1 00:00:02,919 --> 00:00:07,924 ♪〜 2 00:01:25,960 --> 00:01:30,965 〜♪ 3 00:01:33,635 --> 00:01:37,222 (ナレーション) 秀麗(しゅうれい)が後宮に入って はや1か月 4 00:01:37,847 --> 00:01:40,892 劉輝(りゅうき)は 秀麗との約束どおり 5 00:01:41,017 --> 00:01:44,854 毎朝の朝議にも 欠かさず出席していた 6 00:01:45,772 --> 00:01:47,941 そして 午後になると 7 00:01:48,066 --> 00:01:51,402 秀麗と一緒に 絳攸(こうゆう)の講義を受けるのが 8 00:01:51,528 --> 00:01:53,613 習慣となっていた 9 00:01:55,031 --> 00:01:57,325 (絳攸)では 今日は ここまでにしましょう 10 00:01:57,742 --> 00:01:58,827 (劉輝)ああ 11 00:01:59,244 --> 00:02:01,246 (秀麗)ありがとうございました 12 00:02:01,371 --> 00:02:04,833 ねえ 今日の朝議の議題は 何だったの? 13 00:02:05,250 --> 00:02:08,002 今朝は 税収不足について話した 14 00:02:08,294 --> 00:02:10,296 税収不足って? 15 00:02:10,421 --> 00:02:13,758 (絳攸) あの王位争いの混乱から まだ8年 16 00:02:14,008 --> 00:02:18,555 国は安定しておりませんから 税収も多くは望めません 17 00:02:18,888 --> 00:02:22,392 だが 金がなくては 国もやってはいけない 18 00:02:22,517 --> 00:02:24,936 もう少し取り立てを 厳しくしてはどうかという意見も… 19 00:02:25,186 --> 00:02:26,479 そんなのダメよ! 20 00:02:26,980 --> 00:02:30,108 これ以上 国民から搾取して どうするの? 21 00:02:30,233 --> 00:02:33,153 まずは民を裕福にすることを 考えないと 22 00:02:33,820 --> 00:02:36,906 そうすれば 同じ割合で税を徴収しても 23 00:02:37,031 --> 00:02:38,533 税収は増えるでしょう? 24 00:02:38,658 --> 00:02:39,659 (劉輝)ほう 25 00:02:39,868 --> 00:02:44,414 確かに 経済を上向かせれば 税収も上がります 26 00:02:44,539 --> 00:02:49,127 10年 20年先のことを 考えられるとは なかなかですね 27 00:02:50,044 --> 00:02:53,131 秀麗殿も 国試を 受けられればいいのですが… 28 00:02:55,717 --> 00:02:57,427 (秀麗)そうですね 29 00:03:07,478 --> 00:03:10,231 (劉輝)兄上 どうして? 30 00:03:11,149 --> 00:03:13,693 行かないで 兄上! 31 00:03:17,697 --> 00:03:19,407 あ… 静蘭(せいらん) 32 00:03:20,241 --> 00:03:21,993 (静蘭)申し訳ありません 33 00:03:22,118 --> 00:03:25,663 うなされていたようなので 勝手に入らせてもらいました 34 00:03:25,914 --> 00:03:27,498 そうか 35 00:03:27,832 --> 00:03:28,666 あっ 36 00:03:29,334 --> 00:03:33,755 あっ これは 手を伸ばされていたので 思わず… 37 00:03:34,714 --> 00:03:37,926 (劉輝)フフッ 今日は一緒に寝るか 静蘭? 38 00:03:38,301 --> 00:03:39,928 んっ い… いえ 39 00:03:40,053 --> 00:03:43,056 人には 向き不向きというものが ありまして… 40 00:03:45,225 --> 00:03:46,851 冗談だ 41 00:03:46,976 --> 00:03:48,228 ハァ… 42 00:03:52,982 --> 00:03:54,275 何か? 43 00:03:54,400 --> 00:03:57,737 (劉輝)そなた ちょっと いい男すぎるのではないか? 44 00:03:57,862 --> 00:03:59,822 はっ? (劉輝)いや… 45 00:04:00,114 --> 00:04:01,574 どうも 秀麗は 46 00:04:01,699 --> 00:04:04,661 余より そなたを 頼りにしている気がするのだ 47 00:04:04,786 --> 00:04:08,289 ずっと一緒に暮らしていたのだから それも分かる 48 00:04:09,582 --> 00:04:12,168 だがな 秀麗の夫として 49 00:04:12,293 --> 00:04:15,088 ちょっとばかり ムッとするときもあるのだ 50 00:04:16,047 --> 00:04:17,632 よし 決めた 51 00:04:18,007 --> 00:04:21,135 今から 夫婦の溝を 埋めてくることにする 52 00:04:22,011 --> 00:04:23,638 今夜の警護は必要ない 53 00:04:24,013 --> 00:04:27,350 ちょ… ちょっとお待ちください お風邪を召されます 54 00:04:27,475 --> 00:04:29,644 夜は まだ冷えますから 何か上に! 55 00:04:30,603 --> 00:04:33,773 余は秀麗も好きだが 静蘭も好きだ 56 00:04:33,898 --> 00:04:34,941 なっ… 57 00:04:38,987 --> 00:04:42,240 (秀麗)珠翠(しゅすい) 今 何て? 58 00:04:42,365 --> 00:04:46,494 (珠翠)主上と紅(こう)貴妃様は いつも 仲むつまじいご様子なのに 59 00:04:46,619 --> 00:04:51,916 なぜ 夜は別々にお休みになるのか 皆が不思議に思っています 60 00:04:52,041 --> 00:04:54,294 あっ… だって それは… 61 00:04:54,419 --> 00:04:55,253 イッ! 62 00:04:55,378 --> 00:04:58,548 (珠翠)あっ 紅貴妃様 大丈夫ですか? 63 00:04:58,673 --> 00:05:00,925 (香鈴(こうりん))すぐ薬箱をお持ちします 64 00:05:03,261 --> 00:05:06,514 (秀麗) 主上がお好きなのは殿方です 65 00:05:06,639 --> 00:05:09,559 わたくしのところへ来ないのは 当然でしょう? 66 00:05:09,684 --> 00:05:12,687 本当に そうお思いなのですか? 67 00:05:12,812 --> 00:05:16,232 だって 私が静蘭と一緒にいると 68 00:05:16,357 --> 00:05:19,527 主上は 静蘭をじっと見ておられるのよ 69 00:05:20,236 --> 00:05:22,363 あれは きっと静蘭を… 70 00:05:22,613 --> 00:05:25,867 紅貴妃様 鈍すぎます… ねえ? 71 00:05:26,284 --> 00:05:27,618 ええ 72 00:05:28,411 --> 00:05:29,871 はい おしまいです 73 00:05:30,413 --> 00:05:31,581 ありがとう 74 00:05:31,706 --> 00:05:35,460 主上は紅貴妃様を 大事になさっているのです 75 00:05:35,585 --> 00:05:39,547 だから ゆっくりと 愛を育まれているのでしょう 76 00:05:39,672 --> 00:05:43,384 でも早く 赤さまを見たいものです (秀麗)えっ 77 00:05:43,760 --> 00:05:48,014 わたくしたちで 段取りを整える 計画もございますのよ 78 00:05:48,556 --> 00:05:51,684 (秀麗) だだだ… 段取りって何の? 79 00:05:52,226 --> 00:05:54,937 き… 気持ちだけ頂いておくわね 80 00:05:55,063 --> 00:05:57,231 こういうのは やっぱり… 81 00:05:57,356 --> 00:05:59,942 そう! 流れみたいなものが あると思うの 82 00:06:00,359 --> 00:06:02,236 そうですか 83 00:06:03,362 --> 00:06:04,363 あっ… 84 00:06:04,906 --> 00:06:06,616 なんと美しい 85 00:06:06,741 --> 00:06:10,453 本当に紅貴妃様は 何でもできるのですね 86 00:06:10,787 --> 00:06:12,955 そ… そうかしら 87 00:06:13,081 --> 00:06:16,667 (秀麗)古着のボロを繕うために 毎日 針仕事をやってたから 88 00:06:16,793 --> 00:06:18,461 そりゃ うまくもなるわよ 89 00:06:18,836 --> 00:06:21,089 私 お針は苦手で… 90 00:06:21,464 --> 00:06:23,716 では 教えてさしあげますわ 91 00:06:24,217 --> 00:06:25,718 ホントでございますか? 92 00:06:26,094 --> 00:06:29,972 あら? どなたかに 差し上げるおつもりなのかしら? 93 00:06:30,098 --> 00:06:33,643 あの 頻繁に 文をくださっている方ですね 94 00:06:33,768 --> 00:06:35,269 はい 95 00:06:35,394 --> 00:06:37,980 大事な方のようですね 96 00:06:38,106 --> 00:06:39,565 羨ましいわ 97 00:06:39,690 --> 00:06:40,983 紅貴妃様にも 98 00:06:41,109 --> 00:06:43,236 主上がいらせられるでは ありませんか 99 00:06:43,778 --> 00:06:45,738 まあね 100 00:06:46,322 --> 00:06:48,658 あっ 珠翠も一緒にどうかしら? 101 00:06:48,783 --> 00:06:51,828 わたくしも裁縫は少し… 102 00:06:51,953 --> 00:06:54,705 (秀麗)あなたにも 苦手なものがあったのね 103 00:06:55,039 --> 00:06:57,708 わたくしは 養女みたいなものでしたから 104 00:06:57,834 --> 00:07:00,336 礼儀作法は学んだのですが 105 00:07:00,461 --> 00:07:02,213 こういうことは… 106 00:07:02,588 --> 00:07:03,923 そう 107 00:07:04,048 --> 00:07:06,926 でも 後宮にまで 上げてもらえるなんて 108 00:07:07,051 --> 00:07:09,720 大切にされていたのね (珠翠)はい 109 00:07:10,263 --> 00:07:14,225 わたくしにとっても 大切な方です 110 00:07:14,600 --> 00:07:15,977 どなたなのですか? 111 00:07:16,978 --> 00:07:17,979 (せきばらい) 112 00:07:18,104 --> 00:07:20,231 さあ 今日は遅いわ 113 00:07:20,356 --> 00:07:23,985 刺しゅうを習うのは明日にして もう下がりなさい 114 00:07:24,110 --> 00:07:25,361 はい 115 00:07:25,486 --> 00:07:27,864 それでは おやすみなさいませ 116 00:07:27,989 --> 00:07:30,366 ええ おやすみ 117 00:07:32,743 --> 00:07:35,705 では わたくしも 下がらせていただきます 118 00:07:35,913 --> 00:07:37,623 ええ ご苦労さま 119 00:07:37,748 --> 00:07:38,958 (駆けてくる足音) (秀麗)あっ 120 00:07:39,083 --> 00:07:40,460 (扉の開く音) 121 00:07:41,794 --> 00:07:43,004 た… 大変です! 122 00:07:43,212 --> 00:07:45,548 何です? 騒々しい 123 00:07:46,174 --> 00:07:47,800 主上がいらせられます! 124 00:07:47,925 --> 00:07:49,510 えっ 主上が!? 125 00:07:51,554 --> 00:07:53,347 (秀麗)こんな夜中に何の用? 126 00:07:53,764 --> 00:07:55,099 溝を埋めに来た 127 00:07:55,808 --> 00:07:57,059 はあ? 128 00:07:58,186 --> 00:07:59,687 それ… 129 00:08:01,522 --> 00:08:03,524 もしかして 私に? 130 00:08:04,984 --> 00:08:08,321 …って やだ! まさか 素手で摘んできたの? 131 00:08:08,446 --> 00:08:10,573 手が傷だらけじゃない 132 00:08:10,698 --> 00:08:12,950 しかも こんなに冷えきって… 133 00:08:13,618 --> 00:08:16,120 そんな薄着で うろうろするから 134 00:08:16,245 --> 00:08:18,247 もう 早く入って! 135 00:08:26,339 --> 00:08:27,924 薄紅の薔薇(ばら) 136 00:08:28,049 --> 00:08:29,091 (秀麗)ああ 137 00:08:29,634 --> 00:08:31,969 お昼に静蘭が摘んできてくれたの 138 00:08:32,303 --> 00:08:33,804 (劉輝)静蘭… 139 00:08:34,347 --> 00:08:36,641 (秀麗)ほら 手 見せて (劉輝)あっ 140 00:08:36,849 --> 00:08:41,229 まったく 素手で薔薇を摘むなんて 痛いとは思わなかったの? 141 00:08:41,354 --> 00:08:42,396 別に… 142 00:08:42,522 --> 00:08:43,481 あっ 143 00:08:44,273 --> 00:08:48,027 (秀麗)この手… タコがあって手の皮も厚い 144 00:08:48,736 --> 00:08:51,572 あなた 剣 習ってたりするの? 145 00:08:51,697 --> 00:08:54,242 王族のたしなみとして 少し 146 00:08:54,367 --> 00:08:57,328 ふ〜ん 静蘭の手みたい 147 00:08:57,453 --> 00:08:59,205 んっ 秀麗 148 00:08:59,330 --> 00:09:00,164 うん? 149 00:09:00,831 --> 00:09:02,792 今度から名前で呼んでくれ 150 00:09:02,917 --> 00:09:03,960 (秀麗)はっ? 151 00:09:04,085 --> 00:09:05,920 名前で呼んでくれと言ったのだ 152 00:09:06,128 --> 00:09:08,172 な… 何よ いきなり 153 00:09:08,631 --> 00:09:11,551 余だけ名前で呼ばれないのは 不公平な気がする 154 00:09:11,926 --> 00:09:14,053 不公平って言われても… 155 00:09:16,264 --> 00:09:18,266 劉輝… って? 156 00:09:18,391 --> 00:09:20,184 あっ… ハハッ 157 00:09:22,895 --> 00:09:24,522 分かったわ 158 00:09:25,064 --> 00:09:27,400 でも 2人のときだけよ 159 00:09:28,693 --> 00:09:30,987 つっ! (秀麗)あっ ごめん 160 00:09:31,237 --> 00:09:34,490 なぜ 薔薇にはトゲがあるのだ? 161 00:09:34,949 --> 00:09:38,828 薔薇姫が人間の男に 恋をしたからでしょ? 162 00:09:38,953 --> 00:09:40,413 (劉輝)何だ それは? 163 00:09:40,538 --> 00:09:43,833 知らないの? おとぎ話よ 164 00:09:43,958 --> 00:09:48,212 知らない 誰も聞かせてはくれなかった 165 00:09:50,298 --> 00:09:55,886 (秀麗)昔々ね 薔薇姫っていう とってもきれいなお姫様がいたの 166 00:09:56,596 --> 00:09:59,307 彼女は どんな病気やケガも 治してしまう 167 00:09:59,432 --> 00:10:02,018 不思議な力を持っていたから 168 00:10:02,143 --> 00:10:05,187 みんなから結婚を申し込まれたわ 169 00:10:06,647 --> 00:10:09,650 (劉輝の寝息) 170 00:10:10,943 --> 00:10:12,945 (秀麗)しょうがない人ね 171 00:10:16,949 --> 00:10:20,286 さて 私は どこで寝ようかしら 172 00:10:20,745 --> 00:10:23,331 この人 男が好きなんだから 173 00:10:23,456 --> 00:10:27,668 間違いが起こるなんてことも ない… わよね 174 00:10:27,877 --> 00:10:30,296 まあ 念のため 175 00:10:32,757 --> 00:10:34,634 (秀麗のあくび) 176 00:10:34,759 --> 00:10:37,053 (秀麗)おやすみなさい 177 00:10:42,224 --> 00:10:43,184 (扉の開く音) 178 00:10:43,934 --> 00:10:46,437 (香鈴)紅貴妃様 朝でござい… 179 00:10:46,854 --> 00:10:47,980 あっ! 180 00:10:48,105 --> 00:10:50,441 も… 申し訳ございません! 181 00:10:51,067 --> 00:10:52,276 ああっ! 182 00:10:53,986 --> 00:10:55,112 (扉の閉まる音) (秀麗)ん… 183 00:10:57,281 --> 00:10:58,532 ぬあっ! 184 00:10:58,658 --> 00:11:00,910 ちょ ちょ… ちょっと 主上! 185 00:11:01,035 --> 00:11:03,954 起きて! 放しなさいってば! 186 00:11:04,080 --> 00:11:07,875 う〜ん… 名前で呼ぶと言った 187 00:11:08,000 --> 00:11:10,544 (秀麗)やだ 起きて! 起きなさい! 188 00:11:10,670 --> 00:11:12,922 起きなさいってば〜! 189 00:11:20,679 --> 00:11:21,722 (女官)主上が ついに 190 00:11:21,847 --> 00:11:24,308 紅貴妃様と 床を共にされたのですって 191 00:11:24,433 --> 00:11:25,434 (女官)まあ 本当? 192 00:11:25,768 --> 00:11:29,230 (女官) ええ バッチリ見たっていう子が いるのですから 193 00:11:29,355 --> 00:11:30,481 (女官)まあ 何にせよ 194 00:11:30,606 --> 00:11:32,942 (女官たち)おめでたいですわ 195 00:11:35,403 --> 00:11:39,407 (楸瑛(しゅうえい))聞いたかい 絳攸? 主上と秀麗殿のこと 196 00:11:39,865 --> 00:11:41,117 (絳攸)興味ない 197 00:11:41,242 --> 00:11:43,536 (楸瑛)何だ 機嫌が悪いな 198 00:11:44,036 --> 00:11:49,500 お前 主上の あのバカ殿演技に 初めから気づいていやがったな 199 00:11:49,625 --> 00:11:51,127 何で黙ってた? 200 00:11:51,377 --> 00:11:54,171 教えなくても気づいたじゃないか 201 00:11:54,296 --> 00:11:55,131 (絳攸)ああ 202 00:11:55,423 --> 00:11:58,926 あんな速さで 知識を 身に着けるヤツがいるわけがない 203 00:11:59,051 --> 00:12:00,970 この俺が数年かけたものを 204 00:12:01,095 --> 00:12:03,347 たった数か月で 追いつかれてたまるか 205 00:12:04,098 --> 00:12:07,393 “能ある鷹(たか)は爪を隠す”ってね 206 00:12:07,518 --> 00:12:08,352 (絳攸)フン! 207 00:12:08,477 --> 00:12:11,814 だが どんなに高い能力を 持っていても 208 00:12:11,939 --> 00:12:14,108 使わなければ無能と同じだ 209 00:12:14,942 --> 00:12:18,529 王となったら 全力でその責務を果たすべき 210 00:12:18,654 --> 00:12:21,031 だが それをしようとしないなら 211 00:12:21,157 --> 00:12:23,617 やっぱり ただの甘ったれのバカ殿だよ 212 00:12:24,201 --> 00:12:29,540 そんな話を俺にするのは 少しは見込みがありそうだからか? 213 00:12:29,665 --> 00:12:31,250 そうだねえ 214 00:12:31,375 --> 00:12:33,210 秀麗殿のおかげで 215 00:12:33,335 --> 00:12:36,755 まあ ちょっとは 面白くなってはきたからねえ 216 00:12:36,881 --> 00:12:40,009 もし 王がバカのふりを しているだけと知ったら 217 00:12:40,801 --> 00:12:43,512 秀麗殿は どういう反応をすると思う? 218 00:12:44,054 --> 00:12:46,056 すごく怒るだろうねえ 219 00:12:47,600 --> 00:12:50,811 (絳攸)フッ 自業自得だ 220 00:12:55,316 --> 00:12:57,026 (秀麗)あのねえ… 221 00:12:57,568 --> 00:13:00,112 何で あんたは また のこのこ来てんのよ 222 00:13:00,237 --> 00:13:03,240 昨日の薔薇姫の話の続きが聞きたい 223 00:13:04,366 --> 00:13:06,702 ここで寝るつもりなのね 224 00:13:07,828 --> 00:13:09,455 分かったわ 225 00:13:09,955 --> 00:13:11,540 覚悟を決めようじゃないの 226 00:13:12,374 --> 00:13:14,543 立ってしまったウワサは 消せないわ 227 00:13:14,668 --> 00:13:17,379 こうなりゃ 1晩も2晩も同じよ 228 00:13:17,505 --> 00:13:18,881 (劉輝)フフッ 229 00:13:19,006 --> 00:13:21,467 あっ これは どうした? 230 00:13:21,592 --> 00:13:24,386 (秀麗)ああ 父様にもらったの 231 00:13:24,512 --> 00:13:27,598 父様の弟から 送られてきたんですって 232 00:13:28,224 --> 00:13:30,935 純銀よ きれいでしょ? 233 00:13:31,936 --> 00:13:33,103 んっ どうしたの? 234 00:13:33,479 --> 00:13:34,730 (劉輝)あ… 235 00:13:36,106 --> 00:13:37,107 あっ いや 236 00:13:39,485 --> 00:13:41,612 あっ そうだ! 237 00:13:44,782 --> 00:13:46,116 はい どうぞ 238 00:13:46,617 --> 00:13:48,452 これを余に? 239 00:13:48,577 --> 00:13:50,538 秀麗が縫ったのか? 240 00:13:50,663 --> 00:13:54,041 (秀麗) 模様が勝手に浮かんだのでなければ そうでしょうね 241 00:13:54,792 --> 00:13:59,505 余は 誰かに物をもらうのは 初めてだ 242 00:14:00,798 --> 00:14:04,969 私 刺しゅうなんて めったにやらないから貴重品よ 243 00:14:05,094 --> 00:14:06,554 (劉輝)静蘭にも? (秀麗)えっ? 244 00:14:07,346 --> 00:14:08,806 静蘭も持っていないのか? 245 00:14:09,348 --> 00:14:11,725 うーん そうねえ 246 00:14:12,017 --> 00:14:15,563 繕い物は さんざんしたけど 刺しゅうはないわね 247 00:14:15,813 --> 00:14:17,231 そうか 248 00:14:21,986 --> 00:14:23,195 フフッ 249 00:14:26,824 --> 00:14:31,245 (楸瑛)ほう 秀麗殿から手作りの贈り物ですか 250 00:14:31,579 --> 00:14:32,496 ああ 251 00:14:32,621 --> 00:14:35,457 手先が器用でいらせられるのですね 252 00:14:36,333 --> 00:14:37,543 それでは 主上も 253 00:14:37,668 --> 00:14:40,921 お返しに何か贈り物をされては いかがですか? 254 00:14:41,338 --> 00:14:44,466 確かに それは秀麗殿も喜ばれる 255 00:14:45,467 --> 00:14:48,596 贈り物? うん… 256 00:14:48,721 --> 00:14:51,974 (音楽) 257 00:14:52,683 --> 00:14:55,686 (高官)それにしても すっかり王らしくなられましたな 258 00:14:55,811 --> 00:14:58,105 (高官)やはり 妻を持つと 男は変わりますな 259 00:14:58,480 --> 00:15:02,818 (高官)最近は朝議でも 積極的に発言されておるし 260 00:15:02,943 --> 00:15:06,822 (高官)これも 紅貴妃様のおかげですかな 261 00:15:07,615 --> 00:15:11,785 (高官)白州州牧(はくしゅうしゅうぼく)を前にしても 堂々としたものだ 262 00:15:13,412 --> 00:15:16,665 (州牧)ささっ 主上 杯を 263 00:15:23,172 --> 00:15:25,966 では 紅貴妃様も (秀麗)はい 264 00:15:26,425 --> 00:15:29,178 ん? もう空か 265 00:15:30,346 --> 00:15:32,056 新しい酒をここへ 266 00:15:32,598 --> 00:15:34,600 はい ただいま 267 00:15:40,022 --> 00:15:41,023 ん? 268 00:15:41,565 --> 00:15:42,983 さあ どうぞ 269 00:15:43,108 --> 00:15:46,820 え… ええ ありがとうございます 270 00:15:49,698 --> 00:15:50,783 あっ! 271 00:15:51,200 --> 00:15:52,701 主上? 272 00:16:02,086 --> 00:16:03,587 (劉輝)紅貴妃は酒に弱い 273 00:16:04,546 --> 00:16:07,424 代わりに この杯は余が受けよう 274 00:16:10,469 --> 00:16:12,513 (州牧)おお これはお見事! 275 00:16:12,638 --> 00:16:14,598 恐れ入りました 276 00:16:16,350 --> 00:16:19,144 (秀麗) もう どうしたっていうのよ 277 00:16:19,895 --> 00:16:22,356 あのくらいのお酒で酔っ払ったの? 278 00:16:22,481 --> 00:16:24,692 ああ そうかもしれん 279 00:16:25,067 --> 00:16:28,195 (秀麗) とりあえず 私の部屋へ行くわよ 280 00:16:32,032 --> 00:16:32,908 (静蘭)主上! 281 00:16:33,450 --> 00:16:34,868 (劉輝)静蘭か 282 00:16:34,994 --> 00:16:37,413 これは… 毒を? 283 00:16:37,746 --> 00:16:39,957 毒!? じゃあ あのとき… 284 00:16:43,002 --> 00:16:47,089 (劉輝)そうだ 狙われたのは そなただ 285 00:16:48,007 --> 00:16:49,925 分かってたなら 何で飲むのよ 286 00:16:50,050 --> 00:16:52,761 あんなお酒 捨てればよかったじゃない! 287 00:16:52,886 --> 00:16:57,182 酒宴の席で杯を拒否することは とても非礼なことです 288 00:16:57,933 --> 00:17:00,853 貴妃ともあろう人が そんなことをしてしまっては 289 00:17:00,978 --> 00:17:02,938 あらぬ憶測を呼んでしまいます 290 00:17:03,230 --> 00:17:04,898 だからって… 291 00:17:05,024 --> 00:17:07,818 待ってて 私 お医者様を… (劉輝)ダメだ 292 00:17:08,402 --> 00:17:10,821 それでは 事が大きくなってしまう 293 00:17:11,155 --> 00:17:12,322 でも… 294 00:17:12,906 --> 00:17:16,952 大丈夫だ 大した毒ではない 295 00:17:17,578 --> 00:17:20,247 殺すのが目的ではないのだろう 296 00:17:20,664 --> 00:17:24,084 これなら 朝まで寝ていれば 具合もよくなる 297 00:17:24,793 --> 00:17:28,005 静蘭 下がってよい 298 00:17:28,672 --> 00:17:29,715 はい 299 00:17:30,424 --> 00:17:31,592 私は? 300 00:17:32,051 --> 00:17:33,886 ここにいてくれ 301 00:17:37,014 --> 00:17:39,641 (劉輝)闇は嫌いだ (秀麗)えっ? 302 00:17:40,017 --> 00:17:43,103 (劉輝) 闇の中で1人は 嫌いなのだ 303 00:17:43,479 --> 00:17:44,605 (秀麗)どうして? 304 00:17:45,189 --> 00:17:50,027 昔 よく閉じ込められた 暗い中に… 305 00:17:50,319 --> 00:17:51,361 (秀麗)誰に? 306 00:17:51,487 --> 00:17:51,862 (劉輝の泣き声) 307 00:17:51,862 --> 00:17:54,156 (劉輝の泣き声) 308 00:17:51,862 --> 00:17:54,156 (劉輝)母上や兄上たちに 309 00:17:54,156 --> 00:17:54,281 (劉輝の泣き声) 310 00:17:54,281 --> 00:17:55,115 (劉輝の泣き声) 311 00:17:54,281 --> 00:17:55,115 (秀麗)どういうこと? 312 00:17:55,115 --> 00:17:55,491 (秀麗)どういうこと? 313 00:17:56,075 --> 00:17:59,036 私は いらない子だったのだ (秀麗)えっ? 314 00:17:59,620 --> 00:18:02,956 生まれてくる順番が まずかったらしい 315 00:18:03,415 --> 00:18:07,544 私が 一番 弟だから 父上の愛情が薄れたと 316 00:18:08,420 --> 00:18:10,547 母上は いつも怒っていた 317 00:18:11,173 --> 00:18:13,592 徹底的に無視されて 318 00:18:13,717 --> 00:18:18,555 蔵に何日も閉じ込められたときの 不安や恐怖しか記憶にない 319 00:18:18,889 --> 00:18:22,559 兄たちも 私を快く思っていなかった 320 00:18:22,893 --> 00:18:26,522 もともと末の公子で 忘れられた存在だったし 321 00:18:26,647 --> 00:18:27,898 殴ったり蹴ったり 322 00:18:28,023 --> 00:18:31,068 憂さ晴らしをするには ちょうどよかったようなのだ 323 00:18:31,318 --> 00:18:32,569 (秀麗)何てこと… 324 00:18:32,903 --> 00:18:34,530 でも 私は 325 00:18:34,655 --> 00:18:37,199 清苑(せいえん)兄上がいてくれれば それでよかった 326 00:18:37,658 --> 00:18:38,992 清苑? 327 00:18:39,368 --> 00:18:41,411 私の2番目の兄だ 328 00:18:42,412 --> 00:18:46,333 読み書きも算術も 兄上が教えてくれた 329 00:18:46,458 --> 00:18:49,419 他の兄たちに ぶたれても 薬を塗ってくれた 330 00:18:49,962 --> 00:18:52,548 (秀麗) 2番目のって もしかして… 331 00:18:52,673 --> 00:18:57,594 ああ 私が6つのとき 流罪になった 332 00:18:57,761 --> 00:18:58,220 (劉輝の泣き声) 333 00:18:58,220 --> 00:19:00,180 (劉輝の泣き声) 334 00:18:58,220 --> 00:19:00,180 (劉輝)私は ずっと泣き暮らした 335 00:19:00,556 --> 00:19:03,267 でも そのころ 邵可(しょうか)と出会ったのだ 336 00:19:03,392 --> 00:19:04,852 (秀麗)父様に? 337 00:19:05,769 --> 00:19:08,564 (劉輝)府庫(ふこ)に行けば 1人ではなくなった 338 00:19:09,189 --> 00:19:12,442 それでも 夜は嫌いだ 339 00:19:12,901 --> 00:19:17,614 暗闇の中に1人でいると いろいろなことを思い出す 340 00:19:18,073 --> 00:19:20,826 嫌な記憶が 引きずり出される 341 00:19:21,326 --> 00:19:22,953 1人になるのは嫌だ 342 00:19:24,830 --> 00:19:28,417 秀麗 二胡(にこ)を弾いてはくれないか? 343 00:19:28,834 --> 00:19:33,839 (二胡の演奏) 344 00:19:41,805 --> 00:19:45,350 秀麗の二胡は 真珠みたいだな 345 00:19:45,601 --> 00:19:48,770 優しくて温かみがある 346 00:20:05,746 --> 00:20:06,872 ん… 347 00:20:07,331 --> 00:20:10,709 あっ! 劉輝 体の調子は? 348 00:20:11,335 --> 00:20:12,502 もう大丈夫だ 349 00:20:12,961 --> 00:20:14,546 よかった 350 00:20:14,671 --> 00:20:16,757 ん? これは? 351 00:20:17,132 --> 00:20:20,177 本当は 昨日 渡そうと 思っていたのだが… 352 00:20:20,302 --> 00:20:22,763 (秀麗)ちょっ… こ これって… 353 00:20:23,180 --> 00:20:26,600 これ1つで 蔵が2つ 3つ 建っちゃうんじゃない? 354 00:20:26,725 --> 00:20:27,684 そうなのか? 355 00:20:28,852 --> 00:20:30,270 もう… 356 00:20:30,395 --> 00:20:32,689 まあ とりあえず ありがとう 357 00:20:36,860 --> 00:20:37,694 似合う? 358 00:20:39,363 --> 00:20:40,197 きれいだ 359 00:20:40,948 --> 00:20:43,450 な… 何 言ってんのよ 360 00:20:43,575 --> 00:20:45,702 (劉輝) それで これからのことだが 361 00:20:46,245 --> 00:20:48,497 また二胡を聴きに来てもよいか? 362 00:20:49,790 --> 00:20:51,708 1人じゃ寝られないんでしょ 363 00:20:52,793 --> 00:20:54,753 しょうがないわね 364 00:20:59,007 --> 00:21:01,760 (侍官)李(り) 絳攸様 藍(らん) 楸瑛様 365 00:21:02,761 --> 00:21:04,054 (楸瑛・絳攸)ん? 366 00:21:04,680 --> 00:21:08,016 (侍官)主上より お二人へと 言づかってまいりました 367 00:21:10,644 --> 00:21:13,981 主上から これを私たちにと? (侍官)はい 368 00:21:14,106 --> 00:21:16,525 おやおや これは参ったねえ 369 00:21:16,650 --> 00:21:19,444 まさか こう来るとはね 370 00:21:19,653 --> 00:21:22,489 しかし 普通 生花で渡すかい? 371 00:21:22,614 --> 00:21:24,533 ずいぶん大ざっぱだな 372 00:21:24,908 --> 00:21:27,286 わたくしも そう申し上げたのですが 373 00:21:27,411 --> 00:21:31,540 主上が 急ぎゆえ そこらから適当に摘んでいけと 374 00:21:31,748 --> 00:21:33,625 “急ぎ”ねえ 375 00:21:33,750 --> 00:21:37,462 なるほど それは評価してもいいね 376 00:21:39,214 --> 00:21:40,215 うん? 377 00:21:40,340 --> 00:21:41,967 君は どうするんだい? 378 00:21:42,884 --> 00:21:44,219 ハァ… 379 00:21:44,344 --> 00:21:47,347 主上に“承りました”と伝えてくれ 380 00:21:47,472 --> 00:21:48,598 (侍官)はい 381 00:21:52,728 --> 00:21:53,687 (絳攸)まさか 382 00:21:53,812 --> 00:21:56,898 お前が あっさり受け取るとは 思わなかったぞ 383 00:21:57,024 --> 00:21:58,900 花を受け取るということは 384 00:21:59,026 --> 00:22:02,946 すなわち 王に忠誠を誓うこと… だからな 385 00:22:04,072 --> 00:22:06,408 まさか 花菖蒲(はなしょうぶ)が来るとは 思わなかったから 386 00:22:06,533 --> 00:22:08,618 まあ いいかなってね 387 00:22:09,077 --> 00:22:10,620 花菖蒲 388 00:22:10,954 --> 00:22:14,916 込められた意味は “あなたを信頼します”か 389 00:22:15,042 --> 00:22:18,003 しかも 花は王家の色 紫 390 00:22:18,128 --> 00:22:22,424 花に 二重の意味を込めるなんて なかなかやるじゃないか 391 00:22:22,549 --> 00:22:23,425 ああ 392 00:22:23,550 --> 00:22:28,555 (二胡の演奏) 393 00:22:33,643 --> 00:22:37,272 ん? そういえば どうして飲む前から 394 00:22:37,397 --> 00:22:40,400 あのお酒に毒が入ってるなんて 分かったんだろう? 395 00:22:40,942 --> 00:22:42,110 もしかして 396 00:22:42,652 --> 00:22:46,448 この人 ものすごく 洞察力に優れてるってこと? 397 00:22:46,740 --> 00:22:48,617 ううん それだけじゃない 398 00:22:49,159 --> 00:22:51,703 絳攸様の講義を 受けているときだって 399 00:22:51,995 --> 00:22:54,831 どんな質問にも 答えに詰まることはないし 400 00:22:55,415 --> 00:22:59,252 朝議での発言も 的を射たこと言ってるみたいだし 401 00:23:01,838 --> 00:23:04,174 何で もっと早く 気づかなかったのかしら 402 00:23:04,674 --> 00:23:06,718 劉輝は バカ殿なんかじゃなくて 403 00:23:06,843 --> 00:23:08,929 バカ殿のふりを していただけなんだ 404 00:23:09,387 --> 00:23:10,931 でも 何で? 405 00:23:12,140 --> 00:23:13,725 そっか! 406 00:23:13,850 --> 00:23:17,145 一生懸命な私を見て 面白がってたのね! 407 00:23:17,854 --> 00:23:20,065 う… うーん 408 00:23:20,190 --> 00:23:21,900 ぬうっ… 409 00:23:22,943 --> 00:23:24,528 (秀麗)起きなさい 劉輝! 410 00:23:24,653 --> 00:23:26,655 (劉輝)な… 何をするのだ! 411 00:23:26,780 --> 00:23:28,156 (秀麗)こうするのよ! 412 00:23:28,281 --> 00:23:30,325 この〜! (劉輝)ぬあ〜! 413 00:23:31,451 --> 00:23:36,456 ♪〜 414 00:24:40,937 --> 00:24:45,942 〜♪