1 00:00:03,670 --> 00:00:05,672 (エミリア)ユリウスは ちゃんと ここで➨ 2 00:00:05,672 --> 00:00:09,843 傷が治るまで休んでること! 絶対の絶対! 3 00:00:09,843 --> 00:00:12,512 (スバル)だってよ。 (ユリウス)無論だ。 4 00:00:12,512 --> 00:00:16,517 すでに 君やエミリア様には 迷惑をかけ過ぎている。 5 00:00:16,517 --> 00:00:18,518 この期に及んで 言いつけに逆らう➨ 6 00:00:18,518 --> 00:00:20,687 恥知らずな行いは できない。 7 00:00:20,687 --> 00:00:22,689 素直に従うとも。 8 00:00:22,689 --> 00:00:25,359 わかったのひと言で いいところを…。 9 00:00:25,359 --> 00:00:28,695 ほんと そう! 私たちのことは いいの。 10 00:00:28,695 --> 00:00:31,365 安静にしてなきゃだめ って お話! 11 00:00:31,365 --> 00:00:34,034 迷惑は いくらでも かけていいのよ。 12 00:00:34,034 --> 00:00:36,370 仲間なんだもの。 あっ…。 13 00:00:36,370 --> 00:00:39,873 パトラッシュちゃん ユリウスのこと お願いね。 14 00:00:39,873 --> 00:00:42,209 もしも また 何か変なことがあったら➨ 15 00:00:42,209 --> 00:00:44,711 私たちを呼んで。 (パトラッシュの鳴き声) 16 00:00:44,711 --> 00:00:46,713 ほれ 見ろ。 パトラッシュも➨ 17 00:00:46,713 --> 00:00:51,218 「次は 絶対に うぬを逃がさぬ」 と仰せだ。 18 00:00:51,218 --> 00:00:53,220 なぜか 本当に そう言っているように➨ 19 00:00:53,220 --> 00:00:55,389 見えてくるから 不思議なものだね。 20 00:00:55,389 --> 00:00:59,059 淑女だから 語尾は 「ですわ」かもしれないけどな。 21 00:00:59,059 --> 00:01:02,162 フフッ…。 22 00:01:02,162 --> 00:01:05,832 おとなしく 治療に 専念させてもらうとするよ。 23 00:01:05,832 --> 00:01:08,335 こうして 乙女たちに囲まれ➨ 24 00:01:08,335 --> 00:01:12,005 悠々と静養するのも ぜいたくなことだからね。 25 00:01:12,005 --> 00:01:15,309 ヘッ! 調子 出てきたじゃねえか。 26 00:01:30,691 --> 00:01:33,026 (ベアトリス)ユリウスは 平気そうかしら? 27 00:01:33,026 --> 00:01:36,363 安心しろ。 とりあえず 峠は越したっぽい。 28 00:01:36,363 --> 00:01:38,365 (ラム)暴食のことを含めても➨ 29 00:01:38,365 --> 00:01:41,201 ああした行いをしない人と 思っていたのだけど。 30 00:01:41,201 --> 00:01:44,705 そりゃあ 俺も同意見だが…。 31 00:01:44,705 --> 00:01:48,709 あっ… あいつが やらかしたのは 男のはしかみたいなもんだから。 32 00:01:48,709 --> 00:01:53,380 勝手な行動で 全員の挑戦が 失敗するかもしれなかったのよ? 33 00:01:53,380 --> 00:01:56,550 そうなっていた場合 2層にいる試験官が➨ 34 00:01:56,550 --> 00:01:59,386 こちらを 無事に帰してくれるかも怪しい。 35 00:01:59,386 --> 00:02:02,823 そこの えせ賢者も含めて。 36 00:02:02,823 --> 00:02:06,660 (シャウラ)あ~し? えせ賢者って マジ 心外っす! 37 00:02:06,660 --> 00:02:09,496 賢者なんて あ~しが 名乗ったわけじゃないっす! 38 00:02:09,496 --> 00:02:13,500 あ~しの名前は お師様が 付けてくれた シャウラだけっす! 39 00:02:13,500 --> 00:02:16,503 お師様一筋っす! アハッ! ハハハ…。 40 00:02:16,503 --> 00:02:18,672 だそうよ。 えっ? いちずなことね。 41 00:02:18,672 --> 00:02:22,342 とにかく! 今回は 致命的にならなかった。 42 00:02:22,342 --> 00:02:25,178 それで よしとしてくれ。 フン! 43 00:02:25,178 --> 00:02:28,515 ラムは ただ 他人に 足を引かれたくないだけよ。 44 00:02:28,515 --> 00:02:31,685 (メィリィ)2人とも けんかしたいだけなの? あっ…。 45 00:02:31,685 --> 00:02:34,688 私も つきあいきれないんだけど。 46 00:02:34,688 --> 00:02:38,025 んっ… だな。 47 00:02:38,025 --> 00:02:40,861 ここは ひとまず 俺たちの話し合いだ。 48 00:02:40,861 --> 00:02:43,196 ユリウスの傷が癒えるまでに➨ 49 00:02:43,196 --> 00:02:46,700 第2の試験の突破の方法を 見つけ出さなくちゃいけない。 50 00:02:46,700 --> 00:02:49,703 エミリア様が 試験官に認められたのは➨ 51 00:02:49,703 --> 00:02:55,375 相手の譲歩を引きずり出して その上で 条件を満たしたから。 52 00:02:55,375 --> 00:02:58,879 かなり 試験の突破条件は 浮ついてるわね。 53 00:02:58,879 --> 00:03:02,649 これは 3層とは別の意味で 意地悪な試験だよな。 54 00:03:02,649 --> 00:03:04,651 (シャウラ)いいじゃないっすか! あっ…。 55 00:03:04,651 --> 00:03:07,320 そんなに焦らなくても ゆっくり やってったら。 56 00:03:07,320 --> 00:03:11,324 ゆっくりっつってもな…。 お師様たちがいたいだけ➨ 57 00:03:11,324 --> 00:03:14,828 ずっと ずっと ず~っと いてくれたらいいっすよ! 58 00:03:14,828 --> 00:03:18,165 えっ!? んっ! あ~しは 何百年も➨ 59 00:03:18,165 --> 00:03:21,001 お師様が来てくれるのを 待ってたんすから。 60 00:03:21,001 --> 00:03:24,337 それは…。 いくらでも時間をかけて➨ 61 00:03:24,337 --> 00:03:27,841 試験を 順当に クリアしてくれてったらいいっす。 62 00:03:27,841 --> 00:03:32,679 あ~しは それを ず~っと見守ってるっす。 63 00:03:32,679 --> 00:03:36,349 あっ…。 (シャウラ)何日 何年 何百年でも。 64 00:03:36,349 --> 00:03:40,854 ここで あ~しと一緒に 楽しくやっていったらいいっすよ。 65 00:03:40,854 --> 00:03:43,356 シャウラ…。 66 00:03:43,356 --> 00:03:47,661 えっ! あっ? (おなかの鳴る音) 67 00:03:51,364 --> 00:03:53,867 お~! うまそうっす! 68 00:03:53,867 --> 00:03:57,037 (ベアトリス)そっ…。 フッ… この2日➨ 69 00:03:57,037 --> 00:04:00,307 俺が寝込んでる間は 不安だったろうからな。 70 00:04:00,307 --> 00:04:03,643 今日は安心して べたべた 甘えてくれていいからな。 71 00:04:03,643 --> 00:04:06,146 ばかなこと 言ってるんじゃないのよ。 72 00:04:06,146 --> 00:04:08,482 んっ? (ベアトリス) これは スバルが寝込んでる間➨ 73 00:04:08,482 --> 00:04:12,486 サボっていた分のマナ徴収を 多めにしてるだけかしら。 74 00:04:12,486 --> 00:04:15,322 とは言いつつ マナ徴収しない間も➨ 75 00:04:15,322 --> 00:04:18,158 寝込んでる俺の手を 握ってたってのは? 76 00:04:18,158 --> 00:04:20,160 んっ… うっ…。 77 00:04:20,160 --> 00:04:22,496 それは マナと関係なく➨ 78 00:04:22,496 --> 00:04:26,333 ベティーの心の充足のためだから 関係ないのよ。 79 00:04:26,333 --> 00:04:28,668 よ~し ベア子。 俺のことは いい! 80 00:04:28,668 --> 00:04:31,838 ぐんぐん 俺からマナを吸って 肥え太れ! うわっ! 81 00:04:31,838 --> 00:04:34,841 べっ… 別に たくさん マナ徴収しても➨ 82 00:04:34,841 --> 00:04:37,677 ベティーは ぶくぶく太ったりしないかしら! 83 00:04:37,677 --> 00:04:40,847 (エミリア)はいはい。 んっ? 2人とも そこまで。 84 00:04:40,847 --> 00:04:42,849 さあ ごはんにしましょう。 85 00:04:42,849 --> 00:04:46,019 今日は 私とラムで準備しました。 86 00:04:46,019 --> 00:04:49,523 あとで ユリウスに持ってってあげないとね。 87 00:04:49,523 --> 00:04:54,027 あん! んっ! ハァハァ… あん! んっ… う~ん! 88 00:04:54,027 --> 00:04:57,531 それにしても… 想像ついてたけど➨ 89 00:04:57,531 --> 00:05:00,467 お前の食べ方 品が かけらもないな。 90 00:05:00,467 --> 00:05:02,803 そんなに おなかがすいてたの? 91 00:05:02,803 --> 00:05:06,306 減ってたってより これが うますぎるっす! 92 00:05:06,306 --> 00:05:09,476 ふだん 何 食ってんだ? (シャウラ)魔獣とかっす。 93 00:05:09,476 --> 00:05:11,812 あの巨大蚯蚓 食ってたのかよ! 94 00:05:11,812 --> 00:05:14,481 (シャウラ)んっ… 熊とか馬とかも食ってたっす。 95 00:05:14,481 --> 00:05:18,818 んっ… あ~し あんまし 食に 執着ないと思ってたっすけど➨ 96 00:05:18,818 --> 00:05:20,820 この味のためなら 半魔に弟子入りすんのも➨ 97 00:05:20,820 --> 00:05:22,822 いとわねえっす! 98 00:05:22,822 --> 00:05:26,326 弟子入りって 私に? 料理の? 99 00:05:26,326 --> 00:05:28,495 あ~しも 料理の腕 上げて➨ 100 00:05:28,495 --> 00:05:34,334 お師様の胃袋を ギュッと つかんで 「今夜は寝かさないぜ」っす! 101 00:05:34,334 --> 00:05:36,336 野心が だだ漏れね。 102 00:05:39,339 --> 00:05:41,341 (ベアトリス)スバル ベティーは➨ 103 00:05:41,341 --> 00:05:44,177 エミリアたちと一緒に竜車にいるのよ。 104 00:05:44,177 --> 00:05:47,347 おう わかった。 夜更かしするなよ。 105 00:05:47,347 --> 00:05:50,684 背が伸びなくなると 小さいままになって…。 106 00:05:50,684 --> 00:05:52,853 ハッ! それ かわいいな。 107 00:05:52,853 --> 00:05:56,690 よし 夜更かししろ ベア子。 はぁ~あ。 108 00:05:56,690 --> 00:06:01,795 心配しなくても ベティーは これ以上 大きくなったりしないかしら。 109 00:06:01,795 --> 00:06:04,297 ずっと かわいいままなのよ。 110 00:06:04,297 --> 00:06:06,967 だから 早く寝ても へっちゃらかしら。 111 00:06:06,967 --> 00:06:11,805 エミリアたん ベア子を よろしく。 うん。 また あしたね。 112 00:06:11,805 --> 00:06:14,007 スバルも あんまり 夜更かししちゃだめよ。 113 00:06:21,314 --> 00:06:24,317 んっ…。 (足音) 114 00:06:24,317 --> 00:06:27,821 スバル 君か。 よう 飯 食ったか? 115 00:06:27,821 --> 00:06:32,158 ああ 頂いたよ。 君は レム嬢のために? 116 00:06:32,158 --> 00:06:37,163 あっ… のつもりなんだが… 今夜は譲ろうか? 117 00:06:37,163 --> 00:06:40,667 いや…。 118 00:06:40,667 --> 00:06:44,004 君は 今朝まで 2日も意識がなかった。 119 00:06:44,004 --> 00:06:47,507 きっと 彼女も 夜を焦がれていたことだろう。 120 00:06:47,507 --> 00:06:52,679 まあ 譲ってくれるっつうんなら 素直に譲られるけども…。 121 00:06:52,679 --> 00:06:54,681 お前は いいのか? 122 00:06:54,681 --> 00:07:00,453 できれば アナスタシア様が目覚めるのを そばで見守りたいのは事実だ。 123 00:07:00,453 --> 00:07:03,123 ただ 目を覚まされたとき➨ 124 00:07:03,123 --> 00:07:05,959 最初に なんと 声をおかけするか…。 125 00:07:05,959 --> 00:07:07,961 それに迷いも抱いている。 126 00:07:07,961 --> 00:07:10,630 第一声は 「心配してました」。 127 00:07:10,630 --> 00:07:13,633 「起きてくれてよかった」じゃ ねえの? 128 00:07:13,633 --> 00:07:17,804 問題は 第二声だろ。 フッ…。 129 00:07:17,804 --> 00:07:23,810 君の発想は自由だ。 それが 私は羨ましい。 130 00:07:23,810 --> 00:07:28,481 この場は 君に譲ろう。 竜車に戻って休むとする。 131 00:07:28,481 --> 00:07:32,152 今日は 少し疲れたのでね。 ユリウス! 132 00:07:32,152 --> 00:07:35,989 やっぱり お前は アナスタシアさんが 起きるのを待ったほうがいい。 133 00:07:35,989 --> 00:07:38,491 俺のほうの用事が済んだら 起こすから! 134 00:07:41,494 --> 00:07:43,496 んっ…。 135 00:07:48,168 --> 00:07:52,872 レムが夜を焦がれたなんて ユリウスは言ってたが…。 136 00:07:55,175 --> 00:07:58,011 フッ…。 137 00:07:58,011 --> 00:08:00,947 (鳴き声) 138 00:08:00,947 --> 00:08:03,450 んっ…。 139 00:08:03,450 --> 00:08:07,120 あっ…。 (鳴き声) 140 00:08:07,120 --> 00:08:10,623 あっ… やべっ! 寝ちまってた。 141 00:08:10,623 --> 00:08:14,327 んっ… あっ? (鳴き声) 142 00:08:16,796 --> 00:08:19,299 なっ… 襟ドナ? 143 00:08:19,299 --> 00:08:21,801 んっ…。 144 00:08:21,801 --> 00:08:24,804 はっ? 145 00:08:24,804 --> 00:08:27,507 なんで 塔の中に 鳥が…。 146 00:08:32,645 --> 00:08:35,482 ハァハァ…。 147 00:08:35,482 --> 00:08:39,819 あっ! ハァハァ ハァハァ ハァハァ…。 148 00:08:39,819 --> 00:08:46,159 ハァハァ ハァハァ ハァハァ ハァハァ…。 149 00:08:46,159 --> 00:08:50,497 ハァハァ ハァハァ… あっ? 150 00:08:50,497 --> 00:08:56,503 ハァハァ… 消えた? 151 00:08:56,503 --> 00:09:01,274 あっ… んっ… そんな ばかな…。 152 00:09:01,274 --> 00:09:03,276 んっ? 153 00:09:07,113 --> 00:09:09,115 羽? 154 00:09:11,117 --> 00:09:13,520 壁に仕掛けでもあるのか? 155 00:09:16,456 --> 00:09:18,958 えっ!? 156 00:09:18,958 --> 00:09:21,061 あっ… んっ…。 157 00:09:28,134 --> 00:09:32,639 んっ… ハァ… んっ? 158 00:09:40,647 --> 00:09:42,649 (スバル)襟ドナ…。 (襟ドナ)あっ…。 159 00:09:46,653 --> 00:09:48,822 ナツキ君? 160 00:09:48,822 --> 00:09:52,826 夜の散歩には うってつけの絶景スポットだな。 161 00:09:52,826 --> 00:09:56,663 そうやね。 でも せっかくの見晴らしも➨ 162 00:09:56,663 --> 00:10:00,333 肝心の景色が真っ黒々やなんて 残念やわ。 163 00:10:00,333 --> 00:10:05,004 これは これで 夜の海みたいで悪くないけどな。 164 00:10:05,004 --> 00:10:07,173 それに なんていっても➨ 165 00:10:07,173 --> 00:10:11,678 空気が冷たくて澄んでるから 星が 超よく見える。 166 00:10:11,678 --> 00:10:14,848 ロマンチックだろ? 167 00:10:14,848 --> 00:10:17,350 星が きれいなんは 事実やね。 168 00:10:17,350 --> 00:10:21,688 で? この状況の言い訳は? (アナスタシア)言い訳? 169 00:10:21,688 --> 00:10:25,024 深夜 こっそりと 寝室を抜け出して➨ 170 00:10:25,024 --> 00:10:28,027 誰も知らない 秘密の通路を抜けて➨ 171 00:10:28,027 --> 00:10:32,198 こんな所で 夜風に当たりながら 鳥たちと戯れる。 172 00:10:32,198 --> 00:10:34,534 怪しすぎるだろ。 173 00:10:34,534 --> 00:10:38,204 秘密の通路は 大げさなんと違う? 174 00:10:38,204 --> 00:10:40,707 現に ナツキ君も来られたやん。 175 00:10:40,707 --> 00:10:45,044 それは… 鳥が俺を導いたというか。 176 00:10:45,044 --> 00:10:47,547 それやったら うちも おんなじ。 177 00:10:47,547 --> 00:10:50,884 塔の中を ふらふら~っと散歩しててん。 178 00:10:50,884 --> 00:10:53,219 そしたら 鳥が飛んどるやないの。 179 00:10:53,219 --> 00:10:57,891 何かなって追いかけたら ここに。 ハァ…。 180 00:10:57,891 --> 00:11:01,160 こいつらは 砂時間を越えようとしたときに➨ 181 00:11:01,160 --> 00:11:04,998 飛んでた鳥… なのかな? 182 00:11:04,998 --> 00:11:10,003 ラムさんが 千里眼で 視界を借りた子らやね。 183 00:11:10,003 --> 00:11:13,673 あっ…。 この子ら ずっと この調子。 184 00:11:13,673 --> 00:11:16,342 うちも途方に暮れてたところ。 185 00:11:16,342 --> 00:11:20,179 今 ここにいるのは 俺と お前の2人だけなんだ。 186 00:11:20,179 --> 00:11:22,849 腹 割って 話さないか? 187 00:11:22,849 --> 00:11:29,155 アナを演じる僕ではなく 僕と言葉を交わしたいと。 188 00:11:31,191 --> 00:11:35,528 ちょうどいい。 僕からも 君に聞きたいことがあった。 189 00:11:35,528 --> 00:11:37,697 俺に聞きたいこと? 190 00:11:37,697 --> 00:11:41,534 ナツキ・スバル。 君は 何者なんだ? 191 00:11:41,534 --> 00:11:43,536 何者って…。 192 00:11:43,536 --> 00:11:49,042 君が 白鯨と怠惰の討伐を 成し遂げた 論考式のあとだ。 193 00:11:49,042 --> 00:11:51,711 アナは 君のことを調査したんだよ。 194 00:11:51,711 --> 00:11:55,048 だが 素性は わからなかった。 195 00:11:55,048 --> 00:11:59,986 最低限の情報が やっとだったと アナが ぼやいていたよ。 196 00:11:59,986 --> 00:12:04,324 たどることができたのは 王選が始まる直前。 197 00:12:04,324 --> 00:12:06,659 王都で起きたとされる ちょっとした出来事に➨ 198 00:12:06,659 --> 00:12:08,661 関わっていたことぐらい。 199 00:12:08,661 --> 00:12:12,165 君は 一体 何者なんだ? 200 00:12:12,165 --> 00:12:16,169 あっ… お前…。 201 00:12:16,169 --> 00:12:18,671 もしかして 本気で びびってんのか? 202 00:12:18,671 --> 00:12:23,509 あっ… その発言は心外だな。 203 00:12:23,509 --> 00:12:27,180 君は シャウラと ほんとは どういう関係なんだい? 204 00:12:27,180 --> 00:12:30,183 シャウラとは ここで会ったのが初めてだ。 205 00:12:30,183 --> 00:12:32,185 何も知らない。 206 00:12:32,185 --> 00:12:37,690 3層の試験。 あれほど早く 君が解き明かせたのは偶然かな? 207 00:12:37,690 --> 00:12:39,859 んっ… 偶然だ。 208 00:12:39,859 --> 00:12:43,029 この鳥については? 209 00:12:43,029 --> 00:12:45,031 んっ… 知らない。 210 00:12:45,031 --> 00:12:48,701 その答えをうのみにするのは 少し怖いな。 211 00:12:48,701 --> 00:12:52,372 そっちこそ アナスタシアさんの様子は どうなんだ? 212 00:12:52,372 --> 00:12:54,874 んっ…。 213 00:12:54,874 --> 00:12:57,377 依然 変わりなくだ。 214 00:12:57,377 --> 00:13:01,981 アナは 今も この体の奥底で眠り続けている。 215 00:13:01,981 --> 00:13:04,817 楽観視しているわけじゃないが➨ 216 00:13:04,817 --> 00:13:09,489 アナの命を削り続けている自覚は やはり 重たい。 217 00:13:09,489 --> 00:13:13,660 ハッ…。 だから 一刻も早く➨ 218 00:13:13,660 --> 00:13:16,829 僕は アナに 体を返さなくちゃならないんだ。 219 00:13:16,829 --> 00:13:19,165 そんな体で…。 220 00:13:19,165 --> 00:13:23,002 そんなボロボロの状態で 王様になんてなれるのかよ? 221 00:13:23,002 --> 00:13:27,674 アナは 決して 引かない。 諦めることもしない。 222 00:13:27,674 --> 00:13:30,843 僕は それを知っている。 んっ…。 223 00:13:30,843 --> 00:13:35,014 アナスタシアさんは そうまでして 自分の国が欲しいのかよ。 224 00:13:35,014 --> 00:13:38,685 手に入れて すぐに手放すことに なるかもしれなくても! 225 00:13:38,685 --> 00:13:42,522 アナには 王座を諦められない理由がある。 226 00:13:42,522 --> 00:13:44,524 望まれたからだ。 227 00:13:47,527 --> 00:13:51,197 (ユリウス) 今の話は どういうことなんだ? 228 00:13:51,197 --> 00:13:53,199 あっ! 229 00:14:02,308 --> 00:14:04,977 今の話は どういうことなんだ? 230 00:14:04,977 --> 00:14:07,647 んっ… フッ…。 231 00:14:07,647 --> 00:14:09,649 ごめんな ユリウス。 232 00:14:09,649 --> 00:14:13,653 でも 仲間外れに しようとしたわけと違うんよ。 233 00:14:13,653 --> 00:14:16,823 うちは ただ この旅から戻ったあとのことで➨ 234 00:14:16,823 --> 00:14:21,494 ちょこ~っと ナツキ君と お話ししてただけ。 堪忍な? 235 00:14:21,494 --> 00:14:25,665 アナスタシア様… ではないのだね。 236 00:14:25,665 --> 00:14:28,835 あっ…。 事情を話してもらいたい。 237 00:14:28,835 --> 00:14:31,671 もう ごまかすことも 隠し立てすることも不可能だ。 238 00:14:31,671 --> 00:14:35,675 ユリウス 待て! スバル 君からも言ってくれ。 239 00:14:35,675 --> 00:14:38,378 私は 本当のことを聞きたいだけだ。 240 00:14:40,513 --> 00:14:45,351 どこから聞いてた? アナスタシア様のお体のことからだ。 241 00:14:45,351 --> 00:14:49,355 あっ… んっ…。 242 00:14:49,355 --> 00:14:53,860 僕は アナと 長年 一緒にいる 人工精霊だ。 243 00:14:53,860 --> 00:14:55,862 名前は エキドナ。 244 00:14:55,862 --> 00:14:59,532 プリステラでの魔女教との戦い以降➨ 245 00:14:59,532 --> 00:15:03,469 アナの精神は 体の奥底で眠り続けている。 246 00:15:03,469 --> 00:15:08,141 今 彼女の体を動かしているのは アナではない。 247 00:15:08,141 --> 00:15:12,478 僕が アナを演じることで 今日まで ずっと過ごしてきた。 248 00:15:12,478 --> 00:15:17,150 (ユリウス)なぜ スバルだけに その情報の共有を? 249 00:15:17,150 --> 00:15:21,821 (襟ドナ)彼には 僕が アナを演じていると見抜かれた。 250 00:15:21,821 --> 00:15:23,823 だから 話したんだ。 251 00:15:23,823 --> 00:15:29,662 関係の薄い 外部の人間にも 気付けるはずのことを➨ 252 00:15:29,662 --> 00:15:33,166 一の騎士を自認する男が 気付けずにいたということか。 253 00:15:33,166 --> 00:15:35,168 待て! ばか お前…。 254 00:15:35,168 --> 00:15:39,172 俺が気付いたのは なんか んっ… とにかく たまたまなんだよ! 255 00:15:39,172 --> 00:15:42,675 その偶然を 常に確かなものにすることが➨ 256 00:15:42,675 --> 00:15:45,678 一の騎士の務めだ。 何が 一の騎士…。 257 00:15:45,678 --> 00:15:47,680 だったら そんな面倒な肩書…。 258 00:15:47,680 --> 00:15:52,185 捨ててしまえなどと 言わないでくれ。 259 00:15:52,185 --> 00:15:54,187 私は…。 260 00:15:54,187 --> 00:16:01,627 今の私は 私から 何か1つ 取りこぼすことさえ恐ろしい。 261 00:16:01,627 --> 00:16:05,798 話を戻そう。 エキドナ あなたの目的は? 262 00:16:05,798 --> 00:16:09,468 この肉体を アナに返すことだ。 263 00:16:09,468 --> 00:16:13,639 つまり 現状は あなたにとっても 望まぬ事態であると。 264 00:16:13,639 --> 00:16:17,977 そして アナスタシア様を 元に戻すすべは➨ 265 00:16:17,977 --> 00:16:20,146 見つかっていない。 266 00:16:20,146 --> 00:16:23,649 僕が死ぬことで アナが長らえるなら➨ 267 00:16:23,649 --> 00:16:26,319 それでも かまわないと 思う気持ちもある。 268 00:16:26,319 --> 00:16:28,821 どうして あなたは アナスタシア様のために➨ 269 00:16:28,821 --> 00:16:30,823 そこまでできる? 270 00:16:30,823 --> 00:16:33,993 僕は アナが好きなんだ。 271 00:16:33,993 --> 00:16:38,331 この子が まだ幼かったころから ずっと そばにいた。 272 00:16:38,331 --> 00:16:41,834 だから 見捨てたくないし 幸せになってほしい。 273 00:16:41,834 --> 00:16:47,006 それが 僕の理由だ。 ハァ…。 274 00:16:47,006 --> 00:16:49,842 んっ…。 275 00:16:49,842 --> 00:16:53,179 君が理性的に判断してくれて うれしいよ。 276 00:16:53,179 --> 00:16:57,083 アナも そうしてくれて きっと喜んでくれているだろう。 277 00:16:59,018 --> 00:17:02,788 確認したい。 あなたが アナスタシア様のオドを用いて➨ 278 00:17:02,788 --> 00:17:04,957 顕現し続けるなら➨ 279 00:17:04,957 --> 00:17:09,462 無理をすればするほど アナスタシア様のお体に負担がかかる。 280 00:17:09,462 --> 00:17:12,465 そうだね。 その認識で正しいよ。 281 00:17:12,465 --> 00:17:14,467 それならば…。 んっ? 282 00:17:14,467 --> 00:17:17,136 なぜ 2層で あんな むちゃなまねをしたんだ? 283 00:17:17,136 --> 00:17:19,138 あっ…。 あっ…。 284 00:17:19,138 --> 00:17:23,142 (ユリウス)あの一幕が アナスタシア様の お体にかけた ご負担は➨ 285 00:17:23,142 --> 00:17:25,144 決して 軽くないはず。 286 00:17:25,144 --> 00:17:29,815 それなのに なぜだ? それは…。 287 00:17:29,815 --> 00:17:31,817 すまなかった。 288 00:17:31,817 --> 00:17:35,821 あれは 僕も失敗だったと感じている。 289 00:17:35,821 --> 00:17:38,658 戦略的な観点からの 判断だったんだよ。 290 00:17:38,658 --> 00:17:40,993 戦略的な判断? 291 00:17:40,993 --> 00:17:43,496 (襟ドナ) あの時点で 2層の試験官の➨ 292 00:17:43,496 --> 00:17:45,831 殺意の有無は わからなかった。 293 00:17:45,831 --> 00:17:50,503 下手をすれば 君という戦力を 失いかねなかったわけだ。 294 00:17:50,503 --> 00:17:54,173 それは避けたかった。 無論 アナのためにも。 295 00:17:54,173 --> 00:17:56,509 わかった。 あっ? 296 00:17:56,509 --> 00:18:01,447 今後は 軽挙は謹んでほしい。 他でもない アナスタシア様のために。 297 00:18:01,447 --> 00:18:03,950 心得たよ。 298 00:18:03,950 --> 00:18:06,786 待て! 今ので納得できんのか? 299 00:18:06,786 --> 00:18:08,955 私は納得した。 あっ…。 300 00:18:08,955 --> 00:18:12,625 奇妙な行き違いから 君を巻き込んだようで すまない。 301 00:18:12,625 --> 00:18:16,462 だが これは あくまで 私たちの問題だ。 302 00:18:16,462 --> 00:18:18,965 君が心を痛めることではない。 303 00:18:18,965 --> 00:18:21,968 俺が 何を どう受け止めようと 俺の勝手だろうが! 304 00:18:21,968 --> 00:18:23,970 そして 君が受け止め➨ 305 00:18:23,970 --> 00:18:27,306 私に 私の問題を 受け止めさせまいと? 306 00:18:27,306 --> 00:18:30,643 アナスタシア様とエキドナのことを 語らずにいたように。 307 00:18:30,643 --> 00:18:34,146 あっ…。 あっ…。 308 00:18:34,146 --> 00:18:38,851 すまない。 言葉が過ぎた。 だが 事実だ。 309 00:18:41,654 --> 00:18:45,825 長居する理由も もはやない。 中に戻ろう。 310 00:18:45,825 --> 00:18:49,495 アナスタシア様のお体とエキドナのことは➨ 311 00:18:49,495 --> 00:18:53,165 明日 改めて エミリア様たちにも お話ししなければ。 312 00:18:53,165 --> 00:18:58,838 わかったよ。 僕も覚悟はしておこう。 313 00:18:58,838 --> 00:19:01,640 あっ… ユリウス! 314 00:19:03,776 --> 00:19:07,613 お前 俺に 何か言いたいことねえのかよ? 315 00:19:07,613 --> 00:19:09,615 あるさ。 あっ…。 316 00:19:09,615 --> 00:19:13,786 わかっている。 君が何を考え➨ 317 00:19:13,786 --> 00:19:17,957 私に事実を隠していたのかは わかっている。 318 00:19:17,957 --> 00:19:23,462 悪意があるはずもない。 あるのは 配慮と心遣いだけだ。 319 00:19:23,462 --> 00:19:25,464 仮に 逆の立場であっても➨ 320 00:19:25,464 --> 00:19:28,467 やはり 私は 君に黙っていただろう。 321 00:19:28,467 --> 00:19:32,805 あっ…。 だが それでも…。 322 00:19:32,805 --> 00:19:38,144 私は アナスタシア様にも 君にも➨ 323 00:19:38,144 --> 00:19:42,348 騎士たりえぬなどと 思われたくなかった。 324 00:19:50,990 --> 00:19:54,660 んっ… バルス。 325 00:19:54,660 --> 00:19:57,663 姉様… こんな時間まで 何してんだ? 326 00:19:57,663 --> 00:20:01,167 嫌らしい。 ノータイムで 話 終わらせようとすんなよ。 327 00:20:01,167 --> 00:20:04,837 まさか 上に行ってたんじゃ ねえだろうな? 1人で。 328 00:20:04,837 --> 00:20:08,340 上がってはいないわ。 上がろうとしてみただけよ。 329 00:20:08,340 --> 00:20:11,010 途中で引き返したわ。 なっ…。 330 00:20:11,010 --> 00:20:13,179 バルスのほうこそ どうしたの? 331 00:20:13,179 --> 00:20:15,347 ずいぶんと しょぼくれてるようだけど。 332 00:20:15,347 --> 00:20:17,850 騎士ユリウスと けんかでもしたのかしら? 333 00:20:17,850 --> 00:20:21,187 えっ!? 俺って そんなに わかりやすい? 334 00:20:21,187 --> 00:20:24,857 バルスが わかりやすいのと ラムが そうめいすぎるのよ。 335 00:20:24,857 --> 00:20:29,528 で? えっ? あっ… いや なんでもない。 336 00:20:29,528 --> 00:20:31,530 なんでもなくはないんだが➨ 337 00:20:31,530 --> 00:20:34,533 たぶん あしたになったら ちゃんと話す。 338 00:20:34,533 --> 00:20:37,203 ひたすら思わせぶりな発言ね。 339 00:20:37,203 --> 00:20:41,207 そろそろ 竜車に戻るわ。 あっ おやすみ 姉様。 340 00:20:41,207 --> 00:20:46,112 ラムは バルスの姉様じゃないわよ。 その呼び方 やめなさい。 341 00:20:48,214 --> 00:20:52,218 ハァ…。 緑部屋にも行きづらいし➨ 342 00:20:52,218 --> 00:20:55,221 さあ どうしたもんか。 343 00:20:55,221 --> 00:21:00,726 このまま レイドの攻略法でも 考えるとすっかな。 344 00:21:04,663 --> 00:21:06,665 んっ? 345 00:21:09,502 --> 00:21:12,171 そうだ。 これが うまく はまれば! 346 00:21:12,171 --> 00:21:16,575 ハァハァ…。 (足音) 347 00:21:24,350 --> 00:21:29,021 (エミリア)スバル! ねえ スバルってば 大丈夫なの? 348 00:21:29,021 --> 00:21:32,024 あっ… んっ? あっ…。 349 00:21:32,024 --> 00:21:35,528 えっ? うわ~! だっ! あっ…。 (エミリア/ベアトリス)あっ! 350 00:21:35,528 --> 00:21:38,030 えっ? ほんとに よかった。 351 00:21:38,030 --> 00:21:40,032 すご~く心配したんだから。 352 00:21:40,032 --> 00:21:42,535 (ベアトリス)エミリア もっと きつく言ってやらないと➨ 353 00:21:42,535 --> 00:21:44,537 スバルは反省しないのよ。 354 00:21:44,537 --> 00:21:47,706 そうよね。 ほら ベアトリスも言ってるでしょ? 355 00:21:47,706 --> 00:21:50,209 スバルが見当たらないって大慌てで➨ 356 00:21:50,209 --> 00:21:52,878 倒れてるところを見つけて 泣きそうだったんだから。 357 00:21:52,878 --> 00:21:55,881 言わなくてもいいことまで 言わなくてもいいかしら! 358 00:21:55,881 --> 00:22:01,821 うわ~! うっ… えっ? (鳴き声) 359 00:22:01,821 --> 00:22:05,157 《銀髪美少女と縦ロール幼女。 360 00:22:05,157 --> 00:22:08,828 巨大な とかげと 植物で出来た部屋…》 361 00:22:08,828 --> 00:22:11,330 つまり これは…。 362 00:22:11,330 --> 00:22:13,999 スバル? ハッ! 363 00:22:13,999 --> 00:22:18,304 異世界召喚ってやつ~!?