1 00:00:10,510 --> 00:00:11,720 (パック)死ね 2 00:00:15,470 --> 00:00:16,640 (スバル)ああっ… 3 00:00:17,640 --> 00:00:20,220 (ペテルギウス)脳が震える 4 00:00:20,730 --> 00:00:21,560 (スバル)パック! 5 00:00:21,680 --> 00:00:23,520 (パック)黙っていなよ スバル 6 00:00:23,640 --> 00:00:25,900 君だけは別に… んぐ? 7 00:00:26,020 --> 00:00:27,020 あ… 8 00:00:30,110 --> 00:00:32,950 油断! 怠慢! すなわち怠惰! 9 00:00:33,070 --> 00:00:36,320 アナタはワタシを 即座にしとめるべきだったのデス! 10 00:00:37,030 --> 00:00:38,830 その力がありながら― 11 00:00:38,950 --> 00:00:42,160 アナタは なすべきことを 怠ったのデス! 12 00:00:42,290 --> 00:00:43,620 (パック)くだらない 13 00:00:46,170 --> 00:00:48,090 本気で僕を殺したいなら… 14 00:00:52,340 --> 00:00:57,220 サテラの半分 千は影を伸ばしてみせろ 15 00:00:58,970 --> 00:01:03,980 ♪~ 16 00:02:24,470 --> 00:02:28,850 ~♪ 17 00:02:31,940 --> 00:02:34,780 パック… なのか? 18 00:02:35,400 --> 00:02:37,190 (パック)見れば分かるだろ? 19 00:02:37,320 --> 00:02:39,240 というのは 意地悪な話か 20 00:02:41,910 --> 00:02:43,450 (ペテルギウス)ありえない 21 00:02:43,580 --> 00:02:45,450 (指をかむ音) こんなことはありえない 22 00:02:45,450 --> 00:02:45,580 (指をかむ音) 23 00:02:45,580 --> 00:02:47,540 あってはならないのデス! (指をかむ音) 24 00:02:47,540 --> 00:02:47,660 (指をかむ音) 25 00:02:47,660 --> 00:02:48,910 ただの精霊が! (指をかむ音) 26 00:02:49,040 --> 00:02:52,000 ワタシの信仰を! 愛をささげた全てを! 27 00:02:52,130 --> 00:02:53,630 精霊風情が! 28 00:02:53,750 --> 00:02:56,010 (パック)たかだか 生まれて数十年の人間が― 29 00:02:56,130 --> 00:02:58,130 精霊相手に時間を語るな 30 00:02:58,420 --> 00:03:01,970 (ペテルギウス)信仰の深さに 時間など関係ないのデス! 31 00:03:02,090 --> 00:03:04,010 悠久の時を生きるがゆえに― 32 00:03:04,140 --> 00:03:07,890 その大半を無為に浪費する アナタのような愚か者と― 33 00:03:08,020 --> 00:03:10,560 一緒にしないで もらいたいものデス! 34 00:03:10,690 --> 00:03:14,110 ああ! 脳が震えるるるる… 35 00:03:14,230 --> 00:03:15,980 (パック)死が罰にすらならない 36 00:03:16,980 --> 00:03:19,570 だから 僕はお前たちが嫌いなんだ 37 00:03:19,860 --> 00:03:21,910 試練は果たされたのデス 38 00:03:22,030 --> 00:03:23,240 この身は朽ちようとも― 39 00:03:23,370 --> 00:03:26,660 ワタシの思いは尊き魔女の みもとへといざなわれ― 40 00:03:26,790 --> 00:03:27,830 寵愛(ちょうあい)にあずかる 41 00:03:28,290 --> 00:03:31,290 再会が 楽しみデスね! 42 00:03:31,420 --> 00:03:32,540 アハハハハ… 43 00:03:32,670 --> 00:03:34,710 (パック)勝ち逃げされたな 44 00:03:37,800 --> 00:03:40,590 さて 話をしようか 45 00:03:40,720 --> 00:03:44,350 スバル 君の罪は3つある 46 00:03:44,720 --> 00:03:47,350 1つは リアとの約束を破ったこと 47 00:03:48,430 --> 00:03:52,480 精霊術師にとって 結ばれた約束が どれほど重たいものか― 48 00:03:53,480 --> 00:03:56,150 君は理解が足りないらしい (スバル)くっ… 49 00:03:56,270 --> 00:03:57,360 (パック)2つ目は― 50 00:03:57,480 --> 00:03:59,690 リアのお願いを無視して 戻ってきたこと 51 00:04:00,780 --> 00:04:02,780 そして 3つ目は― 52 00:04:04,280 --> 00:04:06,580 リアを死なせたことだ 53 00:04:08,040 --> 00:04:12,250 契約に従い 僕はこれから世界を滅ぼす 54 00:04:12,370 --> 00:04:14,290 (スバル)どうして… 55 00:04:14,960 --> 00:04:16,210 (パック)リアは… 56 00:04:17,000 --> 00:04:20,510 エミリアは 僕が存在する理由の全部だ 57 00:04:20,800 --> 00:04:23,430 あの子がいない世界に 僕がいる意味はない 58 00:04:24,800 --> 00:04:26,680 霧が迫ってくる 59 00:04:26,800 --> 00:04:30,060 どうやら やっかいなやつが 呼び寄せられたみたいだ 60 00:04:30,560 --> 00:04:31,980 暴食… 61 00:04:32,100 --> 00:04:35,310 ああ 今は白鯨なんて呼ばれ方か 62 00:04:35,440 --> 00:04:37,690 あれを呼び起こし リアを死なせて― 63 00:04:37,820 --> 00:04:39,440 自分も命を落として… 64 00:04:39,570 --> 00:04:41,150 (男の笑い声) 65 00:04:41,150 --> 00:04:43,530 (パック) 本当にどうしようもないんだね 君 (男の笑い声) 66 00:04:43,530 --> 00:04:45,280 (男の笑い声) 67 00:04:45,410 --> 00:04:46,990 (笑い声) 68 00:04:46,990 --> 00:04:49,450 (笑い声) (スバル)聞き覚えのある笑い声だ 69 00:04:49,450 --> 00:04:49,580 (笑い声) 70 00:04:49,580 --> 00:04:52,370 死ぬほど憎んだ男の声 (笑い声) 71 00:04:53,620 --> 00:04:55,080 違う… 72 00:04:55,420 --> 00:04:57,790 俺だ 俺を笑ってる 73 00:04:58,920 --> 00:05:01,380 レムを死なせ エミリアを殺し― 74 00:05:01,510 --> 00:05:03,840 自分すらも犬死にする 75 00:05:04,340 --> 00:05:06,840 まさに なんとも まあ… 76 00:05:07,970 --> 00:05:10,350 (パック)怠惰だね スバル 77 00:05:11,850 --> 00:05:13,020 あっ! 78 00:05:19,150 --> 00:05:21,280 (鐘の音) 79 00:05:21,400 --> 00:05:24,400 (レム) スバル君 どうしたんですか? 80 00:05:25,530 --> 00:05:26,360 レム… 81 00:05:26,860 --> 00:05:29,620 (レム)はい スバル君のレムです 82 00:05:33,160 --> 00:05:35,620 ごめんなさい 気付かなくて 83 00:05:35,750 --> 00:05:37,460 人混みに疲れてしまったんですね 84 00:05:38,420 --> 00:05:43,210 疲れた… ああ そうだな 85 00:05:43,510 --> 00:05:47,800 落っことして すり切れて 疲れちまったな 86 00:05:52,600 --> 00:05:58,600 (スバルの荒い息) 87 00:06:03,110 --> 00:06:04,690 (レム)スバル君! 88 00:06:04,860 --> 00:06:08,610 (スバルとレムの荒い息) 89 00:06:12,410 --> 00:06:13,740 (スバル)悪かった 90 00:06:13,870 --> 00:06:16,040 ちょっと俺も いろいろ焦ってたんだ 91 00:06:16,160 --> 00:06:19,080 それで説明 はしょっちまった 悪い 92 00:06:19,370 --> 00:06:21,130 (レム)もう 困ります 93 00:06:21,250 --> 00:06:23,670 スバル君が いろいろ考えてくれてるのは― 94 00:06:23,800 --> 00:06:26,130 レムにだって分かっています 95 00:06:26,510 --> 00:06:28,930 強引なのも 嫌いじゃありませんけど… 96 00:06:29,340 --> 00:06:32,470 (スバル)心配かけてごめんな もう大丈夫だ 97 00:06:32,600 --> 00:06:34,470 へこんだり へこまされたりで― 98 00:06:34,600 --> 00:06:36,560 みっともないとこばっか 見せてた気がするけど 99 00:06:37,350 --> 00:06:38,940 やっと分かったから 100 00:06:39,940 --> 00:06:42,150 “やっと分かった”ですか? 101 00:06:42,650 --> 00:06:47,110 (スバル)悩みまくって迷走して 方々に迷惑かけまくったけど― 102 00:06:47,240 --> 00:06:50,110 ようやっと 丸く収められる方法が分かった 103 00:06:50,610 --> 00:06:53,120 いや 改めて考えると― 104 00:06:53,240 --> 00:06:55,620 最初から 教えてもらってたはずなんだけど… 105 00:06:56,250 --> 00:06:58,660 諦め悪いからな 俺 106 00:06:58,790 --> 00:07:02,460 そこがスバル君の すてきなところだと思いますけど 107 00:07:04,340 --> 00:07:07,170 (スバル)思い知らされたことと 思い知ったことと 108 00:07:07,630 --> 00:07:11,590 まあ いろんな経験を経て 俺はこうしてるわけだけど 109 00:07:11,720 --> 00:07:14,890 答えは 随分前から出てたんだよな 110 00:07:16,850 --> 00:07:18,640 決めたんだ レム 111 00:07:19,230 --> 00:07:20,310 はい 112 00:07:20,640 --> 00:07:21,730 ん? 113 00:07:23,940 --> 00:07:27,440 (スバル) 俺と一緒に逃げよう どこまでも 114 00:07:33,240 --> 00:07:34,200 え? 115 00:07:34,700 --> 00:07:36,370 (スバル) これから俺は王都を出て― 116 00:07:36,490 --> 00:07:39,250 ずっと西に… それか北に向かう (レム)えっと… 117 00:07:39,370 --> 00:07:42,540 南の帝国には入れないって話だから どっちか… 118 00:07:42,960 --> 00:07:44,330 寒いのは苦手だから― 119 00:07:44,460 --> 00:07:46,800 個人的には西がイチ押しだ (レム)いえ… あの 120 00:07:47,380 --> 00:07:49,800 ぶっちゃけ 長旅になるかも曖昧だし― 121 00:07:49,920 --> 00:07:52,970 見切り発車もいいところだから 楽な旅路には… 122 00:07:53,090 --> 00:07:55,300 (レム)ま… 待ってください (スバル)ん? 123 00:07:55,430 --> 00:07:57,390 (レム) 今のスバル君の言い方だと― 124 00:07:57,510 --> 00:08:03,400 まるで ルグニカではない違う国へ 向かおうとしているような… 125 00:08:03,520 --> 00:08:06,020 あっ! スバル君のことですから― 126 00:08:06,150 --> 00:08:09,610 ひょっとして 何かまた すごいことを思いついたんですね? 127 00:08:09,740 --> 00:08:12,450 エミリア様やロズワール様の 助けになる 128 00:08:12,570 --> 00:08:14,410 (スバル) そんなもんはねえよ レム 129 00:08:14,530 --> 00:08:15,820 え… 130 00:08:15,950 --> 00:08:18,620 (スバル) 王都にいても俺は何もできない 131 00:08:18,740 --> 00:08:21,910 だからって 屋敷に戻ったところで 無力さは変わらない 132 00:08:23,750 --> 00:08:25,790 それが分かったんだよ 133 00:08:26,250 --> 00:08:29,090 だから 俺と逃げよう レム 134 00:08:29,840 --> 00:08:31,840 ここにいたらダメなんだ 135 00:08:31,970 --> 00:08:34,800 みんながみんな 俺に そう言い続けた 136 00:08:34,930 --> 00:08:39,140 俺は それを認めたくなくて 必死で否定し続けたけど… 137 00:08:39,640 --> 00:08:40,680 ああ そうだよ 138 00:08:41,390 --> 00:08:43,480 誰も俺を必要となんか しちゃいなかった 139 00:08:43,600 --> 00:08:46,020 そんなこと… (スバル)ないこたねえよ! 140 00:08:46,150 --> 00:08:47,900 はっきりと言われたんだ! 141 00:08:48,020 --> 00:08:49,900 言われ続けたんだ 142 00:08:50,730 --> 00:08:53,150 だから俺は いなくなることに決めたんだ 143 00:08:53,700 --> 00:08:54,660 いいんだよ 144 00:08:54,780 --> 00:08:57,700 俺なんかが何かしたところで 死体が1つ… 145 00:08:58,030 --> 00:09:00,410 場合によっちゃ もっと増えるだけだ 146 00:09:02,540 --> 00:09:04,460 もう うんざりだ 147 00:09:04,960 --> 00:09:06,420 逃げよう レム 148 00:09:06,540 --> 00:09:11,550 俺もお前も ここに… この国にいちゃいけねえんだ 149 00:09:12,340 --> 00:09:15,220 そんなこと急に言われても… 150 00:09:15,340 --> 00:09:16,800 時間がないんだ 151 00:09:16,930 --> 00:09:18,930 突然なのは ホントに悪いと思ってる 152 00:09:19,600 --> 00:09:22,140 ホントに… ホントにだ 153 00:09:23,810 --> 00:09:25,060 でも 選んでくれ 154 00:09:25,600 --> 00:09:26,650 選ぶ? 155 00:09:27,020 --> 00:09:30,400 俺か 俺以外か… 選んでくれ 156 00:09:32,280 --> 00:09:35,570 竜車を手に入れて西へ向かおう 157 00:09:35,700 --> 00:09:39,280 ルグニカを出て ずっと西… カララギだったか? 158 00:09:39,410 --> 00:09:42,620 そこで小さな家でも買って 2人で暮らすんだ 159 00:09:43,250 --> 00:09:46,870 つらいことがあっても お前がいれば きっと頑張れる 160 00:09:47,250 --> 00:09:50,170 誰かが笑顔で 家で待っててくれるだけで― 161 00:09:50,290 --> 00:09:51,500 どれだけ疲れても― 162 00:09:51,630 --> 00:09:54,880 レムが待っててくれるって 思えば きっと… 163 00:09:56,590 --> 00:09:58,390 俺を選んでくれ 164 00:09:58,970 --> 00:10:02,680 俺を選んでくれれば 俺の全ては お前にささげる 165 00:10:02,930 --> 00:10:06,480 だから… 俺と逃げよう 166 00:10:06,600 --> 00:10:08,350 俺と生きてくれ 167 00:10:14,530 --> 00:10:15,440 (レム)フッ 168 00:10:15,900 --> 00:10:17,950 (レム)スバル君 (スバル)はっ! 169 00:10:18,740 --> 00:10:22,450 (レム)レムは スバル君と逃げることはできません 170 00:10:22,580 --> 00:10:25,250 だって 未来のお話は― 171 00:10:25,370 --> 00:10:28,120 笑いながらじゃなきゃ ダメなんですよ 172 00:10:29,120 --> 00:10:32,500 今は… 笑えないかもしれない 173 00:10:32,630 --> 00:10:36,170 けど… ほら いざ実行に移してみたら― 174 00:10:36,300 --> 00:10:36,880 きっと笑えるはず… 175 00:10:36,880 --> 00:10:38,010 (レム) レムも考えてみました きっと笑えるはず… 176 00:10:38,010 --> 00:10:38,840 (レム) レムも考えてみました 177 00:10:42,470 --> 00:10:46,060 (レム)カララギに到着して まず 宿を借ります 178 00:10:46,180 --> 00:10:50,310 生活の基盤は 家とお仕事があれば なんとかなるでしょう 179 00:10:51,020 --> 00:10:52,060 幸い― 180 00:10:52,190 --> 00:10:55,820 レムは ロズワール様の計らいで 教育を受けていますから― 181 00:10:55,940 --> 00:10:58,240 カララギでも いくらか仕事を見つけるのは― 182 00:10:58,360 --> 00:11:00,030 容易だと思います 183 00:11:00,160 --> 00:11:03,410 スバル君は 肉体労働を探してもらうか 184 00:11:03,530 --> 00:11:04,830 レムの身の回りのお世話を― 185 00:11:04,950 --> 00:11:07,660 してもらうことに なるかもしれませんね 186 00:11:08,160 --> 00:11:10,000 収入が安定したら― 187 00:11:10,120 --> 00:11:12,580 もう少し まともな住居を 探しましょう 188 00:11:13,040 --> 00:11:14,840 スバル君には その間― 189 00:11:14,960 --> 00:11:18,470 ちゃんとしたお仕事に就くために 勉強してもらって… 190 00:11:18,590 --> 00:11:22,090 実際に働けるようになるのに 1年かそのぐらい 191 00:11:22,890 --> 00:11:26,220 2人で働いて ある程度のお金が貯まったら― 192 00:11:26,350 --> 00:11:28,310 家を買ってもいいかもしれませんね 193 00:11:29,230 --> 00:11:31,850 何かお店をしても いいかもしれません 194 00:11:31,980 --> 00:11:34,560 カララギは 商業の盛んな場所ですから― 195 00:11:34,690 --> 00:11:37,780 きっと スバル君のとっぴな発想が 生かせることもありますよ 196 00:11:38,570 --> 00:11:40,280 仕事が軌道に乗ったら… 197 00:11:40,900 --> 00:11:44,830 その 恥ずかしいですけど 子供… とか 198 00:11:44,950 --> 00:11:49,250 鬼と人のハーフになるので きっと わんぱくな子が生まれます 199 00:11:49,370 --> 00:11:52,790 男の子でも女の子でも 双子でも3つ子でも― 200 00:11:52,920 --> 00:11:55,040 かわいい子になりますよ 201 00:11:56,000 --> 00:11:58,840 きっと 楽しいことばかりじゃ ないですし 202 00:11:58,960 --> 00:12:00,090 こんなに想像どおりに― 203 00:12:00,220 --> 00:12:03,010 うまくいくことばかりじゃないと 思います 204 00:12:03,260 --> 00:12:04,800 男の子が生まれずに― 205 00:12:04,930 --> 00:12:07,350 女の子ばっかりが 続いてしまって 206 00:12:07,470 --> 00:12:08,680 スバル君が家庭内で― 207 00:12:08,810 --> 00:12:11,230 肩身が狭くなることも あるかもしれません 208 00:12:11,350 --> 00:12:12,230 レム… 209 00:12:12,520 --> 00:12:15,020 でもでも 子供たちが大きくなって― 210 00:12:15,150 --> 00:12:18,230 スバル君を邪険に扱うような お年頃になっても 211 00:12:18,360 --> 00:12:20,650 レムはスバル君の味方です 212 00:12:20,780 --> 00:12:23,950 ご近所では 有名なおしどり夫婦 なんて言われてしまって… 213 00:12:25,160 --> 00:12:28,740 ゆっくり同じように 時を過ごして― 214 00:12:29,660 --> 00:12:30,910 老いていって… 215 00:12:31,830 --> 00:12:32,660 レム… 216 00:12:32,960 --> 00:12:35,540 (レム)スバル君には ごめんなさいですけど― 217 00:12:35,670 --> 00:12:38,460 できれば レムを先に逝かせてください 218 00:12:38,590 --> 00:12:42,010 ベッドの上で スバル君に手を握られて 219 00:12:42,130 --> 00:12:45,090 子供たちや その子供たちに囲まれて 220 00:12:45,220 --> 00:12:51,310 静かに“レムは幸せでした”って そう言って見送られて… 221 00:12:52,730 --> 00:12:57,900 幸せに 幸せに 人生を終えることができるんです 222 00:12:58,020 --> 00:12:59,650 (スバル)そこまで… 223 00:12:59,770 --> 00:13:03,400 そこまで 思ってくれるなら… 224 00:13:03,950 --> 00:13:08,280 (レム)スバル君が笑って その未来を望んでくれるなら… 225 00:13:08,530 --> 00:13:11,120 レムは そうやって死んでもよかったと― 226 00:13:11,240 --> 00:13:12,370 本気で思います 227 00:13:12,500 --> 00:13:13,410 ううっ… 228 00:13:13,960 --> 00:13:16,460 スバル君と生きていけるなら… 229 00:13:16,750 --> 00:13:19,210 スバル君が 逃げようと思ったとき 230 00:13:19,340 --> 00:13:22,010 レムと一緒にいたいと 思ってくれたことが― 231 00:13:22,130 --> 00:13:24,630 今は心の底からうれしい 232 00:13:25,680 --> 00:13:27,390 でも ダメなんです 233 00:13:28,180 --> 00:13:31,600 だって きっと 今 一緒に逃げてしまったら 234 00:13:32,520 --> 00:13:34,180 レムが一番好きなスバル君を― 235 00:13:34,310 --> 00:13:37,270 置き去りにしてしまうような 気がしますから 236 00:13:38,440 --> 00:13:43,070 スバル君 何があったのか レムに話してください 237 00:13:43,650 --> 00:13:46,070 話せないのなら 信じてください 238 00:13:46,450 --> 00:13:48,450 きっと レムが どうにかしてみせます 239 00:13:49,160 --> 00:13:50,620 (スバル)ううっ… 240 00:13:50,870 --> 00:13:52,950 でも せめて今は戻りましょう 241 00:13:53,080 --> 00:13:56,080 ゆっくり時間をかけて 落ち着いて考えれば― 242 00:13:56,210 --> 00:13:58,750 今とは違う答えが 見つかるかもしれません 243 00:13:59,580 --> 00:14:01,500 もう 悩んだんだ 244 00:14:01,630 --> 00:14:04,550 考えたんだ 苦しんだんだ 245 00:14:04,670 --> 00:14:08,010 だから 諦めたんだ 246 00:14:08,890 --> 00:14:10,800 (レム)諦めるのは簡単です 247 00:14:10,930 --> 00:14:11,760 でも… 248 00:14:14,680 --> 00:14:17,310 (スバル)諦めるのは… 簡単? 249 00:14:17,440 --> 00:14:19,860 スバル君? (スバル)ふざけるな! 250 00:14:19,980 --> 00:14:24,030 諦めるのが 簡単なわけねえだろうが! 251 00:14:24,150 --> 00:14:27,240 俺が何もしないで 何にも考えないで 252 00:14:27,360 --> 00:14:31,070 ばっさり全部切り捨てて あっさりと何もかも投げ捨てて 253 00:14:31,200 --> 00:14:34,950 それで諦めてるんだって お前は そう思うのか! 254 00:14:36,040 --> 00:14:38,870 諦めるのだって 簡単なんかじゃなかった! 255 00:14:39,250 --> 00:14:41,840 戦おうって どうにかしてやろうって― 256 00:14:41,960 --> 00:14:44,840 そう思うほうが ずっと楽だったよ 257 00:14:45,260 --> 00:14:47,090 だけど どうにもならないんだよ 258 00:14:47,420 --> 00:14:49,220 道がどこにもないんだ 259 00:14:49,340 --> 00:14:51,640 諦める道にしか続いてないんだ 260 00:14:52,140 --> 00:14:53,600 なんとかできるんなら― 261 00:14:54,310 --> 00:14:57,810 俺だって… 俺だって… 262 00:15:01,060 --> 00:15:02,190 (レム)スバル君 263 00:15:04,400 --> 00:15:06,740 諦めるのは簡単です 264 00:15:07,360 --> 00:15:11,110 でも スバル君には似合わない 265 00:15:12,280 --> 00:15:15,580 スバル君が どんなにつらい思いをしたのか 266 00:15:15,700 --> 00:15:18,330 何を知って そんなに苦しんでいるのか 267 00:15:18,460 --> 00:15:20,370 レムには分かりません 268 00:15:21,000 --> 00:15:23,080 “分かります”なんて― 269 00:15:23,210 --> 00:15:26,050 軽はずみに言ってはいけないとも 思います 270 00:15:26,420 --> 00:15:28,880 でも… それでも― 271 00:15:29,170 --> 00:15:31,760 レムにだって 分かっていることがあります 272 00:15:33,090 --> 00:15:34,470 スバル君は― 273 00:15:34,600 --> 00:15:38,020 途中で何かを諦めるなんて できない人だってことです 274 00:15:39,890 --> 00:15:41,560 レムは知っています 275 00:15:41,690 --> 00:15:43,480 スバル君は未来を望むとき― 276 00:15:44,110 --> 00:15:47,190 その未来を笑って話せる人だって 知っています 277 00:15:47,940 --> 00:15:49,150 レムは知っています 278 00:15:49,650 --> 00:15:50,490 スバル君が― 279 00:15:50,610 --> 00:15:53,950 未来を諦められない人だって 知っています 280 00:15:54,070 --> 00:15:58,240 違う… 俺は そんな人間じゃ… 281 00:15:58,370 --> 00:15:59,200 (レム)違いません 282 00:15:59,750 --> 00:16:01,620 スバル君は みんなを… 283 00:16:01,750 --> 00:16:06,040 エミリア様も姉様も ロズワール様やベアトリス様― 284 00:16:06,170 --> 00:16:09,210 ほかの人のことも 諦めてなんかいないはずです 285 00:16:10,050 --> 00:16:12,720 諦めた… 諦めたよ 286 00:16:12,840 --> 00:16:15,470 全部拾うなんて どだい無理なことだった 287 00:16:15,970 --> 00:16:20,980 俺の手のひらは小さくて 全部こぼれ落ちて 何も残らない 288 00:16:21,100 --> 00:16:23,520 (レム)いいえ そんなことはありません 289 00:16:23,650 --> 00:16:25,270 (レム)スバル君には… (スバル)お前に! 290 00:16:25,400 --> 00:16:26,940 俺の何が! 291 00:16:27,070 --> 00:16:29,730 お前に俺の何が分かるって 言うんだ! 292 00:16:30,570 --> 00:16:33,030 俺は この程度の男なんだよ! 293 00:16:33,150 --> 00:16:35,450 力なんてないのに望みは高くて 294 00:16:35,570 --> 00:16:37,700 知恵もないくせに 夢ばかり見てて 295 00:16:37,830 --> 00:16:41,120 できることなんてないのに 無駄にあがいて! 296 00:16:42,000 --> 00:16:43,920 俺は… 俺は… 297 00:16:44,330 --> 00:16:47,040 俺が大っ嫌いだよ! 298 00:16:47,710 --> 00:16:49,420 いつだって口先ばっかりで 299 00:16:49,880 --> 00:16:52,420 何ができるわけでもねえのに 偉そうで! 300 00:16:52,880 --> 00:16:57,010 自分じゃ何もしねえくせに 文句つけるときだけは一人前だ! 301 00:16:57,140 --> 00:16:58,850 何様のつもりだ! 302 00:16:58,970 --> 00:17:02,350 よくもまあ 恥ずかしげもなく 生きてられるもんだよなあ 303 00:17:02,890 --> 00:17:04,390 なあ! 304 00:17:05,770 --> 00:17:09,270 空っぽだ 俺の中身はスカスカだ 305 00:17:09,400 --> 00:17:13,150 決まってるさ… ああ 当たり前だ 306 00:17:13,280 --> 00:17:14,570 当たり前に決まってる 307 00:17:15,740 --> 00:17:17,160 俺がここに来るまで 308 00:17:17,280 --> 00:17:19,870 こうして お前たちに 会うような事態になるまで 309 00:17:19,990 --> 00:17:21,450 何をしてきたか分かるか? 310 00:17:23,330 --> 00:17:25,460 何もしてこなかった… 311 00:17:25,580 --> 00:17:28,130 何一つ 俺はやってこなかった 312 00:17:28,790 --> 00:17:32,170 あれだけ時間があって あれだけ自由があって― 313 00:17:32,300 --> 00:17:35,840 何だってできたはずなのに 何にもやってこなかった 314 00:17:35,970 --> 00:17:37,140 その結果が これだ! 315 00:17:37,510 --> 00:17:39,140 その結果が今の俺だ! 316 00:17:39,760 --> 00:17:42,770 俺の無力も無能も 全部が全部― 317 00:17:42,890 --> 00:17:46,140 俺の腐りきった性根が理由だ 318 00:17:46,310 --> 00:17:49,810 何もしてこなかったくせに 何かを成し遂げたいだなんて― 319 00:17:49,940 --> 00:17:52,030 思い上がるにも 限度があるだろうよ 320 00:17:52,900 --> 00:17:56,740 怠けてきたツケが 俺の盛大な人生の浪費癖が― 321 00:17:57,070 --> 00:17:59,490 俺やお前を殺すんだ 322 00:18:01,740 --> 00:18:04,660 そうさ 性根は何も… 323 00:18:04,790 --> 00:18:07,540 この場所で生きてくんだって そう思ったって― 324 00:18:07,670 --> 00:18:08,960 何にも変わっちゃいなかった 325 00:18:09,880 --> 00:18:14,130 あの爺(じい)さんは俺のそこんとこも きっちり見抜いてやがった 326 00:18:14,260 --> 00:18:16,970 そうだろ? 強くなろうとしてたわけでも― 327 00:18:17,340 --> 00:18:19,930 どうにかなろうと 思ってたわけでもねえ 328 00:18:20,050 --> 00:18:20,890 俺は ただ― 329 00:18:21,600 --> 00:18:23,770 何もやってないわけじゃ ないんだって 330 00:18:23,890 --> 00:18:25,390 努力してるんだって… 331 00:18:25,520 --> 00:18:27,480 そうやって 分かりやすいポーズを取って― 332 00:18:27,600 --> 00:18:29,770 自分を正当化してただけだ 333 00:18:29,900 --> 00:18:31,230 しょうがないって言いたい 334 00:18:31,730 --> 00:18:34,030 しかたがないって言われたい 335 00:18:34,150 --> 00:18:36,400 ただ それだけのために 俺は ああやって― 336 00:18:36,530 --> 00:18:39,320 体を張ってるようなふりを してたんだ! 337 00:18:39,910 --> 00:18:42,490 お前をつきあわせて 勉強してたのだって― 338 00:18:42,620 --> 00:18:45,200 そのバツの悪さをごまかすための ポーズだったんだよ! 339 00:18:46,620 --> 00:18:48,460 俺の根っこは― 340 00:18:48,580 --> 00:18:51,420 自分かわいさで 人の目ばっかり 気にしてるような― 341 00:18:51,790 --> 00:18:55,880 小さくて ひきょうで薄汚い 俺の根っこは何も! 342 00:18:56,300 --> 00:18:58,550 何も変わらねえ! 343 00:18:58,680 --> 00:19:01,680 ハァ ハァ… 344 00:19:04,600 --> 00:19:06,850 本当は分かってたさ 345 00:19:06,980 --> 00:19:09,850 全部 俺が悪いんだってことぐらい 346 00:19:09,980 --> 00:19:11,860 俺は最低だ 347 00:19:12,860 --> 00:19:16,480 俺は俺が 大嫌いだよ 348 00:19:20,200 --> 00:19:21,490 (レム)レムは知っています 349 00:19:22,320 --> 00:19:26,240 スバル君が どんなに先の見えない 暗闇の中でも― 350 00:19:26,490 --> 00:19:29,160 手を伸ばしてくれる勇気が ある人だってことを 351 00:19:31,250 --> 00:19:34,630 スバル君に 頭をなでられるのが好きです 352 00:19:34,750 --> 00:19:36,800 手のひらと髪の毛を通して― 353 00:19:36,920 --> 00:19:39,800 スバル君と 通じ合っている気がするんです 354 00:19:40,590 --> 00:19:42,800 スバル君の声が好きです 355 00:19:42,930 --> 00:19:47,520 言葉一つ聞くたびに 心が温かくなるのを感じるんです 356 00:19:47,810 --> 00:19:49,980 スバル君の目が好きです 357 00:19:50,100 --> 00:19:51,940 ふだんは鋭いんですけど 358 00:19:52,060 --> 00:19:54,110 誰かに 優しくしようとしているとき― 359 00:19:54,610 --> 00:19:57,070 柔らかくなる その目が好きです 360 00:19:58,190 --> 00:20:00,400 スバル君の指が好きです 361 00:20:00,530 --> 00:20:02,950 男の子なのに きれいな指をしていて… 362 00:20:03,280 --> 00:20:04,120 でも 握ると― 363 00:20:04,240 --> 00:20:06,990 やっぱり男の子なんだって 思わせてくれる― 364 00:20:07,120 --> 00:20:09,410 強くて細い指なんです 365 00:20:10,000 --> 00:20:12,460 スバル君の歩き方が好きです 366 00:20:12,580 --> 00:20:14,630 一緒に隣を歩いていると 367 00:20:14,750 --> 00:20:17,090 たまに ちゃんとついてきているか 確かめるみたいに― 368 00:20:17,210 --> 00:20:18,420 振り向いてくれる 369 00:20:18,550 --> 00:20:20,550 そんな歩き方が好きです 370 00:20:20,670 --> 00:20:21,670 (スバル)やめろ… 371 00:20:21,800 --> 00:20:23,380 スバル君の寝顔が好きです 372 00:20:24,220 --> 00:20:28,390 赤ん坊みたいに無防備で まつげなんか ちょっと長くて 373 00:20:28,510 --> 00:20:30,600 頬に触れると穏やかになって 374 00:20:31,180 --> 00:20:34,480 いたずらで唇に触れても 気付かなくって 375 00:20:34,600 --> 00:20:36,810 すごく胸が痛くなって… 376 00:20:37,520 --> 00:20:38,520 好きです 377 00:20:39,440 --> 00:20:40,740 どうして… 378 00:20:41,320 --> 00:20:45,110 スバル君が自分のことを嫌いだって そう言うのなら 379 00:20:45,240 --> 00:20:47,870 スバル君のいいところが こんなにあるって 380 00:20:47,990 --> 00:20:50,700 レムが知っていることを 知ってほしくなったんです 381 00:20:51,040 --> 00:20:53,120 そんなものは まやかしだ! 382 00:20:53,250 --> 00:20:55,170 お前は分かってないだけだ! 383 00:20:55,290 --> 00:20:58,540 自分のことは 自分が一番よく分かってる! 384 00:20:59,000 --> 00:21:01,260 (レム)スバル君は 自分のことしか知らない! 385 00:21:02,260 --> 00:21:04,590 レムが見ている スバル君のことを― 386 00:21:04,720 --> 00:21:07,800 スバル君が どれだけ知っているんですか? 387 00:21:09,350 --> 00:21:14,270 (スバル) どうして そんなに… 俺を… 388 00:21:14,890 --> 00:21:18,110 俺は弱くて ちっぽけで… 逃げて… 389 00:21:18,230 --> 00:21:20,690 前のときも同じで逃げて… 390 00:21:20,820 --> 00:21:23,030 それでも どうして… 391 00:21:23,530 --> 00:21:27,870 (レム)だって スバル君はレムの英雄なんです 392 00:21:30,160 --> 00:21:31,910 あの薄暗い森で 393 00:21:32,040 --> 00:21:34,750 自分のことも 分からなくなった世界で 394 00:21:34,870 --> 00:21:37,540 ただ暴れ回ることしか 考えられなかったレムを― 395 00:21:37,880 --> 00:21:39,710 助けに来てくれたこと 396 00:21:39,840 --> 00:21:41,590 目を覚まして動けないレムを 397 00:21:41,880 --> 00:21:44,590 魔法を使いすぎて 疲れ切った姉様を 398 00:21:44,720 --> 00:21:45,880 逃がすためにおとりになって― 399 00:21:46,010 --> 00:21:47,800 魔獣に立ち向かって いってくれたこと 400 00:21:48,970 --> 00:21:52,350 勝ち目なんてなくて 命だって本当に危なくて 401 00:21:52,470 --> 00:21:54,270 それでも生き残って… 402 00:21:54,390 --> 00:21:58,520 温かいまま レムの腕の中に 戻ってきてくれたこと 403 00:21:59,110 --> 00:22:00,980 目覚めて ほほ笑んで 404 00:22:01,110 --> 00:22:05,070 レムが一番欲しかった言葉を 一番言ってほしかったときに 405 00:22:05,190 --> 00:22:08,410 一番言ってほしかった人が 言ってくれたこと 406 00:22:08,910 --> 00:22:11,990 ずっと レムの時間は 止まっていたんです 407 00:22:12,700 --> 00:22:14,580 あの炎の夜に 408 00:22:14,700 --> 00:22:17,960 姉様以外の全てを失った あの夜から― 409 00:22:18,080 --> 00:22:21,630 レムの時間は ずっと止まっていたんです 410 00:22:22,000 --> 00:22:25,720 止まっていた時間を 凍りついていた心を 411 00:22:25,840 --> 00:22:30,550 スバル君が甘やかに溶かして 優しく動かしてくれたんです 412 00:22:31,390 --> 00:22:35,890 あの瞬間に あの朝に レムがどれだけ救われたのか 413 00:22:36,020 --> 00:22:38,020 レムが どんなにうれしかったのか 414 00:22:38,140 --> 00:22:40,900 きっと スバル君にだって 分かりません 415 00:22:41,690 --> 00:22:45,030 だから レムは信じています 416 00:22:45,150 --> 00:22:47,780 どんなに つらく苦しいことがあって― 417 00:22:47,900 --> 00:22:50,570 スバル君が 負けそうになってしまっても 418 00:22:50,700 --> 00:22:53,830 世界中の誰も スバル君を信じなくなって― 419 00:22:53,950 --> 00:22:57,290 スバル君自身も自分のことが 信じられなくなったとしても 420 00:22:57,870 --> 00:22:59,790 レムは 信じています 421 00:23:02,380 --> 00:23:03,380 あ… 422 00:23:06,840 --> 00:23:09,760 (レム) レムを救ってくれたスバル君が― 423 00:23:09,880 --> 00:23:12,510 本物の英雄なんだって 424 00:23:25,900 --> 00:23:29,320 どれだけ頑張っても 誰も救えなかった 425 00:23:30,280 --> 00:23:31,860 (レム)レムがいます 426 00:23:31,990 --> 00:23:36,160 スバル君が救ってくれたレムが 今 ここにいます 427 00:23:36,620 --> 00:23:39,620 (スバル) 何もしてこなかった空っぽの俺だ 428 00:23:39,960 --> 00:23:42,290 誰も耳を貸してなんかくれない 429 00:23:42,830 --> 00:23:44,170 レムがいます 430 00:23:44,290 --> 00:23:47,210 スバル君の言葉なら 何だって聞きます 431 00:23:47,340 --> 00:23:48,260 聞きたいんです 432 00:23:49,470 --> 00:23:51,760 誰にも期待されちゃいない 433 00:23:52,010 --> 00:23:53,760 誰も俺を信じちゃいない 434 00:23:55,850 --> 00:23:58,350 俺は 俺が大嫌いだ 435 00:24:00,810 --> 00:24:05,400 レムは スバル君を愛しています 436 00:24:08,860 --> 00:24:11,360 (スバル) 俺なんかが… いいのか? 437 00:24:11,990 --> 00:24:14,120 スバル君がいいんです 438 00:24:15,030 --> 00:24:18,120 スバル君じゃなきゃ 嫌なんです 439 00:24:19,660 --> 00:24:24,790 空っぽで 何もなくて そんな自分が許せないなら― 440 00:24:24,920 --> 00:24:27,130 今 ここから始めましょう 441 00:24:27,670 --> 00:24:29,130 (スバル)何を? 442 00:24:29,550 --> 00:24:30,880 (レム) レムの止まっていた時間を― 443 00:24:31,010 --> 00:24:33,760 スバル君が 動かしてくれたみたいに 444 00:24:33,890 --> 00:24:36,930 スバル君が 止まっていると 思っていた時間を― 445 00:24:37,050 --> 00:24:38,850 今 動かすんです 446 00:24:39,640 --> 00:24:41,640 ここから始めましょう 447 00:24:43,060 --> 00:24:44,440 一から… 448 00:24:45,440 --> 00:24:48,940 いいえ ゼロから! 449 00:24:49,860 --> 00:24:50,940 (スバル)はっ! 450 00:24:53,240 --> 00:24:57,160 1人で歩くのが大変なら レムが支えます 451 00:24:57,280 --> 00:25:00,750 荷物を分け合って お互いに支え合いながら歩こう 452 00:25:01,330 --> 00:25:04,210 あの朝に そう言ってくれましたよね 453 00:25:05,500 --> 00:25:09,460 かっこいいところを 見せてください スバル君 454 00:25:11,590 --> 00:25:12,420 (スバル)レム 455 00:25:13,340 --> 00:25:14,340 はい 456 00:25:17,470 --> 00:25:19,640 俺はエミリアが好きだ 457 00:25:22,390 --> 00:25:23,480 はい 458 00:25:24,350 --> 00:25:26,190 (スバル)エミリアの笑顔が見たい 459 00:25:26,730 --> 00:25:28,770 エミリアの未来の手助けがしたい 460 00:25:29,520 --> 00:25:32,860 邪魔だって言われても 来ないでって言われても… 461 00:25:34,950 --> 00:25:37,070 俺は あの子の隣にいたいよ 462 00:25:38,410 --> 00:25:40,790 好きだからって気持ちを 免罪符にして― 463 00:25:41,490 --> 00:25:44,000 何でもかんでも 分かってもらおうって思うのは― 464 00:25:44,620 --> 00:25:46,210 傲慢だよな 465 00:25:47,880 --> 00:25:50,000 分かってもらえなくてもいい 466 00:25:50,250 --> 00:25:52,210 今 俺はエミリアを助けたい 467 00:25:52,710 --> 00:25:55,340 つらくて苦しい未来が あの子を襲うんなら― 468 00:25:55,680 --> 00:25:58,890 みんなで笑っていられる未来に 連れ出してやりたい 469 00:26:02,310 --> 00:26:04,850 手伝って… くれるか? 470 00:26:05,770 --> 00:26:07,730 俺一人じゃ 何もできない 471 00:26:07,850 --> 00:26:09,690 俺は何もかもが足りない 472 00:26:09,810 --> 00:26:12,280 真っすぐ歩けるような自信がない 473 00:26:12,400 --> 00:26:15,190 弱くて もろくて ちっぽけだ 474 00:26:15,900 --> 00:26:20,950 だから 俺が真っすぐ歩けるように 間違っても気付けるように― 475 00:26:21,080 --> 00:26:22,870 手を貸してくれないか? 476 00:26:24,700 --> 00:26:25,790 (レム)フッ 477 00:26:26,080 --> 00:26:28,620 スバル君は ひどい人です 478 00:26:28,750 --> 00:26:31,790 フッたばかりの相手に そんなことを頼むんですか? 479 00:26:32,170 --> 00:26:36,220 俺だって 一世一代の プロポーズを断られた相手に― 480 00:26:36,340 --> 00:26:37,680 こんなこと頼みづらいよ 481 00:26:38,300 --> 00:26:41,760 (レムとスバルの笑い声) 482 00:26:49,810 --> 00:26:52,060 謹んでお受けします 483 00:26:52,520 --> 00:26:54,190 それで スバル君が… 484 00:26:55,320 --> 00:27:00,110 レムの英雄が 笑って未来を迎えられるのなら 485 00:27:01,240 --> 00:27:02,910 ああ 見ててくれ 486 00:27:03,870 --> 00:27:05,490 特等席で! 487 00:27:05,620 --> 00:27:06,620 (レム)あっ! 488 00:27:07,250 --> 00:27:08,660 あっ… 489 00:27:10,500 --> 00:27:12,250 お前のホレた男が― 490 00:27:12,540 --> 00:27:16,510 最高にかっこいいヒーローに なるんだってところを! 491 00:27:17,760 --> 00:27:20,220 (レム)あ… うっ… 492 00:27:22,720 --> 00:27:26,100 (レムの泣き声) 493 00:27:26,770 --> 00:27:28,560 (スバル)君を見てる 494 00:27:29,560 --> 00:27:30,940 君が見てる 495 00:27:32,150 --> 00:27:34,070 だから うつむかない 496 00:27:34,190 --> 00:27:37,360 ここから… ゼロから始めよう 497 00:27:37,490 --> 00:27:39,740 ナツキ・スバルの物語を 498 00:27:42,910 --> 00:27:46,950 ゼロから始める異世界生活を 499 00:27:55,330 --> 00:27:56,250 (クルシュ)何だと? 500 00:27:56,870 --> 00:27:58,870 (スバル) じゃあ もう一度 言うぜ 501 00:27:59,000 --> 00:28:03,000 エミリア陣営とクルシュ陣営の 対等な条件での同盟 502 00:28:03,420 --> 00:28:06,050 (スバル)そのために こちらが差し出す情報は― 503 00:28:06,170 --> 00:28:08,630 白鯨の出現時間と場所 504 00:28:08,760 --> 00:28:11,300 それが 俺の切れるカードだ 505 00:28:15,140 --> 00:28:16,480 (ヴィルヘルム)白鯨? 506 00:28:20,150 --> 00:28:21,270 (スバル)ああっ… 507 00:28:23,070 --> 00:28:23,900 (ヴィルヘルム)フゥ… 508 00:28:25,530 --> 00:28:27,990 大変 失礼をいたしました 509 00:28:28,110 --> 00:28:31,110 私も まだまだ未熟ですな (スバル)あ… 510 00:28:31,620 --> 00:28:35,950 それで? “白鯨”とは また いささか唐突な単語が出てきたな 511 00:28:36,080 --> 00:28:37,700 そうでもねえさ 512 00:28:37,830 --> 00:28:40,540 同盟を結ぶに当たって こっちが提示した― 513 00:28:40,670 --> 00:28:44,630 ロズワールの領地にある エリオール大森林の魔鉱石 514 00:28:44,750 --> 00:28:47,380 その採掘権の一部じゃ 割に合わないってんなら― 515 00:28:47,760 --> 00:28:50,800 あと一歩 そっちの背中を 押さなきゃならないし… 516 00:28:51,180 --> 00:28:54,890 クルシュさん あんたが 計画している白鯨の討伐に― 517 00:28:55,010 --> 00:28:57,980 俺の情報は 絶対に役立つはずだ 518 00:28:58,390 --> 00:29:01,310 (クルシュ)1つ 考えを聞こう ナツキ・スバル 519 00:29:01,690 --> 00:29:03,860 その発想は どこから出てきた? 520 00:29:03,980 --> 00:29:07,280 言いがかりでは済まされない類いの 発言だぞ 521 00:29:07,400 --> 00:29:10,110 ここ何日かで いくつか引っかかったんだよ 522 00:29:10,570 --> 00:29:13,120 まず 屋敷の出入りの多さだ 523 00:29:13,240 --> 00:29:15,740 ちょっとばかし 人と物の出入りが過剰だ 524 00:29:16,240 --> 00:29:17,740 それから “武器と防具を―” 525 00:29:17,870 --> 00:29:20,660 “クルシュさんが買い集めてる” ってのも王都で聞いた 526 00:29:20,790 --> 00:29:21,620 おまけに… 527 00:29:21,750 --> 00:29:24,750 (ラッセル) この度のクルシュ様の狙いが 成るのであれば― 528 00:29:24,880 --> 00:29:28,000 ヴィルヘルム殿にとっても 悲願となりましょう 529 00:29:28,760 --> 00:29:32,340 (スバル) クルシュさんが 何か でかいことを たくらんでるってことも 530 00:29:32,470 --> 00:29:33,930 確証があるわけじゃないんだ 531 00:29:34,470 --> 00:29:37,760 近いうちに白鯨が現れるって 俺が知ってるから― 532 00:29:37,890 --> 00:29:40,560 関連づけちまってるだけかも しれねえが… 533 00:29:40,680 --> 00:29:43,350 (クルシュ)もう1つ問おう ナツキ・スバル 534 00:29:43,480 --> 00:29:47,320 卿(けい)が 白鯨が現れると知っている その根拠は? 535 00:29:48,730 --> 00:29:49,570 (スバル)これだよ 536 00:29:50,860 --> 00:29:52,650 これは 一体 何だ? 537 00:29:53,660 --> 00:29:56,410 (スバル)あのとき あの直前… 538 00:30:00,540 --> 00:30:03,250 (スバル)いわゆる ミーティアってやつでな 539 00:30:03,370 --> 00:30:07,290 そいつが 白鯨が現れる 時間と場所を教えてくれる 540 00:30:07,420 --> 00:30:09,800 にわかには信じがたいが… 541 00:30:12,510 --> 00:30:14,300 ウソは言っていないな 542 00:30:14,430 --> 00:30:18,600 その判断はありがたいけど… いいのかよ? そんなあっさり 543 00:30:18,970 --> 00:30:21,560 (フェリス)クルシュ様に ウソは通用しにゃいの 544 00:30:21,680 --> 00:30:23,560 “風見の加護”がついてるからね 545 00:30:23,690 --> 00:30:25,400 (スバル)んっ… 何て? 546 00:30:25,520 --> 00:30:29,940 ウソ偽りを口にする者のもとには そういう風が吹くものだ 547 00:30:30,070 --> 00:30:31,360 私には それが見える 548 00:30:32,110 --> 00:30:33,950 卿には それが一切なかった 549 00:30:34,070 --> 00:30:36,620 なら 白鯨の情報をもとに― 550 00:30:36,740 --> 00:30:38,530 同盟を認めてくれるってことで いいのか? 551 00:30:38,660 --> 00:30:41,620 それは早計だ ナツキ・スバル 552 00:30:41,750 --> 00:30:43,540 同盟を結ぶかどうかと― 553 00:30:43,660 --> 00:30:46,670 その情報を信じる 信じないは 別個の問題だ 554 00:30:47,080 --> 00:30:51,960 事は 王選の… あるいは 王国の未来を左右する判断だ 555 00:30:52,090 --> 00:30:54,340 軽はずみには行えまい 556 00:30:55,300 --> 00:30:56,380 (アナスタシア)そのお話 ウチらも聞かせてもらってええ? 557 00:30:56,380 --> 00:30:57,760 (スバルたち)ん? (アナスタシア)そのお話 ウチらも聞かせてもらってええ? 558 00:30:57,760 --> 00:30:59,390 (アナスタシア)そのお話 ウチらも聞かせてもらってええ? 559 00:31:00,680 --> 00:31:02,180 (ラッセル)失礼いたします 560 00:31:02,310 --> 00:31:04,180 (クルシュ) アナスタシア・ホーシン 561 00:31:04,310 --> 00:31:05,690 ラッセル・フェロー 562 00:31:05,810 --> 00:31:06,940 (アナスタシア)フフッ 563 00:31:07,060 --> 00:31:09,650 何や 呼び出されたから 来たのに― 564 00:31:09,770 --> 00:31:12,860 先に お話 進めてるなんて ずるいやないの 565 00:31:12,980 --> 00:31:14,070 ウチらも交ぜたって 566 00:31:14,530 --> 00:31:16,320 呼び出されたということは― 567 00:31:16,450 --> 00:31:18,410 卿らを呼んだのは ナツキ・スバルか? 568 00:31:18,780 --> 00:31:22,370 正確には ここの お付きの女の子にやね 569 00:31:22,490 --> 00:31:24,250 おおまかにしか 聞いてへんけど― 570 00:31:24,370 --> 00:31:28,330 白鯨の討伐 ホンマやったら 大いに期待するわ 571 00:31:28,460 --> 00:31:32,880 ウチら商人にとって 白鯨の おる おらんは死活問題やから 572 00:31:33,000 --> 00:31:35,380 もちろん ウチの傭兵団も 手 貸すよ 573 00:31:36,050 --> 00:31:40,640 私は 白鯨の件もそうなのですが ナツキ殿から提案された― 574 00:31:40,760 --> 00:31:44,720 魔鉱石の採掘権の割譲に 興味がありまして 575 00:31:44,850 --> 00:31:48,150 もし同盟が結ばれれば クルシュ様を通じて― 576 00:31:48,270 --> 00:31:52,230 手付かずの鉱脈の魔石が 王都に流れることになります 577 00:31:52,360 --> 00:31:55,900 王都の商業組合の代表としては 聞き逃せません 578 00:31:56,030 --> 00:31:58,320 卿もナツキ・スバルに? 579 00:31:58,820 --> 00:32:00,240 (スバル)改めて言う 580 00:32:00,700 --> 00:32:02,910 同盟に際して こっちから出せるのは― 581 00:32:03,030 --> 00:32:07,660 魔鉱石の採掘権の一部と 白鯨出現の時間と場所の情報 582 00:32:07,790 --> 00:32:11,750 つまり 長いこと 世界を脅かしてきた魔獣の討伐 583 00:32:12,420 --> 00:32:14,460 その栄誉だ! 584 00:32:16,010 --> 00:32:17,720 俺の言葉が的外れで― 585 00:32:17,840 --> 00:32:20,090 意味がさっぱりってんなら 切り捨ててくれ 586 00:32:20,220 --> 00:32:23,720 けど もし あんたの狙いと 俺の望みが かち合うなら― 587 00:32:24,850 --> 00:32:26,310 白鯨を討伐しよう 588 00:32:28,060 --> 00:32:30,400 一狩り いこうぜ 589 00:32:33,690 --> 00:32:34,820 (唾を飲み込む音) 590 00:32:38,950 --> 00:32:42,660 ハァ… いくらか疑問の余地はあるが― 591 00:32:42,780 --> 00:32:45,330 こちらの思惑を見抜いたのは 見事だった 592 00:32:46,370 --> 00:32:47,700 それじゃあ… 593 00:32:47,830 --> 00:32:50,120 (クルシュ) 疑問はある 疑念もある 594 00:32:50,250 --> 00:32:54,340 腑(ふ)に落ちない点も多く 即座に うなずくのは難しい 595 00:32:54,460 --> 00:32:59,380 だが この状況を作った卿の意気と この目を信じることにしよう 596 00:33:02,430 --> 00:33:04,470 (ラッセル)交渉は成立ですね 597 00:33:06,640 --> 00:33:07,720 だあ~っ 598 00:33:07,850 --> 00:33:09,940 (ラッセル)何度か ヒヤヒヤさせられましたが― 599 00:33:10,060 --> 00:33:12,270 何よりです ナツキ殿 600 00:33:12,400 --> 00:33:14,730 交渉の前のお約束は 確かに 601 00:33:14,860 --> 00:33:17,190 ああ 助かったよ ラッセルさん 602 00:33:17,320 --> 00:33:20,740 討伐が済んだら ミーティアは あんたに譲るさ 603 00:33:20,860 --> 00:33:24,410 ハァ… やはり 根回ししていたか 604 00:33:24,530 --> 00:33:27,040 扉の前で 入る機会をうかがっていたな? 605 00:33:27,540 --> 00:33:30,540 いつ割り込むかは ウチら任せやったけどね 606 00:33:30,660 --> 00:33:34,080 まっ 交渉としては ギリギリ 及第点と違う? 607 00:33:34,210 --> 00:33:35,380 遅(おせ)えんだよ 608 00:33:35,500 --> 00:33:37,800 最後まで入ってこねえんじゃ ねえかと思ったよ 609 00:33:38,670 --> 00:33:41,840 交渉には押し時ってのがあるんよ 610 00:33:41,970 --> 00:33:45,260 じゃ 討伐の準備 そのほかもろもろ― 611 00:33:45,390 --> 00:33:47,890 ホーシン商会を ひいきにしたってな 612 00:33:49,060 --> 00:33:53,020 交渉以前に道は整えていた… か 613 00:33:53,140 --> 00:33:56,270 存外 食えない男だな ナツキ・スバル 614 00:33:56,400 --> 00:33:59,400 (スバル)予習 復習が うまくはまったってだけだよ 615 00:33:59,530 --> 00:34:01,950 ぶっちゃけ 心底 ほっとしてるぜ 俺 616 00:34:02,070 --> 00:34:04,530 まっ それは見れば分かるけどね 617 00:34:04,660 --> 00:34:07,530 アハハハ… (レム)フフフ… 618 00:34:07,660 --> 00:34:11,410 なんとか 王都に残った面目は 保てただろ? レム 619 00:34:11,540 --> 00:34:15,420 (レム)はい さすが スバル君はすてきです 620 00:34:16,630 --> 00:34:18,960 (レム)魔女教… (スバル)ああ 621 00:34:19,090 --> 00:34:21,170 やつらが エミリアを狙って動きだしてる 622 00:34:22,300 --> 00:34:26,430 確かに その可能性は ロズワール様も危ぶまれていました 623 00:34:26,550 --> 00:34:30,270 (スバル)俺は それを止めたい でも戦力が足りないんだ 624 00:34:30,390 --> 00:34:33,270 これから なんとか交渉して かき集めなきゃならない 625 00:34:34,390 --> 00:34:35,520 力を貸してくれるか? 626 00:34:36,860 --> 00:34:38,360 (レム)フフッ 627 00:34:42,240 --> 00:34:43,820 (ヴィルヘルム)スバル殿 (スバル)ん? 628 00:34:45,910 --> 00:34:46,950 (ヴィルヘルム)感謝を 629 00:34:47,950 --> 00:34:50,620 (スバル)えっ!? (ヴィルヘルム)我が主君― 630 00:34:50,740 --> 00:34:53,120 クルシュ・カルステン公爵へ ささげるものと― 631 00:34:53,250 --> 00:34:54,790 同等の感謝をあなたに 632 00:34:55,170 --> 00:34:57,500 あ… えっと その… 633 00:34:57,630 --> 00:34:59,340 (ヴィルヘルム) 賢明なスバル殿は― 634 00:34:59,460 --> 00:35:02,260 既に見抜いておいででしょうが 改めて… 635 00:35:03,050 --> 00:35:05,470 私の家名はアストレア 636 00:35:05,590 --> 00:35:09,680 先代の剣聖(けんせい) テレシア・ヴァン・ アストレアを妻にめとり― 637 00:35:09,800 --> 00:35:12,600 剣聖の家系の末席を汚(けが)した身 638 00:35:12,930 --> 00:35:17,060 それが私 ヴィルヘルム・ ヴァン・アストレアです 639 00:35:18,190 --> 00:35:20,940 妻を奪った 憎き魔獣を討つ機会を― 640 00:35:21,480 --> 00:35:25,150 この老体に与えてくださる 温情に感謝を 641 00:35:26,650 --> 00:35:29,530 あ… ああ も… もちろん知ってたけど 642 00:35:30,120 --> 00:35:32,790 当然 それ込みで クルシュさんが 乗っかってくるって― 643 00:35:32,910 --> 00:35:35,120 思ってたわけで… (クルシュ)ナツキ・スバル 644 00:35:35,540 --> 00:35:38,830 ウソの風が吹いているぞ 卿から 645 00:35:49,430 --> 00:35:50,850 (スバル)なるほどな 646 00:35:51,300 --> 00:35:53,600 これで竜車が 買い占められるから― 647 00:35:53,720 --> 00:35:56,480 屋敷に戻る足の確保に てこずったわけだ 648 00:35:56,600 --> 00:35:58,020 (フェリス)まだ寝てなかったの? (スバル)ん? 649 00:35:58,140 --> 00:36:02,230 そんなわけにいくかよ みんな 徹夜で準備してんのに 650 00:36:02,360 --> 00:36:04,650 (フェリス)しょうがにゃいの 時間ないんでしょ? 651 00:36:04,780 --> 00:36:08,280 ああ 白鯨が現れんのは あしたの夜 652 00:36:08,410 --> 00:36:10,120 フリューゲルの大樹の周辺だ 653 00:36:10,240 --> 00:36:13,540 だったら 移動の時間 考えてもギリギリなの 654 00:36:13,660 --> 00:36:16,830 それに みんなの顔見て 気付かにゃい? 655 00:36:19,710 --> 00:36:22,880 イヤイヤ準備してる人なんて 1人もいにゃい 656 00:36:23,000 --> 00:36:26,170 白鯨討伐は みんなの悲願だから 657 00:36:26,300 --> 00:36:29,260 特にヴィル爺(じい)にとってはね 658 00:36:30,180 --> 00:36:32,510 (スバル) 奥さんを… って言ってたよな 659 00:36:33,050 --> 00:36:34,140 (フェリス)うん 660 00:36:34,470 --> 00:36:37,810 ヴィル爺は ずっと 白鯨を追いかけてきたから 661 00:36:38,180 --> 00:36:40,980 先代の剣聖… ヴィル爺の奥さんが― 662 00:36:41,100 --> 00:36:43,400 白鯨にやられてから ずっとね 663 00:36:44,230 --> 00:36:45,980 先代の剣聖… 664 00:36:46,110 --> 00:36:47,610 (フェリス) まっ そういうことだから― 665 00:36:48,030 --> 00:36:50,860 スバルきゅんは気にせず とっとと寝ること 666 00:36:50,990 --> 00:36:53,200 どうせ 物資の手配とか編成とか― 667 00:36:53,320 --> 00:36:55,950 スバルきゅんにできることは 何もにゃいんだし 668 00:36:56,080 --> 00:36:57,750 (スバル)確かに そうかもしれねえけど― 669 00:36:57,870 --> 00:36:59,330 ストレートに言うな! 670 00:36:59,460 --> 00:37:02,750 (フェリス) ウッフフ ニャッハハハ… 671 00:37:10,090 --> 00:37:13,430 (スバル) 好きな子 選べって言われてもよ… 672 00:37:13,550 --> 00:37:15,560 にゃにさ 気に入らないっていうの? 673 00:37:15,680 --> 00:37:16,930 (スバル)違くて 674 00:37:17,060 --> 00:37:19,100 貸してくれんのは うれしいんだけど― 675 00:37:19,230 --> 00:37:21,940 よしあしなんて ぶっちゃけ 分かんねえよ 676 00:37:22,270 --> 00:37:26,360 俺が地竜(ちりゅう)一筋十数年の ベテランにでも見えるかって… 677 00:37:30,990 --> 00:37:33,110 お前 ひょっとして この間の… 678 00:37:38,700 --> 00:37:41,370 あっ… どうも こいつがよさそうだな 679 00:37:42,290 --> 00:37:44,040 驚きました 680 00:37:44,170 --> 00:37:48,920 この地竜 気位が高いことで 有名な種類だと思ったんですけど 681 00:37:49,050 --> 00:37:51,840 (スバル)フェリス こいつにする 一目ぼれだ 682 00:37:51,970 --> 00:37:54,640 はいは~い でも レムちゃんがすねてるから― 683 00:37:54,760 --> 00:37:56,100 “一目ぼれ”とか言わない (レム)あっ… 684 00:37:56,510 --> 00:37:58,350 別に すねてませんよ 685 00:37:58,470 --> 00:38:00,730 ちゃんと仲よくします できます 686 00:38:00,850 --> 00:38:02,020 (地竜の鳴き声) 687 00:38:02,480 --> 00:38:04,230 (レムのうなり声) 688 00:38:11,280 --> 00:38:13,280 (足音) 689 00:38:13,400 --> 00:38:14,660 いっ… なっ… 690 00:38:15,070 --> 00:38:17,410 (リカード) お嬢から話は聞いとるわ 691 00:38:17,530 --> 00:38:19,790 兄ちゃんが 今日の立て役者なんやろ? 692 00:38:20,500 --> 00:38:23,750 (スバル)その屋号に カララギ弁の獣人… 693 00:38:24,250 --> 00:38:25,880 ってことは アナスタシアの… 694 00:38:26,000 --> 00:38:28,090 何や 知っとったんか? 695 00:38:28,210 --> 00:38:30,210 ワイは団長のリカードいうねん 696 00:38:31,010 --> 00:38:33,340 そっちの嬢ちゃんも よろしゅうな! 697 00:38:33,470 --> 00:38:35,510 (スバル) ぐっ… うるせえし でけえよ! 698 00:38:35,640 --> 00:38:36,890 (リカード)ん? (スバル)首がもげるだろ! 699 00:38:37,010 --> 00:38:40,100 (リカード)おう お嬢! (スバル)うっ… おい 痛(いて)っ 700 00:38:40,220 --> 00:38:41,220 つう… 701 00:38:42,520 --> 00:38:44,850 (クルシュ)あれが アナスタシア・ホーシンが誇る― 702 00:38:44,980 --> 00:38:46,400 “鉄の牙”か 703 00:38:46,520 --> 00:38:49,820 なるほど つわものぞろいのようだ 704 00:38:49,940 --> 00:38:51,030 昨晩は休めたか? 705 00:38:51,150 --> 00:38:53,610 今 危うく死にかけたよ 706 00:38:53,740 --> 00:38:56,700 って クルシュさんも やっぱり戦うんだな 707 00:38:56,820 --> 00:38:59,580 椅子に腰掛けて ただ吉報を待つことが― 708 00:38:59,700 --> 00:39:01,620 私にできると思うか? 709 00:39:01,740 --> 00:39:04,120 むしろ 卿の参戦のほうが意外だ 710 00:39:04,960 --> 00:39:07,750 (クルシュ)卿は戦えるのか? (スバル)戦えねえよ 711 00:39:07,880 --> 00:39:10,300 ただ 戦力としてはアレだが― 712 00:39:10,420 --> 00:39:14,470 白鯨相手なら 俺って人間が 割と役に立つ… と思う 713 00:39:14,800 --> 00:39:16,930 聞こう その根拠は? 714 00:39:17,430 --> 00:39:20,220 あんまし 俺自身も うれしくねえんだが― 715 00:39:20,350 --> 00:39:23,520 どうも俺って 魔獣を引き寄せる体質らしくてさ 716 00:39:24,350 --> 00:39:25,730 何だと? 717 00:39:26,850 --> 00:39:28,270 本当です 718 00:39:28,400 --> 00:39:31,690 レムは 前に そのおかげで スバル君に助けられたんです 719 00:39:32,030 --> 00:39:33,360 (スバル) だから 借りた地竜で― 720 00:39:33,480 --> 00:39:37,030 俺が白鯨の鼻先を駆け回って 注意を引きつけて― 721 00:39:37,530 --> 00:39:39,910 その隙に総攻撃を入れてもらう 722 00:39:40,030 --> 00:39:42,540 …ってのが 俺のオススメ戦術なんだけど 723 00:39:43,040 --> 00:39:46,250 白鯨の… 鼻先を? 724 00:39:46,710 --> 00:39:50,920 ハァ… 驚くべきことに ウソの気配はないのだな 725 00:39:51,630 --> 00:39:53,840 昨日からの半日で こう何度も― 726 00:39:53,960 --> 00:39:56,840 自分の加護を疑う機会が来るとは 思わなんだ 727 00:39:56,970 --> 00:39:59,260 (扉が開く音) (スバル)ん? 728 00:40:02,350 --> 00:40:03,310 来たか 729 00:40:07,140 --> 00:40:11,060 (コンウッド)クルシュ様 参上いたしてございます 730 00:40:12,520 --> 00:40:15,860 (コンウッド)そちらの彼が? (クルシュ)ああ そうだ 731 00:40:17,950 --> 00:40:19,740 (スバル)あっ… (コンウッド)ありがとう 少年 732 00:40:19,860 --> 00:40:20,700 へっ? 733 00:40:21,160 --> 00:40:25,660 君のおかげで我々の悲願がかなう これほど うれしいことはない 734 00:40:26,580 --> 00:40:27,620 ありがとう 735 00:40:28,330 --> 00:40:29,290 あ… 736 00:40:29,420 --> 00:40:31,170 (コンウッド)フッ 737 00:40:35,840 --> 00:40:39,130 (レム)全員 白鯨に縁のある方なのでしょうね 738 00:40:39,510 --> 00:40:43,050 てことは ヴィルヘルムさんと似たような? 739 00:40:43,180 --> 00:40:46,850 ああ 一線を退いていた者たちも 多かったがな 740 00:40:47,560 --> 00:40:51,850 ヴィルヘルムの呼びかけで こたびの討伐隊に加わった者たちだ 741 00:40:51,980 --> 00:40:55,440 士気と練度は 現役の王国騎士団にも見劣りしまい 742 00:40:56,570 --> 00:40:59,110 クルシュ様 そろそろ (クルシュ)ああ 743 00:41:05,660 --> 00:41:07,290 (クルシュ)400年だ 744 00:41:07,620 --> 00:41:11,870 嫉妬の魔女が生み出した白鯨が 世界を狩り場とし― 745 00:41:12,000 --> 00:41:15,710 我が物顔で弱者を蹂躙(じゅうりん)しながら 跋扈(ばっこ)するようになって― 746 00:41:15,840 --> 00:41:17,710 400年が過ぎた 747 00:41:18,130 --> 00:41:21,930 その月日で奪われた命は 数えきれない 748 00:41:22,050 --> 00:41:24,640 その霧の性質の悪辣(あくらつ)さも 相まって― 749 00:41:24,760 --> 00:41:28,640 銘すら残すことのできない 墓碑の数は 増えるばかりだ 750 00:41:29,560 --> 00:41:30,390 (スバル)ん… 751 00:41:30,850 --> 00:41:33,770 だが その無為の日々は 今日をもって終わる 752 00:41:34,520 --> 00:41:36,820 ここにいる我らが終わらせる 753 00:41:36,940 --> 00:41:40,240 白鯨を討ち あまたの悲しみを終わらせよう 754 00:41:40,360 --> 00:41:41,200 (老兵)くっ… 755 00:41:41,320 --> 00:41:44,070 (クルシュ)悲しみにすら たどり着けなかった悲しみに― 756 00:41:44,200 --> 00:41:46,990 正しく涙の機会を与えよう 757 00:41:48,490 --> 00:41:49,450 出陣する! 758 00:41:50,000 --> 00:41:53,370 場所は リーファウス街道 フリューゲルの大樹! 759 00:41:53,500 --> 00:41:55,040 こよい 我らの手で― 760 00:41:55,460 --> 00:41:57,380 白鯨を討つ! 761 00:41:57,800 --> 00:42:00,720 (一同)おおおおっ! 762 00:42:06,600 --> 00:42:08,850 (ミミ)ミミなのだ~ よろしく! 763 00:42:08,970 --> 00:42:11,350 (ヘータロー)ヘータローです よろしくお願いします 764 00:42:11,480 --> 00:42:12,940 おう よろしく 765 00:42:13,060 --> 00:42:16,560 あ… しかし 疑ってたわけじゃないんだけど― 766 00:42:16,690 --> 00:42:18,940 お前 本当に副団長だったんだな 767 00:42:19,070 --> 00:42:22,570 ん? お兄さん ミミと どっかで会った? 768 00:42:22,700 --> 00:42:25,910 むむ… 思い出せない感じが ジンジョーじゃない 769 00:42:26,030 --> 00:42:28,200 あっ ちょ… ちょっと お姉ちゃん 770 00:42:28,330 --> 00:42:30,240 (ヘータロー)ちゃんと乗って (ミミ)ジンジョーじゃない 771 00:42:30,370 --> 00:42:32,910 気にすんな こっちの話だ 772 00:42:33,040 --> 00:42:34,290 ナツキ・スバルだ 773 00:42:34,420 --> 00:42:36,580 “お姉ちゃん”ってことは お前ら きょうだいか? 774 00:42:36,710 --> 00:42:38,750 はい お姉ちゃんと2人 頑張り… 775 00:42:38,880 --> 00:42:41,130 (ミミ)ミミとヘータローが そろえばサイキョー! 776 00:42:41,260 --> 00:42:44,300 ダンチョーもいるし チョーサイキョー! ヘヘヘッ 777 00:42:44,430 --> 00:42:44,880 えっと… お姉ちゃんと団長は よく先走っちゃうんで― 778 00:42:44,880 --> 00:42:48,010 えっと… お姉ちゃんと団長は よく先走っちゃうんで― (ミミ) サイキョー サイキョー チョーサイキョー 779 00:42:48,010 --> 00:42:48,140 えっと… お姉ちゃんと団長は よく先走っちゃうんで― 780 00:42:48,140 --> 00:42:49,100 ヘヘヘ… ウヘヘヘ… えっと… お姉ちゃんと団長は よく先走っちゃうんで― 781 00:42:49,100 --> 00:42:49,220 ヘヘヘ… ウヘヘヘ… 782 00:42:49,220 --> 00:42:51,020 僕が指示を出したり… ヘヘヘ… ウヘヘヘ… 783 00:42:51,140 --> 00:42:54,390 そうか 苦労がしのばれるな 784 00:42:54,520 --> 00:42:57,020 (リカード)何や 兄ちゃん シケた面しとるのう 785 00:42:57,150 --> 00:42:58,650 (スバル)誰のせいだ 786 00:42:58,770 --> 00:43:00,980 団長が部下に 迷惑かけてんじゃねえよ 787 00:43:01,110 --> 00:43:03,400 (リカード)おっ いい地竜 乗っとるやないか 788 00:43:03,530 --> 00:43:04,740 (スバル)おい! 789 00:43:05,490 --> 00:43:07,030 そうなのか? 790 00:43:07,160 --> 00:43:10,700 何か 懐いてくれたから こいつを借りたんだが… 791 00:43:10,830 --> 00:43:13,830 あっ そういや あんたら また変わったのに乗ってんな 792 00:43:13,960 --> 00:43:17,710 ライガーいうねん こっちじゃ あんまり見かけんかもな 793 00:43:18,130 --> 00:43:22,090 力じゃ地竜に負けやけど 身軽さは段違いや 794 00:43:22,210 --> 00:43:26,510 鯨退治で乱戦になったら 独壇場やから よう見とき 795 00:43:26,630 --> 00:43:27,890 ああ… 796 00:43:28,300 --> 00:43:30,100 だったら 荷物の運搬は― 797 00:43:30,220 --> 00:43:32,390 地竜に任せたほうが よかったんじゃねえの? 798 00:43:32,720 --> 00:43:35,850 自分らの荷物ぐらい 自分らで管理せんとな 799 00:43:36,440 --> 00:43:40,520 白鯨ばっかが敵やと思うとると 足元すくわれかねんかんな 800 00:43:40,650 --> 00:43:41,480 あっ… 801 00:43:42,480 --> 00:43:46,400 (リカード)道中 盗賊やらに 絡まれんともかぎらんしな 802 00:43:46,530 --> 00:43:49,950 (スバル)こんな完全武装の 一団を襲う勇気があるんなら― 803 00:43:50,070 --> 00:43:51,660 盗賊なんてやってねえだろ 804 00:43:51,780 --> 00:43:55,790 そらそうやな! ガッハハハ… 805 00:44:00,380 --> 00:44:03,250 (レム)リカード様 ああして 皆さんの緊張を― 806 00:44:03,380 --> 00:44:05,920 ほぐして回ってるみたいですね 807 00:44:06,220 --> 00:44:07,050 スバル君? 808 00:44:08,680 --> 00:44:12,890 ハハッ 覚悟 決まったはずなんだがな 809 00:44:13,430 --> 00:44:18,390 “目指せ 英雄”っていっても なかなかきついもんだぜ まったく 810 00:44:18,520 --> 00:44:19,810 (レム)フッ… 811 00:44:33,740 --> 00:44:35,870 (スバル)でっけえな 812 00:44:36,000 --> 00:44:38,790 うれしそうですね スバル君 813 00:44:38,920 --> 00:44:40,500 ヘヘッ 814 00:44:43,130 --> 00:44:46,420 あっ でも幹に 誰かの名前が彫ってあんな 815 00:44:46,550 --> 00:44:50,590 修学旅行じゃあるまいし マナーがなってねえよ マナーが 816 00:44:50,720 --> 00:44:52,640 レム 彫刻刀 貸してくれ 817 00:44:52,760 --> 00:44:54,010 (レム)いくらスバル君でも― 818 00:44:54,140 --> 00:44:56,720 そんなことしたら 怒りますし 怒られますよ 819 00:44:58,350 --> 00:45:00,310 ここに白鯨が来るんですね 820 00:45:01,440 --> 00:45:03,860 本当は レムは反対なんです 821 00:45:03,980 --> 00:45:06,780 魔女の残り香で 白鯨を引き寄せるなんて― 822 00:45:06,900 --> 00:45:08,030 危険すぎます 823 00:45:08,320 --> 00:45:10,320 使えるもんは何でも使う 824 00:45:10,450 --> 00:45:11,740 よっと… 825 00:45:11,860 --> 00:45:15,490 それで勝率がコンマでも 上がるってんなら もうけもんだ 826 00:45:16,040 --> 00:45:18,000 足りないとこだらけの俺は― 827 00:45:18,120 --> 00:45:20,460 そうでもしなきゃ 遅れが取り戻せねえ 828 00:45:21,830 --> 00:45:24,460 スバル君はすてきです 829 00:45:24,590 --> 00:45:25,840 (スバル)ハハッ 830 00:45:27,880 --> 00:45:31,800 (レム)そのミーティアが 白鯨の存在を知らせてくれる 831 00:45:31,930 --> 00:45:35,680 ああ 時間になったら 鳴るようになってる 832 00:45:35,810 --> 00:45:37,680 ぶっちゃけ これなしだと… (レム)ウソですよね? 833 00:45:37,810 --> 00:45:38,680 えっ… 834 00:45:39,980 --> 00:45:42,270 な… 何を言いだしますのん!? 835 00:45:42,400 --> 00:45:44,400 これがウソなら ワイは どぎゃんして… 836 00:45:44,520 --> 00:45:47,150 (レム)カララギ弁のような 何かになってますし― 837 00:45:47,270 --> 00:45:48,780 スバル君には似合いませんよ 838 00:45:48,900 --> 00:45:52,240 (スバル)あ… いやいやいや 実際 これがウソとかありえねえだろ 839 00:45:52,360 --> 00:45:55,120 クルシュさんたちだってさ… (レム)いいんですよ スバル君 840 00:45:55,830 --> 00:45:58,200 スバル君が ウソをついていることぐらい― 841 00:45:58,330 --> 00:45:59,950 レムには分かります (スバル)あっ… 842 00:46:00,500 --> 00:46:04,380 (レム)そのウソの理由が 話せないでいることも分かります 843 00:46:04,750 --> 00:46:08,880 だから 信じさせようだとか ウソで丸め込もうだとか― 844 00:46:09,010 --> 00:46:11,670 そんなふうに 自分を追い詰めたりする必要― 845 00:46:11,800 --> 00:46:13,840 どこにもないんですよ 846 00:46:15,220 --> 00:46:19,640 だってレムは スバル君を 丸ごと信じていますから 847 00:46:19,770 --> 00:46:20,980 フフッ… (スバル)あ… 848 00:46:24,060 --> 00:46:25,900 ん… くっ… 849 00:46:27,480 --> 00:46:31,740 ああっ! やっぱり でっかい木を 見上げるとテンション上がるな! 850 00:46:31,860 --> 00:46:34,320 はい そうですね 851 00:46:34,860 --> 00:46:38,410 (スバル) これは しばらく見上げてないと 気分 落ち着かないわ 852 00:46:38,530 --> 00:46:41,040 しばらく 下とか見れないわ 853 00:46:41,160 --> 00:46:42,710 はい そうですね 854 00:46:47,170 --> 00:46:49,630 (スバル)“ごめん”より “ありがとう”だよな 855 00:46:49,750 --> 00:46:51,420 こういうときは 856 00:46:52,260 --> 00:46:55,470 (レム) どういたしまして… ですよ 857 00:46:55,590 --> 00:46:58,350 それに レムのほうが ずっとずっと― 858 00:46:58,470 --> 00:47:00,310 スバル君に 感謝しているんですから 859 00:47:01,220 --> 00:47:03,270 (レム)おあいこです (スバルがはなをすする音) 860 00:47:14,110 --> 00:47:16,030 (スバル) あの… ヴィルヘルムさん 861 00:47:18,200 --> 00:47:20,870 フェリスから ちょこっと聞きました 862 00:47:21,370 --> 00:47:24,870 奥さんの敵(かたき)である白鯨を ずっと追いかけてきたって 863 00:47:26,040 --> 00:47:27,880 (ヴィルヘルム)お忘れください 864 00:47:28,000 --> 00:47:32,090 老木のつまらぬ妄執と 無為に過ごした時間です 865 00:47:32,710 --> 00:47:34,720 奥様を愛していらっしゃるんですね 866 00:47:36,800 --> 00:47:39,220 ええ 妻を愛しております 867 00:47:40,050 --> 00:47:43,930 誰よりも どれほど時間が過ぎようとも 868 00:47:45,480 --> 00:47:49,400 妻は 花をめでるのが 好きな女性でした 869 00:47:50,980 --> 00:47:55,320 剣を振ることを好まず しかし 誰よりも剣に愛された 870 00:47:56,360 --> 00:47:58,950 剣に生きることしか許されず― 871 00:47:59,070 --> 00:48:02,790 妻もまた その運命を 受け入れておりました 872 00:48:04,290 --> 00:48:09,250 私は 彼女から剣を奪い 剣聖の名を捨てさせ 妻とした 873 00:48:10,000 --> 00:48:13,750 ですが 剣は 彼女を許してなどいなかった 874 00:48:17,300 --> 00:48:20,680 スバル殿 改めて感謝を 875 00:48:20,800 --> 00:48:24,560 この戦いで 私は私の剣に答えを見つけられる 876 00:48:26,560 --> 00:48:31,110 妻の墓前にも やっと 足を向けることができましょう 877 00:48:32,190 --> 00:48:34,530 やっと妻に会いに行くことができる 878 00:48:39,200 --> 00:48:43,490 力を合わせて あの鯨野郎を ぶちのめしてやりましょう 879 00:48:43,620 --> 00:48:46,080 俺も全力で手伝いますから 880 00:48:47,960 --> 00:48:48,790 (ヴィルヘルム)ん… 881 00:49:05,260 --> 00:49:06,350 (地竜の鳴き声) 882 00:49:07,980 --> 00:49:11,060 定刻まで あとわずかだな (フェリス)うん 883 00:49:32,210 --> 00:49:33,330 (携帯電話のアラーム音) 884 00:49:33,460 --> 00:49:34,630 あっ 885 00:49:35,340 --> 00:49:36,840 総員 警戒! 886 00:49:43,890 --> 00:49:45,430 (兵士たちのざわめき) 887 00:49:45,550 --> 00:49:47,100 (兵士)見当たらないぞ 888 00:49:47,220 --> 00:49:52,230 (兵士たちのざわめき) 889 00:49:57,730 --> 00:49:59,190 (クルシュ)来ないか? 890 00:49:59,320 --> 00:50:00,440 (兵士たちのどよめき) 891 00:50:00,570 --> 00:50:01,490 (兵士)あれは! (クルシュ)ん? 892 00:50:03,070 --> 00:50:04,320 あっ 893 00:50:28,890 --> 00:50:32,600 (白鯨の鳴き声) 894 00:50:37,310 --> 00:50:39,650 (クルシュ)総員… (スバル)ぶちかませ! 895 00:50:39,780 --> 00:50:41,610 (レム)アル・ヒューマ! 896 00:50:48,530 --> 00:50:49,540 あ… 897 00:50:49,660 --> 00:50:51,540 (兵士たちのどよめき) 898 00:50:56,420 --> 00:50:57,250 (息を吸う音) 899 00:50:57,380 --> 00:51:00,090 総員 あのバカどもに続け! 900 00:51:00,210 --> 00:51:05,430 (一同)おおおおおっ! 901 00:51:09,930 --> 00:51:14,940 ♪~ 902 00:52:34,810 --> 00:52:39,810 ~♪