1 00:00:03,003 --> 00:00:06,840 《一廣:あれ…? 今どっちだっけ…。 2 00:00:06,840 --> 00:00:10,177 迷宮で眠って うちで目覚めるのか…。 3 00:00:10,177 --> 00:00:12,679 その逆か…》 4 00:00:17,851 --> 00:00:21,355 《どちらにしても そばに君がいる…。 5 00:00:21,355 --> 00:00:27,194 ねぇマリー… ずっとこうして そばにいてもいいかな? 6 00:00:27,194 --> 00:00:29,196 マリー…》 7 00:00:29,196 --> 00:00:32,532 (ウリドラ)フフフ… 起きたか。 あっ? 8 00:00:32,532 --> 00:00:34,535 (ウリドラ)よっ! わぁ~っ! 9 00:00:34,535 --> 00:00:37,871 なんじゃ 何を驚いておる? 10 00:00:37,871 --> 00:00:39,873 えっ だって➡ 11 00:00:39,873 --> 00:00:42,876 しばらく子どもたちの所に 帰るんじゃなかったの!? 12 00:00:42,876 --> 00:00:44,878 だから こんな距離は➡ 13 00:00:44,878 --> 00:00:48,548 散歩代わりじゃと 言うておるだろう。 しかし…。 14 00:00:48,548 --> 00:00:52,386 昨日の鍋 ありゃ最高じゃったなぁ。 15 00:00:52,386 --> 00:00:54,388 (マリー)ホントホント! 16 00:00:54,388 --> 00:00:57,391 魚ってあんなに 繊細な味だったのねぇ。 17 00:00:57,391 --> 00:00:59,559 あっ 起きてたんだね。 18 00:00:59,559 --> 00:01:03,664 それに日本酒。 あら 使い魔の猫ちゃん➡ 19 00:01:03,664 --> 00:01:06,500 いつの間にか お酒まで飲んでいたのね? 20 00:01:06,500 --> 00:01:09,670 実にすばらしかったのう! 21 00:01:09,670 --> 00:01:13,006 すっきりした味わいに ほんのり甘みがあって。 22 00:01:13,006 --> 00:01:15,008 ん~ そうそうっ! 23 00:01:15,008 --> 00:01:18,178 《2人とも ゆうべの余韻に浸ってるな。 24 00:01:18,178 --> 00:01:21,014 今日は お休みにしてもいいかもね》 25 00:01:21,014 --> 00:01:23,350 あっ そういえばさ➡ 26 00:01:23,350 --> 00:01:27,187 おじいさんの家から 歩いて行ける所に温泉があるんだ。 27 00:01:27,187 --> 00:01:32,025 午前中から開いてるし 明日は朝風呂ってのもいいね。 28 00:01:32,025 --> 00:01:34,194 アサ…。 ブロ…。 29 00:01:34,194 --> 00:01:36,196 んっ…? えっ!? 30 00:01:36,196 --> 00:01:38,231 えっ 何 何!? 31 00:01:38,231 --> 00:01:41,868 剣を抜け カズヒホ! 夕刻まで➡ 32 00:01:41,868 --> 00:01:45,038 ワシがこってり絞ってやろう! へっ!? 33 00:01:45,038 --> 00:01:49,710 私もこの杖の力を 存分に試させてもらうわ! 34 00:01:49,710 --> 00:01:51,712 ちょ ちょっと2人とも! 35 00:01:51,712 --> 00:01:53,714 何いきなり やる気になってるの!? 36 00:01:53,714 --> 00:01:56,383 たわけ! 決まってるじゃない! 37 00:01:56,383 --> 00:02:01,321 お風呂とは。 汗をたっぷりかいたあとが。 38 00:02:01,321 --> 00:02:04,157 最高じゃからな。 ウフッ。 39 00:02:04,157 --> 00:02:06,493 はぁ それで…。 (ウリドラ)ほれ! 40 00:02:06,493 --> 00:02:09,329 寝ぼけとる場合ではないぞ! へっ? 41 00:02:09,329 --> 00:02:14,501 うわぁ~! ほれほれ! 汗をかくぞ~! 42 00:02:14,501 --> 00:02:18,605 まったり休もうと思ったのに なんで~!? 43 00:04:09,149 --> 00:04:11,351 おはよう ウリドラ。 44 00:04:11,351 --> 00:04:14,988 おはよう… なんて気持ちのいい 朝なのかしら。 45 00:04:14,988 --> 00:04:16,990 おはよう マリー。 46 00:04:16,990 --> 00:04:18,992 (祖父)2人ともおはよう。 47 00:04:18,992 --> 00:04:22,162 (祖父)ゆうべはよく眠れたかな? はい! 48 00:04:22,162 --> 00:04:24,164 ごはん 出来てるよ。 49 00:04:24,164 --> 00:04:26,867 (2人)は~い! にゃ~ん! 50 00:04:29,336 --> 00:04:31,338 (2人)いただきま~す! 51 00:04:33,840 --> 00:04:36,843 すてき… 和風の朝ごはん。 52 00:04:36,843 --> 00:04:40,514 パンも好きだけど お米の朝ごはんっていいわね~。 53 00:04:40,514 --> 00:04:42,849 《いやぁ ありがたいなぁ。 54 00:04:42,849 --> 00:04:46,019 子どものころは当たり前のように 食べていたけど…。 55 00:04:46,019 --> 00:04:49,189 はぁ~ しみる~》 56 00:04:49,189 --> 00:04:53,193 お味噌汁 おいしい! いろんな野菜が入ってて。 57 00:04:53,193 --> 00:04:56,196 なに 昨日の鍋の残りさ。 58 00:04:56,196 --> 00:04:59,699 おいしそうに食べてくれて うれしいよ。 59 00:04:59,699 --> 00:05:02,969 ところで 今日は観光に行くんだろ? 60 00:05:02,969 --> 00:05:07,474 俺の車 使うといいよ。 ありがとうございます! 61 00:05:07,474 --> 00:05:10,477 あっ それと…。 んっ? 62 00:05:10,477 --> 00:05:12,979 その前に行きたい所が…。 63 00:05:12,979 --> 00:05:14,981 (2人)フフッ…。 64 00:05:14,981 --> 00:05:18,985 いってきま~す! (祖父)はいよ。 (引き戸の開く音) 65 00:05:18,985 --> 00:05:26,993 ♬~ 66 00:05:26,993 --> 00:05:28,995 にゃうっ! 67 00:05:28,995 --> 00:05:32,332 お前さんは 俺と留守番だな。 68 00:05:32,332 --> 00:05:34,834 あっ 大変…。 ありゃ…。 69 00:05:34,834 --> 00:05:40,173 まぁどのみち 猫は連れてっても 温泉には入れてもらえないか。 70 00:05:40,173 --> 00:05:44,077 ウリドラ あなたの分まで 堪能してくるわ。 71 00:05:47,347 --> 00:05:49,349 いらっしゃい。 72 00:05:49,349 --> 00:05:52,352 まぁ なんてかわいらしい お嬢さんだこと。 73 00:05:52,352 --> 00:05:55,355 えっと お二人様ですね。 (引き戸の開く音) 74 00:05:55,355 --> 00:05:59,359 あら その猫ちゃんはお客さんの? (2人)えっ? 75 00:05:59,359 --> 00:06:01,628 フーッ… フーッ…。 76 00:06:01,628 --> 00:06:03,663 ああっ! 77 00:06:03,663 --> 00:06:05,632 うぅ…。 78 00:06:05,632 --> 00:06:08,969 すみません この猫 お風呂に興味津々で。 79 00:06:08,969 --> 00:06:12,806 あらまぁ お風呂好きの猫ちゃん? 珍しい。 80 00:06:12,806 --> 00:06:15,508 う~ん それじゃあ…。 81 00:06:18,011 --> 00:06:22,015 はぁ~っ なんて気持ちいい お湯なのかしら。 82 00:06:22,015 --> 00:06:25,018 「ゲンセンカケナガシ」っていうのね。 83 00:06:25,018 --> 00:06:27,487 一つまた覚えたわ。 84 00:06:27,487 --> 00:06:33,026 ふぅ… 秩父で入った温泉とは またひと味違うわね。 85 00:06:33,026 --> 00:06:38,665 ウフフ よかったわね ウリドラ。 お店の人が猫ちゃん好きで。 86 00:06:38,665 --> 00:06:41,368 特別ですってよ。 な~う。 87 00:06:41,368 --> 00:06:43,370 にゃう? (引き戸の開く音) 88 00:06:43,370 --> 00:06:45,372 ピギャー! 89 00:06:45,372 --> 00:06:47,374 あら~ 見で~。 (2人)あれぇ。 90 00:06:47,374 --> 00:06:49,876 めごぇちゃぺが湯さ入ってら。 91 00:06:49,876 --> 00:06:54,547 なんぼめごい猫っこだば。 よぐ来てけだしね。 92 00:06:54,547 --> 00:06:57,384 あれ 飼い主さんもめごぇ。 93 00:06:57,384 --> 00:07:00,553 (2人)めごぇ めごぇ。 何語? 94 00:07:02,789 --> 00:07:05,625 あっ おかえりマリー。 95 00:07:05,625 --> 00:07:08,795 お風呂は楽しめた? フッフッフ。 96 00:07:08,795 --> 00:07:12,966 湯さ入って さっぱしたじゃ! えっ!? 97 00:07:12,966 --> 00:07:16,469 おばあさま方に 方言を教えてもらったの! 98 00:07:16,469 --> 00:07:20,974 あぁそうか。 地元の人たちと 仲よくなったのかな? 99 00:07:20,974 --> 00:07:23,977 ええ。 また会いましょうって 言ってくれたわ。 100 00:07:23,977 --> 00:07:25,979 それはよかった。 101 00:07:25,979 --> 00:07:28,815 今度 青森の方言も 勉強してみようかしら。 102 00:07:28,815 --> 00:07:32,319 フフッ それはかなり大変だろうね。 103 00:07:35,655 --> 00:07:41,328 わぁ~ これがおじいさんの車? おもしろい形をしているわね。 104 00:07:41,328 --> 00:07:46,866 さあ! 青森観光へ出発よ! なぁう! 105 00:07:46,866 --> 00:07:49,836 2人とも~ そろそろ出るよ~。 106 00:07:54,174 --> 00:07:58,211 あ~ 空気がおいしいわ… あっ! 107 00:07:58,211 --> 00:08:02,949 おじいさ~ん 花ちゃ~ん いってきま~す! 108 00:08:02,949 --> 00:08:05,952 いってきま~す! (花子)モ~ッ。 109 00:08:10,290 --> 00:08:15,128 あの子が あんなに明るくなるとはね…。 110 00:08:15,128 --> 00:08:21,968 ♬~ 111 00:08:21,968 --> 00:08:23,970 うわぁ 桜! 112 00:08:23,970 --> 00:08:27,974 どうして咲いてるの? 東京ではとっくに散ったのに。 113 00:08:27,974 --> 00:08:31,478 こっちは東京より 開花の時期が遅いんだよ。 114 00:08:31,478 --> 00:08:35,648 でも 見頃は過ぎてしまうかと ちょっと心配だったんだ。 115 00:08:35,648 --> 00:08:37,650 間に合ってよかった。 116 00:08:37,650 --> 00:08:40,820 あら そのことは 内緒にしてたのね。 117 00:08:40,820 --> 00:08:44,824 フフ… 驚かせたくてね。 フフッ。 118 00:08:47,827 --> 00:08:51,164 ウリドラ あなたは桜は初めてよね。 119 00:08:51,164 --> 00:08:54,501 きれいでしょう? な~う。 120 00:08:54,501 --> 00:08:56,669 もっと近くで見てみましょうか。 121 00:08:56,669 --> 00:08:58,671 マリー ウリドラ。 あっ? 122 00:08:58,671 --> 00:09:00,974 (シャッター音) 123 00:09:00,974 --> 00:09:04,477 わっ すごい! 画面に私たちが映ってる! 124 00:09:04,477 --> 00:09:09,482 視覚投影の魔法? ハハッ これは 「写真」っていうんだ。 125 00:09:09,482 --> 00:09:13,486 こちらの世界では こうして旅の思い出を残すんだよ。 126 00:09:13,486 --> 00:09:15,488 今日はたくさん撮ろう! 127 00:09:15,488 --> 00:09:19,659 わぁ…! じゃあ私にも撮らせて。 128 00:09:19,659 --> 00:09:23,163 よし… ほら これで自分も撮れるよ。 129 00:09:23,163 --> 00:09:27,167 ここを押すと カシャンっていうから。 カシャン…。 130 00:09:27,167 --> 00:09:29,502 フフッ。 わっ。 131 00:09:29,502 --> 00:09:32,138 (シャッター音) 132 00:09:32,138 --> 00:09:34,140 すごい すごい! 133 00:09:34,140 --> 00:09:37,477 魔法とは比べものに ならないくらい鮮明できれい! 134 00:09:37,477 --> 00:09:39,813 そ それはよかった…。 135 00:09:39,813 --> 00:09:42,515 さっ 行きましょう 一廣さん。 136 00:09:42,515 --> 00:09:46,086 私たちの思い出 たくさん残すんでしょう? 137 00:09:48,188 --> 00:09:50,557 うん。 フフッ。 138 00:09:53,526 --> 00:09:58,031 《やっぱり 一廣呼びには慣れないなぁ》 139 00:09:58,031 --> 00:10:02,802 (シャッター音) 140 00:10:04,871 --> 00:10:09,709 「弘前城は 1611年に出来た 津軽氏の居城で➡ 141 00:10:09,709 --> 00:10:13,880 6つのくるわで構成された 平山城である」。 142 00:10:13,880 --> 00:10:17,050 昔 落雷による火事で消失して。 (シャッター音) 143 00:10:17,050 --> 00:10:20,220 今ある天守は 再建したものらしいよ。 (シャッター音) 144 00:10:20,220 --> 00:10:22,555 へぇ~。 (シャッター音) 145 00:10:22,555 --> 00:10:24,891 あっ 桜の妖精。 146 00:10:24,891 --> 00:10:28,895 ウフフ これほど 近づいてくる子は初めて。 147 00:10:28,895 --> 00:10:34,367 いらっしゃい。 ウフフ。 《やっぱり僕には見えないな》 148 00:10:40,740 --> 00:10:46,079 きれいね 桜が映って。 ホント 見事だね。 149 00:10:46,079 --> 00:10:48,915 でも こういう 「お堀」ってきっと➡ 150 00:10:48,915 --> 00:10:52,252 お城に敵を近づけないために 作られたものよね? 151 00:10:52,252 --> 00:10:54,587 そう よくわかったね。 152 00:10:54,587 --> 00:10:58,158 日本のお城に興味があるのかな? ええ! 153 00:11:05,665 --> 00:11:09,669 へぇ~ これも武器なの? そっか…。 154 00:11:09,669 --> 00:11:12,672 向こうの世界では こういったものはないからね。 155 00:11:12,672 --> 00:11:18,011 概念から異なるわ。 構造だけで威力を高めるなんて。 156 00:11:18,011 --> 00:11:21,347 これを向こうの世界で 応用するには…。 157 00:11:21,347 --> 00:11:25,518 フッ… フフッ…。 《なんか 怖いこと言いだした》 158 00:11:25,518 --> 00:11:30,189 じゅ 銃を向こうに持ち込むのは やめておこうか? 159 00:11:30,189 --> 00:11:33,192 あ あれ? ウリドラは? 160 00:11:35,194 --> 00:11:37,397 ぐるるる…。 161 00:11:41,534 --> 00:11:45,872 ウリドラは日本の剣に夢中なのね! ふん ふん! 162 00:11:45,872 --> 00:11:49,375 《なぜ2人とも 武器にばっかり興味を…》 163 00:11:52,879 --> 00:11:55,882 フッフーン なるほど。 164 00:11:55,882 --> 00:11:58,217 お城の構造が わかってきたわ。 165 00:11:58,217 --> 00:12:02,155 攻めやすい場所をあえて用意して 敵を一か所に集め➡ 166 00:12:02,155 --> 00:12:05,992 そこを叩いたのね! に~う! 167 00:12:05,992 --> 00:12:09,996 日本のお城は なかなか したたかで狡猾ね。 168 00:12:09,996 --> 00:12:12,498 見習わないと。 にうにう。 169 00:12:12,498 --> 00:12:15,001 《まったく この2人は物騒な》 170 00:12:18,338 --> 00:12:22,175 まぁ… 小さな窓だけど いい眺めだわ。 171 00:12:22,175 --> 00:12:24,344 に~う。 あっ…。 172 00:12:24,344 --> 00:12:28,014 んっ? どうかした? いや…。 173 00:12:28,014 --> 00:12:30,049 そういえばここも➡ 174 00:12:30,049 --> 00:12:32,518 おじいさんたちに 連れてきてもらったなって。 175 00:12:34,554 --> 00:12:37,557 《あんまり思い出のない 子ども時代だったけど➡ 176 00:12:37,557 --> 00:12:41,394 こうして来てみたら ちゃんとあるものだな…》 177 00:12:41,394 --> 00:12:43,529 懐かしい? うん。 178 00:12:43,529 --> 00:12:47,333 青森に帰ってきて よかったなって考えていたよ。 179 00:12:51,204 --> 00:12:53,706 あいよ お待ちどおさま。 180 00:12:56,242 --> 00:12:58,244 うわぁ いい匂い! 181 00:12:58,244 --> 00:13:01,614 これが 「たこ焼き」だよ。 熱いから気をつけて。 182 00:13:04,183 --> 00:13:06,519 ま~るくって かわいい! 183 00:13:06,519 --> 00:13:09,822 フーッ フーッ…。 184 00:13:09,822 --> 00:13:12,191 んっ んん~っ! 185 00:13:12,191 --> 00:13:15,561 トロトロ アツアツで おいひ~っ! 186 00:13:22,201 --> 00:13:25,004 んっ…。 187 00:13:25,004 --> 00:13:29,175 か… 顔にソースでも付いてる? いいえ。 188 00:13:29,175 --> 00:13:32,011 あなたを見飽きないか 試していたのよ➡ 189 00:13:32,011 --> 00:13:34,013 一廣さん。 んっ! 190 00:13:34,013 --> 00:13:36,516 な… なんでそんなこと…。 191 00:13:38,551 --> 00:13:42,121 初めて日本に来たときも こんな景色だったわ。 192 00:13:44,190 --> 00:13:46,693 うん… そうだったね。 193 00:13:46,693 --> 00:13:52,532 あの日 朝 マリーがベッドにいて 本当にビックリしたよ。 194 00:13:52,532 --> 00:13:56,035 あら こっちこそよ。 フフッ…。 195 00:13:56,035 --> 00:14:00,640 たったひとつき前なのに ずいぶんたった気がするな。 196 00:14:00,640 --> 00:14:02,809 そうね…。 197 00:14:02,809 --> 00:14:04,811 あれから とても変わったの。 198 00:14:04,811 --> 00:14:10,483 あなたを知るたび楽しくて… フフッ 見飽きることなんてないわ。 199 00:14:10,483 --> 00:14:13,319 《こっちこそだよ》 200 00:14:13,319 --> 00:14:17,490 目に映る景色も どこか変わって見えるの。 201 00:14:17,490 --> 00:14:22,495 同じ桜も 前よりもっと色鮮やかで…。 202 00:14:22,495 --> 00:14:25,098 (2人)あっ! (風の音) 203 00:14:27,166 --> 00:14:30,870 あ… あっ…。 204 00:14:32,839 --> 00:14:38,344 《一瞬 僕には見えないはずの 桜の精霊が 見えた気がした》 205 00:14:40,346 --> 00:14:43,015 あっ… 唇に花びらが。 206 00:14:43,015 --> 00:14:52,358 ♬~ 207 00:14:52,358 --> 00:14:56,362 きれいだったねぇ。 桜吹雪だな。 208 00:15:11,310 --> 00:15:14,147 あの 一廣さん? ふぁいっ!? 209 00:15:14,147 --> 00:15:18,484 ななな 何? 大丈夫? 210 00:15:18,484 --> 00:15:23,156 バスタオル忘れてたみたいだから ここに置いておくわね。 211 00:15:23,156 --> 00:15:27,493 あ あぁ そっか…。 ごめん ありがとう。 212 00:15:27,493 --> 00:15:30,797 あのね… 今日の その…。 213 00:15:32,832 --> 00:15:36,035 ううん なんでもないわ。 あっ 待って! 214 00:15:38,004 --> 00:15:42,341 さっきのこと… だよね。 そ… そうよ。 215 00:15:42,341 --> 00:15:45,011 キ… キスのことだけど…。 216 00:15:45,011 --> 00:15:49,615 今までに同じことをした相手は… いるのかしら…。 217 00:15:51,684 --> 00:15:54,020 あ やっ… 嫌なら答えなくていいわ! 218 00:15:54,020 --> 00:15:57,523 変なこと聞いてごめんなさい! いっ いやいや! 219 00:15:57,523 --> 00:15:59,525 マリーが初めてだよ。 220 00:15:59,525 --> 00:16:03,296 この年で恥ずかしいけど 誰ともしたことがない。 221 00:16:03,296 --> 00:16:05,298 えっ…。 222 00:16:05,298 --> 00:16:07,800 そ… そう…。 223 00:16:09,802 --> 00:16:11,804 い 言っておくけど➡ 224 00:16:11,804 --> 00:16:14,807 私の里には キスという文化は あまり根づいていないの! 225 00:16:14,807 --> 00:16:18,477 別に 私が モテなかったとかじゃないわ! 226 00:16:18,477 --> 00:16:23,482 だ だから… そう てれることでもないわね…。 227 00:16:23,482 --> 00:16:26,486 初めて同士なら…。 228 00:16:26,486 --> 00:16:28,988 じゃ じゃあ ごゆっくり! 229 00:16:34,994 --> 00:16:42,368 (マリーの鼻歌) 230 00:16:42,368 --> 00:16:45,538 何かいいことでもあったかな? ひゃあ! 231 00:16:47,506 --> 00:16:51,677 ご ごめんなさい! いや すまんね 驚かせて。 232 00:16:51,677 --> 00:16:54,580 あんまりうれしそうに 見えたからさ。 233 00:16:57,016 --> 00:16:59,352 一廣と仲がいいねぇ。 234 00:16:59,352 --> 00:17:03,956 もう長いつきあいみたいな… 幼なじみのようだ。 235 00:17:03,956 --> 00:17:06,626 幼なじみ… フフッ。 236 00:17:06,626 --> 00:17:11,964 みたいなものかもしれません。 あっいえ 例え話というか。 237 00:17:11,964 --> 00:17:15,167 《どう説明すればいいのかしら? 238 00:17:15,167 --> 00:17:18,004 向こうの世界のことは 話せないし…》 239 00:17:18,004 --> 00:17:21,641 ん~っ…。 そうだ マリーちゃん。 240 00:17:21,641 --> 00:17:23,643 いいものを見せてあげよう。 241 00:17:25,978 --> 00:17:29,482 あ… こ これは…。 242 00:17:29,482 --> 00:17:34,654 写真… 「思い出」ですね。 あぁ そうだねぇ。 243 00:17:34,654 --> 00:17:38,157 俺にとっては 大事な宝もんだよ。 244 00:17:43,329 --> 00:17:45,331 あぁ これ…。 245 00:17:45,331 --> 00:17:48,000 これはアイツが14のころだね。 246 00:17:48,000 --> 00:17:51,671 《あっ あっちの世界で 見る姿とおんなじ。 247 00:17:51,671 --> 00:17:53,839 あ… でも…》 248 00:17:53,839 --> 00:17:57,343 寂しそうな目をしているだろう? あっ…? 249 00:17:57,343 --> 00:17:59,345 俺は驚いたよ。 250 00:17:59,345 --> 00:18:02,949 あの子の あんなに明るい笑顔が 見られるなんてね。 251 00:18:02,949 --> 00:18:04,951 えっ? あの…。 252 00:18:04,951 --> 00:18:08,621 一廣さんは 笑わなかったんですか? あぁ。 253 00:18:08,621 --> 00:18:11,791 今の様子からは想像できんかな? 254 00:18:11,791 --> 00:18:18,464 俺の娘… 一廣の母親は どうしようもないヤツでね。 255 00:18:18,464 --> 00:18:21,634 ある日突然 どこかへ行っちまって…。 256 00:18:21,634 --> 00:18:25,638 それで 俺とばあさんが 一廣を引き取ったんだ。 257 00:18:25,638 --> 00:18:31,477 人にも動物にも あの子は何も 興味を示さなくてね。 258 00:18:31,477 --> 00:18:33,813 代わりに よく眠っていたよ。 259 00:18:33,813 --> 00:18:37,483 起こすのが かわいそうなくらいにさ…。 260 00:18:37,483 --> 00:18:39,819 東京へ行ったのは➡ 261 00:18:39,819 --> 00:18:43,155 母親に会いたがってるんじゃ ないかと思ってね。 262 00:18:43,155 --> 00:18:46,359 もう こっちには 帰ってこないかもなって。 263 00:18:48,327 --> 00:18:52,999 それが こんなにかわいい子を 連れて帰ってくるんだもんなぁ。 264 00:18:52,999 --> 00:18:55,001 ありがとうね。 265 00:18:55,001 --> 00:18:59,005 一廣が笑うようになったのは きっと 君のおかげだ。 266 00:19:00,973 --> 00:19:02,975 だから この家にいるときは➡ 267 00:19:02,975 --> 00:19:06,646 なんにも気にしなくていいよ。 あっ…? 268 00:19:06,646 --> 00:19:09,148 そのままの君で いいんだよ。 269 00:19:09,148 --> 00:19:21,327 ♬~ 270 00:19:21,327 --> 00:19:26,666 俺くらい長いこと生きてるとね 不思議なことも➡ 271 00:19:26,666 --> 00:19:29,668 そのまんま受け止められるように なるもんさ。 272 00:19:29,668 --> 00:19:34,974 夢の土産話を聞けるのは じいさんの特権なんじゃないかな。 273 00:19:34,974 --> 00:19:37,977 あ… うぅ…。 274 00:19:37,977 --> 00:19:41,013 おじいさん! おっと…。 275 00:19:41,013 --> 00:19:45,017 うぅ…。 フフフ… さすがはエルフさん。 276 00:19:45,017 --> 00:19:47,787 夢に見るほどの かわいらしさだ。 277 00:19:52,358 --> 00:19:55,194 ふぅ~。 それでこれが運動会のときでね。 278 00:19:55,194 --> 00:19:57,196 うわっ かわいい! 279 00:19:57,196 --> 00:20:02,201 《んっ 楽しそうだな 仲よくなってよかった》 280 00:20:02,201 --> 00:20:04,203 んが~っ!? 281 00:20:04,203 --> 00:20:06,205 《耳~!》 282 00:20:06,205 --> 00:20:09,875 マリー 耳 耳出てる! 耳出てるってば~! 283 00:20:09,875 --> 00:20:12,511 (2人)フフッ。 耳! 耳~。 284 00:20:12,511 --> 00:20:15,815 (2人)アハハハ…! えっ… えぇ? 285 00:20:19,351 --> 00:20:22,021 お世話になりました。 いやいや➡ 286 00:20:22,021 --> 00:20:25,691 久々に楽しかったよ。 元気でな。 287 00:20:25,691 --> 00:20:29,095 おじいさん ありがとうございました。 288 00:20:31,030 --> 00:20:33,699 おぉ ありゃまあ…。 289 00:20:33,699 --> 00:20:37,536 一廣 うちの仕事を 継ぎたいってんなら➡ 290 00:20:37,536 --> 00:20:41,707 歓迎するぞ。 か 考えときます。 291 00:20:41,707 --> 00:20:46,078 いつでも遊びにおいで。 俺は待ってるからさ。 292 00:20:46,078 --> 00:20:53,052 ♬~ 293 00:20:53,052 --> 00:20:56,889 《結局 おじいさんが 向こうの世界のことを➡ 294 00:20:56,889 --> 00:20:59,725 どこまで知っているかは わからなかった。 295 00:20:59,725 --> 00:21:03,162 でも この世界で僕以外にも➡ 296 00:21:03,162 --> 00:21:06,665 マリーの本当の姿を 知っている人ができたことは➡ 297 00:21:06,665 --> 00:21:08,667 よかった気がする》 298 00:21:08,667 --> 00:21:15,174 ♬~ 299 00:21:15,174 --> 00:21:19,512 ねぇ… 不思議。 帰ってきたという感じがするわ。 300 00:21:19,512 --> 00:21:23,849 いつの間にか 私の暮らす場所の 景色になっていたのね。 301 00:21:23,849 --> 00:21:25,851 うん。 302 00:21:25,851 --> 00:21:28,020 おかえりなさい。 303 00:21:28,020 --> 00:21:32,024 ただいま。 あなたも おかえりなさい。 304 00:21:32,024 --> 00:21:35,194 ただいま。 305 00:21:35,194 --> 00:21:37,196 (2人)フフッ…。 306 00:21:39,198 --> 00:21:44,870 《僕らの関係は… 少しだけ 前に進んだのかな。 307 00:21:44,870 --> 00:21:48,374 ねぇマリー 一緒に歩いていこう。 308 00:21:48,374 --> 00:21:53,179 こちらの世界も あちらの世界も 2人で》 309 00:21:55,214 --> 00:21:57,416 にゃっ にゃっ… にゃう? 310 00:22:02,688 --> 00:22:05,191 ねぇ 帰ったら何食べよう? 311 00:22:05,191 --> 00:22:10,529 え~っとね… 鍋! 鍋かぁ… よし! 312 00:22:10,529 --> 00:22:12,998 やった~!