1 00:01:41,034 --> 00:01:43,036 (大渋)大人の侵入者 発見。 2 00:01:43,036 --> 00:01:45,706 私が じきじきに処罰しよう。 3 00:01:45,706 --> 00:01:49,209 (冬村)小野に 手出しは させませんよ 大渋学園長。 4 00:01:49,209 --> 00:01:52,212 彼女は 大人の体に成長しただけ。 5 00:01:52,212 --> 00:01:54,214 侵入者ではなく 生徒です! 6 00:01:54,214 --> 00:01:57,551 そこまで 生徒の成長を 忌み嫌う理由が あるんですか? 7 00:01:57,551 --> 00:02:00,320 (小野)冬村さん…。 8 00:02:00,320 --> 00:02:02,322 (大渋)ああ ほら それです。 9 00:02:02,322 --> 00:02:04,324 涙ですよ。 10 00:02:04,324 --> 00:02:08,662 あらゆる排泄物の中でも 最も汚い それ。 11 00:02:08,662 --> 00:02:12,499 大人になると なぜ 涙もろくなるのだと思いますか? 12 00:02:12,499 --> 00:02:14,835 苦しいことや 悲しいことなど➡️ 13 00:02:14,835 --> 00:02:19,006 さまざまな経験を積んで 共感力が 増すからです。 14 00:02:19,006 --> 00:02:23,176 つまり なんらかのトラウマを 抱えてしまっているということ。 15 00:02:23,176 --> 00:02:26,013 トラウマを抱えた大人は➡️ 16 00:02:26,013 --> 00:02:28,682 足がすくんで 前に進めなくなる。 17 00:02:28,682 --> 00:02:33,020 そんな生徒は この 大黒愛護学園には いらない。 18 00:02:33,020 --> 00:02:35,022 聞こえていたが➡️ 19 00:02:35,022 --> 00:02:38,692 あなたは 一晩で おぞましい トラウマを 抱えてしまったようだね➡️ 20 00:02:38,692 --> 00:02:40,694 小野一会。 21 00:02:40,694 --> 00:02:44,364 そんな姿に なり果てたのも当然だ。 22 00:02:44,364 --> 00:02:47,067 若さを ドブに捨てたな。 23 00:02:49,036 --> 00:02:51,038 (甘矢)フン…。 24 00:02:51,038 --> 00:02:53,540 (三田)マズいことになってる 助けなくちゃ! 25 00:02:53,540 --> 00:02:58,378 焦るな! サンタになれないお前が どうやって 助けるんだよ! 26 00:02:58,378 --> 00:03:01,982 だって 事実だろ? ちゃんと 考えないと。 27 00:03:01,982 --> 00:03:03,984 三田は 今 サンタクロースじゃない。 28 00:03:03,984 --> 00:03:07,154 大きくて強くて 頼れる大人じゃないんだ! 29 00:03:07,154 --> 00:03:10,490 でも 甘矢… そもそも あの姿の俺は➡️ 30 00:03:10,490 --> 00:03:12,492 頼れる 大人なんかじゃなかったんだ。 31 00:03:12,492 --> 00:03:14,494 ちゃんとした大人になるって➡️ 32 00:03:14,494 --> 00:03:16,663 すごく 大変なことだってわかった。 33 00:03:16,663 --> 00:03:18,999 どいてください 冬村さん。 34 00:03:18,999 --> 00:03:21,001 あなたの隣にいる女は➡️ 35 00:03:21,001 --> 00:03:23,003 不法侵入者ですよ。 36 00:03:23,003 --> 00:03:25,005 私が 処罰しなくては。 37 00:03:25,005 --> 00:03:27,841 (三田) だから 今は 俺自身が助ける! 38 00:03:27,841 --> 00:03:30,177 不法侵入者が 許せない!? 39 00:03:30,177 --> 00:03:32,846 だったら まずは 俺を処罰しろ! 40 00:03:32,846 --> 00:03:35,148 サンタクロースは 俺だ! なっ…。 41 00:03:37,184 --> 00:03:41,188 (雷鳴) 42 00:03:47,194 --> 00:03:49,196 (冬村)んっ? 43 00:03:49,196 --> 00:03:51,198 第二次性徴期どころか➡️ 44 00:03:51,198 --> 00:03:54,701 まるっきり 白髪の あの老人が 俺の正体だ。 45 00:03:54,701 --> 00:03:58,105 今は ちょっと この体を 使いこなせていないけど…。 46 00:03:59,973 --> 00:04:01,975 (三田)うわ~!! 47 00:04:01,975 --> 00:04:04,978 ウソ? えっ なに? どういうこと? 48 00:04:04,978 --> 00:04:08,648 目玉? あっ… あぁ~! 49 00:04:08,648 --> 00:04:11,651 なんてことだ 人工眼球が 飛び出した。 50 00:04:11,651 --> 00:04:13,653 全身整形も ラクじゃない。 51 00:04:13,653 --> 00:04:15,655 フンッ! ゲッ! 52 00:04:15,655 --> 00:04:19,493 言っておくが 長年 磨き上げた 反射神経に 影響はない。 53 00:04:19,493 --> 00:04:23,997 次 逃げようなどと試みたら つえで 一突きだぞ。 54 00:04:23,997 --> 00:04:25,999 (大渋)まったく➡️ 55 00:04:25,999 --> 00:04:28,001 片方で 1億する代物が➡️ 56 00:04:28,001 --> 00:04:31,671 なぜ こうも たやすく外れるのか…。 57 00:04:31,671 --> 00:04:35,342 《あの様子だと まだ 三田だと わかってない…。 58 00:04:35,342 --> 00:04:38,011 今のうちに こいつを 隠さないと!》 59 00:04:38,011 --> 00:04:40,013 (甘矢)フンッ! 60 00:04:42,349 --> 00:04:45,352 さあ 装着は 完了だ。 61 00:04:45,352 --> 00:04:48,522 すまなかったな サンタクロースを 名乗る者。 62 00:04:48,522 --> 00:04:51,024 出てきたまえ その顔を見せろ。 63 00:04:51,024 --> 00:04:55,862 洗濯物の山に隠れるとは 今になって おじけづいたか? 64 00:04:55,862 --> 00:04:57,864 《なにすんだ 甘矢! 65 00:04:57,864 --> 00:04:59,966 俺は 大渋と 真っ向勝負するんだ!》 66 00:04:59,966 --> 00:05:03,970 ((柳生田:サンタといっても 心と体は 思春期だからな)) 67 00:05:03,970 --> 00:05:06,973 《そうだ 俺は 子どもだ。 68 00:05:06,973 --> 00:05:09,476 こんなふうに 周りから 心配されるほど➡️ 69 00:05:09,476 --> 00:05:12,979 心も体も 弱いクソガキだ。 70 00:05:12,979 --> 00:05:15,649 このままなんて 嫌だ…。 71 00:05:15,649 --> 00:05:18,652 俺は 成長したいんだ! 72 00:05:18,652 --> 00:05:21,488 そう 俺は 大人になりたい。 73 00:05:21,488 --> 00:05:23,490 子どものままなんて 嫌だ。 74 00:05:23,490 --> 00:05:26,660 俺は➡️ 75 00:05:26,660 --> 00:05:28,862 大人になるんだ!》 76 00:05:37,504 --> 00:05:41,007 とうとう 現れたな 本気の サンタクロースが。 77 00:05:41,007 --> 00:05:43,009 サンタ! 78 00:05:45,011 --> 00:05:48,348 《サンタ:なんて 巨大な手 なんて 動きやすい服。 79 00:05:48,348 --> 00:05:51,351 そして もはや いとおしい この老眼! 80 00:05:51,351 --> 00:05:54,354 サンタクロースに戻った!》 81 00:05:54,354 --> 00:05:58,858 どうやら これまでのサンタクロースとは 少し ワケが違うようだな。 82 00:05:58,858 --> 00:06:02,128 ひとつ 手合わせをするか? 83 00:06:02,128 --> 00:06:06,132 私が勝ったら お前を 赤衣の特捜隊に引き渡し➡️ 84 00:06:06,132 --> 00:06:10,136 お前が勝ったら 小野一会を 生徒として 学園に戻そう。 85 00:06:10,136 --> 00:06:12,138 えっ? どうだね? 86 00:06:12,138 --> 00:06:14,307 《ここで 戦う? 87 00:06:14,307 --> 00:06:16,643 俺と 大渋学園長が!?》 88 00:06:16,643 --> 00:06:20,814 い… いや こんなことは やめよう。 89 00:06:20,814 --> 00:06:24,484 自分も この間は 突然 蹴ったりして ごめんなさ➡️ 90 00:06:24,484 --> 00:06:26,486 あっ すまなかった。 91 00:06:26,486 --> 00:06:29,155 なにも 年寄り同士で 戦うことはない。 92 00:06:29,155 --> 00:06:33,493 だって あんたに関しては もう つえをついた 92歳だろ? 93 00:06:33,493 --> 00:06:36,162 その… 座ってたほうが いいんじゃないか? 94 00:06:36,162 --> 00:06:39,666 俺は まず 話し合いたいんだ。 95 00:06:39,666 --> 00:06:41,668 《座ってたほうがいい? 96 00:06:41,668 --> 00:06:45,672 何を言っているんだ この男。 私に 言っているのか? 97 00:06:45,672 --> 00:06:49,676 この男は 知ってて こんなことを ほざいているのか!?》 98 00:06:49,676 --> 00:06:52,012 (風の音) 99 00:06:52,012 --> 00:06:54,681 ((大渋:ヒュー ヒュー)) 100 00:06:54,681 --> 00:06:58,852 《私が… どんな思いで 老いに抗ってきたか!》 101 00:06:58,852 --> 00:07:03,957 ((指1本 動かすことのできない 痛みでしょう? 大渋さん。 102 00:07:03,957 --> 00:07:08,461 当然です これで 通算 72回目の 整形手術ですから➡️ 103 00:07:08,461 --> 00:07:10,797 もう あなたの体で 生まれ持ったパーツは➡️ 104 00:07:10,797 --> 00:07:12,799 手だけになりましたよ。 105 00:07:12,799 --> 00:07:15,635 1か月後 包帯を外した あなたは➡️ 106 00:07:15,635 --> 00:07:17,971 一段と 若返っているはずですが➡️ 107 00:07:17,971 --> 00:07:21,308 傷痕というのは 何かの拍子で うずくことがあります。 108 00:07:21,308 --> 00:07:23,310 どうか ご注意を。 109 00:07:23,310 --> 00:07:26,479 さあ 痛み止めを打ちましょ… あれ? 110 00:07:26,479 --> 00:07:28,481 お… 大渋さん!? 111 00:07:28,481 --> 00:07:31,484 バカな… この ダウンタイム中に動けるわけが…。 112 00:07:31,484 --> 00:07:34,154 誰か 止めてくれ~!)) 113 00:07:34,154 --> 00:07:36,156 《大渋:痛み止めは いらない。 114 00:07:36,156 --> 00:07:39,659 自然に逆らうことは 常に 痛みを伴うもの。 115 00:07:39,659 --> 00:07:42,329 時の流れに ただ 身を任せて老いることが➡️ 116 00:07:42,329 --> 00:07:44,331 いかに 怠惰か➡️ 117 00:07:44,331 --> 00:07:46,100 この痛みが 教えてくれる》 118 00:07:46,100 --> 00:07:50,837 だ… だめだ ビクともしない! 大渋さん 動かないで! 119 00:07:50,837 --> 00:07:54,674 《逆行できる 耐えられる》 歩けるわけない!)) 120 00:07:54,674 --> 00:07:58,011 《歩ける 自分1人の力で➡️ 121 00:07:58,011 --> 00:08:01,114 自分の足で!》 122 00:08:01,114 --> 00:08:03,783 お おい あんた 大丈夫か? 123 00:08:03,783 --> 00:08:07,620 手を貸してくれるというのか? この私に。 124 00:08:07,620 --> 00:08:10,457 逃げて サンタ! 様子が おかしい! 125 00:08:10,457 --> 00:08:14,294 ((傷痕というのは 何かの拍子で うずくことがあります。 126 00:08:14,294 --> 00:08:16,629 どうか ご注意を)) 127 00:08:16,629 --> 00:08:20,633 《傷が うずくと 生き物は 凶暴化するらしい。 128 00:08:20,633 --> 00:08:23,970 天候 時間 きっかけは さまざまだが➡️ 129 00:08:23,970 --> 00:08:26,973 私の場合は これだ!》 130 00:08:26,973 --> 00:08:30,310 敬老 拒否。 131 00:08:30,310 --> 00:08:33,313 君は よくないスイッチを押した。 132 00:08:33,313 --> 00:08:35,482 でぇ~い! 133 00:08:35,482 --> 00:08:37,650 ああっ! ぐあっ! 134 00:08:37,650 --> 00:08:39,652 さ! (甘矢)ハッ! 135 00:08:39,652 --> 00:08:42,655 私が 君たちに教えてあげよう。 136 00:08:42,655 --> 00:08:44,657 老いに 抗い続けてたら➡️ 137 00:08:44,657 --> 00:08:47,827 どれほどの強さを 手に入れることが できるか。 138 00:08:47,827 --> 00:08:51,631 肉体的に! そして 精神的に! 139 00:08:53,666 --> 00:08:56,169 ペラッペラ ペラッペラと…。 140 00:08:58,505 --> 00:09:01,107 よくしゃべる 人造人間だな! 141 00:09:03,943 --> 00:09:07,781 ((三田:あんまり サンタクロースを 信じないでくれよな➡️ 142 00:09:07,781 --> 00:09:10,617 子どもたちよ。 はい? 143 00:09:10,617 --> 00:09:13,787 サンタクロースの いちばんの力の源は➡️ 144 00:09:13,787 --> 00:09:16,122 子どもに 信じられることだ。 145 00:09:16,122 --> 00:09:20,460 俺は サンタの能力に これ以上 振り回されるのは ごめんだし➡️ 146 00:09:20,460 --> 00:09:23,296 いっそ 俺の正体が サンタってことは➡️ 147 00:09:23,296 --> 00:09:26,466 2人には ふだん 忘れておいてほしいくらいだよ。 148 00:09:26,466 --> 00:09:29,302 (甘矢)何を 今更。 いや ホントに。 149 00:09:29,302 --> 00:09:33,973 力を持っちゃった人間って いろいろと 大変なんだから。 150 00:09:33,973 --> 00:09:37,310 サンタを信じるのは ほどほどにしてくれよな!)) 151 00:09:37,310 --> 00:09:39,312 信じてくれ サンタを!! 152 00:09:39,312 --> 00:09:41,314 てぇやっ! 153 00:09:43,483 --> 00:09:45,985 老体を気遣って わざと➡️ 154 00:09:45,985 --> 00:09:48,988 外したんじゃないだろうな? サンタクロース。 クッ! 155 00:09:48,988 --> 00:09:51,991 《速い》 フンッ! うわっ! 156 00:09:51,991 --> 00:09:58,164 その体を 使いこなせていないのは どうやら 本当らしい。 157 00:09:58,164 --> 00:10:00,500 時間をかけるのは やめようか? 158 00:10:00,500 --> 00:10:03,002 お互い 老い先は長くない。 159 00:10:03,002 --> 00:10:05,004 《ソリ出てこい 早く! 160 00:10:05,004 --> 00:10:07,006 こういう時にかぎって ノロい~》 161 00:10:07,006 --> 00:10:10,343 ハッ!? てぇ~い! 162 00:10:10,343 --> 00:10:13,179 冬村 甘矢 そして 小野! 163 00:10:13,179 --> 00:10:15,181 この間のは 前言撤回だ! 164 00:10:15,181 --> 00:10:20,186 サンタクロースを… 俺を… 信じてくれ! 165 00:10:20,186 --> 00:10:23,857 ち… 力を貸してくれ! 俺に! 166 00:10:23,857 --> 00:10:26,192 ぐあっ! 167 00:10:26,192 --> 00:10:29,529 なるほど… 子どもの 信じる力。 168 00:10:29,529 --> 00:10:32,699 これは サンタクロースにとって 最強の ドーピング。 169 00:10:32,699 --> 00:10:35,034 はぁ!? 大真面目な話! 170 00:10:35,034 --> 00:10:38,204 俺たちが 真剣に サンタクロースを信じればいい! 171 00:10:38,204 --> 00:10:40,540 あいつを勝たせるには それしかない! 172 00:10:40,540 --> 00:10:42,876 (小野) でも 具体的に どうやって…。 173 00:10:42,876 --> 00:10:44,878 (甘矢) サンタを信じる行動を取ればいい。 174 00:10:44,878 --> 00:10:47,714 イチかバチか やってみよう。 175 00:10:47,714 --> 00:10:51,384 (甘矢)いちばん効果的なドーピングを あいつに…。 176 00:10:51,384 --> 00:10:54,721 いいぜ… なんだか 体が➡️ 177 00:10:54,721 --> 00:10:56,723 熱くなってきた! 178 00:10:59,225 --> 00:11:02,495 《甘矢:サンタクロース… 子どもの睡眠は➡️ 179 00:11:02,495 --> 00:11:05,331 君への 絶対的な信頼だ》 180 00:11:05,331 --> 00:11:07,333 ぐあっ! 181 00:11:07,333 --> 00:11:09,669 《サンタ:その昔 子どもが眠らないと➡️ 182 00:11:09,669 --> 00:11:12,839 サンタは クリスマスに活動できなかった。 183 00:11:12,839 --> 00:11:14,841 だから 子どもは➡️ 184 00:11:14,841 --> 00:11:18,011 サンタが来るのを信じて 眠ったんだ。 185 00:11:18,011 --> 00:11:20,346 子どもとサンタの 信頼関係は➡️ 186 00:11:20,346 --> 00:11:23,349 眠りとともに 結ばれてきた》 187 00:11:23,349 --> 00:11:25,518 わぁ わぁ~! 188 00:11:25,518 --> 00:11:29,355 安心して眠れよ 子どもたち! 189 00:11:29,355 --> 00:11:31,357 てぇい! 190 00:11:34,360 --> 00:11:37,363 ぬ… 抜けない!? 191 00:11:37,363 --> 00:11:40,366 母ちゃんが言ってたのを 思い出したぜ。 192 00:11:40,366 --> 00:11:43,036 サンタクロースが 廃業に追い込まれたのは➡️ 193 00:11:43,036 --> 00:11:46,039 子どもが 眠らなくなったからだ ってな! 194 00:11:46,039 --> 00:11:49,709 現代の子どもに 眠りなんて 不要だからな。 195 00:11:49,709 --> 00:11:52,879 せっかく 若い肉体が 一晩 眠っただけで➡️ 196 00:11:52,879 --> 00:11:56,216 老いへと 加速するだけだ。 197 00:11:56,216 --> 00:11:59,118 いったい それの 何が悪い? 198 00:12:02,155 --> 00:12:04,157 ガキは よく眠り よく食べ➡️ 199 00:12:04,157 --> 00:12:06,659 よく笑って でかくなるんだよ! 200 00:12:06,659 --> 00:12:08,661 そうじゃなきゃ 俺が許さない! 201 00:12:08,661 --> 00:12:22,342 🎵~ 202 00:12:22,342 --> 00:12:24,344 てや~っ!! 203 00:12:24,344 --> 00:12:26,646 うげっ! 204 00:12:34,020 --> 00:12:37,023 安心しろ 子どもたち。 205 00:12:39,025 --> 00:12:41,027 サンタクロースは ここにいる! 206 00:12:43,029 --> 00:12:46,532 《こ… これが サンタクロースの力!》 207 00:12:46,532 --> 00:12:48,534 冬村 サンタが勝ったぞ! 208 00:12:48,534 --> 00:12:51,037 《もっと たくさんの子どもに 信じられたら➡️ 209 00:12:51,037 --> 00:12:53,039 いったい どれほど強くなる? 210 00:12:53,039 --> 00:12:55,041 俺 もしかしたら➡️ 211 00:12:55,041 --> 00:12:58,878 この先 強いサンタクロースとして 現役復帰を?》 212 00:12:58,878 --> 00:13:03,316 えっ? んん… んん…。 213 00:13:03,316 --> 00:13:05,318 ウソだろ? 214 00:13:05,318 --> 00:13:08,655 フム… そろそろ クリーニングかな。 215 00:13:08,655 --> 00:13:11,157 終わったのかね? 君の番。 216 00:13:11,157 --> 00:13:15,862 申し訳ないが 全身整形の痛みに比べたら…。 217 00:13:18,331 --> 00:13:20,500 たった一発の打撃など➡️ 218 00:13:20,500 --> 00:13:24,003 私が受けた 施術のなかでも➡️ 219 00:13:24,003 --> 00:13:28,341 やっぱり いちばん苦しかったのは 内臓の 総取っかえだ。 220 00:13:28,341 --> 00:13:32,345 消化器系の 交換の時なんて 毎日 吐いていたよ。 221 00:13:32,345 --> 00:13:34,514 クッ! プッ! 222 00:13:34,514 --> 00:13:36,516 次に 苦痛だったのが…。 223 00:13:36,516 --> 00:13:40,019 《こいつ 破損するだけで 出血もない!》 224 00:13:40,019 --> 00:13:42,522 うっ!? ここだ! 225 00:13:42,522 --> 00:13:45,525 うわっ! 脊椎の ホルモン注射! 226 00:13:45,525 --> 00:13:47,527 うわ~っ! そして➡️ 227 00:13:47,527 --> 00:13:50,697 足の切断 および 人工足の装着! 228 00:13:50,697 --> 00:13:54,033 ぐあっ! そして 首の皮の糸リフトだ! 229 00:13:54,033 --> 00:13:56,035 (サンタ)うわっ! 230 00:13:56,035 --> 00:13:58,371 すべては 若さを取り戻すため。 231 00:13:58,371 --> 00:14:00,973 私は どんな痛みにも耐えてきた。 232 00:14:00,973 --> 00:14:05,144 貴様は この覚悟があって 私と 戦っているのか? 233 00:14:05,144 --> 00:14:08,981 サンタクロースが 不死身でも 痛みに耐えられるかは➡️ 234 00:14:08,981 --> 00:14:12,485 また 別の話だ! ハァハァハァ…。 235 00:14:12,485 --> 00:14:14,654 《死なないサンタクロースと…》 236 00:14:14,654 --> 00:14:16,656 フンッ! 237 00:14:16,656 --> 00:14:19,992 ハハハハ 金的かね? 浅はかな。 238 00:14:19,992 --> 00:14:22,662 悪いが そもそも 人工物だ。 239 00:14:22,662 --> 00:14:25,331 人間らしさなど とっくに捨てた。 240 00:14:25,331 --> 00:14:27,834 《サンタ:痛みを忘れた人造人間…》 241 00:14:27,834 --> 00:14:30,169 この 地獄のような戦いは➡️ 242 00:14:30,169 --> 00:14:33,339 君が 音を上げることでしか 終わらんぞ。 243 00:14:33,339 --> 00:14:35,341 さあ 次の施術は? 244 00:14:35,341 --> 00:14:38,344 (お茶を入れている音) 245 00:14:43,516 --> 00:14:45,518 《サンタ:だ… 誰!?》 246 00:14:47,520 --> 00:14:49,522 (鉄留)アチッ。 《サンタ:いつから いた!? 247 00:14:49,522 --> 00:14:52,024 気配が まるで なかった。 いったい…》 248 00:14:52,024 --> 00:14:56,028 あっ 気にせず 続けなはれよ。 249 00:14:56,028 --> 00:14:58,865 お前さん… 若作りに 躍起になり➡️ 250 00:14:58,865 --> 00:15:00,967 仕込みづえで ペチペチと…。 251 00:15:00,967 --> 00:15:04,570 相変わらず くだらぬ男じゃの 大渋。 252 00:15:07,140 --> 00:15:09,142 あっ! もしかして あの人! 253 00:15:14,981 --> 00:15:16,983 (鉄留)そんなに 若くいたいなら➡️ 254 00:15:16,983 --> 00:15:21,154 私のように つえなど捨てて 身一つで 歩いてみんかい。 255 00:15:21,154 --> 00:15:23,990 クッ…。 この学園の 主としてのアドバイスじゃ。 256 00:15:23,990 --> 00:15:25,992 《サンタ:主? 257 00:15:25,992 --> 00:15:29,328 この人 うわさでしか 聞いたことないけど まさか…》 258 00:15:29,328 --> 00:15:31,330 やっぱり そうだ。 259 00:15:31,330 --> 00:15:33,332 (甘矢) この 大黒愛護学園の 理事長➡️ 260 00:15:33,332 --> 00:15:35,668 鉄留十予。 261 00:15:35,668 --> 00:15:38,838 ふぅ~ やれやれ…。 (しゃっくり) 262 00:15:38,838 --> 00:15:41,841 久々に動いたら アルコールが 回ったわい。 263 00:15:41,841 --> 00:15:43,843 《サンタ:中身 酒かよ!?》 264 00:15:43,843 --> 00:15:46,012 もう ケンカは およし。 265 00:15:46,012 --> 00:15:50,850 《初めて見た。 ヒトって ここまで シワシワになるのか! 266 00:15:50,850 --> 00:15:54,854 この 2080年において 人間の 外見の老化は➡️ 267 00:15:54,854 --> 00:15:58,191 50代から 60代で止まるのが 一般的だ。 268 00:15:58,191 --> 00:16:00,126 だが 内臓と手だけは➡️ 269 00:16:00,126 --> 00:16:03,296 実年齢とともに 死ぬまで 老いてゆく。 270 00:16:03,296 --> 00:16:05,798 自ら率先して 老いているのか? 271 00:16:05,798 --> 00:16:08,467 この体で どうやって あんな一撃が…》 272 00:16:08,467 --> 00:16:12,805 とんだ邪魔をしてくれたな 鉄留理事長。 273 00:16:12,805 --> 00:16:14,974 しかし まあ よくも➡️ 274 00:16:14,974 --> 00:16:17,977 そこまで ありのまま 老いていられるものだ。 275 00:16:17,977 --> 00:16:21,147 若さこそ 至上の この時代に。 (雷鳴) 276 00:16:21,147 --> 00:16:24,484 一度 手の中に 丸めて広げた 和紙ですら➡️ 277 00:16:24,484 --> 00:16:26,652 あんたの肌よりは きれいだ。 278 00:16:26,652 --> 00:16:30,656 私と同じ 90代で ここまで 差がつくとはな。 279 00:16:30,656 --> 00:16:33,059 (鉄留)そのへんにしときなはれ。 (雷鳴) 280 00:16:36,329 --> 00:16:38,331 《膝に!?》 281 00:16:38,331 --> 00:16:40,666 うあ~っ! 282 00:16:40,666 --> 00:16:43,669 お互い 関節が痛む年頃だろ。 283 00:16:43,669 --> 00:16:48,007 特に 人体改造で縫い目だらけの お前さんには ペッ➡️ 284 00:16:48,007 --> 00:16:51,677 テディベアみたく そこに座っとるのが ええわ。 285 00:16:51,677 --> 00:16:55,681 (鉄留)そら 大男 理事長室まで 私を 送っていかんかい。 286 00:16:55,681 --> 00:16:57,683 (サンタ)えっ? ハイッ! 287 00:16:57,683 --> 00:17:00,119 (小野)あの… 理事長! んっ? 288 00:17:00,119 --> 00:17:02,622 私…。 あんたは しばらく➡️ 289 00:17:02,622 --> 00:17:04,624 保健室で 休みなはれ。 290 00:17:04,624 --> 00:17:08,461 よくぞ 無事だったねぇ 小野一会。 291 00:17:08,461 --> 00:17:11,964 (雨の音) 292 00:17:15,968 --> 00:17:18,304 《助けられてしまった…。 293 00:17:18,304 --> 00:17:20,640 この人が 現れていなかったら➡️ 294 00:17:20,640 --> 00:17:22,975 俺は きっと 負けていた…。 295 00:17:22,975 --> 00:17:27,813 誰も救えなかった… 俺1人では…。 296 00:17:27,813 --> 00:17:30,483 大渋の 言ってたままじゃないか…。 297 00:17:30,483 --> 00:17:34,086 大人になって 涙もろく なってるのだとしたら…》 298 00:17:36,155 --> 00:17:38,157 《俺も 今夜から➡️ 299 00:17:38,157 --> 00:17:41,160 トラウマを抱えて 前に進めなくなるのか? 300 00:17:41,160 --> 00:17:44,163 だとしたら 大人になるって…》 301 00:17:44,163 --> 00:17:46,165 (鉄留)おい。 302 00:17:46,165 --> 00:17:49,168 年寄りに 階段を上らせるつもりか? 303 00:17:49,168 --> 00:17:51,170 おぶらんかい。 304 00:17:53,673 --> 00:17:57,176 揺らさんどくれ。 ハ ハイッ! 305 00:17:57,176 --> 00:17:59,178 (鉄留)静かだの…。 306 00:17:59,178 --> 00:18:03,115 台風は 去ったみたいだや。 ですね。 307 00:18:03,115 --> 00:18:05,117 《か… 軽すぎる。 308 00:18:05,117 --> 00:18:07,954 90年以上 生きてきたのであろう体が➡️ 309 00:18:07,954 --> 00:18:11,791 まるで 生まれて間もない 赤ん坊のように 温かい。 310 00:18:11,791 --> 00:18:15,628 なんだ… この 安心するような 困惑するような…》 311 00:18:15,628 --> 00:18:18,798 ああ もう 自分で上ったほうが早い! 312 00:18:18,798 --> 00:18:21,968 下りる! 下ろさんかい! えっ えっ…。 313 00:18:21,968 --> 00:18:24,136 《なんなんだ もう…》 314 00:18:24,136 --> 00:18:26,138 お前さんの名前は? 315 00:18:26,138 --> 00:18:28,140 サ… サンタクロースです。 316 00:18:28,140 --> 00:18:30,476 おもしろい名前だの。 317 00:18:30,476 --> 00:18:32,478 すみません➡️ 318 00:18:32,478 --> 00:18:35,648 こんな みっともない姿 泣いたりして…。 319 00:18:35,648 --> 00:18:37,650 まるで 子どもだ。 320 00:18:37,650 --> 00:18:42,822 真っ当な人間ほど 大人と子どもを 往復するものだよ。 321 00:18:42,822 --> 00:18:46,325 《この人の言葉を もっと 聞きたい。 322 00:18:46,325 --> 00:18:49,328 なぜ こんなに引きつけられる…。 323 00:18:49,328 --> 00:18:52,164 小さい体で 少し意地悪で➡️ 324 00:18:52,164 --> 00:18:55,334 いざとなったら 本当のことしか言わない。 325 00:18:55,334 --> 00:18:59,505 あぁ そうだ 今 俺の目の前にいる人は➡️ 326 00:18:59,505 --> 00:19:03,943 まるで きれいな子ども…》 327 00:19:03,943 --> 00:19:06,612 強くなりたいです! 328 00:19:06,612 --> 00:19:09,115 このまま 大渋に負けっぱなしで➡️ 329 00:19:09,115 --> 00:19:12,618 子ども1人も救えない サンタでいるなんて 嫌だ! 330 00:19:12,618 --> 00:19:14,787 強いサンタに なりたいです! 331 00:19:14,787 --> 00:19:17,790 みんなに 俺の存在を 信じてほしいです! 332 00:19:17,790 --> 00:19:21,961 俺に 戦い方を 教えてください! 333 00:19:21,961 --> 00:19:24,630 大渋の 手術痕をね➡️ 334 00:19:24,630 --> 00:19:28,467 あたしゃ 何十年ぶりに見たか わからんよ。 335 00:19:28,467 --> 00:19:32,805 ありゃ あいつが 相当 動揺しないと現れんやつだ。 336 00:19:32,805 --> 00:19:37,643 お前さんが そこまで やつを 怒らせたなら 大したものよ。 337 00:19:37,643 --> 00:19:42,148 あたしゃ そんな体力 とっくに なくしちまったが➡️ 338 00:19:42,148 --> 00:19:47,553 お前さん この学校を 変えられるか? 339 00:19:53,993 --> 00:19:55,995 よし。 340 00:19:55,995 --> 00:19:58,831 じゃ お前さんが 今まで壊してきた➡️ 341 00:19:58,831 --> 00:20:02,001 校舎の修繕費でも 計算するかね。 えっ!? 342 00:20:02,001 --> 00:20:04,003 全部 お見通しだや! 343 00:20:04,003 --> 00:20:07,506 あんたが この学校を 本気で変える気があるのなら➡️ 344 00:20:07,506 --> 00:20:09,508 まずは…。 345 00:20:09,508 --> 00:20:13,512 (大渋)ハァ ハァ ハァ…。 346 00:20:13,512 --> 00:20:17,850 サンタクロース… 学内にいることは わかってるぞ。 347 00:20:17,850 --> 00:20:22,054 必ず 正体を暴いて お前を殺す! 348 00:21:54,046 --> 00:21:56,549 (小野)サンタクロースだったんだ。 えっ? 349 00:21:56,549 --> 00:21:59,218 三田くん。 ビックリした…。 350 00:21:59,218 --> 00:22:01,821 赤いものを着ると おじさんになるんだ。 351 00:22:01,821 --> 00:22:04,990 甘矢が 三田のこと オッサンダって呼んでる。 352 00:22:04,990 --> 00:22:06,992 へぇ…。 353 00:22:06,992 --> 00:22:09,995 《なんで…》 354 00:22:09,995 --> 00:22:12,832 三田が サンタクロースから 子どもに戻る方法➡️ 355 00:22:12,832 --> 00:22:15,000 何か わかる? なんだろ? 356 00:22:15,000 --> 00:22:17,002 《なんで… ずっと 会いたかった小野が➡️ 357 00:22:17,002 --> 00:22:19,004 横にいるのに…》 358 00:22:19,004 --> 00:22:21,006 わからないな…。 359 00:22:21,006 --> 00:22:24,510 ぷちっこグミ。 ぷちっこグミ? 360 00:22:24,510 --> 00:22:26,512 どうしてか わからないけど➡️ 361 00:22:26,512 --> 00:22:30,015 ぷちっこグミ食べると 子どもに戻るんだ。 362 00:22:30,015 --> 00:22:33,018 《なんで こんな話 してるんだろ…》 363 00:22:33,018 --> 00:22:36,522 (足音) 364 00:22:36,522 --> 00:22:40,526 (冬村)あっ 台風 終わったっぽい。 365 00:22:40,526 --> 00:22:43,195 (小野)あっ 見て見て! んっ? 366 00:22:43,195 --> 00:22:45,364 私 少し 背が伸びたんだよ。 367 00:22:45,364 --> 00:22:47,533 ああ ホントだ。 368 00:22:47,533 --> 00:22:51,203 第二次性徴期って やっぱ すごいんだね。 369 00:22:51,203 --> 00:22:53,872 いつも触ってたから わかるよ。 370 00:22:53,872 --> 00:22:55,874 うん でも➡️ 371 00:22:55,874 --> 00:22:58,878 背よりも もっと 大きくなったところがあるよ。 372 00:22:58,878 --> 00:23:02,481 触る? 373 00:23:02,481 --> 00:23:04,984 んっ? (扉が開く音) 374 00:23:04,984 --> 00:23:07,987 あ~っ いたいた。 小野 これ! 375 00:23:07,987 --> 00:23:11,991 何? それ。 理事長が 小野に渡せって。 376 00:23:11,991 --> 00:23:13,993 着替えとかが 入ってるって言ってた。 377 00:23:13,993 --> 00:23:16,495 ありがとう。 378 00:23:16,495 --> 00:23:18,664 (おなかが鳴る音) 379 00:23:18,664 --> 00:23:21,667 おなかすいた。 小野も すいてるよね? 380 00:23:21,667 --> 00:23:25,337 えっ? 私は そんなに…。 食堂で 何か 食べ物 持ってくる。 381 00:23:25,337 --> 00:23:28,007 待ってて。 あ~ 俺も行く。 382 00:23:28,007 --> 00:23:31,176 (三田)ラーメン あるかな~? (冬村)ラーメン!? 383 00:23:31,176 --> 00:23:33,178 (三田)昨日 食堂で➡️ 384 00:23:33,178 --> 00:23:36,015 柳生田が 俺と甘矢に おごってくれたんだ。 385 00:23:36,015 --> 00:23:38,017 柳生田が!? はぁ!? 386 00:23:38,017 --> 00:23:40,019 (冬村)なんで あんたたちだけ? ずるい! 387 00:23:40,019 --> 00:23:42,021 (三田)しかたないだろ 冬村は いなかったんだから。 388 00:23:42,021 --> 00:23:44,023 (冬村) そんなん 呼べばいいでしょ。 389 00:23:44,023 --> 00:23:46,025 (三田)ど… どうやって? (冬村)抜け駆け ずるい。 390 00:23:46,025 --> 00:23:49,028 (三田)いや いや だっ いや…。 (扉が閉まる音)