1 00:00:02,002 --> 00:00:12,012 ♬~ 2 00:00:12,012 --> 00:00:14,014 (ロレンス)んっ? (鐘の音) 3 00:00:14,014 --> 00:00:19,019 (鳴き声) 4 00:00:19,019 --> 00:00:21,855 (ノーラ)おはようございます。 おはようございます。 5 00:00:21,855 --> 00:00:24,024 この度は よろしくお願いします。 6 00:00:24,024 --> 00:00:26,026 んっ… あっ…。 7 00:00:26,026 --> 00:00:28,862 彼は 今回の仕事の協力者です。 8 00:00:28,862 --> 00:00:31,698 (リーベルト) レメリオ商会の マーティン・リーベルトです。 9 00:00:31,698 --> 00:00:34,868 あっ… ノッ… ノーラ・アレントです。 んっ…。 10 00:00:34,868 --> 00:00:37,538 それでは 早速 参りましょう。 11 00:00:37,538 --> 00:00:39,706 ええ。 12 00:00:39,706 --> 00:00:44,912 んっ…。 では 私に ついてきてください。 13 00:00:48,882 --> 00:00:51,551 うまくいくでしょうか? 14 00:00:51,551 --> 00:00:53,887 (レメリオ)あっ…。 15 00:00:53,887 --> 00:00:59,893 うまくいかなければ 我らの明日が 暗闇になるだけだ。 16 00:00:59,893 --> 00:01:05,098 (鐘の音) 17 00:02:46,033 --> 00:02:48,702 (ノーラ)今日は この辺りで休みましょう。 18 00:02:48,702 --> 00:02:51,538 んっ… 何を悠長なことを。 19 00:02:51,538 --> 00:02:54,875 まだ日も暮れていないでは ないですか。 あっ… あの…。 20 00:02:54,875 --> 00:02:57,377 (リーベルト)この仕事は 一刻を争うんですよ。 21 00:02:57,377 --> 00:03:00,147 あっ…。 (ホロ)クフッ…。 んっ…。 22 00:03:00,147 --> 00:03:03,483 では 主1人で 先に進めばよい。 23 00:03:03,483 --> 00:03:07,654 腹をすかせた狼が待っておるぞ。 あっ…。 24 00:03:07,654 --> 00:03:10,323 羊飼いは 早めに休息を取るんです。 25 00:03:10,323 --> 00:03:13,660 夜 羊たちが襲われないよう 見張るために。 26 00:03:13,660 --> 00:03:16,163 今回の商売を 成功させるためには➡ 27 00:03:16,163 --> 00:03:18,331 羊の無事が最優先です。 28 00:03:18,331 --> 00:03:22,335 だから ノーラさんの指示に従うのが 最良かと思います。 29 00:03:22,335 --> 00:03:25,839 んっ… 申し訳ない。 30 00:03:25,839 --> 00:03:29,509 あっ…。 緊張して 気が せいてしまって。 31 00:03:29,509 --> 00:03:32,345 商会を背負っているのだから 当然ですよ。 32 00:03:32,345 --> 00:03:36,650 明日は 問題の森に入ります。 今は ゆっくり休みましょう。 33 00:03:42,022 --> 00:03:45,192 何が出ても おかしくない雰囲気ですな。 34 00:03:45,192 --> 00:03:47,861 (ノーラ)狼が出ても 慌てないでください。 35 00:03:47,861 --> 00:03:50,530 必ず 町まで 無事にお届けしますから。 36 00:03:50,530 --> 00:03:53,333 頼りにしています。 フッ…。 フン…。 37 00:03:56,203 --> 00:03:59,706 (リーベルト) 神のご加護があらんことを。 38 00:03:59,706 --> 00:04:06,146 (鐘の音) 39 00:04:06,146 --> 00:04:11,318 んっ…。 なあ 本当に 狼 大丈夫だと思うか? 40 00:04:11,318 --> 00:04:14,654 だめじゃ。 すでに囲まれておる。 えっ! 41 00:04:14,654 --> 00:04:20,160 となっても 主の身の安全なら 確実に保証する。 んっ…。 42 00:04:20,160 --> 00:04:23,163 じゃが それ以外のことは わからぬ。 43 00:04:23,163 --> 00:04:25,999 全員が無事じゃないと 困るんだが。 44 00:04:25,999 --> 00:04:29,002 それは 本当に わかりんせん。 45 00:04:29,002 --> 00:04:31,171 今は 森のほうが風下。 46 00:04:31,171 --> 00:04:34,174 狼がいれば とっくに 羊に気が付いて➡ 47 00:04:34,174 --> 00:04:37,344 牙を研いでおるはずじゃ。 48 00:04:37,344 --> 00:04:39,346 うわっ! あっ…。 49 00:04:42,349 --> 00:04:44,351 賢い犬だな。 50 00:04:44,351 --> 00:04:47,521 あの犬 わっちのことに 気が付いておる。 51 00:04:47,521 --> 00:04:49,856 そうなのか? 初めて会ったときから➡ 52 00:04:49,856 --> 00:04:52,359 腹の立つ視線を向けてきおったわ。 53 00:04:52,359 --> 00:04:54,361 あの目が 語っておる。 54 00:04:54,361 --> 00:04:56,363 羊に手を出してみろ。 55 00:04:56,363 --> 00:05:00,300 いつでも その喉笛を かみ切ってやるとな。 56 00:05:00,300 --> 00:05:03,470 もっとも わっちゃあ 賢狼ホロじゃ。 57 00:05:03,470 --> 00:05:06,640 あんな犬の挑発になど 乗らぬがな。 58 00:05:06,640 --> 00:05:09,976 ノーラは 気付いているんだろうか? んっ? 59 00:05:09,976 --> 00:05:13,980 もし 密輸が失敗したとき いちばん危ないのは ノーラだ。 60 00:05:13,980 --> 00:05:17,150 俺たちは 口をつぐめば 逃げられる可能性がある。 61 00:05:17,150 --> 00:05:20,153 だが ノーラには 弁解の余地はない。 62 00:05:20,153 --> 00:05:23,824 主は 本当に あの小娘に甘いのう。 63 00:05:23,824 --> 00:05:28,829 どんな罰が与えられるか 話しただろう。 んっ…。 64 00:05:28,829 --> 00:05:31,998 あの子が耐えられるとは 到底 思えない。 65 00:05:31,998 --> 00:05:35,836 なら そうならぬよう 主が守ってやればよかろう。 66 00:05:35,836 --> 00:05:37,837 はぁ? 67 00:05:50,183 --> 00:05:52,519 (リーベルト)ハァ…。 68 00:05:52,519 --> 00:05:55,856 ノーラさんの話では 夜明けとともに出発すれば➡ 69 00:05:55,856 --> 00:05:58,358 昼ごろには ラムトラに着くそうですよ。 70 00:05:58,358 --> 00:06:01,795 なら そこからは 私の仕事ですね。 71 00:06:01,795 --> 00:06:06,800 では 交渉に失敗しないよう 休ませていただきます。 72 00:06:06,800 --> 00:06:10,103 いい夢を! あっ… おっと…。 73 00:06:12,639 --> 00:06:14,975 んっ…。 んっ? 74 00:06:14,975 --> 00:06:16,977 フッ…。 75 00:06:22,148 --> 00:06:24,150 あっ…。 76 00:06:24,150 --> 00:06:26,152 フッ…。 77 00:06:28,989 --> 00:06:31,825 ハッ! んっ…。 あっ…。 78 00:06:31,825 --> 00:06:34,494 えっ? んっ…。 79 00:06:34,494 --> 00:06:36,496 (エネクの ほえる声) 80 00:06:36,496 --> 00:06:38,999 起きてください! んっ…。 81 00:06:38,999 --> 00:06:41,101 何事です? 下がって! 82 00:06:43,837 --> 00:06:45,839 んっ…。 83 00:06:45,839 --> 00:06:48,041 んっ…。 84 00:06:52,679 --> 00:06:55,849 んっ…。 あっ…。 85 00:06:55,849 --> 00:07:09,362 (角笛の音) 86 00:07:14,634 --> 00:07:16,636 んっ…。 87 00:07:20,640 --> 00:07:23,476 ハァ…。 88 00:07:23,476 --> 00:07:26,313 追い払えたのか? 89 00:07:26,313 --> 00:07:30,483 わかりませんが 少なくとも 遠くには行ったみたいです。 90 00:07:30,483 --> 00:07:32,819 ここの狼は いつも こうなんですよ。 91 00:07:32,819 --> 00:07:36,990 遠ぼえも めったに聞きませんし 襲うような そぶりも見せず➡ 92 00:07:36,990 --> 00:07:39,826 ただ じっと こちらを見ているような…。 93 00:07:39,826 --> 00:07:43,163 確かに 遠ぼえすらせんのは 妙じゃな。 94 00:07:43,163 --> 00:07:47,334 んっ…。 狼以外の何者かもしれぬぞ。 95 00:07:47,334 --> 00:07:52,172 例えば ここで死んで 化け物になった 旅人とかの。 96 00:07:52,172 --> 00:07:55,508 なっ…。 ハァ…。 97 00:07:55,508 --> 00:07:59,512 ホロ それくらいに…。 半分は 本気じゃ。 えっ? 98 00:08:01,448 --> 00:08:04,117 んっ…。 99 00:08:04,117 --> 00:08:09,456 (鐘の音) 100 00:08:09,456 --> 00:08:11,458 ハァ…。 101 00:08:11,458 --> 00:08:15,962 (鐘の音) 102 00:08:18,798 --> 00:08:22,002 では 行ってまいります。 (せきばらい) 103 00:08:25,138 --> 00:08:28,141 うまくいくといいですね。 そうですね。 104 00:08:33,313 --> 00:08:36,149 ハァ… あっ… あの…。 105 00:08:36,149 --> 00:08:40,653 ホロさんは 狼に お詳しいんですか? 106 00:08:40,653 --> 00:08:43,990 あっ…。 んっ? (ノーラ)いえ その…。 107 00:08:43,990 --> 00:08:45,992 昨晩 ものすごく早く➡ 108 00:08:45,992 --> 00:08:48,661 狼に 気が付いて いらっしゃったようなので。 109 00:08:48,661 --> 00:08:51,498 フフッ… 偶然でありんす。 110 00:08:51,498 --> 00:08:53,833 そうなんですか? 111 00:08:53,833 --> 00:08:59,839 大体 男どもが総じて 頼りにならぬからのう。 112 00:08:59,839 --> 00:09:02,942 あっ…。 そう思うじゃろ? 113 00:09:02,942 --> 00:09:05,612 えっ… あっ… そんなことは。 114 00:09:05,612 --> 00:09:08,615 ならば あれが 頼りになるとでも? 115 00:09:08,615 --> 00:09:10,617 そっ… その…。 116 00:09:10,617 --> 00:09:16,623 クフフフフフ…。 遠慮はいらぬ 言ってみよ。 117 00:09:16,623 --> 00:09:18,792 あっ…。 118 00:09:18,792 --> 00:09:22,629 フッ… ハハハハハハ! うん? フハハハ! 119 00:09:22,629 --> 00:09:25,799 主は なかなか 人を見る目があるようじゃな。 120 00:09:25,799 --> 00:09:29,469 ハァ…。 ハハッ…。 フッ…。 121 00:09:29,469 --> 00:09:34,140 大体じゃな わっちのように 男と2人旅をしとる者に➡ 122 00:09:34,140 --> 00:09:38,812 狼に詳しいかと聞くのは おかしいことでありんす。 123 00:09:38,812 --> 00:09:41,481 どういうことです? フッ…。 124 00:09:41,481 --> 00:09:44,818 夜になれば 狼は 常に現れる。 125 00:09:44,818 --> 00:09:48,488 目の前に こんな かわいい うさぎが おるんじゃからのう。 126 00:09:48,488 --> 00:09:50,990 毎晩 狼に狙われる うさぎが➡ 127 00:09:50,990 --> 00:09:53,493 狼のことを 知らぬわけがあるまい? 128 00:09:53,493 --> 00:09:57,497 ハッ! あっ… あの… そっ… それって…。 129 00:09:57,497 --> 00:09:59,499 クフフフフ…。 130 00:09:59,499 --> 00:10:03,169 まあ こやつは どちらかといえば うさぎじゃからな。 131 00:10:03,169 --> 00:10:07,173 こっちから構ってやらぬと 寂しさで死んでしまう。 フッ…。 132 00:10:07,173 --> 00:10:10,176 おっ… ああ…。 133 00:10:10,176 --> 00:10:13,012 そんなわけじゃから わっちが 昨晩➡ 134 00:10:13,012 --> 00:10:17,517 狼に 早く気が付いたというのは たまたまでありんす。 135 00:10:17,517 --> 00:10:21,855 私 ホロさんは 羊飼いの方なのかな って思ったんです。 136 00:10:21,855 --> 00:10:23,857 ほう なぜ また? 137 00:10:23,857 --> 00:10:28,194 エネクが ものすごく ホロさんのことを 意識しているみたいでしたから。 138 00:10:28,194 --> 00:10:30,196 あっ…。 ふむ…。 139 00:10:30,196 --> 00:10:33,700 それは あれじゃ わっちに ほれておるのじゃろう。 140 00:10:33,700 --> 00:10:38,371 えっ? あっ… あの… エネクがですか? 141 00:10:38,371 --> 00:10:41,708 お主は そやつを とても大切にしておるからのう。 142 00:10:41,708 --> 00:10:45,044 お主からの寵愛は 安泰じゃと思っておる。 143 00:10:45,044 --> 00:10:47,213 じゃから たまには 別の者と➡ 144 00:10:47,213 --> 00:10:50,216 じゃれ合いたいと 欲が出ただけじゃ。 145 00:10:50,216 --> 00:10:54,220 男には たまには そっけなくしなければならぬ。 146 00:10:54,220 --> 00:10:56,723 それが よき手綱となる。 147 00:10:56,723 --> 00:10:59,225 この先 この子が また 浮気をしたら➡ 148 00:10:59,225 --> 00:11:01,494 言われたとおりにしますね。 149 00:11:01,494 --> 00:11:05,331 ただ 今は 褒められるだけ 褒めてあげたいんです。 150 00:11:05,331 --> 00:11:09,002 この仕事が うまくいくにせよ 失敗するにせよ➡ 151 00:11:09,002 --> 00:11:12,505 私は 羊飼いを 辞めることになるでしょうから。 152 00:11:12,505 --> 00:11:15,508 あっ…。 フッ…。 153 00:11:15,508 --> 00:11:17,510 わっちの言ったとおりじゃろ? 154 00:11:17,510 --> 00:11:19,612 あっ? フゥ…。 155 00:11:21,681 --> 00:11:24,684 フゥ… そうだな。 156 00:11:39,365 --> 00:11:41,367 どうでしたか? 157 00:11:43,369 --> 00:11:46,873 このとおり。 あっ! すごいです。 158 00:11:46,873 --> 00:11:50,543 フフッ…。 んっ? んっ… あっ…。 159 00:11:50,543 --> 00:11:52,545 あとは これを持ち帰り➡ 160 00:11:52,545 --> 00:11:57,050 頃合いを見て 羊に食べさせ 市壁の門をくぐる。 161 00:11:57,050 --> 00:11:59,385 んっ… はい。 162 00:11:59,385 --> 00:12:01,821 今日は もう 日が落ちていますから➡ 163 00:12:01,821 --> 00:12:05,658 森の入り口で 野営をして あした 森を抜けましょう。 164 00:12:05,658 --> 00:12:07,660 そうですね。 165 00:12:09,996 --> 00:12:12,498 一雨 来る…。 166 00:12:16,836 --> 00:12:20,006 ハァハァハァ…。 167 00:12:20,006 --> 00:12:22,008 ハァハァ ハァハァ…。 168 00:12:31,017 --> 00:12:33,519 くそ! 追いつかれる。 いや。 169 00:12:33,519 --> 00:12:35,521 あっ? もう 囲まれておる。 170 00:12:35,521 --> 00:12:38,024 何? 171 00:12:38,024 --> 00:12:40,126 エネク! (鳴き声) 172 00:12:43,863 --> 00:12:48,201 (ほえる声) 173 00:12:48,201 --> 00:12:50,370 くそ! くそ! 174 00:12:50,370 --> 00:12:53,873 うわっ! (うなり声) 175 00:12:53,873 --> 00:12:56,376 エネク! 176 00:12:56,376 --> 00:12:59,545 (うなり声) 177 00:12:59,545 --> 00:13:03,149 ハァ… ハァ…。 (鐘の音) 178 00:13:03,149 --> 00:13:05,151 んっ…。 あっ…。 179 00:13:10,323 --> 00:13:14,160 あの小娘 やはり 腕が立つのう。 んっ…。 180 00:13:14,160 --> 00:13:16,162 狼は 群れで取り囲み➡ 181 00:13:16,162 --> 00:13:18,665 慎重かつ狡猾に 獲物を狙う。 182 00:13:18,665 --> 00:13:23,336 小娘は それを わかっていて 的確に指示を出しておる。 183 00:13:23,336 --> 00:13:26,005 それに この縦長の陣形なら➡ 184 00:13:26,005 --> 00:13:29,008 狼たちも 簡単には 手出しできぬじゃろ。 185 00:13:29,008 --> 00:13:31,177 じゃあ 大丈夫なのか? 186 00:13:31,177 --> 00:13:34,580 いや この悪天候 時間の問題じゃ。 187 00:13:37,517 --> 00:13:40,019 エネク! (ほえる声) 188 00:13:42,188 --> 00:13:44,190 くっ! あっ! 189 00:13:46,359 --> 00:13:48,361 ハッ! ロレンスさん! 190 00:13:48,361 --> 00:13:50,530 ぐっ…。 あっ? 191 00:13:50,530 --> 00:13:54,534 (うなり声) 192 00:13:54,534 --> 00:13:56,636 下がれ! 193 00:14:05,144 --> 00:14:08,047 んっ…。 (鐘の音) 194 00:14:10,483 --> 00:14:12,485 んっ…。 195 00:14:12,485 --> 00:14:16,823 人も 「最近の若い者は」 と言うそうじゃな。 えっ? 196 00:14:16,823 --> 00:14:20,993 主よ 小娘と小僧を 先に行かせるんじゃ。 197 00:14:20,993 --> 00:14:24,831 そのあと 主も しばらく離れとれ。 急に 何を…。 198 00:14:24,831 --> 00:14:26,833 ハッ! (遠ぼえ) 199 00:14:26,833 --> 00:14:46,052 (遠ぼえ) 200 00:14:52,525 --> 00:14:54,527 いっ… 今のは…。 201 00:14:54,527 --> 00:14:57,864 この森の狼は 普通の狼ではない。 202 00:14:57,864 --> 00:15:01,367 やつらの狙いは 羊ではありんせん。 何? 203 00:15:07,640 --> 00:15:11,978 安い意地 粗末な誇り。 204 00:15:11,978 --> 00:15:15,148 どれも 若造が大事にするものじゃ。 205 00:15:15,148 --> 00:15:19,485 ここは わっちが面倒を負わねばならぬ。 206 00:15:19,485 --> 00:15:22,822 ほれ! 主が 声をかけねば 皆 動かぬ。 207 00:15:22,822 --> 00:15:25,158 主は わっちの相棒じゃ。 208 00:15:25,158 --> 00:15:28,161 んっ… くっ! 209 00:15:28,161 --> 00:15:31,664 ここは 私たちが引き受けます! 210 00:15:31,664 --> 00:15:33,666 えっ? 211 00:15:33,666 --> 00:15:36,335 お二人は 予定どおり進んでください! 212 00:15:36,335 --> 00:15:39,005 そんな! 213 00:15:39,005 --> 00:15:42,341 ロレンスさん! 行きましょう ノーラさん。 214 00:15:42,341 --> 00:15:46,679 狼にやられれば 元も子もない。 ハッ…。 215 00:15:46,679 --> 00:15:49,182 リュビンハイゲンの市壁で会いんす! あっ…。 216 00:15:49,182 --> 00:15:51,851 そのときは 皆 金持ちじゃ! 217 00:15:51,851 --> 00:15:53,853 ご武運を! 218 00:15:55,855 --> 00:15:59,158 んっ…。 んっ…。 219 00:16:03,963 --> 00:16:06,632 主も それなりに 離れてくりゃれ。 220 00:16:06,632 --> 00:16:09,468 下手に近くにいられると 困りんす。 221 00:16:09,468 --> 00:16:12,305 わかるじゃろ? 222 00:16:12,305 --> 00:16:15,475 負けたら 承知しないぞ。 223 00:16:15,475 --> 00:16:17,977 クッ…。 んっ…。 224 00:16:17,977 --> 00:16:20,646 主が いい雄じゃったら➡ 225 00:16:20,646 --> 00:16:23,816 ここで 口づけでもするんじゃがのう。 226 00:16:23,816 --> 00:16:25,818 フッ…。 227 00:16:25,818 --> 00:16:27,820 あっ そうじゃ。 228 00:16:27,820 --> 00:16:29,989 これ 預かっといてくりゃれ。 229 00:16:29,989 --> 00:16:31,991 あっ… ああ…。 230 00:16:35,328 --> 00:16:39,165 フゥ…。 できれば 穏便に済ませたいが➡ 231 00:16:39,165 --> 00:16:41,334 どうなるか わかりんせん。 232 00:16:41,334 --> 00:16:45,538 合流したときに 裸じゃ寒いし 主が困るじゃろう? 233 00:16:50,176 --> 00:16:52,178 また会おう! 234 00:16:52,178 --> 00:17:02,121 ♬~ 235 00:17:02,121 --> 00:17:13,466 ♬~ 236 00:17:13,466 --> 00:17:15,801 うっ…。 237 00:17:15,801 --> 00:17:19,972 (ノーラ)もう 狼は 追ってきていないようです。 238 00:17:19,972 --> 00:17:23,809 ハァ… なんとか逃げられましたね。 239 00:17:23,809 --> 00:17:28,147 ロレンスさんたちも来ませんね。 先を急ぎましょう。 240 00:17:28,147 --> 00:17:30,483 彼らの死を 無駄にしてはいけません。 241 00:17:30,483 --> 00:17:35,488 死だなんて! そんな…。 あっ… 失礼しました。 242 00:17:35,488 --> 00:17:37,490 ですが 立ち止まっていては➡ 243 00:17:37,490 --> 00:17:40,826 彼らの勇気ある決断が 無駄になってしまう。 244 00:17:40,826 --> 00:17:42,828 さあ 行きましょう。 245 00:17:46,832 --> 00:17:48,834 ハァ…。 246 00:17:48,834 --> 00:17:59,946 ♬~ 247 00:17:59,946 --> 00:18:01,948 んっ…。 248 00:18:01,948 --> 00:18:04,550 うっ…。 249 00:18:10,957 --> 00:18:18,965 (うなり声) 250 00:18:18,965 --> 00:18:21,267 言いたいことは それだけかや? 251 00:18:23,636 --> 00:18:25,638 (うなり声) 252 00:18:25,638 --> 00:18:28,808 フン! やはり 若造じゃな。 253 00:18:28,808 --> 00:18:31,811 (咆哮) 254 00:18:31,811 --> 00:18:36,315 目上の者に対する礼儀が 全く なっておらぬ。 255 00:18:43,656 --> 00:18:46,659 ハァ… ホロ…。 256 00:18:46,659 --> 00:18:49,328 大丈夫だろうか。 257 00:18:49,328 --> 00:18:54,333 俺は なんて 無力なんだ。 258 00:18:56,502 --> 00:18:58,504 ハッ! ホロ! 259 00:19:02,608 --> 00:19:06,112 ロレンスさんですか? あっ… はっ… はい。 260 00:19:06,112 --> 00:19:08,948 ご無事だったんですね。 ええ…。 261 00:19:08,948 --> 00:19:10,950 リーベルトさんから聞いて 商会で➡ 262 00:19:10,950 --> 00:19:13,285 ただ じっとしていることが できなくて。 263 00:19:13,285 --> 00:19:17,289 万が一に備えて 森の外で お待ちしていたのです。 264 00:19:17,289 --> 00:19:19,291 そうだったんですね。 265 00:19:19,291 --> 00:19:21,794 それで ロレンスさん お荷物は? 266 00:19:21,794 --> 00:19:24,797 えっ? ああ あちらに。 267 00:19:24,797 --> 00:19:26,799 馬も そこにいます。 268 00:19:26,799 --> 00:19:30,503 そうですか。 とりあえず 雨宿りしましょう。 269 00:19:34,473 --> 00:19:37,143 んっ? うん…。 270 00:19:37,143 --> 00:19:40,813 あの ロレンスさん お連れの方は? 271 00:19:40,813 --> 00:19:45,484 あっ…。 んっ… ここには いません。 272 00:19:45,484 --> 00:19:47,486 それは よかった。 えっ? 273 00:19:47,486 --> 00:19:49,488 いや~! えっ…。 うわっ! 274 00:19:49,488 --> 00:19:53,993 うっ…。 うぅ… うっ! ぐっ…。 275 00:19:53,993 --> 00:19:55,995 ハッ… 何を? 276 00:19:55,995 --> 00:19:57,997 悪く思ってくれて かまいません。 277 00:19:57,997 --> 00:20:00,332 裏切るのか? レメリオ商会は。 278 00:20:00,332 --> 00:20:04,003 保険ですよ。 我々も 崖っぷちなんです。 279 00:20:04,003 --> 00:20:08,174 可能なかぎり 危険は 排除しなければならない。 くっ! 280 00:20:08,174 --> 00:20:12,178 女性がいると聞いていたので 気が重かったのですが➡ 281 00:20:12,178 --> 00:20:14,346 その点は 幸いでした。 282 00:20:14,346 --> 00:20:18,517 お連れの方の形見は 渡しておきます。 283 00:20:18,517 --> 00:20:21,187 またお会いしましょう と言えないことに➡ 284 00:20:21,187 --> 00:20:23,522 心が痛まないわけではありません。 285 00:20:23,522 --> 00:20:26,358 ハァ… しかし➡ 286 00:20:26,358 --> 00:20:30,029 このあとのことを考えると 本当に 気が めいる。 287 00:20:30,029 --> 00:20:33,032 あっちは 女だしな。 ハッ! おい 言うな! 288 00:20:33,032 --> 00:20:35,034 まさか! うわっ! うわっ…。 289 00:20:35,034 --> 00:20:37,703 おとなしくしろ! うっ…。 290 00:20:37,703 --> 00:20:39,705 くっ… 彼女には 手を出すな! 291 00:20:39,705 --> 00:20:42,208 ひっ! フン! うっ… あっ…。 292 00:20:42,208 --> 00:20:45,211 あっ… あっ…。 293 00:20:45,211 --> 00:20:47,546 この! んっ…。 294 00:20:47,546 --> 00:20:50,049 うっ… うっ! 295 00:20:50,049 --> 00:20:54,553 お前は ここで おとなしく 狼の餌にでも なってろ! 296 00:20:54,553 --> 00:20:57,556 くっ… ぐっ! あっ…。 297 00:20:57,556 --> 00:20:59,725 なあ あの娘も➡ 298 00:20:59,725 --> 00:21:02,995 こいつみたいに 縛って 放り出しといたら どうだ? 299 00:21:02,995 --> 00:21:06,499 狼が 始末してくれるってことか。 ばかを言え。 300 00:21:06,499 --> 00:21:11,504 あれは 羊の1頭も欠かさず この森を抜けてくるような娘だ。 301 00:21:11,504 --> 00:21:14,340 どんな異教の呪術を使うか わからん。 302 00:21:14,340 --> 00:21:17,176 目隠しして 両手 縛って ここに連れてきても➡ 303 00:21:17,176 --> 00:21:20,179 生き延びるだろうよ。 そうなったら➡ 304 00:21:20,179 --> 00:21:23,849 破滅するのは 我々だ。 確かにな。 305 00:21:23,849 --> 00:21:25,851 とはいえ 気が重い。 306 00:21:25,851 --> 00:21:27,853 あんな娘を手に掛ければ➡ 307 00:21:27,853 --> 00:21:30,523 しばらく 飯も食えないだろうからな。 308 00:21:30,523 --> 00:21:34,860 うぅ…。 こいつ とどめは 刺さなくていいか? 309 00:21:34,860 --> 00:21:38,697 刺したいか? いや… 殺しは 少ないほうがいい。 310 00:21:38,697 --> 00:21:41,367 そろそろ行くぞ。 さっさとしないと➡ 311 00:21:41,367 --> 00:21:43,869 リーベルトさんに どやされる。 そうだな。 312 00:22:02,154 --> 00:22:05,658 しかし あいつの連れの女が 死んでいてくれて➡ 313 00:22:05,658 --> 00:22:08,994 本当に助かった。 同感だ。 314 00:22:08,994 --> 00:22:10,996 (いななきと足音) 315 00:22:10,996 --> 00:22:15,000 (足音) 316 00:22:15,000 --> 00:22:20,005 うっ… くっ くっ… くっ… くっ…。 317 00:22:20,005 --> 00:22:24,810 (泣き声)