1 00:00:14,472 --> 00:00:18,560 ‪(暗殺者)輪廻(りんね)転生か…‬ ‪にわかには信じがたいな‬ 2 00:00:18,643 --> 00:00:21,855 ‪(女神)‬ ‪普通なら 死んだ人間の魂は‬ 3 00:00:21,938 --> 00:00:25,984 ‪さっさと染みついたものを漂白して‬ ‪リサイクルします‬ 4 00:00:26,067 --> 00:00:29,821 ‪それまで積み上げた人生は‬ ‪全部チャラ‬ 5 00:00:39,080 --> 00:00:40,331 (暗殺者) 本来 “死”とは 6 00:00:40,415 --> 00:00:42,667 そういうものだと 思っていた 7 00:00:42,751 --> 00:00:44,169 たとえ 生まれ変わるとしても 8 00:00:44,252 --> 00:00:46,588 記憶が消えれば 前の人格は“無”だ 9 00:00:46,671 --> 00:00:51,092 なので 前世の記憶と 人格を残したまま 10 00:00:51,176 --> 00:00:54,095 別世界に転生なんて 超ラッキー 11 00:00:54,179 --> 00:00:55,555 ‪例えるなら⸺‬ 12 00:00:55,638 --> 00:00:58,058 ‪クリアーしたときの‬ ‪経験値そのままで⸺‬ 13 00:00:58,141 --> 00:01:01,061 ‪次のRPGを‬ ‪プレーするって感じ?‬ 14 00:01:01,144 --> 00:01:03,772 ‪断るなんて もったいないですよ‬ 15 00:01:05,230 --> 00:01:06,066 ふむ 16 00:01:06,149 --> 00:01:08,276 それでは 暗殺する ターゲットについて 17 00:01:08,359 --> 00:01:09,277 教えてくれ 18 00:01:09,360 --> 00:01:12,405 依頼を受けていただける ということですか? 19 00:01:12,489 --> 00:01:15,700 ‪(暗殺者)死んでいる私に‬ ‪もうリスクはないだろう‬ 20 00:01:15,784 --> 00:01:18,453 ‪それに… 感情を思い出した‬ 21 00:01:18,536 --> 00:01:20,080 ‪うん…‬ 22 00:01:20,705 --> 00:01:21,623 ‪感情?‬ 23 00:01:21,706 --> 00:01:26,127 ‪(暗殺者)私は 生まれたときから‬ ‪人を殺す道具として生きてきた‬ 24 00:01:26,211 --> 00:01:28,421 ‪自分の感情を殺し⸺‬ 25 00:01:28,505 --> 00:01:32,425 ‪“完璧な道具”として生きることを‬ ‪誇りに思っていた‬ 26 00:01:33,510 --> 00:01:37,138 ‪人生の最後の最後に‬ ‪後悔をしてしまった‬ 27 00:01:37,222 --> 00:01:39,599 ‪そして 悔しいと思った‬ 28 00:01:39,682 --> 00:01:42,769 ‪ずっと忘れていた感情を‬ ‪思い出したんだ‬ 29 00:01:42,852 --> 00:01:47,065 ‪次の人生があるなら‬ ‪他人の道具としてではなく‬ 30 00:01:47,148 --> 00:01:49,776 ‪自分自身の人生を歩みたい‬ 31 00:01:49,859 --> 00:01:51,361 ‪いいですよ‬ 32 00:01:51,444 --> 00:01:53,947 ‪こちらは依頼さえ‬ ‪こなしてくだされば‬ 33 00:01:54,030 --> 00:01:55,824 ‪他のことは気にしません‬ 34 00:01:55,907 --> 00:01:59,994 ‪では 改めて依頼を説明します‬ 35 00:02:00,078 --> 00:02:04,165 ‪あなたは剣と魔法の‬ ‪ファンタジー世界に転生して‬ 36 00:02:04,249 --> 00:02:06,459 ‪勇者を暗殺してください‬ 37 00:02:06,543 --> 00:02:09,963 ‪期限は あなたが生まれて‬ ‪18年後までに‬ 38 00:02:11,756 --> 00:02:16,177 ‪これが世界の仕組み‬ ‪魔法というものの定義‬ 39 00:02:16,261 --> 00:02:21,391 ‪その時代の文化 技術水準‬ ‪勇者についての知識です‬ 40 00:02:21,474 --> 00:02:24,978 ‪(暗殺者)‬ ‪私の生きていた世界とは別物だ‬ 41 00:02:25,061 --> 00:02:28,022 ‪文明は 中世と近世の間くらいか‬ 42 00:02:28,565 --> 00:02:31,776 ‪大きく異なるのは‬ ‪魔法が存在すること‬ 43 00:02:31,860 --> 00:02:33,653 ‪そして 一部の人間は‬ 44 00:02:33,736 --> 00:02:38,074 ‪我々をはるかに凌駕(りょうが)する‬ ‪身体能力を持っている‬ 45 00:02:42,370 --> 00:02:45,415 ‪なるほど…‬ ‪新しい世界は理解した‬ 46 00:02:45,498 --> 00:02:49,836 ‪勇者というのは英雄のようだが‬ ‪なぜ殺す必要がある?‬ 47 00:02:49,919 --> 00:02:52,881 ‪(女神)‬ ‪あなたが転生して16年ののち⸺‬ 48 00:02:52,964 --> 00:02:55,758 ‪勇者は魔王を倒して‬ ‪世界を救います‬ 49 00:02:55,842 --> 00:02:58,803 ‪でも そのあと‬ ‪勇者の力を使って⸺‬ 50 00:02:58,887 --> 00:03:01,764 ‪世界を大混乱に陥れちゃうんです‬ 51 00:03:01,848 --> 00:03:05,935 ‪そして 18年後には‬ ‪世界が滅びちゃいます‬ 52 00:03:06,019 --> 00:03:10,064 ‪ですので さくっと‬ ‪勇者を殺しちゃってください‬ 53 00:03:10,148 --> 00:03:12,567 ‪(暗殺者)‬ ‪今もらった知識によると⸺‬ 54 00:03:12,650 --> 00:03:15,194 ‪人間の性能には限界がある‬ 55 00:03:15,278 --> 00:03:17,405 ‪しかし 勇者だけは特別で⸺‬ 56 00:03:17,488 --> 00:03:20,783 ‪人間をはるかに超えた性能を‬ ‪持っている‬ 57 00:03:20,867 --> 00:03:22,327 ‪つまり 私は⸺‬ 58 00:03:22,410 --> 00:03:24,204 ‪規格外の化け物を⸺‬ 59 00:03:24,287 --> 00:03:29,000 ‪規格内の性能で‬ ‪殺さないといけないということか…‬ 60 00:03:29,083 --> 00:03:31,461 ‪暗殺者を選んだ訳は‬ 61 00:03:31,544 --> 00:03:34,547 ‪人という枠内で勇者を殺せるのは‬ 62 00:03:34,631 --> 00:03:37,342 ‪戦士でも 騎士でも‬ ‪魔術師でもなく⸺‬ 63 00:03:37,425 --> 00:03:40,136 ‪暗殺者だけだからですよ‬ 64 00:03:40,220 --> 00:03:42,680 ‪いいだろう‬ ‪殺すだけならできる‬ 65 00:03:42,764 --> 00:03:47,894 ‪さすがは世界最高の暗殺者‬ ‪すごい自信ですね‬ 66 00:03:48,394 --> 00:03:52,065 ‪ただし 私の性能を‬ ‪規格内の上限にしてくれ‬ 67 00:03:52,815 --> 00:03:53,775 ‪(女神)ええ‬ 68 00:03:53,858 --> 00:03:57,862 ‪人間における理論上最強の‬ ‪スペックをあげましょう‬ 69 00:04:00,156 --> 00:04:03,785 ‪これが異世界に存在する‬ ‪人間のスキルです‬ 70 00:04:03,868 --> 00:04:05,370 ‪生まれるときに⸺‬ 71 00:04:05,453 --> 00:04:08,706 ‪最大5つのスキルを‬ ‪ランダムで与えられます‬ 72 00:04:08,790 --> 00:04:10,792 ‪これを5つ全部‬ 73 00:04:10,875 --> 00:04:13,211 ‪しかも ご自分で選ばせてあげます‬ 74 00:04:13,294 --> 00:04:17,173 ‪それに加えて‬ ‪属性も自由に選んでいいですよ‬ 75 00:04:17,257 --> 00:04:20,635 ‪ふむ… いくつか聞かせてほしい‬ 76 00:04:20,718 --> 00:04:22,387 ‪なんなりと‬ 77 00:04:22,470 --> 00:04:26,182 ‪(暗殺者)女神は 世界に‬ ‪過度な干渉ができないようだが⸺‬ 78 00:04:26,266 --> 00:04:31,104 ‪別世界から私を転生させるのは‬ ‪それに当たらないのかね?‬ 79 00:04:31,187 --> 00:04:32,981 ‪それはセーフです‬ 80 00:04:33,064 --> 00:04:36,943 ‪たまたま魂不足で‬ ‪よその世界から補充して‬ 81 00:04:37,026 --> 00:04:41,823 ‪たまたま魂の漂白が甘くて‬ ‪記憶と知識が残っちゃって⸺‬ 82 00:04:41,906 --> 00:04:44,200 ‪たまたま高性能の体で⸺‬ 83 00:04:44,283 --> 00:04:47,495 ‪たまたま強いスキルを‬ ‪引けちゃっただけです‬ 84 00:04:47,578 --> 00:04:48,913 ‪なるほど‬ 85 00:04:48,997 --> 00:04:52,458 ‪18年以内に殺せということだがね…‬ 86 00:04:52,542 --> 00:04:55,128 ‪準備が整いしだい‬ ‪始末していいのかね?‬ 87 00:04:55,211 --> 00:04:57,422 ‪あっ それダメです‬ 88 00:04:57,505 --> 00:05:00,258 ‪勇者が魔王を殺すまで‬ ‪待ってください‬ 89 00:05:00,341 --> 00:05:03,219 ‪魔王は勇者でないと‬ ‪殺せないので⸺‬ 90 00:05:03,302 --> 00:05:07,348 ‪先に勇者を殺したら‬ ‪世界が滅びちゃいます‬ 91 00:05:07,432 --> 00:05:09,350 ‪最後の質問だ‬ 92 00:05:09,434 --> 00:05:12,186 ‪あなたは世界を救ってほしいのか‬ 93 00:05:12,270 --> 00:05:15,189 ‪それとも 勇者を殺してほしいのか‬ 94 00:05:15,273 --> 00:05:18,317 ‪もし 勇者を殺さずに‬ ‪世界を救えるなら⸺‬ 95 00:05:18,401 --> 00:05:20,194 ‪それでもいいはずだ‬ 96 00:05:20,278 --> 00:05:22,989 ‪(女神)もちろん‬ ‪世界を救ってほしいのです‬ 97 00:05:23,072 --> 00:05:27,660 ‪勇者を殺さなくても救えるなら‬ ‪それもいいですね‬ 98 00:05:27,952 --> 00:05:30,204 ‪もし できるものなら…‬ 99 00:05:30,288 --> 00:05:33,291 ‪分かった‬ ‪この依頼 引き受けよう‬ 100 00:05:33,374 --> 00:05:35,418 ‪ありがとうございまーす‬ 101 00:05:35,501 --> 00:05:38,588 ‪では スキルカードを‬ ‪選んでください‬ 102 00:05:39,714 --> 00:05:40,548 ‪(暗殺者)ふむ‬ 103 00:05:40,631 --> 00:05:45,303 ‪スキルの数は‬ ‪全部で12万3851種類‬ 104 00:05:45,386 --> 00:05:47,805 ‪それぞれのランクから1つずつ‬ 105 00:05:47,889 --> 00:05:51,017 ‪合計5つの好きなスキルを‬ ‪選んでよい‬ 106 00:05:51,100 --> 00:05:54,479 ‪勇者は30個のスキルを‬ ‪持って生まれる‬ 107 00:05:54,562 --> 00:05:57,357 ‪そのうち少なくとも5つはSランク‬ 108 00:05:57,440 --> 00:05:59,525 ‪残りもAランクだという‬ 109 00:05:59,609 --> 00:06:00,610 ‪それに対して‬ 110 00:06:00,693 --> 00:06:04,614 ‪たった5つのスキルで‬ ‪立ち向かうには…‬ 111 00:06:04,697 --> 00:06:06,365 ‪Sランクは 本来なら⸺‬ 112 00:06:06,449 --> 00:06:09,952 ‪1億分の1の確率で‬ ‪与えられるという‬ 113 00:06:10,036 --> 00:06:11,829 ‪この中で選ぶのは⸺‬ 114 00:06:13,039 --> 00:06:14,540 ‪“超回復”‬ 115 00:06:14,624 --> 00:06:16,709 ‪体力 魔力 自己治癒力‬ 116 00:06:16,793 --> 00:06:20,671 ‪その他 ありとあらゆる回復力が‬ ‪上昇する‬ 117 00:06:20,755 --> 00:06:23,800 ‪熟練度により回復率が上昇‬ 118 00:06:23,883 --> 00:06:25,093 ‪これしかない‬ 119 00:06:27,220 --> 00:06:31,391 ‪Aランクは100万分の1の確率で‬ ‪与えられる‬ 120 00:06:31,474 --> 00:06:32,558 ‪選ぶのは⸺‬ 121 00:06:33,559 --> 00:06:35,353 ‪“式を織るもの”‬ 122 00:06:35,436 --> 00:06:38,022 ‪新しい魔法を作り出すスキルだ‬ 123 00:06:38,106 --> 00:06:40,483 ‪魔法は‬ ‪100種類ほどしかない中で⸺‬ 124 00:06:40,566 --> 00:06:43,903 ‪このスキルは‬ ‪無限の可能性が手に入る‬ 125 00:06:44,612 --> 00:06:48,199 ‪Bランクは1万分の1の確率‬ 126 00:06:48,282 --> 00:06:49,909 ‪さて…‬ 127 00:06:49,992 --> 00:06:52,161 ‪“成長限界突破”‬ 128 00:06:52,245 --> 00:06:54,205 ‪文字どおりのスキルだ‬ 129 00:06:54,288 --> 00:06:56,582 ‪Sランクの“超回復”と‬ ‪組み合わせて⸺‬ 130 00:06:56,666 --> 00:06:59,710 ‪無尽蔵の体力で‬ ‪修練を行えば⸺‬ 131 00:06:59,794 --> 00:07:02,755 ‪短期間で あらゆる能力を伸ばせる‬ 132 00:07:03,214 --> 00:07:05,508 ‪Cランクは100分の1…‬ 133 00:07:05,591 --> 00:07:07,760 ‪この中から選ぶのは⸺‬ 134 00:07:08,427 --> 00:07:09,637 ‪“体術”だ‬ 135 00:07:09,720 --> 00:07:13,933 ‪暗殺者は 特定武器に依存しない‬ ‪戦闘スキルが必要だ‬ 136 00:07:15,393 --> 00:07:18,479 ‪最後のDランクは1分の1…‬ 137 00:07:18,563 --> 00:07:20,982 ‪つまり 誰もが1つ持っている‬ 138 00:07:21,899 --> 00:07:22,942 ‪おや?‬ 139 00:07:23,025 --> 00:07:25,570 ‪このスキルがDランクなのか?‬ 140 00:07:25,653 --> 00:07:28,823 ‪神は見る目がないのではないかね?‬ 141 00:07:28,906 --> 00:07:32,034 ‪次に決めるのは属性か‬ 142 00:07:32,702 --> 00:07:37,165 ‪地 火 風 水の‬ ‪基本4属性に加え⸺‬ 143 00:07:37,248 --> 00:07:40,168 ‪光 闇の希少2属性‬ 144 00:07:40,251 --> 00:07:42,253 ‪合計6つ‬ 145 00:07:42,336 --> 00:07:45,882 ‪通常は そのうち1つを持って‬ ‪生まれてくる‬ 146 00:07:45,965 --> 00:07:49,010 ‪ならば上達速度が‬ ‪半分となるが⸺‬ 147 00:07:49,093 --> 00:07:51,929 ‪基本4属性全てを選ぼう‬ 148 00:07:52,013 --> 00:07:54,765 ‪私には“超回復”がある‬ 149 00:07:54,849 --> 00:07:57,101 ‪2倍 修練すればいい‬ 150 00:07:57,602 --> 00:07:59,061 ‪これで決まりだ‬ 151 00:08:02,106 --> 00:08:05,693 ‪(女神)満足がいく組み合わせが‬ ‪見つかったようですね‬ 152 00:08:05,776 --> 00:08:08,196 ‪うむ プランは決まった‬ 153 00:08:08,279 --> 00:08:10,698 ‪これ以上の組み合わせは‬ ‪見つからない‬ 154 00:08:10,781 --> 00:08:11,949 ‪(女神)へえ‬ 155 00:08:12,033 --> 00:08:14,869 ‪Sランクとしては地味な“超回復”‬ 156 00:08:14,952 --> 00:08:17,663 ‪Aランクも“式を織るもの”と…‬ 157 00:08:17,747 --> 00:08:19,707 ‪他もパッとしないですね‬ 158 00:08:19,790 --> 00:08:22,668 ‪ホント人間って面白いです‬ 159 00:08:22,752 --> 00:08:24,003 ‪嫌みかね?‬ 160 00:08:24,086 --> 00:08:25,713 ‪(女神)褒めているんですよ‬ 161 00:08:25,796 --> 00:08:29,592 ‪普通に分かりやすい‬ ‪強いスキルを重ねるだけじゃ⸺‬ 162 00:08:29,675 --> 00:08:32,886 ‪勇者のように スキルを‬ ‪30も重ねた化け物には⸺‬ 163 00:08:32,970 --> 00:08:34,429 ‪勝てないですしね‬ 164 00:08:35,640 --> 00:08:36,849 ‪いいでしょう‬ 165 00:08:36,933 --> 00:08:38,558 ‪では転生です‬ 166 00:08:39,602 --> 00:08:41,562 ‪覚悟はいいですか?‬ 167 00:08:41,645 --> 00:08:44,690 ‪ああ 何もためらうものはない‬ 168 00:08:44,774 --> 00:08:48,319 ‪(女神)転生先は‬ ‪暗殺をなりわいとする貴族‬ 169 00:08:48,402 --> 00:08:50,988 ‪トウアハーデ男爵家です‬ 170 00:08:51,072 --> 00:08:53,199 ‪お母さんは美人ですけど‬ 171 00:08:53,282 --> 00:08:54,784 ‪おっぱいを吸うとき‬ 172 00:08:54,867 --> 00:08:57,703 ‪いやらしい顔とかしたら‬ ‪ダメですからね‬ 173 00:08:57,787 --> 00:08:59,872 ‪それじゃ お願いしまーす‬ 174 00:09:10,049 --> 00:09:13,219 ‪(暗殺者)‬ ‪自分自身の人生を歩みたい‬ 175 00:09:13,302 --> 00:09:18,057 ‪そう思ったやさきに‬ ‪また暗殺の道具になるとは‬ 176 00:09:18,140 --> 00:09:22,937 ‪しかし たった1つの任務で‬ ‪新しい人生が得られるなら⸺‬ 177 00:09:23,020 --> 00:09:24,647 ‪文句はない‬ 178 00:09:25,606 --> 00:09:31,195 ‪今度こそ 自分の意志で生きて‬ ‪幸せというものを手に入れよう‬ 179 00:09:38,160 --> 00:09:39,120 ‪(エスリ)ううー!‬ 180 00:09:39,203 --> 00:09:41,956 ‪(マイア)‬ ‪奥様 もう少しです いきんで!‬ 181 00:09:42,039 --> 00:09:43,874 ‪(エスリ)ううー!‬ 182 00:09:43,958 --> 00:09:45,126 ‪(マイア)‬ ‪産まれましたよ 奥様! 旦那様!‬ 183 00:09:45,126 --> 00:09:48,212 ‪(マイア)‬ ‪産まれましたよ 奥様! 旦那様!‬ 184 00:09:45,126 --> 00:09:48,212 (赤ん坊の泣き声) 185 00:09:48,296 --> 00:09:50,673 ‪元気な男の子です!‬ 186 00:09:50,756 --> 00:09:53,217 ‪(キアン)よくやった エスリ!‬ ‪産まれたのか!‬ 187 00:09:53,301 --> 00:09:56,137 ‪(エスリ)はい… 男の子です‬ 188 00:10:05,521 --> 00:10:07,064 ‪(キアン)男の子か‬ 189 00:10:07,148 --> 00:10:08,649 ‪(キアン)では…‬ 190 00:10:09,233 --> 00:10:10,693 ‪ルーグと名づけよう‬ 191 00:10:10,776 --> 00:10:13,529 ‪(エスリ)ルーグ… いい名前です‬ 192 00:10:14,238 --> 00:10:16,324 ‪ルーグ・トウアハーデ‬ 193 00:10:16,741 --> 00:10:18,492 ‪私の後継者だ‬ 194 00:10:19,076 --> 00:10:20,328 ‪(エスリ)キアン…‬ 195 00:10:20,411 --> 00:10:23,205 ‪この子も‬ ‪トウアハーデにしてしまうの?‬ 196 00:10:23,289 --> 00:10:26,876 ‪この国には トウアハーデが必要だ‬ 197 00:10:26,959 --> 00:10:29,920 ‪暗殺でなければ‬ ‪取り除けない病巣がある‬ 198 00:10:30,004 --> 00:10:32,089 ‪(エスリ)私はイヤです‬ 199 00:10:32,173 --> 00:10:36,635 ‪この子まで‬ ‪ルフのように失うのが怖い…‬ 200 00:10:36,719 --> 00:10:38,638 ‪(キアン)過ちは繰り返さない‬ 201 00:10:38,721 --> 00:10:42,850 ‪私とて2度も‬ ‪我が子を失いたくない‬ 202 00:10:42,933 --> 00:10:46,562 ‪約束する ルーグは死なせない‬ 203 00:10:46,645 --> 00:10:50,066 ‪そのために この子を強く育てよう‬ 204 00:10:50,149 --> 00:10:51,192 ‪(エスリ)キアン…‬ 205 00:10:55,154 --> 00:10:57,865 ‪(暗殺者・ルーグ)‬ ‪私は 父 キアン・トウアハーデ‬ 206 00:10:57,948 --> 00:11:00,826 ‪母 エスリ・トウアハーデの間に‬ ‪生まれ⸺‬ 207 00:11:00,910 --> 00:11:02,912 ‪ルーグと名づけられた‬ 208 00:11:03,496 --> 00:11:06,749 ‪(ルーグ)俺は‬ ‪アルヴァン王国の暗殺貴族⸺‬ 209 00:11:06,832 --> 00:11:09,752 ‪トウアハーデ男爵家に転生した‬ 210 00:11:25,059 --> 00:11:26,769 ‪(ルーグ)アルテウサギのフンだ‬ 211 00:11:28,062 --> 00:11:29,355 ‪まだ新しい‬ 212 00:11:29,438 --> 00:11:32,441 ‪今日の訓練は こいつにしよう‬ 213 00:11:34,402 --> 00:11:38,864 ‪(ルーグ)転生して7年になるが‬ ‪俺は まだ魔法が使えない‬ 214 00:11:39,698 --> 00:11:44,328 ‪魔法は勇者を殺すカギになるが‬ ‪師匠がいなければ学べない‬ 215 00:11:44,954 --> 00:11:48,749 ‪だが 魔力の訓練なら‬ ‪こうして今でもできる‬ 216 00:11:49,667 --> 00:11:51,377 ‪獲物が走って逃げると⸺‬ 217 00:11:51,460 --> 00:11:54,714 ‪体温の上昇で肉の味が落ちる‬ 218 00:11:54,797 --> 00:11:57,216 ‪また 内臓を傷つけると⸺‬ 219 00:11:57,967 --> 00:11:59,802 ‪肉に臭みが出る‬ 220 00:11:59,885 --> 00:12:01,762 ‪うまい肉を獲るには…‬ 221 00:12:03,222 --> 00:12:06,725 ‪ヘッドショットの一撃で‬ ‪動きを止めるといい‬ 222 00:12:07,810 --> 00:12:08,978 ‪(エスリ)ルーグちゃん‬ 223 00:12:09,061 --> 00:12:11,480 ‪今日は お母さんにお料理させて‬ 224 00:12:11,564 --> 00:12:15,317 ‪獲物を獲った日は‬ ‪僕が料理する約束だよ‬ 225 00:12:15,401 --> 00:12:16,902 ‪母上は座っていて‬ 226 00:12:16,986 --> 00:12:17,820 ‪(エスリ)むう~‬ 227 00:12:17,903 --> 00:12:20,322 ‪任せればいいじゃないか エスリ‬ 228 00:12:20,406 --> 00:12:22,950 ‪今までも変なものは‬ ‪作らなかっただろう‬ 229 00:12:23,033 --> 00:12:26,871 ‪ルーグちゃんが料理上手なのは‬ ‪誇らしいのですが‬ 230 00:12:26,954 --> 00:12:29,665 ‪次々とステキなアイデアを‬ ‪出されると‬ 231 00:12:29,749 --> 00:12:31,625 ‪母親の面目がないです‬ 232 00:12:31,709 --> 00:12:34,503 ‪母上 それは褒めすぎだよ‬ 233 00:12:34,587 --> 00:12:37,548 ‪僕の料理は‬ ‪まだまだ母上にはかないません‬ 234 00:12:37,631 --> 00:12:38,466 ‪(キアン)ほう‬ 235 00:12:38,549 --> 00:12:41,385 ‪ルーグは料理だけでなく‬ ‪世辞の才能もあるか‬ 236 00:12:41,469 --> 00:12:44,013 ‪ああ キアンったらひどいです!‬ 237 00:12:44,680 --> 00:12:49,643 ‪(ルーグ)俺は勇者と戦う強い体を‬ ‪作らなければいけない‬ 238 00:12:49,727 --> 00:12:54,273 ‪アスリートのように‬ ‪栄養学に基づいた食事が必要だ‬ 239 00:12:54,356 --> 00:12:57,151 ‪定期的に自分で料理を作り⸺‬ 240 00:12:57,234 --> 00:12:59,236 ‪不足している栄養を摂取する‬ 241 00:12:59,987 --> 00:13:03,282 ‪筋肉と骨を育てる‬ ‪タンパク質とカルシウム‬ 242 00:13:03,365 --> 00:13:07,578 ‪そして 体組織の合成を促す‬ ‪ビタミンとミネラル‬ 243 00:13:07,661 --> 00:13:11,540 ‪野ウサギの肉は低脂肪高タンパクで‬ ‪理想的だが⸺‬ 244 00:13:11,624 --> 00:13:13,250 ‪クセが強い‬ 245 00:13:13,334 --> 00:13:16,712 ‪香味野菜と自家製干しキノコに‬ ‪根菜を加えて⸺‬ 246 00:13:16,796 --> 00:13:19,507 ‪ハーブと一緒に圧力鍋で煮込む‬ 247 00:13:20,132 --> 00:13:23,552 ‪ルーグちゃんが作ってくれたお鍋は‬ ‪便利ですよね‬ 248 00:13:23,636 --> 00:13:26,680 ‪なんでも あっという間に‬ ‪煮えちゃうなんて魔法です‬ 249 00:13:26,764 --> 00:13:28,641 ‪圧力鍋は魔法じゃないよ‬ 250 00:13:29,225 --> 00:13:32,812 ‪書斎にあった本を読んで‬ ‪思いついたことを試しただけだから‬ 251 00:13:32,895 --> 00:13:35,356 ‪でも 私から見たら魔法ですよ‬ 252 00:13:35,439 --> 00:13:37,942 ‪(キアン)‬ ‪やはり ルーグは頭がいい‬ 253 00:13:38,025 --> 00:13:40,402 ‪気圧と沸点の関係は‬ ‪知っているが⸺‬ 254 00:13:40,486 --> 00:13:43,531 ‪それを料理に生かす発想は‬ ‪持っていなかった‬ 255 00:13:43,614 --> 00:13:47,034 ‪柔軟な発想は‬ ‪暗殺者に必要なものだ‬ 256 00:13:47,117 --> 00:13:48,285 ‪実に誇らしい‬ 257 00:13:48,369 --> 00:13:51,664 ‪そんな 父上も褒めすぎですよ‬ 258 00:13:52,206 --> 00:13:55,042 ‪(ルーグ)料理は前世で習得した‬ 259 00:13:55,125 --> 00:13:59,088 ‪暗殺するターゲットがいる‬ ‪パーティー会場に潜入するとき⸺‬ 260 00:13:59,171 --> 00:14:01,966 ‪料理人を装うのは 有効だからだ‬ 261 00:14:02,049 --> 00:14:03,676 ‪ヤギのミルクと⸺‬ 262 00:14:03,759 --> 00:14:06,345 ‪それを使ったバターの‬ ‪ブールマニエで作った⸺‬ 263 00:14:06,428 --> 00:14:07,846 ‪ベシャメルソースを⸺‬ 264 00:14:07,930 --> 00:14:11,267 ‪圧力鍋で煮たウサギ肉と野菜に‬ ‪加えれば⸺‬ 265 00:14:11,350 --> 00:14:13,686 ‪クリームシチューが出来上がる‬ 266 00:14:13,769 --> 00:14:17,690 ‪肉体の成長に必要な栄養素を‬ ‪一式摂取できる⸺‬ 267 00:14:17,773 --> 00:14:19,900 ‪完璧なメニューだ‬ 268 00:14:21,235 --> 00:14:24,864 ‪父上 母上 昼食にしましょう‬ 269 00:14:28,033 --> 00:14:30,286 ‪(エスリ)あむ… ん~‬ 270 00:14:30,369 --> 00:14:33,038 ‪ルーグちゃんの特製シチューは‬ ‪絶品です‬ 271 00:14:33,122 --> 00:14:36,917 ‪こんなのを思いつくなんて‬ ‪ルーグちゃんは天才かもしれません‬ 272 00:14:37,001 --> 00:14:38,961 ‪私も そう思うよ‬ 273 00:14:39,044 --> 00:14:41,630 ‪このシチューは‬ ‪都でも見ることはない‬ 274 00:14:41,714 --> 00:14:43,465 ‪店で出せば儲(もう)かるぞ‬ 275 00:14:43,549 --> 00:14:45,843 ‪父上も母上も大げさです‬ 276 00:14:45,926 --> 00:14:48,095 ‪そんなに凝ったものでは‬ ‪ありませんし‬ 277 00:14:48,178 --> 00:14:50,264 ‪ルーグちゃんは謙遜しすぎです‬ 278 00:14:50,347 --> 00:14:51,181 ‪そうだ!‬ 279 00:14:51,265 --> 00:14:54,143 ‪今年の収穫祭で‬ ‪領民にふるまいましょう!‬ 280 00:14:54,226 --> 00:14:56,270 ‪きっと みんな喜びますよ!‬ 281 00:14:56,353 --> 00:14:57,980 ‪(キアン)うむ 賛成だ‬ 282 00:14:58,063 --> 00:15:02,192 ‪このクリームシチューを‬ ‪我がトウアハーデ領の名物としよう‬ 283 00:15:02,276 --> 00:15:04,111 ‪ええ そうしましょう!‬ 284 00:15:04,194 --> 00:15:06,322 ‪(ルーグ)‬ ‪母は いつも明るいし⸺‬ 285 00:15:06,405 --> 00:15:09,742 ‪父も表の顔では‬ ‪柔らかい表情を見せる‬ 286 00:15:09,825 --> 00:15:12,536 ‪幸せな家族の風景‬ 287 00:15:12,620 --> 00:15:16,373 ‪前世では‬ ‪ついぞ経験しなかった生活…‬ 288 00:15:16,457 --> 00:15:21,503 ‪生前に俺が作っていた料理の方が‬ ‪味は ずっと上だ‬ 289 00:15:22,004 --> 00:15:24,923 ‪材料も道具も洗練されていた‬ 290 00:15:25,007 --> 00:15:28,927 ‪でも… なぜか‬ ‪今日の方が うまい気がする‬ 291 00:15:29,011 --> 00:15:30,721 ‪(キアン)ルーグ‬ ‪(ルーグ)あっ‬ 292 00:15:30,804 --> 00:15:33,932 ‪食事が終わったら‬ ‪練習場に来なさい‬ 293 00:15:34,016 --> 00:15:35,559 ‪はい 父上‬ 294 00:15:41,607 --> 00:15:44,652 ‪(ルーグ)父には裏の顔がある‬ 295 00:15:52,660 --> 00:15:54,536 ‪(ルーグ)参りました 父上‬ 296 00:15:54,620 --> 00:15:56,580 ‪(キアン)よろしい 脱ぎなさい‬ 297 00:15:56,664 --> 00:15:57,498 ‪(ルーグ)はい‬ 298 00:16:08,258 --> 00:16:09,718 ‪1の型‬ 299 00:16:09,802 --> 00:16:10,803 ‪(ルーグ)はい‬ 300 00:16:29,947 --> 00:16:31,573 ‪(キアン)2の型‬ ‪(ルーグ)はい‬ 301 00:16:38,789 --> 00:16:40,457 ‪(キアン)3の型‬ ‪(ルーグ)はい‬ 302 00:16:40,541 --> 00:16:45,504 ‪(ルーグ)父は週に一度‬ ‪俺の体の成長を検査する‬ 303 00:16:45,587 --> 00:16:48,674 ‪筋肉の付き方 伸び方‬ 304 00:16:48,757 --> 00:16:52,511 ‪骨格の成長 関節の可動域‬ 305 00:16:52,594 --> 00:16:55,764 ‪それによって‬ ‪次の訓練メニューを決める‬ 306 00:16:56,348 --> 00:16:59,268 ‪アルヴァン王国一の‬ ‪医術における名家‬ 307 00:16:59,351 --> 00:17:00,978 ‪トウアハーデ男爵‬ 308 00:17:01,061 --> 00:17:06,358 ‪その裏の顔は‬ ‪王族からの依頼で動く暗殺者だ‬ 309 00:17:06,442 --> 00:17:09,111 ‪貴族の病を治療する裏で⸺‬ 310 00:17:09,194 --> 00:17:14,074 ‪悪事を働き 国に害を及ぼす者を‬ ‪ひそかに処分する‬ 311 00:17:14,157 --> 00:17:15,784 ‪生と死‬ 312 00:17:15,867 --> 00:17:18,871 ‪両方を操り 国を支える‬ 313 00:17:18,954 --> 00:17:20,705 ‪暗殺貴族‬ 314 00:17:20,789 --> 00:17:23,291 ‪想像以上に闇が深い‬ 315 00:17:23,375 --> 00:17:28,255 ‪俺は その父から医療技術と‬ ‪暗殺技術を教え込まれていた‬ 316 00:17:28,338 --> 00:17:31,550 ‪暗殺貴族の後継者になるために‬ 317 00:17:31,633 --> 00:17:34,386 ‪俺にとっては都合がいい家系だ‬ 318 00:17:34,470 --> 00:17:38,849 ‪勇者を暗殺するために‬ ‪自分を鍛えるのに利用できる‬ 319 00:17:38,932 --> 00:17:40,392 ‪プランどおりだ‬ 320 00:17:40,851 --> 00:17:42,895 ‪(キアン)よろしい 服を着なさい‬ 321 00:17:42,978 --> 00:17:43,812 ‪(ルーグ)はい‬ 322 00:17:45,147 --> 00:17:48,525 ‪(キアン)ルーグは 成長が早い‬ ‪回復力も高い‬ 323 00:17:48,609 --> 00:17:50,402 ‪すばらしい資質を持っている‬ 324 00:17:50,944 --> 00:17:52,446 ‪ありがとうございます‬ 325 00:17:52,529 --> 00:17:54,907 ‪(キアン)‬ ‪年齢的には少し早いが⸺‬ 326 00:17:54,990 --> 00:17:57,117 ‪ここまで育ったのならいいだろう‬ 327 00:17:57,201 --> 00:17:59,369 ‪施術に耐える体力はあるはずだ‬ 328 00:17:59,453 --> 00:18:00,621 ‪それでは…‬ 329 00:18:00,704 --> 00:18:04,041 ‪ルーグ‬ ‪トウアハーデの魔眼を授ける‬ 330 00:18:04,583 --> 00:18:06,210 ‪(ルーグ)トウアハーデの魔眼‬ 331 00:18:06,293 --> 00:18:09,338 ‪それはトウアハーデ家に伝わる秘伝‬ 332 00:18:09,421 --> 00:18:13,300 ‪魔力を使った手術により‬ ‪視力が強化され⸺‬ 333 00:18:13,383 --> 00:18:15,260 ‪魔力を見ることもできる‬ 334 00:18:15,844 --> 00:18:19,640 ‪多くの死刑囚を使った‬ ‪人体実験の末に完成した⸺‬ 335 00:18:19,723 --> 00:18:21,391 ‪特別な手術‬ 336 00:18:21,475 --> 00:18:23,769 ‪遠くを見ることだけでなく⸺‬ 337 00:18:23,852 --> 00:18:28,023 ‪動体視力や深視力‬ ‪暗視力も強化される‬ 338 00:18:28,106 --> 00:18:31,109 ‪暗殺者にとって この上ない武器だ‬ 339 00:18:31,193 --> 00:18:32,778 ‪絶対に欲しい‬ 340 00:18:33,862 --> 00:18:34,696 ‪(キアン)怖いか?‬ 341 00:18:34,780 --> 00:18:37,908 ‪いえ 父上の腕を信用しています‬ 342 00:18:37,991 --> 00:18:42,621 ‪よろしい‬ ‪確実な成功を約束しよう‬ 343 00:18:45,958 --> 00:18:46,875 ‪あー…‬ 344 00:18:46,959 --> 00:18:49,878 ‪あ~ん‬ ‪ルーグちゃん かわいい~!‬ 345 00:18:49,962 --> 00:18:52,381 ‪母上 これくらい自分で…‬ 346 00:18:52,464 --> 00:18:54,925 ‪(エスリ)‬ ‪いいえ これは母親の仕事です!‬ 347 00:18:55,008 --> 00:18:56,927 ‪絶対にルーグちゃんには‬ ‪渡しません!‬ 348 00:18:57,010 --> 00:18:57,845 ‪大きくなって‬ 349 00:18:57,928 --> 00:19:00,722 ‪だんだん私を頼らなくなってきた‬ ‪ルーグちゃんを‬ 350 00:19:00,806 --> 00:19:03,392 ‪こうしてまた‬ ‪世話をする日が来るなんて‬ 351 00:19:03,475 --> 00:19:06,353 ‪まるで赤ちゃんのころに‬ ‪戻ったみた~い‬ 352 00:19:06,436 --> 00:19:09,606 ‪そうだ! 久しぶりに‬ ‪おっぱい飲んでみません?‬ 353 00:19:09,690 --> 00:19:10,732 ‪え…‬ 354 00:19:10,816 --> 00:19:12,276 ‪ほら 遠慮しないで‬ 355 00:19:12,359 --> 00:19:15,028 ‪ルーグちゃんも‬ ‪赤ちゃんに戻った気分で‬ 356 00:19:15,153 --> 00:19:15,988 ‪はい‬ 357 00:19:16,071 --> 00:19:17,030 ‪(ルーグ)えっ ちょ まっ…‬ 358 00:19:17,114 --> 00:19:18,240 ‪母上 いや それは…‬ 359 00:19:18,323 --> 00:19:19,741 ‪むぐ むご… むむむ…!‬ 360 00:19:19,825 --> 00:19:21,910 ‪(エスリ)よちよち よちよち‬ ‪(キアン)おや 楽しそうだな‬ 361 00:19:21,994 --> 00:19:22,828 ‪(エスリ)あっ‬ 362 00:19:22,911 --> 00:19:24,371 ‪あら キアン‬ 363 00:19:24,454 --> 00:19:27,040 ‪ルーグちゃんったら‬ ‪すっごくかわいいんですよ!‬ 364 00:19:27,124 --> 00:19:29,751 ‪ぷはっ!‬ ‪父上 助けてください!‬ 365 00:19:32,337 --> 00:19:34,047 ‪(キアン)ハハハッ‬ 366 00:19:34,131 --> 00:19:37,092 ‪ルーグ 具合を見せなさい‬ 367 00:19:37,175 --> 00:19:39,136 ‪そろそろ傷も癒えてるころだ‬ 368 00:19:39,219 --> 00:19:40,053 ‪はい!‬ 369 00:19:40,137 --> 00:19:41,805 ‪えっ? 見えるの?‬ 370 00:19:42,431 --> 00:19:43,557 ‪(ルーグ)見えなくても‬ 371 00:19:43,640 --> 00:19:46,810 ‪自分の住んでる屋敷の空間くらい‬ ‪覚えてますよ‬ 372 00:19:46,894 --> 00:19:50,439 ‪声と音で‬ ‪正確な位置の補正もできます‬ 373 00:19:50,522 --> 00:19:52,274 ‪さすがはルーグだ‬ 374 00:19:52,357 --> 00:19:56,904 ‪療養中にも暗殺者としての技術を‬ ‪次々と学んでいるとは‬ 375 00:19:56,987 --> 00:19:58,822 ‪父として うれしいよ‬ 376 00:20:08,832 --> 00:20:09,958 ‪あ…‬ 377 00:20:15,422 --> 00:20:16,882 ‪わあ…‬ 378 00:20:23,305 --> 00:20:25,098 ‪(ルーグ)トウアハーデ領‬ 379 00:20:25,182 --> 00:20:28,352 ‪改めて見る俺の住む世界‬ 380 00:20:43,742 --> 00:20:46,036 ‪父上 よく見えます‬ 381 00:20:46,119 --> 00:20:49,957 ‪よかった 安心したよ‬ ‪施術は成功だ‬ 382 00:20:52,125 --> 00:20:54,002 ‪(ルーグ)父上の魔力‬ 383 00:20:55,379 --> 00:20:57,839 ‪これがトウアハーデの魔眼‬ 384 00:20:57,923 --> 00:21:00,550 ‪(キアン)‬ ‪いずれ この施術も教えよう‬ 385 00:21:00,634 --> 00:21:04,429 ‪いつかルーグが‬ ‪自らの子供に行うのだから‬ 386 00:21:04,513 --> 00:21:06,640 ‪はい 必ず受け継ぎます‬ 387 00:21:06,723 --> 00:21:08,892 ‪それと 朗報がある‬ 388 00:21:08,976 --> 00:21:09,810 ‪朗報?‬ 389 00:21:10,560 --> 00:21:14,856 ‪お前が ずっと望んでいたことを‬ ‪ようやく かなえてやれそうだ‬ 390 00:21:14,940 --> 00:21:18,694 ‪もしかして…‬ ‪魔法の師匠が見つかったのですか?‬ 391 00:21:18,777 --> 00:21:19,778 ‪うむ‬ 392 00:21:20,362 --> 00:21:22,239 ‪来週には先生が来る‬ 393 00:21:22,322 --> 00:21:25,117 ‪エスリについて‬ ‪出迎えの準備に専念しなさい‬ 394 00:21:25,200 --> 00:21:27,452 ‪先生に失礼のないように‬ 395 00:21:27,536 --> 00:21:28,620 ‪はい!‬ 396 00:21:29,788 --> 00:21:32,416 ‪(エスリ)ん~ かわいい~!‬ 397 00:21:32,499 --> 00:21:35,544 ‪この服 ルーグちゃんに‬ ‪似合うと思ってたんです‬ 398 00:21:35,627 --> 00:21:38,797 ‪これ 女の子が着る服だと‬ ‪思うんだけど…‬ 399 00:21:38,880 --> 00:21:40,549 ‪でも 似合ってますよ‬ 400 00:21:40,632 --> 00:21:43,176 ‪女物だってことは認めるんだね‬ 401 00:21:44,886 --> 00:21:47,055 ‪それじゃ‬ ‪画家さんを呼んできますね‬ 402 00:21:47,139 --> 00:21:50,183 ‪かわいい服を着たルーグちゃんを‬ ‪絵にして残さないと‬ 403 00:21:50,267 --> 00:21:51,768 ‪そこまで許してないから!‬ 404 00:21:51,852 --> 00:21:52,728 ‪あっ…‬ 405 00:21:53,770 --> 00:21:56,648 ‪今日は魔法の先生が‬ ‪来る日なんだから‬ 406 00:21:56,732 --> 00:21:58,692 ‪待たせるわけにはいかないよ‬ 407 00:21:58,775 --> 00:22:01,611 ‪それもそうでしたね 残念‬ 408 00:22:01,695 --> 00:22:04,614 ‪そろそろ着替えるよ‬ ‪師匠を出迎えないと‬ 409 00:22:04,698 --> 00:22:06,450 ‪(エスリ)‬ ‪何を言っているんですか?‬ 410 00:22:07,284 --> 00:22:10,579 ‪それで行くんですよ‬ ‪そのために縫った服ですから‬ 411 00:22:10,662 --> 00:22:12,122 ‪(ルーグ)正気か?‬ 412 00:22:18,462 --> 00:22:20,839 ‪(馬のいななき)‬ 413 00:22:25,052 --> 00:22:27,012 ‪お待ちしておりました‬ 414 00:22:27,095 --> 00:22:30,390 ‪(ルーグ)この人が魔法の師匠…‬ 415 00:22:31,600 --> 00:22:32,601 ‪子供?‬ 416 00:22:32,684 --> 00:22:36,438 ‪(キアン)お忙しいところ‬ ‪足を運んでいただき申し訳ない‬ 417 00:22:36,521 --> 00:22:38,065 ‪(ディア)気にしないで‬ 418 00:22:38,148 --> 00:22:41,485 ‪ヴィコーネからしたら‬ ‪トウアハーデは恩人だもん‬ 419 00:22:41,860 --> 00:22:44,279 ‪その子が‬ ‪私の弟子になるわけだね‬ 420 00:22:44,363 --> 00:22:46,782 ‪男の子と‬ ‪聞いてたけど?‬ 421 00:22:46,865 --> 00:22:48,992 ‪僕は男で‬ ‪合っていますよ‬ 422 00:22:49,076 --> 00:22:51,369 ‪この服は妻の趣味です‬ 423 00:22:51,453 --> 00:22:53,789 ‪昔からあの人は…‬ 424 00:22:53,872 --> 00:22:55,207 ‪それはそれとして‬ 425 00:22:55,290 --> 00:22:58,543 ‪魔法を覚えるには‬ ‪この子は幼すぎると思うよ?‬ 426 00:22:58,627 --> 00:23:00,253 (キアン) ルーグは特別です 427 00:23:00,337 --> 00:23:02,547 ディア様と同じく 天才です 428 00:23:02,631 --> 00:23:03,715 ‪(ディア)ん?‬ 429 00:23:04,299 --> 00:23:05,133 ‪(ルーグ)あ…‬ 430 00:23:05,217 --> 00:23:06,468 ‪(ディア)ふーん‬ 431 00:23:06,551 --> 00:23:07,677 ‪あ…‬ 432 00:23:08,220 --> 00:23:11,848 ‪(ディア)あなた 今 私の方こそ‬ ‪まだ子供だろうって思ったでしょ‬ 433 00:23:11,932 --> 00:23:13,725 ‪(ルーグ)あっ…‬ ‪(ディア)フン‬ 434 00:23:13,809 --> 00:23:15,185 ‪(ディア)火炎魔法!‬ 435 00:23:24,861 --> 00:23:26,238 スオイゲル王国でも⸺ 436 00:23:26,321 --> 00:23:28,990 5本の指に入る 魔法使いだよ 437 00:23:29,074 --> 00:23:30,826 ‪ああ…‬ 438 00:23:31,368 --> 00:23:34,329 ‪私の名前は‬ ‪ディア・ヴィコーネ‬ 439 00:23:34,413 --> 00:23:35,914 ‪よろしくね‬ 440 00:23:37,249 --> 00:23:40,001 ‪(ルーグ)次回 「絆の魔法」‬