1 00:01:43,070 --> 00:01:47,074 (夏目)ただいま。 (塔子)まぁ うれしい。 ぜひ! 2 00:01:47,074 --> 00:01:50,510 えぇ 私も滋さんも 大好きなんですよ。 3 00:01:50,510 --> 00:01:52,512 《大好き?》 4 00:01:52,512 --> 00:01:55,415 あっ よかった。 今 帰ってきました。 5 00:01:55,415 --> 00:01:59,086 貴志くんも好きよね ビワ。 ビワ? 6 00:01:59,086 --> 00:02:02,422 はい…。 はい 貴志くんにお電話よ。 7 00:02:02,422 --> 00:02:05,092 お友達。 えっ。 8 00:02:05,092 --> 00:02:07,094 はい 貴志です。 9 00:02:07,094 --> 00:02:09,663 ☎(名取)やぁ 夏目 元気かい? 10 00:02:15,402 --> 00:02:17,738 (ざわめき声) 11 00:02:17,738 --> 00:02:20,073 ねぇ あれ…。 えっ まさか。 12 00:02:20,073 --> 00:02:24,378 俳優の名取周一じゃない? どうしてこんなところに。 13 00:02:27,080 --> 00:02:29,783 相変わらず 声かけづらい。 14 00:02:29,783 --> 00:02:32,119 (ニャンコ先生)磨きがかかってきたな。 15 00:02:32,119 --> 00:02:36,156 (名取)あっ 夏目 こっちこっち~。 わ~っ!! 16 00:02:36,156 --> 00:02:38,759 お待たせしました! さぁ 行きましょう! 17 00:02:38,759 --> 00:02:42,796 相変わらずせっかちだなぁ 夏目は。 18 00:02:42,796 --> 00:02:49,102 お前 車持ってないのか? (名取)列車好きなんだよね。 19 00:02:49,102 --> 00:02:53,106 <列車を乗り継ぎ 名取さんが 連れてってくれたのは➡ 20 00:02:53,106 --> 00:02:58,111 山奥なのに 大きな屋敷の並ぶ不思議な一角。 21 00:02:58,111 --> 00:03:01,448 そのなかに旧依島邸はあった> 22 00:03:01,448 --> 00:03:03,450 ビワ ビワ~! 23 00:03:03,450 --> 00:03:06,386 あれ以来 少し交流ができてね。 24 00:03:06,386 --> 00:03:10,424 何冊かの本を取ってきてほしいと 鍵を預かったんだ。 25 00:03:10,424 --> 00:03:13,727 代わりに ビワを 好きなだけ採っていいからって。 26 00:03:13,727 --> 00:03:17,731 ナメられてるな。 依島さんって➡ 27 00:03:17,731 --> 00:03:20,734 案山子の妖怪のときに お世話になった…。 28 00:03:20,734 --> 00:03:23,403 なぜ自分で来ないんですか? 29 00:03:23,403 --> 00:03:27,774 あぁ この一帯が祓い屋とは 縁の深い土地なんだ。 30 00:03:27,774 --> 00:03:33,413 妖怪に触れたくない人間には 近寄りたくない場所でもあるのさ。 31 00:03:33,413 --> 00:03:38,752 ホントは 夏目のことも 誘うつもりはなかったんだけど…。 32 00:03:38,752 --> 00:03:42,122 最近どうしてるかと 何気なく電話してみたら➡ 33 00:03:42,122 --> 00:03:45,726 塔子さんが出て あれこれ近況を聞かれ➡ 34 00:03:45,726 --> 00:03:49,730 返答に困って つい ビワの話をしてしまって。 35 00:03:49,730 --> 00:03:55,102 そしたら 貴志くんも 連れて行ってもらえないかって…。 36 00:03:55,102 --> 00:03:57,771 すまない。 プッ。 37 00:03:57,771 --> 00:03:59,739 でも うれしいです。 38 00:03:59,739 --> 00:04:02,442 一緒にいろいろ 連れてってもらえるのは。 39 00:04:04,411 --> 00:04:09,416 うわぁ… 大きいですね。 おぉ こんなに!! 40 00:04:09,416 --> 00:04:12,419 ここが旧依島邸だよ。 41 00:04:12,419 --> 00:04:14,821 名取さんは ビワ好きですか? 42 00:04:14,821 --> 00:04:18,725 どうかな 初めて食べたのが 甘くなかったから➡ 43 00:04:18,725 --> 00:04:22,729 ピンとは来ないなぁ。 ここのは甘そうですよ。 44 00:04:22,729 --> 00:04:25,732 おいしいといいですね。 そうだね。 45 00:04:25,732 --> 00:04:31,404 じゃあ 私は本を取ってくるから 夏目は ビワを頼む。 はい。 46 00:04:31,404 --> 00:04:33,406 ひゃっほ~! 47 00:04:33,406 --> 00:04:36,076 そんなに好きだったのか 先生。 48 00:04:36,076 --> 00:04:40,413 アホ なかなかの高級品だろうが。 49 00:04:40,413 --> 00:04:44,451 俺は 手の届くのを採るから 先生は 上のほうをよろしく。 50 00:04:44,451 --> 00:04:48,421 任せろ! 私が 飛び切り甘いのをゲットしてやる! 51 00:04:48,421 --> 00:04:52,392 調子に乗って枝を折るなよ 先生! あっ ビワ ビワ! 52 00:04:52,392 --> 00:04:55,796 さてと…。 53 00:04:55,796 --> 00:04:57,798 よっ…。 54 00:05:03,069 --> 00:05:06,740 《結構高いな…。 55 00:05:06,740 --> 00:05:12,078 家主は去ったのに 庭の草木は生き続けるんだな》 56 00:05:12,078 --> 00:05:15,382 (物音) 57 00:05:15,382 --> 00:05:20,086 《旗かな? あそこは ひとつ向こうの家か》 58 00:05:22,088 --> 00:05:24,090 ん? 59 00:05:24,090 --> 00:05:26,059 あっ…。 60 00:05:30,730 --> 00:05:32,732 うわっ! 61 00:05:32,732 --> 00:05:36,102 夏目 お待たせ。 わっ あっあっ…。 62 00:05:36,102 --> 00:05:39,139 危ない! 63 00:05:39,139 --> 00:05:43,743 す すみません…。 い いや… 大丈夫かい? 64 00:05:43,743 --> 00:05:46,413 何やっとるんだ お前ら。 65 00:05:46,413 --> 00:05:51,084 ひとつ向こうの家から この布が飛んできたんです。 66 00:05:51,084 --> 00:05:53,386 布? 67 00:05:53,386 --> 00:05:57,724 ここかい? はい 確かに この家から…。 68 00:05:57,724 --> 00:06:01,394 でも…。 人の住んでる気配がないな。 69 00:06:01,394 --> 00:06:07,767 表札もないし 空き家なのかな。 中へ入って声をかけてみよう。 70 00:06:07,767 --> 00:06:12,405 こんにちは。 どなたかいらっしゃいませんか? 71 00:06:12,405 --> 00:06:16,076 大きな屋敷だな。 む~ん。 72 00:06:16,076 --> 00:06:18,478 おかしな感覚の家だ。 73 00:06:18,478 --> 00:06:22,749 何か嫌な気配がするようで 空っぽな感じもする。 74 00:06:22,749 --> 00:06:26,119 空っぽ? 私は玄関へ行くから➡ 75 00:06:26,119 --> 00:06:31,758 夏目は 人を見たって辺りを 回ってみてくれ。 はい。 76 00:06:31,758 --> 00:06:37,063 こんにちは~ どなたか…。 77 00:06:37,063 --> 00:06:39,766 やはり空き家かぁ…。 78 00:06:39,766 --> 00:06:41,735 ん? 79 00:06:48,408 --> 00:06:54,414 新しい足跡… まさか空き巣? 80 00:06:54,414 --> 00:06:57,817 ごめんください 近所のものですが…。 81 00:06:57,817 --> 00:07:03,390 お い で な さ い ま し。 82 00:07:03,390 --> 00:07:07,093 あっちから見えたのは これだと思うんだけど…。 83 00:07:07,093 --> 00:07:12,399 ホントに人を見たんだろうな。 あぁ 確かに このへんで…。 84 00:07:17,103 --> 00:07:20,140 (的場)おや 夏目くん? 85 00:07:20,140 --> 00:07:26,746 (名取)夏目 まずい! ここでは何か呪術が…。 86 00:07:26,746 --> 00:07:31,084 これはこれは 名取まで。 (名取)的場さん。 87 00:07:31,084 --> 00:07:33,420 この屋敷で何を? 88 00:07:33,420 --> 00:07:36,456 それは こっちのセリフなんですがね。 89 00:07:36,456 --> 00:07:42,128 三春家の屋敷なんですよ ここは。 三春… あっ! 90 00:07:44,764 --> 00:07:49,769 (的場)的場一門である 祓い屋大家十一家の一つで➡ 91 00:07:49,769 --> 00:07:53,740 ずいぶん前に血が途絶え 滅んでしまった一族➡ 92 00:07:53,740 --> 00:07:56,409 それが三春家です。 93 00:07:56,409 --> 00:08:01,915 この家には やっかいな三柱様 というしきたりがありましてね。 94 00:08:01,915 --> 00:08:05,752 数十年に一度 この家の護り神である➡ 95 00:08:05,752 --> 00:08:09,122 3体の妖のうちの 1体がやってくるので➡ 96 00:08:09,122 --> 00:08:12,392 そのお迎えを しなければいけないんです。 97 00:08:12,392 --> 00:08:15,762 交代制の 座敷わらしのようなもんか。 98 00:08:15,762 --> 00:08:18,398 フフッ そうですね。 99 00:08:18,398 --> 00:08:21,067 的場としては 放っておきたいのですが➡ 100 00:08:21,067 --> 00:08:24,437 一門にまで 災いが来ることは避けたい。 101 00:08:24,437 --> 00:08:29,476 だから一応 形式的に お迎えの代行をしているんです。 102 00:08:29,476 --> 00:08:33,747 妖は なぜ来るんですか? 一族が滅んだのに。 103 00:08:33,747 --> 00:08:38,418 3体が交代で9回来るという 約束だったようですね。 104 00:08:38,418 --> 00:08:41,788 あるいは 力は強いくせに➡ 105 00:08:41,788 --> 00:08:47,394 人の血が絶えることも 理解できていない類いのものか…。 106 00:08:47,394 --> 00:08:52,766 異形のものと約束するというのは それほど…。 107 00:08:52,766 --> 00:08:56,736 《それほどやっかいなものだ という言葉を➡ 108 00:08:56,736 --> 00:09:00,073 名取さんは 飲み込んだ気がした。 109 00:09:00,073 --> 00:09:05,478 友人帳のことを話した 俺のためだろうか それとも➡ 110 00:09:05,478 --> 00:09:09,048 的場さんのためでも あるのだろうか》 111 00:09:09,048 --> 00:09:14,087 では 挿しっぱなしの鍵や 玄関の紙人形は その…。 112 00:09:14,087 --> 00:09:18,758 えぇ あなたが開けてしまったので 術のかけ直しをしなければ。 113 00:09:18,758 --> 00:09:21,061 チッ。 チッ。 ハァー。 114 00:09:21,061 --> 00:09:24,097 申し訳ない。 (せきばらい) 115 00:09:24,097 --> 00:09:27,067 私にできることがあれば お手伝いしますが➡ 116 00:09:27,067 --> 00:09:29,068 彼は…。 117 00:09:29,068 --> 00:09:31,738 布を拾って ここへ 名取さんを連れてきたのは➡ 118 00:09:31,738 --> 00:09:35,108 俺ですよ。 しかし…。 119 00:09:35,108 --> 00:09:37,410 夏目くんも 手伝ってくれるのですか。 120 00:09:37,410 --> 00:09:39,679 それは 心強い。 121 00:09:43,283 --> 00:09:45,585 ここが柱の間です。 122 00:09:45,585 --> 00:09:48,588 前回のお迎えは 40年前。 123 00:09:48,588 --> 00:09:52,459 三春家が絶えて どうなるかと思われたが➡ 124 00:09:52,459 --> 00:09:59,098 いちばん穏やかな白爪君が来て 代行は何とか成功したと聞きます。 125 00:09:59,098 --> 00:10:05,171 白爪君は 40年の役を終え 昨日ここを出ていきました。 126 00:10:05,171 --> 00:10:09,742 問題は 8回目の今回 誰が来るのか。 127 00:10:09,742 --> 00:10:15,415 三十年護りの棒棒頭巾であれば 儀式に間違いがないかぎり➡ 128 00:10:15,415 --> 00:10:18,618 今回もお迎えできるとは 思っていますが➡ 129 00:10:18,618 --> 00:10:24,757 いちばん気性の荒い八年護り 赤贄は お迎えも難しく➡ 130 00:10:24,757 --> 00:10:29,095 失敗すると災いを受ける可能性が 高いそうです。 131 00:10:29,095 --> 00:10:33,399 訪れる妖によっては まずい事態になる。 132 00:10:33,399 --> 00:10:37,737 だから念のため 祓う用意もしているんです。 133 00:10:37,737 --> 00:10:41,808 とはいえ やすやす祓えるレベルでは ありませんが…。 134 00:10:41,808 --> 00:10:45,411 フン 面倒な。 135 00:10:45,411 --> 00:10:51,084 でっ? そっちは なぜ 不法侵入 しようとしていたんです? 136 00:10:51,084 --> 00:10:55,522 この家から飛んできた布を わざわざ持ってきてやったんです。 137 00:10:55,522 --> 00:10:57,390 飛んできたって…。 138 00:10:57,390 --> 00:11:00,760 あぁ 旧依島邸に 来ていたんですか。 139 00:11:00,760 --> 00:11:05,398 最近 つるんでいるらしいですね。 何かおもしろいことでも? 140 00:11:05,398 --> 00:11:09,402 的場さんが気にするような ことではありませんよ。 141 00:11:09,402 --> 00:11:11,404 まぁいい。 142 00:11:11,404 --> 00:11:16,075 名取は 玄関の紙人形へ。 夏目くんは 私と来てください。 143 00:11:16,075 --> 00:11:18,678 えっ。 待て 夏目は…。 144 00:11:20,747 --> 00:11:25,752 (柊)主様 夏目は お任せください。 私と猫が守ります。 145 00:11:25,752 --> 00:11:29,756 柊。 フン 足手まといになるなよ。 146 00:11:29,756 --> 00:11:34,427 こっちのセリフだ 猫だるま。 先生と呼べ~! 147 00:11:34,427 --> 00:11:37,764 夏目 例の遺品は 持ってきてるのかい? 148 00:11:37,764 --> 00:11:39,832 えっ!? いえ…。 149 00:11:39,832 --> 00:11:42,402 そうか よかった。 150 00:11:42,402 --> 00:11:45,738 的場には知られないほうが いいものだからね。 151 00:11:45,738 --> 00:11:49,409 はい。 まぁ 持ってきてたら➡ 152 00:11:49,409 --> 00:11:53,413 有無を言わさず 夏目を ここから追い出せたんだけどな。 153 00:11:53,413 --> 00:11:57,083 いいね 無茶はしないように。 はい。 154 00:11:57,083 --> 00:12:00,753 《あぁ いつの間にか➡ 155 00:12:00,753 --> 00:12:04,757 ひとりで 抱え込んでいたはずのものが…。 156 00:12:04,757 --> 00:12:08,728 俺も 何かができたらいいのに…》 157 00:12:14,100 --> 00:12:17,070 それで 俺は何をすれば? 158 00:12:17,070 --> 00:12:19,739 今は特に。 えっ? 159 00:12:19,739 --> 00:12:22,775 君には ただ見ていてもらいたい。 160 00:12:22,775 --> 00:12:26,412 そうして もし 妖を始末することになったら➡ 161 00:12:26,412 --> 00:12:31,084 力を貸してもらえると ありがたいんですが。 162 00:12:31,084 --> 00:12:37,090 的場も人員はいますが 使えるヤツは多くはないんでねぇ。 163 00:12:37,090 --> 00:12:41,527 じゃあ 始末するような事態に しなければいい。 164 00:12:41,527 --> 00:12:44,397 的場さんは とても力が強いんでしょう? 165 00:12:44,397 --> 00:12:48,768 俺の力も強いって言うなら きっとそれもできるはずだ。 166 00:12:48,768 --> 00:12:53,406 始末なんて手伝いませんが そっちならつきあいますよ。 167 00:12:53,406 --> 00:12:55,441 ほう。 168 00:12:55,441 --> 00:12:59,078 おい こら 夏目! 私の仕事を増やす気か! 169 00:12:59,078 --> 00:13:01,748 それと 少し気になることがあるんです。 170 00:13:01,748 --> 00:13:03,783 なんです? 171 00:13:03,783 --> 00:13:07,720 あの布 迎えの儀式用の旗だったんでしょ。 172 00:13:07,720 --> 00:13:09,756 俺 見たんです。 173 00:13:09,756 --> 00:13:15,061 はためいていた旗のひもを切る ハサミを持った手を。 174 00:13:15,061 --> 00:13:19,098 人でしたか? それとも妖怪? 175 00:13:19,098 --> 00:13:25,104 それは… 手だけだったので…。 なるほど…。 176 00:13:25,104 --> 00:13:28,408 どちらにしろ 我々の邪魔をもくろむヤツが➡ 177 00:13:28,408 --> 00:13:32,412 潜り込んでいるということですね。 178 00:13:32,412 --> 00:13:35,081 何のために…。 179 00:13:35,081 --> 00:13:37,083 どうした? 夏目。 180 00:13:37,083 --> 00:13:41,087 面か。 視線を感じた気がしたけど…。 181 00:13:44,123 --> 00:13:46,759 この面は のぞき穴になっているんです。 182 00:13:46,759 --> 00:13:50,763 裏に誰かいたようだな。 (足音) 183 00:13:50,763 --> 00:13:53,733 追え 隣の部屋だ。 184 00:13:53,733 --> 00:13:56,102 夏目 私も行っていいか。 185 00:13:56,102 --> 00:13:58,738 さっきから 気になる気配があるのだが➡ 186 00:13:58,738 --> 00:14:03,109 どうもこの屋敷は術だらけで 気配がつかみにくい。 187 00:14:03,109 --> 00:14:06,112 あぁ 頼む 柊。 188 00:14:06,112 --> 00:14:11,084 誘った夏目が来てくれたのを 名取は喜んでいた。 189 00:14:11,084 --> 00:14:15,455 また巻き込んでしまったが これに懲りず これからも…。 190 00:14:15,455 --> 00:14:17,490 もちろん。 191 00:14:17,490 --> 00:14:21,094 これが終わったら 一緒にビワを採ろう。 あぁ。 192 00:14:21,094 --> 00:14:25,131 夏目を頼む 猫だるま。 先生を! つけろ!! 193 00:14:25,131 --> 00:14:28,134 では! おいこら! 194 00:14:28,134 --> 00:14:31,804 やはり旧依島邸にいたのですね。 195 00:14:31,804 --> 00:14:35,108 あそこのビワは うまそうだ。 196 00:14:35,108 --> 00:14:39,779 さて そろそろ おいでになる時間です。 197 00:14:39,779 --> 00:14:42,448 この迎え用の面を。 198 00:14:42,448 --> 00:14:45,785 人間の息をかけるのは 不敬だそうで。 199 00:14:45,785 --> 00:14:49,422 三柱様は 玄関から入ってくるのですが➡ 200 00:14:49,422 --> 00:14:52,425 そのときは まだ 人と同じくらいの大きさで➡ 201 00:14:52,425 --> 00:14:56,429 顔もない。 柱の間に入って初めて➡ 202 00:14:56,429 --> 00:14:59,465 3体のうち 誰が来たかわかるのです。 203 00:14:59,465 --> 00:15:04,103 それまで どいつかわからんのか。 たちの悪い神格だな。 204 00:15:04,103 --> 00:15:07,073 一応 見張りは増やしてみますが➡ 205 00:15:07,073 --> 00:15:11,144 君が楽観しているように うまくいくかどうか…。 206 00:15:11,144 --> 00:15:15,748 旗を切った者は 何のために 儀式の邪魔なんかするんでしょう。 207 00:15:15,748 --> 00:15:18,751 うちは 敵が多いですから。 208 00:15:18,751 --> 00:15:21,420 失敗させて災いをふりかけ➡ 209 00:15:21,420 --> 00:15:26,826 一門の勢力をそぎたいという やからもいるのでしょう。 210 00:15:26,826 --> 00:15:31,764 的場さんは… 祓い屋を辞めたいと 思ったことはないんですか? 211 00:15:31,764 --> 00:15:35,434 ありませんね。 ただの一度も。 212 00:15:35,434 --> 00:15:38,104 そうですか…。 213 00:15:38,104 --> 00:15:42,074 《なぜだか それを聞いてほっとした。 214 00:15:42,074 --> 00:15:44,744 名取さんは どうだろう…。 215 00:15:44,744 --> 00:15:49,415 いつも揺らいでいる 優しいあの人は…》 216 00:15:49,415 --> 00:15:55,087 怪しいヤツがいたら すぐに処理を。 私は 玄関を見てきます。 217 00:15:55,087 --> 00:15:57,757 捕まえたら知らせます。 218 00:15:57,757 --> 00:16:00,092 とは言ったものの…。 219 00:16:00,092 --> 00:16:02,762 怪しくないのがいないな。 220 00:16:02,762 --> 00:16:08,401 でも こんなに大勢いるのに なんだか 家の中 さみしいな。 221 00:16:08,401 --> 00:16:13,105 そりゃそうだ。 長年 人の住んでいない家だからな。 222 00:16:15,408 --> 00:16:17,810 (名取)的場さん! 223 00:16:17,810 --> 00:16:21,414 紙人形は仕掛け直した。 夏目は? 224 00:16:21,414 --> 00:16:25,084 妨害者がいるので 探してもらってます。 225 00:16:25,084 --> 00:16:28,521 あの子を便利に使うのは やめてもらえませんか。 226 00:16:28,521 --> 00:16:30,423 祓い屋なのに 引っ張り回してるのは➡ 227 00:16:30,423 --> 00:16:32,425 そっちでしょう? 228 00:16:32,425 --> 00:16:36,395 それに 決めるのは 彼自身なのだし。 229 00:16:36,395 --> 00:16:38,397 しかし…。 (物音) 230 00:16:38,397 --> 00:16:43,102 さぁ そろそろ時間ですよ。 (物音) 231 00:16:43,102 --> 00:16:45,438 何の音だ? (物音) 232 00:16:45,438 --> 00:16:47,740 (的場)あの洋間からですね。 (物音) 233 00:16:47,740 --> 00:16:51,077 使わない部屋は閉めたのですが…。 (物音) 234 00:16:51,077 --> 00:16:54,080 (物音) 235 00:17:00,419 --> 00:17:03,422 うわっ! 236 00:17:03,422 --> 00:17:07,693 まずい 閉じ込められた。 (鍵がかかる音) 237 00:17:09,862 --> 00:17:12,064 おい! 来たぞ 急げ。 238 00:17:12,064 --> 00:17:15,768 なんだなんだ? 騒がしくなってきたな。 239 00:17:15,768 --> 00:17:18,070 お迎えする時間だって 言ってたからな。 240 00:17:18,070 --> 00:17:22,408 こっちも早く 妨害者を見つけないと。 241 00:17:22,408 --> 00:17:24,744 先生は何も感じないのか? 242 00:17:24,744 --> 00:17:26,779 フン! 甘いぞ夏目。 243 00:17:26,779 --> 00:17:31,417 祓い屋の屋敷内で この私が役に立つと思うな。 244 00:17:31,417 --> 00:17:35,087 (戸が開く音) 245 00:17:35,087 --> 00:17:38,758 まり あげる。 246 00:17:38,758 --> 00:17:43,763 こどもは おそとで あそんで おいで。 247 00:17:43,763 --> 00:17:49,735 だから じゃまのじゃましちゃ だ~め~。 248 00:17:51,737 --> 00:17:53,739 だめか。 249 00:17:53,739 --> 00:17:57,810 妨害者がいるというのは 間違いないようですね。 250 00:17:57,810 --> 00:18:02,081 どうします? どうって 蹴破ってでも出ますよ。 251 00:18:02,081 --> 00:18:05,084 そうしますか。 扉は古い。 252 00:18:05,084 --> 00:18:07,086 ちょうつがいを壊せば…。 253 00:18:07,086 --> 00:18:10,756 無茶を…。 254 00:18:10,756 --> 00:18:13,092 (名取)窓が割れない? 255 00:18:13,092 --> 00:18:15,094 妙ですね。 256 00:18:15,094 --> 00:18:18,431 さっき開いていたところも 閉じている。 257 00:18:18,431 --> 00:18:20,766 これは…。 258 00:18:20,766 --> 00:18:23,436 室内を調べてみましょう。 259 00:18:26,806 --> 00:18:28,841 うわっ…。 260 00:18:28,841 --> 00:18:31,110 面? へぇ…。 261 00:18:31,110 --> 00:18:36,682 本当に妙な物の多い屋敷だ。 これも のぞき穴でしょうか? 262 00:18:39,118 --> 00:18:42,755 下がって! 263 00:18:42,755 --> 00:18:44,757 刃物…。 264 00:18:44,757 --> 00:18:49,428 こんな物騒なわなを 仕掛けるようなヤツが 妨害を? 265 00:18:49,428 --> 00:18:53,432 いや これは 三春家に もともとあった仕掛けでしょう。 266 00:18:53,432 --> 00:18:56,469 妨害者が我々を閉じ込めた際➡ 267 00:18:56,469 --> 00:18:59,739 侵入者用の術わなが 発動してしまった➡ 268 00:18:59,739 --> 00:19:03,109 というところでしょうか。 術…。 269 00:19:03,109 --> 00:19:05,745 それで窓が割れないのか。 270 00:19:05,745 --> 00:19:10,182 外の式たちも呼べそうにないし やっかいだな。 271 00:19:10,182 --> 00:19:15,755 そうですか? 術なら解いてしまえばいい。 272 00:19:15,755 --> 00:19:19,425 式といえば 相変わらず あの3匹ですか? 273 00:19:19,425 --> 00:19:24,096 名取なら もっと使える妖怪と 結べばよいものを。 274 00:19:24,096 --> 00:19:30,102 適当に拾ってばかりでは いつまでも上へ行けませんよ。 275 00:19:30,102 --> 00:19:34,407 ごもっともですが 私には これがいいんです。 276 00:19:34,407 --> 00:19:39,111 私には私なりに探している なりたい姿があるんです。 277 00:19:39,111 --> 00:19:44,750 手探りでもいいから それを目指していきたいんです。 278 00:19:44,750 --> 00:19:50,790 三春家も昔は 独自の主義を持つ 高潔な名家だったそうです。 279 00:19:50,790 --> 00:19:54,760 しかし 甘い行動が衰退を招き➡ 280 00:19:54,760 --> 00:19:59,098 後期には この部屋のような えげつないわなを張ったり➡ 281 00:19:59,098 --> 00:20:03,769 正体もわからない化け物を 三柱様と呼んで祀った。 282 00:20:03,769 --> 00:20:07,440 それなのに 使いこなすこともできずに➡ 283 00:20:07,440 --> 00:20:12,411 いびつな屋敷と 化け物だけを残して絶えた。 284 00:20:12,411 --> 00:20:16,849 悪名高い的場の一門にまで 入ったのに…。 285 00:20:16,849 --> 00:20:21,420 正直 一門だった 三春を守れなかった➡ 286 00:20:21,420 --> 00:20:24,790 当時の的場も どうかと思いますがね。 287 00:20:24,790 --> 00:20:27,760 的場さんは…。 288 00:20:27,760 --> 00:20:29,762 名取? (せきこむ声) 289 00:20:29,762 --> 00:20:32,431 あ いえ…。 (せきこむ声) 290 00:20:32,431 --> 00:20:36,802 すみません。 気のせいかもしれないのですが…。 291 00:20:36,802 --> 00:20:41,107 息が苦しく… なってきてませんか? 292 00:20:41,107 --> 00:20:45,478 チッ… やってくれたな。 293 00:20:45,478 --> 00:20:47,780 (鈴の音) 294 00:20:47,780 --> 00:20:49,782 来てますね。 295 00:20:49,782 --> 00:20:53,152 頭首が見当たりませんが どうします? 296 00:20:53,152 --> 00:20:56,188 チッ ボスは どこ行ったんだい? 297 00:20:56,188 --> 00:20:58,791 まさか抜け出して 菓子でも買いにいってるんじゃ。 298 00:20:58,791 --> 00:21:01,761 プッ。 笑い事じゃないんだよ。 299 00:21:01,761 --> 00:21:03,796 しかたないね。 300 00:21:03,796 --> 00:21:06,432 (七瀬)私たちで 迎えの言葉を読み上げるよ。 301 00:21:06,432 --> 00:21:08,434 (3人)はい! 302 00:21:16,142 --> 00:21:20,112 夏目。 旗を切ったり➡ 303 00:21:20,112 --> 00:21:23,115 迎えの儀式の邪魔をしているのは お前か? 304 00:21:23,115 --> 00:21:29,755 そう。 おまえ はらいや? いや。 305 00:21:29,755 --> 00:21:32,758 ふぎゃ! かえれ こども。 306 00:21:32,758 --> 00:21:34,760 待て! 307 00:21:36,795 --> 00:21:39,098 狭っ 気味悪っ。 待ってくれ! 308 00:21:39,098 --> 00:21:41,767 どうして儀式の邪魔をするんだ! 309 00:21:41,767 --> 00:21:44,436 待ってくれ…。 ふにゃっ!? 310 00:21:44,436 --> 00:21:46,438 うわっ! 311 00:21:52,444 --> 00:21:55,080 あぶない。 312 00:21:55,080 --> 00:21:58,083 あ ありがとう…。 313 00:21:58,083 --> 00:22:01,120 《悪いやつではないのか?》 314 00:22:01,120 --> 00:22:04,123 なぜ 儀式の妨害を? 315 00:22:04,123 --> 00:22:10,462 みはるに きえてほしいから。 316 00:22:10,462 --> 00:22:13,132 (2人)うわぁ~! 317 00:24:11,083 --> 00:24:14,086 おぉ こんなに! ビワ ビワ!