1 00:00:38,138 --> 00:00:41,975 (スカーレット)ふぅ…。 (レオナルド)スカーレット…! 2 00:00:41,975 --> 00:00:45,646 (スカーレット)あら レオお兄様。 (ジュリアス)フッフフ…。 3 00:00:45,646 --> 00:00:48,148 ご機嫌よう ジュリアス様。 4 00:00:48,148 --> 00:00:52,319 事の経緯は逃げてきた 貴族の諸君に聞かせてもらった。 5 00:00:52,319 --> 00:00:54,321 そのうえで問おう。 6 00:00:54,321 --> 00:00:56,490 なぜ このような 暴挙に及んだのだ? 7 00:00:56,490 --> 00:00:58,825 わけがあったのだな スカーレット。 8 00:00:58,825 --> 00:01:01,828 この方々は 口に出すのも はばかられるような➨ 9 00:01:01,828 --> 00:01:03,997 罪を犯しました。 10 00:01:03,997 --> 00:01:07,834 そして それを反省するどころか あまりにも傍若無人に➨ 11 00:01:07,834 --> 00:01:11,004 振る舞ったもので 私自らが制裁を…。 12 00:01:11,004 --> 00:01:13,006 もっと 端的に言ってくれ。 13 00:01:13,006 --> 00:01:15,342 ムカついたので全員ぶん殴りました。 14 00:01:15,342 --> 00:01:17,511 あ~っ! ぶぅ…! 15 00:01:17,511 --> 00:01:20,013 ついに本性を現したのだな。 16 00:01:20,013 --> 00:01:23,350 初めて会話したときから いつ その拳を解放するのかと➨ 17 00:01:23,350 --> 00:01:26,186 待っていたのだが ああ…。 18 00:01:26,186 --> 00:01:29,189 愚か者どもが 容赦なく 蹂躙されていく様は➨ 19 00:01:29,189 --> 00:01:31,692 さぞ見ものだっただろうな。 20 00:01:31,692 --> 00:01:35,128 私が いない場で 見せるなんてずるいぞ。 21 00:01:35,128 --> 00:01:38,465 人聞きが悪いですわね。 これは不可抗力です。 22 00:01:38,465 --> 00:01:41,468 これで また 我が家の評判が…。 23 00:01:41,468 --> 00:01:44,471 ここ 10年は 平和だったというのに…。 24 00:01:44,471 --> 00:01:48,475 ああ… 父上と母上に なんと説明すれば…。 25 00:01:48,475 --> 00:01:50,811 《あら…》 26 00:01:50,811 --> 00:01:52,813 レオ 安心せよ。 27 00:01:52,813 --> 00:01:55,148 スカーレットが この件で 罪に問われることはない。 28 00:01:55,148 --> 00:01:57,150 ですが…。 29 00:01:57,150 --> 00:01:59,486 《お二方の声が遠くに…。 30 00:01:59,486 --> 00:02:01,688 それに 力が…》 31 00:02:08,161 --> 00:02:10,163 スカーレット!? 32 00:03:55,135 --> 00:03:58,138 (鐘の音) 33 00:03:58,138 --> 00:04:02,142 《スカーレット:聞き慣れた 鐘の音が聞こえます。 34 00:04:02,142 --> 00:04:06,813 これは 時の神 クロノワを祀る教会の鐘…。 35 00:04:06,813 --> 00:04:09,149 ああ そう。 36 00:04:09,149 --> 00:04:13,253 私は クロノワの加護の力を 使いすぎてしまったのでしょう》 37 00:04:18,158 --> 00:04:25,665 ♬~ 38 00:04:25,665 --> 00:04:27,667 あなたは だぁれ? 39 00:04:27,667 --> 00:04:30,504 (ナナカ)スカーレット 覚悟! 40 00:04:30,504 --> 00:04:32,506 こら…! ギャッ! 41 00:04:32,506 --> 00:04:35,108 ナイフを人に向けては 危ないでしょ? 42 00:04:35,108 --> 00:04:38,278 (衝突音) 43 00:04:38,278 --> 00:04:40,781 (レオナルド)なんだ 今の重低音は!? (ドアの開く音) 44 00:04:40,781 --> 00:04:42,949 大丈夫か… スカーレッ…ト…。 45 00:04:42,949 --> 00:04:45,952 おはようございます レオお兄様。 46 00:04:50,290 --> 00:04:55,462 丸3日も起きてこないと思ったら 何をやらかしているんだ お前は。 47 00:04:55,462 --> 00:05:01,134 はぁ~ 医者に診せても 原因がわからないと言うし➨ 48 00:05:01,134 --> 00:05:04,137 もう 目を覚まさないかも しれないと思ったではないか。 49 00:05:06,306 --> 00:05:08,308 このバカ者め…。 50 00:05:10,310 --> 00:05:14,147 ごめんなさい 無茶なことをしたと 反省しております。 51 00:05:14,147 --> 00:05:17,817 どうか お許しくださいませ。 そうか では もう➨ 52 00:05:17,817 --> 00:05:19,986 誰も殴らないと誓え…。 それは無理です。 53 00:05:19,986 --> 00:05:22,489 食い気味に即答するんじゃない! 54 00:05:22,489 --> 00:05:25,292 ようやく 眠り姫が お目覚めのようだな。 55 00:05:28,495 --> 00:05:33,433 (ジュリアス)愚弟とあなたの婚約解消を 王家は正式に取り決めた。 56 00:05:33,433 --> 00:05:37,270 あなたの父上にも すでに 了承はいただいている。 57 00:05:37,270 --> 00:05:39,272 そうですか。 58 00:05:39,272 --> 00:05:42,442 今回の騒動で カイルの廃嫡が決まった。 59 00:05:42,442 --> 00:05:45,946 第二王子派は元より 奴隷の不法所有や➨ 60 00:05:45,946 --> 00:05:49,115 人身売買など さまざまな容疑があってな。 61 00:05:49,115 --> 00:05:53,286 これを機に 一斉に 取り締まることになったのだ。 62 00:05:53,286 --> 00:05:55,288 私へのお咎めは? 63 00:05:55,288 --> 00:05:57,290 咎めなどするものか。 64 00:05:57,290 --> 00:06:00,293 我が王家にとって あなたを失うことは➨ 65 00:06:00,293 --> 00:06:04,197 絶対にあってはならないからな。 66 00:06:06,132 --> 00:06:09,302 あなたには悪いが 国内の情勢が落ち着くまでは➨ 67 00:06:09,302 --> 00:06:11,471 独り身でいていただこう。 68 00:06:11,471 --> 00:06:14,975 貴族令嬢としての幸せは 遠のいたかもしれないが➨ 69 00:06:14,975 --> 00:06:17,143 悲観的にならないことだ。 70 00:06:17,143 --> 00:06:20,313 その代わり 別の得難いものを➨ 71 00:06:20,313 --> 00:06:23,316 手に入れることが できたのだからな。 72 00:06:23,316 --> 00:06:25,652 得難いもの? 73 00:06:25,652 --> 00:06:27,654 (ジュリアス)あなたの大立ち回りが➨ 74 00:06:27,654 --> 00:06:30,991 市井でも 語り草となっているらしい。 75 00:06:30,991 --> 00:06:34,928 さんざん 私腹を肥やしていた 悪徳貴族どもを➨ 76 00:06:34,928 --> 00:06:39,766 拳ひとつで牢獄にぶち込んだ英雄。 77 00:06:39,766 --> 00:06:44,104 返り血を浴びて 一人佇む その姿は恐ろしくも美しく➨ 78 00:06:44,104 --> 00:06:46,940 ついた 二つ名が➨ 79 00:06:46,940 --> 00:06:49,109 鮮血姫。 80 00:06:49,109 --> 00:06:51,278 ああ~っ! 81 00:06:51,278 --> 00:06:54,614 せっかく 狂犬姫などという 物騒な二つ名が➨ 82 00:06:54,614 --> 00:06:56,783 忘れ去られたというのに…! 83 00:06:56,783 --> 00:06:58,785 フッフフフ…。 84 00:06:58,785 --> 00:07:01,454 さて これから この国は忙しくなるぞ。 85 00:07:01,454 --> 00:07:03,957 摘発された貴族たちの中には➨ 86 00:07:03,957 --> 00:07:07,627 定例議会に参加していた 要人も少なくない。 87 00:07:07,627 --> 00:07:10,463 多くの人員は入れ替わるだろう。 88 00:07:10,463 --> 00:07:12,465 それと…。 89 00:07:12,465 --> 00:07:15,635 (ジュリアス)第二王子派のバカどもを まとめていた宰相➨ 90 00:07:15,635 --> 00:07:17,971 ゴドウィン・ベネ・カーマイン。 91 00:07:17,971 --> 00:07:22,475 彼を なんとしてでも 処罰しなければならん。 92 00:07:22,475 --> 00:07:26,980 国王陛下とジュリアス様は カイル様と第二王子派の裏には➨ 93 00:07:26,980 --> 00:07:29,316 黒幕がいると考えた。 94 00:07:29,316 --> 00:07:34,421 そこで 汚職にまみれた者どもを 一掃する計画を立てられたのだ。 95 00:07:34,421 --> 00:07:38,591 その計画のために作った 機関が王宮秘密調査室だ。 96 00:07:38,591 --> 00:07:42,762 レオには 現在 そこの 室長として働いてもらっている。 97 00:07:42,762 --> 00:07:46,266 お兄様のお顔が 以前より 険しくなったのは➨ 98 00:07:46,266 --> 00:07:48,601 ジュリアス様のおそばに いらっしゃったから➨ 99 00:07:48,601 --> 00:07:50,603 というわけですか。 100 00:07:50,603 --> 00:07:52,605 人聞きの悪いことを言うな。 101 00:07:52,605 --> 00:07:57,110 むしろ あなたが ことあるごとに 何かしでかすのが原因だろ? 102 00:07:57,110 --> 00:07:59,612 あなたたち 2人のせいですよ。 103 00:07:59,612 --> 00:08:04,217 そうだ 宰相の件を暴いた 功労者を紹介しよう。 104 00:08:06,453 --> 00:08:08,621 第二王子派の内情を知るために➨ 105 00:08:08,621 --> 00:08:11,791 調査室から潜入させていた者だ。 106 00:08:11,791 --> 00:08:14,961 (ジュリアス)あなたも 見覚えがあることだろう。 107 00:08:14,961 --> 00:08:17,130 シグルド・フォーグレイブだ。 108 00:08:17,130 --> 00:08:19,799 (シグルド)スカーレット様 ご機嫌麗しゅうございます。 109 00:08:19,799 --> 00:08:22,969 まぁ… あなたが。 110 00:08:22,969 --> 00:08:25,972 申し訳ございません。 スカーレット様に たびたび➨ 111 00:08:25,972 --> 00:08:28,308 無礼な振る舞いを してしまいました。 112 00:08:28,308 --> 00:08:32,145 《まったく 気にしていませんでしたが…》 113 00:08:32,145 --> 00:08:36,082 てっきり シグルド様は カイル様に 絶対の忠誠を➨ 114 00:08:36,082 --> 00:08:38,585 誓っていらっしゃるのだと 思っておりました。 115 00:08:38,585 --> 00:08:41,254 (スカーレット)まことに 見事な演技でしたわ。 116 00:08:41,254 --> 00:08:44,090 騎士様には 役者の才能がおありですのね? 117 00:08:44,090 --> 00:08:46,593 も 申し訳ございません! 118 00:08:46,593 --> 00:08:49,763 スカーレット こいつの仕打ちを 根に持っているのならば➨ 119 00:08:49,763 --> 00:08:52,265 今 ここで清算してもいいのだぞ。 120 00:08:52,265 --> 00:08:54,434 ジュリアス様!? 121 00:08:54,434 --> 00:08:56,436 殴ってもいいのですか? (レオナルド)スカーレット!? 122 00:08:56,436 --> 00:08:58,772 その拳 甘んじて この身に受けましょう! 123 00:08:58,772 --> 00:09:00,774 (レオナルド)シグルド! 124 00:09:00,774 --> 00:09:02,776 いい覚悟です。 125 00:09:02,776 --> 00:09:12,285 ♬~ 126 00:09:12,285 --> 00:09:14,621 はい。 127 00:09:14,621 --> 00:09:16,623 これで 全部チャラです。 128 00:09:16,623 --> 00:09:18,625 はっ? 129 00:09:18,625 --> 00:09:21,461 あなたには助けていただいた ことが何度もありました。 130 00:09:21,461 --> 00:09:25,965 ((カイル様以外の方が このお方に 触れるのは許されていない)) 131 00:09:25,965 --> 00:09:30,637 それは 騎士として当然のことで それとこれとは話が…。 132 00:09:30,637 --> 00:09:32,806 ダメですか? 133 00:09:32,806 --> 00:09:35,241 その… それは…。 134 00:09:35,241 --> 00:09:37,243 うっ… うっ…。 135 00:09:40,080 --> 00:09:43,750 《舞踏会でのことは おそらく 学院にいる友人たちにも➨ 136 00:09:43,750 --> 00:09:45,752 伝わっているでしょう。 137 00:09:45,752 --> 00:09:48,254 きっと 心配していますわね。 138 00:09:48,254 --> 00:09:51,424 今度 きちんと説明しなくては。 139 00:09:51,424 --> 00:09:54,260 これからは 彼女たちと 過ごせる時間は➨ 140 00:09:54,260 --> 00:09:56,429 好きなだけあります。 141 00:09:56,429 --> 00:09:58,598 こんな日が来るなんて➨ 142 00:09:58,598 --> 00:10:02,602 やっぱり 皆様を殴ってよかった。 143 00:10:02,602 --> 00:10:08,274 ですが まさか 宰相様が 黒幕だったとは…。 144 00:10:08,274 --> 00:10:13,947 ということは おそらく 今朝 私を暗殺しようとした➨ 145 00:10:13,947 --> 00:10:17,150 あのメイドの裏にいるのは…》 146 00:10:26,292 --> 00:10:29,129 ガルッ…! 147 00:10:29,129 --> 00:10:31,798 (スカーレット)おすわり。 キャン! 148 00:10:31,798 --> 00:10:33,800 いけませんね。 149 00:10:33,800 --> 00:10:37,470 我が家のメイドたるもの 気を乱さず 無駄口を叩かず➨ 150 00:10:37,470 --> 00:10:40,139 足音を立てず そして➨ 151 00:10:40,139 --> 00:10:44,144 常に 主の期待に 応える者であれ ですわよ。 152 00:10:44,144 --> 00:10:47,146 (スカーレット)獣人族のナナカ。 ガルッ…! 153 00:10:47,146 --> 00:10:50,984 私は ただ あなたと お話をしに来たのです。 (うなり声) 154 00:10:50,984 --> 00:10:53,820 まだ じゃれつきたいというなら➨ 155 00:10:53,820 --> 00:10:56,990 せめて 人間の姿に なっていただけるかしら。 156 00:10:56,990 --> 00:11:00,293 それならば 思い切り 殴り飛ばせますから。 157 00:11:06,332 --> 00:11:08,668 あら あなた。 158 00:11:08,668 --> 00:11:11,337 男の子だったのですね。 159 00:11:11,337 --> 00:11:13,339 それが どうした? 160 00:11:13,339 --> 00:11:17,343 お前を殺す! そうすることしか 僕にはできない! 161 00:11:17,343 --> 00:11:19,846 《あれは 奴隷紋…。 162 00:11:19,846 --> 00:11:24,017 刻まれた者に契約者への 絶対服従を強いる術式…》 163 00:11:24,017 --> 00:11:27,520 それは あなたが 奴隷だから ですか? 164 00:11:27,520 --> 00:11:29,689 だったら なんだというんだ? 165 00:11:29,689 --> 00:11:31,691 もし 私があなたを解放できたら➨ 166 00:11:31,691 --> 00:11:34,794 雇い主のことを 洗いざらい吐いてもらえますか? 167 00:11:34,794 --> 00:11:37,964 フンッ やれるものなら 今すぐやってみろ! 168 00:11:37,964 --> 00:11:41,801 もしできたなら 何でも言うことを聞いてやる。 169 00:11:41,801 --> 00:11:44,470 契約成立ですわね。 170 00:11:44,470 --> 00:11:47,307 うわっ…! 171 00:11:47,307 --> 00:11:50,310 くっ…。 172 00:11:50,310 --> 00:11:52,812 乱暴にして ごめんなさいね。 173 00:11:52,812 --> 00:11:55,315 何をする気だ!? 174 00:11:55,315 --> 00:11:57,483 遡れ。 175 00:11:57,483 --> 00:12:04,157 ♬~ 176 00:12:04,157 --> 00:12:08,328 《人は 数多存在する 神様のどなたかに祝福されて➨ 177 00:12:08,328 --> 00:12:11,331 この世に生を受けます。 178 00:12:11,331 --> 00:12:15,835 ほとんどの人は 自分が どの神様から祝福されたのか➨ 179 00:12:15,835 --> 00:12:19,172 気づくことなく その一生を終えるもの。 180 00:12:19,172 --> 00:12:24,177 けれど 時折 自らが授かった祝福を自覚し➨ 181 00:12:24,177 --> 00:12:28,348 神々の力を 発現できる者が現れます。 182 00:12:28,348 --> 00:12:32,051 その力のことを 加護と呼ぶのです》 183 00:12:34,454 --> 00:12:36,456 うまくいったようですね。 184 00:12:36,456 --> 00:12:40,293 奴隷紋が消えた? 正確には消えたのではなく➨ 185 00:12:40,293 --> 00:12:43,963 元ある形に戻しただけですけどね。 186 00:12:43,963 --> 00:12:47,967 《時の神 クロノワの加護 遡行の力。 187 00:12:47,967 --> 00:12:52,639 これが 王家が私を この国に つなぎとめておきたい理由です。 188 00:12:52,639 --> 00:12:55,808 でも 実際には いろいろと制約があり➨ 189 00:12:55,808 --> 00:12:58,811 生命力を消費するので 短時間に使いすぎれば➨ 190 00:12:58,811 --> 00:13:01,147 死に至ります。 191 00:13:01,147 --> 00:13:05,151 舞踏会では アクセラレーションを 使ったせいで➨ 192 00:13:05,151 --> 00:13:07,453 意識を失ってしまいました》 193 00:13:10,490 --> 00:13:12,659 時間を遡る力? 194 00:13:12,659 --> 00:13:14,827 そんなものが存在するなん…。 195 00:13:14,827 --> 00:13:18,331 秘密ですからね。 もし言ったらお仕置きですよ? 196 00:13:18,331 --> 00:13:20,833 わかっている。 197 00:13:20,833 --> 00:13:23,336 助けられて 奴隷から 解放までしてもらったんだ。 198 00:13:23,336 --> 00:13:26,339 獣人族は 恩は 絶対忘れないし➨ 199 00:13:26,339 --> 00:13:29,008 秘密は必ず守る。 200 00:13:29,008 --> 00:13:31,344 では 話してくださるのですね。 201 00:13:31,344 --> 00:13:36,115 (ナナカ)僕の雇い主は ゴドウィン・ベネ・カーマインだ。 202 00:13:36,115 --> 00:13:38,284 やはり そうでしたか。 203 00:13:38,284 --> 00:13:42,121 我が息子ハイネを殴ったスカーレットを 八つ裂きにして殺せ➨ 204 00:13:42,121 --> 00:13:45,291 と指令された。 ハイネ? 205 00:13:45,291 --> 00:13:47,460 (ナナカ)舞踏会で お前が殴った貴族の1人で➨ 206 00:13:47,460 --> 00:13:51,631 第二王子カイルの 取り巻きだったやつだ。 207 00:13:51,631 --> 00:13:53,633 まぁ 気づきませんでしたわ。 208 00:13:53,633 --> 00:13:57,970 それから 僕が潜入していたのは お前を暗殺するためじゃない。 209 00:13:57,970 --> 00:14:01,974 ヴァンディミオン公爵家での 諜報活動が目的だった。 210 00:14:01,974 --> 00:14:05,144 ゴドウィンは 本当に狡猾な男だ。 211 00:14:05,144 --> 00:14:08,481 あらゆる 貴族の家に 僕のような諜報員を潜入させ➨ 212 00:14:08,481 --> 00:14:12,985 弱みを握り 奴隷を売買させたり➨ 213 00:14:12,985 --> 00:14:16,656 賄賂を受け取らせたりして 自分の陣営に取り込む。 214 00:14:16,656 --> 00:14:20,259 そうやって 思いどおりになる 人間を増やしているんだ。 215 00:14:22,328 --> 00:14:24,497 よし 決めました。 216 00:14:24,497 --> 00:14:27,166 ゴドウィン様を ぶっ飛ばしに参りましょう。 217 00:14:27,166 --> 00:14:29,669 はっ? 善は急げですわ。 218 00:14:29,669 --> 00:14:33,439 待て 待て! ゴドウィンは 常に 多くの護衛をそばに置いている! 219 00:14:33,439 --> 00:14:36,943 おとなしく お前の兄や 第一王子に任せたほうが…! 220 00:14:36,943 --> 00:14:38,945 それじゃあ 私が楽しめません。 221 00:14:38,945 --> 00:14:42,281 お兄様たちが ゴドウィン様を捕まえる前に➨ 222 00:14:42,281 --> 00:14:44,450 なんとしても ボコボコに殴らないと。 223 00:14:44,450 --> 00:14:47,453 なんなんだ お前の その殴ることへの執念は!? 224 00:14:47,453 --> 00:14:52,959 ムカついた方を殴る。 これは 淑女の嗜みですわ。 225 00:14:52,959 --> 00:14:58,798 そんな淑女がいてたまるか…。 はぁ…。 226 00:14:58,798 --> 00:15:02,135 ゴドウィンは 月に一度 奴隷オークションに姿を見せる。 227 00:15:02,135 --> 00:15:04,637 月に一度…。 228 00:15:04,637 --> 00:15:07,306 私 そんなに長い間➨ 229 00:15:07,306 --> 00:15:10,476 自分の衝動を 我慢できる自信がありませんわ。 230 00:15:10,476 --> 00:15:12,979 次のオークションは 1週間後だ。 231 00:15:12,979 --> 00:15:14,981 開催場所はわからないが➨ 232 00:15:14,981 --> 00:15:17,984 僕なら 奴隷商に 渡りをつけられるだろう。 233 00:15:17,984 --> 00:15:19,986 だから…。 234 00:15:19,986 --> 00:15:21,988 一緒に連れて行け。 235 00:15:23,990 --> 00:15:26,993 元雇い主を 裏切ることになりますよ。 236 00:15:26,993 --> 00:15:29,495 元より奴隷紋で 無理やり言うことを➨ 237 00:15:29,495 --> 00:15:32,165 聞かされていただけの関係だ。 238 00:15:32,165 --> 00:15:35,101 一族を騙し 奴隷にして 売りさばくような男に➨ 239 00:15:35,101 --> 00:15:39,438 復讐できるなら 喜んで裏切ろう。 240 00:15:39,438 --> 00:15:42,942 一人でやるつもりでしたが 気が変わりました。 241 00:15:45,111 --> 00:15:47,280 共に参りましょうか。 242 00:15:47,280 --> 00:15:49,682 王都グランヒルデへ。 243 00:16:03,129 --> 00:16:05,965 見てください ナナカ。 244 00:16:05,965 --> 00:16:08,301 先ほど 物売りの 子どもから金貨一枚で➨ 245 00:16:08,301 --> 00:16:10,803 ミスリルの鉱石を買いましたの。 246 00:16:10,803 --> 00:16:13,472 こんな くすんだ色 初めて見ましたわ。 247 00:16:13,472 --> 00:16:17,476 ただの石ころだ。 ぼったくられたんだよ。 248 00:16:17,476 --> 00:16:20,813 ところで なぜ あなたがご一緒なのですか? 249 00:16:20,813 --> 00:16:22,982 ジュリアス様。 250 00:16:22,982 --> 00:16:26,486 ゴドウィンとつながりのある奴隷商を 炙り出しに行くんだろ? 251 00:16:26,486 --> 00:16:30,656 そうですが ジュリアス様ならば もっと別方面から➨ 252 00:16:30,656 --> 00:16:33,092 ゴドウィン様を 追い詰めることができるのでは? 253 00:16:33,092 --> 00:16:35,928 社会勉強だ。 はい? 254 00:16:35,928 --> 00:16:39,765 学院を卒業したら 私は帝王学を極めるため➨ 255 00:16:39,765 --> 00:16:42,268 王宮に缶詰にされる。 256 00:16:42,268 --> 00:16:44,437 だから➨ 257 00:16:44,437 --> 00:16:48,608 自由に動けるうちに 自分で見ておきたかったのだ。 258 00:16:48,608 --> 00:16:52,111 この国の現状を。 259 00:16:52,111 --> 00:16:55,448 私は お飾りの王に なるつもりはない。 260 00:16:55,448 --> 00:17:00,119 やるからには徹底的に 私が理想とする国家を作り上げる。 261 00:17:00,119 --> 00:17:03,122 そのためにも 国の暗部に 触れようとしている➨ 262 00:17:03,122 --> 00:17:05,958 あなたたちに 同行する必要があった。 263 00:17:05,958 --> 00:17:07,960 それで 本音は? えっ? 264 00:17:07,960 --> 00:17:11,631 こんな おもしろそうなこと 一枚 噛まないでいられるか。 265 00:17:11,631 --> 00:17:16,302 あなたたちの話を偶然 小屋の外で 聞いたときには胸が躍ったぞ。 266 00:17:16,302 --> 00:17:18,971 《そんなことだろうと 思いましたわ…》 267 00:17:18,971 --> 00:17:22,475 ⚟おい お前ら! 268 00:17:22,475 --> 00:17:24,810 (スカーレット)この方々は…。 269 00:17:24,810 --> 00:17:26,812 うわさに聞く 悪漢という輩ですね。 270 00:17:26,812 --> 00:17:29,315 なぜ 嬉しそうなんだ。 271 00:17:29,315 --> 00:17:32,485 待て まだ殴るな 少し話をする。 272 00:17:32,485 --> 00:17:35,755 お話が通じるような方々とは 思えませんけれど。 273 00:17:35,755 --> 00:17:37,757 ぶっ…! 274 00:17:37,757 --> 00:17:40,927 仲介屋のジャンク という男を捜している。 275 00:17:40,927 --> 00:17:42,929 紹介してくれたら 礼ははずむぞ。 276 00:17:42,929 --> 00:17:45,264 ジャンク? 知らねえな。 277 00:17:45,264 --> 00:17:48,100 知っていたとしても 教えねえよ バーカ! 278 00:17:48,100 --> 00:17:51,103 礼なんざ 全部 ぶん取れば済む話だ。 279 00:17:51,103 --> 00:17:54,106 そこらのクズ石に金貨払った バカなお嬢様がいるって聞いて➨ 280 00:17:54,106 --> 00:17:58,444 来てみりゃ お付きが こんなチビと なよっちい男だけとか➨ 281 00:17:58,444 --> 00:18:00,446 おいしすぎるぜ! 282 00:18:00,446 --> 00:18:03,282 教えてくれた あのガキには感謝しなきゃな。 283 00:18:03,282 --> 00:18:06,953 そのガキ フクロにして 金貨まで パクったやつが よく言うぜ! 284 00:18:06,953 --> 00:18:09,455 下衆どもが…! (笑い声) 285 00:18:09,455 --> 00:18:11,958 勉強料だよ 勉強料。 286 00:18:11,958 --> 00:18:14,961 このスラムじゃ 弱いやつは 食い物にされるだけだ。 287 00:18:14,961 --> 00:18:16,963 あ? (石が破砕する音) 288 00:18:16,963 --> 00:18:22,468 《ああ… せっかく買ったミスリルが 粉々になってしまいましたね。 289 00:18:22,468 --> 00:18:26,138 これは また 買い直さなければなりませんわ》 290 00:18:26,138 --> 00:18:28,641 ほら おめえら さっさとやっちまうぞ! 291 00:18:28,641 --> 00:18:32,645 ガキはぶっ殺して そこの坊ちゃんと 女は生け捕りだ! 292 00:18:34,580 --> 00:18:36,582 (3人)ぐわっ…! 293 00:18:36,582 --> 00:18:40,586 身体強化 拳の味を 教えて差し上げますわ。 294 00:18:40,586 --> 00:18:44,590 もちろん 勉強料は きっちり支払ってくださいな。 295 00:18:44,590 --> 00:18:47,093 (スカーレット)クロノワの加護 アクセラレーション! 296 00:18:49,929 --> 00:18:53,265 がっ… ぐわ~っ! 297 00:18:53,265 --> 00:18:55,601 は… ちょっ 待っ…! 298 00:18:55,601 --> 00:18:59,105 ぐわ~っ! 299 00:18:59,105 --> 00:19:01,273 このアマ ぶっ殺してやる! 300 00:19:01,273 --> 00:19:03,275 んごっ…! 301 00:19:06,779 --> 00:19:09,115 ごめんあそばせ。 302 00:19:09,115 --> 00:19:12,418 私 足癖が悪いのよね! ぐおっ…! 303 00:19:16,288 --> 00:19:18,457 はぁ…。 304 00:19:18,457 --> 00:19:20,459 スカッとした。 305 00:19:20,459 --> 00:19:23,295 なっ… こいつ ただ者じゃねえ! 306 00:19:23,295 --> 00:19:26,966 銀髪 化け物じみた強さ…。 307 00:19:26,966 --> 00:19:29,635 無慈悲なまでに 容赦のない暴力に➨ 308 00:19:29,635 --> 00:19:31,804 凍えるような青い瞳! 309 00:19:31,804 --> 00:19:34,240 間違いねえ! こいつが➨ 310 00:19:34,240 --> 00:19:36,742 撲殺姫スカーレット! 311 00:19:36,742 --> 00:19:40,946 ププッ…! 312 00:19:42,915 --> 00:19:45,418 うわ… うわっ…。 313 00:19:45,418 --> 00:19:48,754 たしか あなたは弱い者は 食い物にされるだけと➨ 314 00:19:48,754 --> 00:19:50,756 おっしゃっていましたね。 315 00:19:50,756 --> 00:19:52,758 く 来るな! 316 00:19:52,758 --> 00:19:54,760 あなたの言葉どおりなら…。 317 00:19:54,760 --> 00:19:57,096 ぐっ…! 私より弱いあなたは➨ 318 00:19:57,096 --> 00:19:59,598 私に どんな ひどいことをされても➨ 319 00:19:59,598 --> 00:20:01,600 仕方ないということになりますね。 320 00:20:01,600 --> 00:20:06,439 ガキから取ったカネなら返す! だ… だから 許してくれ! 321 00:20:06,439 --> 00:20:09,108 そうやって許しを乞うた人を➨ 322 00:20:09,108 --> 00:20:12,211 あなたは 今まで 一人だって 許してあげたのですか? 323 00:20:14,280 --> 00:20:16,615 他人を踏みにじるなら➨ 324 00:20:16,615 --> 00:20:19,618 他人に踏みにじられる 覚悟もしてしかるべきです! 325 00:20:19,618 --> 00:20:22,288 待て! 仲介屋のジャンク! 326 00:20:22,288 --> 00:20:25,791 そいつなら この先にある 酒場で匿われてる! 327 00:20:25,791 --> 00:20:28,961 教えてくださり感謝いたします。 328 00:20:28,961 --> 00:20:31,130 はぁ…。 329 00:20:31,130 --> 00:20:33,466 ぐはっ…! 330 00:20:33,466 --> 00:20:35,468 (拍手) 331 00:20:35,468 --> 00:20:37,970 そこの金髪の殿方は➨ 332 00:20:37,970 --> 00:20:41,974 私が戦っている間 何をしていらっしゃったのかしら。 333 00:20:41,974 --> 00:20:44,810 一応 いつでも援護できるように 様子は見ていたが➨ 334 00:20:44,810 --> 00:20:47,646 手を出してもよかったのか? 335 00:20:47,646 --> 00:20:51,484 ダメです。 だろう? 336 00:20:51,484 --> 00:20:54,653 今 自分がどんな顔をしているか わかっているか? 337 00:20:54,653 --> 00:20:57,490 殴り足りないという仏頂面だ。 338 00:20:57,490 --> 00:21:01,660 そんな顔しておりません。 339 00:21:01,660 --> 00:21:06,165 スカーレット 自分を偽らなくていい。 340 00:21:06,165 --> 00:21:09,168 なぜなら 今のままのあなたが➨ 341 00:21:09,168 --> 00:21:11,270 最高に おもしろいからな。 342 00:21:13,339 --> 00:21:16,175 さて ジャンクとかいう男。 343 00:21:16,175 --> 00:21:19,678 そいつの口を割る役目は 私に任せてもらおうか。 344 00:21:19,678 --> 00:21:23,182 は? もともと ゴドウィンの手下だった➨ 345 00:21:23,182 --> 00:21:25,351 ナナカは顔が割れている 可能性がある。 346 00:21:25,351 --> 00:21:29,855 万が一のことも考えて ここは 私が行くべきだ。 347 00:21:29,855 --> 00:21:33,292 安心しろ 私は そこの 貴婦人と違って➨ 348 00:21:33,292 --> 00:21:35,694 一切暴力は振るわない。 349 00:21:44,136 --> 00:21:46,639 待たせたな。 350 00:21:46,639 --> 00:21:48,641 奴隷商の名前と居所がわかったぞ。 351 00:21:48,641 --> 00:21:50,643 どうやって ジャンクを 吐かせたのですか? 352 00:21:50,643 --> 00:21:53,145 腕を折ったのですか? それとも 足を? 353 00:21:53,145 --> 00:21:55,147 どこも折ってなどいない。 354 00:21:55,147 --> 00:21:57,149 少々 揺さぶりをかけただけだ。 355 00:21:57,149 --> 00:22:01,320 お前が顧客の情報を 別の業者に横流ししているのは➨ 356 00:22:01,320 --> 00:22:03,822 わかっているぞ とな。 357 00:22:03,822 --> 00:22:05,824 そんな情報をつかんでいたのか。 358 00:22:05,824 --> 00:22:10,162 よくもまぁ そのようなデマカセで 言いくるめられたものですわね。 359 00:22:10,162 --> 00:22:12,464 えっ? 360 00:22:15,501 --> 00:22:19,171 ジュリアス様には詐欺師の 才能がおありなのでは? 361 00:22:19,171 --> 00:22:22,341 私に持ちえない才能があると 思っていたとは➨ 362 00:22:22,341 --> 00:22:25,177 ずいぶんと 過小評価されているようだな。 363 00:22:25,177 --> 00:22:30,182 少なくとも 人を労る才能は 欠如しておられますわね。 364 00:22:30,182 --> 00:22:33,118 (スカーレット)さて 次は…。 365 00:22:33,118 --> 00:22:35,921 どうやって 奴隷オークションに潜入するか…。 366 00:22:38,624 --> 00:22:42,127 それについてだが僕に考えがある。