1 00:00:05,973 --> 00:00:08,976 (魔王)戦列せよ! 2 00:00:12,980 --> 00:00:16,283 (魔王)我が魔王軍が誇る四天王よ。 3 00:00:34,334 --> 00:00:39,673 そして… 我が軍が大いなる力と 信念のもと ひとつとなり➡ 4 00:00:39,673 --> 00:00:44,344 世を統べるがため 選ばれし 新たなる四天王がひとり…。 5 00:00:44,344 --> 00:00:47,681 異界の大地より喚び出される魂。 6 00:00:47,681 --> 00:00:50,350 水を司る四天王の器よ。 7 00:00:50,350 --> 00:00:53,520 我が地に降りよ 我が天に起きよ。 8 00:00:53,520 --> 00:00:55,622 ここに顕現するがいい。 9 00:01:03,964 --> 00:01:05,966 (ウチムラ)はい? 10 00:02:38,992 --> 00:02:43,663 《ウチムラ:私… 内村伝之助は しがない サラリーマンである。 11 00:02:43,663 --> 00:02:49,069 地獄の就活を潜り抜け 希望に溢れ 働いていた》 12 00:02:52,339 --> 00:02:56,343 《ところが 同期は 着々と昇進していく中➡ 13 00:02:56,343 --> 00:02:59,046 いっこうに 評価はされずにいた》 14 00:03:00,947 --> 00:03:05,285 《そんな ある日… 海外への異動命令》 15 00:03:05,285 --> 00:03:07,954 《例の海外工場建設計画だろ? 16 00:03:07,954 --> 00:03:10,957 課長が根回しして あいつに押し付けたらしいぜ。 17 00:03:10,957 --> 00:03:13,293 あ~あ… お気の毒に。 18 00:03:13,293 --> 00:03:16,596 まさに 負け組の墓場 サルガッソーだな。 19 00:03:24,638 --> 00:03:26,640 えっ!? 20 00:03:32,479 --> 00:03:35,982 機材も人材も不足しています! 本社から応援を…。 21 00:03:35,982 --> 00:03:38,985 📱余計なコストをかけるな!》 22 00:03:38,985 --> 00:03:42,289 《異国でも 自分にできることは 必ずある》 23 00:03:47,327 --> 00:03:50,330 《そう信じ 頑張ってきた。 24 00:03:50,330 --> 00:03:52,666 次々に降りかかる難題と➡ 25 00:03:52,666 --> 00:03:56,369 目の前のやるべきことに 忙殺される日々だったが…》 26 00:04:08,949 --> 00:04:11,952 《ようやく 軌道にのった矢先に…》 27 00:04:11,952 --> 00:04:14,287 📱 28 00:04:14,287 --> 00:04:18,592 《えっ… また 別の国へ異動!? 29 00:04:27,300 --> 00:04:34,641 いったい… 俺は 誰のために… 何のために働いてきたんだ。 30 00:04:34,641 --> 00:04:36,977 はいよ! あっ! 31 00:04:36,977 --> 00:04:38,979 うわっ! あぁっ! 32 00:04:38,979 --> 00:04:41,481 あぁ~っ! うわ~っ!》 33 00:04:46,987 --> 00:04:49,322 えっ!? この状況 何? 34 00:04:49,322 --> 00:04:51,324 どこ ここ!? 地獄? 異界? 35 00:04:51,324 --> 00:04:55,829 賽の河原ですか!? よくきた ウチムラデンノスケよ。 36 00:04:55,829 --> 00:04:58,498 ひぃっ! な… なぜ 私の名を!? 37 00:04:58,498 --> 00:05:01,434 我が喚び出したからだ。 えっ…。 38 00:05:01,434 --> 00:05:04,938 四天王が一人 海外の駐在員として。 39 00:05:04,938 --> 00:05:07,941 なんか 役職が 通り名みたいになってる!? 40 00:05:07,941 --> 00:05:10,610 《魔王? 四天王? 誰が? 俺が!? 41 00:05:10,610 --> 00:05:14,114 左遷リーマンが なぜ!?》 ウチムラデンノスケ…。 42 00:05:14,114 --> 00:05:16,449 入社5年目で 海外に赴任。 43 00:05:16,449 --> 00:05:20,120 現地の言葉を覚え 地元民の教育を行い➡ 44 00:05:20,120 --> 00:05:24,291 新規事業の立役者となる。 《リファレンス チェック済み!?》 45 00:05:24,291 --> 00:05:29,963 貴様の経歴を見て 確信した。 我が軍にふさわしい人材だと。 46 00:05:29,963 --> 00:05:33,300 《評価されるのは うれしいけど 魔王軍に転職? 47 00:05:33,300 --> 00:05:35,635 出世コースどころか 人道からはずれてしまう…。 48 00:05:35,635 --> 00:05:38,138 キャリアアップどころか キャリア・フォールアウトだ》 49 00:05:38,138 --> 00:05:41,975 魔王軍では 貴様を 四天王待遇で迎え入れる。 50 00:05:41,975 --> 00:05:43,977 四天王待遇!? 51 00:05:43,977 --> 00:05:47,480 報酬 権限は 貴様の世界の 役員相当を約束しよう。 52 00:05:47,480 --> 00:05:49,816 (ウチムラ)役員相当!? 部下の起用も➡ 53 00:05:49,816 --> 00:05:52,986 貴様の裁量に任せ 執務室も用意する。 54 00:05:52,986 --> 00:05:54,988 好待遇すぎて ぐうの音も出ない! 55 00:05:54,988 --> 00:05:57,991 もちろん 断るなら 元の世界に戻そう。 56 00:05:57,991 --> 00:06:00,260 強制する権利は 我にはない。 57 00:06:00,260 --> 00:06:03,930 《労働者の権利も尊重? 魔王様 しゅごい!》 58 00:06:03,930 --> 00:06:06,933 どうだ? ウチムラ…。 59 00:06:08,935 --> 00:06:12,939 《余計なこと しやがって…。 ウチムラ 取引先に謝罪 頼むわ~。 60 00:06:12,939 --> 00:06:15,942 ご苦労さん。 ここからは俺が引き取る。 61 00:06:15,942 --> 00:06:19,446 今夜中に資料まとめとけ》 62 00:06:19,446 --> 00:06:23,950 くっ… 私は 上司に評価されなかった人間です。 63 00:06:23,950 --> 00:06:27,621 つまりは 会社の期待にも 応えられなかった ということ。 64 00:06:27,621 --> 00:06:30,624 組織に貢献できない者は 屑でしかありません。 65 00:06:30,624 --> 00:06:34,628 魔王様のような方のもとに 屑は 不要かと思います。 66 00:06:34,628 --> 00:06:36,963 なので 今回の話は なかったこと…。 67 00:06:36,963 --> 00:06:40,133 愚者の戯言を 鵜のみにするな ウチムラ! 68 00:06:40,133 --> 00:06:42,135 はっ…。 69 00:06:42,135 --> 00:06:44,304 愚者は 見えているものしか評価しない。 70 00:06:44,304 --> 00:06:47,807 裏方の働きなど 眼を向けない。 実に愚かだ! 71 00:06:47,807 --> 00:06:52,612 だが 我は見た。 貴様の働きを。 72 00:06:55,649 --> 00:06:58,818 我は思った… 貴様が欲しい と。 73 00:06:58,818 --> 00:07:02,923 我なら 貴様の力を 最大化できる と。 74 00:07:02,923 --> 00:07:06,092 よいか ウチムラ… 貴様を屑と決めるのは➡ 75 00:07:06,092 --> 00:07:09,429 貴様ではない。 前の上司でも 前の会社でもない。 76 00:07:09,429 --> 00:07:15,935 我だ! 我が必要だと思ったから 貴様を喚んだのだ! 77 00:07:15,935 --> 00:07:18,605 選ぶがいい… ウチムラデンノスケ。 78 00:07:18,605 --> 00:07:24,010 愚者に仕え 潰されるか この我に仕え 高みを目指すか。 79 00:07:26,947 --> 00:07:29,950 ですが 私は…。 80 00:07:29,950 --> 00:07:31,952 (ウルマンダー)私は反対です。 81 00:07:31,952 --> 00:07:35,955 (魔王)ウルマンダー。 ご無礼をお許しください 魔王様。 82 00:07:35,955 --> 00:07:41,127 私には このような軟弱な人間に 四天王が務まるとは思えません。 83 00:07:41,127 --> 00:07:43,964 (シルフィード)魔王様 私も反対です。 84 00:07:43,964 --> 00:07:46,466 (ゲーノーム)人間風情には 土台 無理かと。 85 00:07:46,466 --> 00:07:48,635 《この人たちの言う通りだ》 86 00:07:48,635 --> 00:07:52,305 シルフィードとゲーノームも反対か…。 (雷鳴) 87 00:07:52,305 --> 00:07:54,974 ならば… 試験だ! 88 00:07:54,974 --> 00:07:56,976 試験!? 89 00:07:56,976 --> 00:08:00,413 貴様の力を見極めてから 登用を決める。 90 00:08:00,413 --> 00:08:02,415 それならば 異論はなかろう? 91 00:08:02,415 --> 00:08:04,918 あ… いえ! 魔王様! 俺に力なんて…。 92 00:08:04,918 --> 00:08:06,920 なるほど 面白い! 93 00:08:06,920 --> 00:08:08,922 わぁっ! 異世界人には➡ 94 00:08:08,922 --> 00:08:11,424 特殊な力があるらしいな。 あぁっ…。 95 00:08:11,424 --> 00:08:13,593 ならば 私が見極めてやる! 96 00:08:13,593 --> 00:08:16,596 止めてみろ! 我が必殺の一撃を! 97 00:08:16,596 --> 00:08:19,265 《必殺!? 死が必定ってこと?》 98 00:08:19,265 --> 00:08:22,435 くっ! 早まりすぎだ ウルマンダー。 99 00:08:22,435 --> 00:08:24,437 なぜ 止めるのです 魔王様! 100 00:08:24,437 --> 00:08:27,440 感情が高ぶると 視野が狭くなるのは➡ 101 00:08:27,440 --> 00:08:31,277 貴様の悪い癖だ。 よく見てみるがいい。 102 00:08:31,277 --> 00:08:35,281 今の衝撃で気絶したぞ。 103 00:08:35,281 --> 00:08:37,617 は? マジか…。 104 00:08:37,617 --> 00:08:41,621 ほんの衝撃程度で…。 まるで ただの人間だな。 105 00:08:41,621 --> 00:08:43,957 (魔王)ただの人間だからだ。 106 00:08:43,957 --> 00:08:47,627 あっ… えっと… こやつは 魔法とか特殊能力とかは…。 107 00:08:47,627 --> 00:08:50,296 ない。 ただの人間だ。 108 00:08:50,296 --> 00:08:53,133 ただの人間が 我ら魔王軍の四天王に!? 109 00:08:53,133 --> 00:08:55,635 そうだ。 110 00:08:55,635 --> 00:08:57,637 認められるか! 111 00:08:57,637 --> 00:09:00,240 いくら 魔王様の意見でも 反対です! 112 00:09:00,240 --> 00:09:02,909 魔王軍は 魑魅魍魎。 113 00:09:02,909 --> 00:09:06,579 魔人と亜人が主導権争いをし 対立している中に➡ 114 00:09:06,579 --> 00:09:09,916 無能な人間が入ったら 即 喰われる。 115 00:09:09,916 --> 00:09:14,087 まっ 勝手に対立を煽っているのは あんたたち 魔人だけど…。 116 00:09:14,087 --> 00:09:17,090 なんだと!? 何かっていうと いちゃもんつけてくるのは➡ 117 00:09:17,090 --> 00:09:19,092 亜人じゃん! ほら… そういうとこだよ。 118 00:09:19,092 --> 00:09:21,594 (ウルマンダー)そういう すかした態度が 気に喰わないんだよ! 119 00:09:21,594 --> 00:09:24,431 たしかに 我が軍内には 軋轢がある。 120 00:09:24,431 --> 00:09:27,100 しかし… だからこそだ! 121 00:09:27,100 --> 00:09:32,439 我は ウチムラに頑強な肉体でも 特殊な力でもない才覚を➡ 122 00:09:32,439 --> 00:09:34,441 期待している。 はっ…。 123 00:09:34,441 --> 00:09:37,610 はっ! 無理です! あの蹴りを止めるのは 絶対無理! 124 00:09:37,610 --> 00:09:40,613 接触した瞬間 腕が散り 内臓が噴出し➡ 125 00:09:40,613 --> 00:09:42,949 面白オブジェクトと化すのが オチ…。 (魔王)落ち着け。 126 00:09:42,949 --> 00:09:46,953 我は 身体的能力を求めていない。 はっ…。 127 00:09:46,953 --> 00:09:51,291 よろしい… 貴様にふさわしい試験を与えよう。 128 00:09:51,291 --> 00:09:53,960 《異世界入社試験!?》 129 00:09:53,960 --> 00:09:55,962 聞くがよい ウチムラ。 130 00:09:55,962 --> 00:10:00,633 我が魔王軍では 現在 周辺部族との併合を進めている。 131 00:10:00,633 --> 00:10:03,970 サラマンダー族 ワーウルフ族。 しかし…。 132 00:10:03,970 --> 00:10:08,641 ミノタウロス族との交渉が 現在 難航を極めている。 133 00:10:08,641 --> 00:10:10,643 ミノタウロス? 134 00:10:10,643 --> 00:10:15,482 よって このミノタウロス族との交渉を 貴様への試験とする! 135 00:10:15,482 --> 00:10:18,318 《急な デッド・オア・アライブ案件!?》 136 00:10:18,318 --> 00:10:22,655 貴様の交渉術で ミノタウロスの信頼を勝ち取り➡ 137 00:10:22,655 --> 00:10:24,657 魔王軍に引き入れよ。 138 00:10:24,657 --> 00:10:27,160 《難易度が グー…ル の入社試験 超えてません!?》 139 00:10:27,160 --> 00:10:31,064 詳しくは 前任のウルマンダーに 聞くがよい。 以上。 140 00:10:35,335 --> 00:10:38,004 なぜ こんなことに…。 141 00:10:38,004 --> 00:10:40,340 何を ちんたら歩いている 脆弱! 142 00:10:40,340 --> 00:10:42,342 《先輩の圧力 すごっ!》 143 00:10:42,342 --> 00:10:45,345 どうせ 合格なんて できるわけないがな。 144 00:10:45,345 --> 00:10:47,347 《ウチムラ:っていうか パワハラ? 145 00:10:47,347 --> 00:10:49,682 でも ウルマンダーさんの言う通りだ。 146 00:10:49,682 --> 00:10:54,687 俺なんか… 魔法も 特殊能力もない 屑リーマンだよ。 147 00:10:54,687 --> 00:10:56,689 四天王になれるわけ…》 148 00:10:56,689 --> 00:10:59,692 《愚者の戯言を 鵜のみにするな ウチムラ!》 149 00:10:59,692 --> 00:11:03,630 《俺は… いつか 俺を 必要としてくれる上司のもとで➡ 150 00:11:03,630 --> 00:11:05,632 働きたいと思っていた》 151 00:11:05,632 --> 00:11:09,469 《我が 必要だと思ったから 貴様を喚んだのだ!》 152 00:11:09,469 --> 00:11:13,306 《ウチムラ:そんな上司のもとで 何かを成したい… と。 153 00:11:13,306 --> 00:11:18,144 あの方の… 魔王様の期待には 少しでも応えたい!》 154 00:11:18,144 --> 00:11:20,146 (ウルマンダー)着いたぞ。 155 00:11:20,146 --> 00:11:23,650 ここが ミノタウロス族の長が 宿泊している部屋だ。 156 00:11:23,650 --> 00:11:27,987 えっ… えっと… 大きすぎませんか? 157 00:11:27,987 --> 00:11:32,659 会えばわかる。 言っておくが ミノタウロスは凶暴だぞ。 158 00:11:32,659 --> 00:11:35,495 踏み殺されて 人肉絨毯にならぬよう➡ 159 00:11:35,495 --> 00:11:37,497 気をつけろ。 ひっ! 160 00:11:37,497 --> 00:11:39,499 えっ…。 161 00:11:39,499 --> 00:11:44,504 《どんな相手か わからないけど この試験 頑張らねば!》 162 00:11:47,006 --> 00:11:51,010 《無理! 暴力の権化ですが!?》 163 00:11:58,017 --> 00:12:01,955 いや… これ もう 異世界ハラスメント… イセハラでは!? 164 00:12:01,955 --> 00:12:04,624 結局 力がないと 解決不可能案件じゃ…。 165 00:12:04,624 --> 00:12:08,628 仕方ない 手伝ってやる。 交渉とは どういうものか➡ 166 00:12:08,628 --> 00:12:11,831 しっかり見とけ。 ウルマンダーさん…。 167 00:12:14,968 --> 00:12:19,639 タリウス殿 今日こそ 話を聞いていただけるか。 168 00:12:19,639 --> 00:12:23,309 《助かった! 前任者が 場を取り持ってくれれば➡ 169 00:12:23,309 --> 00:12:25,979 少しは…》 170 00:12:25,979 --> 00:12:29,649 貴様! こんな でっかい部屋 用意されて 何が不満なのだ! 171 00:12:29,649 --> 00:12:31,985 (タリウス)ウガーッ! ナンデ ワカラヌ!? 172 00:12:31,985 --> 00:12:35,321 いい加減 こっちだって 切れるぞ! うが~っ! 173 00:12:35,321 --> 00:12:38,024 《やだ… この人 交渉 下手すぎ!》 174 00:12:39,993 --> 00:12:43,329 ったく…。 175 00:12:43,329 --> 00:12:47,333 ミノタウロス族は 当初は 併合案に前向きだったんだぞ。 176 00:12:47,333 --> 00:12:51,004 タリウス殿との交渉だって 最初は順調だったのに…。 177 00:12:51,004 --> 00:12:54,507 《では この条件で 進める方向で…。 178 00:12:54,507 --> 00:12:57,510 否ダ。 はぁ? 179 00:12:57,510 --> 00:12:59,512 否ダ! 否ダ!》 180 00:12:59,512 --> 00:13:01,447 (ウルマンダー)急に ケンカ腰で 否定してきた。 181 00:13:01,447 --> 00:13:03,449 《だったら 交渉決裂にするぞ! いいのかよ!?》 182 00:13:03,449 --> 00:13:06,953 日をあらためて 何度か 交渉をまとめようとしたけど➡ 183 00:13:06,953 --> 00:13:09,288 毎回 否ダ 否ダの繰り返し! 184 00:13:09,288 --> 00:13:12,625 おまけに こんなゴミまで持ち込んで 部屋にぶちまけようとしたし…。 185 00:13:12,625 --> 00:13:15,628 全部 あいつのせいだ! 186 00:13:15,628 --> 00:13:17,964 (タリウスの暴れる音) 187 00:13:17,964 --> 00:13:21,968 というわけで… あとは任せた。 188 00:13:21,968 --> 00:13:23,970 あぁ…。 189 00:13:23,970 --> 00:13:25,972 引き継ぎ 雑~っ! 190 00:13:25,972 --> 00:13:31,978 (タリウスの暴れる音) 191 00:13:33,980 --> 00:13:36,482 (タリウス)うぅ~っ! 192 00:13:38,484 --> 00:13:43,322 《そんな… 任せるって言われても…》 193 00:13:43,322 --> 00:13:46,159 《うぅ~っ!》 194 00:13:46,159 --> 00:13:48,995 《巨大建造物! 195 00:13:48,995 --> 00:13:51,998 会話が成立するのか!?》 196 00:13:51,998 --> 00:13:56,002 《ウルマンダー:どうだ 見たか! この交渉の困難さを! 197 00:13:56,002 --> 00:13:59,305 やはり 貴様には無理だろう!》 198 00:14:04,944 --> 00:14:07,547 らっしゃい。 あっ…。 199 00:14:25,298 --> 00:14:29,302 大将 いつもの。 あいよ。 200 00:14:31,304 --> 00:14:33,306 ふぅ…。 201 00:14:33,306 --> 00:14:36,642 はぁ… 任せるって 言われてもな…。 202 00:14:36,642 --> 00:14:42,348 相手が交渉を拒絶しているんじゃ 進展のしようが… あっ どうも。 203 00:14:45,651 --> 00:14:47,987 《拒絶…。 204 00:14:47,987 --> 00:14:51,324 そういえば 前に 似たようなことがあったような》 205 00:14:51,324 --> 00:14:53,326 《ノー ノー ノー!》 206 00:14:53,326 --> 00:14:55,328 《ひたすら ノーを言われて➡ 207 00:14:55,328 --> 00:14:57,997 これは 交渉の余地がないと 諦めかけた…》 208 00:14:57,997 --> 00:15:00,933 《ノー ノー ノー!》 209 00:15:00,933 --> 00:15:02,935 《でも…》 210 00:15:27,460 --> 00:15:30,630 この案件…。 211 00:15:30,630 --> 00:15:33,032 俺が解決します。 212 00:15:34,967 --> 00:15:38,137 というわけで 変わらず 取りつく島がありません。 213 00:15:38,137 --> 00:15:41,307 ましてや この世界に来たばかりの あいつには➡ 214 00:15:41,307 --> 00:15:44,977 到底 無理かと思います。 そうか。 215 00:15:44,977 --> 00:15:47,280 しばし 様子を見よう。 216 00:15:53,653 --> 00:15:57,490 ウチムラ… 何 ゴミを漁ってる!? 217 00:15:57,490 --> 00:16:00,593 タリウスさんと ちゃんと 話し合ってみようかと。 218 00:16:00,593 --> 00:16:03,596 無理に決まってるだろ! 態度も見た目も どでかくて➡ 219 00:16:03,596 --> 00:16:06,265 交渉する気ゼロなのは お前も見たじゃないか。 220 00:16:06,265 --> 00:16:09,101 ウルマンダーさん… 損切りが早すぎます。 221 00:16:09,101 --> 00:16:11,604 まだ 何も始まってない。 はぁ? 222 00:16:11,604 --> 00:16:15,775 交渉を進めるのに 体の 大きい 小さいは関係ありません。 223 00:16:15,775 --> 00:16:19,946 話し合いが上手くいかないのは 決定的なすれ違いがあるからです。 224 00:16:19,946 --> 00:16:23,616 それをすり合わせるには 相手と目と目を合わせて➡ 225 00:16:23,616 --> 00:16:27,019 粘り強く 信頼関係を築くしかない。 226 00:16:28,955 --> 00:16:33,125 見ていてください。 この交渉 やり遂げてみせます。 227 00:16:33,125 --> 00:16:37,530 《こいつ… さっきまでの 気弱な表情が消えて…》 228 00:16:47,640 --> 00:16:50,643 (ウルマンダー)いるか? ウチムラ! タリウス殿! 229 00:16:52,645 --> 00:16:57,316 わぁ~っ! 大部屋が ひと晩で ゴミの山に!? さては ウチムラ➡ 230 00:16:57,316 --> 00:16:59,485 交渉が決裂して…。 231 00:16:59,485 --> 00:17:02,421 あっ おはようございます…。 お前! 232 00:17:02,421 --> 00:17:04,924 神聖なる魔王城に なんてことを! 233 00:17:04,924 --> 00:17:07,760 だいたい タリウス殿は どこへ消えた!? 234 00:17:07,760 --> 00:17:12,431 まさか… 帰ったのか!? いえ 今 魔王様と➡ 235 00:17:12,431 --> 00:17:15,601 併合の合意を取り交わし中です。 えっ? 236 00:17:15,601 --> 00:17:18,271 併合の合意… どういうことだ? 237 00:17:18,271 --> 00:17:22,942 昨日の交渉で ミノタウロス族と 魔王軍の併合が決定したんです。 238 00:17:22,942 --> 00:17:24,944 なんだと!? 239 00:17:24,944 --> 00:17:27,446 昨晩 タリウスさんから 了承を得ました。 240 00:17:27,446 --> 00:17:32,618 たった 一晩で!? ありえない! あれだけ難航していたのに…。 241 00:17:32,618 --> 00:17:34,620 なんで!? 一体どうやってだ! 242 00:17:34,620 --> 00:17:38,958 彼を知り己を知れば 百選殆からず という➡ 243 00:17:38,958 --> 00:17:41,627 言葉があります。 へ? 244 00:17:41,627 --> 00:17:45,965 ウルマンダーさんは タリウスさんが 交渉を拒んでいると➡ 245 00:17:45,965 --> 00:17:48,634 思っていましたよね。 う… うん…。 246 00:17:48,634 --> 00:17:50,970 だって 向こうが…。 《否ダ。 247 00:17:50,970 --> 00:17:53,306 はぁ? 否ダ! 否ダ!》 248 00:17:53,306 --> 00:17:56,475 (ウチムラ)実は タリウスさんとしては 交渉がうまくいっていると➡ 249 00:17:56,475 --> 00:17:58,477 思ってたんです。 はぁ? 250 00:17:58,477 --> 00:18:01,914 思い出したんです。 以前 海外企業の担当者と➡ 251 00:18:01,914 --> 00:18:05,584 交渉したときのことを。 何度も ノー ノーと言われ…。 252 00:18:05,584 --> 00:18:08,588 こちらが頭を下げてお願いしても 変わらなくて…。 253 00:18:08,588 --> 00:18:11,924 しかも 議論が進むと さらに感情的になって…。 254 00:18:11,924 --> 00:18:16,429 あぁ これは 交渉は決裂したと 諦めました。 ところが…。 255 00:18:16,429 --> 00:18:20,933 その後はなぜか スッキリした顔で 握手まで求めてきて…。 256 00:18:20,933 --> 00:18:23,436 えっ なぜだ!? 彼らにとって➡ 257 00:18:23,436 --> 00:18:25,604 感情的で活発な議論は いいことで➡ 258 00:18:25,604 --> 00:18:29,942 もっと 条件について話し合おう という ポジティブな意図だったのです。 259 00:18:29,942 --> 00:18:34,280 国や文化によっては 感情的に 熱くなることこそがいい…。 260 00:18:34,280 --> 00:18:38,618 そういう認識のずれです。 認識のずれ…。 261 00:18:38,618 --> 00:18:41,120 最初から ケンカ腰に見えたのも…。 262 00:18:41,120 --> 00:18:44,290 はい。 目と目を見つめ じっくり話したら➡ 263 00:18:44,290 --> 00:18:46,292 教えてくれました。 264 00:18:46,292 --> 00:18:49,629 ウルマンダーさんに 交渉決裂だと言われたときは➡ 265 00:18:49,629 --> 00:18:52,465 理由がわからず 戸惑ったそうです。 266 00:18:52,465 --> 00:18:54,467 さらに もうひとつ。 ん? 267 00:18:54,467 --> 00:18:57,303 宿泊の際 部屋に 藁を持ち込むのは➡ 268 00:18:57,303 --> 00:19:00,573 ミノタウロス族にとっては 当たり前の礼儀なのだそうです。 269 00:19:00,573 --> 00:19:02,575 礼儀だと!? はい。 270 00:19:02,575 --> 00:19:06,579 大きな体で 先方のベッドを 壊してしまってはいけないので。 271 00:19:06,579 --> 00:19:08,914 なのに 藁を取り上げられてしまった。 272 00:19:08,914 --> 00:19:11,917 おかげで 床に寝るしかなく 寝不足だったそうです。 273 00:19:11,917 --> 00:19:14,086 藁は 寝床だったのか…。 274 00:19:14,086 --> 00:19:16,922 自分の思いが なぜか ことごとく通じない…。 275 00:19:16,922 --> 00:19:19,925 それがもどかしくて 苛立ってしまったようですね。 276 00:19:19,925 --> 00:19:23,596 つまり… 私が 相手を もっと知ろうという姿勢が➡ 277 00:19:23,596 --> 00:19:26,265 足りなかったのだな。 (タリウス)違ウ! 278 00:19:26,265 --> 00:19:29,935 タリウス殿…。 オ互イサマ。 279 00:19:29,935 --> 00:19:33,239 無礼 知ラナカッタ。 スマナイ。 280 00:19:35,608 --> 00:19:37,610 ん…。 281 00:19:44,283 --> 00:19:47,953 アリガトウ ウチムラ。 ソナタノ オカゲ。 282 00:19:47,953 --> 00:19:52,258 いえ 今後とも ご指導のほど よろしくお願いいたします。 283 00:19:54,627 --> 00:19:58,631 (ウルマンダー)認識のずれ… そんなこと 普通 わかるわけが…。 284 00:19:58,631 --> 00:20:02,468 (魔王)その 普通では 気づけないことに気づく…。 285 00:20:02,468 --> 00:20:06,639 それこそが ウチムラの才能だ。 (2人)魔王様。 286 00:20:06,639 --> 00:20:09,975 ウチムラよ よくぞ成し遂げた。 287 00:20:09,975 --> 00:20:13,312 貴様を 新たな四天王として迎える。 288 00:20:13,312 --> 00:20:18,651 試験に合格した貴様の才能を 疑う者はいないはず。 289 00:20:18,651 --> 00:20:21,987 そうだな? ウルマンダー。 うん。 290 00:20:21,987 --> 00:20:25,491 ウチムラよ… 右腕を出すがいい。 291 00:20:25,491 --> 00:20:27,827 右腕? 292 00:20:27,827 --> 00:20:33,032 四天王の証だ。 受け取るがいい。 293 00:20:37,670 --> 00:20:39,672 うおっ! 294 00:20:39,672 --> 00:20:44,677 新入りだからという遠慮はいらぬ。 自由に働け ウチムラ。 295 00:20:44,677 --> 00:20:50,015 貴様の思うがまま。 信念のまま。 296 00:20:50,015 --> 00:20:55,688 魔王様… はい ありがとうございます。 297 00:20:55,688 --> 00:20:57,690 (ウルマンダー)おい ウチムラ…。 298 00:20:59,692 --> 00:21:01,627 えっと… 何を? 299 00:21:01,627 --> 00:21:04,029 馬鹿者! お前も腕をあげろ! 300 00:21:06,799 --> 00:21:09,969 豪炎の突撃士 ウルマンダー。 301 00:21:09,969 --> 00:21:13,973 海外の駐在員 ウチムラデンノスケ。 302 00:21:15,975 --> 00:21:19,979 これは 私の部族で 仲間に迎え入れることを意味する。 303 00:21:19,979 --> 00:21:22,982 覚えておけ。 《ウルマンダーさん…》 304 00:21:22,982 --> 00:21:25,151 フン! だが 勘違いするなよ! 305 00:21:25,151 --> 00:21:28,554 完全に認めたわけじゃないからな。 はい! 306 00:21:30,990 --> 00:21:33,659 (ウルマンダー)お前は 利用価値があるから➡ 307 00:21:33,659 --> 00:21:36,829 他の交渉も 手伝ってもらうぞ ウチムラ。 308 00:21:36,829 --> 00:21:40,332 了解です! 行きましょう ウルマンダーさん。 309 00:21:40,332 --> 00:21:43,502 《互いが助け合い 互いが補完する。 310 00:21:43,502 --> 00:21:46,005 それができる組織は強い。 311 00:21:46,005 --> 00:21:52,011 だが 現状は… 我が軍は まだまだ未熟であり 不完全。 312 00:21:52,011 --> 00:21:56,348 ウチムラは光だ。 その輝きが他者へ伝播し➡ 313 00:21:56,348 --> 00:22:02,054 いずれ 軍全体を輝かせる!》 314 00:23:35,981 --> 00:23:40,986 目と目を見つめれば 思いは通じる…。 315 00:23:40,986 --> 00:23:43,489 魚とて また同じ。 316 00:23:43,489 --> 00:23:46,992 刺身になりたいのか 煮付けになりたいのか…。 317 00:23:46,992 --> 00:23:48,994 それとも…。