1 00:01:41,034 --> 00:01:47,040 ♬~ 2 00:01:47,040 --> 00:01:49,042 (ミツハ)はぁ…。 3 00:01:49,042 --> 00:01:51,044 ((すみませ~ん! 4 00:01:51,044 --> 00:01:53,046 (門番A)はい なんでしょう? 5 00:01:53,046 --> 00:01:56,049 ここ ボーゼス伯爵様の お屋敷ですよね。 6 00:01:56,049 --> 00:01:58,051 ええ そうですが。 7 00:01:58,051 --> 00:02:01,655 (ミツハ)私 伯爵様に お会いしたいんですけど。 8 00:02:01,655 --> 00:02:04,491 (門番B)あの… お約束→ 9 00:02:04,491 --> 00:02:06,827 または 紹介状などはございますか? 10 00:02:06,827 --> 00:02:09,496 いえ ないです うっ! (門番A)では→ 11 00:02:09,496 --> 00:02:11,498 ここを通すことはできません。 12 00:02:11,498 --> 00:02:13,667 (門番B)申し訳ありませんが お引き取りください)) 13 00:02:13,667 --> 00:02:16,503 だよねぇ…。 14 00:02:16,503 --> 00:02:19,506 いきなり アポなしで行って 会えるわけないよねぇ。 15 00:02:19,506 --> 00:02:22,342 はぁ… んっ? (馬のいななき) 16 00:02:22,342 --> 00:02:30,851 ♬~ 17 00:02:30,851 --> 00:02:35,022 今の馬車は? 伯爵様の ご子息たちですよ。 18 00:02:35,022 --> 00:02:39,192 時折 ああして 領内を見に回られるんです。 19 00:02:39,192 --> 00:02:41,194 感心なことで。 20 00:02:41,194 --> 00:02:43,196 ほうほう…。 21 00:02:43,196 --> 00:02:45,365 なるほど~。 22 00:02:45,365 --> 00:02:48,368 ((剛史:世の中には 2種類の人間がいる。 23 00:02:48,368 --> 00:02:51,872 チャンスを待つ人間と 作る人間だ)) 24 00:02:51,872 --> 00:02:54,074 もちろん 私は…。 25 00:02:59,880 --> 00:03:03,316 伯爵邸に戻るには 必ずここを通るはず。 26 00:03:03,316 --> 00:03:05,819 んん…。 27 00:03:05,819 --> 00:03:08,155 遅~い。 28 00:03:08,155 --> 00:03:10,157 んっ? 29 00:03:12,826 --> 00:03:15,328 ははっ あっ! (馬車の音) 30 00:03:17,497 --> 00:03:19,499 来た! 31 00:03:26,173 --> 00:03:29,509 (御者)おっ どうどうどう。 (爆竹の音) 32 00:03:29,509 --> 00:03:31,511 《今だ!》 33 00:03:31,511 --> 00:03:34,848 きゃあぁ~! 34 00:03:34,848 --> 00:03:37,017 えぇっ! 35 00:03:37,017 --> 00:03:39,519 (アレクシス)どうした!? (テオドール)兄さん 人が! 36 00:03:42,022 --> 00:03:44,024 (アレクシス)大丈夫ですか? 37 00:03:44,024 --> 00:03:46,026 (テオドール)気を失ってる。 38 00:03:46,026 --> 00:03:48,361 (アレクシス)この方を早く屋敷へ! 39 00:03:48,361 --> 00:03:52,199 《伯爵邸へ ご案内~》 40 00:03:52,199 --> 00:03:55,102 (伯爵)うちの馬車が 人を轢いた? 41 00:03:58,371 --> 00:04:00,474 《潜入成功》 42 00:04:00,474 --> 00:04:03,643 (伯爵)で どうなのだ 彼女の具合は? 43 00:04:03,643 --> 00:04:06,313 (シュテファン)ケガは ないようなのですが…。 44 00:04:06,313 --> 00:04:08,315 (伯爵)何かあってはいかん すぐに医者を。 45 00:04:08,315 --> 00:04:10,317 (シュテファン)はっ。 46 00:04:10,317 --> 00:04:12,319 その必要はございません。 47 00:04:12,319 --> 00:04:15,155 (一同)あぁ…。 (伯爵)気がつかれたか。 48 00:04:15,155 --> 00:04:18,825 私は この地の領主 ボーゼス伯クラウス。 49 00:04:18,825 --> 00:04:22,829 先ほどは 当家の馬車が とんだ失礼をいたしました。 50 00:04:22,829 --> 00:04:24,831 あっ…。 (テオドール)んっ…。 51 00:04:24,831 --> 00:04:28,835 《この一家 ウワサどおり いい人たちっぽい ラッキー》 52 00:04:28,835 --> 00:04:32,839 そんな 私こそ 手厚く看護していただき→ 53 00:04:32,839 --> 00:04:34,841 ありがとうございます。 54 00:04:34,841 --> 00:04:38,178 本当にもう いいのかね? (ミツハ)はい おかげさまで。 55 00:04:38,178 --> 00:04:40,514 そうか それは重畳。 56 00:04:40,514 --> 00:04:42,849 これも 何かのご縁かと。 57 00:04:42,849 --> 00:04:46,019 のちほど 改めて ご挨拶させてください。 58 00:04:46,019 --> 00:04:48,188 うん こちらこそ喜んで。 59 00:04:48,188 --> 00:04:50,190 では のちほど。 60 00:04:52,192 --> 00:04:55,862 (扉の開閉音) 61 00:04:55,862 --> 00:04:58,865 《よ~し いよいよ戦いだ!》 62 00:04:58,865 --> 00:05:00,800 そして言ってやったのです…。 63 00:05:00,800 --> 00:05:03,136 (ノックと扉の開く音) 64 00:05:03,136 --> 00:05:05,138 (シュテファン)どうぞ お入りください。 65 00:05:07,974 --> 00:05:11,311 (一同)あぁ…。 おぉ! 66 00:05:11,311 --> 00:05:14,481 (ミツハ)遠き ニホン国より参りました→ 67 00:05:14,481 --> 00:05:17,651 ミツハ・フォン・ヤマノと申します。 68 00:05:17,651 --> 00:05:19,653 (伯爵)はぁ…。 69 00:05:19,653 --> 00:05:22,322 《見たこともない 立派な服装→ 70 00:05:22,322 --> 00:05:24,991 やはり異国の 貴族の娘であったか…。 71 00:05:24,991 --> 00:05:27,327 しかし…》 72 00:05:27,327 --> 00:05:30,130 失礼 掛けてくれたまえ。 73 00:05:32,165 --> 00:05:36,503 ミツハ殿はお一人のようだが なぜ この町を訪れたのかね? 74 00:05:36,503 --> 00:05:39,339 はい 旅の途中で野獣に襲われて→ 75 00:05:39,339 --> 00:05:41,341 ほかの者と はぐれた上に→ 76 00:05:41,341 --> 00:05:44,844 命が危ういところを この土地の民に救われました。 77 00:05:44,844 --> 00:05:48,515 その感謝の念と よき領民の存在を→ 78 00:05:48,515 --> 00:05:51,017 領主様に ぜひお知らせせねばと思い→ 79 00:05:51,017 --> 00:05:53,019 この町を訪れた次第です。 80 00:05:53,019 --> 00:05:55,188 なんと それは誠か! 81 00:05:55,188 --> 00:05:58,692 《他国の それも か弱きご令嬢が→ 82 00:05:58,692 --> 00:06:00,794 我が領民によって 助けられ→ 83 00:06:00,794 --> 00:06:03,797 その話を 子どもたちの前で伝えてくれる。 84 00:06:03,797 --> 00:06:07,467 なんと 嬉しく喜ばしいことだ》 85 00:06:07,467 --> 00:06:11,137 実は 少し前にこちらを お伺いしたのですが→ 86 00:06:11,137 --> 00:06:13,139 中には通してもらえず…。 87 00:06:13,139 --> 00:06:15,642 それは 重ね重ね失礼を。 88 00:06:15,642 --> 00:06:18,144 シュテファン 今日の門番は誰だ? 89 00:06:18,144 --> 00:06:21,314 お待ちください なんのツテもなく→ 90 00:06:21,314 --> 00:06:23,817 いきなり訪れた 私が悪いのです。 91 00:06:23,817 --> 00:06:26,987 門番の方は 当然の務めを果たしたまで。 92 00:06:26,987 --> 00:06:29,656 むしろ お褒めになるべきかと。 93 00:06:29,656 --> 00:06:33,159 みっ ミツハ殿が そう言われるのであれば…。 94 00:06:33,159 --> 00:06:35,328 《まだ年端もいかぬのに→ 95 00:06:35,328 --> 00:06:38,665 なんと謙虚で 道理をわきまえた少女なのだ!》 96 00:06:38,665 --> 00:06:41,668 《今ので好感度 大幅アップ間違いなし。 97 00:06:41,668 --> 00:06:43,670 では更に…》 98 00:06:43,670 --> 00:06:46,006 ささやかなる ものではありますが→ 99 00:06:46,006 --> 00:06:48,174 故国から 持参せし品→ 100 00:06:48,174 --> 00:06:51,845 感謝の気持ちとして 受け取っていただければ→ 101 00:06:51,845 --> 00:06:54,347 幸いでございます。 んん? 102 00:06:54,347 --> 00:06:56,349 なっ なんだこれは? 103 00:06:56,349 --> 00:06:59,853 (ミツハ)折りたたみ式 万能ナイフでございます。 104 00:06:59,853 --> 00:07:02,122 何っ これがナイフだと!? 105 00:07:02,122 --> 00:07:04,124 はい。 106 00:07:04,124 --> 00:07:08,461 (伯爵)なっ なんと精密な造りだ これはすごい。 107 00:07:08,461 --> 00:07:10,964 ぜひ何か お返しせねば。 108 00:07:10,964 --> 00:07:14,801 ミツハ殿 これからのち どうするおつもりかな? 109 00:07:14,801 --> 00:07:18,471 はい このまま 王都に向かうつもりです。 110 00:07:18,471 --> 00:07:21,808 それはいかん 今からだと すぐ暗くなる。 111 00:07:21,808 --> 00:07:24,978 そんなことは 許せん! (ミツハ)はっ はい…。 112 00:07:24,978 --> 00:07:27,147 ちょうど明日の朝→ 113 00:07:27,147 --> 00:07:29,983 王都行きの馬車が出る それに乗りなさい。 114 00:07:29,983 --> 00:07:33,153 あっ… んん…。 んっ? 115 00:07:33,153 --> 00:07:36,156 それが お恥ずかしい限りで→ 116 00:07:36,156 --> 00:07:39,826 路銀の方が乏しく とても馬車代は…。 117 00:07:39,826 --> 00:07:42,329 《伯爵:はぁ 馬車代がない? 118 00:07:42,329 --> 00:07:44,998 そんな 高価そうな身なりをし→ 119 00:07:44,998 --> 00:07:48,835 貴族に売れば 金貨数十枚には なりそうなものを→ 120 00:07:48,835 --> 00:07:51,004 お礼に渡しておいて?》 121 00:07:51,004 --> 00:07:55,342 そうか… 供の者たちとは はぐれたのであったな。 122 00:07:55,342 --> 00:07:58,011 路銀は その者たちが 持っていたのか? 123 00:07:58,011 --> 00:07:59,946 はい…。 124 00:07:59,946 --> 00:08:01,948 今日は うちに泊まりなさい。 125 00:08:01,948 --> 00:08:04,617 後でゆっくり 事情を聞かせてもらおう。 126 00:08:04,617 --> 00:08:07,787 はっ… ありがとうございます。 127 00:08:07,787 --> 00:08:14,127 ♬~ 128 00:08:14,127 --> 00:08:16,129 んん…。 129 00:08:16,129 --> 00:08:19,032 《伯爵:いったい何者なんだ あの子は…》 130 00:08:22,135 --> 00:08:24,137 《勝った! 131 00:08:24,137 --> 00:08:26,139 今から 私の名前はミツハ! 132 00:08:26,139 --> 00:08:29,142 「山野光波」ではなく 「ミツハ・フォン・ヤマノ」。 133 00:08:29,142 --> 00:08:31,644 異国の やんごとなき家柄の娘! 134 00:08:31,644 --> 00:08:34,314 そして 元の身分を隠し→ 135 00:08:34,314 --> 00:08:36,983 今から この国で平民として暮らす→ 136 00:08:36,983 --> 00:08:39,652 健気な少女 ミツハを演じる! 137 00:08:39,652 --> 00:08:41,654 いや なりきる!》 138 00:08:48,828 --> 00:08:51,831 (シュテファン)ヤマノ様 こちらへ。 (ミツハ)はい…。 139 00:08:54,334 --> 00:08:56,336 (一同)あぁ…。 140 00:08:56,336 --> 00:08:58,338 (扉の閉まる音) 141 00:08:58,338 --> 00:09:02,108 お招きいただき ありがとうございます。 142 00:09:02,108 --> 00:09:04,444 うっ うむ歓迎する。 143 00:09:04,444 --> 00:09:06,546 改めてようこそ ボーゼス家へ。 144 00:09:09,449 --> 00:09:11,451 これは家族の団欒だ。 145 00:09:11,451 --> 00:09:14,621 マナーや言葉遣いなど気にせず 気楽に楽しんでくれ。 146 00:09:14,621 --> 00:09:16,623 わかりました。 147 00:09:16,623 --> 00:09:19,459 では 遅くなったが 家族を紹介しよう。 148 00:09:19,459 --> 00:09:21,461 こちらは 妻のイリス。 149 00:09:21,461 --> 00:09:24,464 (イリス)うっふ…。 (伯爵)そして長男の。 150 00:09:24,464 --> 00:09:27,133 あっ アレクシスですっ 17歳です! 151 00:09:27,133 --> 00:09:29,803 《残念 年下かぁ》 152 00:09:29,803 --> 00:09:32,639 (伯爵)次男のテオドール 15歳。 んっ。 153 00:09:32,639 --> 00:09:35,975 (伯爵)末っ子で長女の ベアトリス 13歳だ。 154 00:09:35,975 --> 00:09:39,145 (ベアトリス)んっ… 姉だと思って なんでも話してね。 155 00:09:39,145 --> 00:09:42,982 《姉って… 13歳でも 年下に見えるんかいっ!》 156 00:09:42,982 --> 00:09:44,984 あっ…。 157 00:09:44,984 --> 00:09:47,153 《まっ まぁ…。 158 00:09:47,153 --> 00:09:49,155 仕方ないか…》 159 00:09:51,157 --> 00:09:53,159 あん。 160 00:09:53,159 --> 00:09:57,163 《この世界 貴族の料理でも 味はこの程度なんだ…》 161 00:09:57,163 --> 00:09:59,165 んっ! 162 00:09:59,165 --> 00:10:01,167 あっ あぁ…。 163 00:10:01,167 --> 00:10:03,169 うひ…。 164 00:10:03,169 --> 00:10:05,572 はん ふふっ…。 165 00:10:08,508 --> 00:10:11,511 あ~ ミツハ殿。 (ミツハ)はい! 166 00:10:11,511 --> 00:10:14,514 いや 別に とって食おうってわけではない。 167 00:10:14,514 --> 00:10:17,684 気楽にしてくれ。 はっ はい…。 168 00:10:17,684 --> 00:10:20,520 君は いったい何者なのかな? 169 00:10:20,520 --> 00:10:23,523 できれば 正直に答えてほしいのだが…。 170 00:10:23,523 --> 00:10:25,525 《来た!》 171 00:10:25,525 --> 00:10:28,528 (一同)んん…。 172 00:10:28,528 --> 00:10:32,365 この国とは 違うところから 来たのは本当です。 173 00:10:32,365 --> 00:10:34,868 先ほどは家名など 名乗りましたが→ 174 00:10:34,868 --> 00:10:36,870 国を出た 今となっては→ 175 00:10:36,870 --> 00:10:40,206 祖国での身分も立場も なんの意味もありません。 176 00:10:40,206 --> 00:10:43,877 んん…。 国を出た理由は まぁ…→ 177 00:10:43,877 --> 00:10:46,212 後継者問題といいますか…。 178 00:10:46,212 --> 00:10:49,883 父が病で亡くなったことが 発端なのです。 179 00:10:49,883 --> 00:10:52,051 (伯爵)母君とご兄弟は? 180 00:10:52,051 --> 00:10:55,054 母もすでに 数年前に亡くなっています。 181 00:10:55,054 --> 00:10:58,391 まぁ…。 残されたのは 私と→ 182 00:10:58,391 --> 00:11:00,493 優しく聡明な弟のみ。 183 00:11:00,493 --> 00:11:04,998 私は 弟が後を継ぐのが 当然と思っているのですが…。 184 00:11:04,998 --> 00:11:09,002 なぜか 私が継ぐべきだと 主張する方々がおられまして。 185 00:11:09,002 --> 00:11:12,338 主人のご息女に 跡目を継がせた後→ 186 00:11:12,338 --> 00:11:15,842 自分の息子などを押し付けて 家督の簒奪を狙う…。 187 00:11:15,842 --> 00:11:18,011 よく聞く お話ですな。 188 00:11:18,011 --> 00:11:20,346 では それで今回の旅に? 189 00:11:20,346 --> 00:11:23,016 はい 書き置きは 残して来たのですが→ 190 00:11:23,016 --> 00:11:25,351 見つかると 連れ戻されそうなので→ 191 00:11:25,351 --> 00:11:27,687 急いで船に乗り この国へと…。 192 00:11:27,687 --> 00:11:30,356 持ち出したのは わずかな私物と→ 193 00:11:30,356 --> 00:11:33,693 この母の形見の ネックレスぐらいです。 194 00:11:33,693 --> 00:11:36,696 なるほど…。 195 00:11:36,696 --> 00:11:40,199 ですので 私は覚悟を決めました! 196 00:11:40,199 --> 00:11:42,202 この国で生計を立て→ 197 00:11:42,202 --> 00:11:45,371 一人でしっかり 生きていこうと! 198 00:11:45,371 --> 00:11:47,707 実に立派だ ミツハ殿…。 199 00:11:47,707 --> 00:11:49,709 《決まった!》 200 00:11:49,709 --> 00:11:52,045 このネックレスを売れば 資金は→ 201 00:11:52,045 --> 00:11:54,047 なんとかなると思いますし。 202 00:11:54,047 --> 00:11:57,216 うっ 売るですって! はひっ! 203 00:11:57,216 --> 00:11:59,886 あなた それが何かわかってるの!? 204 00:11:59,886 --> 00:12:02,989 あっ はい 本物の真珠なので→ 205 00:12:02,989 --> 00:12:04,991 そこそこの値段で売れるかと…。 206 00:12:04,991 --> 00:12:07,660 まさか ニセモノですか? (机を叩く音) 207 00:12:07,660 --> 00:12:09,662 うっ! (イリス)あなたねぇ! 208 00:12:09,662 --> 00:12:13,166 あのね 真珠というのは 値段が ピンからキリまであるの! 209 00:12:13,166 --> 00:12:15,168 でっ そのネックレス! 210 00:12:15,168 --> 00:12:18,504 最大級の大きさに 完璧な形状と色の深み→ 211 00:12:18,504 --> 00:12:21,841 そもそも その粒の揃い具合は何よ! 212 00:12:21,841 --> 00:12:23,843 1粒や2粒なら ともかく→ 213 00:12:23,843 --> 00:12:26,346 ネックレスにできるほど 揃っているなんて! 214 00:12:26,346 --> 00:12:29,349 そんなもの あるはずがない! 215 00:12:29,349 --> 00:12:32,185 あってたまるもんですか! 216 00:12:32,185 --> 00:12:36,189 ハァハァハァ…。 217 00:12:36,189 --> 00:12:40,360 あの… もしよろしければ イリス様にお譲りしても…。 218 00:12:40,360 --> 00:12:42,362 はぁっ!? 219 00:12:42,362 --> 00:12:46,199 (伯爵)いっ イリス それって 相場はいくらくらいかな? 220 00:12:46,199 --> 00:12:48,868 んっ! ひっ! 相場? 221 00:12:48,868 --> 00:12:51,704 あるわけないでしょ! この世にあるはずのない→ 222 00:12:51,704 --> 00:12:53,706 世界唯一の宝物。 223 00:12:53,706 --> 00:12:57,210 持つものは 確実に 世界に名を残せる 夢のアイテムよ! 224 00:12:57,210 --> 00:12:59,379 国王や大金持ちなら→ 225 00:12:59,379 --> 00:13:01,814 手段を選ばず 手に入れようとするでしょうね! 226 00:13:01,814 --> 00:13:04,651 じゃあ オークションなどに出せば…。 227 00:13:04,651 --> 00:13:06,653 それこそダメ! 228 00:13:06,653 --> 00:13:08,821 奪い合い 殺し合いが始まって→ 229 00:13:08,821 --> 00:13:10,990 関係者は すぐに行方不明よ。 230 00:13:10,990 --> 00:13:14,160 《ひいぃ 予想を超えすぎぃ! 231 00:13:14,160 --> 00:13:17,664 オーバースペックだったか 養殖真珠のネックレス。 232 00:13:17,664 --> 00:13:19,999 地球では安くて こちらでは→ 233 00:13:19,999 --> 00:13:22,335 高価なものって 考えたんだけど…。 234 00:13:22,335 --> 00:13:26,172 最高級クラスの 130万円じゃなくて→ 235 00:13:26,172 --> 00:13:30,176 もっと安いもの それとも 宝石とかが よかったかな…。 236 00:13:30,176 --> 00:13:32,845 でも うっかり世に出ちゃうと→ 237 00:13:32,845 --> 00:13:34,847 いろいろ 面倒になりそうだし…。 238 00:13:34,847 --> 00:13:37,684 だから 伯爵家に引き取ってもらって→ 239 00:13:37,684 --> 00:13:40,186 市場には流れない その代わりに→ 240 00:13:40,186 --> 00:13:44,190 今後の資金と 後ろ盾を得るという 計画だったんだけどなぁ…。 241 00:13:44,190 --> 00:13:46,192 んん… あっ!》 242 00:13:46,192 --> 00:13:50,363 イリス様 それなら ネックレスを バラして売ればいいのでは? 243 00:13:50,363 --> 00:13:53,032 バラすですって この至宝を! 244 00:13:53,032 --> 00:13:55,868 あなた 神にケンカ売る気! ひいぃっ! 245 00:13:55,868 --> 00:13:58,037 《もう どないせいっちゅうねん》 246 00:13:58,037 --> 00:14:01,140 んん…。 《ええい ここはゴリ押しで!》 247 00:14:01,140 --> 00:14:03,142 では いったいどうすれば? 248 00:14:03,142 --> 00:14:05,478 今の 私に必要なのは→ 249 00:14:05,478 --> 00:14:09,315 キレイだけど なんの 役にも立たないネックレスではなく→ 250 00:14:09,315 --> 00:14:11,818 生活のための お金なんです。 251 00:14:11,818 --> 00:14:14,987 うむ… たしかに そのとおりではあるが…。 252 00:14:14,987 --> 00:14:19,492 ですので やはりこれはイリス様に お譲りしたいと思うのです。 253 00:14:19,492 --> 00:14:21,994 しっ しかし金額が…。 254 00:14:21,994 --> 00:14:23,996 う~む…。 255 00:14:23,996 --> 00:14:27,834 王都で お店を構えることが できるくらいの金額で 十分です。 256 00:14:27,834 --> 00:14:30,336 あとは 自力で頑張ります! 257 00:14:30,336 --> 00:14:32,505 ミツハさん あなた…。 258 00:14:32,505 --> 00:14:36,008 《よし ここは お涙ちょうだいもののテンプレで》 259 00:14:36,008 --> 00:14:39,512 私は イリス様に 持っていただきたいのです。 260 00:14:39,512 --> 00:14:43,015 その… イリス様はどこか→ 261 00:14:43,015 --> 00:14:46,519 優しかった 母の面影がございますので…。 262 00:14:46,519 --> 00:14:48,521 はっ…。 263 00:14:48,521 --> 00:14:50,523 ミツハちゃん! はい…。 264 00:14:50,523 --> 00:14:52,525 《いける》 265 00:14:52,525 --> 00:14:55,862 はっ…。 あっ あっ…。 266 00:14:55,862 --> 00:14:59,198 (イリス)あなたの気持ち ありがたく受け取るわ。 267 00:14:59,198 --> 00:15:01,300 (ミツハ)イリス様…。 268 00:15:01,300 --> 00:15:05,471 《人のいい一家に つけこんだ 形になっちゃったけど→ 269 00:15:05,471 --> 00:15:09,075 お互いに 得する話だから まぁ いいよね!》 270 00:15:12,478 --> 00:15:15,148 ミツハ殿との話は 一段落だ。 271 00:15:15,148 --> 00:15:17,984 さぁ お前たちも話に加わりなさい。 272 00:15:17,984 --> 00:15:20,486 はい ううんっ! 273 00:15:20,486 --> 00:15:23,823 おお… ミツハ 君のその美しい黒髪と→ 274 00:15:23,823 --> 00:15:26,159 神秘的な漆黒の瞳。 275 00:15:26,159 --> 00:15:30,496 それは女神が君だけに 与えたもうた奇跡の色…。 276 00:15:30,496 --> 00:15:33,833 あっ 私の国では ほとんどの人がこの色です。 277 00:15:33,833 --> 00:15:36,669 えっ えぇ…。 278 00:15:36,669 --> 00:15:39,672 ミツハ あの万能ナイフすごいね。 279 00:15:39,672 --> 00:15:41,674 他にも 何かないの? 280 00:15:41,674 --> 00:15:45,011 普通の 折りたたみナイフならありますよ。 281 00:15:45,011 --> 00:15:47,847 あっ! みっ ミツハちゃん! 282 00:15:47,847 --> 00:15:50,516 えっ あぁ…。 283 00:15:50,516 --> 00:15:53,019 《しまった 思わず エロいポーズの上に→ 284 00:15:53,019 --> 00:15:57,023 貴族の食卓に武器持ち込み ダブルでドン引きだ~》 285 00:15:57,023 --> 00:16:01,627 ううんっ こちらの国では ナイフ道は珍しいのですか? 286 00:16:01,627 --> 00:16:03,629 ナイフ道? 287 00:16:03,629 --> 00:16:07,300 はい 我が国では ナイフ道は淑女のたしなみ→ 288 00:16:07,300 --> 00:16:10,136 女性は皆 このように護身用ナイフを→ 289 00:16:10,136 --> 00:16:12,138 常に 持ち歩いているのです。 290 00:16:12,138 --> 00:16:14,807 そっ そうか 面白い文化ですな。 291 00:16:14,807 --> 00:16:17,109 《よし スルー成功!》 292 00:16:19,312 --> 00:16:21,647 切れ味がいいので 気をつけてくださいね。 293 00:16:21,647 --> 00:16:23,816 すごい…。 294 00:16:23,816 --> 00:16:25,985 よろしければ お譲りしますよ。 295 00:16:25,985 --> 00:16:29,822 (テオドール)えっ? 護身用ですが もう一つあるので。 296 00:16:29,822 --> 00:16:31,824 金貨1枚でいかがですか? 297 00:16:31,824 --> 00:16:33,826 かっ 買います! 298 00:16:33,826 --> 00:16:36,495 《食事中に聞いた情報から→ 299 00:16:36,495 --> 00:16:41,167 金貨1枚は 日本円で10万円 くらいの金銭価値と判断して→ 300 00:16:41,167 --> 00:16:45,171 仕入れ値の10倍もないから 良心的よね~》 301 00:16:45,171 --> 00:16:48,674 ミツハ ほかには? ほかにはないのかい? 302 00:16:48,674 --> 00:16:52,011 すみません 荷物は 供の者に持たせたので→ 303 00:16:52,011 --> 00:16:55,014 手元にはもう ほとんど残ってなくて…。 304 00:16:55,014 --> 00:16:57,350 あとは 替えの下着くらい。 305 00:16:57,350 --> 00:17:00,286 買った! アレクシス あなた…。 306 00:17:00,286 --> 00:17:02,288 アレク兄様…。 307 00:17:02,288 --> 00:17:04,457 あっ んん…。 308 00:17:04,457 --> 00:17:06,459 んん…。 309 00:17:06,459 --> 00:17:09,295 銀貨 5枚ですっ。 (一同)売るんかい! 310 00:17:09,295 --> 00:17:12,798 小金貨 1枚…。 (イリス/ミツハ/ベアトリス)えっ!? 311 00:17:15,635 --> 00:17:17,637 (ベアトリス)ミツハちゃん。 はいっ。 312 00:17:17,637 --> 00:17:19,639 《うおっ! 313 00:17:19,639 --> 00:17:21,807 こっ これで13歳とは…。 314 00:17:21,807 --> 00:17:24,143 ベアトリスちゃん 恐ろしい子!》 315 00:17:24,143 --> 00:17:27,313 王都でお店を出すの? どんなお店? 316 00:17:27,313 --> 00:17:29,482 えっ… えっとですね。 317 00:17:29,482 --> 00:17:32,652 雑貨屋をやろうかと。 雑貨屋? 318 00:17:32,652 --> 00:17:35,988 いろいろな小物や お化粧用品 アクセサリーなど→ 319 00:17:35,988 --> 00:17:37,990 女の子が 欲しがるようなものに→ 320 00:17:37,990 --> 00:17:39,992 実用品も少々…。 321 00:17:39,992 --> 00:17:42,161 うわ~ おもしろそう。 322 00:17:42,161 --> 00:17:44,163 《そういえば…。 323 00:17:44,163 --> 00:17:46,999 この世界の食事は イマイチだよね…》 324 00:17:46,999 --> 00:17:49,001 ((生きることは 食べること! 325 00:17:49,001 --> 00:17:53,005 すなわち ハートをつかむには まず 胃袋からだ! 326 00:17:53,005 --> 00:17:55,174 そうだ そうだよ!)) 327 00:17:55,174 --> 00:17:58,177 あと 食べ物も売ろうと思います! 328 00:17:58,177 --> 00:18:00,780 (伯爵)食べ物か…。 んっ? 329 00:18:00,780 --> 00:18:03,115 それは 少し大変かもな。 330 00:18:03,115 --> 00:18:05,117 というと? 331 00:18:05,117 --> 00:18:07,620 近頃は 特に原因もないのに→ 332 00:18:07,620 --> 00:18:11,123 小麦や作物の 収穫量が下がってきているのだ。 333 00:18:11,123 --> 00:18:14,961 それ 連作障害か 肥料不足じゃないですか? 334 00:18:14,961 --> 00:18:18,798 えっ? 同じ作物ばかり 作り続けると→ 335 00:18:18,798 --> 00:18:20,800 土地が痩せるんです。 336 00:18:20,800 --> 00:18:24,303 だから ほかの作物も植えて 「土地を回す」といいんですよ。 337 00:18:24,303 --> 00:18:26,472 《って お兄ちゃんが言ってた》 338 00:18:26,472 --> 00:18:30,810 ((俺の作った野菜を食え~!)) 339 00:18:30,810 --> 00:18:32,812 ほうほう なるほど…。 340 00:18:32,812 --> 00:18:35,815 土地を肥やすには 堆肥や腐葉土を使って…。 341 00:18:35,815 --> 00:18:37,817 ふむふむ…。 342 00:18:37,817 --> 00:18:41,487 (ミツハ)次 新たな特産品の開発! 343 00:18:41,487 --> 00:18:43,990 ボーゼス領でしか 作れないものと→ 344 00:18:43,990 --> 00:18:46,826 ほかと比べて 圧倒的な品質差のあるもの→ 345 00:18:46,826 --> 00:18:48,828 ブランド化です! 346 00:18:48,828 --> 00:18:52,164 税率上げれば 税収下がる そして 発明! 347 00:18:52,164 --> 00:18:55,334 発明一発で ガッポガッポです! 348 00:18:55,334 --> 00:18:58,004 何か 発明のネタ考えましょう! 349 00:18:58,004 --> 00:19:00,940 いや ミツハと話してると→ 350 00:19:00,940 --> 00:19:03,275 おもしろくて 時間を忘れてしまうなぁ。 351 00:19:03,275 --> 00:19:07,446 いやぁ ホントそんなことないですよ。 (笑い声) 352 00:19:07,446 --> 00:19:11,117 あっ! もう そそっかしいわね~。 353 00:19:11,117 --> 00:19:13,786 ミツハらしいな ハッハッハッ! 354 00:19:13,786 --> 00:19:18,290 やだ~ お父さんも お母さんも あっ…。 355 00:19:18,290 --> 00:19:21,794 ((どう いいでしょ このアイデア! 356 00:19:21,794 --> 00:19:24,130 (父)ミツハと話してると→ 357 00:19:24,130 --> 00:19:26,298 おもしろくて 時間を忘れてしまうなぁ。 358 00:19:26,298 --> 00:19:28,300 フフフッ。 359 00:19:28,300 --> 00:19:30,469 (母)はい よ~く冷えてるわよ。 360 00:19:30,469 --> 00:19:32,972 あっ 食べる食べる あっ! 361 00:19:32,972 --> 00:19:34,974 (母)もう そそっかしいわね。 362 00:19:34,974 --> 00:19:37,309 (剛史)ミツハらしいな。 363 00:19:37,309 --> 00:19:39,311 ハッハハハハ!)) 364 00:19:39,311 --> 00:19:41,313 《お父さん→ 365 00:19:41,313 --> 00:19:43,649 お母さん→ 366 00:19:43,649 --> 00:19:45,651 お兄ちゃん…。 367 00:19:45,651 --> 00:19:48,654 うっ…)) 368 00:19:48,654 --> 00:19:51,490 ふっ…。 《どうして 間違えたの? 369 00:19:51,490 --> 00:19:54,660 なんだか 楽しくって…》 370 00:19:54,660 --> 00:19:57,329 んん…。 《泣かなかったのに。 371 00:19:57,329 --> 00:20:00,100 あの時も 我慢できたのに》 372 00:20:00,100 --> 00:20:03,669 うっ… うぅっ…。 373 00:20:03,669 --> 00:20:06,005 うっ…。 ミツハ…。 374 00:20:06,005 --> 00:20:08,174 ミツハちゃん…。 375 00:20:08,174 --> 00:20:11,010 いいのだ いいのだよ。 376 00:20:11,010 --> 00:20:13,679 父と呼んでくれても いいのだよ。 377 00:20:13,679 --> 00:20:16,849 わたくしも 母と思ってちょうだい。 378 00:20:16,849 --> 00:20:22,021 (泣き声) 379 00:20:22,021 --> 00:20:24,023 あっ…。 380 00:20:24,023 --> 00:20:28,194 うっ うぅ…。 381 00:20:28,194 --> 00:20:31,530 うわあぁ~ん! 382 00:20:31,530 --> 00:20:35,034 ああぁ~ん! 383 00:20:38,537 --> 00:20:40,706 大変 お世話になりました。 384 00:20:40,706 --> 00:20:42,875 ボーゼス家の皆様。 385 00:20:42,875 --> 00:20:45,711 《昨晩のことは どうか忘れてください。 386 00:20:45,711 --> 00:20:49,882 まぁ 伯爵夫妻の 信頼を得られたから→ 387 00:20:49,882 --> 00:20:52,218 結果的には よかったんだけど…。 388 00:20:52,218 --> 00:20:55,387 多分 これからも お世話になります》 389 00:20:55,387 --> 00:20:57,723 ミツハさん 体に気をつけて→ 390 00:20:57,723 --> 00:21:00,659 あと 変な男には気をつけるのよ。 391 00:21:00,659 --> 00:21:03,162 ありがとうございます イリス様。 392 00:21:03,162 --> 00:21:07,166 《アレクシス様で 充分 練習できました》 393 00:21:07,166 --> 00:21:10,836 しばらくしたら 社交シーズンで 僕たちも 王都に行くから→ 394 00:21:10,836 --> 00:21:13,506 待っててね。 《ミツハ:はぁ…》 395 00:21:13,506 --> 00:21:16,509 ミツハの国の話 また聞かせて。 396 00:21:16,509 --> 00:21:19,345 王都のおいしいお店 教えてあげる! 397 00:21:19,345 --> 00:21:23,516 はい また会う時を 楽しみにしています んっ? 398 00:21:23,516 --> 00:21:26,352 お金は 必要だけ用意するよう→ 399 00:21:26,352 --> 00:21:29,355 指示した手紙を 書いているから 安心したまえ。 400 00:21:31,524 --> 00:21:34,360 わかりました お供までつけていただき→ 401 00:21:34,360 --> 00:21:36,362 助かります。 402 00:21:36,362 --> 00:21:38,697 《本当は 一人旅がよかったんだけど…→ 403 00:21:38,697 --> 00:21:41,033 まぁ いいか》 404 00:21:41,033 --> 00:21:43,536 では 気をつけて行ってきなさい。 405 00:21:43,536 --> 00:21:45,538 (ミツハ)はい! 406 00:21:48,374 --> 00:21:50,543 《いざ 王都へ! 407 00:21:50,543 --> 00:21:53,045 新しい生活への期待に→ 408 00:21:53,045 --> 00:21:56,348 私の胸は 膨らんでいる… いや》 409 00:21:58,884 --> 00:22:01,887 《見た目は そのままだけど…》 (馬のいななき)