1 00:00:34,735 --> 00:00:36,737 (玲夜)お前は 俺の花嫁だ。 2 00:00:36,737 --> 00:00:39,907 この先一生 俺のものだ。 3 00:00:39,907 --> 00:00:42,576 《柚子:玲夜…。 4 00:00:42,576 --> 00:00:47,080 玲夜の強い思いが 伝わってくる。 5 00:00:47,080 --> 00:00:51,285 私の全てを 手に入れようとする》 6 00:00:54,087 --> 00:00:59,259 《柚子:欲情を灯した紅い瞳が 私を捉えて離さない》 7 00:00:59,259 --> 00:01:03,430 (玲夜)まだ会って間もない俺を 信じきれないのは分かっている。 8 00:01:03,430 --> 00:01:06,767 だが 俺は お前を離すつもりはない。 9 00:01:06,767 --> 00:01:11,772 疑いながらでもいいから 俺のそばにいろ。 10 00:01:11,772 --> 00:01:14,441 でも 玲夜も 大和みたいに➡ 11 00:01:14,441 --> 00:01:17,110 簡単に心変わりしちゃったら…。 12 00:01:17,110 --> 00:01:19,112 しないと言っているだろう。 13 00:01:19,112 --> 00:01:23,283 俺は お前を簡単に捨てた 両親や男とは違う。 14 00:01:23,283 --> 00:01:26,119 お前に男がいたというだけでも 嫌なのに➡ 15 00:01:26,119 --> 00:01:29,790 そんな ゴミと比較されるのは 不愉快だ。 16 00:01:29,790 --> 00:01:33,226 《柚子:怒っているというより まるで拗ねてるみたい》 17 00:01:33,226 --> 00:01:37,030 不安になったら そうやって言葉にしろ。 18 00:01:39,066 --> 00:01:41,735 何度だって その不安を 取り除いてやる。 19 00:01:41,735 --> 00:01:45,405 いつか 柚子が 俺を信じられるまで。 20 00:01:45,405 --> 00:01:47,407 《柚子:玲夜…》 21 00:01:47,407 --> 00:01:50,410 バイトをしたいなら 俺の仕事を手伝ってくれ。 22 00:01:50,410 --> 00:01:52,412 玲夜の? ああ。 23 00:01:52,412 --> 00:01:55,248 それが学費の代わりと思えば➡ 24 00:01:55,248 --> 00:01:57,417 柚子も 少しは気が楽になるだろう? 25 00:01:57,417 --> 00:02:01,088 《私の気持ちに 配慮してくれてる》 26 00:02:01,088 --> 00:02:04,291 うん ありがとう 玲夜。 27 00:02:06,426 --> 00:02:10,430 《柚子:いつか無条件で 信じられる日が来るのかな? 28 00:02:10,430 --> 00:02:13,600 ただただ 目の前の人の愛情に包まれて➡ 29 00:02:13,600 --> 00:02:17,771 その愛情を純粋に 信じることができる日が…。 30 00:02:17,771 --> 00:02:20,774 そんな日が来たらいいな》 31 00:03:56,737 --> 00:03:59,906 (雪乃)柚子様 お気をつけて。 (柚子)はい。 32 00:03:59,906 --> 00:04:01,908 (玲夜)柚子。 33 00:04:01,908 --> 00:04:03,910 (柚子)玲夜。 34 00:04:03,910 --> 00:04:06,913 学校終わりに迎えをやる。 うん。 35 00:04:08,915 --> 00:04:12,586 ええと… やっぱり 行きも車じゃなきゃだめかな? 36 00:04:12,586 --> 00:04:14,588 当たり前だろう。 うう…。 37 00:04:14,588 --> 00:04:17,757 (高道)玲夜様 そろそろお時間です。 38 00:04:17,757 --> 00:04:21,862 花嫁様も。 は はい。 39 00:04:23,930 --> 00:04:25,932 《柚子:もしかして 私➡ 40 00:04:25,932 --> 00:04:29,636 高道さんに あんまり よく思われてない…?》 41 00:04:35,041 --> 00:04:37,544 《送迎なんて慣れないけど➡ 42 00:04:37,544 --> 00:04:40,380 にゃん吉くんにも 花嫁であることの危険性を➡ 43 00:04:40,380 --> 00:04:42,382 注意されたもんね…》 44 00:04:42,382 --> 00:04:45,218 でさ それが最高で…。 45 00:04:45,218 --> 00:04:48,722 あっ 柚子だ。 お~ ゆず! 46 00:04:48,722 --> 00:04:51,391 《数日ぶりの教室。 47 00:04:51,391 --> 00:04:53,727 何も変わってないはずなのに➡ 48 00:04:53,727 --> 00:04:57,564 なんだか ひどく懐かしい》 49 00:04:57,564 --> 00:05:00,066 ちょっと 家の事情でね。 50 00:05:00,066 --> 00:05:02,068 なんだ そっか。 51 00:05:02,068 --> 00:05:07,240 《柚子:私だけが 大きく変わってしまった》 52 00:05:07,240 --> 00:05:09,242 (透子)おはよ~! 53 00:05:09,242 --> 00:05:13,547 (柚子)おはよう 透子 にゃん吉君。 (東吉)おう。 54 00:05:17,918 --> 00:05:21,421 《ふたりは クラスメイトから 一目置かれている。 55 00:05:21,421 --> 00:05:24,257 それは 決して 悪い意味ではなくて…。 56 00:05:24,257 --> 00:05:27,594 端正な あやかしの にゃん吉君と➡ 57 00:05:27,594 --> 00:05:32,098 彼に溺愛されてる 花嫁の透子は憧れの的。 58 00:05:32,098 --> 00:05:34,367 気軽に話しかけられないんだ》 59 00:05:34,367 --> 00:05:36,703 学校に来られたってことは➡ 60 00:05:36,703 --> 00:05:38,705 話し合いは うまくいったの? 61 00:05:38,705 --> 00:05:43,543 うん。 結局 玲夜のところで バイトすることになったの。 62 00:05:43,543 --> 00:05:46,213 そもそも バイト辞めるって 連絡したのが➡ 63 00:05:46,213 --> 00:05:48,381 玲夜だったみたい。 (透子)あらら~。 64 00:05:48,381 --> 00:05:52,719 あやかしの 独占欲は強いから… ね。 65 00:05:52,719 --> 00:05:56,890 バイトさせてもらえるだけでも ありがたいって思っとく。 66 00:05:56,890 --> 00:06:00,393 しかし よく玲夜様が お許しになられたなぁ。 67 00:06:00,393 --> 00:06:02,395 花嫁に バイトさせるなんて。 68 00:06:02,395 --> 00:06:05,565 きっと 柚子と一緒にいたいのよ。 69 00:06:05,565 --> 00:06:07,567 ねえねえ その…。 70 00:06:07,567 --> 00:06:10,403 今 花嫁になったとかって 言っていたけど…。 71 00:06:10,403 --> 00:06:12,405 あっ えっと それは…。 72 00:06:12,405 --> 00:06:15,575 柚子が花嫁に選ばれたのよ 鬼の。 73 00:06:15,575 --> 00:06:18,078 透子! なんでしゃべっちゃうの!? 74 00:06:18,078 --> 00:06:20,080 いけなかった? 75 00:06:20,080 --> 00:06:22,082 柚子 マジなの? ねえ! 76 00:06:22,082 --> 00:06:24,584 キャー! ウソ! しかも 鬼なの? 77 00:06:24,584 --> 00:06:27,254 相手は イケメン? イケメンなの? すごいわ よくやった! 78 00:06:27,254 --> 00:06:29,589 どうなの 柚子! 写真はないの!? 79 00:06:29,589 --> 00:06:31,591 も 持ってない。 80 00:06:31,591 --> 00:06:33,526 私 あるわよ。 81 00:06:33,526 --> 00:06:35,528 なに このイケメンは! ほんとに生きているの!? 82 00:06:35,528 --> 00:06:39,199 尊いっ!! どうやって花嫁になったの!? 83 00:06:39,199 --> 00:06:42,035 いや なんで そんなの持ってるんだよ。 84 00:06:42,035 --> 00:06:44,537 昨日 帰る時に こっそりと。 85 00:06:44,537 --> 00:06:46,539 代わりに 柚子の写真を渡すことで➡ 86 00:06:46,539 --> 00:06:48,541 快く撮らせてくれたわ。 87 00:06:48,541 --> 00:06:50,877 いつの間に そんな取引を…。 88 00:06:50,877 --> 00:06:54,781 もう授業は始まっているぞ! 席に着きなさい! 89 00:06:56,716 --> 00:06:58,718 フゥ…。 90 00:06:58,718 --> 00:07:00,720 (ソウ)や~! (アオ)あ~い! 91 00:07:00,720 --> 00:07:04,057 子鬼ちゃん!? いつの間に…。 92 00:07:04,057 --> 00:07:06,059 (2人)あいあ~い! 93 00:07:06,059 --> 00:07:08,061 (一同)キャ~! 94 00:07:08,061 --> 00:07:10,730 なにあれ~!? かわいい! 95 00:07:10,730 --> 00:07:12,732 (柚子)確かに置いてきたのに…。 96 00:07:12,732 --> 00:07:14,734 こら~! 97 00:07:14,734 --> 00:07:16,736 学校に ペットを持ってきちゃいかん! 98 00:07:16,736 --> 00:07:18,738 あの ペットじゃないんです! 99 00:07:18,738 --> 00:07:20,840 あい! あいあい! 100 00:07:24,077 --> 00:07:26,079 うむ まあ なんだ。 101 00:07:26,079 --> 00:07:28,581 連れてきてしまったものは 仕方ないな。 102 00:07:28,581 --> 00:07:30,917 大人しくしているんだぞ。 (2人)あ~い! 103 00:07:30,917 --> 00:07:34,020 えっ? 授業 始めるぞ~。 104 00:07:34,020 --> 00:07:36,690 《子鬼ちゃん達の かわいさの前では➡ 105 00:07:36,690 --> 00:07:40,026 先生も ただの人に なっちゃうってわけね》 106 00:07:40,026 --> 00:07:43,196 (柚子)つ… 疲れた…。 107 00:07:43,196 --> 00:07:45,865 休みごとに みんなからの質問攻め! 108 00:07:45,865 --> 00:07:47,867 大変だったわね。 109 00:07:47,867 --> 00:07:49,869 きっかけを作ったのは誰だよ。 110 00:07:49,869 --> 00:07:53,873 まあまあ お昼いっぱい食べて 元気チャージしよ! 111 00:07:53,873 --> 00:07:55,875 うん。 112 00:07:55,875 --> 00:07:58,878 お~ 豪華なお弁当! 113 00:07:58,878 --> 00:08:02,582 (柚子)お屋敷の専属料理人さんが 作ってくれたの。 114 00:08:06,219 --> 00:08:08,221 美味しい! 115 00:08:08,221 --> 00:08:11,057 柚子は 鬼龍院の家で よくしてもらってる? 116 00:08:11,057 --> 00:08:13,893 うん。 みんな 親切にしてくれるよ。 117 00:08:13,893 --> 00:08:15,895 なら よかったわ。 118 00:08:15,895 --> 00:08:17,897 心配してたのよ。 119 00:08:17,897 --> 00:08:20,567 (透子)若様は ほら… 婚約者もいるから。 120 00:08:20,567 --> 00:08:22,569 えっ。 121 00:08:22,569 --> 00:08:24,904 絶世の美女の上に才色兼備。 122 00:08:24,904 --> 00:08:29,075 鬼の一族の中でも人気が高い 鬼山桜子って人。 123 00:08:29,075 --> 00:08:31,578 婚約者? 124 00:08:31,578 --> 00:08:34,180 (柚子)玲夜の? ええ そうよ。 125 00:08:34,180 --> 00:08:36,483 って 知らなかった? 126 00:08:38,518 --> 00:08:40,520 《柚子:玲夜に婚約者!? 127 00:08:40,520 --> 00:08:42,522 誰も そんなこと ひと言も…。 128 00:08:42,522 --> 00:08:45,024 だったら 私は なんなの? 129 00:08:45,024 --> 00:08:47,694 花嫁なんて言われているけど➡ 130 00:08:47,694 --> 00:08:51,197 婚約者がいるなら 私は必要ないんじゃ…》 131 00:08:53,366 --> 00:08:56,035 透子! お前が変な言い方するから➡ 132 00:08:56,035 --> 00:08:58,872 こいつ 勘違いしてるだろうが! ごめん! 133 00:08:58,872 --> 00:09:00,874 勘違い? 134 00:09:00,874 --> 00:09:05,211 うん。 まず あやかしは 基本 あやかしとしか結婚しない。 135 00:09:05,211 --> 00:09:07,547 これはいいな? (柚子)う… うん。 136 00:09:07,547 --> 00:09:09,549 次期当主ともなれば➡ 137 00:09:09,549 --> 00:09:12,886 一族が伴侶となる相手を 話し合いで決める。 138 00:09:12,886 --> 00:09:18,725 (東吉)その話し合いで決められた 玲夜様の婚約者が鬼山桜子様だ。 139 00:09:18,725 --> 00:09:21,061 筆頭分家の鬼山の令嬢で➡ 140 00:09:21,061 --> 00:09:23,730 年齢が釣り合う一族の女の中で➡ 141 00:09:23,730 --> 00:09:27,901 一番 霊力が高いことから 選ばれたらしい。 142 00:09:27,901 --> 00:09:32,072 けれど 花嫁が現れた場合は 花嫁が優先される。 143 00:09:32,072 --> 00:09:34,007 ほんとに? 144 00:09:34,007 --> 00:09:36,009 俺にも 前は婚約者がいたんだぞ。 145 00:09:36,009 --> 00:09:40,013 けど 透子が現れて その話は白紙になった。 146 00:09:40,013 --> 00:09:43,183 《そんな すごい人を押しのけて➡ 147 00:09:43,183 --> 00:09:45,685 私が婚約者に…。 148 00:09:45,685 --> 00:09:48,188 玲夜は 何も教えてくれない。 149 00:09:48,188 --> 00:09:50,857 昨日も 本家に呼び出されていたけど➡ 150 00:09:50,857 --> 00:09:55,028 私一人が 花嫁のことを よくわかっていない》 151 00:09:55,028 --> 00:09:59,699 ねぇ にゃん吉君。 花嫁は女の人だけなの? 152 00:09:59,699 --> 00:10:02,535 人間の男の人も 選ばれたりしないの? 153 00:10:02,535 --> 00:10:04,537 あ~ それな。 154 00:10:04,537 --> 00:10:08,875 あやかしの女ってのは 男より シビアなんだよ。 155 00:10:08,875 --> 00:10:11,377 大事なのは 強い霊力と資産。 156 00:10:11,377 --> 00:10:14,547 霊力皆無の人間の男は 眼中にないわけ。 157 00:10:14,547 --> 00:10:16,549 たくましいわね。 158 00:10:16,549 --> 00:10:20,220 花嫁自体が いまいち 分かっていないことが多いからな。 159 00:10:20,220 --> 00:10:23,556 (東吉)どうして霊力もないのに 強いあやかしを産めるのか➡ 160 00:10:23,556 --> 00:10:26,559 相手の霊力を 高めることができるのか。 161 00:10:26,559 --> 00:10:32,232 そもそも なんで あやかしは 一目見て 花嫁だと理解するのか。 162 00:10:32,232 --> 00:10:34,901 《あやかし本人が 分からないのなら➡ 163 00:10:34,901 --> 00:10:37,737 私に分かるはずがない》 164 00:10:37,737 --> 00:10:41,574 皆 花嫁は そういうものって 理解しているだけだ。 165 00:10:41,574 --> 00:10:43,910 理由なんて誰も知らない。 166 00:10:43,910 --> 00:10:45,912 ふ~ん。 167 00:10:47,914 --> 00:10:50,917 《柚子:私も分かったらいいのに。 168 00:10:50,917 --> 00:10:53,586 そうすれば こんなに 不安を感じることもない。 169 00:10:53,586 --> 00:10:55,588 自信を持って➡ 170 00:10:55,588 --> 00:10:58,591 玲夜の花嫁だと 言えたのかもしれない。 171 00:10:58,591 --> 00:11:00,927 そもそも正直➡ 172 00:11:00,927 --> 00:11:03,930 愛とか恋とかは よく分からない。 173 00:11:03,930 --> 00:11:06,266 大和と付き合っていたのも➡ 174 00:11:06,266 --> 00:11:08,768 好きになってくれたのが 嬉しくて➡ 175 00:11:08,768 --> 00:11:11,604 告白されて 舞い上がって…。 176 00:11:11,604 --> 00:11:15,942 そう考えると 私も誠実じゃなかった。 177 00:11:15,942 --> 00:11:20,947 私は ずっと 誰かに 愛されたいと願っていた。 178 00:11:20,947 --> 00:11:23,283 そして 玲夜と出会った。 179 00:11:23,283 --> 00:11:26,619 このまま 玲夜の愛に 身を任せればいい。 180 00:11:26,619 --> 00:11:29,789 そう囁く自分もいる。 181 00:11:29,789 --> 00:11:34,794 けど できるなら 私も 玲夜を愛したい》 182 00:11:38,565 --> 00:11:40,900 (2人)あい! ありがとう。 183 00:11:40,900 --> 00:11:44,237 よし。 これで大丈夫だよね。 184 00:11:44,237 --> 00:11:46,239 《柚子:頑張らなくちゃ。 185 00:11:46,239 --> 00:11:49,242 将来 社会人になった時の 予行演習よね》 186 00:11:49,242 --> 00:11:51,244 はっ? 187 00:11:56,583 --> 00:12:01,421 《巨大企業 鬼龍院グループの 社長を務めている玲夜は超多忙。 188 00:12:01,421 --> 00:12:03,590 私には いつも優しいのに➡ 189 00:12:03,590 --> 00:12:06,092 社員さんには冷たく厳しい》 190 00:12:06,092 --> 00:12:10,597 玲夜様 夜に政府高官から 会食の誘いが来ております。 191 00:12:10,597 --> 00:12:12,599 断っておけ。 192 00:12:12,599 --> 00:12:16,102 《体 大丈夫かなぁ》 193 00:12:18,771 --> 00:12:21,608 それよりも 高道…。 こちらですね。 194 00:12:21,608 --> 00:12:24,444 (ノック) 195 00:12:24,444 --> 00:12:27,280 玲夜 少し休憩しない? 196 00:12:27,280 --> 00:12:29,282 そうだな。 197 00:12:38,891 --> 00:12:40,893 (高道)柚子様。 198 00:12:40,893 --> 00:12:44,063 少し お話ししたいことが あるのですが…。 えっ? 199 00:12:44,063 --> 00:12:46,399 《私 何か失敗しちゃった…?》 200 00:12:46,399 --> 00:12:49,736 実は 一つ お願いしたい仕事がありまして。 201 00:12:49,736 --> 00:12:51,738 な… なんでしょう。 202 00:12:51,738 --> 00:12:54,574 玲夜様と共に 休憩をしていただきたいのです。 203 00:12:54,574 --> 00:12:56,576 え… と…? 204 00:12:56,576 --> 00:13:00,246 玲夜様は放っておくと 延々と仕事を続けてしまう御方。 205 00:13:00,246 --> 00:13:02,248 これまで何度も➡ 206 00:13:02,248 --> 00:13:04,417 お体を大切にして欲しいと お願いしておりましたが➡ 207 00:13:04,417 --> 00:13:07,754 なかなか 聞き入れて いただけませんでした。 208 00:13:07,754 --> 00:13:11,758 ですが 柚子様と一緒なら 休憩をとってくださるようです。 209 00:13:13,760 --> 00:13:18,097 《柚子:もしかして ずっと私を見ていたのって…》 210 00:13:18,097 --> 00:13:20,299 わ わかりました…! 211 00:13:23,770 --> 00:13:26,606 《3時間 まったく休憩なし。 212 00:13:26,606 --> 00:13:28,608 そろそろ…》 213 00:13:28,608 --> 00:13:31,944 玲夜。 お茶でも入れようか。 ああ。 214 00:13:31,944 --> 00:13:33,880 (ノック) 215 00:13:33,880 --> 00:13:37,550 どうぞ。 ナイスタイミングです 高道さん。 216 00:13:37,550 --> 00:13:39,552 (高道)お褒めにあずかり恐縮です。 217 00:13:41,554 --> 00:13:43,890 《柚子:私が お茶を淹れようとすると➡ 218 00:13:43,890 --> 00:13:46,559 先に高道さんが 持ってきてくれる。 219 00:13:46,559 --> 00:13:50,263 予知能力でもあるのかな?》 220 00:13:55,902 --> 00:14:00,073 《柚子:会議が長引いて お昼 食べ損ねてるよね。 221 00:14:00,073 --> 00:14:02,075 何か買って…》 (ノック) 222 00:14:02,075 --> 00:14:04,077 失礼します。 223 00:14:04,077 --> 00:14:08,414 柚子様 これを。 ありがとうございます。 224 00:14:08,414 --> 00:14:12,919 玲夜 少しでも お腹に入れておいた方がいいよ。 225 00:14:12,919 --> 00:14:16,255 (高道)片手で つまめるものにしてあります。 226 00:14:16,255 --> 00:14:18,257 あれの件 どうなった? 227 00:14:18,257 --> 00:14:21,427 新しく展開する ブランドのことですね。 228 00:14:21,427 --> 00:14:24,597 その件でしたら…。 229 00:14:24,597 --> 00:14:28,601 (玲夜)高道。 こちらですね。 230 00:14:28,601 --> 00:14:32,271 《あれと言えば 玲夜の必要とするものを用意し➡ 231 00:14:32,271 --> 00:14:35,375 高道と呼ばれただけで 意図を理解し動く…。 232 00:14:35,375 --> 00:14:40,380 まるで 長年苦楽を共にした 熟年夫婦のような二人》 233 00:14:40,380 --> 00:14:44,384 す… 凄すぎて 私には とても真似できない。 234 00:14:44,384 --> 00:14:47,720 《柚子:それに 他人に無関心な玲夜だけど➡ 235 00:14:47,720 --> 00:14:50,556 高道さんにだけは ちょっと違う。 236 00:14:50,556 --> 00:14:53,893 ただの社長と秘書という 関係じゃなく➡ 237 00:14:53,893 --> 00:14:58,731 それ以上の 絶対的な 信頼関係というか…。 238 00:14:58,731 --> 00:15:03,236 私も 高道さんのように 玲夜の役に立ちたい…!》 239 00:15:05,238 --> 00:15:07,240 お仕事には慣れましたか? 240 00:15:07,240 --> 00:15:09,909 はい。 玲夜も高道さんも➡ 241 00:15:09,909 --> 00:15:11,911 分かりやすく 教えてくださいますから。 242 00:15:11,911 --> 00:15:13,913 それはよかった。 243 00:15:13,913 --> 00:15:16,749 《柚子:いつも 温和な空気が漂っていて➡ 244 00:15:16,749 --> 00:15:18,918 私にも気を遣ってくれる》 245 00:15:18,918 --> 00:15:20,920 (高道)柚子様のおかげで➡ 246 00:15:20,920 --> 00:15:23,756 玲夜様も きちんと休憩を 取られるようになりました。 247 00:15:23,756 --> 00:15:28,261 それに… 穏やかになったと 社内でも評判ですよ。 248 00:15:28,261 --> 00:15:30,930 そんな 私なんて…。 249 00:15:30,930 --> 00:15:34,834 玲夜と一緒に 休憩してるだけで…。 250 00:15:36,702 --> 00:15:39,872 あの…。 251 00:15:39,872 --> 00:15:43,075 やっぱり花嫁が働くのは よくないんでしょうか? 252 00:15:45,044 --> 00:15:48,214 ええ。 私は反対です。 253 00:15:48,214 --> 00:15:51,384 花嫁は基本 大事にされるので➡ 254 00:15:51,384 --> 00:15:53,719 働かせることは あり得ません。 255 00:15:53,719 --> 00:15:57,056 大切な花嫁を 養う財力もないのかと➡ 256 00:15:57,056 --> 00:15:59,392 他の家から 侮られますからね。 257 00:15:59,392 --> 00:16:01,394 (扉が開く音) 258 00:16:01,394 --> 00:16:03,396 余計なことを言うな。 259 00:16:03,396 --> 00:16:07,900 申し訳ございません。 玲夜 あの…。 260 00:16:07,900 --> 00:16:09,902 周囲には 俺が柚子を➡ 261 00:16:09,902 --> 00:16:11,904 無理矢理 連れてきていると言っている。 262 00:16:11,904 --> 00:16:15,408 でも 玲夜の迷惑になってない? 問題ない。 263 00:16:15,408 --> 00:16:18,244 柚子と一緒にいられるからな。 264 00:16:18,244 --> 00:16:20,413 柚子は気にしなくていい。 265 00:16:20,413 --> 00:16:24,250 玲夜は 私を甘やかしすぎだと思う。 266 00:16:24,250 --> 00:16:27,086 柚子を甘やかすのが俺の特権だ。 267 00:16:27,086 --> 00:16:29,589 他に譲る気はない。 268 00:16:33,192 --> 00:16:35,862 《心配なことは たくさんあるけど➡ 269 00:16:35,862 --> 00:16:39,031 今は 玲夜を信じよう》 270 00:16:39,031 --> 00:16:41,033 (柚子)そうだ 玲夜。 271 00:16:41,033 --> 00:16:44,036 来週 お祖父ちゃんの家に 行ってきてもいい? 272 00:16:44,036 --> 00:16:47,707 そうだな。 柚子 お願いする時は? 273 00:16:47,707 --> 00:16:50,543 《お願い? そうだった!》 274 00:16:50,543 --> 00:16:53,379 高道さんがいるから 今は…。 275 00:16:53,379 --> 00:16:56,215 (玲夜)いないぞ。 えっ? 276 00:16:56,215 --> 00:16:58,217 いつの間に…!! 277 00:16:58,217 --> 00:17:00,219 《柚子:玲夜との決まり。 278 00:17:00,219 --> 00:17:02,889 お願いがある時は キスで おねだりする。 279 00:17:02,889 --> 00:17:07,894 もちろん 玲夜からの 一方的な決め事だ》 280 00:17:07,894 --> 00:17:11,230 う…。 281 00:17:11,230 --> 00:17:13,232 む… 無理…。 282 00:17:20,740 --> 00:17:23,910 <高道:あの日 鬼龍院玲夜様に出会って➡ 283 00:17:23,910 --> 00:17:26,913 私の人生は変わった> 284 00:17:31,584 --> 00:17:33,853 ((高道:鬼龍院玲夜ぁ? 285 00:17:33,853 --> 00:17:36,856 なんで 僕が初等部に 入ったばかりの子供に➡ 286 00:17:36,856 --> 00:17:38,858 仕えないといけないんだ? 287 00:17:38,858 --> 00:17:41,027 (桜河)お前だって子供だろ。 288 00:17:41,027 --> 00:17:45,698 それに 次期当主に 仕えられるなんて光栄じゃん。 289 00:17:45,698 --> 00:17:49,035 《鬼龍院の当主とは 何度か面識がある。 290 00:17:49,035 --> 00:17:55,341 あんな ナヨナヨした男の息子なんて 正直 期待できない》 291 00:18:10,056 --> 00:18:12,391 (玲夜)高道? 292 00:18:12,391 --> 00:18:14,393 はっ! 293 00:18:14,393 --> 00:18:18,564 鬼龍院玲夜だ。 294 00:18:18,564 --> 00:18:23,569 《高道:なんて綺麗な 血のように紅い瞳…。 295 00:18:23,569 --> 00:18:26,405 翳りのある大人びた表情。 296 00:18:26,405 --> 00:18:29,408 全身から漂う 凄まじい霊力。 297 00:18:29,408 --> 00:18:31,911 まるで覇王のような威圧感》 298 00:18:31,911 --> 00:18:34,914 今日から よろしく頼む。 299 00:18:36,849 --> 00:18:39,352 《高道:ああ…。 300 00:18:39,352 --> 00:18:44,357 この方が 自分の仕える主人…!》 301 00:18:44,357 --> 00:18:48,561 荒鬼高道です。 玲夜様》 302 00:19:11,717 --> 00:19:13,886 もうこんな時間。 303 00:19:13,886 --> 00:19:15,888 (ノック) 304 00:19:18,557 --> 00:19:20,860 お帰りなさい 玲夜。 305 00:19:22,895 --> 00:19:25,564 ただいま 柚子。 306 00:19:25,564 --> 00:19:27,566 (柚子)わあ~! 307 00:19:30,236 --> 00:19:32,238 柚子への プレゼントだ。 308 00:19:32,238 --> 00:19:34,507 色々 選んでいたら遅くなった。 309 00:19:34,507 --> 00:19:37,176 こんなにたくさん…。 310 00:19:37,176 --> 00:19:41,847 まずは これから。 わぁ かわいい。 311 00:19:41,847 --> 00:19:43,849 ん? 312 00:19:43,849 --> 00:19:45,851 《柚子:手紙?》 313 00:19:56,862 --> 00:19:58,864 これって…。 314 00:20:02,701 --> 00:20:04,704 《玲夜:二歳の柚子へ。 315 00:20:04,704 --> 00:20:07,506 もうお喋りも 上手になっただろうな》 316 00:20:09,875 --> 00:20:14,547 《玲夜:三歳の柚子へ。 わがままは言えているか? 317 00:20:14,547 --> 00:20:17,716 六歳の柚子へ。 いよいよ小学生。 318 00:20:17,716 --> 00:20:22,722 優しい柚子だから すぐに たくさん友達ができるはずだ。 319 00:20:22,722 --> 00:20:26,726 十歳の柚子へ。 少し大人びてきた頃か? 320 00:20:26,726 --> 00:20:29,228 十三歳の柚子へ。 321 00:20:29,228 --> 00:20:31,230 もう中学生か。 322 00:20:31,230 --> 00:20:35,067 柚子の制服姿は きっと可愛いだろう。 323 00:20:35,067 --> 00:20:37,069 十六歳の柚子へ。 324 00:20:37,069 --> 00:20:39,071 高校入学おめでとう。 325 00:20:39,071 --> 00:20:42,908 卒業まで 健やかに過ごせることを願ってる。 326 00:20:42,908 --> 00:20:44,910 十七歳の柚子へ。 327 00:20:44,910 --> 00:20:48,247 柚子に似合う香水を 調合してもらった。 328 00:20:48,247 --> 00:20:50,249 もうじき会えるな》 329 00:20:50,249 --> 00:20:53,586 《柚子:十七歳までの 私への プレゼント…? 330 00:20:53,586 --> 00:20:55,588 玲夜は 私のために➡ 331 00:20:55,588 --> 00:20:59,792 これを 全部用意してくれたの…?》 332 00:21:01,761 --> 00:21:05,431 《柚子:誕生日なんて 家族には祝ってもらえなかった。 333 00:21:05,431 --> 00:21:10,436 だから いつも一人で寂しくて…》 334 00:21:10,436 --> 00:21:14,607 (玲夜)これは 十八歳の今のお前に。 335 00:21:14,607 --> 00:21:18,911 もっと早く迎えに行けなくて 悪かった。 336 00:21:21,947 --> 00:21:25,618 《柚子:十八年分の私が喜んでる》 337 00:21:25,618 --> 00:21:28,621 玲夜に何かお返ししたい。 338 00:21:28,621 --> 00:21:31,624 私も 玲夜にプレゼントしたい。 339 00:21:31,624 --> 00:21:34,059 玲夜にも喜んでもらいたいの。 340 00:21:34,059 --> 00:21:38,564 私が買えるものなんて たかが知れてるけど➡ 341 00:21:38,564 --> 00:21:41,066 何か ほしいものある? 342 00:21:43,068 --> 00:21:46,405 じゃあ お礼のキスがほしい。 343 00:21:46,405 --> 00:21:48,407 えっ!? 344 00:21:48,407 --> 00:21:50,409 頬じゃなく 唇に。 345 00:21:50,409 --> 00:21:54,246 そ それはまだ…。 346 00:21:54,246 --> 00:21:56,248 困らせてすまない。 347 00:21:56,248 --> 00:21:59,251 柚子が喜んでくれたら それでいい。 348 00:21:59,251 --> 00:22:02,922 《あぁ まただ。 349 00:22:02,922 --> 00:22:07,259 玲夜は こんなにも 私を大切にしてくれるのに➡ 350 00:22:07,259 --> 00:22:10,930 私は その優しさに甘えてばかり。 351 00:22:10,930 --> 00:22:15,434 私だって あなたに 何かしてあげたい…!》 352 00:22:18,938 --> 00:22:22,441 ありがとう 玲夜。 353 00:22:25,277 --> 00:22:28,948 唇は… もう少しだな。 354 00:22:28,948 --> 00:22:31,450 楽しみにしている。 355 00:22:31,450 --> 00:22:34,386 《まだ信じられない。 356 00:22:34,386 --> 00:22:39,391 私なんかのすることで 喜んでくれる誰かがいること。 357 00:22:39,391 --> 00:22:43,562 それが出会ったばかりの 玲夜だということ。 358 00:22:43,562 --> 00:22:46,565 それに どうしてだろう…。 359 00:22:46,565 --> 00:22:52,404 玲夜の笑顔を見ると くすぐったくて嬉しくて温かい。 360 00:22:52,404 --> 00:22:55,808 この気持ちを 何て言うんだろう…》