1 00:00:08,342 --> 00:00:11,845 よし そこだ。 気を付けろよ! 2 00:00:17,184 --> 00:00:20,687 (リーン)んっ…。 3 00:00:20,687 --> 00:00:22,689 (イネス)リンネブルグ様! あっ! 4 00:00:22,689 --> 00:00:25,192 ハァハァハァ… ハァ…。 5 00:00:25,192 --> 00:00:27,194 ハァハァ…。 あっ…。 6 00:00:27,194 --> 00:00:29,863 ハァハァ… おけがは? 7 00:00:29,863 --> 00:00:32,366 私は 大丈夫です。 8 00:00:32,366 --> 00:00:36,536 申し訳ございません。 やはり 私も 同行すべきでした。 9 00:00:36,536 --> 00:00:40,374 王位継承の儀の試練に 護衛がいては 意味がない。 10 00:00:40,374 --> 00:00:42,876 そう強く言ったのは 私自身です。 あっ…。 11 00:00:42,876 --> 00:00:44,878 (リーン)イネスに 非はありません。 12 00:00:44,878 --> 00:00:48,882 ごめんなさい。 心配をかけました。 13 00:00:48,882 --> 00:00:50,884 んっ…。 (ダルケン)リンネブルグ様。 14 00:00:50,884 --> 00:00:53,387 あっ…。 ダルケンさん。 15 00:00:53,387 --> 00:00:57,391 すぐに 城へ戻りましょう。 レイン様が お話を聞きたいと。 16 00:00:57,391 --> 00:00:59,393 わかりました。 17 00:02:40,527 --> 00:02:44,197 (レイン)リーンと話した。 確かなのか? 18 00:02:44,197 --> 00:02:47,534 ミノタウロスが 街なかで召喚されたというのは。 19 00:02:47,534 --> 00:02:52,539 迷宮の最深層 アビスに住む魔物だぞ。 間違いありません。 20 00:02:52,539 --> 00:02:55,876 つまり 人為的なものということか。 21 00:02:55,876 --> 00:02:58,712 恐らくは。 その場にあった商人の遺体が➡ 22 00:02:58,712 --> 00:03:02,315 身に着けていた指輪が 発生源と思われます。 23 00:03:02,315 --> 00:03:04,985 魔聖 オーケンが調べたところ➡ 24 00:03:04,985 --> 00:03:08,488 指輪にはめられた魔石は 極めて 純度の高い物で➡ 25 00:03:08,488 --> 00:03:12,826 市場には出回らない 規格外の品だそうです。 26 00:03:12,826 --> 00:03:14,828 うっ…。 27 00:03:14,828 --> 00:03:18,832 ミノタウロスは 脅威度 特Aの魔物。 28 00:03:18,832 --> 00:03:21,168 それを封じる物など➡ 29 00:03:21,168 --> 00:03:24,504 そこらの資産家が 準備できるものではない。 30 00:03:24,504 --> 00:03:27,841 オーケンによれば 魔石に残された魔法紋から➡ 31 00:03:27,841 --> 00:03:32,679 指輪の出どころは 魔導皇国デリダスであろうと。 32 00:03:32,679 --> 00:03:35,182 (レイン)やはり デリダスか。 33 00:03:35,182 --> 00:03:38,018 これまでも たびたびの 嫌がらせはありましたが…。 34 00:03:38,018 --> 00:03:41,688 ああ。 召喚と同時に 王女を結界で拘束する➡ 35 00:03:41,688 --> 00:03:43,690 念の入りよう。 36 00:03:43,690 --> 00:03:47,360 そして その証拠を 消そうともしていない。 37 00:03:47,360 --> 00:03:49,362 つまり 敵の狙いは➡ 38 00:03:49,362 --> 00:03:52,666 リンネブルグ様の暗殺だけでなく その先。 39 00:03:54,701 --> 00:03:57,871 我が国から 戦争を仕掛けるのを 待っているんだ。 40 00:03:57,871 --> 00:03:59,873 あっ…。 41 00:03:59,873 --> 00:04:03,477 やつらは どうしても 手に入れたいらしいな。 42 00:04:03,477 --> 00:04:10,484 我が国の迷宮資源 還らずの迷宮の遺物を。 43 00:04:10,484 --> 00:04:15,989 ハァ… それと リーンを助けたという 男のことだが…。 44 00:04:15,989 --> 00:04:18,325 ブロードソード 1本。 45 00:04:18,325 --> 00:04:20,994 しかも 数十秒で ミノタウロスを倒し➡ 46 00:04:20,994 --> 00:04:23,997 その後に 隠密兵団が足取りを追ったが➡ 47 00:04:23,997 --> 00:04:26,166 見失ったとある…。 48 00:04:26,166 --> 00:04:30,170 目の前から 幻のように かき消えたとの報告が。 49 00:04:30,170 --> 00:04:32,506 んっ… ありえない。 50 00:04:32,506 --> 00:04:36,309 何者なのだ? その男は。 51 00:04:47,854 --> 00:04:49,856 んっ… おっ! 52 00:04:49,856 --> 00:04:54,361 ノール! お前 生きてたか! (ノール)んっ? どうした? 53 00:04:54,361 --> 00:04:57,030 「どうした?」じゃねえよ。 昨日の夜➡ 54 00:04:57,030 --> 00:04:59,866 迷宮の入り口近くで 魔物が出た。 55 00:04:59,866 --> 00:05:02,469 ここいらじゃ そうそう見かけねえ化け物だ。 56 00:05:02,469 --> 00:05:05,805 何? 工事現場に近え所だったし➡ 57 00:05:05,805 --> 00:05:08,808 仕事終わりに 顔 出さねえもんだからよ…。 58 00:05:08,808 --> 00:05:11,478 心配したぜ。 あっ… すまん。 59 00:05:11,478 --> 00:05:15,315 昨夜は 怪しい格好の集団に つけ回されてな。 60 00:05:15,315 --> 00:05:17,317 疲れて うちに帰ったんだ。 61 00:05:17,317 --> 00:05:20,820 なんだ? そりゃ。 んっ? その汚れは? 62 00:05:20,820 --> 00:05:23,990 あっ… 今朝の どぶさらいを 済ませてきた。 63 00:05:23,990 --> 00:05:27,661 フゥ… とにかく 魔物に出くわさなかったのは➡ 64 00:05:27,661 --> 00:05:29,663 運が よかったな。 65 00:05:29,663 --> 00:05:33,166 元Aランクの俺だって 出くわしたら 即死だぞ? 66 00:05:33,166 --> 00:05:35,669 そんなに恐ろしい魔物が? 67 00:05:38,839 --> 00:05:41,174 《牛で よかった》 68 00:05:41,174 --> 00:05:43,510 それで その魔物は どうなったんだ? 69 00:05:43,510 --> 00:05:48,181 それが 正体不明の男に 倒されたらしい しかも 一撃でな。 70 00:05:48,181 --> 00:05:53,520 《そうか 世の中には すごい人間がいるものだな》 71 00:05:53,520 --> 00:05:56,523 ほらよ。 昨日の働き分だ。 72 00:05:56,523 --> 00:05:58,525 ありがとう。 73 00:05:58,525 --> 00:06:02,629 で まだ まともな仕事に 就く気にはならねえのかよ? 74 00:06:02,629 --> 00:06:04,631 まともな? 75 00:06:04,631 --> 00:06:07,634 俺は もう 冒険者として働いているだろ? 76 00:06:07,634 --> 00:06:11,471 あのな ノール 何度も言うが うちが かまなきゃ➡ 77 00:06:11,471 --> 00:06:14,474 3割増しぐらいで 稼げてるはずなんだぞ? 78 00:06:14,474 --> 00:06:17,978 見つけました! (ノール/マスター)んっ? 79 00:06:17,978 --> 00:06:20,981 やっと! 80 00:06:20,981 --> 00:06:23,817 君は 昨日の…。 なっ! 81 00:06:23,817 --> 00:06:27,988 失礼かとは思ったのですが どうしても お会いしたくて➡ 82 00:06:27,988 --> 00:06:32,158 遠隔逆探知系のスキルで あなたを 捜させていただきました。 83 00:06:32,158 --> 00:06:35,996 ということは 君は シーフ系の職業なのか? 84 00:06:35,996 --> 00:06:39,666 いえ 基本とするのは 本来 マジシャン系です。 85 00:06:39,666 --> 00:06:43,169 他は 一とおり 6系統のスキルを まんべんなく。 86 00:06:43,169 --> 00:06:45,171 すごいな。 87 00:06:45,171 --> 00:06:47,507 どれも たしなみ程度のものです。 88 00:06:47,507 --> 00:06:51,011 あなたのような方を前に お恥ずかしいかぎり。 89 00:06:51,011 --> 00:06:53,346 んっ? そんなことはないだろう。 90 00:06:53,346 --> 00:06:55,348 おい あれ…。 まさかな…。 91 00:06:55,348 --> 00:06:58,852 なっ… あの… 人目もありますから➡ 92 00:06:58,852 --> 00:07:01,621 外で お話ししませんか? えっ? 93 00:07:01,621 --> 00:07:03,957 うっ! お前 何 やらかした? 94 00:07:03,957 --> 00:07:07,627 いや 責められるようなことは 何もしてないぞ。 95 00:07:07,627 --> 00:07:10,297 この時間なら まだ 人は少ないですし➡ 96 00:07:10,297 --> 00:07:14,968 遮音と隠蔽スキルで 外に お話は 漏れないようにしますから。 97 00:07:14,968 --> 00:07:16,970 行ったほうがいいのか? 98 00:07:16,970 --> 00:07:21,641 んっ… 行ってこい! くれぐれも 粗相のないようにな。 99 00:07:21,641 --> 00:07:24,644 あっ… よく わからんが わかった。 100 00:07:33,153 --> 00:07:36,323 全く… 本当に いるのか? そんな男。 101 00:07:36,323 --> 00:07:39,159 隠密兵団が 捜せなかったやつなんか➡ 102 00:07:39,159 --> 00:07:43,830 見つけられねえよ。 あっ 誰かを捜しているようだな。 103 00:07:43,830 --> 00:07:46,633 大丈夫です。 見えてません。 104 00:07:48,835 --> 00:07:52,339 この度は 突然のご無礼を お許しください。 105 00:07:52,339 --> 00:07:55,842 ギルドマスターとのお話し中に 外に出ろなどと。 106 00:07:55,842 --> 00:07:57,844 いや 別に 気にしてないぞ。 107 00:07:57,844 --> 00:08:00,447 それで 俺なんかに なんの用だ? 108 00:08:00,447 --> 00:08:03,283 ちゃんと お礼を伝えたかったのです。 109 00:08:03,283 --> 00:08:07,287 私の命を救ってくださり 本当に ありがとうございました! 110 00:08:07,287 --> 00:08:10,790 あなたは 私の命のみならず➡ 111 00:08:10,790 --> 00:08:14,461 多くの国民の命を救ってくれたも 同然なのですから。 112 00:08:14,461 --> 00:08:16,629 んっ… 大げさだな。 113 00:08:16,629 --> 00:08:18,798 君は 優秀なスキル持ちだ。 114 00:08:18,798 --> 00:08:21,968 逆に 差し出がましいことを してしまったかもしれない。 115 00:08:21,968 --> 00:08:23,970 そんなことはありません! 116 00:08:23,970 --> 00:08:29,476 あなたが駆けつけてくれなければ 私など どうなっていたことか! 117 00:08:29,476 --> 00:08:32,479 それなら 気持ちだけ 受け取っておこう。 118 00:08:32,479 --> 00:08:35,315 私としては 今回の件に関して➡ 119 00:08:35,315 --> 00:08:38,985 できうるかぎりの謝礼を お渡ししたいと思っています。 120 00:08:38,985 --> 00:08:42,822 家財を動員しての心からの謝礼を させていただきたいと。 121 00:08:42,822 --> 00:08:45,825 いや さっきの言葉で 十分だぞ。 122 00:08:45,825 --> 00:08:48,495 本当に それ以上は いらない。 123 00:08:48,495 --> 00:08:51,498 いいえ ちゃんとしたお礼を させてください。 124 00:08:51,498 --> 00:08:53,500 父も あなたに お会いして➡ 125 00:08:53,500 --> 00:08:55,668 お礼が言いたいと申しております。 126 00:08:55,668 --> 00:08:57,837 本当に もう 十分だ。 127 00:08:57,837 --> 00:09:00,273 私は これでも 立場ある人間。 128 00:09:00,273 --> 00:09:03,943 命を救ってくださった恩人に 何もせずにいるなど…。 129 00:09:03,943 --> 00:09:07,113 いや いらない。 あっ… ハッ…。 130 00:09:07,113 --> 00:09:09,949 でっ… では 何か お困りのことはないですか? 131 00:09:09,949 --> 00:09:11,951 困っていない。 132 00:09:11,951 --> 00:09:15,789 うっ! なんなら お父様が 領地などの相談にも…。 133 00:09:15,789 --> 00:09:18,792 すまないが 本当に 何も いらない。 134 00:09:18,792 --> 00:09:22,796 あっ… ああ…。 135 00:09:22,796 --> 00:09:25,298 でっ… でも…。 136 00:09:25,298 --> 00:09:27,967 なぜ 泣く? いけません。 137 00:09:27,967 --> 00:09:31,805 あなたには お礼を受け取る 義務があるのです! 義務? 138 00:09:31,805 --> 00:09:36,309 お礼を受け取る返事を頂くまで 私は ここを動きません! 139 00:09:36,309 --> 00:09:38,311 んっ…。 140 00:09:48,655 --> 00:09:52,358 ((訓練を受けさせてもらえるまで ここを動かない!) 141 00:09:54,994 --> 00:09:57,163 わっ… わかった。 142 00:09:57,163 --> 00:09:59,332 君のお父さんに会うだけなら。 143 00:09:59,332 --> 00:10:01,334 あっ… 本当ですか? 144 00:10:01,334 --> 00:10:04,838 だが 大げさな礼など 必要ないからな。 145 00:10:04,838 --> 00:10:09,008 はい! では 私の すぐ後ろに ついてきていただけますか? 146 00:10:09,008 --> 00:10:11,010 えっ… 今? はい。 147 00:10:11,010 --> 00:10:13,513 あまり 人目に つきたくありませんので➡ 148 00:10:13,513 --> 00:10:17,817 隠蔽や探知遮断など いろいろ 多重がけして 身を隠します。 149 00:10:23,523 --> 00:10:26,359 あっ… でかいな。 150 00:10:26,359 --> 00:10:29,362 これが 君の家なのか? 151 00:10:29,362 --> 00:10:34,667 はい。 少し 一般的な造りでは ないと思いますが。 中へ どうぞ。 152 00:10:43,710 --> 00:10:47,547 そういえば まだ お名前を お伺いしていませんでしたね。 153 00:10:47,547 --> 00:10:49,549 俺か? ノールだ。 154 00:10:49,549 --> 00:10:52,218 ノール様ですね。 155 00:10:52,218 --> 00:10:54,220 君の名前は? あっ! 156 00:10:56,556 --> 00:10:59,058 失礼しました! こちらが 名乗るのを➡ 157 00:10:59,058 --> 00:11:01,060 すっかり 忘れていましたね。 んっ? 158 00:11:02,996 --> 00:11:05,665 リンネブルグ・クレイスと申します。 159 00:11:05,665 --> 00:11:10,837 長い名前なので 冒険者としては リーンという名前で通しております。 160 00:11:10,837 --> 00:11:14,140 お気軽に リーンと呼んでくだされば うれしいです。 161 00:11:20,179 --> 00:11:23,349 《しかし 本当に 広い家だ。 162 00:11:23,349 --> 00:11:26,686 いわゆる 資産家や 貴族というやつなのだろう》 163 00:11:26,686 --> 00:11:29,856 ((くれぐれも 粗相のないようにな) 164 00:11:29,856 --> 00:11:32,358 《あれは こういうことだったのか》 165 00:11:32,358 --> 00:11:34,360 (リーン)あっ! あっ…。 166 00:11:37,363 --> 00:11:41,534 ちょうどいい。 彼女に お父様の 居場所を聞きましょう。 フッ…。 167 00:11:41,534 --> 00:11:44,203 おかえりなさいませ リンネブルグ様。 168 00:11:44,203 --> 00:11:47,373 イネス お父様に お会いしたいのですが…。 169 00:11:47,373 --> 00:11:51,211 ただいま 謁見の間にて レイン様と お話を。 170 00:11:51,211 --> 00:11:53,212 そちらの男性は? 171 00:11:53,212 --> 00:11:55,215 私のお客人です。 172 00:11:55,215 --> 00:11:58,551 例の襲撃から 身をていして 私を救ってくれました。 173 00:11:58,551 --> 00:12:00,820 あっ… 承知しました。 174 00:12:00,820 --> 00:12:03,489 私が先導して ご案内します。 175 00:12:03,489 --> 00:12:06,492 《この家のメイドさんなのだろうか。 176 00:12:06,492 --> 00:12:11,831 掃除や洗濯が やりにくそうな格好だが》 177 00:12:11,831 --> 00:12:13,833 あっ…。 《ずいぶん➡ 178 00:12:13,833 --> 00:12:15,835 警戒されているらしい》 179 00:12:25,011 --> 00:12:28,181 あっ…。 180 00:12:28,181 --> 00:12:31,351 (ギルバート)あっ? こんな時間に どうした? イネス。 181 00:12:31,351 --> 00:12:33,353 リンネブルグ様まで。 182 00:12:38,024 --> 00:12:40,526 《なんだか 物騒な家だな》 183 00:12:40,526 --> 00:12:42,862 この男は なんだ? 184 00:12:42,862 --> 00:12:45,198 あっ…。 ギルバート そこを通しなさい。 185 00:12:45,198 --> 00:12:48,034 こちらのお方は リンネブルグ様のお客人です。 186 00:12:48,034 --> 00:12:51,871 へぇ… リンネブルグ様のお客人? 187 00:12:51,871 --> 00:12:55,208 じゃあ お前が例のやつなのか。 188 00:12:55,208 --> 00:12:58,878 フッ…。 189 00:12:58,878 --> 00:13:01,648 でも あんまり そうは見えねえな。 190 00:13:01,648 --> 00:13:04,150 失礼な物言いは やめなさい。 191 00:13:04,150 --> 00:13:06,819 それと お前も 謁見に同行を。 192 00:13:06,819 --> 00:13:08,821 護衛は 多いほうがいい。 193 00:13:16,496 --> 00:13:18,498 わかった。 俺も行く。 194 00:13:18,498 --> 00:13:20,500 あっ…。 195 00:13:24,170 --> 00:13:26,172 (クレイス)デリダスめ…。 196 00:13:26,172 --> 00:13:30,176 もはや 不可侵攻条約など お構いなしだな。 197 00:13:30,176 --> 00:13:32,845 先の要求も あからさまでした。 198 00:13:32,845 --> 00:13:36,849 ((デリダス三世:迷宮の権利を すべて よこせ。 199 00:13:36,849 --> 00:13:39,852 我が皇国が 武力を貸し出せば➡ 200 00:13:39,852 --> 00:13:42,855 お前の立場も 多少は よくなるぞ。 201 00:13:42,855 --> 00:13:46,526 ありがたい話だが げすな提案をのんで➡ 202 00:13:46,526 --> 00:13:49,696 国を失うのは 御免なのでな。 203 00:13:49,696 --> 00:13:54,867 フフッ… その言葉 忘れるでないぞ!) 204 00:13:54,867 --> 00:13:57,537 潜んでいる脅威は 今回の件だけでは➡ 205 00:13:57,537 --> 00:14:01,474 ないのかもしれません。 んっ… いよいよかもしれんな。 206 00:14:01,474 --> 00:14:03,476 んっ? (ドアの開く音) 207 00:14:03,476 --> 00:14:08,481 あっ フフッ… フッ… お兄様。 リーンか。 208 00:14:08,481 --> 00:14:10,983 お父様! うむ。 209 00:14:15,822 --> 00:14:20,159 《ノール:あの人が リーンのお父さんか》 210 00:14:20,159 --> 00:14:24,163 あっ… リーン そのローブは 隠者のローブ! 211 00:14:24,163 --> 00:14:26,999 あっ…。 まさか お前 外に出ていたのか? 212 00:14:26,999 --> 00:14:31,170 どうしても 恩のある方は 自力で 捜したかったものですから。 213 00:14:31,170 --> 00:14:33,673 んっ… その男性は もしや…。 214 00:14:33,673 --> 00:14:37,343 はい。 このお方が 私を救ってくれた方です。 215 00:14:37,343 --> 00:14:39,679 こんな格好で すまない。 フッ…。 216 00:14:39,679 --> 00:14:42,348 リーンが急ぎたいというものでな。 217 00:14:42,348 --> 00:14:46,352 格好など かまわんよ。 218 00:14:46,352 --> 00:14:49,856 わざわざ 足労をかけて すまなかった。 219 00:14:49,856 --> 00:14:53,359 先に言っておくが 俺は 貴族でも なんでもない。 220 00:14:53,359 --> 00:14:56,195 こういう場での礼儀などは 知らないし➡ 221 00:14:56,195 --> 00:14:58,197 無礼になるようなことを するかもしれない。 222 00:14:58,197 --> 00:15:00,133 んっ…。 それでも いいか? 223 00:15:00,133 --> 00:15:05,638 ハハハハ! むしろ そういうほうが 話しやすくていい。 224 00:15:05,638 --> 00:15:08,841 改めて 礼を言わせてくれ。 225 00:15:11,310 --> 00:15:16,315 貴公の働きがなければ 我が娘は すでに この世になかった。 226 00:15:16,315 --> 00:15:18,651 本当に ありがとう。 227 00:15:18,651 --> 00:15:21,320 ああ。 なんでもないことだ。 228 00:15:21,320 --> 00:15:23,656 その言葉だけで 十分だ。 229 00:15:23,656 --> 00:15:28,327 《よし これで 礼は受け取ったぞ。 風呂に寄って 帰ろう》 230 00:15:28,327 --> 00:15:32,498 とはいえ 恩人を 手ぶらで帰すわけにもいかんな。 231 00:15:32,498 --> 00:15:34,834 えっ…。 領地でも 金でも➡ 232 00:15:34,834 --> 00:15:38,838 好きなものを言ってくれ。 できるかぎりの褒賞を出そう。 233 00:15:38,838 --> 00:15:40,840 何か 望みはないか? 234 00:15:40,840 --> 00:15:44,010 いや そういう望みはない。 235 00:15:44,010 --> 00:15:47,346 むっ? そうか。 236 00:15:47,346 --> 00:15:50,850 金や土地は いらないか。 237 00:15:50,850 --> 00:15:53,853 では 迷宮産の財宝は どうだ? 238 00:15:53,853 --> 00:15:58,357 我が国は 世界最古の迷宮を擁する国家だ。 239 00:15:58,357 --> 00:16:01,961 迷宮から発掘された ありとあらゆる珍品が➡ 240 00:16:01,961 --> 00:16:04,797 宝物殿に保管されている。 241 00:16:04,797 --> 00:16:07,133 しまい込んである物の 半分ぐらいなら➡ 242 00:16:07,133 --> 00:16:10,636 持っていってよいぞ。 ちっ… 父上! そこまでは…。 243 00:16:10,636 --> 00:16:13,973 すまないが それも いらない。 んっ…。 244 00:16:13,973 --> 00:16:17,143 豪華な礼の品など 本当に いらないんだ。 245 00:16:17,143 --> 00:16:19,979 さっきの言葉だけで 十分すぎるぐらいだ。 246 00:16:19,979 --> 00:16:23,316 財宝も いらないか…。 247 00:16:23,316 --> 00:16:25,485 であれば 何が…。 248 00:16:25,485 --> 00:16:29,489 《抜け出せない…》 249 00:16:29,489 --> 00:16:32,491 んっ…。 250 00:16:36,162 --> 00:16:40,666 ならば これなどで どうだ? 251 00:16:40,666 --> 00:16:44,670 これは… 剣か? 252 00:16:44,670 --> 00:16:48,841 そうだ。 少しばかり 見た目は悪いがな。 253 00:16:48,841 --> 00:16:52,845 父上 それは…。 よいではないか レイン。 254 00:16:52,845 --> 00:16:58,017 現役を退いた今となっては もはや ただの飾りだ。 255 00:16:58,017 --> 00:17:00,786 ここで眠らせておくよりは ずっといい。 256 00:17:00,786 --> 00:17:02,788 でっ… ですが…。 257 00:17:02,788 --> 00:17:05,625 前に作ったレプリカと 入れ替えておけば➡ 258 00:17:05,625 --> 00:17:07,627 誰も気付かんよ。 259 00:17:09,795 --> 00:17:12,965 さあ。 んっ… ああ…。 260 00:17:12,965 --> 00:17:14,967 んっ! 261 00:17:17,637 --> 00:17:19,972 《意外に重いな》 262 00:17:19,972 --> 00:17:22,308 んっ…。 あっ…。 263 00:17:22,308 --> 00:17:25,144 これは 相当 大事な物ではないか? 264 00:17:25,144 --> 00:17:27,146 だったら 受け取れないが…。 265 00:17:27,146 --> 00:17:32,652 いやいや 単に 私が旅先で拾って 気に入って 使っていた物だ。 266 00:17:32,652 --> 00:17:36,322 拾った? (クレイス)要は 私のお古だ。 267 00:17:36,322 --> 00:17:39,025 それくらいなら 受け取ってくれるか? 268 00:17:41,494 --> 00:17:43,496 なら ありがたく 受け取ろう。 269 00:17:43,496 --> 00:17:47,667 うむ。 どれ… 試しに振ってみてくれんか。 270 00:17:47,667 --> 00:17:49,669 んっ… ああ…。 271 00:17:49,669 --> 00:17:52,171 《身体強化》 272 00:17:52,171 --> 00:17:54,173 こうか? 273 00:17:56,342 --> 00:17:59,045 (一同)あっ…。 274 00:18:02,949 --> 00:18:06,452 重いな。 だが 振れないほどでもない。 275 00:18:06,452 --> 00:18:10,623 ハハハハハ! んっ? そうか 片手で振れるか! 276 00:18:10,623 --> 00:18:13,793 そいつは 本当に頑丈だぞ。 277 00:18:13,793 --> 00:18:15,962 では 使わせてもらおう。 278 00:18:15,962 --> 00:18:18,798 それと 娘のことなんだが➡ 279 00:18:18,798 --> 00:18:22,802 君さえよければ 少しばかり 鍛えてやってくれないか? 280 00:18:22,802 --> 00:18:26,305 最近 どこも物騒でな。 いささか 心配なのだ。 281 00:18:26,305 --> 00:18:28,307 俺が リーンを? 282 00:18:28,307 --> 00:18:31,310 いや 彼女に 俺が教えられることなど➡ 283 00:18:31,310 --> 00:18:34,814 何もないし そういうのは 本人が決めることだろう。 284 00:18:34,814 --> 00:18:38,484 あまり 親が娘に干渉し過ぎるのも よくないと思うぞ? 285 00:18:38,484 --> 00:18:42,989 それも そうだな! ハハハハハハハ…。 んっ…。 286 00:18:42,989 --> 00:18:45,324 《よく笑う人だ》 287 00:18:45,324 --> 00:18:47,493 では 俺は そろそろ…。 288 00:18:47,493 --> 00:18:50,496 ああ。 引き止めて悪かったな。 289 00:18:50,496 --> 00:18:53,499 リーンの父として 改めて 礼を言おう。 290 00:18:55,835 --> 00:18:59,171 《この重さは 鍛錬にもってこいだが…。 291 00:18:59,171 --> 00:19:04,443 なんだか 大事そうな物を もらってしまった気がする。 292 00:19:04,443 --> 00:19:08,114 あっ! 待てよ この剣…。 293 00:19:08,114 --> 00:19:12,118 ステラおばさんの家の側溝と 同じくらいの幅なのでは? 294 00:19:12,118 --> 00:19:17,289 これなら どぶさらいの効率も 上がるかもしれない! 295 00:19:17,289 --> 00:19:19,291 あした 早速 使ってみよう》 296 00:19:19,291 --> 00:19:22,461 (イネス)客人。 あっ…。 話がある。 297 00:19:22,461 --> 00:19:24,797 もう少しだけ 時間を頂きたい。 298 00:19:24,797 --> 00:19:27,299 《怒られるのだろうか》 299 00:19:29,301 --> 00:19:31,971 まずは こちらの非礼を わびさせてほしい。 300 00:19:31,971 --> 00:19:33,973 先ほどまでの態度は➡ 301 00:19:33,973 --> 00:19:37,143 リンネブルグ様の恩人に 対するものではなかった。 302 00:19:37,143 --> 00:19:39,311 どうか 許してもらいたい。 303 00:19:39,311 --> 00:19:43,983 いや 俺は 気にしていないぞ。 いいから 顔を上げてくれ。 304 00:19:43,983 --> 00:19:46,819 謝罪の受け入れに感謝する。 305 00:19:46,819 --> 00:19:49,321 我らの仕事は クレイス家の人間を➡ 306 00:19:49,321 --> 00:19:51,991 すべての危険から守ることなのだ。 307 00:19:51,991 --> 00:19:54,160 客人への気配りは 後回しになることを➡ 308 00:19:54,160 --> 00:19:56,162 理解していただきたい。 309 00:19:56,162 --> 00:20:00,332 そうか やはり 君は メイドじゃなかったのか。 310 00:20:00,332 --> 00:20:02,334 フッ…。 311 00:20:02,334 --> 00:20:05,337 そういえば 自己紹介が まだだったな。 312 00:20:05,337 --> 00:20:08,340 私は イネス・ハーネス。 313 00:20:08,340 --> 00:20:12,845 クレイス直属の戦士兵団に所属し 副団長を務めている。 314 00:20:12,845 --> 00:20:15,347 《とても すごそうな感じだ》 315 00:20:15,347 --> 00:20:20,352 また 幼少より 神の盾 神盾の2つの名を頂き➡ 316 00:20:20,352 --> 00:20:24,523 リンネブルグ様の盾となる役目を 仰せつかっている。 317 00:20:24,523 --> 00:20:28,194 本来 リンネブルグ様は 私の命に代えても➡ 318 00:20:28,194 --> 00:20:30,863 お守りしなければならない お方。 319 00:20:30,863 --> 00:20:33,699 その命を救ってくれた ご仁ともなれば➡ 320 00:20:33,699 --> 00:20:36,368 私の命を救ってくれたも同然だ。 321 00:20:36,368 --> 00:20:39,371 そんな大層なことは していないんだが…。 322 00:20:39,371 --> 00:20:43,542 これから先 私は できうるかぎり あなたの力となろう。 323 00:20:43,542 --> 00:20:45,544 助けが必要なら 言ってくれ。 324 00:20:45,544 --> 00:20:49,048 《本当に この家の人たちは 大げさだな。 325 00:20:49,048 --> 00:20:51,884 だが 気持ちだけは 受け取っておこう》 326 00:20:51,884 --> 00:20:54,386 何かあれば 頼らせてもらおう。 327 00:20:54,386 --> 00:20:57,389 だが 一応 忠告はしておく。 んっ? 328 00:20:57,389 --> 00:21:02,328 先ほどまでの態度 リンネブルグ様には 許されているようだが➡ 329 00:21:02,328 --> 00:21:05,831 謁見の間での あなたの言動は 目に余る。 330 00:21:05,831 --> 00:21:09,335 あれほど なれなれしい態度は 許されるものではない。 331 00:21:09,335 --> 00:21:12,171 あっ…。 今後 このようなことが続けば➡ 332 00:21:12,171 --> 00:21:15,174 見逃されている無礼も 見逃されなくなる。 333 00:21:15,174 --> 00:21:18,010 特に 他の家臣の前では控えるように。 334 00:21:18,010 --> 00:21:22,014 ああ… 忠告 感謝する。 335 00:21:22,014 --> 00:21:27,520 フッ… それだけは 言っておかなければと思ってな。 336 00:21:27,520 --> 00:21:31,690 それと よければ 名を教えてもらえるだろうか? 337 00:21:31,690 --> 00:21:34,360 私も 恩人の名前は覚えておきたい。 338 00:21:34,360 --> 00:21:37,863 ノールだ。 ノール? 339 00:21:37,863 --> 00:21:40,533 あっ… また 何か 気に障ったか? 340 00:21:40,533 --> 00:21:43,869 いや すまない。 こちらの話だ。 341 00:21:43,869 --> 00:21:46,539 では 私は ここで 失礼させてもらう。 342 00:21:46,539 --> 00:21:49,708 ああ。 343 00:21:49,708 --> 00:21:52,378 《やっぱり 怒られたな》 344 00:21:52,378 --> 00:21:56,215 おっ…。 もう お帰りかい? 英雄様。 345 00:21:56,215 --> 00:21:59,218 《彼は 確か ジル… アル…。 346 00:21:59,218 --> 00:22:01,320 いや 違うな ハル…》 347 00:22:01,320 --> 00:22:03,489 俺は ギルバートだ。 348 00:22:03,489 --> 00:22:05,824 ちょっと つきあってくれよ。 《ノール:えっ?》 349 00:22:05,824 --> 00:22:10,496 その実力を 見せてほしいと思ってね。 350 00:22:10,496 --> 00:22:13,599 《んっ… 帰れない…》