1 00:00:15,487 --> 00:00:18,490 (瑠璃)とっ… 採れた! 凪さん 入れ物 取って! (凪)んっ? 2 00:00:21,159 --> 00:00:25,997 あっ… これが 本物のサファイア! 3 00:00:25,997 --> 00:00:27,999 小さすぎない? 4 00:01:59,040 --> 00:02:01,042 やっぱり 小さすぎる。 5 00:02:01,042 --> 00:02:04,212 川砂の中に含まれている サイズだしな。 6 00:02:04,212 --> 00:02:06,381 だが 透明感があって きれいだろう? 7 00:02:06,381 --> 00:02:08,383 小さいが 質はいいぞ。 8 00:02:08,383 --> 00:02:12,053 そうだよね! 宝石は 宝石だもんね! 9 00:02:12,053 --> 00:02:14,555 はぁ~ でも この探し方➡ 10 00:02:14,555 --> 00:02:18,393 目が疲れるし 肩も痛くて しんどいな~。 11 00:02:18,393 --> 00:02:20,895 その分 たくさん採れるんだよね? 12 00:02:20,895 --> 00:02:23,064 いや 数は かなり少ない。 あっ? 13 00:02:23,064 --> 00:02:25,233 サンプルは 見つけた この1粒だけだ。 んっ…。 14 00:02:25,233 --> 00:02:27,235 えっ こんな つらい作業して➡ 15 00:02:27,235 --> 00:02:29,737 小さい粒が やっと 1つ採れるだけ? 16 00:02:29,737 --> 00:02:31,739 なんだ? どうした? 17 00:02:31,739 --> 00:02:35,076 サファイアっていうから 期待したけどさ➡ 18 00:02:35,076 --> 00:02:37,078 本格派の私に言わせると➡ 19 00:02:37,078 --> 00:02:39,747 こんな狭い所で ちまちまと…。 20 00:02:39,747 --> 00:02:42,250 これって 山で採るのが めんどい人が➡ 21 00:02:42,250 --> 00:02:44,252 しゃあなしにやるやつだよ。 22 00:02:44,252 --> 00:02:48,022 まあ 一応 これがあるし 私は もういいかな。 23 00:02:48,022 --> 00:02:50,024 それは あげられないぞ。 んっ? 24 00:02:50,024 --> 00:02:53,528 貴重なサンプルだからな。 えっ!? けち~! 25 00:02:53,528 --> 00:02:56,364 文句を言ってても やっぱり 欲しいのか? 26 00:02:56,364 --> 00:02:59,367 んっ… それ どこで採ってきたの? 27 00:02:59,367 --> 00:03:02,704 大学に来る途中で 大きい橋が見えたろ。 28 00:03:02,704 --> 00:03:05,206 その下だ。 意外と近い! 29 00:03:05,206 --> 00:03:08,376 どうする? 来週あたり やってみるか? 30 00:03:08,376 --> 00:03:12,213 うん サファイアは欲しい。 狭くて退屈だけど。 31 00:03:12,213 --> 00:03:15,516 無理にとは言わないぞ。 うぅっ… やるってば! 32 00:03:18,052 --> 00:03:21,756 ハァ… 次も また 顕微鏡を見るのか。 33 00:03:21,756 --> 00:03:25,093 今までは 山とか行って 広い所で探してたのに➡ 34 00:03:25,093 --> 00:03:27,595 これじゃあ ワクワク感がないよ。 35 00:03:27,595 --> 00:03:31,265 狭い部屋に籠もって こんな狭い所 のぞくだけ。 36 00:03:31,265 --> 00:03:34,102 狭くはないよ。 この中が? 37 00:03:34,102 --> 00:03:36,771 狭く 切り取られて いるかもしれないが➡ 38 00:03:36,771 --> 00:03:39,440 砂の中に見える世界は広い。 39 00:03:39,440 --> 00:03:41,809 本当に広いぞ。 40 00:03:47,515 --> 00:03:50,518 ジャーン! 砂 採ってきたよ。 41 00:03:50,518 --> 00:03:53,521 さっさと見つけて ババーンと 終わらせちゃおう! 42 00:03:53,521 --> 00:03:57,692 ペットボトル1本分も採ってきたか。 フッフッフッ! んっ? 43 00:03:57,692 --> 00:04:00,528 誰が 1本だけって言った? 44 00:04:00,528 --> 00:04:02,697 アッハハハハハハ! 45 00:04:02,697 --> 00:04:05,199 アハハハハ! ハァ…。 何が そんなに おかしいの!? 46 00:04:05,199 --> 00:04:07,201 すまない。 本当に 羨ましいくらいの➡ 47 00:04:07,201 --> 00:04:09,203 行動力だな。 んっ! 48 00:04:09,203 --> 00:04:11,539 うぅ~! しかし この量は 思い切ったな。 49 00:04:11,539 --> 00:04:15,043 そうだよ。 帰り道 めっちゃ疲れたんだから! 50 00:04:15,043 --> 00:04:18,379 どうして この量が必要だと思った? 51 00:04:18,379 --> 00:04:21,048 だって サファイア 採れなかったら 嫌じゃん! 52 00:04:21,048 --> 00:04:24,052 だが これを 全部 見るには 1年以上かかるぞ。 53 00:04:24,052 --> 00:04:29,223 そんなに? 砂の採り方を教えておこう。 54 00:04:29,223 --> 00:04:34,062 サファイアの比重は 約4だから 以前 探した ガーネットと近い。 55 00:04:34,062 --> 00:04:37,899 えっ じゃあ あのときと 同じ探し方でいいの? ああ。 56 00:04:37,899 --> 00:04:42,069 えっと… 岩の陰とか 流れが遅くなる所だっけ? 57 00:04:42,069 --> 00:04:44,906 そうだ。 場所を選んで 採集すれば➡ 58 00:04:44,906 --> 00:04:47,308 砂の量は もっと少なくていい。 59 00:04:49,710 --> 00:04:52,213 行動力は もちろん大事だが➡ 60 00:04:52,213 --> 00:04:55,383 こういう予備知識があれば 効率が上がる。 61 00:04:55,383 --> 00:04:57,718 なるべく 楽できたほうがいいだろ? 62 00:04:57,718 --> 00:04:59,720 うん! 楽 大好き! 63 00:04:59,720 --> 00:05:02,190 じゃあ 大学に戻ろう。 64 00:05:04,892 --> 00:05:07,562 この中に サファイアが…。 65 00:05:07,562 --> 00:05:12,333 んっ… やっぱり どう考えても 狭い世界だよね。 66 00:05:17,071 --> 00:05:21,576 砂粒が重ならないよう 軽く振って 均一に広げるんだ。 67 00:05:21,576 --> 00:05:23,544 んっ んっ…。 68 00:05:25,746 --> 00:05:28,916 シャーレの動かし方は 端から規則的にな。 69 00:05:28,916 --> 00:05:31,419 うん! 何か 見つけたら 教えて…。 70 00:05:31,419 --> 00:05:33,588 サファイアだ! 71 00:05:33,588 --> 00:05:36,424 色も 結晶の形も 違う。 72 00:05:36,424 --> 00:05:39,594 水晶の破片だ。 えっ 水晶? 73 00:05:39,594 --> 00:05:41,562 これ 見てみな。 74 00:05:43,598 --> 00:05:47,001 黒くて 八面体の結晶。 磁鉄鉱だ。 75 00:05:47,001 --> 00:05:51,005 あの 磁石が くっつく石? 砂って 砂じゃないんだ。 76 00:05:51,005 --> 00:05:54,675 もちろん。 サファイア以外も気にしてみたらいい。 77 00:05:54,675 --> 00:05:58,679 おっ これは…。 早く代わって 代わって! 78 00:05:58,679 --> 00:06:00,681 アハー! 79 00:06:00,681 --> 00:06:04,018 んっ…。 ハァ…。 80 00:06:04,018 --> 00:06:07,522 もう やだ~! サファイアの数は少ないからな。 81 00:06:07,522 --> 00:06:10,691 わかってるけど きついよ~。 82 00:06:10,691 --> 00:06:15,696 砂を 顕微鏡で眺め続けるって 窮屈すぎて耐えられない! 83 00:06:19,534 --> 00:06:22,203 ほら もう少し 頑張れ。 84 00:06:22,203 --> 00:06:25,706 あっ ああ…。 それ 厳しすぎない? 85 00:06:25,706 --> 00:06:28,709 あの砂を 全部 見る意気込みは どうした? 86 00:06:28,709 --> 00:06:32,213 あっ… あれは 知らなかったからで…。 87 00:06:32,213 --> 00:06:34,715 んっ… 凪さん。 88 00:06:34,715 --> 00:06:38,553 こないだ言ってたけど この中の どこが広いの? 89 00:06:38,553 --> 00:06:41,722 やっぱり 私は 本当に広い所で探したい。 90 00:06:41,722 --> 00:06:44,058 フッ…。 91 00:06:44,058 --> 00:06:47,361 瑠璃 この砂 どこから来たと思う? 92 00:06:49,864 --> 00:06:52,867 んっ… 上から流れてきたんでしょ? 93 00:06:52,867 --> 00:06:55,870 そうだ 石は動く。 94 00:06:55,870 --> 00:06:58,873 すべて 上流から運ばれてきた物だ。 95 00:06:58,873 --> 00:07:02,710 その 一粒一粒は もともと 山にあった石。 96 00:07:02,710 --> 00:07:07,048 本来 山に入り 歩き回って 初めて目にできる 1粒だ。 97 00:07:07,048 --> 00:07:12,053 そんな石が 何十年 何百年と たまった物が 今の川砂だ。 98 00:07:12,053 --> 00:07:15,723 その間 風化の影響を 受けない石などない。 99 00:07:15,723 --> 00:07:20,728 つまり 川砂には 理論上 山の石が すべて含まれていることになる。 100 00:07:20,728 --> 00:07:22,730 んっ…。 101 00:07:22,730 --> 00:07:25,066 山で いくら採集をしても➡ 102 00:07:25,066 --> 00:07:27,902 すべての石を把握することは 難しい。 103 00:07:27,902 --> 00:07:32,907 だが このシャーレの中では それが可能になっているんだ。 104 00:07:32,907 --> 00:07:36,577 この中に 山にある石が 全部…。 105 00:07:36,577 --> 00:07:39,580 川砂の調査は しかたなくやることではない。 106 00:07:39,580 --> 00:07:41,916 一見 狭く感じても そこには➡ 107 00:07:41,916 --> 00:07:45,853 現実以上に スケールの広い世界が 見えているんだよ。 108 00:07:45,853 --> 00:07:48,856 すべての砂粒は 産地が実在する証拠だ。 109 00:07:48,856 --> 00:07:50,858 たった 1粒でいい。 110 00:07:50,858 --> 00:07:54,362 見つけられたら その先にある 本当の産地へ行くための➡ 111 00:07:54,362 --> 00:07:57,231 大きな足がかりに なってくれるんだよ。 112 00:08:00,534 --> 00:08:03,704 んっ…。 113 00:08:03,704 --> 00:08:05,673 うん。 114 00:08:11,379 --> 00:08:13,381 こっちは 水晶。 115 00:08:13,381 --> 00:08:16,384 この金色のは 黄鉄鉱かな? 116 00:08:16,384 --> 00:08:18,386 両方 採りに行ったな~。 117 00:08:18,386 --> 00:08:20,888 これ もしかして あの場所の石? 118 00:08:20,888 --> 00:08:24,058 う~ん 可能性は なくはない。 119 00:08:24,058 --> 00:08:27,028 両方とも 更に上流の位置にあるからな。 120 00:08:29,397 --> 00:08:34,902 《だとしたら 今 私は 2つの山を 同時に見てる? 121 00:08:34,902 --> 00:08:39,073 全然 違う あの場所と あの場所を?》 122 00:08:39,073 --> 00:08:41,242 はぁ…。 123 00:08:41,242 --> 00:08:44,745 《なら 確かに この中は…》 124 00:08:44,745 --> 00:08:54,745 ♬~ 125 00:08:58,659 --> 00:09:03,164 《砂の中に見える世界は 広いのかもしれない》 126 00:09:07,168 --> 00:09:10,504 小さなサンプルだが 大きな価値を持つものだ。 127 00:09:10,504 --> 00:09:14,508 うん そうだよ! こんな かけらを 集めてる場合じゃない。 128 00:09:14,508 --> 00:09:17,345 本当の産地で でっかいサファイア 見つけなきゃ! 129 00:09:17,345 --> 00:09:19,346 早く 山に行って 探そう! 130 00:09:19,346 --> 00:09:22,183 いや このまま 川砂の調査を続けたい。 131 00:09:22,183 --> 00:09:26,020 えっ? なんで? もう証拠は 手に入れたじゃん! 132 00:09:26,020 --> 00:09:29,023 なら どの山に行く? そんなの➡ 133 00:09:29,023 --> 00:09:34,862 全部 歩けば いつか そのうち…。 ((ハァハァ…)) 134 00:09:34,862 --> 00:09:37,698 もしかして めちゃ大変? 135 00:09:37,698 --> 00:09:42,036 全エリアを踏破するからな。 普通の登山とは違うぞ。 136 00:09:42,036 --> 00:09:44,038 じゃ… じゃあ 川砂? 137 00:09:44,038 --> 00:09:46,707 こっちのが遠回りな気がするけど。 138 00:09:46,707 --> 00:09:50,378 川砂の場合は サファイアの産地となる山を目指し➡ 139 00:09:50,378 --> 00:09:52,379 川を 逆に たどる。 140 00:09:52,379 --> 00:09:56,384 まずは 存在を 確認しつつ 上流を目指す。 141 00:09:56,384 --> 00:09:59,220 分岐点では 両方を確認。 142 00:09:59,220 --> 00:10:01,389 そして どこかで これ以上 上流では➡ 143 00:10:01,389 --> 00:10:03,390 見つからなかったとなれば➡ 144 00:10:03,390 --> 00:10:06,727 産地が この間にあるという 予測が立てられる。 145 00:10:06,727 --> 00:10:10,564 すると 歩いて探す範囲は かなり絞ることができる。 146 00:10:10,564 --> 00:10:13,734 しかも この方法は 常に 目標を捕捉しながら➡ 147 00:10:13,734 --> 00:10:16,070 産地を目指せる。 148 00:10:16,070 --> 00:10:20,574 採集 観察 検証を繰り返し 正しい道をたどる。 149 00:10:20,574 --> 00:10:22,576 科学的アプローチだ。 150 00:10:22,576 --> 00:10:27,414 んっ… 川砂のほうが 可能性は高いってこと? 151 00:10:27,414 --> 00:10:30,418 確信を持って動けるから ミスが少ない。 152 00:10:30,418 --> 00:10:33,087 私は 川砂のほうを勧める。 153 00:10:33,087 --> 00:10:35,256 わかった。 そっちにする。 154 00:10:35,256 --> 00:10:37,258 はぁ~あ! 155 00:10:37,258 --> 00:10:41,428 だけど そうなると これから ず~っと 顕微鏡 見るのか…。 156 00:10:41,428 --> 00:10:44,765 遠回りに見えても これが 最短距離だ。 157 00:10:44,765 --> 00:10:46,734 労力は抑えられている。 158 00:10:46,734 --> 00:10:48,736 それでも 大変ではあるが。 159 00:10:48,736 --> 00:10:51,572 こんな作業 普通 耐えられないよね。 160 00:10:51,572 --> 00:10:53,908 サファイアは 手に入ったんだ。 161 00:10:53,908 --> 00:10:56,410 大変なら これで終わりでもいいが➡ 162 00:10:56,410 --> 00:10:59,914 より大きく きれいな物が 採れる期待はある。 163 00:10:59,914 --> 00:11:03,083 これを見て 瑠璃が どう判断するかだ。 164 00:11:06,921 --> 00:11:08,923 もちろん まだやるよ! 165 00:11:08,923 --> 00:11:11,425 顕微鏡くらい いくらでも見てやる! 166 00:11:11,425 --> 00:11:13,427 サファイアは 必ず あるんだ。 167 00:11:13,427 --> 00:11:16,797 本当の産地 絶対に見つけてやる! 168 00:11:28,242 --> 00:11:30,578 もう やめていい? 169 00:11:30,578 --> 00:11:34,081 どうした? 慣れてきたって 言ってたじゃないか。 170 00:11:34,081 --> 00:11:36,417 そう思ってた。 171 00:11:36,417 --> 00:11:39,420 けど 川の分かれてる所でさ…。 ((んっ? んっ? んっ? んっ?)) 172 00:11:39,420 --> 00:11:41,755 こっちにあるって わかったのに➡ 173 00:11:41,755 --> 00:11:44,592 もう片方も確認するって…。 ((うわ~!)) 174 00:11:44,592 --> 00:11:47,862 この 見つからないことを 確かめるための作業が➡ 175 00:11:47,862 --> 00:11:50,197 こんなに つらいとは 思わなかった! 176 00:11:50,197 --> 00:11:52,533 片方で採れてるのが わかってる分➡ 177 00:11:52,533 --> 00:11:54,535 余計に やる気が起きない! 178 00:11:54,535 --> 00:11:57,538 あったほうを 進んでいいと思うんだけど。 179 00:11:57,538 --> 00:12:01,542 それは だめだ。 ないなら ないで しっかり確認する。 180 00:12:01,542 --> 00:12:06,213 予定していた量は 全部 こなしてくれ。 んっ…。 181 00:12:06,213 --> 00:12:08,549 ねえねえ 楽しようよ。 182 00:12:08,549 --> 00:12:10,551 見つかったほうだけでいいじゃん。 183 00:12:10,551 --> 00:12:12,887 ここまでやって 見つからないんだから➡ 184 00:12:12,887 --> 00:12:15,556 もういいじゃん。 ねっ? 185 00:12:15,556 --> 00:12:18,893 フッ…。 186 00:12:18,893 --> 00:12:20,895 だめだ。 187 00:12:27,568 --> 00:12:29,570 う~ん! 188 00:12:32,072 --> 00:12:34,074 ハァ…。 189 00:12:34,074 --> 00:12:38,579 終わった~。 なかった! あ~! ご苦労さん。 190 00:12:38,579 --> 00:12:42,249 私の言ったとおりだったし やる必要なかったんだよ! 191 00:12:42,249 --> 00:12:44,251 いや 結果は同じでも➡ 192 00:12:44,251 --> 00:12:46,687 確認したか してないかは 全く違う。 193 00:12:46,687 --> 00:12:49,690 やってない人は そういうこと言えるんだ! 194 00:12:49,690 --> 00:12:52,693 サファイアの産地を探すと決めたのは 瑠璃だろう? 195 00:12:52,693 --> 00:12:56,530 ひどい 困ってる友達に! 手伝いもしないで! 196 00:12:56,530 --> 00:13:00,367 私にも 自分の研究があるからな。 まあ 頑張れ。 197 00:13:00,367 --> 00:13:02,870 ぐっ… うぅ~! 198 00:13:02,870 --> 00:13:05,873 (チャイム) 199 00:13:05,873 --> 00:13:08,709 (葵) おい 瑠璃 帰りに どっかに…。 200 00:13:08,709 --> 00:13:11,545 何 慌ててんだよ? あしたの準備! 201 00:13:11,545 --> 00:13:14,581 はぁ? あしたって? 川に行くの! 202 00:13:14,581 --> 00:13:18,385 川って? じゃあね! あっ! おい! 203 00:13:18,385 --> 00:13:21,221 ハァハァ ハァハァ…。 (瀬戸)あっ…。 204 00:13:21,221 --> 00:13:25,225 ハァ… あいつ つきあい悪くなったよな。 205 00:13:30,264 --> 00:13:32,433 ♬「すーなくらいっ すーなくらいっ」 206 00:13:32,433 --> 00:13:36,937 ♬「ひとりで採って これるから~」 207 00:13:36,937 --> 00:13:40,107 この辺か。 よ~し。 208 00:13:40,107 --> 00:13:43,277 まずは 細くて 小さい川から。 209 00:13:43,277 --> 00:13:46,513 フン! 210 00:13:46,513 --> 00:13:49,850 黒い磁鉄鉱が入ってる。 大丈夫そう。 211 00:13:49,850 --> 00:13:51,852 さて…。 212 00:13:51,852 --> 00:13:56,023 こっちの広い川も採っちゃおう! ほっ! 213 00:13:56,023 --> 00:13:58,525 フフーン! 簡単 簡単。 214 00:13:58,525 --> 00:14:01,729 これくらい 1人でも余裕だもんね。 あれ? 215 00:14:04,031 --> 00:14:06,033 あっ… ルーペ ルーペ。 216 00:14:06,033 --> 00:14:09,870 買っちゃったもんね マイルーペ。 んっ! 217 00:14:09,870 --> 00:14:14,274 六角形の結晶。 今までで いちばん大きいサファイアだ。 218 00:14:17,544 --> 00:14:20,214 産地 ここだったりして。 219 00:14:20,214 --> 00:14:23,884 ここで 産地 見つけたら もう…。 220 00:14:23,884 --> 00:14:27,788 もう 砂を見なくていいんだ! 221 00:14:29,890 --> 00:14:33,727 よし! うお~!! 222 00:14:33,727 --> 00:14:35,896 (岩を割る音) 223 00:14:35,896 --> 00:14:37,898 おおっ! 224 00:14:37,898 --> 00:14:42,569 (伊万里)それで 急いで帰ってきて そのまま ここまで来たの? 225 00:14:42,569 --> 00:14:46,040 だっ… だって 青い石 見つけたから。 226 00:14:46,040 --> 00:14:49,209 この チョークの粉みたいな部分か。 227 00:14:49,209 --> 00:14:53,213 これだけでは 断定しづらいが 何か 銅の鉱物だな。 228 00:14:53,213 --> 00:14:55,716 銅!? (伊万里)確かに。 229 00:14:55,716 --> 00:14:59,053 この青緑は銅っぽいね。 サファイアは? 230 00:14:59,053 --> 00:15:01,889 (伊万里) サファイアの組成に 銅は関係ないよ。 231 00:15:01,889 --> 00:15:04,224 あっ… ぐえっ! 232 00:15:04,224 --> 00:15:08,228 でっ… でもさ でも 青緑の石って 珍しくない? 233 00:15:08,228 --> 00:15:10,397 珍しいよね? ねっ? 234 00:15:10,397 --> 00:15:12,399 緑青って わかるか? 235 00:15:12,399 --> 00:15:14,902 銅像がさびて青緑色になる➡ 236 00:15:14,902 --> 00:15:17,237 あの類いだ。 ぐが~! 237 00:15:17,237 --> 00:15:19,239 銅の鉱物も いろいろあって➡ 238 00:15:19,239 --> 00:15:21,241 これを追っても おもしろいんだが➡ 239 00:15:21,241 --> 00:15:23,243 今は サファイアが先だな。 240 00:15:23,243 --> 00:15:26,246 結局 無駄な苦労か。 241 00:15:26,246 --> 00:15:29,583 大きいサファイアを見つけようと 少し焦ったか。 242 00:15:29,583 --> 00:15:32,753 まあ そう すぐに 楽しようと思わないことだ。 243 00:15:32,753 --> 00:15:34,721 んっ…。 244 00:15:38,258 --> 00:15:40,260 はぁ~あ! 245 00:15:40,260 --> 00:15:45,332 大丈夫? 愚痴くらいなら聞くよ。 凪さんがさ➡ 246 00:15:45,332 --> 00:15:48,669 自分が ああしたら楽 こうしたら楽って言うくせに➡ 247 00:15:48,669 --> 00:15:52,005 私が楽しようとすると 全然 させてくれない。 248 00:15:52,005 --> 00:15:54,341 私が勝手するのが 気に入らないから➡ 249 00:15:54,341 --> 00:15:57,010 意地悪してるに違いない! 250 00:15:57,010 --> 00:16:00,013 荒砥先輩が そんなことするかな~。 251 00:16:00,013 --> 00:16:04,351 ハンッ! 真面目な伊万里さんには わかんないか。 アハハ…。 252 00:16:04,351 --> 00:16:07,354 凪さんと 何が違うのかな~。 253 00:16:07,354 --> 00:16:09,857 どっちも 楽しようって言ってるのに。 254 00:16:09,857 --> 00:16:14,194 それって 余分な仕事だけを減らす 荒砥先輩と➡ 255 00:16:14,194 --> 00:16:16,697 必要な仕事まで減らす 瑠璃ちゃん。 256 00:16:16,697 --> 00:16:19,867 先輩のは 効率化。 瑠璃ちゃんのは…。 257 00:16:19,867 --> 00:16:22,870 手抜き? ぐえっ! んっ… はいはい。 258 00:16:22,870 --> 00:16:24,872 凪さんは 頭いいからね。 259 00:16:24,872 --> 00:16:27,708 ばかな私は 効率化なんて 絶対 無理だよ。 260 00:16:27,708 --> 00:16:29,710 (伊万里)相手を理解しようとする。 261 00:16:29,710 --> 00:16:35,382 大事なのは それだけだよ。 頭のよさは関係ない。 262 00:16:35,382 --> 00:16:37,551 砂の観察を 効率化したいんだったら➡ 263 00:16:37,551 --> 00:16:40,554 砂のことを 理解してみたらどうかな? 264 00:16:40,554 --> 00:16:44,057 砂を理解するって? 265 00:16:44,057 --> 00:16:47,694 えっ? わかんないけど。 私の研究は 砂 見ないし。 266 00:16:47,694 --> 00:16:50,531 ええっ? 偉そうなこと言ってて それ!? 267 00:16:50,531 --> 00:16:53,534 んっ…。 268 00:16:53,534 --> 00:16:56,036 砂を… 理解する? 269 00:16:56,036 --> 00:17:02,209 《私がわかるのは 水晶 黄鉄鉱 磁鉄鉱に サファイア。 270 00:17:02,209 --> 00:17:04,378 あと 砂金も わかるかも。 271 00:17:04,378 --> 00:17:07,714 それ以外は 全然 わかんない。 272 00:17:07,714 --> 00:17:10,884 一度に見る砂の量を変えてみる? 273 00:17:10,884 --> 00:17:15,389 増やすか 減らすか…。 いや 全部 見るのは 変わらない。 274 00:17:15,389 --> 00:17:18,058 なんとかして この砂を減らさないと➡ 275 00:17:18,058 --> 00:17:20,227 楽には…》 276 00:17:20,227 --> 00:17:23,230 あっ! 277 00:17:23,230 --> 00:17:26,066 あっ! あ~…。 278 00:17:26,066 --> 00:17:28,402 やだ。 なんか 付いちゃった。 伊万里さん! 279 00:17:28,402 --> 00:17:30,571 あっ…。 それ 貸して! 280 00:17:38,078 --> 00:17:40,581 あっ… 減った。 281 00:17:40,581 --> 00:17:43,750 砂の量が減らせた! あっ… おめでとう! 282 00:17:43,750 --> 00:17:45,686 砂を理解するって言ったでしょ。 283 00:17:45,686 --> 00:17:48,856 だから 砂って どんな石で 出来てるか 考えたら…。 284 00:17:48,856 --> 00:17:51,525 あっ 磁石から取れない。 285 00:17:51,525 --> 00:17:53,860 ちょっと持ってて。 286 00:17:53,860 --> 00:17:55,829 これで OK。 287 00:17:59,032 --> 00:18:01,201 これだけ 減らせた! 288 00:18:01,201 --> 00:18:03,537 これが 効率化だよ! 289 00:18:03,537 --> 00:18:06,039 これが 効率化なんだ! 290 00:18:06,039 --> 00:18:08,709 アハハ! 効率化! 効率化! 効率化! 291 00:18:08,709 --> 00:18:13,213 (瑠璃/伊万里)効率化! 効率化! んっ? 何かしてたのか? 292 00:18:13,213 --> 00:18:17,217 あっ… あのさ 磁鉄鉱って 磁石に くっつくでしょ。 293 00:18:17,217 --> 00:18:20,721 だから くっつけて取り除いたら 見る砂が減って➡ 294 00:18:20,721 --> 00:18:25,058 楽できるかなって。 んっ…。 295 00:18:25,058 --> 00:18:28,228 瑠璃が考えたのか? うっ… うん。 296 00:18:28,228 --> 00:18:32,899 いい考えだ。 よく思いついたな。 あっ! 297 00:18:32,899 --> 00:18:35,402 でっ… でもさ ちょっとしか減ってないし➡ 298 00:18:35,402 --> 00:18:37,404 大したことないよ~。 299 00:18:37,404 --> 00:18:40,407 いや 何度もやる作業では 大きな差だ。 300 00:18:40,407 --> 00:18:42,409 この方法は 毎回 続けよう。 301 00:18:42,409 --> 00:18:44,411 (2人)フッ…。 302 00:18:44,411 --> 00:18:46,813 効率化。 効率化。 303 00:18:46,813 --> 00:18:50,517 (瑠璃/伊万里)イェーイ! アハハハ! んっ? 304 00:18:54,655 --> 00:18:58,492 うっ… う~ん! 今日は もう こんなもんでいいかな。 305 00:18:58,492 --> 00:19:01,161 少し待っててくれ。 送ってくよ。 306 00:19:01,161 --> 00:19:03,163 は~い! (ドアの開く音) 307 00:19:03,163 --> 00:19:07,668 んっ… 伊万里さんのほうは どう? 308 00:19:07,668 --> 00:19:11,672 進んでるよ。 これ 新しく採ってきた標本。 309 00:19:11,672 --> 00:19:14,675 うわ~ 透明なのは 蛍石だよね? 310 00:19:14,675 --> 00:19:17,678 フフッ… この標本は特別だよ。 311 00:19:17,678 --> 00:19:19,846 んっ? ここに注目。 312 00:19:19,846 --> 00:19:23,684 蛍石の表面が溶けてるの わかる? うん。 313 00:19:23,684 --> 00:19:26,019 (伊万里) これは 地下水の影響だと思う。 314 00:19:26,019 --> 00:19:28,689 でも 隣の小さいの 見て。 315 00:19:28,689 --> 00:19:30,691 んっ… 溶けてないね。 316 00:19:30,691 --> 00:19:32,693 この標本の示す矛盾が➡ 317 00:19:32,693 --> 00:19:36,697 鉱山への理解を深めてくれるはず。 どっちも 蛍石なら➡ 318 00:19:36,697 --> 00:19:40,033 同じくらい溶けてないと おかしいよね。 つまり…。 319 00:19:40,033 --> 00:19:43,704 う~ん… 溶けてないのは 違う石? 320 00:19:43,704 --> 00:19:49,376 そう! 蛍石より溶けにくい 灰重石だと思う。 321 00:19:49,376 --> 00:19:53,547 灰重石は レアメタル タングステンの鉱物。 322 00:19:53,547 --> 00:19:56,049 採掘当時は 砲弾や鋼材の原料として➡ 323 00:19:56,049 --> 00:19:58,051 超重要だったから➡ 324 00:19:58,051 --> 00:20:00,387 そこから 記録を探せるかもしれない。 325 00:20:00,387 --> 00:20:02,389 って思ったけど➡ 326 00:20:02,389 --> 00:20:05,392 ハァ… まだまだ 大変そうかな。 327 00:20:05,392 --> 00:20:08,395 そう? 楽しそうに見えるけど。 328 00:20:08,395 --> 00:20:12,065 楽しいよ。 前は 実物を見ても➡ 329 00:20:12,065 --> 00:20:14,401 「わからない」しか 言えなかった 私が➡ 330 00:20:14,401 --> 00:20:18,405 自分で調べて 新しいものが見えてきて…。 331 00:20:18,405 --> 00:20:20,741 「わかるよ」って 少しずつ➡ 332 00:20:20,741 --> 00:20:22,909 言えるようになってきたんだもん。 333 00:20:22,909 --> 00:20:25,579 研究も進んでるんだ? うん。 334 00:20:25,579 --> 00:20:28,248 さっき 瑠璃ちゃんに 偉そうに言っちゃったけど➡ 335 00:20:28,248 --> 00:20:32,753 私も この研究 始めてから 気が付いたんだよね。 んっ? 336 00:20:32,753 --> 00:20:35,088 (伊万里) 本の中身を知りたければ➡ 337 00:20:35,088 --> 00:20:38,091 その前に 言葉を 理解する必要があるように➡ 338 00:20:38,091 --> 00:20:42,095 石の中にある 自然や歴史を 知りたいなら➡ 339 00:20:42,095 --> 00:20:46,566 まず 石のことを理解する 必要があるってわかった。 340 00:20:46,566 --> 00:20:51,238 石の読み方が理解できれば その文脈も たどることができる。 341 00:20:51,238 --> 00:20:52,340 たぶん それが➡ 342 00:20:52,340 --> 00:20:57,244 自分の目で見る ってことなのかな。 343 00:20:57,244 --> 00:21:01,248 んっ… そうか…。 344 00:21:01,248 --> 00:21:03,250 あっ…。 (ドアの開く音) 345 00:21:03,250 --> 00:21:05,252 お待たせ 瑠璃。 行こうか。 346 00:21:05,252 --> 00:21:09,222 凪さん ごめん。 やっぱ もうちょっと やってく。 347 00:21:15,095 --> 00:21:19,766 (岩雲)アハハ…。 お~い また 川? 川~! 348 00:21:19,766 --> 00:21:22,602 ハァハァ ハァハァ…。 349 00:21:22,602 --> 00:21:25,605 ハァ…。 350 00:21:25,605 --> 00:21:35,605 ♬~ 351 00:21:45,525 --> 00:21:55,525 ♬~ 352 00:21:57,537 --> 00:22:01,875 瑠璃ちゃん すっかり手慣れたね。 353 00:22:01,875 --> 00:22:04,578 んっ… そう?