1 00:00:33,676 --> 00:00:37,113 この日 新しいテレビアニメーションを披露する➡ 2 00:00:37,113 --> 00:00:40,450 試写会が開かれました。 3 00:00:40,450 --> 00:00:44,320 詰めかけた取材陣は 40社以上。 4 00:00:44,320 --> 00:00:48,620 アニメーション番組としては 異例の数です。 5 00:00:53,029 --> 00:00:56,633 事の重大さを 改めて実感しております。 6 00:00:56,633 --> 00:01:01,137 皆さん 「山賊の娘ローニャ」を 本当に よろしくお願いします。 7 00:01:01,137 --> 00:01:04,807 怖がったら 駄目! 8 00:01:04,807 --> 00:01:12,107 BSプレミアムで11日土曜日から始まる 「山賊の娘ローニャ」。 9 00:01:13,816 --> 00:01:17,320 うわ~! 10 00:01:17,320 --> 00:01:19,822 おはよう ペール! おはよう。 11 00:01:19,822 --> 00:01:23,493 雄大な森に住む 山賊の一家。 12 00:01:23,493 --> 00:01:28,793 その一人娘 ローニャの成長を描く 物語です。 13 00:01:40,977 --> 00:01:42,977 ローニャ! 14 00:01:45,114 --> 00:01:47,814 もう大丈夫だ。 15 00:01:49,452 --> 00:01:51,387 (鳴き声) 16 00:01:51,387 --> 00:01:58,461 NHKのアニメーション史上 空前のスケールで描く全26話のファンタジー。 17 00:01:58,461 --> 00:02:04,161 いよいよ 11日土曜 夜7時 放送開始です。 18 00:02:07,136 --> 00:02:09,072 監督を務めるのは➡ 19 00:02:09,072 --> 00:02:15,011 スタジオジブリで2本の映画を世に出した 宮崎吾朗さん。 20 00:02:15,011 --> 00:02:21,011 今回 ジブリを離れ 新たなアニメーション作りに挑みました。 21 00:02:22,685 --> 00:02:30,385 3DCGと呼ばれる デジタル技術を駆使した映像表現です。 22 00:02:34,597 --> 00:02:39,435 テレビアニメ初挑戦の宮崎吾朗監督。 23 00:02:39,435 --> 00:02:43,773 そこには 不思議な 巡りあわせがありました。 24 00:02:43,773 --> 00:02:48,473 NHK初のアニメシリーズとして 知られる… 25 00:02:50,446 --> 00:02:52,446 ほら あそこ! 26 00:02:54,784 --> 00:03:02,084 実は 吾朗監督の父 宮崎 駿さんの 初監督作品です。 27 00:03:03,793 --> 00:03:06,462 それから 36年。 28 00:03:06,462 --> 00:03:10,133 同じNHKで テレビシリーズに挑む 吾朗さん。 29 00:03:10,133 --> 00:03:16,133 「コナン」同様 子どもたちのための 作品を目指しています。 30 00:03:24,680 --> 00:03:27,150 という訳で 今日は➡ 31 00:03:27,150 --> 00:03:30,486 「山賊の娘ローニャ」の魅力と その舞台裏を➡ 32 00:03:30,486 --> 00:03:33,286 たっぷりと お伝えします。 33 00:03:43,433 --> 00:03:49,733 アニメーション作りの現場は 悪戦苦闘の連続でした。 34 00:03:57,980 --> 00:04:03,119 物語を生み出した 北欧 スウェーデンの大自然。 35 00:04:03,119 --> 00:04:09,792 そして 原作者 リンドグレーンの ドラマチックな人生。 36 00:04:09,792 --> 00:04:15,665 「山賊の娘ローニャ」を 100倍楽しむための90分スペシャルです。 37 00:04:15,665 --> 00:04:19,665 わ~! 38 00:04:30,480 --> 00:04:37,086 さて 「山賊の娘ローニャ」初回の放送が いよいよ 11日に迫ってきました。 39 00:04:37,086 --> 00:04:41,424 さあ 宮崎吾朗監督 間もなく 放送ですね。 40 00:04:41,424 --> 00:04:43,759 どんな心境ですか? 緊張してますね。 41 00:04:43,759 --> 00:04:46,429 緊張してますか? してます。 42 00:04:46,429 --> 00:04:49,729 いよいよ 皆さんに お披露目という事ですけど…。 43 00:04:52,768 --> 00:04:56,639 ご自身がですか? 44 00:04:56,639 --> 00:04:59,442 VTRの中で 「間に合わないかも しれない」という➡ 45 00:04:59,442 --> 00:05:03,946 川上さんの言葉も ありましたけど…。 46 00:05:03,946 --> 00:05:05,982 あんまり言わない方が…。 47 00:05:05,982 --> 00:05:08,784 そして 今日 一緒に楽しんで頂くのは➡ 48 00:05:08,784 --> 00:05:11,687 宮崎吾朗監督の映画 「コクリコ坂から」で➡ 49 00:05:11,687 --> 00:05:15,658 主人公の声を担当しました… 50 00:05:15,658 --> 00:05:17,793 よろしくお願いします。 よろしくお願いします。 51 00:05:17,793 --> 00:05:21,130 長澤さん 今回 この「ローニャ」も事前に…。 52 00:05:21,130 --> 00:05:23,799 見させてもらいました。 どうでしたか? 53 00:05:23,799 --> 00:05:28,671 すごく 自分が子どもの頃に➡ 54 00:05:28,671 --> 00:05:32,608 アニメを すごく楽しみに見てたのを 思い出しました。 55 00:05:32,608 --> 00:05:35,745 子どもの頃 私 アニメしか見なくて➡ 56 00:05:35,745 --> 00:05:38,648 バラエティーを見れる大人に なれるだろうかって➡ 57 00:05:38,648 --> 00:05:41,617 すごい不安になって 悩んでた事があった事ぐらい➡ 58 00:05:41,617 --> 00:05:47,117 アニメが好きだったんで 何か そんな事を思い出したのと… 59 00:05:56,065 --> 00:06:00,365 まだ 3話までしか 見てないんですけど… 60 00:06:03,439 --> 00:06:08,110 僕も 実は 3話か4話 見せて頂いたんだけどね。 61 00:06:08,110 --> 00:06:12,910 本当の事 言うと 大体 頭の中で 想定してたものがあるんですが… 62 00:06:16,285 --> 00:06:20,790 という訳で 今日は スタジオジブリの プロデューサー 鈴木敏夫さんと➡ 63 00:06:20,790 --> 00:06:24,126 この「ローニャ」のプロデューサーを担当した 川上量生さんにも➡ 64 00:06:24,126 --> 00:06:27,797 後ほど たっぷりと「ローニャ」の魅力を 語って頂こうと思います。 65 00:06:27,797 --> 00:06:31,234 では まずは「山賊の娘ローニャ」とは➡ 66 00:06:31,234 --> 00:06:35,104 一体 どんな物語なのか ご覧頂きます。 67 00:06:35,104 --> 00:06:37,106 ヤァ! ヤァ! 68 00:06:37,106 --> 00:06:40,743 「山賊の娘ローニャ」。 69 00:06:40,743 --> 00:06:45,615 その舞台は 中世ヨーロッパを思わせる 雄大な森です。 70 00:06:45,615 --> 00:06:50,315 そこに 代々 山賊の一家が暮らしていました。 71 00:06:52,755 --> 00:06:55,591 俺に 子どもが出来たぞ!! 72 00:06:55,591 --> 00:06:59,095 (山賊たち)お~! 73 00:06:59,095 --> 00:07:02,598 物語は その頭の一人娘として➡ 74 00:07:02,598 --> 00:07:08,404 ローニャが産まれるところから 始まります。 75 00:07:08,404 --> 00:07:10,339 お前は この小さな手で➡ 76 00:07:10,339 --> 00:07:15,039 もう 俺の心を しっかり とっつかまえてる。 77 00:07:18,781 --> 00:07:22,652 父と母 そして 山賊の仲間に見守られ➡ 78 00:07:22,652 --> 00:07:26,956 すくすくと育つ ローニャ。 79 00:07:26,956 --> 00:07:32,395 ♬~ 80 00:07:32,395 --> 00:07:38,695 成長したローニャは ある日 初めて 城の外に出ます。 81 00:07:43,039 --> 00:07:45,941 ヤァ~! 82 00:07:45,941 --> 00:07:49,745 広がっていたのは 巨大な木々が生い茂り➡ 83 00:07:49,745 --> 00:07:54,445 動物たちが駆け回る広大な森。 84 00:07:57,086 --> 00:08:00,756 しかし そこは もののけたちが住む➡ 85 00:08:00,756 --> 00:08:04,456 不思議な世界でもあったのです。 86 00:08:10,433 --> 00:08:17,106 そして この森で ローニャは 運命的な出会いをします。 87 00:08:17,106 --> 00:08:20,776 少年の名は ビルク。 88 00:08:20,776 --> 00:08:25,648 君の頭は 石より固いんだな 山賊娘。 89 00:08:25,648 --> 00:08:30,119 2人は 森の中で 次第に絆を深め➡ 90 00:08:30,119 --> 00:08:34,390 互いを きょうだいと 呼ぶようになります。 91 00:08:34,390 --> 00:08:38,260 (雷鳴) 92 00:08:38,260 --> 00:08:44,400 よかったぜ マッティス。 お前が早々に顔を出してくれてな。 93 00:08:44,400 --> 00:08:52,074 しかし そのビルクは 敵対する山賊の息子だったのです。 94 00:08:52,074 --> 00:08:57,880 不思議な森を舞台に ローニャと 家族の物語が展開していきます。 95 00:08:57,880 --> 00:09:03,080 なんて たくさんの水~! 96 00:09:04,653 --> 00:09:07,623 宮崎吾朗監督が原作にほれ込み➡ 97 00:09:07,623 --> 00:09:15,297 6年前から 映像化を熱望していた 「山賊の娘ローニャ」。 98 00:09:15,297 --> 00:09:20,770 多彩な登場人物が物語を彩ります。 99 00:09:20,770 --> 00:09:27,109 天真爛漫 向こう見ずで無鉄砲な 主人公 ローニャ。 100 00:09:27,109 --> 00:09:32,109 また明日ね~ 私の森~! 101 00:09:34,917 --> 00:09:42,617 山賊を率いる頭 でも 娘には甘い ローニャの父親 マッティス。 102 00:09:44,393 --> 00:09:49,265 そのマッティスを時にいさめる しっかり者の母 ロヴィス。 103 00:09:49,265 --> 00:09:53,402 仕事を ほっぽり出して きたんじゃないだろうね!? 104 00:09:53,402 --> 00:09:59,742 そして 何があっても 動じない 長老 スカッレ・ペール。 105 00:09:59,742 --> 00:10:02,645 ローニャ 俺のも見てくれ! 俺だって! 106 00:10:02,645 --> 00:10:05,414 家族のような 山賊たち。 107 00:10:05,414 --> 00:10:09,285 個性あふれる 気のいい仲間です。 108 00:10:09,285 --> 00:10:12,087 このトンチキ野郎が! 109 00:10:12,087 --> 00:10:17,387 そして 森には こんな不思議なものたちが…。 110 00:10:20,429 --> 00:10:23,766 何より恐ろしいのは 鳥女。 111 00:10:23,766 --> 00:10:27,102 小さい きれいな人間は どこだ? 112 00:10:27,102 --> 00:10:30,773 ひっかいて 血を流させてやるよ。 113 00:10:30,773 --> 00:10:35,273 気が荒く 人を見ると襲ってきます。 114 00:10:39,114 --> 00:10:42,985 ローニャを取り囲んでいるのは 灰色小人。 115 00:10:42,985 --> 00:10:45,888 怖がっていると 集団で攻撃してくる➡ 116 00:10:45,888 --> 00:10:48,588 森の精です。 117 00:10:53,295 --> 00:10:56,332 こちらは ずんぐり小人。 118 00:10:56,332 --> 00:11:00,332 地下に穴を掘り 家族で住んでいます。 119 00:11:02,471 --> 00:11:04,771 ヤァ~! 120 00:11:08,277 --> 00:11:10,212 この不思議な森で➡ 121 00:11:10,212 --> 00:11:15,012 ローニャを どんな運命が 待ち受けているのでしょうか。 122 00:11:19,889 --> 00:11:22,791 長澤さん 何と言っても 登場人物が➡ 123 00:11:22,791 --> 00:11:25,327 みんな 個性的ですよね。 そうですね。 124 00:11:25,327 --> 00:11:30,199 本当に それぞれのキャラクターが ちゃんと しっかりあって➡ 125 00:11:30,199 --> 00:11:32,935 見てる人が 迷わなくていいですよね。 126 00:11:32,935 --> 00:11:35,135 (笑い声) 127 00:11:42,278 --> 00:11:46,478 ずばり お気に入りのキャラクターって 見て いました? 128 00:11:55,624 --> 00:11:58,460 (長澤)そういうキャラクターの個性が➡ 129 00:11:58,460 --> 00:12:02,160 そういう言葉で言っちゃ いけないかもしれないけど… 130 00:12:08,170 --> 00:12:10,670 面白かったですよね いろんな意味で。 131 00:12:16,845 --> 00:12:20,482 (笑い声) 個人的な…。 132 00:12:20,482 --> 00:12:23,519 それで 何で そんな事 言おうかなと思ったら➡ 133 00:12:23,519 --> 00:12:26,219 要するに この作品の大きな特徴… 134 00:12:31,126 --> 00:12:35,626 というのは 自分が そばにいて体験したから。 135 00:12:48,444 --> 00:12:50,379 僕も 子どもが産まれて➡ 136 00:12:50,379 --> 00:12:53,679 そんなに たってない時期に 読んだので… 137 00:13:02,992 --> 00:13:04,992 そうなんですね。 138 00:13:09,632 --> 00:13:12,668 川上さんは IT業界の風雲児ともいわれて➡ 139 00:13:12,668 --> 00:13:15,804 起業家でいらっしゃる。 それは別にいわれてないですけど。 140 00:13:15,804 --> 00:13:19,475 プロデューサーとして どういう人に 見てもらいたいと思って…。 141 00:13:19,475 --> 00:13:24,647 やっぱり 子どもに 見てもらいたいですよね。 142 00:13:24,647 --> 00:13:28,517 原作は 有名な児童文学なんですけども➡ 143 00:13:28,517 --> 00:13:33,922 原作読んでも 単純に まず 子どもが面白いと➡ 144 00:13:33,922 --> 00:13:35,858 思うだろうっていう事を➡ 145 00:13:35,858 --> 00:13:37,793 もちろん考えて 作ってるんですけども➡ 146 00:13:37,793 --> 00:13:39,793 これ やっぱり すごく… 147 00:14:02,451 --> 00:14:05,487 鈴木さんは 技術面でのクオリティーみたいなのは➡ 148 00:14:05,487 --> 00:14:08,257 見ていて どうでしたか? 吾朗くんが あるところで➡ 149 00:14:08,257 --> 00:14:10,793 劇場用のものとテレビシリーズ➡ 150 00:14:10,793 --> 00:14:12,728 その真ん中辺だって 言ってたけど➡ 151 00:14:12,728 --> 00:14:15,928 それは ちょっと謙虚でありすぎて… 152 00:14:20,502 --> 00:14:24,302 吾朗くんに話してなかったような 気がするんですけどね… 153 00:14:31,080 --> 00:14:34,080 駿さん どんな反応を? 154 00:14:37,853 --> 00:14:41,423 眼鏡の ここら辺から 見ちゃってね。 155 00:14:41,423 --> 00:14:45,123 それで 何か言いたげで 「ふ~ん」っつって。 だけど… 156 00:14:46,762 --> 00:14:50,462 火を付けたってのは どういう事かっつったら… 157 00:14:54,103 --> 00:14:56,803 それで ついでに 僕… 158 00:15:05,447 --> 00:15:08,784 宮崎監督 駿さんからの 今の反応っていうのは➡ 159 00:15:08,784 --> 00:15:11,084 どう受け止めました? 160 00:15:13,655 --> 00:15:15,655 素直ですね。 161 00:15:17,960 --> 00:15:19,895 素直な反応。 162 00:15:19,895 --> 00:15:23,695 「コクリコ」が終わったあと かなりケチョンケチョンに言われたので… 163 00:15:27,669 --> 00:15:30,139 多少でも そういうふうに 思ってもらえたんだったら➡ 164 00:15:30,139 --> 00:15:32,407 うれしいなと思いますね。 165 00:15:32,407 --> 00:15:36,745 実は 宮崎吾朗監督の制作現場に 1年にわたって➡ 166 00:15:36,745 --> 00:15:39,414 密着取材を行いました。 167 00:15:39,414 --> 00:15:42,751 新しいアニメーションを目指して奮闘する その舞台裏を➡ 168 00:15:42,751 --> 00:15:45,051 続いては ご覧頂きます。 169 00:15:47,089 --> 00:15:49,889 去年 夏。 170 00:15:51,760 --> 00:15:57,560 宮崎吾朗監督は 重要な打ち合わせに臨みました。 171 00:16:03,939 --> 00:16:08,277 シリーズ 第1話の絵作りについて スタッフと話し合う➡ 172 00:16:08,277 --> 00:16:11,077 作画打ち合わせです。 173 00:16:23,125 --> 00:16:29,125 キャラクターに どんな動きをつけるか スタッフに細かく伝えます。 174 00:16:36,772 --> 00:16:41,076 今回 吾朗さんは初めて スタジオジブリを離れ➡ 175 00:16:41,076 --> 00:16:45,576 新たなスタッフと 作品づくりに挑みます。 176 00:16:49,751 --> 00:16:56,451 タッグを組むのは アニメーションスタジオ ポリゴン・ピクチュアズのスタッフたち。 177 00:16:58,260 --> 00:17:00,929 ポリゴン・ピクチュアズは 日本だけでなく➡ 178 00:17:00,929 --> 00:17:04,629 海外でも その名が知られています。 179 00:17:07,269 --> 00:17:13,609 ディズニーのテレビアニメーションなどを手がけ 高い評価を得ています。 180 00:17:13,609 --> 00:17:21,309 ♬~ 181 00:17:23,118 --> 00:17:27,990 今回の作品 実は アニメーションの作り方そのものが➡ 182 00:17:27,990 --> 00:17:31,990 スタジオジブリとは 根底から違います。 183 00:17:33,729 --> 00:17:36,429 ジブリのアニメーションは 通称… 184 00:17:38,066 --> 00:17:43,066 一枚一枚 絵を描いていく 手描きのアニメです。 185 00:17:45,407 --> 00:17:48,443 一方 今回の登場人物は➡ 186 00:17:48,443 --> 00:17:52,581 コンピューター・グラフィックスで 作り出されます。 187 00:17:52,581 --> 00:17:59,081 キャラクターが立体的な事から 3DCGと呼ばれる技術です。 188 00:18:27,783 --> 00:18:35,223 宮崎吾朗監督が 3DCGで挑む 初のテレビアニメーション。 189 00:18:35,223 --> 00:18:40,062 心強いスタッフが参加しています。 190 00:18:40,062 --> 00:18:45,062 キャラクターデザインを担当する 近藤勝也さん。 191 00:18:47,936 --> 00:18:53,241 宮崎 駿監督の「魔女の宅急便」。 192 00:18:53,241 --> 00:18:58,580 そして 「崖の上のポニョ」で 作画監督を務めました。 193 00:18:58,580 --> 00:19:04,580 スタジオジブリの映画を支えてきた 主要スタッフの一人です。 194 00:19:08,090 --> 00:19:10,993 吾朗監督の「コクリコ坂から」でも➡ 195 00:19:10,993 --> 00:19:14,493 キャラクターデザインを担当しました。 196 00:19:27,476 --> 00:19:32,280 「山賊の娘ローニャ」のキャラクター作り。 197 00:19:32,280 --> 00:19:37,252 全ての基になるのは 近藤さんの手描きのデザインです。 198 00:19:37,252 --> 00:19:40,752 これを コンピューターに取り込みます。 199 00:19:54,603 --> 00:19:58,403 キャラクターが立体的になりました。 200 00:20:18,260 --> 00:20:23,765 出来上がったベースに 髪の毛などを足し➡ 201 00:20:23,765 --> 00:20:27,436 服を着せます。 202 00:20:27,436 --> 00:20:30,338 これが キャラクターの基本的な造形。 203 00:20:30,338 --> 00:20:33,942 いわゆる モデルです。 204 00:20:33,942 --> 00:20:37,612 更に ここからが 重要な作業。 205 00:20:37,612 --> 00:20:45,287 キャラクターから 3DCG特有の質感を あえて消し 輪郭線を足します。 206 00:20:45,287 --> 00:20:50,459 すると まるで 手で描いたような質感に。 207 00:20:50,459 --> 00:20:56,331 これが この作品の大きな特徴です。 208 00:20:56,331 --> 00:21:01,831 しかし これだけでは ローニャは まだ 動きません。 209 00:21:04,973 --> 00:21:11,480 浮き出てきたのは 人間と同じような骨と関節。 210 00:21:11,480 --> 00:21:14,983 こうした骨格を モデルの中に埋め込む事で➡ 211 00:21:14,983 --> 00:21:19,683 自然な動きが できるようになるのです。 212 00:21:46,281 --> 00:21:53,481 この日 重要なキャラクターについて 打ち合わせが行われていました。 213 00:22:01,830 --> 00:22:09,471 議論していたのは ローニャが心を通わせる少年 ビルクです。 214 00:22:09,471 --> 00:22:14,643 りりしくて 思慮深い美少年。 215 00:22:14,643 --> 00:22:22,443 360度 さまざまな角度から キャラクターの形状を細かくチェックします。 216 00:22:26,988 --> 00:22:31,426 近藤さんが ある点を指摘しました。 217 00:22:31,426 --> 00:22:33,361 斜め前から見た時の➡ 218 00:22:33,361 --> 00:22:36,561 頬の膨らみです。 219 00:22:50,445 --> 00:22:53,782 一つ一つ 表情を精査し➡ 220 00:22:53,782 --> 00:22:57,582 修正を加えていきます。 221 00:23:00,121 --> 00:23:02,157 頬の膨らみを➡ 222 00:23:02,157 --> 00:23:05,927 微妙に 削ってみました。 223 00:23:05,927 --> 00:23:11,727 ビルクの顔つきが ぐっと端正になりました。 224 00:23:13,668 --> 00:23:18,139 う~ん なるほどね。 ちょっと賢くない…。 225 00:23:18,139 --> 00:23:22,639 監督の吾朗さんが チェックに来ました。 226 00:23:42,931 --> 00:23:46,434 ビルクのモデルが完成するまで➡ 227 00:23:46,434 --> 00:23:50,934 実に 7か月かかりました。 228 00:24:52,600 --> 00:24:55,937 さまざまな作業と並行して➡ 229 00:24:55,937 --> 00:25:02,444 監督の吾朗さんは 重要な仕事を続けていました。 230 00:25:02,444 --> 00:25:09,117 アニメーションの設計図とも言うべき 絵コンテ作りです。 231 00:25:09,117 --> 00:25:12,153 脚本に書かれている場面を➡ 232 00:25:12,153 --> 00:25:15,790 どんな映像を積み重ねて 表現していくのか。 233 00:25:15,790 --> 00:25:20,962 ワンカット ワンカット 描いていきます。 234 00:25:20,962 --> 00:25:23,865 使うのは タッチペン。 235 00:25:23,865 --> 00:25:29,365 こうして パソコンの中で 絵を描いていくのです。 236 00:25:33,408 --> 00:25:40,582 「山賊の娘ローニャ」は 全26話。 時間にして 9時間以上。 237 00:25:40,582 --> 00:25:44,252 カット数は 6,000を超えます。 238 00:25:44,252 --> 00:25:46,187 その全ての絵コンテを➡ 239 00:25:46,187 --> 00:25:50,425 吾朗さんは 自分で描き上げると 決めていました。 240 00:25:50,425 --> 00:25:56,425 「ローニャ」の物語に 特別な思いがあったからです。 241 00:26:38,406 --> 00:26:41,743 「俺のオヤジの代から 勇ましい山賊だったお前が…」。 242 00:26:41,743 --> 00:26:45,413 絵コンテが出来ると スタッフが声優となって➡ 243 00:26:45,413 --> 00:26:48,082 仮のセリフを録音します。 244 00:26:48,082 --> 00:26:51,953 「そいつは… 俺だ!」。 245 00:26:51,953 --> 00:26:54,756 「俺に 子どもが出来たぞ!!」。 246 00:26:54,756 --> 00:26:58,927 その音声を 吾朗さんの絵コンテに 乗せていきます。 247 00:26:58,927 --> 00:27:01,429 通称… 248 00:27:01,429 --> 00:27:05,099 「ユティス。 クリッペン。 聞いてるのかい!!」。 249 00:27:05,099 --> 00:27:09,771 これを基に いよいよ アニメーションの映像作りが始まります。 250 00:27:09,771 --> 00:27:12,807 「とー」。 251 00:27:12,807 --> 00:27:18,807 ここから活躍するのが アニメーターです。 252 00:27:21,483 --> 00:27:25,620 コンピューター上に作った キャラクターのモデルを➡ 253 00:27:25,620 --> 00:27:31,820 吾朗さんの演出に沿って 演技させるのが 彼らの仕事です。 254 00:27:33,428 --> 00:27:40,568 まずは キャラクターを CGのセットの中に配置します。 255 00:27:40,568 --> 00:27:47,268 そして 細かく 動きをつけていきます。 256 00:27:49,077 --> 00:27:57,377 キャラクターの表情は 顔のパーツ 一つ一つを動かし 作り込みます。 257 00:28:01,589 --> 00:28:08,589 セリフに合わせて 口の動きも 細かく調整します。 258 00:28:47,735 --> 00:28:55,435 しかし 3DCGならではの 難しさもあります。 259 00:29:03,585 --> 00:29:06,421 この日 問題になったのは➡ 260 00:29:06,421 --> 00:29:11,092 山の上にある山賊の城の敷地。 261 00:29:11,092 --> 00:29:13,928 吾朗さんは ここは平らではなく➡ 262 00:29:13,928 --> 00:29:17,432 傾斜をつけるべきだと 主張しました。 263 00:29:17,432 --> 00:29:20,335 しかし CGの場合➡ 264 00:29:20,335 --> 00:29:23,104 傾斜のある場所で 何かを動かすと➡ 265 00:29:23,104 --> 00:29:28,404 何倍もの時間と労力が 必要となります。 266 00:29:30,445 --> 00:29:36,250 限られた時間を どこに費やすべきか。 267 00:29:36,250 --> 00:29:41,250 スタッフの間でも 意見は分かれました。 268 00:30:32,774 --> 00:30:36,644 アニメーション作りの中で 吾朗監督が➡ 269 00:30:36,644 --> 00:30:40,644 ひときわ 力を入れたところがあります。 270 00:30:42,784 --> 00:30:46,784 物語の背景となる森です。 271 00:30:55,797 --> 00:31:00,301 今回 森の大部分は あえて CGではなく➡ 272 00:31:00,301 --> 00:31:03,301 手描きで表現します。 273 00:31:07,809 --> 00:31:14,809 季節ごとに変わる森の表情を 水彩絵の具で描きます。 274 00:31:38,773 --> 00:31:44,773 1話当たりに必要な背景は 150カットを超えます。 275 00:32:23,818 --> 00:32:28,818 背景によっては 特殊な処理が施されます。 276 00:32:30,625 --> 00:32:37,625 例えば ローニャが生まれて初めて見る 躍動感あふれる川。 277 00:32:41,769 --> 00:32:43,704 ウフフフフフ! 278 00:32:43,704 --> 00:32:50,704 この流れや水しぶきは CGで作られています。 279 00:32:55,783 --> 00:32:58,283 あ… うわっ…。 280 00:33:00,655 --> 00:33:03,457 フフッ。 アハハハハハ! 281 00:33:03,457 --> 00:33:07,757 なんて たくさんの水~! 282 00:33:09,797 --> 00:33:15,670 手描きの背景とCG どのように 融合するのでしょうか? 283 00:33:15,670 --> 00:33:18,806 作業は まず コンピューター上で➡ 284 00:33:18,806 --> 00:33:24,679 水を流すためのCGセットを 作るところから 始まります。 285 00:33:24,679 --> 00:33:27,815 流れる水を自然に表現するため➡ 286 00:33:27,815 --> 00:33:32,815 岩や川底の形状に 起伏をつけていきます。 287 00:33:46,200 --> 00:33:51,138 出来上がったCGセットに 水のシミュレーションを施すと➡ 288 00:33:51,138 --> 00:33:55,776 このとおり まるで 本物の川のように➡ 289 00:33:55,776 --> 00:33:58,679 水が流れていきます。 290 00:33:58,679 --> 00:34:04,679 ここに 美術スタッフが描いた森を 合成します。 291 00:34:14,161 --> 00:34:20,661 更に躍動感を出すため 細かな水しぶきを加えます。 292 00:35:12,787 --> 00:35:18,659 繊細な手描きの背景と まるで 生き物のように流れる川。 293 00:35:18,659 --> 00:35:22,797 手描きとCGの高度な融合。 294 00:35:22,797 --> 00:35:28,797 これが 吾朗さんの目指す 新しいアニメーションの形です。 295 00:35:30,905 --> 00:35:35,242 舞台裏 鈴木さん ご覧になって いかがでしたか? 296 00:35:35,242 --> 00:35:37,745 今 見たばっかりだから あれだけれど➡ 297 00:35:37,745 --> 00:35:40,648 もともと アニメーションって ウォルト・ディズニーの時代から➡ 298 00:35:40,648 --> 00:35:44,148 火と水が難しいって いわれてたんですよね。 299 00:35:50,257 --> 00:35:53,757 変わっていくかもしれないと アニメの作り方が。 300 00:35:55,763 --> 00:35:59,763 3DCGっていうんですか? 水が流れるシーン… 301 00:36:04,939 --> 00:36:09,777 CGって 誰でもできるじゃん っていうふうに思ってる人が➡ 302 00:36:09,777 --> 00:36:12,279 多いのかなと 思うところがあるんですよ。 303 00:36:12,279 --> 00:36:14,315 コンピューターだしって…。 304 00:36:14,315 --> 00:36:17,615 そうじゃないっていうのが 何か すごい まじまじと分かって。 305 00:36:22,790 --> 00:36:24,725 コンピューター使うからって いったって➡ 306 00:36:24,725 --> 00:36:27,661 絵心のある人が コンピューター使えば いい絵ができるんだから。 307 00:36:27,661 --> 00:36:31,599 それぞれのパートの キャラクターを動かす人とか➡ 308 00:36:31,599 --> 00:36:36,737 背景を作る人とか その人たちの 鈴木さんが言ってたみたいな➡ 309 00:36:36,737 --> 00:36:39,737 絵心と同じような… 310 00:36:52,753 --> 00:36:56,253 やっぱり 人って すごいなと思いました。 311 00:37:00,628 --> 00:37:04,265 宮崎監督 この3DCGを使う事で➡ 312 00:37:04,265 --> 00:37:07,168 特に苦労するところというのは➡ 313 00:37:07,168 --> 00:37:09,770 どういうところなんですか? 314 00:37:09,770 --> 00:37:11,705 う~ん…。 315 00:37:11,705 --> 00:37:14,642 (鈴木)楽しかったんじゃない? 楽しかったですね。 316 00:37:14,642 --> 00:37:17,642 最初 CGアニメーションで… 317 00:37:21,782 --> 00:37:25,782 その世界が初めてなので。 やっているうちに… 318 00:37:39,266 --> 00:37:42,566 僕が うっかり コンテに… 319 00:37:52,746 --> 00:37:57,746 手描きの絵であれば サラサラッと描けば済むものを… 320 00:38:04,758 --> 00:38:07,058 まあ そういう事になる訳ですけど。 321 00:38:08,629 --> 00:38:12,266 本当の舞台裏が 明かされましたけどね。 322 00:38:12,266 --> 00:38:17,771 例えば 今回の3DCGで 特徴と言えるところというのは? 323 00:38:17,771 --> 00:38:20,674 立体である最大の特徴は 回ってく時に➡ 324 00:38:20,674 --> 00:38:25,279 例えば ローニャの手が横に来て 動いてく時に➡ 325 00:38:25,279 --> 00:38:29,779 その手の影が出る。 自分の影が映るんですよね。 326 00:38:36,724 --> 00:38:39,226 赤ちゃんを お父さんが抱きかかえて➡ 327 00:38:39,226 --> 00:38:42,730 回してるシーンですけども そうすると➡ 328 00:38:42,730 --> 00:38:46,567 向きが変わるので その度ごとに 明かりが当たったり➡ 329 00:38:46,567 --> 00:38:49,603 影になったりというのは 表現できるという事ですね。 330 00:38:49,603 --> 00:38:52,239 こんなに影が。 すごい。 331 00:38:52,239 --> 00:38:55,743 今 話聞いてて 僕なんか もう一つ 思ったのはね➡ 332 00:38:55,743 --> 00:38:59,743 いわゆるね コンピューターで キャラクターがお芝居をやる。 333 00:39:09,757 --> 00:39:13,627 それが 僕は 感心したっていうのかね。 334 00:39:13,627 --> 00:39:16,263 それまでだとね CGっていうと とかく➡ 335 00:39:16,263 --> 00:39:21,763 何かね 重力感がないみたいな芝居 多かったんですよ。 336 00:39:23,437 --> 00:39:28,275 それでは ここで 「ローニャ」の3DCGが どのように作られるのか➡ 337 00:39:28,275 --> 00:39:31,275 スタジオで実演してもらいましょう。 338 00:39:33,113 --> 00:39:35,082 装置をご用意しました。 339 00:39:35,082 --> 00:39:38,385 実際に ローニャを制作されている 島田さんに➡ 340 00:39:38,385 --> 00:39:41,722 教えて頂こうと思います。 よろしくお願いします。 341 00:39:41,722 --> 00:39:46,594 じゃあ まず 画面には ローニャが映っていますね。 342 00:39:46,594 --> 00:39:49,597 (島田)このようなコントローラーを 動かして➡ 343 00:39:49,597 --> 00:39:52,233 ローニャの表情を 作っていく訳なんですが。 344 00:39:52,233 --> 00:39:54,735 パチッと目を閉じたりする事も…。 345 00:39:54,735 --> 00:39:57,238 あ 動いた。 ちょっと途中で止まっちゃった。 346 00:39:57,238 --> 00:39:59,273 (鈴木)眠そうですね。 347 00:39:59,273 --> 00:40:03,573 (島田)内側だけ上げたりとか。 (鈴木)意地悪そうだね。 348 00:40:07,748 --> 00:40:11,252 ちょっと 実際に 長澤さん 体験してみませんか? 349 00:40:11,252 --> 00:40:14,752 私がやって いいんですか? (鈴木)壊さないように。 350 00:40:26,734 --> 00:40:29,234 (鈴木)口が開いた。 351 00:40:41,782 --> 00:40:46,287 楽しいけど これ かなり 気の遠くなる作業ですね。 352 00:40:46,287 --> 00:40:49,123 気が短い人には向いてない。 353 00:40:49,123 --> 00:40:52,993 続いては 岩田さんに代わって 教えてもらいます。 354 00:40:52,993 --> 00:40:56,797 (岩田)よろしくお願いします。 今度は? 355 00:40:56,797 --> 00:41:00,797 実際の現実世界と同じように… 356 00:41:09,310 --> 00:41:14,181 (岩田)ものが多いですね。 相当 作ってありますね。➡ 357 00:41:14,181 --> 00:41:17,481 ここにあるのが カメラなんですけれども…。 358 00:41:21,822 --> 00:41:25,693 このパソコンの中で 撮影をしていくという。 359 00:41:25,693 --> 00:41:28,893 (岩田)じゃあ ちょっと 上から見てみましょうか。 360 00:41:45,145 --> 00:41:48,145 じゃあ ちょっと これも 長澤さん…。 361 00:41:51,819 --> 00:41:56,290 (長澤)うわっ すごい。 じゃあ グイ~ンと下りてこう。➡ 362 00:41:56,290 --> 00:42:00,127 うわ~。 「ドン!」みたいな。 ハッハハ。 363 00:42:00,127 --> 00:42:03,797 すごい! 364 00:42:03,797 --> 00:42:06,297 いや 面白かった。 (笑い声) 365 00:42:09,470 --> 00:42:13,970 (長澤) ものすごい複雑な角度からも 光 当てられますね。 366 00:42:16,810 --> 00:42:19,110 (長澤)下から… あ~ すごい。 367 00:42:26,487 --> 00:42:28,522 岩田さん どうも ありがとうございました。 368 00:42:28,522 --> 00:42:32,292 まだまだ 作業が続くんですよね? はい。 まだまだ続きます。 369 00:42:32,292 --> 00:42:35,763 体に気を付けて 頑張って下さい。 頑張ります。 370 00:42:35,763 --> 00:42:39,099 さあ ここで スペシャルステージを ご覧頂きます。 371 00:42:39,099 --> 00:42:42,936 「山賊の娘ローニャ」のオープニングテーマ 「春のさけび」。 372 00:42:42,936 --> 00:42:45,773 歌は 手嶌 葵さんです。 373 00:42:45,773 --> 00:43:09,997 ♬~ 374 00:43:09,997 --> 00:43:23,143 ♬~ 375 00:43:23,143 --> 00:43:59,980 ♬~ 376 00:43:59,980 --> 00:44:14,428 ♬~ 377 00:44:14,428 --> 00:44:40,254 ♬~ 378 00:44:40,254 --> 00:44:54,268 ♬~ 379 00:44:54,268 --> 00:45:08,782 ♬~ 380 00:45:08,782 --> 00:45:36,743 ♬~ 381 00:45:36,743 --> 00:45:47,254 ♬~ 382 00:45:47,254 --> 00:45:59,766 ♬~ 383 00:45:59,766 --> 00:46:53,754 ♬~ 384 00:46:53,754 --> 00:47:12,454 ♬~ 385 00:47:14,074 --> 00:47:18,612 どうぞ お越し下さい。 (拍手) 386 00:47:18,612 --> 00:47:21,648 お掛け下さい。 どうも ありがとうございました。 387 00:47:21,648 --> 00:47:24,951 オープニングテーマを 皆さんに聴いて頂きましたけど➡ 388 00:47:24,951 --> 00:47:27,454 手嶌さん まずは この曲に➡ 389 00:47:27,454 --> 00:47:31,058 どんな思いを込めて 歌ったんですか? 390 00:47:31,058 --> 00:47:33,560 子どもたちが 一緒に歌ってくれると➡ 391 00:47:33,560 --> 00:47:36,396 うれしいなと思って歌いました。 392 00:47:36,396 --> 00:47:40,596 歌っている時に 何かイメージしたりはするんですか? 393 00:47:45,572 --> 00:47:52,446 すごく伸びやかで 本当に気持ちがいい歌ですよね。 394 00:47:52,446 --> 00:47:57,584 手嶌さんと宮崎監督は「ゲド戦記」 それから「コクリコ坂から」➡ 395 00:47:57,584 --> 00:48:01,254 以来のタッグという事に なりますけど。 396 00:48:01,254 --> 00:48:06,754 3度も頼むのは失礼かなと いろいろ悩んだんですけど…。 397 00:48:11,765 --> 00:48:14,465 そういう事で言うとね… 398 00:48:21,108 --> 00:48:23,608 最初 聴いた時ね… 399 00:48:26,279 --> 00:48:30,117 「何だ こんな歌 歌えるんだ! もっと早く やってよ」っていう。 400 00:48:30,117 --> 00:48:32,719 すごくよかったっていう 意味なんですけどね。 401 00:48:32,719 --> 00:48:37,057 前作で その前のも ちょっと暗めの歌だったので➡ 402 00:48:37,057 --> 00:48:39,357 今回は… 403 00:48:43,230 --> 00:48:45,565 (手嶌)頑張って歌いました。 404 00:48:45,565 --> 00:48:50,237 何か すごく 子どもらしい とても楽しい歌だったので➡ 405 00:48:50,237 --> 00:48:53,273 いつもと違う自分が出せるなと 思って…。 406 00:48:53,273 --> 00:48:56,409 とても楽しかったですね。 407 00:48:56,409 --> 00:49:00,580 では ここで「山賊の娘ローニャ」の 世界を作り上げた➡ 408 00:49:00,580 --> 00:49:03,380 一人の女性をご紹介します。 409 00:49:10,757 --> 00:49:15,262 94年の生涯で 「長くつ下のピッピ」をはじめ➡ 410 00:49:15,262 --> 00:49:20,562 数多くの作品を発表した 世界的な児童文学者です。 411 00:49:22,435 --> 00:49:26,735 その母国は 北欧 スウェーデン。 412 00:49:29,776 --> 00:49:35,215 町の中には リンドグレーンが生んだ キャラクターが あちこちに。 413 00:49:35,215 --> 00:49:40,053 代表作「ピッピ」の人形に おもちゃ。 414 00:49:40,053 --> 00:49:44,753 そして 「ローニャ」の本。 415 00:50:13,954 --> 00:50:19,254 こちらは リンドグレーンの作品の テーマパークです。 416 00:50:23,630 --> 00:50:26,633 ♬~(歌声) 417 00:50:26,633 --> 00:50:29,936 ここでは 毎日 「山賊の娘ローニャ」の➡ 418 00:50:29,936 --> 00:50:34,608 野外演劇が上演されています。 419 00:50:34,608 --> 00:50:40,308 分かりますか? ローニャが産まれるシーンです。 420 00:50:43,783 --> 00:50:47,483 塔の上には 鳥女。 421 00:50:51,124 --> 00:50:53,124 (雷鳴) 422 00:51:01,301 --> 00:51:06,973 スウェーデンの人々にとって リンドグレーンは 誰もが 一度は読んだ事がある➡ 423 00:51:06,973 --> 00:51:11,311 まさに 国民的な作家です。 424 00:51:11,311 --> 00:51:18,011 そんな リンドグレーンの生涯は 波乱に満ちたものでした。 425 00:51:22,489 --> 00:51:31,765 1907年 リンドグレーンは 農家の長女として生まれました。 426 00:51:31,765 --> 00:51:34,668 4人兄弟の大家族。 427 00:51:34,668 --> 00:51:37,270 自然に囲まれた田舎町で➡ 428 00:51:37,270 --> 00:51:41,470 伸び伸びと その幼少期を過ごします。 429 00:51:44,611 --> 00:51:49,411 リンドグレーンが生まれた ヴィンメルビーの町。 430 00:51:51,117 --> 00:51:56,923 郊外には 豊かな森が広がっています。 431 00:51:56,923 --> 00:52:02,423 そう。 まさに ローニャの森が そこにありました。 432 00:52:35,095 --> 00:52:40,767 しかし その後の人生は 平たんではありませんでした。 433 00:52:40,767 --> 00:52:46,439 19歳の時 未婚で男の子を出産。 434 00:52:46,439 --> 00:52:49,776 周りの目を避けるように 都会に移り住み➡ 435 00:52:49,776 --> 00:52:53,279 働き始めます。 436 00:52:53,279 --> 00:52:58,952 しかし 女性が 1人で 子どもを育てるのは難しく➡ 437 00:52:58,952 --> 00:53:04,652 息子を知人に預けて暮らす つらい日々が続きました。 438 00:53:06,693 --> 00:53:10,296 やがて 新しいパートナーと巡り会い➡ 439 00:53:10,296 --> 00:53:15,096 23歳の時 ようやく 子どもを引き取ります。 440 00:53:19,472 --> 00:53:25,172 リンドグレーンが物語を書き始めたのは ちょうど そのころ。 441 00:53:27,814 --> 00:53:34,254 自分の子どもたちのために書いた 「長くつ下のピッピ」を コンクールに応募。 442 00:53:34,254 --> 00:53:40,593 そこから 本格的に 作家活動が始まります。 443 00:53:40,593 --> 00:53:43,930 その後 次々とベストセラーを生み➡ 444 00:53:43,930 --> 00:53:50,603 次第に 国際的にも 広く知られる存在になりました。 445 00:53:50,603 --> 00:53:56,943 そして 74歳の時 最後の 長編として書き上げたのが➡ 446 00:53:56,943 --> 00:54:01,781 「山賊の娘ローニャ」でした。 447 00:54:01,781 --> 00:54:06,119 リンドグレーン本人が 「ローニャ」を朗読している➡ 448 00:54:06,119 --> 00:54:09,619 貴重な音声が残っています。 449 00:54:53,433 --> 00:54:58,938 多くの作品の中で 物語全体の 舞台が 森になっているのは➡ 450 00:54:58,938 --> 00:55:02,738 「山賊の娘ローニャ」だけです。 451 00:55:08,648 --> 00:55:11,117 「ローニャ」の物語の中には➡ 452 00:55:11,117 --> 00:55:14,988 自然に関する 強いメッセージがあります。 453 00:55:14,988 --> 00:55:16,990 例えば ローニャが➡ 454 00:55:16,990 --> 00:55:20,460 「森は自分だけのものだ」 と言う場面では➡ 455 00:55:20,460 --> 00:55:27,967 ビルクが「違うよ。 森は みんなのものだ」と言い返します。 456 00:55:27,967 --> 00:55:33,573 人は 自然より上の立場ではなく 人と自然は 対等なんだという➡ 457 00:55:33,573 --> 00:55:37,573 作者の思いが 込められているのです。 458 00:55:39,245 --> 00:55:42,282 自然についての ローニャと ビルクのやり取りが➡ 459 00:55:42,282 --> 00:55:46,082 シリーズ 第7話に登場します。 460 00:55:48,755 --> 00:55:51,658 やっぱり あなたは ろくでなしのボルカ山賊ね! 461 00:55:51,658 --> 00:55:54,561 私のコギツネたちを ほっといて!➡ 462 00:55:54,561 --> 00:56:00,099 私の森から 消えてなくなってほしいのよ! 463 00:56:00,099 --> 00:56:04,971 コギツネたちは 誰のものでもない! 自分自身のものさ!➡ 464 00:56:04,971 --> 00:56:08,441 ここは キツネの森だ。 465 00:56:08,441 --> 00:56:15,615 それだけじゃない。 ここは オオカミの クマの オオシカの 野馬の森だ! 466 00:56:15,615 --> 00:56:19,452 鳥女や 灰色小人や ずんぐり小人や➡ 467 00:56:19,452 --> 00:56:24,324 暗がりトロルたちの森だって事も 知ってるだろ? 468 00:56:24,324 --> 00:56:29,796 おまけに ここは 僕の森だ! そして 君の森でもある…。 469 00:56:29,796 --> 00:56:31,796 山賊娘! 470 00:56:35,068 --> 00:56:38,404 「山賊の娘ローニャ」。 471 00:56:38,404 --> 00:56:43,604 森の国 北欧 スウェーデンで生まれたファンタジーです。 472 00:56:48,414 --> 00:56:51,751 宮崎監督 どんなふうに ご覧になりました? 473 00:56:51,751 --> 00:56:55,922 ちゃんと リンドグレーンが書いたような 世界になってるか➡ 474 00:56:55,922 --> 00:56:58,591 少し心配になります。 475 00:56:58,591 --> 00:57:01,427 作家としてのリンドグレーンというのを➡ 476 00:57:01,427 --> 00:57:04,227 どんなふうに ご覧になってるんですか? 477 00:57:21,814 --> 00:57:26,953 川上さんは 何度も スウェーデンに 行ったと聞いてるんですが…。 478 00:57:26,953 --> 00:57:30,723 リンドグレーンの博物館に 1回 行ったんですけども➡ 479 00:57:30,723 --> 00:57:34,560 そこで働いている人も リンドグレーンさんが 本当 好きで➡ 480 00:57:34,560 --> 00:57:37,063 何かね いつまで聞いてても➡ 481 00:57:37,063 --> 00:57:39,263 リンドグレーンさんの話 やめないんですよ。 482 00:57:54,480 --> 00:57:58,751 実は 宮崎 駿さんも リンドグレーンと➡ 483 00:57:58,751 --> 00:58:01,654 お会いした事がある というのを聞いたんですが➡ 484 00:58:01,654 --> 00:58:05,625 鈴木さん その辺りの事情って? それは 会ったんじゃなくて➡ 485 00:58:05,625 --> 00:58:08,428 会おうとして 会えなかったんですよ。 486 00:58:08,428 --> 00:58:10,928 というのは… 487 00:58:20,039 --> 00:58:22,739 そういう時があったんですね。 488 00:58:26,779 --> 00:58:28,815 そうなんですか。 489 00:58:28,815 --> 00:58:30,815 (鈴木)それで 実は… 490 00:58:44,564 --> 00:58:46,499 (鈴木)僕 3話 見た時に➡ 491 00:58:46,499 --> 00:58:48,434 改めて 原作 いろいろ思い出したんですよ。 492 00:58:48,434 --> 00:58:51,134 思い出すと同時に… 493 00:58:54,574 --> 00:58:58,574 分かるんですよ。 これ ちょっと 作品名 言うの あれなんですが… 494 00:59:02,448 --> 00:59:04,751 駿監督が…? そうなんですよ。 495 00:59:04,751 --> 00:59:07,653 駿さんが… 言ってみれば 成しえなかった事を➡ 496 00:59:07,653 --> 00:59:11,924 映像化を 今回 宮崎吾朗さんが 実現したという事で➡ 497 00:59:11,924 --> 00:59:15,924 何か 縁のようなものも感じる…。 498 00:59:21,601 --> 00:59:24,937 さて 「山賊の娘ローニャ」の 制作の過程には➡ 499 00:59:24,937 --> 00:59:30,276 まだまだ 大変なドラマがありました。 その舞台裏を ご覧下さい。 500 00:59:30,276 --> 00:59:36,549 この日 ローニャの制作は 大きな節目を迎えました。 501 00:59:36,549 --> 00:59:40,887 おはようございます。 よろしくお願いします。 502 00:59:40,887 --> 00:59:47,059 登場人物に声を吹き込む アフレコが始まったのです。 503 00:59:47,059 --> 00:59:49,095 監督の宮崎吾朗さん。 監督の宮崎吾朗です。 504 00:59:49,095 --> 00:59:52,295 よろしくお願いします。 (一同)よろしくお願いします! 505 01:00:05,745 --> 01:00:09,582 是非 よろしくお願いします。 (一同)よろしくお願いします。 506 01:00:09,582 --> 01:00:13,085 ハイ~! ハイハイハイハイハイ! ハイ~! 507 01:00:13,085 --> 01:00:15,988 10人を超える山賊たち。 508 01:00:15,988 --> 01:00:20,827 次々と入れ代わりながら 掛け合いのシーンを収録します。 509 01:00:20,827 --> 01:00:24,327 ハッハッハッハッハッ! 510 01:00:30,636 --> 01:00:35,775 主人公 ローニャの声を演じるのは 白石晴香さん。 511 01:00:35,775 --> 01:00:38,277 映画「コクリコ坂から」では➡ 512 01:00:38,277 --> 01:00:43,277 長澤まさみさん演じる主人公の 妹役でした。 513 01:00:45,151 --> 01:00:48,788 ビルク役は 宇山玲加さん。 514 01:00:48,788 --> 01:00:54,788 男の子の役でレギュラーを務めるのは これが 初めてです。 515 01:00:57,797 --> 01:01:02,668 ローニャの自由奔放な性格を 声で どう表現するか。 516 01:01:02,668 --> 01:01:07,668 吾朗さんには 強いこだわりがありました。 517 01:01:10,810 --> 01:01:13,810 うっ うっ…。 518 01:01:15,681 --> 01:01:22,181 うっ うっ… はあ~。 はあ~。 519 01:01:40,773 --> 01:01:47,647 表現するのは 無邪気で 怖いもの知らずのローニャらしさです。 520 01:01:47,647 --> 01:01:51,784 んっ はっ… はあ~。 521 01:01:51,784 --> 01:01:58,784 うっ はっ はっ うっ んっ…。 522 01:02:00,793 --> 01:02:04,297 ヒヒッ。 うっ ああ~。 523 01:02:04,297 --> 01:02:08,797 また明日ね 私の森~! 524 01:02:17,810 --> 01:02:22,810 「また明日ね~ 私の森~!」。 525 01:02:24,684 --> 01:02:29,822 幼いっていう事をイメージすると どんどん 声がかわいい方に➡ 526 01:02:29,822 --> 01:02:34,660 意識が持っていかれちゃうんで その声を出しつつ➡ 527 01:02:34,660 --> 01:02:38,631 おじさんっぽさを 入れるっていう…。 528 01:02:38,631 --> 01:02:43,769 そうですね 難しいですけど 何か やってて 楽しくなってきました。 529 01:02:43,769 --> 01:02:47,640 本当に ちっちゃい子に 見てもらった時には➡ 530 01:02:47,640 --> 01:02:52,640 一緒に笑ってほしいなと思います。 ローニャと一緒に。 531 01:02:56,782 --> 01:03:02,782 一方 音楽の収録はアフレコに先行して 始まっていました。 532 01:03:05,791 --> 01:03:09,295 音楽監督は 武部聡志さん。 533 01:03:09,295 --> 01:03:15,801 「コクリコ坂から」に引き続き 吾朗さんとコンビを組みます。 534 01:03:15,801 --> 01:03:18,304 ありがとうございます。 ありがとうございます どうも。 535 01:03:18,304 --> 01:03:21,807 この日現れたのは 夏木マリさん。 536 01:03:21,807 --> 01:03:27,680 自ら歌うエンディングテーマの仕上げを 見届けに来ました。 537 01:03:27,680 --> 01:03:38,758 ♬~ 538 01:03:38,758 --> 01:03:45,631 ♬「I'm looking for Beautiful」 539 01:03:45,631 --> 01:03:50,631 ♬「つぼみの眠る世界の中で」 540 01:04:32,745 --> 01:04:34,680 せ~の。 541 01:04:34,680 --> 01:04:36,615 ♬~ 542 01:04:36,615 --> 01:04:42,755 ♬「I'm looking for Beautiful」 543 01:04:42,755 --> 01:04:48,755 求めていたのは 今までにないテイストのエンディングでした。 544 01:04:56,769 --> 01:05:01,769 ♬「I'm looking for Beautiful」 545 01:05:05,778 --> 01:05:12,284 ♬「I'm looking for Beautiful」 546 01:05:12,284 --> 01:05:16,784 ♬「この頼りない世界の中で」 547 01:05:24,797 --> 01:05:27,299 ありがとうございます。 548 01:05:27,299 --> 01:05:29,799 ありがとうございました。 ありがとうございます。 549 01:05:51,257 --> 01:05:56,128 一歩ずつ 完成に向かっていく 「山賊の娘ローニャ」。 550 01:05:56,128 --> 01:06:01,767 しかし 映画と違い このテレビシリーズは 全26話。 551 01:06:01,767 --> 01:06:07,767 さまざまな回の膨大な作業が 同時進行で進んでいきます。 552 01:06:09,642 --> 01:06:15,642 その全てに 監督は 目を通さなければなりません。 553 01:06:17,783 --> 01:06:23,783 吾朗さんは この挑戦の難しさを 身をもって感じていました。 554 01:06:46,745 --> 01:06:52,745 実は 重大な問題が 持ち上がっていました。 555 01:06:54,620 --> 01:07:00,759 この日 プロデューサーの川上量生さんが 制作現場にやって来ました。 556 01:07:00,759 --> 01:07:04,759 スケジュールの遅れが 深刻だというのです。 557 01:07:16,775 --> 01:07:21,280 原因の一つは 吾朗さんの絵コンテ。 558 01:07:21,280 --> 01:07:26,780 これ以上遅れると 後がない状況でした。 559 01:07:32,725 --> 01:07:38,597 作業が遅れているのは 吾朗さんだけではありません。 560 01:07:38,597 --> 01:07:42,735 背景美術も。 561 01:07:42,735 --> 01:07:45,638 CGのアニメーションも。 562 01:07:45,638 --> 01:07:52,638 クオリティーを追求するあまり スケジュールが厳しくなっていました。 563 01:08:14,667 --> 01:08:20,667 膨大なチェック作業の合間を縫って 絵コンテに打ち込みます。 564 01:08:24,777 --> 01:08:30,777 吟味に吟味を重ねていくため どうしても 時間がかかります。 565 01:08:40,726 --> 01:08:44,596 ギリギリに追い込まれていた吾朗さん。 566 01:08:44,596 --> 01:08:50,596 しかし この時 正念場のシーンの 制作が迫っていました。 567 01:08:52,738 --> 01:08:56,738 第15話のワンシーンです。 568 01:08:58,610 --> 01:09:03,749 ローニャは 強くて優しい父親が大好き。 569 01:09:03,749 --> 01:09:10,749 しかし ある時 そんな父親の 残酷な一面を目の当たりにします。 570 01:09:16,762 --> 01:09:21,762 ローニャが 父親に 初めて感情をぶつける場面。 571 01:09:28,774 --> 01:09:34,580 怒りと悲しみが ないまぜになった 複雑な感情表現に挑戦したいと➡ 572 01:09:34,580 --> 01:09:38,080 吾朗さんは 考えていました。 573 01:10:31,103 --> 01:10:33,803 (取材者)「そこが」っていうのは? 574 01:10:46,652 --> 01:10:56,652 ♬~ 575 01:10:58,330 --> 01:11:03,630 いよいよ 大事な場面の 演出打ち合わせが始まりました。 576 01:11:19,818 --> 01:11:25,157 大胆な動きや カメラワークを得意とする 3DCG。 577 01:11:25,157 --> 01:11:28,827 細かな感情芝居を求める作品は➡ 578 01:11:28,827 --> 01:11:33,127 日本では これまで ほとんどなかったといいます。 579 01:11:34,633 --> 01:11:40,933 それだけに 吾朗さんもスタッフも このシーンに懸けていました。 580 01:12:15,807 --> 01:12:20,507 映像をチェックする日が やって来ました。 581 01:12:27,419 --> 01:12:30,355 「こんな事しちゃいけない!」。 582 01:12:30,355 --> 01:12:34,092 スタッフの声で録音した 仮のセリフと合わせ➡ 583 01:12:34,092 --> 01:12:37,392 表情の方向性を確認します。 584 01:12:38,964 --> 01:12:40,964 「こんな事」。 585 01:12:42,768 --> 01:12:46,438 「こんな事をしちゃいけない?」。 586 01:12:46,438 --> 01:12:50,309 表現したいのは 怒りをあらわにしながらも➡ 587 01:12:50,309 --> 01:12:56,114 悲しみも混在する 複雑なローニャの心の内。 588 01:12:56,114 --> 01:12:59,451 「人間を とっちゃいけないわ!➡ 589 01:12:59,451 --> 01:13:03,789 そんな事したら 私 もう➡ 590 01:13:03,789 --> 01:13:07,489 あんたの娘で いたくなくなるから!」。 591 01:13:20,806 --> 01:13:24,676 怒りと悲しみを 同時に表現するのではなく➡ 592 01:13:24,676 --> 01:13:27,479 怒りが先行し そのあと➡ 593 01:13:27,479 --> 01:13:32,084 悲しみが込み上げてくるように してほしいという指示でした。 594 01:13:32,084 --> 01:13:37,784 「私 もう あんたの娘で いたくなくなるから!」。 595 01:13:39,424 --> 01:13:43,124 スタッフが修正に入ります。 596 01:13:45,764 --> 01:13:53,064 0.1mm単位で表情を探っていく 気の遠くなるような作業。 597 01:14:07,786 --> 01:14:13,486 何度も何度も 試行錯誤が続きました。 598 01:14:18,430 --> 01:14:21,730 修正後の映像です。 599 01:14:26,138 --> 01:14:28,807 ローニャの怒りを強調するため➡ 600 01:14:28,807 --> 01:14:34,413 眉毛をつり上げ 上目使いをやめました。 601 01:14:34,413 --> 01:14:39,413 更に アクションも 前のめりに変えました。 602 01:14:42,754 --> 01:14:47,754 そして 込み上げてくる悲しみ。 603 01:14:55,767 --> 01:14:59,767 2度目の監督チェックです。 604 01:15:08,113 --> 01:15:11,016 「あんたたちは 平気で とるでしょうよ!➡ 605 01:15:11,016 --> 01:15:14,986 でも でも…➡ 606 01:15:14,986 --> 01:15:18,123 人間を とっちゃいけないわ!➡ 607 01:15:18,123 --> 01:15:22,461 そんな事したら 私 もう➡ 608 01:15:22,461 --> 01:15:25,761 あんたの娘で いたくなくなるから!」。 609 01:15:27,332 --> 01:15:31,737 「そんな事したら 私 もう➡ 610 01:15:31,737 --> 01:15:35,037 あんたの娘で いたくなくなるから!」。 611 01:15:52,057 --> 01:15:56,962 複雑な感情表現への挑戦。 612 01:15:56,962 --> 01:16:02,962 吾朗さんは 確かな手応えを感じていました。 613 01:16:39,604 --> 01:16:43,074 7月➡ 614 01:16:43,074 --> 01:16:45,744 この時期 第1話は➡ 615 01:16:45,744 --> 01:16:49,744 最後の仕上げの段階に 入っていました。 616 01:16:54,085 --> 01:16:58,085 さあ ここが ふんばりどきだぞ。 617 01:16:59,758 --> 01:17:02,427 スケジュールは ギリギリ。 618 01:17:02,427 --> 01:17:06,427 しかし 吾朗さんは粘ります。 619 01:17:16,975 --> 01:17:22,447 緻密に描かれた森の背景ですが 人物を目立たせるために➡ 620 01:17:22,447 --> 01:17:27,447 あえて 木の密度を減らした方が いいと考えました。 621 01:17:42,734 --> 01:17:48,734 吾朗さんは 次々 修正するポイントを挙げていきます。 622 01:17:54,746 --> 01:17:59,746 締め切りまで 残された時間は あと僅か。 623 01:18:02,087 --> 01:18:08,787 各セクションのスタッフが 週末を返上して 作業に当たりました。 624 01:18:21,773 --> 01:18:28,773 そして ついに 第1話の 最終チェックの日を迎えました。 625 01:18:44,729 --> 01:18:46,729 「ヤァ!」。 626 01:18:53,405 --> 01:19:00,278 流れる映像を 吾朗さんは じっと見つめていました。 627 01:19:00,278 --> 01:19:02,278 (雷鳴) 628 01:19:12,757 --> 01:19:15,660 「俺に 子どもが出来たぞ!!」。 629 01:19:15,660 --> 01:19:20,098 (一同)「お~!」。 630 01:19:20,098 --> 01:19:26,771 原作に ほれ込み 映像化を目指した時から 6年。 631 01:19:26,771 --> 01:19:32,043 新しいスタッフと共に 3DCGとの格闘を始めて➡ 632 01:19:32,043 --> 01:19:36,715 2年の歳月が流れていました。 633 01:19:36,715 --> 01:20:02,015 ♬~ 634 01:20:06,711 --> 01:20:10,011 (笑い声) 635 01:20:22,761 --> 01:20:25,061 できるんだ…。 636 01:20:33,104 --> 01:20:38,804 そして また 映像と 格闘する日々が始まりました。 637 01:20:47,652 --> 01:20:54,952 宮崎吾朗監督の初のテレビアニメーション 「山賊の娘ローニャ」。 638 01:20:57,796 --> 01:21:03,134 ローニャは どんどん かわいくなっていきます。 639 01:21:03,134 --> 01:21:14,134 ♬~ 640 01:21:15,714 --> 01:21:18,483 1話目が完成した時➡ 641 01:21:18,483 --> 01:21:22,353 じっと見つめている まなざしが 印象的だったんですけど➡ 642 01:21:22,353 --> 01:21:24,653 どういう思いで…? 643 01:21:29,494 --> 01:21:33,364 まさに やっと1個出来たっていう 気持ちだったんですか? 644 01:21:33,364 --> 01:21:36,064 そうですね。 645 01:21:40,105 --> 01:21:44,976 鈴木さんは 宮崎監督たちの奮闘を どのように ご覧になりましたか? 646 01:21:44,976 --> 01:21:51,116 いや まあ 好きなように 好きな事やってんだからね➡ 647 01:21:51,116 --> 01:21:53,785 寝ないで 頑張れっていう事ですよね。➡ 648 01:21:53,785 --> 01:21:55,785 あとはね… 649 01:22:06,364 --> 01:22:09,334 そうなんですね。 (鈴木)そうか そうか。 650 01:22:09,334 --> 01:22:12,804 皆さんに 最後まで見てもらえれば。 651 01:22:12,804 --> 01:22:16,804 長澤さんは この制作の裏側見て…。 652 01:22:28,820 --> 01:22:35,120 ローニャが すごく生き生きと動いてる姿に… 653 01:22:53,778 --> 01:22:56,681 では 改めて 川上さん➡ 654 01:22:56,681 --> 01:23:00,652 このアニメを どういうふうに 皆さんに見てもらいたいと? 655 01:23:00,652 --> 01:23:06,124 普通のアニメよりも すごいゆっくりとした➡ 656 01:23:06,124 --> 01:23:08,459 スピードのアニメなんですよね。 657 01:23:08,459 --> 01:23:11,159 だから 皆さんも… 658 01:23:31,082 --> 01:23:35,420 この物語って 実は 子どもから 大人…➡ 659 01:23:35,420 --> 01:23:39,757 親になり 大人になり 更に 年を取ってくっていうのが➡ 660 01:23:39,757 --> 01:23:42,457 実は お話の中に 全部入ってて。 661 01:23:47,632 --> 01:23:50,768 まさに それだと思います。 662 01:23:50,768 --> 01:23:54,439 もう 見て頂けるだけで ありがたいです 本当に。 663 01:23:54,439 --> 01:23:56,639 いや 本当に。 (鈴木)謙虚だ。 664 01:23:59,110 --> 01:24:01,446 はい。 665 01:24:01,446 --> 01:24:04,746 吾朗さん 最後 頑張って下さい。 頑張ります。 666 01:24:06,317 --> 01:24:11,789 では 最後に 「山賊の娘ローニャ」の エンディングテーマ曲を聴いて頂きます。 667 01:24:11,789 --> 01:24:15,126 夏木マリさんの「Player」です。 668 01:24:15,126 --> 01:24:36,748 ♬~ 669 01:24:36,748 --> 01:27:42,748 ♬~ 670 01:27:49,740 --> 01:28:01,352 ♬~ 671 01:28:01,352 --> 01:28:04,755 よし 終わり! 672 01:28:04,755 --> 01:29:20,755 ♬~ 673 01:30:32,703 --> 01:30:59,630 ♬~ 674 01:30:59,630 --> 01:31:07,330 鶏も ヒナがいて。 ネコにも 子ネコがいる。