1 00:00:02,919 --> 00:00:07,924 ♪〜 2 00:01:25,919 --> 00:01:30,924 〜♪ 3 00:01:34,010 --> 00:01:35,678 (ナレーション) 雑事に使われるだけで 4 00:01:35,804 --> 00:01:37,347 本来 持っている才能を 5 00:01:37,472 --> 00:01:40,099 発揮する機会に 恵まれない状態のことを 6 00:01:40,225 --> 00:01:41,810 “下積み”という 7 00:01:42,852 --> 00:01:45,897 (秀麗(しゅうれい))フゥ… 次は 向こうの かわやを掃除しなくちゃ 8 00:01:50,235 --> 00:01:51,069 (絳攸(こうゆう))ん? 9 00:01:53,863 --> 00:01:56,533 (ナレーション) 晴れて国試に合格したものの 10 00:01:57,158 --> 00:01:59,244 紅(こう) 秀麗と 杜(と) 影月(えいげつ)は 11 00:01:59,369 --> 00:02:04,290 まさしく今 つらく苦しい 下積みの時を経験していた 12 00:02:04,499 --> 00:02:06,501 (影月)はい できあがりました 13 00:02:07,001 --> 00:02:08,962 (官吏)うん (影月)フゥ… 14 00:02:23,852 --> 00:02:24,978 ハァ… 15 00:02:25,103 --> 00:02:27,147 (楸瑛(しゅうえい))やるせないため息だねえ 16 00:02:27,272 --> 00:02:30,066 君のそういう顔 なかなか そそるよ 17 00:02:30,191 --> 00:02:33,403 冗談も大概にしろ! 俺は 今 機嫌が悪いんだ 18 00:02:34,863 --> 00:02:36,739 秀麗殿は 頑張っているね 19 00:02:38,616 --> 00:02:40,076 頑張りきれるかどうか… 20 00:02:41,035 --> 00:02:43,538 (楸瑛)いざとなれば あの方が動くだろう 21 00:02:44,831 --> 00:02:47,041 もう 動いているかもしれん 22 00:02:47,167 --> 00:02:50,920 そうだな これだけ かわいい姪(めい)がいたぶられてるんだ 23 00:02:51,045 --> 00:02:55,216 主上に皮肉の 1つや2つや3つ 言いに行ってるかも 24 00:02:56,175 --> 00:02:59,304 (黎深(れいしん))今年度の 進士上位20名においては 25 00:02:59,429 --> 00:03:02,974 まず 朝廷にとどめ置き 様子を見るようにしたそうですね 26 00:03:03,308 --> 00:03:06,477 (劉輝(りゅうき))父の時代にも たまに そういうことがあったと聞いている 27 00:03:06,603 --> 00:03:10,273 (黎深)ええ 私のときも 絳攸のときもそうでした 28 00:03:10,398 --> 00:03:13,902 どこへ振り分けるか迷う人材が 上位を占めるときには 29 00:03:14,027 --> 00:03:15,778 こういう手段が取られるようです 30 00:03:17,196 --> 00:03:20,867 まあ 妥当でしょう 紅 秀麗と 杜 影月の2人を 31 00:03:20,992 --> 00:03:23,369 いきなり どこかの部署に配属したら 32 00:03:23,494 --> 00:03:26,998 能力を発揮する前に 潰されるでしょうからね 33 00:03:27,457 --> 00:03:28,833 それでは もったいない 34 00:03:29,292 --> 00:03:32,545 そなたなら 潰れていく者は それだけの器量と 35 00:03:32,670 --> 00:03:34,088 切って捨てそうなものだがな 36 00:03:34,631 --> 00:03:38,259 もちろん 切って捨てますとも それなりの場を用意されて 37 00:03:38,384 --> 00:03:41,387 それなりの結果も 出せないような者はね 38 00:03:41,512 --> 00:03:45,558 私は 弱い者も甘ったれもバカも 大嫌いですから 39 00:03:45,683 --> 00:03:47,393 昔のあなたを含めて 40 00:03:47,518 --> 00:03:49,145 フッ ハハッ… 41 00:03:49,812 --> 00:03:52,815 ですが今回の場合は 条件が悪すぎます 42 00:03:52,941 --> 00:03:56,861 若い芽をいきなり水中に 投げ入れるようなものですから 43 00:03:56,986 --> 00:04:00,073 救い出して 土に 置いてやるくらいはしないと 44 00:04:00,198 --> 00:04:02,742 本人の努力とは関係なしに 腐るだけです 45 00:04:03,368 --> 00:04:06,746 心配せずとも そなたの姪は守る 必ず 46 00:04:08,539 --> 00:04:12,752 女人国試登用制度の 草案を書いたのは主上 あなたです 47 00:04:13,336 --> 00:04:16,297 自ら作った制度を うまく活用できなければ 48 00:04:16,422 --> 00:04:20,218 私は ちゃちゃっと あなたに 見切りをつけますからね では 49 00:04:20,635 --> 00:04:21,886 (劉輝)紅尚書(しょうしょ) 50 00:04:22,720 --> 00:04:25,682 秀麗の後見を引き受けてくれて ありがとう 51 00:04:26,432 --> 00:04:30,395 (黎深)別に 主上のためでは まったくありません 52 00:04:31,688 --> 00:04:35,108 余は 実は そなたのことが 結構 好きなのだが 53 00:04:35,233 --> 00:04:39,529 (黎深) 私を寝台に連れ込もうとするなど 100年 早いですよ 54 00:04:40,697 --> 00:04:43,283 (扉の閉まる音) (劉輝)アハッ… 55 00:04:44,492 --> 00:04:47,745 (黎深)兄上の顔を見て 心を癒やそうと思って来たのに 56 00:04:48,204 --> 00:04:50,957 あいにくと 邵可(しょうか)様は ご用時で城下へ 57 00:04:51,082 --> 00:04:53,042 まったく 本当なら 58 00:04:53,167 --> 00:04:56,462 秀麗をいじめるヤツらは 全員 即刻 クビにしたいぐらいだ 59 00:04:56,587 --> 00:05:00,466 人事を握っている吏部の尚書が 言うと しゃれになりません 60 00:05:01,009 --> 00:05:05,388 フンッ あれだけ脅しをかけても 主上が動かなかったら 本当に見切る 61 00:05:05,513 --> 00:05:08,308 (絳攸)やっぱり… (楸瑛)主上のところへ… 62 00:05:08,433 --> 00:05:11,394 黎深様 いくら後見人とはいえ 63 00:05:11,519 --> 00:05:14,439 あまり出過ぎたことをすると 秀麗殿が困りますよ 64 00:05:14,814 --> 00:05:15,773 だから いまだに 65 00:05:15,898 --> 00:05:18,526 後見人であることも 名乗り出ていないんだ 66 00:05:18,651 --> 00:05:20,695 (邵可)おや? 黎深 (黎深)あっ! 67 00:05:21,070 --> 00:05:22,113 (邵可)来てたのかい 68 00:05:22,238 --> 00:05:23,573 (黎深)あ… 兄上! 69 00:05:23,698 --> 00:05:25,658 おいしそうな 桃まんじゅうだね 70 00:05:25,783 --> 00:05:27,702 (黎深) 兄上に食べていただこうと思って 71 00:05:28,077 --> 00:05:30,955 ありがとう 早速 頂こうかな (黎深)はい 72 00:05:31,331 --> 00:05:33,666 (邵可)ああ ちょうど おなかがすいていたんだよ 73 00:05:33,791 --> 00:05:35,209 (黎深)あっ 本当ですか 74 00:05:35,335 --> 00:05:37,795 (邵可)ああ 結構 結構 頂きましょう 75 00:05:47,180 --> 00:05:49,849 (絳攸)やはり 黎深様にとって大切なのは… 76 00:05:52,268 --> 00:05:53,269 (秀麗)絳攸様 77 00:05:53,394 --> 00:05:54,729 んっ… うん? 78 00:05:55,772 --> 00:05:56,773 (秀麗)すみません 79 00:05:56,898 --> 00:06:00,151 私は新人官吏で もう官位も違うので 80 00:06:00,276 --> 00:06:03,237 親しく話しかけるのは いけないと思っているのですけど 81 00:06:03,738 --> 00:06:04,572 けど? 82 00:06:04,697 --> 00:06:07,408 (秀麗)何か気を落とされるような ことでもあったのですか? 83 00:06:07,533 --> 00:06:08,951 あっ ん… 84 00:06:10,161 --> 00:06:13,414 そうだ 絳攸様に聞きたいと 思っていたことがあるんです 85 00:06:13,831 --> 00:06:14,707 何だ? 86 00:06:14,832 --> 00:06:18,461 絳攸様は 16歳で 状元(じょうげん)及第なされたんですよね 87 00:06:18,586 --> 00:06:19,962 それが どうかしたのか? 88 00:06:20,129 --> 00:06:22,882 絳攸様には どんな思いがあったんですか? 89 00:06:23,007 --> 00:06:28,096 上へ上ろうとする努力を支えた 絳攸様の 強い思いは何なんですか? 90 00:06:30,389 --> 00:06:32,892 俺の思いなど簡単なものだ 91 00:06:33,184 --> 00:06:36,813 ある人のそばにいて その助けになりたかった 92 00:06:36,938 --> 00:06:39,482 その人は たくさんのものを 与えてくれたから 93 00:06:39,607 --> 00:06:41,984 少しでも恩返しをしたかった 94 00:06:42,610 --> 00:06:46,405 それだけだ お前より はるかに不純な動機だろ? 95 00:06:47,281 --> 00:06:49,617 かなったんですか? その思いは 96 00:06:50,409 --> 00:06:53,162 (絳攸)どうだかな あの人は たぶん— 97 00:06:53,287 --> 00:06:56,791 俺など いてもいなくても 何も変わらないかもな 98 00:06:57,083 --> 00:07:01,045 (秀麗)でも 誰かへの思いが 自分を支えるって すてきですね 99 00:07:01,170 --> 00:07:02,171 あっ 100 00:07:03,464 --> 00:07:04,799 私も頑張ろうっと 101 00:07:07,969 --> 00:07:10,096 あとで差し入れを持ってってやる 102 00:07:10,221 --> 00:07:11,681 ありがとうございます 103 00:07:16,060 --> 00:07:17,228 (蔡(さい)尚書)おや 絳攸殿 104 00:07:17,687 --> 00:07:20,690 (蔡尚書) どうかなされましたかな? 何か問題でも? 105 00:07:21,232 --> 00:07:22,859 “何か問題でも”? 106 00:07:22,984 --> 00:07:27,113 蔡尚書 あなたは確か 新人官吏の指導係のはずでしたね 107 00:07:27,238 --> 00:07:28,406 それが何か? 108 00:07:28,906 --> 00:07:32,535 紅 秀麗と 杜 影月の2人を見て 何も思われないのですか? 109 00:07:32,660 --> 00:07:34,912 私におっしゃられましても 110 00:07:35,037 --> 00:07:38,040 あの2人に かわや掃除や 靴磨きを命じたのは 111 00:07:38,166 --> 00:07:41,252 魯(ろ)官吏ですからな それより 絳攸殿 112 00:07:41,377 --> 00:07:42,420 あっ 113 00:07:42,545 --> 00:07:45,631 あなたは 紅尚書の ご養子ということですが 114 00:07:45,756 --> 00:07:48,885 いまだに 紅姓を 賜っていらっしゃらないのですな 115 00:07:49,010 --> 00:07:49,844 あっ… 116 00:07:49,969 --> 00:07:52,096 (蔡尚書)紅尚書には お子がいないというのに 117 00:07:52,221 --> 00:07:55,933 あなたを紅家に迎え入れる気は ないということでしょうなあ 118 00:07:56,309 --> 00:07:57,393 うっ… 119 00:07:57,518 --> 00:08:00,271 ハァ〜 あの方は気まぐれで冷酷だ 120 00:08:00,396 --> 00:08:03,983 いつ また あなたを身一つで 放り出してもおかしくはありません 121 00:08:04,484 --> 00:08:06,777 私は あなたの才が惜しい 122 00:08:06,903 --> 00:08:09,238 もう あのことを 怒ってはおりません 123 00:08:09,363 --> 00:08:12,283 独立される際には 及ばずながら このわたくしが… 124 00:08:12,408 --> 00:08:13,910 (絳攸)失礼します 125 00:08:29,300 --> 00:08:30,384 (絳攸)ん? 126 00:08:33,679 --> 00:08:35,806 (黎深) お前は 何を売っているのだ? 127 00:08:35,932 --> 00:08:36,849 (絳攸)くじです 128 00:08:36,974 --> 00:08:40,269 なるほど そこのガラクタは くじの景品か? 129 00:08:40,686 --> 00:08:42,230 (絳攸)冷やかしならお断りです 130 00:08:42,355 --> 00:08:43,564 (黎深)フッ… 131 00:08:49,820 --> 00:08:50,863 (絳攸)んっ 132 00:08:52,365 --> 00:08:53,449 どうぞ 133 00:08:59,121 --> 00:09:00,206 残念賞です 134 00:09:01,290 --> 00:09:03,000 (黎深)スモモの花か 135 00:09:03,125 --> 00:09:06,712 どうせ 当たりくじなど 大して入っていないのだろう 136 00:09:06,837 --> 00:09:10,299 なかなか いい商売だな 考えたのは そなたの親か? 137 00:09:11,842 --> 00:09:13,553 親は いません 138 00:09:18,975 --> 00:09:20,101 (黎深)んっ… 139 00:09:21,811 --> 00:09:23,729 よし お前にしよう 140 00:09:23,854 --> 00:09:24,897 えっ? 141 00:09:28,359 --> 00:09:30,778 (絳攸)拾われたときも 気まぐれだった 142 00:09:31,237 --> 00:09:33,823 まるで 子犬を うちに連れ帰るように 143 00:09:33,948 --> 00:09:35,992 (黎深)こんなところで 何を突っ立っている? 144 00:09:36,117 --> 00:09:37,326 あっ 145 00:09:37,743 --> 00:09:40,288 迷子になったら 近くの人に道を聞きなさいと 146 00:09:40,413 --> 00:09:41,622 いつも言ってあるだろう 147 00:09:41,872 --> 00:09:44,417 スモモの花を見ていただけです 148 00:09:44,542 --> 00:09:46,419 あなたこそ どうなさったんです? 149 00:09:46,544 --> 00:09:48,546 ずいぶんと ご機嫌が悪そうですが 150 00:09:48,671 --> 00:09:49,714 ん… 151 00:09:50,673 --> 00:09:54,135 どうかしたのは お前のほうだろ? 絳攸 152 00:09:55,219 --> 00:09:57,138 何でも… ありません 153 00:09:58,931 --> 00:10:00,349 まあいい 154 00:10:00,808 --> 00:10:02,977 紅本家から使いが出たらしい 155 00:10:03,102 --> 00:10:04,103 紅本家から? 156 00:10:04,854 --> 00:10:06,522 まさかとは思うが 157 00:10:06,647 --> 00:10:09,400 お前のところに来たら 即刻 たたき出せ 158 00:10:09,525 --> 00:10:11,319 どうせ ろくな用じゃない 159 00:10:16,741 --> 00:10:17,658 何だ? 160 00:10:18,618 --> 00:10:21,829 わ… 私が もし 今 おそばを離れて 161 00:10:21,954 --> 00:10:24,624 全国 津々浦々 点心修業に出たいと言ったら 162 00:10:24,749 --> 00:10:26,208 どうされます? 163 00:10:26,542 --> 00:10:28,919 お前が点心修業? 164 00:10:30,463 --> 00:10:32,423 (絳攸)何を言っているんだ 俺は 165 00:10:34,050 --> 00:10:37,219 方向音痴のお前が 旅に出て どうするんだ? 166 00:10:37,345 --> 00:10:38,429 放っといてください 167 00:10:41,599 --> 00:10:43,934 (黎深) 行きたいなら 勝手に行けばいい 168 00:10:45,811 --> 00:10:49,106 お前の人生だろう 私に聞くな 169 00:11:06,624 --> 00:11:08,042 (絳攸)んん… 170 00:11:14,173 --> 00:11:17,802 ああ… やはり 修業に出るか 171 00:11:21,263 --> 00:11:25,643 (絳攸)うーん… おかしい こっちが府庫(ふこ)だと思ったのに 172 00:11:26,185 --> 00:11:27,019 あっ 173 00:11:27,353 --> 00:11:28,187 あっ 174 00:11:32,608 --> 00:11:33,359 えっ? 175 00:11:33,484 --> 00:11:35,903 府庫へ行くのだろ? つきあってやる 176 00:11:40,408 --> 00:11:41,867 (絳攸)秀麗 差し入れだ 177 00:11:41,992 --> 00:11:44,620 あっ 絳攸様 178 00:11:46,747 --> 00:11:48,457 うちで点心を作ってきたぞ 179 00:11:48,582 --> 00:11:50,418 絳攸様のおうちって… 180 00:11:50,543 --> 00:11:53,671 確か どなたかのお屋敷に 間借りしてらっしゃるんですよね 181 00:11:53,796 --> 00:11:56,006 あっ うん え〜… 182 00:11:56,132 --> 00:11:58,634 子どもの頃から 世話になっている方の屋敷に 183 00:11:58,801 --> 00:12:02,054 住まわせてもらっているのだ それより 温かいうちに食べろ 184 00:12:07,143 --> 00:12:08,060 (秀麗)あ… 185 00:12:08,185 --> 00:12:10,020 (絳攸)さあ 遠慮するな 186 00:12:11,689 --> 00:12:14,108 あっ エビ プリプリですね 187 00:12:14,233 --> 00:12:16,152 カニシュウマイも おいしいです 188 00:12:16,277 --> 00:12:18,362 見た目は悪いけど 味はいいですね 189 00:12:18,487 --> 00:12:20,322 (秀麗)影月くん (影月)あっ すみません 190 00:12:20,448 --> 00:12:22,950 じゃ… じゃあ 今度は エビシュウマイを 191 00:12:29,457 --> 00:12:30,875 (秀麗)ああ おいしかった 192 00:12:31,167 --> 00:12:34,170 ありがとうございました これで また頑張れます 193 00:12:34,295 --> 00:12:37,465 そうですね 仕事に戻りましょうか 194 00:12:40,092 --> 00:12:42,011 本当に頑張るな 2人とも 195 00:12:42,136 --> 00:12:43,053 (影月・秀麗)うん? 196 00:12:43,179 --> 00:12:45,181 (絳攸)いろいろと つらい目に遭っているのに 197 00:12:45,306 --> 00:12:47,641 (秀麗) あっ… 一番つらいのは 198 00:12:47,766 --> 00:12:52,730 大切な人たちが悲しい思いをしたり 苦しんだりすることだから 199 00:12:52,855 --> 00:12:56,775 だから そんなことのない国を つくるために頑張ります 200 00:12:56,901 --> 00:12:58,527 僕たちの頑張りなんて 201 00:12:58,652 --> 00:13:02,698 どのくらい この彩雲国(さいうんこく)の 役に立つのか分かりませんけどね 202 00:13:13,876 --> 00:13:14,835 ハァ… 203 00:13:19,256 --> 00:13:22,384 (蔡尚書)絳攸殿は 今 府庫から出てこられましたかな? 204 00:13:22,510 --> 00:13:23,969 (魯)そのようですな 205 00:13:24,094 --> 00:13:28,599 確か 今 府庫には 紅 秀麗と 杜 影月がいるはずだが 206 00:13:28,724 --> 00:13:32,228 絳攸殿は 紅 秀麗が適性試験を受ける前 207 00:13:32,353 --> 00:13:35,773 よく紅家を訪れ 勉強を教えていたようです 208 00:13:36,232 --> 00:13:41,362 適性試験の制度は 主上が 紅 秀麗のために作ったようなもの 209 00:13:41,487 --> 00:13:45,407 本来なら 国試の最終試験である 会試を受けるためには 210 00:13:45,533 --> 00:13:49,745 1年かけて さまざまな試験を くぐり抜けなければなりません 211 00:13:50,287 --> 00:13:52,206 ですが 紅 秀麗の場合 212 00:13:52,331 --> 00:13:55,918 適性試験に合格すれば 会試を受けてもよいとされました 213 00:13:56,043 --> 00:13:57,962 (蔡尚書) 特別な措置だったからこそ 214 00:13:58,087 --> 00:14:00,798 ずいぶん 厳しい試験だったように思うが 215 00:14:00,923 --> 00:14:04,552 しかし あらゆる点で 紅 秀麗は恵まれすぎています 216 00:14:04,843 --> 00:14:06,011 (蔡尚書)というと? 217 00:14:06,136 --> 00:14:07,930 女人が国試を受ける場合 218 00:14:08,055 --> 00:14:10,933 高官か大貴族の後ろ盾が 必要とされましたが 219 00:14:11,058 --> 00:14:14,812 紅 秀麗の後見人は 紅 黎深殿だそうです 220 00:14:15,229 --> 00:14:18,524 ほう… ふーむ… 221 00:14:24,822 --> 00:14:26,407 (楸瑛)おや 珍しいね 222 00:14:26,532 --> 00:14:28,701 (絳攸)ん? (楸瑛)君が酒なんて 223 00:14:28,826 --> 00:14:30,661 あっちへ行け! 224 00:14:30,786 --> 00:14:32,371 寂しいなら つきあおうか 225 00:14:32,496 --> 00:14:34,707 別に寂しくない! あっ 226 00:14:35,624 --> 00:14:36,667 ああ 静蘭(せいらん) 227 00:14:37,334 --> 00:14:38,168 (静蘭)あっ 228 00:14:38,669 --> 00:14:41,088 君もつきあいなさい (静蘭)いえ 私は… 229 00:14:41,213 --> 00:14:42,423 (絳攸)そうだ つきあえ! 230 00:14:43,048 --> 00:14:46,260 大体な 俺がこんなところで 1人で飲んでいるのは 231 00:14:46,385 --> 00:14:49,013 元はと言えば お前のせいなんだからな! 232 00:14:49,138 --> 00:14:51,140 へえ… だそうだよ 233 00:14:51,599 --> 00:14:54,143 (静蘭)ん… フゥ… 234 00:14:56,687 --> 00:14:57,605 あっ! 235 00:14:58,772 --> 00:15:00,024 兄う… うえっ 236 00:15:00,316 --> 00:15:01,150 主上 237 00:15:01,275 --> 00:15:03,360 何だ? 今の “うえっ”ていうのは! 238 00:15:04,069 --> 00:15:04,987 (劉輝)あっ いや… 239 00:15:05,112 --> 00:15:07,031 お前も座れ! (劉輝)えっ? 240 00:15:12,620 --> 00:15:13,454 (静蘭)それで 241 00:15:14,371 --> 00:15:17,499 絳攸殿が飲んだくれているのは 私のせいだというのは? 242 00:15:17,625 --> 00:15:19,209 いや 大した話じゃ… 243 00:15:19,335 --> 00:15:22,588 そうおっしゃらずに 興味深いお話じゃないですか 244 00:15:22,922 --> 00:15:25,424 絳攸 諦めて話せ 245 00:15:25,549 --> 00:15:28,552 兄う… あっ いや 静蘭の話なら余も聞きたい 246 00:15:29,595 --> 00:15:30,971 つまり その… 247 00:15:31,096 --> 00:15:34,975 話は 俺が まだ無力だった 少年時代にさかのぼる 248 00:15:36,518 --> 00:15:40,522 俺は いきなり黎深様に拾われ 屋敷に連れていかれた 249 00:15:41,065 --> 00:15:43,192 何の説明もなしに 250 00:15:43,317 --> 00:15:47,488 俺は聞いてみた “なぜ 拾ってくださったのですか?”と 251 00:15:47,905 --> 00:15:49,907 ひと目で あふれる才能を見抜いた 252 00:15:50,032 --> 00:15:51,951 子犬のように いたいけだった 253 00:15:52,368 --> 00:15:54,244 (絳攸)違う! 身代わりだ! 254 00:15:54,662 --> 00:15:56,038 身代わり? 255 00:15:56,163 --> 00:15:57,122 誰のだ? 256 00:15:57,748 --> 00:16:01,085 俺が拾われたのは かれこれ13年前だ 257 00:16:01,210 --> 00:16:03,712 当時 紅 邵可邸では 何が起こっていた? 258 00:16:03,837 --> 00:16:05,172 (劉輝・静蘭)ああっ 259 00:16:05,297 --> 00:16:06,590 まさか… (静蘭)ん… 260 00:16:07,132 --> 00:16:11,136 “敬愛する兄上が 先頃 1人の少年を拾ったそうでな” 261 00:16:11,261 --> 00:16:13,305 “私も そのご苦労を 疑似体験すべく—” 262 00:16:13,430 --> 00:16:17,434 “適当に誰か拾って 育ててみることにした” 263 00:16:17,559 --> 00:16:20,771 だそうだ! で ちょうど目についたのが… 264 00:16:20,896 --> 00:16:21,772 (静蘭たち)ああ… 265 00:16:21,897 --> 00:16:25,401 (絳攸)あのとき 俺の人生は 一度 終わった 266 00:16:27,319 --> 00:16:29,446 お前は 邵可様だからいい! 267 00:16:29,571 --> 00:16:31,991 だが 俺は あの黎深様だぞ! 268 00:16:33,033 --> 00:16:35,828 だが 今の俺があるのは お前のおかげだ 269 00:16:37,663 --> 00:16:41,500 まあ 飲め! いや 俺が飲む 270 00:16:42,334 --> 00:16:44,962 ああ 分かった もう帰ろう 送っていく 271 00:16:45,087 --> 00:16:46,380 帰りたくない! 272 00:16:47,006 --> 00:16:48,382 だ… 大丈夫ですか? 273 00:16:48,799 --> 00:16:52,678 ああ… せっかくだから 主上と水入らずで語り合ってくれ 274 00:16:52,803 --> 00:16:53,887 さあ 行くぞ 275 00:16:54,013 --> 00:16:56,348 やめろ! もっと飲ませろ! 276 00:16:56,473 --> 00:16:59,435 (楸瑛)ああ… これ以上 飲んだら 屋敷に着く前に倒れるぞ 277 00:16:59,560 --> 00:17:02,312 (絳攸) そしたら また拾ってくれるかな 278 00:17:02,438 --> 00:17:03,689 いや くれないかも 279 00:17:04,398 --> 00:17:08,318 絳攸殿も あんなふうに 酔われることがあるのですね 280 00:17:08,444 --> 00:17:10,154 あっ (劉輝)兄上… 281 00:17:10,988 --> 00:17:13,157 あなたも酔っているのですね 主上 282 00:17:13,782 --> 00:17:16,410 私は無力です 283 00:17:16,535 --> 00:17:18,704 秀麗が あんなに苦労しているのに 284 00:17:18,829 --> 00:17:21,957 陰から見守ることしかできない… 285 00:17:22,875 --> 00:17:24,626 陰からで十分です 286 00:17:24,752 --> 00:17:26,754 お嬢様の道を開いたのなら 287 00:17:26,879 --> 00:17:29,131 精いっぱい 支えてさしあげてください 288 00:17:29,923 --> 00:17:33,594 私は… あなた以上に何もできない 289 00:17:33,719 --> 00:17:34,928 (劉輝)あ… 290 00:17:37,389 --> 00:17:40,642 (静蘭)私も帰ります 部屋までお送りしましょう 291 00:17:46,148 --> 00:17:47,983 (絳攸)ああっ 飲みすぎた 292 00:17:48,108 --> 00:17:51,653 (黎深)やれやれ 何だ? その体たらくは 293 00:17:53,197 --> 00:17:58,160 まったく そんな情けない男に 育てた覚えはないぞ 294 00:17:58,285 --> 00:18:01,747 だったら もっと 黎深様の お気に召すような子どもを 295 00:18:01,872 --> 00:18:04,166 拾ってきたらいいじゃないですか! 296 00:18:07,795 --> 00:18:09,088 ん… 297 00:18:12,633 --> 00:18:15,469 秀麗は昨晩も 府庫に泊まったようだね 298 00:18:15,594 --> 00:18:17,971 ええ 頑張っていらっしゃるようです 299 00:18:20,808 --> 00:18:24,645 君も 本当にお茶を おいしく入れられるようになったね 300 00:18:24,770 --> 00:18:27,689 昔は 茶わんに 直接 お茶っ葉を入れて 301 00:18:27,815 --> 00:18:29,817 お湯をついでいたっけ 302 00:18:30,609 --> 00:18:32,194 (静蘭)昔のことは忘れてください 303 00:18:33,654 --> 00:18:35,322 静蘭 (静蘭)はい? 304 00:18:35,447 --> 00:18:37,866 君は 君の思うとおりに生きなさい 305 00:18:37,991 --> 00:18:38,909 (静蘭)あっ 306 00:18:39,326 --> 00:18:42,538 君を拾って 妻と一緒に名前をつけたときから 307 00:18:42,663 --> 00:18:45,415 私は君を 実の子のように思っているよ 308 00:18:46,166 --> 00:18:47,167 旦那様 309 00:18:47,626 --> 00:18:50,254 親は 子どもの重荷に なるべきではない 310 00:18:50,379 --> 00:18:53,382 だから 私のことは何も心配いらない 311 00:18:53,715 --> 00:18:57,261 秀麗の配属が決まるまで まだ 時間はある 312 00:18:57,386 --> 00:18:59,221 ゆっくりと考えなさい 313 00:19:01,140 --> 00:19:03,350 あっ… 旦那様 (邵可)ん? 314 00:19:03,851 --> 00:19:05,853 今夜 悩める若者を1人 315 00:19:05,978 --> 00:19:07,855 うちに招待しても よろしいでしょうか? 316 00:19:08,313 --> 00:19:09,273 うん? 317 00:19:10,190 --> 00:19:11,567 フゥ… (足を乗せる音) 318 00:19:11,692 --> 00:19:12,734 (劉輝)頼む 319 00:19:14,695 --> 00:19:15,779 (影月)あっ 320 00:19:17,489 --> 00:19:20,492 王様の靴を磨くのは初めてです 321 00:19:21,243 --> 00:19:22,244 つらくはないか? 322 00:19:22,369 --> 00:19:25,956 (影月)いいえ 靴磨きも たくさん勉強になりますから 323 00:19:26,081 --> 00:19:26,999 そうか 324 00:19:28,083 --> 00:19:31,336 僕のことより 秀麗さんのことを 気にかけてあげてください 325 00:19:31,920 --> 00:19:33,881 ずっとずっと大変です 326 00:19:34,673 --> 00:19:36,341 影月 (影月)はい 327 00:19:37,050 --> 00:19:39,303 そなたに これを (影月)何ですか? 328 00:19:41,346 --> 00:19:42,264 ああっ! 329 00:19:42,723 --> 00:19:45,684 (劉輝)王家の紋印だ 何かあったときに これを使え 330 00:19:45,809 --> 00:19:49,188 (影月)えっ でも これはむしろ 静蘭さんが持っていたほうが… 331 00:19:49,313 --> 00:19:50,898 (劉輝)いや 今の静蘭では 332 00:19:51,481 --> 00:19:53,650 ずっと秀麗のそばにいることは 許されない 333 00:19:55,819 --> 00:19:57,154 分かりました 334 00:19:57,738 --> 00:19:58,697 うむ 335 00:20:00,949 --> 00:20:04,995 (静蘭)悩んでいるだけで 何もできないのは私だけか 336 00:20:05,704 --> 00:20:07,122 せめて… 337 00:20:09,541 --> 00:20:10,626 邵可様が? 338 00:20:10,751 --> 00:20:13,212 (静蘭)ええ “ぜひ おいでください”と 339 00:20:13,337 --> 00:20:14,379 何の用が… 340 00:20:15,005 --> 00:20:17,966 確かにお伝えいたしました では 341 00:20:19,676 --> 00:20:20,969 (絳攸)何だろう 342 00:20:22,804 --> 00:20:23,847 (絳攸)ごめんください 343 00:20:26,308 --> 00:20:27,851 (邵可)絳攸殿 (絳攸)あっ 344 00:20:28,352 --> 00:20:31,146 いらっしゃい どうぞ こちらへ 345 00:20:41,240 --> 00:20:44,826 珍しいですね 邵可様が私を呼び出すなんて 346 00:20:45,786 --> 00:20:49,748 あなたがそんな顔をしているよりは 珍しくないと思いますよ 347 00:20:52,501 --> 00:20:56,505 あのスモモの木は 今年 黎深から贈られてきたのです 348 00:20:56,630 --> 00:21:00,175 主上が桜の木を贈ったと 聞くやいなやね 349 00:21:00,300 --> 00:21:03,303 (絳攸)スモモは 桜より先に咲くからですか? 350 00:21:03,845 --> 00:21:05,764 いえ あれは昔から 351 00:21:05,889 --> 00:21:08,684 花でも実でも スモモが一番 好きでしたから 352 00:21:08,809 --> 00:21:12,271 (絳攸)ですが 屋敷には スモモなど1本も… 353 00:21:12,896 --> 00:21:16,316 好き嫌いを 素直に示す弟ではありません 354 00:21:18,110 --> 00:21:21,822 あれは紅家を好いていません それでも 355 00:21:21,947 --> 00:21:25,284 紅家の当主になることから 逃れることはできなかった 356 00:21:26,576 --> 00:21:29,830 あなたには縛られてほしく なかったのだと思います 357 00:21:29,955 --> 00:21:31,665 紅家の姓を与えれば 358 00:21:31,790 --> 00:21:35,669 あなたは そこに渦巻く 醜い闇に巻き込まれていく 359 00:21:36,420 --> 00:21:39,131 黎深でさえ抜けきることが できなかったのに 360 00:21:39,256 --> 00:21:41,967 大切な人を どうして道連れにできますか 361 00:21:42,092 --> 00:21:43,260 (絳攸)あっ… 362 00:21:44,636 --> 00:21:47,180 (邵可)あなたには 好きな道を選んでほしい 363 00:21:47,306 --> 00:21:51,852 だからこそ あえて “李(り)”という 姓を与えたのだと思います 364 00:21:52,311 --> 00:21:55,063 “李”とは スモモのことでしょ? 365 00:21:55,772 --> 00:21:59,735 絳攸の“絳”は 紅(くれない)よりも なお深い深紅 366 00:21:59,860 --> 00:22:02,779 “攸”は水の流れる様を示します 367 00:22:02,904 --> 00:22:05,615 あなたが 自分の子どもだという誇りと 368 00:22:05,741 --> 00:22:09,411 流れる水のように 自由に生きてほしいという願い 369 00:22:10,078 --> 00:22:13,498 弟ながら よい名をつけたと思いますよ 370 00:22:14,166 --> 00:22:15,459 (絳攸)知りませんでした 371 00:22:16,043 --> 00:22:20,172 “親の心 子知らず” それでいいとは思いますがね 372 00:22:21,631 --> 00:22:22,799 (絳攸)邵可様 373 00:22:22,924 --> 00:22:23,967 (邵可)はい? 374 00:22:25,260 --> 00:22:26,470 (絳攸)ありがとうございます 375 00:22:27,054 --> 00:22:28,972 お礼なら静蘭に 376 00:22:29,473 --> 00:22:32,684 あなたの悩みを聞いてやってくれと 言ったのは あの子です 377 00:22:32,976 --> 00:22:33,935 はい 378 00:22:34,061 --> 00:22:36,188 (邵可)あっ それと藍(らん)将軍にも (絳攸)え? 379 00:22:36,605 --> 00:22:38,523 彼にも言われていたのです 380 00:22:38,648 --> 00:22:40,358 絳攸殿は 口が重いから 381 00:22:40,525 --> 00:22:43,278 黎深がらみのことは 私にしか話さないだろうとね 382 00:22:43,278 --> 00:22:44,112 黎深がらみのことは 私にしか話さないだろうとね 383 00:22:43,278 --> 00:22:44,112 (絳攸)あっ… 384 00:22:44,488 --> 00:22:46,823 よいご友人をお持ちになりましたね 385 00:22:47,199 --> 00:22:50,827 あっ あ… んんっ… 386 00:22:51,787 --> 00:22:54,289 楸瑛! 余計なことを! 387 00:22:54,414 --> 00:22:56,541 静蘭はよくて どうして私はダメなんだ? 388 00:22:56,666 --> 00:22:58,376 (絳攸)どうしてもだ! 389 00:22:58,835 --> 00:23:00,087 やれやれ 390 00:23:00,212 --> 00:23:04,174 紅家の人々の人望と 人の心をつかむ術は すごいね 391 00:23:04,299 --> 00:23:05,342 あ… 392 00:23:05,842 --> 00:23:06,676 んんっ 393 00:23:07,427 --> 00:23:11,890 俺と黎深様は 邵可様に握られ 王は 秀麗に握られ 394 00:23:12,015 --> 00:23:14,684 静蘭という優秀な家人がいて… 395 00:23:14,935 --> 00:23:17,395 んん… フッ 396 00:23:17,896 --> 00:23:20,232 邵可様たちが その気になったら 397 00:23:20,357 --> 00:23:23,026 あっさり この国は乗っ取られそうだな 398 00:23:23,819 --> 00:23:24,945 (楸瑛)ああ 399 00:23:31,409 --> 00:23:36,414 ♪〜 400 00:24:40,937 --> 00:24:45,942 〜♪