1 00:00:02,002 --> 00:00:05,105 (デリダス三世)ハァハァ ハァハァ ハァハァハァ…。 2 00:00:07,174 --> 00:00:09,676 ハァハァハァ…。 3 00:00:09,676 --> 00:00:22,523 ♬~ 4 00:00:22,523 --> 00:00:26,526 いまいましい… 実に いまいましい! 5 00:00:31,865 --> 00:00:34,034 (一同)あっ…。 陛下! 6 00:00:34,034 --> 00:00:36,536 どうなされたのです? そのお姿は。 7 00:00:36,536 --> 00:00:39,206 それに 他の者どもは…。 8 00:00:39,206 --> 00:00:42,209 無能どもめ! いくら よい物を与えようと➡ 9 00:00:42,209 --> 00:00:44,711 使いこなせなくては 意味がないではないか! 10 00:00:44,711 --> 00:00:48,715 (ランデウス)んっ…。 陛下 あれは 一体…。 11 00:00:48,715 --> 00:00:53,553 んっ? あっ! まっ… まさか! 12 00:00:53,553 --> 00:00:56,890 あれは 厄災の魔竜。 13 00:00:56,890 --> 00:01:01,161 なぜだ? 光の槍で殺したはずでは。 14 00:01:01,161 --> 00:01:04,498 まさか よみがえらせたというのか? 15 00:01:04,498 --> 00:01:08,001 そんなことが できるはずは… あっ! 16 00:01:08,001 --> 00:01:11,004 《デリダス三世:あの国には やつがいる。 17 00:01:11,004 --> 00:01:17,177 異常なまでの回復術を会得した 悪魔のような男 セイン。 18 00:01:17,177 --> 00:01:21,848 いや… だとしても あの竜を けしかけるなど 不可能だ。 19 00:01:21,848 --> 00:01:25,686 操っているとすれば 魔族?》 20 00:01:25,686 --> 00:01:29,356 んっ! あの男は どこだ? 21 00:01:29,356 --> 00:01:32,526 はい? 例の 異族使いだ。 22 00:01:32,526 --> 00:01:35,529 ルード殿ですか? なんでも 急用が出来たとかで➡ 23 00:01:35,529 --> 00:01:37,531 先ほど サレンツァへ。 24 00:01:37,531 --> 00:01:40,701 あの たぬきめが… 寝返ったか! 25 00:01:40,701 --> 00:01:44,371 んっ! うぅっ…。 なぜ 引き止めておかぬのだ!? 26 00:01:44,371 --> 00:01:46,373 へっ… 陛下が ルード殿には➡ 27 00:01:46,373 --> 00:01:49,042 特別待遇をと おっしゃったので… うっ! 28 00:01:49,042 --> 00:01:51,044 ああっ! 29 00:01:51,044 --> 00:01:53,380 ハァハァ…。 陛下 どうか お気を確かに。 30 00:01:53,380 --> 00:01:55,549 貴様も ぼ~っと突っ立っていないで➡ 31 00:01:55,549 --> 00:01:58,885 何か 手だてを講じたら どうだ? この でくのぼうめ! 32 00:01:58,885 --> 00:02:01,321 御意。 33 00:02:01,321 --> 00:02:06,493 おい あれを準備しろ。 あれと申しますと? 34 00:02:06,493 --> 00:02:09,997 神の雷だ。 (3人)神の雷!? 35 00:02:09,997 --> 00:02:11,999 早くしろ。 36 00:02:11,999 --> 00:02:15,168 おっ… お言葉ですが まだ あれは 試験段階で➡ 37 00:02:15,168 --> 00:02:18,505 出力が強すぎて 照準が まともに合わせられません。 38 00:02:18,505 --> 00:02:21,508 しかも こんな 街なかでの使用は 危険です! 39 00:02:21,508 --> 00:02:24,177 愚か者め! (3人)んっ…。 40 00:02:24,177 --> 00:02:27,180 (デリダス三世)目の前にあるものが わからぬのか? 41 00:02:27,180 --> 00:02:30,350 でっ… ですが 思わぬ 二次被害が出る可能性…。 42 00:02:30,350 --> 00:02:33,854 うっ… ああっ! 43 00:02:33,854 --> 00:02:35,856 うっ…。 あっ…。 44 00:02:35,856 --> 00:02:38,525 やれ 1発でいいのだ。 45 00:02:38,525 --> 00:02:40,694 撃てば あれは 沈む。 46 00:02:40,694 --> 00:02:45,032 照準が だめなら 砲身に魔力追尾を付与せよ。 47 00:02:45,032 --> 00:02:47,200 はい! 仰せのままに。 48 00:02:47,200 --> 00:02:49,536 哀れな竜め。 49 00:02:49,536 --> 00:02:53,540 今度は 跡形もなく 消し飛ばしてやる。 50 00:02:53,540 --> 00:02:57,544 照準を設定 方向一一二〇。 51 00:02:57,544 --> 00:03:01,548 仰角40度。 魔力追尾を付与。 52 00:03:05,986 --> 00:03:09,656 これこそが 我が国の技術の粋にして➡ 53 00:03:09,656 --> 00:03:13,660 この 賢帝 デリダス三世による 裁きの光だ! 54 00:03:18,331 --> 00:03:20,333 (ノール)パリイ! 55 00:03:26,173 --> 00:03:28,341 (側近たち)えっ? なっ… なんだ? 56 00:03:28,341 --> 00:03:31,011 神の雷が 軌道を変えて降ってきます! 57 00:03:31,011 --> 00:03:33,180 どうして そうなる? 58 00:03:33,180 --> 00:03:37,517 まっ… 魔力追尾のせいだ。 魔力炉が 新たな標的に。 59 00:03:37,517 --> 00:03:40,854 誰だ? そんな物を付与したのは。 愚か者め! 60 00:03:40,854 --> 00:03:42,856 (側近たち)あっ…。 61 00:03:42,856 --> 00:03:48,361 もう おしまいだ…。 あ~ これ以上 つきあいきれん! 62 00:03:48,361 --> 00:03:51,031 あとは 任せた! あっ! 上官命令だ! 63 00:03:51,031 --> 00:03:54,367 まっ… 待て! 補佐官 君が なんとかしろ。 64 00:03:54,367 --> 00:03:56,536 上官命令だ! えっ? 65 00:03:56,536 --> 00:03:59,539 ああ…。 あっ… ああ… うっ…。 66 00:03:59,539 --> 00:04:01,641 お世話になりました! 67 00:04:01,641 --> 00:04:04,544 貴様ら 許さんぞ! (3人)んっ…。 68 00:04:07,481 --> 00:04:10,817 んっ? 69 00:04:10,817 --> 00:04:14,321 ああ… やっ… やめ… やめてくれ。 70 00:04:14,321 --> 00:04:17,023 そこは… そこだけは! 71 00:04:20,327 --> 00:04:23,029 やっ… やめて…。 72 00:06:10,470 --> 00:06:13,306 ⦅カルー:すまない。 やつの姿を見失った。 73 00:06:13,306 --> 00:06:15,308 気配を探ってはいるが➡ 74 00:06:15,308 --> 00:06:17,978 何か 分厚い壁に阻まれているようだ。 75 00:06:17,978 --> 00:06:21,147 (レイン) 魔鉄製の建物に逃げ込んだか。 76 00:06:21,147 --> 00:06:23,149 (リーン)ノール先生。 77 00:06:23,149 --> 00:06:25,318 ああ… ぐっ! 78 00:06:25,318 --> 00:06:27,988 なっ…。 79 00:06:27,988 --> 00:06:29,990 何か来るぞ。 80 00:06:31,992 --> 00:06:34,995 (一同)あっ! 《さっきの光とは 桁違いだ!》 81 00:06:34,995 --> 00:06:38,498 よけて! (ロロ)間に合わない! (イネス)皆さん 私の後ろへ! 82 00:06:42,836 --> 00:06:45,538 ノール先生! パリイ! 83 00:06:53,179 --> 00:06:55,181 んっ…。 《よかった》 84 00:06:55,181 --> 00:06:59,352 あっ… うわ~! 先生! 85 00:06:59,352 --> 00:07:01,354 うぅっ!⦆ 86 00:07:04,457 --> 00:07:06,960 なっ… なんのつもりだ! 87 00:07:06,960 --> 00:07:09,629 手だてを講じろと おっしゃったのは あなたです。 88 00:07:09,629 --> 00:07:11,631 陛下。 貴様ら…。 89 00:07:11,631 --> 00:07:14,134 自分のやっていることが わかっているのか? 90 00:07:14,134 --> 00:07:16,970 これも 皇国の存続のため。 91 00:07:16,970 --> 00:07:21,141 やっ… やめ… たっ… 助けて! 誰か! 92 00:07:21,141 --> 00:07:24,311 もう ここに あなたに従う者はおりません。 93 00:07:24,311 --> 00:07:28,148 ご覚悟を。 うわ~! 94 00:07:28,148 --> 00:07:30,150 (十機衆たち)んっ!? 95 00:07:30,150 --> 00:07:33,153 ハァ… 助かった。 96 00:07:33,153 --> 00:07:35,155 んっ! 97 00:07:37,157 --> 00:07:41,661 あっ…。 ひぃ~! 《ノール:んっ? この金ピカ老人は…》 98 00:07:41,661 --> 00:07:45,332 んっ… 何者だ? 貴様! こやつを かばおうというのか? 99 00:07:45,332 --> 00:07:48,168 いや。 なら 邪魔をするな! 100 00:07:48,168 --> 00:07:50,670 事情は わからないが 落ち着け。 101 00:07:50,670 --> 00:07:53,340 パリイ! 102 00:07:53,340 --> 00:07:55,342 老人 伏せてくれ。 103 00:07:55,342 --> 00:07:59,679 あっ! ああ…。 いきなり 何をするんだ? 104 00:07:59,679 --> 00:08:01,614 (十機衆たち)んっ…。 手だれの傭兵だ。 105 00:08:01,614 --> 00:08:04,451 全員で かかるぞ。 待て 誤解だ。 106 00:08:04,451 --> 00:08:08,788 それ以外に この状況を どう解釈する!? 107 00:08:08,788 --> 00:08:11,124 パリイ! (十機衆たち)うわっ…。 108 00:08:11,124 --> 00:08:14,627 その男は 国を 取り返しのつかない状況にした。 109 00:08:14,627 --> 00:08:17,464 命をもって 償う必要がある。 110 00:08:17,464 --> 00:08:21,134 よく わからないが 話し合いで解決できないのか? 111 00:08:21,134 --> 00:08:23,136 それが できれば とっくに やってる! 112 00:08:23,136 --> 00:08:25,805 んっ? 《ノール:爆弾か?》 113 00:08:25,805 --> 00:08:28,141 危ない! ぐえっ…。 114 00:08:28,141 --> 00:08:30,143 あっ…。 115 00:08:32,812 --> 00:08:35,315 なぜ 寄ってたかって こんなことを? 116 00:08:35,315 --> 00:08:38,651 相手は 老人だぞ! いや 今のは お前だろ。 117 00:08:38,651 --> 00:08:42,155 というか あれは お前らの皇帝ではないのか? 118 00:08:42,155 --> 00:08:44,491 理屈が さっぱり わからないな。 119 00:08:44,491 --> 00:08:46,993 貴様には わからずともよい。 120 00:08:46,993 --> 00:08:50,997 あっ… 危ない! うわ~! 121 00:08:50,997 --> 00:08:53,833 うぅっ! ぐわっ…。 122 00:08:53,833 --> 00:08:56,836 やめるんだ。 お前は 何がしたい? 123 00:08:56,836 --> 00:09:00,607 自分の手で始末したいのか? そんなわけないだろう。 124 00:09:00,607 --> 00:09:02,942 いずれ 放っておいても お迎えが来る年齢だ。 125 00:09:02,942 --> 00:09:04,944 それでは だめなのか? 126 00:09:04,944 --> 00:09:07,447 我らには 一刻の猶予もないのだ。 127 00:09:07,447 --> 00:09:10,116 敵は すでに 国内に攻め込んできている。 128 00:09:10,116 --> 00:09:13,119 それも あの 厄災の魔竜を 引き連れてだ! 129 00:09:13,119 --> 00:09:15,622 攻め込む? だからこそ➡ 130 00:09:15,622 --> 00:09:18,625 我らに戦意がないことを 示す必要がある。 131 00:09:18,625 --> 00:09:22,295 この男の首を差し出さねば 我が国は…。 132 00:09:22,295 --> 00:09:24,798 我が国は! 133 00:09:24,798 --> 00:09:27,133 (セイン)お待ちなさい。 (十機衆たち)あっ…。 134 00:09:27,133 --> 00:09:31,971 お気遣いには 感謝しますが その必要はありませんよ。 135 00:09:31,971 --> 00:09:36,142 死人は 罪を償うことは できませんからね。 136 00:09:36,142 --> 00:09:40,980 来てくれたのか。 よかった。 先生 ご無事で。 137 00:09:40,980 --> 00:09:44,818 ああ。 死ぬかと思ったが 運が よかった。 138 00:09:44,818 --> 00:09:47,487 あの方々は もしや…。 ああ。 139 00:09:47,487 --> 00:09:51,825 ノール殿 ここから先は 我々に 任せていただけないだろうか。 140 00:09:51,825 --> 00:09:54,494 話し合いで済めば それに越したことはない。 141 00:09:54,494 --> 00:09:57,831 どうやら 俺の話は 聞いてくれないようだからな。 142 00:09:57,831 --> 00:10:00,333 恩に着る。 リーン 戻って➡ 143 00:10:00,333 --> 00:10:03,503 ノール殿の治療をして差し上げろ。 んっ…。 144 00:10:03,503 --> 00:10:06,005 参りましょう ノール先生。 145 00:10:06,005 --> 00:10:08,508 ああ あとは よろしく頼む。 146 00:10:10,677 --> 00:10:13,680 さて… 久々に お目にかかる。 147 00:10:13,680 --> 00:10:17,016 十機衆の皆様方。 レイン王子。 148 00:10:17,016 --> 00:10:19,519 どうか その剣を収めていただきたい。 149 00:10:19,519 --> 00:10:22,522 我々は まず その男と話がしたいのだ。 150 00:10:22,522 --> 00:10:27,026 ひぃ… たしゅ… 許して。 151 00:10:27,026 --> 00:10:32,198 許す? 今 貴公は 許してほしいと言ったのか? 152 00:10:32,198 --> 00:10:35,201 ああ もちろん 許すつもりだ。 153 00:10:35,201 --> 00:10:37,203 ほっ… ほんと? ならば…。 154 00:10:37,203 --> 00:10:41,207 我が国で 行方不明になった者 23名。 155 00:10:41,207 --> 00:10:43,710 はぁ? 崩れた家屋の➡ 156 00:10:43,710 --> 00:10:46,379 下敷きになった者 19名。 157 00:10:46,379 --> 00:10:48,882 火災で焼け死んだ者 13名。 158 00:10:48,882 --> 00:10:52,051 がれきで けがをした者 38名。 159 00:10:52,051 --> 00:10:55,388 加えて 街なかに解き放たれた魔物に➡ 160 00:10:55,388 --> 00:10:57,557 全身を引き裂かれ 砕かれ➡ 161 00:10:57,557 --> 00:11:02,328 見るも無残な肉片に変えられた者 127名。 162 00:11:02,328 --> 00:11:06,666 以上が 我が国における犠牲者の総数だ。 163 00:11:06,666 --> 00:11:09,502 あくまで 把握できているかぎりだがな。 164 00:11:09,502 --> 00:11:13,006 そっ… それが どうしたというのだ? 165 00:11:13,006 --> 00:11:16,676 先ほど 言ったとおり 俺は 許すつもりだ。 166 00:11:16,676 --> 00:11:19,512 もし 貴公が 今 述べた すべての者と➡ 167 00:11:19,512 --> 00:11:23,850 同じだけの苦痛を 受け入れるのであればな。 168 00:11:23,850 --> 00:11:25,852 ああ… ああああ…。 169 00:11:25,852 --> 00:11:31,357 その上で 終戦と賠償のための 国家間の話し合いに移りたい。 170 00:11:31,357 --> 00:11:33,860 この提案 異議ある者は いるか? 171 00:11:33,860 --> 00:11:36,529 (十機衆たち)異議なし! まっ… 待て! 172 00:11:36,529 --> 00:11:40,366 それは 一体 どういう…。 「同じだけ」とは? 173 00:11:40,366 --> 00:11:42,702 ご心配なさらず。 同じといっても➡ 174 00:11:42,702 --> 00:11:44,704 死にはしませんから。 175 00:11:44,704 --> 00:11:49,208 たとえ 脚が もげようと 内臓が潰れようと➡ 176 00:11:49,208 --> 00:11:52,045 最後には ちゃんと 話し合いができるぐらいには➡ 177 00:11:52,045 --> 00:11:54,714 回復して差し上げますから。 178 00:11:54,714 --> 00:11:57,717 たっ… 助け… ああ…。 179 00:11:57,717 --> 00:12:00,820 たとえ 苦痛に耐え切れず 気絶したとしても➡ 180 00:12:00,820 --> 00:12:05,992 俺が目覚めさせてやる。 思う存分 泣き叫ぶといい。 181 00:12:05,992 --> 00:12:09,329 だっ!? ゆっ… 許して…。 うぅっ…。 182 00:12:09,329 --> 00:12:12,332 あっ… ああっ あっ あっ…。 勘違いしないでいただきたい。 183 00:12:12,332 --> 00:12:16,502 我々も やりたくて こんなことをするのではない。 184 00:12:16,502 --> 00:12:19,505 ひぃ…。 (レイン)今 我々が 貴公に望むのは➡ 185 00:12:19,505 --> 00:12:23,509 我が国の民が受けた痛みを ちゃんと 知ってもらうこと。 186 00:12:23,509 --> 00:12:27,013 たった それだけで 済ませてやろうというのだ。 187 00:12:27,013 --> 00:12:30,016 うわっ! うっ うぅっ あっ…。 なんとも 我が国は➡ 188 00:12:30,016 --> 00:12:33,519 慈悲深い… だろ? うっ… うぅっ…。 189 00:12:42,528 --> 00:12:45,698 ありがとう。 だいぶ 体が軽くなった。 190 00:12:45,698 --> 00:12:48,534 よかったです 先生。 (2人)んっ? 191 00:12:48,534 --> 00:12:53,373 この光景は さっきの光が落ちたからか? 192 00:12:53,373 --> 00:12:55,375 おっしゃるとおりです。 193 00:12:55,375 --> 00:12:58,544 先生が はじかれた 強い魔力光は 分裂し➡ 194 00:12:58,544 --> 00:13:00,480 皇都に降り注ぎました。 195 00:13:00,480 --> 00:13:02,982 そうか。 すまないことをしたな。 196 00:13:02,982 --> 00:13:05,318 お気になさることはありません。 197 00:13:05,318 --> 00:13:08,321 先生は 私たちを 守ってくださったのですから。 198 00:13:08,321 --> 00:13:10,490 そうは 言ってもな。 199 00:13:10,490 --> 00:13:12,492 誰か死んだのではないか? 200 00:13:12,492 --> 00:13:14,494 その心配は いらないと思います。 201 00:13:14,494 --> 00:13:18,331 破壊された施設は 主に 魔力炉らしいので。 202 00:13:18,331 --> 00:13:22,168 魔力炉? はい。 空間魔力密度が高く➡ 203 00:13:22,168 --> 00:13:25,171 そもそも 人が立ち入ることの できない施設です。 204 00:13:25,171 --> 00:13:28,174 そうか… なら いいんだな? 205 00:13:28,174 --> 00:13:32,345 もちろん 住民の生活に 影響は出るでしょうが➡ 206 00:13:32,345 --> 00:13:35,048 私たちの国ほどでは ありませんから。 207 00:13:37,183 --> 00:13:39,686 あっ… お兄様。 208 00:13:43,022 --> 00:13:45,525 (リーン) では もう 終わったのですね? 209 00:13:45,525 --> 00:13:48,194 (レイン)ああ 今後は お互いの復興に向けた➡ 210 00:13:48,194 --> 00:13:50,196 戦後の調整が始まる。 211 00:13:50,196 --> 00:13:54,200 ついさっき 始まったと思った 戦争が もう終わったのか。 212 00:13:54,200 --> 00:13:57,870 だったら 初めから 話し合いで 解決すれば よかったのに。 213 00:13:57,870 --> 00:14:00,139 (セイン/レイン/カルー/リーン)あっ…。 214 00:14:00,139 --> 00:14:03,476 じゃあ あの老人… 皇帝は? 215 00:14:03,476 --> 00:14:06,312 本人の希望で 退位することになった。 216 00:14:06,312 --> 00:14:08,815 後継者は 恐らく 皇帝の孫が➡ 217 00:14:08,815 --> 00:14:12,151 選ばれることになるだろう。 孫か。 218 00:14:12,151 --> 00:14:14,987 今年で まだ 10歳だそうだ。 219 00:14:14,987 --> 00:14:19,659 当然 後見人を立てることになる。 先ほどの十機衆をな。 220 00:14:19,659 --> 00:14:22,328 あの10人が? 221 00:14:22,328 --> 00:14:26,165 ノール殿で よろしいか? ああ。 222 00:14:26,165 --> 00:14:28,334 先ほどは すまなかった。 223 00:14:28,334 --> 00:14:31,671 こちらの誤解で やいばを 向けたことを 謝罪したい。 224 00:14:31,671 --> 00:14:34,507 償えることなら なんでもさせてくれ。 225 00:14:34,507 --> 00:14:37,510 気にしていないし 償いなど いらないぞ。 226 00:14:37,510 --> 00:14:40,346 それより 寄ってたかって 老人1人を痛めつけるのは➡ 227 00:14:40,346 --> 00:14:42,348 どうかと思うぞ。 228 00:14:42,348 --> 00:14:44,851 ああ 恥ずべきことだと感じている。 229 00:14:44,851 --> 00:14:48,020 あのとき もし 貴殿が 止めに入ってくれなければ➡ 230 00:14:48,020 --> 00:14:51,524 我が国は 泥沼の内戦に 身を投じることになっていた。 231 00:14:51,524 --> 00:14:54,193 心からの礼を述べたい。 あっ いや➡ 232 00:14:54,193 --> 00:14:56,696 そこまで言われるようなことは していない。 233 00:14:56,696 --> 00:14:59,198 むしろ 俺は 助けられたほうだぞ。 234 00:14:59,198 --> 00:15:01,467 えっ? 竜の背中から飛び降りたときは➡ 235 00:15:01,467 --> 00:15:03,469 死ぬかと思ったが➡ 236 00:15:03,469 --> 00:15:07,974 運よく そこに床があったおかげで 助かったんだからな。 237 00:15:07,974 --> 00:15:10,643 運よく 床が…。 238 00:15:10,643 --> 00:15:12,979 ブッ… ハッ… ハハハハ! 239 00:15:12,979 --> 00:15:15,982 貴殿は 本当に おもしろい男だな。 240 00:15:15,982 --> 00:15:18,818 わかった。 そういうことにさせてもらう。 241 00:15:18,818 --> 00:15:21,821 だが 覚えていてくれ。 んっ? 242 00:15:21,821 --> 00:15:25,825 今後 我々は 貴殿に どんな助力も惜しまない。 243 00:15:25,825 --> 00:15:28,661 何か 力になれることがあれば 言ってくれ。 244 00:15:28,661 --> 00:15:31,330 命を賭して 助けに向かおう。 245 00:15:31,330 --> 00:15:33,100 大げさだな。 俺は 大丈夫だ。 246 00:15:33,100 --> 00:15:36,002 遠慮は いらない。 247 00:15:36,002 --> 00:15:40,173 それより 街を こんなにして すまない。 248 00:15:40,173 --> 00:15:44,010 ノール先生。 心配には及ばない。 249 00:15:44,010 --> 00:15:47,680 今のところ 死人や けが人などの 報告は 来ていない。 250 00:15:47,680 --> 00:15:50,016 それを言うなら 条約を 反故にして➡ 251 00:15:50,016 --> 00:15:54,687 貴国に攻め込んだ 我が国のほうが ずっと 罪は重い。 252 00:15:54,687 --> 00:15:57,857 でも 何か 俺に できることがあれば 言ってくれ。 253 00:15:57,857 --> 00:15:59,859 がれきの撤去くらいなら 手伝おう。 254 00:15:59,859 --> 00:16:03,462 本気か? 貴殿は どこまでも お人よしなのだな。 255 00:16:03,462 --> 00:16:05,465 ハハハハハ! 256 00:16:05,465 --> 00:16:09,135 (鳴き声) 257 00:16:09,135 --> 00:16:12,138 「退屈だから もう帰りたい」 だって。 258 00:16:15,141 --> 00:16:17,143 では 失礼する。 259 00:16:17,143 --> 00:16:19,479 今後の やり取りは 使者を通して 行おう。 260 00:16:19,479 --> 00:16:22,481 ああ。 どうか 無事な帰国を。 261 00:16:22,481 --> 00:16:24,484 そういえば…。 262 00:16:24,484 --> 00:16:26,486 ノール殿。 んっ? 263 00:16:26,486 --> 00:16:28,988 名乗りもせず 失礼した。 264 00:16:28,988 --> 00:16:33,659 私は 魔導皇国 十機衆の ランデウスという。 265 00:16:33,659 --> 00:16:36,662 わかった。 ラン… ランデウスだな。 266 00:16:36,662 --> 00:16:39,999 覚えた! たぶん…。 267 00:16:39,999 --> 00:16:43,669 また いずれ どこかで会えるのを 楽しみにしている。 268 00:16:43,669 --> 00:16:45,838 ああ またな。 269 00:16:45,838 --> 00:16:47,840 じゃあ 飛ぶよ。 270 00:16:47,840 --> 00:16:58,017 ♬~ 271 00:16:58,017 --> 00:17:01,287 ロロ 頼む。 んっ? 272 00:17:01,287 --> 00:17:05,458 帰りは 低めに飛んでくれないか。 273 00:17:05,458 --> 00:17:07,460 うん わかった。 274 00:17:07,460 --> 00:17:10,630 《ノール先生 この国の被害状況を➡ 275 00:17:10,630 --> 00:17:12,632 気にしていらっしゃるのですね。 276 00:17:12,632 --> 00:17:14,967 なんという 器の大きな お方。 277 00:17:14,967 --> 00:17:16,969 私も見習わなければ…》 278 00:17:16,969 --> 00:17:19,138 あっ… ああ…。 279 00:17:19,138 --> 00:17:23,142 (レイン) 一同 無事 帰還いたしました。 280 00:17:23,142 --> 00:17:25,478 戦争は これで 終結します。 281 00:17:25,478 --> 00:17:27,813 (クレイス)苦労をかけたな レイン。 282 00:17:27,813 --> 00:17:30,650 詳しい報告は あとで聞くとして➡ 283 00:17:30,650 --> 00:17:33,653 その前に 恩人に 礼をせねばならん。 284 00:17:33,653 --> 00:17:37,657 はい。 ノール殿は 望外の活躍を見せてくれました。 285 00:17:37,657 --> 00:17:39,992 その功績に見合った褒賞を。 286 00:17:39,992 --> 00:17:41,994 褒賞? いや いらないぞ。 287 00:17:41,994 --> 00:17:43,996 何!? (レイン/リーン)あっ…。 288 00:17:43,996 --> 00:17:47,333 気持ちは ありがたいんだが 俺は 特に 困っていない。 289 00:17:47,333 --> 00:17:50,336 いっ… いやいや そんなわけにはいかんだろう。 290 00:17:50,336 --> 00:17:53,172 今回ばかりは ちゃんと 受け取ってもらわねば➡ 291 00:17:53,172 --> 00:17:56,175 他の者にも 示しがつかんのだ。 292 00:17:56,175 --> 00:17:59,845 そう言われてもな…。 《本当に ここの家族は➡ 293 00:17:59,845 --> 00:18:02,448 いらないと言うのに 押しつけたがるな》 294 00:18:02,448 --> 00:18:04,951 あっ…。 295 00:18:04,951 --> 00:18:08,120 いや やっぱり 頼みたいことが 1つ あった。 296 00:18:08,120 --> 00:18:10,456 おっ… おお! そうか そうか。 297 00:18:10,456 --> 00:18:12,792 では 遠慮なく 言ってくれ。 298 00:18:12,792 --> 00:18:15,628 実は この子のことを頼みたいんだが。 299 00:18:15,628 --> 00:18:18,130 えっ 何? 僕? 300 00:18:20,132 --> 00:18:22,635 その子は 魔族の子だな? 301 00:18:22,635 --> 00:18:25,471 ああ。 身寄りがないらしくてな。 302 00:18:25,471 --> 00:18:28,307 商人の一団に 置いていかれたそうだ。 303 00:18:28,307 --> 00:18:31,310 では 貴殿の望みというのは…。 304 00:18:31,310 --> 00:18:34,814 この子を 王都で 他の住民と同じ➡ 305 00:18:34,814 --> 00:18:37,984 普通の生活を できるようにしてほしい。 306 00:18:37,984 --> 00:18:42,321 えっ…。 《一緒に暮らすことも考えたが➡ 307 00:18:42,321 --> 00:18:45,491 俺のような 収入の不安定な人間よりは➡ 308 00:18:45,491 --> 00:18:48,661 お金持ちの家に 世話になったほうがいい》 309 00:18:48,661 --> 00:18:50,830 ノール先生。 310 00:18:50,830 --> 00:18:54,667 前に 俺に 家と土地をやると 言っていたな? 311 00:18:54,667 --> 00:18:57,003 それくらいの物でかまわない。 312 00:18:57,003 --> 00:18:59,672 できれば 衣服と食事もあるといい。 313 00:18:59,672 --> 00:19:01,941 なるほど… となると➡ 314 00:19:01,941 --> 00:19:06,112 その少年は 王国の民となることが必要だが➡ 315 00:19:06,112 --> 00:19:08,614 そなたが望むのは そういうことか? 316 00:19:08,614 --> 00:19:11,784 この子には 何度も 命を助けてもらった。 317 00:19:11,784 --> 00:19:14,620 あの 大きな竜が 言うことを聞いてくれたのも➡ 318 00:19:14,620 --> 00:19:18,124 この子がいたからだ。 違うよ! あれは ノールが…。 319 00:19:18,124 --> 00:19:20,459 謙遜しなくていいぞ。 320 00:19:20,459 --> 00:19:24,296 ロロがいなければ 戦争は すぐには終わらなかっただろう。 321 00:19:24,296 --> 00:19:26,298 俺の望みは それだけだ。 322 00:19:26,298 --> 00:19:29,635 んっ…。 《よりによって そう来るとは。 323 00:19:29,635 --> 00:19:31,971 魔族を受け入れるということは➡ 324 00:19:31,971 --> 00:19:36,642 彼らを神敵扱いする ミスラ教国との関係にも 亀裂が…》 325 00:19:36,642 --> 00:19:38,644 (ノール)言っておくが…。 んっ? 326 00:19:38,644 --> 00:19:41,480 それ以外は 何も いらないぞ。 327 00:19:41,480 --> 00:19:45,317 俺なんかに渡す物があるなら 他のことに使ってくれ。 328 00:19:45,317 --> 00:19:47,486 家をなくして 困っている人も➡ 329 00:19:47,486 --> 00:19:49,655 たくさん いるだろう。 (リーン/イネス)あっ…。 330 00:19:49,655 --> 00:19:52,158 今 それ以外の どこに 財貨が必要だというんだ? 331 00:19:52,158 --> 00:19:54,160 (レイン/セイン)あっ…。 んっ…。 332 00:19:54,160 --> 00:19:57,329 それも そうだな…。 333 00:19:57,329 --> 00:20:00,666 本当に 全くもって そのとおりだ。 334 00:20:00,666 --> 00:20:03,502 ハハハハハハハハハハ! (リーン/イネス)あっ…。 335 00:20:03,502 --> 00:20:05,838 (クレイス)ハハハハハハハハハハハハ! フフッ…。 336 00:20:05,838 --> 00:20:09,008 《本当に よく笑う中年だ》 (クレイス)ハハハハハハハハハ! 337 00:20:09,008 --> 00:20:11,010 あっ…。 338 00:20:13,179 --> 00:20:16,849 ⦅《もしも 死んで 生まれ変われるとしたら➡ 339 00:20:16,849 --> 00:20:21,020 次は あまり ひどく 殴られませんように。 340 00:20:21,020 --> 00:20:25,357 少しくらい 誰かの役に立てますように。 341 00:20:25,357 --> 00:20:29,528 それから おいしい ごはんという物を➡ 342 00:20:29,528 --> 00:20:35,034 一度でいいから 食べられますように》⦆ 343 00:20:35,034 --> 00:20:37,036 あっ…。 344 00:20:42,374 --> 00:20:44,376 あっ…。 345 00:20:46,378 --> 00:20:48,380 これから しばらくの間➡ 346 00:20:48,380 --> 00:20:51,383 私は 君と一緒に 暮らすことになった。 347 00:20:51,383 --> 00:20:54,386 よろしく ロロ。 348 00:20:56,722 --> 00:20:58,891 んっ? (イネス)どうした? 349 00:20:58,891 --> 00:21:02,495 せっかく 用意してもらったのに 早く食べないと 冷めてしまうぞ。 350 00:21:02,495 --> 00:21:05,998 えっ? これ 食べられるの? 351 00:21:05,998 --> 00:21:09,001 食べられるも何も これが 食事だ。 352 00:21:09,001 --> 00:21:11,337 もしかして 苦手な食材があるのか? 353 00:21:11,337 --> 00:21:13,339 んっ… ううん。 354 00:21:13,339 --> 00:21:15,841 あっ…。 355 00:21:15,841 --> 00:21:19,512 これが ごはん? 356 00:21:19,512 --> 00:21:21,847 ほら 遠慮は いらないぞ。 357 00:21:21,847 --> 00:21:24,183 何を食べても 誰も怒ったりしない。 358 00:21:24,183 --> 00:21:26,352 好きなだけ 食べてくれ。 359 00:21:26,352 --> 00:21:31,023 じゃあ… いただきます。 360 00:21:31,023 --> 00:21:33,025 んっ…。 361 00:21:33,025 --> 00:21:35,327 あっ… 軟らかい? 362 00:21:40,533 --> 00:21:42,868 んっ! 363 00:21:42,868 --> 00:21:46,872 んっ? どうした? 364 00:21:54,713 --> 00:21:56,916 おいしい…。 365 00:22:06,492 --> 00:22:10,296 そんなに急がなくても 誰にも取られないぞ。 366 00:22:12,331 --> 00:22:14,333 うん。