1 00:01:45,472 --> 00:01:47,741 (夏目)降りだした! あっ…。 2 00:01:49,743 --> 00:01:52,579 あの駅で雨宿りしていこう。 3 00:01:52,579 --> 00:01:55,148 (ニャンコ先生)こんなところに駅? 4 00:01:55,148 --> 00:01:58,752 今は廃線だけど ところどころ 駅舎が残っているって➡ 5 00:01:58,752 --> 00:02:00,754 西村が言ってたな。 6 00:02:03,090 --> 00:02:05,425 あっ 的場さん!? 7 00:02:05,425 --> 00:02:07,461 フン。 (的場)夏目くん? 8 00:02:07,461 --> 00:02:11,498 妙なところで会いますね こんなところで何を? 9 00:02:11,498 --> 00:02:14,434 雨宿りを… でも 失礼します。 10 00:02:14,434 --> 00:02:18,438 雨足は強くなりそうですよ。 ゆっくりしていくといい。 11 00:02:18,438 --> 00:02:21,108 ちょうど 退屈していたんです。 12 00:02:21,108 --> 00:02:23,410 少し話でもしませんか? 13 00:02:23,410 --> 00:02:26,480 あいにく そんな暇は…。 (鳴き声) 14 00:02:26,480 --> 00:02:31,084 鳥? その包みは鳥かごですか? 15 00:02:31,084 --> 00:02:34,755 意外です 的場さん 鳥 好きなんですか? 16 00:02:34,755 --> 00:02:37,758 フフ この中に入っているのは➡ 17 00:02:37,758 --> 00:02:40,160 鳥じゃあないんですよ。 えっ? 18 00:02:40,160 --> 00:02:45,165 たった今 捕まえてきた とてもタチの悪い妖怪なんです。 19 00:02:47,434 --> 00:02:52,072 そんなに疑わないでください からかってるわけじゃない。 20 00:02:52,072 --> 00:02:56,109 ほら 依頼先の家で出された 茶菓子です。 21 00:02:56,109 --> 00:02:58,745 おいしかったから 少しもらってきたんです。 22 00:02:58,745 --> 00:03:01,081 いかがですか? 23 00:03:01,081 --> 00:03:03,417 毒なんか入っちゃいませんよ。 24 00:03:03,417 --> 00:03:06,086 帰ります。 まぁ そう言わずに。 25 00:03:06,086 --> 00:03:09,623 包みの中も気になるでしょう? (鳴き声) 26 00:03:09,623 --> 00:03:12,092 知り合いの旧家からね➡ 27 00:03:12,092 --> 00:03:15,062 家を見てほしいと 依頼が来たのです。 28 00:03:15,062 --> 00:03:19,099 行ってみると どうも空気が悪い。 29 00:03:19,099 --> 00:03:21,735 しかし 家の中を見て回っても➡ 30 00:03:21,735 --> 00:03:25,439 妖怪に入り込まれている気配は なかった。 31 00:03:25,439 --> 00:03:29,076 庭に 見事なモチノキがあったんです。 32 00:03:29,076 --> 00:03:32,779 そして なんとも愛らしい鳥の声がした。 33 00:03:32,779 --> 00:03:35,482 家主に聞くと エサ台を作って➡ 34 00:03:35,482 --> 00:03:38,952 毎日 果物や水をやっていたそうです。 35 00:03:38,952 --> 00:03:43,957 しかし 一度も その姿を見たことがないと…。 36 00:03:45,959 --> 00:03:48,962 妖怪の中に 鳥の鳴きまねをし➡ 37 00:03:48,962 --> 00:03:51,298 エサをもらっては 力をつけ➡ 38 00:03:51,298 --> 00:03:54,968 やがては その美しい声で 大妖怪を呼び寄せ➡ 39 00:03:54,968 --> 00:03:58,371 家を襲わせて おこぼれをもらうという➡ 40 00:03:58,371 --> 00:04:00,874 なんとも卑しいヤツがいるんです。 41 00:04:00,874 --> 00:04:03,777 じゃあ 今 その包みの中には…。 42 00:04:03,777 --> 00:04:05,779 フン どうだかな。 43 00:04:05,779 --> 00:04:08,782 本当は ただの鳥じゃないのか? 44 00:04:08,782 --> 00:04:11,451 バツが悪くて 妖だなどと言って➡ 45 00:04:11,451 --> 00:04:14,454 夏目を 担ごうっていうんじゃないのか? 46 00:04:14,454 --> 00:04:17,424 先生…。 プッ ハハハハ…。 47 00:04:17,424 --> 00:04:20,460 これは おもしろいことを 言いますね 猫さん。 48 00:04:20,460 --> 00:04:24,764 見たことはないが 鳥まねをして人をだます妖は➡ 49 00:04:24,764 --> 00:04:29,136 ヒトクビとかいう 相当タチの悪いヤツだと聞く。 50 00:04:29,136 --> 00:04:32,439 確かに さっきから 妙な気配はしているが➡ 51 00:04:32,439 --> 00:04:36,143 そのカゴからは 鳥の気配しかしないぞ。 52 00:04:36,143 --> 00:04:38,512 もし 本当にヒトクビを捕まえたなら➡ 53 00:04:38,512 --> 00:04:43,116 そんな危険なものを お前一人で なんだってこんなところに…。 54 00:04:43,116 --> 00:04:46,786 あっ…。 先生? 55 00:04:46,786 --> 00:04:50,190 《けれど 確かに 一門の人も連れずに➡ 56 00:04:50,190 --> 00:04:52,626 なんで一人なんだろう? 57 00:04:52,626 --> 00:04:54,628 それに そもそも➡ 58 00:04:54,628 --> 00:04:59,633 こんな 何もない廃線の駅に なんでいるんだろう? 59 00:04:59,633 --> 00:05:05,138 本当に… 本当に これは的場さんなのか? 60 00:05:05,138 --> 00:05:08,441 あの包みには 鳥が? 61 00:05:08,441 --> 00:05:11,111 それとも 妖怪?》 62 00:05:11,111 --> 00:05:14,781 フフ ホントにタチが悪くて➡ 63 00:05:14,781 --> 00:05:18,118 コイツを今から 処分しなければならないんです。 64 00:05:18,118 --> 00:05:21,454 せっかくだから 見せてあげたいんですがね➡ 65 00:05:21,454 --> 00:05:24,457 声は 上手に まねできるのですが…。 66 00:05:24,457 --> 00:05:27,827 なぜ ヒトクビなんて名が ついていると思います? 67 00:05:27,827 --> 00:05:30,463 えっ。 (鳴き声) 68 00:05:30,463 --> 00:05:33,800 あっ…。 (地鳴り) 69 00:05:33,800 --> 00:05:35,769 あっ。 70 00:05:37,771 --> 00:05:39,773 《廃線なのに明かりが…》 71 00:05:39,773 --> 00:05:44,110 むう… まずいぞ。 えっ? 72 00:05:44,110 --> 00:05:47,113 まずいのが来る。 73 00:05:47,113 --> 00:05:50,517 来たか。 (鳴き声) 74 00:05:50,517 --> 00:05:54,120 あっ… あぁ。 シッ 静かに。 75 00:05:54,120 --> 00:05:56,423 目を閉じて じっとしていなさい。 76 00:05:56,423 --> 00:05:58,458 あっ…。 (建物がきしむ音) 77 00:05:58,458 --> 00:06:00,427 むう…。 78 00:06:00,427 --> 00:06:02,462 あっ…。 79 00:06:02,462 --> 00:06:05,465 あっ。 80 00:06:05,465 --> 00:06:11,471 (鳴き声) 81 00:06:11,471 --> 00:06:15,141 (ヒトクビ)うぅ… おぉ…。 82 00:06:15,141 --> 00:06:18,411 あぁ… うわぁ! 83 00:06:26,486 --> 00:06:30,123 (的場)もういいですよ 夏目くん。 84 00:06:30,123 --> 00:06:32,125 あっ…。 85 00:06:34,094 --> 00:06:36,096 あっ。 86 00:06:36,096 --> 00:06:38,431 《鳥かごがない》 87 00:06:38,431 --> 00:06:42,435 こういう小雨のとき なぜか この廃線を➡ 88 00:06:42,435 --> 00:06:45,105 今の大妖怪が通るんですよ。 89 00:06:45,105 --> 00:06:47,774 駅舎に入ってはこないんですが➡ 90 00:06:47,774 --> 00:06:50,443 小雨の日に この辺をうろうろしていたら➡ 91 00:06:50,443 --> 00:06:54,414 君も食われますから 気をつけることですね。 92 00:06:54,414 --> 00:06:57,450 あの鳥かごの妖怪は どこに? 93 00:06:57,450 --> 00:07:01,421 本当に 妖怪だったんですか? 94 00:07:01,421 --> 00:07:03,757 えぇ 声も気配も➡ 95 00:07:03,757 --> 00:07:08,762 猫さんのような大物さえ だませるほどのタチの悪いね。 96 00:07:08,762 --> 00:07:12,432 それだけに 処分の仕方も面倒なので➡ 97 00:07:12,432 --> 00:07:14,768 持っていってもらったんです。 98 00:07:14,768 --> 00:07:17,103 《持っていってもらった? 99 00:07:17,103 --> 00:07:21,441 いや たぶん今の大妖怪に…》 100 00:07:21,441 --> 00:07:24,477 あたりが明るくなってきましたね。 101 00:07:24,477 --> 00:07:27,480 そろそろ 雨もあがりそうだ。 102 00:07:34,754 --> 00:07:38,758 何度見てもデカいな 箱崎邸は。 103 00:07:38,758 --> 00:07:42,429 そうだな。 あっ…。 104 00:07:42,429 --> 00:07:44,431 うわぁ! わぁ! 105 00:07:44,431 --> 00:07:47,434 (紅子)夏目くん? べっ 紅子さん…。 106 00:07:47,434 --> 00:07:50,437 どうかした? あっ…。 107 00:07:50,437 --> 00:07:53,106 いえ 気のせいでした。 108 00:07:53,106 --> 00:07:55,108 <箱崎邸。 109 00:07:55,108 --> 00:07:58,745 変わり者といわれた 妖祓いの研究をしていた➡ 110 00:07:58,745 --> 00:08:02,182 おじいさんが こもっていた大豪邸。 111 00:08:02,182 --> 00:08:06,753 俺は 隠し書斎探しを 手伝ったことがあって➡ 112 00:08:06,753 --> 00:08:09,756 紅子さんは その箱崎氏のお孫さんだ> 113 00:08:09,756 --> 00:08:12,759 それで 相談したいことって? 114 00:08:12,759 --> 00:08:16,429 片づけのために ここに通ってるんだけど…。 115 00:08:16,429 --> 00:08:21,868 家の周りで妙な人影や 気配のようなものを感じるの。 116 00:08:21,868 --> 00:08:24,437 えっ? (紅子)気味が悪いけど➡ 117 00:08:24,437 --> 00:08:27,440 祓い屋とは もう関わりたくなくて…。 118 00:08:27,440 --> 00:08:31,845 どうすればいいか 悩んでいたら あなたのことを思い出したの。 119 00:08:31,845 --> 00:08:34,781 さっきのヤツかな? さぁな。 120 00:08:34,781 --> 00:08:38,218 この家は 妖モノの残り香が多すぎる。 121 00:08:38,218 --> 00:08:40,453 ぶしつけに ごめんなさいね。 122 00:08:40,453 --> 00:08:43,089 俺も 力になれるか わかりませんが➡ 123 00:08:43,089 --> 00:08:45,792 家の周りを少し調べてみます。 124 00:08:45,792 --> 00:08:49,129 ありがとう 夏目くん。 いえ。 125 00:08:49,129 --> 00:08:52,766 そういえば この前 こちらに伺ったとき➡ 126 00:08:52,766 --> 00:08:55,435 箱崎さんの式の龍に 会ったのですが➡ 127 00:08:55,435 --> 00:08:57,871 気になることを言っていて…。 128 00:08:57,871 --> 00:09:01,875 ⦅昔 お前によく似た面ざしの男に➡ 129 00:09:01,875 --> 00:09:03,843 会ったことがある気がする⦆ 130 00:09:03,843 --> 00:09:06,880 その… 俺の祖母は いろいろ➡ 131 00:09:06,880 --> 00:09:09,082 うわさのあった人なんですが➡ 132 00:09:09,082 --> 00:09:12,485 祖父は 誰なのかも わかってなくて…。 133 00:09:12,485 --> 00:09:16,122 だから 龍の言っていた 似た男というのが➡ 134 00:09:16,122 --> 00:09:20,794 ひょっとしたら…。 おじいさんかもしれないと? 135 00:09:20,794 --> 00:09:22,796 紅子さんは 覚えてませんか? 136 00:09:22,796 --> 00:09:28,401 こちらに出入りしていた人の中に 俺に似た人を。 137 00:09:28,401 --> 00:09:30,437 ごめんなさいね。 138 00:09:30,437 --> 00:09:33,807 私 この屋敷のことも 祖父のことも➡ 139 00:09:33,807 --> 00:09:36,109 ほとんど 何も知らないの。 140 00:09:36,109 --> 00:09:40,780 でも 整理していて 何かを見つけたら連絡するわ。 141 00:09:40,780 --> 00:09:42,749 お願いします。 142 00:09:45,118 --> 00:09:48,455 さっき 変なのがいたのは このあたりだよな。 143 00:09:48,455 --> 00:09:50,423 むっ? (物音) 144 00:09:55,829 --> 00:09:58,398 鏡だ。 こら 触るなよ。 145 00:09:58,398 --> 00:10:00,767 何か 悪いものかもしれん。 146 00:10:00,767 --> 00:10:04,104 あぁ。 あっ…。 147 00:10:04,104 --> 00:10:06,106 変なのが写り込んだ。 148 00:10:06,106 --> 00:10:09,742 やっぱり いるな。 あぁ でも…。 149 00:10:09,742 --> 00:10:12,946 《どうして こんなところに鏡が…》 150 00:10:12,946 --> 00:10:15,448 元祓い屋関係の家だ。 151 00:10:15,448 --> 00:10:18,418 妖がうろついてることは よくある。 152 00:10:18,418 --> 00:10:22,088 問題は 悪さをするヤツかだな。 153 00:10:22,088 --> 00:10:24,457 そうだな。 どんな感じか➡ 154 00:10:24,457 --> 00:10:27,093 紅子さんに もっと詳しく…。 155 00:10:27,093 --> 00:10:30,096 うん? 誰かいる。 156 00:10:30,096 --> 00:10:32,765 晴れているのに 傘を…。 157 00:10:32,765 --> 00:10:36,769 《あの傘 どこかで…》 158 00:10:36,769 --> 00:10:38,771 おや 夏目くん。 159 00:10:38,771 --> 00:10:42,408 まっ 的場さん!? なぜ ここに? 160 00:10:42,408 --> 00:10:44,744 ちょっと やぼ用でしてね。 161 00:10:44,744 --> 00:10:47,413 うちの呪術師が仕損じたヤツが➡ 162 00:10:47,413 --> 00:10:50,350 どうも このあたりに 逃げ込んだらしくて。 163 00:10:50,350 --> 00:10:54,787 箱崎邸でも 何かおかしなことが 起きていないかと話したら➡ 164 00:10:54,787 --> 00:10:57,423 しぶしぶ通してくれました。 165 00:10:57,423 --> 00:11:01,828 他の人に相談中だからと 断られかけたのですが…。 166 00:11:01,828 --> 00:11:04,831 そうか 君だったんですね。 167 00:11:04,831 --> 00:11:08,468 君は 本当に どこにでも入り込むんですね。 168 00:11:08,468 --> 00:11:10,770 そちらの落ち度なら この件➡ 169 00:11:10,770 --> 00:11:12,772 きちんと対処 してくれるんでしょうね? 170 00:11:12,772 --> 00:11:14,774 えぇ もちろん。 171 00:11:14,774 --> 00:11:17,177 しかし 妖怪が逃げ出さぬよう➡ 172 00:11:17,177 --> 00:11:21,080 すでに結界を はってしまったので 君たちも 出ようとすれば➡ 173 00:11:21,080 --> 00:11:24,417 猫さんは ケガをするかもしれませんよ。 174 00:11:24,417 --> 00:11:28,087 早く解決すれば 早く帰れます。 175 00:11:28,087 --> 00:11:30,490 協力してくれますね? 176 00:11:30,490 --> 00:11:33,793 紅子さんと先生のためですから。 177 00:11:33,793 --> 00:11:36,763 まったく こんな結界 気にせず➡ 178 00:11:36,763 --> 00:11:39,766 ババッと飛び出してやっても いいんだぞ 夏目。 179 00:11:39,766 --> 00:11:43,436 そんなこと言って 先生の看病するはめになったら➡ 180 00:11:43,436 --> 00:11:46,105 面倒すぎるだろ。 面倒とは なんだ! 181 00:11:46,105 --> 00:11:48,474 この私に かいがいしく感謝をしめす➡ 182 00:11:48,474 --> 00:11:51,110 チャンスのようなもんだろうが! なんで嫌がる!? 183 00:11:51,110 --> 00:11:53,446 それで その妖怪って どんな? むしろ喜べ…。 184 00:11:53,446 --> 00:11:56,816 うちの腕のいいのが ちょっと欲を出しまして➡ 185 00:11:56,816 --> 00:12:01,120 力の強い妖怪を 作ってみたくなったようで…。 186 00:12:01,120 --> 00:12:03,122 にえを捧げ➡ 187 00:12:03,122 --> 00:12:06,125 集まってきた小物たちを 人形に宿らせる➡ 188 00:12:06,125 --> 00:12:09,162 禁術の一種を実行したんです。 189 00:12:09,162 --> 00:12:11,798 それが 術者の手を逃れ➡ 190 00:12:11,798 --> 00:12:16,436 妖気漂う この屋敷に逃げ込んだ というわけです。 191 00:12:16,436 --> 00:12:18,771 妖怪を作った…。 192 00:12:18,771 --> 00:12:22,809 まぁ 影人形という 魂のない木偶です。 193 00:12:22,809 --> 00:12:26,879 見つけしだい 解術して 消し飛ばせば しまいです。 194 00:12:26,879 --> 00:12:29,449 《人形…。 195 00:12:29,449 --> 00:12:32,452 もしかしたら 俺の祖父だった人も➡ 196 00:12:32,452 --> 00:12:35,121 何か 縁があったかもしれない場所だ。 197 00:12:35,121 --> 00:12:39,125 害をなす妖怪が この屋敷に隠れているなら➡ 198 00:12:39,125 --> 00:12:41,728 なんとかしたい》 199 00:12:44,130 --> 00:12:48,434 的場さん 晴れているのに なぜ傘を? 200 00:12:48,434 --> 00:12:52,772 その人形の妖怪を捕まえるための 術の一種ですか? 201 00:12:52,772 --> 00:12:55,808 そういえば 初めて会ったときも➡ 202 00:12:55,808 --> 00:12:57,844 そういう傘を 持っていましたよね。 203 00:12:57,844 --> 00:13:01,114 おや 覚えていてくれるもんですね。 204 00:13:01,114 --> 00:13:03,082 強烈でしたからね。 205 00:13:03,082 --> 00:13:07,787 ハハ この傘は 今回のヤツとは関係ないんです。 206 00:13:07,787 --> 00:13:12,158 ほら 的場頭首の右目を 狙っている妖怪がいると➡ 207 00:13:12,158 --> 00:13:14,761 前にお話ししましたが➡ 208 00:13:14,761 --> 00:13:18,431 そろそろ アイツが 来そうな予感がするんでね。 209 00:13:18,431 --> 00:13:21,801 これは ソイツへの魔除けのようなものです。 210 00:13:21,801 --> 00:13:26,105 傘でよけるって まさか 降ってくるんですか? 211 00:13:26,105 --> 00:13:28,107 行動が読めないヤツで➡ 212 00:13:28,107 --> 00:13:31,511 降ってきたり 横から飛びかかってきたり➡ 213 00:13:31,511 --> 00:13:34,514 時には…。 214 00:13:34,514 --> 00:13:36,516 わっ…。 215 00:13:41,754 --> 00:13:46,192 なんです? いえ まぁ さまざまですよ。 216 00:13:46,192 --> 00:13:51,798 力ばかり強くて 頭の悪い 醜悪な妖怪です。 217 00:13:51,798 --> 00:13:55,468 《そうだ 的場さんも名取さんのように➡ 218 00:13:55,468 --> 00:13:58,438 妖怪に わずらわされ続けている》 219 00:13:58,438 --> 00:14:02,141 (的場)では 夏目くんは 東側を探してください。 220 00:14:07,780 --> 00:14:12,085 ハア… とにかく 余計なことは考えず➡ 221 00:14:12,085 --> 00:14:15,121 さっさと片づけて帰りたい。 同感だ! 222 00:14:15,121 --> 00:14:18,491 お前といると どうしてこうも ただ働きなんだ! 223 00:14:18,491 --> 00:14:20,760 あぁ もう やだやだ! コラ 先生➡ 224 00:14:20,760 --> 00:14:23,096 人の庭で荒れるな。 やだピョーン やっ やだ もう帰る…。 225 00:14:23,096 --> 00:14:25,131 そっちは どうだ? いない。 226 00:14:25,131 --> 00:14:27,166 広いうえに この妖気じゃ 探しようがないな。 227 00:14:27,166 --> 00:14:29,202 《的場一門の人たちか…。 228 00:14:29,202 --> 00:14:31,370 なるべく 出くわしたくないな》 229 00:14:31,370 --> 00:14:33,773 (七瀬)おや 夏目のボウヤ。 うわぁ! 230 00:14:33,773 --> 00:14:37,744 七瀬さん! うちのボスに話は聞いたよ。 231 00:14:37,744 --> 00:14:40,780 まぁ 運が悪いと思って つきあっとくれ。 232 00:14:40,780 --> 00:14:45,451 七瀬さんも傘を? 右目狙いの妖怪対策ですか? 233 00:14:45,451 --> 00:14:48,087 うん? あぁ 間が悪いが➡ 234 00:14:48,087 --> 00:14:50,757 ちょうど そろそろ時期なんでね。 235 00:14:50,757 --> 00:14:55,161 隙を見ては 月に一度 右目を取ろうと襲ってくるが➡ 236 00:14:55,161 --> 00:14:57,764 かわされたら いじけて帰っていくのさ。 237 00:14:57,764 --> 00:15:00,800 そして 懲りずに またやってくる。 238 00:15:00,800 --> 00:15:04,437 ずっと ず~っと それの繰り返しさ。 239 00:15:04,437 --> 00:15:07,106 ずうたいがデカくて 真っ黒で➡ 240 00:15:07,106 --> 00:15:12,078 小さなガキのように幼稚なくせに ときどき こうかつになる。 241 00:15:12,078 --> 00:15:14,514 しかし 妖力は強力さ。 242 00:15:14,514 --> 00:15:17,784 ヤツとの縁や執着が 強くなれば なるほど➡ 243 00:15:17,784 --> 00:15:20,753 的場家の力も強くなっていく。 244 00:15:20,753 --> 00:15:24,157 そんな相手を 傘で どうやって追いはらうんです? 245 00:15:24,157 --> 00:15:29,428 うん? あぁ… ほら こいつを開くとさ➡ 246 00:15:29,428 --> 00:15:32,098 似てるだろう? 目玉に。 247 00:15:32,098 --> 00:15:34,100 えっ? (物音) 248 00:15:34,100 --> 00:15:36,068 うん? あっ…。 249 00:15:41,073 --> 00:15:44,777 人形? あれが影人形か。 250 00:15:44,777 --> 00:15:48,114 逃がすか! 251 00:15:48,114 --> 00:15:51,184 中庭へ追い込もう 陣がある。 252 00:15:51,184 --> 00:15:54,754 入れば いつでも発動できるよう 的場がいるはずだ。 253 00:15:54,754 --> 00:15:58,424 そのために 庭の随所に いろいろ仕掛けた。 254 00:15:58,424 --> 00:16:01,427 もしかして 鏡も使ったりしてます? 255 00:16:01,427 --> 00:16:03,429 仕掛けの一部だ。 256 00:16:03,429 --> 00:16:06,766 中庭に 落ちて 割れている鏡があったんです。 257 00:16:06,766 --> 00:16:08,768 まずいね➡ 258 00:16:08,768 --> 00:16:11,437 そこへ行って 鏡を戻してくれないか。 259 00:16:11,437 --> 00:16:15,842 かけらでもいい 木の幹に 鏡を置くための刀傷が➡ 260 00:16:15,842 --> 00:16:18,444 入ってるはずだ。 わかりました。 261 00:16:18,444 --> 00:16:20,780 頼んだぞ! 262 00:16:20,780 --> 00:16:24,150 見つけしだい ふっ飛ばしてやろう と思っていたが➡ 263 00:16:24,150 --> 00:16:26,786 私では祓えんタイプのようだ。 264 00:16:26,786 --> 00:16:29,455 禁術ってのは やっかいだなぁ。 265 00:16:29,455 --> 00:16:31,824 先生にも祓えないのか? 266 00:16:31,824 --> 00:16:33,826 あんなもんを作り出すなど…。 267 00:16:33,826 --> 00:16:37,463 まったく 祓い屋は いまいましい…。 268 00:16:37,463 --> 00:16:39,465 《俺には 先生がいるから➡ 269 00:16:39,465 --> 00:16:41,968 どれだけ助かっているか わからない。 270 00:16:41,968 --> 00:16:46,472 けれど そういう出会いが 訪れるほうが まれなんだ》 271 00:16:48,808 --> 00:16:52,478 < いつでも そばに立つような 強い者に出会えなくて➡ 272 00:16:52,478 --> 00:16:55,114 自分で 作り出せるかもしれないと➡ 273 00:16:55,114 --> 00:16:58,117 禁術に手を出した人が 生み出した妖怪…。 274 00:16:58,117 --> 00:17:02,121 いびつに結ばれた縁…> 275 00:17:02,121 --> 00:17:04,757 あっ…。 276 00:17:04,757 --> 00:17:07,126 《的場さんのいる陣のほうへ 向かっている。 277 00:17:07,126 --> 00:17:09,395 早く鏡を戻さないと!》 278 00:17:21,774 --> 00:17:25,444 岩を裂きて進むは 赤にあらじ。 279 00:17:25,444 --> 00:17:30,449 ここか! 的場! 280 00:17:30,449 --> 00:17:34,453 砕け。 道を さまたげるものなり。 281 00:17:38,524 --> 00:17:40,526 あっ…。 282 00:17:46,432 --> 00:17:49,435 あっ! 283 00:17:49,435 --> 00:17:51,437 まだ動くか! 284 00:17:51,437 --> 00:17:53,439 ⚟うお~! 285 00:17:53,439 --> 00:17:55,875 うん? なんの声だ!? 286 00:17:55,875 --> 00:17:58,444 夏目くん 離れていなさい。 287 00:17:58,444 --> 00:18:02,114 《上空から声が…》 288 00:18:02,114 --> 00:18:04,684 チッ こんなときに 来やがった。 289 00:18:06,786 --> 00:18:12,758 うお~! あっ…。 290 00:18:12,758 --> 00:18:15,161 うおっ…。 291 00:18:18,197 --> 00:18:21,100 大丈夫かい? はい。 292 00:18:21,100 --> 00:18:23,769 また外したな バケモノめ。 293 00:18:23,769 --> 00:18:26,739 それは 的場の右目ではないよ。 294 00:18:26,739 --> 00:18:28,774 さっさと帰りな! 295 00:18:28,774 --> 00:18:31,444 おっ おぉ…。 296 00:18:31,444 --> 00:18:34,747 《あれは 目? 右目がない》 297 00:18:34,747 --> 00:18:36,816 フー。 298 00:18:36,816 --> 00:18:39,852 《これが 的場家の右目を狙う妖怪…》 299 00:18:39,852 --> 00:18:42,822 うお~。 (物音) 300 00:18:45,424 --> 00:18:47,760 《そうだった まだ…》 301 00:18:47,760 --> 00:18:49,762 ちょうど よかった。 302 00:18:49,762 --> 00:18:54,767 おい バケモノ その人形も私の右目を狙っている。 303 00:18:54,767 --> 00:18:58,104 わうっ? ソイツに取られてしまうかもなぁ。 304 00:18:58,104 --> 00:19:01,107 うっ…。 305 00:19:01,107 --> 00:19:03,776 ぐわぁ! 306 00:19:03,776 --> 00:19:05,745 あっ…。 307 00:19:09,782 --> 00:19:12,184 片づいたか。 308 00:19:12,184 --> 00:19:17,123 《的場一門が倒し損ねた妖怪を 一瞬で…》 309 00:19:17,123 --> 00:19:20,459 右目 右目…。 310 00:19:20,459 --> 00:19:23,763 どこいった 右目…。 311 00:19:23,763 --> 00:19:26,098 おぞましいヤツだ。 312 00:19:26,098 --> 00:19:29,769 < その黒い妖は ブツブツつぶやきながら➡ 313 00:19:29,769 --> 00:19:33,172 はうように どこかへ消えていった> 314 00:19:35,207 --> 00:19:37,610 アイツは 力が強力で➡ 315 00:19:37,610 --> 00:19:40,780 ほとんどの結界が 効かぬほどでもあるくせに➡ 316 00:19:40,780 --> 00:19:43,616 どうも 目は あまりよくないらしい。 317 00:19:43,616 --> 00:19:46,452 鼻がきくから 的場を見つけるが➡ 318 00:19:46,452 --> 00:19:49,455 こうして 目玉に似たものを並べられると➡ 319 00:19:49,455 --> 00:19:52,091 目移りしては 見失う。 320 00:19:52,091 --> 00:19:57,096 欲深くて およそ知的とはいえぬ醜悪さ。 321 00:19:57,096 --> 00:20:02,401 私はね 夏目くん 愚かなものは大嫌いなんですよ。 322 00:20:04,437 --> 00:20:07,840 ただ ときどき ものすごく まれですが➡ 323 00:20:07,840 --> 00:20:11,444 あの黒いだけのただの醜い塊が➡ 324 00:20:11,444 --> 00:20:15,781 こざかしくも人の姿に化けて やってくるときもあるんです。 325 00:20:15,781 --> 00:20:18,751 えっ? 私や 一門にとって➡ 326 00:20:18,751 --> 00:20:23,189 懐かしい人間や 知っている人間に化けてね。 327 00:20:23,189 --> 00:20:26,792 あっ…。 でも すぐにバレるんです。 328 00:20:26,792 --> 00:20:30,830 右目がないから。 329 00:20:30,830 --> 00:20:34,100 あっ…。 330 00:20:34,100 --> 00:20:38,771 <的場一門の複雑さを思うと 気の毒な気がしたが➡ 331 00:20:38,771 --> 00:20:40,773 えたいの知れない妖怪を➡ 332 00:20:40,773 --> 00:20:44,176 心底嫌悪しながらも 利用している関係に➡ 333 00:20:44,176 --> 00:20:47,279 心が ひどくざわついた> 334 00:20:47,279 --> 00:20:51,450 まったく 祓い屋は好きになれん。 335 00:20:51,450 --> 00:20:54,453 そう ひとつに くくることないだろ。 336 00:20:57,123 --> 00:20:59,492 ⦅的場:あたりが 明るくなってきましたね。 337 00:20:59,492 --> 00:21:03,129 そろそろ雨もあがりそうだ。 338 00:21:03,129 --> 00:21:07,133 外に出ても よさそうですね。 339 00:21:07,133 --> 00:21:09,168 ありがとうございました。 340 00:21:09,168 --> 00:21:11,170 えっ? 341 00:21:11,170 --> 00:21:13,205 あぁ。 342 00:21:13,205 --> 00:21:16,108 君とは ゆっくり話したいところですが➡ 343 00:21:16,108 --> 00:21:20,112 このあとも仕事がありますので またの機会に。 344 00:21:20,112 --> 00:21:22,114 的場さん。 345 00:21:22,114 --> 00:21:24,116 一人で来たのは➡ 346 00:21:24,116 --> 00:21:28,120 一門の人を 危険に巻き込まないためですか? 347 00:21:28,120 --> 00:21:32,458 手抜きをしているのを 知られたくないからですよ。 348 00:21:32,458 --> 00:21:35,127 それでは これで。 349 00:21:38,464 --> 00:21:43,102 あぁ このことは ご内密に⦆ 350 00:21:43,102 --> 00:21:47,439 しかし 不気味なヤツだったな。 351 00:21:47,439 --> 00:21:49,608 そうだな。 352 00:21:49,608 --> 00:21:53,546 <自分だったら 耐えられるだろうか…。 353 00:21:53,546 --> 00:21:56,849 降ってきたり 横から飛びかかってきたり…> 354 00:21:56,849 --> 00:22:00,452 ⦅時には 私や一門にとって➡ 355 00:22:00,452 --> 00:22:05,457 懐かしい人間や 知っている人間に化けてね⦆ 356 00:22:05,457 --> 00:22:10,129 <それを ただただ笑う的場さんは やはり…。 357 00:22:10,129 --> 00:22:13,399 ひどく遠い人に見えた> 358 00:24:11,116 --> 00:24:14,086 あぁ もう やだピョーン! やっ やだ もう帰る!