1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (玲夜)お前は 俺の花嫁だ。 2 00:00:04,004 --> 00:00:07,174 この先一生 俺のものだ。 3 00:00:07,174 --> 00:00:09,843 《柚子:玲夜…。 4 00:00:09,843 --> 00:00:14,348 玲夜の強い思いが 伝わってくる。 5 00:00:14,348 --> 00:00:18,552 私の全てを 手に入れようとする》 6 00:00:21,355 --> 00:00:26,526 《柚子:欲情を灯した紅い瞳が 私を捉えて離さない》 7 00:00:26,526 --> 00:00:30,697 (玲夜)まだ会って間もない俺を 信じきれないのは分かっている。 8 00:00:30,697 --> 00:00:34,034 だが 俺は お前を離すつもりはない。 9 00:00:34,034 --> 00:00:39,039 疑いながらでもいいから 俺のそばにいろ。 10 00:00:39,039 --> 00:00:41,708 でも 玲夜も 大和みたいに➨ 11 00:00:41,708 --> 00:00:44,378 簡単に心変わりしちゃったら…。 12 00:00:44,378 --> 00:00:46,380 しないと言っているだろう。 13 00:00:46,380 --> 00:00:50,550 俺は お前を簡単に捨てた 両親や男とは違う。 14 00:00:50,550 --> 00:00:53,387 お前に男がいたというだけでも 嫌なのに➨ 15 00:00:53,387 --> 00:00:57,057 そんな ゴミと比較されるのは 不愉快だ。 16 00:00:57,057 --> 00:01:00,494 《柚子:怒っているというより まるで拗ねてるみたい》 17 00:01:00,494 --> 00:01:04,298 不安になったら そうやって言葉にしろ。 18 00:01:06,333 --> 00:01:09,002 何度だって その不安を 取り除いてやる。 19 00:01:09,002 --> 00:01:12,673 いつか 柚子が 俺を信じられるまで。 20 00:01:12,673 --> 00:01:14,675 《柚子:玲夜…》 21 00:01:14,675 --> 00:01:17,678 バイトをしたいなら 俺の仕事を手伝ってくれ。 22 00:01:17,678 --> 00:01:19,680 玲夜の? ああ。 23 00:01:19,680 --> 00:01:22,516 それが学費の代わりと思えば➨ 24 00:01:22,516 --> 00:01:24,685 柚子も 少しは気が楽になるだろう? 25 00:01:24,685 --> 00:01:28,355 《私の気持ちに 配慮してくれてる》 26 00:01:28,355 --> 00:01:31,558 うん ありがとう 玲夜。 27 00:01:33,694 --> 00:01:37,698 《柚子:いつか無条件で 信じられる日が来るのかな? 28 00:01:37,698 --> 00:01:40,867 ただただ 目の前の人の愛情に包まれて➨ 29 00:01:40,867 --> 00:01:45,038 その愛情を純粋に 信じることができる日が…。 30 00:01:45,038 --> 00:01:48,041 そんな日が来たらいいな》 31 00:03:24,004 --> 00:03:27,174 (雪乃)柚子様 お気をつけて。 (柚子)はい。 32 00:03:27,174 --> 00:03:29,176 (玲夜)柚子。 33 00:03:29,176 --> 00:03:31,178 (柚子)玲夜。 34 00:03:31,178 --> 00:03:34,181 学校終わりに迎えをやる。 うん。 35 00:03:36,183 --> 00:03:39,853 ええと… やっぱり 行きも車じゃなきゃだめかな? 36 00:03:39,853 --> 00:03:41,855 当たり前だろう。 うう…。 37 00:03:41,855 --> 00:03:45,025 (高道)玲夜様 そろそろお時間です。 38 00:03:45,025 --> 00:03:49,129 花嫁様も。 は はい。 39 00:03:51,198 --> 00:03:53,200 《柚子:もしかして 私➨ 40 00:03:53,200 --> 00:03:56,903 高道さんに あんまり よく思われてない…?》 41 00:04:02,309 --> 00:04:04,811 《送迎なんて慣れないけど➨ 42 00:04:04,811 --> 00:04:07,647 にゃん吉くんにも 花嫁であることの危険性を➨ 43 00:04:07,647 --> 00:04:09,649 注意されたもんね…》 44 00:04:09,649 --> 00:04:12,486 でさ それが最高で…。 45 00:04:12,486 --> 00:04:15,989 あっ 柚子だ。 お~ ゆず! 46 00:04:15,989 --> 00:04:18,658 《数日ぶりの教室。 47 00:04:18,658 --> 00:04:20,994 何も変わってないはずなのに➨ 48 00:04:20,994 --> 00:04:24,831 なんだか ひどく懐かしい》 49 00:04:24,831 --> 00:04:27,334 ちょっと 家の事情でね。 50 00:04:27,334 --> 00:04:29,336 なんだ そっか。 51 00:04:29,336 --> 00:04:34,508 《柚子:私だけが 大きく変わってしまった》 52 00:04:34,508 --> 00:04:36,510 (透子)おはよ~! 53 00:04:36,510 --> 00:04:40,814 (柚子)おはよう 透子 にゃん吉君。 (東吉)おう。 54 00:04:45,185 --> 00:04:48,688 《ふたりは クラスメイトから 一目置かれている。 55 00:04:48,688 --> 00:04:51,525 それは 決して 悪い意味ではなくて…。 56 00:04:51,525 --> 00:04:54,861 端正な あやかしの にゃん吉君と➨ 57 00:04:54,861 --> 00:04:59,366 彼に溺愛されてる 花嫁の透子は憧れの的。 58 00:04:59,366 --> 00:05:01,635 気軽に話しかけられないんだ》 59 00:05:01,635 --> 00:05:03,970 学校に来られたってことは➨ 60 00:05:03,970 --> 00:05:05,972 話し合いは うまくいったの? 61 00:05:05,972 --> 00:05:10,810 うん。 結局 玲夜のところで バイトすることになったの。 62 00:05:10,810 --> 00:05:13,480 そもそも バイト辞めるって 連絡したのが➨ 63 00:05:13,480 --> 00:05:15,649 玲夜だったみたい。 (透子)あらら~。 64 00:05:15,649 --> 00:05:19,986 あやかしの 独占欲は強いから… ね。 65 00:05:19,986 --> 00:05:24,157 バイトさせてもらえるだけでも ありがたいって思っとく。 66 00:05:24,157 --> 00:05:27,661 しかし よく玲夜様が お許しになられたなぁ。 67 00:05:27,661 --> 00:05:29,663 花嫁に バイトさせるなんて。 68 00:05:29,663 --> 00:05:32,832 きっと 柚子と一緒にいたいのよ。 69 00:05:32,832 --> 00:05:34,834 ねえねえ その…。 70 00:05:34,834 --> 00:05:37,671 今 花嫁になったとかって 言っていたけど…。 71 00:05:37,671 --> 00:05:39,673 あっ えっと それは…。 72 00:05:39,673 --> 00:05:42,842 柚子が花嫁に選ばれたのよ 鬼の。 73 00:05:42,842 --> 00:05:45,345 透子! なんでしゃべっちゃうの!? 74 00:05:45,345 --> 00:05:47,347 いけなかった? 75 00:05:47,347 --> 00:05:49,349 柚子 マジなの? ねえ! 76 00:05:49,349 --> 00:05:51,851 キャー! ウソ! しかも 鬼なの? 77 00:05:51,851 --> 00:05:54,521 相手は イケメン? イケメンなの? すごいわ よくやった! 78 00:05:54,521 --> 00:05:56,856 どうなの 柚子! 写真はないの!? 79 00:05:56,856 --> 00:05:58,858 も 持ってない。 80 00:05:58,858 --> 00:06:00,794 私 あるわよ。 81 00:06:00,794 --> 00:06:02,796 なに このイケメンは! ほんとに生きているの!? 82 00:06:02,796 --> 00:06:06,466 尊いっ!! どうやって花嫁になったの!? 83 00:06:06,466 --> 00:06:09,302 いや なんで そんなの持ってるんだよ。 84 00:06:09,302 --> 00:06:11,805 昨日 帰る時に こっそりと。 85 00:06:11,805 --> 00:06:13,807 代わりに 柚子の写真を渡すことで➨ 86 00:06:13,807 --> 00:06:15,809 快く撮らせてくれたわ。 87 00:06:15,809 --> 00:06:18,144 いつの間に そんな取引を…。 88 00:06:18,144 --> 00:06:22,048 もう授業は始まっているぞ! 席に着きなさい! 89 00:06:23,984 --> 00:06:25,986 フゥ…。 90 00:06:25,986 --> 00:06:27,988 (ソウ)や~! (アオ)あ~い! 91 00:06:27,988 --> 00:06:31,324 子鬼ちゃん!? いつの間に…。 92 00:06:31,324 --> 00:06:33,326 (2人)あいあ~い! 93 00:06:33,326 --> 00:06:35,328 (一同)キャ~! 94 00:06:35,328 --> 00:06:37,998 なにあれ~!? かわいい! 95 00:06:37,998 --> 00:06:39,100 (柚子)確かに置いてきたのに…。 96 00:06:39,100 --> 00:06:42,002 こら~! 97 00:06:42,002 --> 00:06:44,004 学校に ペットを持ってきちゃいかん! 98 00:06:44,004 --> 00:06:46,006 あの ペットじゃないんです! 99 00:06:46,006 --> 00:06:48,108 あい! あいあい! 100 00:06:51,344 --> 00:06:53,346 うむ まあ なんだ。 101 00:06:53,346 --> 00:06:55,849 連れてきてしまったものは 仕方ないな。 102 00:06:55,849 --> 00:06:58,184 大人しくしているんだぞ。 (2人)あ~い! 103 00:06:58,184 --> 00:07:01,288 えっ? 授業 始めるぞ~。 104 00:07:01,288 --> 00:07:03,957 《子鬼ちゃん達の かわいさの前では➨ 105 00:07:03,957 --> 00:07:07,294 先生も ただの人に なっちゃうってわけね》 106 00:07:07,294 --> 00:07:10,463 (柚子)つ… 疲れた…。 107 00:07:10,463 --> 00:07:13,133 休みごとに みんなからの質問攻め! 108 00:07:13,133 --> 00:07:15,135 大変だったわね。 109 00:07:15,135 --> 00:07:17,137 きっかけを作ったのは誰だよ。 110 00:07:17,137 --> 00:07:21,141 まあまあ お昼いっぱい食べて 元気チャージしよ! 111 00:07:21,141 --> 00:07:23,143 うん。 112 00:07:23,143 --> 00:07:26,146 お~ 豪華なお弁当! 113 00:07:26,146 --> 00:07:29,849 (柚子)お屋敷の専属料理人さんが 作ってくれたの。 114 00:07:33,486 --> 00:07:35,488 美味しい! 115 00:07:35,488 --> 00:07:38,325 柚子は 鬼龍院の家で よくしてもらってる? 116 00:07:38,325 --> 00:07:41,161 うん。 みんな 親切にしてくれるよ。 117 00:07:41,161 --> 00:07:43,163 なら よかったわ。 118 00:07:43,163 --> 00:07:45,165 心配してたのよ。 119 00:07:45,165 --> 00:07:47,834 (透子)若様は ほら… 婚約者もいるから。 120 00:07:47,834 --> 00:07:49,836 えっ。 121 00:07:49,836 --> 00:07:52,172 絶世の美女の上に才色兼備。 122 00:07:52,172 --> 00:07:56,343 鬼の一族の中でも人気が高い 鬼山桜子って人。 123 00:07:56,343 --> 00:07:58,845 婚約者? 124 00:07:58,845 --> 00:08:01,448 (柚子)玲夜の? ええ そうよ。 125 00:08:01,448 --> 00:08:03,750 って 知らなかった? 126 00:08:05,785 --> 00:08:07,787 《柚子:玲夜に婚約者!? 127 00:08:07,787 --> 00:08:09,789 誰も そんなこと ひと言も…。 128 00:08:09,789 --> 00:08:12,292 だったら 私は なんなの? 129 00:08:12,292 --> 00:08:14,961 花嫁なんて言われているけど➨ 130 00:08:14,961 --> 00:08:18,465 婚約者がいるなら 私は必要ないんじゃ…》 131 00:08:20,633 --> 00:08:23,303 透子! お前が変な言い方するから➨ 132 00:08:23,303 --> 00:08:26,139 こいつ 勘違いしてるだろうが! ごめん! 133 00:08:26,139 --> 00:08:28,141 勘違い? 134 00:08:28,141 --> 00:08:32,479 うん。 まず あやかしは 基本 あやかしとしか結婚しない。 135 00:08:32,479 --> 00:08:34,814 これはいいな? (柚子)う… うん。 136 00:08:34,814 --> 00:08:36,816 次期当主ともなれば➨ 137 00:08:36,816 --> 00:08:40,153 一族が伴侶となる相手を 話し合いで決める。 138 00:08:40,153 --> 00:08:45,992 (東吉)その話し合いで決められた 玲夜様の婚約者が鬼山桜子様だ。 139 00:08:45,992 --> 00:08:48,328 筆頭分家の鬼山の令嬢で➨ 140 00:08:48,328 --> 00:08:50,997 年齢が釣り合う一族の女の中で➨ 141 00:08:50,997 --> 00:08:55,168 一番 霊力が高いことから 選ばれたらしい。 142 00:08:55,168 --> 00:08:59,339 けれど 花嫁が現れた場合は 花嫁が優先される。 143 00:08:59,339 --> 00:09:01,274 ほんとに? 144 00:09:01,274 --> 00:09:03,276 俺にも 前は婚約者がいたんだぞ。 145 00:09:03,276 --> 00:09:07,280 けど 透子が現れて その話は白紙になった。 146 00:09:07,280 --> 00:09:10,450 《そんな すごい人を押しのけて➨ 147 00:09:10,450 --> 00:09:12,952 私が婚約者に…。 148 00:09:12,952 --> 00:09:15,455 玲夜は 何も教えてくれない。 149 00:09:15,455 --> 00:09:18,124 昨日も 本家に呼び出されていたけど➨ 150 00:09:18,124 --> 00:09:22,295 私一人が 花嫁のことを よくわかっていない》 151 00:09:22,295 --> 00:09:26,966 ねぇ にゃん吉君。 花嫁は女の人だけなの? 152 00:09:26,966 --> 00:09:29,803 人間の男の人も 選ばれたりしないの? 153 00:09:29,803 --> 00:09:31,805 あ~ それな。 154 00:09:31,805 --> 00:09:36,142 あやかしの女ってのは 男より シビアなんだよ。 155 00:09:36,142 --> 00:09:38,645 大事なのは 強い霊力と資産。 156 00:09:38,645 --> 00:09:41,815 霊力皆無の人間の男は 眼中にないわけ。 157 00:09:41,815 --> 00:09:43,817 たくましいわね。 158 00:09:43,817 --> 00:09:47,487 花嫁自体が いまいち 分かっていないことが多いからな。 159 00:09:47,487 --> 00:09:50,824 (東吉)どうして霊力もないのに 強いあやかしを産めるのか➨ 160 00:09:50,824 --> 00:09:53,827 相手の霊力を 高めることができるのか。 161 00:09:53,827 --> 00:09:59,499 そもそも なんで あやかしは 一目見て 花嫁だと理解するのか。 162 00:09:59,499 --> 00:10:02,168 《あやかし本人が 分からないのなら➨ 163 00:10:02,168 --> 00:10:05,004 私に分かるはずがない》 164 00:10:05,004 --> 00:10:08,842 皆 花嫁は そういうものって 理解しているだけだ。 165 00:10:08,842 --> 00:10:11,177 理由なんて誰も知らない。 166 00:10:11,177 --> 00:10:13,179 ふ~ん。 167 00:10:15,181 --> 00:10:18,184 《柚子:私も分かったらいいのに。 168 00:10:18,184 --> 00:10:20,854 そうすれば こんなに 不安を感じることもない。 169 00:10:20,854 --> 00:10:22,856 自信を持って➨ 170 00:10:22,856 --> 00:10:25,859 玲夜の花嫁だと 言えたのかもしれない。 171 00:10:25,859 --> 00:10:28,194 そもそも正直➨ 172 00:10:28,194 --> 00:10:31,197 愛とか恋とかは よく分からない。 173 00:10:31,197 --> 00:10:33,533 大和と付き合っていたのも➨ 174 00:10:33,533 --> 00:10:36,035 好きになってくれたのが 嬉しくて➨ 175 00:10:36,035 --> 00:10:38,872 告白されて 舞い上がって…。 176 00:10:38,872 --> 00:10:43,209 そう考えると 私も誠実じゃなかった。 177 00:10:43,209 --> 00:10:48,214 私は ずっと 誰かに 愛されたいと願っていた。 178 00:10:48,214 --> 00:10:50,550 そして 玲夜と出会った。 179 00:10:50,550 --> 00:10:53,887 このまま 玲夜の愛に 身を任せればいい。 180 00:10:53,887 --> 00:10:57,056 そう囁く自分もいる。 181 00:10:57,056 --> 00:11:02,061 けど できるなら 私も 玲夜を愛したい》 182 00:11:05,832 --> 00:11:08,168 (2人)あい! ありがとう。 183 00:11:08,168 --> 00:11:11,504 よし。 これで大丈夫だよね。 184 00:11:11,504 --> 00:11:13,506 《柚子:頑張らなくちゃ。 185 00:11:13,506 --> 00:11:16,509 将来 社会人になった時の 予行演習よね》 186 00:11:16,509 --> 00:11:18,511 はっ? 187 00:11:23,850 --> 00:11:28,688 《巨大企業 鬼龍院グループの 社長を務めている玲夜は超多忙。 188 00:11:28,688 --> 00:11:30,857 私には いつも優しいのに➨ 189 00:11:30,857 --> 00:11:33,359 社員さんには冷たく厳しい》 190 00:11:33,359 --> 00:11:37,864 玲夜様 夜に政府高官から 会食の誘いが来ております。 191 00:11:37,864 --> 00:11:39,866 断っておけ。 192 00:11:39,866 --> 00:11:43,369 《体 大丈夫かなぁ》 193 00:11:46,039 --> 00:11:48,875 それよりも 高道…。 こちらですね。 194 00:11:48,875 --> 00:11:51,711 (ノック) 195 00:11:51,711 --> 00:11:54,547 玲夜 少し休憩しない? 196 00:11:54,547 --> 00:11:56,549 そうだな。 197 00:12:06,159 --> 00:12:08,161 (高道)柚子様。 198 00:12:08,161 --> 00:12:11,331 少し お話ししたいことが あるのですが…。 えっ? 199 00:12:11,331 --> 00:12:13,666 《私 何か失敗しちゃった…?》 200 00:12:13,666 --> 00:12:17,003 実は 一つ お願いしたい仕事がありまして。 201 00:12:17,003 --> 00:12:19,005 な… なんでしょう。 202 00:12:19,005 --> 00:12:21,841 玲夜様と共に 休憩をしていただきたいのです。 203 00:12:21,841 --> 00:12:23,843 え… と…? 204 00:12:23,843 --> 00:12:27,513 玲夜様は放っておくと 延々と仕事を続けてしまう御方。 205 00:12:27,513 --> 00:12:29,515 これまで何度も➨ 206 00:12:29,515 --> 00:12:31,684 お体を大切にして欲しいと お願いしておりましたが➨ 207 00:12:31,684 --> 00:12:35,021 なかなか 聞き入れて いただけませんでした。 208 00:12:35,021 --> 00:12:39,025 ですが 柚子様と一緒なら 休憩をとってくださるようです。 209 00:12:41,027 --> 00:12:45,365 《柚子:もしかして ずっと私を見ていたのって…》 210 00:12:45,365 --> 00:12:47,567 わ わかりました…! 211 00:12:51,037 --> 00:12:53,873 《3時間 まったく休憩なし。 212 00:12:53,873 --> 00:12:55,875 そろそろ…》 213 00:12:55,875 --> 00:12:59,212 玲夜。 お茶でも入れようか。 ああ。 214 00:12:59,212 --> 00:13:01,147 (ノック) 215 00:13:01,147 --> 00:13:04,817 どうぞ。 ナイスタイミングです 高道さん。 216 00:13:04,817 --> 00:13:06,819 (高道)お褒めにあずかり恐縮です。 217 00:13:08,821 --> 00:13:11,157 《柚子:私が お茶を淹れようとすると➨ 218 00:13:11,157 --> 00:13:13,826 先に高道さんが 持ってきてくれる。 219 00:13:13,826 --> 00:13:17,530 予知能力でもあるのかな?》 220 00:13:23,169 --> 00:13:27,340 《柚子:会議が長引いて お昼 食べ損ねてるよね。 221 00:13:27,340 --> 00:13:29,342 何か買って…》 (ノック) 222 00:13:29,342 --> 00:13:31,344 失礼します。 223 00:13:31,344 --> 00:13:35,682 柚子様 これを。 ありがとうございます。 224 00:13:35,682 --> 00:13:40,186 玲夜 少しでも お腹に入れておいた方がいいよ。 225 00:13:40,186 --> 00:13:43,523 (高道)片手で つまめるものにしてあります。 226 00:13:43,523 --> 00:13:45,525 あれの件 どうなった? 227 00:13:45,525 --> 00:13:48,695 新しく展開する ブランドのことですね。 228 00:13:48,695 --> 00:13:51,864 その件でしたら…。 229 00:13:51,864 --> 00:13:55,868 (玲夜)高道。 こちらですね。 230 00:13:55,868 --> 00:13:59,539 《あれと言えば 玲夜の必要とするものを用意し➨ 231 00:13:59,539 --> 00:14:02,642 高道と呼ばれただけで 意図を理解し動く…。 232 00:14:02,642 --> 00:14:07,647 まるで 長年苦楽を共にした 熟年夫婦のような二人》 233 00:14:07,647 --> 00:14:11,651 す… 凄すぎて 私には とても真似できない。 234 00:14:11,651 --> 00:14:14,987 《柚子:それに 他人に無関心な玲夜だけど➨ 235 00:14:14,987 --> 00:14:17,824 高道さんにだけは ちょっと違う。 236 00:14:17,824 --> 00:14:21,160 ただの社長と秘書という 関係じゃなく➨ 237 00:14:21,160 --> 00:14:25,998 それ以上の 絶対的な 信頼関係というか…。 238 00:14:25,998 --> 00:14:30,503 私も 高道さんのように 玲夜の役に立ちたい…!》 239 00:14:32,505 --> 00:14:34,507 お仕事には慣れましたか? 240 00:14:34,507 --> 00:14:37,176 はい。 玲夜も高道さんも➨ 241 00:14:37,176 --> 00:14:39,178 分かりやすく 教えてくださいますから。 242 00:14:39,178 --> 00:14:41,180 それはよかった。 243 00:14:41,180 --> 00:14:44,016 《柚子:いつも 温和な空気が漂っていて➨ 244 00:14:44,016 --> 00:14:46,185 私にも気を遣ってくれる》 245 00:14:46,185 --> 00:14:48,187 (高道)柚子様のおかげで➨ 246 00:14:48,187 --> 00:14:51,023 玲夜様も きちんと休憩を 取られるようになりました。 247 00:14:51,023 --> 00:14:55,528 それに… 穏やかになったと 社内でも評判ですよ。 248 00:14:55,528 --> 00:14:58,197 そんな 私なんて…。 249 00:14:58,197 --> 00:15:02,101 玲夜と一緒に 休憩してるだけで…。 250 00:15:03,970 --> 00:15:07,140 あの…。 251 00:15:07,140 --> 00:15:10,343 やっぱり花嫁が働くのは よくないんでしょうか? 252 00:15:12,311 --> 00:15:15,481 ええ。 私は反対です。 253 00:15:15,481 --> 00:15:18,651 花嫁は基本 大事にされるので➨ 254 00:15:18,651 --> 00:15:20,987 働かせることは あり得ません。 255 00:15:20,987 --> 00:15:24,323 大切な花嫁を 養う財力もないのかと➨ 256 00:15:24,323 --> 00:15:26,659 他の家から 侮られますからね。 257 00:15:26,659 --> 00:15:28,661 (扉が開く音) 258 00:15:28,661 --> 00:15:30,663 余計なことを言うな。 259 00:15:30,663 --> 00:15:35,168 申し訳ございません。 玲夜 あの…。 260 00:15:35,168 --> 00:15:37,170 周囲には 俺が柚子を➨ 261 00:15:37,170 --> 00:15:39,172 無理矢理 連れてきていると言っている。 262 00:15:39,172 --> 00:15:42,675 でも 玲夜の迷惑になってない? 問題ない。 263 00:15:42,675 --> 00:15:45,511 柚子と一緒にいられるからな。 264 00:15:45,511 --> 00:15:47,680 柚子は気にしなくていい。 265 00:15:47,680 --> 00:15:51,517 玲夜は 私を甘やかしすぎだと思う。 266 00:15:51,517 --> 00:15:54,353 柚子を甘やかすのが俺の特権だ。 267 00:15:54,353 --> 00:15:56,856 他に譲る気はない。 268 00:16:00,460 --> 00:16:03,129 《心配なことは たくさんあるけど➨ 269 00:16:03,129 --> 00:16:06,299 今は 玲夜を信じよう》 270 00:16:06,299 --> 00:16:08,301 (柚子)そうだ 玲夜。 271 00:16:08,301 --> 00:16:11,304 来週 お祖父ちゃんの家に 行ってきてもいい? 272 00:16:11,304 --> 00:16:14,974 そうだな。 柚子 お願いする時は? 273 00:16:14,974 --> 00:16:17,810 《お願い? そうだった!》 274 00:16:17,810 --> 00:16:20,646 高道さんがいるから 今は…。 275 00:16:20,646 --> 00:16:23,482 (玲夜)いないぞ。 えっ? 276 00:16:23,482 --> 00:16:25,485 いつの間に…!! 277 00:16:25,485 --> 00:16:27,486 《柚子:玲夜との決まり。 278 00:16:27,486 --> 00:16:30,156 お願いがある時は キスで おねだりする。 279 00:16:30,156 --> 00:16:35,161 もちろん 玲夜からの 一方的な決め事だ》 280 00:16:35,161 --> 00:16:38,497 う…。 281 00:16:38,497 --> 00:16:40,500 む… 無理…。 282 00:16:48,007 --> 00:16:51,177 <高道:あの日 鬼龍院玲夜様に出会って➨ 283 00:16:51,177 --> 00:16:54,180 私の人生は変わった> 284 00:16:58,851 --> 00:17:01,120 ⸨高道:鬼龍院玲夜ぁ? 285 00:17:01,120 --> 00:17:04,123 なんで 僕が初等部に 入ったばかりの子供に➨ 286 00:17:04,123 --> 00:17:06,125 仕えないといけないんだ? 287 00:17:06,125 --> 00:17:08,294 (桜河)お前だって子供だろ。 288 00:17:08,294 --> 00:17:12,965 それに 次期当主に 仕えられるなんて光栄じゃん。 289 00:17:12,965 --> 00:17:16,302 《鬼龍院の当主とは 何度か面識がある。 290 00:17:16,302 --> 00:17:22,608 あんな ナヨナヨした男の息子なんて 正直 期待できない》 291 00:17:37,323 --> 00:17:39,659 (玲夜)高道? 292 00:17:39,659 --> 00:17:41,661 はっ! 293 00:17:41,661 --> 00:17:45,831 鬼龍院玲夜だ。 294 00:17:45,831 --> 00:17:50,836 《高道:なんて綺麗な 血のように紅い瞳…。 295 00:17:50,836 --> 00:17:53,673 翳りのある大人びた表情。 296 00:17:53,673 --> 00:17:56,676 全身から漂う 凄まじい霊力。 297 00:17:56,676 --> 00:17:59,178 まるで覇王のような威圧感》 298 00:17:59,178 --> 00:18:02,181 今日から よろしく頼む。 299 00:18:04,116 --> 00:18:06,619 《高道:ああ…。 300 00:18:06,619 --> 00:18:11,624 この方が 自分の仕える主人…!》 301 00:18:11,624 --> 00:18:15,828 荒鬼高道です。 玲夜様》 302 00:18:38,985 --> 00:18:41,153 もうこんな時間。 303 00:18:41,153 --> 00:18:43,155 (ノック) 304 00:18:45,825 --> 00:18:48,127 お帰りなさい 玲夜。 305 00:18:50,162 --> 00:18:52,832 ただいま 柚子。 306 00:18:52,832 --> 00:18:54,834 (柚子)わあ~! 307 00:18:57,503 --> 00:18:59,505 柚子への プレゼントだ。 308 00:18:59,505 --> 00:19:01,774 色々 選んでいたら遅くなった。 309 00:19:01,774 --> 00:19:04,443 こんなにたくさん…。 310 00:19:04,443 --> 00:19:09,115 まずは これから。 わぁ かわいい。 311 00:19:09,115 --> 00:19:11,117 ん? 312 00:19:11,117 --> 00:19:13,119 《柚子:手紙?》 313 00:19:24,130 --> 00:19:26,132 これって…。 314 00:19:29,969 --> 00:19:31,971 《玲夜:二歳の柚子へ。 315 00:19:31,971 --> 00:19:34,774 もうお喋りも 上手になっただろうな》 316 00:19:37,143 --> 00:19:41,814 《玲夜:三歳の柚子へ。 わがままは言えているか? 317 00:19:41,814 --> 00:19:44,984 六歳の柚子へ。 いよいよ小学生。 318 00:19:44,984 --> 00:19:49,989 優しい柚子だから すぐに たくさん友達ができるはずだ。 319 00:19:49,989 --> 00:19:53,993 十歳の柚子へ。 少し大人びてきた頃か? 320 00:19:53,993 --> 00:19:56,495 十三歳の柚子へ。 321 00:19:56,495 --> 00:19:58,497 もう中学生か。 322 00:19:58,497 --> 00:20:02,334 柚子の制服姿は きっと可愛いだろう。 323 00:20:02,334 --> 00:20:04,336 十六歳の柚子へ。 324 00:20:04,336 --> 00:20:06,338 高校入学おめでとう。 325 00:20:06,338 --> 00:20:10,176 卒業まで 健やかに過ごせることを願ってる。 326 00:20:10,176 --> 00:20:12,178 十七歳の柚子へ。 327 00:20:12,178 --> 00:20:15,514 柚子に似合う香水を 調合してもらった。 328 00:20:15,514 --> 00:20:17,516 もうじき会えるな》 329 00:20:17,516 --> 00:20:20,853 《柚子:十七歳までの 私への プレゼント…? 330 00:20:20,853 --> 00:20:22,855 玲夜は 私のために➨ 331 00:20:22,855 --> 00:20:27,059 これを 全部用意してくれたの…?》 332 00:20:29,028 --> 00:20:32,698 《柚子:誕生日なんて 家族には祝ってもらえなかった。 333 00:20:32,698 --> 00:20:37,703 だから いつも一人で寂しくて…》 334 00:20:37,703 --> 00:20:41,874 (玲夜)これは 十八歳の今のお前に。 335 00:20:41,874 --> 00:20:46,178 もっと早く迎えに行けなくて 悪かった。 336 00:20:49,215 --> 00:20:52,885 《柚子:十八年分の私が喜んでる》 337 00:20:52,885 --> 00:20:55,888 玲夜に何かお返ししたい。 338 00:20:55,888 --> 00:20:58,891 私も 玲夜にプレゼントしたい。 339 00:20:58,891 --> 00:21:01,327 玲夜にも喜んでもらいたいの。 340 00:21:01,327 --> 00:21:05,831 私が買えるものなんて たかが知れてるけど➨ 341 00:21:05,831 --> 00:21:08,334 何か ほしいものある? 342 00:21:10,336 --> 00:21:13,672 じゃあ お礼のキスがほしい。 343 00:21:13,672 --> 00:21:15,674 えっ!? 344 00:21:15,674 --> 00:21:17,676 頬じゃなく 唇に。 345 00:21:17,676 --> 00:21:21,514 そ それはまだ…。 346 00:21:21,514 --> 00:21:23,516 困らせてすまない。 347 00:21:23,516 --> 00:21:26,519 柚子が喜んでくれたら それでいい。 348 00:21:26,519 --> 00:21:30,189 《あぁ まただ。 349 00:21:30,189 --> 00:21:34,527 玲夜は こんなにも 私を大切にしてくれるのに➨ 350 00:21:34,527 --> 00:21:38,197 私は その優しさに甘えてばかり。 351 00:21:38,197 --> 00:21:42,701 私だって あなたに 何かしてあげたい…!》 352 00:21:46,205 --> 00:21:49,708 ありがとう 玲夜。 353 00:21:52,545 --> 00:21:56,215 唇は… もう少しだな。 354 00:21:56,215 --> 00:21:58,717 楽しみにしている。 355 00:21:58,717 --> 00:22:01,654 《まだ信じられない。 356 00:22:01,654 --> 00:22:06,659 私なんかのすることで 喜んでくれる誰かがいること。 357 00:22:06,659 --> 00:22:10,830 それが出会ったばかりの 玲夜だということ。 358 00:22:10,830 --> 00:22:13,832 それに どうしてだろう…。 359 00:22:13,832 --> 00:22:19,672 玲夜の笑顔を見ると くすぐったくて嬉しくて温かい。 360 00:22:19,672 --> 00:22:23,075 この気持ちを 何て言うんだろう…》