1 00:00:22,022 --> 00:00:24,691 《ウチムラ:突然の呼び出し…。 2 00:00:24,691 --> 00:00:28,028 なんだか深刻な雰囲気… 俺 なんかした!?》 3 00:00:28,028 --> 00:00:32,366 (魔王)海外の駐在員 ウチムラよ 今日 貴様を呼び出したのは…。 4 00:00:32,366 --> 00:00:36,370 申し訳ございませんでした~! 5 00:00:36,370 --> 00:00:39,373 なんのつもりだ? それは…。 魔王様! 6 00:00:39,373 --> 00:00:42,542 私は 四天王として 不適格かもしれません! 7 00:00:42,542 --> 00:00:46,380 が… 今一度 チャンスを! なんでもしますから! 8 00:00:46,380 --> 00:00:49,049 なんでもしますから~っ! 9 00:00:49,049 --> 00:00:52,052 (魔王)貴様の欠点は 自己評価の低さだな。 10 00:00:52,052 --> 00:00:55,055 貴様が不適格などとは 思っておらぬ。 11 00:00:55,055 --> 00:00:57,057 むしろ よくやっている。 えっ…。 12 00:00:57,057 --> 00:00:59,893 《ま ま… 魔王しゃま! しゅき…》 13 00:00:59,893 --> 00:01:03,730 で… では 魔王様 用件というのは? 14 00:01:03,730 --> 00:01:08,402 うむ… ウチムラ 魔人と亜人の関係について> 15 00:01:08,402 --> 00:01:11,238 どう思う? えっ… そうですね…。 16 00:01:11,238 --> 00:01:15,242 いちばん強く感じるのは その格差でしょうか。 17 00:01:15,242 --> 00:01:18,679 (ウチムラ)魔人は 魔法を使えて 何かと有利なので> 18 00:01:18,679 --> 00:01:22,015 亜人が 肩身の狭い思いを しているような…。 19 00:01:22,015 --> 00:01:24,685 (魔王)そのとおり。 問題は 魔法…。 20 00:01:24,685 --> 00:01:28,021 特定の種族にしか それが使えないことだ。 21 00:01:28,021 --> 00:01:32,359 そこで… 貴様には 誰でも 魔法が使える方法を> 22 00:01:32,359 --> 00:01:35,696 考えてもらいたい。 誰でも… ですか? 23 00:01:35,696 --> 00:01:40,534 そうだ。 それがあれば 亜人も 引け目を感じる必要はあるまい。 24 00:01:40,534 --> 00:01:45,038 おっしゃるとおりですが… 私自身が魔法を使えません。 25 00:01:45,038 --> 00:01:49,042 専門外では? そのための魔光石だ。 26 00:01:49,042 --> 00:01:54,381 (ウチムラ)魔光石… 先日 褒賞で いただいた? 27 00:01:54,381 --> 00:01:57,050 あぁっ…。 (指を鳴らす音) 28 00:01:57,050 --> 00:01:59,052 うわっ! 29 00:01:59,052 --> 00:02:02,389 形を整える前のものだ。 これを託す。 30 00:02:02,389 --> 00:02:05,726 どう使うかは 貴様の判断に任せよう。 31 00:02:05,726 --> 00:02:09,062 はい…。 そして もうひとつ…。 32 00:02:09,062 --> 00:02:12,065 魔法研究の専門家を つけることとする。 33 00:02:12,065 --> 00:02:14,568 それはありがたいです! どなたですか? 34 00:02:14,568 --> 00:02:18,171 烈嵐の魔導士 シルフィード。 35 00:02:18,171 --> 00:02:21,341 《あの よくわからない人か…》 36 00:02:21,341 --> 00:02:25,345 話は すでに通してある。 だが 気を引き締めてかかれ。 37 00:02:25,345 --> 00:02:29,016 シルフィードは… 手強いぞ。 38 00:02:29,016 --> 00:02:31,018 は… はい! 39 00:04:04,044 --> 00:04:06,046 失礼します。 40 00:04:08,048 --> 00:04:11,718 (ウルマンダー)ウチムラめ… 魔王様から 直々の仕事か? 41 00:04:11,718 --> 00:04:14,054 順調にやってるようだな。 42 00:04:14,054 --> 00:04:19,659 まぁ こんなものを渡すくらいだ。 身を固めたいのだろう… フフフ…。 43 00:04:19,659 --> 00:04:21,661 フフフフフ…。 44 00:04:21,661 --> 00:04:26,333 「魔光石とは 魔人が魔力を練り上げて> 45 00:04:26,333 --> 00:04:29,336 圧縮させて作る結晶。 46 00:04:29,336 --> 00:04:34,007 込められた膨大な魔力は 外部リソースとして使用できる」。 47 00:04:34,007 --> 00:04:37,344 なるほど…。 (オルル)どうぞ。 48 00:04:37,344 --> 00:04:39,679 あ… ありがとう オルル。 49 00:04:39,679 --> 00:04:42,682 このところ残業続きで お疲れじゃないですか? 50 00:04:42,682 --> 00:04:45,352 今日ぐらいは 早めに終えてくださいね。 51 00:04:45,352 --> 00:04:48,188 うん… でも もう少しだけ。 52 00:04:48,188 --> 00:04:53,360 ねぇ オルル… この魔光石なんだけど 亜人も これを使えば> 53 00:04:53,360 --> 00:04:56,363 魔人のような魔力を 得られるってことなのかな? 54 00:04:56,363 --> 00:04:58,532 えっと… まぁ そうですね。 55 00:04:58,532 --> 00:05:02,369 でも 実際は 魔法には技術がいるので…。 56 00:05:02,369 --> 00:05:05,872 魔力だけ補えても あまり 役に立たないかと…。 57 00:05:05,872 --> 00:05:09,709 なるほど… じゃあ その技術が カギなんだな。 58 00:05:09,709 --> 00:05:13,547 《どう考えても 魔法に関する研究開発の> 59 00:05:13,547 --> 00:05:16,049 ノウハウが必要だ。 60 00:05:16,049 --> 00:05:19,052 恐れずに シルフィードさんのもとへ 行ってみるしかない》 61 00:05:20,987 --> 00:05:22,989 (ノック) 62 00:05:22,989 --> 00:05:25,659 シルフィードさん 魔王様の指示で伺いました。 63 00:05:25,659 --> 00:05:28,662 いらっしゃいますか? <はい。 64 00:05:28,662 --> 00:05:32,332 あっ… こんにちは ベリンダさん。 どちら様ですか? 65 00:05:32,332 --> 00:05:35,669 いや あの… 先日 一度 ご挨拶を…。 66 00:05:35,669 --> 00:05:38,338 四天王のウチムラです。 あぁ…。 67 00:05:38,338 --> 00:05:41,174 これは失礼しました。 何か ご用ですか? 68 00:05:41,174 --> 00:05:43,677 魔王様からの指示で伺いました。 69 00:05:43,677 --> 00:05:46,012 シルフィードさん 今日は いらっしゃいますか? 70 00:05:46,012 --> 00:05:48,849 いえ 相変わらず 不在にしております。 71 00:05:48,849 --> 00:05:53,019 えっ? いやいや… 本日 約束していると 魔王様から…。 72 00:05:53,019 --> 00:05:56,623 ですが 不在ですので 本日は お引き取りください。 73 00:05:58,692 --> 00:06:02,028 そうですか… それなら 仕方ありませんね。 74 00:06:02,028 --> 00:06:05,031 本人が帰りましたら ご連絡いたしますので…。 75 00:06:07,033 --> 00:06:10,036 でしたら 助手のあなたと お話しさせてもらっても> 76 00:06:10,036 --> 00:06:12,038 よろしいですか? 77 00:06:15,041 --> 00:06:18,545 《ウ… ウチムラが 別の女を口説いてる!?》 78 00:06:21,314 --> 00:06:23,984 《しかも 2人で部屋に!?》 79 00:06:23,984 --> 00:06:29,489 お話を伺うだけですよ ウチムラさん。 私も別件があって 忙しいので…。 80 00:06:29,489 --> 00:06:33,660 申し訳ありません。 一つ 確認したいことがありまして…。 81 00:06:33,660 --> 00:06:35,662 ベリンダさん あなた…。 82 00:06:35,662 --> 00:06:38,665 シルフィードさん… ですよね? 83 00:06:38,665 --> 00:06:42,502 言ったでしょう 私は助手で…。 84 00:06:42,502 --> 00:06:44,504 そう考える理由は 三つあります。 85 00:06:44,504 --> 00:06:46,506 ひとつめは 眼鏡。 86 00:06:46,506 --> 00:06:50,677 肉体主義の魔人が 眼鏡という 補強器を使うのは おかしい。 87 00:06:50,677 --> 00:06:54,014 つまり それは 変装のための伊達眼鏡です。 88 00:06:54,014 --> 00:06:56,016 ふたつめは あなたの名前。 89 00:06:56,016 --> 00:07:00,687 魔王軍の組織図には ベリンダという名はありませんでした。 90 00:07:00,687 --> 00:07:03,690 そして 三つ目の理由…。 91 00:07:03,690 --> 00:07:08,028 魔王様から シルフィードは変装して 仕事をサボっている と> 92 00:07:08,028 --> 00:07:11,364 教えてもらいましたので…。 知ってて カマかけてきたのか。 93 00:07:11,364 --> 00:07:13,366 性格悪いな。 94 00:07:13,366 --> 00:07:16,036 助手のフリとまでは 聞いてなかったですけど…。 95 00:07:16,036 --> 00:07:18,638 (シルフィード)フン… 認めよう。 96 00:07:18,638 --> 00:07:21,808 私が 魔王軍四天王がひとり シルフィードだ。 97 00:07:21,808 --> 00:07:23,977 なぜ 正体を隠すのです? 98 00:07:23,977 --> 00:07:26,980 ふだんは 着ぐるみのようなモノを 着てますし…。 99 00:07:26,980 --> 00:07:29,649 ハッ… そんなの 決まっているだろう。 100 00:07:29,649 --> 00:07:33,486 正体がバレると 仕事を クソほど押しつけられるからだ。 101 00:07:33,486 --> 00:07:37,991 すみません そんなことを聞きつつ 仕事の話で恐縮なのですが> 102 00:07:37,991 --> 00:07:40,827 魔法を使える道具をぜひ…。 断る。 103 00:07:40,827 --> 00:07:43,496 えっ でも 魔王様からお話が…。 104 00:07:43,496 --> 00:07:45,498 知らん。 105 00:07:45,498 --> 00:07:48,001 だいたい 最初から できているものを> 106 00:07:48,001 --> 00:07:50,003 なんで また 作らねばならんのだ。 107 00:07:50,003 --> 00:07:52,672 えっ… 最初からできている? 108 00:07:52,672 --> 00:07:55,008 はぁ… 座れ。 109 00:07:55,008 --> 00:07:59,012 私の正体を見破った褒美だ。 特別に見せてやる。 110 00:07:59,012 --> 00:08:01,014 あっ…。 111 00:08:01,014 --> 00:08:03,016 これは…。 ベースに> 112 00:08:03,016 --> 00:08:07,020 魔力が浸透しやすい鉱石を使い 魔光石を埋め込んである。 113 00:08:07,020 --> 00:08:10,690 内部には 魔導概念が 多層構造的に編み込まれていて> 114 00:08:10,690 --> 00:08:13,360 多数の魔法が使用可能だ。 115 00:08:13,360 --> 00:08:15,362 えっ じゃあ…。 116 00:08:15,362 --> 00:08:18,631 言っただろう? 最初からできていると。 117 00:08:18,631 --> 00:08:22,969 私が長年の研究で作り上げた 魔導装置だ。 118 00:08:22,969 --> 00:08:25,972 すごいじゃないですか! じゃあ 早速 量産化を…。 119 00:08:25,972 --> 00:08:28,641 そうだな ぜひとも するといい。 120 00:08:28,641 --> 00:08:31,978 1個作るのに 軽く 1千万Gはするがな。 121 00:08:31,978 --> 00:08:36,316 はっ? え~っと… 木の実1個が 50Gだから…。 122 00:08:36,316 --> 00:08:39,986 希少品である魔光石… しかも 最高ランクのものを> 123 00:08:39,986 --> 00:08:43,323 ふんだんに使っているんだ。 当然 そのくらいする。 124 00:08:43,323 --> 00:08:46,326 さぁ 好きに量産化したまえ。 125 00:08:46,326 --> 00:08:49,496 それだけの予算が 用意できるのならな。 126 00:08:49,496 --> 00:08:52,999 《なるほど… 魔王様の意図は こういうことだったのか。 127 00:08:52,999 --> 00:08:58,338 莫大な生産コストがかかる魔導装置を どうやって 量産化するか…》 128 00:08:58,338 --> 00:09:02,675 言っておくが 私は逆立ちしても 資金は出さんからな? 129 00:09:02,675 --> 00:09:06,679 早々に諦めるのが賢明だぞ 海外の駐在員。 130 00:09:06,679 --> 00:09:11,851 《逆立ち… 逆… 逆転の発想…》 131 00:09:11,851 --> 00:09:17,457 シルフィードさん その魔導装置に 大量の魔光石が必要なのは> 132 00:09:17,457 --> 00:09:20,627 多くの魔法を 使えるようにするため ですよね? 133 00:09:20,627 --> 00:09:22,629 ん? まぁ そうだな。 134 00:09:22,629 --> 00:09:28,301 なら 一つの魔法しか使えない 装置を作ればいいのでは…。 135 00:09:28,301 --> 00:09:31,638 ブレイクスルーにおける 一つの考え方です。 136 00:09:31,638 --> 00:09:35,475 機能を増やすだけでなく あえて 削除することで> 137 00:09:35,475 --> 00:09:38,311 新しい製品が生まれる。 なるほど…。 138 00:09:38,311 --> 00:09:41,981 単一魔法なら ランクの低い魔光石でも使用可能。 139 00:09:41,981 --> 00:09:45,985 コストは大幅に削減できる…。 140 00:09:45,985 --> 00:09:48,321 《シルフィード:こんな発想を持ったやつ 初めて見た》 141 00:09:48,321 --> 00:09:50,990 これ 試作に使えないでしょうか? 142 00:09:50,990 --> 00:09:55,662 フッ… おもしろい。 やってみようじゃないか。 143 00:09:55,662 --> 00:09:58,665 (指を鳴らす音) 144 00:09:58,665 --> 00:10:01,334 おぉ…。 さて…。 145 00:10:01,334 --> 00:10:05,004 今から徹夜で 新しい魔導装置を作る。 146 00:10:05,004 --> 00:10:08,675 お前にも つきあってもらうぞ 海外の! 147 00:10:08,675 --> 00:10:10,677 えぇ~っ!? 148 00:10:18,017 --> 00:10:23,690 おかしい… ずっと出てこない! もう夜中だぞ! 149 00:10:23,690 --> 00:10:26,359 男と女が 密室で何をしてるんだ! 150 00:10:26,359 --> 00:10:29,662 開けろ! 開けんか~っ! 151 00:10:35,034 --> 00:10:39,372 《まさか 一睡もせずに 手伝わされるとは思わなかった》 152 00:10:39,372 --> 00:10:41,708 フフ… さすが 私…。 153 00:10:41,708 --> 00:10:46,546 閃いたアイデアを ひと晩で形にするとは… 天才か? 154 00:10:46,546 --> 00:10:49,048 《魔導装置 ローズマリン…。 155 00:10:49,048 --> 00:10:51,551 単一の魔法しか 使用できなくすることで> 156 00:10:51,551 --> 00:10:54,387 大幅な低コスト化を実現した。 157 00:10:54,387 --> 00:10:58,224 これなら ランクの低い魔光石で 量産も可能だ!》 158 00:10:58,224 --> 00:11:01,060 よし! 早速 実証実験するぞ! 159 00:11:01,060 --> 00:11:04,731 お前 実験台な! せめて 休んでからにしません? 160 00:11:04,731 --> 00:11:08,735 はぁ… 仕方ない。 1時間だけだぞ。 161 00:11:08,735 --> 00:11:11,404 《どうして そんな 生き急ぐような真似を!?》 162 00:11:11,404 --> 00:11:15,108 とりあえず 飯食って 仮眠を…。 163 00:11:18,011 --> 00:11:20,680 うぎゃっ! こんなところに お泊まりとは> 164 00:11:20,680 --> 00:11:22,682 何事だ! ウチムラーッ! 165 00:11:22,682 --> 00:11:24,684 うぅ…。 あっ…。 166 00:11:24,684 --> 00:11:28,855 ウチムラ 大丈夫か!? おい しっかりしろ ウチムラ! 167 00:11:28,855 --> 00:11:31,191 揺らさないで… 酔う…。 168 00:11:31,191 --> 00:11:34,360 (シルフィード)騒がしいのは よそでやれ ウルマンダー。 169 00:11:34,360 --> 00:11:38,698 シルフィード… なんで お前が? 妙な女は どうした? 170 00:11:38,698 --> 00:11:42,101 さぁな… ここには 私と ウチムラしかいないが…。 171 00:11:44,037 --> 00:11:47,540 (リリム)ウルマンダー様! こんなところにいたのですか? 172 00:11:47,540 --> 00:11:50,376 ウチムラ様も… よかった! 捜したんです。 173 00:11:50,376 --> 00:11:54,047 えっ リリム? オルルまで…。 緊急事態です! 174 00:11:54,047 --> 00:11:58,051 アシアトドリが大量発生し いくつもの村を襲っています! 175 00:11:58,051 --> 00:12:02,055 (ウチムラ)アシアトドリ? (オルル)凶暴な大型走鳥類です。 176 00:12:02,055 --> 00:12:06,059 (リリム)出動して 駆除するようにと 魔王様からのお達しですわ。 177 00:12:06,059 --> 00:12:09,395 ウルマンダー様 あなたは 最大戦力ですから> 178 00:12:09,395 --> 00:12:13,066 少なくとも 三つの村へ 行ってもらいますので! 179 00:12:13,066 --> 00:12:15,068 おい 一人で!? いやだ! 180 00:12:15,068 --> 00:12:18,338 せめて ウチムラと~! 181 00:12:18,338 --> 00:12:23,676 なるほど… 新しい魔導装置を試す いい機会じゃないか。 182 00:12:23,676 --> 00:12:26,846 なぁ 海外の…。 《血の臭いがする!》 183 00:12:26,846 --> 00:12:30,049 フッフッフッフッフ…。 184 00:12:35,021 --> 00:12:38,691 見ろ! 障害物もなく 広大な土地が広がるだけ! 185 00:12:38,691 --> 00:12:41,361 理想的な実験場じゃないか。 186 00:12:41,361 --> 00:12:45,031 一応 魔王様から命じられた 駆除活動ですよ。 187 00:12:45,031 --> 00:12:48,368 (物音) 188 00:12:48,368 --> 00:12:51,704 あの… 住民の皆さんは もっと下がってくださいね。 189 00:12:51,704 --> 00:12:54,407 危ないですから。 (キャットシーたち)は~い! 190 00:12:56,376 --> 00:12:58,544 簡単な火魔法に設定した。 191 00:12:58,544 --> 00:13:01,714 早速だ 使ってみろ。 おおっと…。 192 00:13:01,714 --> 00:13:04,384 これ 安全性解析は十分ですか? 193 00:13:04,384 --> 00:13:07,387 なに 失敗しても 片手が吹っ飛ぶだけだ。 194 00:13:07,387 --> 00:13:10,590 《安全第一という言葉は この世界にないのか!?》 195 00:13:14,060 --> 00:13:16,062 (ローズマリンの起動音) 196 00:13:16,062 --> 00:13:18,498 うっ…。 ただの起動音だ。 197 00:13:18,498 --> 00:13:20,833 気にするな。 は… はい。 198 00:13:20,833 --> 00:13:25,004 イメージしろ… 握った石は 肉体の一部だと。 199 00:13:25,004 --> 00:13:29,342 体内の血液を石に通過させ 循環させて> 200 00:13:29,342 --> 00:13:33,012 巡ってきた力を 右手に留めろ。 201 00:13:33,012 --> 00:13:37,350 呼吸を止めるように 腹に力を込めるように…。 202 00:13:37,350 --> 00:13:40,520 自然の動作として 受け入れるんだ。 203 00:13:40,520 --> 00:13:42,522 はっ! 204 00:13:42,522 --> 00:13:45,358 すごい! 俺にも魔法が…。 205 00:13:45,358 --> 00:13:48,561 第一段階は 成功だな。 あとは…。 206 00:13:53,700 --> 00:13:57,036 実戦だ! さぁ アシアトドリを駆除しろ! 207 00:13:57,036 --> 00:14:00,039 無理では!? ほらほら 早く撃たないと> 208 00:14:00,039 --> 00:14:03,376 巻き込まれるぞ! えいっ! 209 00:14:03,376 --> 00:14:07,080 やった! 当たった! 一つ当てたくらいで 呆けるな! 210 00:14:11,384 --> 00:14:15,688 《いけるぞ! この魔導装置で 無力な俺でも 戦力になれ…》 211 00:14:17,657 --> 00:14:20,326 (アシアトドリ)キョオーッ! 212 00:14:20,326 --> 00:14:23,029 《あっ 俺 死んだ…》 213 00:14:25,331 --> 00:14:27,667 《クソ! もう一回…》 214 00:14:27,667 --> 00:14:31,337 (ローズマリンの起動音) 215 00:14:31,337 --> 00:14:33,506 なんだ? 216 00:14:33,506 --> 00:14:35,508 《ダメか…》 217 00:14:39,011 --> 00:14:41,681 はあっ! 218 00:14:41,681 --> 00:14:44,350 どうした? なぜ 魔法を使わない? 219 00:14:44,350 --> 00:14:46,686 それが…。 オーバーロード。 220 00:14:46,686 --> 00:14:49,522 魔光石本体が 焼けついたようだな。 221 00:14:49,522 --> 00:14:52,358 やはり ランクの低い石では ダメか。 222 00:14:52,358 --> 00:14:55,027 なんとか 撃退は できたみたいですが…。 223 00:14:55,027 --> 00:14:58,698 しかし 実験は失敗だ。 224 00:14:58,698 --> 00:15:01,033 うまくいくと思ったんだがな…。 225 00:15:01,033 --> 00:15:03,035 (ウチムラ)はい…。 226 00:15:07,707 --> 00:15:10,710 さぁ みんな 食べて 食べて! 227 00:15:10,710 --> 00:15:13,379 アシアトドリのスープ おいしいんだよ! 228 00:15:13,379 --> 00:15:16,048 俺たちも めったに 食えないけどな! 229 00:15:16,048 --> 00:15:20,052 はい どうぞ。 ありがとうございます。 230 00:15:22,655 --> 00:15:24,991 うまいか? はぁ… うん。 231 00:15:24,991 --> 00:15:27,493 おじさんは 本当に 食べなくていいの? 232 00:15:27,493 --> 00:15:29,495 あぁ 大丈夫だ。 233 00:15:29,495 --> 00:15:31,597 欲しくなったら 言ってね~。 234 00:15:36,002 --> 00:15:39,505 亜人は みんな 力が強いと思っていましたが> 235 00:15:39,505 --> 00:15:42,341 彼らのような人たちも いるんですね。 236 00:15:42,341 --> 00:15:45,011 初めて知りました。 237 00:15:45,011 --> 00:15:47,680 あぁ… 小柄で力が弱い。 238 00:15:47,680 --> 00:15:52,385 生活も貧しいが… いつも明るく 優しい者たちだ。 239 00:15:54,353 --> 00:15:58,357 シルフィードさん? いや… ちょっと思い出したのさ。 240 00:15:58,357 --> 00:16:02,028 魔導装置を作ろうと 決めたときのことをな。 241 00:16:02,028 --> 00:16:06,365 私は エルフの商人の家に生まれた。 242 00:16:06,365 --> 00:16:09,702 だが いろいろあって 家を出てな…。 243 00:16:09,702 --> 00:16:14,040 放浪の旅を続けているときに 亜人に助けられた。 244 00:16:14,040 --> 00:16:18,978 その亜人たちは魔法も使えず 貧困に喘いでいた。 245 00:16:18,978 --> 00:16:24,984 彼らの力になりたいと思い 私は 魔導装置開発を始めたんだ。 246 00:16:24,984 --> 00:16:28,654 だが 仕事に忙殺される 日々の中で> 247 00:16:28,654 --> 00:16:33,492 初心を忘れ 研究の意義を 見失っていたかもしれない。 248 00:16:33,492 --> 00:16:36,829 おい 海外の! あっ…。 249 00:16:36,829 --> 00:16:40,500 弱者を救うことこそ 研究者の本懐だ。 250 00:16:40,500 --> 00:16:45,004 この計画 成功させんとな。 はい。 251 00:16:47,006 --> 00:16:51,344 アシアトドリの群れは おそらく すぐにまた やってくる。 252 00:16:51,344 --> 00:16:54,514 コンセプトは正しい。 だが どうやって> 253 00:16:54,514 --> 00:16:58,518 低ランクの石を消耗させず 奴らを駆除するか…。 254 00:17:14,700 --> 00:17:19,639 プハーッ! ひと仕事終えた後の一杯は たまらんな~! 255 00:17:19,639 --> 00:17:21,974 《ウチムラ:もうちょっと 味わって飲んでくださいよ。 256 00:17:21,974 --> 00:17:24,310 いいお酒なんですから…》 257 00:17:24,310 --> 00:17:26,612 モツ煮とホルモン串 お待ち。 258 00:17:28,648 --> 00:17:31,651 このモツ煮 うまいな! 259 00:17:31,651 --> 00:17:33,986 ホルモン串も たまらん! 260 00:17:33,986 --> 00:17:36,489 《おいしいですよね モツって…。 261 00:17:36,489 --> 00:17:41,327 でも 内臓肉は傷みやすいから 昔は 捨てられていたそうですよ。 262 00:17:41,327 --> 00:17:43,329 今じゃ おいしさは もちろん> 263 00:17:43,329 --> 00:17:46,999 コラーゲン豊富で 美容にもいいって 大人気ですからね。 264 00:17:46,999 --> 00:17:51,003 一見 役に立たないものも 使い方次第では…》 265 00:18:03,349 --> 00:18:08,020 シルフィードさん ローズマリン 今夜中に 10個 作成できますか? 266 00:18:08,020 --> 00:18:12,692 ん? お前にもらった石があるから 作成自体は可能だが…。 267 00:18:12,692 --> 00:18:15,528 改良までは無理だ。 設備が足りない。 268 00:18:15,528 --> 00:18:17,630 構いません! 作ってください。 269 00:18:17,630 --> 00:18:22,034 それでいい… そのままでいいんです。 270 00:18:26,305 --> 00:18:30,009 この案件… 俺が解決します! 271 00:18:37,650 --> 00:18:40,987 さぁ… ブレイクスルーを見せてやる。 272 00:18:40,987 --> 00:18:47,827 /~ 273 00:18:47,827 --> 00:18:50,997 ローズマリン… 起動! (指を鳴らす音) 274 00:18:50,997 --> 00:18:59,672 (ローズマリンの起動音) 275 00:18:59,672 --> 00:19:04,677 魔導装置 ローズマリンは 起動時に 音を発します。 276 00:19:04,677 --> 00:19:09,682 実証実験の際 アシアトドリが この音を嫌がることが判明し> 277 00:19:09,682 --> 00:19:13,519 そして実際に 駆除に成功しました。 278 00:19:13,519 --> 00:19:17,023 ふぅ…。 (キャットシーたち)やった~! 279 00:19:18,958 --> 00:19:21,293 すっご~い! 280 00:19:21,293 --> 00:19:23,629 んっ! うん。 281 00:19:23,629 --> 00:19:30,636 重要なのは この音が 魔光石を ほとんど消費せず発せられること。 282 00:19:30,636 --> 00:19:34,974 つまり 魔法を使わなくても 害獣駆除ができ> 283 00:19:34,974 --> 00:19:38,644 魔光石自体も消費されず 長期使用ができる。 284 00:19:38,644 --> 00:19:42,982 コストと効果… 両方の要求を満たす 魔導装置となります。 285 00:19:42,982 --> 00:19:46,652 魔猪や狼などにも 駆除効果が認められました。 286 00:19:46,652 --> 00:19:50,322 他の村々にも配布すれば 害獣被害が減り> 287 00:19:50,322 --> 00:19:53,993 農作物の収穫量増加も 見込めます。 288 00:19:53,993 --> 00:19:57,329 いかがでしょうか? 魔王様。 289 00:19:57,329 --> 00:20:01,167 ふむ… 喫緊の課題であった 害獣駆除を> 290 00:20:01,167 --> 00:20:06,338 別件で申しつけた 魔導装置の 開発で解決するとはな…。 291 00:20:06,338 --> 00:20:11,010 シルフィードの研究開発能力と ウチムラの発想力…。 292 00:20:11,010 --> 00:20:13,012 ともに 見事である! 293 00:20:13,012 --> 00:20:15,514 ありがとうございます! 光栄に存じます。 294 00:20:15,514 --> 00:20:20,019 シルフィードよ… ローズマリンの量産体制に入れ。 295 00:20:20,019 --> 00:20:24,023 生産次第 各村に配置せよ。 はっ すぐに。 296 00:20:31,030 --> 00:20:34,033 (ウチムラ)シルフィードさん。 ん? 297 00:20:34,033 --> 00:20:36,035 本当にありがとうございました。 298 00:20:36,035 --> 00:20:38,370 シルフィードさんが 協力してくれなかったら> 299 00:20:38,370 --> 00:20:40,372 どうなっていたか…。 300 00:20:40,372 --> 00:20:42,708 ひとつ 言っておくぞ。 301 00:20:42,708 --> 00:20:44,710 はい。 302 00:20:44,710 --> 00:20:47,379 お前のおかげで 行き詰まっていた研究を> 303 00:20:47,379 --> 00:20:49,882 前進させることができた。 304 00:20:49,882 --> 00:20:54,687 それだけでなく 研究者の本懐を 思い出させてくれた。 305 00:20:57,056 --> 00:21:00,392 感謝する ウチムラデンノスケ。 306 00:21:00,392 --> 00:21:02,394 あ…。 307 00:21:02,394 --> 00:21:06,398 これは 大きな借りだ。 何かあれば 私を頼れ。 308 00:21:06,398 --> 00:21:08,734 暇であれば 手伝ってやる。 309 00:21:08,734 --> 00:21:11,737 暇であれば… な。 310 00:21:13,906 --> 00:21:16,108 あぁ それと…。 311 00:21:18,844 --> 00:21:23,349 (シルフィード)戦闘用の魔導装置だ。 火の魔法が装填してある。 312 00:21:23,349 --> 00:21:28,020 10発だったのを改良して 30発ほど撃てるようにした。 313 00:21:28,020 --> 00:21:33,359 ローズマリンの実証実験をしながら 改良まで!? いつの間に…。 314 00:21:33,359 --> 00:21:36,028 私は天才だからな! 315 00:21:36,028 --> 00:21:41,033 せいぜい役立てろ 海外の駐在員! 316 00:21:43,035 --> 00:21:45,037 すぅ… はい! 317 00:21:48,040 --> 00:21:51,710 さてと… 今日も もう少しだけ残業を…。 318 00:21:51,710 --> 00:21:54,713 ウチムラーッ! オルルに聞いたぞ! 319 00:21:54,713 --> 00:21:58,384 シルフィードと研究していたのなら なぜ 先にそう言わない!? 320 00:21:58,384 --> 00:22:01,554 勘違いした私が バカみたいじゃないか~! 321 00:22:01,554 --> 00:22:04,223 でも そりゃそうだよな…。 322 00:22:04,223 --> 00:22:10,729 ウチムラは 私に コレを渡したんだから 他の女となんて… フフフ…。 323 00:22:10,729 --> 00:22:12,731 ウチムラ どうした!? 324 00:22:12,731 --> 00:22:16,402 目を覚ませ ウチムラ! シルフィードにやられたのか!? 325 00:22:16,402 --> 00:22:19,004 私が復讐してきてやろうか!? ゆ… 揺らさないで…。 326 00:22:19,004 --> 00:22:21,006 (ウルマンダー)しっかりしろ ウチムラーッ! 327 00:23:53,032 --> 00:24:00,039 ミノ ハチノス センマイ ギアラ… 牛には 4つの胃袋がある。 328 00:24:00,039 --> 00:24:02,374 ゆっくり 反芻すれば…。 329 00:24:02,374 --> 00:24:06,078 なにごとも みな 栄養になる。