1 00:00:00,933 --> 00:00:06,933 ♪~ 2 00:01:39,133 --> 00:01:45,133 ~♪ 3 00:01:48,133 --> 00:01:50,633 (男1)人間が月に行くだって? 4 00:01:51,400 --> 00:01:52,266 (大熊大五郎(おおくまだいごろう))ウソじゃない 5 00:01:52,366 --> 00:01:56,966 (相楽左之助(さがらさのすけ)) あ~ 食った 食った 俺は 朝昼晩と牛鍋でもいいな 6 00:01:57,033 --> 00:01:59,233 (神谷(かみや) 薫(かおる)) 誰が お勘定してると思ってるのよ 7 00:01:59,300 --> 00:02:00,766 (男2) おかしくなっちまったのと 違うか? 8 00:02:00,833 --> 00:02:03,166 (男1)人が月に行くだなんてなあ 9 00:02:04,466 --> 00:02:08,333 (大五郎) 外国では 既に そのための研究が なされているんだよ 10 00:02:09,233 --> 00:02:12,300 こういう大きな大砲に 人間を詰めてだね 11 00:02:12,366 --> 00:02:13,766 月に向かって発射するんだ 12 00:02:18,200 --> 00:02:22,600 これには いろいろと複雑な計算が 必要になるんだけどね 13 00:02:22,666 --> 00:02:25,533 (男2)俺は そんなことより 霞(かすみ) 食って 腹いっぱいになる 14 00:02:25,600 --> 00:02:27,000 研究でもしてほしいやね 15 00:02:28,300 --> 00:02:30,833 (男1)金のなる木の種とかな 16 00:02:30,900 --> 00:02:32,966 (大五郎)あ… あっ… 17 00:02:35,833 --> 00:02:37,833 (緋村剣心(ひむらけんしん)) その話 本当でござるか? 18 00:02:38,100 --> 00:02:38,766 えっ! 19 00:02:39,300 --> 00:02:42,366 (明神弥彦(みょうじんやひこ))剣心 なに 与太話につきあってんだよ 20 00:02:42,433 --> 00:02:45,033 そんなこと 子供だって信じねえぜ 21 00:02:45,100 --> 00:02:47,866 決して 絵空事ではありませんよ 22 00:02:47,933 --> 00:02:51,500 サイエンスが発達すれば 人間は きっと 月に行きます 23 00:02:52,433 --> 00:02:54,600 拙者も ぜひ 月に行きたいでござる 24 00:02:55,300 --> 00:02:56,966 ああ… 25 00:02:58,066 --> 00:02:59,800 ありがとうございます! 26 00:02:59,866 --> 00:03:02,700 こんな話 笑わずに聞いてくださって 27 00:03:03,233 --> 00:03:05,000 (勝(かつ) 海舟(かいしゅう))帰るぞ 大五郎 28 00:03:05,366 --> 00:03:07,000 あっ はい 先生 29 00:03:07,500 --> 00:03:09,000 では これで 30 00:03:10,800 --> 00:03:13,500 (左之助)おっかしな野郎だぜ (剣心)うん? 31 00:03:13,566 --> 00:03:15,933 (薫) でも 月へ行くだなんて ステキじゃないの 32 00:03:16,033 --> 00:03:17,866 (左之助) ああ ちょっと抜けてんだよ 33 00:03:17,933 --> 00:03:20,466 (薫) まったく 口が悪いんだから… あっ 34 00:03:20,533 --> 00:03:23,733 あっ あいつんだよ 忘れてったんだ 35 00:03:23,800 --> 00:03:27,500 しょうがねえなあ… ああっ 36 00:03:38,900 --> 00:03:39,933 先生? 37 00:03:40,966 --> 00:03:43,733 わっ あっ! せ 先生… 38 00:03:50,966 --> 00:03:52,100 (弥彦)お~い 39 00:03:52,166 --> 00:03:53,666 忘れ物… あっ あ… 40 00:03:54,566 --> 00:03:55,966 (左之助)へえ… 41 00:03:57,000 --> 00:04:00,833 東京も ちょいと離れてる間に 物騒になったもんだぜ 42 00:04:03,800 --> 00:04:05,000 (柴田(しばた))やれ! (弥彦)うっ! 43 00:04:08,233 --> 00:04:09,033 (左之助)どりゃ! (男1)うわっ! 44 00:04:10,600 --> 00:04:11,500 (弥彦)ふっ! (男2)うっ! 45 00:04:12,300 --> 00:04:14,000 薫殿 お二方を 46 00:04:20,766 --> 00:04:22,700 (男3)うっ うっ! (男4)うわっ! 47 00:04:23,966 --> 00:04:24,433 (男5)うっ! 48 00:04:25,166 --> 00:04:29,166 (大五郎)せ 先生… (海舟)情けねえ しゃんとしろ 49 00:04:29,233 --> 00:04:30,000 うわっ! 50 00:04:35,000 --> 00:04:36,633 (薫)大丈夫よ 安心なさい! 51 00:04:37,300 --> 00:04:40,300 (海舟)ありがとよ お姉ちゃん (薫)どういたしまして 52 00:04:40,700 --> 00:04:42,766 お前より よっぽど頼りになるぜ 53 00:04:42,833 --> 00:04:43,400 (大五郎)あっ 54 00:04:44,233 --> 00:04:44,900 どう どう どう! 55 00:04:45,600 --> 00:04:46,166 うん? 56 00:04:57,366 --> 00:04:59,400 (大久保鉄馬(おおくぼてつま))先生 (大五郎)鉄馬さん! 57 00:04:59,866 --> 00:05:04,033 (鉄馬)何者か知らんが 先生の命を狙うとあらば 58 00:05:04,100 --> 00:05:07,633 この大久保鉄馬が相手になる 59 00:05:08,833 --> 00:05:10,033 引き揚げろ! 60 00:05:11,200 --> 00:05:14,900 ちっ これから 面白くなるところだったのによ 61 00:05:18,700 --> 00:05:20,366 先生 おケガはありませんか? 62 00:05:20,833 --> 00:05:24,966 ああ 大丈夫だ この人たちが助けてくれたんでな 63 00:05:25,366 --> 00:05:27,400 ありがとうよ 礼を言うぜ 64 00:05:27,666 --> 00:05:31,666 な~に 腹ごなしに ちょうどよかったぜ なあ? 65 00:05:31,733 --> 00:05:32,400 まあね 66 00:05:34,300 --> 00:05:37,733 先生 あれほど お気軽に外出されないよう 67 00:05:37,800 --> 00:05:39,700 申し上げたではありませんか 68 00:05:40,066 --> 00:05:41,733 (海舟)ああ そうだったな 69 00:05:41,800 --> 00:05:43,566 (鉄馬) 先生の身に 何か あったら… 70 00:05:43,633 --> 00:05:44,733 (海舟)分かったよ 71 00:05:44,800 --> 00:05:47,100 (鉄馬)とにかく 屋敷まで お送りいたします 72 00:05:48,166 --> 00:05:52,733 大五郎 供に付いていながら 先生をお守りしなくて どうする 73 00:05:53,233 --> 00:05:55,700 あっ ああ… すいません 74 00:05:56,800 --> 00:06:00,500 まったくだ お前さんには ほとほと 愛想が尽きたぜ 75 00:06:00,933 --> 00:06:02,500 せ 先生? 76 00:06:05,833 --> 00:06:08,333 これからの日本を しょって立とうってヤツが 77 00:06:08,400 --> 00:06:11,800 剣術の一つも できねえなんざ 情けねえ 78 00:06:11,866 --> 00:06:13,866 もう いい そんな弟子は いらん 79 00:06:13,933 --> 00:06:16,266 (弥彦)おいおい それはないだろ! 80 00:06:16,333 --> 00:06:17,966 (薫)そうよ そんな簡単に 81 00:06:18,533 --> 00:06:21,633 こいつは ウチの問題だ 口は出さねえでくれ 82 00:06:23,000 --> 00:06:26,666 それとも 夢のようなことばかり 言ってる この腰抜けに 83 00:06:26,733 --> 00:06:28,433 見込みでもあるっていうのかい? 84 00:06:28,933 --> 00:06:31,200 う~ん 確かになあ 85 00:06:31,266 --> 00:06:34,933 いいえ そんなこと やってみなくちゃ分かんないわよ 86 00:06:35,466 --> 00:06:39,600 ええ この人は 神谷活心流(かみやかっしんりゅう)師範の この私 87 00:06:39,666 --> 00:06:42,200 神谷薫が 立派に鍛えてみせます! 88 00:06:42,600 --> 00:06:44,200 (左之助)おっ… おい 嬢ちゃん 89 00:06:44,566 --> 00:06:48,233 ふ~ん まあ 無駄だとは思うがな 90 00:06:48,766 --> 00:06:51,433 大五郎 いっぱしの腕になるまでは 91 00:06:51,500 --> 00:06:53,166 うちの敷居は またげねえと思いな 92 00:06:53,866 --> 00:06:55,166 せ… 先生! 93 00:06:55,933 --> 00:06:57,966 (海舟)行くぜ 鉄馬 94 00:06:58,366 --> 00:07:04,100 おっと あんた 何てえんだい? 名前だよ 95 00:07:04,166 --> 00:07:07,700 あっ 緋村剣心と申す 96 00:07:08,366 --> 00:07:11,033 おいらは 勝海舟だ 97 00:07:29,933 --> 00:07:31,933 (大五郎)うっ うう… 98 00:07:32,000 --> 00:07:33,633 いいかげんにしろ! 99 00:07:33,700 --> 00:07:35,733 でも… でも~! 100 00:07:36,333 --> 00:07:39,500 落ち込んでねえで 男なら 見返してやれよ! 101 00:07:39,600 --> 00:07:44,133 無理 無理 そんな根性がありゃ 破門なんかされねえって 102 00:07:44,200 --> 00:07:47,633 でも ひどいわよね どんな偉い先生だろうと 103 00:07:47,700 --> 00:07:50,600 弟子を 有無を言わさず 放り出すなんて 104 00:07:50,666 --> 00:07:53,566 (剣心) そのことでござるが 勝殿は 105 00:07:53,633 --> 00:07:57,100 そのような冷たい ご仁ではないと 思うのでござる 106 00:07:57,500 --> 00:08:02,166 勝海舟といやあ 幕末の頃 倒れかかった幕府を支え 107 00:08:02,233 --> 00:08:07,033 薩長(さっちょう)の軍から江戸を守るために 無血開城(むけつかいじょう)を果たした男だろ? 108 00:08:07,366 --> 00:08:10,633 (剣心) 蘭学(らんがく)にも通じ 遣米使節(けんべいしせつ)に随行し 109 00:08:10,700 --> 00:08:13,633 時代の流れにも さとい人物でござる 110 00:08:14,233 --> 00:08:18,366 そんな ご仁が この明治の世で 剣術を学べとは 111 00:08:18,433 --> 00:08:20,800 妙に思えて しかたないでござるよ 112 00:08:20,866 --> 00:08:22,233 (薫)昔は どうであれ 113 00:08:22,300 --> 00:08:24,933 現に大五郎さんは 帰る家が なくなったのよ 114 00:08:25,666 --> 00:08:27,766 ここで修行すれば きっと 強くなるわ! 115 00:08:27,833 --> 00:08:29,133 で でも… 116 00:08:29,200 --> 00:08:31,633 死ぬ気でやりゃあ どうにかなるって 117 00:08:31,700 --> 00:08:34,700 あの ひねくれおやじを あっと言わせてやろうぜ! 118 00:08:34,765 --> 00:08:38,832 そ そうか! 僕が強くなれば 先生も認めてくれますよね 119 00:08:39,166 --> 00:08:41,466 (薫)そうよ その意気よ! 120 00:08:46,666 --> 00:08:49,833 さいとえす? 何だ? そりゃ 121 00:08:50,566 --> 00:08:52,300 “サイエンス”ですよ 122 00:08:52,366 --> 00:08:55,233 西洋では 研究が進んでる学問です 123 00:08:55,666 --> 00:08:57,500 日本では まだまだで 124 00:08:57,566 --> 00:09:01,700 これからの日本には 必要な知識だって 先生が… 125 00:09:02,266 --> 00:09:03,066 (弥彦)どうした? 126 00:09:03,366 --> 00:09:07,233 先生も 鉄馬さんみたいな弟子なら 誇らしいですよね 127 00:09:07,300 --> 00:09:11,366 (弥彦) “鉄馬”って あの妙な剣を 持っていた キザなヤツか? 128 00:09:11,433 --> 00:09:15,166 あれはね フェンシングという 西洋の剣術です 129 00:09:15,466 --> 00:09:19,166 鉄馬さんが イギリスに 留学した時に 身につけたそうで 130 00:09:19,233 --> 00:09:21,233 大層な腕前ですよ 131 00:09:21,300 --> 00:09:24,400 それに 若くして 政府の高級官僚として 132 00:09:24,466 --> 00:09:26,800 将来を約束されている 133 00:09:27,266 --> 00:09:31,166 はあ… 同じ弟子なのに僕は… 134 00:09:31,233 --> 00:09:33,000 (弥彦)でもよ お前のほうが 135 00:09:33,066 --> 00:09:35,533 そのサイ何とかには 詳しいんだろ? 136 00:09:35,600 --> 00:09:36,966 まあ 一応 137 00:09:37,033 --> 00:09:39,266 (弥彦)だったら あの野郎に負けないものが 138 00:09:39,333 --> 00:09:41,266 一つはあるってことじゃないか 139 00:09:41,333 --> 00:09:41,800 (大五郎)あ… 140 00:09:42,566 --> 00:09:44,933 なあなあ そのサイ何とかっての やると 141 00:09:45,000 --> 00:09:46,766 月に行けるようになんのか? 142 00:09:46,833 --> 00:09:49,333 もちろんです! ええと… 143 00:09:49,766 --> 00:09:51,800 ここ! ここを見てください 144 00:09:52,866 --> 00:09:54,800 弾丸の中に人間と犬を入れ 145 00:09:54,866 --> 00:09:56,600 月めがけて 大砲から発射する 146 00:09:56,666 --> 00:09:57,266 (弥彦)うん 147 00:09:57,333 --> 00:10:00,533 (大五郎) これは フランスのジュルスベルン という人の書いた本で 148 00:10:00,600 --> 00:10:02,733 日本語に訳すと 「月世界旅行」とでも 149 00:10:02,800 --> 00:10:04,533 題すべき作品です! 150 00:10:07,200 --> 00:10:08,400 (勝 逸子(いつこ))父上! 151 00:10:11,966 --> 00:10:15,166 何でえ? 朝から騒々しいな 152 00:10:17,066 --> 00:10:18,866 (逸子)何だじゃありません! 153 00:10:18,933 --> 00:10:21,800 大五郎は とうとう 帰ってきませんでしたよ 154 00:10:22,133 --> 00:10:25,266 だから 言ったろ 剣の腕が立つまでは… 155 00:10:25,333 --> 00:10:28,366 (逸子)大五郎は 剣術なんかには向いてません 156 00:10:28,433 --> 00:10:31,266 父上だって そう おっしゃってたじゃないですか 157 00:10:31,333 --> 00:10:34,066 あいつは 学問好きだから それを磨けば 158 00:10:34,133 --> 00:10:36,333 きっと ひとかどの人物になれるって 159 00:10:36,400 --> 00:10:39,033 (海舟) さて そんなことも言ったかな 160 00:10:39,433 --> 00:10:40,866 (逸子)もう いいです! 161 00:10:40,933 --> 00:10:43,733 私が その道場に 大五郎を迎えに行きます! 162 00:10:43,800 --> 00:10:45,966 (海舟)逸子 (逸子)止めても無駄です 163 00:10:46,666 --> 00:10:47,966 (海舟)ああ そうかい 164 00:10:48,433 --> 00:10:50,066 おいらの 言うことが聞けねえんなら 165 00:10:50,133 --> 00:10:51,933 お前も帰ってくるな 166 00:10:52,666 --> 00:10:53,200 (逸子)ふんっ! 167 00:10:57,200 --> 00:10:59,700 もう! 分からず屋の とうへんぼくなんだから 168 00:11:03,566 --> 00:11:05,000 おはようございます 169 00:11:05,933 --> 00:11:07,000 おはよう 170 00:11:10,066 --> 00:11:12,633 お嬢さん そんなに急いで どちらへ? 171 00:11:12,700 --> 00:11:16,733 言ったでしょ! 大五郎を迎えに 道場に行くって! 172 00:11:17,000 --> 00:11:21,466 あら… 鉄馬さん こんなに早く 何のご用? 173 00:11:21,533 --> 00:11:25,833 (鉄馬) 先生のご様子をうかがいに 昨日のことが気になりまして 174 00:11:25,900 --> 00:11:28,066 父上など 気にすることないです 175 00:11:28,133 --> 00:11:29,033 (鉄馬)おやおや 176 00:11:29,100 --> 00:11:31,133 とにかく 私は行きます! 177 00:11:31,200 --> 00:11:34,466 でしたら 私が お送りいたしましょう 178 00:11:34,533 --> 00:11:37,600 登庁の道行き その道場の近くを通りますから 179 00:11:38,333 --> 00:11:41,966 あ… 分かりました お願いします 180 00:11:59,833 --> 00:12:02,333 (薫)これで よしと (大五郎)ふあ~ はい… 181 00:12:03,733 --> 00:12:07,533 大五郎さんも 今日から 神谷活心流の門下生よ! 182 00:12:07,600 --> 00:12:11,200 うん お前も 俺の弟弟子ってことだ 183 00:12:11,266 --> 00:12:13,133 (弥彦)よろしく頼むぜ! (大五郎)いっ! 184 00:12:13,200 --> 00:12:17,533 ゲホッ… はっ… こ こちらこそ よろしく 185 00:12:17,600 --> 00:12:21,233 それじゃあ まず 道場の掃除から始めてもらおうか 186 00:12:21,300 --> 00:12:23,266 (弥彦)あっ… あ… あ… 187 00:12:23,333 --> 00:12:24,700 あんたも やるの! 188 00:12:25,366 --> 00:12:27,266 (弥彦) な~んか 納得いかねえよな 189 00:12:28,066 --> 00:12:30,433 ブツブツ言わない! これも修行のうち! 190 00:12:31,700 --> 00:12:34,066 ちったあ ものになんのかねえ? 191 00:12:34,133 --> 00:12:38,200 薫殿が教えているのでござる 大丈夫 大丈夫 192 00:12:40,100 --> 00:12:41,566 うっ わあっ ああっ… 193 00:12:43,766 --> 00:12:46,733 (馬のいななき) (剣心)うん? 194 00:12:52,400 --> 00:12:53,500 お お嬢さん! 195 00:12:54,966 --> 00:12:57,000 よかった 元気そうね! 196 00:12:57,066 --> 00:13:00,733 逸子殿は 大熊殿を 迎えに来られたそうでござる 197 00:13:00,800 --> 00:13:03,600 え? じゃあ あの頑固ジジイが許したのか? 198 00:13:04,200 --> 00:13:06,766 父上の言うことなんて 気にしなくていいのよ 199 00:13:07,233 --> 00:13:09,400 (大五郎)でも… (逸子)いいから いらっしゃい 200 00:13:10,033 --> 00:13:11,800 (大五郎)僕は 帰りません! 201 00:13:12,500 --> 00:13:13,566 (逸子)大五郎… 202 00:13:14,200 --> 00:13:17,066 (大五郎)先生が 剣術を学べと おっしゃったのは 203 00:13:17,133 --> 00:13:19,266 きっと 僕のためなんです 204 00:13:19,700 --> 00:13:22,100 (逸子) 人には 向き不向きがあります 205 00:13:22,166 --> 00:13:24,366 剣術は あなたに向いてません 206 00:13:24,666 --> 00:13:26,666 あなたには 学問があるでしょ? 207 00:13:26,966 --> 00:13:28,000 (大五郎)あっ… 208 00:13:28,433 --> 00:13:30,500 (逸子)父上には 私から言います 209 00:13:31,566 --> 00:13:32,566 やっぱり ダメです! 210 00:13:32,933 --> 00:13:33,800 大五郎! 211 00:13:34,100 --> 00:13:35,000 待ってください! 212 00:13:35,533 --> 00:13:38,133 大五郎さんは ウチの門下生です 213 00:13:38,200 --> 00:13:40,600 勝手に連れて帰ってもらう わけにはいきません 214 00:13:41,033 --> 00:13:42,833 大五郎は ウチの書生です! 215 00:13:43,400 --> 00:13:45,500 それを簡単に 放り出したんでしょ? 216 00:13:45,566 --> 00:13:47,066 あんたんとこの 分からず屋が! 217 00:13:47,600 --> 00:13:49,000 だから それは 私が… 218 00:13:49,300 --> 00:13:51,066 まあまあ 2人とも 219 00:13:51,133 --> 00:13:53,433 (薫)あんたは 黙ってるの! (弥彦)ああっ… 220 00:13:53,500 --> 00:13:57,900 いいじゃないですか 大五郎は ここにいたいと言うんですから 221 00:13:57,966 --> 00:13:58,666 鉄馬さん… 222 00:14:00,233 --> 00:14:03,200 (鉄馬)お嬢さんが そんなに 気にすることはありません 223 00:14:03,266 --> 00:14:06,066 同じ勝家の書生だった私としては 224 00:14:06,133 --> 00:14:09,533 先生の見る目は 正しかったと思いますね 225 00:14:09,600 --> 00:14:13,700 こいつには 先生の教えを 生かすだけの能力も気概もない 226 00:14:13,766 --> 00:14:14,900 (弥彦)なんだと! 227 00:14:15,366 --> 00:14:18,666 (鉄馬) 早く見切りをつけてやるのも 大五郎のためです 228 00:14:18,733 --> 00:14:20,000 それに… 229 00:14:20,733 --> 00:14:23,066 (鉄馬)こんな道場では… (薫)うう… 230 00:14:23,433 --> 00:14:27,066 いや 失礼 ただ ここで修行したところで 231 00:14:27,133 --> 00:14:29,200 (鉄馬)腕が上がるとは思えない (薫)えっ! 232 00:14:29,633 --> 00:14:31,066 まあ 大五郎には 233 00:14:31,133 --> 00:14:33,333 似合いかもしれませんが 234 00:14:33,400 --> 00:14:36,566 それに こんな お嬢さんが 師範とあってはね 235 00:14:36,633 --> 00:14:37,466 (薫)うっ… 236 00:14:38,566 --> 00:14:40,700 そこまで おっしゃるのであれば 237 00:14:40,766 --> 00:14:43,733 神谷活心流の実力 見せてあげます! 238 00:14:44,766 --> 00:14:47,766 私のほうは 同じ剣術でも 239 00:14:47,833 --> 00:14:50,733 西洋の フェンシングというやつでしてね 240 00:14:52,166 --> 00:14:53,766 鉄馬さん いけません! 241 00:14:53,833 --> 00:14:55,800 (鉄馬)心配は無用です 242 00:14:55,866 --> 00:14:59,000 あのお嬢さんに世界の現実を 見ていただくだけです 243 00:14:59,533 --> 00:15:01,700 (逸子)鉄馬さん! (鉄馬)おどきください! 244 00:15:01,766 --> 00:15:03,033 (逸子)あ… 245 00:15:04,366 --> 00:15:05,266 ああ… 246 00:15:06,100 --> 00:15:07,133 どうしました? 247 00:15:08,900 --> 00:15:11,133 あいつ できるぜ 248 00:15:11,600 --> 00:15:15,766 (鉄馬) この新時代に まだ そんな 棒っ切れを振り回しているとは 249 00:15:16,333 --> 00:15:17,933 言わせておけば! 250 00:15:18,866 --> 00:15:19,766 (剣心)はっ (薫)た~っ! 251 00:15:20,866 --> 00:15:21,633 (大五郎)はっ! (逸子)あっ! 252 00:15:22,233 --> 00:15:24,800 (剣心)お~ろ~ 253 00:15:25,300 --> 00:15:26,966 (薫)ああっ! (鉄馬)うん? 254 00:15:27,400 --> 00:15:31,766 ケンカは いけないでござる… 255 00:15:32,333 --> 00:15:33,466 け 剣心! 256 00:15:38,000 --> 00:15:40,466 いけない もう 登庁しないと 257 00:15:40,533 --> 00:15:43,600 お嬢さん 私は ここで失礼しますが 258 00:15:43,666 --> 00:15:46,000 お帰りは くれぐれも お気を付けて 259 00:15:54,000 --> 00:15:57,900 (大五郎)とにかく 僕は 当分 こちらで修行するつもりです 260 00:15:57,966 --> 00:16:00,066 先生に そう お伝えください 261 00:16:00,133 --> 00:16:01,433 (逸子)分かりました 262 00:16:01,500 --> 00:16:04,933 そこまで決心が固いのなら もう 何も言いません 263 00:16:05,000 --> 00:16:06,900 私も ここを動きませんから 264 00:16:06,966 --> 00:16:07,433 (大五郎)えっ! 265 00:16:07,500 --> 00:16:09,100 (剣心)そ それは つまり… 266 00:16:09,200 --> 00:16:11,266 大五郎の腕が上達するまで 267 00:16:11,333 --> 00:16:14,033 私も こちらに ごやっかいになるということです 268 00:16:22,133 --> 00:16:24,033 (薫)何してるんですか? 269 00:16:24,500 --> 00:16:27,133 (逸子)“何”って? お夕食の準備ですよ 270 00:16:27,533 --> 00:16:29,266 そんな勝手な… 271 00:16:29,866 --> 00:16:31,733 いけなかったかしら? 272 00:16:33,500 --> 00:16:36,066 大五郎が 修行を見てもらっているんです 273 00:16:36,133 --> 00:16:38,366 このくらいのこと させてください 274 00:16:38,433 --> 00:16:40,033 (薫)でも… (弥彦)うまい! 275 00:16:40,333 --> 00:16:42,533 (左之助)えっ! どれ? おっ! 276 00:16:43,000 --> 00:16:45,200 (弥彦)あっ (左之助)うん うめえ うめえ 277 00:16:45,266 --> 00:16:47,533 これは 嬢ちゃんのより よっぽど うめえや! 278 00:16:48,266 --> 00:16:51,166 (薫)うっ! なんですって? 279 00:16:51,233 --> 00:16:54,033 (弥彦)ホントのことだから しかたねえだろ ブス 280 00:16:54,100 --> 00:16:56,100 疲れたでござろう? 281 00:16:56,166 --> 00:17:00,633 (大五郎)はあ… 薫さんて 見かけによらず 厳しいですね 282 00:17:00,700 --> 00:17:02,566 アハハハハ 283 00:17:02,633 --> 00:17:05,266 拙者も よく叱られるでござる 284 00:17:05,333 --> 00:17:09,633 それにしても 大熊殿は 学問が好きでござるな 285 00:17:10,000 --> 00:17:12,266 これしか 取りえがありませんから 286 00:17:19,465 --> 00:17:22,366 逸子お嬢さんには やっぱり 287 00:17:22,433 --> 00:17:25,266 鉄馬さんみたいな人が お似合いなんでしょうね 288 00:17:31,933 --> 00:17:33,766 (剣心)そうでござるかな? 289 00:17:33,833 --> 00:17:37,433 あっ… 分かってるんです 290 00:17:37,500 --> 00:17:39,400 どんなに努力したって 291 00:17:39,466 --> 00:17:42,833 僕は 鉄馬さんみたいには なれません 292 00:17:42,900 --> 00:17:45,000 同じ勝先生の書生なのに… 293 00:17:45,300 --> 00:17:48,766 でも 逸子殿は 父上の反対を押し切ってまで 294 00:17:48,833 --> 00:17:52,233 大熊殿を心配して ここへ来たのでござろう? 295 00:17:52,300 --> 00:17:52,966 (大五郎)あ… 296 00:17:56,733 --> 00:17:58,833 (薫)2人とも ごはんよ! 297 00:17:59,600 --> 00:18:00,966 すぐ行くでござる! 298 00:18:04,900 --> 00:18:07,033 ごちそうさまでござった 299 00:18:09,133 --> 00:18:11,833 (左之助)ああ 何でえ? これから どっか行くのかい? 300 00:18:12,266 --> 00:18:15,033 逸子殿が ここにいることを お知らせしに 301 00:18:15,533 --> 00:18:17,800 あっ 父の所へ? 302 00:18:17,866 --> 00:18:20,900 そんなこと しなくても どうせ 心配なんかして… 303 00:18:20,966 --> 00:18:22,166 (左之助たち)おかわり! (逸子)あ… 304 00:18:22,933 --> 00:18:23,966 (大五郎)僕も! (逸子)あっ 305 00:18:58,100 --> 00:18:59,800 (海舟)お前さんかい 306 00:18:59,866 --> 00:19:02,066 (剣心) 勝手に お邪魔したでござる 307 00:19:02,633 --> 00:19:04,900 な~に かまわねえさ 308 00:19:04,966 --> 00:19:08,833 今は この だだっ広い家に おいら一人だ 309 00:19:08,900 --> 00:19:13,166 (剣心)逸子殿は 大熊殿と 神谷道場にいるでござる 310 00:19:13,500 --> 00:19:16,566 そうかい 世話になるな 311 00:19:16,633 --> 00:19:20,666 あいつは 跳ねっ返りだからな 迷惑かけてないかい? 312 00:19:20,733 --> 00:19:24,700 (剣心)見事な料理の腕前で 皆 喜んでいるでござるよ 313 00:19:25,433 --> 00:19:28,566 そうかい そいつは よかった 314 00:19:42,766 --> 00:19:44,800 静かだねえ 315 00:19:45,266 --> 00:19:48,166 こうしていると 昔を思い出すよ 316 00:19:48,966 --> 00:19:51,466 お前さんは そんなことないかい? 317 00:19:51,800 --> 00:19:53,500 (剣心)そうでござるな 318 00:19:54,000 --> 00:19:58,666 (海舟) あのころは こんな夜が来るなんて 考えられなかった 319 00:19:59,133 --> 00:20:02,000 これでも ちったあ 名が知れてたんでな 320 00:20:02,066 --> 00:20:05,700 おいらの命を狙う人斬りは 結構 いたもんさ 321 00:20:37,666 --> 00:20:41,600 あのころは 開国だ いや 攘夷(じょうい)だのと 322 00:20:41,666 --> 00:20:45,266 みんなが 自分の理想に命を懸けていた 323 00:20:45,333 --> 00:20:48,500 今 思えば 熱い時代だったよ 324 00:20:48,566 --> 00:20:52,466 いろいろ あったが その目指す先が見えてきた 325 00:20:52,966 --> 00:20:55,566 おいらも あの時代を生きた者として 326 00:20:55,633 --> 00:20:58,233 多少は 責任を果たせたと思う 327 00:20:58,300 --> 00:21:01,533 後は 若い者に任せるさ 328 00:21:02,400 --> 00:21:03,300 勝殿 329 00:21:04,466 --> 00:21:06,666 つまらん話をしたな 330 00:21:06,733 --> 00:21:10,333 年寄りの繰り言だと思って 忘れてくれ 331 00:21:10,900 --> 00:21:15,033 勝殿 何か隠し事を しているのではござらんか? 332 00:21:15,966 --> 00:21:17,166 いいや 333 00:21:21,000 --> 00:21:24,933 逸子と大五郎のこと よろしく頼む 334 00:21:25,733 --> 00:21:27,533 抜刀斎(ばっとうさい)殿 335 00:21:30,300 --> 00:21:35,066 いや 今は 緋村剣心殿だったな 336 00:21:36,233 --> 00:21:39,266 (剣心) お二方のことは確かに では 337 00:21:39,833 --> 00:21:40,966 (海舟)うむ 338 00:21:53,133 --> 00:21:57,866 (剣心) 勝殿は 大熊殿や逸子殿を わざと遠ざけてまで 339 00:21:57,933 --> 00:22:01,333 一人で何に立ち向かう つもりなのでござろう? 340 00:22:20,966 --> 00:22:24,066 (剣心)いいかげんに 出てきたらどうでござるか? 341 00:22:28,433 --> 00:22:30,033 昨日の やからか 342 00:22:30,700 --> 00:22:34,833 これ以上 海舟に関わるな 343 00:22:45,633 --> 00:22:51,633 ♪~ 344 00:25:02,766 --> 00:25:08,766 ~♪ 345 00:25:13,300 --> 00:25:15,966 (薫)一人は 新時代の名士を目指し 346 00:25:16,233 --> 00:25:19,300 もう一人は 夢の未来に瞳を輝かせる 347 00:25:19,966 --> 00:25:24,300 差し伸べられた老人の手は 決して 若者たちには見えない 348 00:25:25,066 --> 00:25:29,000 咲きかけた つぼみに 宵闇の魔の手が忍び寄る 349 00:25:29,500 --> 00:25:30,266 次回… 350 00:25:34,500 --> 00:25:35,400 ご期待ください