1 00:01:35,095 --> 00:01:37,097 (ミツハ)いらっしゃいませ。 2 00:01:39,099 --> 00:01:43,270 (マルセル)俺の部下も つれてきた。 (部下)ん…。 (扉が閉じる音) 3 00:01:43,270 --> 00:01:45,772 ようこそ お越しくださいました。 4 00:01:45,772 --> 00:01:49,109 雑貨屋ミツハのオーナー ミツハ・ヤマノと申します。 5 00:01:49,109 --> 00:01:51,111 (ライナー)ん…。 (アマーリア)んっ。 6 00:01:51,111 --> 00:01:53,547 《客側の自己紹介はない。 7 00:01:53,547 --> 00:01:57,217 今夜は あくまでも 非公式のお食事会。 8 00:01:57,217 --> 00:02:02,055 マルセルさんが 友人をつれて なじみの店に来ただけのこと…》 9 00:02:02,055 --> 00:02:04,558 奥へどうぞ。 10 00:02:04,558 --> 00:02:08,562 《本音の話は この件が 次の段階へ進んだら だ…》 11 00:02:11,064 --> 00:02:16,570 《ミツハ:ライナー子爵家のお嬢様 アデレート嬢のデビュタント・ボール。 12 00:02:16,570 --> 00:02:19,239 その大仕事を 請け負えるかどうかは→ 13 00:02:19,239 --> 00:02:22,242 この試食会にかかってる!》 14 00:02:24,745 --> 00:02:27,748 本日は さまざまな料理の 味見をしていただきます。 15 00:02:27,748 --> 00:02:29,750 (ミツハ)とにかく いろいろ出します。 16 00:02:29,750 --> 00:02:32,586 よろしいでしょうか? (一同)ん…。 17 00:02:32,586 --> 00:02:34,588 《さて 始めるか》 18 00:02:36,590 --> 00:02:38,592 (ミツハ)最初は コンソメスープです。 19 00:02:38,592 --> 00:02:42,095 《有名フランス料理店シェフ 渾身の作である! 20 00:02:42,095 --> 00:02:44,765 あ 私は温めました》 21 00:02:44,765 --> 00:02:49,269 ♬~ 22 00:02:49,269 --> 00:02:51,271 ん…。 ♬~ 23 00:02:51,271 --> 00:03:01,048 ♬~ 24 00:03:01,048 --> 00:03:05,052 (ミツハ)どんどん お出ししますので ご自由にお試しください。 25 00:03:05,052 --> 00:03:07,054 (一同)あ…。 26 00:03:09,723 --> 00:03:11,825 ん~! はむっ。 27 00:03:14,227 --> 00:03:16,563 ん~! (マルセル)うん! 28 00:03:16,563 --> 00:03:18,865 うんうん…。 (レトルト食品を入れる音) 29 00:03:20,901 --> 00:03:23,070 ふぅ…。 30 00:03:23,070 --> 00:03:25,906 これらは この国の料理ではないね? 31 00:03:25,906 --> 00:03:30,077 はい 私の出身国と その周辺国のものです。 32 00:03:30,077 --> 00:03:32,245 (ライナー)作ったのは? 33 00:03:32,245 --> 00:03:34,414 私の国の者です。 34 00:03:34,414 --> 00:03:37,751 今回は見本のみ 一度きりと固く約束を交わして→ 35 00:03:37,751 --> 00:03:40,087 無理を聞いてもらいました。 36 00:03:40,087 --> 00:03:43,423 そ それでは この料理を教えてもらうことは!? 37 00:03:43,423 --> 00:03:45,425 レシピは用意できます! 38 00:03:45,425 --> 00:03:48,428 それを何度も練習して この味に。 39 00:03:48,428 --> 00:03:51,598 (ミツハ)今 完成形の味を 完全に覚えてください。 40 00:03:51,598 --> 00:03:54,534 (マルセル/部下)えぇ!? (ライナー)材料はどうなる? 41 00:03:54,534 --> 00:03:57,037 とくに魚… どうやって運んでいるのか→ 42 00:03:57,037 --> 00:03:59,039 教えてはもらえぬのか? 43 00:03:59,039 --> 00:04:01,041 それは 私にお任せください。 44 00:04:01,041 --> 00:04:03,376 そのための雑貨屋ミツハであり→ 45 00:04:03,376 --> 00:04:06,379 なんでもお任せの 相談コーナーですので! 46 00:04:08,715 --> 00:04:10,884 今回は物の販売ではなく→ 47 00:04:10,884 --> 00:04:14,054 相談依頼に対する 解決のお手伝いという形で→ 48 00:04:14,054 --> 00:04:16,056 お引き受けいたします。 49 00:04:16,056 --> 00:04:19,059 もちろん 必要経費は 別途 頂戴しますよ! 50 00:04:19,059 --> 00:04:22,395 フッ。 んっ? アハハハ! 51 00:04:22,395 --> 00:04:25,565 ミツハ殿 そなたと ぜひ契約したい。 52 00:04:25,565 --> 00:04:28,068 あ…。 契約事項は→ 53 00:04:28,068 --> 00:04:31,571 食材の提供と料理の指導 それでお願いする。 54 00:04:31,571 --> 00:04:33,573 ん…。 55 00:04:33,573 --> 00:04:35,575 だが 断る! えぇ!? 56 00:04:35,575 --> 00:04:39,579 ああ 料理の件は お引き受けしても構いません。 57 00:04:39,579 --> 00:04:42,916 ただ それだけでは おもしろくないな~っと。 58 00:04:42,916 --> 00:04:46,419 と いうと? ドレスも演技指導も全部→ 59 00:04:46,419 --> 00:04:48,588 この私に 任せていただけませんか? 60 00:04:48,588 --> 00:04:51,591 いったい 何をするつもりなの? 61 00:04:51,591 --> 00:04:56,029 お嬢様を より輝かせるための 演出を考えております。 62 00:04:56,029 --> 00:05:00,867 まぁ…。 その演出とやら… 事前に説明していただけるか? 63 00:05:00,867 --> 00:05:04,871 もちろん リハーサルも行いますので どうぞご確認を。 64 00:05:07,040 --> 00:05:10,043 わかった すべてミツハ殿にお任せしよう。 65 00:05:10,043 --> 00:05:13,713 ありがとうございます。 んっ? ミツハ殿! 66 00:05:13,713 --> 00:05:16,550 今日の料理を 持って帰ることはできないか? 67 00:05:16,550 --> 00:05:19,386 少しでも この味に近づけるよう努力する! 68 00:05:19,386 --> 00:05:23,056 料理人として 絶対の自信が持てるように! 69 00:05:23,056 --> 00:05:26,760 はい! 傷まないうちに 食べちゃってくださいね。 70 00:05:30,730 --> 00:05:33,400 それでは 今夜はこれで失礼しよう。 71 00:05:33,400 --> 00:05:36,403 ありがとうございました~。 ヒイィ! 72 00:05:36,403 --> 00:05:39,573 い いかがなさいましたか? 73 00:05:39,573 --> 00:05:43,243 私にも洗髪薬と 洗身薬を売ってちょうだい! 74 00:05:43,243 --> 00:05:45,745 ああ シャンプーとボディーソープ…。 75 00:05:45,745 --> 00:05:49,583 実は 貴族用の 高級品のご用意もございますが。 76 00:05:49,583 --> 00:05:52,352 そちらを買わせていただくわ。 77 00:05:52,352 --> 00:05:55,021 フフ~。 《ぼったくりました》 78 00:05:55,021 --> 00:05:57,023 ありがとうございました~! 79 00:05:59,025 --> 00:06:01,828 《よしよし 思い通りに進んだね》 80 00:06:09,202 --> 00:06:11,204 (ミツハ)さっそく 準備開始だ! 81 00:06:11,204 --> 00:06:13,540 貴族のパーティーで 客に出す料理が→ 82 00:06:13,540 --> 00:06:16,042 足りないなんてことは 決して 許されない。 83 00:06:16,042 --> 00:06:21,047 今回は通常のパーティーで足りる量の 2倍は用意しようかと。 84 00:06:21,047 --> 00:06:23,383 なるほど…。 《ミツハ:じゃあ おいしくて→ 85 00:06:23,383 --> 00:06:28,288 インパクトがあって なおかつ大量生産 しやすいものを選ばないと…》 86 00:06:30,724 --> 00:06:36,062 《実は私 料理は 結構 得意なほうなんだよね~》 87 00:06:36,062 --> 00:06:39,065 (マルセル)師匠! んっ? ここの火加減なんですが…。 88 00:06:41,902 --> 00:06:44,404 あ…。 どうでしょうか 師匠? 89 00:06:44,404 --> 00:06:46,573 師匠 こちらもお願いします! 90 00:06:46,573 --> 00:06:49,909 師匠 こちらも! 師匠 ちょっとこれ…。 91 00:06:49,909 --> 00:06:51,911 ⚟師匠! ⚟師匠…。 ⚟師匠! 92 00:06:51,911 --> 00:06:55,515 《んん~ 師匠か~ なんか かっこいいじゃん》 93 00:06:55,515 --> 00:06:57,684 よ~し! 94 00:06:57,684 --> 00:07:00,186 料理は体で覚えるんだ マルセル! 95 00:07:00,186 --> 00:07:03,356 真の料理人となるため 試練を乗り越えろ~! 96 00:07:03,356 --> 00:07:05,358 はい 師匠! 97 00:07:07,694 --> 00:07:11,798 おおお~! んん…。 98 00:07:14,034 --> 00:07:16,202 あ お嬢様…。 んっ? 99 00:07:16,202 --> 00:07:18,204 あ… もうこんな時間か。 100 00:07:18,204 --> 00:07:21,708 じゃあ引き続き 練習がんばって! はい。 101 00:07:27,213 --> 00:07:30,550 護衛の方々は こちらでお待ちください。 102 00:07:30,550 --> 00:07:34,254 ドレスを作るための採寸を行うので 男子禁制です! 103 00:07:36,222 --> 00:07:38,224 足元に気をつけてください。 104 00:07:40,226 --> 00:07:42,729 ささっ こちらへ…。 105 00:07:42,729 --> 00:07:45,065 その前に ちょっと失礼しま~す。 106 00:07:45,065 --> 00:07:48,401 (アデレート)わっ な なにを!? 魔法のおまじないです。 107 00:07:48,401 --> 00:07:50,403 では お嬢様。 108 00:07:52,339 --> 00:07:54,341 ここで転移! 109 00:07:57,010 --> 00:07:59,012 (ミツハ)地球へ ご招待~! 110 00:08:02,682 --> 00:08:04,684 ちょっと お待ちを。 111 00:08:07,187 --> 00:08:11,191 こんにちは~。 (店長)キタキタキタ~! アッハハ…。 112 00:08:11,191 --> 00:08:13,526 超美少女 キタコレ! 113 00:08:13,526 --> 00:08:16,029 あ…。 時間がないんで さっさと採寸を。 114 00:08:16,029 --> 00:08:19,866 あ くれぐれも無礼のないように 気をつけてくださいね。 115 00:08:19,866 --> 00:08:21,868 わ わかってるわよ! 116 00:08:21,868 --> 00:08:25,538 外国のやんごとなき家系の 超絶お嬢様なんでしょ。 117 00:08:25,538 --> 00:08:28,708 さ さっ こちらへ お嬢様! 118 00:08:28,708 --> 00:08:31,211 大丈夫 大丈夫! 腕はたしかだから! 119 00:08:33,213 --> 00:08:36,049 (店長)あらあら まあまあ! これは これは! 120 00:08:36,049 --> 00:08:38,251 ちょ お~い ホント大丈夫? 121 00:08:40,220 --> 00:08:43,890 ああ~! イマジネーションが刺激されるわ~! 122 00:08:43,890 --> 00:08:46,726 こんなのはどう! どう!? どう!? ふんふん。 123 00:08:46,726 --> 00:08:48,728 これは? おお~。 124 00:08:48,728 --> 00:08:51,564 こんな演出は? おお そうくるか! 125 00:08:51,564 --> 00:08:54,334 じゃあ 必要な小道具の用意も頼みます。 126 00:08:54,334 --> 00:08:56,836 任せて! こんな仕事ができるなんて→ 127 00:08:56,836 --> 00:09:00,673 なんて光栄な! なんという至福~! 128 00:09:00,673 --> 00:09:05,178 あっ! お茶いれてくるので 少々 お待ちを…。 129 00:09:07,180 --> 00:09:09,682 あ… ホント あの人 腕だけは たしかだから→ 130 00:09:09,682 --> 00:09:13,019 心配しないで アデレートちゃん。 131 00:09:13,019 --> 00:09:16,856 あたりまえよ。 ん…。 132 00:09:16,856 --> 00:09:19,526 お父様も お母様も マルセルも→ 133 00:09:19,526 --> 00:09:23,196 みんなが 私のために 悩んで 頑張ってくれてるの。 134 00:09:23,196 --> 00:09:27,033 失敗なんて絶対 許さない。 135 00:09:27,033 --> 00:09:30,537 最後にちゃんと ありがとうって 言わせてよね。 136 00:09:30,537 --> 00:09:33,373 《ツンデレ キタコレ~!》 137 00:09:33,373 --> 00:09:35,375 (いななき) 138 00:09:37,544 --> 00:09:40,713 《そう… 絶対に失敗はできない。 139 00:09:40,713 --> 00:09:43,716 アデレートちゃんのために!》 140 00:09:43,716 --> 00:09:53,026 ♬~ 141 00:09:57,397 --> 00:09:59,399 (ミツハ)いただきます。 (マルセル/部下)ん…。 142 00:10:01,401 --> 00:10:03,736 はむ… はっ! 143 00:10:03,736 --> 00:10:05,738 うん いい感じ! 144 00:10:05,738 --> 00:10:08,908 連日 つきっきりで 指導した かいがありました! 145 00:10:08,908 --> 00:10:11,578 ありがとうございます 師匠! 146 00:10:11,578 --> 00:10:17,584 ♬~ 147 00:10:17,584 --> 00:10:20,086 あ そういえば…。 148 00:10:20,086 --> 00:10:22,255 《ミツハ:お店 全然開けてないや…。 149 00:10:22,255 --> 00:10:24,257 ま いっか。 150 00:10:24,257 --> 00:10:27,861 どうせ ライナー家の人以外 お客さん 1人も来てないし…》 151 00:10:29,929 --> 00:10:32,098 《この仕事で 名前を売るよ。 152 00:10:32,098 --> 00:10:34,300 うん!》 153 00:10:39,939 --> 00:10:43,443 < そしてついに来ました お披露目パーティー当日!> 154 00:10:43,443 --> 00:10:46,279 (テュルク嫁)なんだか 料理が少ないわね。 155 00:10:46,279 --> 00:10:48,615 (テュルク男爵)フンッ ライナー家なんぞ→ 156 00:10:48,615 --> 00:10:52,552 所詮は新興貴族 この程度が精一杯なんだろう。 157 00:10:52,552 --> 00:10:54,554 (ライナー)皆様。 ん…。 158 00:10:56,556 --> 00:10:59,225 (ライナー)本日は ようこそお越しくださった。 159 00:10:59,225 --> 00:11:01,528 心より感謝を申し上げたい。 160 00:11:03,563 --> 00:11:05,565 我が娘 アデレートの成人を→ 161 00:11:05,565 --> 00:11:08,735 どうぞ 私どもと ともに お祝いください。 162 00:11:08,735 --> 00:11:10,837 では…。 163 00:11:14,741 --> 00:11:16,910 (客たち)んっ? きゃっ 火事? 164 00:11:16,910 --> 00:11:20,079 いや 違う! なんだ 余興か…。 165 00:11:20,079 --> 00:11:22,415 (ファンファーレ) 166 00:11:22,415 --> 00:11:25,251 🔊(ミツハ)あ~ あ~ お集りの皆様! (ファンファーレ) 167 00:11:25,251 --> 00:11:27,253 (テュルク男爵)な なんだこの声は…。 168 00:11:27,253 --> 00:11:29,923 本日はライナー家の至宝→ 169 00:11:29,923 --> 00:11:33,259 花の妖精 アデレート嬢のお披露目に お越しいただき→ 170 00:11:33,259 --> 00:11:35,428 ありがとうございます。 171 00:11:35,428 --> 00:11:38,765 🔊(ミツハ)どうぞ その愛らしい姿をご覧ください。 172 00:11:38,765 --> 00:11:41,768 《さぁ 始めるよ!》 173 00:11:48,775 --> 00:11:52,111 アデレート嬢 デビュー! 174 00:11:52,111 --> 00:11:56,049 ♬~ 175 00:11:56,049 --> 00:11:58,051 (客たち)おお! ♬~ 176 00:11:58,051 --> 00:12:04,557 ♬~ 177 00:12:04,557 --> 00:12:06,559 🔊(ミツハの声)私を捕まえるのは だあれ? 178 00:12:06,559 --> 00:12:08,561 (男たち)おお~! 179 00:12:08,561 --> 00:12:10,730 ⚟なんと美しく愛らしい! 180 00:12:10,730 --> 00:12:13,066 ⚟まさに妖精だ! 181 00:12:13,066 --> 00:12:15,234 ⚟ちょっと見て あのドレス! 182 00:12:15,234 --> 00:12:19,238 ⚟繊細で鮮烈… 見たこともない斬新なドレスだわ。 183 00:12:19,238 --> 00:12:22,408 《やった まずは大成功!》 (拍手) 184 00:12:22,408 --> 00:12:24,410 しかし 不思議ですなあ。 185 00:12:24,410 --> 00:12:27,580 突然 花畑が 現れたように見えましたぞ。 186 00:12:27,580 --> 00:12:31,584 私には 妖精も あれはなんだ まぼろしか? 187 00:12:31,584 --> 00:12:36,422 《お花畑や 妖精さんは プロジェクターで 壁に投影。 188 00:12:36,422 --> 00:12:39,926 スモークは大量のドライアイスに お湯をぶっかけて作った》 189 00:12:41,928 --> 00:12:44,097 《現代技術 大活躍! 190 00:12:44,097 --> 00:12:46,432 ま 演技を仕込むのが難しくて→ 191 00:12:46,432 --> 00:12:48,835 セリフは全部 私のアテレコになっちゃったけど…》 192 00:12:50,770 --> 00:12:53,539 《さあ メイド軍団 特訓の成果の見せどころだよ! 193 00:12:53,539 --> 00:12:56,876 アデレートちゃんの早着替え!》 194 00:12:56,876 --> 00:12:59,712 こっちも ポチッとな! (鐘の音) 195 00:12:59,712 --> 00:13:03,716 (一同)な…。 いったい どういう仕掛けなのだ? 196 00:13:03,716 --> 00:13:08,054 当主の不在を狙い 領民を襲う盗賊の群れ。 197 00:13:08,054 --> 00:13:10,890 🔊(ミツハ)残るは わずかな手勢のみ…。 198 00:13:10,890 --> 00:13:14,560 (拍手) 199 00:13:14,560 --> 00:13:19,065 先ほどとは うって変わって 凛々しく美しい…。 200 00:13:19,065 --> 00:13:22,235 🔊(ミツハ)お嬢様 賊が迫っております。 201 00:13:22,235 --> 00:13:24,570 お逃げください! 202 00:13:24,570 --> 00:13:29,075 お父様に代わり 領民を守ることが 私の使命! 203 00:13:29,075 --> 00:13:33,079 なるほど… 今度はそういう芝居か…。 204 00:13:33,079 --> 00:13:37,583 🔊(ミツハ)人生には 時に引くに引けない戦いがある。 205 00:13:37,583 --> 00:13:40,086 🔊逃げ出せば 大切な何かを失う→ 206 00:13:40,086 --> 00:13:42,789 おのがプライドをかけた戦いが! 207 00:13:44,757 --> 00:13:46,759 私は逃げません! 208 00:13:46,759 --> 00:13:48,861 はぁ… 成敗! 209 00:13:51,264 --> 00:13:54,367 (拍手) 210 00:13:56,703 --> 00:14:00,039 《よし! 秋葉原で買った 18,000円の神剣も→ 211 00:14:00,039 --> 00:14:02,041 なかなか いい感じ~! 212 00:14:02,041 --> 00:14:04,243 さあ 最後のお着替えだよ!》 213 00:14:08,548 --> 00:14:10,717 《ミツハ:そのまま 歓談しに 行かなきゃいけないから→ 214 00:14:10,717 --> 00:14:12,719 これだけは 普通のドレス…。 215 00:14:12,719 --> 00:14:14,721 でも 店長渾身の作だよ》 216 00:14:14,721 --> 00:14:17,390 妖精は今日で卒業。 217 00:14:17,390 --> 00:14:19,892 これからは 社交界で頑張ります。 218 00:14:19,892 --> 00:14:24,731 皆さん 仲よくしてくださいね。 (拍手) 219 00:14:24,731 --> 00:14:29,902 ♬~ 220 00:14:29,902 --> 00:14:33,072 《終わった… アデレートちゃんよくやった~! 221 00:14:33,072 --> 00:14:35,408 あとは…》 222 00:14:35,408 --> 00:14:39,746 🔊(ミツハ)それでは皆様 ごゆっくり ご歓談ください。 223 00:14:39,746 --> 00:14:44,083 🔊なお 各テーブルには通常の料理を ご用意しておりますが→ 224 00:14:44,083 --> 00:14:47,754 それとは別に 会場後方。 (客たち)んっ? 225 00:14:47,754 --> 00:14:52,692 🔊(ミツハ)珍しい遠国の料理の数々を 取り揃えております。 226 00:14:52,692 --> 00:14:56,028 🔊ご興味がおありの方は どうぞお試しください。 227 00:14:56,028 --> 00:15:00,199 なるほど テーブルの料理が 少なかったのは それでか。 228 00:15:00,199 --> 00:15:03,870 異国料理は 好き嫌いがあるだろうからな…。 229 00:15:03,870 --> 00:15:07,540 フッ なかなかよく考えている。 230 00:15:07,540 --> 00:15:09,709 (ざわめき) 231 00:15:09,709 --> 00:15:11,878 なっ! ⚟魚料理だと!? 232 00:15:11,878 --> 00:15:13,880 ⚟干物でもないぞ! 233 00:15:13,880 --> 00:15:17,049 こっちは生か! だ 大丈夫なのか? 234 00:15:17,049 --> 00:15:20,219 ⚟腐ってるんじゃ…。 235 00:15:20,219 --> 00:15:23,222 《いや この魚は どう見ても新鮮そのもの…。 236 00:15:23,222 --> 00:15:27,727 ここは一つ ライナー子爵家に 恩を売ってやる!》 237 00:15:31,063 --> 00:15:33,232 ん… あむ! 238 00:15:33,232 --> 00:15:35,234 んっ! 239 00:15:37,236 --> 00:15:39,238 んっ う うまい! 240 00:15:42,408 --> 00:15:45,077 ⚟こ これは…。 ⚟なんという美味! 241 00:15:45,077 --> 00:15:48,414 まあ おいしい! こっちも なかなか! 242 00:15:48,414 --> 00:15:51,918 《うん 好調 好調! こうも絶好調だと→ 243 00:15:51,918 --> 00:15:54,353 何か落とし穴が あるんじゃないかと 心配に…》 244 00:15:54,353 --> 00:15:56,355 ひぃ!? え…。 245 00:15:56,355 --> 00:15:58,357 (イリス)何をしているのかしら…。 246 00:16:00,693 --> 00:16:02,695 ぐぅ! (イリス)こんなところで→ 247 00:16:02,695 --> 00:16:08,034 いったい 何をしているのかしら ミツハちゃん? い イリス様! 248 00:16:08,034 --> 00:16:10,536 《そっか ここで パーティーやってるってことは→ 249 00:16:10,536 --> 00:16:13,039 社交シーズン到来ってことで…。 250 00:16:13,039 --> 00:16:16,843 あちゃ~ すっかり忘れてたよ~》 251 00:16:19,212 --> 00:16:21,547 (ボーゼス/テオドール)ミツハ!? んっ! 252 00:16:21,547 --> 00:16:24,884 お久しぶりです ボーゼス伯爵 テオドール様。 253 00:16:24,884 --> 00:16:27,386 それで ミツハちゃん うちに住むのを断っておいて→ 254 00:16:27,386 --> 00:16:29,722 どうして 「こんなところ」に いるのかしら? 255 00:16:29,722 --> 00:16:31,724 《ひえ~ 目が怖い…》 256 00:16:31,724 --> 00:16:33,726 何度もお店に行ったのに! 257 00:16:33,726 --> 00:16:37,230 いつも閉まっていていない どれだけ心配したと思ってるの! 258 00:16:37,230 --> 00:16:39,899 それがまさか 「こんなところ」で ぽやぽやと! 259 00:16:39,899 --> 00:16:42,068 《あんまり 「こんなところ」を連呼されると→ 260 00:16:42,068 --> 00:16:44,737 ライナー子爵の立場が…》 261 00:16:44,737 --> 00:16:47,573 いや ここには お店の仕事で来てるだけで→ 262 00:16:47,573 --> 00:16:51,077 お世話になってるとか 住んでるとかじゃありませんから。 263 00:16:51,077 --> 00:16:53,679 むん! ひ… あ あれ~? 264 00:16:53,679 --> 00:16:55,681 ところで アレクシス様は? 265 00:16:55,681 --> 00:16:59,852 (テオドール)兄さんなら ほら あそこ。 んっ? 266 00:16:59,852 --> 00:17:02,355 (アレクシス)先ほどは 見惚れました マイレディ。 267 00:17:02,355 --> 00:17:04,523 まさに妖精か 女神かと…。 268 00:17:04,523 --> 00:17:07,526 (テオドール)ホント 兄さんは 誰にでもああだから…。 269 00:17:07,526 --> 00:17:09,529 さすがは長男…。 270 00:17:09,529 --> 00:17:12,365 そういうところは しっかりしてるんですね。 えっ? 271 00:17:12,365 --> 00:17:14,700 今日は アデレート嬢のお披露目ですよ? 272 00:17:14,700 --> 00:17:16,702 主役を無視して→ 273 00:17:16,702 --> 00:17:20,206 他の女の子とばかり 話す男なんて ねぇ? 274 00:17:20,206 --> 00:17:24,710 好き嫌いにかかわらず 話をするのが礼儀ですよね~。 275 00:17:24,710 --> 00:17:27,213 あ… ちょ ちょっと行ってきます! 276 00:17:27,213 --> 00:17:29,515 うむ…。 はぁ~。 277 00:17:31,551 --> 00:17:34,053 とにかく! 早急にうちに顔を出しなさい! 278 00:17:34,053 --> 00:17:36,055 わかりました~! 279 00:17:36,055 --> 00:17:39,559 ひぃ! 《今度は誰…》 280 00:17:39,559 --> 00:17:41,894 し 師匠 大変です…。 281 00:17:41,894 --> 00:17:43,896 料理が 料理が…。 282 00:17:43,896 --> 00:17:46,399 (部下)料理が足りません! 283 00:17:46,399 --> 00:17:48,401 え ええ~!? 284 00:17:48,401 --> 00:17:50,403 だって 十分用意したよね? 285 00:17:50,403 --> 00:17:52,505 絶対余るって あなたもマルセルさんも→ 286 00:17:52,505 --> 00:17:55,174 太鼓判 押したよね? いったい どういうこと~? 287 00:17:55,174 --> 00:17:57,843 普通なら 間違いなく余る量でした。 288 00:17:57,843 --> 00:18:01,514 でも なぜか皆さん お帰りにならないんですよ。 289 00:18:01,514 --> 00:18:04,684 このあとも何か 余興があるかもしれませんぞ。 290 00:18:04,684 --> 00:18:07,687 《しまった やりすぎたか…》 291 00:18:07,687 --> 00:18:10,523 この異国料理は どれも実にうまい! 292 00:18:10,523 --> 00:18:12,858 こんな珍しいものが 食べられるとは→ 293 00:18:12,858 --> 00:18:15,027 思いませんでしたなあ。 294 00:18:15,027 --> 00:18:17,029 《ミツハ:料理が 足りないということは→ 295 00:18:17,029 --> 00:18:19,865 来客に対する 侮辱行為! 296 00:18:19,865 --> 00:18:22,034 その程度の料理しか 用意できない→ 297 00:18:22,034 --> 00:18:25,037 貧乏貴族のらく印を押される! 298 00:18:25,037 --> 00:18:28,040 あってはならない 大失態だ! 299 00:18:28,040 --> 00:18:31,544 しかもこれは アデレートちゃんのデビューのパーティー。 300 00:18:31,544 --> 00:18:34,547 もし そんなことになれば アデレートちゃんの将来が…》 301 00:18:36,549 --> 00:18:39,552 伯爵! イリス様! すみません 失礼します! 302 00:18:42,888 --> 00:18:44,890 《とにかく緊急事態だ!》 303 00:18:44,890 --> 00:18:47,393 んっ! あ…。 304 00:18:49,895 --> 00:18:52,999 ぶりの切り身なくなりました~。 305 00:18:52,999 --> 00:18:56,168 すしネタ これで最後です…。 306 00:18:56,168 --> 00:18:59,672 《何とかしなきゃ… なんとか…》 あ…。 307 00:18:59,672 --> 00:19:01,674 《ミツハ:あの芋 今の時点で→ 308 00:19:01,674 --> 00:19:04,677 下ごしらえもしていない ってことは 余剰品か!》 309 00:19:04,677 --> 00:19:07,179 油は煮立ってる? おう…。 310 00:19:07,179 --> 00:19:10,182 んっ しゃっきりしてください! 311 00:19:10,182 --> 00:19:13,019 この芋 皮をむいて 切って油で揚げる! 312 00:19:13,019 --> 00:19:15,021 ほら ボツにした料理が あったでしょ! 313 00:19:15,021 --> 00:19:17,189 あれを作るの! 314 00:19:17,189 --> 00:19:20,359 短時間で大量に作るには あれが最適よ! 315 00:19:20,359 --> 00:19:24,864 やり方 覚えてるよね マルセルさん! あ ああ…。 316 00:19:24,864 --> 00:19:26,866 何をグズグズしてるの! 317 00:19:26,866 --> 00:19:29,201 旦那様とお嬢様に 絶対 恥をかかせないって→ 318 00:19:29,201 --> 00:19:31,203 誓ったんじゃなかったの!? 319 00:19:31,203 --> 00:19:33,706 その誓いを破ることより 怖いことなんか→ 320 00:19:33,706 --> 00:19:37,043 何もないでしょうが! んん…。 321 00:19:37,043 --> 00:19:39,879 今ある物で なにか素早くでっちあげるよ! 322 00:19:39,879 --> 00:19:43,382 (ミツハ)貯蔵庫の中身 全部出して! 早く! 323 00:19:43,382 --> 00:19:45,718 それを見て 何か作れるものを考えて! 324 00:19:45,718 --> 00:19:48,220 簡単で素早く 大量に作れるもの! 325 00:19:48,220 --> 00:19:50,890 貴族様は庶民料理なんか 知らないだろうから→ 326 00:19:50,890 --> 00:19:53,225 異国の料理だって 言い張ればいい! 327 00:19:53,225 --> 00:19:56,896 (ミツハ)私は時間稼ぎするから その間に準備して! 328 00:19:56,896 --> 00:19:59,732 《ミツハ:本当はパーティーのあとで みんなと二次会しようと思って→ 329 00:19:59,732 --> 00:20:01,734 用意してたんだけど…》 330 00:20:01,734 --> 00:20:03,736 (ミツハ)これを出します! 331 00:20:03,736 --> 00:20:05,738 予定も変更! 332 00:20:05,738 --> 00:20:07,840 デザート全部出して 今すぐ! はい! 333 00:20:10,910 --> 00:20:14,914 🔊(ミツハ)皆様 ご歓談中のところ 失礼いたします。 334 00:20:14,914 --> 00:20:17,249 これより 異国の食べ物 第二弾。 335 00:20:17,249 --> 00:20:20,853 お酒の友と デザートのご提供を開始します。 336 00:20:23,923 --> 00:20:26,592 《そして デザートは 大半が私の持ち込みだ! 337 00:20:26,592 --> 00:20:28,594 くらえ 最終兵器! 338 00:20:28,594 --> 00:20:33,099 我が祖国のお菓子業界の力 思い知れ!》 339 00:20:33,099 --> 00:20:35,935 これまたうまい! 340 00:20:35,935 --> 00:20:37,937 ん~ おいしい! うむ…。 341 00:20:39,939 --> 00:20:43,142 こちら 異国料理のフライドポテトでございます。 342 00:20:46,612 --> 00:20:50,282 ⚟いやはや 余興も料理も 素晴らしかったですな。 343 00:20:50,282 --> 00:20:53,385 それに アデレート嬢の愛らしいこと! 344 00:20:53,385 --> 00:20:55,721 息子にハッパかけてみるか。 345 00:20:55,721 --> 00:20:58,390 しかし これをそろえるのに→ 346 00:20:58,390 --> 00:21:01,894 どれほどの財力と コネを必要としたことか。 347 00:21:01,894 --> 00:21:07,299 まったく 新興貴族と 侮れませんな ライナー子爵家は…。 348 00:21:11,070 --> 00:21:13,072 んっ! 349 00:21:17,576 --> 00:21:20,246 (泣く声) 350 00:21:20,246 --> 00:21:23,749 《やったね! 相談コーナー初仕事 大成功!》 351 00:21:25,751 --> 00:21:31,257 我が娘のデビュタントは これと比べられるのか。 はぁ…。 352 00:21:31,257 --> 00:21:34,426 <ミツハ:この成功は 年頃の娘を持つ貴族たちを→ 353 00:21:34,426 --> 00:21:36,428 悩ませることになった。 354 00:21:36,428 --> 00:21:39,765 そして このときの料理が評判となり→ 355 00:21:39,765 --> 00:21:45,271 巡り巡ってのちに「ヤマノ料理」と 呼ばれるようになるのだが→ 356 00:21:45,271 --> 00:21:48,874 それはまた 別の物語である>