1 00:02:21,274 --> 00:02:25,779 <勇敢な討ち死に。 潔い自害。 2 00:02:25,779 --> 00:02:28,949 戦いと死こそが 武士の名誉> 3 00:02:28,949 --> 00:02:30,951 (兵士たち)うお~っ! 4 00:02:30,951 --> 00:02:35,722 < これは そんな怒濤の時代を 華々しく生き抜いた英雄➡ 5 00:02:35,722 --> 00:02:40,527 足利尊氏の生涯を描く物語…> 6 00:02:43,897 --> 00:02:46,400 < ではなく…> 7 00:02:46,400 --> 00:02:50,737 (時行)ハッ ハッ ハッ…。 (狩野)時行様ぁ! 8 00:02:50,737 --> 00:02:54,574 (狩野)ハァ 弓の稽古の時間ですぞ。 (塩田)ハァ ハァ…。 9 00:02:54,574 --> 00:02:58,578 ええい… もう逃げられませんぞ 時行様! 10 00:02:58,578 --> 00:03:00,580 (2人)ふんっ! 11 00:03:00,580 --> 00:03:02,582 だあっ! あぁ すまん…。 12 00:03:02,582 --> 00:03:05,752 んっ… あっ ああっ! あぁ あぁ! 13 00:03:05,752 --> 00:03:07,754 (狩野)なんと 身軽な…。 (邦時)んっ? 14 00:03:07,754 --> 00:03:09,856 (塩田)バカ者! 感心してる場合か! フフッ…。 15 00:03:13,427 --> 00:03:15,429 ふぅ…。 16 00:03:20,100 --> 00:03:22,102 ふっ! 17 00:03:22,102 --> 00:03:25,939 危のうございます 時行様! 下りてくだされ! 18 00:03:25,939 --> 00:03:29,776 おケガをなされますぞ! アハハハハ…! 19 00:03:29,776 --> 00:03:32,379 (狩野)誰か お止めしろ‼ (円喜)ん~っ…! 20 00:03:32,379 --> 00:03:34,714 何事じゃ 騒々しい! 21 00:03:34,714 --> 00:03:37,718 足利殿のご出立であるぞ! 22 00:03:37,718 --> 00:03:40,887 あっ! あっ いや 時行様が…。 23 00:03:40,887 --> 00:03:45,892 (円喜)若様が どうされたのだ? うっ… あっ あれ!? 24 00:03:45,892 --> 00:03:48,061 (狩野)なんというお逃げ足! 25 00:03:48,061 --> 00:03:51,565 (円喜)もうよい 下がれ! (狩野)いや しかし…。 26 00:03:53,567 --> 00:03:57,738 (高氏)すまん 通してくれ。 あっ。 27 00:03:57,738 --> 00:03:59,739 (高氏)相変わらず➡ 28 00:03:59,739 --> 00:04:03,243 かくれ鬼が お上手でございますな 若君。 29 00:04:03,243 --> 00:04:06,246 たっ 高氏殿。 30 00:04:06,246 --> 00:04:11,418 足利高氏。 今より京に行き➡ 31 00:04:11,418 --> 00:04:15,088 後醍醐先帝方の乱を 鎮めてまいります。 32 00:04:15,088 --> 00:04:20,427 北条家への我が忠義を 未来の主君にもご覧いただきたく。 33 00:04:20,427 --> 00:04:23,430 た 頼もしく思います。 34 00:04:23,430 --> 00:04:28,935 鎌倉と武家の繁栄のため 鬼神の活躍をお祈りします。 35 00:04:28,935 --> 00:04:32,873 フッ…。 では。 36 00:04:32,873 --> 00:04:38,211 待たせたな。 (師直)はっ。 37 00:04:38,211 --> 00:04:40,714 (清子)足利なんかに 気後れしないで。 38 00:04:40,714 --> 00:04:44,217 清子。 時行様は幕府の跡継ぎ。 39 00:04:44,217 --> 00:04:48,722 いずれアイツに 命令する立場になるんですよ! 40 00:04:48,722 --> 00:04:52,058 それに 私の将来の夫なんですから➡ 41 00:04:52,058 --> 00:04:55,395 しっかりして! いや 君と婚約した覚えは…。 42 00:04:55,395 --> 00:04:57,564 むちゅ~! (狩野)時行様! あっ。 43 00:04:57,564 --> 00:05:00,901 どこへ行かれたのだ? その辺に隠れてるんじゃないか。 44 00:05:00,901 --> 00:05:02,903 わっ。 ごめん! 清子! 45 00:05:02,903 --> 00:05:05,405 また今度! 46 00:05:05,405 --> 00:05:08,575 あらまぁ。 (摂津)まったく…。 47 00:05:08,575 --> 00:05:12,245 逃げるのと隠れるのばかりが 得意なお子だ。 48 00:05:12,245 --> 00:05:16,416 同じ武士でも 高氏とは器が違いすぎる。 49 00:05:16,416 --> 00:05:19,252 将来 幕府を継ぐといっても➡ 50 00:05:19,252 --> 00:05:22,589 お父君のように お飾りの王になるだけだな。 51 00:05:22,589 --> 00:05:26,092 よろしいな 高時殿。 (高資)ではこの件➡ 52 00:05:26,092 --> 00:05:28,895 我らにお任せいただこう。 (高時)あい。 53 00:05:30,931 --> 00:05:33,700 いいじゃない父上。 お飾りの王でも➡ 54 00:05:33,700 --> 00:05:36,036 ぜいたくな暮らしは できるんだから。 55 00:05:36,036 --> 00:05:41,208 時行様は 才はないし 逃げ腰だけど 優しいお方。 56 00:05:41,208 --> 00:05:45,212 名家の私の 嫁ぎ先としてなら合格だわ! 57 00:05:45,212 --> 00:05:47,380 ハァ… ハァ…。 まったく 見つからん! 58 00:05:47,380 --> 00:05:50,717 あの方に本気で隠れられたら 手に負えん。 59 00:05:50,717 --> 00:05:55,889 (狩野)前も 鎧箱の中に 丸2日隠れて大騒ぎになった。 60 00:05:55,889 --> 00:05:59,893 (塩田)そこまでするなら 稽古をしたほうが楽だろうに…。 61 00:06:07,067 --> 00:06:11,738 (狩野)名目上でも 幕府の後継者となられるお方だ。 62 00:06:11,738 --> 00:06:15,242 ああも怠惰で臆病者では…。 ふっ…。 63 00:06:19,246 --> 00:06:23,750 フフッ…。 (邦時)時行! 64 00:06:23,750 --> 00:06:26,419 父上は病弱な上 やる気もない。 65 00:06:26,419 --> 00:06:29,422 早くお前が 跡を継いで差し上げろ。 66 00:06:29,422 --> 00:06:33,026 いや 兄上が継ぐのが 順序でしょう。 67 00:06:33,026 --> 00:06:35,028 絶対に嫌だね。 68 00:06:35,028 --> 00:06:38,698 側室の子の私が継げば 争いのもとだ。 69 00:06:38,698 --> 00:06:42,035 嫌なことからは 正々堂々逃げるのが➡ 70 00:06:42,035 --> 00:06:45,338 我々の血筋さ。 んっ…。 71 00:06:47,540 --> 00:06:51,378 何を自慢気に…。 (狩野)時行様ぁ! 72 00:06:51,378 --> 00:06:55,882 見つけましたぞ! さぁ 弓の稽古をいたしましょう。 73 00:06:55,882 --> 00:06:58,551 さぁ! さぁ! 74 00:06:58,551 --> 00:07:01,888 (2人)さぁ! さぁ! さぁ! 75 00:07:01,888 --> 00:07:06,293 兄上 お願いします。 えっ? あぁ。 76 00:07:12,732 --> 00:07:15,068 時行!? (2人)時行様! 77 00:07:15,068 --> 00:07:17,070 ハッ…! 78 00:07:19,906 --> 00:07:21,908 うっ。 (3人)ああっ! 79 00:07:21,908 --> 00:07:23,910 (2人)ああっ… おわっ…。 80 00:07:26,246 --> 00:07:29,249 時行様~! 81 00:07:29,249 --> 00:07:31,251 (2人)おおっ! 82 00:07:31,251 --> 00:07:33,253 お待ちくだされ! 83 00:07:37,857 --> 00:07:39,859 (2人)時行様~! 84 00:07:39,859 --> 00:07:41,861 ああっ。 85 00:07:41,861 --> 00:07:44,864 (2人)時行様~! (侍女たち)フフフ…。 86 00:07:44,864 --> 00:07:47,701 ハッ ハッ ハッ…。 87 00:07:47,701 --> 00:07:50,370 あっ…。 (いななき) 88 00:07:50,370 --> 00:07:52,372 (2人)若~っ! 89 00:07:52,372 --> 00:07:55,709 ハッ ハッ ハッ…。 90 00:07:55,709 --> 00:07:57,711 (女性)おおっ。 91 00:07:57,711 --> 00:07:59,879 ハッ ハッ ハッ…。 92 00:07:59,879 --> 00:08:04,050 わ 若様ぁ…! アハハ…。 93 00:08:04,050 --> 00:08:12,058 ♬~ 94 00:08:12,058 --> 00:08:14,227 ハッ ハッ ハッ…。 95 00:08:14,227 --> 00:08:17,330 ハッ ハッ ハッ ハッ…。 96 00:08:19,399 --> 00:08:22,068 んっ… んんっ。 97 00:08:22,068 --> 00:08:24,070 ふぅ…。 98 00:08:26,239 --> 00:08:29,909 《私は この鎌倉が好きだ。 99 00:08:29,909 --> 00:08:34,014 平和に暮らす 人々の笑顔を見るのが好きだ。 100 00:08:34,014 --> 00:08:37,350 地位も栄誉も別にいらない。 101 00:08:37,350 --> 00:08:40,854 この町で生きていければ それだけで。 102 00:08:40,854 --> 00:08:45,024 怠惰 臆病 それでいい。 103 00:08:45,024 --> 00:08:49,863 お飾りの私に 文武の力など 無用の長物だ》 104 00:08:49,863 --> 00:08:52,198 あっ。 (鈴の音) 105 00:08:52,198 --> 00:08:57,203 (雫)怠惰でも 臆病でもなく。 あっ!? 106 00:08:57,203 --> 00:09:02,208 それは あなたに眠る 怪物のかけら。 107 00:09:02,208 --> 00:09:04,711 父様は そう 言っています。 108 00:09:04,711 --> 00:09:08,048 君は…? 「父様」? 109 00:09:08,048 --> 00:09:11,051 (頼重)うわさどおりの 逃げ上手でございますな! 110 00:09:11,051 --> 00:09:13,053 うわ~っ! 111 00:09:13,053 --> 00:09:15,555 なっ なんだ! なんだ! なんだ! なんだ~!? 112 00:09:15,555 --> 00:09:17,891 お初にお目にかかります! 113 00:09:17,891 --> 00:09:22,395 わたくしは信濃国の神官 諏訪頼重と申しまする‼ 114 00:09:22,395 --> 00:09:26,566 信濃の神官…? というか いつの間に登ってきた!? 115 00:09:26,566 --> 00:09:28,568 最初からおりました! 116 00:09:28,568 --> 00:09:31,905 あなた様がここに登る未来が わかっていたので! 117 00:09:31,905 --> 00:09:35,175 何か えらく後光がさしてるが…。 118 00:09:35,175 --> 00:09:37,677 おお! これは失礼‼ 119 00:09:37,677 --> 00:09:42,182 持って生まれた神聖さゆえ どうしても神力がダダ漏れに‼ 120 00:09:42,182 --> 00:09:44,184 弱にします。 121 00:09:44,184 --> 00:09:47,020 わたくしは 鎌倉を敵から守護する➡ 122 00:09:47,020 --> 00:09:49,355 祈祷を仰せつかっておりましてな。 123 00:09:49,355 --> 00:09:53,359 完了した旨 お父君にご報告をと参りました。 124 00:09:53,359 --> 00:09:57,197 この子は雫。 秘術や事務に優れるゆえ➡ 125 00:09:57,197 --> 00:09:59,532 わたくしの手伝いを させておりまする。 126 00:09:59,532 --> 00:10:04,537 《怪しい男だ…》 なぜ私がこの木に登ってくると? 127 00:10:04,537 --> 00:10:07,540 父様は神力で未来が拾えるのです。 128 00:10:07,540 --> 00:10:11,544 祈祷のほうは適当だけど。 雫 後半 いらない。 129 00:10:11,544 --> 00:10:14,547 お疑いなら 更に見て進ぜましょう。 130 00:10:14,547 --> 00:10:16,549 あっ…。 131 00:10:16,549 --> 00:10:18,551 見えまするぞ 時行様。 132 00:10:18,551 --> 00:10:21,054 あなた様は 将来…! 133 00:10:21,054 --> 00:10:24,224 が… で… になられまする。 あっ。 134 00:10:24,224 --> 00:10:27,227 あっ 違うな。 どちらかといえば…。 135 00:10:27,227 --> 00:10:32,065 もしくは… が まぁまぁ… な気がするし…。 136 00:10:32,065 --> 00:10:34,234 をすれば必ず幸せに… いや待った。 137 00:10:34,234 --> 00:10:37,737 幸せの定義って人それぞれだし ん~ まぁ そこそこ➡ 138 00:10:37,737 --> 00:10:39,739 いいあんばいっちゃ いいあんばいで➡ 139 00:10:39,739 --> 00:10:41,741 に関しては… うぅん…。 140 00:10:41,741 --> 00:10:45,245 まぁ なるようになるような…? 141 00:10:45,245 --> 00:10:48,081 なんて!? 全部 ボヤボヤじゃないですか! 142 00:10:48,081 --> 00:10:50,250 断片しかわからんのです! 143 00:10:50,250 --> 00:10:53,253 そもそも全部わかったら おもしろくないでしょうが! 144 00:10:53,253 --> 00:10:55,588 でも今ので見えました! 145 00:10:55,588 --> 00:10:57,757 あなた様はボケとツッコミでいったら…。 146 00:10:57,757 --> 00:11:00,760 ツッコミ側だ! 誰のせいだ ボケ占い師‼ 147 00:11:00,760 --> 00:11:05,098 それと2年後の未来も 見えました。 ハァ… ハァ… あっ。 148 00:11:05,098 --> 00:11:07,433 10歳の時にあなた様は➡ 149 00:11:07,433 --> 00:11:10,103 天を揺るがす 英雄となられまする。 150 00:11:10,103 --> 00:11:12,438 大戦のあるじとなり➡ 151 00:11:12,438 --> 00:11:15,108 ある者は恐れ ある者は敬い➡ 152 00:11:15,108 --> 00:11:17,443 くにの未来すら 変えることになるでしょう。 153 00:11:17,443 --> 00:11:21,614 それだけは わかるのです。 なぜならこれはとても強い…。 154 00:11:21,614 --> 00:11:24,617 んっ? おや豆粒大! 155 00:11:24,617 --> 00:11:30,456 父様。 いきなりあんなこと。 う~む すさまじい危機察知能力。 156 00:11:30,456 --> 00:11:32,725 危ない危ない。 157 00:11:32,725 --> 00:11:36,329 霊感詐欺につぎ込めるほど 私の小遣い多くないぞ。 158 00:11:39,399 --> 00:11:41,901 《バカな男だ…。 (円喜と高資の笑い声) 159 00:11:41,901 --> 00:11:44,070 私などをだましたところで…。 (円喜と高資の笑い声) 160 00:11:44,070 --> 00:11:46,773 うわべの栄華しか 手に入らないのに》 161 00:11:49,742 --> 00:11:52,579 《私を英雄などと…。 162 00:11:52,579 --> 00:11:56,082 あのように 真剣な目で…》 163 00:11:56,082 --> 00:11:58,418 ふうん。 164 00:11:58,418 --> 00:12:01,254 そのような者が 出入りしていたとはな。 165 00:12:01,254 --> 00:12:04,924 ほんっとうに…。 あっ…。 166 00:12:04,924 --> 00:12:08,261 怪しい男でした。 アハハ…。 167 00:12:08,261 --> 00:12:10,263 だが…。 168 00:12:10,263 --> 00:12:15,101 私には その諏訪殿とやらが 言ったことが少しわかる。 169 00:12:15,101 --> 00:12:19,772 お前の逃げ上手は 私や父上とは格が違う。 んっ? 170 00:12:19,772 --> 00:12:24,444 何か一つ条件が整えば お前だけは英雄になれる。 171 00:12:24,444 --> 00:12:26,613 そんな気がするよ…。 172 00:12:26,613 --> 00:12:29,616 あっ… あれ? 173 00:12:29,616 --> 00:12:34,220 どうしました? いや どこに行った…? 174 00:12:34,220 --> 00:12:36,222 木に引っかかったのでは? 175 00:12:48,234 --> 00:12:53,573 (高氏)これより京に入り 謀反軍を沈めに参る。 176 00:12:53,573 --> 00:12:57,410 我らに 八幡大菩薩のご加護を! 177 00:12:57,410 --> 00:12:59,412 行くぞ~! 178 00:12:59,412 --> 00:13:02,582 お~っ! (兵士たち)お~っ! 179 00:13:02,582 --> 00:13:04,884 あっ? 180 00:13:10,256 --> 00:13:13,259 (兵士たち)うわ~! 181 00:13:13,259 --> 00:13:15,762 太守! 太守! 182 00:13:15,762 --> 00:13:20,433 申し上げます! 足利がひそかに 後醍醐天皇と内通し➡ 183 00:13:20,433 --> 00:13:23,603 京の幕府軍を 壊滅させたとのこと! 184 00:13:23,603 --> 00:13:26,606 高氏の名声を聞いた 武士たちが集まり➡ 185 00:13:26,606 --> 00:13:30,109 新田軍は瞬く間に 膨れ上がっているとか! 186 00:13:30,109 --> 00:13:34,547 そればかりか新田義貞に 嫡男 千寿王を預け総大将とし➡ 187 00:13:34,547 --> 00:13:38,217 この鎌倉にも 軍を向かわせているとのこと! 188 00:13:38,217 --> 00:13:40,219 あぁ…。 189 00:13:40,219 --> 00:13:55,735 ♬~ 190 00:13:55,735 --> 00:14:04,744 ♬~ 191 00:14:04,744 --> 00:14:08,848 おのれ… なぜ裏切っ… たぁ…! 192 00:14:10,917 --> 00:14:15,088 声が聞こえる… 誰の声か…。 193 00:14:15,088 --> 00:14:20,293 誰だ。 我を天下に推し挙げるのは。 194 00:14:25,598 --> 00:14:28,401 父… 上…。 195 00:14:31,604 --> 00:14:35,541 お待ちしておりました 時行様。 あっ!? 196 00:14:35,541 --> 00:14:38,544 お父上は最期に➡ 197 00:14:38,544 --> 00:14:41,380 息子は幼く 死なすには忍びないと➡ 198 00:14:41,380 --> 00:14:44,717 わたくしにあなた様を 逃がすよう命じられました。 199 00:14:44,717 --> 00:14:48,888 これよりあなた様を 我が領地 信濃諏訪にて➡ 200 00:14:48,888 --> 00:14:50,890 おかくまいしまする。 201 00:14:50,890 --> 00:14:56,062 諏訪… 頼重…。 どうしてここに? 202 00:14:56,062 --> 00:14:58,564 ハッ! (新田軍の雄たけび) 203 00:14:58,564 --> 00:15:00,566 あっ…。 (新田軍の雄たけび) 204 00:15:00,566 --> 00:15:04,237 今は時間がない こちらへ。 205 00:15:04,237 --> 00:15:07,907 我が神眼にはこうなる可能性が 見えておりました。 206 00:15:07,907 --> 00:15:10,743 万が一に備え 準備をしていたのです。 207 00:15:10,743 --> 00:15:14,580 この先の丘に 配下と馬を隠してあります。 208 00:15:14,580 --> 00:15:17,417 お早く参りましょう。 嫌です。 209 00:15:17,417 --> 00:15:21,587 私も父上と… 皆と一緒に腹を切ります。 210 00:15:21,587 --> 00:15:26,259 なりませぬ。 あなた様が死ねば 日本の未来はどうなりますか? 211 00:15:26,259 --> 00:15:28,928 どうなるというんですか…。 212 00:15:28,928 --> 00:15:31,764 どうって… そりゃ…。 213 00:15:31,764 --> 00:15:35,868 が… で… になるような 予感はするけど➡ 214 00:15:35,868 --> 00:15:38,538 そういうのって 決めつけるのよくないし。 215 00:15:38,538 --> 00:15:40,873 死んだら死んだで大した影響は…。 216 00:15:40,873 --> 00:15:46,879 いや… たちと… にとっては 多少… いなきゃいないで。 217 00:15:46,879 --> 00:15:52,552 (犬の吠え声) 218 00:15:52,552 --> 00:15:55,721 地獄絵図…。 219 00:15:55,721 --> 00:15:58,724 裏切り者の武士たちによって➡ 220 00:15:58,724 --> 00:16:02,028 鎌倉のすべてが破壊されていく…。 221 00:16:06,399 --> 00:16:11,404 足利高氏。 ここまで周到に やってのけるとは…。 222 00:16:14,907 --> 00:16:18,244 高氏… 殿…。 223 00:16:18,244 --> 00:16:22,915 ((うっ… うっ… うっ…。 224 00:16:22,915 --> 00:16:25,084 誰? 225 00:16:25,084 --> 00:16:30,256 下野の国の御家人 足利高氏と申します。 226 00:16:30,256 --> 00:16:36,028 高氏からは逃げられませんぞ 若君!)) 227 00:16:36,028 --> 00:16:42,368 ついこの前の あの笑顔も… すべて偽りだったのか。 228 00:16:42,368 --> 00:16:45,037 敵を討ちましょう時行様! 229 00:16:45,037 --> 00:16:48,374 この頼重が 必ずや力になりまする! 230 00:16:48,374 --> 00:16:53,379 《この笑顔も偽り。 もう完っ璧に偽り》 231 00:16:53,379 --> 00:16:57,383 帰れ。 インチキ祈祷師の 言うことなど信じられるか。 232 00:16:57,383 --> 00:16:59,385 失礼な! 233 00:16:59,385 --> 00:17:01,721 神聖さがあふれて はち切れそうな わたくしに向かって➡ 234 00:17:01,721 --> 00:17:04,223 インチキぃ!? (雫)父様。 235 00:17:04,223 --> 00:17:07,059 インチキはインチキだから 言い訳しない。 236 00:17:07,059 --> 00:17:09,228 かばって身内! 237 00:17:09,228 --> 00:17:11,731 私に敵など討てっこない。 238 00:17:11,731 --> 00:17:14,066 これを見ればわかるでしょう。 239 00:17:14,066 --> 00:17:19,906 源頼朝公でさえ 平家を滅ぼすのに5年もかかった。 240 00:17:19,906 --> 00:17:22,909 なのに たった24日で➡ 241 00:17:22,909 --> 00:17:25,745 くにを丸ごと 滅ぼした男などいたでしょうか。 242 00:17:25,745 --> 00:17:28,080 あなたは先日➡ 243 00:17:28,080 --> 00:17:31,584 私が英雄になるなどと たわ言を言ったが…。 244 00:17:31,584 --> 00:17:35,354 足利高氏のような 力ある者こそが➡ 245 00:17:35,354 --> 00:17:38,357 後世に英雄と呼ばれるのでしょう。 246 00:17:38,357 --> 00:17:43,029 敗れた者は 潔く死なねば武士の恥。 247 00:17:43,029 --> 00:17:45,865 死なせてください 私のことも。 248 00:17:45,865 --> 00:17:48,868 皆のように 武士らしく。 249 00:17:48,868 --> 00:17:51,571 そうですか。 では死になされ。 250 00:17:53,539 --> 00:17:55,541 あっ…! 251 00:18:06,886 --> 00:18:09,388 (3人)ヘヘヘ… んっ? (地面に落ちる音) 252 00:18:17,897 --> 00:18:20,900 北条の子だ~っ! 253 00:18:20,900 --> 00:18:24,403 (兵士たち)お~っ! 254 00:18:24,403 --> 00:18:26,405 あっ! ていっ! 255 00:18:26,405 --> 00:18:29,241 ぎゃあ~! ううっ! ふんっ! 256 00:18:29,241 --> 00:18:31,410 うっ! だあっ! 257 00:18:31,410 --> 00:18:34,513 ええい! ううっ! えい! お~っ! 258 00:18:34,513 --> 00:18:37,016 えいっ! でぇ~い! 259 00:18:37,016 --> 00:18:39,018 えいやぁっ! ぎゃ~っ! 260 00:18:39,018 --> 00:18:42,855 ヘヘッ… ふんっ! んっ…? 261 00:18:42,855 --> 00:18:44,857 ハァ… ハァ…。 (矢の刺さる音) 262 00:18:44,857 --> 00:18:46,859 あっ! ああっ! うわ~っ! (いななき) 263 00:18:46,859 --> 00:18:52,365 《絶望の底の そのまた底。 死の淵の淵に立たされてこそ》 264 00:18:54,533 --> 00:18:56,702 おい。 265 00:18:56,702 --> 00:19:00,306 (いななき) 266 00:19:04,210 --> 00:19:07,213 《あなた様の中の➡ 267 00:19:07,213 --> 00:19:09,215 英雄は耀く!》 268 00:19:11,384 --> 00:19:14,887 こら。 死んだらどうする。 269 00:19:17,723 --> 00:19:20,559 んっ…! 270 00:19:20,559 --> 00:19:23,229 死なねば恥だと言いながら➡ 271 00:19:23,229 --> 00:19:26,732 今 ちゅうちょなく楽しそうに 生き永らえてのけたのが➡ 272 00:19:26,732 --> 00:19:30,403 あなた様の中の英雄です。 ハッ…。 273 00:19:30,403 --> 00:19:34,340 逃げ上手 隠れ上手は 英雄の片鱗にすぎません。 274 00:19:34,340 --> 00:19:36,342 上だ! 射殺せ! 275 00:19:36,342 --> 00:19:41,347 (矢を放つ音) 276 00:19:41,347 --> 00:19:45,351 あなた様こそは 生存本能の怪物。 277 00:19:45,351 --> 00:19:47,853 生き延びる才能に誰より特化し➡ 278 00:19:47,853 --> 00:19:52,525 生死の境のヒリつく緊張が 大好きなお方。 279 00:19:52,525 --> 00:19:56,529 主君を殺して天下を奪った 高氏にとっては…。 280 00:19:56,529 --> 00:19:59,698 さぞ厄介なことでしょうな。 281 00:19:59,698 --> 00:20:04,203 次に誰より殺さねばならない 鎌倉幕府の後継者が…。 282 00:20:04,203 --> 00:20:07,306 誰より生き延びる才能を 持つのですから。 283 00:20:12,378 --> 00:20:15,381 高氏は殺すことで英雄となり➡ 284 00:20:15,381 --> 00:20:18,717 あなた様は生きることで 英雄となる。 285 00:20:18,717 --> 00:20:23,556 2人は 対極の運命の英雄なのです。 286 00:20:23,556 --> 00:20:27,560 もちろん 逃げ隠れて 生き延びるだけでは勝てませぬ。 287 00:20:27,560 --> 00:20:30,729 仲間 武力 知力➡ 288 00:20:30,729 --> 00:20:34,567 勝つためのすべてを そろえて差し上げまする。 289 00:20:34,567 --> 00:20:37,236 このまま あなた様が生き続ければ➡ 290 00:20:37,236 --> 00:20:41,574 高氏はいずれ必ず 自らあなた様を殺しにくる。 291 00:20:41,574 --> 00:20:45,244 その時まで 逃げて隠れて力をつけて➡ 292 00:20:45,244 --> 00:20:47,413 追ってきた鬼を討ち取るのです。 293 00:20:47,413 --> 00:20:51,917 さぁ 天下を取り返す 鬼ごっこの始まりですぞ! 294 00:21:18,444 --> 00:21:22,782 頼重殿… あなたの目的はなんだ? 295 00:21:22,782 --> 00:21:26,619 亡国の子を救い出して あなたになんの利益がある。 296 00:21:26,619 --> 00:21:29,622 すべては北条家への忠義のため! 297 00:21:29,622 --> 00:21:34,560 と… インチキ祈祷師が 言ったところで 信じますまいな。 298 00:21:34,560 --> 00:21:36,896 いずれお話しいたしましょう。 299 00:21:36,896 --> 00:21:41,801 あなた様がこの鎌倉を 取り戻したそのときに…。 300 00:21:44,403 --> 00:21:48,073 私は… 恥知らずだ…。 301 00:21:48,073 --> 00:21:51,076 一族が滅ぶ さなかなのに…。 302 00:21:51,076 --> 00:21:55,748 共に死ぬのが 武士の子として当然なのに。 303 00:21:55,748 --> 00:22:00,920 あなたのせいで 生きる喜びに ときめいてしまった。 304 00:22:00,920 --> 00:22:03,589 頼重殿。 305 00:22:03,589 --> 00:22:06,926 責任は取ってもらうぞ。 306 00:22:06,926 --> 00:22:09,261 もちろんでございまする。 307 00:22:09,261 --> 00:22:11,931 地獄の底まで お仕えいたしましょう。 308 00:22:11,931 --> 00:22:16,268 (すすり泣き) 309 00:22:16,268 --> 00:22:18,437 <頼重の予言どおり➡ 310 00:22:18,437 --> 00:22:24,276 2年後に 時行は日本中を震撼させる> 311 00:22:24,276 --> 00:22:26,946 はっ! 312 00:22:26,946 --> 00:22:30,115 <潔く死ぬのが当たり前の この時代に➡ 313 00:22:30,115 --> 00:22:33,385 この少年は何が何でも逃げ回り➡ 314 00:22:33,385 --> 00:22:36,722 ひたすらに天下人の首を 狙い続けた。 315 00:22:36,722 --> 00:22:44,230 神出鬼没の侍王子の 激動の生涯の始まりだった> 316 00:32:23,108 --> 00:32:30,615 (鼓動) 317 00:32:30,615 --> 00:32:36,721 (邦時)ハァ… ハァ… ハァ…。 (鼓動) 318 00:32:36,721 --> 00:32:38,890 (宗繁)邦時様。 ハッ! 319 00:32:38,890 --> 00:32:41,560 宗繁にございます。 320 00:32:41,560 --> 00:32:43,562 伯父上…。 321 00:32:43,562 --> 00:32:47,065 鎌倉の様子はどうでしたか? 時行は? 322 00:32:47,065 --> 00:32:50,068 諏訪頼重殿の手で 逃がすと聞いております。 323 00:32:50,068 --> 00:32:52,737 我らも夜が明けたら すぐに たちましょう。 324 00:32:52,737 --> 00:32:54,739 あっ! (物音) 325 00:32:56,741 --> 00:32:58,743 伯父上…! 大丈夫。 326 00:32:58,743 --> 00:33:01,746 下級武士なら こちらの顔は割れてないはず。 327 00:33:01,746 --> 00:33:03,748 なんとか ごまかします。 328 00:33:03,748 --> 00:33:06,585 隠れていてください。 そんな 危険です! 329 00:33:06,585 --> 00:33:10,922 あなた様は 高時殿から託された 大事な北条の御子。 330 00:33:10,922 --> 00:33:13,925 我が命に代えても お守りいたします。 331 00:33:13,925 --> 00:33:18,763 伯父上…。 そう そして何より…。 332 00:33:18,763 --> 00:33:22,267 大切な妹の子ですから! 333 00:33:22,267 --> 00:33:26,104 私がしくじったら あなたは逃げてください…! 334 00:33:26,104 --> 00:33:28,106 伯父上! 335 00:33:33,378 --> 00:33:35,380 えっ…。 336 00:33:37,382 --> 00:33:40,719 へへ… へっ…。 337 00:33:40,719 --> 00:33:43,221 伯父上…? 338 00:33:43,221 --> 00:33:47,025 伯父上…!? 伯父上~! 339 00:33:49,060 --> 00:33:51,897 (時行)ハァ ハァ ハァ ハァ…。 340 00:33:51,897 --> 00:33:55,567 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 341 00:33:55,567 --> 00:33:58,069 父上! みんな! 342 00:33:58,069 --> 00:34:01,072 ハァ ハァ ハァ…。 343 00:34:01,072 --> 00:34:04,242 ハァ ハァ ハァ…。 (頼重)時行様… 時行様…。 344 00:34:04,242 --> 00:34:06,244 ハァ ハァ…。 時行様…! 345 00:34:06,244 --> 00:34:09,915 ハッ! 時行様~! 346 00:34:09,915 --> 00:34:13,084 うぅ~ん… うぅ~ん うぅ…。 347 00:34:13,084 --> 00:34:15,587 時行様~。 う~ん…。 348 00:34:15,587 --> 00:34:18,924 時行様~。 う~ん…。 349 00:34:18,924 --> 00:34:23,261 実に愛らしいお寝顔… 食べちゃいたいぐらいで。 350 00:34:23,261 --> 00:34:27,766 (雫)父様 時行様は 悪夢にうなされてるところよ。 351 00:34:27,766 --> 00:34:31,102 いくら子どもの寝顔が 好きだからって。 よいしょ。 352 00:34:31,102 --> 00:34:33,872 どれ ほっぺに 口づけするくらいなら➡ 353 00:34:33,872 --> 00:34:36,041 いいでしょう。 ん~! 354 00:34:36,041 --> 00:34:38,710 ハッ! んっ? ぎゃあ~っ! 355 00:34:38,710 --> 00:34:42,047 なんだ貴様! なんだ? 356 00:34:42,047 --> 00:34:46,217 さすがの逃げ足でございまするな 時行様。 357 00:34:46,217 --> 00:34:50,221 未来では 「寝起きドッキリ」と いうそうでございまする。 358 00:34:50,221 --> 00:34:52,724 テッテレ~。 知るかっ! 359 00:34:52,724 --> 00:34:55,060 遊んでる場合か 頼重殿! 360 00:34:55,060 --> 00:34:57,729 あなたの領地で かくまってくれると言いながら➡ 361 00:34:57,729 --> 00:35:01,900 もう何日も鎌倉に 隠れたままではないですか! 362 00:35:01,900 --> 00:35:04,736 それは… 鎌倉からの出口に➡ 363 00:35:04,736 --> 00:35:08,907 思っていたより厳重に 兵が敷かれておりまして。 364 00:35:08,907 --> 00:35:13,078 監視が緩むまで もうしばらくの我慢かと。 365 00:35:13,078 --> 00:35:15,880 監視…。 366 00:35:17,916 --> 00:35:21,753 《どれもこれも見知った旗印…。 367 00:35:21,753 --> 00:35:26,257 幕府に忠誠を誓っていた 武士たちが 簡単に裏切り➡ 368 00:35:26,257 --> 00:35:28,593 鎌倉を廃虚にした。 369 00:35:28,593 --> 00:35:32,364 みんな 高氏殿に導かれ…。 370 00:35:32,364 --> 00:35:35,200 あれほど優しい笑顔の裏で➡ 371 00:35:35,200 --> 00:35:38,503 幕府を滅ぼす謀略を 進めていたなんて…》 372 00:35:40,872 --> 00:35:43,875 安心して時行様。 373 00:35:43,875 --> 00:35:45,877 この格好なら➡ 374 00:35:45,877 --> 00:35:50,548 神社を焼かれた 神主の一行でごまかせるから。 375 00:35:50,548 --> 00:35:53,718 んっ…。 376 00:35:53,718 --> 00:35:56,221 (飛び降りる音) 377 00:35:56,221 --> 00:35:58,223 頼重殿。 378 00:35:58,223 --> 00:36:02,227 あなたは私に 私の逃げ上手で敵を討て。 379 00:36:02,227 --> 00:36:05,563 鬼ごっこで 天下を取り返せと言いました。 380 00:36:05,563 --> 00:36:08,900 だが武士とは 前を向いて戦うもの。 381 00:36:08,900 --> 00:36:12,570 鬼ごっこで取れる天下など 聞いたことがない。 382 00:36:12,570 --> 00:36:15,240 あなたは本気で 私が天下を➡ 383 00:36:15,240 --> 00:36:17,909 みんなの敵を取れると 思っているのですか!? 384 00:36:17,909 --> 00:36:19,911 もちろん! ビックリした! 385 00:36:19,911 --> 00:36:21,913 神が宿るわたくしの目には➡ 386 00:36:21,913 --> 00:36:27,252 あなた様が英雄になられる ところが見えておりますので。 387 00:36:27,252 --> 00:36:32,857 ですから時行様 今しばしの間はご辛抱を。 388 00:36:32,857 --> 00:36:36,027 今は…。 389 00:36:36,027 --> 00:36:39,197 双六でもして待ちましょうぞ! 390 00:36:39,197 --> 00:36:43,702 雫! サイコロとコマの用意を! はい 父様。 391 00:36:43,702 --> 00:36:47,205 変わった双六ね。 なんなの 貧乏神って。 392 00:36:47,205 --> 00:36:50,375 それは 遊んでみてのお楽しみ…。 393 00:36:50,375 --> 00:36:53,578 さあさ 時行様も こっちで一緒に…。 394 00:36:56,214 --> 00:36:58,316 あら? 395 00:37:00,385 --> 00:37:02,554 《やはり あの者たちは 信用できない! 396 00:37:02,554 --> 00:37:07,358 幕府の生き残りを 自分で見つけなければ…!》 397 00:37:20,405 --> 00:37:24,075 ったくよ~ もう ろくなもんねえなぁ。 398 00:37:24,075 --> 00:37:26,077 あっ! 余りものにも福はない。 399 00:37:26,077 --> 00:37:28,079 あっ うっ…! 400 00:37:28,079 --> 00:37:30,749 なあ 見てきたぞ 例の処刑。 401 00:37:30,749 --> 00:37:33,852 ああ たしか 北条の…。 402 00:37:33,852 --> 00:37:36,855 邦時様の だったか? 403 00:37:39,023 --> 00:37:44,362 ああ もうバッサリよ。 物好きだねぇ。 404 00:37:44,362 --> 00:37:46,865 ウソだっ! 405 00:37:46,865 --> 00:37:50,702 あぁ? 誰だ お前? 406 00:37:50,702 --> 00:37:55,039 そんなはずない! 兄上はっ! だって 兄上は! 407 00:37:55,039 --> 00:37:59,210 兄上? 兄上って 邦時様のことか? 408 00:37:59,210 --> 00:38:02,046 うっ…! お前 いったいどこの…。 409 00:38:02,046 --> 00:38:04,549 わっ… 私は…。 410 00:38:04,549 --> 00:38:07,886 うっ! この者は 我が社の➡ 411 00:38:07,886 --> 00:38:09,888 稚児にございまする。 412 00:38:09,888 --> 00:38:12,724 北条家には ごひいきにして いただいてましたので➡ 413 00:38:12,724 --> 00:38:16,060 邦時様の名前を聞いて つい。 414 00:38:16,060 --> 00:38:18,396 そうだな? 415 00:38:18,396 --> 00:38:22,400 は… はい。 416 00:38:22,400 --> 00:38:27,071 あの… 邦時様に いったい何があったのですか? 417 00:38:27,071 --> 00:38:32,844 なんでも 邦時様を預かった 五大院宗繁ってぇ実の伯父が➡ 418 00:38:32,844 --> 00:38:36,014 若君を隠れさせた その居場所を➡ 419 00:38:36,014 --> 00:38:39,851 そのまま 敵の新田方に チクったんだと。 420 00:38:39,851 --> 00:38:43,188 <甥の七光りで 出世しておきながら➡ 421 00:38:43,188 --> 00:38:48,693 実の甥で 主君の子で 9歳の幼子を秒で敵に売った男。 422 00:38:48,693 --> 00:38:55,867 五大院宗繁は 日本史上屈指の 鬼畜武将として名を残す> 423 00:38:55,867 --> 00:39:02,040 邦時様も北条の御子だ。 斬首ってことになってな。 424 00:39:02,040 --> 00:39:07,545 さっき見てきたが。 実にお痛ましい最期だったよ。 425 00:39:09,881 --> 00:39:11,883 時行様? 426 00:39:11,883 --> 00:39:17,555 うっ… うげぇっ うぇ…。 427 00:39:17,555 --> 00:39:23,394 《裏切り 裏切り 裏切り…。 428 00:39:23,394 --> 00:39:26,598 頭が追い付かない》 うっ…。 429 00:39:29,067 --> 00:39:35,173 《代々仕えた足利が裏切り 家臣の武士たちも 皆裏切り➡ 430 00:39:35,173 --> 00:39:38,009 伯父までが裏切った。 431 00:39:38,009 --> 00:39:42,513 信じられる者など 誰一人…!》 432 00:39:42,513 --> 00:39:44,515 わあぁ~っ! 433 00:39:44,515 --> 00:39:46,517 ((高氏:時行様。 (武士たち)時行様。 434 00:39:46,517 --> 00:39:48,853 時行様)) 時行様。 時行様。 435 00:39:48,853 --> 00:39:51,356 時行様~! ぎゃあ~っ! 436 00:39:51,356 --> 00:39:54,692 我が聖なる光で 冷静になられましたか。 437 00:39:54,692 --> 00:39:57,862 だから そのちょいちょい光るの なんなんですか! 438 00:39:57,862 --> 00:40:00,198 見えまする。 439 00:40:00,198 --> 00:40:04,535 五大院が腰を下ろす未来が 見えまする。 えっ。 440 00:40:04,535 --> 00:40:08,706 私は神力で 未来が拾えると 言ったでしょう。 441 00:40:08,706 --> 00:40:11,209 雑な未来が ごく時々ね。 442 00:40:11,209 --> 00:40:15,713 周りに敵兵が多く うかつに手を出せませんな。 443 00:40:15,713 --> 00:40:20,885 おっ 伯父上は… 今どこに? 444 00:40:20,885 --> 00:40:23,388 気になりまするか? 445 00:40:26,391 --> 00:40:28,593 うん! 446 00:40:33,564 --> 00:40:35,566 ならば…。 447 00:40:40,738 --> 00:40:43,074 見にいきましょう。 448 00:40:43,074 --> 00:40:45,910 あっ…。 449 00:40:45,910 --> 00:40:47,912 えっ! わぁっ! 450 00:40:47,912 --> 00:40:51,916 鬼ごっこで勝つとは どういうことかお教えしまする! 451 00:40:51,916 --> 00:40:54,252 兄上様の敵討ちをもって…。 452 00:40:54,252 --> 00:40:59,357 あなた様の天下への 第一歩といたしましょうぞ! 453 00:41:02,760 --> 00:41:06,264 クソッ…! なぜ俺を追い出す。 454 00:41:06,264 --> 00:41:09,100 大手柄だろう! う~っ! 455 00:41:09,100 --> 00:41:11,769 北条の子だぞ! 456 00:41:11,769 --> 00:41:16,107 《さては 側室の子だからか? 457 00:41:16,107 --> 00:41:21,112 妾の子の首じゃ さしたる価値はないってことか! 458 00:41:21,112 --> 00:41:24,449 俺の人生の双六を上がるには➡ 459 00:41:24,449 --> 00:41:28,453 邦時程度じゃ 賽の目がまだ足りない…。 460 00:41:28,453 --> 00:41:33,224 ならば 正室の子を捕らえれば…! 461 00:41:33,224 --> 00:41:36,561 俺ならできる…。 462 00:41:36,561 --> 00:41:42,066 真の跡継ぎである時行を捕らえて 差し出せば…。 463 00:41:42,066 --> 00:41:45,737 みんなが 俺を認めざるをえなくなる!》 464 00:41:45,737 --> 00:41:47,739 ウヘヘヘハハハ アハハハ…。 465 00:41:47,739 --> 00:41:51,075 鬼畜の所業ゆえ 仲間からも忌み嫌われ➡ 466 00:41:51,075 --> 00:41:53,077 すべてを失った様子。 467 00:41:53,077 --> 00:41:57,915 欲深き鬼畜は 地の果てまで 追ってくる鬼と化す。 468 00:41:57,915 --> 00:42:03,421 時行~ 逃げ切れると思うなよ。 469 00:42:03,421 --> 00:42:07,425 鬼ごっこ必勝法 その一は 相手を知ること。 470 00:42:07,425 --> 00:42:10,928 隠れ家へ戻りましょう 時行様。 えっ? 471 00:42:10,928 --> 00:42:15,099 必勝法 その二を授けまする。 んっ…。 472 00:42:15,099 --> 00:42:19,604 そろそろ到着する頃合いだろう。 そうね 父様。 473 00:42:19,604 --> 00:42:24,776 敵の姿もわかり 敵討ちが やりやすくなりましたな。 474 00:42:24,776 --> 00:42:28,446 自信がございませんか? 475 00:42:28,446 --> 00:42:30,615 うん。 476 00:42:30,615 --> 00:42:35,386 私は 戦うための稽古を まともにやってこなかった。 477 00:42:35,386 --> 00:42:39,057 ご心配には及びませぬ。 時行様に➡ 478 00:42:39,057 --> 00:42:41,726 ぜひ紹介したい者たちが おりまする。 479 00:42:41,726 --> 00:42:44,729 時行様の手となり足となり➡ 480 00:42:44,729 --> 00:42:49,333 戦場で大いに活躍するであろう 者たちでございまする。 481 00:42:51,736 --> 00:42:55,740 (弧次郎)よっしゃ~! 下総国の豆畑 全部買い占め! 482 00:42:55,740 --> 00:42:57,742 (弧次郎)収益2倍! (亜也子)こら~! 483 00:42:57,742 --> 00:43:01,913 貧乏神 なすりつけんな! しかも 帝貧乏神に変身するよ。 484 00:43:01,913 --> 00:43:04,749 とても助けてくれるようには 見えないのだが!? 485 00:43:04,749 --> 00:43:07,351 しかもそれ だいぶ未来の双六じゃない!? 486 00:43:09,754 --> 00:43:14,091 お初です 若。 祢津弧次郎っス。 よろしく! 487 00:43:14,091 --> 00:43:17,428 望月亜也子です。 よろしく若様~。 488 00:43:17,428 --> 00:43:22,600 彼らは諏訪家に仕える祢津家と 望月家の子たちにございまする。 489 00:43:22,600 --> 00:43:24,769 諏訪家に仕えるということは➡ 490 00:43:24,769 --> 00:43:28,106 更にその上の 北条家にも仕えるということ。 491 00:43:28,106 --> 00:43:31,108 そして 2人とも 時行様と同い年ながら➡ 492 00:43:31,108 --> 00:43:33,211 武芸に秀でておりますゆえ➡ 493 00:43:33,211 --> 00:43:37,548 ぜひ今回の敵討ちには 彼らの力も頼ってくださいませ。 494 00:43:37,548 --> 00:43:40,218 わ… 私は北条時行。 495 00:43:40,218 --> 00:43:43,221 よろしく…。 (2人)はっ! 496 00:43:43,221 --> 00:43:46,057 (雫)どうだった? 時行様は。 497 00:43:46,057 --> 00:43:49,894 かわいかった~! 持ち運びした~い。 498 00:43:49,894 --> 00:43:53,064 強くないのは確かだな。 しかも➡ 499 00:43:53,064 --> 00:43:57,735 お家が滅んだ若君に仕えろとか 頼重様も物好きだぜ。 500 00:43:57,735 --> 00:44:00,538 強くないなら 守ってあげなきゃね。 501 00:44:05,409 --> 00:44:07,411 ああ。 502 00:44:07,411 --> 00:44:19,590 ♬~ 503 00:44:19,590 --> 00:44:22,260 さあ 時行様。 504 00:44:22,260 --> 00:44:26,264 追い来たる鬼を 討ち取りましょうか。 505 00:44:47,218 --> 00:44:49,220 来ます。 506 00:44:49,220 --> 00:44:52,056 (鳥の飛び立つ音) 507 00:44:52,056 --> 00:44:58,729 ハァ ハァ ハァ…! 508 00:44:58,729 --> 00:45:02,400 キャ~ハ~ハッ! 509 00:45:02,400 --> 00:45:04,902 ハァ…。 510 00:45:08,406 --> 00:45:12,076 《あぁ なんと うまそうな…》 511 00:45:12,076 --> 00:45:16,747 五大院の… 伯父上? (すすり泣き) 512 00:45:16,747 --> 00:45:19,584 おお 時行殿…! 513 00:45:19,584 --> 00:45:22,253 時行殿ではございませんか…! 514 00:45:22,253 --> 00:45:25,923 ああ…! よくぞ ご無事で! 515 00:45:25,923 --> 00:45:30,094 頼重殿が諏訪に逃がすと 聞いたので この辺りかと。 516 00:45:30,094 --> 00:45:35,866 お一人か? しかし この五大院が 参上したからにはもう大丈夫! 517 00:45:35,866 --> 00:45:38,536 共に逃げましょう! 518 00:45:38,536 --> 00:45:41,038 伯父上。 はい。 519 00:45:41,038 --> 00:45:45,209 なぜ 兄上を売った! 520 00:45:45,209 --> 00:45:47,378 えっ? 521 00:45:47,378 --> 00:45:49,714 あっ! うっ! くっ! 522 00:45:49,714 --> 00:45:52,016 なるほど なるほど…。 523 00:45:54,051 --> 00:45:56,053 仕損じたっ! 若っ! 524 00:45:56,053 --> 00:46:00,057 私があなたを探しにくることも 読んだ上で➡ 525 00:46:00,057 --> 00:46:03,894 敵を取るため 背後にご友人を潜ませていたと。 526 00:46:03,894 --> 00:46:07,565 私を疑っていないふうの 顔芸もお見事! 527 00:46:07,565 --> 00:46:10,401 子どもとは思えない 知恵ですなぁ! 528 00:46:10,401 --> 00:46:12,903 でもね 時行殿。 529 00:46:12,903 --> 00:46:16,240 私が邦時殿の 護衛を任された理由は➡ 530 00:46:16,240 --> 00:46:20,244 伯父だから 重臣だから だけじゃない! 531 00:46:20,244 --> 00:46:24,248 護衛を任される程度には 私…。 532 00:46:24,248 --> 00:46:27,418 強いんですよ。 (木の倒れる音) 533 00:46:27,418 --> 00:46:30,254 (2人)うっ! ガキを2人 刻み殺し➡ 534 00:46:30,254 --> 00:46:33,024 お前の脚を斬り落として連行する。 535 00:46:33,024 --> 00:46:35,693 それで俺の双六は上がりだっ! 536 00:46:35,693 --> 00:46:37,695 《賽は投げられた。 537 00:46:37,695 --> 00:46:41,032 それは戦か はたまた遊びか。 538 00:46:41,032 --> 00:46:43,868 命を懸けた乱世の鬼ごっこ。 539 00:46:43,868 --> 00:46:48,706 これより 振り出し!》 540 00:46:48,706 --> 00:46:51,042 うっ! 541 00:46:51,042 --> 00:46:53,544 どうしました 時行殿! 542 00:46:53,544 --> 00:46:56,881 兄上の敵は 目の前におりますぞ! 543 00:46:56,881 --> 00:46:59,884 若から離れろ このクズ! 544 00:46:59,884 --> 00:47:01,886 ふんっ。 ぐっ…! 545 00:47:01,886 --> 00:47:03,888 邪魔 邪魔~! 546 00:47:06,057 --> 00:47:08,392 くっ! あっ…! 547 00:47:08,392 --> 00:47:10,394 おらぁ~っ。 クソッ! 548 00:47:10,394 --> 00:47:13,731 おらおらおらおら。 若様! 私の後ろに! 549 00:47:13,731 --> 00:47:16,567 《隙もねえし腕力も強え》 550 00:47:16,567 --> 00:47:19,236 《若様と自分を 守りながらじゃ…!》 551 00:47:19,236 --> 00:47:22,406 《このあとはどうする 頼重殿! 552 00:47:22,406 --> 00:47:24,742 所詮 大人と子ども。 553 00:47:24,742 --> 00:47:27,345 奇襲が失敗してしまえば 勝ち目がない!》 554 00:47:30,247 --> 00:47:33,851 《ガキの闇討ち。 3人がかり。 555 00:47:33,851 --> 00:47:36,354 それがどうした! 556 00:47:36,354 --> 00:47:39,857 素早く状況に適応できるのが 俺の長所だ! 557 00:47:39,857 --> 00:47:42,860 生きるためなら 主君の子すら売れるほどにな!》 558 00:47:42,860 --> 00:47:45,363 手間とらせんなよ 時行! 559 00:47:45,363 --> 00:47:50,367 お前の兄は 無抵抗で捕まってくれたぜぇ? 560 00:47:50,367 --> 00:47:56,040 《宗繁:幕府は足利に滅ぼされ 時代は乱世となった》 561 00:47:56,040 --> 00:47:58,209 ((ハハハハハ…! ぎゃ~!)) 562 00:47:58,209 --> 00:48:01,045 (殴る音) 563 00:48:01,045 --> 00:48:05,216 《裏返った双六の盤面に…。 564 00:48:05,216 --> 00:48:08,552 瞬時に適応できた者しか 生き残れない!》 565 00:48:08,552 --> 00:48:10,554 ((んっ?)) 566 00:48:17,061 --> 00:48:19,063 ((時行~! 567 00:48:19,063 --> 00:48:24,068 時行! 時行! 時行! 時行~!)) 568 00:48:24,068 --> 00:48:27,571 お前は時代に取り残された 遺物なんだよ! 569 00:48:27,571 --> 00:48:31,575 観念して 俺の出世の糧になれぇ! 570 00:48:31,575 --> 00:48:33,511 うっ! 571 00:48:33,511 --> 00:48:36,180 ハァ ハァ ハァ…。 572 00:48:36,180 --> 00:48:38,182 若っ! フッ…。 573 00:48:38,182 --> 00:48:40,351 弧次郎 亜也子! お前たちは引くのだ! 574 00:48:40,351 --> 00:48:42,353 えっ? なんで? 575 00:48:42,353 --> 00:48:44,355 いいから戻りなさい。 576 00:48:44,355 --> 00:48:47,691 お前たちも一度 あの方をじっくり見るがいい。 577 00:48:47,691 --> 00:48:51,362 乱世に適応する力があるのは どちらなのかを。 578 00:48:51,362 --> 00:48:53,697 はっ! 579 00:48:53,697 --> 00:48:55,699 ふっ。 580 00:48:55,699 --> 00:48:59,370 ふっ! ぐぅ… ああっ! 581 00:48:59,370 --> 00:49:04,208 マジか 若。 あの速い太刀筋を 全部見切ってる。 582 00:49:04,208 --> 00:49:07,378 フッ! ンッ…! いやっ! 583 00:49:07,378 --> 00:49:10,881 (雫)しかもどこか 楽しんでいるような。 584 00:49:16,554 --> 00:49:19,723 (亜也子)稽古で学べる 動きじゃない。 585 00:49:19,723 --> 00:49:22,059 (弧次郎)天性の…。 586 00:49:22,059 --> 00:49:24,395 きえ~い! ふっ! 587 00:49:24,395 --> 00:49:26,730 (亜也子)逃げ上手…! 588 00:49:26,730 --> 00:49:29,733 時行様は臆病なのではない。 589 00:49:29,733 --> 00:49:32,837 純粋に逃げるのが大好きなのだ。 590 00:49:34,839 --> 00:49:38,175 一歩間違えば致命傷 捕まれば即死。 591 00:49:38,175 --> 00:49:43,013 そんな窮地を心の底から楽しめる 生存本能の怪物。 592 00:49:43,013 --> 00:49:47,685 乱の前 平和な鎌倉で わたくしが見たあのお方は➡ 593 00:49:47,685 --> 00:49:49,687 気さくで威張らず➡ 594 00:49:49,687 --> 00:49:52,690 心優しく仲間思いで いさかいを嫌い➡ 595 00:49:52,690 --> 00:49:55,693 嫌な稽古から逃げる癖が やや短所…。 596 00:49:55,693 --> 00:49:58,696 そんな どこにでもいる 平凡な子どもが➡ 597 00:49:58,696 --> 00:50:02,199 戦場では 大の猛者相手に楽しそうに➡ 598 00:50:02,199 --> 00:50:07,204 鬼ごっこに興じる 痛快な怪物になる。 599 00:50:07,204 --> 00:50:09,874 雫 弧次郎 亜也子。 600 00:50:09,874 --> 00:50:13,544 そんな主君に仕えてみるのは 楽しそうだと思わないか? 601 00:50:13,544 --> 00:50:17,548 逃げ自慢の大将なんて 聞いたことないっス。 602 00:50:17,548 --> 00:50:21,385 まぁでも 頼重様がそう言うなら おもしろそうだ。 603 00:50:21,385 --> 00:50:23,888 普通に友達なりたい~。 604 00:50:23,888 --> 00:50:25,890 うんうん。 605 00:50:25,890 --> 00:50:28,225 よし。 では➡ 606 00:50:28,225 --> 00:50:30,394 もう一度行ってきなさい! (2人)はい! 607 00:50:30,394 --> 00:50:32,730 《守ろうとしてはいけない。 608 00:50:32,730 --> 00:50:35,232 時行様の逃げ上手を 信頼するのだ。 609 00:50:35,232 --> 00:50:39,069 そのかわり… 攻撃のほうは まるでダメだ》 610 00:50:39,069 --> 00:50:41,071 このクソガキ~! 611 00:50:41,071 --> 00:50:45,075 《お前たちで 隙を献上して差し上げなさい》 612 00:50:45,075 --> 00:50:49,079 ぐっ! ハァ ハァ…。 613 00:50:49,079 --> 00:50:51,916 《もしもコイツに 一生➡ 614 00:50:51,916 --> 00:50:54,752 逃げながら命を狙われ続けたら➡ 615 00:50:54,752 --> 00:50:56,921 いずれは…》 616 00:50:56,921 --> 00:50:59,423 ハァ ハァ ハァ… はっ! 617 00:50:59,423 --> 00:51:01,425 (2人)てやあ~っ! ぐっ。 618 00:51:01,425 --> 00:51:03,928 あっ お前たち! 押し込むぞ! 619 00:51:03,928 --> 00:51:07,431 ぐぅ。 てぇ! 620 00:51:07,431 --> 00:51:10,601 《敵から主君を守るのではなく》 621 00:51:10,601 --> 00:51:12,603 時行~! 622 00:51:12,603 --> 00:51:14,605 はあ~っ。 623 00:51:14,605 --> 00:51:16,607 うぉっ! うっ! 624 00:51:16,607 --> 00:51:19,610 ぐっ…! しつこいっ! 625 00:51:19,610 --> 00:51:22,446 くっ。 うっ! 626 00:51:22,446 --> 00:51:26,116 《弧次郎:逃げる主君に 敵を差し出す感覚で》 627 00:51:26,116 --> 00:51:28,619 今だ! 若~っ! 628 00:51:30,955 --> 00:51:32,890 はっ!? 629 00:51:32,890 --> 00:51:36,894 《兄上… 父上… 鎌倉の民たち…。 630 00:51:36,894 --> 00:51:39,563 こんな首では不足だが…。 631 00:51:39,563 --> 00:51:43,567 せめて》 はぁ~っ! 632 00:51:43,567 --> 00:51:47,237 うわあ~っ! 633 00:51:47,237 --> 00:51:50,074 《死出の旅路の…。 634 00:51:50,074 --> 00:51:52,376 手土産に!》 635 00:51:54,912 --> 00:51:57,314 (転がる音) 636 00:52:00,584 --> 00:52:05,756 ((あれ? どこから落ちてきたんだ? 637 00:52:05,756 --> 00:52:10,427 私が英雄になるなんて 兄上まで私をからかって。 638 00:52:10,427 --> 00:52:15,099 いや 別にからかったわけじゃ…。 もう入りましょう。 639 00:52:15,099 --> 00:52:17,801 フフッ 夕飯はなんですかね~。 640 00:52:19,770 --> 00:52:22,606 ハッ! 時行っ! 641 00:52:22,606 --> 00:52:25,442 頑張れ! 642 00:52:25,442 --> 00:52:29,613 ば… イケる気が… する。 643 00:52:29,613 --> 00:52:31,949 フッ なんですか? それ。 644 00:52:31,949 --> 00:52:34,885 今ちょっと インチキ占い師っぽかったです。 645 00:52:34,885 --> 00:52:38,222 えっ? そうか? 褒めてないですよ。 646 00:52:38,222 --> 00:52:41,725 ハハハ… 夕飯なんだろうな~。 647 00:52:41,725 --> 00:52:45,529 私は鯛がいいです。 お~ いいね!)) 648 01:02:17,634 --> 01:02:20,303 (亜也子)こっちでいいの? 649 01:02:20,303 --> 01:02:24,140 (雫)うん。 峠を越せば 敵が撤収した道に出る。 650 01:02:24,140 --> 01:02:26,476 (亜也子)わっ! クモの巣! 口入ったぁ~。 651 01:02:26,476 --> 01:02:28,979 (弧次郎)あんまでかい声出すなよ。 (頼重)時行様。 652 01:02:28,979 --> 01:02:36,086 初陣を飾った気分は どうですか? (時行)初陣も何も…。 653 01:02:36,086 --> 01:02:38,255 夢中で逃げていたら➡ 654 01:02:38,255 --> 01:02:43,093 いつの間にか敵の首が 目の前にあった…。 655 01:02:43,093 --> 01:02:46,596 あっ…! れっ…。 656 01:02:48,598 --> 01:02:51,935 礼を 言います。 657 01:02:51,935 --> 01:02:54,271 (亜也子)フフッ とんでもな~い。 (弧次郎)んっ。 (雫)フッ…。 658 01:02:54,271 --> 01:02:57,607 鬼ごっこで戦に勝つ。 659 01:02:57,607 --> 01:03:00,110 それには 条件があります。 660 01:03:00,110 --> 01:03:02,112 あなた様が➡ 661 01:03:02,112 --> 01:03:06,449 戦場で最優先に狙われる 貴重な将であること。 662 01:03:06,449 --> 01:03:10,787 刀となるべき 信頼できる郎党を持つこと。 663 01:03:10,787 --> 01:03:12,956 これら2つを満たすには➡ 664 01:03:12,956 --> 01:03:18,128 あなた様が 北条の遺児たる誇りを忘れず➡ 665 01:03:18,128 --> 01:03:21,965 人が引かれる 正しい人間であればよい。 666 01:03:21,965 --> 01:03:24,801 さすれば いつかあなた様は➡ 667 01:03:24,801 --> 01:03:29,406 どんな鬼でも 倒すことができまする。 668 01:03:34,244 --> 01:03:36,346 わかった。 669 01:03:41,084 --> 01:03:43,086 私は! 670 01:03:43,086 --> 01:03:46,589 必ずここに帰る! 671 01:03:46,589 --> 01:03:50,894 そして すべての元凶の 足利を倒す! 672 01:03:53,763 --> 01:03:57,600 ご立派です。 あぁ… それと➡ 673 01:03:57,600 --> 01:04:01,438 先ほどまた未来を拾いました。 (犬)ギャウン! あっ。 674 01:04:01,438 --> 01:04:03,440 そこから刀を投げたら…。 うっ…。 675 01:04:03,440 --> 01:04:06,276 えらいことになると~。 グルルルルル! 676 01:04:06,276 --> 01:04:08,778 うぅ…。 (弧次郎)若‼ (亜也子)危ない! 離れ…。 677 01:04:11,281 --> 01:04:14,284 (一同)えぇ…。 678 01:04:14,284 --> 01:04:18,955 <時行は 辛うじて 滅ぶ鎌倉から逃げ延びた。 679 01:04:18,955 --> 01:04:23,460 微小の体に余る 巨大な宿命を秘め…。 680 01:04:23,460 --> 01:04:27,464 後に天下を震撼させる少年は➡ 681 01:04:27,464 --> 01:04:32,402 新天地にて 成長していくことになる。 682 01:04:32,402 --> 01:04:35,238 のだが…> 683 01:04:35,238 --> 01:04:38,908 おはようございまする~ 時行様! 684 01:04:38,908 --> 01:04:42,579 逃げ延びてきた翌日というのに 実にお元気! 685 01:04:42,579 --> 01:04:45,749 頼重殿! なんだ あの混沌の巫女空間は! 686 01:04:45,749 --> 01:04:49,085 ((時行様! イナゴ食べてイナゴ!)) 傷心の時行様を➡ 687 01:04:49,085 --> 01:04:51,421 朝食と! 人肌で! 688 01:04:51,421 --> 01:04:54,090 温めるように命じました~。 689 01:04:54,090 --> 01:04:58,762 そして これはなんだ! ご覧のとおり落とし穴! 690 01:04:58,762 --> 01:05:02,599 あなた様がここを逃げる未来を 拾いましたので! 691 01:05:02,599 --> 01:05:04,934 この場所は神気に満ちており…。 692 01:05:04,934 --> 01:05:09,272 《未来を拾う… まだそんなインチキを…》 693 01:05:09,272 --> 01:05:11,274 故に。 あっ! 694 01:05:11,274 --> 01:05:15,445 どこへ逃げても すぐわかるのでございまする。 695 01:05:15,445 --> 01:05:17,614 何せここは! 696 01:05:17,614 --> 01:05:20,950 我が庭 我が本領。 697 01:05:20,950 --> 01:05:25,789 諏訪大社にございますれば…。 698 01:05:25,789 --> 01:05:35,231 ♬~ 699 01:05:35,231 --> 01:05:37,400 さぁ! んっ。 700 01:05:37,400 --> 01:05:41,905 今日より早速 武芸と学問で鍛錬しますぞ! 701 01:05:41,905 --> 01:05:44,908 はぁ!? そんな…! まだ心の整理だって…。 702 01:05:44,908 --> 01:05:49,746 鎌倉幕府再興の象徴となるお方が 時間を無駄にはできませぬ! 703 01:05:49,746 --> 01:05:53,249 んっ…。 えっ? ふぅ…。 704 01:05:53,249 --> 01:05:56,052 うわ~! ふふん。 (穴に落ちる音) 705 01:05:58,087 --> 01:06:00,089 はい2回目~! 706 01:06:00,089 --> 01:06:02,091 未来から拾った言葉では➡ 707 01:06:02,091 --> 01:06:04,260 こういうのは 天丼というそうで➡ 708 01:06:04,260 --> 01:06:06,763 3回目からは ウケが悪く…。 知らんし! 出せ‼ 709 01:06:06,763 --> 01:06:09,432 (雫)ごめんなさい 時行様。 710 01:06:09,432 --> 01:06:11,935 父様はいつもこうなの。 ハハハハ~ おっ! 711 01:06:11,935 --> 01:06:14,938 自分の調子で一方的に進めちゃう。 ほぅ… これは…。 712 01:06:14,938 --> 01:06:19,776 頻繁に奇行に走るし 意味不明のことも供述するけど。 713 01:06:19,776 --> 01:06:23,279 雫よ これはうまそうだなぁ。 714 01:06:23,279 --> 01:06:26,115 悪気はないから 安心してくださいね。 715 01:06:26,115 --> 01:06:29,118 それ聞いて誰が安心できるんだ! 716 01:06:29,118 --> 01:06:32,388 父様 参道に落とし穴掘るのは➡ 717 01:06:32,388 --> 01:06:34,390 どうかと思うの。 ごめんなさい。 718 01:06:34,390 --> 01:06:37,060 《命を救ってくれたことには 感謝してるが…。 719 01:06:37,060 --> 01:06:42,232 あの男に 今後の現実的な 計画など あるのだろうか…。 720 01:06:42,232 --> 01:06:47,070 鶴岡八幡宮より はるかに小さな この社のあるじに➡ 721 01:06:47,070 --> 01:06:50,240 私を助けて鎌倉を取り戻し➡ 722 01:06:50,240 --> 01:06:56,579 足利高氏を倒す力があるとは… とても思えない》 723 01:06:56,579 --> 01:07:00,250 ん~っ…。 724 01:07:00,250 --> 01:07:04,087 (弧次郎)よくこんだけ 毎日飽きずに逃げるっスね。 725 01:07:04,087 --> 01:07:06,923 (亜也子)も~ 穴掘るの 疲れたよ~。 726 01:07:06,923 --> 01:07:10,260 (弧次郎)あの若君 幕府の跡継ぎで 甘やかされて➡ 727 01:07:10,260 --> 01:07:13,263 何でも逃げ癖 ついちゃったんじゃないスか? 728 01:07:13,263 --> 01:07:15,265 それは違う。 729 01:07:15,265 --> 01:07:18,434 根は素直で真面目なお方だ。 730 01:07:18,434 --> 01:07:22,605 お飾りの王となる定めで 育てられ➡ 731 01:07:22,605 --> 01:07:27,443 人生に 自分の大きな目標が なかった あのお方は➡ 732 01:07:27,443 --> 01:07:31,648 真剣に学ぶ意味を 感じ取れなかっただけなのだ。 733 01:07:35,885 --> 01:07:38,388 足りないとするならば…。 (3人)んっ…。 734 01:07:38,388 --> 01:07:40,723 私のほうだ。 735 01:07:40,723 --> 01:07:43,559 時行様に まだお示ししていない。 736 01:07:43,559 --> 01:07:48,231 私に あのお方の目標を 助ける力が あるかどうかを! 737 01:07:48,231 --> 01:07:50,400 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 738 01:07:50,400 --> 01:07:53,236 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 (雷鳴) 739 01:07:53,236 --> 01:07:57,740 んんっ… こんな日まで 逃げるとは思うまい。 740 01:07:57,740 --> 01:08:01,577 今日の予定の兵法など 最も無意味だ。 741 01:08:01,577 --> 01:08:04,280 私などが覚えたところで…。 742 01:08:09,085 --> 01:08:11,254 (雷鳴) 743 01:08:11,254 --> 01:08:14,924 もういいでしょう。 学問などしなくとも➡ 744 01:08:14,924 --> 01:08:17,327 あなたの希望には沿えますから。 745 01:08:19,262 --> 01:08:23,766 私は… 戦場で逃げ回っていれば いいのでしょう? 746 01:08:23,766 --> 01:08:26,436 たとえ あなたの軍が…。 (雷鳴) 747 01:08:26,436 --> 01:08:28,438 負けているさなかでも! (雷鳴) 748 01:08:28,438 --> 01:08:32,875 (雷鳴) 749 01:08:32,875 --> 01:08:35,878 時行様。 この頼重➡ 750 01:08:35,878 --> 01:08:38,548 負けることなど 神に誓ってあり得ませぬ。 751 01:08:38,548 --> 01:08:40,550 なぜならわたくし…。 752 01:08:40,550 --> 01:08:44,053 本物の神様でございますから。 753 01:08:44,053 --> 01:08:48,558 雨が邪魔で 見せたいものが見えませぬ。 754 01:08:48,558 --> 01:08:51,561 (鈴の音) 755 01:08:51,561 --> 01:08:54,063 今! 756 01:08:54,063 --> 01:08:56,065 晴らしまする! 757 01:08:56,065 --> 01:08:58,067 (鈴の音) 758 01:09:01,070 --> 01:09:23,092 (鈴の音) 759 01:09:23,092 --> 01:09:42,879 ♬~ 760 01:09:42,879 --> 01:09:46,382 えい… えい…。 761 01:09:46,382 --> 01:09:49,218 (民たち)お~っ! 762 01:09:49,218 --> 01:09:52,221 えいっ。 えいっ。 763 01:09:52,221 --> 01:09:55,058 (民たち)お~っ! 764 01:09:55,058 --> 01:09:57,894 えいっ…。 えいっ。 765 01:09:57,894 --> 01:10:01,564 (民たち)うお~っ! 766 01:10:01,564 --> 01:10:03,900 す… すごい…! 767 01:10:03,900 --> 01:10:07,570 諏訪明神を信ずる武士で 構成された諏訪神党は➡ 768 01:10:07,570 --> 01:10:11,074 わたくしへの信仰のもと 精強にして➡ 769 01:10:11,074 --> 01:10:13,576 鉄の結束を誇りまする。 770 01:10:15,578 --> 01:10:18,581 信じて いただけましたでしょうか? 771 01:10:18,581 --> 01:10:22,251 あなた様には 神がついているのです。 772 01:10:22,251 --> 01:10:25,421 神の一声で ざっと1万騎。 773 01:10:25,421 --> 01:10:29,425 この上 あなた様が 英雄たる資質を身に付ければ➡ 774 01:10:29,425 --> 01:10:32,261 英雄と神が組むことになり➡ 775 01:10:32,261 --> 01:10:35,598 更に何倍もの武士が 味方につきましょう! 776 01:10:35,598 --> 01:10:39,902 さぁ 今日は 何をいたしましょうか? 777 01:10:41,938 --> 01:10:45,441 机に… 戻って➡ 778 01:10:45,441 --> 01:10:48,845 学びっ… ます…。 779 01:10:50,780 --> 01:10:53,950 よう申されましたな! 痛っ! 痛い! 780 01:10:53,950 --> 01:10:56,619 愛いお方ですぞ! 思いのほか年齢肌がヤスリのように! 781 01:10:56,619 --> 01:10:59,622 ふに ふに ふに ふに… ん~っ。 782 01:10:59,622 --> 01:11:02,458 うっ… ぐっ。 《この人を信じよう。 783 01:11:02,458 --> 01:11:07,663 きっと予知どおり 私を英雄に 育ててくれる》 784 01:11:12,802 --> 01:11:14,971 さて 言質は取った。 785 01:11:14,971 --> 01:11:18,975 皆の衆~! もう帰って結構ですぞ~! 786 01:11:18,975 --> 01:11:21,144 (民たち)はぁ~。 787 01:11:21,144 --> 01:11:24,147 あ~ 雨の中待つの きつかったわ~。 788 01:11:24,147 --> 01:11:27,150 フフフ…。 789 01:11:27,150 --> 01:11:29,819 ちょっとぉ! さっきまでと全然➡ 790 01:11:29,819 --> 01:11:31,988 熱量 違うじゃないですか‼ ん~っ? 791 01:11:31,988 --> 01:11:35,424 も~っ! 彼らだって そういつも 熱狂的じゃありませんよ~。 792 01:11:35,424 --> 01:11:38,594 さっ。 帰って学問 キメますぞ! 793 01:11:38,594 --> 01:11:41,430 ひっ! 武士に二言はありませんので! 794 01:11:41,430 --> 01:11:43,432 んぎゃ~! ハハッ さぁさぁ…。 795 01:11:43,432 --> 01:11:47,770 <諏訪頼重は 時行の最大の理解者として➡ 796 01:11:47,770 --> 01:11:50,106 少年に未来を指し示し➡ 797 01:11:50,106 --> 01:11:55,278 短い時間で 計り知れない影響を与えた> 798 01:11:55,278 --> 01:11:57,446 (トンビの鳴き声) 799 01:11:57,446 --> 01:11:59,949 <英雄の卵は➡ 800 01:11:59,949 --> 01:12:03,452 神の懐で静かに牙を研ぎ始める> 801 01:12:03,452 --> 01:12:07,290 きれいにオチましたな! やかましいわっ! 802 01:12:07,290 --> 01:12:09,292 アハッ。 803 01:12:11,294 --> 01:12:14,297 (セミの鳴き声) 804 01:12:14,297 --> 01:12:17,133 諏訪での生活にも 慣れてきましたな。 805 01:12:17,133 --> 01:12:21,804 さて 次は味方を増やす時間です。 806 01:12:21,804 --> 01:12:26,309 時行様だけの郎党を集めましょう。 フフ~ン。 (2人)フッ…。 807 01:12:26,309 --> 01:12:28,311 郎党…。 808 01:12:28,311 --> 01:12:30,313 はい。 809 01:12:30,313 --> 01:12:32,748 有力武将と主従関係を結び➡ 810 01:12:32,748 --> 01:12:36,085 命懸けで戦う配下を 郎党と呼びまする。 811 01:12:36,085 --> 01:12:38,254 郎党の強さこそが➡ 812 01:12:38,254 --> 01:12:42,425 主君の強さそのものといっても 過言ではございませぬ。 813 01:12:42,425 --> 01:12:45,761 お痛ましながら 近しいご家族やご家臣を➡ 814 01:12:45,761 --> 01:12:47,763 すべて失われた時行様は➡ 815 01:12:47,763 --> 01:12:51,434 一から郎党を 作り直さねばなりませぬ。 816 01:12:51,434 --> 01:12:56,105 んっ… うぐっ! 改めて紹介しまする~! 817 01:12:56,105 --> 01:13:01,611 弧次郎は 同世代随一の刀の使い手! 818 01:13:01,611 --> 01:13:06,282 いずれは軍を任せる武将として。 ちっス 若。 819 01:13:06,282 --> 01:13:10,786 亜也子は 怪力無双にして 芸才も豊か! 820 01:13:10,786 --> 01:13:14,957 便女として陣中の供に。 若様~。 821 01:13:14,957 --> 01:13:20,463 雫は よく気が回り 数々の秘術も使えます! 822 01:13:20,463 --> 01:13:23,966 執事として お家全般の取りしきりを。 823 01:13:25,968 --> 01:13:28,804 3人とも あなた様と同い年ですが➡ 824 01:13:28,804 --> 01:13:31,641 自信を持って オススメできまする! 825 01:13:31,641 --> 01:13:36,145 まずは彼らと慣れ親しみ 使いこなしてみせなされ。 826 01:13:38,080 --> 01:13:41,584 子どもの頃から家族同然で 共に育てば➡ 827 01:13:41,584 --> 01:13:46,589 将来 固く結ばれた 強い郎党となりまする。 828 01:13:46,589 --> 01:13:49,091 そして今後も! 829 01:13:49,091 --> 01:13:51,927 優れた者を見つけたら どんどん誘い➡ 830 01:13:51,927 --> 01:13:55,097 郎党を増やしていくのです! 831 01:13:55,097 --> 01:13:57,600 未来では こういうのを! 832 01:13:57,600 --> 01:14:03,773 王道展開と いうそうですぞ~! 知らんし…。 833 01:14:03,773 --> 01:14:07,944 さ~て 何します? 若。 834 01:14:07,944 --> 01:14:11,781 命さえあれば 何でもしますぜ。 う~ん…。 835 01:14:11,781 --> 01:14:14,450 何でも…。 もちろん! 836 01:14:14,450 --> 01:14:18,287 郎党だもん! あっ…! 837 01:14:18,287 --> 01:14:21,791 んっ…。 838 01:14:21,791 --> 01:14:23,793 じゃ…。 839 01:14:23,793 --> 01:14:25,795 鬼ごっこ しよう! 840 01:14:25,795 --> 01:14:27,963 あっ それは嫌っス。 早速拒否! 841 01:14:27,963 --> 01:14:32,134 若 一度逃げたら 地平線まで行くんだもん。 ね~っ。 842 01:14:32,134 --> 01:14:34,904 逃げることにあそこまで 情熱かけられるって➡ 843 01:14:34,904 --> 01:14:37,740 ある意味すごい。 どうせ遊ぶんなら…。 844 01:14:37,740 --> 01:14:40,743 足利に寝返った武士の家ん中で➡ 845 01:14:40,743 --> 01:14:44,246 クソしながら転げ回るとか。 品性! 846 01:14:44,246 --> 01:14:47,750 誰か死ぬまで腕立て伏せ~。 地獄‼ 847 01:14:47,750 --> 01:14:51,921 アリの巣穴に限界まで おはじき ねじ込みた~い。 848 01:14:51,921 --> 01:14:53,923 どうしたの…! 849 01:14:53,923 --> 01:14:56,258 《郎党って 郎党って…》 850 01:14:56,258 --> 01:14:58,260 何!? 851 01:14:58,260 --> 01:15:01,263 (亜也子)う~ん…。 じゃあ 若様➡ 852 01:15:01,263 --> 01:15:03,265 狩り しようよ! 853 01:15:03,265 --> 01:15:05,935 楽しいし 鍛錬になるし。 んっ? 854 01:15:05,935 --> 01:15:09,438 神社の者が殺生していいのか? 855 01:15:09,438 --> 01:15:14,610 大丈夫。 諏訪明神は 狩りの神様でもあるんです。 856 01:15:14,610 --> 01:15:18,781 よそと違ってガンガン食べるし ガンガン狩るの。 857 01:15:18,781 --> 01:15:21,450 フッ…。 858 01:15:21,450 --> 01:15:23,853 《変わった神だ…》 859 01:15:25,788 --> 01:15:27,790 (盛高)頼重様。 860 01:15:27,790 --> 01:15:31,594 時行様一行が 狩りに行かれたようです。 861 01:15:33,562 --> 01:15:35,564 見えていたよ。 862 01:15:35,564 --> 01:15:39,869 そこで いかなる試練に出会うかも…。 863 01:15:43,572 --> 01:15:46,575 ば~っ! 864 01:15:52,581 --> 01:15:55,751 おぉ~。 若にしちゃ惜しい。 「しちゃ」ってなんだ! 865 01:15:55,751 --> 01:15:58,587 ここ見通し悪いんスよね~ んっ。 866 01:15:58,587 --> 01:16:01,424 よっ! ほっ! 867 01:16:01,424 --> 01:16:04,093 ほぉ~。 868 01:16:04,093 --> 01:16:07,763 おぉ…。 それ 若。 もう一矢。 869 01:16:07,763 --> 01:16:10,266 そこだぁ~! 870 01:16:13,602 --> 01:16:16,939 あっりゃ~ 素早いな~ ピョンちゃん。 871 01:16:16,939 --> 01:16:19,942 ば… 化け物だ…。 872 01:16:19,942 --> 01:16:24,613 そうなんスよ。 あれでウサギを 赤い霧にしたの何度も見た…。 873 01:16:24,613 --> 01:16:27,817 (亜也子)待て~! ケケケ。 874 01:16:30,453 --> 01:16:33,656 あっ! なんだ! アイツは! 875 01:16:36,392 --> 01:16:39,228 (雫)隣国で うわさになってた…。 876 01:16:39,228 --> 01:16:44,733 人を食べる 巨大な牛鬼が山に出るって。 877 01:16:44,733 --> 01:16:46,735 あぁ…。 878 01:16:46,735 --> 01:16:50,072 《時行様。 あなた様の敵は➡ 879 01:16:50,072 --> 01:16:54,910 それよりはるかに凶猛な郎党を あまた従える男》 880 01:16:54,910 --> 01:16:56,912 (3人)あっ…! 881 01:16:56,912 --> 01:17:00,082 《仲間と力を合わせ…。 882 01:17:00,082 --> 01:17:03,586 見事 仕留めてみせなされ》 883 01:17:05,588 --> 01:17:07,590 うわ~! 884 01:17:07,590 --> 01:17:09,592 んっ… んんっ! あっ! 885 01:17:09,592 --> 01:17:12,595 フッ! 886 01:17:12,595 --> 01:17:14,897 あぁ…。 肉にすら届かねえか。 887 01:17:17,099 --> 01:17:20,269 上だ! 上に逃げろ! 888 01:17:20,269 --> 01:17:24,373 (3人)ハァ ハァ ハァ ハァ…。 889 01:17:26,609 --> 01:17:28,611 (弧次郎)俺ら2人じゃ 手に負えない! 890 01:17:28,611 --> 01:17:33,382 若を手引きして 逃げるぞ! (亜也子)うんっ…! 891 01:17:33,382 --> 01:17:36,719 ううん 倒せるよ。 (鈴の音) 892 01:17:36,719 --> 01:17:39,054 雫! いつの間に安全圏に…。 893 01:17:39,054 --> 01:17:41,891 弧次郎君と亜也ちゃんの 2人じゃない。 894 01:17:41,891 --> 01:17:45,728 今は 時行様がいるんだから。 あぁ? んっ? 895 01:17:45,728 --> 01:17:49,732 時行様。 その獣をよけながら➡ 896 01:17:49,732 --> 01:17:52,902 あのカラマツの所まで連れていって。 897 01:17:52,902 --> 01:17:57,239 その間に 弧次郎君と 亜也ちゃんは先回り。 898 01:17:57,239 --> 01:18:02,578 2人は知ってるよね。 あの木の下に 何があるか。 899 01:18:02,578 --> 01:18:04,580 (2人)うん! 900 01:18:04,580 --> 01:18:07,416 よし 若! ソイツは しばし任せます! 901 01:18:07,416 --> 01:18:09,752 あっ…! ちょっ…。 902 01:18:09,752 --> 01:18:11,754 任せるって…! うっ! 903 01:18:13,756 --> 01:18:15,758 うわっ! 904 01:18:15,758 --> 01:18:18,260 《しかもっ よけながら連れていけとか!》 905 01:18:18,260 --> 01:18:21,263 そんなっ! ムチャなっ! 906 01:18:21,263 --> 01:18:23,265 こ これがっ! 907 01:18:23,265 --> 01:18:27,102 郎党が 主君に取らせる…。 908 01:18:27,102 --> 01:18:30,773 作戦か~! 909 01:18:30,773 --> 01:18:34,043 とか言いながら 神回避連発してる。 910 01:18:34,043 --> 01:18:36,879 おっ いい形。 あきれるほど逃げ上手だな➡ 911 01:18:36,879 --> 01:18:38,881 うちの主君。 912 01:18:40,883 --> 01:18:43,786 もう少し… 加工しよ! 913 01:18:45,721 --> 01:18:47,723 準備できたよ~! 914 01:18:47,723 --> 01:18:50,025 木の真下! おっし! 915 01:18:52,561 --> 01:18:55,064 ふんっ! 916 01:18:55,064 --> 01:19:00,069 お~い! コイツ このあと どうすんだ~! 917 01:19:00,069 --> 01:19:02,071 (矢の刺さる音) 918 01:19:04,239 --> 01:19:06,242 来いよ! 豚公! 919 01:19:06,242 --> 01:19:10,579 北条時行一党に牙向けたこと…。 あっ。 920 01:19:10,579 --> 01:19:12,748 後悔させてやる。 921 01:19:12,748 --> 01:19:15,084 ブモ~ッ! 922 01:19:15,084 --> 01:19:18,587 弓でも刀でも…。 923 01:19:18,587 --> 01:19:22,424 崖から落ちても あなたは死なない…。 924 01:19:22,424 --> 01:19:24,760 でもごめんね。 925 01:19:24,760 --> 01:19:28,564 そこにあるのは 神様の刃。 926 01:19:31,934 --> 01:19:33,869 (湯につかる音) 927 01:19:33,869 --> 01:19:37,539 はぁ~ いい湯だ~。 928 01:19:37,539 --> 01:19:40,542 諏訪名物 温泉です~。 929 01:19:42,544 --> 01:19:44,546 《恐れ入った…》 930 01:19:44,546 --> 01:19:46,882 ((2人:い~えい!)) 931 01:19:46,882 --> 01:19:49,385 《あっという間に仕留めてのけた。 932 01:19:49,385 --> 01:19:52,721 弓矢の効果が薄いとみるや➡ 933 01:19:52,721 --> 01:19:55,724 三者三様 機転を利かせ➡ 934 01:19:55,724 --> 01:19:59,561 未知の怪物に まったく臆せず対処した》 935 01:19:59,561 --> 01:20:02,398 ((ねぇ 若様! お風呂 行きましょ~! 936 01:20:02,398 --> 01:20:04,900 しっかし なんだったんだ コイツ。 937 01:20:04,900 --> 01:20:09,104 たぶん 太古の獣の生き残り。 938 01:20:11,573 --> 01:20:14,877 子孫を残せる家族も もういない。 939 01:20:16,912 --> 01:20:19,248 助け合える相手がいたら➡ 940 01:20:19,248 --> 01:20:22,751 魔道に落ちることも なかっただろうに…)) 941 01:20:26,088 --> 01:20:30,259 これからは 時行党の作戦会議は 温泉でやろ~ぜ。 942 01:20:30,259 --> 01:20:32,428 (亜也子)おっ いいねぇ! 943 01:20:32,428 --> 01:20:35,931 氷室の氷と みかん果汁も持ち込もう。 944 01:20:40,102 --> 01:20:46,775 ねぇ 時行党だと敵にバレるし 外向けの名前 考えようよ! 945 01:20:46,775 --> 01:20:49,111 そうだな…。 946 01:20:49,111 --> 01:20:52,614 若の 「逃げ」を 戦略にする党だから…。 947 01:20:52,614 --> 01:20:55,784 尻尾巻き巻きとんずら党! ダッサ! 948 01:20:55,784 --> 01:20:57,786 甘党~! 違う! 949 01:20:57,786 --> 01:20:59,955 万年野党。 え~と…。 950 01:20:59,955 --> 01:21:03,459 ダメじゃん! 残党! 辛辣ぅ! 951 01:21:03,459 --> 01:21:06,628 逃走逃亡逃げ一辺党! 長い! 952 01:21:06,628 --> 01:21:09,465 《すべてを失った私を 元気づけようと➡ 953 01:21:09,465 --> 01:21:13,302 ごく普通に 友のように接してくれる…。 954 01:21:13,302 --> 01:21:17,306 それでいて 主君として 立てることも忘れずに…》 955 01:21:17,306 --> 01:21:19,308 ハハハ…。 956 01:21:22,644 --> 01:21:25,814 はいっ。 ちょうじゃ党 は? 957 01:21:25,814 --> 01:21:27,816 どう書くの? 958 01:21:32,421 --> 01:21:35,424 フフッ…。 959 01:21:35,424 --> 01:21:40,763 うん。 逃若党。 いいよ それで。 960 01:21:40,763 --> 01:21:45,267 《私には過ぎた郎党を授かった。 961 01:21:45,267 --> 01:21:50,072 この地で みんなで 強くなろう!》 962 01:21:53,108 --> 01:21:55,110 (弧次郎)さ~て。 963 01:21:55,110 --> 01:21:58,447 あの獣 うまい部位だけ 先に食っちまいましょ。 964 01:21:58,447 --> 01:22:00,449 頼重様に報告するのは➡ 965 01:22:00,449 --> 01:22:02,451 そのあとで…。 あ~っ! 966 01:22:02,451 --> 01:22:04,787 はぁ~。 (弧次郎)はぁ!? 967 01:22:04,787 --> 01:22:07,956 なに俺らの獲物 完食してんだ バカ明神‼ 968 01:22:07,956 --> 01:22:12,461 魔道に落ちた哀れな獣だ! 969 01:22:12,461 --> 01:22:15,964 私の聖なる腹の中で 魂を清めてやったのだよ。 970 01:22:15,964 --> 01:22:17,966 (弧次郎)うるせえ! 肉返せ! おっ! わっ! 971 01:22:17,966 --> 01:22:19,968 (亜也子)食い意地大明神! わぁ~! 972 01:22:19,968 --> 01:22:22,971 ど~なってんだ この神の胃袋…。 973 01:22:22,971 --> 01:22:25,874 (トンビの鳴き声) 974 01:22:31,980 --> 01:22:35,250 (貞宗)見える… 見えるぞ…。 975 01:22:35,250 --> 01:22:40,589 諏訪の頼重が よからぬことを たくらんでいるのが。 976 01:22:40,589 --> 01:22:44,293 絶対に逃がさんぞ。 977 01:30:34,262 --> 01:30:39,267 足利高氏よ。 鎌倉幕府討幕 大儀であった。 978 01:30:39,267 --> 01:30:44,272 その功をたたえ 朕の いみなから一字を授ける。 979 01:30:44,272 --> 01:30:48,109 今日からは 足利尊氏と名乗るがよい。 980 01:30:48,109 --> 01:30:51,279 (尊氏)恐悦至極に存じます。 981 01:30:51,279 --> 01:30:54,949 おかげで天下は 朕のもとへ戻ってきた。 982 01:30:54,949 --> 01:30:59,621 新しき朝廷でやってみたき 官職があれば なんなりと申せ。 983 01:30:59,621 --> 01:31:02,457 それがしは ただの武辺者。 984 01:31:02,457 --> 01:31:06,127 筆仕事など とてもとても務まりません。 985 01:31:06,127 --> 01:31:10,465 そのかわり 後ろに控える我が郎党どもは➡ 986 01:31:10,465 --> 01:31:14,803 それがしにはもったいないほど 心清く 知勇秀でた者。 987 01:31:14,803 --> 01:31:18,640 この者たちに 朝廷での仕事をいただけたなら➡ 988 01:31:18,640 --> 01:31:22,143 この上なき幸せ。 989 01:31:22,143 --> 01:31:24,980 いやぁ 鎌倉を滅ぼした武士と聞いて。 990 01:31:24,980 --> 01:31:27,482 どんな鬼のような顔かと思えば。 991 01:31:27,482 --> 01:31:31,319 なんと あのとろけるような 穏やかな笑顔! 992 01:31:31,319 --> 01:31:37,926 あれは間違いなく人のものじゃ。 帝の望みは かなえられた。 993 01:31:37,926 --> 01:31:40,428 幕府に代わり 帝と公家が➡ 994 01:31:40,428 --> 01:31:45,100 再び天下を治める時代が 来たのじゃ。 995 01:31:45,100 --> 01:31:47,936 (師直)お疲れさまでございました。 996 01:31:47,936 --> 01:31:50,605 どうした 師直? 997 01:31:50,605 --> 01:31:52,607 いえ…。 998 01:31:54,609 --> 01:31:57,278 幼少の頃から お仕えしておりますが➡ 999 01:31:57,278 --> 01:32:01,883 殿の笑顔は 最近ますます 人間離れしてまいりましたな。 1000 01:32:03,952 --> 01:32:06,287 たわ言を申すな。 1001 01:32:06,287 --> 01:32:11,459 頼んだぞ… 皆で帝をお支えするのだ。 1002 01:32:11,459 --> 01:32:14,162 はっ。 1003 01:33:55,763 --> 01:33:57,765 (刺さる音) 1004 01:33:57,765 --> 01:34:02,770 (貞宗)尊氏様 この私を 信濃守護に推薦していただき➡ 1005 01:34:02,770 --> 01:34:07,275 感謝いたします。 君は真っ先に北条を見限り➡ 1006 01:34:07,275 --> 01:34:11,779 我が郎党となって戦ってくれた。 当然の恩賞だよ。 1007 01:34:11,779 --> 01:34:14,115 だが君の信濃には➡ 1008 01:34:14,115 --> 01:34:17,952 北条郎党の筆頭格 諏訪氏が健在だ。 1009 01:34:17,952 --> 01:34:22,624 北条の残党が必ず逃げ込み 潜んでいるはず。 1010 01:34:22,624 --> 01:34:25,827 君なら 探し出すことができるだろう。 1011 01:34:27,962 --> 01:34:32,567 そのダニ オス4匹に メス1匹でございます。 1012 01:34:32,567 --> 01:34:36,237 あっ…! お任せください 尊氏様。 1013 01:34:36,237 --> 01:34:39,407 我が弓と我が視力は天下一。 1014 01:34:39,407 --> 01:34:41,576 どんな小虫も見つけ出し➡ 1015 01:34:41,576 --> 01:34:44,579 射殺して ご覧に入れましょうぞ。 1016 01:34:44,579 --> 01:34:48,283 (セミの鳴き声) 1017 01:34:54,589 --> 01:34:56,591 (時行)へあぁ~。 1018 01:34:58,593 --> 01:35:00,762 ふう…。 (弧次郎)マジか…。 1019 01:35:00,762 --> 01:35:03,765 (亜也子)わら束に刃が立たない人 初めて見た。 1020 01:35:03,765 --> 01:35:06,768 (栄)フフッ…。 (頼重)時行様の筋肉は➡ 1021 01:35:06,768 --> 01:35:08,937 攻撃中でも常に➡ 1022 01:35:08,937 --> 01:35:11,272 「すぐ逃げれる」 準備をしている。 1023 01:35:11,272 --> 01:35:15,777 結果 へっぴり腰で 刀を振ってしまうのです。 1024 01:35:15,777 --> 01:35:18,613 はぁ…。 腰を入れて振る鍛錬を➡ 1025 01:35:18,613 --> 01:35:21,449 みっちりすべきっすね。 うっ! 1026 01:35:21,449 --> 01:35:23,618 いや それは逆効果だ。 1027 01:35:23,618 --> 01:35:26,955 攻撃の筋肉を鍛えすぎると 逃げ筋が衰える。 1028 01:35:26,955 --> 01:35:28,957 攻撃も逃げも半端になり➡ 1029 01:35:28,957 --> 01:35:31,125 時行様の長所を消してしまうのだ。 1030 01:35:31,125 --> 01:35:33,561 逃げ筋って何!? 1031 01:35:33,561 --> 01:35:37,732 うん。 若 弓のほうは そこそこ筋いいっすね。 1032 01:35:37,732 --> 01:35:41,035 フフン 父上が 弓競技を見るのが好きでね。 1033 01:35:43,071 --> 01:35:45,907 ((狩野:おお~! 見事な お手並みにございますな➡ 1034 01:35:45,907 --> 01:35:48,409 時行様。 うん。 1035 01:35:48,409 --> 01:35:50,578 (塩田)真ん中~! んっ。 1036 01:35:50,578 --> 01:35:56,084 (塩田)きれいに真ん中ですぞ~! 時行様 やりましたな~!)) 1037 01:35:56,084 --> 01:36:00,088 こう見えて 弓は結構やらされたものだ。 1038 01:36:00,088 --> 01:36:02,423 決まりですな。 (2人)んっ! 1039 01:36:02,423 --> 01:36:05,093 まずは弓を伸ばしましょう。 1040 01:36:05,093 --> 01:36:08,930 《大将たるもの 逃げるだけでは 軍の士気を損なう。 1041 01:36:08,930 --> 01:36:10,932 時行様の特性を生かし➡ 1042 01:36:10,932 --> 01:36:14,936 逃げながらも敵を倒すすべを 覚えさせたいが…。 1043 01:36:14,936 --> 01:36:19,274 はて そんな邪道を教えられる師が どこにいるか…》 1044 01:36:19,274 --> 01:36:21,275 (盛高)頼重様! んっ! 1045 01:36:21,275 --> 01:36:25,947 西信濃の小笠原貞宗が 突然 訪ねてまいりました! 1046 01:36:25,947 --> 01:36:28,116 貞宗が? 1047 01:36:28,116 --> 01:36:32,887 どなたです? 鎌倉で面識がございませんか? 1048 01:36:32,887 --> 01:36:35,390 知らぬ名です。 父上の屋敷に➡ 1049 01:36:35,390 --> 01:36:37,892 出入りするような格では ないのでは。 1050 01:36:37,892 --> 01:36:40,728 ならばよし。 1051 01:36:40,728 --> 01:36:44,032 念のため あの小屋から 隠れて見ていてください。 1052 01:36:46,401 --> 01:36:49,737 これは頼重殿 お久しゅうござる! 1053 01:36:49,737 --> 01:36:52,407 わざわざお越しとは恐縮です。 1054 01:36:52,407 --> 01:36:55,576 なんの御用で参られました? 貞宗殿。 1055 01:36:55,576 --> 01:37:01,249 急な来訪で申し訳ない。 本日は挨拶をと思いまして。 1056 01:37:01,249 --> 01:37:03,918 知ってのとおり 幕府は滅び➡ 1057 01:37:03,918 --> 01:37:07,255 政権は 京の後醍醐の帝に戻りました。 1058 01:37:07,255 --> 01:37:10,591 その帝からの綸旨でござる。 1059 01:37:10,591 --> 01:37:14,595 「小笠原貞宗を 信濃守護に任ずる」と。 1060 01:37:14,595 --> 01:37:17,598 すなわち 今よりわしは➡ 1061 01:37:17,598 --> 01:37:21,803 そなたに 命を下す立場になりました~。 1062 01:37:23,771 --> 01:37:27,608 なっ… つい先日まで 諏訪の下働きだった貴様が➡ 1063 01:37:27,608 --> 01:37:30,111 我々に命だと!? 1064 01:37:30,111 --> 01:37:33,214 鎌倉幕府が滅んだとき➡ 1065 01:37:33,214 --> 01:37:37,885 我々は逆賊・北条と戦い 多大な功を立てた。 1066 01:37:37,885 --> 01:37:43,224 それに引き換え そなたら諏訪氏は 北条の側に立って戦う者多し。 1067 01:37:43,224 --> 01:37:47,228 領地全没収でも 文句は言えない立場なのだぞ。 1068 01:37:47,228 --> 01:37:50,898 まあ そのお沙汰は また改めて下るとして➡ 1069 01:37:50,898 --> 01:37:53,901 今日来た目的は もう一つある。 1070 01:37:56,904 --> 01:38:00,074 北条一族や その重臣の生き残り➡ 1071 01:38:00,074 --> 01:38:03,244 この諏訪で おかくまいなら お渡し願いたい。 1072 01:38:03,244 --> 01:38:05,246 うっ! 1073 01:38:05,246 --> 01:38:07,582 かくまうなど とんでもない。 1074 01:38:07,582 --> 01:38:10,585 見てもいない者を 渡しようがありませぬ。 1075 01:38:10,585 --> 01:38:13,087 ほう 見てもいないと? 1076 01:38:13,087 --> 01:38:15,590 ふむ…。 1077 01:38:15,590 --> 01:38:17,592 一町先の杉の陰から➡ 1078 01:38:17,592 --> 01:38:21,095 用心深く様子をうかがう武士2人。 1079 01:38:21,095 --> 01:38:25,099 万一に備え 小刀を握る老人。 1080 01:38:25,099 --> 01:38:29,771 小屋の格子の隙間から のぞき見る童たち。 1081 01:38:29,771 --> 01:38:33,875 どれもこれも 怪しく見えて仕方がないわ。 1082 01:38:33,875 --> 01:38:37,879 我が千里眼は 欺けませんぞ 頼重殿。 1083 01:38:37,879 --> 01:38:41,883 近く必ず 根こそぎ捕らえてやる。 1084 01:38:41,883 --> 01:38:46,888 今日のところは ご挨拶まで。 では これにて。 1085 01:38:46,888 --> 01:38:49,891 はあ…。 おお そうだ。 1086 01:38:49,891 --> 01:38:53,060 んっ…! 急ぎ来たので手土産もなく。 1087 01:38:53,060 --> 01:38:57,732 せめて諏訪明神に 鹿を1頭 献上しましょう。 1088 01:38:57,732 --> 01:38:59,834 鹿? 1089 01:39:09,076 --> 01:39:12,747 諏訪大社では 耳の裂けた鹿がとれると➡ 1090 01:39:12,747 --> 01:39:15,850 縁起がよいそうですな。 1091 01:39:17,919 --> 01:39:19,921 (栄)いっ…。 (巫女たち)栄! 1092 01:39:19,921 --> 01:39:22,590 (貞宗)はははっ! 縁起物だ! うっ…。 1093 01:39:22,590 --> 01:39:26,594 耳の裂けた女鹿1頭 受け取られい! 1094 01:39:26,594 --> 01:39:29,430 ははははは…! 1095 01:39:29,430 --> 01:39:31,833 あの野郎…! 1096 01:39:34,368 --> 01:39:37,538 栄さんは? (雫)縫えばつながるって。 1097 01:39:37,538 --> 01:39:40,041 本人は 「騒ぐほどの傷じゃない」と➡ 1098 01:39:40,041 --> 01:39:42,210 笑ってたけど…。 んっ…。 1099 01:39:42,210 --> 01:39:46,047 小笠原貞宗は 天下に聞こえた弓の名手。 1100 01:39:46,047 --> 01:39:50,551 あの弓を支える視力と観察眼…。 1101 01:39:50,551 --> 01:39:54,055 厄介な男が 信濃守護になったものです。 1102 01:39:54,055 --> 01:39:56,724 チィッ…。 あのクソ目玉! 1103 01:39:56,724 --> 01:39:59,560 ただの巫女に 弓を引くとかありえねえ。 1104 01:39:59,560 --> 01:40:01,562 若は どう思います? 1105 01:40:01,562 --> 01:40:04,565 武士として恥ずべき行い。 1106 01:40:04,565 --> 01:40:08,569 目玉いっぱいに 性格の悪さが詰まった男だ…。 1107 01:40:08,569 --> 01:40:11,405 ただ。 ただ? 1108 01:40:11,405 --> 01:40:15,409 弓だけは… 本当に美しかった。 1109 01:40:15,409 --> 01:40:18,579 あっ…! あっ…。 あっ…。 1110 01:40:18,579 --> 01:40:21,415 《なんと素直で寛容なお方だ。 1111 01:40:21,415 --> 01:40:25,586 憎き相手でも よいものはよいと認める度量。 1112 01:40:25,586 --> 01:40:31,259 その資質は大将となるとき 必ず役に立ちましょうぞ》 1113 01:40:31,259 --> 01:40:33,261 キヒッ…。 1114 01:40:33,261 --> 01:40:36,430 《そして よき 「師」が見つかった!》 1115 01:40:36,430 --> 01:40:41,769 決まりですな 時行様! 次なる鬼ごっこは 「隠れ鬼」です。 1116 01:40:41,769 --> 01:40:45,606 隠れ鬼…? 貞宗の目的は2つ。 1117 01:40:45,606 --> 01:40:48,276 北条の残党を捕らえることと➡ 1118 01:40:48,276 --> 01:40:52,280 それにかこつけ 諏訪の勢力を弱めること。 1119 01:40:52,280 --> 01:40:54,949 あなた様の目的も2つ。 1120 01:40:54,949 --> 01:41:00,121 絶対に正体を悟られないことと ヤツの弓の技術を盗むこと。 1121 01:41:00,121 --> 01:41:02,957 貞宗は守護の立場を悪用して➡ 1122 01:41:02,957 --> 01:41:06,961 この先 何度も我が領地に 因縁をつけにくるでしょう。 1123 01:41:06,961 --> 01:41:11,299 つまり時行様は 何度も あの弓を見る機会を得る。 1124 01:41:11,299 --> 01:41:14,635 ある時は身を隠し ある時は素性を隠し➡ 1125 01:41:14,635 --> 01:41:18,639 つかず離れず ヤツの弓を観察するのです。 1126 01:41:18,639 --> 01:41:20,975 あっ! 1127 01:41:20,975 --> 01:41:25,313 あの目と あの弓から逃げ切る 「隠れ鬼」! 1128 01:41:25,313 --> 01:41:28,649 いつバレるか いつ射ぬかれるかの ハラハラ ドキドキ! 1129 01:41:28,649 --> 01:41:31,986 心躍らぬ時行様では ありますまい! 1130 01:41:31,986 --> 01:41:34,588 はっ…! 1131 01:41:34,588 --> 01:41:37,592 (助房)小耳に挟んだのですが 小笠原殿。 1132 01:41:37,592 --> 01:41:39,593 3日後に諏訪大社で➡ 1133 01:41:39,593 --> 01:41:42,096 「犬追物」を開催するとのこと。 1134 01:41:42,096 --> 01:41:45,933 うむ そのことで この貞宗に策がある。 1135 01:41:45,933 --> 01:41:52,440 諏訪頼重の勢力を弱め 北条残党を探し出す よい策がな。 1136 01:41:52,440 --> 01:41:59,113 犬追物に参加し ケンカをふっかける。 勝って… 条件をのませる。 1137 01:41:59,113 --> 01:42:03,117 ふふふふふ…。 くくく それは妙案。 1138 01:42:03,117 --> 01:42:07,421 《助房:眼球伝導で耳打ちされるの 気持ち悪い…!》 1139 01:42:09,457 --> 01:42:14,128 (歓声) 1140 01:42:14,128 --> 01:42:16,297 (歓声) 1141 01:42:16,297 --> 01:42:19,133 あ~ クソ! 思うように当たらねえ! 1142 01:42:19,133 --> 01:42:23,471 もっと上達しねえとな。 はっ! 1143 01:42:23,471 --> 01:42:28,476 時行様 次の番 頑張ってくださいね。 1144 01:42:28,476 --> 01:42:30,978 うん。 雫➡ 1145 01:42:30,978 --> 01:42:35,416 大勢の観衆が集まる中で 時行様の名を出すのは危ない。 1146 01:42:35,416 --> 01:42:38,753 今後は部外者の前では偽名で通す。 1147 01:42:38,753 --> 01:42:41,422 お前も 違う呼び方を考えなさい。 1148 01:42:41,422 --> 01:42:44,325 じゃあ… 兄様で。 1149 01:42:47,094 --> 01:42:49,430 うっ…。 へっ…? 1150 01:42:49,430 --> 01:42:52,266 んっ? (弧次郎)若! んっ! 1151 01:42:52,266 --> 01:42:54,268 大変だ! 1152 01:42:54,268 --> 01:42:59,273 ⚟飛び入りだ! 信濃守護 小笠原貞宗が飛び入り参加だ! 1153 01:42:59,273 --> 01:43:04,445 なぜ しれっとヤツが参加している!? それが 強引に…。 1154 01:43:04,445 --> 01:43:08,449 信濃の象徴 諏訪大社の犬追物。 1155 01:43:08,449 --> 01:43:11,786 信濃守護として 盛り上げねばと思いましてなぁ。 1156 01:43:11,786 --> 01:43:14,622 よろしいですかな 頼重殿? 1157 01:43:14,622 --> 01:43:17,458 もちろん。 歓迎いたします。 1158 01:43:17,458 --> 01:43:21,962 持ち矢は5本。 当てた位置と 射撃姿勢で得点が決まるのは➡ 1159 01:43:21,962 --> 01:43:24,465 普通どおりです。 うむ➡ 1160 01:43:24,465 --> 01:43:27,968 犬を放てい。 1161 01:43:27,968 --> 01:43:30,171 はあっ! 1162 01:43:32,907 --> 01:43:35,910 フン! 1163 01:43:35,910 --> 01:43:38,412 ⚟馬手の胴 4点! 1164 01:43:38,412 --> 01:43:41,415 フッ! ⚟馬手の頭 5点! 1165 01:43:41,415 --> 01:43:43,417 フン…。 1166 01:43:45,419 --> 01:43:47,755 ⚟馬手の首 5点! (歓声) 1167 01:43:47,755 --> 01:43:49,757 《すごい腕だ。 1168 01:43:49,757 --> 01:43:52,426 高得点とされる 馬手への騎射ばかり。 1169 01:43:52,426 --> 01:43:56,597 弓手と違って馬手は 体をひねるから引きづらいのに。 1170 01:43:56,597 --> 01:44:00,434 しかも すべて 急所である上半身に当てている》 1171 01:44:00,434 --> 01:44:02,436 あっ! 1172 01:44:02,436 --> 01:44:07,441 《頼重殿が 震えている? 貞宗の矢に恐れを…?》 1173 01:44:07,441 --> 01:44:10,945 違うのです。 未来では 動物虐待で確定でしょうが➡ 1174 01:44:10,945 --> 01:44:15,616 この時代では普通のことで 問題にされると困るっていうか。 1175 01:44:15,616 --> 01:44:18,119 《誰に何を釈明してるの?》 1176 01:44:18,119 --> 01:44:20,287 (歓声) 1177 01:44:20,287 --> 01:44:23,624 さて わしは現在何位かな? 1178 01:44:23,624 --> 01:44:26,127 こ… 個人の部 1位です。 1179 01:44:26,127 --> 01:44:30,131 おや~!? 飛び入りの役人が 1位を取ってしまうとは➡ 1180 01:44:30,131 --> 01:44:32,133 目を疑った~! 1181 01:44:32,133 --> 01:44:36,070 これが戦の神 諏訪大社の犬追物とは! 1182 01:44:36,070 --> 01:44:39,573 ふざけるなっ! まだまだ つわものが控えているわ! 1183 01:44:39,573 --> 01:44:44,745 ほう。 ならば そのつわものと サシの勝負で賭けをしようか? 1184 01:44:44,745 --> 01:44:47,248 賭け? 知ってのとおり わしは➡ 1185 01:44:47,248 --> 01:44:49,583 北条の残党を探している。 1186 01:44:49,583 --> 01:44:53,420 もし お前たちの誰も わしの弓に勝てなかったら➡ 1187 01:44:53,420 --> 01:44:57,258 この諏訪領内で 我らが 北条を捜索すること➡ 1188 01:44:57,258 --> 01:45:02,429 怪しい者を取り調べること 一切 邪魔せぬと誓ってもらおう。 1189 01:45:02,429 --> 01:45:05,099 あの野郎 勝手な要求を。 1190 01:45:05,099 --> 01:45:08,769 少人数で乗り込んできて 大胆だよね~。 1191 01:45:08,769 --> 01:45:14,108 貞宗は帝が任命された守護。 我々は軽々に手を出せない。 1192 01:45:14,108 --> 01:45:17,611 片や貞宗も 我が諏訪に 正面切って仕掛ければ➡ 1193 01:45:17,611 --> 01:45:19,613 ただではすまない。 1194 01:45:19,613 --> 01:45:21,782 んっ! あっ…。 これは➡ 1195 01:45:21,782 --> 01:45:27,121 この頼重と貞宗との 戦なき戦の駆け引きなのです。 1196 01:45:27,121 --> 01:45:30,791 その賭け 乗りましたぞ。 んっ? 1197 01:45:30,791 --> 01:45:33,060 我々が勝てば そちらも➡ 1198 01:45:33,060 --> 01:45:36,730 守護の権威を振りかざして 我が領地を荒らさない。 1199 01:45:36,730 --> 01:45:38,732 それでいいですな。 1200 01:45:38,732 --> 01:45:41,569 《クックック… かかったな。 1201 01:45:41,569 --> 01:45:44,738 貴様にも諏訪のあるじとして メンツがある。 1202 01:45:44,738 --> 01:45:48,242 領民の前で挑発されては 受けざるをえまい。 1203 01:45:48,242 --> 01:45:50,244 賭けに負けて大恥をかき➡ 1204 01:45:50,244 --> 01:45:53,747 そのあとの捜索で 北条が見つかれば隠蔽罪! 1205 01:45:53,747 --> 01:45:58,252 諏訪は没落し 小笠原に ひれ伏すのだ~!》 1206 01:45:58,252 --> 01:46:03,257 ぐふふ… それで? そちらは どんなつわものを出すのかな? 1207 01:46:03,257 --> 01:46:05,926 つわもの…? あなたごとき➡ 1208 01:46:05,926 --> 01:46:09,330 こんな稚児で十分でしょう。 えっ!? 1209 01:46:11,265 --> 01:46:13,267 「長寿丸」と申す子です。 えっ? えっ? 1210 01:46:13,267 --> 01:46:16,770 諏訪一番のヘタレなので あなたといい勝負。 1211 01:46:16,770 --> 01:46:20,941 わしを バカにしておるのか 頼重殿? 1212 01:46:20,941 --> 01:46:23,777 そうだ! ただ勝ってもつまらないので➡ 1213 01:46:23,777 --> 01:46:25,946 取り決めを加えよう。 1214 01:46:25,946 --> 01:46:28,782 互いの体に当てた場合も 犬と同様に➡ 1215 01:46:28,782 --> 01:46:32,119 得点となる… といたしましょう。 1216 01:46:32,119 --> 01:46:35,556 おや? プルプル震えて怖いのですか~? 1217 01:46:35,556 --> 01:46:38,058 この前射た巫女と違って…。 1218 01:46:38,058 --> 01:46:40,394 この子は 武器を持っていますからなぁ! 1219 01:46:40,394 --> 01:46:44,064 やめて頼重様! 若様の戦闘力 ウサギ並みだよ!? 1220 01:46:44,064 --> 01:46:46,734 諏訪 終わるよ!? 「へあぁ…」 って面で➡ 1221 01:46:46,734 --> 01:46:49,904 負ける人なんだよ! 若の弱さ なめんな! 1222 01:46:49,904 --> 01:46:51,905 言われよう…。 1223 01:46:51,905 --> 01:46:54,241 父様。 追われる本人を➡ 1224 01:46:54,241 --> 01:46:57,411 わざわざ追っ手と対決させる 気が知れない。 1225 01:46:57,411 --> 01:47:00,748 それだけの価値があるからだ。 1226 01:47:00,748 --> 01:47:04,752 達人との戦いは 人を大きく成長させる。 1227 01:47:04,752 --> 01:47:07,755 時行様 あの貞宗と競うことで➡ 1228 01:47:07,755 --> 01:47:12,426 あなた様が新たな成長の扉を 開ける未来が見えまする。 1229 01:47:12,426 --> 01:47:14,928 断言します。 戦いのあと➡ 1230 01:47:14,928 --> 01:47:18,098 あなた様は 何かかっこいい技を習得する➡ 1231 01:47:18,098 --> 01:47:22,102 かもしれない気もしてるけど どうかな~ うぅん…。 1232 01:47:22,102 --> 01:47:24,104 断言して!? 1233 01:47:24,104 --> 01:47:27,107 さて 今日は何をいたしましょう? 1234 01:47:27,107 --> 01:47:31,111 北条の大将として 危険を避けるか 成長するか➡ 1235 01:47:31,111 --> 01:47:33,614 どちらも自由でございまする。 1236 01:47:35,549 --> 01:47:37,718 ずるい言い方だ。 1237 01:47:37,718 --> 01:47:41,055 あなたはいつもそうして 私を思いどおりにする。 1238 01:47:41,055 --> 01:47:44,725 あの男を… 倒すと決めたなら。 1239 01:47:44,725 --> 01:47:47,895 雫 矢を。 1240 01:47:47,895 --> 01:47:49,897 (歓声) 1241 01:47:49,897 --> 01:47:53,734 (亜也子)不思議な人だよね。 いつもは逃げてばかりなのに➡ 1242 01:47:53,734 --> 01:47:56,904 ここ一番の難敵からは 逃げ出さない。 1243 01:47:56,904 --> 01:48:00,074 私にも はっきり未来が見えた。 1244 01:48:00,074 --> 01:48:02,576 あの人は この先もずっと➡ 1245 01:48:02,576 --> 01:48:07,281 心に決めた大事なことからは 決して逃げない。 1246 01:48:09,917 --> 01:48:15,756 小僧~! この貞宗を 見くびった代償を払わせてやる。 1247 01:48:15,756 --> 01:48:18,926 請求は 頼重様にしてください。 1248 01:48:18,926 --> 01:48:21,929 貴様の腕が未熟なのは 一目でわかる。 1249 01:48:21,929 --> 01:48:28,769 勝てるつもりか 小僧。 さあ… 神のみぞ知りましょう。 1250 01:48:28,769 --> 01:48:30,871 始め! 1251 01:48:32,873 --> 01:48:34,875 《さあて どうするか。 1252 01:48:34,875 --> 01:48:37,544 通常どおり犬を射て 得点を稼ぐか…。 1253 01:48:37,544 --> 01:48:39,713 否! 狙いは小僧!》 1254 01:48:39,713 --> 01:48:41,715 ふっ! うっ? 1255 01:48:41,715 --> 01:48:45,386 小僧~! そんなに わしを怒らせたいか! 1256 01:48:45,386 --> 01:48:47,554 ((当たらなくてもいい。 1257 01:48:47,554 --> 01:48:51,892 1本目の矢で標的を 完全にあなた様に向けなされ。 1258 01:48:51,892 --> 01:48:55,896 売られたケンカは必ず買うのが 武士という生き物。 1259 01:48:55,896 --> 01:48:58,732 必ずや撃ち返してくる。 1260 01:48:58,732 --> 01:49:01,235 まず それをかわしてください。 1261 01:49:04,571 --> 01:49:07,908 貞宗は一射ごとに 全神経を集中するため➡ 1262 01:49:07,908 --> 01:49:09,910 矢継ぎ早の連射を嫌います)) 1263 01:49:09,910 --> 01:49:11,912 ふうぅ…! 1264 01:49:11,912 --> 01:49:14,248 ((次の矢が来るまでに時間がある。 1265 01:49:14,248 --> 01:49:17,418 その間に犬を射て 得点を稼ぎなされ。 1266 01:49:17,418 --> 01:49:20,254 あなた様のそばを 当てやすいように走ってくれる➡ 1267 01:49:20,254 --> 01:49:22,923 赤犬がいるはず。 1268 01:49:22,923 --> 01:49:27,628 それ 接待用に調教した犬です。 《接待用とかいるんだ!?》)) 1269 01:49:29,596 --> 01:49:31,598 やっ! 1270 01:49:31,598 --> 01:49:33,534 《ちゃんと狙え 下手くそ! 1271 01:49:33,534 --> 01:49:35,702 報酬の鹿肉が もらえねえだろうが!》 1272 01:49:35,702 --> 01:49:38,705 《もう一発!》 1273 01:49:38,705 --> 01:49:40,707 《それでいい!》 1274 01:49:40,707 --> 01:49:44,378 弓手の胴 1点! ⚟ガキのほうが 先取点だ! 1275 01:49:44,378 --> 01:49:46,380 小僧~! うっ! 1276 01:49:46,380 --> 01:49:48,382 ((あとは 逃げに徹しなされ。 1277 01:49:48,382 --> 01:49:52,786 あなた様を知らない者が 初見で当てることは至難のはず)) 1278 01:49:58,559 --> 01:50:02,729 ひい~っ…。 (警笛) 1279 01:50:02,729 --> 01:50:05,899 チィッ。 1280 01:50:05,899 --> 01:50:08,569 《まずい 最後の1本だ。 1281 01:50:08,569 --> 01:50:12,906 まだ わしは無得点! 外せば負けが確定してしまう》 1282 01:50:12,906 --> 01:50:17,411 ((焦り始めた貞宗は 狙いを 犬に切り替えるでしょうが➡ 1283 01:50:17,411 --> 01:50:21,081 今回の犬は 諏訪大社 よりすぐりの逃げ上手。 1284 01:50:21,081 --> 01:50:26,420 貞宗といえど そう たやすくは当てられませぬ。 1285 01:50:26,420 --> 01:50:29,923 それを好機に あなた様は残りの矢で➡ 1286 01:50:29,923 --> 01:50:31,925 貞宗を狙いなされ。 1287 01:50:31,925 --> 01:50:34,928 焦りと迷いと 狙われる恐怖で➡ 1288 01:50:34,928 --> 01:50:39,933 冷静さを失い 犬もろくに 射れなくなることでしょう)) 1289 01:50:42,769 --> 01:50:44,771 うぅ…。 1290 01:50:44,771 --> 01:50:46,940 まずいぞ… 死角に入られた。 1291 01:50:46,940 --> 01:50:49,276 あの位置では どんなに体をよじっても➡ 1292 01:50:49,276 --> 01:50:51,278 ヤツを狙えない。 1293 01:50:51,278 --> 01:50:53,614 戦になれば弓だけでは勝てない。 1294 01:50:53,614 --> 01:50:56,450 有利な位置を取れる 馬術も不可欠だ。 1295 01:50:56,450 --> 01:51:01,455 これは もう 「犬追物」じゃない。 戦場と同じ 「騎射戦」だ。 1296 01:51:01,455 --> 01:51:05,959 盛高様…。 《諏訪大社の解説名人》 1297 01:51:05,959 --> 01:51:10,797 (盛高)長寿丸が必死に 死角を外そうと馬を回すが➡ 1298 01:51:10,797 --> 01:51:14,635 貞宗は手綱も持たずに 悠々と追尾している! 1299 01:51:14,635 --> 01:51:17,971 <小笠原貞宗。 1300 01:51:17,971 --> 01:51:21,475 その武芸は 後醍醐天皇からも絶賛され…> 1301 01:51:21,475 --> 01:51:23,644 ((後醍醐天皇:う~む。 よい。 1302 01:51:23,644 --> 01:51:25,812 帝が 「よい」と仰せだ~!)) 1303 01:51:25,812 --> 01:51:29,316 <武士は皆 小笠原を手本とすべし…。 1304 01:51:29,316 --> 01:51:31,818 帝 自らのお墨付きとして➡ 1305 01:51:31,818 --> 01:51:35,255 「王」の字を 家紋に入れることを許された。 1306 01:51:35,255 --> 01:51:38,592 小笠原貞宗が形成した 武術の流派は➡ 1307 01:51:38,592 --> 01:51:42,429 二十一世紀の現代まで伝わり 繁栄している> 1308 01:51:42,429 --> 01:51:44,765 《馬の操縦に気を取られ➡ 1309 01:51:44,765 --> 01:51:48,101 矢の回避が 頭から完全に消える瞬間➡ 1310 01:51:48,101 --> 01:51:51,805 その一瞬を わしの目は逃さない!》 1311 01:51:54,608 --> 01:51:57,311 ふ~っ! 1312 01:51:59,446 --> 01:52:01,448 あっ…! (3人)あっ…! 1313 01:52:01,448 --> 01:52:03,450 馬手の頭! 5点! 1314 01:52:03,450 --> 01:52:08,288 うお~ 逆転だ! ガキの腕で4点差は厳しいぞ! 1315 01:52:08,288 --> 01:52:11,291 さて わしは矢を撃ち尽くした。 1316 01:52:11,291 --> 01:52:14,628 貴様は自由に 人でも犬でも狙うがいい。 1317 01:52:14,628 --> 01:52:17,464 もっとも わしは この死角を決して譲らんし➡ 1318 01:52:17,464 --> 01:52:21,802 貴様が犬を射ようとしても 馬をぶつけて妨害する。 1319 01:52:21,802 --> 01:52:23,904 詰みだ 小僧。 1320 01:52:25,973 --> 01:52:30,811 《血が出てる 痛い! かなわない 怖い! 1321 01:52:30,811 --> 01:52:33,413 本物の矢なら 死んでた…!》 1322 01:52:35,582 --> 01:52:37,584 (いななき) 1323 01:52:37,584 --> 01:52:42,789 《なぜ逃げる…。 恐れか あがきか…?》 1324 01:52:44,925 --> 01:52:47,127 《楽しい!》 1325 02:00:37,430 --> 02:00:39,432 (盛高)点差は4点。 1326 02:00:39,432 --> 02:00:44,270 時行様が逆転するには あと5点。 1327 02:00:44,270 --> 02:00:46,272 (貞宗)たあっ! (時行)うっ! (いななき) 1328 02:00:46,272 --> 02:00:49,109 ううっ。 1329 02:00:49,109 --> 02:00:53,446 (亜也子)もぉ~! なんなのアレ! 徹底的に邪魔する気だ。 1330 02:00:53,446 --> 02:00:55,448 (盛高)残りの矢は2本…。 1331 02:00:55,448 --> 02:00:58,451 勝つには頭か首に 当てるしかないが…。 1332 02:00:58,451 --> 02:01:05,125 ♬~ 1333 02:01:05,125 --> 02:01:07,627 ヒイッ…。 んっ…。 1334 02:01:07,627 --> 02:01:10,964 うっ! ふふふ 諦めい。 (体当たりする音) 1335 02:01:10,964 --> 02:01:12,966 貴様には この状態で➡ 1336 02:01:12,966 --> 02:01:16,302 4点差をひっくり返す 会心の射撃など➡ 1337 02:01:16,302 --> 02:01:18,304 不可能だ! 1338 02:01:18,304 --> 02:01:20,807 ぬうっ! うっ! うぐっ…。 (いななき) 1339 02:01:20,807 --> 02:01:22,809 (弧次郎)若! 若様! 1340 02:01:22,809 --> 02:01:26,479 あ~あ 勝負あったな。 (観衆)あっ? 1341 02:01:26,479 --> 02:01:30,650 ハァ… ハァ…。 (頼重)逃げよ 長寿丸! 1342 02:01:30,650 --> 02:01:33,753 ただの射撃で お前がかなうと思ったか! 1343 02:01:33,753 --> 02:01:36,422 逃げながらの射撃を 編み出すのだ! 1344 02:01:36,422 --> 02:01:40,093 《逃げながらの… 射撃?》 1345 02:01:40,093 --> 02:01:43,596 頼重様… あんな指示で伝わったの? 1346 02:01:43,596 --> 02:01:46,599 フッ…。 1347 02:01:46,599 --> 02:01:49,802 フン… はっ! ほっ! 1348 02:01:55,942 --> 02:01:59,612 《あぁ… 晴れた…。 1349 02:01:59,612 --> 02:02:03,917 逃げているときは頭がさえて すべてが見渡せる》 1350 02:02:05,952 --> 02:02:09,956 《犬を狙えば 必ず死角から 貞宗が邪魔をする。 1351 02:02:09,956 --> 02:02:13,126 動きの予測がつかない 小さな的に➡ 1352 02:02:13,126 --> 02:02:16,629 妨害を避けながら当てるなど 私には不可能…。 1353 02:02:16,629 --> 02:02:18,965 いや… できる! 1354 02:02:18,965 --> 02:02:22,969 ある瞬間だけ 私でも狙える的がある!》 1355 02:02:22,969 --> 02:02:25,138 んっ! 1356 02:02:25,138 --> 02:02:27,140 フッ…。 1357 02:02:29,976 --> 02:02:32,912 ぬぅ~っ! んっ! 1358 02:02:32,912 --> 02:02:36,916 《んっ! 押しひねり… 後方への射撃技か! 1359 02:02:36,916 --> 02:02:38,918 バカめが。 1360 02:02:38,918 --> 02:02:41,921 押しひねりでも狙えないから 死角というのだ。 1361 02:02:41,921 --> 02:02:46,259 馬にまたがった体勢では それ以上 体をひねれぬわ!》 1362 02:02:46,259 --> 02:02:50,930 《私は… 逃げ上手の北条の子だ! 1363 02:02:50,930 --> 02:02:53,933 逃げながらなら 何でもやれる!》 1364 02:02:56,603 --> 02:02:59,772 ぐはぁっ…! 1365 02:02:59,772 --> 02:03:02,275 押しひねりの首! 2点! 1366 02:03:02,275 --> 02:03:04,444 (歓声) 1367 02:03:04,444 --> 02:03:07,280 やった~! っしゃ! (盛高)そうか…! 1368 02:03:07,280 --> 02:03:11,451 犬を狙えば 貞宗は必ず 死角から接触してくる! 1369 02:03:11,451 --> 02:03:16,122 角度も距離も確定だし 犬よりずっと大きい的だ! 1370 02:03:16,122 --> 02:03:18,958 あの一瞬での とっさの判断。 1371 02:03:18,958 --> 02:03:23,630 曲芸射撃を可能にする 平衡感覚と柔らかい体。 1372 02:03:23,630 --> 02:03:28,468 あのお方の潜在能力は… やはり逃げるときこそ花開く。 1373 02:03:28,468 --> 02:03:32,405 決まりっスね。 若の得意技は押しひねりだ。 1374 02:03:32,405 --> 02:03:34,908 おっ! フフフ…。 1375 02:03:34,908 --> 02:03:37,744 未来ではもっと 少年心をくすぐる通称で➡ 1376 02:03:37,744 --> 02:03:39,746 呼ばれるようだ。 (2人)はあ? 1377 02:03:45,585 --> 02:03:49,088 《くっ まだだ! まだ5対3! 1378 02:03:49,088 --> 02:03:52,258 構えは弓手… 頭さえ守れば➡ 1379 02:03:52,258 --> 02:03:54,260 逆転はされない!》 1380 02:03:56,596 --> 02:03:58,598 あっ…! 1381 02:04:03,269 --> 02:04:06,272 逃げながらの攻撃の 代名詞となっている➡ 1382 02:04:06,272 --> 02:04:08,875 その技の名は…。 ああっ…! 1383 02:04:13,112 --> 02:04:16,783 ああっ! どおっ! がぁ~っ! 1384 02:04:16,783 --> 02:04:19,285 <パルティアンショット。 1385 02:04:19,285 --> 02:04:22,622 紀元前。 中東の国家パルティアが➡ 1386 02:04:22,622 --> 02:04:25,792 世界最強だった ローマの大軍を撃破した➡ 1387 02:04:25,792 --> 02:04:27,794 後ろ射ち戦術である。 1388 02:04:27,794 --> 02:04:32,565 接近しては逃げながら射つ 一撃離脱を延々と続け➡ 1389 02:04:32,565 --> 02:04:35,735 ローマ軍の重装歩兵は手も足も出ず➡ 1390 02:04:35,735 --> 02:04:37,737 力尽きたという> 1391 02:04:37,737 --> 02:04:40,239 うぅ…。 (いななき) 1392 02:04:40,239 --> 02:04:43,576 押しひねりの頭! 3点! 1393 02:04:43,576 --> 02:04:46,245 (歓声) 1394 02:04:46,245 --> 02:04:49,248 6対5にて 長寿丸の勝ち! 1395 02:04:49,248 --> 02:04:52,752 よっしゃ~! やった~! フフ…。 1396 02:04:52,752 --> 02:04:55,588 (いななき) 1397 02:04:55,588 --> 02:04:58,758 あなたが射た 巫女の耳のお返しだ。 1398 02:04:58,758 --> 02:05:00,760 (栄)あぁ…。 (巫女たち)フフフ。 1399 02:05:00,760 --> 02:05:04,097 《耳に当たったのは 偶然だけど…》 1400 02:05:04,097 --> 02:05:07,100 よう勝たれましたな。 1401 02:05:07,100 --> 02:05:09,936 逃げながらの戦いは 楽しいでしょう。 1402 02:05:09,936 --> 02:05:13,106 まだまだたくさん 開発していきますぞ。 1403 02:05:13,106 --> 02:05:17,276 さて貞宗殿。 むっ? 賭けの約束だ。 1404 02:05:17,276 --> 02:05:19,278 我が諏訪から立ち去り➡ 1405 02:05:19,278 --> 02:05:22,281 今後一切 手出しはしないで いただきましょう。 1406 02:05:22,281 --> 02:05:27,286 くっ… 図に乗るな! 犬追物など ただの余興だ! 1407 02:05:27,286 --> 02:05:31,124 逆賊にくみした貴様らは 近いうちに所領没収だ! 1408 02:05:31,124 --> 02:05:33,059 北条残党など➡ 1409 02:05:33,059 --> 02:05:35,728 そのあとゆっくり探してやるわ! 1410 02:05:35,728 --> 02:05:38,030 んっ? ニヒヒ。 1411 02:05:40,066 --> 02:05:44,070 《頼重め。 なぜあの小僧を出してきた? 1412 02:05:44,070 --> 02:05:47,407 確実な勝算があったとは とても思えん。 1413 02:05:47,407 --> 02:05:50,410 それに あの立ち居振る舞い…。 1414 02:05:50,410 --> 02:05:55,248 あの年では そう身につかない 上流階級の品があった。 1415 02:05:55,248 --> 02:05:59,585 まさか… 北条の一族!? 1416 02:05:59,585 --> 02:06:02,422 いや そんな重要人物を➡ 1417 02:06:02,422 --> 02:06:04,590 真っ先に わしの前に出すはずがない! 1418 02:06:04,590 --> 02:06:08,261 むぅ… 頼重の意図が わからん!》 1419 02:06:08,261 --> 02:06:11,431 貞宗は目がよい。 1420 02:06:11,431 --> 02:06:14,767 故に気が付きすぎて 迷うでしょうな。 1421 02:06:14,767 --> 02:06:17,437 さるお方と打ち合わせて➡ 1422 02:06:17,437 --> 02:06:20,440 北条一族らしき者が 潜伏しているうわさを➡ 1423 02:06:20,440 --> 02:06:22,608 全国各地に流しています。 1424 02:06:22,608 --> 02:06:26,279 神も人も あると思えばそこにあり。 1425 02:06:26,279 --> 02:06:28,948 それだけで大きな力を持ちまする。 1426 02:06:28,948 --> 02:06:33,886 全国どこでも怪しいとなれば 敵方の注意は分散する。 1427 02:06:33,886 --> 02:06:37,557 その間に わたくしもあなた様も 力を蓄える。 1428 02:06:37,557 --> 02:06:40,893 したたかに成長なさいませ。 1429 02:06:40,893 --> 02:06:43,396 逃げながら進める戦。 1430 02:06:43,396 --> 02:06:47,600 天下への道のりは すでに走り出しているのですぞ。 1431 02:08:29,602 --> 02:08:33,372 ((「武士に無用の卑劣な技」…。 1432 02:08:33,372 --> 02:08:38,044 わしが主君のために覚えた技術は そう非難された。 1433 02:08:38,044 --> 02:08:41,714 腕を磨けば磨くほど 信頼を失い➡ 1434 02:08:41,714 --> 02:08:45,718 長年尽くした主君から 盗みを疑われ➡ 1435 02:08:45,718 --> 02:08:47,720 追放された。 1436 02:08:50,056 --> 02:08:54,226 よいか。 お前は わしの技を継いだ。 1437 02:08:54,226 --> 02:08:59,398 最後に名前と主義を継げ。 1438 02:08:59,398 --> 02:09:01,734 金以外 信じるな! 1439 02:09:01,734 --> 02:09:05,571 信頼も忠義も 貸したところで返ってこない。 1440 02:09:05,571 --> 02:09:10,409 技を売って 今得られる 金のみ信じよ 玄蕃!)) 1441 02:09:10,409 --> 02:09:12,411 (玄蕃)ハッ…。 1442 02:09:12,411 --> 02:09:14,580 ふんっ!うぐっ…。 (セミの鳴き声) 1443 02:09:14,580 --> 02:09:16,582 (亜也子)若様 頑張れ~! それっ! (セミの鳴き声) 1444 02:09:16,582 --> 02:09:20,753 おいっちに~! おいっちに~! おいっちに~! おいっちに~! 1445 02:09:20,753 --> 02:09:22,755 いいよ~ もっと~! 1446 02:09:22,755 --> 02:09:28,261 ば… 幕府の跡継ぎが なんでこんな重労働を…。 1447 02:09:28,261 --> 02:09:32,865 諏訪大社の長寿丸が 今の時行様の仮の姿。 1448 02:09:32,865 --> 02:09:35,034 普段から労働しておかねば➡ 1449 02:09:35,034 --> 02:09:37,703 敵方が来たときに怪しまれますぞ。 1450 02:09:37,703 --> 02:09:42,875 来そうな敵方といやぁ 貞宗だけど あんだけ大恥かかされたんだ。 1451 02:09:42,875 --> 02:09:45,878 昨日の今日で そう顔は出せないっしょ…。 1452 02:09:45,878 --> 02:09:48,047 やっ! (2人)だぁぁ! 1453 02:09:48,047 --> 02:09:51,884 (雫)笑顔で来てる。 (弧次郎)つぇ~な アイツ。 1454 02:09:51,884 --> 02:09:56,555 待たせたな 諏訪の衆! 帝の綸旨が届いたぞ! 1455 02:09:56,555 --> 02:09:58,557 綸旨って…。 1456 02:09:58,557 --> 02:10:01,060 こないだも 持ってきてなかったか? 1457 02:10:01,060 --> 02:10:04,397 先日は貞宗の守護任命を 記したものでしたが➡ 1458 02:10:04,397 --> 02:10:07,233 こたびはおそらく…。 1459 02:10:07,233 --> 02:10:12,405 北条にくみした とがにより 諏訪と郎党の領地のうち➡ 1460 02:10:12,405 --> 02:10:17,243 諏訪湖以北を没収し 小笠原領とす! 1461 02:10:17,243 --> 02:10:20,413 バ… バカな! 10日以内に➡ 1462 02:10:20,413 --> 02:10:24,417 該当の土地に住むご郎党方には 退去していただこう。 1463 02:10:24,417 --> 02:10:28,421 せいぜい あるじらしく 粛々と説得しなされ。 1464 02:10:28,421 --> 02:10:30,756 あっはっはっは! 1465 02:10:30,756 --> 02:10:34,760 はっはっは… ふん。 1466 02:10:34,760 --> 02:10:36,762 あっ…。 1467 02:10:36,762 --> 02:10:39,432 わしら どうすればいいんですか! 1468 02:10:39,432 --> 02:10:42,768 先祖の代から苦労して 開墾した土地ですぞ! 1469 02:10:42,768 --> 02:10:45,438 小笠原ごときに むざむざ渡せませぬ! 1470 02:10:45,438 --> 02:10:47,440 そうだ! そうだ! (床を叩く音) 1471 02:10:47,440 --> 02:10:52,645 (海野幸康)戦しかございますまい。 頼重様 お下知を。 1472 02:10:55,114 --> 02:10:59,285 綸旨に逆らい戦を起こせば 朝敵となってしまう。 1473 02:10:59,285 --> 02:11:03,122 今は立つときではない。 1474 02:11:03,122 --> 02:11:07,460 今日のところは 帰りなされ 皆の衆。 1475 02:11:07,460 --> 02:11:09,462 長寿丸。 はいっ! 1476 02:11:09,462 --> 02:11:13,466 雑用があるゆえ 残るのだ。 あっ? 1477 02:11:13,466 --> 02:11:16,635 逃若党と名付けたそうですな。 1478 02:11:16,635 --> 02:11:22,308 実にあなた様らしい よい名です。 褒められてる気がしません。 1479 02:11:22,308 --> 02:11:26,145 それより どうするのですか? んっ? 1480 02:11:26,145 --> 02:11:28,948 このままでは 諏訪の民が…。 1481 02:11:30,983 --> 02:11:34,920 あなた様は道理をわきまえた 正しい人間です。 1482 02:11:34,920 --> 02:11:38,424 でも それだけでは足りない。 えっ。 1483 02:11:38,424 --> 02:11:41,093 実は 逃若党に➡ 1484 02:11:41,093 --> 02:11:44,597 加入を勧めたい男がおりまする。 えっ…? 1485 02:11:44,597 --> 02:11:48,934 風間玄蕃と名乗る盗人です。 盗人? 1486 02:11:48,934 --> 02:11:51,937 あらゆる小細工を使い どこにでも忍び込み➡ 1487 02:11:51,937 --> 02:11:55,608 どんなものでも盗み出すとか。 へぇ…。 1488 02:11:55,608 --> 02:11:58,944 あっ いや しかし… なぜ盗人を仲間に? 1489 02:11:58,944 --> 02:12:01,781 あなた様に 頼みたいことがあります。 1490 02:12:01,781 --> 02:12:07,286 彼を使って 貞宗の館から 帝の綸旨を盗んでくだされ。 1491 02:12:07,286 --> 02:12:09,288 ブーッ! 1492 02:12:09,288 --> 02:12:11,791 京からの情報では 綸旨の発行には➡ 1493 02:12:11,791 --> 02:12:13,959 ひどく時間が かかっているとのこと。 1494 02:12:13,959 --> 02:12:17,963 紛失させれば 相当な時間が稼げましょう。 1495 02:12:17,963 --> 02:12:21,467 そ… そんな乱暴な…。 ええ。 ですが➡ 1496 02:12:21,467 --> 02:12:25,871 これからの世は正しいだけでは 本当に正しいこともできませぬ。 1497 02:12:28,140 --> 02:12:30,643 邪の者も郎党として使いこなし➡ 1498 02:12:30,643 --> 02:12:33,445 すべてを備えた大将となりなされ。 1499 02:12:37,082 --> 02:12:39,251 大丈夫ですか 頼重様。 1500 02:12:39,251 --> 02:12:42,588 時行様含め 童だけで行かせるなど。 1501 02:12:42,588 --> 02:12:45,090 あれでも時行様は支配者の子。 1502 02:12:45,090 --> 02:12:49,094 必ずや 王の器が垣間見れるよ。 1503 02:12:52,097 --> 02:12:54,767 ふむ…。 1504 02:12:54,767 --> 02:12:57,937 (セミの鳴き声) 1505 02:12:57,937 --> 02:13:01,440 (セミの鳴き声) 1506 02:13:01,440 --> 02:13:05,945 この里のどこかにいるらしいが…。 1507 02:13:05,945 --> 02:13:09,281 (雫)あの すみません。 (農民たち)あっ? 1508 02:13:09,281 --> 02:13:12,618 お尋ねしてもよろしいですか。 なんじゃ➡ 1509 02:13:12,618 --> 02:13:15,955 かわいいお嬢ちゃんたち。 人を探しておりまして。 1510 02:13:15,955 --> 02:13:18,791 おやまぁ。 名前はわかるかい? 1511 02:13:18,791 --> 02:13:20,793 はい。 風間玄蕃…。 1512 02:13:20,793 --> 02:13:23,629 ((かざまげんば…。 1513 02:13:23,629 --> 02:13:26,465 かざまげんば…。 1514 02:13:26,465 --> 02:13:29,468 かざまげんば…)) 1515 02:13:29,468 --> 02:13:32,738 と いう人なのですが…。 1516 02:13:32,738 --> 02:13:34,840 えっ…。 1517 02:13:39,245 --> 02:13:45,251 (戸を閉める音) 1518 02:13:45,251 --> 02:13:47,253 あぁ…。 どんだけ!? 1519 02:13:47,253 --> 02:13:49,255 すっごく嫌われてるのは よくわかった。 1520 02:13:49,255 --> 02:13:51,757 (玄蕃)誰も俺には逆らえない。 1521 02:13:51,757 --> 02:13:56,095 あっ。 敵に回せば 地獄を見るからだ。 1522 02:13:56,095 --> 02:13:58,931 ひゃ~っ! 1523 02:13:58,931 --> 02:14:02,434 上だ! そんでなぜか若も上だ! 1524 02:14:02,434 --> 02:14:05,437 俺が風間玄蕃だ。 1525 02:14:05,437 --> 02:14:09,275 3里先から俺の名前が 聞こえたので 来てやった。 1526 02:14:09,275 --> 02:14:13,279 フフ… 用件は? 1527 02:14:13,279 --> 02:14:17,283 す 諏訪大社の長寿丸という者だ。 1528 02:14:17,283 --> 02:14:20,286 個人的に 君を 郎党に加えたくてやってきた。 1529 02:14:20,286 --> 02:14:23,289 フフ… なぁにが長寿丸だ。 1530 02:14:23,289 --> 02:14:26,292 北条のぼんぼんだろ お前。 ハッ! 1531 02:14:26,292 --> 02:14:29,628 小笠原に売ったら いくらになるか…。 1532 02:14:29,628 --> 02:14:31,630 んっ…! 1533 02:14:31,630 --> 02:14:33,565 若様 離れて! クソ! 1534 02:14:33,565 --> 02:14:37,903 やっぱ盗人なんて信用できねえ! 慌てんな ボンクラども。 1535 02:14:37,903 --> 02:14:39,905 交渉はこれからだ。 1536 02:14:39,905 --> 02:14:42,408 えっ…。 あっ。 あっ…。 1537 02:14:42,408 --> 02:14:44,410 (2人)あ~っ! 1538 02:14:44,410 --> 02:14:46,912 (亜也子)私の財布~! (弧次郎)俺の財布~! 1539 02:14:46,912 --> 02:14:51,417 なんという早業…。 俺の技は安くない。 1540 02:14:51,417 --> 02:14:55,254 貞宗に言わない 口止め料として 100貫文。 1541 02:14:55,254 --> 02:14:58,090 仕事一回につき100貫文。 1542 02:14:58,090 --> 02:15:01,260 (2人)高っ…! かっ… 金! 1543 02:15:01,260 --> 02:15:03,596 ビタ一文負からんぞ。 1544 02:15:03,596 --> 02:15:08,267 俺の腕が欲しいのなら 金のみが俺とお前をつなぐ糸だ。 1545 02:15:08,267 --> 02:15:11,604 かっ… 金…。 1546 02:15:11,604 --> 02:15:15,608 《フン この程度で ビビってんじゃ 話になんねえな。 1547 02:15:15,608 --> 02:15:18,444 金がなければ人は動かせない。 1548 02:15:18,444 --> 02:15:20,946 どれだけ立派な 家の生まれだろうが➡ 1549 02:15:20,946 --> 02:15:24,617 今のお前は 何もできない ただのガキ。 1550 02:15:24,617 --> 02:15:29,455 なにが王の器だ。 現実を思い知れ ぼんぼんが!》 1551 02:15:29,455 --> 02:15:33,892 金を払えば いいのか? ああ。 1552 02:15:33,892 --> 02:15:38,564 《ケケケ できるもんならな! 借金でもするつもりか? 1553 02:15:38,564 --> 02:15:40,566 ケッケッケッケッケ…》 1554 02:15:40,566 --> 02:15:44,570 本当にいいのか? 国じゃなくて。 1555 02:15:44,570 --> 02:15:46,739 えっ…。 1556 02:15:46,739 --> 02:15:49,908 くに…? 正直驚いた。 1557 02:15:49,908 --> 02:15:54,747 我が郎党となり その異能で 天下の奪回を助けてくれれば➡ 1558 02:15:54,747 --> 02:15:58,751 君は旗揚げからの生粋の功臣だ。 1559 02:15:58,751 --> 02:16:03,088 甲斐や武蔵の一国ぐらい 与えられて当然なのに。 1560 02:16:03,088 --> 02:16:05,758 君はなんて無欲なんだ! 1561 02:16:05,758 --> 02:16:09,261 国を求めず 金で済ませてくれるなんて! 1562 02:16:09,261 --> 02:16:14,767 《甲斐!? 武蔵~!?》 1563 02:16:14,767 --> 02:16:17,102 ず~ん…。 1564 02:16:17,102 --> 02:16:19,438 そのまま~ ゆっくり~。 1565 02:16:19,438 --> 02:16:22,941 まっ 俺でも混乱するわ。 1566 02:16:22,941 --> 02:16:28,781 当面の生活費なら心配ないよ。 諏訪大社が保証するから。 1567 02:16:28,781 --> 02:16:32,551 でも 現金払いで本当にいいの? はっ? 1568 02:16:32,551 --> 02:16:36,555 兄様が天下を取って 一国を任されたら➡ 1569 02:16:36,555 --> 02:16:42,394 何万貫文も懐に入るよ。 ま い と し。 1570 02:16:42,394 --> 02:16:45,230 わかる わかる。 ばくちだもんな。 えっ! 1571 02:16:45,230 --> 02:16:49,902 その場限りの小銭を得るか 若に仕えて将来に賭けるか。 1572 02:16:49,902 --> 02:16:51,904 でもな…。 1573 02:16:51,904 --> 02:16:55,741 お前はこ~んな夢のある ばくちに乗らないのか? 1574 02:16:55,741 --> 02:16:59,745 困り果てた天下人の子が 誘いにくるなんて この先…。 1575 02:16:59,745 --> 02:17:05,084 一生ない。 わ~っ 両耳から誘惑すんな! 1576 02:17:05,084 --> 02:17:07,086 俺に決めさせろ! 1577 02:17:07,086 --> 02:17:11,256 《クソ…! 適当にからかって 巻き上げるつもりだったが…。 1578 02:17:11,256 --> 02:17:13,592 まぁいい》 1579 02:17:13,592 --> 02:17:15,928 シミになっちゃうかな~。 (玄蕃)おい ぼん! 1580 02:17:15,928 --> 02:17:19,765 (2人)んっ? 帝の綸旨を盗みたいと言ったな。 1581 02:17:19,765 --> 02:17:22,267 条件がある。 1582 02:17:22,267 --> 02:17:26,438 グフフフフ 帝の綸旨は効力絶大! 1583 02:17:26,438 --> 02:17:33,212 諏訪の領地を削り取り いずれはすべて 我が物に! 1584 02:17:33,212 --> 02:17:37,382 ((無責任な雇用主に 命を賭ける気はない。 1585 02:17:37,382 --> 02:17:40,219 お前も一緒に来るならば 受けてやろう)) 1586 02:17:40,219 --> 02:17:43,322 綸旨があるのは あの蔵か…。 1587 02:17:45,390 --> 02:17:48,227 巫女の情報どおりだな。 1588 02:17:48,227 --> 02:17:52,564 おじけづくと思ってたぜ。 同行するのは当然だ。 1589 02:17:52,564 --> 02:17:56,735 綸旨を盗んできてくれと 頼まれたのは私だからな。 1590 02:17:56,735 --> 02:18:00,739 ふん 殊勝で結構。 だが 気を付けろ。 あっ。 1591 02:18:00,739 --> 02:18:02,741 しくじれば ああなる。 1592 02:18:05,410 --> 02:18:08,747 んっ…! (弧次郎)信用できんのか? 1593 02:18:08,747 --> 02:18:11,917 逃げられない場所に誘って 若を売る気じゃ…。 1594 02:18:11,917 --> 02:18:16,588 大丈夫だよ。 頼重様が 仲間に入れるの勧めたんだし。 1595 02:18:16,588 --> 02:18:21,927 私たちだって同じように ある日突然 若様の郎党になった。 1596 02:18:21,927 --> 02:18:24,930 で 今 楽しいでしょ。 1597 02:18:24,930 --> 02:18:29,434 まっ 確かに 飽きねえな あの若は。 1598 02:18:31,436 --> 02:18:33,872 (玄蕃)ご丁寧に錠前が三重。 1599 02:18:33,872 --> 02:18:36,542 開けられるのか? あれぐらい たやすい。 1600 02:18:36,542 --> 02:18:40,879 ほう…! それより問題は 蔵の前の見張り2人だ。 1601 02:18:40,879 --> 02:18:44,383 結局は生の人間以上の 錠前はない。 1602 02:18:44,383 --> 02:18:47,719 だが そいつを開けられるのが 俺の技だ。 1603 02:18:47,719 --> 02:18:50,055 わぁ…! んっ? 1604 02:18:50,055 --> 02:18:57,396 ♬~ 1605 02:18:57,396 --> 02:18:59,798 わぁ… あっ! 1606 02:19:01,900 --> 02:19:04,403 ビビってなけりゃ伝ってきな。 1607 02:19:04,403 --> 02:19:07,739 んっ? ハッ ハッ ハッ ハッ…。 1608 02:19:07,739 --> 02:19:10,409 《メチャクチャ わくわくされてる》 1609 02:19:10,409 --> 02:19:14,246 お前 やれと言われれば 何でもやるのか? 1610 02:19:14,246 --> 02:19:17,749 偉い武士の子のくせに 恥はないのか? 1611 02:19:17,749 --> 02:19:19,918 武士の恥なんて…。 1612 02:19:19,918 --> 02:19:22,754 鎌倉から逃げたときに おおかた捨てた。 1613 02:19:22,754 --> 02:19:25,090 それに 言われたからじゃない。 1614 02:19:25,090 --> 02:19:27,926 私が諏訪のみんなに 報いたいんだ。 1615 02:19:27,926 --> 02:19:32,864 私を温かく迎えてくれた彼らに 恩を返せるのなら…。 1616 02:19:32,864 --> 02:19:35,534 私は恥とは思わない。 1617 02:19:35,534 --> 02:19:37,870 しょ~もな。 1618 02:19:37,870 --> 02:19:40,372 いいか 世間知らず。 あっ。 1619 02:19:40,372 --> 02:19:42,874 恩だの義理だのの 貸し借りってのは➡ 1620 02:19:42,874 --> 02:19:45,043 いずれ必ず取りっぱぐれる。 1621 02:19:45,043 --> 02:19:48,380 見えないものは ないのと同じだからだ。 だが…。 1622 02:19:48,380 --> 02:19:51,717 金か恐怖を見せつければ 人は従う。 1623 02:19:51,717 --> 02:19:54,219 金か… 恐怖? 1624 02:19:54,219 --> 02:19:57,889 例えば以前 浮気調査の報酬を払わず➡ 1625 02:19:57,889 --> 02:20:00,892 バックレた女がいた。 そこで俺は…。 1626 02:20:00,892 --> 02:20:03,061 ソイツんちに忍び込み➡ 1627 02:20:03,061 --> 02:20:06,565 米に ゴキブリと小便混ぜて まぜご飯にして➡ 1628 02:20:06,565 --> 02:20:09,568 ふっくらと炊いておいた! 1629 02:20:09,568 --> 02:20:13,071 そのうち 誰も恐怖で 俺に逆らわなくなった。 1630 02:20:13,071 --> 02:20:16,575 《あぁ こうやって 嫌われていったのか》 1631 02:20:16,575 --> 02:20:21,079 人間は見えるものしか信じない。 玄蕃…? 1632 02:20:21,079 --> 02:20:23,915 フッ… ここを動くなよ。 1633 02:20:23,915 --> 02:20:26,318 あっ…。 1634 02:20:31,590 --> 02:20:35,260 んっ…。 1635 02:20:35,260 --> 02:20:37,262 おい。 《貞宗!? 1636 02:20:37,262 --> 02:20:39,765 ここにいてはまずい。 1637 02:20:39,765 --> 02:20:44,436 だが どこに逃げればいい? それに玄蕃はここを動くなと…。 1638 02:20:44,436 --> 02:20:49,107 玄蕃…!? まさか… 初めからここに誘い込もうと?》 1639 02:20:49,107 --> 02:20:51,443 と… 殿! ハッ。 1640 02:20:51,443 --> 02:20:55,280 北側の塀のクギが 数か所緩んでおる。 1641 02:20:55,280 --> 02:20:57,282 直ちに直せい。 1642 02:20:57,282 --> 02:21:01,119 し しかし… 決して蔵から離れるなと…。 1643 02:21:01,119 --> 02:21:03,121 愚か者! (2人)ヒッ! 1644 02:21:03,121 --> 02:21:08,460 敵の襲撃が今夜あればどうする? 貴様らの首であがなうか! 1645 02:21:08,460 --> 02:21:12,631 あ 浅はかでした。 直ちに! 1646 02:21:12,631 --> 02:21:17,135 と 殿… ちなみにその耳は いったい…。 1647 02:21:17,135 --> 02:21:19,304 萌えどころだっ! 1648 02:21:19,304 --> 02:21:21,974 刺さったか! は ははぁっ! 1649 02:21:21,974 --> 02:21:25,477 わが好みに 夜襲のごとく 刺さりましてございま~す! 1650 02:21:25,477 --> 02:21:27,479 ヒヒッ…。 1651 02:21:30,148 --> 02:21:35,253 秘伝の粘土で覆った狐面だ。 大概の人間に化けられる。 1652 02:21:35,253 --> 02:21:37,923 《私の正体を知っていたのは➡ 1653 02:21:37,923 --> 02:21:41,093 すでに諏訪大社にも 侵入していたからか…。 1654 02:21:41,093 --> 02:21:45,931 私が知る 誰かに化けて…》 お前さっき➡ 1655 02:21:45,931 --> 02:21:49,434 俺が寝返ったと思ったな? あっ…。 1656 02:21:49,434 --> 02:21:51,937 おっ これか? 綸旨ってのは。 1657 02:21:54,606 --> 02:21:57,776 あっ… 玄蕃? 1658 02:21:57,776 --> 02:22:00,779 何でも盗め 誰にでも化ける。 1659 02:22:00,779 --> 02:22:04,950 そんなヤツが配下にいたら 誰でも疑う。 あっ…! 1660 02:22:04,950 --> 02:22:08,620 疑わずに 俺を使える自信はあるか? 1661 02:22:08,620 --> 02:22:13,625 100万人の武士に 裏切られた若君様。 1662 02:22:13,625 --> 02:22:17,462 《助房:蔵の中で物音… 潜め声…。 1663 02:22:17,462 --> 02:22:20,665 男のガキ2人? 見張りはどうした?》 1664 02:22:22,634 --> 02:22:25,637 《北の塀? なぜそんな所に?》 1665 02:22:25,637 --> 02:22:28,473 ふむ…。 1666 02:22:28,473 --> 02:22:30,475 五郎。 (五郎)はっ。 1667 02:22:30,475 --> 02:22:33,912 貞宗殿をお起こしせよ。 彦八郎は郎党を起こし➡ 1668 02:22:33,912 --> 02:22:37,315 瀬太郎は門番に連絡。 (彦八郎/瀬太郎)はっ! 1669 02:22:39,918 --> 02:22:42,754 今日の闇夜に俺さえいなきゃ…。 1670 02:22:42,754 --> 02:22:46,258 ガキの首など さらさずに済んだろうに。 1671 02:30:37,262 --> 02:30:40,431 (足音) 1672 02:30:40,431 --> 02:30:43,601 (玄蕃)んっ! 感づかれた。 じきに包囲される。 1673 02:30:43,601 --> 02:30:45,603 (時行)あっ! 1674 02:30:45,603 --> 02:30:48,439 綸旨は見つけた。 ここから出るぞ。 1675 02:30:48,439 --> 02:30:52,343 あっ…。 お前を守るのは俺の仕事じゃない。 1676 02:30:54,445 --> 02:30:57,348 死にたくなきゃ 必死でついてきな。 1677 02:31:01,286 --> 02:31:03,288 んっ! 1678 02:32:46,424 --> 02:32:50,094 (助房)合図する。 一斉に押し入るぞ。 1679 02:32:50,094 --> 02:32:52,930 (郎党たち)わっ! (爆発音) 1680 02:32:52,930 --> 02:32:55,099 チィッ…! 1681 02:32:55,099 --> 02:32:57,101 更に… こいつだ! 1682 02:32:59,103 --> 02:33:01,773 ⚟煙と光で 賊が見えん! ⚟目が…! 1683 02:33:01,773 --> 02:33:04,876 ⚟煙を抜けろ。 貸せ。 おっ…。 1684 02:33:10,448 --> 02:33:14,952 《助房:聞こえる…。 聞こえる。 1685 02:33:14,952 --> 02:33:18,156 火で気を引き 逆方向の塀を登っている》 1686 02:33:20,124 --> 02:33:22,126 んっ! なにっ! 1687 02:33:22,126 --> 02:33:26,798 チッ 貞宗殿の弓には遠く及ばん。 (ざわめき) 1688 02:33:26,798 --> 02:33:28,966 あのお方はまだか! (ざわめき) 1689 02:33:28,966 --> 02:33:30,968 塀を越えて逃げたぞ~! 1690 02:33:30,968 --> 02:33:34,572 小笠原郎党の名に懸けて 賊を逃がすな! 1691 02:33:34,572 --> 02:33:37,408 (弧次郎)玄蕃からの合図だ。 1692 02:33:37,408 --> 02:33:40,244 追っ手を引き付けるぞ。 (亜也子)うん。 1693 02:33:40,244 --> 02:33:42,747 あっちだ 馬で逃げたぞ。 1694 02:33:42,747 --> 02:33:45,249 《助房:馬が 走り始めた音はしたが➡ 1695 02:33:45,249 --> 02:33:49,087 塀から馬まで 走るガキの足音はなかった。 1696 02:33:49,087 --> 02:33:53,424 あの馬はたぶん あらかじめ 潜ませた おとりの仲間だ。 1697 02:33:53,424 --> 02:33:56,427 徒歩で去る足音もない。 1698 02:33:56,427 --> 02:33:58,429 と なれば。 1699 02:33:58,429 --> 02:34:03,267 すぐ… 近く。 1700 02:34:03,267 --> 02:34:09,273 あの林で… じっと息を殺している》 1701 02:34:15,780 --> 02:34:17,949 (助房)ど~。 1702 02:34:17,949 --> 02:34:20,451 こ~。 1703 02:34:20,451 --> 02:34:23,121 か~。 1704 02:34:23,121 --> 02:34:25,456 なぁ~? 1705 02:34:25,456 --> 02:34:29,127 《貞宗の腰巾着 市河助房➡ 1706 02:34:29,127 --> 02:34:32,730 この闇夜で あの地獄耳は反則だぜ。 1707 02:34:32,730 --> 02:34:36,734 死角を欺く俺の幻術が通用しない。 1708 02:34:36,734 --> 02:34:39,904 まずい このままでは見つかる。 1709 02:34:39,904 --> 02:34:42,907 今からでも コイツを売るか? 1710 02:34:42,907 --> 02:34:46,577 下手打ったぜ 世間知らずのお坊ちゃまに➡ 1711 02:34:46,577 --> 02:34:50,281 現実を教えて 遊んでやろうと 思ったばっかりに》 1712 02:34:58,756 --> 02:35:01,259 《コイツは…。 1713 02:35:01,259 --> 02:35:03,261 置いていく》 1714 02:35:06,430 --> 02:35:08,766 はっ…! 1715 02:35:08,766 --> 02:35:10,935 《俺一人なら逃げられる》 1716 02:35:10,935 --> 02:35:14,605 《ダメだ!》 《この忍び足に気付くヤツなど!》 1717 02:35:14,605 --> 02:35:17,608 《隠れ鬼では この距離で動きだすのが➡ 1718 02:35:17,608 --> 02:35:19,911 いちばん見つかる!》 1719 02:35:23,614 --> 02:35:27,618 みぃつけたぁ。 1720 02:35:27,618 --> 02:35:29,787 ハッ! 1721 02:35:29,787 --> 02:35:32,390 うぐっ! ぬう! 1722 02:35:32,390 --> 02:35:37,395 クソ 大太刀を持ってきたのは 失敗だったか。 小回りが利かん。 1723 02:35:39,897 --> 02:35:41,899 うっ…! 1724 02:35:47,405 --> 02:35:49,574 おい。 大丈夫だ。 1725 02:35:49,574 --> 02:35:52,376 刃が木に当たって かすり傷で済んだ。 1726 02:35:55,246 --> 02:35:57,915 見捨てようとした俺をなぜ助けた。 1727 02:35:57,915 --> 02:36:00,251 一人で逃げりゃよかったものを。 1728 02:36:00,251 --> 02:36:02,920 さっき君を疑ってしまった。 1729 02:36:02,920 --> 02:36:05,756 君が死んだら わびれない。 んっ…。 1730 02:36:05,756 --> 02:36:09,760 私は心も弱いし 器も小さい。 1731 02:36:09,760 --> 02:36:14,098 この先も 君を疑ってしまうことが あるかもしれない。 1732 02:36:14,098 --> 02:36:16,767 だけど誓える。 私からは➡ 1733 02:36:16,767 --> 02:36:19,604 絶対に君を裏切らない。 なっ! 1734 02:36:19,604 --> 02:36:22,940 君と一緒に逃げるのが 楽しいからだ。 1735 02:36:22,940 --> 02:36:26,277 私一人では逃げ切れない 強い鬼からも➡ 1736 02:36:26,277 --> 02:36:29,780 君の技の数々があれば逃げられる。 1737 02:36:29,780 --> 02:36:34,218 そう考えると わくわくして止まらないんだ。 1738 02:36:34,218 --> 02:36:39,557 たとえ君が絶体絶命でも たとえ君が裏切っても➡ 1739 02:36:39,557 --> 02:36:44,228 逃げるときは 必ず一緒だ! あっ…! 1740 02:36:44,228 --> 02:36:52,570 ♬~ 1741 02:36:52,570 --> 02:36:57,575 < おびただしい人間から 裏切られた経験を持ちながら➡ 1742 02:36:57,575 --> 02:37:03,247 時行のほうから 味方を裏切った記録はない。 1743 02:37:03,247 --> 02:37:06,751 寝返りや離反が 当たり前のこの時代では➡ 1744 02:37:06,751 --> 02:37:09,854 かなり一途な武将だったと 言えるだろう> 1745 02:37:13,090 --> 02:37:15,259 賊はどこだ! 1746 02:37:15,259 --> 02:37:18,763 (貞宗)クソ… 年をとると夜目が利かん! 1747 02:37:21,766 --> 02:37:24,268 ほぉ~…。 1748 02:37:24,268 --> 02:37:28,272 バカだな… 拙者がいるよ。 1749 02:37:28,272 --> 02:37:30,441 うふ。 1750 02:37:30,441 --> 02:37:34,879 おぉ~! 市河殿か! 《タメ口?》 1751 02:37:34,879 --> 02:37:39,383 そちさえいれば 闇夜の賊など皆殺しよ! 1752 02:37:39,383 --> 02:37:42,053 《齢も役職も上のわしに➡ 1753 02:37:42,053 --> 02:37:44,555 なぜ タメ口?》 うふ。 1754 02:37:47,558 --> 02:37:50,061 森を抜けた所に馬を隠してある。 1755 02:37:50,061 --> 02:37:52,897 もうすぐだ。 ハァ ハァ…。 1756 02:37:52,897 --> 02:37:55,900 うん 行こう。 ハァ…。 1757 02:37:55,900 --> 02:37:58,569 結構な出血だな。 ハァ ハァ…。 1758 02:37:58,569 --> 02:38:00,771 これ以上動くと限界がくるぞ。 1759 02:38:04,909 --> 02:38:07,812 (木の崩れる音) 1760 02:38:09,747 --> 02:38:12,249 なっ… いかずち? 1761 02:38:12,249 --> 02:38:14,251 ハァ… お出ましだ。 1762 02:38:14,251 --> 02:38:17,588 これは 貞宗の弓だ。 1763 02:38:17,588 --> 02:38:20,758 バカな… 馬の音は一町は先だ。 1764 02:38:20,758 --> 02:38:24,595 この闇夜に ドンピシャで狙えるはずが…。 1765 02:38:24,595 --> 02:38:28,599 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 《こちらの馬までまだ距離がある。 1766 02:38:28,599 --> 02:38:32,203 コイツと一緒じゃ あの弓からは逃げ切れない》 1767 02:38:32,203 --> 02:38:35,873 うっ… ハァ ハァ ハァ…。 1768 02:38:35,873 --> 02:38:37,875 《クソ ぼんぼんが》 1769 02:38:39,877 --> 02:38:43,881 (助房)我が耳を信じて 放ちなされ 貞宗殿。 1770 02:38:43,881 --> 02:38:49,387 フッフフ… この手で 何人敵を闇に葬ったかのう。 1771 02:38:49,387 --> 02:38:54,392 さて 貞宗殿。 まずは 手負いのガキから仕留めますか。 1772 02:38:54,392 --> 02:38:56,394 うむ 市河殿。 1773 02:38:56,394 --> 02:38:59,230 その聴覚で わしの狙いを調節せい。 1774 02:38:59,230 --> 02:39:02,566 《玄蕃:目に見えない借りだったら 無視できるのに➡ 1775 02:39:02,566 --> 02:39:04,902 見える借りなどつくられたら➡ 1776 02:39:04,902 --> 02:39:07,805 返さなきゃならないだろうが!》 1777 02:39:10,574 --> 02:39:14,245 オッサン2人で おもしろ合体しやがって➡ 1778 02:39:14,245 --> 02:39:18,082 面倒だ まとめて相手してやるぜ。 1779 02:39:18,082 --> 02:39:21,919 うん? その狐面 小耳に挟んだことがある。 1780 02:39:21,919 --> 02:39:26,090 風間玄蕃とかいう盗人のガキか。 風間? 1781 02:39:26,090 --> 02:39:29,260 ええ。 あれの父は 卑怯な技を使うため➡ 1782 02:39:29,260 --> 02:39:35,199 武士の恥として 一族を追放され 盗人に落ちたとか。 1783 02:39:35,199 --> 02:39:38,536 風間といえば 信濃に住む諏訪氏の支流…。 1784 02:39:38,536 --> 02:39:44,542 フン さては貴様 頼重の命で 帝の綸旨を盗みにきたな? 1785 02:39:44,542 --> 02:39:47,378 綸旨? なんのことだ? 1786 02:39:47,378 --> 02:39:52,583 俺は お前ら武士をおちょくって 遊んでやろうかと思っただけだ。 1787 02:39:56,220 --> 02:39:58,222 でっ! (鳥の羽ばたき音) 1788 02:39:58,222 --> 02:40:00,724 ギャ~ッ! 1789 02:40:00,724 --> 02:40:04,061 鳥! 音の方向がわからん! 1790 02:40:04,061 --> 02:40:07,064 殺し合いなら いざ知らず➡ 1791 02:40:07,064 --> 02:40:12,236 化かし合いで お堅い武士に 負けるかよ! 1792 02:40:12,236 --> 02:40:14,738 フッ…! ぬぅ! 1793 02:40:14,738 --> 02:40:19,743 よっ はっ アハ~ッ よっ そ~れっ よっ ホッホ~ はは~。 1794 02:40:19,743 --> 02:40:24,415 よっ あらよっ ひひひ~。 ぬ~ 無駄な動きで幻惑しおって! 1795 02:40:24,415 --> 02:40:27,918 ケッ ひゃは~。 だが 甘いわ! 1796 02:40:27,918 --> 02:40:31,755 この距離で外す わしではない! 1797 02:40:31,755 --> 02:40:33,924 うっ! 1798 02:40:33,924 --> 02:40:36,093 貞宗殿! 1799 02:40:36,093 --> 02:40:38,095 ひっ! 1800 02:40:38,095 --> 02:40:41,098 それ! 1801 02:40:41,098 --> 02:40:44,101 弦を切る道具! 卑怯な! 1802 02:40:44,101 --> 02:40:46,770 卑怯? (2人)うぎぃ ぎゃあ…! 1803 02:40:46,770 --> 02:40:49,773 (2人)ぐぁ~っ! (いななき) 1804 02:40:49,773 --> 02:40:52,109 (玄蕃)俺の共犯は こういういたずらに➡ 1805 02:40:52,109 --> 02:40:57,114 目を輝かせてたぜ。 お前らの感覚が古いんだよ。 1806 02:40:57,114 --> 02:41:01,785 どうりで あの蔵にも 古くさい書類しかなかったわけだ。 1807 02:41:01,785 --> 02:41:06,957 だから 共犯にも教えてやった。 1808 02:41:06,957 --> 02:41:12,963 紙なぞ盗むものじゃない。 燃やして遊ぶものだとな。 1809 02:41:12,963 --> 02:41:14,965 ぐぅ…。 1810 02:41:17,134 --> 02:41:19,136 むぅ…。 1811 02:41:21,472 --> 02:41:24,308 おぉ…? 1812 02:41:24,308 --> 02:41:32,249 あぁ~っ! 1813 02:41:32,249 --> 02:41:36,420 <「忍」という記述が登場する 最古の文献は➡ 1814 02:41:36,420 --> 02:41:39,924 この時代を記した 『太平記』である。 1815 02:41:39,924 --> 02:41:44,595 武士の戦から 「正々堂々」が 失われていく この時代➡ 1816 02:41:44,595 --> 02:41:46,931 隠密に潜入し➡ 1817 02:41:46,931 --> 02:41:51,101 破壊工作を行えるものが 重宝されだした。 1818 02:41:51,101 --> 02:41:54,271 「忍者」の出現である> 1819 02:41:54,271 --> 02:41:56,273 あぁ…。 ハッ! 1820 02:41:56,273 --> 02:42:00,611 なっ! あっ! き… 消えた? 1821 02:42:00,611 --> 02:42:04,114 蔵の火の手に気を取られた 一瞬の隙に! 1822 02:42:04,114 --> 02:42:07,451 さ… 貞宗殿 まさか いまだ綸旨は あの中に? 1823 02:42:07,451 --> 02:42:11,622 ええい 手負いを捕らえ 首謀者を吐かせるぞ! 1824 02:42:11,622 --> 02:42:14,458 あっ この蹄の音は…。 1825 02:42:14,458 --> 02:42:16,961 逃げていた おとりの2人! 1826 02:42:16,961 --> 02:42:19,463 くっ… ハァ ハァ ハァ…。 1827 02:42:21,465 --> 02:42:24,134 なっ? くぅ~っ! 1828 02:42:24,134 --> 02:42:26,804 この距離では追いつけぬ。 1829 02:42:26,804 --> 02:42:34,578 狐面の小僧の術中に 我ら全員が はまったのだ~っ! 1830 02:42:34,578 --> 02:42:38,582 助けにきてみれば ズタボロじゃないスか 若! 1831 02:42:38,582 --> 02:42:40,584 あっ 玄蕃。 もうちょっと➡ 1832 02:42:40,584 --> 02:42:44,254 若様 大事に扱ってよ! そうだぞ テメエ! 1833 02:42:44,254 --> 02:42:48,759 いや 玄蕃がいたから あの2人相手に逃げ切れたんだ。 1834 02:42:48,759 --> 02:42:54,264 楽しかった。 また一緒に 隠れ鬼をやりたいな。 1835 02:42:54,264 --> 02:42:56,600 ((玄蕃の父:玄蕃よ。 1836 02:42:56,600 --> 02:42:59,937 仮にお前が 損得抜きでも仕えたいあるじに➡ 1837 02:42:59,937 --> 02:43:02,272 出会ったときは➡ 1838 02:43:02,272 --> 02:43:04,441 それでも金は取れ! 1839 02:43:04,441 --> 02:43:07,845 来世まで仕えてでも むしり取れ!)) 1840 02:43:12,449 --> 02:43:15,786 フッ… いいだろう。 1841 02:43:15,786 --> 02:43:18,289 国一つで契約してやる。 1842 02:43:18,289 --> 02:43:20,958 言っておくが 不払いは許さんぞ? 1843 02:43:20,958 --> 02:43:24,795 もしもお前が払えなければ お前の子や孫➡ 1844 02:43:24,795 --> 02:43:28,966 お前の縁者すべてに 付きまとって追い詰めてやる。 1845 02:43:28,966 --> 02:43:32,403 それは つまり! 私のことも鬼ごっこで➡ 1846 02:43:32,403 --> 02:43:35,739 遊んでくれる… ということだな!? 1847 02:43:35,739 --> 02:43:39,576 あっ… 違え~よ! 1848 02:43:39,576 --> 02:43:42,746 天下取らなきゃ許さねえって 言ってんだ~! 1849 02:43:42,746 --> 02:43:45,416 国を取った上で 遊んでくれるということか!? 1850 02:43:45,416 --> 02:43:47,918 どんだけ甘ちゃんなんだ お前! 1851 02:43:47,918 --> 02:43:52,122 (亜也子)もう玄蕃 暴れないで! (弧次郎)ぶつかる! 1852 02:43:55,426 --> 02:43:59,430 帰れ 帰れ! 綸旨の現物を確認できなきゃ➡ 1853 02:43:59,430 --> 02:44:02,266 立ち退かんぞ。 お前らのことだ➡ 1854 02:44:02,266 --> 02:44:06,103 帝の命令と偽って 俺たちの領地をだまし取る気だろ。 1855 02:44:06,103 --> 02:44:09,106 綸旨も持たないヤツの命令に 従えるか! 1856 02:44:09,106 --> 02:44:11,942 くっ…。 悔しかったら綸旨を見せてみろ! 1857 02:44:11,942 --> 02:44:13,944 くぅ…。 1858 02:44:16,613 --> 02:44:20,951 クソ~ 諏訪の民ども 無駄なあがきを。 1859 02:44:20,951 --> 02:44:25,289 しかし 綸旨など 1か月もあれば再発行できる! 1860 02:44:25,289 --> 02:44:27,958 立ち退き期限が延びただけよ! 1861 02:44:27,958 --> 02:44:29,960 大変です 殿! 1862 02:44:29,960 --> 02:44:33,397 諏訪の領地 奪っちゃダメになりました! 1863 02:44:33,397 --> 02:44:37,301 (貞宗)えぇ~っ!? 1864 02:44:41,071 --> 02:44:44,742 拙者がねぇ 鎌倉幕府を 討ち滅ぼしたのさ。 1865 02:44:44,742 --> 02:44:47,911 拙者は幕府の重臣 1,000人くらい討ち取った! 1866 02:44:47,911 --> 02:44:52,750 フン… 尊氏の謀反は 拙者が命じたのだ。 1867 02:44:52,750 --> 02:44:56,920 大変だったよ 仏と共に 過去へ飛んで一緒に旅を…。 1868 02:44:56,920 --> 02:45:01,091 (公家)大半が恩賞目当てに ウソの手柄を主張する者じゃ。 1869 02:45:01,091 --> 02:45:05,095 (公家)一人一人の真偽を調べたら 何年あっても足りぬぞよ。 1870 02:45:05,095 --> 02:45:07,264 肝心の政務が まるで進まぬ…。 1871 02:45:07,264 --> 02:45:09,266 (筆を置く音) 1872 02:45:12,269 --> 02:45:14,438 (後醍醐天皇)めんどい。 (公家たち)ははあ! 1873 02:45:14,438 --> 02:45:17,274 帝が 「めんどい」と仰せだ~! 1874 02:45:17,274 --> 02:45:21,111 北条家以外の領地はそのまま。 1875 02:45:21,111 --> 02:45:24,114 諏訪の領地も おとがめなしだそうです。 1876 02:45:24,114 --> 02:45:26,450 キイ~ッ! 1877 02:45:26,450 --> 02:45:28,619 ぐやじい~っ! 待ちましょう。 1878 02:45:28,619 --> 02:45:33,724 また 好機は来るってば。 おのれ~っ! 1879 02:45:33,724 --> 02:45:35,893 タメ口? 1880 02:45:35,893 --> 02:45:37,895 諏訪~っ! 1881 02:45:37,895 --> 02:45:40,063 (諏訪の民たち)おぉ~っ! 1882 02:45:40,063 --> 02:45:43,066 やったぞ! 安泰だ~! 1883 02:45:43,066 --> 02:45:45,736 (頼重)時間稼ぎが功を奏しました。 1884 02:45:45,736 --> 02:45:49,573 あのまま おとなしく小笠原に 領地を明け渡していたら➡ 1885 02:45:49,573 --> 02:45:52,743 二度と戻ってこないところでした。 1886 02:45:52,743 --> 02:45:55,579 心強い郎党まで得ていただき➡ 1887 02:45:55,579 --> 02:45:58,415 時行様には 感謝の言葉もありませぬ。 1888 02:45:58,415 --> 02:46:00,417 フン フフフン フ~ン! 1889 02:46:00,417 --> 02:46:04,087 確かに。 玄蕃の加入は心強いっすね。 1890 02:46:04,087 --> 02:46:06,089 人格は ゲスいけど。 ついで! ついで! 1891 02:46:06,089 --> 02:46:10,427 俺にもつげよ~! ヒャハ~。 1892 02:46:10,427 --> 02:46:13,597 (弧次郎)あの技があれば 尊氏の寝室に忍び込んで➡ 1893 02:46:13,597 --> 02:46:17,434 サクッと暗殺することだって 可能なんじゃ? 1894 02:46:17,434 --> 02:46:20,270 あっ! それは 無理だ。 1895 02:46:20,270 --> 02:46:23,941 尊氏は絶対に暗殺では殺せない。 1896 02:46:23,941 --> 02:46:26,443 いい機会です 時行様。 1897 02:46:26,443 --> 02:46:29,613 改めて あなた様の敵を知るべきです。 1898 02:46:29,613 --> 02:46:37,120 このわたくしにも計り知れない 足利尊氏という男の肖像を。 1899 02:46:40,390 --> 02:46:42,593 ぬおっ! 1900 02:46:44,895 --> 02:46:49,233 (ざわめき) 1901 02:46:49,233 --> 02:46:52,236 (護良親王)ようやく 少人数で動いたな。 1902 02:46:52,236 --> 02:46:54,571 ここが お前の死に場所だ。 1903 02:46:54,571 --> 02:46:56,573 (尊氏)これは殿下。 1904 02:46:56,573 --> 02:47:00,410 将軍ご就任 謹んでお祝い申し上げます。 1905 02:47:00,410 --> 02:47:05,582 殿下 なぜ幾度も それがしの命などをお狙いに? 1906 02:47:05,582 --> 02:47:09,253 フッ 貴様はいつか必ず帝に背く。 1907 02:47:09,253 --> 02:47:13,590 父帝の世のため 我が手を自ら汚してみせよう。 1908 02:47:13,590 --> 02:47:15,592 (戦の声) 1909 02:47:15,592 --> 02:47:17,794 とっ 殿をお守りしろ! 1910 02:47:20,097 --> 02:47:25,936 (戦の声) 1911 02:47:25,936 --> 02:47:29,273 (師直)ふむ。 下人では相手になりませんな。 1912 02:47:29,273 --> 02:47:33,710 従う者も 野武士や僧や ならず者まで 実に多様。 1913 02:47:33,710 --> 02:47:37,381 人を引き付ける大きな魅力を お持ちのお方だ。 1914 02:47:37,381 --> 02:47:42,219 (師泰)殿 ここは俺に。 いいや 狙いは この尊氏一人。 1915 02:47:42,219 --> 02:47:47,057 一対一で お話しできれば きっと誤解も解けるだろう。 1916 02:47:47,057 --> 02:47:50,394 (師泰)いいのか 兄者? (師直)問題ない。 1917 02:47:50,394 --> 02:47:53,230 たかだか宮将軍と ごろつきども。 1918 02:47:53,230 --> 02:47:55,399 (尊氏)殿下。 1919 02:47:55,399 --> 02:47:57,734 ⚟尊氏だ! ⚟ぶち殺せ! 1920 02:47:57,734 --> 02:48:01,538 (郎党たち)うお~! 1921 02:48:07,744 --> 02:48:12,849 どうか お気を… お静めに。 1922 02:48:17,587 --> 02:48:19,756 あっ…。 1923 02:48:19,756 --> 02:48:21,758 ひるむな! いけ~! (郎党たち)うお~っ! 1924 02:48:21,758 --> 02:48:23,760 おっと。 1925 02:48:23,760 --> 02:48:26,930 (郎党たち)うお~っ! 多いな。 1926 02:48:26,930 --> 02:48:29,933 《護良親王:足利尊氏! 1927 02:48:29,933 --> 02:48:33,036 我が直感は正しかった。 1928 02:48:33,036 --> 02:48:36,873 貴様はこの世にいてはならない 怪物だ!》 1929 02:48:36,873 --> 02:48:40,877 うお~っ! あっ しばしお待ちを 殿下。 1930 02:48:40,877 --> 02:48:44,081 あと少しで 2人きりになれますので。 1931 02:48:47,718 --> 02:48:52,322 ハァ ハァ… あぁ~っ! 1932 02:48:54,391 --> 02:49:00,397 ハァ ハァ ハァ…。 1933 02:49:00,397 --> 02:49:03,734 よし! 終わった。 ハァ ハァ ハァ…。 1934 02:49:03,734 --> 02:49:07,904 殿下 どうかお信じくださいませ。 ハァ ハァ ハァ…。 1935 02:49:07,904 --> 02:49:13,076 この尊氏の帝への あつき忠義を。 ハァ ハァ ハァ…。 1936 02:49:13,076 --> 02:49:18,081 《個の武では到底及ばぬ! だが余は一人ではない。 1937 02:49:18,081 --> 02:49:21,585 仲間の力を合わせれば いずれ必ず…!》 1938 02:49:21,585 --> 02:49:24,254 ⚟なんの騒ぎだ! あっ! 1939 02:49:24,254 --> 02:49:27,257 なんと 殿下が刀をお抜きに。 (ざわめき) 1940 02:49:27,257 --> 02:49:31,928 ハァ ハァ ハァ…。 汝ら よきところに。 1941 02:49:31,928 --> 02:49:34,031 早く加勢せい。 1942 02:49:34,031 --> 02:49:36,366 尊氏様… 尊氏様だ! うっ…。 1943 02:49:36,366 --> 02:49:42,205 キャ~ 尊氏様~! 生尊氏様! 1944 02:49:42,205 --> 02:49:44,374 ⚟大丈夫ですか 殿! 1945 02:49:44,374 --> 02:49:47,377 おケガは? 大事ありません。 1946 02:49:47,377 --> 02:49:50,547 ああ よかった。 尊氏様…。 1947 02:49:50,547 --> 02:49:53,550 心配です。 庁舎内で診察しましょう。 1948 02:49:53,550 --> 02:49:57,888 《昨日までの仲間が なぜ そちらへ…!》 1949 02:49:57,888 --> 02:50:01,391 ハッ! (門の開く音) 1950 02:50:01,391 --> 02:50:06,063 《護良親王:帝! その者だけは 中に入れてはなりませぬ! 1951 02:50:06,063 --> 02:50:09,066 人ではない何かが うごめいている…!》 1952 02:50:09,066 --> 02:50:12,069 帝! 1953 02:50:12,069 --> 02:50:14,271 帝…! 1954 02:50:18,575 --> 02:50:22,579 帝~! 1955 02:50:25,916 --> 02:50:45,769 (民衆)尊氏様… 尊氏様… 尊氏様… 尊氏様…。 1956 02:50:45,769 --> 02:50:49,106 (民衆)尊氏様…! 1957 02:50:49,106 --> 02:50:51,942 京では そんなことが…。 1958 02:50:51,942 --> 02:50:56,113 暗殺不可能な武力に加えて 異次元の魅力。 1959 02:50:56,113 --> 02:50:58,949 これが 足利尊氏です。 1960 02:50:58,949 --> 02:51:03,954 帝の御子相手に 権力争いで圧勝する姿。 1961 02:51:03,954 --> 02:51:09,126 それは あなた様の知る 足利高氏とは別物です。 1962 02:51:09,126 --> 02:51:11,461 改めて 時行様。 1963 02:51:11,461 --> 02:51:15,632 頂点たる者に 立ち向かう覚悟は ありますか? 1964 02:51:15,632 --> 02:51:19,136 んっ…。 1965 02:51:19,136 --> 02:51:23,140 ハァ ハァ ハァ…。 若様! 1966 02:51:23,140 --> 02:51:26,643 うっ! ホゥホゥホゥ…! 1967 02:51:26,643 --> 02:51:29,479 (亜也子)どうにかしてよ 玄蕃のヤツ! 1968 02:51:29,479 --> 02:51:33,583 泥酔して 巫女のお尻触りまくったあげく➡ 1969 02:51:33,583 --> 02:51:35,585 部屋中 跳び回って…! 1970 02:51:35,585 --> 02:51:37,587 ヒャッハ~! ブルンブルン! 1971 02:51:37,587 --> 02:51:41,091 跳びながら おしっこまき散らす って宣言したから➡ 1972 02:51:41,091 --> 02:51:43,260 みんなが刀を抜き始めてる! 1973 02:51:43,260 --> 02:51:46,763 頂点の話が いきなり底辺の話に。 1974 02:51:46,763 --> 02:51:50,100 行きますか 若。 あの迷惑ギツネ➡ 1975 02:51:50,100 --> 02:51:55,105 きっちりしつけてやんねえと。 うん。 1976 02:51:55,105 --> 02:51:57,440 頼重殿。 んっ! 1977 02:51:57,440 --> 02:52:00,443 あなたは私に 仲間をくれた。 1978 02:52:00,443 --> 02:52:03,947 戦い方をくれた。 自信をくれた。 1979 02:52:03,947 --> 02:52:07,117 どれも まだとても小さなものだけど➡ 1980 02:52:07,117 --> 02:52:11,788 あなたがくれた自慢の宝です。 1981 02:52:11,788 --> 02:52:15,125 尊氏との差が どれだけあろうが 諦めません。 1982 02:52:15,125 --> 02:52:19,329 宝を集めて 何度でも 突き付けてやるだけです! 1983 02:52:21,798 --> 02:52:24,968 <尊氏と時行。 1984 02:52:24,968 --> 02:52:29,472 無敵の獅子と その眼中にない兎> 1985 02:52:29,472 --> 02:52:33,677 やっちまえ~! お~ やれやれ~! いいぞ! 1986 02:52:35,579 --> 02:52:38,582 <獅子は まだ知らない。 1987 02:52:38,582 --> 02:52:43,920 小さな兎を 恐れる日が来ることを> 1988 02:52:43,920 --> 02:52:47,324 モケモケ モケモケ モケモケ モケモケ。 1989 03:00:38,594 --> 03:00:43,933 (亜也子)ゆ~っくり ゆ~っくり。 (弧次郎)もう少しっスよ 若。 1990 03:00:43,933 --> 03:00:45,935 (玄蕃)ふわ~。 1991 03:00:45,935 --> 03:00:48,438 (弧次郎)到着~。 1992 03:00:51,274 --> 03:00:53,576 (時行)わぁ…! 1993 03:00:56,446 --> 03:00:59,949 ど~スか若。 完全に凍ってるでしょ。 1994 03:00:59,949 --> 03:01:03,619 (亜也子)冬の諏訪湖は どこでも立って遊べるの。 1995 03:01:03,619 --> 03:01:06,456 すごい…! あっ…。 1996 03:01:06,456 --> 03:01:09,292 わぁっ! 若っ…! 1997 03:01:09,292 --> 03:01:12,895 大丈夫スか 若。 若様 大丈夫!? 1998 03:01:14,964 --> 03:01:17,967 ふふっ…。 (2人)えっ? 1999 03:01:17,967 --> 03:01:23,806 あはははっ あっはは… あ~ ビックリした。 2000 03:01:23,806 --> 03:01:27,910 ふふふふ…。 (2人)あっ? ふふっ。 2001 03:01:29,979 --> 03:01:32,582 <幕府滅亡から半年がたち➡ 2002 03:01:32,582 --> 03:01:36,919 時行は 諏訪で初めての新年を迎えた。 2003 03:01:36,919 --> 03:01:42,425 全国の混乱は一応の小康状態と なってはいたが➡ 2004 03:01:42,425 --> 03:01:46,763 小競り合いは続いていた。 2005 03:01:46,763 --> 03:01:51,768 当然 諏訪も ずっと平和であるはずもなく…> 2006 03:01:54,270 --> 03:01:58,608 (頼重)んっ… あっ 来ちゃった…。 2007 03:01:58,608 --> 03:02:01,410 未来 見えない期…。 2008 03:03:46,916 --> 03:03:50,920 (貞宗)わしはまた 新たな土地を手に入れた。 2009 03:03:50,920 --> 03:03:57,260 貴様のような豪傑が 必要だ。 瘴奸。 2010 03:03:57,260 --> 03:04:01,597 悪党として 鬼のごとく 恐れられたと聞いておるぞ。 2011 03:04:01,597 --> 03:04:03,599 ふふっ…。 2012 03:04:03,599 --> 03:04:08,104 悪党など とんでもない。 今ではすっかり丸くなり➡ 2013 03:04:08,104 --> 03:04:13,109 上り調子の貞宗様に 仕える道を選びました。 2014 03:04:13,109 --> 03:04:17,780 が… 諏訪の領地を じわじわ奪え とのご命令。 2015 03:04:17,780 --> 03:04:21,951 我こそ適任と思います。 2016 03:04:21,951 --> 03:04:27,356 奪うことは 我が生きがいでございますゆえ。 2017 03:04:31,294 --> 03:04:35,398 (助房)いいんですか 貞宗殿。 うむ…。 2018 03:04:35,398 --> 03:04:39,602 我が家中には 剛の者が足りぬ。 2019 03:04:42,238 --> 03:04:47,843 武士の常識にとらわれていては この乱世は勝ち抜けぬわ。 2020 03:04:50,746 --> 03:04:53,749 (盛高)小笠原が また不穏な動きを!? 2021 03:04:53,749 --> 03:04:56,419 はい…。 北の国境で➡ 2022 03:04:56,419 --> 03:04:58,587 敵兵が何やら 様子をうかがっていると…。 2023 03:04:58,587 --> 03:05:02,925 誰か 偵察に行かせろ! 2024 03:05:02,925 --> 03:05:06,095 腕利きの偵察は 出払ってしまっています。 2025 03:05:06,095 --> 03:05:10,766 西の国境の敵軍の動きも危険で…。 くっ…。 2026 03:05:10,766 --> 03:05:14,103 《みんなには秘密だ。 まれに 突然➡ 2027 03:05:14,103 --> 03:05:16,939 一切 未来が見えない時期が 来ることは…。 2028 03:05:16,939 --> 03:05:22,445 まずいな~ こんなときに 問題起きないでほしいのだが》 2029 03:05:22,445 --> 03:05:27,617 あの… その偵察 我ら逃若党で 行ってきましょうか? 2030 03:05:27,617 --> 03:05:31,787 えっ…? え~っ!? 2031 03:05:31,787 --> 03:05:34,557 若君! なんと頼もしい! 2032 03:05:34,557 --> 03:05:37,393 それでこそ 武家の棟梁となるお方! 2033 03:05:37,393 --> 03:05:39,395 ぜひ若君に! 2034 03:05:39,395 --> 03:05:42,231 えっ 待って。 それは危険。 2035 03:05:42,231 --> 03:05:46,068 何かあったら 北条の血筋が絶えてしまう。 2036 03:05:46,068 --> 03:05:48,070 大丈夫です。 2037 03:05:48,070 --> 03:05:50,239 子どもだけのほうが 警戒されませんし➡ 2038 03:05:50,239 --> 03:05:53,242 私の逃げ足は あなたがいちばん 知っているはず。 2039 03:05:53,242 --> 03:05:55,411 (2人)うん。 いや でも…。 2040 03:05:55,411 --> 03:05:57,413 妙案です! 2041 03:05:57,413 --> 03:06:00,750 弧次郎も亜也子も 偵察は何度か経験済み。 2042 03:06:00,750 --> 03:06:05,087 礼儀正しい時行様なら 現地の領民も安心できる! 2043 03:06:05,087 --> 03:06:07,590 う~ん…。 これでいきましょう 頼重様! 2044 03:06:07,590 --> 03:06:10,426 頼重様! 頼重様! 2045 03:06:10,426 --> 03:06:13,095 (郎党たち)頼重様! いや…。 2046 03:06:13,095 --> 03:06:16,265 途中で野盗に殺されたら 血筋が絶える。 2047 03:06:16,265 --> 03:06:19,769 野盗程度なら 俺と亜也子で守れますよ。 2048 03:06:19,769 --> 03:06:23,272 玄蕃の幻術で逃がすことも できるし。 呼んだ? 2049 03:06:23,272 --> 03:06:27,943 いや 道に迷って遭難したら 血筋が…。 2050 03:06:27,943 --> 03:06:31,947 この半年 何度も領内を 遠駆けして遊びました。 2051 03:06:31,947 --> 03:06:34,884 今や 諏訪のどこからでも帰れます! 2052 03:06:34,884 --> 03:06:38,054 いや… 道端のナメクジ食べて➡ 2053 03:06:38,054 --> 03:06:40,890 寄生虫で死ぬかも。 ((あ~ん)) 2054 03:06:40,890 --> 03:06:42,892 色っぽい女とすれ違って➡ 2055 03:06:42,892 --> 03:06:46,395 鼻血多量で死ぬかも…。 ((ぶ~っ!)) 2056 03:06:46,395 --> 03:06:51,400 恥ずかしい過去 思い出して ショックのあまり死ぬかも…。 2057 03:06:51,400 --> 03:06:53,402 さっきからなんなの!? 2058 03:06:53,402 --> 03:06:55,738 今日は変ですよ 頼重殿! 2059 03:06:55,738 --> 03:06:59,909 いつも平然と 危険な場所に 送り出すではないですか! 2060 03:06:59,909 --> 03:07:04,413 らちが明かねえ。 もう行っていいスか 盛高様。 2061 03:07:04,413 --> 03:07:11,253 う うむ。 現状 これが最善だろう。 若君の安全を最優先にな。 2062 03:07:11,253 --> 03:07:13,255 うっス! りょうか~い! あっ! ちょ 待って! 2063 03:07:13,255 --> 03:07:16,425 実は時行様 逃げ上手じゃないし! 2064 03:07:16,425 --> 03:07:19,595 逃げることに興奮を覚える ド変態なだけだし~! 2065 03:07:19,595 --> 03:07:21,597 無礼! 2066 03:07:24,266 --> 03:07:27,937 さて… 偵察には どんな準備を…。 2067 03:07:27,937 --> 03:07:30,106 身軽なほうがいいな。 2068 03:07:30,106 --> 03:07:33,375 2日分の飯と 少しの路銀で十分でしょ。 2069 03:07:33,375 --> 03:07:36,045 金はあるだけ欲しいけどな。 2070 03:07:36,045 --> 03:07:39,381 盛高のヤツ だまくらかして ふんだくろうぜ。 2071 03:07:39,381 --> 03:07:43,052 (雫)また玄蕃くんは そういうこと言う。 ケケケケッ。 2072 03:07:43,052 --> 03:07:46,355 うちだって お米もお金も無駄遣いは… あっ。 2073 03:07:51,060 --> 03:07:53,562 えっ… あっ…! 2074 03:07:53,562 --> 03:07:57,233 <頼重が… 見ている!> 2075 03:07:57,233 --> 03:08:02,738 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 <心配そうに… 見ている!> 2076 03:08:02,738 --> 03:08:04,740 父様! 2077 03:08:04,740 --> 03:08:06,742 あっ いや…。 2078 03:08:06,742 --> 03:08:10,579 時行様が餓死したら 血筋が絶えるんで…。 2079 03:08:10,579 --> 03:08:13,249 放っといて行こうぜ。 2080 03:08:13,249 --> 03:08:15,751 ああ 急ごう! んぁっ! 2081 03:08:15,751 --> 03:08:17,753 あ~っ! 2082 03:08:19,755 --> 03:08:21,757 防寒は こんなもんか? 2083 03:08:21,757 --> 03:08:26,095 雫特製の綿入り小袖 やっぱり あったかいね。 2084 03:08:26,095 --> 03:08:28,430 これ一枚で十分だな。 2085 03:08:28,430 --> 03:08:32,134 軽装のほうが 疑われないし逃げやすい… あっ。 2086 03:08:37,206 --> 03:08:39,208 ははっ…。 2087 03:08:39,208 --> 03:08:41,210 ハッ…! 2088 03:08:41,210 --> 03:08:44,880 <頼重が… 見てくる。 2089 03:08:44,880 --> 03:08:48,551 暇なカレー屋の店主のように! 2090 03:08:48,551 --> 03:08:51,720 じっと見てくる…> 2091 03:08:51,720 --> 03:08:54,390 今日 ホント変ですよ頼重殿! 2092 03:08:54,390 --> 03:08:59,228 いや… 凍死したり 現地に敵兵が 100万騎いたら…。 2093 03:08:59,228 --> 03:09:04,233 血筋がね 血筋血筋 血筋~ ウヘヘヘヘ。 2094 03:09:04,233 --> 03:09:06,235 デュフフ…。 血筋中毒か? 2095 03:09:08,237 --> 03:09:10,573 まったく… なんなんだ あれは。 2096 03:09:10,573 --> 03:09:15,411 たま~にあるの ああなること。 ああなる? 2097 03:09:15,411 --> 03:09:18,914 不安そうになったり 怒りっぽくなったり。 2098 03:09:18,914 --> 03:09:22,084 ((お餅食べたの誰よ! ねえ誰!?)) 2099 03:09:22,084 --> 03:09:24,587 水飲むだけで太ったり➡ 2100 03:09:24,587 --> 03:09:28,924 酸っぱい物ばかり食べたり。 赤子でもできたのか? 2101 03:09:28,924 --> 03:09:33,429 何考えてんスかね~。 さあ…。 2102 03:09:35,364 --> 03:09:39,702 振り回されるのは いつものことだが… ただ…。 2103 03:09:39,702 --> 03:09:44,373 ふふっ 心配そうに 送り出してもらうのは➡ 2104 03:09:44,373 --> 03:09:46,876 少しうれしい。 2105 03:09:46,876 --> 03:09:49,211 ふっ…。 2106 03:09:49,211 --> 03:10:09,231 ♬~ 2107 03:10:09,231 --> 03:10:14,403 ギリギリ日暮れまでにたどりつけたな。 パッと見は平和そう。 2108 03:10:14,403 --> 03:10:16,906 (雫)手順を確認します。 2109 03:10:16,906 --> 03:10:19,241 この辺りは 諏訪領とはいえ➡ 2110 03:10:19,241 --> 03:10:23,078 端の端なので 情報があまりありません。 2111 03:10:23,078 --> 03:10:26,749 なのでまず 諏訪大社の使いとして 聞き込みをし➡ 2112 03:10:26,749 --> 03:10:30,252 明日 村の周囲を見て回ります。 2113 03:10:30,252 --> 03:10:34,924 敵は来そうか もし来るなら 時期と規模はどれくらいか。 2114 03:10:34,924 --> 03:10:38,594 村を守るなら 兵は何人必要か。 2115 03:10:38,594 --> 03:10:41,096 情報をまとめて報告を…。 (2人)あっ! 2116 03:10:41,096 --> 03:10:43,599 (一同)なっ…!? (刀のぶつかり合う音) 2117 03:10:46,268 --> 03:10:49,438 ハッ…。 (2人)くっ…! 2118 03:10:49,438 --> 03:10:51,440 (2人)やあっ! 2119 03:10:56,111 --> 03:10:59,815 あっ…!? これは…。 囲まれている! 2120 03:11:06,288 --> 03:11:08,791 なんだよ この村。 2121 03:11:08,791 --> 03:11:11,794 すでに敵方に 落ちてんじゃねえか。 2122 03:11:17,132 --> 03:11:20,636 《二刀使い… 齢は10代半ば》 2123 03:11:20,636 --> 03:11:24,340 《周囲のヤツらも いつ乱入してくるか…》 2124 03:11:26,308 --> 03:11:28,310 ふっ! んんっ… やっ! 2125 03:11:28,310 --> 03:11:31,814 んっ…! 2126 03:11:31,814 --> 03:11:34,917 んっ… ん~っ! 2127 03:11:34,917 --> 03:11:37,252 だぁ~っ! 2128 03:11:37,252 --> 03:11:40,589 んっ あっ! 2129 03:11:40,589 --> 03:11:44,426 《速い! あの若さで すさまじい使い手だ!》 2130 03:11:44,426 --> 03:11:47,930 おいおい 俺は戦いは専門外だ。 2131 03:11:47,930 --> 03:11:50,265 今のうちに逃げるぞ ぼん。 2132 03:11:50,265 --> 03:11:54,269 2人も あの二刀使い相手じゃ 時間稼ぎぐらいしかできねえ。 2133 03:11:56,271 --> 03:11:58,774 いや 2人とも強くなっている。 2134 03:11:58,774 --> 03:12:01,777 半年前より ずっと! 2135 03:12:01,777 --> 03:12:04,446 ていうか… 速さも威力も➡ 2136 03:12:04,446 --> 03:12:08,283 私と稽古をしているときと 全然違う! 2137 03:12:08,283 --> 03:12:10,886 《じゃあ あれは…?》 2138 03:12:13,288 --> 03:12:15,290 ((やるっスね 若! 2139 03:12:15,290 --> 03:12:18,627 5回に1回は 俺から1本取ってますよ! 2140 03:12:18,627 --> 03:12:23,132 ふふ。 いつまでも甘く見ると 痛い目を見るぞ。 2141 03:12:23,132 --> 03:12:26,135 へ~え? 2142 03:12:26,135 --> 03:12:29,638 若にもっと鍛錬されたら 追い越されちまう。 2143 03:12:29,638 --> 03:12:33,242 こいつは 俺も うかうかしてらんねえな!)) 2144 03:12:33,242 --> 03:12:37,079 《じゃあ… あ あれも…?》 2145 03:12:37,079 --> 03:12:40,582 ((う うぅ… 若様すごい…。 2146 03:12:40,582 --> 03:12:43,752 つばぜり合いで この私が押されてる…。 2147 03:12:43,752 --> 03:12:46,922 亜也子に鍛えられたからだ。 2148 03:12:46,922 --> 03:12:49,091 大人になるころにはっ…。 2149 03:12:49,091 --> 03:12:53,295 君が私に 守られる側になるかもな…。 2150 03:12:55,264 --> 03:12:59,435 うん… 強い若様 早く見たいな…。 2151 03:12:59,435 --> 03:13:01,770 ほ~ら あと一押し。 2152 03:13:01,770 --> 03:13:04,940 頑張れ~ 頑張れ~)) 2153 03:13:04,940 --> 03:13:08,110 《んっ… あれらは 甘やかされていたのか》 2154 03:13:08,110 --> 03:13:10,779 気付け。 その場で。 2155 03:13:10,779 --> 03:13:14,450 ((弧次郎 亜也子。 2156 03:13:14,450 --> 03:13:18,287 時行様の逃げ上手は 絶対ではない。 2157 03:13:18,287 --> 03:13:22,124 根が平和な性格ゆえ 油断もするし➡ 2158 03:13:22,124 --> 03:13:25,294 かわせない攻撃も まだまだ多い。 2159 03:13:25,294 --> 03:13:30,632 経験豊富な歴戦の武者。 異能を有する変則の武者。 2160 03:13:30,632 --> 03:13:34,236 人の域を超えようとしている武者。 2161 03:13:34,236 --> 03:13:40,242 そういう怪物たちの前では 時行様とて逃げ切れる保証はない。 2162 03:13:40,242 --> 03:13:42,411 だから2人とも➡ 2163 03:13:42,411 --> 03:13:45,747 油断なく成長を続ける侍であれ。 2164 03:13:45,747 --> 03:13:51,253 どんな敵からも 主君の命を守れるように!)) 2165 03:13:51,253 --> 03:13:55,257 やぁ~っ! はぁ~っ! 2166 03:13:55,257 --> 03:13:59,761 《なんと勇敢で 忠義にあつい家臣たちだ。 2167 03:13:59,761 --> 03:14:04,566 いつか私も あんなふうに 堂々と刃を交わせたら…》 2168 03:14:07,269 --> 03:14:09,271 (2人)あっ! 2169 03:14:11,273 --> 03:14:13,775 もしや… 雫か? 2170 03:14:13,775 --> 03:14:15,777 えっ? 2171 03:14:15,777 --> 03:14:20,616 忘れたか? 以前 東信濃の地で飯をもらった…。 2172 03:14:20,616 --> 03:14:23,619 あっ…。 2173 03:14:23,619 --> 03:14:25,954 あっ! 吹雪くん? 2174 03:14:25,954 --> 03:14:29,291 ご無礼をお許しください。 2175 03:14:29,291 --> 03:14:33,061 そこのお2人から けだものの気配がしたので。 2176 03:14:33,061 --> 03:14:37,232 てっきり 変装した敵の斥候かと。 (2人)はぁ!? 2177 03:14:37,232 --> 03:14:40,068 自分は 吹雪と申します。 2178 03:14:40,068 --> 03:14:44,072 各地を放浪し 仕えるあるじを探しております。 2179 03:14:44,072 --> 03:14:47,576 あれ? じゃあ ここの村人じゃないの? 2180 03:14:47,576 --> 03:14:51,747 はい。 3日ほど前に 飯を乞いに立ち寄ったのですが。 2181 03:14:51,747 --> 03:14:53,749 ((あっ)) 2182 03:14:53,749 --> 03:14:56,585 小笠原の旗印の数人に 襲撃されていたため➡ 2183 03:14:56,585 --> 03:14:59,588 助太刀しました。 (2人)グフフフ…。 2184 03:14:59,588 --> 03:15:01,890 (2人)があっ!)) 2185 03:15:03,926 --> 03:15:08,430 同じ規模の小隊が3度来て なんとか殲滅しましたが➡ 2186 03:15:08,430 --> 03:15:12,267 備蓄も尽き 外部と連絡する馬もないので➡ 2187 03:15:12,267 --> 03:15:14,269 危ないところでした。 2188 03:15:14,269 --> 03:15:16,605 3回も小隊を…。 2189 03:15:16,605 --> 03:15:20,609 なのに村人どもは たいまつ持って見物かよ。 2190 03:15:20,609 --> 03:15:25,113 よそ者の若造一人に戦わせて 臆病なこった。 2191 03:15:25,113 --> 03:15:28,116 あぁ お気を悪くしないよう。 2192 03:15:28,116 --> 03:15:32,120 着いたときには 大人が皆 殺されていましたので。 2193 03:15:32,120 --> 03:15:34,122 (手を叩く音) 2194 03:15:37,893 --> 03:15:40,062 ぜ 全員幼子!? 2195 03:15:40,062 --> 03:15:45,067 あっ… 君一人で敵兵を 3度も全滅させたのか? 2196 03:15:45,067 --> 03:15:48,904 いいえ 彼らだって 立派な戦力です。 2197 03:15:48,904 --> 03:15:52,741 今のように たいまつで敵の気を散らせたり。 2198 03:15:52,741 --> 03:15:55,077 ((ハァ ハァ…。 待て待て~ ヒャハハ!)) 2199 03:15:55,077 --> 03:15:57,246 落とし穴を作らせたり。 ((わぁ~! 2200 03:15:57,246 --> 03:15:59,247 ひいっ うっ… わぁ! 2201 03:15:59,247 --> 03:16:02,084 わ~っ! うっ…。 2202 03:16:02,084 --> 03:16:06,755 がっ…)) ハリボテをおとりに敵を狙ったり。 2203 03:16:06,755 --> 03:16:11,260 幼子でも 教えれば できることはたくさんある。 2204 03:16:11,260 --> 03:16:14,263 知識を蓄え 腕を磨き➡ 2205 03:16:14,263 --> 03:16:18,266 それを生かせる 強い主君を探していますが…。 2206 03:16:18,266 --> 03:16:20,269 どうも自分には➡ 2207 03:16:20,269 --> 03:16:23,605 人の才を見抜き 育てるほうが合うのかも。 2208 03:16:23,605 --> 03:16:28,110 この世のどこかに 教えを欲する天下人でもいれば➡ 2209 03:16:28,110 --> 03:16:30,112 話が早いのですが…。 2210 03:16:32,114 --> 03:16:35,384 《すばらしい…!》 2211 03:16:35,384 --> 03:16:37,719 あぁ…。 2212 03:16:37,719 --> 03:16:49,231 ♬~ 2213 03:16:49,231 --> 03:16:51,233 んっ。 2214 03:16:55,737 --> 03:16:57,739 ハッ…! 2215 03:17:02,244 --> 03:17:05,747 (弧次郎)この村が 諏訪にとって最大の急所? 2216 03:17:05,747 --> 03:17:08,250 そんな話 初耳だぞ。 2217 03:17:08,250 --> 03:17:11,586 皆 気付いていないだけです。 2218 03:17:11,586 --> 03:17:15,424 この村は 人口は少ないが 攻めにくい地形。 2219 03:17:15,424 --> 03:17:20,429 守備兵が100人もいれば 難攻不落の要塞に化ける。 2220 03:17:20,429 --> 03:17:23,765 小笠原は ここを占領して軍を置けば➡ 2221 03:17:23,765 --> 03:17:27,769 国境から攻め込む際に この上なく有利となる。 2222 03:17:27,769 --> 03:17:30,272 諏訪領の豊かな大集落➡ 2223 03:17:30,272 --> 03:17:32,708 浅田庄を挟み撃ちにできますから。 2224 03:17:32,708 --> 03:17:36,378 んっ…! 兵法でいう 「掎角の勢」です。 2225 03:17:36,378 --> 03:17:41,717 これが成れば 諏訪側は 大量の領地を失うことになる。 2226 03:17:41,717 --> 03:17:46,054 おそらく… 今回の小笠原軍を指揮する者は➡ 2227 03:17:46,054 --> 03:17:48,557 そういう兵法に通じている。 2228 03:17:48,557 --> 03:17:51,560 自分としては この村を守り➡ 2229 03:17:51,560 --> 03:17:57,065 この村の戦略的価値まで伝えれば 褒美はでかいと踏んだわけです。 2230 03:17:57,065 --> 03:17:59,067 ほぅ…。 2231 03:17:59,067 --> 03:18:01,403 そんなことより よく食うな!? 2232 03:18:01,403 --> 03:18:04,740 えっ。 あと 飯粒で軍議すんな。 2233 03:18:04,740 --> 03:18:09,578 吹雪兄ちゃん 3日で 村の蓄え食べ尽くしたの…。 2234 03:18:09,578 --> 03:18:12,080 なに!? そう。 なので➡ 2235 03:18:12,080 --> 03:18:14,583 もう村を守るのは限界かなと。 2236 03:18:14,583 --> 03:18:17,085 村の危機の原因がいる。 2237 03:18:17,085 --> 03:18:21,923 戦略眼はすごいのに 食糧計算はできないのか…。 2238 03:18:21,923 --> 03:18:25,093 寒いからですかねぇ。 2239 03:18:25,093 --> 03:18:28,764 いくら食べても 温まらなくて…。 2240 03:18:28,764 --> 03:18:33,034 そういえば 私が吹雪くんと 初めて会ったときも…。 2241 03:18:33,034 --> 03:18:36,037 ((あっ)) (物音) 2242 03:18:36,037 --> 03:18:40,208 もらった ささげ物を 忍び込んで食べ尽くしてて…。 2243 03:18:40,208 --> 03:18:42,210 ((ふがっ)) 2244 03:18:42,210 --> 03:18:44,880 熊に取られたことにして ごまかしたけど➡ 2245 03:18:44,880 --> 03:18:49,384 うちの神様 おなか減ったって 泣き出して大変だった。 2246 03:18:49,384 --> 03:18:53,388 ((ふぇえ… アワビ食べたかったよぉ)) 2247 03:18:53,388 --> 03:18:56,892 いや あのときは 本当にすまなかった! 2248 03:18:56,892 --> 03:19:01,563 何せ 空腹と幼子の頼みには 逆らえないたちで…。 2249 03:19:01,563 --> 03:19:05,867 本当に面目ない…。 ははっ。 2250 03:19:07,903 --> 03:19:11,072 (子どもたち)わぁ~! 2251 03:19:11,072 --> 03:19:13,742 ふっ…。 兄様? 2252 03:19:13,742 --> 03:19:21,750 いや… 冷静沈着な策士かと思えば 意外と不器用な男なんだな… と。 2253 03:19:21,750 --> 03:19:25,086 そもそも策士なら 勝てるほうを選ぶ。 2254 03:19:25,086 --> 03:19:29,090 幼子だけの村を わざわざ守ろうとは思わない。 2255 03:19:29,090 --> 03:19:31,593 《孤児たちを奮起させ➡ 2256 03:19:31,593 --> 03:19:35,363 村を守れる戦力へと育てた男か。 2257 03:19:35,363 --> 03:19:38,533 子どもたちも 親を亡くしたばかりなのに➡ 2258 03:19:38,533 --> 03:19:41,203 闘志の宿った目をしている。 2259 03:19:41,203 --> 03:19:45,373 欲しい… 天下奪還の助けとして! 2260 03:19:45,373 --> 03:19:48,210 あと 内緒で剣術教わって➡ 2261 03:19:48,210 --> 03:19:51,213 あの2人に 尊敬の目で見られたい!》 2262 03:19:51,213 --> 03:19:55,050 フフフ…。 ところで兄様。 んっ? 2263 03:19:55,050 --> 03:19:58,553 父様が妙に心配してたのが 気になります。 2264 03:19:58,553 --> 03:20:03,225 兄様の安全な未来が 見えてないのかも。 2265 03:20:03,225 --> 03:20:07,896 この村がいくら重要でも 兄様の命が大事。 2266 03:20:07,896 --> 03:20:11,399 村はいったん放棄して 子どもたちを連れて➡ 2267 03:20:11,399 --> 03:20:14,803 安全な諏訪領まで逃げることを 進言します。 2268 03:20:16,738 --> 03:20:18,740 んっ…。 2269 03:20:21,910 --> 03:20:25,247 いや できれば村も守りたい。 2270 03:20:25,247 --> 03:20:29,918 あの子らの親は 埋葬も供養も まだのようだった。 2271 03:20:29,918 --> 03:20:34,923 故郷と親を 一度に失うのは少々哀れだ。 2272 03:20:34,923 --> 03:20:38,927 心に整理がつく間ぐらいは ここにいさせてやりたい。 2273 03:20:40,929 --> 03:20:44,599 兄様…。 吹雪殿。 2274 03:20:44,599 --> 03:20:47,602 んっ? (子どもたち)あっ? 2275 03:20:47,602 --> 03:20:53,275 吹雪殿の戦 私たちにも 手伝わせてもらえないだろうか。 2276 03:20:53,275 --> 03:21:00,115 ♬~ 2277 03:21:00,115 --> 03:21:02,117 こちらこそ。 2278 03:21:02,117 --> 03:21:07,122 共に戦ってくれるのなら ぜひ よろしく。 2279 03:21:07,122 --> 03:21:09,291 よっ… ふぅ…。 2280 03:21:09,291 --> 03:21:18,099 (話し声) 2281 03:21:20,302 --> 03:21:22,304 (腐乱)お頭ぁ。 2282 03:21:22,304 --> 03:21:27,609 村の民ども こんなに殺して 貞宗ってヤツに怒られませ~ん? 2283 03:21:30,312 --> 03:21:33,248 はぁ 構わんよ。 2284 03:21:33,248 --> 03:21:38,086 元悪党に 道徳を期待するほうが間違いだ。 2285 03:21:38,086 --> 03:21:40,088 それにな…。 2286 03:21:40,088 --> 03:21:43,592 南無阿弥陀仏… ペッ。 2287 03:21:43,592 --> 03:21:45,760 こう言っときゃ➡ 2288 03:21:45,760 --> 03:21:49,764 仏様が すべて罪を チャラにしてくださる。 2289 03:21:49,764 --> 03:21:52,601 便利だろ? へっ? 2290 03:21:52,601 --> 03:21:58,606 ヒャッハ~! 仏 最高~! 2291 03:22:00,609 --> 03:22:03,111 我が征蟻党は…。 2292 03:22:03,111 --> 03:22:08,450 5人いれば集落一つ滅ぼせる つわものぞろい。 2293 03:22:08,450 --> 03:22:13,455 そのつわものどもが 3度も戻らぬ あの集落…。 2294 03:22:18,460 --> 03:22:20,795 あっ! ひいっ! ああっ! 2295 03:22:20,795 --> 03:22:22,897 お おお お助けを…。 2296 03:22:26,301 --> 03:22:29,304 あ~あ…。 2297 03:22:34,242 --> 03:22:39,848 賊のやり方では 略奪の美酒を飲めなさそうだ。 2298 03:22:41,916 --> 03:22:45,920 武士に戻って 戦をしよう。 2299 03:30:34,255 --> 03:30:51,439 ♬~ 2300 03:30:51,439 --> 03:30:54,942 (吹雪)では 軍議はこれにて。 2301 03:30:54,942 --> 03:30:57,612 (一同)はぁ…。 2302 03:30:57,612 --> 03:31:00,615 (雫)私と亜也子ちゃんは 麓の村で➡ 2303 03:31:00,615 --> 03:31:03,784 助太刀の兵を借りてきます。 (亜也子)フン! 2304 03:31:03,784 --> 03:31:06,287 (雫)それと 玄蕃くんは至急…。 (玄蕃)あっ! 2305 03:31:06,287 --> 03:31:08,623 諏訪大社に戻って 援軍の要請を。 2306 03:31:08,623 --> 03:31:11,959 キャッホォ~! 戦線離脱だ~! 2307 03:31:11,959 --> 03:31:15,129 死なずに済む~! (弧次郎)コイツは…。 2308 03:31:15,129 --> 03:31:17,131 (吹雪)子どもたちも 手を貸してくれ。 2309 03:31:17,131 --> 03:31:20,801 敵が攻めてくる前に できるだけ たくさん 罠を仕掛けたい。 2310 03:31:20,801 --> 03:31:23,638 任せて! 材料も集めないと! 2311 03:31:23,638 --> 03:31:25,973 (雫)戦が始まったら 子どもたちは➡ 2312 03:31:25,973 --> 03:31:27,975 私たちが安全な場所へ…。 2313 03:31:27,975 --> 03:31:31,679 (弧次郎)護衛が必要だな。 引き受けた! 2314 03:31:33,581 --> 03:31:36,918 (時行)吹雪殿。 んっ? 2315 03:31:36,918 --> 03:31:40,254 少し いいだろうか。 2316 03:31:40,254 --> 03:31:42,857 (鳥の鳴き声) 2317 03:31:47,929 --> 03:31:51,632 (棒を振る音) 2318 03:31:59,941 --> 03:32:03,444 なるほど。 驚異的な逃げ上手だ。 2319 03:32:03,444 --> 03:32:05,780 では そちらから攻撃を! 2320 03:32:05,780 --> 03:32:13,955 はあ~っ! 2321 03:32:13,955 --> 03:32:16,123 へあぁ。 2322 03:32:16,123 --> 03:32:20,962 よくわかりました。 攻撃は クソ雑魚ということですね。 2323 03:32:20,962 --> 03:32:22,964 だから そんなあなたでも➡ 2324 03:32:22,964 --> 03:32:27,468 敵を殺せるような剣術を 教えてほしい と。 2325 03:32:27,468 --> 03:32:31,672 一振りの間に総括と食事が 終わってるの すごい傷つく! 2326 03:32:33,741 --> 03:32:36,744 君は 教えるのが抜群にうまい! 2327 03:32:36,744 --> 03:32:39,413 さっきの軍議も とてもわかりやすかったし➡ 2328 03:32:39,413 --> 03:32:42,083 剣術にも詳しそうだ。 2329 03:32:42,083 --> 03:32:46,887 頼む。 守られるばかりで いたくない。 2330 03:32:50,424 --> 03:32:53,928 長寿丸殿 といいましたね。 んっ! 2331 03:32:53,928 --> 03:32:57,431 雫の兄上ですか? あぁ…。 2332 03:32:57,431 --> 03:33:00,434 あれは 親しみを込めた あだ名のような…。 2333 03:33:00,434 --> 03:33:05,606 他の郎党たちにも 親しみと忠義を寄せられている。 2334 03:33:05,606 --> 03:33:09,443 よほど高貴な方でしょうか? 2335 03:33:09,443 --> 03:33:11,445 あっ いや… あっ! 2336 03:33:11,445 --> 03:33:13,948 親は諏訪の武士だったが 火事で死に➡ 2337 03:33:13,948 --> 03:33:18,786 親族も無いので 諏訪大社に拾ってもらって…。 2338 03:33:18,786 --> 03:33:22,123 このとおり 武芸の稽古など したことがなく…。 2339 03:33:22,123 --> 03:33:24,625 はっ! はっ! はっ! 2340 03:33:24,625 --> 03:33:28,296 《孤児…。 幼子たちへの気遣いも➡ 2341 03:33:28,296 --> 03:33:31,632 同じ境遇ゆえ身に付いた優しさか。 2342 03:33:31,632 --> 03:33:34,735 光るものは 逃げ以外に何もないが➡ 2343 03:33:34,735 --> 03:33:38,739 乱世に似合わぬ温かさは 大きな武器だ》 2344 03:33:38,739 --> 03:33:41,409 ありますよ。 んっ! 2345 03:33:41,409 --> 03:33:44,245 あなたに合った 必殺の秘剣が。 2346 03:33:44,245 --> 03:33:46,747 ほっ 本当か! 2347 03:33:46,747 --> 03:33:52,086 この技を狙って決められる者など いないと思っていましたが…。 2348 03:33:52,086 --> 03:33:55,423 あなたなら すぐにでも会得できる。 2349 03:33:55,423 --> 03:33:59,093 自分が思うに この世で最も優しく➡ 2350 03:33:59,093 --> 03:34:01,095 慈悲深く➡ 2351 03:34:01,095 --> 03:34:03,898 この世で最も残酷な剣です。 2352 03:34:07,101 --> 03:34:12,106 「鬼心仏刀」とでも 名付けましょうか。 2353 03:34:12,106 --> 03:34:15,276 鬼心仏刀!? 2354 03:34:15,276 --> 03:34:20,281 ただし この技 一騎打ちでしか使えないので…。 2355 03:34:20,281 --> 03:34:22,283 あっ…。 2356 03:34:22,283 --> 03:34:25,286 いや。 ということは ああすれば…。 2357 03:34:25,286 --> 03:34:28,622 いや でもこうしたほうが… うんうんうん うんうんうん…。 2358 03:34:28,622 --> 03:34:31,125 うん うってつけだ。 2359 03:34:31,125 --> 03:34:34,061 長寿丸殿! はいっ! 2360 03:34:34,061 --> 03:34:38,399 おそらく敵の本軍は 明日にでも攻めてくるはず。 2361 03:34:38,399 --> 03:34:42,236 あなたには 敵の大将をとっていただく! 2362 03:34:42,236 --> 03:34:44,238 はいっ! 2363 03:34:44,238 --> 03:34:47,074 雫が呼んでくる援軍と…。 2364 03:34:47,074 --> 03:34:49,577 あなたの逃げ上手! 2365 03:34:49,577 --> 03:34:53,748 天が授けた戦の勝機です! フン! 2366 03:34:53,748 --> 03:34:56,250 あぁ…。 2367 03:36:40,221 --> 03:36:42,223 (指笛) 2368 03:36:44,391 --> 03:36:47,595 (指笛) 2369 03:36:51,398 --> 03:36:53,567 (指笛) 2370 03:36:53,567 --> 03:36:57,571 (瘴奸)よし。 両面からの包囲が完成した。 2371 03:36:57,571 --> 03:37:00,741 (腐乱)お頭~ 入り口から攻めずに➡ 2372 03:37:00,741 --> 03:37:04,345 山ん中から攻め込むのは なんでっスか? 2373 03:37:07,248 --> 03:37:10,417 先鋒が 3度も帰らないということは➡ 2374 03:37:10,417 --> 03:37:15,122 通りやすい箇所には 伏兵か罠がたっぷりある。 2375 03:37:17,258 --> 03:37:23,264 手間かけて 道なき道から 奇襲するほうが安全なのさ。 2376 03:37:23,264 --> 03:37:27,368 ひい~! さすがお頭 知識深みぃ。 2377 03:37:29,770 --> 03:37:33,040 < この時代を騒がせた 「悪党」とは➡ 2378 03:37:33,040 --> 03:37:39,380 土地を失い 野盗と化した 独立天国を築く武士たち。 2379 03:37:39,380 --> 03:37:41,882 戦闘経験が豊富であり➡ 2380 03:37:41,882 --> 03:37:47,388 戦術も 組織力も ただの賊とは比較にならない> 2381 03:37:47,388 --> 03:37:54,395 侍として鍛え上げた心身を使い 下劣のかぎりに奪い尽くす。 2382 03:37:54,395 --> 03:37:58,065 なんと甘美な悪党のうたげよ。 2383 03:37:58,065 --> 03:38:02,236 大人は殺し 童は奴隷に。 2384 03:38:02,236 --> 03:38:07,241 略奪の美酒を味わおう。 行くぞ。 2385 03:38:07,241 --> 03:38:09,576 (兵たち)わ~っ! 2386 03:38:09,576 --> 03:38:12,079 ハッハッハッ… ぐえう。 2387 03:38:12,079 --> 03:38:15,749 なにっ…。 ⚟山頂に伏兵!? 2388 03:38:15,749 --> 03:38:19,086 野郎~ 登っていって ぶち殺してやる。 2389 03:38:19,086 --> 03:38:21,255 やめろ それが狙いだ。 2390 03:38:21,255 --> 03:38:25,259 軍を反転して 登り直す間に射られ放題。 2391 03:38:25,259 --> 03:38:28,595 無勢で多勢を討つための戦法だ。 2392 03:38:28,595 --> 03:38:31,599 構わず進め。 あの戦法は➡ 2393 03:38:31,599 --> 03:38:35,703 自分たちの兵力を 白状したのと同じことだ。 2394 03:38:35,703 --> 03:38:37,705 敵は少ない。 2395 03:38:37,705 --> 03:38:40,541 村さえ占拠すれば 戦は終わる! 2396 03:38:40,541 --> 03:38:43,043 さぁて…。 2397 03:38:43,043 --> 03:38:45,245 戦だ。 2398 03:38:47,214 --> 03:38:49,216 うわあ~っ。 2399 03:38:49,216 --> 03:38:53,220 《瘴奸:氷? 遠目に見れば ただの平地が➡ 2400 03:38:53,220 --> 03:38:55,556 辺りいちめん凍っている!》 2401 03:38:55,556 --> 03:39:00,227 《水路をせき止め 村の外周を 水浸しにしておいた。 2402 03:39:00,227 --> 03:39:03,063 諏訪湖も凍る極寒の冬。 2403 03:39:03,063 --> 03:39:06,400 一晩で氷の罠が完成する》 2404 03:39:06,400 --> 03:39:10,738 何してる 早く進め! と言っても…! 2405 03:39:10,738 --> 03:39:14,241 うぐ。 ぎゃっ! ぐわぁ。 2406 03:39:14,241 --> 03:39:19,747 山頂の弓兵も下りてきた! まずい 挟まれて狙い撃ちだぁ! 2407 03:39:21,749 --> 03:39:24,084 フンッ。 わあ~っ! 2408 03:39:24,084 --> 03:39:27,388 (瘴奸)道だ。 行け。 は… はっ! 2409 03:39:30,591 --> 03:39:33,694 うおっ! あ~っ! 2410 03:39:33,694 --> 03:39:38,532 今度は落とし穴。 次から次へと…。 2411 03:39:38,532 --> 03:39:42,703 《子どもたちの罠も 作戦どおり機能している》 2412 03:39:42,703 --> 03:39:44,705 (浅田)賊どもめっ! 2413 03:39:44,705 --> 03:39:48,208 明神様から授かった 諏訪神党の地を侵しおって! 2414 03:39:48,208 --> 03:39:53,881 《雫が集めた諏訪神党の兵も 少数ながら頼もしい》 2415 03:39:53,881 --> 03:39:55,883 向こうに回り込んで 防げ! 2416 03:39:55,883 --> 03:40:00,554 《両面からの敵襲も 作戦どおりに食い止めている。 2417 03:40:00,554 --> 03:40:04,224 このまま 殲滅も不可能ではない。 2418 03:40:04,224 --> 03:40:09,229 敵が並の兵だけならば》 2419 03:40:09,229 --> 03:40:14,535 ヒ~ ヒヒヒ…。 (白骨)ヘヘヘ…。 2420 03:40:18,739 --> 03:40:21,575 後ろの味方は助けるな。 2421 03:40:21,575 --> 03:40:25,245 夜の弓の命中精度じゃ 全滅はしない。 2422 03:40:25,245 --> 03:40:29,349 むしろ敵の全軍を 引き付けておける。 はっ! 2423 03:40:32,086 --> 03:40:36,757 まずは全体を指揮する 弓兵どもを殺しにいくぞ。 2424 03:40:36,757 --> 03:40:40,427 統率を失えば 守備全体が総崩れになる。 2425 03:40:40,427 --> 03:40:42,629 そうはさせるか~! 2426 03:40:46,433 --> 03:40:49,603 ヒャッハ~! 2427 03:40:49,603 --> 03:40:52,106 ヘヘヘヘ…! 2428 03:40:54,108 --> 03:40:57,444 《吹雪:少しも慌てず 氷と穴の罠を抜け➡ 2429 03:40:57,444 --> 03:40:59,613 守備兵を一蹴する。 2430 03:40:59,613 --> 03:41:02,783 あの4人が ずぬけて強い。 2431 03:41:02,783 --> 03:41:06,954 特に戦の全体像が見えている あの男。 2432 03:41:06,954 --> 03:41:09,957 ヤツが大将で間違いない》 2433 03:41:09,957 --> 03:41:14,294 おい どうする 吹雪とやら! 皆で あの4人を止めないと…。 2434 03:41:14,294 --> 03:41:17,464 いえ あなた方は すでに手いっぱい。 2435 03:41:17,464 --> 03:41:20,467 人を割けば防衛線が崩壊します。 2436 03:41:20,467 --> 03:41:23,971 うっ! では どうすれば…。 ここは。 2437 03:41:23,971 --> 03:41:26,140 ヘヘヘヘ…。 2438 03:41:26,140 --> 03:41:28,642 (吹雪)我々 童が。 (亜也子/弧次郎)フン! 2439 03:41:28,642 --> 03:41:30,811 ぶあっ! (死蝋)くあっ 目が…! 2440 03:41:30,811 --> 03:41:33,247 んっ? 2441 03:41:33,247 --> 03:41:36,416 《狙うは大将首のハゲ坊主!》 2442 03:41:36,416 --> 03:41:40,754 《私が刀を止めるから 弧次郎がとどめを!》 2443 03:41:40,754 --> 03:41:43,056 《バカ…! その攻め方はまずい!》 2444 03:41:45,425 --> 03:41:47,427 あっ!? 2445 03:41:47,427 --> 03:41:50,931 うっ! 2446 03:41:50,931 --> 03:41:52,933 この~っ! 2447 03:41:55,102 --> 03:41:57,104 くくっ…。 2448 03:41:57,104 --> 03:42:01,275 チィ…! おや ボクたち。 2449 03:42:01,275 --> 03:42:06,947 全身を固めた鎧武者と戦うのは 初めてかな? 2450 03:42:06,947 --> 03:42:09,783 うるせぇ! う~っ! 2451 03:42:09,783 --> 03:42:11,785 <鎧武者の剣術は➡ 2452 03:42:11,785 --> 03:42:14,454 現代の常識とはまったく異なる。 2453 03:42:14,454 --> 03:42:20,460 面は兜で 胴は鎧で 小手は籠手で防げるからだ。 2454 03:42:20,460 --> 03:42:24,464 警戒すべきは鎧の間の わずかな隙間だけ> 2455 03:42:24,464 --> 03:42:26,466 そこだ! 2456 03:42:28,468 --> 03:42:30,871 (はじかれる音) 2457 03:42:32,739 --> 03:42:34,741 ふ~。 2458 03:42:34,741 --> 03:42:37,578 もういいかな ボクたち? 2459 03:42:37,578 --> 03:42:42,416 安心しなさい。 おじさんは子どもは殺さない。 2460 03:42:42,416 --> 03:42:45,752 歯と舌を優しく抜いて➡ 2461 03:42:45,752 --> 03:42:50,090 右足の腱を優しく切って 奴隷にするだけ。 2462 03:42:50,090 --> 03:42:52,759 それ以外は何もしないよ。 2463 03:42:52,759 --> 03:42:54,761 《コイツ…!》 2464 03:42:54,761 --> 03:42:57,364 《救いようのない外道!》 2465 03:43:00,767 --> 03:43:02,936 あぁ 怖がらないで。 2466 03:43:02,936 --> 03:43:05,772 君たちなら 合計3貫文の値がつくよ。 2467 03:43:05,772 --> 03:43:09,276 君たちは 3貫文に なりたくはないのかい? 2468 03:43:11,278 --> 03:43:15,616 ((吹雪:敵の大将の太刀筋が 確認できたら 逃げてください。 2469 03:43:15,616 --> 03:43:18,952 「かわせる」と思ったら 例の家に)) 2470 03:43:18,952 --> 03:43:21,121 (2人)んっ! うっ! 2471 03:43:21,121 --> 03:43:23,790 あっ! 2472 03:43:23,790 --> 03:43:27,127 フン! 2473 03:43:27,127 --> 03:43:29,796 なんだ!? 2474 03:43:29,796 --> 03:43:39,406 ♬~ 2475 03:43:39,406 --> 03:43:41,908 あっ…? 2476 03:43:47,581 --> 03:43:50,384 (刀を抜く音) 2477 03:43:52,586 --> 03:43:54,588 (扉の閉まる音) 2478 03:43:54,588 --> 03:43:57,591 若! 俺ら行くけど 絶対死ぬなよ! 2479 03:43:57,591 --> 03:44:00,427 ああ ありがとう。 2480 03:44:00,427 --> 03:44:02,429 (2人)んっ! 2481 03:44:02,429 --> 03:44:06,099 (亜也子)一人にして大丈夫かな 若様。 2482 03:44:06,099 --> 03:44:09,436 やっぱり 私たち3人で 戦ったほうが…。 2483 03:44:09,436 --> 03:44:13,774 今の戦況じゃ 敵1人に3人を割く余裕がない。 2484 03:44:13,774 --> 03:44:16,610 それに 吹雪の立てた作戦では➡ 2485 03:44:16,610 --> 03:44:19,947 若一人のほうが あのハゲを討ちやすい。 2486 03:44:19,947 --> 03:44:23,617 言うことなすこと すべてにおいて 説得力があって➡ 2487 03:44:23,617 --> 03:44:26,953 今の戦況も ほぼ アイツの読みどおり。 2488 03:44:26,953 --> 03:44:30,123 教えるのもうまくて➡ 2489 03:44:30,123 --> 03:44:32,893 剣の腕まで抜群ときた。 2490 03:44:32,893 --> 03:44:37,230 才能の塊みたいなヤツだぜ➡ 2491 03:44:37,230 --> 03:44:40,400 あの吹雪って男。 2492 03:44:40,400 --> 03:44:42,569 ふぅ…。 2493 03:44:42,569 --> 03:44:46,573 さて そろそろ自分も参戦しよう。 2494 03:44:46,573 --> 03:44:50,744 (2人)ん~っ!? どちらから殺そうかな。 2495 03:44:50,744 --> 03:44:54,247 今日は 実に楽しい戦だ。 2496 03:44:54,247 --> 03:44:57,751 ふぅ…。 んっ? 2497 03:45:01,088 --> 03:45:03,090 んっ? 2498 03:45:05,926 --> 03:45:07,928 ふぅ…。 2499 03:45:22,943 --> 03:45:27,948 ハハッ! いやぁまいった! 見事に閉じ込められた! 2500 03:45:27,948 --> 03:45:33,220 村の外の罠といい 楠木殿も真っ青の防衛戦術だ! 2501 03:45:33,220 --> 03:45:35,722 楠木殿? ところで 2貫文➡ 2502 03:45:35,722 --> 03:45:39,059 まさか君一人で戦う気かい? 2503 03:45:39,059 --> 03:45:41,228 何を言って…。 あぁ。 2504 03:45:41,228 --> 03:45:44,064 君は さっきの2人より品質がいい。 2505 03:45:44,064 --> 03:45:48,735 1人で 2貫文の値がつくよ。 んっ? えっ? んっ? いや待て。 2506 03:45:48,735 --> 03:45:52,239 芸を仕込めば 3貫文は期待できるか。 2507 03:45:52,239 --> 03:45:56,076 んっ? 費用対効果で 手短に調教できる芸は…。 2508 03:45:56,076 --> 03:46:00,080 《この男… はめられて 閉じ込められているのに➡ 2509 03:46:00,080 --> 03:46:03,884 まったく気にせず 私の値踏みを始めている》 2510 03:46:06,253 --> 03:46:09,756 ん~っ。 一つ聞きたい。 んっ? 2511 03:46:09,756 --> 03:46:14,261 村の子の親を全員殺したのは 貴様の命令か? 2512 03:46:14,261 --> 03:46:16,263 いかにも。 2513 03:46:16,263 --> 03:46:18,432 なぜ そんなむごいことを? 2514 03:46:18,432 --> 03:46:23,437 人売りの外道だとしても せめて母親は生かすだろう! 2515 03:46:23,437 --> 03:46:27,774 ニッ… いい質問だ 4貫文よ。 2516 03:46:27,774 --> 03:46:29,776 うっ! 2517 03:46:29,776 --> 03:46:32,879 親を殺せば その一瞬が心地よく➡ 2518 03:46:32,879 --> 03:46:37,217 親を殺して子を売れば その先まで心地よい。 2519 03:46:37,217 --> 03:46:41,721 あぁ あの子たちは この先ずっと生き地獄だ。 2520 03:46:41,721 --> 03:46:45,892 親と過ごした平和と自由は 永遠に戻らない。 2521 03:46:45,892 --> 03:46:51,798 あぁ かわいそう 絶望の人生 かわいそう…。 2522 03:46:54,401 --> 03:46:56,403 はぁっ…! 2523 03:46:56,403 --> 03:47:02,242 そんな思いを巡らせながら 子を売ったお金で酒を飲むとね➡ 2524 03:47:02,242 --> 03:47:08,081 心がじんわり満たされて 気持ちよ~く酔えるんだ。 2525 03:47:08,081 --> 03:47:10,417 (鞘を投げつける音) 2526 03:47:10,417 --> 03:47:13,920 よくわかった…。 2527 03:47:13,920 --> 03:47:18,758 根っからの外道でよかった。 心置きなく命を奪える。 2528 03:47:18,758 --> 03:47:20,760 勝負だ! 2529 03:47:20,760 --> 03:47:24,598 勝ったほうが 相手の未来をすべて奪う。 2530 03:47:24,598 --> 03:47:27,100 お前の得意なことだろう。 2531 03:47:27,100 --> 03:47:31,605 勇敢な子だ。 名は? 2532 03:47:31,605 --> 03:47:34,207 諏訪大社の長寿丸。 2533 03:47:34,207 --> 03:47:37,043 んっ…。 2534 03:47:37,043 --> 03:47:39,379 長寿丸か。 2535 03:47:39,379 --> 03:47:41,781 さっきから何を…。 んっ! 2536 03:47:43,884 --> 03:47:46,786 失礼した 長寿丸殿。 2537 03:47:48,722 --> 03:47:52,726 このひとときは 君の勇気に敬意を表し➡ 2538 03:47:52,726 --> 03:47:56,229 商品ではなく 武士とみて お相手しよう。 2539 03:47:58,398 --> 03:48:00,400 名は。 2540 03:48:00,400 --> 03:48:02,903 名前は いろいろ変えてきたが➡ 2541 03:48:02,903 --> 03:48:06,907 今は瘴奸… などと名乗っている。 2542 03:48:06,907 --> 03:48:10,610 さぞや格別だろう。 2543 03:48:12,579 --> 03:48:15,782 君を売った金で飲む酒は! 2544 03:48:18,585 --> 03:48:24,257 ヒハ~ッ ハハッ! なんでぇ このガキ 大したことないぞ! 2545 03:48:24,257 --> 03:48:26,426 俺一人で十分だ。 2546 03:48:26,426 --> 03:48:29,763 さっさと殺して 頭を探すぞ。 2547 03:48:29,763 --> 03:48:34,868 (剣げき音) 2548 03:48:36,870 --> 03:48:39,039 (2人)んっ…? こっちだ! 2549 03:48:39,039 --> 03:48:41,875 ぐわっ!? ぐっ! 2550 03:48:41,875 --> 03:48:44,711 くっ! チッ。 2度目は通じねえか。 2551 03:48:44,711 --> 03:48:48,882 チビ~ 頭はどこだ? 2552 03:48:48,882 --> 03:48:53,219 ウチらの兵に囲まれて 情けねえ顔で泣いてたぜ。 べ~! 2553 03:48:53,219 --> 03:48:58,058 俺らを倒せりゃ会いに行けるが 無理だろうなぁ。 2554 03:48:58,058 --> 03:49:00,727 くっ! おりゃあ~っ! 2555 03:49:00,727 --> 03:49:02,729 (2人)あっ! 2556 03:49:02,729 --> 03:49:05,732 いっちょ前に大人のまね事か? 2557 03:49:05,732 --> 03:49:10,237 10年早いんだよ ガキども 死ね~! 2558 03:49:10,237 --> 03:49:15,075 きゃきゃきゃ! 無謀 無謀 ガキども無謀! 2559 03:49:15,075 --> 03:49:18,411 死蝋の兄貴は うちで 随一強いんだぜぇ。 2560 03:49:18,411 --> 03:49:21,748 ヒャ~ッハッハ~ ヘヘヘ あぁ? 2561 03:49:21,748 --> 03:49:25,252 おい どこ行く。 今更逃げんのか? 2562 03:49:25,252 --> 03:49:28,421 弱虫がいるぅ。 ヒハ~ッ! ヘヘ…! 2563 03:49:28,421 --> 03:49:32,092 いえ さっきの手合わせで わかったので。 2564 03:49:32,092 --> 03:49:34,694 仲間には 見せたくないようだから➡ 2565 03:49:34,694 --> 03:49:38,498 離れてあげようかと。 はあ? 何言ってんだぁ。 2566 03:49:40,867 --> 03:49:46,272 あなたでしょ? この賊で いちばん強いの。 2567 03:49:49,709 --> 03:49:51,811 んん…。 2568 03:49:53,880 --> 03:49:57,050 (刀を振る音) 2569 03:49:57,050 --> 03:50:00,253 えい! ぐっ! え~い! 2570 03:50:02,222 --> 03:50:05,058 ハッ! うら~っ! 2571 03:50:05,058 --> 03:50:08,061 うっ…。 はははは! 2572 03:50:08,061 --> 03:50:11,731 逃げが お上手 長寿丸殿! 2573 03:50:11,731 --> 03:50:14,401 君の作戦を当てようか? 2574 03:50:14,401 --> 03:50:16,736 狭い室内を逃げ回り➡ 2575 03:50:16,736 --> 03:50:19,906 俺の刀が 引っかかるのを狙っている。 2576 03:50:19,906 --> 03:50:23,576 甘いよ。 民家に押し入る賊にとって➡ 2577 03:50:23,576 --> 03:50:26,079 室内戦は お家芸だ。 2578 03:50:26,079 --> 03:50:31,084 長い太刀を捨て この短い 打刀で戦えば ヘマはしない。 2579 03:50:31,084 --> 03:50:35,255 となれば この密室で この重装甲に➡ 2580 03:50:35,255 --> 03:50:38,091 恐れる脅威は何もない。 2581 03:50:38,091 --> 03:50:41,928 おまけに君は この狭さでは逃げ場もない。 2582 03:50:41,928 --> 03:50:43,930 生兵法というやつだ。 2583 03:50:43,930 --> 03:50:49,335 自分で自分を追い詰めたんだよ 長寿丸殿! 2584 03:50:51,271 --> 03:50:53,606 ((吹雪:もし勝てないと思ったら➡ 2585 03:50:53,606 --> 03:50:56,443 火を倒して 天井から逃げてください。 2586 03:50:56,443 --> 03:50:59,779 その身軽さなら ギリギリ届く高さだ。 2587 03:50:59,779 --> 03:51:02,282 床に油を塗ってあるので➡ 2588 03:51:02,282 --> 03:51:05,452 うまくいけば 焼き殺せるかもしれないが…。 2589 03:51:05,452 --> 03:51:08,288 あくまでこれは次善の策。 2590 03:51:08,288 --> 03:51:10,957 やはり最善は あなたが独力で➡ 2591 03:51:10,957 --> 03:51:13,960 敵の大将を 討ち取ってくれることです。 2592 03:51:13,960 --> 03:51:18,131 本当に私に斬れるだろうか。 2593 03:51:18,131 --> 03:51:23,470 何かを斬ろうと意識するほど 力んで 刀が振れないのに。 2594 03:51:23,470 --> 03:51:29,642 あなたは 刀の使い方を勘違いしている。 2595 03:51:29,642 --> 03:51:32,245 あなたの武器は優しさです。 2596 03:51:32,245 --> 03:51:35,415 戦うより逃げるが得意➡ 2597 03:51:35,415 --> 03:51:37,751 押すより引くが得意➡ 2598 03:51:37,751 --> 03:51:40,086 攻めるより受けるが得意➡ 2599 03:51:40,086 --> 03:51:44,257 それはすべて あなたの持つ優しさゆえ。 2600 03:51:44,257 --> 03:51:49,596 その優しさこそ 人を斬るのに最適なのです。 2601 03:51:49,596 --> 03:51:52,599 さぁ 言うとおりに構えて)) 2602 03:51:55,769 --> 03:52:02,942 今更拝んで仏様にすがるのかい? 無駄 無駄! 2603 03:52:02,942 --> 03:52:06,112 衝撃の事実を教えてあげよう。 2604 03:52:06,112 --> 03:52:10,617 仏様はね いないんだよ~! 2605 03:52:10,617 --> 03:52:13,953 ((吹雪:憎しみで 力を込めることなく➡ 2606 03:52:13,953 --> 03:52:18,458 菩薩のごとく救う手心で)) 2607 03:52:18,458 --> 03:52:24,130 (瘴奸)ハァ… ハァ… ハァ…。 2608 03:52:24,130 --> 03:52:29,969 ハァ… ハァ… ハァ…。 2609 03:52:29,969 --> 03:52:47,387 ハァ… ハァ… ハァ… ハァ… ハァ… ハァ…。 2610 04:02:14,286 --> 04:02:20,626 ((吹雪:真剣の本質は… 押して叩き斬るものではない。 2611 04:02:20,626 --> 04:02:23,429 要は 包丁や のこぎりと同じで…。 2612 04:02:25,965 --> 04:02:27,967 引いて… 斬るとき➡ 2613 04:02:27,967 --> 04:02:31,303 最も切れ味を発揮するのです。 (時行の足音) 2614 04:02:31,303 --> 04:02:33,406 引きながら 斬る。 2615 04:02:33,406 --> 04:02:37,243 逃げ上手のあなたに 最適なことだと思いませんか? 2616 04:02:37,243 --> 04:02:41,580 (時行)でも この斬り方じゃ とても敵の命は絶てない。 2617 04:02:41,580 --> 04:02:43,916 せいぜい皮や肉までだ。 2618 04:02:43,916 --> 04:02:48,821 いいんです。 それこそが 逃げ上手の剣。 2619 04:02:54,593 --> 04:02:56,929 (吹雪)かざした左手は照準です。 2620 04:02:56,929 --> 04:03:03,269 敵の太刀筋が 手と刀の間を 通る瞬間を 待ってください)) 2621 04:03:03,269 --> 04:03:05,938 (瘴奸)うぉ~! 2622 04:03:05,938 --> 04:03:10,443 来た! 《上半身を左回転 刀を➡ 2623 04:03:10,443 --> 04:03:13,779 重さに任せて下ろしつつ… 右に引き…。 2624 04:03:13,779 --> 04:03:16,282 逃げる!》 2625 04:03:16,282 --> 04:03:18,617 んっ…。 2626 04:03:18,617 --> 04:03:20,619 あっ…。 2627 04:03:20,619 --> 04:03:25,958 んっ…? んっ 内小手か。 2628 04:03:25,958 --> 04:03:32,398 ここは敵から狙われづらいし 動きに邪魔だから装甲がない。 2629 04:03:32,398 --> 04:03:39,905 鎧武者の弱点を よく知ってるね。 だが 大した弱点じゃない。 2630 04:03:39,905 --> 04:03:44,743 手首の出血では意識を失うまでに しばらくかかる。 2631 04:03:44,743 --> 04:03:48,581 まさか それまで俺にやられずに➡ 2632 04:03:48,581 --> 04:03:50,783 済むつもりか? 2633 04:03:52,751 --> 04:03:57,923 この狭~い 室内で…。 ハァ ハァ…。 2634 04:03:57,923 --> 04:04:02,595 お前を じわじわと追い詰め…。 2635 04:04:02,595 --> 04:04:06,599 斬り刻んでから ゆっくり止血すればいいのさ。 2636 04:04:06,599 --> 04:04:15,441 ハァ… ハァ… ハァ… ハァ… ハァ…。 2637 04:04:15,441 --> 04:04:18,844 《なんだ 今の悪寒は》 2638 04:04:20,779 --> 04:04:23,282 (亜也子)ん~っ ふっ! (弧次郎)んっ! 2639 04:04:23,282 --> 04:04:26,285 《くっ… このなぎなた使い…》 2640 04:04:26,285 --> 04:04:28,787 《間合いに 入らせてもらえない!》 2641 04:04:28,787 --> 04:04:30,956 (死蝋)ハハハハ! ぐっ! 2642 04:04:30,956 --> 04:04:33,392 (死蝋)ヘヘッ… たぁあ! ぐぅ…! 2643 04:04:33,392 --> 04:04:35,561 うぅ~っ! 2644 04:04:35,561 --> 04:04:40,065 おらあ~! んっ! 2645 04:04:40,065 --> 04:04:43,736 軽い 小さい 経験不足~! くっ…。 2646 04:04:43,736 --> 04:04:47,239 ぐわあぁ! 2647 04:04:47,239 --> 04:04:51,243 くっ…。 2648 04:04:51,243 --> 04:04:53,579 お前らは ここで死ぬ。 2649 04:04:53,579 --> 04:04:55,748 残念だったな。 2650 04:04:55,748 --> 04:04:59,251 10年後には いっぱしの使い手に なってたろうし…。 2651 04:04:59,251 --> 04:05:03,088 そうなりゃ いろんな快楽を知れたのになぁ。 2652 04:05:03,088 --> 04:05:08,928 力と体で弱者を蹴散らす 大人の快楽…。 2653 04:05:08,928 --> 04:05:13,265 奪う快楽… 犯す快楽…。 2654 04:05:13,265 --> 04:05:18,604 ガキだった俺を拾って 教えてくれたのが今の頭だ。 2655 04:05:18,604 --> 04:05:22,441 お前らの頭の 聖人面した諏訪頼重にゃ➡ 2656 04:05:22,441 --> 04:05:24,443 できないことだ。 2657 04:05:27,446 --> 04:05:30,616 (弧次郎)頼重様じゃねえよ。 あっ? 2658 04:05:30,616 --> 04:05:34,053 今の俺らの主君は。 2659 04:05:34,053 --> 04:05:38,057 そうかい。 誰にせよ同じことだ。 2660 04:05:38,057 --> 04:05:43,062 無能な主君だぜ。 ガキにろくな快楽も教えてやれず➡ 2661 04:05:43,062 --> 04:05:47,066 こんなチンケな村のために 無駄死にさせるとはな。 2662 04:05:49,568 --> 04:05:51,737 黙ったな。 図星か? 2663 04:05:51,737 --> 04:05:55,407 ああ 確かにうちの主君は➡ 2664 04:05:55,407 --> 04:05:59,245 逃げ腰で世間知らずの お人よしだよ。 2665 04:05:59,245 --> 04:06:01,246 んっ…。 (吹き矢の刺さる音) 2666 04:06:01,246 --> 04:06:05,584 (雫)だけど… 弱者を犠牲に 大きく太ったあなたたちより➡ 2667 04:06:05,584 --> 04:06:09,421 弱者を守れと 私たちに命じた兄様のほうが…。 2668 04:06:09,421 --> 04:06:12,925 武士の器はよっぽど大きい。 2669 04:06:12,925 --> 04:06:15,261 チィ… まだいたか。 2670 04:06:15,261 --> 04:06:18,764 ガキのおもちゃで歯向かうゴミが! 2671 04:06:18,764 --> 04:06:21,767 フン! くどいぞ ガキ! 2672 04:06:21,767 --> 04:06:25,437 ガキが大人のなぎなたの懐に 入れるわけが…。 2673 04:06:25,437 --> 04:06:28,273 んっ! ぐぅ…。 やっ! 2674 04:06:28,273 --> 04:06:30,609 ふっ! ぐぐっ…! 2675 04:06:30,609 --> 04:06:33,712 さっきから…。 あっ! 2676 04:06:33,712 --> 04:06:35,714 ガキ ガキ うるさいっ! 2677 04:06:35,714 --> 04:06:39,551 うぅ~っ! んっ! 2678 04:06:39,551 --> 04:06:43,722 10年早いとか悠長なこと 言ってられねえんだよ。 2679 04:06:43,722 --> 04:06:47,393 《頼重様が予言した時まで 残り1年半。 2680 04:06:47,393 --> 04:06:51,230 10歳の俺らでも 大人を倒すことができなきゃ➡ 2681 04:06:51,230 --> 04:06:53,732 若の大戦に間に合わない!》 2682 04:06:53,732 --> 04:06:55,734 んっ! なっ!? 2683 04:06:55,734 --> 04:06:59,238 だあぁ~ らあぁ~! 2684 04:06:59,238 --> 04:07:01,573 うがあぁ! 2685 04:07:01,573 --> 04:07:06,078 まさか こんな無名のガキどもに…。 2686 04:07:06,078 --> 04:07:09,248 地獄で鬼に触れ回れ。 2687 04:07:09,248 --> 04:07:13,585 我らが主君は北条時行。 なにっ! 2688 04:07:13,585 --> 04:07:15,921 鎌倉殿の…。 うおぉ~! 2689 04:07:15,921 --> 04:07:17,923 うお~っ! 2690 04:07:17,923 --> 04:07:20,426 (弧次郎)正統の 世継ぎであられると! 2691 04:07:20,426 --> 04:07:24,096 (瘴奸)ハァ ハァ ハァ ハァ…。 2692 04:07:24,096 --> 04:07:27,599 《こんな… バカな!》 2693 04:07:27,599 --> 04:07:32,371 ふっ… えいっ… でやっ! 2694 04:07:32,371 --> 04:07:34,773 うぅ… あっ…! 2695 04:07:37,376 --> 04:07:41,213 あっ… あぁ… えい! えいっ! 2696 04:07:41,213 --> 04:07:43,215 《当たらん!》 2697 04:07:43,215 --> 04:07:45,217 うぅっ! 2698 04:07:45,217 --> 04:07:49,722 ぬぅ~っ! 2699 04:07:49,722 --> 04:07:53,559 んっ! あっ おっ…。 2700 04:07:53,559 --> 04:07:58,263 《まずい いいかげん止血せねば》 2701 04:08:00,232 --> 04:08:04,236 んっ…。 えぇい! 2702 04:08:04,236 --> 04:08:07,072 んんっ! でぇい! 2703 04:08:07,072 --> 04:08:14,747 ♬~ 2704 04:08:14,747 --> 04:08:17,916 ハァ… ハァ… ハァ… ハァッ! 2705 04:08:17,916 --> 04:08:19,918 うおっ! 2706 04:08:23,589 --> 04:08:25,924 んっ。 ハッ ハッ…。 2707 04:08:25,924 --> 04:08:29,928 《刀どころか 血しぶきまでかわすだと! 2708 04:08:29,928 --> 04:08:32,698 コイツ 化け物か!?》 2709 04:08:32,698 --> 04:08:35,801 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 2710 04:08:38,036 --> 04:08:40,372 (腐乱)きぇ~っ! 2711 04:08:40,372 --> 04:08:42,775 あっ! 《変化する太刀筋!》 2712 04:08:45,043 --> 04:08:47,045 あっ! 2713 04:08:49,047 --> 04:08:53,218 これほど複雑に 刃先を操る剣術は珍しい。 2714 04:08:53,218 --> 04:08:57,723 技を教えた達人がいるはずだ。 師の名は? 2715 04:08:57,723 --> 04:09:04,730 言う必要はないねぇ! 能ある鷹はすべてを隠す! 2716 04:09:04,730 --> 04:09:08,233 組織の中で自分の能力を 見せてしまえば➡ 2717 04:09:08,233 --> 04:09:13,572 他の雑魚や幹部のように 能力に応じて使い潰される。 2718 04:09:13,572 --> 04:09:16,742 道化を演じて頭の傍らに はべり➡ 2719 04:09:16,742 --> 04:09:19,745 甘い汁だけ しっかり頂く。 2720 04:09:19,745 --> 04:09:23,582 研いだ爪を使うのは一瞬だけだ。 2721 04:09:23,582 --> 04:09:26,919 俺の爪に気付いたヤツを 殺すときや…。 2722 04:09:26,919 --> 04:09:31,256 頭を殺して この党を乗っ取るとき。 2723 04:09:31,256 --> 04:09:34,860 隠すことこそ乱世の処世術! 2724 04:09:34,860 --> 04:09:39,364 さぁ 死んで黙りな! 2725 04:09:43,035 --> 04:09:45,871 《隠す… か》 2726 04:09:45,871 --> 04:09:49,708 死ね~っ! 2727 04:09:49,708 --> 04:09:52,878 《まっすぐ来る普通の太刀筋と➡ 2728 04:09:52,878 --> 04:09:55,714 手首で曲げる独特の太刀筋。 2729 04:09:55,714 --> 04:10:00,052 2種の太刀筋は 直前まで隠されて 見分けがつかない。 2730 04:10:00,052 --> 04:10:05,557 だが 彼の場合は振りかぶる時点で わずかに肘の高さが違う。 2731 04:10:05,557 --> 04:10:10,229 つまり… 隠しきれていないのだ》 2732 04:10:10,229 --> 04:10:13,899 なっ なにっ… ぐわぁ…! 2733 04:10:13,899 --> 04:10:16,902 げっ えっ ええっ…。 2734 04:10:16,902 --> 04:10:19,905 完璧に隠せば恐ろしい剣技だが…。 2735 04:10:19,905 --> 04:10:23,075 使い手が技の要点を理解してない。 2736 04:10:23,075 --> 04:10:25,077 うぬ~っ! 2737 04:10:25,077 --> 04:10:29,414 思ってたより 大したものを隠してなかった。 2738 04:10:29,414 --> 04:10:31,416 がっかりだ。 2739 04:10:31,416 --> 04:10:33,418 うぐっ…。 2740 04:10:33,418 --> 04:10:37,256 フンッ! がっ! 2741 04:10:37,256 --> 04:10:40,259 ぎぃっ…! 2742 04:10:40,259 --> 04:10:43,929 《腐乱:二刀を操り 体術まで…。 2743 04:10:43,929 --> 04:10:48,333 このガキ どんだけ 引き出し隠してやがる!》 2744 04:10:50,769 --> 04:10:53,105 《この村の戦略的価値。 2745 04:10:53,105 --> 04:10:56,775 村の子たちの戦術的価値。 2746 04:10:56,775 --> 04:11:00,279 隠れた宝石を探し当てたとき…。 2747 04:11:00,279 --> 04:11:06,785 冷めた体が 少しだけ温かくなる。 2748 04:11:06,785 --> 04:11:09,788 彼になぜか引かれるのは…。 2749 04:11:09,788 --> 04:11:14,459 異常に巨大な 何かを隠しているからだ》 2750 04:11:14,459 --> 04:11:21,800 ぐおお~っ! 2751 04:11:21,800 --> 04:11:23,969 わぁ~っ! 2752 04:11:23,969 --> 04:11:27,372 あぁ あなたはもう結構です。 2753 04:11:34,579 --> 04:11:39,918 《さて… そちらもそろそろですか 長寿丸殿?》 2754 04:11:39,918 --> 04:11:42,921 ひぃ… はあっ…。 2755 04:11:42,921 --> 04:11:45,257 ハッ ハッ ハッ ハッ…。 やぁっ! 2756 04:11:45,257 --> 04:11:47,426 ハァ… んっ。 2757 04:11:47,426 --> 04:11:51,763 ハッ ハッ ハッ ハッ…。 2758 04:11:51,763 --> 04:11:55,434 ひぃ… えっ えっ… えっ? 2759 04:11:55,434 --> 04:11:58,103 フッ… ハッ… ハハッ。 2760 04:11:58,103 --> 04:12:00,439 ひぃっ…。 2761 04:12:00,439 --> 04:12:02,441 ハッ ハッ ハッ ハッ…。 2762 04:12:02,441 --> 04:12:04,443 ハッ… ハハッ。 ひぃ! 2763 04:12:04,443 --> 04:12:06,778 うぅっ! 2764 04:12:06,778 --> 04:12:10,449 《絶望だ。 俺は死ぬ。 2765 04:12:10,449 --> 04:12:14,119 このガキを殺す前に出血多量で。 2766 04:12:14,119 --> 04:12:22,461 ダメだ。 もう意識が… 俺の人生… こんなところで…》 2767 04:12:22,461 --> 04:12:26,798 ((父上! 私に継がせる 領地がないとは➡ 2768 04:12:26,798 --> 04:12:29,468 どういうことか! 2769 04:12:29,468 --> 04:12:31,970 (瘴奸の父)すまんな。 2770 04:12:31,970 --> 04:12:36,575 先祖代々 兄弟全員に 土地を分配してきた結果…。 2771 04:12:36,575 --> 04:12:40,078 もはやこんな狭い土地しか 残っていない。 2772 04:12:40,078 --> 04:12:45,083 これからは よそのように 長男にすべての領地を継がせる。 2773 04:12:45,083 --> 04:12:49,921 お前はここで兄と同居し 兄を補佐せよ。 2774 04:12:49,921 --> 04:12:54,092 兄の召し使いになれと言うか! 2775 04:12:54,092 --> 04:13:01,299 んっ! んっ! んっ…! 2776 04:13:05,604 --> 04:13:11,943 《武芸と兵法を鍛えてきたのは… 自分の領地を守るためだ! 2777 04:13:11,943 --> 04:13:16,782 領地のない武士など 武士ではない!》)) 2778 04:13:16,782 --> 04:13:25,957 ♬~ 2779 04:13:25,957 --> 04:13:30,862 《居場所が欲しければ… 奪うしかなかった》 2780 04:13:36,568 --> 04:13:39,738 《そこから先は 闇だった。 2781 04:13:39,738 --> 04:13:44,076 いつしか奪うことが快楽になった。 2782 04:13:44,076 --> 04:13:49,915 子を売り 自分と同じ未来なき闇に 引きずり込んで気を晴らした。 2783 04:13:49,915 --> 04:13:53,251 追われる身に 安らげる場所はなく➡ 2784 04:13:53,251 --> 04:13:57,422 大戦に誘われ 一発逆転を狙ったが➡ 2785 04:13:57,422 --> 04:14:01,426 負け戦で 名を上げることもかなわず…》 2786 04:14:06,431 --> 04:14:10,268 ((楠木正成:そなたはいつも 闇の中におられますなぁ。 2787 04:14:10,268 --> 04:14:14,106 追っ手の来ない どこか遠くへ逃げられよ。 2788 04:14:14,106 --> 04:14:18,610 いずこかには 光差す地もあるでござろう)) 2789 04:14:20,946 --> 04:14:23,949 《ウソをつくな 楠木殿。 2790 04:14:23,949 --> 04:14:28,153 光など どこにもないではないか》 2791 04:14:30,622 --> 04:14:37,562 《んっ…? なんだ? 目の前で… 輝いているのは》 2792 04:14:37,562 --> 04:14:49,741 ♬~ 2793 04:14:49,741 --> 04:14:52,410 《勝てるはずがない。 2794 04:14:52,410 --> 04:14:58,116 この地獄で こんなに無垢に 笑えるヤツは… 人じゃない》 2795 04:15:00,418 --> 04:15:05,757 《こんな俺にも笑ってくれるのか。 2796 04:15:05,757 --> 04:15:10,061 仏… 様…》 2797 04:15:15,433 --> 04:15:18,770 ハァ… ハァ…。 2798 04:15:18,770 --> 04:15:23,608 <「慈悲の刃で始まれど➡ 2799 04:15:23,608 --> 04:15:29,281 終わる頃には地獄絵図。 2800 04:15:29,281 --> 04:15:32,884 乱世の鬼を誅するは➡ 2801 04:15:32,884 --> 04:15:37,889 鬼か仏か。 2802 04:15:37,889 --> 04:15:42,594 鬼心仏刀」> 2803 04:15:46,231 --> 04:15:48,733 ホントすごいよ若様。 2804 04:15:48,733 --> 04:15:52,237 私たち2人で 歯が立たなかった大物なのに。 2805 04:15:52,237 --> 04:15:55,407 吹雪殿が授けてくれた 技のおかげだ。 2806 04:15:55,407 --> 04:16:00,579 確かに。 まさか内小手打って 逃げ回るだけで倒せるとはな~。 2807 04:16:00,579 --> 04:16:03,748 臆病剣すごい! 言い方! 2808 04:16:03,748 --> 04:16:08,086 大将の死を知らせて回れば 残りの敵は逃げ出すはず。 2809 04:16:08,086 --> 04:16:10,088 さぁ あと一息…。 (兵士たちの雄たけび) 2810 04:16:10,088 --> 04:16:12,257 (2人)あっ。 (兵士たちの雄たけび) 2811 04:16:12,257 --> 04:16:15,093 (雄たけび) 2812 04:16:15,093 --> 04:16:18,263 (弧次郎)マジかよ! 貞宗が来やがった! 2813 04:16:18,263 --> 04:16:20,265 あっ…。 2814 04:16:20,265 --> 04:16:23,268 (貞宗)また貴様か 小僧~っ! 2815 04:16:23,268 --> 04:16:25,270 えっ!? うっ…。 2816 04:16:25,270 --> 04:16:28,106 また貴様かは こっちのせりふだ! 2817 04:16:28,106 --> 04:16:30,775 人の領地を侵してるのは そっちでしょ! 2818 04:16:30,775 --> 04:16:33,211 黙れぃ! これが乱世ぞ! 2819 04:16:33,211 --> 04:16:36,715 その目玉 蛇にあげて 丸飲みするか観察したい。 2820 04:16:36,715 --> 04:16:38,717 (2人)どうしたの!? 2821 04:16:38,717 --> 04:16:40,886 (弧次郎)懲りねえな この目玉おやじ! 2822 04:16:40,886 --> 04:16:42,888 (貞宗)人を妖怪のように言うな! 2823 04:16:42,888 --> 04:16:45,056 (亜也子)ほぼ妖怪でしょ その目玉! 2824 04:16:45,056 --> 04:16:48,727 なんだと~! 《この瞬間に正面口から援軍とは。 2825 04:16:48,727 --> 04:16:53,231 さすがは小笠原貞宗。 戦の勘所を押さえている。 2826 04:16:53,231 --> 04:16:57,569 他の味方も 今いる敵の対処で手いっぱいだ。 2827 04:16:57,569 --> 04:17:00,238 こうなっては勝ち目がない。 2828 04:17:00,238 --> 04:17:02,574 村の南には敵がいない。 2829 04:17:02,574 --> 04:17:05,577 味方をまとめて そこから脱出を…》 2830 04:17:05,577 --> 04:17:08,580 あっ… なにっ!? 2831 04:17:08,580 --> 04:17:10,749 南からも敵軍!? 2832 04:17:10,749 --> 04:17:13,752 違う。 2833 04:17:13,752 --> 04:17:16,755 (玄蕃)あ~らよっと! 2834 04:17:16,755 --> 04:17:18,757 (爆発音) 2835 04:17:18,757 --> 04:17:20,759 (助房)あの火は! 2836 04:17:23,261 --> 04:17:28,433 (亜也子)あっ 諏訪大社の援軍だ! ギリ 間に合った! 2837 04:17:28,433 --> 04:17:30,435 まずいっ! 2838 04:17:30,435 --> 04:17:34,205 引くぞ! 近くで戦う 瘴奸の兵のみ回収せい! 2839 04:17:34,205 --> 04:17:36,374 ですが 貞宗殿…。 2840 04:17:36,374 --> 04:17:40,578 諏訪の本軍と 本格的に戦う用意はしておらぬ! 2841 04:17:44,215 --> 04:17:46,217 んっ…。 2842 04:17:46,217 --> 04:17:51,222 《戦は野外でしておるのに 扉の内側に血?》 2843 04:17:51,222 --> 04:17:54,059 (盛高)頼重様! 貞宗とおぼしき軍が➡ 2844 04:17:54,059 --> 04:17:57,228 撤退します! (頼重)国境まで追い払え。 2845 04:17:57,228 --> 04:18:01,032 時継は村周辺の賊を掃討せよ。 はい。 2846 04:18:03,068 --> 04:18:05,737 チッ! 逃げやがった。 よっ。 2847 04:18:05,737 --> 04:18:08,239 玄蕃! 感謝しろよ。 2848 04:18:08,239 --> 04:18:11,743 俺が全力で馬を飛ばしたから 間に合ったんだ。 2849 04:18:11,743 --> 04:18:15,914 まぁ… 道中で~。 2850 04:18:15,914 --> 04:18:19,417 色っぽい女見て 失血死しそうになったときは➡ 2851 04:18:19,417 --> 04:18:23,088 肝を冷やしたが。 お前が死んでんじゃねえよ! 2852 04:18:23,088 --> 04:18:25,090 あっちはいない! 向こうだ! 2853 04:18:30,428 --> 04:18:32,430 頼重殿。 2854 04:18:37,702 --> 04:18:40,205 よく ご無事で。 2855 04:18:40,205 --> 04:18:43,308 あっ… はい。 2856 04:18:46,544 --> 04:18:51,549 少し 痛いです。 頼重殿。 2857 04:18:51,549 --> 04:19:01,059 ♬~ 2858 04:19:01,059 --> 04:19:04,896 んっ! 貞宗殿 瘴奸が。 2859 04:19:04,896 --> 04:19:07,565 悪運の強いヤツよ。 2860 04:19:07,565 --> 04:19:10,902 あと少し 止血が遅れれば死んでいたわ。 2861 04:19:10,902 --> 04:19:15,573 なぜ… 救援を出そうと? 2862 04:19:15,573 --> 04:19:20,078 貴様らが 虐殺に時間を 浪費している報告が入った。 2863 04:19:20,078 --> 04:19:24,416 その隙を見逃すほど 諏訪の対応は甘くはないわ。 2864 04:19:24,416 --> 04:19:27,585 誰が領民を殺せと言った。 2865 04:19:27,585 --> 04:19:31,089 無人の領地を手に入れても 税収は増えぬわ➡ 2866 04:19:31,089 --> 04:19:36,027 バカ者めが。 なんなりと処罰を。 2867 04:19:36,027 --> 04:19:41,533 だが こたびの作戦での 貴様の戦略眼は卓越していた。 2868 04:19:41,533 --> 04:19:45,870 小さな領地を与えるゆえ そこで牙を研げ。 2869 04:19:45,870 --> 04:19:48,873 いずれ来る 諏訪との決戦のために。 2870 04:19:48,873 --> 04:19:52,210 以後 貴様は賊であるを禁ずる。 2871 04:19:52,210 --> 04:19:55,880 武士としてのみ わしに仕えい。 2872 04:19:55,880 --> 04:20:07,225 ♬~ 2873 04:20:07,225 --> 04:20:09,227 御意。 2874 04:20:09,227 --> 04:20:13,231 《んっ…? 瞳から賊が消えておる。 2875 04:20:13,231 --> 04:20:16,034 血と一緒に 毒気まで抜かれたか?》 2876 04:20:18,069 --> 04:20:20,405 <悪党はこの後➡ 2877 04:20:20,405 --> 04:20:26,244 次第に強大化した守護大名の 支配下に入り 消えていく。 2878 04:20:26,244 --> 04:20:31,416 奔放な賊侍たちが 最後に花を咲かせた舞台。 2879 04:20:31,416 --> 04:20:34,619 それが この時代である> 2880 04:20:40,925 --> 04:20:42,927 頼重殿。 2881 04:20:42,927 --> 04:20:46,598 この村も私も 生き残れたのはすべて➡ 2882 04:20:46,598 --> 04:20:48,600 この吹雪殿のおかげ。 2883 04:20:48,600 --> 04:20:52,937 どうか 諏訪大社から特別な計らいを。 2884 04:20:52,937 --> 04:20:55,607 ああっ! おぉ~ そうですか! 2885 04:20:55,607 --> 04:20:58,109 むろん褒賞は弾みますぞ~! 2886 04:20:58,109 --> 04:21:02,447 あ… あと 吹雪殿を 我が郎党に迎えたいのですが。 2887 04:21:02,447 --> 04:21:06,951 よいですな! えっ? 待って長寿丸殿。 2888 04:21:06,951 --> 04:21:10,955 友にはなりたいが 郎党になるのは話が別です! 2889 04:21:10,955 --> 04:21:14,125 自分が仕えたいのは 天下を狙える主君です。 2890 04:21:14,125 --> 04:21:17,295 あなたの主君の 諏訪殿ならともかく…。 2891 04:21:17,295 --> 04:21:19,297 うっ…。 2892 04:21:26,638 --> 04:21:31,643 鎌倉幕府執権 北条高時の遺児 北条時行。 2893 04:21:31,643 --> 04:21:34,078 一応 天下を狙っている。 2894 04:21:34,078 --> 04:21:36,080 ぶ~っ! 2895 04:21:36,080 --> 04:21:38,750 はあ~っ!? 2896 04:21:38,750 --> 04:21:40,919 隠していてすまない。 2897 04:21:40,919 --> 04:21:43,254 素性を明かすのは 頼重殿に➡ 2898 04:21:43,254 --> 04:21:45,423 相談してからと決めていたので。 イエーイ。 2899 04:21:45,423 --> 04:21:51,095 《大きな何かを隠しているとは 思っていたが…。 2900 04:21:51,095 --> 04:21:54,098 でかすぎた! 2901 04:21:54,098 --> 04:21:57,769 庶民としてなら ただの優しい逃げ上手。 2902 04:21:57,769 --> 04:22:01,940 だがそこに 「北条の子」という 条件が付けば…。 2903 04:22:01,940 --> 04:22:06,144 すべての能力が 恐ろしい武器に化ける!》 2904 04:22:09,280 --> 04:22:11,583 《これは熱い》 2905 04:22:13,785 --> 04:22:19,457 自分の粟飯代は高いですよ。 それでいいなら 我が君。 2906 04:22:19,457 --> 04:22:21,459 あはっ…。 2907 04:22:21,459 --> 04:22:28,466 ♬~ 2908 04:22:28,466 --> 04:22:31,803 《この王子が隠した魅力を すべて引き出し➡ 2909 04:22:31,803 --> 04:22:34,238 天下の舞台へ行ってみよう》 2910 04:22:34,238 --> 04:22:37,075 諏訪大社じゃ粟じゃなくて➡ 2911 04:22:37,075 --> 04:22:40,912 お米食べても大丈夫だけど。 マジで! 極楽かね!? 2912 04:22:40,912 --> 04:22:44,749 コイツ ホントさえてんのか 抜けてんのか よくわからん。 2913 04:22:44,749 --> 04:22:46,851 アハハ…。 2914 04:30:34,251 --> 04:30:43,761 (念仏) 2915 04:30:43,761 --> 04:30:47,264 《時行:私が村を守りたいと 望んだ結果➡ 2916 04:30:47,264 --> 04:30:50,434 死んだ武士がいる。 2917 04:30:50,434 --> 04:30:54,939 将になるなら 心しないと》 2918 04:30:54,939 --> 04:30:58,943 (頼重)長寿丸。 あっ! 2919 04:30:58,943 --> 04:31:04,448 こたびのこと 改めて 感謝と謝罪を申し上げます。 2920 04:31:04,448 --> 04:31:08,786 あっ いや 私のほうこそ 勝手な行動を…。 2921 04:31:08,786 --> 04:31:11,956 いえ 大助かりでした。 2922 04:31:11,956 --> 04:31:14,625 吹雪が指摘したとおり➡ 2923 04:31:14,625 --> 04:31:18,629 この村は 誰もが気付かなかった 急所でした。 2924 04:31:18,629 --> 04:31:22,299 これからは 守りの兵を駐屯させます。 2925 04:31:22,299 --> 04:31:25,803 孤児たちは どうなりますか? 2926 04:31:25,803 --> 04:31:27,805 フッ…。 2927 04:31:27,805 --> 04:31:31,142 当分 諏訪大社で引き取りまする。 2928 04:31:31,142 --> 04:31:36,080 皆 吹雪と時行様に感謝していて 異存はないと。 2929 04:31:36,080 --> 04:31:38,082 そうか…。 2930 04:31:38,082 --> 04:31:41,252 それと…。 2931 04:31:41,252 --> 04:31:44,922 時行様を 危険にさらしてしまった以上➡ 2932 04:31:44,922 --> 04:31:48,626 わたくしのことも 正直に言わねばなりませぬ。 2933 04:31:50,761 --> 04:31:55,099 未来が… 見えない時期? 2934 04:31:55,099 --> 04:31:58,936 ご存じのとおり おぼろげな未来ばかりですが➡ 2935 04:31:58,936 --> 04:32:03,607 まったく見えないとなると いざというとき困るものです。 2936 04:32:03,607 --> 04:32:07,111 皆には内緒にしておいてください。 2937 04:32:07,111 --> 04:32:11,282 神の力は あると思えば そこにある。 2938 04:32:11,282 --> 04:32:15,786 それに よりどころを求める者も いるのです。 2939 04:32:15,786 --> 04:32:18,622 その上で 時行様。 あっ! 2940 04:32:18,622 --> 04:32:21,625 ほんの少しばかり わたくしが力を取り戻す➡ 2941 04:32:21,625 --> 04:32:23,627 手伝いをしてほしいのです。 2942 04:32:23,627 --> 04:32:26,297 あ…! んっ。 2943 04:32:26,297 --> 04:32:29,800 時行様にも知っておいて いただきたいのです。 2944 04:32:29,800 --> 04:32:31,969 私の力の源泉を。 2945 04:32:31,969 --> 04:32:34,071 この世にはまだ➡ 2946 04:32:34,071 --> 04:32:39,376 武力や知力で測れない 不可思議な力が残っていることを。 2947 04:34:23,947 --> 04:34:26,283 (亜也子)うな… ぎ? 2948 04:34:26,283 --> 04:34:30,621 若様の命なら 天竜川行って捕ってくるけど。 2949 04:34:30,621 --> 04:34:32,723 (弧次郎)どうしたんスか? いきなり。 2950 04:34:32,723 --> 04:34:34,725 ううっ…! えっ? あっ? 2951 04:34:34,725 --> 04:34:36,727 (2人)んっ? 2952 04:34:36,727 --> 04:34:42,566 すまない…。 何か 突然 食べたくなって…。 2953 04:34:42,566 --> 04:34:45,235 ((くれぐれも皆には 内緒ですぞ~! 2954 04:34:45,235 --> 04:34:48,572 わたくしが神の力を なくしていることは)) 2955 04:34:48,572 --> 04:34:50,574 くぅ! (2人)あっ? 2956 04:34:50,574 --> 04:34:52,743 えへへへ…。 2957 04:34:52,743 --> 04:34:56,747 神の力を取り戻すのに なぜ うなぎなのです? 2958 04:34:56,747 --> 04:34:58,849 あっ。 2959 04:35:01,919 --> 04:35:05,756 以前も うなぎを食べたら 治ったのです。 2960 04:35:05,756 --> 04:35:09,760 失われた神力が戻るきっかけは さまざまでした。 2961 04:35:09,760 --> 04:35:13,931 過去を参考に 一つ一つ 試すしかありますまい。 2962 04:35:13,931 --> 04:35:16,433 うなぎは諏訪の名産品➡ 2963 04:35:16,433 --> 04:35:19,770 冬は脂がたっぷり乗って 身もやわらかく…! 2964 04:35:19,770 --> 04:35:26,276 ぬぅ! むっ う~っ! 2965 04:35:26,276 --> 04:35:31,115 全身に力が みなぎるぅ~! 2966 04:35:31,115 --> 04:35:35,386 う~ん…。 ですが神力は戻りませぬな。 2967 04:35:35,386 --> 04:35:38,222 うなぎではなかったようだ。 2968 04:35:38,222 --> 04:35:40,724 (誉)行者にんにく? 2969 04:35:40,724 --> 04:35:43,894 ちょっと… 食べてみたく…? (吹雪)うっ うなぎ! 2970 04:35:43,894 --> 04:35:46,063 なり… まして… へへ…。 うなぎを焼いてるニオイがするっ! 2971 04:35:46,063 --> 04:35:48,065 どこだ~! (誉)フフッ…。 2972 04:35:48,065 --> 04:35:51,735 (栄)フフ いいですよ。 裏山で採ってきます。 2973 04:35:51,735 --> 04:35:56,573 山で修行する山伏が 好んで食べる山菜です。 2974 04:35:56,573 --> 04:36:00,077 刺激的な香りが…。 う~…。 2975 04:36:00,077 --> 04:36:03,747 魔を払う力を呼び起こします。 う~…。 2976 04:36:03,747 --> 04:36:08,419 でも… これでもないですなぁ。 2977 04:36:08,419 --> 04:36:11,255 この縄を? 2978 04:36:11,255 --> 04:36:14,091 ワンワン! ええ もちろんかまいませんが! 2979 04:36:14,091 --> 04:36:17,428 (盛高)巫女装束… ですか。 2980 04:36:17,428 --> 04:36:19,930 倉庫に いくらでもありますが…。 2981 04:36:22,599 --> 04:36:24,935 なぜに そんなものを…? うっ! 2982 04:36:24,935 --> 04:36:28,439 いや… 神社の服に少し興味が…。 2983 04:36:28,439 --> 04:36:32,109 えっ エヘヘヘ… フヒッ…。 んっ…? 2984 04:36:32,109 --> 04:36:35,045 ササ… サササ…。 ササササ…。 (玄蕃)だら~ん…。 あっ!? 2985 04:36:35,045 --> 04:36:37,848 ササ… サササ…。 ササササ…。 2986 04:36:41,051 --> 04:36:44,054 サササ…。 うん? 2987 04:36:46,223 --> 04:36:48,225 よし! 2988 04:36:48,225 --> 04:36:52,896 ((神道では 男も女も等しく不可欠。 2989 04:36:52,896 --> 04:36:56,066 とりわけ 巫女の役割は重要です。 2990 04:36:56,066 --> 04:37:00,237 今回のことは 巫女たちには秘密なので…。 2991 04:37:00,237 --> 04:37:05,075 人形を使って 神力を取り戻す儀式をします)) 2992 04:37:05,075 --> 04:37:08,245 ふぅ…。 んっ…。 2993 04:37:08,245 --> 04:37:11,248 巫女? 2994 04:37:11,248 --> 04:37:13,250 いや! これじゃあ ダメだ! 2995 04:37:13,250 --> 04:37:16,753 こんなの巫女じゃない! 必要なのは巫女なんだ! 2996 04:37:16,753 --> 04:37:19,923 巫女~っ! 2997 04:37:19,923 --> 04:37:22,426 出来た~! 2998 04:37:22,426 --> 04:37:26,763 (鼻歌) 2999 04:37:26,763 --> 04:37:29,766 (亜也子)ヤバいよね…。 んっ! 3000 04:37:29,766 --> 04:37:31,768 (弧次郎)ああ…。 3001 04:37:31,768 --> 04:37:34,204 精のつくもん いっぱい食って…。 3002 04:37:34,204 --> 04:37:38,041 (亜也子)等身大の 巫女人形作って…。 3003 04:37:38,041 --> 04:37:40,377 縄は絶対 縛るためだ。 3004 04:37:40,377 --> 04:37:42,379 (一同)うっ! 3005 04:37:42,379 --> 04:37:45,549 ふぅ… 若。 3006 04:37:45,549 --> 04:37:48,719 性癖… エグいな…。 ((エヘヘヘ…)) 3007 04:37:48,719 --> 04:37:52,222 (盛高)まさか… 時行様が あの年で➡ 3008 04:37:52,222 --> 04:37:54,224 そんな高度な領域に? あっ ああ…。 3009 04:37:54,224 --> 04:37:57,394 わかってねえな 盛高よぉ。 3010 04:37:57,394 --> 04:38:00,397 ぼんぼんほど ド変態に育つもんだ~。 3011 04:38:00,397 --> 04:38:05,569 落ち着いて。 主君が ド変態だからといって➡ 3012 04:38:05,569 --> 04:38:09,072 皆さんの忠義に変わりはないはず。 3013 04:38:09,072 --> 04:38:11,074 (弧次郎)ああ! そうだな➡ 3014 04:38:11,074 --> 04:38:14,244 すべては若の 鎌倉幕府再興のため! 3015 04:38:14,244 --> 04:38:17,247 たとえどんなに ド変態幕府であろうとも! 3016 04:38:17,247 --> 04:38:21,084 (亜也子)私も! 郎党として 武とド変態を極めるよ! 3017 04:38:21,084 --> 04:38:24,087 (賛同する声) 3018 04:38:26,757 --> 04:38:29,259 頼重~っ! えっ? 3019 04:38:29,259 --> 04:38:33,530 な… なんですか 血相変えて。 うなぎ お代わりしてる場合か! 3020 04:38:33,530 --> 04:38:37,034 郎党たちに とんでもない誤解を 受けているっ! 3021 04:38:37,034 --> 04:38:40,370 訳のわからん あなたの 秘密のおつかいのせいだ! 3022 04:38:40,370 --> 04:38:43,874 いいではありませぬか。 少し不可解な君主のほうが➡ 3023 04:38:43,874 --> 04:38:47,878 謎の威厳が出るものです。 ドン引きされてんの~! 3024 04:38:47,878 --> 04:38:49,880 一緒に来い! 3025 04:38:49,880 --> 04:38:52,215 みんなに話して誤解を解く! あ~…。 3026 04:38:52,215 --> 04:38:55,552 神力の秘密など知ったことか~! 3027 04:38:55,552 --> 04:38:57,721 ま… まぁまぁ。 3028 04:38:57,721 --> 04:39:03,060 あと一つ! あと一つだけ お願いいたしまする。 3029 04:39:03,060 --> 04:39:05,729 ここから歩いて1里ほど。 3030 04:39:05,729 --> 04:39:08,232 諏訪大社のご神体でもある守屋山。 3031 04:39:08,232 --> 04:39:12,736 そこに流れる 聖なる沢の水を くんできてくだされ。 3032 04:39:12,736 --> 04:39:15,072 たぶん あれ飲めば一発です。 3033 04:39:15,072 --> 04:39:17,240 うっ うっ…。 3034 04:39:17,240 --> 04:39:20,577 じゃあ 最初にそれを言え~っ! 3035 04:39:20,577 --> 04:39:25,082 うなぎとにんにく 食べたかったもので~! 3036 04:39:25,082 --> 04:39:27,084 はぁ…。 3037 04:39:27,084 --> 04:39:29,920 私は何をしているんだ…。 3038 04:39:29,920 --> 04:39:33,357 いつもの頼重殿の 気まぐれな遊びに➡ 3039 04:39:33,357 --> 04:39:35,859 つきあわされてる だけじゃないか…。 3040 04:39:37,861 --> 04:39:42,532 第一 神力など存在するのか いまだに怪しい。 3041 04:39:42,532 --> 04:39:46,703 これまで見せた力だって すべて偶然かもしれない。 3042 04:39:46,703 --> 04:39:49,373 あれだけの軍勢を率いれるんだ。 3043 04:39:49,373 --> 04:39:52,542 あやふやな力に頼る必要は ないだろうに。 3044 04:39:52,542 --> 04:39:54,544 (鈴の音) 3045 04:39:54,544 --> 04:39:57,381 んっ! あっ…。 3046 04:39:57,381 --> 04:40:00,384 (鈴の音) 3047 04:40:00,384 --> 04:40:02,719 あっ! 3048 04:40:02,719 --> 04:40:10,394 ♬~ 3049 04:40:10,394 --> 04:40:12,396 んっ! 3050 04:40:12,396 --> 04:40:15,899 《光…?》 3051 04:40:15,899 --> 04:40:17,901 (鈴の音) 3052 04:40:17,901 --> 04:40:22,239 《あれは 神に奉納する神楽舞…。 3053 04:40:22,239 --> 04:40:24,408 錯覚か…? 3054 04:40:24,408 --> 04:40:27,911 無数の光と 戯れているように見える…》 3055 04:40:27,911 --> 04:40:31,415 (鈴の音) 3056 04:40:31,415 --> 04:40:33,417 (雫)あぁ…! 3057 04:40:33,417 --> 04:40:36,086 兄様! どうしてここへ? 3058 04:40:36,086 --> 04:40:39,423 あっ いや… 少し 水をくみに…。 3059 04:40:39,423 --> 04:40:43,593 ハッ! 雫こそ こんな所で何を? 3060 04:40:43,593 --> 04:40:47,597 彼らと一緒に祈っていました。 3061 04:40:47,597 --> 04:40:51,935 兄様の悲願成就を。 諏訪の繁栄を。 3062 04:40:51,935 --> 04:40:56,840 この世の平穏を。 彼ら…? 3063 04:40:58,942 --> 04:41:03,780 そっか。 兄様を ここに来させたということは➡ 3064 04:41:03,780 --> 04:41:07,617 父様が見せたいと思ったんですね。 3065 04:41:07,617 --> 04:41:09,953 う~ん…? 兄様。 3066 04:41:09,953 --> 04:41:12,456 んっ。 少しかがんで。 3067 04:41:12,456 --> 04:41:15,792 んっ? 3068 04:41:15,792 --> 04:41:18,095 目をつぶって。 3069 04:41:26,970 --> 04:41:31,308 これで兄様の目にも 少しの間 見えるはず。 3070 04:41:31,308 --> 04:41:34,911 目を… 開けて。 3071 04:41:40,083 --> 04:41:42,419 これ… は…! 3072 04:41:42,419 --> 04:41:45,922 諏訪の神域に住まう神獣たち。 3073 04:41:45,922 --> 04:41:49,092 なんら力を 貸してくれることはないけど➡ 3074 04:41:49,092 --> 04:41:51,895 ここで祈ると 見守ってくれるんです。 3075 04:41:53,930 --> 04:41:56,433 ちょ よく見たら 牡丹がいるじゃん! 3076 04:41:56,433 --> 04:41:59,269 なんか最近 転入してきたみたい。 3077 04:41:59,269 --> 04:42:04,941 《幻でも 見てるのか…? こんなのが この世に…》 3078 04:42:04,941 --> 04:42:07,110 < この時代は➡ 3079 04:42:07,110 --> 04:42:11,782 人と不思議が共存していた 最後の時代だった。 3080 04:42:11,782 --> 04:42:14,951 妖怪を見たら大地震が起きた。 3081 04:42:14,951 --> 04:42:17,788 天狗が街じゅうを飛び回った。 3082 04:42:17,788 --> 04:42:23,126 そんな話が公的な文書に 事実扱いで記されている> 3083 04:42:23,126 --> 04:42:26,296 ((蒙古襲来で 元軍 沈めた神風ね。 3084 04:42:26,296 --> 04:42:29,466 あれ うちが祈って 吹かせたんですよ)) 3085 04:42:29,466 --> 04:42:32,903 < こんなことも 手柄として真剣に主張し➡ 3086 04:42:32,903 --> 04:42:36,406 多くの寺社が 実際に恩賞をもらっている。 3087 04:42:36,406 --> 04:42:41,244 この当時 祈ることは 現実的な公共事業であり➡ 3088 04:42:41,244 --> 04:42:44,414 ばく大な予算が 注ぎ込まれていた> 3089 04:42:44,414 --> 04:42:47,918 (雫)父様に頼まれてきたんでしょ。 3090 04:42:53,423 --> 04:42:57,093 はい。 たぶん 神力が弱まっているのかな。 3091 04:42:57,093 --> 04:42:59,095 ありがとう。 3092 04:43:03,600 --> 04:43:06,436 《不可思議を垣間見た…。 3093 04:43:06,436 --> 04:43:08,772 だが どれもおぼろげ。 3094 04:43:08,772 --> 04:43:13,109 この世に影響を与えそうにない かすかな存在だ。 3095 04:43:13,109 --> 04:43:18,615 頼重殿は なぜ これを私に見せた…。 3096 04:43:18,615 --> 04:43:21,451 そして 雫。 3097 04:43:21,451 --> 04:43:25,121 君のことも よく知らない…》 3098 04:43:25,121 --> 04:43:53,750 ♬~ 3099 04:43:53,750 --> 04:43:57,754 (尊氏)うん。 よく描けた…。 3100 04:43:59,923 --> 04:44:02,759 (落ちる音) 3101 04:44:02,759 --> 04:44:05,095 直義をここへ。 3102 04:44:05,095 --> 04:44:09,099 天下をえがく話を始めよう。 3103 04:44:11,601 --> 04:44:14,938 ただよし~! 3104 04:44:14,938 --> 04:44:18,441 よく来た! 朝廷の激務で疲労はないか? 3105 04:44:20,610 --> 04:44:22,946 体調管理は完璧です。 3106 04:44:22,946 --> 04:44:25,615 兄上のほうも お変わりなく…。 3107 04:44:25,615 --> 04:44:27,951 早速 用件に入るのだが➡ 3108 04:44:27,951 --> 04:44:32,122 お前に 鎌倉へ赴き…。 3109 04:44:32,122 --> 04:44:34,391 守りを固めてほしいんだ。 3110 04:44:34,391 --> 04:44:37,727 いつもの 「勘」ですか? 3111 04:44:37,727 --> 04:44:39,729 ああ。 3112 04:44:39,729 --> 04:44:44,067 北条の残党が そろそろ 乱を起こしそうな予感がする。 3113 04:44:44,067 --> 04:44:46,069 フッ…。 3114 04:44:46,069 --> 04:44:49,072 兄上の勘は 昔からよく当たる。 3115 04:44:49,072 --> 04:44:52,242 子どもの頃 宝の隠し場所を➡ 3116 04:44:52,242 --> 04:44:55,745 三日三晩かけて 暗号にしたことがあったが…。 3117 04:44:55,745 --> 04:44:58,748 ((よし。 兄上でも これは解けまい! (いびき) 3118 04:44:58,748 --> 04:45:02,752 宝探しか! おもしろいな! よ~し➡ 3119 04:45:02,752 --> 04:45:07,757 師直の部屋の床下辺りから 探してみ~ようっと!)) 3120 04:45:07,757 --> 04:45:11,761 (直義)暗号を渡す前に 勘で当てられてしまった…。 3121 04:45:11,761 --> 04:45:15,865 ((家じゅうの誰一人解けない 暗号に仕上げてたのに…)) 3122 04:45:19,436 --> 04:45:21,605 あっ! 3123 04:45:21,605 --> 04:45:25,275 お前には 勘で勝てても 頭脳はかなわん。 3124 04:45:25,275 --> 04:45:28,278 どうせ すでに頭の中では…。 3125 04:45:28,278 --> 04:45:30,780 ええ。 3126 04:45:30,780 --> 04:45:35,885 鎌倉の防衛策を 100とおりほど思索中です。 3127 04:45:35,885 --> 04:45:38,221 京と鎌倉を➡ 3128 04:45:38,221 --> 04:45:41,391 我ら兄弟で盤石にすれば➡ 3129 04:45:41,391 --> 04:45:45,228 国内の武家は すべて足利に従いましょう。 3130 04:45:45,228 --> 04:45:47,564 うん! 3131 04:45:47,564 --> 04:45:49,899 ところで 100は盛り過ぎだ。 3132 04:45:49,899 --> 04:45:55,572 ホントは14とおりぐらいだろ? それ普通 勘で当てられます? 3133 04:45:55,572 --> 04:45:58,575 (笑い声) 3134 04:45:58,575 --> 04:46:01,911 <武とカリスマと直感の尊氏。 3135 04:46:01,911 --> 04:46:05,081 知と冷徹と理論の直義。 3136 04:46:05,081 --> 04:46:11,588 正反対のタイプの俊才2人だが 兄弟仲は すこぶるよかった> 3137 04:46:11,588 --> 04:46:13,590 あっ! 3138 04:46:13,590 --> 04:46:16,593 そうだ! (走り去る足音) 3139 04:46:16,593 --> 04:46:19,262 見てくれ 直義! 3140 04:46:19,262 --> 04:46:22,432 また御仏の絵を描いたんだ! 3141 04:46:22,432 --> 04:46:25,101 (走り去る足音) 3142 04:46:25,101 --> 04:46:27,103 ふぅ…。 3143 04:46:27,103 --> 04:46:30,106 いやぁ 御仏はいい…。 3144 04:46:30,106 --> 04:46:34,544 見てるだけで 心が満ちる…。 3145 04:46:34,544 --> 04:46:36,546 んっ! 3146 04:46:38,548 --> 04:46:40,850 んっ…。 あぁ…。 3147 04:46:43,053 --> 04:46:45,355 うっ! 3148 04:46:50,560 --> 04:46:52,896 兄上。 3149 04:46:52,896 --> 04:46:54,898 んっ? 3150 04:46:54,898 --> 04:46:58,568 北山産の極上の杉板が 手に入りまして➡ 3151 04:46:58,568 --> 04:47:03,406 ちょうど この部屋の板壁に どうかと思っていたのですが…。 3152 04:47:03,406 --> 04:47:05,909 そうか? 3153 04:47:05,909 --> 04:47:09,913 こうしましょう! 杉板は タダで差し上げます。 3154 04:47:09,913 --> 04:47:13,750 代わりに この見事な御仏の絵…。 あっ! 3155 04:47:13,750 --> 04:47:16,352 直義がいただいても よいでしょうか? フフッ。 3156 04:47:18,588 --> 04:47:22,425 おお! お前も 御仏をわかってくれるか! 3157 04:47:22,425 --> 04:47:24,427 好きに持っていけ! 3158 04:47:26,429 --> 04:47:32,102 鎌倉のこと 万事よろしく頼んだぞ! 3159 04:47:32,102 --> 04:47:37,107 (遠ざかる足音) 3160 04:47:39,375 --> 04:47:41,778 ふぅ…。 3161 04:47:43,713 --> 04:47:45,715 誰か! 3162 04:47:45,715 --> 04:47:53,223 《最近の兄上は 勘が鋭いとか そういう域を超えている…。 3163 04:47:53,223 --> 04:47:56,226 人間なのかと疑いすらする》 3164 04:47:56,226 --> 04:48:00,563 御仏だけ保存して あとは焼け。 (2人)はっ。 3165 04:48:00,563 --> 04:48:05,401 兄上の信者に こんな絵は見せられない。 3166 04:48:05,401 --> 04:48:09,739 兄上は 自分で 気が付いているのだろうか。 3167 04:48:09,739 --> 04:48:12,242 御仏のことを…。 3168 04:48:12,242 --> 04:48:17,413 エサとしか 認識していないことに…。 3169 04:48:17,413 --> 04:48:20,917 <鎌倉を奪った足利尊氏。 3170 04:48:20,917 --> 04:48:24,587 その鎌倉を防衛する足利直義。 3171 04:48:24,587 --> 04:48:29,425 天下に立った兄弟と 北条時行が激突するまで➡ 3172 04:48:29,425 --> 04:48:31,427 1年半を切っていた> 3173 04:48:31,427 --> 04:48:35,532 ははははは~! やはり雫は わたくしの不調を➡ 3174 04:48:35,532 --> 04:48:39,369 お見通しでしたか~! 彼女は いったい何者ですか? 3175 04:48:39,369 --> 04:48:43,373 そして あの奇怪な光景は…。 3176 04:48:43,373 --> 04:48:47,377 雫のことは雫のこと。 (栓を抜く音) 3177 04:48:47,377 --> 04:48:50,780 いずれ彼女から 話すときもあるでしょう。 3178 04:48:53,383 --> 04:48:57,387 おぉ…! みるみる神力が よみがえってきた! 3179 04:48:59,389 --> 04:49:02,091 気がするぅ~。 「気がする」!? 3180 04:49:04,060 --> 04:49:06,396 あなた様が見た神獣たちは➡ 3181 04:49:06,396 --> 04:49:08,731 神力が形を成したもの。 3182 04:49:08,731 --> 04:49:14,404 神力とは人の目が届かない所に 存在できる力。 3183 04:49:14,404 --> 04:49:18,908 人の目が… 届かない? 3184 04:49:18,908 --> 04:49:22,078 あなた様と同じです 時行様。 3185 04:49:22,078 --> 04:49:25,081 この世に もっと人の目が多く➡ 3186 04:49:25,081 --> 04:49:27,750 社会の監視が発達していたら➡ 3187 04:49:27,750 --> 04:49:32,522 あなた様ほど影響力の大きな お尋ね者は 存在できない。 3188 04:49:32,522 --> 04:49:35,858 先日戦った悪党たちもそう。 3189 04:49:35,858 --> 04:49:38,194 人の目に見えない場所が あるからこそ➡ 3190 04:49:38,194 --> 04:49:41,197 初めて存在できる 「力」なのです。 3191 04:49:41,197 --> 04:49:46,035 ですが今 これらの力は 枯渇しようとしています。 3192 04:49:46,035 --> 04:49:50,373 御恩と奉公で 土地を持つ権利が 保障されると➡ 3193 04:49:50,373 --> 04:49:53,209 人は土地への執着が強くなり➡ 3194 04:49:53,209 --> 04:49:56,379 人が住む範囲が広がりました。 3195 04:49:56,379 --> 04:49:58,881 人の世が広がれば➡ 3196 04:49:58,881 --> 04:50:01,784 目に見えない 場所も力も減っていく。 3197 04:50:04,053 --> 04:50:06,556 このような不可思議も➡ 3198 04:50:06,556 --> 04:50:10,393 不可思議でなくなるのです。 3199 04:50:10,393 --> 04:50:15,398 (氷が割れて隆起する音) 3200 04:50:15,398 --> 04:50:19,736 なっ!? 諏訪湖の氷が真っ二つに!? 3201 04:50:19,736 --> 04:50:23,239 諏訪湖名物 御神渡り。 3202 04:50:23,239 --> 04:50:28,077 今は皆 諏訪明神が 神力で起こすと信じています。 3203 04:50:28,077 --> 04:50:30,413 ですが…。 3204 04:50:30,413 --> 04:50:33,416 より多くの人の目に触れれば➡ 3205 04:50:33,416 --> 04:50:38,588 いずれこれも自然現象として 説明される日が来るでしょう。 3206 04:50:38,588 --> 04:50:44,427 つまり 人の力が増える分だけ 神の力は消えるのです。 3207 04:50:44,427 --> 04:50:46,429 あっ!? 3208 04:50:46,429 --> 04:50:48,931 人が現実だけを 見るようになれば➡ 3209 04:50:48,931 --> 04:50:53,102 神も神力も すべて消えてなくなるでしょう。 3210 04:50:53,102 --> 04:50:56,406 それが時代の流れなのです。 3211 04:51:00,443 --> 04:51:02,779 あっ…。 (風の音) 3212 04:51:02,779 --> 04:51:04,781 うっ! 3213 04:51:06,783 --> 04:51:09,619 よっ… 頼重殿も➡ 3214 04:51:09,619 --> 04:51:12,622 いつかっ… 消えてなくなるのですか…? 3215 04:51:14,624 --> 04:51:18,461 んぅお? 神の後光も完全復活! 3216 04:51:18,461 --> 04:51:23,299 我が神力は不滅ですな~! 後光の光源 そこなの!? 3217 04:51:23,299 --> 04:51:25,802 要するに わたくしが言いたいことは! 3218 04:51:25,802 --> 04:51:27,804 うっ。 3219 04:51:27,804 --> 04:51:33,076 今は見えない力が活躍できる 最後の時代! 3220 04:51:33,076 --> 04:51:35,912 そして あなた様の能力は➡ 3221 04:51:35,912 --> 04:51:38,581 この時代に ぴったりの力! 3222 04:51:38,581 --> 04:51:41,918 あなた様は神ではなく ただの人。 3223 04:51:41,918 --> 04:51:45,088 今を目いっぱい生きなされ。 3224 04:51:45,088 --> 04:51:47,790 よっ…。 んっ…。 3225 04:51:49,759 --> 04:51:51,761 ふっ! 3226 04:51:51,761 --> 04:51:55,598 今いる遊び場所は いずれ溶けてなくなるもの。 3227 04:51:55,598 --> 04:52:00,103 時代の変革期を 心残りなく遊び倒すのです! 3228 04:52:00,103 --> 04:52:02,305 はい! 3229 04:52:04,273 --> 04:52:06,442 あっ。 それはそうと➡ 3230 04:52:06,442 --> 04:52:10,446 頼重殿は 自分の遊びの後始末を ちゃんとして! 3231 04:52:10,446 --> 04:52:12,448 んっ? 3232 04:52:14,450 --> 04:52:17,954 あん! あん! あんな頼重様 見たくなかった。 3233 04:52:17,954 --> 04:52:19,956 見損なったぜ。 3234 04:52:19,956 --> 04:52:24,460 (盛高)時行様を使って 自分の 趣味道具をそろえていたとは。 3235 04:52:24,460 --> 04:52:26,462 すげ~。 3236 04:52:26,462 --> 04:52:29,799 (雫)外で堂々と あれをやる意図が見えない。 3237 04:52:29,799 --> 04:52:33,569 (盛高)わからん。 神のみに 許された遊びなのだろう。 3238 04:52:33,569 --> 04:52:39,242 (玄蕃)高度すぎて 逆に神々しく見えてきたぜ。 3239 04:52:39,242 --> 04:52:46,049 <人に見えない領域すぎて 神力が集まってきたそうな> 3240 05:00:37,253 --> 05:00:40,089 (時行)みんな うれしそうに収穫してるな。 3241 05:00:40,089 --> 05:00:42,758 (吹雪)最近 はやりの 二毛作ですね。 3242 05:00:42,758 --> 05:00:46,095 (雫)裏作の麦は 年貢を取らない約束だから。 3243 05:00:46,095 --> 05:00:48,931 ムギ… ムギ…。 3244 05:00:48,931 --> 05:00:51,934 (弧次郎)重い。 お前の麦への愛が重い。 3245 05:00:51,934 --> 05:00:55,104 《麦かりの4月。 3246 05:00:55,104 --> 05:01:00,609 今 信濃中の民が笑顔だろうか》 3247 05:01:00,609 --> 05:01:03,112 (米丸)二毛作狩りじゃあ! 3248 05:01:03,112 --> 05:01:07,116 お お待ちを! 麦は年貢に取らないのでは? 3249 05:01:07,116 --> 05:01:11,287 黙れ! 北条に尻尾振ってた 犬の分際で! 3250 05:01:11,287 --> 05:01:16,792 罪人どもには ミミズ一匹に至るまで 所有権はないと思え! 3251 05:01:16,792 --> 05:01:18,794 ないと思え! 3252 05:01:18,794 --> 05:01:23,132 ガッハッハッハッハ! 者ども さっさと運び出せ! 3253 05:01:23,132 --> 05:01:25,301 うぅ…。 3254 05:01:25,301 --> 05:01:31,473 (清原)「春は重税 ようよう温くなりゆく我が懐」。 3255 05:01:31,473 --> 05:01:35,411 麻呂世界は今日も平和じゃ。 3256 05:01:35,411 --> 05:01:39,081 (貞宗)あのぉ 国司殿。 んっ? 3257 05:01:39,081 --> 05:01:42,418 表作の米のみ年貢を取る… というのが➡ 3258 05:01:42,418 --> 05:01:46,755 一応の取り決めでございますが…。 それは逆賊➡ 3259 05:01:46,755 --> 05:01:50,259 鎌倉幕府の取り決めであろう。 んっ…。 3260 05:01:50,259 --> 05:01:54,263 麻呂は帝から 直々に任命された国司ぞよ。 3261 05:01:54,263 --> 05:01:58,767 つまり ここ信濃は 麻呂のおきてのもと! 3262 05:01:58,767 --> 05:02:03,272 麻呂世界じゃあ~! 3263 05:02:05,274 --> 05:02:09,611 はぁ…。 時に貞宗殿。 あっ? 3264 05:02:09,611 --> 05:02:13,449 眉はきれいに描くようにと 言っておろうに。 3265 05:02:13,449 --> 05:02:17,453 あっ…。 そなたも京住まいの経験ある身。 3266 05:02:17,453 --> 05:02:19,955 この くそ田舎に毒されて➡ 3267 05:02:19,955 --> 05:02:22,958 みやびを忘れては いけませぬぞえ。 3268 05:02:24,960 --> 05:02:29,298 そ~ら 美しゅうなった。 国司のお墨付きじゃ。 3269 05:02:29,298 --> 05:02:32,234 ほれ かわいく笑え。 3270 05:02:32,234 --> 05:02:36,071 ハッ… ハハハハハハ。 ホッホッホッホ。 3271 05:02:36,071 --> 05:02:38,741 ハハ… アハハハハ…。 3272 05:02:38,741 --> 05:02:40,743 ホッホッホッホ。 3273 05:02:40,743 --> 05:02:42,911 ハハハハ…! ホーッホッホッホ…。 3274 05:02:42,911 --> 05:02:46,081 ハーッハッハッハ! ホーホッホッホッホッホ! 3275 05:02:46,081 --> 05:02:48,083 ⚟お許しを! (2人)あっ? 3276 05:02:48,083 --> 05:02:50,586 どうか その麦だけは…。 3277 05:02:50,586 --> 05:02:53,255 まだほえている犬がおるな。 3278 05:02:53,255 --> 05:02:56,425 どれ 見せしめに 2~3人斬れと伝えよ。 3279 05:02:56,425 --> 05:02:58,427 はっ! 3280 05:02:58,427 --> 05:03:02,765 北条の犬など いくら殺そうが 帝はお許しじゃ。 3281 05:03:02,765 --> 05:03:04,767 んっ…。 3282 05:03:04,767 --> 05:03:07,069 (農民)あぁ… ぎゃあ! 3283 05:03:09,104 --> 05:03:13,776 いざとなれば麻呂の一声で 今日から大軍を呼んでやるわ。 3284 05:03:13,776 --> 05:03:16,779 オーホホホホ…。 3285 05:03:16,779 --> 05:03:23,619 (保科)あの清原という悪徳国司! 我慢の限界だ! 3286 05:03:23,619 --> 05:03:26,288 川中島? (頼重)ええ。 3287 05:03:26,288 --> 05:03:29,792 そこの住人 諏訪神党の保科弥三郎が➡ 3288 05:03:29,792 --> 05:03:34,063 国司の圧政に耐えかねて 兵を挙げたと報告が。 3289 05:03:34,063 --> 05:03:37,733 国司の領地にも 諏訪神党はいるのですか? 3290 05:03:37,733 --> 05:03:43,238 はい。 一族郎党を養うために やむなく敵方に従っています。 3291 05:03:43,238 --> 05:03:48,911 兵力差から見て この反乱 保科には絶対に勝ち目がない。 3292 05:03:48,911 --> 05:03:51,413 (盛高)諏訪は救援を出せません。 3293 05:03:51,413 --> 05:03:56,919 敵地の奥まで大軍を送れば 全面戦争になってしまいます。 3294 05:03:56,919 --> 05:04:00,255 そこで時行様と逃若党に お願いです。 3295 05:04:00,255 --> 05:04:03,926 川中島へ行って 保科と郎党を説得し➡ 3296 05:04:03,926 --> 05:04:05,928 戦いをやめさせ➡ 3297 05:04:05,928 --> 05:04:08,263 無事に逃がしてほしいのです。 あっ…。 3298 05:04:08,263 --> 05:04:11,600 若をずいぶん 危険な任務に行かせるんスね。 3299 05:04:11,600 --> 05:04:15,437 近所の偵察で あんなに心配してたのに。 3300 05:04:15,437 --> 05:04:19,274 あぁ あのときは頼重殿 みっ…! 3301 05:04:19,274 --> 05:04:22,778 時行様の生還は見えているのだ 弧次郎よ。 3302 05:04:22,778 --> 05:04:27,616 見えないのは 諏訪神党が 多く死ぬか 少なく死ぬか。 3303 05:04:27,616 --> 05:04:29,952 たとえ届かぬ遠くにいても➡ 3304 05:04:29,952 --> 05:04:33,555 諏訪明神を信仰する者は 大事な仲間。 3305 05:04:33,555 --> 05:04:37,226 まして保科は義理堅く有能な男。 3306 05:04:37,226 --> 05:04:40,395 小さな争いで 死んでほしくないのです。 3307 05:04:40,395 --> 05:04:43,398 それと時行様。 んっ。 3308 05:04:43,398 --> 05:04:47,903 あなた様の逃げも 次の段階へ進む時です。 3309 05:04:47,903 --> 05:04:50,405 今のままでは あくまで個の逃げ。 3310 05:04:50,405 --> 05:04:54,910 軍を率いる大将としては 足りませぬ。 んっ…。 3311 05:04:54,910 --> 05:05:00,115 軍を一人でも多く逃がしてみせ 逃げ上手の大将となりなされ。 3312 05:05:02,751 --> 05:05:04,920 現地まで2日か。 3313 05:05:04,920 --> 05:05:08,590 (玄蕃)女勢は来ないのかよ 色気がねえな。 3314 05:05:08,590 --> 05:05:13,262 頼重殿が見た未来だと 今回 あの2人は危険だそうだ。 3315 05:05:13,262 --> 05:05:18,100 乱戦も予想されるし 当然でしょうね。 3316 05:05:18,100 --> 05:05:21,436 《若が死なない未来。 3317 05:05:21,436 --> 05:05:24,940 それは俺が付きっきりで 守ればの話かもしれない。 3318 05:05:24,940 --> 05:05:27,776 でも そんなことをしている間に➡ 3319 05:05:27,776 --> 05:05:30,112 味方の軍は殺されていく。 3320 05:05:30,112 --> 05:05:33,549 俺しだいで 死者の数が決まるかもな》 3321 05:05:33,549 --> 05:05:35,717 吹雪。 んっ。 3322 05:05:35,717 --> 05:05:38,720 細かい策が必要なときは 君が頼りだ。 3323 05:05:38,720 --> 05:05:41,056 はい 我が君。 3324 05:05:41,056 --> 05:05:44,893 集団を逃がすとなれば 玄蕃の力が役立つはず。 3325 05:05:44,893 --> 05:05:47,229 あっ? 彼の道具や能力を➡ 3326 05:05:47,229 --> 05:05:51,400 頭に入れておいてくれ。 え~ 教えんの~? 3327 05:05:51,400 --> 05:05:54,236 弧次郎は好きなように動いてくれ。 えっ? 3328 05:05:54,236 --> 05:05:59,541 君も将として期待される身。 私のお守りばかりじゃ退屈だろ。 3329 05:06:01,577 --> 05:06:03,579 うん! 3330 05:06:03,579 --> 05:06:07,249 あのな ぼん。 そのセリフは 戦えるヤツが言うから➡ 3331 05:06:07,249 --> 05:06:09,251 かっこいいんだぞ。 なっ!? 3332 05:06:09,251 --> 05:06:11,587 人を戦えないみたいに言うな! 3333 05:06:11,587 --> 05:06:14,756 私にだって 吹雪に教わった必殺の…。 3334 05:06:14,756 --> 05:06:17,759 臆病剣! そう! 臆病…。 3335 05:06:17,759 --> 05:06:20,929 誰が臆病だ! 臆病な若様~。 3336 05:06:20,929 --> 05:06:22,931 それ以上言うと…! イヒヒ~。 3337 05:06:22,931 --> 05:06:26,935 (吹雪)すでに保科は 臨戦態勢ですね。 3338 05:06:26,935 --> 05:06:31,773 川を防御に 背後の領地を死守する構えか。 3339 05:06:31,773 --> 05:06:34,876 数は数倍 勝ち目なしだ。 3340 05:06:34,876 --> 05:06:38,880 よし 本陣の保科殿に話しにいこう。 3341 05:06:38,880 --> 05:06:41,883 (門番)諏訪大社の御使い? 3342 05:06:41,883 --> 05:06:46,054 はい。 保科殿へのお願いを 伝えに参りました。 3343 05:06:46,054 --> 05:06:49,558 おぉ ご苦労様だね。 小さな御使い様。 3344 05:06:49,558 --> 05:06:51,560 よし 案内しよう。 3345 05:06:51,560 --> 05:06:56,231 ぼんのヤツ 好印象みたいだな。 3346 05:06:56,231 --> 05:07:00,235 (吹雪)我が君は品があるから 人の戦意を和らげられる。 3347 05:07:00,235 --> 05:07:05,407 こういう交渉は適任ですね。 ふふ 照れるよ吹雪。 3348 05:07:05,407 --> 05:07:08,110 褒めるのは結果を出してからだ。 3349 05:07:12,080 --> 05:07:14,082 (保科)諏訪大社の援軍かっ!? 3350 05:07:14,082 --> 05:07:18,253 あひっ! やっ 援軍はないけど お話が…。 3351 05:07:18,253 --> 05:07:20,756 援軍はなしか! 了解だ! 3352 05:07:20,756 --> 05:07:24,092 はい なので 今すぐに軍を引いて…。 3353 05:07:24,092 --> 05:07:27,596 では予定どおり 死ぬぞ! おのおの方~っ! 3354 05:07:27,596 --> 05:07:32,100 (兵たち)おうっ! え~っ! 3355 05:07:32,100 --> 05:07:35,203 たとえ勝ち目がなかろうが 命を捨てても➡ 3356 05:07:35,203 --> 05:07:38,540 我らが意地を見せねばならぬ! (兵たち)おうっ! 3357 05:07:38,540 --> 05:07:42,044 我らは武士! 領地は武士の命! おうっ! 3358 05:07:42,044 --> 05:07:44,212 命のためなら死んで当然! 3359 05:07:44,212 --> 05:07:46,214 (保科)さぁ死ぬぞ! おう! 3360 05:07:46,214 --> 05:07:48,216 (保科)華々しく討ち死にじゃ! 3361 05:07:48,216 --> 05:07:50,519 お~う! これ… 止めるの? 3362 05:07:52,554 --> 05:07:55,557 てか 最初の門番の平和な顔は なんだったの? 3363 05:07:55,557 --> 05:07:58,060 死ぬぞ! 臓物ぶちまけて➡ 3364 05:07:58,060 --> 05:08:00,762 笑顔で死ぬぞ! 顔だけだった! 3365 05:09:41,196 --> 05:09:43,532 (弧次郎)逃げんな若! 3366 05:09:43,532 --> 05:09:47,202 責任持って説得してくださいよ! 無理 無理 無理 無理…! 3367 05:09:47,202 --> 05:09:49,704 あんだけ 死ぬ覚悟決まってる人たちに➡ 3368 05:09:49,704 --> 05:09:53,041 今更 逃げろとか言えないって! 3369 05:09:53,041 --> 05:09:55,210 どうやって死のうかな~。 3370 05:09:55,210 --> 05:09:58,380 俺は矢を100本受けきってから 立ち往生するぜ。 3371 05:09:58,380 --> 05:10:02,384 じゃあ俺は両手を失ったあと 敵に かみついて死んでやる! 3372 05:10:02,384 --> 05:10:05,387 ほら! もはや死が 宴会芸の感覚だよ! 3373 05:10:05,387 --> 05:10:08,056 国司から受けた屈辱の仕打ちが➡ 3374 05:10:08,056 --> 05:10:10,892 よほど誇りを 傷つけたのでしょう。 3375 05:10:10,892 --> 05:10:14,896 ああなると 誇りのために 武士は喜んで死を選ぶ。 3376 05:10:14,896 --> 05:10:18,733 私は首だけの状態で 敵の尻から侵入し➡ 3377 05:10:18,733 --> 05:10:23,572 内臓をすべて むさぼり食ってから 胸から飛び出し 笑顔で死にます。 3378 05:10:23,572 --> 05:10:27,409 あの人は誇りというか もうただの ヤバい人だよ。 3379 05:10:27,409 --> 05:10:29,411 (四宮)ちょっといいか。 (一同)あっ? 3380 05:10:29,411 --> 05:10:32,747 (四宮)本当にお前ら 諏訪大社の御使い様か? 3381 05:10:32,747 --> 05:10:35,250 書状とか預かってるなら 見せてくれ。 3382 05:10:35,250 --> 05:10:39,054 あなたは? 四宮という。 3383 05:10:42,257 --> 05:10:47,429 保科弥三郎とは隣領でな。 今回は助太刀だ。 3384 05:10:47,429 --> 05:10:50,098 ふむ。 本物だ。 3385 05:10:50,098 --> 05:10:53,602 やはり明神様は 戦をやめるをお望みか。 3386 05:10:55,604 --> 05:10:58,607 《話わかる人いたぁ~!》 3387 05:10:58,607 --> 05:11:02,277 四宮殿 保科殿を逃がすとしたら どこまで? 3388 05:11:02,277 --> 05:11:04,279 んっ? あぁ。 3389 05:11:04,279 --> 05:11:07,282 南を諦め 北に逃がせば➡ 3390 05:11:07,282 --> 05:11:12,287 うちと連携してしっかりした 防衛線が築ける。 とはいえ…。 3391 05:11:12,287 --> 05:11:16,625 わしは死ぬまでに100人は殺す! ヒュー! さすが殿! 3392 05:11:16,625 --> 05:11:20,128 弥三郎にそう勧めても 聞きやしない。 3393 05:11:20,128 --> 05:11:22,797 むろん 領地を守りたいからだが。 3394 05:11:22,797 --> 05:11:26,801 昔からアイツは頭に血が上ると 止まらないんだ。 3395 05:11:26,801 --> 05:11:30,972 冷静なときは仕事もできる いいヤツなんだ。 3396 05:11:30,972 --> 05:11:33,742 なんとかして 死なさないでくれないか。 3397 05:11:33,742 --> 05:11:36,077 人手が必要なら俺が出す。 3398 05:11:36,077 --> 05:11:39,080 (保科)おう 御使い様! 3399 05:11:39,080 --> 05:11:41,917 ぜひ見届け 明神様に伝えてくれ! 3400 05:11:41,917 --> 05:11:45,253 保科弥三郎は諏訪神党の名に 恥じぬ戦いをして➡ 3401 05:11:45,253 --> 05:11:47,255 立派に死んだと! 3402 05:11:47,255 --> 05:11:49,758 うぅ…。 3403 05:11:49,758 --> 05:11:51,760 みんな どうしよう。 3404 05:11:51,760 --> 05:11:56,765 戦わせるしかないでしょう。 だろうな。 多少血を流させないと。 3405 05:11:56,765 --> 05:12:00,101 (吹雪)今日一日で 全滅しかねない戦力差ですが➡ 3406 05:12:00,101 --> 05:12:03,772 我々の手で 日没まで持ちこたえさせる。 3407 05:12:03,772 --> 05:12:07,609 我が君は 戦い疲れた保科たちを 一晩で説得し➡ 3408 05:12:07,609 --> 05:12:09,945 朝までに北へ逃がす。 3409 05:12:09,945 --> 05:12:11,947 逃げるが勝ち。 3410 05:12:11,947 --> 05:12:16,284 こんな勝利条件 お前以外 誰も喜ばんぞ。 3411 05:12:16,284 --> 05:12:20,121 よし。 急いで準備を始めよう。 3412 05:12:20,121 --> 05:12:22,123 (雄たけび) 3413 05:12:22,123 --> 05:12:25,627 おぉ おぉ 犬どもがほえておるわ。 3414 05:12:25,627 --> 05:12:29,464 麻呂の軍配一つで 賊どもの死体が積み上がる。 3415 05:12:29,464 --> 05:12:33,068 朝廷内では味わえぬ罪な娯楽じゃ。 3416 05:12:33,068 --> 05:12:36,237 ホホホホ…。 3417 05:12:36,237 --> 05:12:41,076 《助房:チッ 公家は指揮などせずに 後ろで見ていればいいものを》 3418 05:12:41,076 --> 05:12:44,746 ((国司殿の護衛は 非常に名誉ぞ 市河殿! 3419 05:12:44,746 --> 05:12:47,582 目が腫れて行けぬのが 口惜しいわ)) 3420 05:12:47,582 --> 05:12:49,918 《普通に目を閉じてる だけじゃねえか! 3421 05:12:49,918 --> 05:12:52,587 絶対 面倒で逃げたわ貞宗殿》 3422 05:12:52,587 --> 05:12:54,589 (清原)さぁ! んっ? 3423 05:12:54,589 --> 05:12:58,593 麻呂世界を拒む逆賊を 血祭りじゃ! 3424 05:12:58,593 --> 05:13:00,595 ゆけぃ 米丸! 3425 05:13:00,595 --> 05:13:02,597 オラァ~! 3426 05:13:05,100 --> 05:13:07,102 放て~! 3427 05:13:12,107 --> 05:13:14,776 まずは定石どおり 矢戦からか。 3428 05:13:14,776 --> 05:13:18,947 こちらの戦力を削ったあとは 大軍で突撃してくるぞ! 3429 05:13:18,947 --> 05:13:22,951 上等! 一人でも多く 道連れにしてやるわ! 3430 05:13:22,951 --> 05:13:29,958 反撃一つ してこぬではないか! ヤツらは腰抜けばかりか? 3431 05:13:29,958 --> 05:13:33,228 んっ? なんだ? 煙? 3432 05:13:33,228 --> 05:13:36,898 対岸が見えない…。 これじゃ狙えん。 3433 05:13:36,898 --> 05:13:40,235 誰だ! 風上で たき火なんぞしてるヤツは! 3434 05:13:40,235 --> 05:13:45,573 フーッ。 いやあ 麦かり直後で 燃やす藁が無限にあるぜ。 3435 05:13:45,573 --> 05:13:48,076 あっ あの狐! 3436 05:13:48,076 --> 05:13:51,579 敵方の妨害だ! 殺して火を消せ! 3437 05:13:51,579 --> 05:13:55,250 んっ? おっと おいでなすったか。 (雄たけび) 3438 05:13:55,250 --> 05:13:57,585 ハァ ハァ…。 3439 05:13:57,585 --> 05:14:01,089 おのれ どこに行った! おい あそこ! 3440 05:14:01,089 --> 05:14:03,258 あんなとこにも火を付けおって! 3441 05:14:03,258 --> 05:14:05,427 せいぜい人と時間を費やし➡ 3442 05:14:05,427 --> 05:14:07,595 消してくれ。 うわっ! あらよっと。 3443 05:14:07,595 --> 05:14:09,597 ぐぬぬぬ…。 3444 05:14:09,597 --> 05:14:14,769 ええい! 矢で狙えぬならば 川を渡って攻め込まぬか! 3445 05:14:14,769 --> 05:14:18,940 米丸~! オラァ~! 突っ込め~! 3446 05:14:18,940 --> 05:14:20,942 (兵たち)うぉ~! 3447 05:14:24,446 --> 05:14:26,448 (兵たち)ふん! 3448 05:14:28,450 --> 05:14:30,618 うおっ!? うわぁ~! 3449 05:14:30,618 --> 05:14:33,888 (兵たち)うわぁ~! 3450 05:14:33,888 --> 05:14:36,057 ハァハァ…。 (保科)者ども! 3451 05:14:36,057 --> 05:14:38,560 かかれ~! (兵たち)うぉ~! 3452 05:14:38,560 --> 05:14:41,896 (戦の声) 3453 05:14:41,896 --> 05:14:47,235 《足止め策は効果があったが それでも敵の数が多すぎる。 3454 05:14:47,235 --> 05:14:49,571 日暮れまで耐えられるか…?》 3455 05:14:49,571 --> 05:14:51,573 んんっ…! ぐぅぅ…! 3456 05:14:54,409 --> 05:14:56,745 (弧次郎)そんな雑魚に てこずんな オッサン! 3457 05:14:56,745 --> 05:15:01,416 敵はどんどん来てんだからよ! おらおら! 次はどいつだ! 3458 05:15:01,416 --> 05:15:04,419 国司の犬ども! おおっ やるじゃないか! 3459 05:15:04,419 --> 05:15:08,089 御使い様の郎党の子! 《弧次郎! ありがたい! 3460 05:15:08,089 --> 05:15:12,427 君が奮戦してくれれば 保科党は我々を見直すはず! 3461 05:15:12,427 --> 05:15:15,597 撤退の話も 耳を傾けてくれるだろう》 3462 05:15:15,597 --> 05:15:17,766 (保科)感動だ! あっ。 3463 05:15:17,766 --> 05:15:21,603 なんと見上げた心意気よ… あの子も➡ 3464 05:15:21,603 --> 05:15:25,106 我らと共に死んでくれるのか! えっ…。 3465 05:15:25,106 --> 05:15:30,278 我らも負けてはおれんぞ 武士の散りざま見せてやれ! 3466 05:15:30,278 --> 05:15:36,384 どうだ 美しかろう御使い様! 喜び勇んで死を選ぶ武士の顔は! 3467 05:15:40,054 --> 05:15:42,056 ハッ…。 3468 05:15:42,056 --> 05:15:44,726 あっ? 3469 05:15:44,726 --> 05:15:49,230 弧次郎が 誰のために命懸けで…。 あっ? 3470 05:15:49,230 --> 05:15:52,734 戦を止めてください 保科殿。 3471 05:15:52,734 --> 05:15:57,405 私はあなたの死にざまに なんの興味もありません。 3472 05:15:57,405 --> 05:16:00,074 あぁん!? 3473 05:16:00,074 --> 05:16:04,913 あ~ きっつ~! 全身斬られたわ! 3474 05:16:04,913 --> 05:16:08,917 お疲れさま。 雫から薬預かってるよ。 3475 05:16:08,917 --> 05:16:11,586 (玄蕃)敵も日没で 対岸まで退いた。 3476 05:16:11,586 --> 05:16:14,422 全滅せずに済んだのは奇跡だな。 3477 05:16:14,422 --> 05:16:17,592 いや 並の軍なら全滅してた。 3478 05:16:17,592 --> 05:16:21,095 コイツら 白兵戦からの粘りが 半端じゃねえ。 3479 05:16:21,095 --> 05:16:23,932 強え~よ この保科党。 3480 05:16:23,932 --> 05:16:28,269 生還させれば 必ず若の大きな戦力になる。 3481 05:16:28,269 --> 05:16:32,373 ほら飯だ。 たんと食って 明日の戦に備えろ。 3482 05:16:32,373 --> 05:16:35,043 あっ 私はいいです。 3483 05:16:35,043 --> 05:16:37,545 戦場で生肉を おなかいっぱい食べたので。 3484 05:16:37,545 --> 05:16:40,215 アイツは強えってより 怖え~よ! 3485 05:16:40,215 --> 05:16:42,217 (3人)あっ? ケンカだ~っ! (大きな物音) 3486 05:16:42,217 --> 05:16:45,887 保科様が御使いの子に 刀を抜いたぞ! はぁ!? 3487 05:16:45,887 --> 05:16:50,058 わしらの死にざまに 興味がないとほざいたな。 3488 05:16:50,058 --> 05:16:52,560 どういう了見だ 御使い様よ。 3489 05:16:52,560 --> 05:16:56,397 怒りのあまり 今日の戦で 死に損なったではないか。 3490 05:16:56,397 --> 05:16:59,400 よかったじゃないですか。 生き残れたんだから。 3491 05:16:59,400 --> 05:17:03,905 死ぬべきときに死ねないのはな 生き恥というのだ。 3492 05:17:03,905 --> 05:17:05,907 何がどうなってんだ…。 3493 05:17:05,907 --> 05:17:07,909 誇り! 名誉! 3494 05:17:07,909 --> 05:17:11,412 守るべきもののために 男は死ぬべきときがある! 3495 05:17:13,915 --> 05:17:16,918 お前のような幼子には わかるまい! 3496 05:17:16,918 --> 05:17:19,754 最高の死に場所を選んだ武士は➡ 3497 05:17:19,754 --> 05:17:24,259 後世まで人々から たたえられるのだ! 3498 05:17:24,259 --> 05:17:26,594 だからわしは ここでこうして➡ 3499 05:17:26,594 --> 05:17:31,766 命と引き換えに誇りを選ぶ! 一族末代の名誉のために! 3500 05:17:31,766 --> 05:17:33,701 <一族のほとんどが➡ 3501 05:17:33,701 --> 05:17:35,870 逃げることなく 討ち死にか自害し➡ 3502 05:17:35,870 --> 05:17:38,539 天下の舞台を 自ら降りた北条氏は➡ 3503 05:17:38,539 --> 05:17:41,876 最も潔く死んだ一族と いってもいい。 3504 05:17:41,876 --> 05:17:43,878 しかし 後世➡ 3505 05:17:43,878 --> 05:17:47,549 北条の潔さが たたえられることは 皆無に等しい。 3506 05:17:47,549 --> 05:17:49,884 大半の人間は➡ 3507 05:17:49,884 --> 05:17:53,388 人が潔く死んだかどうかに 興味がないのだ> 3508 05:17:53,388 --> 05:17:56,090 (保科)我らの死を涙して たたえてくれるだろう! 3509 05:17:58,059 --> 05:18:00,061 (3人)ああっ! 3510 05:18:00,061 --> 05:18:02,063 酔いは覚めましたか。 3511 05:18:04,566 --> 05:18:06,901 てやぁ! 3512 05:18:06,901 --> 05:18:10,571 あなたたちは 美しく死ぬ自分に 酔ってるだけだ。 3513 05:18:10,571 --> 05:18:13,408 ぐぬぬぬ… うぉ~! あなたたちが生き残れば➡ 3514 05:18:13,408 --> 05:18:15,910 悪い国司に 抵抗し続けられるのに。 3515 05:18:15,910 --> 05:18:19,414 虐げられる 領民の希望になれるのに。 3516 05:18:19,414 --> 05:18:22,417 潔く死んでも 何も残らない! 3517 05:18:22,417 --> 05:18:25,086 せいぜい無力な子が残るだけだ! 3518 05:18:25,086 --> 05:18:27,088 うぉ~。 3519 05:18:29,090 --> 05:18:32,093 死ぬ覚悟とか 美しく聞こえるけど。 3520 05:18:32,093 --> 05:18:34,529 ハァ… ハァ…。 領民の都合無視して! 3521 05:18:34,529 --> 05:18:36,531 私の郎党 巻き込んで! 3522 05:18:36,531 --> 05:18:40,702 身勝手に死ぬ武士の顔など 美しいものか! 3523 05:18:40,702 --> 05:18:43,705 ていうか! ぶっちゃけ全員 顔がうるさい! 3524 05:18:46,708 --> 05:18:49,877 うるさい? 何を言ってるんだね? 彼は。 3525 05:18:49,877 --> 05:18:52,547 いきなり我に返るな! 3526 05:18:52,547 --> 05:18:57,385 んっ? おい ぼんの挙動が変だぞ。 んっ! 3527 05:18:57,385 --> 05:19:01,222 まさか… かぶった酒で酔ってんのか? 3528 05:19:01,222 --> 05:19:06,561 ヒック… わからず屋には…。 3529 05:19:06,561 --> 05:19:08,563 おしおき…。 3530 05:19:08,563 --> 05:19:10,565 らっ…。 ブホッ! ボホッ! バホッ! 3531 05:19:10,565 --> 05:19:12,567 そっ その手があったか! 3532 05:19:12,567 --> 05:19:15,737 天性の逃げ筋で 敵のほうへ逃げて尻で攻撃! 3533 05:19:15,737 --> 05:19:18,573 我が君にしかできない 新必殺技だ! 3534 05:19:18,573 --> 05:19:21,576 エビみてぇだな。 かっこ悪~。 3535 05:19:21,576 --> 05:19:25,747 わ わかったから ちょっと待て わしの酔いは覚めたから! 3536 05:19:25,747 --> 05:19:27,749 弥三郎。 3537 05:19:27,749 --> 05:19:31,419 明神様が この子を遣わしたのは 戦を止めるためだ。 3538 05:19:31,419 --> 05:19:34,355 その前に この尻を止めてくれ! 3539 05:19:34,355 --> 05:19:36,357 ふぅ…。 3540 05:19:36,357 --> 05:19:40,528 御使い様一行の助力のおかげで 今日はギリギリ持ちこたえた。 3541 05:19:40,528 --> 05:19:42,697 だが2度目は通用しない。 3542 05:19:42,697 --> 05:19:46,200 明日も戦えば 我らは確実に全滅する。 3543 05:19:46,200 --> 05:19:50,204 どうする? ハァ…。 3544 05:19:54,208 --> 05:19:56,544 わかった四宮。 3545 05:19:56,544 --> 05:19:59,881 お前の勧めどおり 北へ逃げて再起を図る。 3546 05:19:59,881 --> 05:20:01,883 フッ…。 3547 05:20:01,883 --> 05:20:04,218 (弧次郎たち)フフッ…。 (保科)おい➡ 3548 05:20:04,218 --> 05:20:06,721 その子はいくつだ。 9歳っス。 3549 05:20:06,721 --> 05:20:09,724 酒も知らん9歳の童が➡ 3550 05:20:09,724 --> 05:20:13,327 わしよりも修羅場を 体験したような物の言い方。 3551 05:20:15,563 --> 05:20:17,732 奇妙な子よ。 3552 05:20:17,732 --> 05:20:20,568 さぁ 決めた以上は全力で撤退だ。 3553 05:20:20,568 --> 05:20:23,404 領内に妻子がいる者は すぐ連れてこい! 3554 05:20:23,404 --> 05:20:25,907 悟られぬよう たいまつはともすな! 3555 05:20:25,907 --> 05:20:27,909 (兵たち)はっ! 3556 05:20:27,909 --> 05:20:30,078 (清原)きぃやぁ~! 3557 05:20:30,078 --> 05:20:34,749 なんたるざまよ! あの戦力差で 一日で皆殺しにできぬとは! 3558 05:20:34,749 --> 05:20:37,085 なぜじゃ! なぜじゃ! もっ 申し訳ありません! 3559 05:20:37,085 --> 05:20:39,420 (助房)朗報です。 国司様。 3560 05:20:39,420 --> 05:20:44,258 我が耳を澄ましたところ… おそらく妻子を集めている。 3561 05:20:44,258 --> 05:20:46,594 早々に撤退することでしょう。 3562 05:20:46,594 --> 05:20:49,430 いやぁ めでたい! ヤツらが逃げれば➡ 3563 05:20:49,430 --> 05:20:51,599 戦わずして国司様の領地だ。 3564 05:20:51,599 --> 05:20:54,102 バカか市河とやら! いぎぎ… がっ! 3565 05:20:54,102 --> 05:20:56,270 逃げるなら追いかけて 殲滅せぬか! 3566 05:20:56,270 --> 05:20:59,107 今 逃がせば 再び牙をむくであろう! 3567 05:20:59,107 --> 05:21:02,944 国司の領地は 永遠の平和でなくてはならぬ! 3568 05:21:02,944 --> 05:21:06,280 おっ お待ちを! 諏訪方には密偵のような➡ 3569 05:21:06,280 --> 05:21:08,282 妙な稚児どもがいるのです! 3570 05:21:08,282 --> 05:21:11,452 アヤツらがいると 大抵よくないことが起きる! 3571 05:21:11,452 --> 05:21:13,454 無用な危険は冒すべきでは…。 3572 05:21:13,454 --> 05:21:15,456 ならば なおさらじゃ! 3573 05:21:15,456 --> 05:21:19,460 保科も稚児どもも 皆 殺さねば災いとなる! 3574 05:21:19,460 --> 05:21:22,163 この戦 逃がせば負けじゃ! 3575 05:21:24,966 --> 05:21:27,635 頭と尻が なぜか痛い。 3576 05:21:27,635 --> 05:21:30,972 酒を数滴浴びただけで 二日酔いスか。 3577 05:21:30,972 --> 05:21:34,242 吹雪の撤退策 ちゃんと頭に入ってます? 3578 05:21:34,242 --> 05:21:36,744 策は大丈夫だが…。 3579 05:21:36,744 --> 05:21:40,581 保科殿をどうやって説得したか 記憶にない。 3580 05:21:40,581 --> 05:21:45,253 クッ… フフ… ビシッと一喝してましたよ 若が。 3581 05:21:45,253 --> 05:21:48,422 あの保科をまるで 尻に敷いてるみたいに。 3582 05:21:48,422 --> 05:21:52,627 そうか 私もなかなかやるものだ。 3583 05:21:54,595 --> 05:21:57,265 弧次郎。 はい? 3584 05:21:57,265 --> 05:22:00,268 死に急ぐ保科殿にイラだって➡ 3585 05:22:00,268 --> 05:22:03,271 自分という人間が わかった気がする。 3586 05:22:03,271 --> 05:22:06,274 私は何が何でも死にたくない。 3587 05:22:06,274 --> 05:22:09,277 自害する暇があったら 死ぬほど生きたい。 3588 05:22:09,277 --> 05:22:13,781 それは 私の一族が たどった道とは違う➡ 3589 05:22:13,781 --> 05:22:16,384 武士の道ですらないかもしれない。 3590 05:22:18,452 --> 05:22:20,955 こんなぶざまな私の道でも…。 3591 05:22:20,955 --> 05:22:23,291 君は一緒に行ってくれるか? 3592 05:22:23,291 --> 05:22:25,293 もちろん。 3593 05:22:25,293 --> 05:22:29,463 死にざまじゃない若の生きざま 見届けさせてもらうっス。 3594 05:22:29,463 --> 05:22:31,966 ハッ… フフッ。 3595 05:22:31,966 --> 05:22:34,735 (2人)あっ…。 (蹄の音) 3596 05:22:34,735 --> 05:22:38,739 やはりか。 我々を逃がす気はないらしい。 3597 05:22:40,908 --> 05:22:43,244 逃げるが勝ちの撤退戦だ。 3598 05:22:43,244 --> 05:22:46,247 さぁ… 逃げよう! 3599 05:32:16,950 --> 05:32:21,855 《頼重:私の見る生存の未来は 絶対ではなく…》 3600 05:32:24,124 --> 05:32:27,928 《生きることに手を抜けば 当然死ぬ》 3601 05:32:31,298 --> 05:32:37,905 《だが 戦を通して あなた様が 得る経験は計り知れない。 3602 05:32:37,905 --> 05:32:41,575 どうか ご無事で 時行様》 3603 05:32:41,575 --> 05:32:44,244 (保科)女 子どもを先に逃がせ~! 3604 05:32:44,244 --> 05:32:46,413 防御柵まで逃げられれば➡ 3605 05:32:46,413 --> 05:32:49,416 敵の大軍もそこで防げる! 3606 05:32:49,416 --> 05:32:54,254 我らは転回! 後方の敵を一丸で防ぐぞ~! 3607 05:32:54,254 --> 05:32:56,590 (米丸)オラァ 者ども! 3608 05:32:56,590 --> 05:33:00,260 愚かな保科党が引き返してきた! 3609 05:33:00,260 --> 05:33:03,931 国司様の命令だ! 男は皆殺し! 3610 05:33:03,931 --> 05:33:07,100 女 子どもと全財産は 山分けじゃあ~! 3611 05:33:07,100 --> 05:33:09,303 (国司軍)おお~っ! 3612 05:33:11,772 --> 05:33:15,275 ((弧次郎:雫の話では この和田米丸ってヤツが➡ 3613 05:33:15,275 --> 05:33:18,278 国衙近衛を率いている。 3614 05:33:18,278 --> 05:33:22,950 コイツさえ討ち取れば 国司軍は弱体化するってわけだ。 3615 05:33:22,950 --> 05:33:24,952 (吹雪)討ち取る? 3616 05:33:24,952 --> 05:33:29,790 逆だよ 弧次郎。 まず利用して 弱体化させる)) 3617 05:33:29,790 --> 05:33:31,792 (国司軍)んっ? 3618 05:33:33,727 --> 05:33:36,730 オラァ! ここから後ろは 俺に付いてこい! 3619 05:33:36,730 --> 05:33:39,233 あの山に登る! 3620 05:33:39,233 --> 05:33:41,235 (国司軍)えっ…? (ざわめき) 3621 05:33:41,235 --> 05:33:43,403 全軍で 保科党を追うのでは? 3622 05:33:43,403 --> 05:33:45,906 バカどもが! 山を越えりゃ➡ 3623 05:33:45,906 --> 05:33:47,908 敵の裏へ回れる! 3624 05:33:47,908 --> 05:33:50,577 挟み撃ちで 皆殺しに できんだよ! 3625 05:33:50,577 --> 05:33:53,413 さっさと来ねえと ぶっ殺すぞ オラァ! 3626 05:33:53,413 --> 05:33:55,415 (国司軍)ははっ! 3627 05:33:55,415 --> 05:33:58,085 ((吹雪:この撤退戦は 平地での戦い。 3628 05:33:58,085 --> 05:34:03,590 伏兵などの策が使えず 数で劣る保科党は純粋に不利。 3629 05:34:03,590 --> 05:34:07,928 となれば なんとかして 敵の数を分散させたい。 3630 05:34:07,928 --> 05:34:12,266 そこで 彼の得意な あれを使う)) 3631 05:34:12,266 --> 05:34:15,602 米丸様に遅れるな! どんどん登れ! 3632 05:34:15,602 --> 05:34:17,604 あっ! なんだっ!? 3633 05:34:17,604 --> 05:34:20,941 米丸様 これは…。 オラァ…。 あっ? 3634 05:34:20,941 --> 05:34:23,110 ⚟米丸様 ご指示を! オラァ…。 3635 05:34:23,110 --> 05:34:25,946 ⚟米丸様っ… 米丸様~! オラ… オラァ…。 3636 05:34:25,946 --> 05:34:28,115 オラァ… オラァ…。 3637 05:34:28,115 --> 05:34:30,284 オラ 誰だ? 3638 05:34:30,284 --> 05:34:33,053 ⚟マジで誰だテメエ~! (玄蕃)よっと。 3639 05:34:33,053 --> 05:34:36,757 (四宮)なるほど。 昨日のうちに ヤツの姿を覚えて化けたのか。 3640 05:34:39,226 --> 05:34:41,228 あっ! うぉ! おっ! 3641 05:34:41,228 --> 05:34:44,898 大したもんだ。 御使い様の郎党たちは。 3642 05:34:44,898 --> 05:34:46,900 なるほどな~。 3643 05:34:46,900 --> 05:34:51,738 川中島の諏訪神党は どいつも 粒ぞろいってわけか。 3644 05:34:51,738 --> 05:34:53,740 フン! ぐわっ…。 3645 05:34:53,740 --> 05:34:55,742 (保科)どうだ 御使い様よ! 3646 05:34:55,742 --> 05:34:58,245 死を覚悟した我らも強いが➡ 3647 05:34:58,245 --> 05:35:01,415 生を覚悟した我らも また強いのだ! 3648 05:35:01,415 --> 05:35:03,584 (時行)うん。 3649 05:35:03,584 --> 05:35:08,922 (保科)とはいえ… 生きるならば 引き際は難しい。 3650 05:35:08,922 --> 05:35:11,925 女 子どもが 安全圏まで逃げたあとは➡ 3651 05:35:11,925 --> 05:35:15,929 我らも敵を振り切って 逃げねばならん。 3652 05:35:15,929 --> 05:35:20,434 そういえば あの威勢のいい小僧は どこ行った? 3653 05:35:20,434 --> 05:35:24,938 弧次郎の動きは 彼自身の判断に任せています。 3654 05:35:24,938 --> 05:35:28,342 きっと あなたたちの力に なってくれるはず。 3655 05:35:30,277 --> 05:35:33,213 《弧次郎:一撃離脱だ。 今の俺じゃ➡ 3656 05:35:33,213 --> 05:35:36,049 大人とまともに戦うのは 分が悪い。 3657 05:35:36,049 --> 05:35:39,553 小ささを生かして 高台へ抜け出し➡ 3658 05:35:39,553 --> 05:35:43,223 助太刀が必要な味方を探す》 3659 05:35:43,223 --> 05:35:45,225 うぅ…! ぐわぁ! 3660 05:35:45,225 --> 05:35:49,396 《弧次郎:効果的な一撃を浴びせて また高台へ。 3661 05:35:49,396 --> 05:35:54,735 繰り返すうちに見えてきた。 戦場の全体の形。 3662 05:35:54,735 --> 05:35:58,238 今 手を打つべき場所。 3663 05:35:58,238 --> 05:36:00,407 保科党の協力が欲しい。 3664 05:36:00,407 --> 05:36:02,909 4~5人必要だ》 3665 05:36:02,909 --> 05:36:06,246 おい オッサン! 一緒に来てくれ! 3666 05:36:06,246 --> 05:36:09,583 アンタだよ。 顔面が集中線のオッサン! 3667 05:36:09,583 --> 05:36:12,085 顔面が集中線…? 3668 05:36:12,085 --> 05:36:14,588 そこで真顔に戻るな ややこしい! 3669 05:36:14,588 --> 05:36:18,091 アンタも来てくれよ。 全体的に四角いオッサン! 3670 05:36:18,091 --> 05:36:22,095 全体的に四角…? じゃあ 拙者じゃないな…。 3671 05:36:22,095 --> 05:36:26,266 ああもう 急に丸要素 増やすな! 例えられなくなんだろ! 3672 05:36:26,266 --> 05:36:28,935 わしは? わしも何かに例えてくれ! 3673 05:36:28,935 --> 05:36:32,372 知らん! 化け物的な何かだ! とにかく来い! 3674 05:36:32,372 --> 05:36:34,374 川岸を伝って➡ 3675 05:36:34,374 --> 05:36:36,877 背後の女 子どもを 狙う敵がいる! 3676 05:36:36,877 --> 05:36:39,713 俺らで固まって 横腹に斬り込むぞ! 3677 05:36:39,713 --> 05:36:42,215 (4人)んっ! 3678 05:36:44,217 --> 05:36:46,219 んっ? 3679 05:36:46,219 --> 05:36:48,221 通すか コラァ! 3680 05:36:48,221 --> 05:36:51,391 やるじゃんか ハゲのオッサン! ハゲじゃない よく見ろ! 3681 05:36:51,391 --> 05:36:53,894 後頭部は生えてるけど そってるんだ! 3682 05:36:53,894 --> 05:36:56,396 保科党 面倒くせえ! 3683 05:36:56,396 --> 05:37:00,400 《いや 味方の名前を覚えてない 俺が悪い。 3684 05:37:00,400 --> 05:37:04,237 次からは 飯時にでも挨拶に回ろう》 3685 05:37:04,237 --> 05:37:06,239 (いななき) 3686 05:37:06,239 --> 05:37:09,242 吹雪!? なんでここに!? 3687 05:37:09,242 --> 05:37:11,545 お前の持ち場は ずっと向こうだろ! 3688 05:37:13,580 --> 05:37:15,582 あっ! (落馬する音) 3689 05:37:15,582 --> 05:37:19,419 吹雪! (駆け寄る足音) 3690 05:37:19,419 --> 05:37:21,755 吹雪! しっかりしろ! 3691 05:37:21,755 --> 05:37:23,757 大丈夫か!? おい! 3692 05:37:23,757 --> 05:37:25,759 うっ…。 あっ! 3693 05:37:25,759 --> 05:37:29,096 おなかが減って 力が出ない。 3694 05:37:29,096 --> 05:37:31,431 さては ポンコツだな テメエ? 3695 05:37:31,431 --> 05:37:34,367 頭脳の代わりに なんて燃費の悪いヤツだ! 3696 05:37:34,367 --> 05:37:36,536 ほら 新しいまんじゅうよ! 3697 05:37:36,536 --> 05:37:41,374 よし 元気10倍! じゃあ 早く持ち場に戻れ。 3698 05:37:41,374 --> 05:37:46,546 頼むぜ… お前の策が 逃若党の要だろうがよ。 3699 05:37:46,546 --> 05:37:50,550 (吹雪)いいや 策など学べば 誰でも作れる。 3700 05:37:50,550 --> 05:37:54,721 んっ? 戦場を駆け回って献身的に戦い➡ 3701 05:37:54,721 --> 05:37:58,058 自ら進んで味方と交わり 世話を焼く。 3702 05:37:58,058 --> 05:38:01,394 そういう将こそが要となれる。 3703 05:38:01,394 --> 05:38:06,399 弧次郎。 君は立派な逃若党の副将だよ。 3704 05:38:13,406 --> 05:38:18,411 へっ。 才能の塊に褒められても 嫌みにしか聞こえねえよ。 3705 05:38:20,413 --> 05:38:22,616 あっ! (刀のぶつかり合う音) 3706 05:38:24,584 --> 05:38:26,586 四角と丸が混在してるオッサンと➡ 3707 05:38:26,586 --> 05:38:31,925 ほぼハゲだけど 地毛も残ってて そのわずかな地毛はそったオッサン! 3708 05:38:31,925 --> 05:38:37,697 オラァ。 せっかくの別動隊を つぶしやがって。 3709 05:38:37,697 --> 05:38:40,700 死んで償え。 3710 05:38:40,700 --> 05:38:46,206 ハァ… ハァ…。 くっ! 3711 05:38:46,206 --> 05:38:49,709 諏訪大社の稚児の一匹か。 3712 05:38:49,709 --> 05:38:53,547 ノミの首など なんの自慢にもならねえが。 3713 05:38:53,547 --> 05:38:55,715 うるせぇ デブ。 3714 05:38:55,715 --> 05:38:59,719 くっせぇ脂肪 千曲川に ばらまいてやる。 3715 05:38:59,719 --> 05:39:02,322 (2人)勝負! (いななき) 3716 05:39:05,559 --> 05:39:10,730 <日本在来馬の最高速度は 約40キロ。 3717 05:39:10,730 --> 05:39:15,569 プロボクサーのパンチの最高速度と ほぼ同じである。 3718 05:39:15,569 --> 05:39:20,407 つまり 馬に乗って太刀を構えて 突進するだけで➡ 3719 05:39:20,407 --> 05:39:24,411 ジャブの速度のバカでかい刃物が 飛んでくるのだ> 3720 05:39:26,913 --> 05:39:29,249 うお~っ! 3721 05:39:29,249 --> 05:39:31,251 う~ おらぁ! (刀のぶつかり合う音) 3722 05:39:33,186 --> 05:39:37,190 ガハッ! 《マ マジか…》 3723 05:39:37,190 --> 05:39:39,526 どおどお! 3724 05:39:39,526 --> 05:39:43,029 どうした オラァ! 3725 05:39:43,029 --> 05:39:46,366 デカい口 叩くわりには 見た目どおりか? 3726 05:39:46,366 --> 05:39:49,202 はぁっ! 3727 05:39:49,202 --> 05:39:51,371 《腕力差と➡ 3728 05:39:51,371 --> 05:39:53,707 体重差と➡ 3729 05:39:53,707 --> 05:39:56,710 相対速度!》 3730 05:39:56,710 --> 05:39:59,045 オラァ~! (刀を受ける音) 3731 05:39:59,045 --> 05:40:01,047 くっ…! 3732 05:40:01,047 --> 05:40:03,216 《まともに受けることも できねえ…!》 3733 05:40:03,216 --> 05:40:05,886 弧次郎! もういい! 3734 05:40:05,886 --> 05:40:08,388 体格勝負の騎馬戦じゃ 勝ち目はない! 3735 05:40:08,388 --> 05:40:10,390 死ぬから逃げろ! 3736 05:40:14,394 --> 05:40:17,063 ペッ。 《俺が抜けたら終わりだぜ➡ 3737 05:40:17,063 --> 05:40:21,768 オッサンたち。 この場の騎馬が アイツ一人になっちまう》 3738 05:40:23,737 --> 05:40:25,739 はぁっ! 3739 05:40:25,739 --> 05:40:30,076 《弧次郎:歩兵は 速さ 力で 騎馬に完全不利だ。 3740 05:40:30,076 --> 05:40:34,080 だからアイツは 騎馬の2人を 真っ先に落とした。 3741 05:40:34,080 --> 05:40:38,918 ここで俺が脱落すれば デブ無双が始まっちまう!》 3742 05:40:38,918 --> 05:40:43,089 おお~っ! 3743 05:40:43,089 --> 05:40:45,091 あっ! (刀のぶつかり合う音) 3744 05:40:47,594 --> 05:40:49,596 《くくく…。 3745 05:40:49,596 --> 05:40:53,433 交差するたび弱っていくな》 3746 05:40:53,433 --> 05:40:57,337 次の一撃を防ぐ筋力は 残っていまい。 3747 05:40:59,272 --> 05:41:01,274 おい! 弧次郎! 3748 05:41:01,274 --> 05:41:05,278 俺のことはいい! 早く残敵を片づけろ! 3749 05:41:08,948 --> 05:41:12,285 そういや なんでみんな 俺の名を知ってんだ? 3750 05:41:12,285 --> 05:41:18,458 あぁ。 昨日 散々 御使い様が連呼してたからな。 3751 05:41:18,458 --> 05:41:23,296 ((弧次郎! いいぞ 弧次郎~! 絶対に死ぬなよ~! 3752 05:41:23,296 --> 05:41:26,966 見て見て あの弧次郎 うちの郎党! 3753 05:41:26,966 --> 05:41:30,804 活躍してる あの弧次郎 私の友だち!)) 3754 05:41:30,804 --> 05:41:33,106 恥っず…。 3755 05:41:35,241 --> 05:41:37,577 《だが…!》 3756 05:41:37,577 --> 05:41:40,080 ((弧次郎~!)) 3757 05:41:45,085 --> 05:41:47,087 弧次郎! 3758 05:41:47,087 --> 05:41:49,422 《主君の恥にならねえように…。 3759 05:41:49,422 --> 05:41:51,758 せめて。 3760 05:41:51,758 --> 05:41:53,860 一太刀浴びせねえと!》 3761 05:41:56,096 --> 05:41:58,098 ぬっ!? 3762 05:42:01,434 --> 05:42:03,937 《ウソだろ? 3763 05:42:03,937 --> 05:42:07,941 あの図体で あれをかわすかよ!?》 3764 05:42:07,941 --> 05:42:14,114 畜生…。 オラァ~! 味なまねを! 3765 05:42:14,114 --> 05:42:16,616 この傷は 高くつくぜ! 3766 05:42:16,616 --> 05:42:22,122 は… はは…。 《さすが一軍を率いる将は違うぜ。 3767 05:42:22,122 --> 05:42:26,793 オラオラうるせぇのも 将たる者の威勢ってやつだ。 3768 05:42:26,793 --> 05:42:30,296 今度 俺もまねてみるか…。 3769 05:42:30,296 --> 05:42:33,066 てか ヤバい…。 3770 05:42:33,066 --> 05:42:35,769 もう… 力が…》 3771 05:42:49,249 --> 05:42:51,584 おい コラ。 3772 05:42:51,584 --> 05:42:55,922 ハァ… ハァ… ハァ…。 3773 05:42:55,922 --> 05:42:59,592 へばるな。 3774 05:42:59,592 --> 05:43:02,762 楽には死なせてやれなくなった。 3775 05:43:02,762 --> 05:43:05,098 まずは腕から一本ずつ。 3776 05:43:05,098 --> 05:43:07,267 うお~っ! なっ!? 3777 05:43:07,267 --> 05:43:11,271 油断して馬を止めたな! 3778 05:43:11,271 --> 05:43:15,108 もうお前を助ける兵は 誰もいないぞ! 3779 05:43:15,108 --> 05:43:17,777 あっ…。 やれ 弧次郎~! 3780 05:43:17,777 --> 05:43:20,280 う~っ! お前の手柄だ! 3781 05:43:20,280 --> 05:43:22,615 《ヤバい…。 3782 05:43:22,615 --> 05:43:25,285 楽しい! 3783 05:43:25,285 --> 05:43:29,289 みんなで戦うの すっげぇ楽しい!》 3784 05:43:29,289 --> 05:43:34,561 逃若党の弧次郎! その首と威勢 もらい受ける! 3785 05:43:34,561 --> 05:43:37,363 いっ…!? オラァ~ッ! 3786 05:43:41,234 --> 05:43:45,238 (清原)きぃやあ~! 何をぐずぐずしておるのじゃ! 3787 05:43:45,238 --> 05:43:48,074 霧まで出て よく見えん! 3788 05:43:48,074 --> 05:43:52,912 (助房)敵のしんがりが 奮戦してますね。 一進一退だ。 3789 05:43:52,912 --> 05:43:55,915 まぁ いずれは 数の差で つぶせるでしょう。 3790 05:43:55,915 --> 05:43:59,085 あの調子では 女 子どもには逃げられますが。 3791 05:43:59,085 --> 05:44:02,088 (清原)なに~? 追え 市河! 3792 05:44:02,088 --> 05:44:06,092 女は麻呂が よりすぐって 麻呂の楽園に入れるのじゃ~! 3793 05:44:06,092 --> 05:44:11,097 いや しかし 我らが行ったら 国司様の護衛が…。 3794 05:44:11,097 --> 05:44:14,434 敵が逃げた今 護衛など無用! 3795 05:44:14,434 --> 05:44:17,270 兵法も知らぬのか 田舎侍が! 3796 05:44:17,270 --> 05:44:23,109 さては 己の身が かわいいか! 武士ならば 戦って命を懸けい! 3797 05:44:23,109 --> 05:44:26,946 んっ…。 チッ まったく…。 3798 05:44:26,946 --> 05:44:29,282 (水中を馬が進む音) 3799 05:44:29,282 --> 05:44:31,284 ハッ! 3800 05:44:33,887 --> 05:44:37,724 保科様! 妻子は全員 安全圏に逃げました! 3801 05:44:37,724 --> 05:44:41,060 よし! 全軍撤退の鐘を鳴らせ! 3802 05:44:41,060 --> 05:44:44,063 しんがりだけは 残って敵を引き付けろ! 3803 05:44:44,063 --> 05:44:48,735 御使い様! お前ももういい。 逃げろ! 3804 05:44:48,735 --> 05:44:51,738 そうはいきません 保科殿。 3805 05:44:51,738 --> 05:44:54,407 あなたたちに 逃げろと諭した責任が➡ 3806 05:44:54,407 --> 05:44:56,409 私にはあります。 3807 05:44:56,409 --> 05:44:59,078 ここまで来て➡ 3808 05:44:59,078 --> 05:45:03,249 私だけ追われる恐怖を 味わわないなど…。 3809 05:45:03,249 --> 05:45:06,252 御使い様…。 そこまで我らのことを…。 3810 05:45:06,252 --> 05:45:08,421 《もったいない!》 3811 05:45:08,421 --> 05:45:10,423 退却~! 退却だ~! (鐘の音) 3812 05:45:10,423 --> 05:45:14,594 おい! 退却の鐘だ。 逃げるぞ! (鐘の音) 3813 05:45:14,594 --> 05:45:17,597 は~い! (鐘の音) 3814 05:45:17,597 --> 05:45:20,767 保科軍が 退却を始めたぞ! 3815 05:45:20,767 --> 05:45:23,102 背中を切り刻め~! うっ! 3816 05:45:23,102 --> 05:45:26,439 《蛇行しながら後方射撃? 3817 05:45:26,439 --> 05:45:29,776 馬と矢が邪魔で うかつに進めん。 3818 05:45:29,776 --> 05:45:35,214 あのガキ! 勝利を目前に…》 3819 05:45:35,214 --> 05:45:38,718 うっかり急所に当たって 死ぬとかごめんだ! 3820 05:45:38,718 --> 05:45:40,720 んっ? 3821 05:45:40,720 --> 05:45:44,057 ((吹雪:勝ち戦のあとの 褒美を考え始めると➡ 3822 05:45:44,057 --> 05:45:47,393 敵は 命懸けで前に出なくなる。 3823 05:45:47,393 --> 05:45:53,566 更に 最も危険な撤退の最後尾 しんがりを務めた武士は…。 3824 05:45:53,566 --> 05:45:56,903 ((あっぱれだ! 御使い様! 3825 05:45:56,903 --> 05:45:58,905 フッ! 3826 05:45:58,905 --> 05:46:00,907 (一同)御使い様!)) 3827 05:46:00,907 --> 05:46:04,744 (吹雪)味方から 絶大な信頼を得ることになる)) 3828 05:46:04,744 --> 05:46:08,915 《その間に自分が この刀で戦を決める!》 3829 05:46:08,915 --> 05:46:11,584 《しまった! 狙いは国司だ!》 3830 05:46:11,584 --> 05:46:13,753 ほほほっ。 《助房:責任問題だ。 3831 05:46:13,753 --> 05:46:15,755 俺の首が飛ぶ!》 3832 05:46:15,755 --> 05:46:18,257 国司様! 右から敵が! 3833 05:46:18,257 --> 05:46:23,263 なんじゃ。 無能市河が 何か叫んでおる。 3834 05:46:23,263 --> 05:46:26,599 この期に及んで まだ おじけづくか。 3835 05:46:26,599 --> 05:46:29,602 《俺の軍が 国司の護衛を離れる瞬間! 3836 05:46:29,602 --> 05:46:34,707 朝霧に身を隠し! 軍の足音で 接近音を隠し! 3837 05:46:34,707 --> 05:46:38,544 すべて計算ずくか…!》 3838 05:46:38,544 --> 05:46:41,047 戻ってくるな 臆病者が! 3839 05:46:41,047 --> 05:46:44,884 麻呂の軍配に従わぬ者は…。 3840 05:46:44,884 --> 05:46:46,886 おっ!? ふっ! 3841 05:46:46,886 --> 05:46:49,722 ううっ…? 3842 05:46:49,722 --> 05:46:52,058 ひい~っ! 3843 05:46:52,058 --> 05:46:54,727 ぐへっ…。 国司様 ご無事で!? 3844 05:46:54,727 --> 05:46:58,231 きききき… 斬られたっ! 斬られた~! 3845 05:46:58,231 --> 05:47:00,566 この麻呂を殺そうと! 3846 05:47:00,566 --> 05:47:05,238 帝から任じられた国司である この麻呂を! 3847 05:47:05,238 --> 05:47:07,407 《殺すのは下策。 3848 05:47:07,407 --> 05:47:10,743 無能の敵将は 生かしてこそ役に立つ》 3849 05:47:10,743 --> 05:47:12,912 こっ 国司様! 3850 05:47:12,912 --> 05:47:16,249 川向こうに! 大量の旗の影! 3851 05:47:16,249 --> 05:47:19,085 あんな所に味方はいません! 3852 05:47:19,085 --> 05:47:23,923 きいやあ~っ! 麻呂を狙う別動隊じゃあ! 3853 05:47:23,923 --> 05:47:25,925 うぐぐぐぅ~…。 落ち着いて。 3854 05:47:25,925 --> 05:47:29,929 兵が動く音がしない。 旗だけ立てた 偽装かも! 3855 05:47:29,929 --> 05:47:33,700 バカ者! 今にも襲ってきそうではないか! 3856 05:47:33,700 --> 05:47:38,705 早く 米丸の軍を呼び戻せ! 退却の太鼓を鳴らすのじゃあ~! 3857 05:47:38,705 --> 05:47:41,541 (太鼓の音) 3858 05:47:41,541 --> 05:47:43,543 《クソ国司め~!》 3859 05:47:43,543 --> 05:47:45,878 瀬太郎! 米丸の代わりに➡ 3860 05:47:45,878 --> 05:47:48,381 うちの兵を前線に出せ! (瀬太郎)はっ! 3861 05:47:48,381 --> 05:47:51,217 (助房)保科を 柵の向こうに追い払ったら➡ 3862 05:47:51,217 --> 05:47:53,219 こちらも柵を築いて➡ 3863 05:47:53,219 --> 05:47:55,722 奪った領地を確定させろ! 3864 05:47:55,722 --> 05:48:01,060 《楽勝の戦が コイツのせいで グダグダだ! 3865 05:48:01,060 --> 05:48:04,397 この国司 俺たちにとっても 厄介だぞ…》 3866 05:48:04,397 --> 05:48:06,399 チッ。 3867 05:48:06,399 --> 05:48:09,736 おおっ 敵が退却していくぞ! 3868 05:48:09,736 --> 05:48:12,739 《吹雪の策が成功した!》 3869 05:48:12,739 --> 05:48:17,243 ふぅ…。 立てた旗が偽装とバレれば すぐ戻ってきます。 3870 05:48:17,243 --> 05:48:20,079 今のうちに 柵の向こうへ逃げ込みましょう! 3871 05:48:20,079 --> 05:48:22,081 おう! 3872 05:48:22,081 --> 05:48:28,888 (蹄の音) 3873 05:48:33,860 --> 05:48:36,028 (弧次郎)若! 3874 05:48:36,028 --> 05:48:38,030 弧次郎! 3875 05:48:38,030 --> 05:48:40,199 (吹雪)ずいぶん遅かったですが。 ああん? 3876 05:48:40,199 --> 05:48:43,536 手柄は上げたのでしょうね。 吹雪! 3877 05:48:43,536 --> 05:48:47,039 すごいぞ。 米丸のヤツを仕留めやがった。 3878 05:48:47,039 --> 05:48:50,042 でかした! 証拠の首は? 3879 05:48:53,212 --> 05:48:55,882 (弧次郎)首は取らずに置いといた。 3880 05:48:55,882 --> 05:48:59,719 アイツから 結構いろいろ 学ばせてもらったし。 3881 05:48:59,719 --> 05:49:04,724 それに 首持ってきても 保科のオッサン 恩賞出せねえだろ。 3882 05:49:04,724 --> 05:49:07,059 領地を半分もなくした直後に。 3883 05:49:07,059 --> 05:49:11,564 やかましい 図星だ。 だが…。 3884 05:49:11,564 --> 05:49:17,236 初めてだ。 こんなに気持ちのいい負け戦は。 3885 05:49:17,236 --> 05:49:19,906 (歓喜の声) 3886 05:49:19,906 --> 05:49:23,242 ⚟保科殿 よくご無事で! ⚟御使い様~! 3887 05:49:23,242 --> 05:49:25,244 ⚟さすが保科殿! 3888 05:49:25,244 --> 05:49:27,747 領地は失ったが…。 3889 05:49:27,747 --> 05:49:30,750 まるで勝ったようだな。 3890 05:49:30,750 --> 05:49:36,556 この笑顔が逃げ延びて 生き延びて得るものか。 3891 05:49:38,691 --> 05:49:42,195 <北信濃の小領主 保科氏は➡ 3892 05:49:42,195 --> 05:49:46,699 このあと 領地を追われて南へ移住。 3893 05:49:46,699 --> 05:49:50,703 時代の流れで 主君が何度も変わるが…> 3894 05:49:50,703 --> 05:49:53,706 みょ~ん! へへっ。 おっ! お~? 3895 05:49:53,706 --> 05:49:56,709 <危機のたびに 巧みに乗り越え➡ 3896 05:49:56,709 --> 05:50:01,047 明治まで続く 生き延び上手の大名となる。 3897 05:50:01,047 --> 05:50:04,550 そして何より 時行にとっては➡ 3898 05:50:04,550 --> 05:50:09,388 間近に迫る大乱の 重要な戦力となるのである> 3899 05:50:09,388 --> 05:50:13,726 明神様に伝えてくれ。 我が保科党は➡ 3900 05:50:13,726 --> 05:50:17,897 御使い様と その郎党たちに 命をいただいたと。 3901 05:50:17,897 --> 05:50:20,566 一度いただいた この命。 3902 05:50:20,566 --> 05:50:24,070 負けようが 逃げようが 大切に使い➡ 3903 05:50:24,070 --> 05:50:26,572 明神様のお力になりますと。 3904 05:50:26,572 --> 05:50:29,242 はい! 3905 05:50:29,242 --> 05:50:31,244 んっ! 3906 05:50:31,244 --> 05:50:34,914 御使い様 我らの領に寄っていってくれ。 3907 05:50:34,914 --> 05:50:37,750 大したもてなしはできないが 礼がしたい。 3908 05:50:37,750 --> 05:50:40,253 ヒャッホ~! ごちそうだ! おぉ! 3909 05:50:42,255 --> 05:50:44,924 (玄蕃)なぁ~ ぼん。 3910 05:50:44,924 --> 05:50:48,261 礼は受け取っとくもんだぜ。 3911 05:50:48,261 --> 05:50:53,099 早く帰って無事を知らせたいんだ。 きっとみんな 心配してる。 3912 05:50:53,099 --> 05:50:55,768 一人で残ったっていいんだぜ。 3913 05:50:55,768 --> 05:50:58,938 若の護衛は 俺たちがいれば十分だ。 3914 05:50:58,938 --> 05:51:02,441 自分も… お土産をもらいましたので。 3915 05:51:02,441 --> 05:51:05,278 チッ お利口さんがよ~。 3916 05:51:05,278 --> 05:51:10,449 ありがとう。 弧次郎 吹雪 玄蕃。 3917 05:51:10,449 --> 05:51:13,452 いや 俺は ごちそうなんか別に…。 3918 05:51:20,459 --> 05:51:23,129 うっす! 我が君の活躍も➡ 3919 05:51:23,129 --> 05:51:25,131 すばらしいものでした。 3920 05:51:25,131 --> 05:51:28,968 今回の戦は 高くつくからな。 3921 05:51:28,968 --> 05:51:33,739 (小鳥の鳴き声) 3922 05:51:33,739 --> 05:51:36,742 (寝息) 3923 05:51:36,742 --> 05:51:38,744 (亜也子)あっ…! 3924 05:51:38,744 --> 05:51:41,581 寝ちゃった…。 (雫)あっ…。 3925 05:51:41,581 --> 05:51:43,916 父様…? 3926 05:51:43,916 --> 05:51:45,918 戦が終わった。 3927 05:51:45,918 --> 05:51:49,589 時行様は じきに戻られるよ。 3928 05:51:49,589 --> 05:51:52,758 (2人)あっ… はぁっ! 3929 05:51:52,758 --> 05:51:57,096 (亜也子)若様 無事でよかった~! (雫)戻ったら お祝いしよう。 3930 05:51:57,096 --> 05:51:59,932 (亜也子)いいねぇ! おいしいもの たくさん作ろう! 3931 05:51:59,932 --> 05:52:02,101 (雫)帰ってくるまでに 準備しないと。 3932 05:52:02,101 --> 05:52:04,103 (亜也子)精がつくよう お肉用意しよう。 3933 05:52:04,103 --> 05:52:07,273 (雫)ちゃんと形をとどめて 持ち帰ってきてね。 フッ…。 3934 05:52:07,273 --> 05:52:09,775 この調子で 味方を増やそう! 3935 05:52:09,775 --> 05:52:12,111 死にたがる武士を 生きたがりにして➡ 3936 05:52:12,111 --> 05:52:14,113 仲間にするんだ! 3937 05:52:16,282 --> 05:52:21,454 あっ! ハァ ハァ ハァ…。 3938 05:52:21,454 --> 05:52:23,956 わ~っ! 3939 05:52:23,956 --> 05:52:26,792 なんだ!? 敵か!? いきなり どうした!? 3940 05:52:26,792 --> 05:52:29,628 (玄蕃)虹が見える…。 (吹雪)ええ 見えますね。 3941 05:52:29,628 --> 05:52:32,131 (弧次郎)おいおい こっちに飛ばすなよ! 3942 05:52:34,233 --> 05:52:43,242 (武士たち)おお~っ!