1 00:00:02,002 --> 00:00:22,022 ♬~ 2 00:00:22,022 --> 00:00:40,541 ♬~ 3 00:00:40,541 --> 00:00:42,709 (レント)ハッ…。 4 00:00:42,709 --> 00:00:48,715 (うなり声) 5 00:00:48,715 --> 00:00:50,717 ああ…。 6 00:00:50,717 --> 00:00:57,391 (うなり声) 7 00:00:57,391 --> 00:01:00,994 (咆哮) 8 00:01:00,994 --> 00:01:04,598 《やばい 死ぬ》 9 00:01:13,006 --> 00:01:15,842 《勘弁してくれよ。 10 00:01:15,842 --> 00:01:17,844 俺は…》 11 00:01:17,844 --> 00:01:19,846 ハッ! (咆哮) 12 00:01:19,846 --> 00:01:22,349 《神銀級冒険者に…》 13 00:01:47,374 --> 00:01:49,376 《んっ?》 14 00:01:53,714 --> 00:01:55,716 《うわっ! 15 00:01:55,716 --> 00:01:59,920 いやいやいや これは ありえないだろう》 16 00:02:02,656 --> 00:02:05,826 《あっ… あっ…。 17 00:02:05,826 --> 00:02:10,030 ありえないだろ~!!》 18 00:03:50,363 --> 00:04:01,808 ♬~ 19 00:04:01,808 --> 00:04:04,144 <冒険者の朝は早い。 20 00:04:04,144 --> 00:04:06,813 と言うと 聞こえはいいかもしれないけど➡ 21 00:04:06,813 --> 00:04:10,150 貧乏人の朝は 大体 早いものだ。 22 00:04:10,150 --> 00:04:13,987 昼まで寝ているのは 貴族か 裕福な商人。 23 00:04:13,987 --> 00:04:18,325 それと 不規則な生活をしている 学者くらいなものだろう。 24 00:04:18,325 --> 00:04:20,494 偏見かもしれないけど。 25 00:04:20,494 --> 00:04:24,164 昔なじみの学者は 研究に夢中になると➡ 26 00:04:24,164 --> 00:04:26,500 何日も寝ないようだしな。 27 00:04:26,500 --> 00:04:29,669 近いうちに 様子を見に行くか。 28 00:04:29,669 --> 00:04:31,671 まあ 何はともあれ➡ 29 00:04:31,671 --> 00:04:34,841 地図にも載っていない 小さな村で生まれ育ち➡ 30 00:04:34,841 --> 00:04:37,010 銅級下位冒険者である俺➡ 31 00:04:37,010 --> 00:04:41,181 レント・ファイナからすれば 無縁な話だ> 32 00:04:41,181 --> 00:04:43,183 よし! 33 00:04:43,183 --> 00:04:46,686 <冒険者が早起きする理由は1つ。 34 00:04:46,686 --> 00:04:49,523 よい依頼を入手するためだ。 35 00:04:49,523 --> 00:04:53,693 冒険者のギルドでは 冒険者の階級や特技に合わせて➡ 36 00:04:53,693 --> 00:04:56,363 依頼を あっせんしてくれる。 37 00:04:56,363 --> 00:04:59,699 内容は 魔獣退治 護衛依頼➡ 38 00:04:59,699 --> 00:05:01,968 薬草や素材の採集から➡ 39 00:05:01,968 --> 00:05:04,137 街の どぶさらいまで さまざまだ> 40 00:05:04,137 --> 00:05:07,641 よう レント。 あっ… おはよう。 41 00:05:07,641 --> 00:05:11,978 今日も 水月の迷宮か? いい依頼がなければな。 42 00:05:11,978 --> 00:05:14,314 毎日 よく働くな。 43 00:05:14,314 --> 00:05:17,317 じゃあな お先! ああ 頑張れよ! 44 00:05:17,317 --> 00:05:20,987 お前もな。 じゃあね。 45 00:05:20,987 --> 00:05:22,989 フゥ…。 46 00:05:27,494 --> 00:05:30,497 水月の迷宮に行くか。 47 00:05:30,497 --> 00:05:33,667 <大抵の冒険者は パーティを組むが➡ 48 00:05:33,667 --> 00:05:35,836 俺は 基本的に ソロだ。 49 00:05:35,836 --> 00:05:40,841 いくつかの理由はあるが 単純に 落ちこぼれなのが大きい。 50 00:05:40,841 --> 00:05:43,176 10年も 冒険者をやっているのに➡ 51 00:05:43,176 --> 00:05:46,513 まだ 下から2番目の 銅級下位だからな> 52 00:05:46,513 --> 00:05:57,524 ♬~ 53 00:05:57,524 --> 00:06:01,962 < そんな俺でも 魔物を狩り 魔石や素材を ギルドに売れば➡ 54 00:06:01,962 --> 00:06:04,297 生活費くらいは稼げる> 55 00:06:04,297 --> 00:06:06,299 毎度あり! 56 00:06:06,299 --> 00:06:09,636 <何より 俺は 冒険者のわりに 堅実なほうだ。 57 00:06:09,636 --> 00:06:12,839 万が一のために 貯金は ちゃんとしている> 58 00:06:19,479 --> 00:06:21,982 < だが あのときの俺は➡ 59 00:06:21,982 --> 00:06:26,319 冒険者として必須の 慎重さを失ってしまった。 60 00:06:26,319 --> 00:06:29,155 探索し尽くされ➡ 61 00:06:29,155 --> 00:06:32,993 全く 人けのない 水月の迷宮で➡ 62 00:06:32,993 --> 00:06:35,495 ありえないものを 見つけてしまったからだ> 63 00:06:38,498 --> 00:06:40,500 ハッ! 64 00:06:44,504 --> 00:06:48,508 あっ… まさか…。 65 00:06:48,508 --> 00:06:50,510 隠し通路か? 66 00:06:53,346 --> 00:06:56,650 ハァ… 大発見だ! 67 00:07:06,960 --> 00:07:10,130 ハッ… 間違いない。 68 00:07:10,130 --> 00:07:12,966 未発見エリアだ! 69 00:07:12,966 --> 00:07:17,637 もしかしたら 貴重な魔道具や 武器が見つかるかもしれない。 70 00:07:17,637 --> 00:07:21,141 《いや この情報を ギルドに報告すれば➡ 71 00:07:21,141 --> 00:07:23,476 それだけで ひともうけだ》 72 00:07:23,476 --> 00:07:27,647 <本来なら 無視すべきだったのに。 73 00:07:27,647 --> 00:07:29,816 こんな 怪しく危険な場所に➡ 74 00:07:29,816 --> 00:07:33,653 俺は 1人で 突っ込んでしまったのだ。 75 00:07:33,653 --> 00:07:35,655 そんな愚か者だから…> 76 00:07:40,660 --> 00:07:42,662 ハッ…。 77 00:07:42,662 --> 00:07:46,499 <龍と 相対するはめになった> 78 00:07:46,499 --> 00:07:49,002 (咆哮) 79 00:07:49,002 --> 00:07:52,339 <魔物の頂点 本物の龍だ。 80 00:07:52,339 --> 00:07:55,508 伝説によれば その姿は さまざまで➡ 81 00:07:55,508 --> 00:07:59,679 一般的な竜族とは 大きく異なるものもいるという。 82 00:07:59,679 --> 00:08:02,782 それでも 俺は すぐに 龍だと わかった。 83 00:08:02,782 --> 00:08:04,951 初めて その姿を見たのにだ。 84 00:08:04,951 --> 00:08:07,120 その存在感。 85 00:08:07,120 --> 00:08:09,789 体が動かなくなるほどの圧力が➡ 86 00:08:09,789 --> 00:08:12,625 やつが 龍だと物語っていた。 87 00:08:12,625 --> 00:08:15,795 すべてを超越した存在に➡ 88 00:08:15,795 --> 00:08:19,100 万年 銅級冒険者の俺が かなうはずもなく…> 89 00:08:23,636 --> 00:08:27,640 《龍に食われたのに 生きてるなんて…。 90 00:08:27,640 --> 00:08:31,044 あれ? いや 生きてるのか?》 91 00:08:34,481 --> 00:08:37,650 《どう見ても スケルトンだよな。 92 00:08:37,650 --> 00:08:39,819 不死者…。 93 00:08:39,819 --> 00:08:42,489 不死と呼ばれる 魔物ではあるけれど➡ 94 00:08:42,489 --> 00:08:46,659 スケルトンなら 教会の司教や 神官たちの浄化魔術で➡ 95 00:08:46,659 --> 00:08:49,496 簡単に消滅させられるしな。 96 00:08:49,496 --> 00:08:52,165 それは つまり 死んだ者は➡ 97 00:08:52,165 --> 00:08:54,501 この世に 存在してはならないという➡ 98 00:08:54,501 --> 00:08:57,504 神の摂理に反しているからだ。 99 00:08:57,504 --> 00:09:01,608 そう考えると やっぱり 俺は 死んだのか? 100 00:09:01,608 --> 00:09:04,944 いや 俺の記憶も意識も まだ あるんだ。 101 00:09:04,944 --> 00:09:07,447 まずは 一度 街に戻って…。 102 00:09:07,447 --> 00:09:09,449 あっ…》 103 00:09:12,619 --> 00:09:16,289 《いや なしだな。 俺は まだ 死にたくない。 104 00:09:16,289 --> 00:09:20,293 あっ もう 死んでるから 「消滅したくない」か? 105 00:09:20,293 --> 00:09:22,295 だめだ! 混乱している! 106 00:09:22,295 --> 00:09:24,798 冒険者が 冷静さを失って どうする! 107 00:09:24,798 --> 00:09:28,601 答えが出ないことを 今 考えても しかたがないだろう!》 108 00:09:34,140 --> 00:09:36,810 《龍の気配は もう ないようだけど。 109 00:09:36,810 --> 00:09:40,814 とにかく まずは ここを離れるか》 110 00:09:40,814 --> 00:09:43,650 <大陸の あちこちにある 迷宮は➡ 111 00:09:43,650 --> 00:09:47,320 多くの研究者が 謎を解き明かそうとしているが➡ 112 00:09:47,320 --> 00:09:50,990 その起源も仕組みも ろくに わかっていない。 113 00:09:50,990 --> 00:09:53,493 その規模は 迷宮によって さまざまだが➡ 114 00:09:53,493 --> 00:09:55,995 貴重な魔道具や宝が眠り➡ 115 00:09:55,995 --> 00:09:58,998 魔物たちが どこからともなく湧き出る。 116 00:09:58,998 --> 00:10:03,336 この魔物という存在も 謎だらけだ> 117 00:10:03,336 --> 00:10:08,174 《みんな 稼ぎのいい 新月の迷宮に行ってるんだろうな。 118 00:10:08,174 --> 00:10:12,178 何日か待てば 俺みたいなソロが こっちに来るだろうし➡ 119 00:10:12,178 --> 00:10:14,848 そいつに相談してみるか。 120 00:10:14,848 --> 00:10:17,851 あっ まずは どうにか話せるようにしないと➡ 121 00:10:17,851 --> 00:10:20,520 だめじゃないか。 122 00:10:20,520 --> 00:10:22,522 んっ?》 123 00:10:29,529 --> 00:10:31,531 《体が重い。 124 00:10:31,531 --> 00:10:35,368 筋肉がないせいか 身体能力は かなり落ちているな。 125 00:10:35,368 --> 00:10:38,204 これじゃあ 一般人にも劣る。 126 00:10:38,204 --> 00:10:43,042 当然か。 俺も あのスケルトンなんだもんな。 127 00:10:43,042 --> 00:10:46,546 人間のころなら 問題なく 倒せたけど 慎重にいこう。 128 00:10:46,546 --> 00:10:49,048 うわ~! 129 00:10:49,048 --> 00:10:51,050 剣が 振り上げられない? 130 00:10:51,050 --> 00:10:53,052 まずい!》 131 00:10:56,222 --> 00:10:58,224 《あっ… ああ…》 132 00:11:01,494 --> 00:11:03,496 《あっ…》 133 00:11:07,834 --> 00:11:11,004 《ハハハ… こんな骨々じゃ➡ 134 00:11:11,004 --> 00:11:14,173 剣術理論なんて 使えるはずもないか。 135 00:11:14,173 --> 00:11:17,177 あっ 他の力なら どうだ? 136 00:11:17,177 --> 00:11:20,680 生き物の生命力を元とする 気の力…。 137 00:11:20,680 --> 00:11:24,017 気力! 138 00:11:24,017 --> 00:11:26,119 ハッ! 発動できるのか》 139 00:11:28,521 --> 00:11:32,525 《お前と 今の俺は 同族。 力は 変わらない。 140 00:11:32,525 --> 00:11:36,362 だが 装備がある分 俺が有利! 141 00:11:36,362 --> 00:11:39,032 気の力で 身体能力を高め➡ 142 00:11:39,032 --> 00:11:41,034 攻撃力を上げれば…》 143 00:11:49,542 --> 00:11:51,544 《ハァ…。 144 00:11:51,544 --> 00:11:55,548 うわっ! まだ生きていたか? 145 00:11:55,548 --> 00:11:58,051 あっ! おお… お~!》 146 00:12:02,322 --> 00:12:05,658 《さっき使った 気の力が回復していく。 147 00:12:05,658 --> 00:12:08,494 これは まさか…》 148 00:12:08,494 --> 00:12:13,166 ⦅ロレーヌ:魔物には 不思議な性質がある。 149 00:12:13,166 --> 00:12:16,002 年月や経験を積むことで➡ 150 00:12:16,002 --> 00:12:19,672 より上位の存在に進化するのだ。 151 00:12:19,672 --> 00:12:24,010 人間だって 同じだろ。 訓練すれば 成長するじゃないか。 152 00:12:24,010 --> 00:12:26,346 次元が違うのだよ。 153 00:12:26,346 --> 00:12:29,182 そうだな… スケルトンは どこまでいっても➡ 154 00:12:29,182 --> 00:12:31,184 スケルトンのままだろう。 155 00:12:31,184 --> 00:12:34,854 だが まれに グールに進化する例がある。 156 00:12:34,854 --> 00:12:39,025 それが 存在進化だ。 157 00:12:39,025 --> 00:12:41,694 存在進化…。 158 00:12:41,694 --> 00:12:45,198 ああ。 私の研究課題の1つだよ⦆ 159 00:12:47,200 --> 00:12:49,702 《存在進化か。 160 00:12:49,702 --> 00:12:51,704 グールも不死者だけど➡ 161 00:12:51,704 --> 00:12:55,041 肉は付いているし もっと 人間に近い。 162 00:12:55,041 --> 00:12:59,045 ローブやマスクで 姿を隠せば 街に戻れるかもしれない。 163 00:12:59,045 --> 00:13:02,482 よし! まずは 存在進化を目指そう。 164 00:13:02,482 --> 00:13:07,086 この迷宮で 魔物を倒して グールになるんだ!》 165 00:13:15,495 --> 00:13:18,498 今日も来ないのか…。 166 00:13:18,498 --> 00:13:22,001 しかたない。 夕飯は 自分で作るか。 167 00:13:24,671 --> 00:13:27,340 《これで 5体! 168 00:13:27,340 --> 00:13:30,843 フゥ… だいぶ 体が動くようになってきたな》 169 00:13:34,180 --> 00:13:38,518 《それに この光 回復の効果があるみたいだ。 170 00:13:38,518 --> 00:13:42,689 おかげで 戦闘のたびに 気の力が使えるようになったし➡ 171 00:13:42,689 --> 00:13:45,892 そろそろ もう少し強いモンスターに 挑んでみるか》 172 00:13:51,197 --> 00:13:53,199 《あっ…》 173 00:13:53,199 --> 00:13:57,370 <スライムは スケルトンと並ぶ 弱い魔物の代表格だが➡ 174 00:13:57,370 --> 00:13:59,539 侮ってはいけない。 175 00:13:59,539 --> 00:14:04,644 不定形の液体の魔物は 性質上 物理攻撃が効きにくい。 176 00:14:04,644 --> 00:14:07,313 倒すには 魔術を使うのが簡単だが➡ 177 00:14:07,313 --> 00:14:11,317 あいにく 俺に 攻撃魔術を 使えるほどの才能はない。 178 00:14:11,317 --> 00:14:14,987 火おこしの生活魔術を使うのが せいぜいだ。 179 00:14:14,987 --> 00:14:18,157 なので 物理攻撃で倒すしかない。 180 00:14:18,157 --> 00:14:20,159 その方法は 2つ。 181 00:14:20,159 --> 00:14:22,662 核を貫くか もしくは➡ 182 00:14:22,662 --> 00:14:26,499 液体状の体を 再生できないほど ばらばらにするかだ。 183 00:14:26,499 --> 00:14:29,502 その技術も力もない俺には➡ 184 00:14:29,502 --> 00:14:34,006 1日1回限り 取って置きの 気の力を使わないと倒せない➡ 185 00:14:34,006 --> 00:14:39,679 宿敵とも言える存在が スライムなのだ> 186 00:14:39,679 --> 00:14:41,681 《うわっ!》 187 00:14:48,688 --> 00:14:54,360 《えっ? 運よく 剣が 核に当たったようだな。 188 00:14:54,360 --> 00:14:57,864 まずは 魔石を回収してと…》 189 00:14:57,864 --> 00:15:01,968 <スライムは 酸弾を放つ能力を 持っているが➡ 190 00:15:01,968 --> 00:15:05,304 死亡したあとの体に 酸は残っていない。 191 00:15:05,304 --> 00:15:08,808 むしろ これに 手を突っ込むと お肌が すべすべになる。 192 00:15:08,808 --> 00:15:10,810 きれいなスライムの体液は➡ 193 00:15:10,810 --> 00:15:14,147 女性用化粧品の素材に 使われるくらいだ。 194 00:15:14,147 --> 00:15:18,151 別に 魔物から 化粧品を作らなくても…。 195 00:15:18,151 --> 00:15:22,655 女性の 美に対する追求心は 果てしないものだな> 196 00:15:22,655 --> 00:15:26,826 《これだけあれば 数日分の宿代くらいにはなる。 197 00:15:26,826 --> 00:15:28,828 うん!》 198 00:15:34,500 --> 00:15:37,003 (シェイラ)では お気を付けて! 199 00:15:37,003 --> 00:15:39,172 シェイラ! はい! 200 00:15:39,172 --> 00:15:41,674 例の新人 パーティ 見つかったか? 201 00:15:41,674 --> 00:15:46,846 紹介状だと 実戦経験は少ないが 剣の腕は いいそうじゃないか。 202 00:15:46,846 --> 00:15:49,015 ちょうどよい募集が なかったので➡ 203 00:15:49,015 --> 00:15:52,018 レントさんに お願いするつもり だったんですけど➡ 204 00:15:52,018 --> 00:15:55,354 昨日から戻ってないんです。 205 00:15:55,354 --> 00:15:59,692 へぇ~ 珍しい。 長期の依頼は 受けてないよな? 206 00:15:59,692 --> 00:16:03,462 ええ。 マルトを出るような依頼は 何も…。 207 00:16:03,462 --> 00:16:06,966 新人の方には 何日か待ってくれれば➡ 208 00:16:06,966 --> 00:16:10,970 面倒見のよい先輩を 紹介できると言ったんですけど➡ 209 00:16:10,970 --> 00:16:15,641 お財布が厳しそうで 水月の迷宮を紹介しました。 210 00:16:15,641 --> 00:16:18,644 いいんじゃないか。 そこそこ 剣を使えるなら➡ 211 00:16:18,644 --> 00:16:21,481 新人でも やれるだろ。 はい! 212 00:16:21,481 --> 00:16:24,650 無理は厳禁と言いましたけど。 213 00:16:24,650 --> 00:16:26,652 んっ…。 214 00:16:28,654 --> 00:16:33,326 《全く寝たいと思わないし 食欲も湧かないな。 215 00:16:33,326 --> 00:16:36,829 不死者だから 当然といえば 当然か。 216 00:16:36,829 --> 00:16:39,832 食べても 下に落ちるだけだろうし。 217 00:16:39,832 --> 00:16:43,336 せっかくだから 一晩中 戦ってみたものの➡ 218 00:16:43,336 --> 00:16:47,673 存在進化なんて そんな すぐに できるもんじゃないようだ。 219 00:16:47,673 --> 00:16:51,844 スケルトンになった直後は かなり 身体能力が落ちたけど➡ 220 00:16:51,844 --> 00:16:56,849 魔物を倒していくうちに ほとんど 元の状態には戻った。 221 00:16:56,849 --> 00:17:00,620 気の力は さっき試したとおりだ。 222 00:17:00,620 --> 00:17:02,622 魔力も使える》 223 00:17:06,292 --> 00:17:10,096 《聖気も発動できるのか。 不死者なのに…》 224 00:17:12,131 --> 00:17:14,967 《もったいないから パンに使っておこう》 225 00:17:14,967 --> 00:17:18,971 <聖気は 傷や病を 癒やすだけの力ではなく➡ 226 00:17:18,971 --> 00:17:22,975 水を浄化したり 食べ物の傷みを 遅らせたりできるので➡ 227 00:17:22,975 --> 00:17:24,977 結構 便利なのだ> 228 00:17:24,977 --> 00:17:28,814 《よし これで あと3日は もつだろう。 229 00:17:28,814 --> 00:17:33,319 3日後に パンが必要な体に なっていればいいけどな…。 230 00:17:33,319 --> 00:17:35,821 あれこれ考えても意味がない。 231 00:17:35,821 --> 00:17:38,658 とにかく 今は 存在進化を目指そう! 232 00:17:38,658 --> 00:17:41,327 当分は 安全策を しっかり取って➡ 233 00:17:41,327 --> 00:17:44,830 こつこつと 魔物を倒していくか。 234 00:17:44,830 --> 00:17:47,500 1~2匹なら 勝てる。 235 00:17:47,500 --> 00:17:49,502 3匹は 厳しいな。 236 00:17:49,502 --> 00:17:51,671 4匹いたら 逃げる。 237 00:17:51,671 --> 00:17:53,839 5匹以上…。 238 00:17:53,839 --> 00:17:58,344 まず この迷宮で そんな大群と 遭遇する可能性は低いけど➡ 239 00:17:58,344 --> 00:18:01,614 万が一 出会ってしまったら 詰み。 240 00:18:01,614 --> 00:18:03,616 一巻の終わりだ》 241 00:18:06,786 --> 00:18:09,288 《俺って 弱いよな。 242 00:18:09,288 --> 00:18:13,125 冒険者になって 10年間➡ 243 00:18:13,125 --> 00:18:16,462 その前の修業も入れたら 20年だぞ。 244 00:18:16,462 --> 00:18:20,800 しかも 気力 魔力 聖気の 3つ持ちなんて➡ 245 00:18:20,800 --> 00:18:23,970 高位の冒険者でも めったにいないのに…。 246 00:18:23,970 --> 00:18:28,274 どうせなら どれか1つでいいから 強い力があれば…》 247 00:18:31,477 --> 00:18:35,781 《わかってるよ。 自分が 冒険者に 向いてないことくらい》 248 00:18:38,985 --> 00:18:43,155 《普通なら 数年で 冒険者稼業に見切りつけて➡ 249 00:18:43,155 --> 00:18:48,828 村に戻って 畑を耕すか 別の仕事を見つけるものなのに。 250 00:18:48,828 --> 00:18:53,332 それでも 生きていれば なんとかなるって…。 251 00:18:53,332 --> 00:18:56,836 毎日 修業は欠かさず…。 252 00:18:56,836 --> 00:19:01,107 知り合いに頼んで 魔物や魔術の勉強もした。 253 00:19:01,107 --> 00:19:04,110 どんな小さな依頼でも引き受けた。 254 00:19:04,110 --> 00:19:09,448 そうやって 10年 続けてきたのは 夢のため。 255 00:19:09,448 --> 00:19:12,952 神銀級冒険者になるためだ。 256 00:19:12,952 --> 00:19:17,123 金級や白金級よりも 更に上。 257 00:19:17,123 --> 00:19:21,127 天性の才能を持つ者たちでも 簡単に たどりつけない➡ 258 00:19:21,127 --> 00:19:25,131 国を救うレベルの実績を持つ 冒険者の最高位》 259 00:19:28,801 --> 00:19:32,805 《絶対に 俺は 神銀になる。 260 00:19:32,805 --> 00:19:35,474 ずっと そのために生きてきたんだ。 261 00:19:35,474 --> 00:19:38,477 スケルトンになったくらいで 諦められるか!》 262 00:19:38,477 --> 00:19:50,156 ♬~ 263 00:19:50,156 --> 00:19:54,660 《あれ? 人間だったころより 力が上がってきている?》 264 00:19:54,660 --> 00:20:09,675 ♬~ 265 00:20:09,675 --> 00:20:13,179 《やっぱり そうだ。 偶然じゃない。 266 00:20:13,179 --> 00:20:16,182 俺の力が上がってるんだ。 267 00:20:16,182 --> 00:20:20,186 あっ 売れる素材だから もう少し 採取しておくか。 268 00:20:20,186 --> 00:20:24,023 今回も きれいな体液が 手に入るとは 運がいい。 269 00:20:24,023 --> 00:20:26,692 何か捕食したあとのスライムは かなり グロいし➡ 270 00:20:26,692 --> 00:20:29,028 体液も 売れないから》 271 00:20:29,028 --> 00:20:31,030 《あっ!》 272 00:20:36,535 --> 00:20:41,040 《あっ! なっ… なんだ?》 273 00:20:41,040 --> 00:20:51,050 ♬~ 274 00:20:51,050 --> 00:21:01,994 ♬~ 275 00:21:01,994 --> 00:21:04,497 あう…。 276 00:21:06,665 --> 00:21:17,676 ♬~ 277 00:21:17,676 --> 00:21:19,845 《グールだ。 278 00:21:19,845 --> 00:21:24,183 気味の悪い 乾いた死体だけど 肉が付いてる! 279 00:21:24,183 --> 00:21:26,352 かなりの前進じゃないか! 280 00:21:26,352 --> 00:21:31,190 これからも頑張れば もっと上位の 不死者になれるかもしれない。 281 00:21:31,190 --> 00:21:35,194 そう! 吸血鬼なら 見た目は ほぼ人間だ! 282 00:21:35,194 --> 00:21:38,364 そうだ。 もう 肉の体になったんだ》 283 00:21:38,364 --> 00:21:45,704 あっ… うわ~! 284 00:21:45,704 --> 00:21:47,706 《よし 声は出る!》 285 00:21:47,706 --> 00:21:52,378 んっ んっ… こっ… こんにちば~。 286 00:21:52,378 --> 00:21:55,214 こんにちば~。 287 00:21:55,214 --> 00:22:01,153 おは~ようごぜえまづ…。 288 00:22:01,153 --> 00:22:04,657 《う~ん… 練習が必要だな》 289 00:22:04,657 --> 00:22:07,493 ごっ… こんに… ば~。 290 00:22:07,493 --> 00:22:09,495 こん… にちば~。 291 00:22:09,495 --> 00:22:13,999 ぼれ… レンドー…。