1 00:00:35,202 --> 00:00:39,873 (話し声) 2 00:00:39,873 --> 00:00:44,211 (スカーレット)今 なんと おっしゃいましたか? カイル様。 3 00:00:44,211 --> 00:00:47,881 (カイル)何度でも言ってやるとも。 スカーレット・エル・ヴァンディミオン。 4 00:00:47,881 --> 00:00:52,719 今 この瞬間をもって 貴様との婚約を破棄させてもらう。 5 00:00:52,719 --> 00:00:55,389 俺は ここにいる女性➨ 6 00:00:55,389 --> 00:00:59,226 テレネッツァ・ホプキンス男爵令嬢と 新たに婚約を交わし➨ 7 00:00:59,226 --> 00:01:02,062 妻として 迎え入れることを宣言する! 8 00:01:02,062 --> 00:01:04,064 えっ? 美男美女同士➨ 9 00:01:04,064 --> 00:01:06,233 お似合いのお二人ね。 10 00:01:06,233 --> 00:01:09,403 お二人の輝かしい未来に幸あれ! 11 00:01:09,403 --> 00:01:12,739 (テレネッツァ)カイル様の 新しい婚約者となって➨ 12 00:01:12,739 --> 00:01:17,911 愛を育み 末永く 幸せな夫婦になると誓いますわ。 13 00:01:17,911 --> 00:01:23,250 おお テレネッツァよ! お前はなんと 甲斐甲斐しく可愛らしい女なのだ。 14 00:01:23,250 --> 00:01:26,587 そこにいる無表情女とは 大違いだな。 15 00:01:26,587 --> 00:01:28,922 今日に至るまでの17年間➨ 16 00:01:28,922 --> 00:01:31,758 貴様のような つまらぬバカな女と➨ 17 00:01:31,758 --> 00:01:34,194 建前だけでも 婚約者同士だったことは➨ 18 00:01:34,194 --> 00:01:38,198 俺の輝かしい人生における 最大の汚点だ。 19 00:01:38,198 --> 00:01:44,538 恐れながら 私とカイル様の婚約は 王家とヴァンディミオン公爵家の間で➨ 20 00:01:44,538 --> 00:01:47,874 私たちが生まれる前から 交わされていたものです。 21 00:01:47,874 --> 00:01:50,877 それをカイル様の一存で 勝手に破棄できると➨ 22 00:01:50,877 --> 00:01:52,879 本気でお思いですか? 23 00:01:52,879 --> 00:01:57,551 破棄できるとも。 さんざん罪を 犯してきた貴様との婚約などな。 24 00:01:57,551 --> 00:02:00,887 罪? (カイル)すべて彼女から聞いたぞ。 25 00:02:00,887 --> 00:02:04,558 我が寵愛を一身に受ける テレネッツァに嫉妬し➨ 26 00:02:04,558 --> 00:02:07,894 貴様が学院内で数々の 陰湿な嫌がらせをしていたことを。 27 00:02:07,894 --> 00:02:09,896 うっ うっ…。 28 00:02:09,896 --> 00:02:12,232 (スカーレット)まったく 身に覚えがないのですが。 29 00:02:12,232 --> 00:02:14,735 それと そこにいらっしゃる テレネッツァさんとは➨ 30 00:02:14,735 --> 00:02:16,737 今日が初対面ですわ。 31 00:02:16,737 --> 00:02:18,739 なっ!? もしや貴様➨ 32 00:02:18,739 --> 00:02:23,243 己が特別科でテレネッツァが一般科 ということだけで差別する気か!? 33 00:02:23,243 --> 00:02:27,247 この差別主義者め 恥を知れ! (ざわめき) 34 00:02:27,247 --> 00:02:31,251 都合が悪くなったとみるや だんまりを決め込むか? 35 00:02:31,251 --> 00:02:35,522 いいだろう。 貴様の悪行の数々を 告発してやる。 36 00:02:35,522 --> 00:02:39,860 彼女のノートに落書き お手洗いに 閉じ込め悪い噂を流し➨ 37 00:02:39,860 --> 00:02:43,363 更には彼女を階段から 突き落としたというではないか! 38 00:02:43,363 --> 00:02:45,365 うふっ。 39 00:02:45,365 --> 00:02:48,869 もう 結構です。 罪を認めるんだな? 40 00:02:48,869 --> 00:02:53,540 解釈はご自由に。 婚約破棄の件も承りました。 41 00:02:53,540 --> 00:02:57,711 開き直りとは 性根の腐った 貴様らしい振る舞いだな。 42 00:02:57,711 --> 00:02:59,880 貴様のような女のことを➨ 43 00:02:59,880 --> 00:03:03,383 歌劇や物語では 悪役令嬢と呼ぶらしいぞ。 44 00:03:03,383 --> 00:03:06,386 《悪役令嬢 ですか》 45 00:03:06,386 --> 00:03:08,388 ば~か。 46 00:03:08,388 --> 00:03:11,558 《ならば もう我慢しませんわ》 47 00:03:11,558 --> 00:03:14,895 カイル様 この場を去る前に➨ 48 00:03:14,895 --> 00:03:18,398 最後にひとつだけ お願いしてもよろしいでしょうか。 49 00:03:18,398 --> 00:03:20,567 いいわけがないだろうが この罪人…。 50 00:03:20,567 --> 00:03:23,737 まあまあ カイル様。 最後と言っているのだし➨ 51 00:03:23,737 --> 00:03:25,739 いいんじゃありませんか? 52 00:03:25,739 --> 00:03:28,575 お前は なんと慈愛に溢れる女なのだ! 53 00:03:28,575 --> 00:03:31,912 しかたあるまい。 貴様! 願いとはなんだ? 54 00:03:31,912 --> 00:03:33,847 感謝いたしますわ。 55 00:03:33,847 --> 00:03:36,349 金か? 宝石か? それとも…。 56 00:03:36,349 --> 00:03:38,752 では…。 57 00:03:46,693 --> 00:03:49,696 私の最後のお願いです。 58 00:03:49,696 --> 00:03:53,200 そこのクソアマを ブッ飛ばしてもよろしいですか? 59 00:03:53,200 --> 00:03:55,202 (2人)は? 60 00:03:55,202 --> 00:03:57,204 貴様 何を言って…。 61 00:05:52,185 --> 00:05:57,357 <スカーレット:さて 皆様。 私 スカーレット・エル・ヴァンディミオンが➨ 62 00:05:57,357 --> 00:06:00,694 このたび感情を爆発させた理由。 63 00:06:00,694 --> 00:06:05,699 それは テレネッツァさんとバカ王子に 腹を立てたからなのですが…。 64 00:06:05,699 --> 00:06:08,368 私の怒りの度合いを伝えるには➨ 65 00:06:08,368 --> 00:06:13,206 過去に遡る必要があります。 66 00:06:13,206 --> 00:06:18,211 私は子どもの頃から とにかく 人を殴るのが好きでした> 67 00:06:18,211 --> 00:06:21,715 ((レオナルド:スカーレット。 はい。 レオナルドお兄様。 68 00:06:21,715 --> 00:06:24,885 アレクシア家の子息を ボコボコにした事件から➨ 69 00:06:24,885 --> 00:06:26,887 1週間も経っていないのに➨ 70 00:06:26,887 --> 00:06:29,389 どうしてまた 暴力を振るったのだ? 71 00:06:29,389 --> 00:06:33,827 今回は平民の子を助けたことに なったからよかったものの。 72 00:06:33,827 --> 00:06:39,165 お兄様 私だって 無差別に誰かを 殴っているわけではありませんわ。 73 00:06:39,165 --> 00:06:41,167 これには ちゃんと理由があるのです。 74 00:06:41,167 --> 00:06:43,169 理由? 75 00:06:43,169 --> 00:06:45,672 世のため人のため ですわ。 76 00:06:45,672 --> 00:06:50,010 妹よ。 事件の場に 駆けつけた私が見たのは➨ 77 00:06:50,010 --> 00:06:54,514 返り血を浴びながら満面の笑みを 浮かべているお前の姿だ。 78 00:06:54,514 --> 00:06:56,516 どう見ても楽しんでいただろう! 79 00:06:56,516 --> 00:06:58,518 あら。 80 00:06:58,518 --> 00:07:03,823 はぁ… 来週の夜会で お前もやっと社交界の一員になる。 81 00:07:05,859 --> 00:07:10,196 これからは暴力沙汰はやめて 淑女らしく振る舞うのだぞ。 82 00:07:10,196 --> 00:07:12,198 はい。 83 00:07:12,198 --> 00:07:19,706 (話し声) 84 00:07:19,706 --> 00:07:21,708 (カイル)お前がスカーレットか。 85 00:07:21,708 --> 00:07:24,711 ん? 86 00:07:24,711 --> 00:07:30,884 はい。 私がヴァンディミオン公爵家の娘 スカーレット・エル・ヴァンディミオンですわ。 87 00:07:30,884 --> 00:07:33,820 お前 バカだろ。 えっ? 88 00:07:33,820 --> 00:07:37,657 俺は スカーレットかって聞いたんだ。 返事は 「はい」でいいんだよ。 89 00:07:37,657 --> 00:07:42,162 誰も自己紹介しろなんて 言ってないだろうが バカ者め。 90 00:07:42,162 --> 00:07:46,166 お前 今日から俺の付き人な。 はぁ?)) 91 00:07:46,166 --> 00:07:50,337 < これが私とカイル・フォン・パリスタン殿下。 92 00:07:50,337 --> 00:07:52,672 我が国の第二王子にして➨ 93 00:07:52,672 --> 00:07:56,176 私の婚約者でもあるお方との 出会い。 94 00:07:56,176 --> 00:07:59,179 そして 地獄の日々の始まりでした。 95 00:07:59,179 --> 00:08:01,181 カイル様は ありとあらゆる➨ 96 00:08:01,181 --> 00:08:06,186 地味な嫌がらせをしてくるように なったのです> 97 00:08:06,186 --> 00:08:11,191 ((お父様 これはあんまりな 仕打ちなのではないですか? 98 00:08:11,191 --> 00:08:13,860 (ヴァンディミオン)すまない スカーレット。 99 00:08:13,860 --> 00:08:19,532 だが この婚約は王家とのもので 何があっても破棄できんのだ)) 100 00:08:19,532 --> 00:08:24,237 <私は耐えて 耐えて 耐え 我慢し続けました> 101 00:08:26,706 --> 00:08:29,709 < そして 時は流れ…。 102 00:08:29,709 --> 00:08:35,982 私は15歳となり 王立貴族学院に 入学いたしました> 103 00:08:35,982 --> 00:08:39,819 ((スカーレット様 今日もクールで美しい。 104 00:08:39,819 --> 00:08:43,156 前回の能力測定試験も トップだったのよね。 105 00:08:43,156 --> 00:08:47,494 当たり前じゃない! 文武両道 特別科の誇り➨ 106 00:08:47,494 --> 00:08:49,496 氷の薔薇だもの! 107 00:08:49,496 --> 00:08:52,332 (カイル)おい スカーレット! 108 00:08:52,332 --> 00:08:56,669 婚約者として学院でも 俺を支えるよう ヴァンディミオン公爵に➨ 109 00:08:56,669 --> 00:09:01,674 命じられたらしいな。 ならば 今日から貴様は俺の奴隷だな!)) 110 00:09:01,674 --> 00:09:05,845 < この頃の私は カイル様に何をされようが➨ 111 00:09:05,845 --> 00:09:10,683 まったく動じない鋼鉄の精神を 身につけておりました> 112 00:09:10,683 --> 00:09:14,187 (昼休みのチャイム) 113 00:09:14,187 --> 00:09:17,524 ((エンヴィ:スカーレット様 お昼は どうなさるの? 114 00:09:17,524 --> 00:09:20,026 そうね 私は…。 (カイル)スカーレット! 115 00:09:20,026 --> 00:09:26,199 貴様! 俺の昼食も買いに行かず こんなところで何をやっている!? 116 00:09:26,199 --> 00:09:29,202 わかりました。 今すぐ買ってまいります。 117 00:09:29,202 --> 00:09:32,539 俺を待たせておきながら 謝罪のひとつもなしか!? 118 00:09:32,539 --> 00:09:35,475 申し訳ございませんでした。 以後 気をつけます。 119 00:09:35,475 --> 00:09:38,311 それで謝っているつもりか!? 120 00:09:38,311 --> 00:09:40,980 バカにしおって! 仕置きしてやる! 121 00:09:40,980 --> 00:09:42,982 (ローザ)カイル様 おやめください! 122 00:09:42,982 --> 00:09:47,487 なんだ貴様ら。 この俺に逆らうつもりか? 123 00:09:47,487 --> 00:09:52,158 私なら大丈夫ですから 2人とも どうかお気になさらずに。 124 00:09:52,158 --> 00:09:54,160 (エンヴィ)ですが スカーレット様。 125 00:09:54,160 --> 00:09:57,997 お前ら! こいつらが 教師に告げ口しないか見張ってろ。 126 00:09:57,997 --> 00:09:59,999 (2人)はっ! シグルド 来い! 127 00:09:59,999 --> 00:10:02,001 (シグルド)はっ。 128 00:10:04,671 --> 00:10:08,675 最近 少し成績がいいからと 調子に乗っているそうだな。 129 00:10:08,675 --> 00:10:12,011 クッソ! なぜ こいつみたいなバカが特別科で➨ 130 00:10:12,011 --> 00:10:14,347 俺が一般科に 落とされなければならない!? 131 00:10:14,347 --> 00:10:18,518 《なるほど。 だから今日は 一段と機嫌が悪いのですね》 132 00:10:18,518 --> 00:10:21,187 今 内心 俺のことをバカにしただろう! 133 00:10:21,187 --> 00:10:23,189 いえ 私は何も。 134 00:10:23,189 --> 00:10:27,360 俺にそんな態度を とっていられるのも今のうちだ。 135 00:10:27,360 --> 00:10:30,864 前から気に入らなかった その銀髪。 あぁ。 136 00:10:30,864 --> 00:10:34,367 それを切り取り 一般科への 土産に持っていってやる。 137 00:10:34,367 --> 00:10:38,371 (スカーレット)やめてください。 でないと お父様に言いつけます。 138 00:10:38,371 --> 00:10:42,208 婚約の話が 白紙に戻るかもしれませんよ。 139 00:10:42,208 --> 00:10:46,713 ヴァンディミオン公爵など 所詮 我が父上の犬にすぎぬ! 140 00:10:46,713 --> 00:10:50,216 俺が認めぬ限り 婚約は白紙になどならん! 141 00:10:50,216 --> 00:10:53,720 貴様は一生 俺の奴隷として生きるんだ! 142 00:10:53,720 --> 00:10:57,724 《こうなっては もう 我慢などと言ってられません》 143 00:10:57,724 --> 00:11:01,895 (ジュリアス)痴話喧嘩なら 別の場所でやってくれないか。 144 00:11:01,895 --> 00:11:06,232 だ… 誰だ!? (ジュリアス)おちおち昼寝もできん。 145 00:11:06,232 --> 00:11:11,738 《スカーレット:あれは… 第一王子 ジュリアス・フォン・パリスタン様》 146 00:11:11,738 --> 00:11:16,409 なんだ 誰かと思えば 我が愚弟ではないか。 147 00:11:16,409 --> 00:11:19,245 そのように下らないことばかり しているから➨ 148 00:11:19,245 --> 00:11:22,248 一般科に落とされるのだぞ 愚か者め。 149 00:11:22,248 --> 00:11:25,084 だっ 黙れ! そうやって いつもいつも貴様は➨ 150 00:11:25,084 --> 00:11:27,086 俺のことを見下して! 151 00:11:27,086 --> 00:11:29,756 図星をさされて すぐに声を荒げる。 152 00:11:29,756 --> 00:11:32,425 そういうところが 愚かだと言っているのだ。 153 00:11:32,425 --> 00:11:34,360 この短剣が見えないのか! いい加減に学べ。 154 00:11:34,360 --> 00:11:38,698 確か あなたはヴァンディミオン公爵家の ご令嬢だったか。 155 00:11:38,698 --> 00:11:42,202 弟が迷惑をかけたな。 すまなかった。 156 00:11:42,202 --> 00:11:46,206 いえ いつものことですので。 157 00:11:46,206 --> 00:11:48,708 いつも とは? 158 00:11:48,708 --> 00:11:52,378 我が愚弟が 自分の婚約者に対して➨ 159 00:11:52,378 --> 00:11:55,381 子どもじみたちょっかいを かけているとは聞いていたが。 160 00:11:55,381 --> 00:11:58,718 まさか あなたは 短剣で脅されるような行為を➨ 161 00:11:58,718 --> 00:12:03,222 日常的に受けているというのか? 私の口からはなんとも。 162 00:12:03,222 --> 00:12:07,226 どうなんだ カイル。 事と次第に よっては ただでは済まんぞ。 163 00:12:07,226 --> 00:12:11,231 おっ 俺は悪くない! 全部 その女が悪いんだ! 164 00:12:11,231 --> 00:12:14,234 俺の婚約者のくせに 俺を敬わないから! 165 00:12:14,234 --> 00:12:16,236 シグルド どこにいる! 166 00:12:16,236 --> 00:12:20,073 (シグルド)はっ ここに。 ジュリアスをここから排除せよ! 167 00:12:20,073 --> 00:12:22,909 カイル様 その命令は聞けません。 168 00:12:22,909 --> 00:12:26,412 なぜだ! 俺の言うことが 聞けないというのか!? 169 00:12:26,412 --> 00:12:30,583 ジュリアス様はカイル様と同じく 王家の血を引くお方です。 170 00:12:30,583 --> 00:12:33,686 カイル様のお言葉に従いたいのは やまやまですが➨ 171 00:12:33,686 --> 00:12:37,357 ジュリアス様にもまた 俺は逆らうことができません。 172 00:12:37,357 --> 00:12:39,692 くうっ! ふんっ! 173 00:12:39,692 --> 00:12:41,694 覚えていろ! 174 00:12:43,696 --> 00:12:48,201 《明日からまた 面倒なことになりそうですね》 175 00:12:48,201 --> 00:12:51,204 助けていただき ありがとうございました。 176 00:12:51,204 --> 00:12:53,206 ジュリアス様。 177 00:12:53,206 --> 00:12:56,376 助かったのは 果たして どちらのほうだったのかな? 178 00:12:56,376 --> 00:13:00,213 《このお方 私がカイル様を 殴ろうとしていたことに➨ 179 00:13:00,213 --> 00:13:02,215 気付いていましたね》 180 00:13:02,215 --> 00:13:06,719 ところで ジュリアス様は なぜ木の上に いらっしゃったのですか? 181 00:13:06,719 --> 00:13:11,724 読書だ。 昼休みに教室にいると つまらんおべっかを言いに➨ 182 00:13:11,724 --> 00:13:13,726 擦り寄ってくる輩が うるさいからな。 183 00:13:13,726 --> 00:13:19,565 《今のセリフ あなたの派閥の方々に ぜひ聞かせてあげたいですね。 184 00:13:19,565 --> 00:13:23,236 パリスタン王国には 2人の王子がいます。 185 00:13:23,236 --> 00:13:26,739 正妃の息子である第一王子 ジュリアス様が➨ 186 00:13:26,739 --> 00:13:30,743 次期国王になる予定でしたが 不正を決して許さない➨ 187 00:13:30,743 --> 00:13:34,180 ジュリアス様の姿勢に 一部の悪徳貴族たちは➨ 188 00:13:34,180 --> 00:13:38,351 自分たちの権益が 脅かされると感じたらしく➨ 189 00:13:38,351 --> 00:13:40,353 愚かな第二王子 カイル様を➨ 190 00:13:40,353 --> 00:13:44,190 次期国王に 祭り上げようとしているのです。 191 00:13:44,190 --> 00:13:48,194 そのおかげで 学院でも毎日派閥争い。 192 00:13:48,194 --> 00:13:51,197 私は関わりたくありませんわ》 193 00:13:51,197 --> 00:13:54,867 だが これからは教室で過ごすのも 悪くなさそうだ。 194 00:13:54,867 --> 00:13:59,872 面白いものを見つけたからな。 はあ 面白いものですか? 195 00:13:59,872 --> 00:14:05,211 ああ。 本なんかよりも ずっと面白そうなものをな。 196 00:14:05,211 --> 00:14:15,221 ♬~ 197 00:14:15,221 --> 00:14:18,057 んっ。 198 00:14:18,057 --> 00:14:22,228 おい 能力測定試験の結果 見たか? 199 00:14:22,228 --> 00:14:25,398 えっ ウソだろ? まさか…。 200 00:14:25,398 --> 00:14:28,234 (エンヴィ)ジュリアス・フォン・パリスタン。 201 00:14:28,234 --> 00:14:32,405 ジュリアス様が… 1位? 主要3科目の1位は➨ 202 00:14:32,405 --> 00:14:35,174 ずっと スカーレット様が 独占していたのに。 203 00:14:35,174 --> 00:14:38,177 全科目 満点ですって? 204 00:14:38,177 --> 00:14:42,682 《剣術と魔法の試験では 99点までは取れても➨ 205 00:14:42,682 --> 00:14:47,186 なかなか満点には届きません。 試験官を倒したとしても➨ 206 00:14:47,186 --> 00:14:49,355 剣筋が 気に入らないと言われたり➨ 207 00:14:49,355 --> 00:14:52,358 魔法式の構築が 甘いと言われたりするなど➨ 208 00:14:52,358 --> 00:14:55,695 彼らの好みに 左右されるものだからです。 209 00:14:55,695 --> 00:14:59,699 私が取れなかった満点を ジュリアス様は手に入れました》 210 00:14:59,699 --> 00:15:02,201 スカーレット。 211 00:15:02,201 --> 00:15:06,873 ご機嫌よう ジュリアス様。 学年首位おめでとうございます。 212 00:15:06,873 --> 00:15:11,277 満点で1位を取るのって 案外チョロいな。 213 00:15:13,212 --> 00:15:15,214 (殴る音) 214 00:15:18,217 --> 00:15:22,889 《これは 私への挑戦と 受け取っていいのですよね? 215 00:15:22,889 --> 00:15:27,293 やられたら 10倍にしてやり返すまで》 216 00:15:30,229 --> 00:15:33,666 おい 能力測定試験の結果 見たか? 217 00:15:33,666 --> 00:15:35,835 えっ ウソだろ! まさか…。 218 00:15:35,835 --> 00:15:40,173 (ローザ)スカーレット様が 学年首位を奪還しましたわ。 219 00:15:40,173 --> 00:15:44,343 やあ スカーレット。 ご機嫌よう ジュリアス様。 220 00:15:44,343 --> 00:15:47,180 学年首位 おめでとう。 221 00:15:47,180 --> 00:15:51,851 放課後 皆に隠れて一心不乱に 剣を振るうお前の姿は➨ 222 00:15:51,851 --> 00:15:54,020 見物だったぞ。 223 00:15:54,020 --> 00:15:57,023 うっ! (2人)まあ! 224 00:15:57,023 --> 00:16:00,193 もしかして お二人は そういう関係ですの? 225 00:16:00,193 --> 00:16:03,529 断じて違いますわ。 でも 今回の試験➨ 226 00:16:03,529 --> 00:16:09,202 スカーレット様の喜ぶお顔が見たくて ジュリアス様は わざと手を抜かれたと。 227 00:16:09,202 --> 00:16:11,871 そう学院内で 噂になっているんですよ。 228 00:16:11,871 --> 00:16:15,208 《ジュリアス様の手口は もうわかりました。 229 00:16:15,208 --> 00:16:18,711 二度と あのお方の挑発に 乗るもんですか》 230 00:16:18,711 --> 00:16:24,217 おはよう スカーレット。 気持ちのいい朝だな。 231 00:16:24,217 --> 00:16:28,020 こんにちは スカーレット。 いい陽気だな。 232 00:16:30,056 --> 00:16:34,160 こんばんは スカーレット。 綺麗な夕日だな。 233 00:16:34,160 --> 00:16:37,163 あの ジュリアス様。 なんだ? 234 00:16:37,163 --> 00:16:41,667 どうしていつも 私のいる場所に 現れるのでしょう。 235 00:16:41,667 --> 00:16:44,504 どうしてだろうな。 偶然としか言えんが。 236 00:16:44,504 --> 00:16:46,505 《絶対わざとですよね?》 237 00:16:46,505 --> 00:16:48,508 ぷっ! は? 238 00:16:48,508 --> 00:16:54,514 ククク… いや 氷の薔薇が 百面相をしているのが面白くてな。 239 00:16:54,514 --> 00:16:57,683 自分では無表情を装っている つもりかもしれないが➨ 240 00:16:57,683 --> 00:16:59,685 観察していてわかったぞ。 241 00:16:59,685 --> 00:17:03,523 実は考えていることが すべて顔に出るタイプだろう。 242 00:17:03,523 --> 00:17:05,858 失礼なお方。 243 00:17:05,858 --> 00:17:09,695 では私が今 何を 考えているかわかりますか? 244 00:17:09,695 --> 00:17:15,701 「腹黒王子め さっさとどっかに 消え失せなさい」だろう? 245 00:17:15,701 --> 00:17:20,706 《百面相? カイル様の嫌がらせに 耐えると決めたとき➨ 246 00:17:20,706 --> 00:17:25,544 私の表情筋は 完全に死んだはずなのに》 247 00:17:25,544 --> 00:17:27,546 最近カイルとは うまくやっているか? 248 00:17:27,546 --> 00:17:31,551 最近は 顔を合わせてすらいませんわ。 249 00:17:31,551 --> 00:17:36,489 カイル様が一般科に落とされて 接点がほとんどなくなりましたし。 250 00:17:36,489 --> 00:17:38,491 それはよかった。 251 00:17:38,491 --> 00:17:42,662 《そういえば ジュリアス様に助けていただいた日➨ 252 00:17:42,662 --> 00:17:46,332 カイル様は 「覚えていろ」と 恨みがましく言っておりました。 253 00:17:46,332 --> 00:17:49,168 なのに…。 254 00:17:49,168 --> 00:17:53,172 まさか ジュリアス様が ちょっかいをかけてくるのは➨ 255 00:17:53,172 --> 00:17:57,009 私からカイル様を遠ざけるため?》 256 00:17:57,009 --> 00:18:01,180 ほら また顔に出ているぞ。 257 00:18:01,180 --> 00:18:04,684 お前の銀髪は とても美しい。 258 00:18:04,684 --> 00:18:08,688 これが愚か者の愚かな行いで 失われるなど➨ 259 00:18:08,688 --> 00:18:11,190 この私が許さない。 260 00:18:11,190 --> 00:18:14,193 あの ジュリアス様。 261 00:18:14,193 --> 00:18:19,198 (ジュリアス)それに お前は 私が今まで見てきた中でも➨ 262 00:18:19,198 --> 00:18:21,701 最も面白い➨ 263 00:18:21,701 --> 00:18:24,870 珍獣だからな。 はい? 264 00:18:24,870 --> 00:18:27,707 これほど 観察し甲斐がある生き物など➨ 265 00:18:27,707 --> 00:18:29,709 そうそうお目にかかれん。 266 00:18:29,709 --> 00:18:33,145 そうだ 私の手作りの 珍獣ノートを見るか? 267 00:18:33,145 --> 00:18:36,649 こんなに価値のあるものを カイルにくれてやるなど➨ 268 00:18:36,649 --> 00:18:39,151 宝の持ち腐れもいいところだ。 269 00:18:39,151 --> 00:18:42,655 どうだ いっそ 私の婚約者にならぬか? 270 00:18:42,655 --> 00:18:45,324 今よりもいい待遇を約束するぞ? 271 00:18:45,324 --> 00:18:50,162 謹んでお断り申し上げますわ ジュリアス様)) 272 00:18:50,162 --> 00:18:56,168 < こうして私は 怒りとストレスを これでもかというほど溜め込み➨ 273 00:18:56,168 --> 00:19:01,674 2人の王子をぶん殴る日を ずっと夢見ていました> 274 00:19:01,674 --> 00:19:03,676 (貴族たち)おぉ! 275 00:19:03,676 --> 00:19:06,846 < そして今 溜まりに溜まったそれらは➨ 276 00:19:06,846 --> 00:19:09,348 テレネッツァさんという火種によって➨ 277 00:19:09,348 --> 00:19:12,251 ついに 爆発することになったのでした> 278 00:19:14,186 --> 00:19:18,691 ぎゃあっ!? あっ あぁ…。 279 00:19:18,691 --> 00:19:20,693 がぁっ…。 280 00:19:20,693 --> 00:19:22,695 おぉ! 281 00:19:22,695 --> 00:19:25,698 (3人)うっ うっ…。 282 00:19:25,698 --> 00:19:29,702 き… 貴様! 何をしている!? 283 00:19:29,702 --> 00:19:32,371 (スカーレット)謂われなきことばかりで 腹が立ち➨ 284 00:19:32,371 --> 00:19:36,475 ぶん殴ったのですけれど 何か? ひぃっ! 285 00:19:36,475 --> 00:19:40,980 もちろん この場にお集まりに なった第二王子派の皆様にも➨ 286 00:19:40,980 --> 00:19:44,150 どうしようもないほど 腹が立っておりますわ。 287 00:19:44,150 --> 00:19:49,488 《今までカイル様の婚約者として 王家に嫁ぐ身として➨ 288 00:19:49,488 --> 00:19:53,159 カイル様や その取り巻きである 悪徳貴族たちの理不尽に➨ 289 00:19:53,159 --> 00:19:55,161 耐え続けてきたのに➨ 290 00:19:55,161 --> 00:19:57,830 よくも ふざけた婚約破棄に加担して➨ 291 00:19:57,830 --> 00:20:01,667 私のこれまでの苦行を 台無しにしてくれましたね》 292 00:20:01,667 --> 00:20:03,669 だから…。 293 00:20:03,669 --> 00:20:08,340 全員 ブッ飛ばしても構いませんわね? 294 00:20:08,340 --> 00:20:11,177 調子に乗るのも大概にしろ小娘! 295 00:20:11,177 --> 00:20:14,180 おい 近衛兵! こいつをひっ捕らえよ! 296 00:20:14,180 --> 00:20:18,784 微睡みよ。 彼の者たちを 安らかな眠りへ誘いたまえ。 297 00:20:21,353 --> 00:20:26,859 この人数を一瞬で眠らせた!? なんという規格外な魔力だ。 298 00:20:26,859 --> 00:20:30,196 だ… 誰か戦える者はおらんのか? 299 00:20:30,196 --> 00:20:32,865 こやつを倒した者には 私の娘を嫁に…。 300 00:20:32,865 --> 00:20:34,867 へぶっ! 301 00:20:37,703 --> 00:20:41,040 私を守れ! 私は妻をくれてやる! 302 00:20:41,040 --> 00:20:43,209 だから あの女を近づけるな… ぐぅ! 303 00:20:43,209 --> 00:20:45,211 誰か私を守るのだ! 304 00:20:45,211 --> 00:20:48,380 さすれば私が所有する奴隷を 1ダースくれてやるぞ! 305 00:20:48,380 --> 00:20:51,383 おい! 我が国では 奴隷の売買は禁止されている! 306 00:20:51,383 --> 00:20:53,385 ここで喋っては…。 307 00:20:53,385 --> 00:20:56,388 構うものか! すべて カイル様に承諾を得たと言えば➨ 308 00:20:56,388 --> 00:20:58,724 どうとでもなる! それもそうだな! 309 00:20:58,724 --> 00:21:00,726 よし 私も秘蔵の奴隷をくれてやるぞ! 310 00:21:00,726 --> 00:21:02,728 私も奴隷を。 私は更に…。 311 00:21:02,728 --> 00:21:05,064 《なんと醜い有様でしょう。 312 00:21:05,064 --> 00:21:08,234 他人の甘い汁を 吸うことしか考えていない➨ 313 00:21:08,234 --> 00:21:10,903 畜生にも劣る 豚野郎ども。 314 00:21:10,903 --> 00:21:14,740 そんな豚野郎たちを 思う存分ボコボコにできるのは➨ 315 00:21:14,740 --> 00:21:17,243 最高の気分です》 316 00:21:21,580 --> 00:21:25,251 さあ 皆様 踊りましょう? 317 00:21:25,251 --> 00:21:27,419 ひいっ! 318 00:21:27,419 --> 00:21:29,421 ぐあぁ! 319 00:21:29,421 --> 00:21:32,258 どぁっ! ぐっ! 320 00:21:32,258 --> 00:21:36,862 (ハイネ)そ… そうだ 思い出した! 聞いたことがあるぞ! 321 00:21:36,862 --> 00:21:41,867 やつの… あの女の 本来の二つ名は➨ 322 00:21:41,867 --> 00:21:44,703 狂犬姫! 323 00:21:44,703 --> 00:21:48,207 あっ あぁっ ぐわっ! 324 00:21:52,211 --> 00:21:57,716 楽しい時間が過ぎるのは あっという間ですね。 325 00:21:57,716 --> 00:22:00,553 カイル様。 ひぃっ! 326 00:22:00,553 --> 00:22:03,556 最後に1曲 踊ってくださいな。 327 00:22:03,556 --> 00:22:08,227 エスコートは お任せしても よろしくて? 王子様。 328 00:22:08,227 --> 00:22:13,732 おっ おぉ~ お前! 329 00:22:15,734 --> 00:22:17,736 うわぁ~! 330 00:22:17,736 --> 00:22:21,240 (レオナルド)待て! そのお方を殴るな スカーレット! 331 00:22:23,242 --> 00:22:25,244 ぶべらぁ! 332 00:22:25,244 --> 00:22:28,747 ふふふふ…。 333 00:22:34,186 --> 00:22:36,689 はぁ…。 334 00:22:36,689 --> 00:22:39,859 スカッとしましたわ! 335 00:22:39,859 --> 00:22:42,261 うふっ。