1 00:00:39,306 --> 00:00:41,308 《俺の名前は 野原ひろし》 2 00:00:41,308 --> 00:00:44,311 《双葉商事に勤めるサラリーマンだ》 3 00:00:44,311 --> 00:00:48,315 《この日は 後輩の川口と 外回りをしていたのだが…》 4 00:00:48,315 --> 00:00:52,319 いや~。 先方のリアクション 好感触でホッとしたな。 5 00:00:52,319 --> 00:00:54,321 (川口)はあ…。 6 00:00:54,321 --> 00:00:58,292 俺たちのチームプレーも いよいよ 磨きがかかってきたんじゃないか? 7 00:00:58,292 --> 00:01:00,294 …どうでしょうね。 8 00:01:00,294 --> 00:01:04,298 おい 川口。 なんだよ その 朝から ずっと不機嫌丸出しの態度は。 9 00:01:04,298 --> 00:01:07,301 取引先では 礼儀正しくしてるじゃないですか。 10 00:01:07,301 --> 00:01:12,306 そういう問題じゃない。 俺とお前の関係性の話だろ? 11 00:01:12,306 --> 00:01:14,308 別に いいでしょ…。 12 00:01:14,308 --> 00:01:17,311 先輩には 高桐くんがいるんだし。 13 00:01:17,311 --> 00:01:19,313 えっ? 高桐くん? 14 00:01:19,313 --> 00:01:22,316 僕の知らないところで どんどん仲良くなってますもんね。 15 00:01:22,316 --> 00:01:25,319 《高桐くんとは 我が社の新入社員》 16 00:01:25,319 --> 00:01:29,323 《確かに 最近 彼とは 一緒に食事する仲で→ 17 00:01:29,323 --> 00:01:32,326 世代が違うなりに距離が縮まってきた》 18 00:01:32,326 --> 00:01:34,328 そりゃそうか。 19 00:01:34,328 --> 00:01:38,298 高桐くんは 優秀だし爽やかだし 僕なんかより ずっと→ 20 00:01:38,298 --> 00:01:41,301 かわいがりたくなりますよねえ。 21 00:01:41,301 --> 00:01:45,305 《もしかして 川口の奴 嫉妬してるのか?》 22 00:01:45,305 --> 00:01:48,875 お… おい。 そりゃ誤解ってもんだよ。 誤解? 23 00:01:48,875 --> 00:01:51,311 確かに 高桐くんは いい奴だけど→ 24 00:01:51,311 --> 00:01:55,315 だからって お前が大切な後輩であることに 変わりはないんだから。 25 00:01:55,315 --> 00:01:57,317 じゃあですよ 先輩。 26 00:01:57,317 --> 00:02:01,288 もし 僕と高桐くんが 同時に 大量の仕事を抱えて困っていたら→ 27 00:02:01,288 --> 00:02:04,291 どっちを助けますか? えっ? 28 00:02:04,291 --> 00:02:06,293 (高桐あきたけ)係長 助けてください。 29 00:02:06,293 --> 00:02:08,295 いえ 先輩 僕のほうを…。 30 00:02:08,295 --> 00:02:10,263 うう… う~ん…。 31 00:02:11,298 --> 00:02:14,301 でも ほら 高桐くんは新入社員だしさ→ 32 00:02:14,301 --> 00:02:16,303 川口は自分の力で…。 33 00:02:16,303 --> 00:02:19,339 そういう話をしてるんじゃないんです! わかりました。 34 00:02:19,339 --> 00:02:23,310 じゃあ 僕と高桐くんが 宇宙人にUFOでさらわれそうになっていたら→ 35 00:02:23,310 --> 00:02:25,312 どっちを助けますか!? はあ? 36 00:02:26,313 --> 00:02:29,316 (高桐)係長~! (川口)先輩~! 37 00:02:29,316 --> 00:02:32,285 (高桐・川口)助けてくださーい! いや どういう状況だよ! 38 00:02:32,285 --> 00:02:35,322 なんだ 宇宙人にさらわれるって…。 (川口)ああーっ! 39 00:02:35,322 --> 00:02:38,325 僕じゃないんだ! 迷わず僕じゃないんだぁぁーーっ! 40 00:02:38,325 --> 00:02:41,294 《こ… こいつ 超面倒くせえ…》 41 00:02:42,329 --> 00:02:44,331 まあまあまあ… それより ほら→ 42 00:02:44,331 --> 00:02:48,301 午後の仕事の前に どっかでメシでも食べようぜ。 43 00:02:48,301 --> 00:02:50,303 …先輩のおごりですか? 44 00:02:50,303 --> 00:02:54,307 わかった。 今日はおごりでいいよ。 ほら 行こう。 45 00:02:54,307 --> 00:03:04,317 ♬~ 46 00:04:35,342 --> 00:04:39,312 …で 何が食べたい? あんまり高いものはダメだけど。 47 00:04:39,312 --> 00:04:42,315 じゃあ カレーがいいです。 48 00:04:42,315 --> 00:04:44,351 よーし カレーだな。 49 00:04:44,351 --> 00:04:49,322 おっ! いかにも本格的って感じの インド料理の店があるぞ。 50 00:04:49,322 --> 00:04:51,291 ここにするか。 はい! 51 00:04:52,325 --> 00:04:54,327 (印土株伶男)いらっしゃいませ。 52 00:04:54,327 --> 00:04:57,330 ビリヤニ専門店 ビリビリヤーニーへ ようこそ。 53 00:04:57,330 --> 00:05:00,333 私 オーナーの印土株伶男と申します。 54 00:05:00,333 --> 00:05:03,303 ビリヤニ…? なんですか? それ。 55 00:05:03,303 --> 00:05:06,306 インドが起源で 周辺国でも食べられている→ 56 00:05:06,306 --> 00:05:09,309 スパイスをふんだんに使った 炊き込みご飯です。 57 00:05:09,309 --> 00:05:11,344 へえ~。 58 00:05:11,344 --> 00:05:13,313 (印土)さあさあ どうぞ テーブルへ。 59 00:05:14,347 --> 00:05:20,320 《はあ~ こんな本格的な店を 日本人のオーナーがやってるのか…》 60 00:05:20,320 --> 00:05:22,322 (川口)ねえ 先輩。 ん? 61 00:05:22,322 --> 00:05:25,325 さっき 「ビリヤニ専門店」って 言ってましたよね? 62 00:05:25,325 --> 00:05:28,328 カレー ないんじゃないですか? 63 00:05:28,328 --> 00:05:31,331 ええ? でも インド料理の店だぞ? 64 00:05:31,331 --> 00:05:33,333 カレーがないわけ…。 65 00:05:33,333 --> 00:05:38,305 な… ない! メニューのどこにも カレーがないぞ!? 66 00:05:38,305 --> 00:05:40,307 ほら やっぱり。 じゃあ 出ましょう。 67 00:05:40,307 --> 00:05:44,311 いや… もう 席に着いちまったんだぞ。 今さら 出られるかよ。 68 00:05:44,311 --> 00:05:46,313 あ~ 最悪だ…。 69 00:05:46,313 --> 00:05:49,349 完全に カレーの口になってたのになあ~。 70 00:05:49,349 --> 00:05:53,353 《ったく… もう~ せっかく機嫌直ってきたと思ったら…》 71 00:05:53,353 --> 00:05:56,356 まあ こうなったからには 気持ちを切り替えてさ→ 72 00:05:56,356 --> 00:05:59,326 ビリヤニという未知の料理を楽しもうぜ。 73 00:05:59,326 --> 00:06:03,363 そんな簡単に 気持ちは切り替えられませんよ。 74 00:06:03,363 --> 00:06:06,333 《こいつ なんて頑固なんだ…》 75 00:06:06,333 --> 00:06:09,336 《だが ここは 頭ごなしに怒るのではなく…》 76 00:06:09,336 --> 00:06:12,339 なあ 川口。 はい? 77 00:06:12,339 --> 00:06:16,343 新しいものに挑戦するってのは 大事なことだぞ。 78 00:06:16,343 --> 00:06:18,345 ほら イノベーションってやつだ。 79 00:06:18,345 --> 00:06:20,347 イノベーション… ですか。 80 00:06:20,347 --> 00:06:24,384 先輩は 本当に 新しいものが好きですね。 81 00:06:24,384 --> 00:06:26,319 えっ? 82 00:06:26,319 --> 00:06:28,355 ビリヤニ 高桐くん。 83 00:06:28,355 --> 00:06:30,357 おい! また その話かよ。 84 00:06:30,357 --> 00:06:34,327 イノベーションなんて必要ない! 長い付き合いを大切にしましょうよ! 85 00:06:34,327 --> 00:06:38,331 僕は絶対 普通のカレーしか食べませんからね。 お前なあ! 86 00:06:38,331 --> 00:06:40,333 (印土)まあまあ お二方。 (川口・ひろし)うわあっ! 87 00:06:40,333 --> 00:06:42,302 他のお客様も いらっしゃいますし。 88 00:06:42,302 --> 00:06:44,304 ああ… すみません。 89 00:06:44,304 --> 00:06:48,308 食事は楽しくしましょう。 はい…。 90 00:06:48,308 --> 00:06:53,346 …にしても このお店 外国人のお客さんが多いんですね。 91 00:06:53,346 --> 00:06:58,318 実は この辺りには 外資系のITベンチャー企業が多くありまして。 92 00:06:58,318 --> 00:07:01,321 エリートビジネスパーソンの方々が→ 93 00:07:01,321 --> 00:07:03,290 常連さんなんですよ。 94 00:07:03,290 --> 00:07:06,326 あちらは カッケー・タイガー社のCEO。 95 00:07:06,326 --> 00:07:10,330 あの方は デッケー・エレファント社のCOOで→ 96 00:07:10,330 --> 00:07:13,333 あの方は リリシー・ジャッカル社のCTOです。 97 00:07:13,333 --> 00:07:16,303 へえ~ 全部…。 全部…→ 98 00:07:16,303 --> 00:07:18,305 聞いたことある会社だ~! えっ…。 99 00:07:18,305 --> 00:07:21,308 ここ そんなにすごいお店だったんですね! 100 00:07:21,308 --> 00:07:24,311 先輩 僕たちも 世界のビジネスパーソンに肩を並べるため→ 101 00:07:24,311 --> 00:07:26,313 ビリヤニを食べましょう! 102 00:07:26,313 --> 00:07:30,350 《お… お前… さっきと言ってることが違うじゃねえか》 103 00:07:30,350 --> 00:07:32,319 ビリヤニは3種類あるのか。 104 00:07:32,319 --> 00:07:35,322 チキン マトン 野菜…。 105 00:07:35,322 --> 00:07:37,324 じゃあ ビリヤニセットのマトンで。 はい。 106 00:07:37,324 --> 00:07:41,328 ああ… じゃあ 私は ビリヤニセットのチキンで。 107 00:07:41,328 --> 00:07:43,296 かしこまりました。 108 00:07:44,331 --> 00:07:47,334 いや~ 楽しみだなあ ビリヤニ。 109 00:07:47,334 --> 00:07:50,337 あれ? 先輩 どうしました? 110 00:07:50,337 --> 00:07:52,305 いや 別に…。 111 00:07:52,305 --> 00:07:54,341 もう~ 気持ちを切り替えて→ 112 00:07:54,341 --> 00:07:56,309 ビリヤニという未知の料理を 楽しみましょうよ! 113 00:07:56,309 --> 00:07:59,312 《それ まんま俺が言ったことじゃねえか!》 114 00:07:59,312 --> 00:08:03,316 《まあ でも これ以上ぶつかるのは やめとくか…》 115 00:08:03,316 --> 00:08:07,320 しかし この店 なんで ビリヤニ以外は 出してないんだろうなあ…。 116 00:08:07,320 --> 00:08:09,322 やはり 気になりますよね。 117 00:08:09,322 --> 00:08:12,325 うわっ! ま… まだ何か…? 118 00:08:12,325 --> 00:08:14,327 せっかくなので お料理ができるまで→ 119 00:08:14,327 --> 00:08:18,331 私の ビリヤニへの思いをお話しできればと。 いや…。 120 00:08:18,331 --> 00:08:21,334 ぜひ 聞かせてください! 《こいつ また…》 121 00:08:21,334 --> 00:08:23,336 では。 122 00:08:23,336 --> 00:08:28,341 実は 私 元々 インドのIT企業で働いておりまして。 123 00:08:28,341 --> 00:08:33,346 ある時 初めて食べたビリヤニの美味しさに 衝撃を受けたのです。 124 00:08:33,346 --> 00:08:37,350 こんなに美味しい料理が 日本では まだ よく知られていない。 125 00:08:37,350 --> 00:08:40,320 だったら 自分が店を出して広めたい! 126 00:08:40,320 --> 00:08:42,322 そう ビリヤニと出会って→ 127 00:08:42,322 --> 00:08:45,325 自分にイノベーションが 起きたのです! 128 00:08:45,325 --> 00:08:49,329 私は会社を辞め 日本での出店に向けて奔走しました。 129 00:08:49,329 --> 00:08:53,333 お店は 最初から ビリヤニ専門店にするつもりでした。 130 00:08:53,333 --> 00:08:57,337 カレーも出すと みんな カレーしか頼まないと思ったからです。 131 00:08:57,337 --> 00:08:59,339 ただ そこで苦労したのが→ 132 00:08:59,339 --> 00:09:02,342 そんな店で働いてくれるシェフを探すこと。 133 00:09:02,342 --> 00:09:05,345 何度も何度も断られ…→ 134 00:09:05,345 --> 00:09:08,348 それでも 私は どうしても諦めきれず…。 135 00:09:08,348 --> 00:09:11,351 そして ついに 今のシェフと出会うことができました。 136 00:09:11,351 --> 00:09:15,321 そこから共に店を開き 今に至る→ 137 00:09:15,321 --> 00:09:17,323 というわけです。 なるほど。 138 00:09:17,323 --> 00:09:19,325 そんな歴史が…。 (川口)うっ…。 139 00:09:19,325 --> 00:09:21,327 《えっ 泣いてる?》 140 00:09:21,327 --> 00:09:24,330 いい話ですね 感動しました! 141 00:09:24,330 --> 00:09:26,332 恐縮です。 142 00:09:26,332 --> 00:09:29,335 ちょうど料理もできた頃かと思いますので お持ちしますね。 143 00:09:29,335 --> 00:09:32,338 自分にイノベーションか…。 144 00:09:32,338 --> 00:09:34,340 いい言葉だなあ。 145 00:09:34,340 --> 00:09:37,343 《さっきは イノベーションなんて必要ない って言ってたくせに…》 146 00:09:37,343 --> 00:09:39,345 大変 お待たせいたしました。 147 00:09:39,345 --> 00:09:42,348 お好みで ヨーグルトソースをおかけください。 148 00:09:42,348 --> 00:09:44,317 (2人)おお~っ! 149 00:09:45,318 --> 00:09:50,323 《これはこれは 華やかな色合いで美しいなあ!》 150 00:09:50,323 --> 00:09:54,327 《異国の情緒を感じさせる細長い米 その一粒一粒に→ 151 00:09:54,327 --> 00:09:57,330 うまみがギュッと詰まっていることが 見て取れる!》 152 00:09:57,330 --> 00:10:00,333 《そして このヨーグルトソースをかけたら→ 153 00:10:00,333 --> 00:10:03,303 また違った味わいになりそうだ》 154 00:10:03,303 --> 00:10:07,307 《こいつは 俺を 未知の領域に連れていってくれそうだぜ!》 155 00:10:07,307 --> 00:10:10,343 《まずは ひと口… んんっ!》 156 00:10:10,343 --> 00:10:13,313 《おおっ! スパイスのビッグウェーブ!》 157 00:10:13,313 --> 00:10:18,351 《しかも かむごとに いろんなスパイスが 次から次へと どんどん現れてくる!》 158 00:10:18,351 --> 00:10:24,324 《カレーよりも 一つ一つのスパイスの主張が ダイレクトに伝わってくるな》 159 00:10:24,324 --> 00:10:26,292 《そして お次は このチキンを…》 160 00:10:27,327 --> 00:10:30,330 《う~ん! しっかり下味がついてる!》 161 00:10:30,330 --> 00:10:32,332 《タンドリーチキンのような感じだ》 162 00:10:32,332 --> 00:10:37,337 先輩! ビリヤニって めちゃくちゃ美味しいですね! 163 00:10:37,337 --> 00:10:39,339 だな! 164 00:10:39,339 --> 00:10:41,307 《おっ! ホールスパイス》 165 00:10:41,307 --> 00:10:44,310 《パウダーじゃなくて 元の形のままか》 166 00:10:45,311 --> 00:10:50,383 《うわっ 強烈! 香りが鼻から抜ける~!》 167 00:10:50,383 --> 00:10:55,388 《そして さあ ここに ヨーグルトソースをかけてみると…》 168 00:10:56,322 --> 00:10:58,324 《うん。 うまい!》 169 00:10:58,324 --> 00:11:00,326 《爽やかな酸味と→ 170 00:11:00,326 --> 00:11:03,329 刻んだ野菜のシャキシャキ感が 素晴らしいぞ!》 171 00:11:03,329 --> 00:11:06,332 《いろんなスパイスの組み合わせが 最高の味を生む》 172 00:11:06,332 --> 00:11:10,336 《こんなうまいものを知らずに ずっと生きてきたなんて…》 173 00:11:10,336 --> 00:11:13,306 ああ… このままじゃダメだぁぁーっ! 174 00:11:13,306 --> 00:11:15,308 うわっ! ど… どうした!? 川口。 175 00:11:15,308 --> 00:11:18,311 ビリヤニの美味しさに いてもたってもいられなくなって→ 176 00:11:18,311 --> 00:11:21,347 僕も この味を日本に伝えると決めた オーナーのように→ 177 00:11:21,347 --> 00:11:24,350 自分にイノベーションを起こしてみせます! 178 00:11:24,350 --> 00:11:28,321 おお… そうか やる気が出てきたか。 はい! 179 00:11:28,321 --> 00:11:31,324 よーし! 一緒に これからの双葉商事を背負っていこうな! 180 00:11:31,324 --> 00:11:33,326 (川口)いえ! えっ? 181 00:11:33,326 --> 00:11:36,329 僕にとってのイノベーション… それは→ 182 00:11:36,329 --> 00:11:39,365 双葉商事の外にある気がします。 はっ? 183 00:11:39,365 --> 00:11:43,336 ああ… なんか 一気に 視野が広がった感じがする! 184 00:11:43,336 --> 00:11:45,338 何を 僕は ちっぽけな世界の中で→ 185 00:11:45,338 --> 00:11:48,341 一喜一憂してたんだろう。 186 00:11:48,341 --> 00:11:50,343 お… おい 待て 川口。 187 00:11:50,343 --> 00:11:53,346 困るよ そんな急に でかいスケールで考えられても…。 188 00:11:53,346 --> 00:11:56,349 いいじゃないですか。 先輩には→ 189 00:11:56,349 --> 00:12:00,320 高桐くんがいるんだし~。 結局 そこの話に戻ってくるのかよ! 190 00:12:00,320 --> 00:12:03,323 わかった。 今度は 必ず 川口も誘うようにするから…。 191 00:12:03,323 --> 00:12:06,359 (川口)もう遅いですよ 先輩。 えっ? 192 00:12:06,359 --> 00:12:10,330 この令和の時代 ないがしろにされた優秀な人材は→ 193 00:12:10,330 --> 00:12:12,332 どんどん組織を離れていきますから。 194 00:12:12,332 --> 00:12:15,335 《優秀な人材って 自分のことか?》 195 00:12:15,335 --> 00:12:17,337 (川口)よーし! そうと決めたら…。 196 00:12:17,337 --> 00:12:19,339 えっ おい…! 197 00:12:19,339 --> 00:12:21,341 私 こういう者でして…。 198 00:12:21,341 --> 00:12:23,343 《カッケー・タイガー社のCEOのところに…》 199 00:12:23,343 --> 00:12:27,347 《今のうちに 人脈を広げとこうって魂胆か?》 200 00:12:27,347 --> 00:12:29,349 どうか私を 御社で雇ってください! 201 00:12:29,349 --> 00:12:31,351 《いや 直球!》 202 00:12:31,351 --> 00:12:34,320 いきなり言われましても…。 そうですか… 失礼しました! 203 00:12:34,320 --> 00:12:36,322 お… おい。 204 00:12:36,322 --> 00:12:38,324 私 こういう者でして! 205 00:12:38,324 --> 00:12:41,327 《今度は デッケー・エレファント社の… って 黙って見てる場合じゃない!》 206 00:12:41,327 --> 00:12:45,365 今 ここで 私の資質を見極められるかどうかが… むぐっ。 207 00:12:45,365 --> 00:12:49,335 ホ… ホント すみません。 お邪魔しました~。 208 00:12:49,335 --> 00:12:52,338 何やってんだよ! そんな急に雇ってもらえるわけないだろ! 209 00:12:52,338 --> 00:12:56,309 そんなの わからないじゃないですか! 邪魔しないでください! 210 00:12:56,309 --> 00:12:58,311 僕は… 僕は新しい場所で→ 211 00:12:58,311 --> 00:13:01,314 イノベーションを起こすんだ~! 212 00:13:01,314 --> 00:13:05,318 ごちそうさま。 またのご来店を お待ちしております。 213 00:13:05,318 --> 00:13:07,320 (川口)ああっ CTOが帰っちゃう! 待ってくださーい! 214 00:13:07,320 --> 00:13:09,322 ぐっ… ああっ! 215 00:13:09,322 --> 00:13:11,324 (川口が倒れる音) お… おい 川口! 216 00:13:11,324 --> 00:13:14,327 足 ひねったぁぁーーっ! 217 00:13:14,327 --> 00:13:16,329 お客様 大丈夫ですか? 218 00:13:16,329 --> 00:13:19,332 ああっ… 僕のイノベーションが→ 219 00:13:19,332 --> 00:13:21,301 去っていくぅぅ~~! 220 00:13:24,303 --> 00:13:26,306 (川口)アイタタタタ…。 221 00:13:26,306 --> 00:13:28,308 (ため息) 222 00:13:28,308 --> 00:13:33,313 僕 やっぱり 双葉商事で頑張ります。 ああ そうしてくれ。 223 00:13:33,313 --> 00:13:36,316 とりあえず 一度 会社に戻ろう。 224 00:13:36,316 --> 00:13:38,317 …で このタクシー代は→ 225 00:13:38,317 --> 00:13:40,319 先輩のおごりですか? 226 00:13:41,387 --> 00:13:43,356 お前なあ! 227 00:13:45,324 --> 00:13:47,293 ごちそうさまでした。 228 00:15:20,319 --> 00:15:22,321 (四杉 遥)お待たせいたしました。 229 00:15:22,321 --> 00:15:25,324 《私 大学生の四杉遥》 230 00:15:25,324 --> 00:15:27,326 《最近 このパスタ屋さんで→ 231 00:15:27,326 --> 00:15:29,328 アルバイトを始めました》 232 00:15:29,328 --> 00:15:31,397 (萌美)はーるか! (遥)えっ? 233 00:15:31,397 --> 00:15:34,333 萌美 さやか! なんで? 234 00:15:34,333 --> 00:15:37,336 (さやか)遥が ちゃんと働いてるか チェックしなきゃと思って。 235 00:15:37,336 --> 00:15:39,305 (遥)フフッ… 何それ。 236 00:15:39,305 --> 00:15:42,308 (萌美)のびのびやってるみたいで安心したよ。 237 00:15:42,308 --> 00:15:47,346 (遥)うん。 ただ… 人生の選択ってなると ちょっと悩んじゃうよね。 238 00:15:47,346 --> 00:15:49,315 人生の選択? 239 00:15:49,315 --> 00:15:51,317 実は このお店の面接を受けた時…。 240 00:15:52,318 --> 00:15:55,321 大学を卒業したあとのこととか もう 考えてるの? 241 00:15:55,321 --> 00:15:57,290 えっ? い… いえ…。 242 00:15:58,324 --> 00:16:02,328 あれ ゆくゆくは2号店を作って 私に任せたいっていう→ 243 00:16:02,328 --> 00:16:04,330 お誘いだと思うんだよね。 244 00:16:04,330 --> 00:16:06,332 (萌美・さやか)えっ…? (遥)でも やるなら→ 245 00:16:06,332 --> 00:16:09,402 出店する場所とかリサーチしたいし ブランディングも…。 246 00:16:09,402 --> 00:16:12,305 ⚟(男性)すいませーん! (遥)はい ただ今! 247 00:16:12,305 --> 00:16:16,309 多分 雑談 振っただけだよね…。 うん…。 248 00:16:16,309 --> 00:16:19,278 勘違いで突っ走っていくところは 相変わらずね。 249 00:16:21,314 --> 00:16:23,316 (野原ひろし)さーてと…。 250 00:16:23,316 --> 00:16:26,285 《今日は 午後イチで会社に戻って 部長と打ち合わせだ》 251 00:16:26,285 --> 00:16:30,289 《どこで昼メシを食うか のんびり考えてる暇はない》 252 00:16:30,289 --> 00:16:33,292 《おっ! パスタ屋か…》 253 00:16:33,292 --> 00:16:35,294 《よし ここにしよう》 254 00:16:36,329 --> 00:16:38,297 あ~ 美味しかった! 255 00:16:38,297 --> 00:16:41,300 じゃあ 遥 頑張ってね。 うん ありがとう。 256 00:16:41,300 --> 00:16:43,302 あっ いらっしゃいませ…。 257 00:16:43,302 --> 00:16:46,305 《ああっ!? こ… この人…》 258 00:16:46,305 --> 00:16:51,310 《前のバイト先で 私にアプローチをかけてきたお客さん!》 259 00:16:51,310 --> 00:16:55,314 《まさか 新しいバイト先にまで 来るなんて…》 260 00:16:55,314 --> 00:16:57,316 《いやあぁぁーーっ!》 261 00:16:57,316 --> 00:17:00,319 あの… 1名なんですけど。 262 00:17:00,319 --> 00:17:04,290 あっ はい… こちらのお席に どうぞ。 263 00:17:05,291 --> 00:17:10,296 《さて 打ち合わせに向けて もう一度 資料の確認をしておくか》 264 00:17:10,296 --> 00:17:12,331 《ああ 憂鬱だな…》 265 00:17:12,331 --> 00:17:15,301 《きっと 私が席に来るのを待ち構えて…》 266 00:17:15,301 --> 00:17:18,304 《あれ? あの人 仕事してる?》 267 00:17:18,304 --> 00:17:21,307 《すごく真剣な表情…》 268 00:17:21,307 --> 00:17:24,310 《なんか ちょっと かっこいいかも…》 269 00:17:24,310 --> 00:17:26,312 《…って 「キュン」じゃないでしょ!》 270 00:17:26,312 --> 00:17:29,315 《デキる男のふりをして 私の気を引こうって魂胆ね》 271 00:17:29,315 --> 00:17:31,317 《危ない 危ない…》 272 00:17:31,317 --> 00:17:33,319 お水でございます。 273 00:17:33,319 --> 00:17:35,321 ああ どうも。 274 00:17:35,321 --> 00:17:37,323 こちら 日替わりのランチメニューでして…。 275 00:17:37,323 --> 00:17:39,325 へえ~。 本日は…。 276 00:17:39,325 --> 00:17:42,295 (携帯電話の振動音) 《川口? なんの用だ?》 277 00:17:42,295 --> 00:17:45,331 のちほど また お伺いしますね。 ああ… いや。 278 00:17:45,331 --> 00:17:48,334 《打ち合わせまで時間もないし とにかく頼んじまおう》 279 00:17:48,334 --> 00:17:51,304 じゃあ その日替わりで お願いします。 280 00:17:51,304 --> 00:17:54,307 お飲み物は? アイスコーヒーで。 281 00:17:54,307 --> 00:17:56,309 (遥)かしこまりました。 282 00:17:58,311 --> 00:18:00,313 はい もしもし。 283 00:18:00,313 --> 00:18:03,316 (川口)「すいません 今 ちょっといいですか?」 ああ どうした? 284 00:18:03,316 --> 00:18:05,351 (川口)今度 仕事で知り合った人の→ 285 00:18:05,351 --> 00:18:08,321 ホームパーティーに 行くことになったんですけど…。 286 00:18:08,321 --> 00:18:10,323 「へえ~ いいじゃないか」 287 00:18:10,323 --> 00:18:16,329 その家のお子さんがミニカーが好きらしくて お土産に買っていこうと思うんですが→ 288 00:18:16,329 --> 00:18:18,331 どれにしたらいいのかなって…。 289 00:18:18,331 --> 00:18:22,335 そうだなあ。 スポーツカーの2~3台 ポーンと買えばいいんじゃないか? 290 00:18:22,335 --> 00:18:24,303 《えっ!?》 291 00:18:24,303 --> 00:18:26,305 そんなに高いもんでもねえだろ。 292 00:18:26,305 --> 00:18:28,307 《ス… スポーツカーをポーンと!?》 293 00:18:28,307 --> 00:18:30,309 《何!? その金銭感覚》 294 00:18:30,309 --> 00:18:33,346 ジェット機もいいな。 《ジェット機!?》 295 00:18:33,346 --> 00:18:35,348 (遥)《この人は 一体…》 296 00:18:35,348 --> 00:18:38,384 《見た目は ごく普通のサラリーマンだけど…》 297 00:18:38,384 --> 00:18:40,319 ⚟(男性)注文いいですか? (遥)あっ はい! 298 00:18:40,319 --> 00:18:43,322 じゃあ もう いいか? (川口)「あっ もう一つ」 299 00:18:43,322 --> 00:18:46,325 ホームパーティーで 僕も 一品 作ることになっちゃって…。 300 00:18:46,325 --> 00:18:50,296 マーボー豆腐とチンジャオロースだったら どっちがいいと思います? 301 00:18:50,296 --> 00:18:54,333 ええ? ああ~ 俺だったら マーボー豆腐かな。 302 00:18:54,333 --> 00:18:57,303 10人くらいのパーティーなんですけど→ 303 00:18:57,303 --> 00:19:00,306 どのくらい作ればいいですかね? 「う~ん…」 304 00:19:00,306 --> 00:19:02,341 豆腐は3丁…→ 305 00:19:02,341 --> 00:19:05,311 いや 念には念をだ。 4丁 用意していいかもしれないな。 306 00:19:05,311 --> 00:19:07,346 《えっ!? ヨンチョウって…→ 307 00:19:07,346 --> 00:19:09,348 4兆円!?》 308 00:19:09,348 --> 00:19:13,319 《この人 そんな とてつもなく大きい ビジネスをしているの!?》 309 00:19:13,319 --> 00:19:16,322 《能ある鷹は爪を隠す…》 310 00:19:16,322 --> 00:19:19,325 《これが 本物のエリートサラリーマンの姿!》 311 00:19:19,325 --> 00:19:23,295 でも ちゃんと作れるかなあ…。 「大丈夫だ 川口」 312 00:19:23,295 --> 00:19:26,298 お前ならできる。 先輩として応援してるぞ。 313 00:19:26,298 --> 00:19:30,302 《電話してる相手は 川口さんっていうんだ》 314 00:19:30,302 --> 00:19:33,305 《あの人の後輩なんだから 相当 優秀よね》 315 00:19:33,305 --> 00:19:35,307 《こんな感じ?》 316 00:19:35,307 --> 00:19:39,311 《きっと お互いがお互いの 足りない部分を補い合って…》 317 00:19:39,311 --> 00:19:42,314 このビジネスは世界を変える! 318 00:19:42,314 --> 00:19:45,317 今 我々が手を組まないで いつ組むんですか! 319 00:19:45,317 --> 00:19:48,287 先輩 情熱だけじゃ 人は動かせませんよ。 320 00:19:48,287 --> 00:19:50,289 資料の12ページをご覧ください。 321 00:19:50,289 --> 00:19:53,292 (遥)《難しい契約をバンバンまとめて…》 322 00:19:53,292 --> 00:19:56,328 俺のことなんか放っておいてください! 323 00:19:56,328 --> 00:19:59,331 放っておけるわけねえだろうが! ぐわっ! 324 00:19:59,331 --> 00:20:01,300 (遥)《時には ぶつかったりしながらも…》 325 00:20:01,300 --> 00:20:05,304 川口がいなきゃ 俺は何もできねえよ。 326 00:20:05,304 --> 00:20:08,307 それは お互いさまですから。 327 00:20:10,309 --> 00:20:13,312 《うわぁぁ~! 最高のバディー!》 328 00:20:13,312 --> 00:20:16,315 (店長)遥ちゃん。 日替わりパスタお出しして。 329 00:20:16,315 --> 00:20:19,318 す… すいません! ああ 頑張れよ。 330 00:20:19,318 --> 00:20:21,287 じゃあな。 (電話を切る音) 331 00:20:21,287 --> 00:20:24,290 《やれやれ とんだ長電話になっちまったな…》 332 00:20:24,290 --> 00:20:27,326 《よし 料理が来る前に 少しでも資料の確認を…》 333 00:20:27,326 --> 00:20:30,296 (遥)日替わりパスタ お待たせいたしました。 334 00:20:30,296 --> 00:20:32,298 《…って 来ちまったか》 335 00:20:32,298 --> 00:20:34,300 えっ!? 336 00:20:35,334 --> 00:20:38,304 《これは イカスミパスタ!》 337 00:20:38,304 --> 00:20:42,308 《多種多様なパスタ界の中でも とびっきりの個性派と言っていいだろう》 338 00:20:42,308 --> 00:20:47,313 《具材は イカにタマネギ マッシュルームと… 唐辛子か?》 339 00:20:47,313 --> 00:20:51,317 《それら全てが 漆黒の闇に包まれている》 340 00:20:51,317 --> 00:20:55,287 《お前が 本日の日替わりパスタだったのか!》 341 00:20:55,287 --> 00:20:59,291 紙エプロン お使いになりますか? ああ… はい。 342 00:21:00,326 --> 00:21:02,328 《イカスミパスタか…》 343 00:21:02,328 --> 00:21:06,332 《一時期 流行ってたようだが どうも 手が出なかったんだよな》 344 00:21:06,332 --> 00:21:09,335 《まあ とにかく 頂いてみるか》 345 00:21:09,335 --> 00:21:13,305 《フォークで巻いてみると 一層インパクトのある見た目だが…》 346 00:21:13,305 --> 00:21:15,307 《ええい… ままよ!》 347 00:21:16,308 --> 00:21:18,344 《えっ…?》 348 00:21:18,344 --> 00:21:22,348 《う… うまい! おいおい いけるじゃねえか!》 349 00:21:22,348 --> 00:21:25,317 《塩味だが ほのかに甘くてコクがある!》 350 00:21:25,317 --> 00:21:28,320 《このトロッとした食感が たまんねえな》 351 00:21:28,320 --> 00:21:31,323 《イカのうまみを ギュギュッと凝縮したようなエキスの中で→ 352 00:21:31,323 --> 00:21:34,326 ニンニクと唐辛子がバッチリ利いていて…》 353 00:21:34,326 --> 00:21:37,329 《そして このままでも十分うまいが→ 354 00:21:37,329 --> 00:21:41,333 ホットソースを入れたら もっと うまくなる気がする!》 355 00:21:43,335 --> 00:21:45,304 《うん やっぱり!》 356 00:21:45,304 --> 00:21:47,306 《よーし もっと入れちまおう》 357 00:21:47,306 --> 00:21:49,308 《あんな超エリートな人でも→ 358 00:21:49,308 --> 00:21:53,312 こういう庶民的な店で 日替わりパスタ食べたりするんだ…》 359 00:21:53,312 --> 00:21:57,316 《でも さすがに 私なんかに アプローチをかけてるっていうのは→ 360 00:21:57,316 --> 00:21:59,318 勘違いなのかな?》 361 00:21:59,318 --> 00:22:03,322 《でもでも それじゃあ 説明のつかないことが多すぎるし…》 362 00:22:03,322 --> 00:22:06,325 《ああっ モヤモヤする~!》 363 00:22:06,325 --> 00:22:09,328 《こんなうまいパスタを 食わず嫌いしていたなんて…→ 364 00:22:09,328 --> 00:22:11,297 もったいないことをしていたな》 365 00:22:12,331 --> 00:22:14,333 カルボナーラ お願いします。 366 00:22:14,333 --> 00:22:17,303 《今までだって ずっと…》 367 00:22:17,303 --> 00:22:19,305 この ボンゴレビアンコで。 368 00:22:19,305 --> 00:22:22,308 《イカスミパスタは 俺のそばにいたのに→ 369 00:22:22,308 --> 00:22:26,345 勝手に自分の中の選択肢から外していた》 370 00:22:26,345 --> 00:22:29,315 《でも 今日 こういう形で…》 371 00:22:29,315 --> 00:22:31,317 出会えて よかった。 372 00:22:31,317 --> 00:22:33,319 (遥)《えっ…?》 373 00:22:33,319 --> 00:22:35,287 《やっぱり…》 (お盆が落ちる音) 374 00:22:35,287 --> 00:22:38,324 《私に会いに ここまで来たんだ!》 375 00:22:38,324 --> 00:22:40,292 《恐らくは…》 376 00:22:40,292 --> 00:22:42,294 明日はドイツで商談。 377 00:22:42,294 --> 00:22:44,296 そのあとは スイス フランス スペインですね。 378 00:22:44,296 --> 00:22:47,299 なあ 川口。 俺→ 379 00:22:47,299 --> 00:22:50,302 どうしても日本に 会いたい子がいるんだ。 380 00:22:51,303 --> 00:22:55,307 そんなこと言ってる場合じゃないのは 承知してる。 でも…。 381 00:22:55,307 --> 00:22:57,309 わかってましたよ。 先輩の気持ちは。 382 00:22:57,309 --> 00:22:59,311 えっ? (ヘリコプターの飛行音) 383 00:22:59,311 --> 00:23:04,283 (川口)行ってください。 商談のほうは 俺一人で大丈夫ですから。 384 00:23:05,317 --> 00:23:08,287 川口! ありがとうなーっ! 385 00:23:09,321 --> 00:23:11,290 《…的な やり取りがあって》 386 00:23:11,290 --> 00:23:13,292 あの…。 えっ? 387 00:23:13,292 --> 00:23:15,294 大丈夫ですか? 388 00:23:15,294 --> 00:23:17,296 し… 失礼いたしました! 389 00:23:18,330 --> 00:23:20,299 《ああ~ やっちゃった!》 390 00:23:20,299 --> 00:23:24,303 《でも いきなり 「出会えて よかった」なんて言うから…》 391 00:23:24,303 --> 00:23:27,306 フウ… 食った食った。 392 00:23:27,306 --> 00:23:30,309 《ホットソースを入れすぎたせいか 汗が出てきたな》 393 00:23:30,309 --> 00:23:32,311 《時間も ちょうどいい》 394 00:23:32,311 --> 00:23:36,315 《打ち合わせ前に 資料を読み込めなかったのは心残りだが…→ 395 00:23:36,315 --> 00:23:41,287 こういうのは得てして その場での発想と勢いが大事だったりする》 396 00:23:41,287 --> 00:23:45,324 《即興ライブのような気持ちで なんとか乗り切ろう》 397 00:23:45,324 --> 00:23:48,294 《うっ… 汗が目に入っちまった》 398 00:23:48,294 --> 00:23:51,297 《今すぐ あの人の気持ちに応えることは できない…》 399 00:23:51,297 --> 00:23:56,302 《でも この先も あの人が変わらぬ思いでいてくれるなら→ 400 00:23:56,302 --> 00:23:58,304 もしかしたら…》 401 00:23:58,304 --> 00:24:01,307 お会計 お願いしまーす。 あっ はい。 402 00:24:01,307 --> 00:24:03,342 《…って ええぇぇーっ!?》 403 00:24:03,342 --> 00:24:05,311 1000円で お願いします。 404 00:24:05,311 --> 00:24:07,313 は… はい。 405 00:24:09,315 --> 00:24:13,385 よーし! 即興ライブ いっちょかましてやるか。 406 00:24:13,385 --> 00:24:15,321 《そ… 即興ライブ?》 407 00:24:15,321 --> 00:24:19,325 《あの人 サラリーマンじゃなくて ミュージシャンなの?》 408 00:24:19,325 --> 00:24:23,329 《ああ もう… 訳がわからなーーーい!》 409 00:24:25,331 --> 00:24:27,333 ごちそうさまでした。 410 00:24:27,333 --> 00:24:35,341 ♬~