1 00:00:41,808 --> 00:00:44,811 (雫)朝ですよ 兄様。 起きて。 2 00:00:46,813 --> 00:00:52,152 (時行)先に行っててくれ。 戦で疲れて眠いんだ。 3 00:00:52,152 --> 00:00:55,822 ダ~メ。 髪とかして結わなきゃ。 4 00:00:55,822 --> 00:00:58,659 (頼重)はぁ~っ! はぁ~! 起きないと父様が➡ 5 00:00:58,659 --> 00:01:02,863 ずっと頬ずりしてますよ。 ハハハ~! 起きる…。 6 00:01:04,831 --> 00:01:06,833 ふわぁ…。 きれい。 7 00:01:06,833 --> 00:01:10,170 激しい戦のあとだけど傷んでない。 8 00:01:10,170 --> 00:01:12,839 時行様は 元服名はもらってるけど➡ 9 00:01:12,839 --> 00:01:16,343 髪を切って 大人の髪形にはしないんですね。 10 00:01:16,343 --> 00:01:20,180 重臣たちから まだ切るなと言われてたんだ。 11 00:01:20,180 --> 00:01:23,383 兄上は聞かずに勝手に切ったけど。 12 00:01:25,352 --> 00:01:27,354 いけないことなのですか? 13 00:01:27,354 --> 00:01:30,190 それは縁起物だからだ 雫。 14 00:01:30,190 --> 00:01:32,192 縁起…? 15 00:01:32,192 --> 00:01:36,964 一度も切られていない髪は 「穢れなきもの」の象徴。 16 00:01:36,964 --> 00:01:40,300 子どもには 神聖な力が宿るとされており➡ 17 00:01:40,300 --> 00:01:43,136 髪を切ったことがない 子どもとなれば➡ 18 00:01:43,136 --> 00:01:45,806 まさに縁起物の塊…。 19 00:01:45,806 --> 00:01:50,310 だから私も あなた様の髪を 切らずにおいたのです。 20 00:01:50,310 --> 00:01:53,647 武士は戦に縁起を重視します。 21 00:01:53,647 --> 00:01:57,150 これほど見事な長髪の子どもが 軍を率いれば➡ 22 00:01:57,150 --> 00:02:00,320 皆が心強く戦えましょう。 23 00:02:00,320 --> 00:02:03,991 ですが もしも 天下のあるじとなれば➡ 24 00:02:03,991 --> 00:02:07,494 いつまでも 子どもの長髪ではいられません。 25 00:02:07,494 --> 00:02:09,663 時行様。 んっ。 26 00:02:09,663 --> 00:02:13,166 もしも天下を取り戻せたら…。 27 00:02:13,166 --> 00:02:15,836 その…。 28 00:02:15,836 --> 00:02:21,441 私があなた様の髪を切っても… よいでしょうか? 29 00:02:23,510 --> 00:02:26,713 あっ… ぜひ。 30 00:02:38,458 --> 00:02:43,630 《髪を切るということは 烏帽子親になるということ。 31 00:02:43,630 --> 00:02:46,967 それになんの異存もない 自分がいる。 32 00:02:46,967 --> 00:02:50,637 時に手のひらで私を転がし。 33 00:02:50,637 --> 00:02:54,641 時に自分勝手で独裁的で。 34 00:02:54,641 --> 00:02:58,311 時に勉強勉強とうるさくて。 35 00:02:58,311 --> 00:03:01,314 時に強く抱擁し。 36 00:03:01,314 --> 00:03:04,618 時に血相を変えて助けに来る》 37 00:03:07,487 --> 00:03:09,489 あっ…。 38 00:03:09,489 --> 00:03:18,165 ♬~ 39 00:03:18,165 --> 00:03:20,167 《そうか…》 40 00:03:23,003 --> 00:03:25,505 《いつの間にか私は…》 41 00:03:29,176 --> 00:03:32,012 痛っ…。 おい お前。 42 00:03:32,012 --> 00:03:35,949 北条の子とかで ちやほやされて 図に乗るなです。 43 00:03:35,949 --> 00:03:40,954 僕は神になったのだ。 僕のほうが上です。 44 00:03:40,954 --> 00:03:44,458 えっ? えっ… えっ? (時継)これは時行様。 あっ。 45 00:03:44,458 --> 00:03:48,962 日頃なかなか顔を出せず 申し訳ございません。 46 00:03:48,962 --> 00:03:52,966 時継殿 お久しぶりです。 47 00:03:52,966 --> 00:03:57,471 こちらはお初にお目にかけます 息子の頼継です。 48 00:03:59,473 --> 00:04:02,476 どうした頼継? ご挨拶は済ませたのか? 49 00:04:04,478 --> 00:04:07,147 (頼継)はい お父上! 50 00:04:07,147 --> 00:04:11,318 憧れの時行様に会えたので 緊張しちゃって。 51 00:04:11,318 --> 00:04:15,155 いきなり話しかけたから ちょっとビックリされてしまって。 52 00:04:15,155 --> 00:04:18,658 アハハ… アハハハ…。 無礼な! お許しを 時行様! 53 00:04:18,658 --> 00:04:22,329 さっ 一緒に おじじうえと会ってください! 54 00:04:22,329 --> 00:04:27,834 《あの頼重殿に孫がいると 聞いたときは驚いたが➡ 55 00:04:27,834 --> 00:04:32,772 神になったとは どういうことだ? いや それより…》 56 00:04:32,772 --> 00:04:36,610 うっ! うっ! うぅ…。 57 00:04:36,610 --> 00:04:40,113 白黒はっきりつけてやるです。 58 00:04:40,113 --> 00:04:43,784 神と北条 どっちが上か。 59 00:04:43,784 --> 00:04:45,786 《ヒネている! 60 00:04:45,786 --> 00:04:49,789 この子 どうしようもなく ヒネている!》 61 00:06:30,824 --> 00:06:33,426 ((か~わいいのう頼継は~! 62 00:06:33,426 --> 00:06:37,264 いずれは諏訪を継ぎ 立派な神になるのだぞ!)) 63 00:06:37,264 --> 00:06:40,767 《2年前まで この僕 諏訪頼継は➡ 64 00:06:40,767 --> 00:06:43,937 未来の諏訪の主役だった》 65 00:06:43,937 --> 00:06:48,608 ((北条だ! 北条の若君が 落ち延びてこられたぞ! 66 00:06:48,608 --> 00:06:50,944 (巫女)ああ 若君 お痛ましい! 67 00:06:50,944 --> 00:06:55,115 さっ 頼継様も お迎えに参りましょう! 68 00:06:55,115 --> 00:06:58,952 僕は… いいです。 69 00:06:58,952 --> 00:07:01,621 よくぞいらっしゃいました! 70 00:07:01,621 --> 00:07:04,791 遠い道のりを… お疲れでしょう! 71 00:07:04,791 --> 00:07:08,295 食事の用意がございます。 ささ こちらへ。 72 00:07:08,295 --> 00:07:11,097 若君~ 早くこっち~)) 73 00:07:13,133 --> 00:07:15,302 神の座を譲る? 74 00:07:15,302 --> 00:07:18,638 ええ 実はすでに息子時継に➡ 75 00:07:18,638 --> 00:07:21,975 神の仕事の大半を 任せていましたが➡ 76 00:07:21,975 --> 00:07:26,313 この際 孫の頼継に 一本化してしまおうと。 77 00:07:26,313 --> 00:07:29,316 《神になったとは そういうことか。 78 00:07:29,316 --> 00:07:31,651 こんな幼子が継ぐものとは…》 79 00:07:31,651 --> 00:07:33,753 ギャッ! それはともかく隙ありっ! 80 00:07:33,753 --> 00:07:36,589 くっ… なんて無意味な頬ずり! 81 00:07:36,589 --> 00:07:40,927 《僕のときより 頬ずりの幅が大きい…。 82 00:07:40,927 --> 00:07:44,931 そもそも なんでお前が おじじうえの隣に座る? 83 00:07:44,931 --> 00:07:47,934 そこは本来 僕の場所です!》 84 00:07:47,934 --> 00:07:51,104 ぐわっ! じゃあ頼重殿 私はこのへんで。 85 00:07:51,104 --> 00:07:53,606 そんなに急いで去られては 寂しいですぞ。 86 00:07:53,606 --> 00:07:57,110 まだよいではありませぬか~。 アハハ… アハハ…。 87 00:07:57,110 --> 00:08:01,114 いちいち絡まないでください! アハハハ…! 88 00:08:01,114 --> 00:08:04,617 《僕のときより くすぐりが 急所急所を攻めている! 89 00:08:04,617 --> 00:08:08,955 お前ごときが おじじうえの寵愛を 独り占めに…! 90 00:08:08,955 --> 00:08:12,125 まずは おじじうえの目を 覚まさせてやるです》 91 00:08:12,125 --> 00:08:14,127 ごふっ!? 92 00:08:14,127 --> 00:08:16,129 ねえ 時行様! 93 00:08:16,129 --> 00:08:19,632 頼継は時行様と もっと仲よくなりたいです! 94 00:08:19,632 --> 00:08:21,835 かわいがってくださいです! 95 00:08:23,803 --> 00:08:26,139 えっ!? ああっ! えぇっ!? 96 00:08:26,139 --> 00:08:29,976 ああっ! とっ 時行様 何を! えっ。 97 00:08:29,976 --> 00:08:33,246 いや違っ… この子が勝手に。 (頼継)うっ…。 98 00:08:33,246 --> 00:08:36,750 さっき お会いしたときも そうでした。 99 00:08:36,750 --> 00:08:41,254 時行様は この頼継を お嫌いなご様子です。 100 00:08:41,254 --> 00:08:45,091 自己紹介するなり 胸ぐらをつかみ…。 101 00:08:45,091 --> 00:08:47,260 ((俺は 「北条」だ。 102 00:08:47,260 --> 00:08:50,930 この諏訪で 俺より尊いヤツはいねえ。 103 00:08:50,930 --> 00:08:53,433 明日 勝負しろ。 104 00:08:53,433 --> 00:08:55,769 敗者は追放だ)) 105 00:08:55,769 --> 00:09:00,273 と言われ 泣く泣く勝負を受けたです。 106 00:09:00,273 --> 00:09:04,944 時行様… 陰でそんなに オラついておられたとは。 107 00:09:04,944 --> 00:09:08,114 時行様 謝って 謝って。 108 00:09:08,114 --> 00:09:12,118 ちょ… そんなこと 私が言うわけ ないじゃないですか! 109 00:09:12,118 --> 00:09:14,120 (頼継)他にも…。 110 00:09:14,120 --> 00:09:20,126 ((頼重もいつか ぶち殺す。 無駄に光って目障りなんだよ)) 111 00:09:20,126 --> 00:09:22,962 とも。 それはひどい。 112 00:09:22,962 --> 00:09:25,799 時行様 謝って。 私に。 113 00:09:25,799 --> 00:09:29,636 言わないっつ~の! っていうか今の誰!? 114 00:09:29,636 --> 00:09:31,638 でも いいです。 115 00:09:31,638 --> 00:09:34,240 時行様は北条の希望。 116 00:09:34,240 --> 00:09:39,078 このお方に追い出されるなら 頼継は本望です。 117 00:09:39,078 --> 00:09:42,248 では時行様 明日の勝負で! いぎっ…。 118 00:09:42,248 --> 00:09:44,417 逃げるなです。 119 00:09:44,417 --> 00:09:48,121 絶対に追い出してやるで~す! 120 00:09:51,091 --> 00:09:53,927 ふぅ…。 121 00:09:53,927 --> 00:09:59,599 まったく… 年下相手に オラついてはいけませぬぞ 時行様。 122 00:09:59,599 --> 00:10:02,769 い いや… 失礼を 時行様! 123 00:10:02,769 --> 00:10:05,605 頼継 「にも」 非があります。 124 00:10:05,605 --> 00:10:07,941 まあその… あの子も➡ 125 00:10:07,941 --> 00:10:10,443 世間知らずなところが ありますし? 126 00:10:10,443 --> 00:10:14,114 そ そうそう お互い大目に見るということで! 127 00:10:14,114 --> 00:10:18,117 (2人)んっ! 2人とも。 そこに座って。 128 00:10:20,620 --> 00:10:24,457 子どものウソだと わかりますよね さっきの。 129 00:10:24,457 --> 00:10:26,459 はい…。 130 00:10:26,459 --> 00:10:30,797 私の太ももが ちょいちょい 犠牲になってたことは? 131 00:10:30,797 --> 00:10:34,467 見て見ぬふりしてました。 132 00:10:34,467 --> 00:10:36,970 ふぅ…。 133 00:10:36,970 --> 00:10:40,807 居候の私が邪魔な気持ちは よくわかるし➡ 134 00:10:40,807 --> 00:10:45,812 むしろ 頼継殿には 申し訳ないです… けど。 135 00:10:45,812 --> 00:10:48,982 出過ぎたことを言いますが➡ 136 00:10:48,982 --> 00:10:51,985 かけがえのない父と祖父が あれを許せば➡ 137 00:10:51,985 --> 00:10:56,389 彼は平気で人を陥れる神様に なってしまうのでは? 138 00:10:58,825 --> 00:11:03,496 数々の非礼 ご容赦を。 お恥ずかしいかぎりです。 139 00:11:03,496 --> 00:11:05,498 我らは…。 140 00:11:05,498 --> 00:11:09,168 引け目を感じているのです。 引け目? 141 00:11:09,168 --> 00:11:11,838 父と祖父の都合で➡ 142 00:11:11,838 --> 00:11:16,009 まだ幼いあの身に 重責を背負わせることになる。 143 00:11:16,009 --> 00:11:22,682 万一 現人神が戦で死ねば 諏訪大社全体が途絶えてしまう。 144 00:11:22,682 --> 00:11:27,854 私と父が大戦に参加する以上 戦と無関係な頼継に➡ 145 00:11:27,854 --> 00:11:31,191 神を譲っておかねば ならないのです。 146 00:11:31,191 --> 00:11:34,127 《そうか そのために…。 147 00:11:34,127 --> 00:11:37,630 あの幼さで 神の座を継がされるのか》 148 00:11:37,630 --> 00:11:41,301 ですが おっしゃるとおりです時行様。 149 00:11:41,301 --> 00:11:45,138 あのままでは あの子の将来のためにならない。 150 00:11:45,138 --> 00:11:48,474 神になる宿命を 重く受け止め過ぎたのか➡ 151 00:11:48,474 --> 00:11:53,813 我々には よい顔をするが 他者に本音を見せなくなった。 152 00:11:53,813 --> 00:11:55,815 そんなあの子が➡ 153 00:11:55,815 --> 00:11:59,152 あなた様にだけは 本音の敵意を向けている。 154 00:11:59,152 --> 00:12:02,155 これは好機かも。 155 00:12:02,155 --> 00:12:05,825 頼継との勝負 なんかうまいこと上手にやって! 156 00:12:05,825 --> 00:12:09,829 本音を吐ける 友達になってやって くださいませ! 157 00:12:09,829 --> 00:12:12,832 無責任な親子! (2人)あっ…。 158 00:12:12,832 --> 00:12:17,003 《とはいえ 私にも原因があることだ。 159 00:12:17,003 --> 00:12:19,839 なんとか仲よくなってみよう。 160 00:12:19,839 --> 00:12:23,343 勝負といっても 子ども同士の遊び。 161 00:12:23,343 --> 00:12:25,945 打ち解ける機会はあるはずだ》 162 00:12:28,014 --> 00:12:30,183 なんかガチめ! 163 00:12:30,183 --> 00:12:33,286 何せ僕は神になったです。 164 00:12:33,286 --> 00:12:38,124 一声かければ 諏訪大社中が従うですよ。 165 00:12:38,124 --> 00:12:41,961 よく来たですね 時行。 166 00:12:41,961 --> 00:12:45,798 勝負は鬼ごっこ! お前が鬼です! 167 00:12:45,798 --> 00:12:50,970 あそこに立てた御柱に 僕が触れに行く。 それまでに➡ 168 00:12:50,970 --> 00:12:54,641 お前が僕を捕まえられなかったら 僕の勝ち。 169 00:12:54,641 --> 00:12:57,644 お前は荷物をまとめ 出ていくです。 170 00:12:57,644 --> 00:13:02,982 頼継殿。 私は 君と仲よくなりたいだけなんだ。 171 00:13:02,982 --> 00:13:05,652 それに 鬼ごっこと言うけど➡ 172 00:13:05,652 --> 00:13:08,988 私のほうが どう見ても足は速いと…。 173 00:13:08,988 --> 00:13:11,991 問答無用! 開始です! えっ!? 174 00:13:11,991 --> 00:13:14,494 もう… 仕方ない。 175 00:13:16,829 --> 00:13:19,332 うっ!? なっ…。 176 00:13:19,332 --> 00:13:21,334 盛高殿!? 177 00:13:21,334 --> 00:13:25,338 (盛高)事情はよく知りませんが お許しを 時行様。 178 00:13:25,338 --> 00:13:30,343 あなた様を止めなければ 神罰を下すと 頼継様が…! 179 00:13:30,343 --> 00:13:34,781 フフフ… これが現人神の力です。 180 00:13:34,781 --> 00:13:38,117 コイツらはすべて僕の思うがまま。 181 00:13:38,117 --> 00:13:43,790 人は神に届かないですよ 時行~っ! 182 00:13:43,790 --> 00:13:45,958 神様…。 183 00:13:45,958 --> 00:13:49,462 少しだけ懲らしめたほうが よいかもしれない。 184 00:13:52,131 --> 00:13:54,434 (鷹の鳴き声) 185 00:13:57,804 --> 00:14:00,606 (鷹の鳴き声) 186 00:14:04,644 --> 00:14:06,646 (2人)あっ。 187 00:14:10,817 --> 00:14:14,320 (一同)若君 御覚悟! 188 00:14:23,830 --> 00:14:25,832 あっ! えっ…。 189 00:14:25,832 --> 00:14:27,834 ああっ! 190 00:14:27,834 --> 00:14:31,170 そっちに逃げたぞ! お止めしろ! 191 00:14:31,170 --> 00:14:33,272 (一同)あっ!? んっ! キャッ! 192 00:14:33,272 --> 00:14:36,275 ふんっ…! あっ!? 193 00:14:36,275 --> 00:14:38,778 うっ… うおっ! 194 00:14:38,778 --> 00:14:41,614 えい! やっ! (2人)うおっ! 195 00:14:41,614 --> 00:14:44,617 《あの100人と比べれば…。 196 00:14:44,617 --> 00:14:47,286 問題にならない!》 うおぉ…! 197 00:14:47,286 --> 00:14:51,591 《時行を止めたくば 矢でも貞宗でも持ってこいだ!》 198 00:14:54,961 --> 00:14:57,463 《やはり無理か…。 199 00:14:57,463 --> 00:14:59,966 ああ見えて時行様は➡ 200 00:14:59,966 --> 00:15:04,470 非公式に幾多の戦場を 駆け巡ったお方。 201 00:15:04,470 --> 00:15:06,472 片や頼継様は➡ 202 00:15:06,472 --> 00:15:08,474 神になって まだ間もなく》 なっ 何っ!? 203 00:15:08,474 --> 00:15:11,144 《言うことを聞くのは 非戦闘員がほとんど。 204 00:15:11,144 --> 00:15:13,346 止められるわけがない!》 205 00:15:15,314 --> 00:15:19,152 えぇぇっ!? ウソですっ! こんな簡単に…。 206 00:15:19,152 --> 00:15:22,321 (一同)全員を突破してくるだと!? 207 00:15:22,321 --> 00:15:24,657 フッ…。 208 00:15:24,657 --> 00:15:28,494 さあ 2人きりだ 頼継殿。 209 00:15:28,494 --> 00:15:33,433 《えっ… 怖い怖い怖い。 なんで興奮してるですか!?》 210 00:15:33,433 --> 00:15:37,937 んっ… うっ…。 211 00:15:37,937 --> 00:15:40,940 《だが… 僕は生まれたときから➡ 212 00:15:40,940 --> 00:15:43,276 諏訪大社を歩き回ってる。 213 00:15:43,276 --> 00:15:46,779 2年足らず住んだお前より➡ 214 00:15:46,779 --> 00:15:50,116 地形を熟知しているです!》 215 00:15:50,116 --> 00:15:52,452 ふんっ! 216 00:15:52,452 --> 00:15:56,956 これで… ヤツは大きく遠回り! 217 00:15:56,956 --> 00:16:02,128 勝利条件の あの御柱には 僕のほうが早く着くです! 218 00:16:02,128 --> 00:16:10,803 ♬~ 219 00:16:10,803 --> 00:16:12,972 わぁ~っ!? 220 00:16:12,972 --> 00:16:15,475 御柱までは遠いけど…。 221 00:16:15,475 --> 00:16:20,313 まだ続けようか? 頼継殿。 222 00:16:20,313 --> 00:16:23,482 な… なんなんですか お前は…。 223 00:16:23,482 --> 00:16:29,155 逃げだけのヤツかと… 追うのも速いなんて聞いてない。 224 00:16:29,155 --> 00:16:34,427 逃げながら追うと 力が湧くみたいだ。 それに➡ 225 00:16:34,427 --> 00:16:40,433 今回は誰も傷つけなくていいから 楽しく伸び伸び動き回れた。 226 00:16:42,435 --> 00:16:44,604 でも… この先私は➡ 227 00:16:44,604 --> 00:16:49,408 傷つけることを前提に 戦の象徴にならなくてはいけない。 228 00:16:51,444 --> 00:16:55,615 私を追い出せば 君にその役が回ってくるかも。 229 00:16:55,615 --> 00:16:59,785 お互い 幼くして 象徴になる宿命だが➡ 230 00:16:59,785 --> 00:17:04,790 君が人を傷つけるのは もう少し先でいいと思うよ。 231 00:17:07,460 --> 00:17:10,963 え… 偉そうにするな! 232 00:17:10,963 --> 00:17:13,132 勝負は まだ終わって…。 233 00:17:13,132 --> 00:17:15,134 (2人)あっ…。 234 00:17:19,472 --> 00:17:21,974 うわ~っ! 235 00:17:21,974 --> 00:17:24,477 ぎっ…。 236 00:17:24,477 --> 00:17:26,479 うぅ…! 237 00:17:26,479 --> 00:17:30,149 うぅ… ぐお~っ! 238 00:17:30,149 --> 00:17:32,652 頼継殿! 239 00:17:32,652 --> 00:17:37,089 《何かつかまる物! 用意してたら間に合わない!》 240 00:17:37,089 --> 00:17:39,759 あっ… これを! 241 00:17:39,759 --> 00:17:42,428 あっ? うぅ… うっ! 242 00:17:42,428 --> 00:17:44,597 ぐっ ハァ ハァ…。 243 00:17:44,597 --> 00:17:48,601 う… うぐっ…。 244 00:17:48,601 --> 00:17:51,270 イ~ タタタタ…! 245 00:17:51,270 --> 00:17:54,273 ぐぅ…。 バ バカ! 髪がちぎれるですよ! 246 00:17:54,273 --> 00:17:58,277 いっ いいから早く登って~! 247 00:17:58,277 --> 00:18:01,280 髪が切れれば神聖さを損なう! 248 00:18:01,280 --> 00:18:04,784 みんながお前を ありがたがらなくなるですよ! 249 00:18:04,784 --> 00:18:08,287 君も 同じ理由で伸ばしてる! 250 00:18:08,287 --> 00:18:13,292 神聖の象徴は君だけで十分だ! 251 00:18:13,292 --> 00:18:16,629 君は諏訪で私は北条! 252 00:18:16,629 --> 00:18:22,969 私の宿命は結局のところ 戦うことだけなのだから~! 253 00:18:22,969 --> 00:18:26,305 おっ お願い早く! 首もげちゃう! 254 00:18:26,305 --> 00:18:28,407 うっ… ぐっ! 255 00:18:31,310 --> 00:18:33,245 (鷹の鳴き声) 256 00:18:33,245 --> 00:18:35,247 うっ! 257 00:18:35,247 --> 00:18:40,753 (2人)ハァ… ハァ… ハァ…。 258 00:18:42,755 --> 00:18:45,091 バカなヤツです。 259 00:18:45,091 --> 00:18:48,260 見殺しにすれば 邪魔者が消えたのに。 260 00:18:48,260 --> 00:18:54,767 君と友になりたかったし 何より頼重殿が悲しむ。 261 00:18:59,271 --> 00:19:03,776 私は 頼重殿を 父のように思っているが➡ 262 00:19:03,776 --> 00:19:08,381 君が持っている血の絆には 到底及ばない。 263 00:19:12,118 --> 00:19:14,286 お前が来てから➡ 264 00:19:14,286 --> 00:19:19,959 おじじうえは 僕の知らない 信濃の武士と会うことが増え➡ 265 00:19:19,959 --> 00:19:23,462 前ほど 会いに来てくれなくなった…。 266 00:19:27,299 --> 00:19:30,636 ホントは神とかどうでもよくて➡ 267 00:19:30,636 --> 00:19:36,242 誰かに おじじうえを… 取られたくなかったです。 268 00:19:36,242 --> 00:19:39,245 《そうか…。 (泣き声) 269 00:19:39,245 --> 00:19:42,415 大戦の準備で 忙しくなったから…》 (泣き声) 270 00:19:42,415 --> 00:19:44,583 (泣き声) 271 00:19:44,583 --> 00:19:48,421 よし! 私に任せてくれ 頼継殿! 272 00:19:48,421 --> 00:19:50,423 あっ? 273 00:19:50,423 --> 00:19:54,593 仮にも 私は君の父と祖父の 主君に当たる。 274 00:19:54,593 --> 00:19:57,296 たまには無理を聞いてもらうさ。 275 00:19:59,265 --> 00:20:01,767 というわけで頼重殿! 276 00:20:01,767 --> 00:20:05,604 これから3日間 諏訪のあるじとしての仕事は➡ 277 00:20:05,604 --> 00:20:09,442 時継殿一人でこなすよう 命じました! 278 00:20:09,442 --> 00:20:11,610 頼重殿には3日間➡ 279 00:20:11,610 --> 00:20:14,780 ずっと孫をかわいがるよう 命じます! 280 00:20:14,780 --> 00:20:17,383 今後は 寂しがらせないように! 281 00:20:19,952 --> 00:20:23,789 これで頼重殿は 3日ずっと君のものだ。 282 00:20:23,789 --> 00:20:28,794 好きなだけ 甘えたらいい。 時行…。 283 00:20:31,130 --> 00:20:34,300 そうか。 ハァッ…! 寂しかったのか頼継! 284 00:20:34,300 --> 00:20:37,803 確かに最近 あまり構ってやれてなかった。 285 00:20:37,803 --> 00:20:40,306 アハハハ! 早く言えばよかったのに! 286 00:20:40,306 --> 00:20:44,477 アハ~ハ~ アハハ…! 全身全霊で めで尽くすぞ~! 287 00:20:44,477 --> 00:20:46,979 さりさりさり…。 アハハハ…。 288 00:20:46,979 --> 00:20:49,815 アハ… アァ…。 289 00:20:49,815 --> 00:20:52,985 んん~っ。 290 00:20:52,985 --> 00:20:57,823 《んっ… 痛い。 年齢肌が 痛い… です》 291 00:20:57,823 --> 00:20:59,992 <頼重の年齢肌。 292 00:20:59,992 --> 00:21:03,829 だいたいサンドペーパーの 1500番に相当する。 293 00:21:03,829 --> 00:21:08,167 数分の頬ずりなら問題ないが 三日三晩も続ければ➡ 294 00:21:08,167 --> 00:21:12,171 皮膚は破れ 肉は裂け 骨は削れる。 295 00:21:12,171 --> 00:21:16,342 頼重自身は 神の加護的な感じで ダメージゼロ> 296 00:21:16,342 --> 00:21:18,344 がっ…! 《っていうか➡ 297 00:21:18,344 --> 00:21:20,846 おじじうえを取られるのが 嫌だっただけで➡ 298 00:21:20,846 --> 00:21:24,183 別に頬ずりが 好きだったわけじゃないし。 299 00:21:24,183 --> 00:21:29,188 なんなら ずっと一緒だと 正直疲れるし。 300 00:21:29,188 --> 00:21:33,125 えっ? これ3日も続くです?》 くっ… うぐぐ…。 301 00:21:33,125 --> 00:21:35,794 さあ 時行様の命だ。 302 00:21:35,794 --> 00:21:39,298 3日かけて 100万頬ずり いくぞ~っ! 303 00:21:39,298 --> 00:21:42,134 嫌~っ! 304 00:21:42,134 --> 00:21:46,305 (鼻歌) 305 00:21:46,305 --> 00:21:49,475 (弧次郎)フッ… どうしたんスか? 若。 306 00:21:49,475 --> 00:21:51,477 うれしそうな顔して。 307 00:21:53,479 --> 00:21:57,683 弧次郎 よい行いをしたあとは 気持ちがいいな! 308 00:22:01,654 --> 00:22:05,324 時行… 覚えてやがれ です。 309 00:22:05,324 --> 00:22:09,328 <諏訪頼継 このとき7歳。 310 00:22:09,328 --> 00:22:13,499 後の時行の盟友である> 311 00:22:13,499 --> 00:22:25,177 ♬~ 312 00:22:25,177 --> 00:22:28,180 なんだろう 今のお侍。 313 00:22:28,180 --> 00:22:31,383 ああ えらくやる気だった。 314 00:22:34,119 --> 00:22:39,425 なんというか… やる気が顔に書いてあるような。 315 00:22:41,460 --> 00:22:47,466 さて 時行殿はご無事かな? グフフフ…。