1 00:00:02,002 --> 00:00:04,171 (ルード)おっはよう マニシア。 2 00:00:04,171 --> 00:00:08,508 (マニシア)兄さん おは… あっ… ようございます。 3 00:00:08,508 --> 00:00:12,679 朝食持っていきますね。 ああっ なら俺が。 4 00:00:12,679 --> 00:00:14,882 一人でできますから。 5 00:00:17,351 --> 00:00:23,190 (ルナ)マスター! マニシア様! 朝食のご用意 遅れてすみま…。 6 00:00:23,190 --> 00:00:25,526 終わってる! 7 00:00:25,526 --> 00:00:28,195 相変わらず 朝は弱いみたいですね。 8 00:00:28,195 --> 00:00:31,865 寝癖がすごいですよ。 ふわぁ~。 9 00:00:31,865 --> 00:00:35,369 いろいろ ちゃんとできなくて お恥ずかしいです。 10 00:00:35,369 --> 00:00:37,871 そんなに気を遣わなくて いいんだぞ? 11 00:00:37,871 --> 00:00:40,207 助け合ってやっていけば いいんだ。 12 00:00:40,207 --> 00:00:44,711 でも 私ばかり 助けられているというか…。 13 00:00:44,711 --> 00:00:48,048 そんなことないぞ。 そんなことあります! 14 00:00:48,048 --> 00:00:50,717 普通に 生活させてもらっているのは➡ 15 00:00:50,717 --> 00:00:53,220 もちろんですけど いろいろなことを➡ 16 00:00:53,220 --> 00:00:56,056 教えていただいていますし。 17 00:00:56,056 --> 00:01:00,327 そういえば お二人は たくさん知識を持っていますが➡ 18 00:01:00,327 --> 00:01:05,165 それは 誰から教わったのですか? 19 00:01:05,165 --> 00:01:08,835 なるほど。 「徒弟」… ですか。 20 00:01:08,835 --> 00:01:11,672 前にスラムにいた話はしたろ? 21 00:01:11,672 --> 00:01:17,010 「徒弟制度」は簡単に言えば 師匠と 弟子みたいな関係なんだが➡ 22 00:01:17,010 --> 00:01:20,013 当時 貴族の間で スラムにいる子どもを➡ 23 00:01:20,013 --> 00:01:23,350 まっとうな道に戻そう という動きがあってな。 24 00:01:23,350 --> 00:01:27,854 俺たちは そのおかげで騎士学園に 通うことができたんだ。 25 00:01:27,854 --> 00:01:30,057 騎士学園? 26 00:01:32,192 --> 00:01:35,195 ⦅妹のせいで やりたいことも できないなんて。 27 00:01:35,195 --> 00:01:38,031 ルードさん かわいそう⦆ 28 00:01:38,031 --> 00:01:42,703 (ルード)マニシア… マニシア? はい。 29 00:01:42,703 --> 00:01:45,872 後で町に行くが 必要なものはあるか? 30 00:01:45,872 --> 00:01:50,577 い… いえ 特には。 そうか。 31 00:03:36,016 --> 00:03:39,186 ⦅ルード すげえ。 さすがだよ。 32 00:03:39,186 --> 00:03:41,188 絶対 騎士になれるよ⦆ 33 00:03:41,188 --> 00:03:46,026 (マニシア)兄さんは いつも上位の 成績を収めていて すごかった。 34 00:03:46,026 --> 00:03:50,697 だから 誰もが兄さんは 騎士になるだろうと思っていた。 35 00:03:50,697 --> 00:03:52,866 けど…。 36 00:03:52,866 --> 00:03:56,870 ⦅ねえ 聞いた? ルードさん 妹さんの病気を治すため➡ 37 00:03:56,870 --> 00:03:59,973 冒険者になるんだって。 ウソ!? 38 00:03:59,973 --> 00:04:02,809 あんな優秀な人が…。 39 00:04:02,809 --> 00:04:05,645 妹のせいで やりたいこともできないなんて。 40 00:04:05,645 --> 00:04:09,149 ルードさん かわいそう⦆ 41 00:04:09,149 --> 00:04:12,652 (マニシア)自分の存在が 兄さんの前に広がる➡ 42 00:04:12,652 --> 00:04:15,856 たくさんの道を閉ざしていた。 43 00:04:19,493 --> 00:04:21,661 (ノック) 44 00:04:21,661 --> 00:04:26,666 どうぞ。 体調がすぐれないのですか? 45 00:04:26,666 --> 00:04:33,673 いえ… 少し昔のことを思い出していて。 46 00:04:33,673 --> 00:04:37,511 ルナさん? すごく悲しい顔をしていたので➡ 47 00:04:37,511 --> 00:04:40,013 慰めたくて…。 48 00:04:40,013 --> 00:04:46,186 すみません。 うまいやり方が思いつかなくて。 49 00:04:46,186 --> 00:04:50,357 ルナさんは もしも 自分のために➡ 50 00:04:50,357 --> 00:04:54,027 人生を投げ捨てるようなことを してくれた人がいたら➡ 51 00:04:54,027 --> 00:04:57,864 どうしますか? その人には もっと➡ 52 00:04:57,864 --> 00:05:02,135 幸せになれる道があって… けど それを捨ててまで➡ 53 00:05:02,135 --> 00:05:04,971 自分のために 行動してくれるのです。 54 00:05:04,971 --> 00:05:10,310 その人には もっと幸せになれる 生き方があるのに…。 55 00:05:10,310 --> 00:05:15,315 そんな人に ルナさんは どうやって接しますか? 56 00:05:15,315 --> 00:05:18,151 どうでしょうか…。 自分のために➡ 57 00:05:18,151 --> 00:05:21,655 そこまでしてくれる人がいるかは わかりません。 58 00:05:21,655 --> 00:05:25,325 ですが その人にとって きっと そうすることが➡ 59 00:05:25,325 --> 00:05:29,329 一番幸せなのでは ないでしょうか? 60 00:05:29,329 --> 00:05:32,165 その人にとって… 一番…。 61 00:05:32,165 --> 00:05:38,171 それって マスターのことですよね。 ち… 違います! 62 00:05:38,171 --> 00:05:42,342 マスターと一度 話し合ってみるのは どうでしょうか? 63 00:05:42,342 --> 00:05:46,513 マスターは 違法ホムンクルスの私を 助けてくださいました。 64 00:05:46,513 --> 00:05:50,684 他の人とは違う考えを お持ちなのかもしれません。 65 00:05:50,684 --> 00:05:55,188 (マニシア)でも。 私 兄さんと どう接したらいいのか➡ 66 00:05:55,188 --> 00:05:58,692 よくわからないんです。 67 00:05:58,692 --> 00:06:02,128 頼りすぎてはいけないと思って。 68 00:06:02,128 --> 00:06:06,800 だから できるかぎり距離を置いて…。 69 00:06:06,800 --> 00:06:10,637 けど 本当は優しくしたい。 70 00:06:10,637 --> 00:06:16,142 もうぐちゃぐちゃになって わかんないんです。 71 00:06:16,142 --> 00:06:20,146 そのまま全部伝えれば よいのではないでしょうか。 72 00:06:20,146 --> 00:06:23,984 えっ… はっ! に… 兄さんが帰ってくる! 73 00:06:23,984 --> 00:06:27,153 ど… どうしよう な… 何を話せば…。 74 00:06:27,153 --> 00:06:30,991 あっ…。 その人が どう思っているか➡ 75 00:06:30,991 --> 00:06:35,662 他人には推測しかできません。 76 00:06:35,662 --> 00:06:38,665 だから 話してみましょう。 77 00:06:38,665 --> 00:06:41,334 よいしょっと。 78 00:06:41,334 --> 00:06:44,170 2人とも ただいま。 見てくれ。 79 00:06:44,170 --> 00:06:46,673 こんなにたくさんもらっ…。 兄さん。 80 00:06:46,673 --> 00:06:49,676 兄さんに聞きたいことがあります。 81 00:06:53,013 --> 00:06:55,015 なんだ? 82 00:06:58,018 --> 00:07:01,454 《マニシア:怖い。 83 00:07:01,454 --> 00:07:06,760 もしも 私を助けたことを 後悔していたら…》 84 00:07:17,804 --> 00:07:21,474 兄さんは 今の生活が幸せですか? 85 00:07:21,474 --> 00:07:23,643 (ルード)当たり前だ。 86 00:07:23,643 --> 00:07:25,979 《どうして そう言い切れるの? 87 00:07:25,979 --> 00:07:30,817 兄さんには もっと幸せになれる 道があったというのに》 88 00:07:30,817 --> 00:07:34,487 に… 兄さんは なんで➡ 89 00:07:34,487 --> 00:07:37,991 捨てられた私を 助けに来てくれたんですか? 90 00:07:37,991 --> 00:07:43,330 それは… 昔 お前に助けられたからな。 91 00:07:43,330 --> 00:07:48,001 私が 兄さんを? 92 00:07:48,001 --> 00:07:53,173 幼い頃 俺は みんなよりも 体が大きくて 顔も無愛想で➡ 93 00:07:53,173 --> 00:07:57,010 怖いって言われることが 多かったのは 覚えているだろ? 94 00:07:57,010 --> 00:08:01,948 ⦅ルードおじさんだ。 怖っ! 逃げろ~。 95 00:08:01,948 --> 00:08:06,119 (ルード)遊びたかっただけなのに。 96 00:08:06,119 --> 00:08:08,955 (マニシア)お兄ちゃん!⦆ 97 00:08:08,955 --> 00:08:13,460 (ルード)けど お前は いつも俺に おびえることなく接してくれた。 98 00:08:13,460 --> 00:08:16,963 そのたび 俺は幸せな気持ちになってな。 99 00:08:16,963 --> 00:08:19,299 お前と生きていくって 決めたとき➡ 100 00:08:19,299 --> 00:08:22,635 迷いがなかったわけじゃ ないけど…➡ 101 00:08:22,635 --> 00:08:27,807 今も その道を選んで 間違いじゃなかったと思うよ。 102 00:08:27,807 --> 00:08:32,312 やっぱり俺は お前と一緒にいる 時間が大好きで➡ 103 00:08:32,312 --> 00:08:35,014 一番幸せだからな。 104 00:08:38,818 --> 00:08:41,154 ごめんなさい。 105 00:08:41,154 --> 00:08:45,992 私 兄さんの気持ちを 勝手に考えていて➡ 106 00:08:45,992 --> 00:08:50,163 自分のせいで幸せじゃ ないんじゃないかって…。 107 00:08:50,163 --> 00:08:52,665 そんなことばかり考えていたら➡ 108 00:08:52,665 --> 00:08:55,502 どう接していいのか わからなくなって。 109 00:08:55,502 --> 00:09:01,107 あっ いや… 昔から そういうの苦手で。 すまない。 110 00:09:01,107 --> 00:09:03,109 知ってます。 111 00:09:03,109 --> 00:09:06,446 兄さんのことなら 誰よりも知っています! 112 00:09:06,446 --> 00:09:11,451 だから私が もっと しっかりするべきだったんです。 113 00:09:11,451 --> 00:09:17,123 そんなことないよ マニシア。 114 00:09:17,123 --> 00:09:19,292 兄さん。 115 00:09:19,292 --> 00:09:24,130 ルナ ありがとう。 あっ 私は何もしてませんよ。 116 00:09:24,130 --> 00:09:28,802 ルナさんがいなかったら 私 ずっと悩んでいたはずです。 117 00:09:28,802 --> 00:09:32,305 だから ありがとうございます。 118 00:09:34,474 --> 00:09:39,646 も… もうそろそろお昼ですね。 お… お食事の準備を。 119 00:09:39,646 --> 00:09:42,482 俺たちも一緒に作ろうか。 はい。 120 00:09:42,482 --> 00:09:46,820 兄さん。 (ノック) 121 00:09:46,820 --> 00:09:51,024 誰だ…。 至福の時間を邪魔するヤツは…。 122 00:09:52,992 --> 00:09:56,663 (ニン)久しぶりね ルード。 (ルード)ニン!? どうして。 123 00:09:56,663 --> 00:09:59,332 どうしてって アンタに会いに来たのよ。 124 00:09:59,332 --> 00:10:03,837 休暇をもらってね。 よくキグラスが許したな。 125 00:10:03,837 --> 00:10:07,507 (ニン)キグラスじゃないわよ。 教会から休みもらったの。 126 00:10:07,507 --> 00:10:11,177 えっ? 私 もう勇者パーティーじゃないし。 127 00:10:11,177 --> 00:10:14,347 えっ…。 ルードが抜けたあと➡ 128 00:10:14,347 --> 00:10:17,684 私たちは 迷宮攻略に失敗し続けてね➡ 129 00:10:17,684 --> 00:10:22,021 勇者パーティーは解散になったのよ。 130 00:10:22,021 --> 00:10:24,023 えぇっ! 131 00:10:24,023 --> 00:10:28,027 (グランミノタウロス)オオオ~。 132 00:10:28,027 --> 00:10:32,031 (キグラス)お前ら! 戦闘態勢を整えろ! 133 00:10:32,031 --> 00:10:34,868 (リリア)フッ! くっ…。 134 00:10:34,868 --> 00:10:37,704 リリア! さっきから なんだ そのザマは! 135 00:10:37,704 --> 00:10:42,709 ちゃんとやれ! やってる! 136 00:10:42,709 --> 00:10:48,715 ハァハァ… クソッ。 なんでダメージを与えきれない。 137 00:10:48,715 --> 00:10:51,718 なんで 俺たち こんなに外皮を削られている? 138 00:10:51,718 --> 00:10:55,221 《前と何が違うっていうんだ》 139 00:10:55,221 --> 00:10:57,223 (サシン)キグラス様! ハッ! 140 00:10:57,223 --> 00:10:59,559 (サシン)あっちで 空間がゆがみ始めてます! 141 00:10:59,559 --> 00:11:02,061 また魔物が来ます! 142 00:11:04,163 --> 00:11:08,168 ちっ…。 ライフバースト! 143 00:11:08,168 --> 00:11:13,506 《キグラス:スキルを発動してから 外皮が1000も削られた!? 144 00:11:13,506 --> 00:11:17,343 ライフバーストを使うのに こんな代償があったなんて…。 145 00:11:17,343 --> 00:11:20,680 アイツがいなくなってから スキルの威力が弱まって➡ 146 00:11:20,680 --> 00:11:24,517 外皮の減りが異常に早くなった…。 147 00:11:24,517 --> 00:11:26,819 まさか…》 148 00:11:29,188 --> 00:11:31,524 違う… 違う。 149 00:11:31,524 --> 00:11:37,030 俺は… 間違ってなんかねえ! 150 00:11:37,030 --> 00:11:39,699 やった! 151 00:11:39,699 --> 00:11:42,702 もう一発 ぶち込めば…。 152 00:11:42,702 --> 00:11:46,206 (サーア)あっ あの キグラス様。 あぁ? 153 00:11:46,206 --> 00:11:48,207 (サーア)この階層は 適正レベルを➡ 154 00:11:48,207 --> 00:11:50,210 超えてるんじゃないでしょうか? 155 00:11:50,210 --> 00:11:52,712 (サシン)せん越ながら 討伐が終わらないため➡ 156 00:11:52,712 --> 00:11:54,714 魔物の再出現を 許してしまっています。 157 00:11:54,714 --> 00:11:58,217 黙れ! ニン! 早く回復しろ! 158 00:11:58,217 --> 00:12:03,156 何言ってんの アンタ! 引けねえんだよ! 159 00:12:03,156 --> 00:12:06,159 もう失敗するわけには…。 160 00:12:06,159 --> 00:12:09,996 ライフ バースト! 161 00:12:09,996 --> 00:12:12,999 は… 発動しねえ!? 162 00:12:17,170 --> 00:12:19,339 ぐわっ。 163 00:12:19,339 --> 00:12:21,841 (サーア)外皮が すべて砕け散った!? 164 00:12:21,841 --> 00:12:25,678 キグラス! が… 外皮がねえと。 165 00:12:25,678 --> 00:12:28,014 こんなに… イテ…。 166 00:12:28,014 --> 00:12:30,016 グォォォォ~。 167 00:12:30,016 --> 00:12:33,820 ぐっ… はっ… あっ あっ! 168 00:12:39,025 --> 00:12:41,527 嫌だぁ! 169 00:12:45,865 --> 00:12:50,036 うわあぁ~! 170 00:12:50,036 --> 00:12:52,705 いっ… 嫌だ! 死にたくない。 171 00:12:52,705 --> 00:12:54,707 死ぬわけにはいかないんだよ~! 172 00:12:54,707 --> 00:12:58,878 ハッ! 脱出だ! リリィ! 173 00:12:58,878 --> 00:13:02,382 (リリィ)はい! 「ダンジョン ウォーク」。 174 00:13:11,824 --> 00:13:13,993 クソッ! 175 00:13:13,993 --> 00:13:15,995 何が回避型タンクだ! 176 00:13:15,995 --> 00:13:19,666 テメエらのせいで 俺の評価に 泥がついちまったじゃねえか! 177 00:13:19,666 --> 00:13:23,336 ご… ごめんなさい。 面目ない…。 178 00:13:23,336 --> 00:13:26,339 (ニン)違うでしょ。 はあっ!? 179 00:13:26,339 --> 00:13:28,675 (ニン)この子たちは悪くないわ。 180 00:13:28,675 --> 00:13:33,846 今回も前も ムチャして突っ込んだ アンタに問題がある。 181 00:13:33,846 --> 00:13:37,350 はあ!? (ニン)アンタ いつから訓練やめたの? 182 00:13:37,350 --> 00:13:39,352 あっ…。 (ニン)貧相で➡ 183 00:13:39,352 --> 00:13:42,522 酒ばっか飲んだ不健康な体…。 くっ…。 184 00:13:42,522 --> 00:13:46,526 (ニン)今まで 「ライフバースト」に 頼りきってたんでしょうけど➡ 185 00:13:46,526 --> 00:13:49,362 それで迷宮攻略できると 思ってんの? 186 00:13:49,362 --> 00:13:54,200 で… できてたろうが! ルードがいたからでしょ!? 187 00:13:54,200 --> 00:13:58,705 ルードがいなくなって初めて 自分のスキル 把握したんじゃない? 188 00:13:58,705 --> 00:14:00,640 見てたらわかるわ。 189 00:14:00,640 --> 00:14:03,476 「ライフバースト」は 身体強化する代わりに➡ 190 00:14:03,476 --> 00:14:06,646 大量の外皮を 消費するんでしょう? 191 00:14:06,646 --> 00:14:09,649 ルードが すべての外皮を 失ったとき➡ 192 00:14:09,649 --> 00:14:13,152 アンタ 今までで一番のライフバーストを 放ったわよね? 193 00:14:13,152 --> 00:14:16,489 それから察するに ルードの未知のスキルは➡ 194 00:14:16,489 --> 00:14:18,991 他人の外皮を肩代わりするもの。 195 00:14:18,991 --> 00:14:23,496 アンタは自分のスキルの代償を ルードに押しつけてたのよ! 196 00:14:23,496 --> 00:14:29,001 9999もあるルードの外皮使ったら そりゃ強くもなれたわよね。 197 00:14:29,001 --> 00:14:31,838 違ぇ! 全部 俺の実力だ! 198 00:14:31,838 --> 00:14:34,173 あんなタンク1人抜けたくらいで➡ 199 00:14:34,173 --> 00:14:37,009 こ… こんなにおかしくなるはずが ねえんだよ! 200 00:14:37,009 --> 00:14:40,179 俺は勇者なん… うっ。 201 00:14:40,179 --> 00:14:43,683 もういいわ どうせアンタのパーティー抜けるし。 202 00:14:43,683 --> 00:14:46,352 人のせいにして生きるのって 楽よね。 203 00:14:46,352 --> 00:14:49,021 拙者も… すまぬ。 すみません。 204 00:14:49,021 --> 00:14:51,858 私もまだ力不足です。 クソッ。 205 00:14:51,858 --> 00:14:54,360 すぐに傷を治して証明してやる! 206 00:14:54,360 --> 00:14:58,364 俺は最強だ! 勇者なんだ! 207 00:14:58,364 --> 00:15:02,468 と… まあ こんな感じで 解散になったってわけ。 208 00:15:02,468 --> 00:15:04,470 大変だったんだな。 209 00:15:04,470 --> 00:15:07,807 俺も最近やっと 自分のスキルを自覚できたんだが➡ 210 00:15:07,807 --> 00:15:11,310 悪いことをしたな。 別にいいでしょ。 211 00:15:11,310 --> 00:15:14,313 気付けなかった あたしたちにも 責任あるわ。 212 00:15:14,313 --> 00:15:17,817 ルード 今までごめんね。 えっ? 213 00:15:17,817 --> 00:15:19,819 アンタがずっと削られた外皮を➡ 214 00:15:19,819 --> 00:15:22,321 肩代わりしてくれてたとも 知らず…➡ 215 00:15:22,321 --> 00:15:25,992 あたしたちも油断してた。 だから ごめん。 216 00:15:25,992 --> 00:15:28,161 それは俺も同じだ。 217 00:15:28,161 --> 00:15:31,831 もっと早くに未知のスキルを 調べていればよかったんだ。 218 00:15:31,831 --> 00:15:35,668 だから こっちもすまん。 それじゃあ…➡ 219 00:15:35,668 --> 00:15:37,670 この話は おしまい! 220 00:15:37,670 --> 00:15:40,173 過去ばかり見てても しかたないしね! 221 00:15:40,173 --> 00:15:44,076 《いつもながら この変わり身の早さ》 222 00:15:46,846 --> 00:15:49,015 (ニン)マニシアにルナね。 223 00:15:49,015 --> 00:15:52,685 はい ニンさん。 よろしくお願いします。 224 00:15:52,685 --> 00:15:56,522 しばらくの間 果樹園とか いろいろ見て回るつもりだから➡ 225 00:15:56,522 --> 00:15:59,692 よろしくね。 えっ しばらく!? 226 00:15:59,692 --> 00:16:01,961 何よ 帰ってほしいわけ? 227 00:16:01,961 --> 00:16:03,963 いやいや そうじゃなくて。 228 00:16:03,963 --> 00:16:06,132 ここには宿という宿がない。 229 00:16:06,132 --> 00:16:09,635 たまに来た冒険者には 空き家を使ってもらっててな。 230 00:16:09,635 --> 00:16:13,139 えっ… そうなんだ… どうしよ。 それなら➡ 231 00:16:13,139 --> 00:16:15,308 うちに泊まってもらうのは どうでしょう? 232 00:16:15,308 --> 00:16:18,311 いいの? 私の部屋でよければ。 233 00:16:18,311 --> 00:16:21,314 いや マニシア… さっき言ってなかったが➡ 234 00:16:21,314 --> 00:16:24,484 ニンは 公爵家の娘で貴族…。 えっ!? 235 00:16:24,484 --> 00:16:26,986 聖女なんだ。 えぇっ!? 236 00:16:26,986 --> 00:16:29,655 ちょっ! 余計なこと言うんじゃないわよ! 237 00:16:29,655 --> 00:16:31,657 平気よ マニシア! 238 00:16:31,657 --> 00:16:34,160 《ルード:聖女様に 窮屈な思いさせて➡ 239 00:16:34,160 --> 00:16:37,830 教会に消されるのもな…》 240 00:16:37,830 --> 00:16:40,500 (ルード)ということで 俺の部屋を使ってくれ。 241 00:16:40,500 --> 00:16:43,503 (ニン)へえ~ 殺風景ね。 242 00:16:43,503 --> 00:16:46,672 でも アンタらしい部屋って感じで 落ち着く! 243 00:16:46,672 --> 00:16:49,675 俺は リビングで寝るから じゃあ。 244 00:16:49,675 --> 00:16:53,346 別に ルードなら一緒でもいいのに。 245 00:16:53,346 --> 00:16:57,516 演技はやめろ。 あれ? わかっちゃった? 246 00:16:57,516 --> 00:16:59,519 まあ でも…➡ 247 00:16:59,519 --> 00:17:05,124 冗談ってわけでも ないんだけど… ね。 248 00:17:05,124 --> 00:17:09,462 (フィール)ルード! ルードはいるか! 249 00:17:09,462 --> 00:17:11,631 フィール? (フィール)ルード! 250 00:17:11,631 --> 00:17:13,966 果樹園に…。 251 00:17:13,966 --> 00:17:16,269 見たこともない魔物が出現した! 252 00:17:18,304 --> 00:17:20,306 (ルード)果樹園が…。 253 00:17:20,306 --> 00:17:23,809 (ニン)魔物の仕業ね。 早く倒さないと! 254 00:17:23,809 --> 00:17:26,979 すまない ニン。 いきなり巻き込んでしまって。 255 00:17:26,979 --> 00:17:30,816 水くさいわね。 一緒のパーティーだった仲じゃない。 256 00:17:30,816 --> 00:17:32,818 いた! アイツだ! 257 00:17:32,818 --> 00:17:35,321 オオカミ? いや 虎か? 258 00:17:35,321 --> 00:17:37,657 (ニン)魔素のせいで よく見えないわね。 259 00:17:37,657 --> 00:17:42,862 魔素!? あの黒い瘴気か? ええ。 浄化するわ。 260 00:17:47,166 --> 00:17:50,503 さすがだな ニン。 まあ このくらいは。 261 00:17:50,503 --> 00:17:52,505 (うなり声) 262 00:17:52,505 --> 00:17:56,008 《ルード:この魔物 今まで出会ったモンスターとは➡ 263 00:17:56,008 --> 00:17:59,011 生物としての構造自体が 違うように感じる》 264 00:17:59,011 --> 00:18:00,947 グォオオオオ…。 265 00:18:00,947 --> 00:18:04,951 《まるで魔素に自我を 支配されてしまったような…》 266 00:18:04,951 --> 00:18:08,120 (ヴィルド)でぁあぁああっ! 267 00:18:08,120 --> 00:18:12,124 ぐぁっ! くっ。 大丈夫か! 268 00:18:12,124 --> 00:18:14,794 (ヴィルド)ルード! ヴィルドさん! 269 00:18:14,794 --> 00:18:17,964 父さん! 大丈夫!? リーダー!? 270 00:18:17,964 --> 00:18:20,633 すまん。 勇み足でつい…。 271 00:18:20,633 --> 00:18:22,802 (ルード)危ない! 272 00:18:22,802 --> 00:18:25,638 《ルード:「挑発」》 ボォォォ! 273 00:18:25,638 --> 00:18:29,976 魔法を使える者は 全員 俺に 回復魔法を連続でかけてくれ! 274 00:18:29,976 --> 00:18:32,078 承知しました! 275 00:18:37,316 --> 00:18:40,319 ルード! (ルード)ぐっ うっ。 276 00:18:40,319 --> 00:18:43,322 全員 今のうちに攻めるんだ。 277 00:18:43,322 --> 00:18:47,827 敵の攻撃は… 俺が! すべて引き受ける! 278 00:18:47,827 --> 00:18:49,829 ボォォォォ…。 279 00:18:49,829 --> 00:18:52,999 (自警団たち)ぬお~! ゴォォォォォォッ! 280 00:18:52,999 --> 00:18:56,002 (自警団たち)うわぁ~! 281 00:18:56,002 --> 00:18:58,004 《みんな かなり食らったな》 282 00:18:58,004 --> 00:19:00,606 ルナ! いくわよ! はい! 283 00:19:05,444 --> 00:19:08,280 さすが ニンとルナ! マスター! 284 00:19:08,280 --> 00:19:11,951 どんどん回復するから 思いっきりやんなさいよ~! 285 00:19:11,951 --> 00:19:14,787 (ルード)全員臆せず突っ込め! 286 00:19:14,787 --> 00:19:18,457 俺には 仲間が受けた 外皮のダメージを肩代わりする➡ 287 00:19:18,457 --> 00:19:20,793 「犠牲の盾」というスキルがある! 288 00:19:20,793 --> 00:19:23,796 それって 最強のタンクじゃねえの! 289 00:19:23,796 --> 00:19:26,966 じゃあ ダメージ気にせず 突っ込んでもいいんだな!? 290 00:19:26,966 --> 00:19:29,135 ああ! よし…。 291 00:19:29,135 --> 00:19:31,137 やってやろうじゃねえか! 292 00:19:31,137 --> 00:19:34,540 (自警団たち)わ~っ! 293 00:19:39,812 --> 00:19:41,981 ハァッ! 294 00:19:41,981 --> 00:19:44,316 あっ! 逃げた! 295 00:19:44,316 --> 00:19:46,318 逃がすな! まずい! 296 00:19:46,318 --> 00:19:48,621 そっちには町が! 297 00:19:51,490 --> 00:19:55,494 壁が地面から!? ルナ! 298 00:19:55,494 --> 00:19:57,596 よし! 299 00:20:00,166 --> 00:20:03,836 《これまでに食らった2万ほどの ダメージを…➡ 300 00:20:03,836 --> 00:20:07,006 この一撃に込める》 301 00:20:07,006 --> 00:20:09,608 「生命変換」。 302 00:20:21,687 --> 00:20:25,191 《ルード:やりすぎたぁ…。 303 00:20:25,191 --> 00:20:27,193 魔物が暴れるよりも➡ 304 00:20:27,193 --> 00:20:29,528 よっぽど被害が 出たんじゃないか これ?》 305 00:20:29,528 --> 00:20:31,530 ルード…。 うわっ! 306 00:20:31,530 --> 00:20:35,034 お前のおかげで けが人なく倒すことができた! 307 00:20:35,034 --> 00:20:39,338 感謝する! 《ホッ… よかった~》 308 00:22:12,331 --> 00:22:16,001 (ルード)ランクCのブラックウルフ… だったのか。 309 00:22:16,001 --> 00:22:18,003 《ルード:けど どう考えても➡ 310 00:22:18,003 --> 00:22:21,340 Aランクぐらいの力だったよな?》 311 00:22:21,340 --> 00:22:23,509 魔石が2つ? 312 00:22:23,509 --> 00:22:26,679 おかしいわね。 魔法を使える生物は➡ 313 00:22:26,679 --> 00:22:30,182 みんな魔石を所持してるけど 普通は1つよ? 314 00:22:30,182 --> 00:22:32,184 マスター この魔石…➡ 315 00:22:32,184 --> 00:22:35,854 ホムンクルスを作るときに使うものに 似ています。 316 00:22:35,854 --> 00:22:38,858 ってことは ホムンクルス用の魔石を➡ 317 00:22:38,858 --> 00:22:41,527 魔物に 無理やり埋め込んだってこと? 318 00:22:41,527 --> 00:22:43,696 ほら ここ見て。 319 00:22:43,696 --> 00:22:46,031 縫い合わせたような跡があるわ…。 320 00:22:46,031 --> 00:22:48,033 つまり この魔物は➡ 321 00:22:48,033 --> 00:22:51,370 誰かの手によって生み出された… ということか。 322 00:22:51,370 --> 00:22:56,709 ええ。 ホムンクルス技術を魔物に 転用した者がいるってことね。 323 00:22:56,709 --> 00:23:00,312 でも そもそもホムンクルスを 戦闘用に作るのは➡ 324 00:23:00,312 --> 00:23:02,314 禁止されているわよね? 325 00:23:02,314 --> 00:23:05,985 禁止されていても 興味あるヤツは多いんだろうな。 326 00:23:05,985 --> 00:23:12,324 そうね。 隣国にはホムンクルスだけを 働かせる工場もあるみたいだし。 327 00:23:12,324 --> 00:23:14,994 《けど 興味だけでなく➡ 328 00:23:14,994 --> 00:23:18,998 生み出すことに 何かしら意図があったのなら…》 329 00:23:18,998 --> 00:23:23,502 とりあえず今回の件は すべて領主に報告しよう。 330 00:23:23,502 --> 00:23:27,506 《ルード:2つの魔石が埋め込まれた この魔物の襲来は➡ 331 00:23:27,506 --> 00:23:31,010 今後起こる事件の前触れに すぎなかった》