1 00:00:22,990 --> 00:00:25,993 (魔王)戦列せよ! 2 00:00:29,997 --> 00:00:33,300 (魔王)我が魔王軍が誇る四天王よ。 3 00:00:51,351 --> 00:00:56,690 そして… 我が軍が大いなる力と 信念のもと ひとつとなり> 4 00:00:56,690 --> 00:01:01,361 世を統べるがため 選ばれし 新たなる四天王がひとり…。 5 00:01:01,361 --> 00:01:04,698 異界の大地より喚び出される魂。 6 00:01:04,698 --> 00:01:07,367 水を司る四天王の器よ。 7 00:01:07,367 --> 00:01:10,537 我が地に降りよ 我が天に起きよ。 8 00:01:10,537 --> 00:01:12,639 ここに顕現するがいい。 9 00:01:20,981 --> 00:01:22,983 (ウチムラ)はい? 10 00:02:56,009 --> 00:03:00,680 《ウチムラ:私… 内村伝之助は しがない サラリーマンである。 11 00:03:00,680 --> 00:03:06,086 地獄の就活を潜り抜け 希望に溢れ 働いていた》 12 00:03:09,356 --> 00:03:13,360 《ところが 同期は 着々と昇進していく中> 13 00:03:13,360 --> 00:03:16,063 いっこうに 評価はされずにいた》 14 00:03:17,964 --> 00:03:22,302 《そんな ある日… 海外への異動命令》 15 00:03:22,302 --> 00:03:24,971 ((例の海外工場建設計画だろ? 16 00:03:24,971 --> 00:03:27,974 課長が根回しして あいつに押し付けたらしいぜ。 17 00:03:27,974 --> 00:03:30,310 あ~あ… お気の毒に。 18 00:03:30,310 --> 00:03:33,613 まさに 負け組の墓場 サルガッソーだな。 19 00:03:41,655 --> 00:03:43,657 えっ!? 20 00:03:49,496 --> 00:03:52,999 機材も人材も不足しています! 本社から応援を…。 21 00:03:52,999 --> 00:03:56,002 []余計なコストをかけるな!)) 22 00:03:56,002 --> 00:03:59,306 《異国でも 自分にできることは 必ずある》 23 00:04:04,344 --> 00:04:07,347 《そう信じ 頑張ってきた。 24 00:04:07,347 --> 00:04:09,683 次々に降りかかる難題と> 25 00:04:09,683 --> 00:04:13,386 目の前のやるべきことに 忙殺される日々だったが…》 26 00:04:25,966 --> 00:04:28,969 《ようやく 軌道にのった矢先に…》 27 00:04:28,969 --> 00:04:31,304 [] 28 00:04:31,304 --> 00:04:35,609 ((えっ… また 別の国へ異動!? 29 00:04:44,317 --> 00:04:51,658 いったい… 俺は 誰のために… 何のために働いてきたんだ。 30 00:04:51,658 --> 00:04:53,994 はいよ! あっ! 31 00:04:53,994 --> 00:04:55,996 うわっ! あぁっ! 32 00:04:55,996 --> 00:04:58,498 あぁ~っ! うわ~っ!)) 33 00:05:04,004 --> 00:05:06,339 えっ!? この状況 何? 34 00:05:06,339 --> 00:05:08,341 どこ ここ!? 地獄? 異界? 35 00:05:08,341 --> 00:05:12,846 賽の河原ですか!? よくきた ウチムラデンノスケよ。 36 00:05:12,846 --> 00:05:15,515 ひぃっ! な… なぜ 私の名を!? 37 00:05:15,515 --> 00:05:18,451 我が喚び出したからだ。 えっ…。 38 00:05:18,451 --> 00:05:21,955 四天王が一人 海外の駐在員として。 39 00:05:21,955 --> 00:05:24,958 なんか 役職が 通り名みたいになってる!? 40 00:05:24,958 --> 00:05:27,627 《魔王? 四天王? 誰が? 俺が!? 41 00:05:27,627 --> 00:05:31,131 左遷リーマンが なぜ!?》 ウチムラデンノスケ…。 42 00:05:31,131 --> 00:05:33,466 入社5年目で 海外に赴任。 43 00:05:33,466 --> 00:05:37,137 現地の言葉を覚え 地元民の教育を行い> 44 00:05:37,137 --> 00:05:41,308 新規事業の立役者となる。 《リファレンス チェック済み!?》 45 00:05:41,308 --> 00:05:46,980 貴様の経歴を見て 確信した。 我が軍にふさわしい人材だと。 46 00:05:46,980 --> 00:05:50,317 《評価されるのは うれしいけど 魔王軍に転職? 47 00:05:50,317 --> 00:05:52,652 出世コースどころか 人道からはずれてしまう…。 48 00:05:52,652 --> 00:05:55,155 キャリアアップどころか キャリア・フォールアウトだ》 49 00:05:55,155 --> 00:05:58,992 魔王軍では 貴様を 四天王待遇で迎え入れる。 50 00:05:58,992 --> 00:06:00,994 四天王待遇!? 51 00:06:00,994 --> 00:06:04,497 報酬 権限は 貴様の世界の 役員相当を約束しよう。 52 00:06:04,497 --> 00:06:06,833 (ウチムラ)役員相当!? 部下の起用も> 53 00:06:06,833 --> 00:06:10,003 貴様の裁量に任せ 執務室も用意する。 54 00:06:10,003 --> 00:06:12,005 好待遇すぎて ぐうの音も出ない! 55 00:06:12,005 --> 00:06:15,008 もちろん 断るなら 元の世界に戻そう。 56 00:06:15,008 --> 00:06:17,277 強制する権利は 我にはない。 57 00:06:17,277 --> 00:06:20,947 《労働者の権利も尊重? 魔王様 しゅごい!》 58 00:06:20,947 --> 00:06:23,950 どうだ? ウチムラ…。 59 00:06:25,952 --> 00:06:29,956 ((余計なこと しやがって…。 ウチムラ 取引先に謝罪 頼むわ~。 60 00:06:29,956 --> 00:06:32,959 ご苦労さん。 ここからは俺が引き取る。 61 00:06:32,959 --> 00:06:36,463 今夜中に資料まとめとけ)) 62 00:06:36,463 --> 00:06:40,967 くっ… 私は 上司に評価されなかった人間です。 63 00:06:40,967 --> 00:06:44,638 つまりは 会社の期待にも 応えられなかった ということ。 64 00:06:44,638 --> 00:06:47,641 組織に貢献できない者は 屑でしかありません。 65 00:06:47,641 --> 00:06:51,645 魔王様のような方のもとに 屑は 不要かと思います。 66 00:06:51,645 --> 00:06:53,980 なので 今回の話は なかったこと…。 67 00:06:53,980 --> 00:06:57,150 愚者の戯言を 鵜のみにするな ウチムラ! 68 00:06:57,150 --> 00:06:59,152 はっ…。 69 00:06:59,152 --> 00:07:01,321 愚者は 見えているものしか評価しない。 70 00:07:01,321 --> 00:07:04,824 裏方の働きなど 眼を向けない。 実に愚かだ! 71 00:07:04,824 --> 00:07:09,629 だが 我は見た。 貴様の働きを。 72 00:07:12,666 --> 00:07:15,835 我は思った… 貴様が欲しい と。 73 00:07:15,835 --> 00:07:19,940 我なら 貴様の力を 最大化できる と。 74 00:07:19,940 --> 00:07:23,109 よいか ウチムラ… 貴様を屑と決めるのは> 75 00:07:23,109 --> 00:07:26,446 貴様ではない。 前の上司でも 前の会社でもない。 76 00:07:26,446 --> 00:07:32,952 我だ! 我が必要だと思ったから 貴様を喚んだのだ! 77 00:07:32,952 --> 00:07:35,622 選ぶがいい… ウチムラデンノスケ。 78 00:07:35,622 --> 00:07:41,027 愚者に仕え 潰されるか この我に仕え 高みを目指すか。 79 00:07:43,964 --> 00:07:46,966 ですが 私は…。 80 00:07:46,966 --> 00:07:48,969 (ウルマンダー)私は反対です。 81 00:07:48,969 --> 00:07:52,973 (魔王)ウルマンダー。 ご無礼をお許しください 魔王様。 82 00:07:52,973 --> 00:07:58,144 私には このような軟弱な人間に 四天王が務まるとは思えません。 83 00:07:58,144 --> 00:08:00,981 (シルフィード)魔王様 私も反対です。 84 00:08:00,981 --> 00:08:03,483 (ゲーノーム)人間風情には 土台 無理かと。 85 00:08:03,483 --> 00:08:05,652 《この人たちの言う通りだ》 86 00:08:05,652 --> 00:08:09,322 シルフィードとゲーノームも反対か…。 (雷鳴) 87 00:08:09,322 --> 00:08:11,991 ならば… 試験だ! 88 00:08:11,991 --> 00:08:13,993 試験!? 89 00:08:13,993 --> 00:08:17,430 貴様の力を見極めてから 登用を決める。 90 00:08:17,430 --> 00:08:19,432 それならば 異論はなかろう? 91 00:08:19,432 --> 00:08:21,935 あ… いえ! 魔王様! 俺に力なんて…。 92 00:08:21,935 --> 00:08:23,937 なるほど 面白い! 93 00:08:23,937 --> 00:08:25,939 わぁっ! 異世界人には> 94 00:08:25,939 --> 00:08:28,441 特殊な力があるらしいな。 あぁっ…。 95 00:08:28,441 --> 00:08:30,610 ならば 私が見極めてやる! 96 00:08:30,610 --> 00:08:33,613 止めてみろ! 我が必殺の一撃を! 97 00:08:33,613 --> 00:08:36,282 《必殺!? 死が必定ってこと?》 98 00:08:36,282 --> 00:08:39,452 くっ! 早まりすぎだ ウルマンダー。 99 00:08:39,452 --> 00:08:41,454 なぜ 止めるのです 魔王様! 100 00:08:41,454 --> 00:08:44,457 感情が高ぶると 視野が狭くなるのは> 101 00:08:44,457 --> 00:08:48,294 貴様の悪い癖だ。 よく見てみるがいい。 102 00:08:48,294 --> 00:08:52,298 今の衝撃で気絶したぞ。 103 00:08:52,298 --> 00:08:54,634 は? マジか…。 104 00:08:54,634 --> 00:08:58,638 ほんの衝撃程度で…。 まるで ただの人間だな。 105 00:08:58,638 --> 00:09:00,974 (魔王)ただの人間だからだ。 106 00:09:00,974 --> 00:09:04,644 あっ… えっと… こやつは 魔法とか特殊能力とかは…。 107 00:09:04,644 --> 00:09:07,313 ない。 ただの人間だ。 108 00:09:07,313 --> 00:09:10,150 ただの人間が 我ら魔王軍の四天王に!? 109 00:09:10,150 --> 00:09:12,652 そうだ。 110 00:09:12,652 --> 00:09:14,654 認められるか! 111 00:09:14,654 --> 00:09:17,257 いくら 魔王様の意見でも 反対です! 112 00:09:17,257 --> 00:09:19,926 魔王軍は 魑魅魍魎。 113 00:09:19,926 --> 00:09:23,596 魔人と亜人が主導権争いをし 対立している中に> 114 00:09:23,596 --> 00:09:26,933 無能な人間が入ったら 即 喰われる。 115 00:09:26,933 --> 00:09:31,104 まっ 勝手に対立を煽っているのは あんたたち 魔人だけど…。 116 00:09:31,104 --> 00:09:34,107 なんだと!? 何かっていうと いちゃもんつけてくるのは> 117 00:09:34,107 --> 00:09:36,109 亜人じゃん! ほら… そういうとこだよ。 118 00:09:36,109 --> 00:09:38,611 (ウルマンダー)そういう すかした態度が 気に喰わないんだよ! 119 00:09:38,611 --> 00:09:41,448 たしかに 我が軍内には 軋轢がある。 120 00:09:41,448 --> 00:09:44,117 しかし… だからこそだ! 121 00:09:44,117 --> 00:09:49,456 我は ウチムラに頑強な肉体でも 特殊な力でもない才覚を> 122 00:09:49,456 --> 00:09:51,458 期待している。 はっ…。 123 00:09:51,458 --> 00:09:54,627 はっ! 無理です! あの蹴りを止めるのは 絶対無理! 124 00:09:54,627 --> 00:09:57,630 接触した瞬間 腕が散り 内臓が噴出し> 125 00:09:57,630 --> 00:09:59,966 面白オブジェクトと化すのが オチ…。 (魔王)落ち着け。 126 00:09:59,966 --> 00:10:03,970 我は 身体的能力を求めていない。 はっ…。 127 00:10:03,970 --> 00:10:08,308 よろしい… 貴様にふさわしい試験を与えよう。 128 00:10:08,308 --> 00:10:10,977 《異世界入社試験!?》 129 00:10:10,977 --> 00:10:12,979 聞くがよい ウチムラ。 130 00:10:12,979 --> 00:10:17,650 我が魔王軍では 現在 周辺部族との併合を進めている。 131 00:10:17,650 --> 00:10:20,987 サラマンダー族 ワーウルフ族。 しかし…。 132 00:10:20,987 --> 00:10:25,658 ミノタウロス族との交渉が 現在 難航を極めている。 133 00:10:25,658 --> 00:10:27,660 ミノタウロス? 134 00:10:27,660 --> 00:10:32,499 よって このミノタウロス族との交渉を 貴様への試験とする! 135 00:10:32,499 --> 00:10:35,335 《急な デッド・オア・アライブ案件!?》 136 00:10:35,335 --> 00:10:39,672 貴様の交渉術で ミノタウロスの信頼を勝ち取り> 137 00:10:39,672 --> 00:10:41,674 魔王軍に引き入れよ。 138 00:10:41,674 --> 00:10:44,177 《難易度が グー…ル の入社試験 超えてません!?》 139 00:10:44,177 --> 00:10:48,081 詳しくは 前任のウルマンダーに 聞くがよい。 以上。 140 00:10:52,352 --> 00:10:55,021 なぜ こんなことに…。 141 00:10:55,021 --> 00:10:57,357 何を ちんたら歩いている 脆弱! 142 00:10:57,357 --> 00:10:59,359 《先輩の圧力 すごっ!》 143 00:10:59,359 --> 00:11:02,362 どうせ 合格なんて できるわけないがな。 144 00:11:02,362 --> 00:11:04,364 《ウチムラ:っていうか パワハラ? 145 00:11:04,364 --> 00:11:06,699 でも ウルマンダーさんの言う通りだ。 146 00:11:06,699 --> 00:11:11,704 俺なんか… 魔法も 特殊能力もない 屑リーマンだよ。 147 00:11:11,704 --> 00:11:13,706 四天王になれるわけ…》 148 00:11:13,706 --> 00:11:16,709 ((愚者の戯言を 鵜のみにするな ウチムラ!)) 149 00:11:16,709 --> 00:11:20,647 《俺は… いつか 俺を 必要としてくれる上司のもとで> 150 00:11:20,647 --> 00:11:22,649 働きたいと思っていた》 151 00:11:22,649 --> 00:11:26,486 ((我が 必要だと思ったから 貴様を喚んだのだ!)) 152 00:11:26,486 --> 00:11:30,323 《ウチムラ:そんな上司のもとで 何かを成したい… と。 153 00:11:30,323 --> 00:11:35,161 あの方の… 魔王様の期待には 少しでも応えたい!》 154 00:11:35,161 --> 00:11:37,163 (ウルマンダー)着いたぞ。 155 00:11:37,163 --> 00:11:40,667 ここが ミノタウロス族の長が 宿泊している部屋だ。 156 00:11:40,667 --> 00:11:45,004 えっ… えっと… 大きすぎませんか? 157 00:11:45,004 --> 00:11:49,676 会えばわかる。 言っておくが ミノタウロスは凶暴だぞ。 158 00:11:49,676 --> 00:11:52,512 踏み殺されて 人肉絨毯にならぬよう> 159 00:11:52,512 --> 00:11:54,514 気をつけろ。 ひっ! 160 00:11:54,514 --> 00:11:56,516 えっ…。 161 00:11:56,516 --> 00:12:01,521 《どんな相手か わからないけど この試験 頑張らねば!》 162 00:12:04,023 --> 00:12:08,027 《無理! 暴力の権化ですが!?》 163 00:12:15,034 --> 00:12:18,972 いや… これ もう 異世界ハラスメント… イセハラでは!? 164 00:12:18,972 --> 00:12:21,641 結局 力がないと 解決不可能案件じゃ…。 165 00:12:21,641 --> 00:12:25,645 仕方ない 手伝ってやる。 交渉とは どういうものか> 166 00:12:25,645 --> 00:12:28,848 しっかり見とけ。 ウルマンダーさん…。 167 00:12:31,985 --> 00:12:36,656 タリウス殿 今日こそ 話を聞いていただけるか。 168 00:12:36,656 --> 00:12:40,326 《助かった! 前任者が 場を取り持ってくれれば> 169 00:12:40,326 --> 00:12:42,996 少しは…》 170 00:12:42,996 --> 00:12:46,666 貴様! こんな でっかい部屋 用意されて 何が不満なのだ! 171 00:12:46,666 --> 00:12:49,002 (タリウス)ウガーッ! ナンデ ワカラヌ!? 172 00:12:49,002 --> 00:12:52,338 いい加減 こっちだって 切れるぞ! うが~っ! 173 00:12:52,338 --> 00:12:55,041 《やだ… この人 交渉 下手すぎ!》 174 00:12:57,010 --> 00:13:00,346 ったく…。 175 00:13:00,346 --> 00:13:04,350 ミノタウロス族は 当初は 併合案に前向きだったんだぞ。 176 00:13:04,350 --> 00:13:08,021 タリウス殿との交渉だって 最初は順調だったのに…。 177 00:13:08,021 --> 00:13:11,524 ((では この条件で 進める方向で…。 178 00:13:11,524 --> 00:13:14,527 否ダ。 はぁ? 179 00:13:14,527 --> 00:13:16,529 否ダ! 否ダ!)) 180 00:13:16,529 --> 00:13:18,464 (ウルマンダー)急に ケンカ腰で 否定してきた。 181 00:13:18,464 --> 00:13:20,466 ((だったら 交渉決裂にするぞ! いいのかよ!?)) 182 00:13:20,466 --> 00:13:23,970 日をあらためて 何度か 交渉をまとめようとしたけど> 183 00:13:23,970 --> 00:13:26,306 毎回 否ダ 否ダの繰り返し! 184 00:13:26,306 --> 00:13:29,642 おまけに こんなゴミまで持ち込んで 部屋にぶちまけようとしたし…。 185 00:13:29,642 --> 00:13:32,645 全部 あいつのせいだ! 186 00:13:32,645 --> 00:13:34,981 (タリウスの暴れる音) 187 00:13:34,981 --> 00:13:38,985 というわけで… あとは任せた。 188 00:13:38,985 --> 00:13:40,987 あぁ…。 189 00:13:40,987 --> 00:13:42,989 引き継ぎ 雑~っ! 190 00:13:42,989 --> 00:13:48,995 (タリウスの暴れる音) 191 00:13:50,997 --> 00:13:53,499 (タリウス)うぅ~っ! 192 00:13:55,501 --> 00:14:00,340 《そんな… 任せるって言われても…》 193 00:14:00,340 --> 00:14:03,176 ((うぅ~っ!)) 194 00:14:03,176 --> 00:14:06,012 《巨大建造物! 195 00:14:06,012 --> 00:14:09,015 会話が成立するのか!?》 196 00:14:09,015 --> 00:14:13,019 ((ウルマンダー:どうだ 見たか! この交渉の困難さを! 197 00:14:13,019 --> 00:14:16,322 やはり 貴様には無理だろう!)) 198 00:14:21,961 --> 00:14:24,564 らっしゃい。 あっ…。 199 00:14:42,315 --> 00:14:46,319 大将 いつもの。 あいよ。 200 00:14:48,321 --> 00:14:50,323 ふぅ…。 201 00:14:50,323 --> 00:14:53,659 はぁ… 任せるって 言われてもな…。 202 00:14:53,659 --> 00:14:59,365 相手が交渉を拒絶しているんじゃ 進展のしようが… あっ どうも。 203 00:15:02,668 --> 00:15:05,004 《拒絶…。 204 00:15:05,004 --> 00:15:08,341 そういえば 前に 似たようなことがあったような》 205 00:15:08,341 --> 00:15:10,343 ((ノー ノー ノー!)) 206 00:15:10,343 --> 00:15:12,345 《ひたすら ノーを言われて> 207 00:15:12,345 --> 00:15:15,014 これは 交渉の余地がないと 諦めかけた…》 208 00:15:15,014 --> 00:15:17,950 ((ノー ノー ノー!)) 209 00:15:17,950 --> 00:15:19,952 《でも…》 210 00:15:44,477 --> 00:15:47,647 この案件…。 211 00:15:47,647 --> 00:15:50,049 俺が解決します。 212 00:15:51,984 --> 00:15:55,154 というわけで 変わらず 取りつく島がありません。 213 00:15:55,154 --> 00:15:58,324 ましてや この世界に来たばかりの あいつには> 214 00:15:58,324 --> 00:16:01,994 到底 無理かと思います。 そうか。 215 00:16:01,994 --> 00:16:04,297 しばし 様子を見よう。 216 00:16:10,670 --> 00:16:14,507 ウチムラ… 何 ゴミを漁ってる!? 217 00:16:14,507 --> 00:16:17,610 タリウスさんと ちゃんと 話し合ってみようかと。 218 00:16:17,610 --> 00:16:20,613 無理に決まってるだろ! 態度も見た目も どでかくて> 219 00:16:20,613 --> 00:16:23,282 交渉する気ゼロなのは お前も見たじゃないか。 220 00:16:23,282 --> 00:16:26,118 ウルマンダーさん… 損切りが早すぎます。 221 00:16:26,118 --> 00:16:28,621 まだ 何も始まってない。 はぁ? 222 00:16:28,621 --> 00:16:32,792 交渉を進めるのに 体の 大きい 小さいは関係ありません。 223 00:16:32,792 --> 00:16:36,963 話し合いが上手くいかないのは 決定的なすれ違いがあるからです。 224 00:16:36,963 --> 00:16:40,633 それをすり合わせるには 相手と目と目を合わせて> 225 00:16:40,633 --> 00:16:44,036 粘り強く 信頼関係を築くしかない。 226 00:16:45,972 --> 00:16:50,142 見ていてください。 この交渉 やり遂げてみせます。 227 00:16:50,142 --> 00:16:54,547 《こいつ… さっきまでの 気弱な表情が消えて…》 228 00:17:04,657 --> 00:17:07,660 (ウルマンダー)いるか? ウチムラ! タリウス殿! 229 00:17:09,662 --> 00:17:14,333 わぁ~っ! 大部屋が ひと晩で ゴミの山に!? さては ウチムラ> 230 00:17:14,333 --> 00:17:16,502 交渉が決裂して…。 231 00:17:16,502 --> 00:17:19,438 あっ おはようございます…。 お前! 232 00:17:19,438 --> 00:17:21,941 神聖なる魔王城に なんてことを! 233 00:17:21,941 --> 00:17:24,777 だいたい タリウス殿は どこへ消えた!? 234 00:17:24,777 --> 00:17:29,448 まさか… 帰ったのか!? いえ 今 魔王様と> 235 00:17:29,448 --> 00:17:32,618 併合の合意を取り交わし中です。 えっ? 236 00:17:32,618 --> 00:17:35,288 併合の合意… どういうことだ? 237 00:17:35,288 --> 00:17:39,959 昨日の交渉で ミノタウロス族と 魔王軍の併合が決定したんです。 238 00:17:39,959 --> 00:17:41,961 なんだと!? 239 00:17:41,961 --> 00:17:44,463 昨晩 タリウスさんから 了承を得ました。 240 00:17:44,463 --> 00:17:49,635 たった 一晩で!? ありえない! あれだけ難航していたのに…。 241 00:17:49,635 --> 00:17:51,637 なんで!? 一体どうやってだ! 242 00:17:51,637 --> 00:17:55,975 彼を知り己を知れば 百選殆からず という> 243 00:17:55,975 --> 00:17:58,644 言葉があります。 へ? 244 00:17:58,644 --> 00:18:02,982 ウルマンダーさんは タリウスさんが 交渉を拒んでいると> 245 00:18:02,982 --> 00:18:05,651 思っていましたよね。 う… うん…。 246 00:18:05,651 --> 00:18:07,987 だって 向こうが…。 ((否ダ。 247 00:18:07,987 --> 00:18:10,323 はぁ? 否ダ! 否ダ!)) 248 00:18:10,323 --> 00:18:13,492 (ウチムラ)実は タリウスさんとしては 交渉がうまくいっていると> 249 00:18:13,492 --> 00:18:15,494 思ってたんです。 はぁ? 250 00:18:15,494 --> 00:18:18,931 思い出したんです。 以前 海外企業の担当者と> 251 00:18:18,931 --> 00:18:22,601 交渉したときのことを。 何度も ノー ノーと言われ…。 252 00:18:22,601 --> 00:18:25,604 こちらが頭を下げてお願いしても 変わらなくて…。 253 00:18:25,604 --> 00:18:28,941 しかも 議論が進むと さらに感情的になって…。 254 00:18:28,941 --> 00:18:33,446 あぁ これは 交渉は決裂したと 諦めました。 ところが…。 255 00:18:33,446 --> 00:18:37,950 その後はなぜか スッキリした顔で 握手まで求めてきて…。 256 00:18:37,950 --> 00:18:40,453 えっ なぜだ!? 彼らにとって> 257 00:18:40,453 --> 00:18:42,621 感情的で活発な議論は いいことで> 258 00:18:42,621 --> 00:18:46,959 もっと 条件について話し合おう という ポジティブな意図だったのです。 259 00:18:46,959 --> 00:18:51,297 国や文化によっては 感情的に 熱くなることこそがいい…。 260 00:18:51,297 --> 00:18:55,634 そういう認識のずれです。 認識のずれ…。 261 00:18:55,634 --> 00:18:58,137 最初から ケンカ腰に見えたのも…。 262 00:18:58,137 --> 00:19:01,307 はい。 目と目を見つめ じっくり話したら> 263 00:19:01,307 --> 00:19:03,309 教えてくれました。 264 00:19:03,309 --> 00:19:06,646 ウルマンダーさんに 交渉決裂だと言われたときは> 265 00:19:06,646 --> 00:19:09,482 理由がわからず 戸惑ったそうです。 266 00:19:09,482 --> 00:19:11,484 さらに もうひとつ。 ん? 267 00:19:11,484 --> 00:19:14,320 宿泊の際 部屋に 藁を持ち込むのは> 268 00:19:14,320 --> 00:19:17,590 ミノタウロス族にとっては 当たり前の礼儀なのだそうです。 269 00:19:17,590 --> 00:19:19,592 礼儀だと!? はい。 270 00:19:19,592 --> 00:19:23,596 大きな体で 先方のベッドを 壊してしまってはいけないので。 271 00:19:23,596 --> 00:19:25,931 なのに 藁を取り上げられてしまった。 272 00:19:25,931 --> 00:19:28,934 おかげで 床に寝るしかなく 寝不足だったそうです。 273 00:19:28,934 --> 00:19:31,103 藁は 寝床だったのか…。 274 00:19:31,103 --> 00:19:33,939 自分の思いが なぜか ことごとく通じない…。 275 00:19:33,939 --> 00:19:36,942 それがもどかしくて 苛立ってしまったようですね。 276 00:19:36,942 --> 00:19:40,613 つまり… 私が 相手を もっと知ろうという姿勢が> 277 00:19:40,613 --> 00:19:43,282 足りなかったのだな。 (タリウス)違ウ! 278 00:19:43,282 --> 00:19:46,952 タリウス殿…。 オ互イサマ。 279 00:19:46,952 --> 00:19:50,256 無礼 知ラナカッタ。 スマナイ。 280 00:19:52,625 --> 00:19:54,627 ん…。 281 00:20:01,300 --> 00:20:04,970 アリガトウ ウチムラ。 ソナタノ オカゲ。 282 00:20:04,970 --> 00:20:09,275 いえ 今後とも ご指導のほど よろしくお願いいたします。 283 00:20:11,644 --> 00:20:15,648 (ウルマンダー)認識のずれ… そんなこと 普通 わかるわけが…。 284 00:20:15,648 --> 00:20:19,485 (魔王)その 普通では 気づけないことに気づく…。 285 00:20:19,485 --> 00:20:23,656 それこそが ウチムラの才能だ。 (2人)魔王様。 286 00:20:23,656 --> 00:20:26,992 ウチムラよ よくぞ成し遂げた。 287 00:20:26,992 --> 00:20:30,329 貴様を 新たな四天王として迎える。 288 00:20:30,329 --> 00:20:35,668 試験に合格した貴様の才能を 疑う者はいないはず。 289 00:20:35,668 --> 00:20:39,004 そうだな? ウルマンダー。 うん。 290 00:20:39,004 --> 00:20:42,508 ウチムラよ… 右腕を出すがいい。 291 00:20:42,508 --> 00:20:44,844 右腕? 292 00:20:44,844 --> 00:20:50,049 四天王の証だ。 受け取るがいい。 293 00:20:54,687 --> 00:20:56,689 うおっ! 294 00:20:56,689 --> 00:21:01,694 新入りだからという遠慮はいらぬ。 自由に働け ウチムラ。 295 00:21:01,694 --> 00:21:07,032 貴様の思うがまま。 信念のまま。 296 00:21:07,032 --> 00:21:12,705 魔王様… はい ありがとうございます。 297 00:21:12,705 --> 00:21:14,707 (ウルマンダー)おい ウチムラ…。 298 00:21:16,709 --> 00:21:18,644 えっと… 何を? 299 00:21:18,644 --> 00:21:21,046 馬鹿者! お前も腕をあげろ! 300 00:21:23,816 --> 00:21:26,986 豪炎の突撃士 ウルマンダー。 301 00:21:26,986 --> 00:21:30,990 海外の駐在員 ウチムラデンノスケ。 302 00:21:32,992 --> 00:21:36,996 これは 私の部族で 仲間に迎え入れることを意味する。 303 00:21:36,996 --> 00:21:39,999 覚えておけ。 《ウルマンダーさん…》 304 00:21:39,999 --> 00:21:42,168 フン! だが 勘違いするなよ! 305 00:21:42,168 --> 00:21:45,571 完全に認めたわけじゃないからな。 はい! 306 00:21:48,007 --> 00:21:50,676 (ウルマンダー)お前は 利用価値があるから> 307 00:21:50,676 --> 00:21:53,846 他の交渉も 手伝ってもらうぞ ウチムラ。 308 00:21:53,846 --> 00:21:57,349 了解です! 行きましょう ウルマンダーさん。 309 00:21:57,349 --> 00:22:00,519 《互いが助け合い 互いが補完する。 310 00:22:00,519 --> 00:22:03,022 それができる組織は強い。 311 00:22:03,022 --> 00:22:09,028 だが 現状は… 我が軍は まだまだ未熟であり 不完全。 312 00:22:09,028 --> 00:22:13,365 ウチムラは光だ。 その輝きが他者へ伝播し> 313 00:22:13,365 --> 00:22:19,071 いずれ 軍全体を輝かせる!》 314 00:23:52,998 --> 00:23:58,003 目と目を見つめれば 思いは通じる…。 315 00:23:58,003 --> 00:24:00,506 魚とて また同じ。 316 00:24:00,506 --> 00:24:04,009 刺身になりたいのか 煮付けになりたいのか…。 317 00:24:04,009 --> 00:24:06,011 それとも…。