1 00:01:41,034 --> 00:01:45,038 (鉄留)そういえばよ… ずっと 不思議に思っていたんだが➨ 2 00:01:45,038 --> 00:01:49,042 サンタクロースってのは 赤い服しか着ないのかい? 3 00:01:49,042 --> 00:01:51,712 (サンタ)えっと… そうですね。 4 00:01:51,712 --> 00:01:56,550 黒サンタという存在がいると 母から聞いたことはありますが…。 5 00:01:56,550 --> 00:02:00,487 自分はやっぱり サンタといえば 赤… かと。 6 00:02:00,487 --> 00:02:03,156 そうかい そうかい。 7 00:02:03,156 --> 00:02:08,662 赤は 情熱や正義の色といってね おしつけがましくて 下品で➨ 8 00:02:08,662 --> 00:02:13,667 あたしゃ 大嫌いな色でね…。 あっ… そうですか…。 9 00:02:13,667 --> 00:02:16,003 《理事長室ではいつも➨ 10 00:02:16,003 --> 00:02:18,672 肩たたきしながら 雑談をするだけだ。 11 00:02:18,672 --> 00:02:23,010 いつになれば 戦い方とか 教えてくれるのかな…》 12 00:02:23,010 --> 00:02:27,347 ほれ もっと強く! あっ… このくらいですか? 13 00:02:27,347 --> 00:02:30,517 もっと! このくらい? 14 00:02:30,517 --> 00:02:32,519 もっとだ! 15 00:02:32,519 --> 00:02:34,521 もっと!! 16 00:02:34,521 --> 00:02:36,523 もっと もっと も~っと! 17 00:02:36,523 --> 00:02:40,193 もっと もっと も~っと強くしとくれ! 18 00:02:40,193 --> 00:02:43,363 《こ… これ以上 強くは叩けないだろ。 19 00:02:43,363 --> 00:02:46,566 鉄留理事長… 俺の何を試してるんだ?》 20 00:02:48,535 --> 00:02:50,537 ぐあっ! ふんっ! 21 00:02:54,541 --> 00:02:58,045 ぐあっ! 女 子どもに手加減すると➨ 22 00:02:58,045 --> 00:03:00,981 痛い目にあうんだよ。 気をつけなはれ。 23 00:03:00,981 --> 00:03:05,986 10組の生田目二海は お前さんの命を狙っとる。 24 00:03:05,986 --> 00:03:09,322 ここらで 備えよか? サンタクロース。 25 00:03:09,322 --> 00:03:14,327 痛みに弱いのは 戦う覚悟がない証拠だからね。 26 00:03:14,327 --> 00:03:17,497 10組のあの生徒が!? 27 00:03:17,497 --> 00:03:21,001 大渋が考えそうなことは たいがい わかる。 28 00:03:21,001 --> 00:03:25,672 子どもだからって躊躇していたら あっという間にやられるぞ。 29 00:03:25,672 --> 00:03:29,009 殺られるまえに 殺ってやろうや! なっ。 30 00:03:29,009 --> 00:03:31,511 あんた それでも理事長か!? 31 00:03:31,511 --> 00:03:33,513 あいてっ! 32 00:03:33,513 --> 00:03:36,516 そのくらいの胆力で 子どもに立ち向かえ! 33 00:03:36,516 --> 00:03:39,019 お前には 胆力が必要だ。 34 00:03:39,019 --> 00:03:43,690 この老婆を 一発 全力で殴れるようになるまではな。 35 00:03:43,690 --> 00:03:47,027 今日は帰さんよ。 そ… そんな…。 36 00:03:47,027 --> 00:03:49,029 ん? 37 00:03:51,031 --> 00:03:55,368 老人を老人扱いし 子どもを子ども扱いする。 38 00:03:55,368 --> 00:03:58,371 そうやって 年齢にとらわれているうちは➨ 39 00:03:58,371 --> 00:04:02,642 人と本気で向き合うことは できぬと言っているのだ。 40 00:04:02,642 --> 00:04:04,644 こい サンタ! 41 00:04:04,644 --> 00:04:06,646 こぬのなら…。 42 00:04:06,646 --> 00:04:08,982 私からいくぞい! はっ!? 43 00:04:08,982 --> 00:04:12,586 《ビックリした! 若い頃の幻覚?》 44 00:04:14,654 --> 00:04:17,491 お… 俺は 強いサンタになりたいんです! 45 00:04:17,491 --> 00:04:20,327 ここで あなたに 一発 くらわせたとて➨ 46 00:04:20,327 --> 00:04:24,531 それに近づけるとは 思えないんですけど…。 47 00:04:26,666 --> 00:04:30,337 つまり 誰も傷つけず けがれを知らぬまま➨ 48 00:04:30,337 --> 00:04:32,506 立派な大人になりたいと? 49 00:04:32,506 --> 00:04:34,608 この たわけ! 50 00:04:39,346 --> 00:04:43,350 《この人は すべてを 予測していたのだろうか…。 51 00:04:43,350 --> 00:04:47,687 理事長に折られた指は もう ほとんど 感覚がない。 52 00:04:47,687 --> 00:04:51,525 しわしわの頬の感触も 感じられないから➨ 53 00:04:51,525 --> 00:04:55,695 相手の痛みも 自分の痛みも まるで ないものとして➨ 54 00:04:55,695 --> 00:05:00,300 大人のように割り切って 行動して…。 55 00:05:00,300 --> 00:05:02,469 大人のように…》 56 00:05:02,469 --> 00:05:07,140 ハッハッハッハ… お前さん いい色になったでねぇか。 57 00:05:07,140 --> 00:05:09,309 見てみぃ! 58 00:05:09,309 --> 00:05:11,812 黒いサンタだや! 59 00:05:11,812 --> 00:05:14,314 えっ… あっ! うわっ! 60 00:05:14,314 --> 00:05:18,485 あぁっ! 大丈夫。 歯は最初から ない。 61 00:05:18,485 --> 00:05:20,987 ノーダメージだや。 62 00:05:20,987 --> 00:05:24,157 り… 理事長 すみません! 俺…。 63 00:05:24,157 --> 00:05:28,328 なんで 謝る? 私が 殴れと言ったんだ。 64 00:05:28,328 --> 00:05:32,666 まぁ… 大人への 第一歩ってところかね。 65 00:05:32,666 --> 00:05:35,669 ようやった! 66 00:05:35,669 --> 00:05:38,672 《どんな罵倒よりも 胸に突き刺さった。 67 00:05:38,672 --> 00:05:44,010 俺が目指している 強い大人… 強いサンタは…》 68 00:05:44,010 --> 00:05:47,347 《三田:ばあさんを殴るくらい ドス黒くならないと➨ 69 00:05:47,347 --> 00:05:49,349 なれないものなのか? 70 00:05:49,349 --> 00:05:53,019 なんか… まずい扉を 開いてしまった気がする。 71 00:05:53,019 --> 00:05:56,022 黒いサンタ状態で 子どもと接したら➨ 72 00:05:56,022 --> 00:05:58,024 どうなっちゃうんだ? 73 00:05:58,024 --> 00:06:01,294 次 変身したときには 赤色に戻ってたらいいけど…》 74 00:06:01,294 --> 00:06:03,463 (生田目)あっ あの…。 75 00:06:03,463 --> 00:06:05,799 この前の! 76 00:06:05,799 --> 00:06:08,969 わぁ… やっぱり! どうも 生田目です。 77 00:06:08,969 --> 00:06:11,304 覚えてます? あっ…。 78 00:06:11,304 --> 00:06:14,641 私 友達少ないから すぐにわかりました。 79 00:06:14,641 --> 00:06:17,310 どうも…。 お久しぶりです。 80 00:06:17,310 --> 00:06:21,314 えぇ… たしかに…。 私のこと 避けてました? 81 00:06:21,314 --> 00:06:23,650 とんでもない! ハハ…。 82 00:06:23,650 --> 00:06:25,652 アハ…。 83 00:06:25,652 --> 00:06:28,989 《出た! この迫力… いくら 修行を積んでも➨ 84 00:06:28,989 --> 00:06:31,491 この子と真っ向から 向かい合うのは 怖すぎる! 85 00:06:31,491 --> 00:06:33,493 気圧されるな 俺!》 86 00:06:33,493 --> 00:06:37,831 あのさ… 生田目さんって いつも そうやって 枯れた植木➨ 87 00:06:37,831 --> 00:06:41,334 持ち歩いてるの? ヘヘ… お恥ずかしい。 88 00:06:41,334 --> 00:06:45,005 こうして そばにあると なんだか 安心できて…。 89 00:06:45,005 --> 00:06:48,174 好きなんです… 学内を散歩しながら➨ 90 00:06:48,174 --> 00:06:51,511 枯れた植物を いつも 探してるんですよ。 91 00:06:51,511 --> 00:06:55,015 でも 今日は いいものが あまり見つからないな…。 92 00:06:55,015 --> 00:06:58,685 枯れた植物を? どうして 好きなの? 93 00:06:58,685 --> 00:07:01,955 私は 大人殺しの10組ですよ? 94 00:07:01,955 --> 00:07:04,291 きっと どこか おかしいんですって。 95 00:07:04,291 --> 00:07:07,627 《三田:日陰で 湿っぽくて➨ 96 00:07:07,627 --> 00:07:10,463 人通りの少ない場所ばかり 歩く 彼女に➨ 97 00:07:10,463 --> 00:07:13,967 気づいたら ついて 歩いていた》 98 00:07:13,967 --> 00:07:18,638 ⸨鉄留:10組の生田目二海は お前さんの命を狙っとる⸩ 99 00:07:18,638 --> 00:07:21,975 《やるなら… 今だ! 100 00:07:21,975 --> 00:07:27,314 水に 黒を1滴入れただけで すべて濁るみたいに➨ 101 00:07:27,314 --> 00:07:30,317 もう 以前の自分には 戻れない気がする》 102 00:07:30,317 --> 00:07:33,987 《三田:黒いサンタは 子どもだろうと容赦しない。 103 00:07:33,987 --> 00:07:37,324 こいつは 大人を殺した 子どもなんだぞ? 104 00:07:37,324 --> 00:07:40,327 悪い子どもには お仕置きが必要だ。 105 00:07:40,327 --> 00:07:43,663 なんなら 今… この場で 正体 明かして…》 106 00:07:43,663 --> 00:07:48,668 見て! 落ち葉の山 見つけました。 今日は ラッキーですよ! 107 00:07:48,668 --> 00:07:52,839 ほら! あなたも 触ってみて! えっ 俺も!? 108 00:07:52,839 --> 00:07:57,344 目をつぶって ちゃんと 葉に触れてください。 109 00:07:57,344 --> 00:07:59,946 どうして 枯れた植物が好きなのか➨ 110 00:07:59,946 --> 00:08:02,949 よく 考えたことなかったです 私…。 111 00:08:02,949 --> 00:08:05,285 この 水分の抜けた感触と➨ 112 00:08:05,285 --> 00:08:08,121 痩せ細った葉脈や茎に 触れていると➨ 113 00:08:08,121 --> 00:08:11,458 母の手を思い出すからかも…。 114 00:08:11,458 --> 00:08:14,627 《生田目:そう… 手を若返らせるのは➨ 115 00:08:14,627 --> 00:08:17,630 現代でも 相当 ハードルが高いらしい。 116 00:08:17,630 --> 00:08:21,301 美容医療によって 20代の顔をした母は➨ 117 00:08:21,301 --> 00:08:24,637 唯一 その手だけが 40代だった。 118 00:08:24,637 --> 00:08:27,474 私が初等部の頃から すでに…。 119 00:08:27,474 --> 00:08:31,311 帰省するたびに 母の顔は変わっていった》 120 00:08:31,311 --> 00:08:34,647 ⸨みんなやってる 基本的なことよ 二海。 121 00:08:34,647 --> 00:08:38,651 虫歯ができたら 歯医者に… シワができたら 美容外科に。 122 00:08:38,651 --> 00:08:43,656 美しさと若さは この時代 大きな財産なの。 123 00:08:43,656 --> 00:08:46,993 わかるでしょ? 《私の目は➨ 124 00:08:46,993 --> 00:08:49,996 お母さん譲りだった… はず》 125 00:08:49,996 --> 00:08:51,998 うん!⸩ 126 00:08:51,998 --> 00:08:54,000 《生田目:母がかつての笑顔を 忘れないためには➨ 127 00:08:54,000 --> 00:08:57,003 母似の自分が 笑い続ければいい…。 128 00:08:57,003 --> 00:09:00,940 私は 作り笑いが どんどん うまくなった。 129 00:09:00,940 --> 00:09:04,611 父も兄も この人を恐れて 出ていってしまった。 130 00:09:04,611 --> 00:09:07,280 この家で 家族をつなぎとめるものは➨ 131 00:09:07,280 --> 00:09:10,784 私の笑顔と母の手だけ…》 132 00:09:10,784 --> 00:09:14,954 ⸨📺若さは国の財産! 私 お風呂に入って来るね。 133 00:09:14,954 --> 00:09:18,625 待っててね。 はいはい…⸩ 134 00:09:18,625 --> 00:09:22,962 《生田目:お母さんは 薬の量も どんどん 増えていて➨ 135 00:09:22,962 --> 00:09:26,299 私は このままじゃ いけないって思ってた。 136 00:09:26,299 --> 00:09:29,002 なんとか 止めないと… って》 137 00:09:32,305 --> 00:09:37,143 ⸨お母さん あのさ… 最近 体 壊したりしてない? 138 00:09:37,143 --> 00:09:40,146 大丈夫? どうしたの? 139 00:09:40,146 --> 00:09:42,315 なんで そんなこと聞くの? 140 00:09:42,315 --> 00:09:47,320 だ… だって お母さんのこと 大好きだから 心配で…。 141 00:09:47,320 --> 00:09:49,322 優しい子ね…。 142 00:09:49,322 --> 00:09:52,492 そりゃ 心配だよ! だって ほら… なんだか➨ 143 00:09:52,492 --> 00:09:55,995 体も すごく 軽くなっちゃってるしさ…。 144 00:09:55,995 --> 00:09:57,997 おか…。 145 00:09:57,997 --> 00:10:01,000 あっ…。 146 00:10:01,000 --> 00:10:03,002 えっ!? 147 00:10:03,002 --> 00:10:06,506 ごめんね… 二海ちゃん 驚かせちゃって…。 148 00:10:06,506 --> 00:10:10,343 でも… でもね 二海ちゃん これで…。 149 00:10:10,343 --> 00:10:15,348 お母さん これでやっと… 全身 若くなれたよ! 150 00:10:15,348 --> 00:10:18,518 この手が もう… 耐えられなくなっちゃったの。 151 00:10:18,518 --> 00:10:21,354 二海ちゃんみたいな ピチピチの10歳には➨ 152 00:10:21,354 --> 00:10:25,525 わからないでしょう? この気持ち… ねぇ!⸩ 153 00:10:25,525 --> 00:10:30,530 《生田目:笑顔も母の手も なくなった この家なんて…。 154 00:10:30,530 --> 00:10:34,334 もう なんの意味もないように 思えた》 155 00:10:38,037 --> 00:10:42,375 不思議なことに 亡くなった母の顔には➨ 156 00:10:42,375 --> 00:10:46,045 昔の幸せだった頃の面影が 戻っていました。 157 00:10:46,045 --> 00:10:49,048 だから 後悔はしてません。 158 00:10:49,048 --> 00:10:53,386 この国で 年をとっていくことが そんなに苦しいなら➨ 159 00:10:53,386 --> 00:10:55,889 早く 楽にさせたほうがいい。 160 00:10:55,889 --> 00:10:58,391 大人に対して そう思うようになってから➨ 161 00:10:58,391 --> 00:11:00,660 気づいたら 10組に…。 162 00:11:00,660 --> 00:11:05,665 でも… できることなら また 母の手に触りたいな。 163 00:11:05,665 --> 00:11:09,335 あの… 大きくて カサついた手に。 164 00:11:09,335 --> 00:11:12,338 《三田:手の動きが ずっと 何かを探ってる。 165 00:11:12,338 --> 00:11:16,843 母親のことを 本気で思い出そうとしてるんだ》 166 00:11:16,843 --> 00:11:21,047 生田目さん… 話してくれて ありがとう。 167 00:11:26,019 --> 00:11:28,688 《あっ… また やってしまった。 168 00:11:28,688 --> 00:11:32,025 頭で考えるより先に 体が…。 169 00:11:32,025 --> 00:11:36,029 サンタを狙う 子どもの前で正体を…。 170 00:11:36,029 --> 00:11:39,032 しかも こんな形で!》 171 00:11:39,032 --> 00:11:41,034 あっ…。 172 00:11:43,036 --> 00:11:46,372 ⚟あとで 食堂で会おう! ⚟オーケー! じゃ あとでね。 173 00:11:46,372 --> 00:11:52,045 《俺が手を引っ込めるまで 彼女は 俺の手を握り続けていた。 174 00:11:52,045 --> 00:11:56,049 どういうつもりだ!? 気づかないふりなのか?》 175 00:11:58,051 --> 00:12:01,988 そういえば… あなた 名前は? 176 00:12:01,988 --> 00:12:04,324 さ…。 177 00:12:04,324 --> 00:12:08,328 《名前を言えば 確実に気づかれる》 178 00:12:08,328 --> 00:12:11,030 さんだ。 179 00:12:13,100 --> 00:12:18,671 三田くん… 未成人式で会いましょうね。 180 00:12:18,671 --> 00:12:21,507 楽しみにしています。 181 00:12:21,507 --> 00:12:24,510 《あなたを殺すのを…》 182 00:12:24,510 --> 00:12:27,013 《三田:明らかに宣戦布告。 183 00:12:27,013 --> 00:12:30,350 俺を殺したいんだろ? 生田目。 184 00:12:30,350 --> 00:12:32,352 大人を殺し続けて➨ 185 00:12:32,352 --> 00:12:34,687 母親との過去を 清算したいんだろ》 186 00:12:34,687 --> 00:12:38,691 《2人:子どもの要求には 全力で応えると決めた。 187 00:12:38,691 --> 00:12:40,860 子どもとは戦わない。 188 00:12:40,860 --> 00:12:44,697 俺はもう 黒いサンタクロースになりたくない。 189 00:12:44,697 --> 00:12:46,699 ならば…》 190 00:12:46,699 --> 00:12:49,869 《サンタ:子どもの殺戮に 耐え抜いてみせる!》 191 00:12:49,869 --> 00:12:52,038 ということで…。 192 00:12:52,038 --> 00:12:55,041 俺を撃ってくれ 甘矢! 193 00:12:57,043 --> 00:13:00,480 俺を撃ってくれ! 撃って 撃って 撃ちまくってくれ。 194 00:13:00,480 --> 00:13:04,984 これは 修行なんだ! コーチに 柳生田先生も来てくださったぞ! 195 00:13:04,984 --> 00:13:07,987 (柳生田)いや 俺さ… 一応 敵側なんだけど…。 196 00:13:07,987 --> 00:13:10,990 (甘矢)ちょっと待った! 一旦 落ち着こうよ…。 197 00:13:10,990 --> 00:13:15,495 僕 ふだん 生意気ぶっておいて 正直 年相応に ビビリだし…。 198 00:13:15,495 --> 00:13:18,665 こういうのは ド根性ある 冬村にやらせては? 199 00:13:18,665 --> 00:13:22,502 おい… サンタは不死身なんだよな? たぶんな…。 200 00:13:22,502 --> 00:13:25,004 痛覚は 人並みなのが問題だ。 201 00:13:25,004 --> 00:13:27,507 よし! 落とすと危ないぞ。 ひっ! 202 00:13:27,507 --> 00:13:30,677 スライド引いて 弾を装填して…。 えっ 何!? 203 00:13:30,677 --> 00:13:35,014 (柳生田)左手で右手を包むように 握り込んで 腕はまっすぐに…。 204 00:13:35,014 --> 00:13:38,518 両目をしっかり開けて 狙って 狙って…。 205 00:13:38,518 --> 00:13:42,021 ちょっ… 待って! やだ! やだ!! 206 00:13:44,357 --> 00:13:47,360 うおっ! 207 00:13:47,360 --> 00:13:50,363 あぁ…。 くっ! 208 00:13:50,363 --> 00:13:53,199 まだだ! 殺意が足りない! 209 00:13:53,199 --> 00:13:55,702 もっと ちゃんとやれ! 甘矢! 210 00:13:55,702 --> 00:13:58,371 やだよ! 心配すんなって! 211 00:13:58,371 --> 00:14:00,973 俺が撃っても あいつは死ななかった。 212 00:14:00,973 --> 00:14:04,310 いや そういう問題じゃ…。 反動が きつかったら➨ 213 00:14:04,310 --> 00:14:08,481 腕を曲げて 構えろ。 弾は たくさんある。 でも! 214 00:14:08,481 --> 00:14:11,651 金にならねぇ残業は ごめんなんだよ! 215 00:14:11,651 --> 00:14:14,654 さっさと撃て! 次は頭だ 甘矢! 216 00:14:14,654 --> 00:14:17,657 しっかり狙え! 撃て! 甘矢!! 217 00:14:17,657 --> 00:14:21,327 もう やだよ! 頼むよ 甘矢! 218 00:14:21,327 --> 00:14:24,330 俺は 生田目に 殺されるわけにはいかないんだよ。 219 00:14:24,330 --> 00:14:26,666 不死身なんだから 殺されないよ! 220 00:14:26,666 --> 00:14:30,336 何があるか わからないだろ! 生田目は子どもだし…。 221 00:14:30,336 --> 00:14:34,006 僕だって 子どもだよ! そうだ 甘矢は子どもで➨ 222 00:14:34,006 --> 00:14:37,009 俺の親友だ! あっ…。 223 00:14:37,009 --> 00:14:40,179 そんな存在の子どもにも 殺されない➨ 224 00:14:40,179 --> 00:14:42,682 強靭なサンタクロースにならないと! 225 00:14:42,682 --> 00:14:46,352 俺は 大渋に勝って 取り戻さなくちゃならないんだ! 226 00:14:46,352 --> 00:14:50,189 冬村が 小野と 普通に暮らせる日常を! 227 00:14:50,189 --> 00:14:53,359 (甘矢)やっぱり…。 228 00:14:53,359 --> 00:14:56,362 大人って クソだな! 229 00:14:56,362 --> 00:14:59,031 よし! しっかり 頼むぞ。 230 00:14:59,031 --> 00:15:01,968 《ごめん とか ありがとう だろうが! まず! 231 00:15:01,968 --> 00:15:03,970 修行につきあわされて 友達を撃つ➨ 232 00:15:03,970 --> 00:15:07,473 こっちの身にも… なれよ!》 233 00:15:07,473 --> 00:15:09,475 ぐあっ! 234 00:15:09,475 --> 00:15:11,477 あっ…。 235 00:15:13,646 --> 00:15:16,983 いてぇ… いてぇ…。 236 00:15:16,983 --> 00:15:20,319 今のは効いた… 一瞬 死ぬかと…。 237 00:15:20,319 --> 00:15:22,822 いいぞ! 甘矢 もっとだ! 238 00:15:22,822 --> 00:15:26,659 はぁ!? いいかげんにしろよ! まだ言うのかよ! 239 00:15:26,659 --> 00:15:28,661 (銃声) 240 00:15:28,661 --> 00:15:30,997 (サンタ)ぐあっ! (銃声) 241 00:15:30,997 --> 00:15:32,999 (サンタ)うわ~っ! 242 00:15:40,006 --> 00:15:42,308 弾切れだ…。 243 00:15:45,011 --> 00:15:49,015 《サンタ:子どもは 一晩で 成長して 強くなる》 244 00:15:49,015 --> 00:15:51,350 やっと 終わった…。 245 00:15:51,350 --> 00:15:54,520 《サンタ:子どもというものは やっぱり 手ごわい。 246 00:15:54,520 --> 00:15:59,692 生田目二海… それでも 俺は 絶対に お前に殺されない!》 247 00:15:59,692 --> 00:16:02,962 甘矢…。 248 00:16:02,962 --> 00:16:04,964 ありがとう。 249 00:16:14,473 --> 00:16:17,310 いただきま~す! 250 00:16:17,310 --> 00:16:21,314 いや~ やっぱり クソガキは 覚えが早いな。 251 00:16:21,314 --> 00:16:23,316 ラーメンは おごりだ。 食え! 252 00:16:23,316 --> 00:16:27,486 14歳で 銃使いなんて… 戦争に駆り出された気分。 253 00:16:27,486 --> 00:16:29,655 (柳生田)あぁ? 何を大げさな…。 254 00:16:29,655 --> 00:16:31,991 (甘矢)当然でしょ! 不死身の友達を➨ 255 00:16:31,991 --> 00:16:35,995 バンバン撃つ役やらされて! こっちは 精神崩壊寸前! 256 00:16:35,995 --> 00:16:37,997 こんな修行 いつまで続くんですか!? 257 00:16:37,997 --> 00:16:41,334 三田は 僕に あれだけ撃たれた傷は!? 258 00:16:41,334 --> 00:16:44,003 どうなった!? あっ それが…。 259 00:16:44,003 --> 00:16:46,839 サンタ状態のときの傷は 子どもに戻れば➨ 260 00:16:46,839 --> 00:16:49,675 だいたい 治るんだ。 重傷だと さすがに➨ 261 00:16:49,675 --> 00:16:53,346 アザくらいは残るけどね。 つまり 三田の傷は➨ 262 00:16:53,346 --> 00:16:56,015 あっさり治るけど 僕の心の傷は➨ 263 00:16:56,015 --> 00:16:58,351 簡単には治らないってことか。 264 00:16:58,351 --> 00:17:01,454 まぁ… そういうことに なってしまうか。 265 00:17:01,454 --> 00:17:04,290 ホントに ごめん… 甘矢。 266 00:17:04,290 --> 00:17:07,627 よくないよね? こんな 野蛮な修行。 267 00:17:07,627 --> 00:17:10,463 (席を立つ音) 268 00:17:10,463 --> 00:17:14,300 僕には 今の三田は 強いサンタというより➨ 269 00:17:14,300 --> 00:17:17,303 強い男になりたいだけに見えるよ。 なっ! 270 00:17:17,303 --> 00:17:19,639 それは 誤解だよ 甘矢! 271 00:17:19,639 --> 00:17:21,641 俺だって 模索してんだよ! 272 00:17:21,641 --> 00:17:24,043 どうすれば いいサンタになれるのか!? 273 00:17:25,978 --> 00:17:28,981 あいつら ちゃっかり 完食してんのな。 274 00:17:31,984 --> 00:17:35,321 (冬村)あっ! ごめん… やっぱ 私 ヘタだわ。 275 00:17:35,321 --> 00:17:37,490 (小野)フフフ… いいよ いいよ。 276 00:17:37,490 --> 00:17:40,660 冬村さん 嫌ってたもんね マニキュア。 277 00:17:40,660 --> 00:17:43,496 指先が呪われる気がする… って。 278 00:17:43,496 --> 00:17:46,999 まぁね… でも 明日は 未成人式だし…。 279 00:17:46,999 --> 00:17:51,671 悪くないでしょ? こういうのも。 ありがとう 私のために…。 280 00:17:51,671 --> 00:17:54,573 すごく うれしい。 281 00:17:56,842 --> 00:17:59,845 あ… 明日 何時に ここに来ればいい? 282 00:17:59,845 --> 00:18:02,615 明日は 外で待ち合わせしない? 283 00:18:02,615 --> 00:18:07,453 えっ うん… いいよ。 じゃあ 4時に正面玄関ね。 284 00:18:07,453 --> 00:18:09,956 わかった。 285 00:18:13,960 --> 00:18:20,800 《なんで… 沈黙が流れるたびに そんな 見つめるの? 小野…》 286 00:18:20,800 --> 00:18:25,972 あっ… 笑うとこだよ 今… ヘタだねって…。 287 00:18:25,972 --> 00:18:27,974 笑わないよ。 288 00:18:27,974 --> 00:18:33,980 いつも全力の冬村さんを もう からかったりできないの 私…。 289 00:18:33,980 --> 00:18:37,316 なんで? 大人になっちゃったから? 290 00:18:37,316 --> 00:18:39,986 それだけじゃない…。 291 00:18:39,986 --> 00:18:44,657 好きだからだよ 冬村さんのこと。 292 00:18:44,657 --> 00:18:47,994 私も好きだよ? 293 00:18:47,994 --> 00:18:51,497 あんたが行方不明になってから 血眼で探すくらい。 294 00:18:51,497 --> 00:18:55,668 これは 未成人式当日に 言おうとしてたことだけど➨ 295 00:18:55,668 --> 00:19:00,606 私と冬村さんの 「好き」は 全然違うと思う。 296 00:19:00,606 --> 00:19:04,944 たぶんね…。 違うって… どこが違うの? 297 00:19:04,944 --> 00:19:07,613 それを ちゃんと確かめようよ。 298 00:19:07,613 --> 00:19:13,285 冬村さんはさ… 私の裸を見て どう思う? 299 00:19:13,285 --> 00:19:17,623 あっ…。 私は 冬村さんの裸を見たら➨ 300 00:19:17,623 --> 00:19:22,795 きっと ドキドキして うれしくて 何も考えられなくなる。 301 00:19:22,795 --> 00:19:25,965 でも… 冬村さんは ならないんでしょ? 302 00:19:25,965 --> 00:19:28,968 ウソだ! 小野は ならないよ! 303 00:19:28,968 --> 00:19:31,971 私の裸なんか見ても きっと 何も思わない。 304 00:19:31,971 --> 00:19:33,973 そんなことないよ! 305 00:19:33,973 --> 00:19:36,475 試しに 脱いでみて…。 えっ…。 306 00:19:38,978 --> 00:19:41,313 いいよ! 307 00:19:41,313 --> 00:19:45,317 《沈黙が怖くて 即答してしまった》 308 00:19:45,317 --> 00:19:49,989 2人で裸 見せあったことなんて 今まで 何度もあったし…。 309 00:19:49,989 --> 00:20:02,334 ♬~ 310 00:20:02,334 --> 00:20:04,670 なんだか… 悪いことしてる気分。 311 00:20:04,670 --> 00:20:08,007 大人が子どもを 無理やり脱がせた… みたいな。 312 00:20:08,007 --> 00:20:11,343 ごめんね。 そんなこと…。 313 00:20:11,343 --> 00:20:17,016 《でも 実際… 同じ14歳でも 第二次性徴期を終えた小野と➨ 314 00:20:17,016 --> 00:20:20,019 背だけ引き延ばされたような 子どもの私は➨ 315 00:20:20,019 --> 00:20:22,855 もう かけ離れていて…》 316 00:20:22,855 --> 00:20:26,025 きれいだよ 冬村さん。 317 00:20:26,025 --> 00:20:30,029 正直な気持ちを聞かせて…。 318 00:20:30,029 --> 00:20:34,333 やっぱり 今は 三田くんが好きなの? 319 00:20:36,702 --> 00:20:39,105 さ… さっきから なんの話!? 320 00:20:41,040 --> 00:20:44,043 好きとか嫌いとか… 大人になると➨ 321 00:20:44,043 --> 00:20:46,545 そんなことばかり 気になるの!? 322 00:20:46,545 --> 00:20:51,383 私がいない間に 冬村さん… たくさん 友達作ったでしょ? 323 00:20:51,383 --> 00:20:53,719 それは すごくいいことだよ。 324 00:20:53,719 --> 00:20:57,223 だから それを責める気はない。 325 00:20:57,223 --> 00:20:59,391 そうだよ! 友達だよ! 326 00:20:59,391 --> 00:21:02,161 大人とか子どもとか 男とか女とか! 327 00:21:02,161 --> 00:21:04,163 もう うんざりだよ! 328 00:21:06,165 --> 00:21:09,001 こんなの…。 329 00:21:09,001 --> 00:21:11,504 冬村さん!? 330 00:21:11,504 --> 00:21:14,673 なぁ 甘矢… 機嫌なおしてくれよ~。 331 00:21:14,673 --> 00:21:18,010 うるさいな! しばらく 僕に話しかけないでよ! 332 00:21:18,010 --> 00:21:20,679 あっ… あれ? (足音) 333 00:21:20,679 --> 00:21:23,516 うわ~っ! 334 00:21:23,516 --> 00:21:28,687 何してんだ 冬む… おまっ! 全裸!? 335 00:21:28,687 --> 00:21:32,024 私ね… 裸で逃げ出すような➨ 336 00:21:32,024 --> 00:21:35,694 どうしようもないくらいの 子どもなんだよ 三田…。 337 00:21:35,694 --> 00:21:41,367 小野を取り返して… お願い…。 338 00:21:41,367 --> 00:21:45,704 《サンタ/三田:サンタとして 初めてされた 願い事…》 339 00:21:45,704 --> 00:21:49,708 小野は どこに行ったの? もう 戻ってこないの? 340 00:21:49,708 --> 00:21:53,712 大人は 子どもに戻れないの!? 341 00:21:53,712 --> 00:21:59,118 サンタなら 取り返してよ! 約束したじゃん… ねぇ…。 342 00:22:00,986 --> 00:22:02,988 冬村…。 343 00:22:05,658 --> 00:22:08,661 ハァ ハァ ハァ…。 344 00:22:08,661 --> 00:22:11,831 (大渋)思いつめた表情が 様になるのは➨ 345 00:22:11,831 --> 00:22:14,500 我々の特権といえる。 346 00:22:14,500 --> 00:22:19,004 悩みを聞こうか… 大人同士。