1 00:00:05,296 --> 00:00:06,297 (レイン)ハァ… 2 00:00:07,007 --> 00:00:10,468 “夜 不審な音がして眠れない” 3 00:00:10,552 --> 00:00:13,555 “迷い猫 迷い犬が増えている” 4 00:00:14,180 --> 00:00:16,975 “祖父が散歩に行ったきり 帰ってこない” 5 00:00:19,060 --> 00:00:22,397 “近所の森が急に静かになった” 6 00:00:22,480 --> 00:00:26,484 “ここ数日 家畜が 何かにおびえて困っている” 7 00:00:27,193 --> 00:00:29,738 これが それぞれの発生場所… 8 00:00:31,448 --> 00:00:32,365 待て 9 00:00:33,700 --> 00:00:36,286 魔獣の森の件と同様— 10 00:00:36,369 --> 00:00:40,749 既に敵の手が国内深くまで 侵食しているのだとしたら 11 00:00:40,832 --> 00:00:42,542 今から指示する場所に 12 00:00:42,625 --> 00:00:45,962 隠蔽探知(サーチ)と隠蔽除去(アンカバー)が使える団員を 編成して派遣しろ 13 00:00:46,046 --> 00:00:49,883 それと六聖(ろくせい)を全員呼べ 緊急招集だ 14 00:00:49,966 --> 00:00:51,301 (隠密兵団)全員ですか!? 15 00:00:51,384 --> 00:00:53,386 急げ! 今すぐにだ! 16 00:00:53,470 --> 00:00:54,596 (隠密兵団たち)はっ! 17 00:00:55,638 --> 00:00:58,349 (レイン)なぜ もっと早く 気がつかなかった… 18 00:00:59,059 --> 00:01:00,602 何なんだこれは 19 00:01:00,685 --> 00:01:05,064 魔導皇国の奴ら ここまでのことをするのか? 20 00:01:05,648 --> 00:01:07,984 我が国が一体何をした! 21 00:01:08,067 --> 00:01:11,446 そこまでして 迷宮の資源が欲しいのか! 22 00:01:11,529 --> 00:01:14,199 人の命を何だと思ってる! 23 00:01:16,451 --> 00:01:19,537 これでは… これではまるで… 24 00:01:20,330 --> 00:01:24,751 この国を 丸ごと滅ぼしに きているようではないか! 25 00:01:26,002 --> 00:01:31,007 ♪~ 26 00:02:50,962 --> 00:02:55,967 ~♪ 27 00:03:01,347 --> 00:03:04,434 (リーン)無事に報酬もいただけて よかったですね 28 00:03:04,517 --> 00:03:05,977 (ノール)そうだな 29 00:03:06,060 --> 00:03:08,813 (マスター)ったく しかたねえな 30 00:03:08,897 --> 00:03:11,065 -(リーン)あっ -(ノール)ん? これは? 31 00:03:11,149 --> 00:03:15,194 (マスター)初討伐祝いだ 持ってけ 32 00:03:15,278 --> 00:03:17,697 -(ノール)いいのか? -(マスター)気にすんな 33 00:03:17,780 --> 00:03:21,284 どのみちゴブリン1匹程度じゃ 知れた額だしな 34 00:03:21,367 --> 00:03:24,287 (ノール)初討伐の味は格別だ 35 00:03:24,370 --> 00:03:25,371 (リーン)はい! 36 00:03:27,498 --> 00:03:32,170 (ノール)しかし この子は どこまでついてくるつもりだろう 37 00:03:32,712 --> 00:03:35,215 家の人も 心配するんじゃないのか? 38 00:03:35,715 --> 00:03:37,884 ごちそうさまでした 39 00:03:37,967 --> 00:03:42,096 では 今日はこれで 家に 帰らせていただこうと思うのですが 40 00:03:42,096 --> 00:03:42,680 では 今日はこれで 家に 帰らせていただこうと思うのですが 41 00:03:42,096 --> 00:03:42,680 {\an8}(ノール)ああ… よかった 42 00:03:42,680 --> 00:03:43,306 {\an8}(ノール)ああ… よかった 43 00:03:43,306 --> 00:03:44,182 {\an8}(ノール)ああ… よかった 44 00:03:43,306 --> 00:03:44,182 よろしいでしょうか ノール先生 45 00:03:44,182 --> 00:03:45,391 よろしいでしょうか ノール先生 46 00:03:45,475 --> 00:03:49,312 ああ もちろんだ 今日は本当に助かった 47 00:03:50,188 --> 00:03:52,232 いえ 私でよろしければ 48 00:03:52,315 --> 00:03:55,568 また何かのお役に 立ってみせますので 49 00:03:55,652 --> 00:03:58,071 (レイン)こんな所にいたのか リーン 50 00:03:58,154 --> 00:03:59,989 (リーン)お兄様 51 00:04:01,282 --> 00:04:02,116 ノール殿 52 00:04:02,200 --> 00:04:03,576 おっ? 53 00:04:03,660 --> 00:04:05,745 急な話ですまないが… 54 00:04:05,828 --> 00:04:09,916 明朝 リーンと 山岳地帯の街へと向かってくれないか 55 00:04:09,999 --> 00:04:11,292 (リーン)えっ? 56 00:04:11,376 --> 00:04:12,710 俺が? 57 00:04:12,794 --> 00:04:15,421 馬車と護衛を1人つける 58 00:04:15,505 --> 00:04:18,967 悪いが 今は詳細を 伝えることはできないのだが… 59 00:04:19,050 --> 00:04:20,385 協力してほしい 60 00:04:20,468 --> 00:04:23,471 (ノール)なるほど 荷物持ちのようなものか 61 00:04:23,554 --> 00:04:25,974 旅費と報酬は十分に出す 62 00:04:26,057 --> 00:04:29,227 頼む 今 頼れるのはあなたしかいないのだ 63 00:04:29,852 --> 00:04:31,104 (ノール)ん~? 64 00:04:33,648 --> 00:04:36,651 (ノール)今回は ギルドを通しての依頼となった 65 00:04:37,527 --> 00:04:39,779 “かなり いい条件で 受けてやったから—” 66 00:04:39,862 --> 00:04:43,908 “安心して長旅してこい” とマスターには言われたが 67 00:04:44,742 --> 00:04:48,454 今回 俺が この依頼を受けた 本当の理由は… 68 00:04:49,664 --> 00:04:52,125 馬車というものに 乗ったことがないから 69 00:04:52,208 --> 00:04:54,210 乗ってみたかっただけ! 70 00:05:04,762 --> 00:05:07,974 (ノール)王都の近辺しか 知らない俺にとって 71 00:05:08,057 --> 00:05:10,059 これは最高の報酬だ 72 00:05:10,143 --> 00:05:14,022 運がよければ 他の国へも行けるらしい 73 00:05:14,689 --> 00:05:15,565 おっ? 74 00:05:16,899 --> 00:05:19,569 リーン 景色は見ないのか? 75 00:05:19,652 --> 00:05:22,113 ちょうど小麦の収穫時期だ 76 00:05:22,196 --> 00:05:24,282 豊かな国なんだな ここは 77 00:05:24,365 --> 00:05:26,576 え… ええ… 78 00:05:28,661 --> 00:05:33,583 (ノール)俺も普通の冒険者になって 自力で旅をしてみたい 79 00:05:34,667 --> 00:05:38,004 兄が無理を言ってしまって すみません… 80 00:05:38,087 --> 00:05:41,466 そんなことはない 報酬ももらっているし 81 00:05:41,549 --> 00:05:44,093 リーンには ゴブリン退治の借りもあるからな 82 00:05:47,555 --> 00:05:53,519 (レイン)まず馬車で王都の北西 山岳地帯のトロスへ向かい 83 00:05:53,603 --> 00:05:56,856 そこに しばらく 滞在してもらうことになる 84 00:05:56,939 --> 00:05:58,358 おおっ! 85 00:05:58,441 --> 00:06:00,109 (リーン)ん? 86 00:06:00,193 --> 00:06:03,946 その後 特に異変がなければ さらに山を越え 87 00:06:04,655 --> 00:06:07,992 隣国“神聖ミスラ教国”へ 向かってほしい 88 00:06:08,993 --> 00:06:12,163 俺は本当に ただ ついていくだけでいいのか? 89 00:06:12,246 --> 00:06:15,583 ああ 旅行のようなものだ 90 00:06:15,666 --> 00:06:17,502 何事もなければだが 91 00:06:20,630 --> 00:06:23,966 本当に何事もなければ いいのですが… 92 00:06:24,050 --> 00:06:25,259 (ノール)ん? 93 00:06:25,343 --> 00:06:27,011 (イネス)ご心配なく 94 00:06:27,095 --> 00:06:29,514 (イネス)そのために私がいます 95 00:06:29,597 --> 00:06:30,890 イネス 96 00:06:33,184 --> 00:06:36,729 (イネス)私は王子から “密命”を受けている 97 00:06:38,106 --> 00:06:42,735 (レイン)これから王都は かつて経験したことのない危機に陥る 98 00:06:43,778 --> 00:06:48,408 もし王都壊滅の報が届いたら その時は 99 00:06:48,491 --> 00:06:53,162 リーンを連れ ノール殿と共に 神聖ミスラ教国へ亡命せよ 100 00:06:53,246 --> 00:06:54,288 (イネス)あっ! 101 00:06:54,372 --> 00:06:57,291 リンネブルグ様に このことは… 102 00:06:57,375 --> 00:06:59,043 言っていない 103 00:06:59,127 --> 00:07:02,755 言えば きっと あいつは残ると言いだすからな 104 00:07:02,839 --> 00:07:06,968 (イネス)しかし 有事の際に 私が王都を離れるわけには… 105 00:07:07,051 --> 00:07:09,387 これは最重要任務だ 106 00:07:09,470 --> 00:07:12,014 リーンのことは お前にしか任せられない 107 00:07:12,765 --> 00:07:16,519 必ず あいつを 安全な場所まで送り届けてくれ 108 00:07:17,186 --> 00:07:18,521 頼んだぞ 109 00:07:19,772 --> 00:07:21,524 (イネス)承知しました… 110 00:07:29,824 --> 00:07:31,033 ノール殿 111 00:07:31,117 --> 00:07:32,285 (ノール)ん? 112 00:07:32,368 --> 00:07:36,581 (イネス)巻き込む形になってしまい 本当にすまない 113 00:07:36,664 --> 00:07:39,250 (ノール)旅行ぐらいで大げさだな 114 00:07:39,333 --> 00:07:44,297 それより… 随分顔色が悪いぞ 体調でも悪いのか? 115 00:07:44,380 --> 00:07:47,341 少し考え事をしていただけだ 116 00:07:48,092 --> 00:07:53,055 あなたのことも私が責任を持って守る 心配しないでくれ 117 00:07:53,139 --> 00:07:56,476 いや 特に心配はしていないぞ 118 00:07:56,559 --> 00:07:59,729 なるべく自分の身は 自分で守るつもりだ 119 00:07:59,812 --> 00:08:01,898 逃げ足には自信がある 120 00:08:01,981 --> 00:08:04,066 (イネス)その必要はない 121 00:08:04,942 --> 00:08:07,445 私には“盾”があるからな 122 00:08:08,529 --> 00:08:09,447 盾? 123 00:08:10,114 --> 00:08:13,784 そういえば 何も持っていないようだが 124 00:08:13,868 --> 00:08:17,413 (イネス)なくてもいいんだ 私の場合は 125 00:08:17,497 --> 00:08:19,957 むしろない方が いろいろと都合がいい 126 00:08:20,041 --> 00:08:21,459 んん? 127 00:08:22,126 --> 00:08:24,462 見てもらった方が早いか 128 00:08:24,545 --> 00:08:26,255 神盾(しんじゅん) 129 00:08:26,756 --> 00:08:29,967 (ノール)おお! すごいな 130 00:08:31,511 --> 00:08:33,554 これが君の盾か 131 00:08:33,638 --> 00:08:34,555 ああ 132 00:08:34,639 --> 00:08:38,643 何かあったら この光の盾の後ろに身を隠してくれ 133 00:08:38,726 --> 00:08:40,728 大抵の武器や魔法は通さない 134 00:08:40,811 --> 00:08:44,482 そうだな そうさせてもらおう 135 00:08:45,107 --> 00:08:46,359 リーンによれば— 136 00:08:46,442 --> 00:08:50,488 練兵場で俺に訓練をつけてくれた あの槍(やり)の男 137 00:08:51,364 --> 00:08:53,741 確か ギル… バル? 138 00:08:53,824 --> 00:08:56,786 いや… アルマージロ 139 00:08:56,869 --> 00:09:00,498 彼は竜を1人で仕留(しと)められるほどの 腕前だというが 140 00:09:00,581 --> 00:09:03,960 彼女も彼に劣らぬ強さだという 141 00:09:04,043 --> 00:09:06,754 ゴブリン1匹で 四苦八苦している俺とは 142 00:09:06,837 --> 00:09:08,756 全く格が違うのだろう 143 00:09:08,839 --> 00:09:12,260 すごい才能だな 本当に 144 00:09:14,887 --> 00:09:17,265 (イネス)才能か… 145 00:09:19,684 --> 00:09:22,520 (イネス)孤児院に引き取られて しばらくたった頃 146 00:09:23,271 --> 00:09:27,400 私は自分が不思議な力を 持っていることに気づいた 147 00:09:27,483 --> 00:09:31,362 (少女)イネスちゃん 何それ キレイだね 148 00:09:32,738 --> 00:09:34,824 キャアアアッ! 痛い! 痛いよー! 149 00:09:34,824 --> 00:09:36,284 キャアアアッ! 痛い! 痛いよー! 150 00:09:34,824 --> 00:09:36,284 {\an8}(走る足音) 151 00:09:36,284 --> 00:09:37,034 {\an8}(走る足音) 152 00:09:37,118 --> 00:09:38,744 (寮母)どうしたの? 153 00:09:37,118 --> 00:09:38,744 {\an8}(少女の泣きわめく声) 154 00:09:38,744 --> 00:09:38,828 {\an8}(少女の泣きわめく声) 155 00:09:38,828 --> 00:09:41,789 {\an8}(少女の泣きわめく声) 156 00:09:38,828 --> 00:09:41,789 誰か セイン院長を呼んで! 157 00:09:44,417 --> 00:09:48,004 (セイン)あの子は 私が治療したので安心なさい 158 00:09:48,504 --> 00:09:51,799 さあ 例の力を 見せてあげてください 159 00:09:51,882 --> 00:09:53,175 (少女イネス)あ… 160 00:09:58,139 --> 00:10:03,060 (オーケン)ふむ… これは天から授かった恩寵(ギフト)じゃな 161 00:10:03,769 --> 00:10:04,812 ギフト? 162 00:10:04,895 --> 00:10:08,149 それも 史上まれに見るギフトじゃ 163 00:10:08,232 --> 00:10:11,694 何者をも切り裂く刃ともなれば— 164 00:10:11,777 --> 00:10:15,072 全てを防ぎうる盾ともなる 165 00:10:15,156 --> 00:10:19,160 使い方次第では 容易に国すら滅ぼしかねん 166 00:10:19,243 --> 00:10:20,995 あ… ああ… 167 00:10:21,746 --> 00:10:24,165 (ダンダルグ) イネス… っつったか? 168 00:10:24,248 --> 00:10:26,292 (ダンダルグ)大丈夫だ 169 00:10:26,375 --> 00:10:29,170 これから 使い方を覚えていけばいい 170 00:10:31,505 --> 00:10:32,923 お願いします! 171 00:10:33,007 --> 00:10:36,552 (イネス)私は 盾聖(じゅんせい) ダンダルグに引き取られ 172 00:10:36,635 --> 00:10:40,431 六聖から 力の使い方を学んでいった 173 00:10:41,932 --> 00:10:42,892 それでも 174 00:10:42,975 --> 00:10:47,813 また誰かを傷付けてしまうかもしれない 恐怖は拭えなかった 175 00:10:47,897 --> 00:10:51,108 おのずと私は 人から距離を置くようになり 176 00:10:51,192 --> 00:10:55,780 他人の言動に感情を 揺さぶられることもなくなっていった 177 00:10:57,698 --> 00:10:58,949 そのはずなのに… 178 00:10:59,992 --> 00:11:02,411 よければ 名を教えてもらえるだろうか 179 00:11:02,495 --> 00:11:03,954 ノールだ 180 00:11:04,789 --> 00:11:05,706 (イネス)ノール? 181 00:11:07,249 --> 00:11:09,710 私は この男の名を知っていた 182 00:11:13,964 --> 00:11:14,799 あっ 183 00:11:19,261 --> 00:11:20,513 -(ダンダルグ)ふんっ! -(イネス)あっ 184 00:11:23,182 --> 00:11:24,683 (ダンダルグ)油断大敵だぞ 185 00:11:24,767 --> 00:11:28,813 (イネス)育ての親であり 尊敬する師でもあるダンダルグ 186 00:11:28,896 --> 00:11:30,690 すまない 義父(とう)さん 187 00:11:30,773 --> 00:11:32,024 その彼から 事あるごとに聞かされていたからだ 188 00:11:32,024 --> 00:11:34,068 その彼から 事あるごとに聞かされていたからだ 189 00:11:32,024 --> 00:11:34,068 {\an8}(伝令)西から また 別の魔獣の群れが— 190 00:11:34,068 --> 00:11:34,151 その彼から 事あるごとに聞かされていたからだ 191 00:11:34,151 --> 00:11:34,693 その彼から 事あるごとに聞かされていたからだ 192 00:11:34,151 --> 00:11:34,693 {\an8}迫っているとのことです 193 00:11:34,693 --> 00:11:35,820 {\an8}迫っているとのことです 194 00:11:35,903 --> 00:11:39,698 キリがねえ なかなかタフな現場だぜ 195 00:11:39,782 --> 00:11:42,326 兵団にも さすがに疲労の色が 196 00:11:42,410 --> 00:11:43,577 (ダンダルグ)うーむ… 197 00:11:43,661 --> 00:11:48,082 こんな時あいつが… ノールがいてくれりゃあな 198 00:11:48,874 --> 00:11:50,084 (イネス)またその名を… 199 00:11:50,167 --> 00:11:52,628 (ダンダルグ)おっと 口が滑っちまった 200 00:11:52,711 --> 00:11:54,714 今のは忘れてくれ 201 00:11:55,256 --> 00:11:58,843 (イネス)ノール… あの父が認めるほどの人物 202 00:12:00,594 --> 00:12:02,847 ここに私がいるのに… 203 00:12:02,930 --> 00:12:08,102 自分の中に湧き上がる感情が とても不思議だった 204 00:12:08,185 --> 00:12:13,816 私は まだ見ぬその男に どうやら嫉妬しているようだった 205 00:12:16,861 --> 00:12:20,865 その男が 目の前に現れてからは なおのこと 206 00:12:32,376 --> 00:12:36,630 (イネス)いや このような感情に心をざわつかせては… 207 00:12:37,339 --> 00:12:39,925 私はクレイス王国の盾 208 00:12:40,009 --> 00:12:43,637 今はリンネブルグ様を 命を懸けてお守りする 209 00:12:43,721 --> 00:12:45,806 それが私の使命… 210 00:12:48,309 --> 00:12:49,727 (ノール)ん? 何だ? 211 00:12:51,145 --> 00:12:54,023 麦畑に奇妙な跡がある 212 00:12:54,106 --> 00:12:56,484 まるで踏みならされた 道みたいだ 213 00:12:56,567 --> 00:12:59,236 ノール殿 どうかしたのか? 214 00:12:59,320 --> 00:13:03,491 いや 畑の中で 何かが動いているような… 215 00:13:04,742 --> 00:13:06,243 あっ 止めてください! 216 00:13:17,505 --> 00:13:18,923 アンカバー! 217 00:13:29,058 --> 00:13:32,478 (爆発音) 218 00:13:32,561 --> 00:13:34,480 (爆発音) 219 00:13:34,563 --> 00:13:36,232 (クレイス王)始まったか… 220 00:13:36,315 --> 00:13:38,359 (ダルケン)申し上げます! 221 00:13:38,442 --> 00:13:40,903 王都各地に 多数の魔物が出現! 222 00:13:40,986 --> 00:13:44,990 戦士兵団が対処に当たっていますが 兵が足りない状況です! 223 00:13:45,074 --> 00:13:48,619 直ちに待機中の剣士兵団を使い 道路を封鎖 224 00:13:48,702 --> 00:13:51,121 市民を退避させつつ対処しろ 225 00:13:51,205 --> 00:13:55,084 それと哨戒(しょうかい)に当たっている 隠密兵団と狩人兵団も— 226 00:13:55,167 --> 00:13:57,711 可能なかぎり 魔物の撃破に向かわせろ 227 00:13:57,795 --> 00:13:59,547 市民からは 1人も犠牲者を出すな! 228 00:13:59,630 --> 00:14:00,464 (ダルケン)はっ! 229 00:14:00,548 --> 00:14:03,509 (走る足音) 230 00:14:04,009 --> 00:14:05,678 デリダスめ… 231 00:14:06,178 --> 00:14:09,723 (デリダス三世)その言葉 忘れるでないぞ 232 00:14:10,975 --> 00:14:15,855 本当に脅し文句どおりのことを してくるのだな あの男は 233 00:14:15,938 --> 00:14:19,900 恐らくまだ序の口です これで終わりだとは思えません 234 00:14:19,984 --> 00:14:21,443 だろうな… 235 00:14:23,195 --> 00:14:24,154 六聖は? 236 00:14:24,238 --> 00:14:26,490 全員出払っています 237 00:14:26,574 --> 00:14:29,660 各所に強力な魔物が発見され 238 00:14:29,743 --> 00:14:32,538 それぞれが 対処せざるを得ない状況です 239 00:14:32,621 --> 00:14:35,416 (ゴブリンエンペラーの うなり声) 240 00:14:38,752 --> 00:14:40,754 (ゴブリンエンペラー)グウッ! (戦士兵団たちの叫び声) 241 00:14:43,173 --> 00:14:47,052 ここは何としても死守だ! 1匹たりとも通すな! 242 00:15:11,952 --> 00:15:16,290 まんまと散らされた格好 というわけか 243 00:15:16,373 --> 00:15:17,458 はい… 244 00:15:18,250 --> 00:15:22,504 リーンたちは無事 街まで たどり着けただろうか 245 00:15:27,801 --> 00:15:31,472 (ロロ)ちゃんと殺さなきゃ… ちゃんと殺さなきゃ… 246 00:15:31,555 --> 00:15:33,724 (爆発音) (ロロ)えっ あっ! 247 00:15:44,526 --> 00:15:46,070 あれは まさか… 248 00:15:46,153 --> 00:15:47,780 黒死竜(こくしりゅう)! 249 00:15:47,863 --> 00:15:51,575 あんな凶悪な魔物が どうしてこんな所に! 250 00:15:54,244 --> 00:15:55,913 待て! あれは! 251 00:15:57,831 --> 00:15:59,917 (大きな足音) 252 00:16:00,000 --> 00:16:02,711 (黒死竜のうなり声) 253 00:16:08,300 --> 00:16:09,468 (ロロ)ハッ… 254 00:16:12,638 --> 00:16:15,432 (黒死竜のうなり声) 255 00:16:16,475 --> 00:16:17,351 パリイ! 256 00:16:19,186 --> 00:16:20,354 (咆哮(ほうこう)) 257 00:16:20,980 --> 00:16:22,856 気づかれましたか? 258 00:16:22,940 --> 00:16:26,735 あの少年は たまたまあそこにいたのではなく 259 00:16:26,819 --> 00:16:30,489 リンネブルグ様のアンカバーによって 姿を現しました 260 00:16:30,572 --> 00:16:31,615 黒死竜と共に 261 00:16:31,699 --> 00:16:32,908 ハッ! 262 00:16:32,991 --> 00:16:35,661 ということは あの子は… 263 00:16:36,745 --> 00:16:37,913 (リーン)魔族? 264 00:16:37,996 --> 00:16:40,499 ああ 聞いたことはあるだろう? 265 00:16:40,582 --> 00:16:41,417 はい 266 00:16:42,918 --> 00:16:44,878 見た目は人と同じですが 267 00:16:44,962 --> 00:16:50,175 魔物と自在に心を通わせる 特殊能力を持つという亜人族… 268 00:16:52,594 --> 00:16:56,014 (レイン)どちらかというと 人間よりも魔物に近い— 269 00:16:56,098 --> 00:16:58,475 忌むべき存在だとされている 270 00:16:59,435 --> 00:17:02,396 200年前 凶暴な魔物を操って 271 00:17:02,479 --> 00:17:07,651 神聖ミスラ教国を壊滅寸前まで 追い込んだという記録もある 272 00:17:07,735 --> 00:17:09,403 (リーン)そのために魔族は— 273 00:17:09,486 --> 00:17:12,573 人間に狩り尽くされ 絶滅したはずですが 274 00:17:14,575 --> 00:17:17,453 どうやらその末裔(まつえい)が まだ生き残っているらしい 275 00:17:17,536 --> 00:17:18,454 えっ 276 00:17:19,288 --> 00:17:22,249 もしそうなら 彼らは人間に対して 277 00:17:22,332 --> 00:17:24,626 とてつもない恨みを 抱いているだろうな 278 00:17:26,211 --> 00:17:29,673 では竜は あの少年が ここまで操って? 279 00:17:29,757 --> 00:17:32,801 本来は沼地に生息する魔物です 280 00:17:32,885 --> 00:17:36,388 人里まで降りてくることは めったにありません 281 00:17:36,472 --> 00:17:39,683 つまりあの少年は 明確な意図を持って 282 00:17:39,767 --> 00:17:42,936 凶暴な魔物を王都まで 連れていこうとしていたのです 283 00:17:43,020 --> 00:17:43,937 なっ! 284 00:17:44,021 --> 00:17:48,233 (イネス)恐らくアンカバーで 姿をさらされたことに驚き 285 00:17:48,317 --> 00:17:51,445 黒死竜の精神操作が 解けてしまったのでしょう 286 00:17:51,528 --> 00:17:55,699 そんな相手を わざわざ助けに行くなどと… 287 00:17:57,076 --> 00:17:58,243 あっ! 288 00:18:01,330 --> 00:18:02,539 愚かだ 289 00:18:03,874 --> 00:18:06,794 あまりにも… くっ… 290 00:18:08,879 --> 00:18:13,926 あの男は一体 何を考えているのだ! 291 00:18:17,846 --> 00:18:21,225 (リーン)とにかく 私たちも先生に加勢しましょう! 292 00:18:21,308 --> 00:18:22,518 お待ちください 293 00:18:22,601 --> 00:18:26,522 ノール殿は もう… 助かりません 294 00:18:26,605 --> 00:18:32,111 (ノール)このカエル… それほど力もなければ動きも遅い 295 00:18:32,194 --> 00:18:34,696 ゴブリンの方が はるかに手ごわかった 296 00:18:34,780 --> 00:18:37,908 リーンやイネスが来るまで凌(しの)げば 何とかなりそうだ 297 00:18:37,991 --> 00:18:39,368 なっ…! 298 00:18:41,203 --> 00:18:43,330 今よけたら 少年に当たってしまう! 299 00:18:46,500 --> 00:18:47,918 ハッ… 300 00:18:51,922 --> 00:18:53,715 これは… 301 00:18:55,509 --> 00:18:56,760 先生! 302 00:18:56,844 --> 00:19:00,013 あれがあの竜の 本当の恐ろしさなのです 303 00:19:00,097 --> 00:19:00,931 えっ? 304 00:19:03,600 --> 00:19:06,728 (ノール)毒だ… それも猛毒… 305 00:19:07,229 --> 00:19:10,774 めまいがする… 体が言うことを聞かない… 306 00:19:11,441 --> 00:19:13,944 さっきイネスが 何か言いかけていたが… 307 00:19:15,028 --> 00:19:19,199 ただのカエルではなく 毒ガエルだと言いたかったのか? 308 00:19:24,246 --> 00:19:25,873 あ… ハッ… 309 00:19:25,956 --> 00:19:29,001 あらゆる生き物に 黒き死をもたらす 310 00:19:29,084 --> 00:19:30,836 ゆえに“黒死竜” 311 00:19:33,422 --> 00:19:35,924 ノール先生! 312 00:19:36,008 --> 00:19:37,342 (イネス)行ってはなりません! 313 00:19:37,426 --> 00:19:39,595 次はもっと大きな瘴気(しょうき)がきます 314 00:19:39,678 --> 00:19:40,971 行かせてください! 315 00:19:41,054 --> 00:19:42,306 (イネス)なりません 316 00:19:42,389 --> 00:19:45,058 あなたをお守りするのが 私の役目です! 317 00:19:45,142 --> 00:19:46,101 なっ… 318 00:19:46,184 --> 00:19:48,395 (イネス)ここで どうにか攻撃を耐え 319 00:19:48,478 --> 00:19:51,273 王女だけでも 逃がすことができれば… 320 00:19:51,356 --> 00:19:53,066 まだ再起の目はある 321 00:19:53,692 --> 00:19:57,321 ご理解ください 国の存亡が懸かっているのです 322 00:19:57,404 --> 00:19:58,822 でも! 323 00:19:58,906 --> 00:20:00,199 (イネス)いずれにせよ 324 00:20:00,282 --> 00:20:03,493 あの瘴気は 一息吸っただけでも致命的 325 00:20:03,577 --> 00:20:05,704 癒聖(ゆせい) セインが ここにいたとしても 326 00:20:05,787 --> 00:20:07,789 もう治癒は難しいでしょう 327 00:20:07,873 --> 00:20:09,333 (リーン)そんな… 328 00:20:13,420 --> 00:20:16,089 (イネス)来ます! 早く私の後ろへ! 329 00:20:17,174 --> 00:20:20,594 今は とにかく ご自身が生き残ることだけを! 330 00:20:26,141 --> 00:20:27,267 浄化(ピュリファイ)! 331 00:20:31,104 --> 00:20:33,732 浄化が間に合わない… 332 00:20:33,815 --> 00:20:34,942 あっ? 333 00:20:35,025 --> 00:20:36,443 あっ! 334 00:20:37,486 --> 00:20:39,071 先生… 335 00:20:39,154 --> 00:20:40,030 {\an8}(力み声) 336 00:20:40,030 --> 00:20:44,493 {\an8}(力み声) 337 00:20:40,030 --> 00:20:44,493 (イネス)ノール殿 すまない… 私とて一介の戦士 338 00:20:44,576 --> 00:20:47,329 盾聖 ダンダルグに憧れて この道を選んだ 339 00:20:48,247 --> 00:20:51,541 目の前に 危機にひんした者があるなら守りたい 340 00:20:51,625 --> 00:20:53,085 だが今は… 341 00:20:56,797 --> 00:20:59,716 あっ… まさか! 342 00:21:02,302 --> 00:21:03,220 くっ… 343 00:21:05,305 --> 00:21:06,265 {\an8}(ノール)ぐふっ… 344 00:21:06,265 --> 00:21:06,932 {\an8}(ノール)ぐふっ… 345 00:21:06,265 --> 00:21:06,932 あの状態で? なお! 346 00:21:06,932 --> 00:21:07,683 あの状態で? なお! 347 00:21:07,683 --> 00:21:09,226 あの状態で? なお! 348 00:21:07,683 --> 00:21:09,226 {\an8}ぐはっ… 349 00:21:09,309 --> 00:21:14,272 こんな時あいつが… ノールがいてくれりゃあな 350 00:21:14,356 --> 00:21:16,275 そういうことか… 351 00:21:16,358 --> 00:21:17,109 {\an8}(荒い息) 352 00:21:17,109 --> 00:21:18,777 {\an8}(荒い息) 353 00:21:17,109 --> 00:21:18,777 (イネス)愚かなどではない… 354 00:21:18,777 --> 00:21:18,860 {\an8}(荒い息) 355 00:21:18,860 --> 00:21:21,363 {\an8}(荒い息) 356 00:21:18,860 --> 00:21:21,363 あれこそが 私がずっと憧れ 追い求めた姿 357 00:21:21,363 --> 00:21:23,407 あれこそが 私がずっと憧れ 追い求めた姿 358 00:21:23,907 --> 00:21:29,037 己の命を犠牲にしてでも 誰かを守り抜く 誠の“盾” 359 00:21:30,622 --> 00:21:33,291 だが もう… あの男は… 360 00:21:41,508 --> 00:21:42,801 ぐうっ… 361 00:21:44,761 --> 00:21:45,804 ぐおっ… 362 00:21:48,223 --> 00:21:51,935 (荒い息) 363 00:21:58,984 --> 00:22:00,444 これなら… 364 00:22:01,445 --> 00:22:04,865 やっぱり 何とかなりそうだな 365 00:22:11,038 --> 00:22:16,043 ♪~ 366 00:23:35,956 --> 00:23:40,961 {\an8}~♪