1 00:02:13,967 --> 00:02:17,971 (鉄留)そういえばよ… ずっと 不思議に思っていたんだが➨ 2 00:02:17,971 --> 00:02:21,975 サンタクロースってのは 赤い服しか着ないのかい? 3 00:02:21,975 --> 00:02:24,644 (サンタ)えっと… そうですね。 4 00:02:24,644 --> 00:02:29,483 黒サンタという存在がいると 母から聞いたことはありますが…。 5 00:02:29,483 --> 00:02:33,420 自分はやっぱり サンタといえば 赤… かと。 6 00:02:33,420 --> 00:02:36,089 そうかい そうかい。 7 00:02:36,089 --> 00:02:41,595 赤は 情熱や正義の色といってね おしつけがましくて 下品で➨ 8 00:02:41,595 --> 00:02:46,600 あたしゃ 大嫌いな色でね…。 あっ… そうですか…。 9 00:02:46,600 --> 00:02:48,935 《理事長室ではいつも➨ 10 00:02:48,935 --> 00:02:51,605 肩たたきしながら 雑談をするだけだ。 11 00:02:51,605 --> 00:02:55,942 いつになれば 戦い方とか 教えてくれるのかな…》 12 00:02:55,942 --> 00:03:00,280 ほれ もっと強く! あっ… このくらいですか? 13 00:03:00,280 --> 00:03:03,450 もっと! このくらい? 14 00:03:03,450 --> 00:03:05,452 もっとだ! 15 00:03:05,452 --> 00:03:07,454 もっと!! 16 00:03:07,454 --> 00:03:09,456 もっと もっと も~っと! 17 00:03:09,456 --> 00:03:13,126 もっと もっと も~っと強くしとくれ! 18 00:03:13,126 --> 00:03:16,296 《こ… これ以上 強くは叩けないだろ。 19 00:03:16,296 --> 00:03:19,499 鉄留理事長… 俺の何を試してるんだ?》 20 00:03:21,468 --> 00:03:23,470 ぐあっ! ふんっ! 21 00:03:27,474 --> 00:03:30,977 ぐあっ! 女 子どもに手加減すると➨ 22 00:03:30,977 --> 00:03:33,914 痛い目にあうんだよ。 気をつけなはれ。 23 00:03:33,914 --> 00:03:38,919 10組の生田目二海は お前さんの命を狙っとる。 24 00:03:38,919 --> 00:03:42,255 ここらで 備えよか? サンタクロース。 25 00:03:42,255 --> 00:03:47,260 痛みに弱いのは 戦う覚悟がない証拠だからね。 26 00:03:47,260 --> 00:03:50,430 10組のあの生徒が!? 27 00:03:50,430 --> 00:03:53,934 大渋が考えそうなことは たいがい わかる。 28 00:03:53,934 --> 00:03:58,605 子どもだからって躊躇していたら あっという間にやられるぞ。 29 00:03:58,605 --> 00:04:01,942 殺られるまえに 殺ってやろうや! なっ。 30 00:04:01,942 --> 00:04:04,444 あんた それでも理事長か!? 31 00:04:04,444 --> 00:04:06,446 あいてっ! 32 00:04:06,446 --> 00:04:09,449 そのくらいの胆力で 子どもに立ち向かえ! 33 00:04:09,449 --> 00:04:11,952 お前には 胆力が必要だ。 34 00:04:11,952 --> 00:04:16,623 この老婆を 一発 全力で殴れるようになるまではな。 35 00:04:16,623 --> 00:04:19,960 今日は帰さんよ。 そ… そんな…。 36 00:04:19,960 --> 00:04:21,962 ん? 37 00:04:23,964 --> 00:04:28,301 老人を老人扱いし 子どもを子ども扱いする。 38 00:04:28,301 --> 00:04:31,304 そうやって 年齢にとらわれているうちは➨ 39 00:04:31,304 --> 00:04:35,575 人と本気で向き合うことは できぬと言っているのだ。 40 00:04:35,575 --> 00:04:37,577 こい サンタ! 41 00:04:37,577 --> 00:04:39,579 こぬのなら…。 42 00:04:39,579 --> 00:04:41,915 私からいくぞい! はっ!? 43 00:04:41,915 --> 00:04:45,519 《ビックリした! 若い頃の幻覚?》 44 00:04:47,587 --> 00:04:50,423 お… 俺は 強いサンタになりたいんです! 45 00:04:50,423 --> 00:04:53,260 ここで あなたに 一発 くらわせたとて➨ 46 00:04:53,260 --> 00:04:57,464 それに近づけるとは 思えないんですけど…。 47 00:04:59,599 --> 00:05:03,270 つまり 誰も傷つけず けがれを知らぬまま➨ 48 00:05:03,270 --> 00:05:05,438 立派な大人になりたいと? 49 00:05:05,438 --> 00:05:07,541 この たわけ! 50 00:05:12,279 --> 00:05:16,283 《この人は すべてを 予測していたのだろうか…。 51 00:05:16,283 --> 00:05:20,620 理事長に折られた指は もう ほとんど 感覚がない。 52 00:05:20,620 --> 00:05:24,457 しわしわの頬の感触も 感じられないから➨ 53 00:05:24,457 --> 00:05:28,628 相手の痛みも 自分の痛みも まるで ないものとして➨ 54 00:05:28,628 --> 00:05:33,233 大人のように割り切って 行動して…。 55 00:05:33,233 --> 00:05:35,402 大人のように…》 56 00:05:35,402 --> 00:05:40,073 ハッハッハッハ… お前さん いい色になったでねぇか。 57 00:05:40,073 --> 00:05:42,242 見てみぃ! 58 00:05:42,242 --> 00:05:44,744 黒いサンタだや! 59 00:05:44,744 --> 00:05:47,247 えっ… あっ! うわっ! 60 00:05:47,247 --> 00:05:51,418 あぁっ! 大丈夫。 歯は最初から ない。 61 00:05:51,418 --> 00:05:53,920 ノーダメージだや。 62 00:05:53,920 --> 00:05:57,090 り… 理事長 すみません! 俺…。 63 00:05:57,090 --> 00:06:01,261 なんで 謝る? 私が 殴れと言ったんだ。 64 00:06:01,261 --> 00:06:05,599 まぁ… 大人への 第一歩ってところかね。 65 00:06:05,599 --> 00:06:08,602 ようやった! 66 00:06:08,602 --> 00:06:11,605 《どんな罵倒よりも 胸に突き刺さった。 67 00:06:11,605 --> 00:06:16,943 俺が目指している 強い大人… 強いサンタは…》 68 00:06:16,943 --> 00:06:20,280 《三田:ばあさんを殴るくらい ドス黒くならないと➨ 69 00:06:20,280 --> 00:06:22,282 なれないものなのか? 70 00:06:22,282 --> 00:06:25,952 なんか… まずい扉を 開いてしまった気がする。 71 00:06:25,952 --> 00:06:28,955 黒いサンタ状態で 子どもと接したら➨ 72 00:06:28,955 --> 00:06:30,957 どうなっちゃうんだ? 73 00:06:30,957 --> 00:06:34,227 次 変身したときには 赤色に戻ってたらいいけど…》 74 00:06:34,227 --> 00:06:36,396 (生田目)あっ あの…。 75 00:06:36,396 --> 00:06:38,732 この前の! 76 00:06:38,732 --> 00:06:41,901 わぁ… やっぱり! どうも 生田目です。 77 00:06:41,901 --> 00:06:44,237 覚えてます? あっ…。 78 00:06:44,237 --> 00:06:47,574 私 友達少ないから すぐにわかりました。 79 00:06:47,574 --> 00:06:50,243 どうも…。 お久しぶりです。 80 00:06:50,243 --> 00:06:54,247 えぇ… たしかに…。 私のこと 避けてました? 81 00:06:54,247 --> 00:06:56,583 とんでもない! ハハ…。 82 00:06:56,583 --> 00:06:58,585 アハ…。 83 00:06:58,585 --> 00:07:01,921 《出た! この迫力… いくら 修行を積んでも➨ 84 00:07:01,921 --> 00:07:04,424 この子と真っ向から 向かい合うのは 怖すぎる! 85 00:07:04,424 --> 00:07:06,426 気圧されるな 俺!》 86 00:07:06,426 --> 00:07:10,764 あのさ… 生田目さんって いつも そうやって 枯れた植木➨ 87 00:07:10,764 --> 00:07:14,267 持ち歩いてるの? ヘヘ… お恥ずかしい。 88 00:07:14,267 --> 00:07:17,938 こうして そばにあると なんだか 安心できて…。 89 00:07:17,938 --> 00:07:21,107 好きなんです… 学内を散歩しながら➨ 90 00:07:21,107 --> 00:07:24,444 枯れた植物を いつも 探してるんですよ。 91 00:07:24,444 --> 00:07:27,947 でも 今日は いいものが あまり見つからないな…。 92 00:07:27,947 --> 00:07:31,618 枯れた植物を? どうして 好きなの? 93 00:07:31,618 --> 00:07:34,888 私は 大人殺しの10組ですよ? 94 00:07:34,888 --> 00:07:37,223 きっと どこか おかしいんですって。 95 00:07:37,223 --> 00:07:40,560 《三田:日陰で 湿っぽくて➨ 96 00:07:40,560 --> 00:07:43,396 人通りの少ない場所ばかり 歩く 彼女に➨ 97 00:07:43,396 --> 00:07:46,900 気づいたら ついて 歩いていた》 98 00:07:46,900 --> 00:07:51,571 ((鉄留:10組の生田目二海は お前さんの命を狙っとる)) 99 00:07:51,571 --> 00:07:54,908 《やるなら… 今だ! 100 00:07:54,908 --> 00:08:00,246 水に 黒を1滴入れただけで すべて濁るみたいに➨ 101 00:08:00,246 --> 00:08:03,249 もう 以前の自分には 戻れない気がする》 102 00:08:03,249 --> 00:08:06,920 《三田:黒いサンタは 子どもだろうと容赦しない。 103 00:08:06,920 --> 00:08:10,256 こいつは 大人を殺した 子どもなんだぞ? 104 00:08:10,256 --> 00:08:13,259 悪い子どもには お仕置きが必要だ。 105 00:08:13,259 --> 00:08:16,596 なんなら 今… この場で 正体 明かして…》 106 00:08:16,596 --> 00:08:21,601 見て! 落ち葉の山 見つけました。 今日は ラッキーですよ! 107 00:08:21,601 --> 00:08:25,772 ほら! あなたも 触ってみて! えっ 俺も!? 108 00:08:25,772 --> 00:08:30,276 目をつぶって ちゃんと 葉に触れてください。 109 00:08:30,276 --> 00:08:32,879 どうして 枯れた植物が好きなのか➨ 110 00:08:32,879 --> 00:08:35,882 よく 考えたことなかったです 私…。 111 00:08:35,882 --> 00:08:38,218 この 水分の抜けた感触と➨ 112 00:08:38,218 --> 00:08:41,054 痩せ細った葉脈や茎に 触れていると➨ 113 00:08:41,054 --> 00:08:44,391 母の手を思い出すからかも…。 114 00:08:44,391 --> 00:08:47,560 《生田目:そう… 手を若返らせるのは➨ 115 00:08:47,560 --> 00:08:50,563 現代でも 相当 ハードルが高いらしい。 116 00:08:50,563 --> 00:08:54,234 美容医療によって 20代の顔をした母は➨ 117 00:08:54,234 --> 00:08:57,570 唯一 その手だけが 40代だった。 118 00:08:57,570 --> 00:09:00,407 私が初等部の頃から すでに…。 119 00:09:00,407 --> 00:09:04,244 帰省するたびに 母の顔は変わっていった》 120 00:09:04,244 --> 00:09:07,580 ((みんなやってる 基本的なことよ 二海。 121 00:09:07,580 --> 00:09:11,584 虫歯ができたら 歯医者に… シワができたら 美容外科に。 122 00:09:11,584 --> 00:09:16,589 美しさと若さは この時代 大きな財産なの。 123 00:09:16,589 --> 00:09:19,926 わかるでしょ? 《私の目は➨ 124 00:09:19,926 --> 00:09:22,929 お母さん譲りだった… はず》 125 00:09:22,929 --> 00:09:24,931 うん!)) 126 00:09:24,931 --> 00:09:26,933 《生田目:母がかつての笑顔を 忘れないためには➨ 127 00:09:26,933 --> 00:09:29,936 母似の自分が 笑い続ければいい…。 128 00:09:29,936 --> 00:09:33,873 私は 作り笑いが どんどん うまくなった。 129 00:09:33,873 --> 00:09:37,544 父も兄も この人を恐れて 出ていってしまった。 130 00:09:37,544 --> 00:09:40,213 この家で 家族をつなぎとめるものは➨ 131 00:09:40,213 --> 00:09:43,716 私の笑顔と母の手だけ…》 132 00:09:43,716 --> 00:09:47,887 ((모若さは国の財産! 私 お風呂に入って来るね。 133 00:09:47,887 --> 00:09:51,558 待っててね。 はいはい…)) 134 00:09:51,558 --> 00:09:55,895 《生田目:お母さんは 薬の量も どんどん 増えていて➨ 135 00:09:55,895 --> 00:09:59,232 私は このままじゃ いけないって思ってた。 136 00:09:59,232 --> 00:10:01,935 なんとか 止めないと… って》 137 00:10:05,238 --> 00:10:10,076 ((お母さん あのさ… 最近 体 壊したりしてない? 138 00:10:10,076 --> 00:10:13,079 大丈夫? どうしたの? 139 00:10:13,079 --> 00:10:15,248 なんで そんなこと聞くの? 140 00:10:15,248 --> 00:10:20,253 だ… だって お母さんのこと 大好きだから 心配で…。 141 00:10:20,253 --> 00:10:22,255 優しい子ね…。 142 00:10:22,255 --> 00:10:25,425 そりゃ 心配だよ! だって ほら… なんだか➨ 143 00:10:25,425 --> 00:10:28,928 体も すごく 軽くなっちゃってるしさ…。 144 00:10:28,928 --> 00:10:30,930 おか…。 145 00:10:30,930 --> 00:10:33,933 あっ…。 146 00:10:33,933 --> 00:10:35,935 えっ!? 147 00:10:35,935 --> 00:10:39,439 ごめんね… 二海ちゃん 驚かせちゃって…。 148 00:10:39,439 --> 00:10:43,276 でも… でもね 二海ちゃん これで…。 149 00:10:43,276 --> 00:10:48,281 お母さん これでやっと… 全身 若くなれたよ! 150 00:10:48,281 --> 00:10:51,451 この手が もう… 耐えられなくなっちゃったの。 151 00:10:51,451 --> 00:10:54,287 二海ちゃんみたいな ピチピチの10歳には➨ 152 00:10:54,287 --> 00:10:58,458 わからないでしょう? この気持ち… ねぇ!)) 153 00:10:58,458 --> 00:11:03,463 《生田目:笑顔も母の手も なくなった この家なんて…。 154 00:11:03,463 --> 00:11:07,267 もう なんの意味もないように 思えた》 155 00:11:10,970 --> 00:11:15,308 不思議なことに 亡くなった母の顔には➨ 156 00:11:15,308 --> 00:11:18,978 昔の幸せだった頃の面影が 戻っていました。 157 00:11:18,978 --> 00:11:21,981 だから 後悔はしてません。 158 00:11:21,981 --> 00:11:26,319 この国で 年をとっていくことが そんなに苦しいなら➨ 159 00:11:26,319 --> 00:11:28,821 早く 楽にさせたほうがいい。 160 00:11:28,821 --> 00:11:31,324 大人に対して そう思うようになってから➨ 161 00:11:31,324 --> 00:11:33,593 気づいたら 10組に…。 162 00:11:33,593 --> 00:11:38,598 でも… できることなら また 母の手に触りたいな。 163 00:11:38,598 --> 00:11:42,268 あの… 大きくて カサついた手に。 164 00:11:42,268 --> 00:11:45,271 《三田:手の動きが ずっと 何かを探ってる。 165 00:11:45,271 --> 00:11:49,776 母親のことを 本気で思い出そうとしてるんだ》 166 00:11:49,776 --> 00:11:53,980 生田目さん… 話してくれて ありがとう。 167 00:11:58,952 --> 00:12:01,621 《あっ… また やってしまった。 168 00:12:01,621 --> 00:12:04,958 頭で考えるより先に 体が…。 169 00:12:04,958 --> 00:12:08,962 サンタを狙う 子どもの前で正体を…。 170 00:12:08,962 --> 00:12:11,965 しかも こんな形で!》 171 00:12:11,965 --> 00:12:13,967 あっ…。 172 00:12:15,969 --> 00:12:19,305 ⚟あとで 食堂で会おう! ⚟オーケー! じゃ あとでね。 173 00:12:19,305 --> 00:12:24,978 《俺が手を引っ込めるまで 彼女は 俺の手を握り続けていた。 174 00:12:24,978 --> 00:12:28,982 どういうつもりだ!? 気づかないふりなのか?》 175 00:12:30,984 --> 00:12:34,921 そういえば… あなた 名前は? 176 00:12:34,921 --> 00:12:37,256 さ…。 177 00:12:37,256 --> 00:12:41,260 《名前を言えば 確実に気づかれる》 178 00:12:41,260 --> 00:12:43,963 さんだ。 179 00:12:46,933 --> 00:12:51,604 三田くん… 未成人式で会いましょうね。 180 00:12:51,604 --> 00:12:54,440 楽しみにしています。 181 00:12:54,440 --> 00:12:57,443 《あなたを殺すのを…》 182 00:12:57,443 --> 00:12:59,946 《三田:明らかに宣戦布告。 183 00:12:59,946 --> 00:13:03,283 俺を殺したいんだろ? 生田目。 184 00:13:03,283 --> 00:13:05,284 大人を殺し続けて➨ 185 00:13:05,284 --> 00:13:07,620 母親との過去を 清算したいんだろ》 186 00:13:07,620 --> 00:13:11,624 《2人:子どもの要求には 全力で応えると決めた。 187 00:13:11,624 --> 00:13:13,793 子どもとは戦わない。 188 00:13:13,793 --> 00:13:17,630 俺はもう 黒いサンタクロースになりたくない。 189 00:13:17,630 --> 00:13:19,632 ならば…》 190 00:13:19,632 --> 00:13:22,802 《サンタ:子どもの殺戮に 耐え抜いてみせる!》 191 00:13:22,802 --> 00:13:24,971 ということで…。 192 00:13:24,971 --> 00:13:27,974 俺を撃ってくれ 甘矢! 193 00:13:29,976 --> 00:13:33,413 俺を撃ってくれ! 撃って 撃って 撃ちまくってくれ。 194 00:13:33,413 --> 00:13:37,917 これは 修行なんだ! コーチに 柳生田先生も来てくださったぞ! 195 00:13:37,917 --> 00:13:40,920 (柳生田)いや 俺さ… 一応 敵側なんだけど…。 196 00:13:40,920 --> 00:13:43,923 (甘矢)ちょっと待った! 一旦 落ち着こうよ…。 197 00:13:43,923 --> 00:13:48,428 僕 ふだん 生意気ぶっておいて 正直 年相応に ビビリだし…。 198 00:13:48,428 --> 00:13:51,597 こういうのは ド根性ある 冬村にやらせては? 199 00:13:51,597 --> 00:13:55,435 おい… サンタは不死身なんだよな? たぶんな…。 200 00:13:55,435 --> 00:13:57,937 痛覚は 人並みなのが問題だ。 201 00:13:57,937 --> 00:14:00,440 よし! 落とすと危ないぞ。 ひっ! 202 00:14:00,440 --> 00:14:03,609 スライド引いて 弾を装填して…。 えっ 何!? 203 00:14:03,609 --> 00:14:07,947 (柳生田)左手で右手を包むように 握り込んで 腕はまっすぐに…。 204 00:14:07,947 --> 00:14:11,451 両目をしっかり開けて 狙って 狙って…。 205 00:14:11,451 --> 00:14:14,954 ちょっ… 待って! やだ! やだ!! 206 00:14:17,290 --> 00:14:20,293 うおっ! 207 00:14:20,293 --> 00:14:23,296 あぁ…。 くっ! 208 00:14:23,296 --> 00:14:26,132 まだだ! 殺意が足りない! 209 00:14:26,132 --> 00:14:28,634 もっと ちゃんとやれ! 甘矢! 210 00:14:28,634 --> 00:14:31,304 やだよ! 心配すんなって! 211 00:14:31,304 --> 00:14:33,906 俺が撃っても あいつは死ななかった。 212 00:14:33,906 --> 00:14:37,243 いや そういう問題じゃ…。 反動が きつかったら➨ 213 00:14:37,243 --> 00:14:41,414 腕を曲げて 構えろ。 弾は たくさんある。 でも! 214 00:14:41,414 --> 00:14:44,584 金にならねぇ残業は ごめんなんだよ! 215 00:14:44,584 --> 00:14:47,587 さっさと撃て! 次は頭だ 甘矢! 216 00:14:47,587 --> 00:14:50,590 しっかり狙え! 撃て! 甘矢!! 217 00:14:50,590 --> 00:14:54,260 もう やだよ! 頼むよ 甘矢! 218 00:14:54,260 --> 00:14:57,263 俺は 生田目に 殺されるわけにはいかないんだよ。 219 00:14:57,263 --> 00:14:59,599 不死身なんだから 殺されないよ! 220 00:14:59,599 --> 00:15:03,269 何があるか わからないだろ! 生田目は子どもだし…。 221 00:15:03,269 --> 00:15:06,939 僕だって 子どもだよ! そうだ 甘矢は子どもで➨ 222 00:15:06,939 --> 00:15:09,942 俺の親友だ! あっ…。 223 00:15:09,942 --> 00:15:13,112 そんな存在の子どもにも 殺されない➨ 224 00:15:13,112 --> 00:15:15,615 強靭なサンタクロースにならないと! 225 00:15:15,615 --> 00:15:19,285 俺は 大渋に勝って 取り戻さなくちゃならないんだ! 226 00:15:19,285 --> 00:15:23,122 冬村が 小野と 普通に暮らせる日常を! 227 00:15:23,122 --> 00:15:26,292 (甘矢)やっぱり…。 228 00:15:26,292 --> 00:15:29,295 大人って クソだな! 229 00:15:29,295 --> 00:15:31,964 よし! しっかり 頼むぞ。 230 00:15:31,964 --> 00:15:34,901 《ごめん とか ありがとう だろうが! まず! 231 00:15:34,901 --> 00:15:36,903 修行につきあわされて 友達を撃つ➨ 232 00:15:36,903 --> 00:15:40,406 こっちの身にも… なれよ!》 233 00:15:40,406 --> 00:15:42,408 ぐあっ! 234 00:15:42,408 --> 00:15:44,410 あっ…。 235 00:15:46,579 --> 00:15:49,916 いてぇ… いてぇ…。 236 00:15:49,916 --> 00:15:53,252 今のは効いた… 一瞬 死ぬかと…。 237 00:15:53,252 --> 00:15:55,755 いいぞ! 甘矢 もっとだ! 238 00:15:55,755 --> 00:15:59,592 はぁ!? いいかげんにしろよ! まだ言うのかよ! 239 00:15:59,592 --> 00:16:01,594 (銃声) 240 00:16:01,594 --> 00:16:03,930 (サンタ)ぐあっ! (銃声) 241 00:16:03,930 --> 00:16:05,932 (サンタ)うわ~っ! 242 00:16:12,939 --> 00:16:15,241 弾切れだ…。 243 00:16:17,944 --> 00:16:21,948 《サンタ:子どもは 一晩で 成長して 強くなる》 244 00:16:21,948 --> 00:16:24,283 やっと 終わった…。 245 00:16:24,283 --> 00:16:27,453 《サンタ:子どもというものは やっぱり 手ごわい。 246 00:16:27,453 --> 00:16:32,625 生田目二海… それでも 俺は 絶対に お前に殺されない!》 247 00:16:32,625 --> 00:16:35,895 甘矢…。 248 00:16:35,895 --> 00:16:37,897 ありがとう。 249 00:16:47,406 --> 00:16:50,243 いただきま~す! 250 00:16:50,243 --> 00:16:54,247 いや~ やっぱり クソガキは 覚えが早いな。 251 00:16:54,247 --> 00:16:56,249 ラーメンは おごりだ。 食え! 252 00:16:56,249 --> 00:17:00,419 14歳で 銃使いなんて… 戦争に駆り出された気分。 253 00:17:00,419 --> 00:17:02,588 (柳生田)あぁ? 何を大げさな…。 254 00:17:02,588 --> 00:17:04,924 (甘矢)当然でしょ! 不死身の友達を➨ 255 00:17:04,924 --> 00:17:08,928 バンバン撃つ役やらされて! こっちは 精神崩壊寸前! 256 00:17:08,928 --> 00:17:10,930 こんな修行 いつまで続くんですか!? 257 00:17:10,930 --> 00:17:14,267 三田は 僕に あれだけ撃たれた傷は!? 258 00:17:14,267 --> 00:17:16,936 どうなった!? あっ それが…。 259 00:17:16,936 --> 00:17:19,772 サンタ状態のときの傷は 子どもに戻れば➨ 260 00:17:19,772 --> 00:17:22,608 だいたい 治るんだ。 重傷だと さすがに➨ 261 00:17:22,608 --> 00:17:26,279 アザくらいは残るけどね。 つまり 三田の傷は➨ 262 00:17:26,279 --> 00:17:28,948 あっさり治るけど 僕の心の傷は➨ 263 00:17:28,948 --> 00:17:31,284 簡単には治らないってことか。 264 00:17:31,284 --> 00:17:34,387 まぁ… そういうことに なってしまうか。 265 00:17:34,387 --> 00:17:37,223 ホントに ごめん… 甘矢。 266 00:17:37,223 --> 00:17:40,560 よくないよね? こんな 野蛮な修行。 267 00:17:40,560 --> 00:17:43,396 (席を立つ音) 268 00:17:43,396 --> 00:17:47,233 僕には 今の三田は 強いサンタというより➨ 269 00:17:47,233 --> 00:17:50,236 強い男になりたいだけに見えるよ。 なっ! 270 00:17:50,236 --> 00:17:52,572 それは 誤解だよ 甘矢! 271 00:17:52,572 --> 00:17:54,573 俺だって 模索してんだよ! 272 00:17:54,573 --> 00:17:56,976 どうすれば いいサンタになれるのか!? 273 00:17:58,911 --> 00:18:01,914 あいつら ちゃっかり 完食してんのな。 274 00:18:04,917 --> 00:18:08,254 (冬村)あっ! ごめん… やっぱ 私 ヘタだわ。 275 00:18:08,254 --> 00:18:10,423 (小野)フフフ… いいよ いいよ。 276 00:18:10,423 --> 00:18:13,592 冬村さん 嫌ってたもんね マニキュア。 277 00:18:13,592 --> 00:18:16,429 指先が呪われる気がする… って。 278 00:18:16,429 --> 00:18:19,932 まぁね… でも 明日は 未成人式だし…。 279 00:18:19,932 --> 00:18:24,603 悪くないでしょ? こういうのも。 ありがとう 私のために…。 280 00:18:24,603 --> 00:18:27,506 すごく うれしい。 281 00:18:29,775 --> 00:18:32,778 あ… 明日 何時に ここに来ればいい? 282 00:18:32,778 --> 00:18:35,548 明日は 外で待ち合わせしない? 283 00:18:35,548 --> 00:18:40,386 えっ うん… いいよ。 じゃあ 4時に正面玄関ね。 284 00:18:40,386 --> 00:18:42,888 わかった。 285 00:18:46,892 --> 00:18:53,733 《なんで… 沈黙が流れるたびに そんな 見つめるの? 小野…》 286 00:18:53,733 --> 00:18:58,904 あっ… 笑うとこだよ 今… ヘタだねって…。 287 00:18:58,904 --> 00:19:00,906 笑わないよ。 288 00:19:00,906 --> 00:19:06,912 いつも全力の冬村さんを もう からかったりできないの 私…。 289 00:19:06,912 --> 00:19:10,249 なんで? 大人になっちゃったから? 290 00:19:10,249 --> 00:19:12,918 それだけじゃない…。 291 00:19:12,918 --> 00:19:17,590 好きだからだよ 冬村さんのこと。 292 00:19:17,590 --> 00:19:20,926 私も好きだよ? 293 00:19:20,926 --> 00:19:24,430 あんたが行方不明になってから 血眼で探すくらい。 294 00:19:24,430 --> 00:19:28,601 これは 未成人式当日に 言おうとしてたことだけど➨ 295 00:19:28,601 --> 00:19:33,539 私と冬村さんの 「好き」は 全然違うと思う。 296 00:19:33,539 --> 00:19:37,877 たぶんね…。 違うって… どこが違うの? 297 00:19:37,877 --> 00:19:40,546 それを ちゃんと確かめようよ。 298 00:19:40,546 --> 00:19:46,218 冬村さんはさ… 私の裸を見て どう思う? 299 00:19:46,218 --> 00:19:50,556 あっ…。 私は 冬村さんの裸を見たら➨ 300 00:19:50,556 --> 00:19:55,728 きっと ドキドキして うれしくて 何も考えられなくなる。 301 00:19:55,728 --> 00:19:58,898 でも… 冬村さんは ならないんでしょ? 302 00:19:58,898 --> 00:20:01,901 ウソだ! 小野は ならないよ! 303 00:20:01,901 --> 00:20:04,904 私の裸なんか見ても きっと 何も思わない。 304 00:20:04,904 --> 00:20:06,906 そんなことないよ! 305 00:20:06,906 --> 00:20:09,408 試しに 脱いでみて…。 えっ…。 306 00:20:11,911 --> 00:20:14,246 いいよ! 307 00:20:14,246 --> 00:20:18,250 《沈黙が怖くて 即答してしまった》 308 00:20:18,250 --> 00:20:22,922 2人で裸 見せあったことなんて 今まで 何度もあったし…。 309 00:20:22,922 --> 00:20:35,267 ♬~ 310 00:20:35,267 --> 00:20:37,603 なんだか… 悪いことしてる気分。 311 00:20:37,603 --> 00:20:40,940 大人が子どもを 無理やり脱がせた… みたいな。 312 00:20:40,940 --> 00:20:44,276 ごめんね。 そんなこと…。 313 00:20:44,276 --> 00:20:49,949 《でも 実際… 同じ14歳でも 第二次性徴期を終えた小野と➨ 314 00:20:49,949 --> 00:20:52,952 背だけ引き延ばされたような 子どもの私は➨ 315 00:20:52,952 --> 00:20:55,788 もう かけ離れていて…》 316 00:20:55,788 --> 00:20:58,958 きれいだよ 冬村さん。 317 00:20:58,958 --> 00:21:02,962 正直な気持ちを聞かせて…。 318 00:21:02,962 --> 00:21:07,266 やっぱり 今は 三田くんが好きなの? 319 00:21:09,635 --> 00:21:12,037 さ… さっきから なんの話!? 320 00:21:13,973 --> 00:21:16,976 好きとか嫌いとか… 大人になると➨ 321 00:21:16,976 --> 00:21:19,478 そんなことばかり 気になるの!? 322 00:21:19,478 --> 00:21:24,316 私がいない間に 冬村さん… たくさん 友達作ったでしょ? 323 00:21:24,316 --> 00:21:26,652 それは すごくいいことだよ。 324 00:21:26,652 --> 00:21:30,156 だから それを責める気はない。 325 00:21:30,156 --> 00:21:32,324 そうだよ! 友達だよ! 326 00:21:32,324 --> 00:21:35,094 大人とか子どもとか 男とか女とか! 327 00:21:35,094 --> 00:21:37,096 もう うんざりだよ! 328 00:21:39,098 --> 00:21:41,934 こんなの…。 329 00:21:41,934 --> 00:21:44,436 冬村さん!? 330 00:21:44,436 --> 00:21:47,606 なぁ 甘矢… 機嫌なおしてくれよ~。 331 00:21:47,606 --> 00:21:50,943 うるさいな! しばらく 僕に話しかけないでよ! 332 00:21:50,943 --> 00:21:53,612 あっ… あれ? (足音) 333 00:21:53,612 --> 00:21:56,448 うわ~っ! 334 00:21:56,448 --> 00:22:01,620 何してんだ 冬む… おまっ! 全裸!? 335 00:22:01,620 --> 00:22:04,957 私ね… 裸で逃げ出すような➨ 336 00:22:04,957 --> 00:22:08,627 どうしようもないくらいの 子どもなんだよ 三田…。 337 00:22:08,627 --> 00:22:14,300 小野を取り返して… お願い…。 338 00:22:14,300 --> 00:22:18,637 《サンタ/三田:サンタとして 初めてされた 願い事…》 339 00:22:18,637 --> 00:22:22,641 小野は どこに行ったの? もう 戻ってこないの? 340 00:22:22,641 --> 00:22:26,645 大人は 子どもに戻れないの!? 341 00:22:26,645 --> 00:22:32,051 サンタなら 取り返してよ! 約束したじゃん… ねぇ…。 342 00:22:33,919 --> 00:22:35,921 冬村…。 343 00:22:38,591 --> 00:22:41,594 ハァ ハァ ハァ…。 344 00:22:41,594 --> 00:22:44,763 (大渋)思いつめた表情が 様になるのは➨ 345 00:22:44,763 --> 00:22:47,433 我々の特権といえる。 346 00:22:47,433 --> 00:22:51,937 悩みを聞こうか… 大人同士。