1 00:02:13,967 --> 00:02:15,969 (大渋)大人の侵入者 発見。 2 00:02:15,969 --> 00:02:18,638 私が じきじきに処罰しよう。 3 00:02:18,638 --> 00:02:22,142 (冬村)小野に 手出しは させませんよ 大渋学園長。 4 00:02:22,142 --> 00:02:25,145 彼女は 大人の体に成長しただけ。 5 00:02:25,145 --> 00:02:27,147 侵入者ではなく 生徒です! 6 00:02:27,147 --> 00:02:30,484 そこまで 生徒の成長を 忌み嫌う理由が あるんですか? 7 00:02:30,484 --> 00:02:33,253 (小野)冬村さん…。 8 00:02:33,253 --> 00:02:35,255 (大渋)ああ ほら それです。 9 00:02:35,255 --> 00:02:37,257 涙ですよ。 10 00:02:37,257 --> 00:02:41,595 あらゆる排泄物の中でも 最も汚い それ。 11 00:02:41,595 --> 00:02:45,432 大人になると なぜ 涙もろくなるのだと思いますか? 12 00:02:45,432 --> 00:02:47,768 苦しいことや 悲しいことなど➨ 13 00:02:47,768 --> 00:02:51,938 さまざまな経験を積んで 共感力が 増すからです。 14 00:02:51,938 --> 00:02:56,109 つまり なんらかのトラウマを 抱えてしまっているということ。 15 00:02:56,109 --> 00:02:58,945 トラウマを抱えた大人は➨ 16 00:02:58,945 --> 00:03:01,615 足がすくんで 前に進めなくなる。 17 00:03:01,615 --> 00:03:05,952 そんな生徒は この 大黒愛護学園には いらない。 18 00:03:05,952 --> 00:03:07,954 聞こえていたが➨ 19 00:03:07,954 --> 00:03:11,625 あなたは 一晩で おぞましい トラウマを 抱えてしまったようだね➨ 20 00:03:11,625 --> 00:03:13,627 小野一会。 21 00:03:13,627 --> 00:03:17,297 そんな姿に なり果てたのも当然だ。 22 00:03:17,297 --> 00:03:19,100 若さを ドブに捨てたな。 23 00:03:21,968 --> 00:03:23,970 (甘矢)フン…。 24 00:03:23,970 --> 00:03:26,473 (三田)マズいことになってる 助けなくちゃ! 25 00:03:26,473 --> 00:03:31,311 焦るな! サンタになれないお前が どうやって 助けるんだよ! 26 00:03:31,311 --> 00:03:34,915 だって 事実だろ? ちゃんと 考えないと。 27 00:03:34,915 --> 00:03:36,917 三田は 今 サンタクロースじゃない。 28 00:03:36,917 --> 00:03:40,087 大きくて強くて 頼れる大人じゃないんだ! 29 00:03:40,087 --> 00:03:43,423 でも 甘矢… そもそも あの姿の俺は➨ 30 00:03:43,423 --> 00:03:45,425 頼れる 大人なんかじゃなかったんだ。 31 00:03:45,425 --> 00:03:47,427 ちゃんとした大人になるって➨ 32 00:03:47,427 --> 00:03:49,596 すごく 大変なことだってわかった。 33 00:03:49,596 --> 00:03:51,932 どいてください 冬村さん。 34 00:03:51,932 --> 00:03:53,934 あなたの隣にいる女は➨ 35 00:03:53,934 --> 00:03:55,936 不法侵入者ですよ。 36 00:03:55,936 --> 00:03:57,938 私が 処罰しなくては。 37 00:03:57,938 --> 00:04:00,774 (三田) だから 今は 俺自身が助ける! 38 00:04:00,774 --> 00:04:03,110 不法侵入者が 許せない!? 39 00:04:03,110 --> 00:04:05,779 だったら まずは 俺を処罰しろ! 40 00:04:05,779 --> 00:04:08,081 サンタクロースは 俺だ! なっ…。 41 00:04:10,117 --> 00:04:14,121 (雷鳴) 42 00:04:20,127 --> 00:04:22,129 (冬村)んっ? 43 00:04:22,129 --> 00:04:24,131 第二次性徴期どころか➨ 44 00:04:24,131 --> 00:04:27,634 まるっきり 白髪の あの老人が 俺の正体だ。 45 00:04:27,634 --> 00:04:31,037 今は ちょっと この体を 使いこなせていないけど…。 46 00:04:32,906 --> 00:04:34,908 (三田)うわ~!! 47 00:04:34,908 --> 00:04:37,911 ウソ? えっ なに? どういうこと? 48 00:04:37,911 --> 00:04:41,581 目玉? あっ… あぁ~! 49 00:04:41,581 --> 00:04:44,584 なんてことだ 人工眼球が 飛び出した。 50 00:04:44,584 --> 00:04:46,586 全身整形も ラクじゃない。 51 00:04:46,586 --> 00:04:48,588 フンッ! ゲッ! 52 00:04:48,588 --> 00:04:52,425 言っておくが 長年 磨き上げた 反射神経に 影響はない。 53 00:04:52,425 --> 00:04:56,930 次 逃げようなどと試みたら つえで 一突きだぞ。 54 00:04:56,930 --> 00:04:58,932 (大渋)まったく➨ 55 00:04:58,932 --> 00:05:00,934 片方で 1億する代物が➨ 56 00:05:00,934 --> 00:05:04,604 なぜ こうも たやすく外れるのか…。 57 00:05:04,604 --> 00:05:08,275 《あの様子だと まだ 三田だと わかってない…。 58 00:05:08,275 --> 00:05:10,944 今のうちに こいつを 隠さないと!》 59 00:05:10,944 --> 00:05:12,946 (甘矢)フンッ! 60 00:05:15,282 --> 00:05:18,285 さあ 装着は 完了だ。 61 00:05:18,285 --> 00:05:21,454 すまなかったな サンタクロースを 名乗る者。 62 00:05:21,454 --> 00:05:23,957 出てきたまえ その顔を見せろ。 63 00:05:23,957 --> 00:05:28,795 洗濯物の山に隠れるとは 今になって おじけづいたか? 64 00:05:28,795 --> 00:05:30,797 《なにすんだ 甘矢! 65 00:05:30,797 --> 00:05:32,899 俺は 大渋と 真っ向勝負するんだ!》 66 00:05:32,899 --> 00:05:36,903 ((柳生田:サンタといっても 心と体は 思春期だからな)) 67 00:05:36,903 --> 00:05:39,906 《そうだ 俺は 子どもだ。 68 00:05:39,906 --> 00:05:42,409 こんなふうに 周りから 心配されるほど➨ 69 00:05:42,409 --> 00:05:45,912 心も体も 弱いクソガキだ。 70 00:05:45,912 --> 00:05:48,582 このままなんて 嫌だ…。 71 00:05:48,582 --> 00:05:51,585 俺は 成長したいんだ! 72 00:05:51,585 --> 00:05:54,421 そう 俺は 大人になりたい。 73 00:05:54,421 --> 00:05:56,423 子どものままなんて 嫌だ。 74 00:05:56,423 --> 00:05:59,593 俺は➨ 75 00:05:59,593 --> 00:06:01,795 大人になるんだ!》 76 00:06:10,437 --> 00:06:13,940 とうとう 現れたな 本気の サンタクロースが。 77 00:06:13,940 --> 00:06:15,942 サンタ! 78 00:06:17,944 --> 00:06:21,281 《サンタ:なんて 巨大な手 なんて 動きやすい服。 79 00:06:21,281 --> 00:06:24,284 そして もはや いとおしい この老眼! 80 00:06:24,284 --> 00:06:27,287 サンタクロースに戻った!》 81 00:06:27,287 --> 00:06:31,791 どうやら これまでのサンタクロースとは 少し ワケが違うようだな。 82 00:06:31,791 --> 00:06:35,061 ひとつ 手合わせをするか? 83 00:06:35,061 --> 00:06:39,065 私が勝ったら お前を 赤衣の特捜隊に引き渡し➨ 84 00:06:39,065 --> 00:06:43,069 お前が勝ったら 小野一会を 生徒として 学園に戻そう。 85 00:06:43,069 --> 00:06:45,071 えっ? どうだね? 86 00:06:45,071 --> 00:06:47,240 《ここで 戦う? 87 00:06:47,240 --> 00:06:49,576 俺と 大渋学園長が!?》 88 00:06:49,576 --> 00:06:53,747 い… いや こんなことは やめよう。 89 00:06:53,747 --> 00:06:57,417 自分も この間は 突然 蹴ったりして ごめんなさ➨ 90 00:06:57,417 --> 00:06:59,419 あっ すまなかった。 91 00:06:59,419 --> 00:07:02,088 なにも 年寄り同士で 戦うことはない。 92 00:07:02,088 --> 00:07:06,426 だって あんたに関しては もう つえをついた 92歳だろ? 93 00:07:06,426 --> 00:07:09,095 その… 座ってたほうが いいんじゃないか? 94 00:07:09,095 --> 00:07:12,599 俺は まず 話し合いたいんだ。 95 00:07:12,599 --> 00:07:14,601 《座ってたほうがいい? 96 00:07:14,601 --> 00:07:18,605 何を言っているんだ この男。 私に 言っているのか? 97 00:07:18,605 --> 00:07:22,609 この男は 知ってて こんなことを ほざいているのか!?》 98 00:07:22,609 --> 00:07:24,945 (風の音) 99 00:07:24,945 --> 00:07:27,614 ((大渋:ヒュー ヒュー)) 100 00:07:27,614 --> 00:07:31,785 《私が… どんな思いで 老いに抗ってきたか!》 101 00:07:31,785 --> 00:07:36,890 ((指1本 動かすことのできない 痛みでしょう? 大渋さん。 102 00:07:36,890 --> 00:07:41,394 当然です これで 通算 72回目の 整形手術ですから➨ 103 00:07:41,394 --> 00:07:43,730 もう あなたの体で 生まれ持ったパーツは➨ 104 00:07:43,730 --> 00:07:45,732 手だけになりましたよ。 105 00:07:45,732 --> 00:07:48,568 1か月後 包帯を外した あなたは➨ 106 00:07:48,568 --> 00:07:50,904 一段と 若返っているはずですが➨ 107 00:07:50,904 --> 00:07:54,240 傷痕というのは 何かの拍子で うずくことがあります。 108 00:07:54,240 --> 00:07:56,242 どうか ご注意を。 109 00:07:56,242 --> 00:07:59,412 さあ 痛み止めを打ちましょ… あれ? 110 00:07:59,412 --> 00:08:01,414 お… 大渋さん!? 111 00:08:01,414 --> 00:08:04,417 バカな… この ダウンタイム中に動けるわけが…。 112 00:08:04,417 --> 00:08:07,087 誰か 止めてくれ~!)) 113 00:08:07,087 --> 00:08:09,089 《大渋:痛み止めは いらない。 114 00:08:09,089 --> 00:08:12,592 自然に逆らうことは 常に 痛みを伴うもの。 115 00:08:12,592 --> 00:08:15,261 時の流れに ただ 身を任せて老いることが➨ 116 00:08:15,261 --> 00:08:17,263 いかに 怠惰か➨ 117 00:08:17,263 --> 00:08:19,933 この痛みが 教えてくれる》 118 00:08:19,933 --> 00:08:23,770 だ… だめだ ビクともしない! 大渋さん 動かないで! 119 00:08:23,770 --> 00:08:27,607 《逆行できる 耐えられる》 歩けるわけない!)) 120 00:08:27,607 --> 00:08:30,944 《歩ける 自分1人の力で➨ 121 00:08:30,944 --> 00:08:34,047 自分の足で!》 122 00:08:34,047 --> 00:08:36,716 お おい あんた 大丈夫か? 123 00:08:36,716 --> 00:08:40,553 手を貸してくれるというのか? この私に。 124 00:08:40,553 --> 00:08:43,390 逃げて サンタ! 様子が おかしい! 125 00:08:43,390 --> 00:08:47,227 ((傷痕というのは 何かの拍子で うずくことがあります。 126 00:08:47,227 --> 00:08:49,562 どうか ご注意を)) 127 00:08:49,562 --> 00:08:53,566 《傷が うずくと 生き物は 凶暴化するらしい。 128 00:08:53,566 --> 00:08:56,903 天候 時間 きっかけは さまざまだが➨ 129 00:08:56,903 --> 00:08:59,906 私の場合は これだ!》 130 00:08:59,906 --> 00:09:03,243 敬老 拒否。 131 00:09:03,243 --> 00:09:06,246 君は よくないスイッチを押した。 132 00:09:06,246 --> 00:09:08,415 でぇ~い! 133 00:09:08,415 --> 00:09:10,583 ああっ! ぐあっ! 134 00:09:10,583 --> 00:09:12,585 さ! (甘矢)ハッ! 135 00:09:12,585 --> 00:09:15,588 私が 君たちに教えてあげよう。 136 00:09:15,588 --> 00:09:17,590 老いに 抗い続けてたら➨ 137 00:09:17,590 --> 00:09:20,760 どれほどの強さを 手に入れることが できるか。 138 00:09:20,760 --> 00:09:24,564 肉体的に! そして 精神的に! 139 00:09:26,599 --> 00:09:29,102 ペラッペラ ペラッペラと…。 140 00:09:31,438 --> 00:09:34,040 よくしゃべる 人造人間だな! 141 00:09:36,876 --> 00:09:40,713 ((三田:あんまり サンタクロースを 信じないでくれよな➨ 142 00:09:40,713 --> 00:09:43,550 子どもたちよ。 はい? 143 00:09:43,550 --> 00:09:46,719 サンタクロースの いちばんの力の源は➨ 144 00:09:46,719 --> 00:09:49,055 子どもに 信じられることだ。 145 00:09:49,055 --> 00:09:53,393 俺は サンタの能力に これ以上 振り回されるのは ごめんだし➨ 146 00:09:53,393 --> 00:09:56,229 いっそ 俺の正体が サンタってことは➨ 147 00:09:56,229 --> 00:09:59,399 2人には ふだん 忘れておいてほしいくらいだよ。 148 00:09:59,399 --> 00:10:02,235 (甘矢)何を 今更。 いや ホントに。 149 00:10:02,235 --> 00:10:06,906 力を持っちゃった人間って いろいろと 大変なんだから。 150 00:10:06,906 --> 00:10:10,243 サンタを信じるのは ほどほどにしてくれよな!)) 151 00:10:10,243 --> 00:10:12,245 信じてくれ サンタを!! 152 00:10:12,245 --> 00:10:14,247 てぇやっ! 153 00:10:16,416 --> 00:10:18,918 老体を気遣って わざと➨ 154 00:10:18,918 --> 00:10:21,921 外したんじゃないだろうな? サンタクロース。 クッ! 155 00:10:21,921 --> 00:10:24,924 《速い》 フンッ! うわっ! 156 00:10:24,924 --> 00:10:31,097 その体を 使いこなせていないのは どうやら 本当らしい。 157 00:10:31,097 --> 00:10:33,433 時間をかけるのは やめようか? 158 00:10:33,433 --> 00:10:35,935 お互い 老い先は長くない。 159 00:10:35,935 --> 00:10:37,937 《ソリ出てこい 早く! 160 00:10:37,937 --> 00:10:39,939 こういう時にかぎって ノロい~》 161 00:10:39,939 --> 00:10:43,276 ハッ!? てぇ~い! 162 00:10:43,276 --> 00:10:46,112 冬村 甘矢 そして 小野! 163 00:10:46,112 --> 00:10:48,114 この間のは 前言撤回だ! 164 00:10:48,114 --> 00:10:53,119 サンタクロースを… 俺を… 信じてくれ! 165 00:10:53,119 --> 00:10:56,789 ち… 力を貸してくれ! 俺に! 166 00:10:56,789 --> 00:10:59,125 ぐあっ! 167 00:10:59,125 --> 00:11:02,462 なるほど… 子どもの 信じる力。 168 00:11:02,462 --> 00:11:05,632 これは サンタクロースにとって 最強の ドーピング。 169 00:11:05,632 --> 00:11:07,967 はぁ!? 大真面目な話! 170 00:11:07,967 --> 00:11:11,137 俺たちが 真剣に サンタクロースを信じればいい! 171 00:11:11,137 --> 00:11:13,473 あいつを勝たせるには それしかない! 172 00:11:13,473 --> 00:11:15,808 (小野) でも 具体的に どうやって…。 173 00:11:15,808 --> 00:11:17,810 (甘矢) サンタを信じる行動を取ればいい。 174 00:11:17,810 --> 00:11:20,647 イチかバチか やってみよう。 175 00:11:20,647 --> 00:11:24,317 (甘矢)いちばん効果的なドーピングを あいつに…。 176 00:11:24,317 --> 00:11:27,654 いいぜ… なんだか 体が➨ 177 00:11:27,654 --> 00:11:29,656 熱くなってきた! 178 00:11:32,158 --> 00:11:35,428 《甘矢:サンタクロース… 子どもの睡眠は➨ 179 00:11:35,428 --> 00:11:38,264 君への 絶対的な信頼だ》 180 00:11:38,264 --> 00:11:40,266 ぐあっ! 181 00:11:40,266 --> 00:11:42,602 《サンタ:その昔 子どもが眠らないと➨ 182 00:11:42,602 --> 00:11:45,772 サンタは クリスマスに活動できなかった。 183 00:11:45,772 --> 00:11:47,774 だから 子どもは➨ 184 00:11:47,774 --> 00:11:50,944 サンタが来るのを信じて 眠ったんだ。 185 00:11:50,944 --> 00:11:53,279 子どもとサンタの 信頼関係は➨ 186 00:11:53,279 --> 00:11:56,282 眠りとともに 結ばれてきた》 187 00:11:56,282 --> 00:11:58,451 わぁ わぁ~! 188 00:11:58,451 --> 00:12:02,288 安心して眠れよ 子どもたち! 189 00:12:02,288 --> 00:12:04,290 てぇい! 190 00:12:07,293 --> 00:12:10,296 ぬ… 抜けない!? 191 00:12:10,296 --> 00:12:13,299 母ちゃんが言ってたのを 思い出したぜ。 192 00:12:13,299 --> 00:12:15,969 サンタクロースが 廃業に追い込まれたのは➨ 193 00:12:15,969 --> 00:12:18,972 子どもが 眠らなくなったからだ ってな! 194 00:12:18,972 --> 00:12:22,642 現代の子どもに 眠りなんて 不要だからな。 195 00:12:22,642 --> 00:12:25,812 せっかく 若い肉体が 一晩 眠っただけで➨ 196 00:12:25,812 --> 00:12:29,148 老いへと 加速するだけだ。 197 00:12:29,148 --> 00:12:32,051 いったい それの 何が悪い? 198 00:12:35,088 --> 00:12:37,090 ガキは よく眠り よく食べ➨ 199 00:12:37,090 --> 00:12:39,592 よく笑って でかくなるんだよ! 200 00:12:39,592 --> 00:12:41,594 そうじゃなきゃ 俺が許さない! 201 00:12:41,594 --> 00:12:55,274 ♬~ 202 00:12:55,274 --> 00:12:57,277 てや~っ!! 203 00:12:57,277 --> 00:12:59,579 うげっ! 204 00:13:06,953 --> 00:13:09,956 安心しろ 子どもたち。 205 00:13:11,958 --> 00:13:13,960 サンタクロースは ここにいる! 206 00:13:15,962 --> 00:13:19,465 《こ… これが サンタクロースの力!》 207 00:13:19,465 --> 00:13:21,467 冬村 サンタが勝ったぞ! 208 00:13:21,467 --> 00:13:23,970 《もっと たくさんの子どもに 信じられたら➨ 209 00:13:23,970 --> 00:13:25,972 いったい どれほど強くなる? 210 00:13:25,972 --> 00:13:27,974 俺 もしかしたら➨ 211 00:13:27,974 --> 00:13:31,811 この先 強いサンタクロースとして 現役復帰を?》 212 00:13:31,811 --> 00:13:36,249 えっ? んん… んん…。 213 00:13:36,249 --> 00:13:38,251 ウソだろ? 214 00:13:38,251 --> 00:13:41,587 フム… そろそろ クリーニングかな。 215 00:13:41,587 --> 00:13:44,090 終わったのかね? 君の番。 216 00:13:44,090 --> 00:13:48,795 申し訳ないが 全身整形の痛みに比べたら…。 217 00:13:51,264 --> 00:13:53,433 たった一発の打撃など➨ 218 00:13:53,433 --> 00:13:56,936 私が受けた 施術のなかでも➨ 219 00:13:56,936 --> 00:14:01,274 やっぱり いちばん苦しかったのは 内臓の 総取っかえだ。 220 00:14:01,274 --> 00:14:05,278 消化器系の 交換の時なんて 毎日 吐いていたよ。 221 00:14:05,278 --> 00:14:07,447 クッ! プッ! 222 00:14:07,447 --> 00:14:09,449 次に 苦痛だったのが…。 223 00:14:09,449 --> 00:14:12,952 《こいつ 破損するだけで 出血もない!》 224 00:14:12,952 --> 00:14:15,455 うっ!? ここだ! 225 00:14:15,455 --> 00:14:18,458 うわっ! 脊椎の ホルモン注射! 226 00:14:18,458 --> 00:14:20,460 うわ~っ! そして➨ 227 00:14:20,460 --> 00:14:23,629 足の切断 および 人工足の装着! 228 00:14:23,629 --> 00:14:26,966 ぐあっ! そして 首の皮の糸リフトだ! 229 00:14:26,966 --> 00:14:28,968 (サンタ)うわっ! 230 00:14:28,968 --> 00:14:31,304 すべては 若さを取り戻すため。 231 00:14:31,304 --> 00:14:33,906 私は どんな痛みにも耐えてきた。 232 00:14:33,906 --> 00:14:38,077 貴様は この覚悟があって 私と 戦っているのか? 233 00:14:38,077 --> 00:14:41,914 サンタクロースが 不死身でも 痛みに耐えられるかは➨ 234 00:14:41,914 --> 00:14:45,418 また 別の話だ! ハァハァハァ…。 235 00:14:45,418 --> 00:14:47,587 《死なないサンタクロースと…》 236 00:14:47,587 --> 00:14:49,589 フンッ! 237 00:14:49,589 --> 00:14:52,925 ハハハハ 金的かね? 浅はかな。 238 00:14:52,925 --> 00:14:55,595 悪いが そもそも 人工物だ。 239 00:14:55,595 --> 00:14:58,264 人間らしさなど とっくに捨てた。 240 00:14:58,264 --> 00:15:00,767 《サンタ:痛みを忘れた人造人間…》 241 00:15:00,767 --> 00:15:03,102 この 地獄のような戦いは➨ 242 00:15:03,102 --> 00:15:06,272 君が 音を上げることでしか 終わらんぞ。 243 00:15:06,272 --> 00:15:08,274 さあ 次の施術は? 244 00:15:08,274 --> 00:15:11,277 (お茶を入れている音) 245 00:15:16,449 --> 00:15:18,451 《サンタ:だ… 誰!?》 246 00:15:20,453 --> 00:15:22,455 (鉄留)アチッ。 《サンタ:いつから いた!? 247 00:15:22,455 --> 00:15:24,957 気配が まるで なかった。 いったい…》 248 00:15:24,957 --> 00:15:28,961 あっ 気にせず 続けなはれよ。 249 00:15:28,961 --> 00:15:31,798 お前さん… 若作りに 躍起になり➨ 250 00:15:31,798 --> 00:15:33,900 仕込みづえで ペチペチと…。 251 00:15:33,900 --> 00:15:37,503 相変わらず くだらぬ男じゃの 大渋。 252 00:15:40,072 --> 00:15:42,074 あっ! もしかして あの人! 253 00:15:47,914 --> 00:15:49,916 (鉄留)そんなに 若くいたいなら➨ 254 00:15:49,916 --> 00:15:54,086 私のように つえなど捨てて 身一つで 歩いてみんかい。 255 00:15:54,086 --> 00:15:56,923 クッ…。 この学園の 主としてのアドバイスじゃ。 256 00:15:56,923 --> 00:15:58,925 《サンタ:主? 257 00:15:58,925 --> 00:16:02,261 この人 うわさでしか 聞いたことないけど まさか…》 258 00:16:02,261 --> 00:16:04,263 やっぱり そうだ。 259 00:16:04,263 --> 00:16:06,265 (甘矢) この 大黒愛護学園の 理事長➨ 260 00:16:06,265 --> 00:16:08,601 鉄留十予。 261 00:16:08,601 --> 00:16:11,771 ふぅ~ やれやれ…。 (しゃっくり) 262 00:16:11,771 --> 00:16:14,774 久々に動いたら アルコールが 回ったわい。 263 00:16:14,774 --> 00:16:16,776 《サンタ:中身 酒かよ!?》 264 00:16:16,776 --> 00:16:18,945 もう ケンカは およし。 265 00:16:18,945 --> 00:16:23,783 《初めて見た。 ヒトって ここまで シワシワになるのか! 266 00:16:23,783 --> 00:16:27,787 この 2080年において 人間の 外見の老化は➨ 267 00:16:27,787 --> 00:16:31,123 50代から 60代で止まるのが 一般的だ。 268 00:16:31,123 --> 00:16:33,059 だが 内臓と手だけは➨ 269 00:16:33,059 --> 00:16:36,229 実年齢とともに 死ぬまで 老いてゆく。 270 00:16:36,229 --> 00:16:38,731 自ら率先して 老いているのか? 271 00:16:38,731 --> 00:16:41,400 この体で どうやって あんな一撃が…》 272 00:16:41,400 --> 00:16:45,738 とんだ邪魔をしてくれたな 鉄留理事長。 273 00:16:45,738 --> 00:16:47,907 しかし まあ よくも➨ 274 00:16:47,907 --> 00:16:50,910 そこまで ありのまま 老いていられるものだ。 275 00:16:50,910 --> 00:16:54,080 若さこそ 至上の この時代に。 (雷鳴) 276 00:16:54,080 --> 00:16:57,416 一度 手の中に 丸めて広げた 和紙ですら➨ 277 00:16:57,416 --> 00:16:59,585 あんたの肌よりは きれいだ。 278 00:16:59,585 --> 00:17:03,589 私と同じ 90代で ここまで 差がつくとはな。 279 00:17:03,589 --> 00:17:05,992 (鉄留)そのへんにしときなはれ。 (雷鳴) 280 00:17:09,262 --> 00:17:11,264 《膝に!?》 281 00:17:11,264 --> 00:17:13,599 うあ~っ! 282 00:17:13,599 --> 00:17:16,602 お互い 関節が痛む年頃だろ。 283 00:17:16,602 --> 00:17:20,940 特に 人体改造で縫い目だらけの お前さんには ペッ➨ 284 00:17:20,940 --> 00:17:24,610 テディベアみたく そこに座っとるのが ええわ。 285 00:17:24,610 --> 00:17:28,614 (鉄留)そら 大男 理事長室まで 私を 送っていかんかい。 286 00:17:28,614 --> 00:17:30,616 (サンタ)えっ? ハイッ! 287 00:17:30,616 --> 00:17:33,052 (小野)あの… 理事長! んっ? 288 00:17:33,052 --> 00:17:35,554 私…。 あんたは しばらく➨ 289 00:17:35,554 --> 00:17:37,556 保健室で 休みなはれ。 290 00:17:37,556 --> 00:17:41,394 よくぞ 無事だったねぇ 小野一会。 291 00:17:41,394 --> 00:17:44,897 (雨の音) 292 00:17:48,901 --> 00:17:51,237 《助けられてしまった…。 293 00:17:51,237 --> 00:17:53,572 この人が 現れていなかったら➨ 294 00:17:53,572 --> 00:17:55,908 俺は きっと 負けていた…。 295 00:17:55,908 --> 00:18:00,746 誰も救えなかった… 俺1人では…。 296 00:18:00,746 --> 00:18:03,416 大渋の 言ってたままじゃないか…。 297 00:18:03,416 --> 00:18:07,019 大人になって 涙もろく なってるのだとしたら…》 298 00:18:09,088 --> 00:18:11,090 《俺も 今夜から➨ 299 00:18:11,090 --> 00:18:14,093 トラウマを抱えて 前に進めなくなるのか? 300 00:18:14,093 --> 00:18:17,096 だとしたら 大人になるって…》 301 00:18:17,096 --> 00:18:19,098 (鉄留)おい。 302 00:18:19,098 --> 00:18:22,101 年寄りに 階段を上らせるつもりか? 303 00:18:22,101 --> 00:18:24,103 おぶらんかい。 304 00:18:26,605 --> 00:18:30,109 揺らさんどくれ。 ハ ハイッ! 305 00:18:30,109 --> 00:18:32,111 (鉄留)静かだの…。 306 00:18:32,111 --> 00:18:36,048 台風は 去ったみたいだや。 ですね。 307 00:18:36,048 --> 00:18:38,050 《か… 軽すぎる。 308 00:18:38,050 --> 00:18:40,886 90年以上 生きてきたのであろう体が➨ 309 00:18:40,886 --> 00:18:44,724 まるで 生まれて間もない 赤ん坊のように 温かい。 310 00:18:44,724 --> 00:18:48,561 なんだ… この 安心するような 困惑するような…》 311 00:18:48,561 --> 00:18:51,731 ああ もう 自分で上ったほうが早い! 312 00:18:51,731 --> 00:18:54,900 下りる! 下ろさんかい! えっ えっ…。 313 00:18:54,900 --> 00:18:57,069 《なんなんだ もう…》 314 00:18:57,069 --> 00:18:59,071 お前さんの名前は? 315 00:18:59,071 --> 00:19:01,073 サ… サンタクロースです。 316 00:19:01,073 --> 00:19:03,409 おもしろい名前だの。 317 00:19:03,409 --> 00:19:05,411 すみません➨ 318 00:19:05,411 --> 00:19:08,581 こんな みっともない姿 泣いたりして…。 319 00:19:08,581 --> 00:19:10,583 まるで 子どもだ。 320 00:19:10,583 --> 00:19:15,755 真っ当な人間ほど 大人と子どもを 往復するものだよ。 321 00:19:15,755 --> 00:19:19,258 《この人の言葉を もっと 聞きたい。 322 00:19:19,258 --> 00:19:22,261 なぜ こんなに引きつけられる…。 323 00:19:22,261 --> 00:19:25,097 小さい体で 少し意地悪で➨ 324 00:19:25,097 --> 00:19:28,267 いざとなったら 本当のことしか言わない。 325 00:19:28,267 --> 00:19:32,438 あぁ そうだ 今 俺の目の前にいる人は➨ 326 00:19:32,438 --> 00:19:36,876 まるで きれいな子ども…》 327 00:19:36,876 --> 00:19:39,545 強くなりたいです! 328 00:19:39,545 --> 00:19:42,048 このまま 大渋に負けっぱなしで➨ 329 00:19:42,048 --> 00:19:45,551 子ども1人も救えない サンタでいるなんて 嫌だ! 330 00:19:45,551 --> 00:19:47,720 強いサンタに なりたいです! 331 00:19:47,720 --> 00:19:50,723 みんなに 俺の存在を 信じてほしいです! 332 00:19:50,723 --> 00:19:54,894 俺に 戦い方を 教えてください! 333 00:19:54,894 --> 00:19:57,563 大渋の 手術痕をね➨ 334 00:19:57,563 --> 00:20:01,400 あたしゃ 何十年ぶりに見たか わからんよ。 335 00:20:01,400 --> 00:20:05,738 ありゃ あいつが 相当 動揺しないと現れんやつだ。 336 00:20:05,738 --> 00:20:10,576 お前さんが そこまで やつを 怒らせたなら 大したものよ。 337 00:20:10,576 --> 00:20:15,081 あたしゃ そんな体力 とっくに なくしちまったが➨ 338 00:20:15,081 --> 00:20:20,486 お前さん この学校を 変えられるか? 339 00:20:26,926 --> 00:20:28,928 よし。 340 00:20:28,928 --> 00:20:31,764 じゃ お前さんが 今まで壊してきた➨ 341 00:20:31,764 --> 00:20:34,934 校舎の修繕費でも 計算するかね。 えっ!? 342 00:20:34,934 --> 00:20:36,936 全部 お見通しだや! 343 00:20:36,936 --> 00:20:40,439 あんたが この学校を 本気で変える気があるのなら➨ 344 00:20:40,439 --> 00:20:42,441 まずは…。 345 00:20:42,441 --> 00:20:46,445 (大渋)ハァ ハァ ハァ…。 346 00:20:46,445 --> 00:20:50,783 サンタクロース… 学内にいることは わかってるぞ。 347 00:20:50,783 --> 00:20:54,987 必ず 正体を暴いて お前を殺す! 348 00:22:26,979 --> 00:22:29,481 (小野)サンタクロースだったんだ。 えっ? 349 00:22:29,481 --> 00:22:32,151 三田くん。 ビックリした…。 350 00:22:32,151 --> 00:22:34,753 赤いものを着ると おじさんになるんだ。 351 00:22:34,753 --> 00:22:37,923 甘矢が 三田のこと オッサンダって呼んでる。 352 00:22:37,923 --> 00:22:39,925 へぇ…。 353 00:22:39,925 --> 00:22:42,928 《なんで…》 354 00:22:42,928 --> 00:22:45,764 三田が サンタクロースから 子どもに戻る方法➨ 355 00:22:45,764 --> 00:22:47,933 何か わかる? なんだろ? 356 00:22:47,933 --> 00:22:49,935 《なんで… ずっと 会いたかった小野が➨ 357 00:22:49,935 --> 00:22:51,937 横にいるのに…》 358 00:22:51,937 --> 00:22:53,939 わからないな…。 359 00:22:53,939 --> 00:22:57,443 ぷちっこグミ。 ぷちっこグミ? 360 00:22:57,443 --> 00:22:59,445 どうしてか わからないけど➨ 361 00:22:59,445 --> 00:23:02,948 ぷちっこグミ食べると 子どもに戻るんだ。 362 00:23:02,948 --> 00:23:05,951 《なんで こんな話 してるんだろ…》 363 00:23:05,951 --> 00:23:09,455 (足音) 364 00:23:09,455 --> 00:23:13,459 (冬村)あっ 台風 終わったっぽい。 365 00:23:13,459 --> 00:23:16,128 (小野)あっ 見て見て! んっ? 366 00:23:16,128 --> 00:23:18,297 私 少し 背が伸びたんだよ。 367 00:23:18,297 --> 00:23:20,466 ああ ホントだ。 368 00:23:20,466 --> 00:23:24,136 第二次性徴期って やっぱ すごいんだね。 369 00:23:24,136 --> 00:23:26,805 いつも触ってたから わかるよ。 370 00:23:26,805 --> 00:23:28,807 うん でも➨ 371 00:23:28,807 --> 00:23:31,810 背よりも もっと 大きくなったところがあるよ。 372 00:23:31,810 --> 00:23:35,414 触る? 373 00:23:35,414 --> 00:23:37,917 んっ? (扉が開く音) 374 00:23:37,917 --> 00:23:40,919 あ~っ いたいた。 小野 これ! 375 00:23:40,919 --> 00:23:44,924 何? それ。 理事長が 小野に渡せって。 376 00:23:44,924 --> 00:23:46,926 着替えとかが 入ってるって言ってた。 377 00:23:46,926 --> 00:23:49,428 ありがとう。 378 00:23:49,428 --> 00:23:51,597 (おなかが鳴る音) 379 00:23:51,597 --> 00:23:54,600 おなかすいた。 小野も すいてるよね? 380 00:23:54,600 --> 00:23:58,270 えっ? 私は そんなに…。 食堂で 何か 食べ物 持ってくる。 381 00:23:58,270 --> 00:24:00,939 待ってて。 あ~ 俺も行く。 382 00:24:00,939 --> 00:24:04,109 (三田)ラーメン あるかな~? (冬村)ラーメン!? 383 00:24:04,109 --> 00:24:06,111 (三田)昨日 食堂で➨ 384 00:24:06,111 --> 00:24:08,947 柳生田が 俺と甘矢に おごってくれたんだ。 385 00:24:08,947 --> 00:24:10,949 柳生田が!? はぁ!? 386 00:24:10,949 --> 00:24:12,951 (冬村)なんで あんたたちだけ? ずるい! 387 00:24:12,951 --> 00:24:14,954 (三田)しかたないだろ 冬村は いなかったんだから。 388 00:24:14,954 --> 00:24:16,956 (冬村) そんなん 呼べばいいでしょ。 389 00:24:16,956 --> 00:24:18,957 (三田)ど… どうやって? (冬村)抜け駆け ずるい。 390 00:24:18,957 --> 00:24:21,960 (三田)いや いや だっ いや…。 (扉が閉まる音)