1 00:00:06,006 --> 00:00:08,675 <森の小さな洞窟。 2 00:00:08,675 --> 00:00:13,347 そこに 1個の竜の卵が 産み落とされた。 3 00:00:13,347 --> 00:00:17,684 卵は 出産のために 偶然 洞窟に来た➨ 4 00:00:17,684 --> 00:00:21,021 母猫によって温められ➨ 5 00:00:21,021 --> 00:00:26,193 母猫は 子猫たちと共に この竜の子を育てた。 6 00:00:26,193 --> 00:00:29,696 母猫の愛情を受けた 竜の子は➨ 7 00:00:29,696 --> 00:00:32,366 他の子猫たちと兄弟のように➨ 8 00:00:32,366 --> 00:00:35,369 すくすく成長していく。 9 00:00:35,369 --> 00:00:37,871 ところが ある日➨ 10 00:00:37,871 --> 00:00:41,875 母猫は 人間の魔法によって 召喚されてしまった。 11 00:00:41,875 --> 00:00:44,711 「皆 仲よく過ごすこと」➨ 12 00:00:44,711 --> 00:00:49,716 「決してケンカはしないように」と 言葉を残して…。 13 00:00:49,716 --> 00:00:53,887 時は流れ 立派に成長した竜。 14 00:00:53,887 --> 00:00:56,723 彼は母猫の言葉を守り➨ 15 00:00:56,723 --> 00:01:02,229 森の猫たちを家族として 今も守り続けている> 16 00:02:50,037 --> 00:02:53,874 <森の猫 ケットシーたちから➨ 17 00:02:53,874 --> 00:02:57,544 羽のおじちゃんと呼ばれる 竜が住む この洞窟には➨ 18 00:02:57,544 --> 00:03:02,482 出産の季節になると 身ごもった猫たちがやってくる> 19 00:03:02,482 --> 00:03:05,152 (猫竜)うん? 20 00:03:05,152 --> 00:03:07,821 <今年は 2組の夫婦。 21 00:03:07,821 --> 00:03:10,824 片方は 初産の若い猫。 22 00:03:10,824 --> 00:03:13,493 そして もう片方は…> 23 00:03:13,493 --> 00:03:15,495 羽のおじちゃん…。 24 00:03:15,495 --> 00:03:18,165 お前… その足は どうしたのだ? 25 00:03:18,165 --> 00:03:23,336 あ… 毛皮を取ろうとする 人間たちにやられちゃったの。 26 00:03:23,336 --> 00:03:25,338 人間だと!? 27 00:03:25,338 --> 00:03:29,176 だから おじちゃんのところで 産もうかなって…。 28 00:03:29,176 --> 00:03:31,178 ん? 29 00:03:37,684 --> 00:03:40,520 おじちゃん!? 30 00:03:40,520 --> 00:03:43,690 また人間か また人間か! 31 00:03:43,690 --> 00:03:46,359 食うためでなく毛皮だと!? 32 00:03:46,359 --> 00:03:49,362 あれほど強く 警告したというのに! 33 00:03:49,362 --> 00:03:52,032 ⚟食らえ! あ? 34 00:03:52,032 --> 00:03:55,035 身ごもってる母猫に 手ぇあげるなんて➨ 35 00:03:55,035 --> 00:03:57,204 ふてぇ野郎だ! ん~! 36 00:03:57,204 --> 00:03:59,539 ビリッとするやつを食らえ! 37 00:03:59,539 --> 00:04:01,641 うぅ…。 38 00:04:01,641 --> 00:04:03,810 あぁ…。 39 00:04:03,810 --> 00:04:08,148 こらこら お前たち 何をしている? 40 00:04:08,148 --> 00:04:11,985 あっ 羽のおじちゃん。 ちょうどいいところに! 41 00:04:11,985 --> 00:04:15,322 こいつら 悪いやつなんだ! 一緒に やっつけようよ! 42 00:04:15,322 --> 00:04:17,324 バカ者! 43 00:04:17,324 --> 00:04:20,327 人間を痛めつけるよりも先に➨ 44 00:04:20,327 --> 00:04:23,997 けがをした猫のことを 気にかけぬか! 45 00:04:23,997 --> 00:04:27,000 でも こいつらが悪いやつなのは 本当だよ! 46 00:04:27,000 --> 00:04:29,002 どっか遠い国の王様に➨ 47 00:04:29,002 --> 00:04:31,505 俺たちの森の猫を 送るっていうんだ! 48 00:04:31,505 --> 00:04:33,507 目ん玉 引っかいてやる! 49 00:04:33,507 --> 00:04:39,012 《ふむ… どうやら 森の近くの あの王国とは 無関係の人間か》 50 00:04:39,012 --> 00:04:42,849 よし もっと威力を上げるぞ! お~! おう! 51 00:04:42,849 --> 00:04:44,851 (猫竜)待て! (子猫たち)ん? 52 00:04:44,851 --> 00:04:47,187 この人間たちを殺したら➨ 53 00:04:47,187 --> 00:04:50,190 国同士の 争いの火種になるかもしれん。 54 00:04:50,190 --> 00:04:54,361 そうなれば 街に住む猫たちに 迷惑がかかるぞ。 55 00:04:54,361 --> 00:04:56,530 (子猫たち)あぁ…。 このまま➨ 56 00:04:56,530 --> 00:05:00,467 森に近い街まで連れていき 罰を受けさせるのだ。 57 00:05:00,467 --> 00:05:03,136 わかった! そうするよ。 58 00:05:03,136 --> 00:05:06,973 羽のおじちゃんは どうするの? (猫竜)私は 戻って➨ 59 00:05:06,973 --> 00:05:09,643 出産の手伝いをせねばならん。 60 00:05:09,643 --> 00:05:12,479 そっか。 じゃあ こいつらは任せてよ。 61 00:05:12,479 --> 00:05:16,983 行くぞ 悪いやつらめ。 じたばたすんなよ~。 62 00:05:21,154 --> 00:05:23,657 あぁ…。 あぁ 帰ってきた! 63 00:05:23,657 --> 00:05:27,327 おじちゃん おじちゃん! 産まれちゃいそう どうしよう! 64 00:05:27,327 --> 00:05:29,329 なんだと? 陣痛は? 65 00:05:29,329 --> 00:05:33,166 痛いと思ったら いきなり破水して…。 66 00:05:33,166 --> 00:05:35,502 む? お前の足…。 67 00:05:35,502 --> 00:05:38,338 完全に治っているな。 68 00:05:38,338 --> 00:05:41,841 まさか 回復魔法をかけたのか? 69 00:05:41,841 --> 00:05:45,011 う うん。 なんということを! 70 00:05:45,011 --> 00:05:47,681 (猫竜)おなかの子どもたちまで 元気になって➨ 71 00:05:47,681 --> 00:05:50,016 産まれるのが 早まってしまったではないか! 72 00:05:50,016 --> 00:05:54,854 だ だって おじちゃん 僕 もう心配で 心配で…。 73 00:05:54,854 --> 00:05:57,858 いくら心配でも 後先を考えて…。 74 00:05:57,858 --> 00:06:00,126 ねぇ おじちゃん。 75 00:06:00,126 --> 00:06:03,129 なんだか すごくおなかが痛いんだけど…。 76 00:06:03,129 --> 00:06:05,966 産まれそうなのかな…。 (猫竜)なに!? 77 00:06:05,966 --> 00:06:09,636 つられたというのか? ど どうしよう おじちゃん! 78 00:06:09,636 --> 00:06:12,973 (猫竜)落ち着かんか すぐに中に入るのだ。 79 00:06:12,973 --> 00:06:19,145 大丈夫かい? 大丈夫なの? しっかり… しっかりして。 80 00:06:19,145 --> 00:06:21,982 お前たちのほうが慌ててどうする。 81 00:06:21,982 --> 00:06:25,986 《今年はずいぶん ドタバタだな》 82 00:06:25,986 --> 00:06:32,659 (子猫たちの鳴き声) 83 00:06:32,659 --> 00:06:35,662 (2人)産まれた~! 84 00:06:35,662 --> 00:06:39,100 わぁ もふもふ! かわいい~。 85 00:06:39,100 --> 00:06:42,836 ちっちぇ~。 コロコロしてる~。 86 00:06:42,836 --> 00:06:45,505 (猫竜)1年前は お前たちも こうだったぞ。 87 00:06:45,505 --> 00:06:48,842 だが この子たちも すぐに大きくなる。 88 00:06:48,842 --> 00:06:51,511 お前たちのようにな。 本当に? 89 00:06:51,511 --> 00:06:53,847 本当だとも。 90 00:06:53,847 --> 00:06:55,849 この子たちに笑われないように➨ 91 00:06:55,849 --> 00:06:58,518 狩りと魔法を しっかり覚えなくてはな。 92 00:06:58,518 --> 00:07:02,122 (子猫たち)あ… は~い! 93 00:07:02,122 --> 00:07:04,791 さっ お前たち 狩りに出発するぞ。 94 00:07:04,791 --> 00:07:06,793 (子猫たち)はい! 今日は➨ 95 00:07:06,793 --> 00:07:10,297 赤い崖の近くまで行ってみような。 わ~い! 96 00:07:10,297 --> 00:07:13,633 崖って? 行ってみればわかるぞ。 97 00:07:13,633 --> 00:07:17,971 (鳴き声) 98 00:07:17,971 --> 00:07:22,809 ん? 99 00:07:22,809 --> 00:07:25,312 (クロタマ)みゃっ…。 100 00:07:25,312 --> 00:07:28,148 あ? みゃっ みゃっ…。 101 00:07:28,148 --> 00:07:34,154 フフ… この子は 私の爪に興味があるらしい。 102 00:07:34,154 --> 00:07:37,857 ハハ… 将来は 狩りの名人になるかもね。 103 00:07:42,495 --> 00:07:46,166 もうすぐ乳離れね。 ようやく 爪をしまって➨ 104 00:07:46,166 --> 00:07:50,170 飲んでくれるようになったと 思ったら…。 105 00:07:50,170 --> 00:07:52,505 ん? 106 00:07:52,505 --> 00:07:56,509 子どもたちの食べる物を 用意しなくちゃ。 107 00:07:56,509 --> 00:08:00,447 私たちも狩りに行けるかしら? 行くわよ。 108 00:08:00,447 --> 00:08:03,116 旦那たちだけじゃ 間に合わないもの。 109 00:08:03,116 --> 00:08:06,619 子どもたちは おじちゃんが 見ていてくれるから 安心よ。 110 00:08:06,619 --> 00:08:10,457 おじちゃん お願いね。 うん。 111 00:08:10,457 --> 00:08:12,625 (クロタマ)おじちゃ! ん? 112 00:08:12,625 --> 00:08:14,627 ちゅめ! 113 00:08:14,627 --> 00:08:17,130 フフ…。 にゃむにゃむ…。 114 00:08:17,130 --> 00:08:20,633 ハハ… あの子は また。 115 00:08:20,633 --> 00:08:24,804 よほど羽のおじちゃんの爪が 気に入ってるのね。 116 00:08:24,804 --> 00:08:27,807 後ろ脚だけで立って 人間みたいだ。 117 00:08:27,807 --> 00:08:30,810 この子も 王子様や お姫様のところに➨ 118 00:08:30,810 --> 00:08:32,812 行くかもしれないね。 119 00:08:32,812 --> 00:08:34,814 はぁ…。 120 00:08:34,814 --> 00:08:37,150 《人間… か。 121 00:08:37,150 --> 00:08:39,986 これまで 人間の元に行った子たちは 皆➨ 122 00:08:39,986 --> 00:08:43,323 ごくわずかにいる いい人間を選んで➨ 123 00:08:43,323 --> 00:08:45,658 友人になってはいるが…。 124 00:08:45,658 --> 00:08:49,996 わざわざ危険の中に 飛び込んでいるようなものだ》 125 00:08:49,996 --> 00:08:54,334 いいか? お前は きちんと森の中で暮らすのだぞ。 126 00:08:54,334 --> 00:08:57,337 聞いてるのか? 127 00:08:57,337 --> 00:08:59,506 ちゅめ~! 128 00:08:59,506 --> 00:09:01,941 ちゅめ ちゅめ…。 やれやれ。 129 00:09:01,941 --> 00:09:04,778 (猫竜)よし 皆 そろっているな。 130 00:09:04,778 --> 00:09:07,947 では 今日から 狩りと魔法を教えよう。 131 00:09:07,947 --> 00:09:10,283 (子猫たち)は~い。 132 00:09:10,283 --> 00:09:12,786 アムトアニマハトゥール! 133 00:09:12,786 --> 00:09:14,788 アマヌフィールスガスヴィスカ! 134 00:09:16,790 --> 00:09:18,792 (子猫たち)うわぁ…。 135 00:09:18,792 --> 00:09:21,795 この姿を見せるのは 初めてだったな。 136 00:09:21,795 --> 00:09:24,130 (子猫たち)わぁ…。 このように➨ 137 00:09:24,130 --> 00:09:27,967 体を小さくすることもできれば 大きくすることもできる。 138 00:09:27,967 --> 00:09:29,969 それが魔法。 139 00:09:29,969 --> 00:09:32,472 (子猫たち)うわぁ! (チークロ)羽のおじちゃん! 140 00:09:32,472 --> 00:09:35,308 (クロバネ)しゅっげえ! (クロタマ)縮んだ! 141 00:09:35,308 --> 00:09:37,310 猫だ! 142 00:09:37,310 --> 00:09:39,312 羽はあるわ~。 143 00:09:39,312 --> 00:09:42,148 しっぽある…。 狩りというのは…。 144 00:09:42,148 --> 00:09:45,985 (クロタマ)ちゅめ ちっちぇえ! 柔らか~。 145 00:09:45,985 --> 00:09:50,156 そろそろいいかな 続けるぞ。 146 00:09:50,156 --> 00:09:53,493 狩りというのは 獲物を捕ることを言う。 147 00:09:53,493 --> 00:09:56,496 爪や牙を使って 獲物にとどめを刺し➨ 148 00:09:56,496 --> 00:09:58,832 食べるのだ。 149 00:09:58,832 --> 00:10:02,168 しかしだ 獲物だって 簡単に食べられたくない。 150 00:10:02,168 --> 00:10:05,171 わかるかな? (子猫たち)ん? 151 00:10:08,007 --> 00:10:10,176 (咆哮) 152 00:10:10,176 --> 00:10:12,345 (子猫たち)にゃあ~! 153 00:10:12,345 --> 00:10:15,348 うむ よしよし。 154 00:10:15,348 --> 00:10:18,184 (猫竜)お前たちでも 食われると思えば➨ 155 00:10:18,184 --> 00:10:22,021 そうやって逃げるだろう? フーッ フーッ! 156 00:10:22,021 --> 00:10:24,023 必死で抵抗し➨ 157 00:10:24,023 --> 00:10:27,026 魔法で反撃してくる者だって いるだろう。 158 00:10:27,026 --> 00:10:31,030 それに対抗するには やはり魔法が有効だ。 159 00:10:36,202 --> 00:10:38,204 (子猫たち)おじちゃんに戻った。 160 00:10:38,204 --> 00:10:41,541 あ…。 森に住む 多くの猫が➨ 161 00:10:41,541 --> 00:10:47,213 先祖代々 得意にしてきた魔法 電気の魔法を教えよう。 162 00:10:47,213 --> 00:10:49,549 皆 こっちに来て。 163 00:10:49,549 --> 00:10:52,886 ん? お前 ちゃんと逃げたか? 164 00:10:52,886 --> 00:10:55,388 うん うん。 165 00:10:55,388 --> 00:10:58,391 ふん…。 166 00:11:08,168 --> 00:11:12,172 森で会うのは はじめましてだ 猫竜殿。 167 00:11:12,172 --> 00:11:17,010 この森の奥まで来た人間は 王子が初めてだ。 168 00:11:17,010 --> 00:11:20,513 ハハハ… 一度来てみたかったのだ。 169 00:11:20,513 --> 00:11:23,016 羽のおじちゃんが しゃべってるの…。 170 00:11:23,016 --> 00:11:25,852 人間だよ。 にんげん? 171 00:11:25,852 --> 00:11:28,521 人間の国の王子様だ。 172 00:11:28,521 --> 00:11:32,358 お母ちゃんのお父さんの 兄弟の友達なんだよ。 173 00:11:32,358 --> 00:11:36,196 怖いやつ? でも 見てもブルッとしないぞ。 174 00:11:36,196 --> 00:11:39,032 あの人間は 友達だからかな。 175 00:11:39,032 --> 00:11:42,202 人間は 本当に いろいろなやつがいるんだ。 176 00:11:42,202 --> 00:11:44,370 怖いやつもね。 177 00:11:44,370 --> 00:11:46,873 おぉ これは これは! 178 00:11:46,873 --> 00:11:50,543 こんなに大勢の歓迎 痛み入る。 179 00:11:50,543 --> 00:11:53,713 わぁ なんかすご~い。 180 00:11:53,713 --> 00:11:58,551 おいら やっぱり 一度は 人間の街 見に行きたいなぁ。 181 00:11:58,551 --> 00:12:03,656 《ほら また… 人間の街に行きたがる子たちが。 182 00:12:03,656 --> 00:12:07,560 王子の訪問は 断りたかった》 183 00:12:10,830 --> 00:12:13,333 えいっ! やっ! おい! 184 00:12:13,333 --> 00:12:15,535 列を乱すなよ。 185 00:12:21,007 --> 00:12:23,009 《初めての遠出。 186 00:12:23,009 --> 00:12:26,346 さすがに みんな 緊張しているようだな》 187 00:12:26,346 --> 00:12:28,514 にゃっ にゃっ にゃっ! 188 00:12:28,514 --> 00:12:32,118 お前は いつもどおりすぎる。 にゃっにゃ。 189 00:12:39,692 --> 00:12:42,395 皆 木に登り 身を隠せ! 190 00:12:47,700 --> 00:12:49,702 (猫竜)あの2本足で立っている➨ 191 00:12:49,702 --> 00:12:52,538 仰々しい外見の生き物が 冒険者。 192 00:12:52,538 --> 00:12:55,041 実は あれは人間なんだ。 193 00:12:55,041 --> 00:12:57,210 (子猫たち)えぇ~!? 194 00:12:57,210 --> 00:12:59,545 この前見た王子と違うよ? 195 00:12:59,545 --> 00:13:03,149 人間 あんなに ごっつくないよ? 196 00:13:03,149 --> 00:13:05,485 (クロタマ)おっきい爪がついてる。 197 00:13:05,485 --> 00:13:09,322 (猫竜)もう一方は お前たちも時々見かけたな。 198 00:13:09,322 --> 00:13:11,658 狼どもだ。 199 00:13:11,658 --> 00:13:14,494 人間たちは 爪や牙がない代わりに➨ 200 00:13:14,494 --> 00:13:17,497 手に武器というものを持って戦う。 201 00:13:17,497 --> 00:13:19,666 爪に見えるのも武器だ。 202 00:13:19,666 --> 00:13:21,668 へぇ…。 203 00:13:21,668 --> 00:13:24,837 (猫竜)なかには 魔法を使う者もいる。 204 00:13:24,837 --> 00:13:27,006 はぁ…。 205 00:13:27,006 --> 00:13:30,343 ホント? 魔法を使えないのもいるの? 206 00:13:30,343 --> 00:13:33,680 そうだ 連中は個体差が激しい。 207 00:13:33,680 --> 00:13:36,182 力が強い者➨ 208 00:13:36,182 --> 00:13:39,686 力は弱いが 魔法を使う者 さまざまだ。 209 00:13:39,686 --> 00:13:42,188 うぉ~ ハッ! (うめき声) 210 00:13:42,188 --> 00:13:45,024 せい! 211 00:13:45,024 --> 00:13:47,694 おもしゅれ~。 212 00:13:47,694 --> 00:13:51,531 え~ 変なの。 あっ あいつ! 213 00:13:51,531 --> 00:13:54,534 (クロバネ)魔法 使ってる! イレクエレット! 214 00:13:57,203 --> 00:13:59,205 (うめき声) 215 00:13:59,205 --> 00:14:01,908 いっぺんに2匹も倒した。 216 00:14:04,977 --> 00:14:09,148 フンッ! わぁ…。 217 00:14:09,148 --> 00:14:12,151 ふぁ すごかった~。 218 00:14:12,151 --> 00:14:14,487 冒険者 やるなぁ。 219 00:14:14,487 --> 00:14:17,657 こういう戦いを見せられて よかった。 220 00:14:17,657 --> 00:14:20,493 が あの冒険者は➨ 221 00:14:20,493 --> 00:14:23,996 普通なら この森に来ることのなさそうな➨ 222 00:14:23,996 --> 00:14:26,833 手だれだったな。 (クロタマ)見た 見た? 223 00:14:26,833 --> 00:14:29,335 魔法を使うやつ 見た? 224 00:14:29,335 --> 00:14:33,005 ほら あの木の枝に 魔法をためてたの わかった? 225 00:14:33,005 --> 00:14:35,174 うん うん! (クロタマ)あれがしっぽなんだ! 226 00:14:35,174 --> 00:14:37,844 しっぽ 見た 見た? うん うん。 227 00:14:37,844 --> 00:14:40,179 見た 見た。 228 00:14:40,179 --> 00:14:42,515 (クロタマ)前脚2つ自由だから➨ 229 00:14:42,515 --> 00:14:45,518 枝とか いろんなものが 使えるんだ。 230 00:14:45,518 --> 00:14:48,688 最後なんかさ~ ほら あの 枝にたまった魔法がね…。 231 00:14:48,688 --> 00:14:51,591 こら もう寝なさい。 光ったの見た? 見たよね~。 232 00:14:57,363 --> 00:14:59,866 起きて ほら。 233 00:14:59,866 --> 00:15:04,637 兄ちゃんたちの巣立ちの日だよ。 234 00:15:04,637 --> 00:15:09,642 ん…。 (猫竜)お前たちは もう一人前だ。 235 00:15:09,642 --> 00:15:13,813 (猫竜)好きなように生き 好きなように暮らせ。 236 00:15:13,813 --> 00:15:17,650 それが この森にいる 猫たちの生き方だ。 237 00:15:17,650 --> 00:15:21,154 お前たちは何がしたい? 238 00:15:21,154 --> 00:15:24,824 僕は 人間の街に行ってみる。 私も。 239 00:15:24,824 --> 00:15:28,327 俺は 湖の近くに 縄張りを持つんだ! 240 00:15:28,327 --> 00:15:31,831 皆 けがのないようにな。 241 00:15:31,831 --> 00:15:34,500 何かあったら 私のところへ来なさい。 242 00:15:34,500 --> 00:15:37,670 (子猫たち)は~い! にいちゃ ねえちゃ➨ 243 00:15:37,670 --> 00:15:40,006 気をつけてね。 何かあったら➨ 244 00:15:40,006 --> 00:15:44,177 俺たちが助けに行くよ。 うん 頼むよ。 245 00:15:44,177 --> 00:15:46,512 あなたたち おじちゃんの言うことを➨ 246 00:15:46,512 --> 00:15:48,514 よく聞くのよ。 247 00:15:48,514 --> 00:15:52,018 厳しいけど ためになるからね。 (子猫たち)うん。 248 00:15:52,018 --> 00:15:56,856 きちんとできないと ごはんが 食べられなくなっちゃうからな? 249 00:15:56,856 --> 00:15:59,692 (子猫たち)バイバイ! いってらっしゃい。 250 00:15:59,692 --> 00:16:02,628 またね! バイバイ! 251 00:16:02,628 --> 00:16:06,632 さぁ お前たちも 来年の旅立ちに➨ 252 00:16:06,632 --> 00:16:08,801 備えなくてはならないぞ。 253 00:16:08,801 --> 00:16:12,471 狩りの練習だ。 (子猫たち)はい! 254 00:16:12,471 --> 00:16:18,811 (鳴き声) 255 00:16:18,811 --> 00:16:20,813 かわいい~! 256 00:16:20,813 --> 00:16:24,617 な なめてもいい? もちろんよ。 257 00:16:26,819 --> 00:16:30,656 アハハ… 懐かしいね。 去年は あの子たちも➨ 258 00:16:30,656 --> 00:16:33,492 こんなに小さかったのよね。 259 00:16:33,492 --> 00:16:38,164 去年は まず お産からして 慌ただしかったな。 260 00:16:38,164 --> 00:16:41,000 しかし 皆 元気に育ってよかった。 261 00:16:41,000 --> 00:16:43,836 今は 兄猫 姉猫だ。 262 00:16:43,836 --> 00:16:48,007 子猫たちの手本にならねばな。 (子猫たち)はい! 263 00:16:48,007 --> 00:16:52,011 子どもたちの成長は あっという間だぞ。 264 00:16:52,011 --> 00:16:54,347 ね~ちゃ! 265 00:16:54,347 --> 00:16:58,017 すごいね 爪を引っ込められたね。 266 00:16:58,017 --> 00:17:00,620 ね~ちゃ 見て。 267 00:17:00,620 --> 00:17:03,022 もう? すごいね…。 268 00:17:05,291 --> 00:17:07,460 ホントだ あっという間だ。 269 00:17:07,460 --> 00:17:09,462 負けてられないぞ…。 270 00:17:11,464 --> 00:17:13,466 にゃにゃっ! 271 00:17:15,468 --> 00:17:17,803 俺たち 先輩らしいところを 見せなきゃ! 272 00:17:17,803 --> 00:17:19,972 どうするの? 273 00:17:19,972 --> 00:17:22,975 あいつを狩ろう。 えっ あいつ? 274 00:17:22,975 --> 00:17:25,478 よし やっちゃおうか みんなで。 275 00:17:25,478 --> 00:17:28,080 作戦を立てるぞ! 276 00:17:31,317 --> 00:17:35,488 みんな 自分の役割はわかったな? (子猫たち)うん。 277 00:17:35,488 --> 00:17:39,292 よ~し いくぞ! (子猫たち)お~! 278 00:17:48,501 --> 00:17:51,003 ん? 279 00:18:00,112 --> 00:18:02,448 (3人)うわぁ~! 280 00:18:02,448 --> 00:18:06,452 クマだ クマだ! に~ちゃ ね~ちゃ すご~い! 281 00:18:06,452 --> 00:18:09,121 に~ちゃ ね~ちゃ けがない? 282 00:18:09,121 --> 00:18:12,792 平気 平気! おじちゃん やったよ! 283 00:18:12,792 --> 00:18:15,461 みんなで狩ったんだ。 あ…。 284 00:18:15,461 --> 00:18:17,797 結構暴れたんだけどね。 285 00:18:17,797 --> 00:18:20,633 作戦どおりにやったら 大成功! 286 00:18:20,633 --> 00:18:23,469 作戦は クロタマが立てたの。 287 00:18:23,469 --> 00:18:26,305 クロバネが みんなを指示したんだ。 288 00:18:26,305 --> 00:18:31,644 クマと人間には まず見つかるな 逃げろと…。 289 00:18:31,644 --> 00:18:34,981 私は 教えなかったかな。 290 00:18:34,981 --> 00:18:38,484 (子猫たち)うっ あっ…。 291 00:18:38,484 --> 00:18:41,320 この この…。 292 00:18:41,320 --> 00:18:44,824 愚か者~! (2人)バカ~! 293 00:18:44,824 --> 00:18:46,993 死んじゃうから! クマと戦うなんて➨ 294 00:18:46,993 --> 00:18:51,664 普通 死んじゃうから~! もうやめて 絶対! 295 00:18:51,664 --> 00:18:54,834 はぁ…。 296 00:18:54,834 --> 00:18:59,505 聞いたか? 今年の 羽の おじちゃんのとこの子猫たち➨ 297 00:18:59,505 --> 00:19:02,942 クマを倒したって。 にゃっ なんじゃ そりゃ!? 298 00:19:02,942 --> 00:19:04,944 とんでもない子どもたちだな。 299 00:19:04,944 --> 00:19:10,616 7匹で協力して倒したって。 信じられない…。 300 00:19:10,616 --> 00:19:12,618 すっごいなぁ。 301 00:19:12,618 --> 00:19:16,122 きっと人間の王様の 友になる子もいるだろうね。 302 00:19:19,291 --> 00:19:22,795 好きなように生き 好きなように暮らせ。 303 00:19:22,795 --> 00:19:26,465 それが この森にいる 猫たちの生き方だ。 304 00:19:26,465 --> 00:19:29,301 (猫竜)お前たちは何がしたい? 305 00:19:29,301 --> 00:19:32,805 私は夫を見つけて ここで子どもを産むわ。 306 00:19:32,805 --> 00:19:36,142 おいらは アシ畑がある 湖のほうに行くよ。 307 00:19:36,142 --> 00:19:40,646 俺は ここから少し離れたところに 縄張りを持つんだ! 308 00:19:40,646 --> 00:19:42,815 おいしいネズミが たくさんいるんだぜ。 309 00:19:42,815 --> 00:19:44,817 (親猫たち)うん うん。 310 00:19:44,817 --> 00:19:47,153 僕は 人間の国に行ってみるよ。 311 00:19:47,153 --> 00:19:51,323 僕も そうするつもり。 あたしも ついていくの。 312 00:19:51,323 --> 00:19:53,993 やっぱり今年も多いな。 313 00:19:53,993 --> 00:19:57,329 (猫竜)お前は? どうするのだ? 314 00:19:57,329 --> 00:20:02,001 フフ… おいらはね 人間の冒険者になるんだ。 315 00:20:02,001 --> 00:20:05,671 んな!? 人間の冒険者!? 316 00:20:05,671 --> 00:20:08,674 ととと… とんでもないことを 言い出したな。 317 00:20:08,674 --> 00:20:11,010 人間の冒険者になって➨ 318 00:20:11,010 --> 00:20:13,512 あっちに行ったり こっちに行ったり…。 319 00:20:13,512 --> 00:20:16,015 いろんなところを 旅してまわるんだ! 320 00:20:16,015 --> 00:20:20,019 「人間の」とは何だ! お前は猫の子だろう。 321 00:20:20,019 --> 00:20:22,855 ウフフ… おいらね➨ 322 00:20:22,855 --> 00:20:25,558 すっげえ練習したんだ。 323 00:20:28,027 --> 00:20:30,029 (猫たち)わぁ…。 ん? 324 00:20:33,365 --> 00:20:35,534 アハハ…。 325 00:20:35,534 --> 00:20:37,536 な…。 326 00:20:40,706 --> 00:20:43,909 この格好で 人間の街をまわるんだ! 327 00:20:45,878 --> 00:20:48,547 お お前は まったく…。 328 00:20:48,547 --> 00:20:51,383 あっ やべえ おじちゃんが怒りそうだ。 329 00:20:51,383 --> 00:20:54,053 よし 怒られる前に逃げるか! 330 00:20:54,053 --> 00:20:56,055 じゃ みんな元気で。 331 00:20:56,055 --> 00:20:59,058 こ こら お前たち…。 332 00:20:59,058 --> 00:21:02,328 人間の街まで行くんだろ? 一緒に行くか? 333 00:21:02,328 --> 00:21:05,831 街のおじさんやおばさんに あいさつしないとだしね。 334 00:21:05,831 --> 00:21:10,002 なぁ 頭に乗ってみたい! えっ いいよ。 335 00:21:10,002 --> 00:21:14,340 じゃあ あたしはだっこ! じゃあ 僕も肩に乗る! 336 00:21:14,340 --> 00:21:18,511 (2人)に~ちゃ ね~ちゃ バイバーイ! 337 00:21:18,511 --> 00:21:20,513 元気でね~。 338 00:21:20,513 --> 00:21:26,352 みんなもね! (子猫たち)バイバーイ! 339 00:21:26,352 --> 00:21:29,021 (親猫たち)アハハハ…。 340 00:21:29,021 --> 00:21:33,359 こんな旅立ちは初めてだよ。 あの子たちらしい。 341 00:21:33,359 --> 00:21:37,863 はぁ… 私も こんなふうに 旅立っていった子たちは➨ 342 00:21:37,863 --> 00:21:41,033 初めて見たよ。 343 00:21:41,033 --> 00:21:43,369 《猫竜:幸多からんことを…。 344 00:21:43,369 --> 00:21:46,205 願わくば 彼らが皆➨ 345 00:21:46,205 --> 00:21:50,376 満足する生を 歩むことができるように…》 346 00:21:50,376 --> 00:21:55,714 < この年 巣立った子どもたちは 問題児ばかりだった。 347 00:21:55,714 --> 00:22:00,319 それぞれが 他にはない 猫生を歩むことになるのだが…。 348 00:22:00,319 --> 00:22:03,522 それはまた別のお話>