1 00:00:05,005 --> 00:00:08,842 (スカーレット)ふぅ…。 (レオナルド)スカーレット…! 2 00:00:08,842 --> 00:00:12,512 (スカーレット)あら レオお兄様。 (ジュリアス)フッフフ…。 3 00:00:12,512 --> 00:00:15,015 ご機嫌よう ジュリアス様。 4 00:00:15,015 --> 00:00:19,186 事の経緯は逃げてきた 貴族の諸君に聞かせてもらった。 5 00:00:19,186 --> 00:00:21,188 そのうえで問おう。 6 00:00:21,188 --> 00:00:23,357 なぜ このような 暴挙に及んだのだ? 7 00:00:23,357 --> 00:00:25,692 わけがあったのだな スカーレット。 8 00:00:25,692 --> 00:00:28,695 この方々は 口に出すのも はばかられるような➨ 9 00:00:28,695 --> 00:00:30,864 罪を犯しました。 10 00:00:30,864 --> 00:00:34,701 そして それを反省するどころか あまりにも傍若無人に➨ 11 00:00:34,701 --> 00:00:37,871 振る舞ったもので 私自らが制裁を…。 12 00:00:37,871 --> 00:00:39,873 もっと 端的に言ってくれ。 13 00:00:39,873 --> 00:00:42,209 ムカついたので全員ぶん殴りました。 14 00:00:42,209 --> 00:00:44,378 あ~っ! ぶぅ…! 15 00:00:44,378 --> 00:00:46,880 ついに本性を現したのだな。 16 00:00:46,880 --> 00:00:50,217 初めて会話したときから いつ その拳を解放するのかと➨ 17 00:00:50,217 --> 00:00:53,053 待っていたのだが ああ…。 18 00:00:53,053 --> 00:00:56,056 愚か者どもが 容赦なく 蹂躙されていく様は➨ 19 00:00:56,056 --> 00:00:58,559 さぞ見ものだっただろうな。 20 00:00:58,559 --> 00:01:01,995 私が いない場で 見せるなんてずるいぞ。 21 00:01:01,995 --> 00:01:05,332 人聞きが悪いですわね。 これは不可抗力です。 22 00:01:05,332 --> 00:01:08,335 これで また 我が家の評判が…。 23 00:01:08,335 --> 00:01:11,338 ここ 10年は 平和だったというのに…。 24 00:01:11,338 --> 00:01:15,342 ああ… 父上と母上に なんと説明すれば…。 25 00:01:15,342 --> 00:01:17,678 《あら…》 26 00:01:17,678 --> 00:01:19,680 レオ 安心せよ。 27 00:01:19,680 --> 00:01:22,015 スカーレットが この件で 罪に問われることはない。 28 00:01:22,015 --> 00:01:24,017 ですが…。 29 00:01:24,017 --> 00:01:26,353 《お二方の声が遠くに…。 30 00:01:26,353 --> 00:01:28,555 それに 力が…》 31 00:01:35,028 --> 00:01:37,030 スカーレット!? 32 00:03:22,002 --> 00:03:25,005 (鐘の音) 33 00:03:25,005 --> 00:03:29,009 《スカーレット:聞き慣れた 鐘の音が聞こえます。 34 00:03:29,009 --> 00:03:33,680 これは 時の神 クロノワを祀る教会の鐘…。 35 00:03:33,680 --> 00:03:36,016 ああ そう。 36 00:03:36,016 --> 00:03:40,120 私は クロノワの加護の力を 使いすぎてしまったのでしょう》 37 00:03:45,025 --> 00:03:52,532 ♬~ 38 00:03:52,532 --> 00:03:54,534 あなたは だぁれ? 39 00:03:54,534 --> 00:03:57,370 (ナナカ)スカーレット 覚悟! 40 00:03:57,370 --> 00:03:59,372 こら…! ギャッ! 41 00:03:59,372 --> 00:04:01,975 ナイフを人に向けては 危ないでしょ? 42 00:04:01,975 --> 00:04:05,145 (衝突音) 43 00:04:05,145 --> 00:04:07,647 (レオナルド)なんだ 今の重低音は!? (ドアの開く音) 44 00:04:07,647 --> 00:04:09,816 大丈夫か… スカーレッ…ト…。 45 00:04:09,816 --> 00:04:12,819 おはようございます レオお兄様。 46 00:04:17,157 --> 00:04:22,329 丸3日も起きてこないと思ったら 何をやらかしているんだ お前は。 47 00:04:22,329 --> 00:04:28,001 はぁ~ 医者に診せても 原因がわからないと言うし➨ 48 00:04:28,001 --> 00:04:31,004 もう 目を覚まさないかも しれないと思ったではないか。 49 00:04:33,173 --> 00:04:35,175 このバカ者め…。 50 00:04:37,177 --> 00:04:41,014 ごめんなさい 無茶なことをしたと 反省しております。 51 00:04:41,014 --> 00:04:44,684 どうか お許しくださいませ。 そうか では もう➨ 52 00:04:44,684 --> 00:04:46,853 誰も殴らないと誓え…。 それは無理です。 53 00:04:46,853 --> 00:04:49,356 食い気味に即答するんじゃない! 54 00:04:49,356 --> 00:04:52,159 ようやく 眠り姫が お目覚めのようだな。 55 00:04:55,362 --> 00:05:00,300 (ジュリアス)愚弟とあなたの婚約解消を 王家は正式に取り決めた。 56 00:05:00,300 --> 00:05:04,137 あなたの父上にも すでに 了承はいただいている。 57 00:05:04,137 --> 00:05:06,139 そうですか。 58 00:05:06,139 --> 00:05:09,309 今回の騒動で カイルの廃嫡が決まった。 59 00:05:09,309 --> 00:05:12,813 第二王子派は元より 奴隷の不法所有や➨ 60 00:05:12,813 --> 00:05:15,982 人身売買など さまざまな容疑があってな。 61 00:05:15,982 --> 00:05:20,153 これを機に 一斉に 取り締まることになったのだ。 62 00:05:20,153 --> 00:05:22,155 私へのお咎めは? 63 00:05:22,155 --> 00:05:24,157 咎めなどするものか。 64 00:05:24,157 --> 00:05:27,160 我が王家にとって あなたを失うことは➨ 65 00:05:27,160 --> 00:05:31,064 絶対にあってはならないからな。 66 00:05:32,999 --> 00:05:36,169 あなたには悪いが 国内の情勢が落ち着くまでは➨ 67 00:05:36,169 --> 00:05:38,338 独り身でいていただこう。 68 00:05:38,338 --> 00:05:41,841 貴族令嬢としての幸せは 遠のいたかもしれないが➨ 69 00:05:41,841 --> 00:05:44,010 悲観的にならないことだ。 70 00:05:44,010 --> 00:05:47,180 その代わり 別の得難いものを➨ 71 00:05:47,180 --> 00:05:50,183 手に入れることが できたのだからな。 72 00:05:50,183 --> 00:05:52,519 得難いもの? 73 00:05:52,519 --> 00:05:54,521 (ジュリアス)あなたの大立ち回りが➨ 74 00:05:54,521 --> 00:05:57,858 市井でも 語り草となっているらしい。 75 00:05:57,858 --> 00:06:01,795 さんざん 私腹を肥やしていた 悪徳貴族どもを➨ 76 00:06:01,795 --> 00:06:06,633 拳ひとつで牢獄にぶち込んだ英雄。 77 00:06:06,633 --> 00:06:10,971 返り血を浴びて 一人佇む その姿は恐ろしくも美しく➨ 78 00:06:10,971 --> 00:06:13,807 ついた 二つ名が➨ 79 00:06:13,807 --> 00:06:15,976 鮮血姫。 80 00:06:15,976 --> 00:06:18,144 ああ~っ! 81 00:06:18,144 --> 00:06:21,481 せっかく 狂犬姫などという 物騒な二つ名が➨ 82 00:06:21,481 --> 00:06:23,650 忘れ去られたというのに…! 83 00:06:23,650 --> 00:06:25,652 フッフフフ…。 84 00:06:25,652 --> 00:06:28,321 さて これから この国は忙しくなるぞ。 85 00:06:28,321 --> 00:06:30,824 摘発された貴族たちの中には➨ 86 00:06:30,824 --> 00:06:34,494 定例議会に参加していた 要人も少なくない。 87 00:06:34,494 --> 00:06:37,330 多くの人員は入れ替わるだろう。 88 00:06:37,330 --> 00:06:39,332 それと…。 89 00:06:39,332 --> 00:06:42,502 (ジュリアス)第二王子派のバカどもを まとめていた宰相➨ 90 00:06:42,502 --> 00:06:44,838 ゴドウィン・ベネ・カーマイン。 91 00:06:44,838 --> 00:06:49,342 彼を なんとしてでも 処罰しなければならん。 92 00:06:49,342 --> 00:06:53,847 国王陛下とジュリアス様は カイル様と第二王子派の裏には➨ 93 00:06:53,847 --> 00:06:56,182 黒幕がいると考えた。 94 00:06:56,182 --> 00:07:01,288 そこで 汚職にまみれた者どもを 一掃する計画を立てられたのだ。 95 00:07:01,288 --> 00:07:05,458 その計画のために作った 機関が王宮秘密調査室だ。 96 00:07:05,458 --> 00:07:09,629 レオには 現在 そこの 室長として働いてもらっている。 97 00:07:09,629 --> 00:07:13,133 お兄様のお顔が 以前より 険しくなったのは➨ 98 00:07:13,133 --> 00:07:15,468 ジュリアス様のおそばに いらっしゃったから➨ 99 00:07:15,468 --> 00:07:17,470 というわけですか。 100 00:07:17,470 --> 00:07:19,472 人聞きの悪いことを言うな。 101 00:07:19,472 --> 00:07:23,977 むしろ あなたが ことあるごとに 何かしでかすのが原因だろ? 102 00:07:23,977 --> 00:07:26,479 あなたたち 2人のせいですよ。 103 00:07:26,479 --> 00:07:31,084 そうだ 宰相の件を暴いた 功労者を紹介しよう。 104 00:07:33,320 --> 00:07:35,488 第二王子派の内情を知るために➨ 105 00:07:35,488 --> 00:07:38,658 調査室から潜入させていた者だ。 106 00:07:38,658 --> 00:07:41,828 (ジュリアス)あなたも 見覚えがあることだろう。 107 00:07:41,828 --> 00:07:43,997 シグルド・フォーグレイブだ。 108 00:07:43,997 --> 00:07:46,666 (シグルド)スカーレット様 ご機嫌麗しゅうございます。 109 00:07:46,666 --> 00:07:49,836 まぁ… あなたが。 110 00:07:49,836 --> 00:07:52,839 申し訳ございません。 スカーレット様に たびたび➨ 111 00:07:52,839 --> 00:07:55,175 無礼な振る舞いを してしまいました。 112 00:07:55,175 --> 00:07:59,012 《まったく 気にしていませんでしたが…》 113 00:07:59,012 --> 00:08:02,949 てっきり シグルド様は カイル様に 絶対の忠誠を➨ 114 00:08:02,949 --> 00:08:05,452 誓っていらっしゃるのだと 思っておりました。 115 00:08:05,452 --> 00:08:08,121 (スカーレット)まことに 見事な演技でしたわ。 116 00:08:08,121 --> 00:08:10,957 騎士様には 役者の才能がおありですのね? 117 00:08:10,957 --> 00:08:13,460 も 申し訳ございません! 118 00:08:13,460 --> 00:08:16,629 スカーレット こいつの仕打ちを 根に持っているのならば➨ 119 00:08:16,629 --> 00:08:19,132 今 ここで清算してもいいのだぞ。 120 00:08:19,132 --> 00:08:21,301 ジュリアス様!? 121 00:08:21,301 --> 00:08:23,303 殴ってもいいのですか? (レオナルド)スカーレット!? 122 00:08:23,303 --> 00:08:25,638 その拳 甘んじて この身に受けましょう! 123 00:08:25,638 --> 00:08:27,640 (レオナルド)シグルド! 124 00:08:27,640 --> 00:08:29,642 いい覚悟です。 125 00:08:29,642 --> 00:08:39,152 ♬~ 126 00:08:39,152 --> 00:08:41,488 はい。 127 00:08:41,488 --> 00:08:43,490 これで 全部チャラです。 128 00:08:43,490 --> 00:08:45,492 はっ? 129 00:08:45,492 --> 00:08:48,328 あなたには助けていただいた ことが何度もありました。 130 00:08:48,328 --> 00:08:52,832 ⸨カイル様以外の方が このお方に 触れるのは許されていない⸩ 131 00:08:52,832 --> 00:08:57,504 それは 騎士として当然のことで それとこれとは話が…。 132 00:08:57,504 --> 00:08:59,672 ダメですか? 133 00:08:59,672 --> 00:09:02,108 その… それは…。 134 00:09:02,108 --> 00:09:04,110 うっ… うっ…。 135 00:09:06,946 --> 00:09:10,617 《舞踏会でのことは おそらく 学院にいる友人たちにも➨ 136 00:09:10,617 --> 00:09:12,619 伝わっているでしょう。 137 00:09:12,619 --> 00:09:15,121 きっと 心配していますわね。 138 00:09:15,121 --> 00:09:18,291 今度 きちんと説明しなくては。 139 00:09:18,291 --> 00:09:21,127 これからは 彼女たちと 過ごせる時間は➨ 140 00:09:21,127 --> 00:09:23,296 好きなだけあります。 141 00:09:23,296 --> 00:09:25,465 こんな日が来るなんて➨ 142 00:09:25,465 --> 00:09:29,469 やっぱり 皆様を殴ってよかった。 143 00:09:29,469 --> 00:09:35,141 ですが まさか 宰相様が 黒幕だったとは…。 144 00:09:35,141 --> 00:09:40,814 ということは おそらく 今朝 私を暗殺しようとした➨ 145 00:09:40,814 --> 00:09:44,017 あのメイドの裏にいるのは…》 146 00:09:53,159 --> 00:09:55,995 ガルッ…! 147 00:09:55,995 --> 00:09:58,665 (スカーレット)おすわり。 キャン! 148 00:09:58,665 --> 00:10:00,667 いけませんね。 149 00:10:00,667 --> 00:10:04,337 我が家のメイドたるもの 気を乱さず 無駄口を叩かず➨ 150 00:10:04,337 --> 00:10:07,006 足音を立てず そして➨ 151 00:10:07,006 --> 00:10:11,010 常に 主の期待に 応える者であれ ですわよ。 152 00:10:11,010 --> 00:10:14,013 (スカーレット)獣人族のナナカ。 ガルッ…! 153 00:10:14,013 --> 00:10:17,851 私は ただ あなたと お話をしに来たのです。 (うなり声) 154 00:10:17,851 --> 00:10:20,687 まだ じゃれつきたいというなら➨ 155 00:10:20,687 --> 00:10:23,857 せめて 人間の姿に なっていただけるかしら。 156 00:10:23,857 --> 00:10:27,160 それならば 思い切り 殴り飛ばせますから。 157 00:10:33,199 --> 00:10:35,535 あら あなた。 158 00:10:35,535 --> 00:10:38,204 男の子だったのですね。 159 00:10:38,204 --> 00:10:40,206 それが どうした? 160 00:10:40,206 --> 00:10:44,210 お前を殺す! そうすることしか 僕にはできない! 161 00:10:44,210 --> 00:10:46,713 《あれは 奴隷紋…。 162 00:10:46,713 --> 00:10:50,884 刻まれた者に契約者への 絶対服従を強いる術式…》 163 00:10:50,884 --> 00:10:54,387 それは あなたが 奴隷だから ですか? 164 00:10:54,387 --> 00:10:56,556 だったら なんだというんだ? 165 00:10:56,556 --> 00:10:58,558 もし 私があなたを解放できたら➨ 166 00:10:58,558 --> 00:11:01,661 雇い主のことを 洗いざらい吐いてもらえますか? 167 00:11:01,661 --> 00:11:04,831 フンッ やれるものなら 今すぐやってみろ! 168 00:11:04,831 --> 00:11:08,668 もしできたなら 何でも言うことを聞いてやる。 169 00:11:08,668 --> 00:11:11,337 契約成立ですわね。 170 00:11:11,337 --> 00:11:14,173 うわっ…! 171 00:11:14,173 --> 00:11:17,177 くっ…。 172 00:11:17,177 --> 00:11:19,679 乱暴にして ごめんなさいね。 173 00:11:19,679 --> 00:11:22,182 何をする気だ!? 174 00:11:22,182 --> 00:11:24,350 遡れ。 175 00:11:24,350 --> 00:11:31,024 ♬~ 176 00:11:31,024 --> 00:11:35,194 《人は 数多存在する 神様のどなたかに祝福されて➨ 177 00:11:35,194 --> 00:11:38,197 この世に生を受けます。 178 00:11:38,197 --> 00:11:42,702 ほとんどの人は 自分が どの神様から祝福されたのか➨ 179 00:11:42,702 --> 00:11:46,039 気づくことなく その一生を終えるもの。 180 00:11:46,039 --> 00:11:51,044 けれど 時折 自らが授かった祝福を自覚し➨ 181 00:11:51,044 --> 00:11:55,215 神々の力を 発現できる者が現れます。 182 00:11:55,215 --> 00:11:58,918 その力のことを 加護と呼ぶのです》 183 00:12:01,321 --> 00:12:03,323 うまくいったようですね。 184 00:12:03,323 --> 00:12:07,160 奴隷紋が消えた? 正確には消えたのではなく➨ 185 00:12:07,160 --> 00:12:10,830 元ある形に戻しただけですけどね。 186 00:12:10,830 --> 00:12:14,834 《時の神 クロノワの加護 遡行の力。 187 00:12:14,834 --> 00:12:19,505 これが 王家が私を この国に つなぎとめておきたい理由です。 188 00:12:19,505 --> 00:12:22,675 でも 実際には いろいろと制約があり➨ 189 00:12:22,675 --> 00:12:25,678 生命力を消費するので 短時間に使いすぎれば➨ 190 00:12:25,678 --> 00:12:28,014 死に至ります。 191 00:12:28,014 --> 00:12:32,018 舞踏会では アクセラレーションを 使ったせいで➨ 192 00:12:32,018 --> 00:12:34,320 意識を失ってしまいました》 193 00:12:37,357 --> 00:12:39,525 時間を遡る力? 194 00:12:39,525 --> 00:12:41,694 そんなものが存在するなん…。 195 00:12:41,694 --> 00:12:45,198 秘密ですからね。 もし言ったらお仕置きですよ? 196 00:12:45,198 --> 00:12:47,700 わかっている。 197 00:12:47,700 --> 00:12:50,203 助けられて 奴隷から 解放までしてもらったんだ。 198 00:12:50,203 --> 00:12:53,206 獣人族は 恩は 絶対忘れないし➨ 199 00:12:53,206 --> 00:12:55,875 秘密は必ず守る。 200 00:12:55,875 --> 00:12:58,211 では 話してくださるのですね。 201 00:12:58,211 --> 00:13:02,982 (ナナカ)僕の雇い主は ゴドウィン・ベネ・カーマインだ。 202 00:13:02,982 --> 00:13:05,151 やはり そうでしたか。 203 00:13:05,151 --> 00:13:08,988 我が息子ハイネを殴ったスカーレットを 八つ裂きにして殺せ➨ 204 00:13:08,988 --> 00:13:12,158 と指令された。 ハイネ? 205 00:13:12,158 --> 00:13:14,327 (ナナカ)舞踏会で お前が殴った貴族の1人で➨ 206 00:13:14,327 --> 00:13:18,498 第二王子カイルの 取り巻きだったやつだ。 207 00:13:18,498 --> 00:13:20,500 まぁ 気づきませんでしたわ。 208 00:13:20,500 --> 00:13:24,837 それから 僕が潜入していたのは お前を暗殺するためじゃない。 209 00:13:24,837 --> 00:13:28,841 ヴァンディミオン公爵家での 諜報活動が目的だった。 210 00:13:28,841 --> 00:13:32,011 ゴドウィンは 本当に狡猾な男だ。 211 00:13:32,011 --> 00:13:35,348 あらゆる 貴族の家に 僕のような諜報員を潜入させ➨ 212 00:13:35,348 --> 00:13:39,852 弱みを握り 奴隷を売買させたり➨ 213 00:13:39,852 --> 00:13:43,523 賄賂を受け取らせたりして 自分の陣営に取り込む。 214 00:13:43,523 --> 00:13:47,126 そうやって 思いどおりになる 人間を増やしているんだ。 215 00:13:49,195 --> 00:13:51,364 よし 決めました。 216 00:13:51,364 --> 00:13:54,033 ゴドウィン様を ぶっ飛ばしに参りましょう。 217 00:13:54,033 --> 00:13:56,536 はっ? 善は急げですわ。 218 00:13:56,536 --> 00:14:00,306 待て 待て! ゴドウィンは 常に 多くの護衛をそばに置いている! 219 00:14:00,306 --> 00:14:03,810 おとなしく お前の兄や 第一王子に任せたほうが…! 220 00:14:03,810 --> 00:14:05,812 それじゃあ 私が楽しめません。 221 00:14:05,812 --> 00:14:09,148 お兄様たちが ゴドウィン様を捕まえる前に➨ 222 00:14:09,148 --> 00:14:11,317 なんとしても ボコボコに殴らないと。 223 00:14:11,317 --> 00:14:14,320 なんなんだ お前の その殴ることへの執念は!? 224 00:14:14,320 --> 00:14:19,826 ムカついた方を殴る。 これは 淑女の嗜みですわ。 225 00:14:19,826 --> 00:14:25,665 そんな淑女がいてたまるか…。 はぁ…。 226 00:14:25,665 --> 00:14:29,001 ゴドウィンは 月に一度 奴隷オークションに姿を見せる。 227 00:14:29,001 --> 00:14:31,504 月に一度…。 228 00:14:31,504 --> 00:14:34,173 私 そんなに長い間➨ 229 00:14:34,173 --> 00:14:37,343 自分の衝動を 我慢できる自信がありませんわ。 230 00:14:37,343 --> 00:14:39,846 次のオークションは 1週間後だ。 231 00:14:39,846 --> 00:14:41,848 開催場所はわからないが➨ 232 00:14:41,848 --> 00:14:44,851 僕なら 奴隷商に 渡りをつけられるだろう。 233 00:14:44,851 --> 00:14:46,853 だから…。 234 00:14:46,853 --> 00:14:48,855 一緒に連れて行け。 235 00:14:50,857 --> 00:14:53,860 元雇い主を 裏切ることになりますよ。 236 00:14:53,860 --> 00:14:56,362 元より奴隷紋で 無理やり言うことを➨ 237 00:14:56,362 --> 00:14:59,031 聞かされていただけの関係だ。 238 00:14:59,031 --> 00:15:01,968 一族を騙し 奴隷にして 売りさばくような男に➨ 239 00:15:01,968 --> 00:15:06,305 復讐できるなら 喜んで裏切ろう。 240 00:15:06,305 --> 00:15:09,809 一人でやるつもりでしたが 気が変わりました。 241 00:15:11,978 --> 00:15:14,147 共に参りましょうか。 242 00:15:14,147 --> 00:15:16,549 王都グランヒルデへ。 243 00:15:29,996 --> 00:15:32,832 見てください ナナカ。 244 00:15:32,832 --> 00:15:35,168 先ほど 物売りの 子どもから金貨一枚で➨ 245 00:15:35,168 --> 00:15:37,670 ミスリルの鉱石を買いましたの。 246 00:15:37,670 --> 00:15:40,339 こんな くすんだ色 初めて見ましたわ。 247 00:15:40,339 --> 00:15:44,343 ただの石ころだ。 ぼったくられたんだよ。 248 00:15:44,343 --> 00:15:47,680 ところで なぜ あなたがご一緒なのですか? 249 00:15:47,680 --> 00:15:49,849 ジュリアス様。 250 00:15:49,849 --> 00:15:53,352 ゴドウィンとつながりのある奴隷商を 炙り出しに行くんだろ? 251 00:15:53,352 --> 00:15:57,523 そうですが ジュリアス様ならば もっと別方面から➨ 252 00:15:57,523 --> 00:15:59,959 ゴドウィン様を 追い詰めることができるのでは? 253 00:15:59,959 --> 00:16:02,795 社会勉強だ。 はい? 254 00:16:02,795 --> 00:16:06,632 学院を卒業したら 私は帝王学を極めるため➨ 255 00:16:06,632 --> 00:16:09,135 王宮に缶詰にされる。 256 00:16:09,135 --> 00:16:11,304 だから➨ 257 00:16:11,304 --> 00:16:15,475 自由に動けるうちに 自分で見ておきたかったのだ。 258 00:16:15,475 --> 00:16:18,978 この国の現状を。 259 00:16:18,978 --> 00:16:22,315 私は お飾りの王に なるつもりはない。 260 00:16:22,315 --> 00:16:26,986 やるからには徹底的に 私が理想とする国家を作り上げる。 261 00:16:26,986 --> 00:16:29,989 そのためにも 国の暗部に 触れようとしている➨ 262 00:16:29,989 --> 00:16:32,825 あなたたちに 同行する必要があった。 263 00:16:32,825 --> 00:16:34,827 それで 本音は? えっ? 264 00:16:34,827 --> 00:16:38,497 こんな おもしろそうなこと 一枚 噛まないでいられるか。 265 00:16:38,497 --> 00:16:43,169 あなたたちの話を偶然 小屋の外で 聞いたときには胸が躍ったぞ。 266 00:16:43,169 --> 00:16:45,838 《そんなことだろうと 思いましたわ…》 267 00:16:45,838 --> 00:16:49,342 ⚟おい お前ら! 268 00:16:49,342 --> 00:16:51,677 (スカーレット)この方々は…。 269 00:16:51,677 --> 00:16:53,679 うわさに聞く 悪漢という輩ですね。 270 00:16:53,679 --> 00:16:56,182 なぜ 嬉しそうなんだ。 271 00:16:56,182 --> 00:16:59,352 待て まだ殴るな 少し話をする。 272 00:16:59,352 --> 00:17:02,622 お話が通じるような方々とは 思えませんけれど。 273 00:17:02,622 --> 00:17:04,624 ぶっ…! 274 00:17:04,624 --> 00:17:07,793 仲介屋のジャンク という男を捜している。 275 00:17:07,793 --> 00:17:09,795 紹介してくれたら 礼ははずむぞ。 276 00:17:09,795 --> 00:17:12,131 ジャンク? 知らねえな。 277 00:17:12,131 --> 00:17:14,967 知っていたとしても 教えねえよ バーカ! 278 00:17:14,967 --> 00:17:17,970 礼なんざ 全部 ぶん取れば済む話だ。 279 00:17:17,970 --> 00:17:20,973 そこらのクズ石に金貨払った バカなお嬢様がいるって聞いて➨ 280 00:17:20,973 --> 00:17:25,311 来てみりゃ お付きが こんなチビと なよっちい男だけとか➨ 281 00:17:25,311 --> 00:17:27,313 おいしすぎるぜ! 282 00:17:27,313 --> 00:17:30,149 教えてくれた あのガキには感謝しなきゃな。 283 00:17:30,149 --> 00:17:33,819 そのガキ フクロにして 金貨まで パクったやつが よく言うぜ! 284 00:17:33,819 --> 00:17:36,322 下衆どもが…! (笑い声) 285 00:17:36,322 --> 00:17:38,824 勉強料だよ 勉強料。 286 00:17:38,824 --> 00:17:41,827 このスラムじゃ 弱いやつは 食い物にされるだけだ。 287 00:17:41,827 --> 00:17:43,829 あ? (石が破砕する音) 288 00:17:43,829 --> 00:17:49,335 《ああ… せっかく買ったミスリルが 粉々になってしまいましたね。 289 00:17:49,335 --> 00:17:53,005 これは また 買い直さなければなりませんわ》 290 00:17:53,005 --> 00:17:55,508 ほら おめえら さっさとやっちまうぞ! 291 00:17:55,508 --> 00:17:59,512 ガキはぶっ殺して そこの坊ちゃんと 女は生け捕りだ! 292 00:18:01,447 --> 00:18:03,449 (3人)ぐわっ…! 293 00:18:03,449 --> 00:18:07,453 身体強化 拳の味を 教えて差し上げますわ。 294 00:18:07,453 --> 00:18:11,457 もちろん 勉強料は きっちり支払ってくださいな。 295 00:18:11,457 --> 00:18:13,960 (スカーレット)クロノワの加護 アクセラレーション! 296 00:18:16,796 --> 00:18:20,132 がっ… ぐわ~っ! 297 00:18:20,132 --> 00:18:22,468 は… ちょっ 待っ…! 298 00:18:22,468 --> 00:18:25,972 ぐわ~っ! 299 00:18:25,972 --> 00:18:28,140 このアマ ぶっ殺してやる! 300 00:18:28,140 --> 00:18:30,142 んごっ…! 301 00:18:33,646 --> 00:18:35,982 ごめんあそばせ。 302 00:18:35,982 --> 00:18:39,285 私 足癖が悪いのよね! ぐおっ…! 303 00:18:43,155 --> 00:18:45,324 はぁ…。 304 00:18:45,324 --> 00:18:47,326 スカッとした。 305 00:18:47,326 --> 00:18:50,162 なっ… こいつ ただ者じゃねえ! 306 00:18:50,162 --> 00:18:53,833 銀髪 化け物じみた強さ…。 307 00:18:53,833 --> 00:18:56,502 無慈悲なまでに 容赦のない暴力に➨ 308 00:18:56,502 --> 00:18:58,671 凍えるような青い瞳! 309 00:18:58,671 --> 00:19:01,107 間違いねえ! こいつが➨ 310 00:19:01,107 --> 00:19:03,609 撲殺姫スカーレット! 311 00:19:03,609 --> 00:19:07,813 ププッ…! 312 00:19:09,782 --> 00:19:12,284 うわ… うわっ…。 313 00:19:12,284 --> 00:19:15,621 たしか あなたは弱い者は 食い物にされるだけと➨ 314 00:19:15,621 --> 00:19:17,623 おっしゃっていましたね。 315 00:19:17,623 --> 00:19:19,625 く 来るな! 316 00:19:19,625 --> 00:19:21,627 あなたの言葉どおりなら…。 317 00:19:21,627 --> 00:19:23,963 ぐっ…! 私より弱いあなたは➨ 318 00:19:23,963 --> 00:19:26,465 私に どんな ひどいことをされても➨ 319 00:19:26,465 --> 00:19:28,467 仕方ないということになりますね。 320 00:19:28,467 --> 00:19:33,305 ガキから取ったカネなら返す! だ… だから 許してくれ! 321 00:19:33,305 --> 00:19:35,975 そうやって許しを乞うた人を➨ 322 00:19:35,975 --> 00:19:39,078 あなたは 今まで 一人だって 許してあげたのですか? 323 00:19:41,147 --> 00:19:43,482 他人を踏みにじるなら➨ 324 00:19:43,482 --> 00:19:46,485 他人に踏みにじられる 覚悟もしてしかるべきです! 325 00:19:46,485 --> 00:19:49,155 待て! 仲介屋のジャンク! 326 00:19:49,155 --> 00:19:52,658 そいつなら この先にある 酒場で匿われてる! 327 00:19:52,658 --> 00:19:55,828 教えてくださり感謝いたします。 328 00:19:55,828 --> 00:19:57,997 はぁ…。 329 00:19:57,997 --> 00:20:00,332 ぐはっ…! 330 00:20:00,332 --> 00:20:02,334 (拍手) 331 00:20:02,334 --> 00:20:04,837 そこの金髪の殿方は➨ 332 00:20:04,837 --> 00:20:08,841 私が戦っている間 何をしていらっしゃったのかしら。 333 00:20:08,841 --> 00:20:11,677 一応 いつでも援護できるように 様子は見ていたが➨ 334 00:20:11,677 --> 00:20:14,513 手を出してもよかったのか? 335 00:20:14,513 --> 00:20:18,350 ダメです。 だろう? 336 00:20:18,350 --> 00:20:21,520 今 自分がどんな顔をしているか わかっているか? 337 00:20:21,520 --> 00:20:24,356 殴り足りないという仏頂面だ。 338 00:20:24,356 --> 00:20:28,527 そんな顔しておりません。 339 00:20:28,527 --> 00:20:33,032 スカーレット 自分を偽らなくていい。 340 00:20:33,032 --> 00:20:36,035 なぜなら 今のままのあなたが➨ 341 00:20:36,035 --> 00:20:38,137 最高に おもしろいからな。 342 00:20:40,206 --> 00:20:43,042 さて ジャンクとかいう男。 343 00:20:43,042 --> 00:20:46,545 そいつの口を割る役目は 私に任せてもらおうか。 344 00:20:46,545 --> 00:20:50,049 は? もともと ゴドウィンの手下だった➨ 345 00:20:50,049 --> 00:20:52,218 ナナカは顔が割れている 可能性がある。 346 00:20:52,218 --> 00:20:56,722 万が一のことも考えて ここは 私が行くべきだ。 347 00:20:56,722 --> 00:21:00,159 安心しろ 私は そこの 貴婦人と違って➨ 348 00:21:00,159 --> 00:21:02,561 一切暴力は振るわない。 349 00:21:11,003 --> 00:21:13,506 待たせたな。 350 00:21:13,506 --> 00:21:15,508 奴隷商の名前と居所がわかったぞ。 351 00:21:15,508 --> 00:21:17,510 どうやって ジャンクを 吐かせたのですか? 352 00:21:17,510 --> 00:21:20,012 腕を折ったのですか? それとも 足を? 353 00:21:20,012 --> 00:21:22,014 どこも折ってなどいない。 354 00:21:22,014 --> 00:21:24,016 少々 揺さぶりをかけただけだ。 355 00:21:24,016 --> 00:21:28,187 お前が顧客の情報を 別の業者に横流ししているのは➨ 356 00:21:28,187 --> 00:21:30,689 わかっているぞ とな。 357 00:21:30,689 --> 00:21:32,691 そんな情報をつかんでいたのか。 358 00:21:32,691 --> 00:21:37,029 よくもまぁ そのようなデマカセで 言いくるめられたものですわね。 359 00:21:37,029 --> 00:21:39,331 えっ? 360 00:21:42,368 --> 00:21:46,038 ジュリアス様には詐欺師の 才能がおありなのでは? 361 00:21:46,038 --> 00:21:49,208 私に持ちえない才能があると 思っていたとは➨ 362 00:21:49,208 --> 00:21:52,044 ずいぶんと 過小評価されているようだな。 363 00:21:52,044 --> 00:21:57,049 少なくとも 人を労る才能は 欠如しておられますわね。 364 00:21:57,049 --> 00:21:59,985 (スカーレット)さて 次は…。 365 00:21:59,985 --> 00:22:02,788 どうやって 奴隷オークションに潜入するか…。 366 00:22:05,491 --> 00:22:08,994 それについてだが僕に考えがある。