に頼って生きる弱いヤツめ 243 00:15:32,473 --> 00:15:37,227 お前には 私のジャマをした報いを 受けてもらうぞ 人間よ 244 00:15:37,353 --> 00:15:38,062 えっ? 245 00:15:38,646 --> 00:15:41,315 お前には呪いをかけた 246 00:15:41,523 --> 00:15:45,319 お前か お前の周りの人間が 死ぬというな 247 00:15:45,945 --> 00:15:47,821 周りの人は関係ないだろう! 248 00:15:47,988 --> 00:15:50,574 それが呪いというものだ 249 00:15:50,699 --> 00:15:54,912 ただし これから30日間 私から逃げきったなら— 250 00:15:55,037 --> 00:15:57,081 この呪いを解いてやろう 251 00:15:57,623 --> 00:15:59,124 30日… 252 00:15:59,375 --> 00:16:01,752 (黒鎌の妖怪) いいか? 覚えておけ 253 00:16:01,877 --> 00:16:05,339 お前が もし ほかの町に逃げたりしたら— 254 00:16:05,714 --> 00:16:09,677 代わりに この町の誰かが死ぬのだぞ 255 00:16:10,511 --> 00:16:13,305 (女子生徒たちの話し声) (夏目)アア… 256 00:16:13,472 --> 00:16:15,057 ハァハァハァ… 257 00:16:15,599 --> 00:16:17,977 (夏目) それから その黒鎌の妖怪は— 258 00:16:18,102 --> 00:16:21,146 度々 現れて 俺を追い回した 259 00:16:30,239 --> 00:16:32,950 ハァハァハァ… 260 00:16:35,327 --> 00:16:39,748 (夏目)神社に たどりついた俺は 油断して 眠ってしまった 261 00:16:43,335 --> 00:16:44,545 ンッ… 262 00:16:44,962 --> 00:16:46,380 (夏目)ウワーッ! (ユリコ)ワッ… 263 00:16:46,547 --> 00:16:47,256 ウワッ! 264 00:16:48,424 --> 00:16:50,426 ハァハァハァ… アアッ… 265 00:16:50,551 --> 00:16:51,885 (夏目)そうそう… 266 00:16:52,302 --> 00:16:55,514 そのとき蹴飛ばした女の子とは 少し仲良くなったんだった 267 00:16:55,639 --> 00:16:57,641 昨日は よくも やってくれたね 268 00:16:58,058 --> 00:17:00,310 来るな! 消えろ! 269 00:17:00,436 --> 00:17:01,395 来るな! 270 00:17:08,068 --> 00:17:09,945 (笑い声) 271 00:17:10,070 --> 00:17:12,781 (夏目)その後も 黒鎌は 俺を追いかけてきた 272 00:17:12,906 --> 00:17:13,866 (黒鎌の妖怪)ほれほれ! 273 00:17:13,991 --> 00:17:18,287 だが俺は そいつが本気じゃ ないんじゃないかと思い始めていた 274 00:17:19,121 --> 00:17:23,417 まるで 俺との追いかけっこを 楽しんでいるかのようだったから 275 00:17:23,584 --> 00:17:26,295 今日も楽しいな 夏目! 276 00:17:26,670 --> 00:17:28,088 いいかげんにしてくれ! 277 00:17:28,255 --> 00:17:30,716 どうして 俺にばっかり付きまとうんだ! 278 00:17:30,841 --> 00:17:32,843 俺は お前らなんか嫌いなのに! 279 00:17:32,968 --> 00:17:36,513 フン… 思い上がるなよ 人間 280 00:17:36,930 --> 00:17:41,560 私は お前のようなヤツを いたぶって遊ぶのが楽しいだけだ 281 00:17:41,810 --> 00:17:44,438 それで あのくっつき虫も いたぶっていたのか 282 00:17:44,730 --> 00:17:46,482 あれは 妖怪のくせに— 283 00:17:46,607 --> 00:17:49,777 人間に くっついて 自分の身を守るのだ 284 00:17:49,902 --> 00:17:52,321 私は それが許せなかったのだよ 285 00:17:52,488 --> 00:17:53,614 だからって… 286 00:17:53,739 --> 00:17:56,575 お前にかけた呪いを覚えているな? 287 00:17:56,700 --> 00:18:00,079 お前か お前の周りの誰かが死ぬと 288 00:18:00,204 --> 00:18:01,413 ハッ… 289 00:18:04,666 --> 00:18:05,459 やめろ! 290 00:18:06,376 --> 00:18:07,961 (男の子)あっ… ウッ… 291 00:18:09,338 --> 00:18:11,715 (泣き声) 292 00:18:11,840 --> 00:18:14,635 (母親) ひろしちゃん! どうしたの? 293 00:18:14,760 --> 00:18:18,472 よしよし もう泣かないの どうしたの? 294 00:18:20,140 --> 00:18:21,100 ハッ… 295 00:18:21,683 --> 00:18:26,105 (夏目)それから 黒鎌は ついに 学校までやって来るようになった 296 00:18:26,271 --> 00:18:28,148 ハァハァ ハァハァ… 297 00:18:29,525 --> 00:18:30,859 (窓ガラスの割れる音) アッ… 298 00:18:31,777 --> 00:18:36,073 (教師)これで何度目だ? なぜ こんなことをするんだ? 299 00:18:37,407 --> 00:18:39,034 ちょっと職員室に来い 300 00:18:39,159 --> 00:18:41,537 (ユリコ)待ってください! (順子)ユリコ… 301 00:18:41,912 --> 00:18:46,500 だって 変じゃないですか ほら ガラスは内側に落ちてる 302 00:18:46,667 --> 00:18:48,377 割れ方も変 303 00:18:48,502 --> 00:18:51,380 ちゃんと調べて! 夏目君じゃない 304 00:18:51,505 --> 00:18:53,257 大体 夏目君が そんなことするわけ… 305 00:18:53,423 --> 00:18:54,550 (夏目)緒方 306 00:18:55,968 --> 00:18:59,346 いいんだ 緒方 ありがとう 307 00:18:59,805 --> 00:19:01,640 アア… 308 00:19:02,266 --> 00:19:06,562 (夏目)そんなことがあって 俺の保護者が 学校に呼び出され 309 00:19:07,020 --> 00:19:10,899 俺は また 別の家族に 預けられることになった 310 00:19:11,817 --> 00:19:13,902 頼む 呪いを解いてくれ 311 00:19:15,487 --> 00:19:18,198 俺は もう この町から出ていくんだ 312 00:19:18,490 --> 00:19:22,077 残された人は 俺とは関係がない そうだろう! 313 00:19:23,203 --> 00:19:26,582 そうか ここを出ていくのか 314 00:19:26,707 --> 00:19:29,877 逃げるわけじゃない! しかたないんだ 315 00:19:30,335 --> 00:19:32,462 (黒鎌の妖怪)ウソだ (夏目)えっ? 316 00:19:34,089 --> 00:19:36,758 (黒鎌の妖怪)ンンッ! (夏目)ウッ… えっ? 317 00:19:37,176 --> 00:19:39,428 呪いなど ウソだ 318 00:19:39,595 --> 00:19:45,309 お前をからかっただけだ 私は 人を殺すことなどできない 319 00:19:46,059 --> 00:19:48,896 この大鎌も 人間には効かぬ 320 00:19:49,354 --> 00:19:50,522 アア… 321 00:19:51,315 --> 00:19:55,194 私は もともと ここの神に仕えていた者で— 322 00:19:55,319 --> 00:19:59,907 人間の災いを 身代わりに 引き受けることが役目だったのだ 323 00:20:00,782 --> 00:20:03,202 人を呪う技など知らんよ 324 00:20:03,327 --> 00:20:05,913 じゃ なんで呪いなんてウソを… 325 00:20:06,872 --> 00:20:09,041 お前が大嫌いだからだよ 326 00:20:09,333 --> 00:20:10,626 アア… 327 00:20:10,792 --> 00:20:13,629 だから どこへでも消え去るがいい! 328 00:20:13,754 --> 00:20:14,630 ウッ… 329 00:20:21,803 --> 00:20:24,223 (夏目) どこに行っても嫌われてしまうんだ 330 00:20:24,348 --> 00:20:26,975 人にも あいつらにも 331 00:20:27,142 --> 00:20:28,310 えっ? 332 00:20:30,479 --> 00:20:33,440 みんなが 夏目君を嫌ってなんかいないよ 333 00:20:33,857 --> 00:20:35,359 だって 私は… 334 00:20:35,484 --> 00:20:38,904 私は ちゃんと見てたもの 夏目君のこと 335 00:20:39,947 --> 00:20:41,949 ありがとう 緒方 336 00:20:43,033 --> 00:20:45,535 ここは 少し楽しかったよ 337 00:20:45,911 --> 00:20:47,287 フフッ… 338 00:20:48,705 --> 00:20:49,957 さようなら 339 00:21:00,509 --> 00:21:02,594 (夏目)本当だよ 緒方 340 00:21:03,053 --> 00:21:05,514 俺も 少し楽しかったんだ 341 00:21:06,765 --> 00:21:12,020 でさでさ 豊松 それから しばらく 夏目君のこと見てたんだって 342 00:21:12,145 --> 00:21:13,105 そしたら… 343 00:21:13,397 --> 00:21:14,606 そしたら? 344 00:21:15,440 --> 00:21:17,359 (みさ江) 優しそうな女の人と一緒に— 345 00:21:17,734 --> 00:21:20,737 買い物袋持って 帰っていったって 346 00:21:21,488 --> 00:21:24,741 (部員)おい 豊松 行くぞ (豊松)ああ 347 00:21:28,870 --> 00:21:32,082 そう… そうなんだ? 348 00:21:33,292 --> 00:21:36,962 いい人たちに 引き取られたんだ 夏目君 349 00:21:38,380 --> 00:21:43,176 (ユリコ) 夏目君が 本当は この町で 何を見ていたのかは分からないけど 350 00:21:43,385 --> 00:21:45,554 彼が関わった何かが— 351 00:21:45,679 --> 00:21:49,599 トラックにひかれそうになった私を 助けてくれたんじゃないか… 352 00:21:50,267 --> 00:21:52,477 そんな妄想をしてみた 353 00:21:57,482 --> 00:22:01,653 (夏目)それから何日か スネコは俺に くっついていたが 354 00:22:01,778 --> 00:22:05,282 あるとき ふっと離れて どこかに行ってしまった 355 00:22:06,783 --> 00:22:11,163 また ほかの人間に くっついて ほかの町に移動したのだろう 356 00:22:12,372 --> 00:22:16,418 いつか また あの町に戻ることもあるだろうか 357 00:22:17,044 --> 00:22:18,670 そうしたら 伝えてほしい 358 00:22:20,130 --> 00:22:23,050 俺が あの町で 出会った あやかしや人に 359 00:22:23,675 --> 00:22:26,678 俺は元気でやっていると 360 00:22:28,096 --> 00:22:34,102 ♪〜 361 00:23:50,637 --> 00:23:56,643 〜♪ 362 00:23:58,145 --> 00:23:59,521 (ニャンコ先生) むっ… 夏目 363 00:23:59,688 --> 00:24:01,356 瓶に引きこもるとは 器用だな 364 00:24:01,481 --> 00:24:03,400 (夏目) 閉じ込められたんだ 助けてくれ! 365 00:24:03,567 --> 00:24:05,527 (ニャンコ先生) オミバシラとやらに やってたまるか 366 00:24:05,694 --> 00:24:07,195 私に任せろ! 367 00:24:07,362 --> 00:24:09,823 (夏目) いつになく頼もしいな 先生 頼むよ 368 00:24:09,990 --> 00:24:12,617 (夏目型先生)どうよ? (夏目)ウワーッ!